1.定義
別に定義されない限り、本明細書で使用される技術及び科学用語は全て、当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。矛盾が生じた場合、定義を含め、本明細書が優先するものとする。好ましい方法及び材料について以下に記載するが、本明細書に記載されるものと類似又は同等の方法及び材料を本発明の実施又は試験に使用することができる。本明細書で述べる全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参照文献は、その全体を参照により本明細書に組み込むものとする。本明細書に開示される材料、方法、及び実施例は、例示的に過ぎず、限定を意図するものではない。
本明細書で使用される場合、「含む」、「包含する」、「有する(こと)」、「有する」、「することができる(can)」、「含有する」、及びそれらの変形は、追加の行為又は構造の可能性を排除しないオープンエンドの移行句であることが意図される。単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は、文脈から明らかに別の解釈が要求されるのでない限り、複数の指示対象を含む。本開示は、明示的に記載されているか否かにかかわらず、本明細書に提示される実施形態又は要素を「含む」、「から構成される」及び「から本質的に構成される」他の実施形態も考慮する。
量に関連して使用される修飾語「約」は、記載される値を含み、且つ、文脈により要求される意味を有する(例えば、それは、少なくとも特定の量の測定値に関連する誤差の程度を含む)。修飾語「約」はまた、2つの端点の絶対値により画定される範囲を開示するものとしても考慮すべきである。例えば、「約2~約4」という表現は、「2~4」の範囲も開示する。「約」という用語は、表示される数のプラス又はマイナス10%を指し得る。例えば、「約10%」は、9%~11%の範囲を示し得ると共に、「約1」は、0.9~1.1を意味し得る。「約」の他の意味は、文脈、例えば、四捨五入などから明らかになる場合もあり、例えば、「約1」は、0.5~1.4も意味し得る。
接続詞「又は(若しくは)」は、この接続詞が連結する1つ又は複数の列記された要素のあらゆる組合せを包含する。例えば、「A又はBを含む装置」というフレーズは、Aを含み、Bが存在しない装置、Bを含み、Aが存在しない装置、又はAとBの両方が存在する装置を指すことができる。「A、B、・・・及びNの少なくとも1つ」又は「A、B、・・・N、若しくはそれらの組合せの少なくとも1つ」というフレーズは、A、B、・・・及びNを含む群から選択される1つ若しくは複数の要素を意味するように広義に定義され、換言すれば、任意の1つの要素のみの場合、又は列記されていない別の要素も組み合わせて含み得る他の要素の1つ若しくは複数と組み合わせる場合を含め、要素A、B、・・・若しくはNの1つ若しくは複数の任意の組合せを意味するように定義される。
具体的な官能基及び化学用語の定義については、以下により詳しく説明する。本開示の目的のために、化学元素は、元素周期表、CASバージョン、化学・物理学ハンドブック第75版(Handbook of Chemistry and Physics、75th Ed.)、内表紙に従って同定され、また、具体的な官能基は、概して、そこに記載される通りに定義される。さらに、有機化学の一般的原理並びに具体的な官能基及び反応性は、以下:Organic Chemistry,Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito,1999; Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,John Wiley & Sons,Inc.,New York,2001;Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989;Carruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,3rd Edition,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載されており;これら各々は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付加されたアルキル基(本明細書に定義される通り)を指す。アルコキシの代表的な例として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ及びtert-ブトキシが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、1~30個の炭素原子を含む直鎖の又は分岐した飽和炭化水素鎖を意味する。「低級アルキル」又は「C1~C6-アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖炭化水素を意味する。「C1~C3-アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖炭化水素を意味する。アルキルの代表的な例として、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-へキシル、3-メチルへキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、及びn-デシルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、2~30個の炭素原子を含み、且つ少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する炭化水素鎖を意味する。アルケニル基は、置換されていてもよいし、又は置換されていなくてもよい。例えば、アルケニル基は、アリール基、例えば、フェニルなどのアリール基で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、2~30個の炭素原子、例えば、2~20個、又は2~10個の炭素原子を含み、且つ少なくとも1つの三重結合不飽和の部位を有する直鎖又は分岐一価ヒドロカルボニル基を指す。「アルキン」という用語は、単一又は複数の環を有し、且つ少なくとも1つの三重結合を備える、5~20個の炭素原子、例えば、5~10個の炭素原子の非芳香族シクロアルキル基も包含する。こうしたアルキニル基の例として、限定されないが、アセチレニル(-C≡CH)、及びプロパルギル(-CH2C≡CH)、並びにシクロアルキニル部分、例えば、限定されないが、置換又は非置換シクロオクチン部分が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルコキシアルキル」という用語は、アルキル基を介して親分子部分に付加されたアルコキシ基(本明細書に定義される通り)を指す。
本明細書で使用される場合、「アルキレン」という用語は、1~30個の炭素原子、例えば、2~10個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖炭化水素から誘導された二価の基を指す。アルキレンの代表的な例として、限定されないが、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、及び-CH2CH2CH2CH2CH2-が挙げられる。
「アミノ酸」という用語は、天然アミノ酸及び非天然アミノ酸の両方を指す。これはまた、保護された天然アミノ酸及び非天然アミノ酸も含む。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、フェニル基、又は二環式アリール若しくは三環式アリール縮合環系を指す。二環式縮合系の例としては、親分子部分に付加され、且つ1つのフェニル基と縮合したフェニル基が挙げられる。三環式縮合環系の例としては、親分子部分に付加され、且つ2つの他のフェニル基と縮合したフェニル基が挙げられる。二環式アリールの代表的な例として、限定されないが、ナフチルが挙げられる。三環式アリールの代表的な例として、限定されないが、アントラセニルが挙げられる。単環式、二環式、及び三環式アリールは、それらの環内に含まれる任意の炭素原子を介して親分子部分と連結されており、非置換又は置換のいずれであってもよい。
本明細書で使用される場合、「アジド」という用語は、官能基-N3を指す。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、3~10個の炭素原子、0個のヘテロ原子及び0個の二重結合を含む炭素環式環系を指す。シクロアルキルの代表的な例として、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル及びシクロデシルが挙げられる。「シクロアルキル」はまた、シクロアルキルが、親分子部分に付加され、且つ本明細書に定義されるアリール基、本明細書に定義されるヘテロアリール基、又は本明細書に定義される複素環と縮合した炭素環式環系も包含する。
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含み、好ましくは環当たり5~10個の炭素原子を有する非芳香族単環式又は多環式環系を意味する。例示的な単環式シクロアルケニル環としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル又はシクロヘプテニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「シクロオクテン」という用語は、二重結合を備えた単環を有する、8炭素原子の置換又は非置換非芳香族環状アルキル基を指す。こうしたシクロオクテン基の例として、限定されないが、置換又は非置換トランス-シクロオクテン(TCO)が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「フルオロアルキル」という用語は、1、2、3、4、5、6、7又は8個の水素原子がフッ素で置換されている、アルキル基(本明細書に定義される通り)を意味する。フルオロアルキルの代表的な例として、限定されないが、2-フルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、及びトリフルオロプロピル、例えば、3,3,3-トリフルオロプロピルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルコキシフルオロアルキル」という用語は、フルオロアルキル基(本明細書に定義される通り)を介して親分子部分に付加されたアルコキシ基(本明細書に定義される通り)を指す。
本明細書で使用される場合、「フルオロアルコキシ」という用語は、少なくとも1つのフルオロアルキル基(本明細書に定義される通り)が、酸素原子を介して親分子部分に付加されていることを意味する。フルオロアルコキシの代表的な例として、限定されないが、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ及び2,2,2-トリフルオロエトキシが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、Cl、Br、I、又はFを意味する。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、1、2、3、4、5、6、7又は8個の水素原子が、ハロゲンにより置換されているアルキル基(本明細書に定義される通り)を意味する。
本明細書で使用される場合、「ハロアルコキシ」という用語は、少なくとも1つのハロアルキル基(本明細書に定義される通り)が、酸素原子を介して親分子部分に付加されていることを意味する。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、1つ又は複数の炭素原子が、S、Si、O、P及びNから選択されるヘテロ原子により置換されているアルキル基(本明細書に定義される通り)を意味する。ヘテロ原子は、酸化されていてもよい。ヘテロアルキルの代表的な例として、限定されないが、アルキルエーテル、2級及び3級アルキルアミン、及びアルキルスルフィドが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、芳香族単環式環又は芳香族二環式環系又は芳香族三環式環系を指す。芳香族単環式環は、N、O及びSからなる群から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S及びNから独立して選択される1、2、3、若しくは4個のヘテロ原子)を含む5又は6員環である。5員芳香族単環式環は、2つの二重結合を有し、6員6員芳香族単環式環は、3つの二重結合を有する。二環式ヘテロアリール基の例としては、親分子部分に付加され、且つ本明細書に定義される単環式シクロアルキル基、本明細書に定義される単環式アリール基、本明細書に定義される単環式ヘテロアリール基、又は本明細書に定義される単環式複素環と縮合した単環式ヘテロアリール環が挙げられる。三環式ヘテロアリール基の例としては、親分子部分に付加され、且つ本明細書に定義される単環式シクロアルキル基、本明細書に定義される単環式アリール基、本明細書に定義される単環式ヘテロアリール基、又は本明細書に定義される単環式複素環のうちの2つと縮合した単環式ヘテロアリール環が挙げられる。単環式ヘテロアリールの代表的な例として、限定されないが、ピリジニル(ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イルを含む)、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、フリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、及び2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジニルが挙げられる。二環式ヘテロアリールの代表的な例として、限定されないが、クロメチル、ベンゾチエニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、チエノピロリル、チエノチエニル、イミダゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル、イミダゾピリジン、ベンゾオキサジアゾリル、及びベンゾピラゾリルが挙げられる。三環式ヘテロアリールの代表的な例として、限定されないが、ジベンゾフラニル及びジベンゾチエニルが挙げられる。単環式、二環式、及び三環式ヘテロアリールは、これらの環内に含まれるいずれかの炭素原子又はいずれかの窒素原子を介して親分子部分と連結しており、非置換又は置換のいずれであってもよい。
本明細書で使用される場合、「複素環」という用語は、単環式複素環、二環式複素環、及び三環式複素環を意味する。単環式複素環は、O、N、及びSからなる群から独立に選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、又は8員環である。3員又は4員環は、0又は1つの二重結合と、O、N、及びSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含む。5員環は、0又は1つの二重結合と、O、N及びSからなる群から選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む。6員環は、0、1つ又は2つの二重結合と、O、N、及びSからなる群から選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む。7及び8員環は、0、1つ、2つ又は3つの二重結合と、O、N、及びSからなる群から選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む。単環式複素環の代表的な例として、限定されないが、アゼチジニル、アゼパニル、アジリジニル、ジアゼパニル、1,3-ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、1,3-ジチオラニル、1,3-ジチアニル、1,3-ジメチルピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロチエニル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、1,2-チアジナニル、1,3-チアジナニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、1,1-ジオキシドチオモルホリニル(チオモルホリンスルホン)、チオピラニル、及びトリチアニルが挙げられる。二環式複素環は、フェニル基と縮合した単環式複素環、又は単環式シクロアルキルと縮合した単環式複素環、又は単環式シクロアルケニルと縮合した単環式複素環、又は単環式複素環と縮合した単環式複素環、又はスピロ複素環基、或いは環の2つの非隣接原子が、1、2、3、若しくは4個の炭素原子のアルキレン架橋により、又は2、3、若しくは4個の炭素原子のアルケニレン架橋によって連結されている架橋単環式複素環の環系である。二環式複素環の代表的な例として、限定されないが、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、クロマニニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、2,3-ジヒドロベンゾチエニル、2,3-ジヒドロイソキノリン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル、アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル(2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルを含む)、2,3-ジヒドロ-1H-インドリル、イソインドリニル、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロリル、オクタヒドロピロロピリジニル、及びテトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。三環式複素環の例として、フェニル基に縮合した二環式複素環、又は単環式シクロアルキルと縮合した二環式複素環、又は単環式シクロアルケニルと縮合した二環式複素環、又は単環式複素環と縮合した二環式複素環、或いは二環式環の2つの非隣接原子が、1、2、3、若しくは4個の炭素原子のアルキレン架橋、又は2、3、若しくは4個の炭素原子のアルケニレン架橋によって連結されている二環式複素環が挙げられる。三環式複素環の例として、限定されないが、オクタヒドロ-2,5-エポキシペンタレン、ヘキサヒドロ-2H-2,5-メタノシクロペンタ[b]フラン、ヘキサヒドロ-1H-1,4-メタノシクロペンタ[c]フラン、アザ-アダマンタン(1-アザトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン)、及びオキサ-アダマンタン(2-オキサトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン)が挙げられる。単環式、二環式、及び三環式複素環は、これらの環内に含まれる任意の炭素原子又は任意の窒素原子を介して親分子部分と連結しており、非置換又は置換のいずれであってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」という用語は、-OH基を意味する。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」という用語は、1、2、3、4、5、6、7又は8個の水素原子が、ヒドロキシル基により置換されている、本明細書に定義される通りのアルキル基を意味する。
いくつかの事例では、ヒドロカルビル置換基(例えば、アルキル又はシクロアルキル)中の炭素原子の数は、接頭辞「Cx~Cy-」若しくは「Cx~y」(xは、置換基中の炭素原子の最小数であり、yは、その最大数である)により表示される。従って、例えば、「C1~C3-アルキル」及び「C1~3アルキル」は、1~3個の炭素原子を含むアルキル置換基を指す。この2つの慣例的用法(conventions)「Cx~Cy-」及び「Cx~y」は、互換可能に使用され、同じ意味を有する。
いくつかの事例では、ヒドロカルビル置換基(例えば、アルキル又はシクロアルキル)中の炭素原子の数は、接頭辞「Cx~Cy-」(xは、置換基中の炭素原子の最小数であり、yは、その最大数である)により表示される。従って、例えば、「C1~C3-アルキル」は、1~3個の炭素原子を含むアルキル置換基を指す。
「置換(された)」という用語は、1つ又は複数の非水素置換基でさらに置換され得る基を指す。置換基として、限定されないが、ハロゲン、=O、=S、シアノ、ニトロ、フルオロアルキル、アルコキシフルオロアルキル、フルオロアルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキレン、アリールオキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アシルアミノ、アミノアルキル、アリールアミノ、スルホニルアミノ、スルフィニルアミノ、スルホニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、スルフィニル、-COOH、ケトン、アミド、カルバミン酸塩、及びアシルが挙げられる。
「テトラジン」という用語は、3つの二重結合を備える単環を有する、2炭素原子と4窒素原子の置換又は非置換芳香族環状基を指す。テトラジン基の例として、1,2,3,4-テトラジン及び1,2,4,5-テトラジンが挙げられる。本明細書で使用される場合、1,2,4,5-テトラジンは、「Tz」基を指す。
「選択的に送達する(こと)」という用語は、他の非標的器官若しくは組織(又はその部分)に有意に結合することなく、処置又は診断が必要な器官若しくは組織(又はその部分)に薬剤(例えば、ペイロード)を送達することを指す。
「ペイロード」という用語は、被験者の標的部位に送達するための薬剤を指す。ペイロードは、治療薬を含む。
「治療薬」という用語は、被験者の病状若しくは疾患、又はその1つ若しくは複数の症状を処置及び/又は改善することができる薬剤を指す。本開示の治療薬はまた、治療薬のプロドラッグ形態も含む。
「診断薬」という用語は、病状又は疾患の診断を補助する薬剤を指す。代表的な診断薬として、常磁性薬剤、光学プローブ、放射性核種などの造影剤が挙げられる。常磁性薬剤は、外的に適用された場の下で磁性を有する造影剤である。常磁性薬剤の例として、限定されないが、鉄ナノ粒子及び鉄マイクロ粒子をはじめとする鉄粒子が挙げられる。光学プローブは、1波長の放射での励起、及び第2の異なる波長の放射での検出によって検出することができる蛍光化合物である。本開示の光学プローブとして、限定されないが、Cy5.5、Alexa680、Cy5、DiD(1,1’-ジオクタデシル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドジカルボシアニン過塩素酸塩)及びDiR(1,1’-ジオクタデシル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドトリカルボシアニンヨウ化物)が挙げられる。他の光学プローブとして、量子ドットがある。放射性核種は、検出可能な放射性崩壊を受ける元素である。本開示の実施形態で有用な放射性核種として、限定されないが、3H、11C、13N、18F、19F、60Co、64Cu、67Cu、68Ga、82Rb、90Sr、90Y、99Tc、99mTc、111In、123I、124I、125I、129I、131I、137Cs、177Lu、186Re、188Re、211At、Rn、Ra、Th、U、Pu及び241Amが挙げられる。
「ターゲティング剤」という用語は、標的(例えば、標的とされる器官又は組織)に特異的に結合し、それにより、ターゲティング剤と特定の標的との間に安定した会合を形成する化学薬剤又は生物薬剤を指す。「安定に会合した」又は「安定した会合」とは、ある部分が、標準的な生理学的条件下で、別の部分又は構造に結合するか、又はそうでなければ、それと会合することを意味する。結合として、共有結合及び非共有結合性相互作用を挙げることができ、そうしたものとして、限定されないが、イオン結合、疎水性相互作用、水素結合、ファンデルワールス力(例えば、ロンドン分散力)、双極子-双極子力相互作用などが挙げられる。ターゲティング剤は、特異的結合ペアのメンバーであってもよく、そうしたものとして、限定されないが、以下:受容体/リガンドペアのメンバー;受容体のリガンド結合部分;抗体/抗原ペアのメンバー;抗体の抗原結合断片;ハプテン;レクチン/炭水化物ペアのメンバー;酵素/基質ペアのメンバー;ビオチン/アビジン;ビオチン/ストレプトアビジン;ジゴキシン/抗ジゴキシン;DNA又はRNAアプタマー結合ペアのメンバー;ペプチドアプタマー結合ペアのメンバーなどが挙げられる。ターゲティング剤は、特定の臨床的に関連する標的受容体若しくは細胞表面標的に特異的に結合する(又は実質的に特異的に結合する)リガンドを含む。リガンドは、抗体、ペプチド、核酸、ファージ、細菌、ウイルス、又は標的受容体若しくは細胞表面標的に対して特異的な親和性を有する他の分子であってよい。受容体及び細胞表面標的の例として、限定されないが、PD-1、CTLA-4、HER2/neu、HER1/EGFR、VEGFR、BCR-ABL、SRC、JAK2、MAP2K、EML4-ALK、BRAF V600E、4-1BB、GITR、GSK3β、阻害性免疫チェックポイント受容体免疫グロブリン様転写物4(ILT4)に対するLT4-ヒトmAb;白血球免疫グロブリン様受容体スーパーファミリーBメンバー2、LILRB2、リンパ球免疫グロブリン様受容体2、LIR2、単球/マクロファージ免疫グロブリン様受容体10、MIR-10、CD85d、又は他の細胞受容体若しくは細胞表面標的が挙げられる。
「標的(とされる)器官又は組織」という用語は、ペイロードの送達のためにターゲティングされる器官又は組織を指す。ターゲティング対象の代表的な器官及び組織は、化学又は生物学的ターゲティング剤によりターゲティングすることができるもの、並びに化学又は生物学的ターゲティング剤によりターゲティングすることができない器官及び組織を含む。
「移植する(こと)」という用語は、被験者の体内への外科的移植を指す。
「接触させる(こと)」又は「接触」という用語は、少なくとも2つの異なる種と接触させて、それにより、それらが、例えば、非共有結合性若しくは共有結合性相互作用又は結合反応で、互いに相互作用し得るようにするプロセスを指す。しかし、得られる複合体又は反応生成物が、添加された試薬同士の相互作用若しくは反応から直接、又は添加された試薬若しくは部分の1つ若しくは複数に由来する中間体(接触混合物中に生成され得る)から生成され得ることは理解すべきである。
「結合剤」という用語は、生物学的環境において別の結合剤の相補的官能基と共有結合を形成することができる官能基を有する薬剤を指す。生物学的環境における結合剤同士の結合は、生体共役反応と呼ばれることもある。結合剤は、生体直交型結合剤を含み、これらは、生体直交型官能基を有する結合剤である。生体直交型結合剤の生体直交型官能基は、別の生体直交型結合パートナーの相補的生体直交型官能基と選択的に反応する。生体直交型結合パートナー同士の選択的反応により、他の結合剤、生体化合物、又は他の非相補的生体直交型結合剤若しくは非相補的生体直交型官能基との副反応を最小限に抑えることができる。生体直交型結合剤の生体直交型官能基として、限定されないが、クリック化学反応によるトリアゾール形成のためのアジド及びアルキン、トランス-シクロオクテン(TCO)及びテトラジン(Tz)(例えば、1,2,4,5-テトラジン)などが挙げられる。本開示で有用な結合剤は、反応が迅速であるように、対応する結合剤と高い反応性を有し得る。
「官能化(された)」という用語は、官能基が付着している部分、例えば、結合剤官能基(例えば、生体直交型官能基)が付着している部分を指す。
「投与する(こと)」という用語は、被験者に対する任意の好適な投与の経路、例えば、限定されないが、被験者に対する、経口投与、座薬としての投与、局所接触、非経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、病変内、鼻腔内若しくは皮下投与、髄腔内投与、又は徐放性デバイス、例えば、ミニ浸透圧ポンプの移植を指す。
本明細書で使用される場合、「非経口」は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内注射並びに注入を含む投与方法を指す。
「脱離基」という用語は、安定な種として置換されて、それにより結合電子を受け取ることができる電子吸引能力を備える原子(又は原子の基)を指す。好適な脱離基の例として、ハロゲン化物(例えば、Br、Cl、I)、スルホン酸エステル(例えば、トリフレート、メシレート、トシレート、及びブロシレート)、並びにニトロフェノールが挙げられる。
「薬学的に有効な量」及び「治療(に)有効量」という用語は、指定される障害若しくは疾患又は1つ若しくは複数のその症状を処置する、並びに/或いは障害若しくは疾患又は1つ若しくは複数のその症状の発症又は再発のリスクを予防若しくは低減するのに十分な化合物の量を指す。腫瘍形成性の増殖性障害に関して、薬学的に有効な、又は治療に有効量は、とりわけ、腫瘍を収縮させるか、又は腫瘍の増殖速度を低下させる上で十分な量を含む。
本明細書で使用される場合、「被験者」、「患者」、又は「生物」は、ヒト及び哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ブタ、ネコ、イヌ、及びウマ)を含む。本開示の薬剤を投与することができる典型的な被験者は、哺乳動物、特に霊長類、とりわけヒトを含み得る。獣医学用途の場合、好適な被験者として、例えば、畜牛、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタなどの家畜;ニワトリ、アヒル、ガチョウ、七面鳥などの家禽;並びにイヌ及びネコなどのペットを挙げることができる。診断又は研究用途の場合、好適な被験者として、哺乳動物、例えば、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、ハムスター)、ウサギ、霊長類、並びに同系交配ブタなどのブタを挙げることができる。
本明細書で使用される「処置する(こと)」又は「処置」という用語は、哺乳動物(特にヒト)などの患者の疾患若しくは病状又はその症状を処置すること、又は処置を意味し、これは、以下:(a)疾患若しくは病状又はその症状を改善する、例えば、患者の疾患若しくは病状又はその症状を排除するか、又はその退行をもたらすこと;(b)例えば、疾患若しくは病状又はその症状の発生を遅らせるか、又はそれを停止することにより、患者の疾患若しくは病状又はその症状を抑制すること;或いは(c)患者の疾患若しくは病状又はその症状を緩和することを含む。
「生理学的条件」という用語は、生存細胞と適合性の条件、例えば、生存細胞と適合性の温度、pH、塩分濃度などの主に水性の条件を包含することを意味する。
本明細書に記載の化合物の場合、その基及び置換基を、この原子及び置換基の許容される原子価に従って選択することができ、その結果、この選択及び置換により、安定した化合物、例えば、転位、環化、排除などによる形態変換を自発的に被らない化合物が得られる。
値の範囲が記載される場合、当該範囲の上限と下限の間の介在値(intervening value)(文脈から明らかに別の解釈が要求されない限り、下限の単位の1/10まで)、及びこの記載の範囲内の他の記載される値又は介在値の全てが本発明の範囲に包含されることは理解されたい。これらのより小さい範囲の上限及び下限は独立して、このより小さい範囲に含まれ得ると共に、この記載される範囲内の任意の具体的に排除された限界を条件として本発明に包含され得る。記載される範囲が、一方又は両方の限界を含む場合は、これらの含まれる限界のいずれか一方又は両方を排除する範囲も、本開示に含まれる。
本明細書における数値範囲の記載の場合、同程度の正確さを有するその間の介在値の各々が明示的に考慮される。例えば、6~9の範囲の場合、7と8の数が、6と9に加えて考慮され、6.0~7.0の範囲の場合、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、及び7.0の数が明示的に考慮される。
個別の実施形態に関連して、明瞭化のために記載される本発明の特定の特徴が、単一の実施形態で組み合わせて提供される場合もあることは理解されたい。反対に、単一の実施形態に関連して、簡略化のために記載される本発明の様々な特徴が個別に、又はいずれかの好適な部分的組合せで提供される場合もある。本発明に関する実施形態のあらゆる組合せは、本発明に具体的に包含され、そうした組合せが、例えば、安定した化合物(即ち、作製、単離、特性決定、及び生体活性について試験することができる化合物)である主題を包含する範囲まで、各及び全ての組合せが個別且つ明示的に開示されているのと全く同様に、本明細書に開示される。加えて、様々な実施形態及びその要素(例えば、そのような変形を説明する実施形態に列記される化学基の要素)のあらゆる部分組合せもまた、本発明に具体的に包含され、そうした部分組合せの各々及び全てが、本明細書に個別且つ明示的に開示されているのと全く同様に、本明細書に開示される。
2.組成物
A.トランス-シクロオクテン官能化ペイロード
本開示のトランス-シクロオクテン官能化ペイロードは、式(I)の化合物(D、R1a、R1b、L1、m及びpは、本明細書で定義される通りである)を含む。
式(I)の化合物は、式(I-A)の化合物(D、R
1a、R
1b、L
1、m及びpは、本明細書で定義される通りである)を含む。
本明細書に記載の化合物において、R1a及びR1bは、水素であってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1aは、C1~4アルキルであり;R1bは、以下:C(O)OH、C(O)OC1~4アルキル、C(O)N(R1c)CHR1eCO2H、C(O)N(R1c)CHR1eC(O)OC1~4アルキル、C(O)N(R1c)-C1~6アルキレン-CO2H、及びC(O)N(R1c)-C1~6アルキレン-C(O)OC1~4アルキルからなる群から選択され得る。R1bはさらに、C(O)OH、C(O)N(R1c)CHR1eCO2H、及びC(O)N(R1c)CH2CO2Hからなる群から選択され得る。
本明細書に記載の化合物において、R1eは、-CH2CO2H、-CH2CH2CO2H、-CH2CONH2、-CH2CH2CONH2、-CH2OH、若しくは-CH(CH3)OHであってもよく;又はR1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hであってもよく;又はR1eは、-CH2CO2Hである。
本明細書に記載の化合物において、R1aは、水素であってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1aは、C1~4アルキルであってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1aは、CH3であってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1bは、水素であってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1bは、C(O)N(R1c)-C1~6アルキレン-CO2Hであってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1bは、C(O)N(R1c)CH2CO2Hであってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1bは、C(O)OHであってよい。
本明細書に記載の化合物において、R1cは、水素であってよい。
本開示のトランス-シクロオクテン官能化ペイロードは、式(I-B)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、
を含み、
式中、D
1は、出現する毎に、独立して、抗癌薬ペイロード、微生物免疫抑制薬ペイロード、再狭窄抑制薬ペイロード、抗生剤ペイロード、抗真菌薬ペイロード、抗ウイルス薬ペイロード、抗炎症薬/抗関節炎薬ペイロード、コルチコステロイド薬ペイロード、及び免疫抑制薬ペイロードから選択されるペイロードであり;R
1a、R
1b、L
1、p、及びmは、式(I-B)について本明細書で定義される通りである。例えば、pは、0であってよく;mは、1であり;L
1は、
である。
一部の実施形態では、抗癌薬は、ドキソルビシンである。
本開示のトランス-シクロオクテン官能化ペイロードは、式(II-A)(式中、D1、R1A、R1B、L1、L2、m及びpは、本明細書で定義される通りである)の化合物を含む。
式(II-A)の化合物は、式(II-A’)(式中、D
1、R
1A、R
1B、L
1、L
2、m及びpは、本明細書で定義される通りである)を有し得る。
一部の実施形態では、R1Bは、以下:G1、OH、-NR1c-C1~4アルキレン-G1、-NR1c-C1~4アルキレン-N(R1d)2、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、及び-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;R1eは、-CH2CO2H、-CH2CH2CO2H、-CH2CONH2、-CH2CH2CONH2、-CH2OH、又は-CH(CH3)OHであり;R1fは、水素又はCH2CO2Hであり;ここで、n、G1及びR1cは、本明細書で定義される通りである。
一部の実施形態では、R1Aは、C1~4アルキルであり;R1Bは、G1、OH、-NR1c-C1~4アルキレン-G1、-NR1c-C1~4アルキレン-N(R1d)2、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、及び-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;R1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hであり;R1fは、水素又はC1~4アルキレン-CO2Hであり;G1は、第1の窒素と、任意選択で、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個の別のヘテロ原子を含む4~8員単環式ヘテロシクリルであり、G1は、第1の窒素に結合し、任意選択で、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、ハロ、シアノ、OH、-OC1~4アルキル、及びオキソからなる群から独立に選択される1~4つの置換基により置換されており;nは、0、1、又は2であり、ここで、R1c及びR1dは、本明細書で定義される通りである。
一部の実施形態では、R1Aは、CH3であり;R1eは、-CH2CO2Hであり;R1fは、水素又はCH2CO2Hであり;G1は、環窒素原子を介して結合され、任意選択で、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、ハロ、シアノ、OH、-OC1~4アルキル、及びオキソからなる群から独立に選択される1~4つの置換基により置換されている、ピペラジニル(例えば、ピペラジン-1-イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン-4-イル)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン-1-イル)、アゼパニル(例えば、アゼパン-1-イル)、又はピロリジニル(例えば、ピロリジン-1-イル)である。
一部の実施形態では、L2は、-C(O)-である。
一部の実施形態では、R1Bは、OH、-N(H)CH2CO2H、-N(H)CHR1eCO2H、-N(H)CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2、及び-N(CH2CO2H)-CH2CH2-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;R1eは、-CH2CO2Hである。
一部の実施形態では、L2は、-C(O)-であり;R1Aは、C1~4アルキルであり;R1Bは、OH、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)-C1~6アルキレン-CO2H、又は-N(R1f)-C2~4アルキレン-(N(C1~4アルキレン-CO2H)-C2~4アルキレン)n-N(C1~4アルキレン-CO2H)2であり;R1cは、水素又はC1~4アルキルであり;R1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hであり;R1fは、水素又はC1~4アルキレン-CO2Hであり;m、n、p、D1、及びL1は、本明細書で定義される通りである。
一部の実施形態では、L2は、-C(O)-であり;R1Aは、C1~4アルキルであり;R1Bは、OH、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、又は-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2であり;R1cは、水素又はC1~4アルキルであり;R1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hであり;R1fは、水素又はC1~4アルキレン-CO2Hであり;m、n、p、D1、及びL1は、本明細書で定義される通りである。
別の実施形態では、L2は、-C(O)-であり;R1Aは、CH3であり;R1Bは、OH、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、又は-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2であり;R1eは、-CH2CO2H、-CH2CH2CO2H、-CH2CONH2、-CH2CH2CONH2、-CH2OH、又は-CH(CH3)OHであり;R1fは、水素又はCH2CO2Hであり;R1cは、水素又はCH3であり;m、n、p、D1、及びL1は、本明細書で定義される通りである。
また別の実施形態では、L2は、-C(O)-であり;R1Aは、CH3であり;R1Bは、OH、-N(H)CH2CO2H、-N(H)CHR1eCO2H、-N(H)CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2、又は-N(CH2CO2H)-CH2CH2-N(CH2CO2H)2であり;R1eは、-CH2CO2Hであり;m、n、p、D1、及びL1は、本明細書で定義される通りである。
本開示のトランス-シクロオクテン官能化ペイロードは、式(III-A)(式中、D
1、R
1B、L
1、L
2、m及びpは、式(II-A)及び(II-A’)で定義される通りである)の化合物を含む。
本明細書に記載の化合物において、リンカーL1は、1~100個の連結原子を有するものでよく、エチレン-オキシ基、アミン、エステル、アミド、カルバミン酸塩、炭酸塩、及びケトン官能基を含み得る。例えば、リンカーは、1~50個の連結原子、又は5~50個の連結原子、又は10~50個の連結原子を有し得る。
リンカーは、放出不可能なリンカーであってもよい。放出不可能なリンカーは、少なくとも2つの部分の間に結合を形成し、この結合は、放出不可能なリンカーを用いる組成物が使用される条件下では、有意に破断されない(例えば、リンカー中の共有結合は、インタクトなままであり、切断されない)。
リンカーは、放出可能なリンカーであってもよい。放出可能なリンカーは、少なくとも2つの部分の間に結合を形成し、この結合は、これらの部分がもはや互いに結合されないように、放出条件下で破断され得る(例えば、リンカー中の1つ又は複数の結合が切断され得る)。放出可能なリンカーは、上記部分の間に結合を有し得るが、これらは、放出可能なリンカーが、放出条件、例えば、限定されないが、光、熱、音、放出剤(例えば、化学放出剤(例えば、酸、塩基、酸化剤、還元剤)、溶剤、酵素など)、それらの組合せなどに曝露されると破断される。一部の実施形態では、放出可能なリンカーは、上記部分同士の結合を破断するために、外的刺激の適用又は放出条件との接触を必要としない場合もある。例えば、放出可能なリンカーは、1つ若しくは複数の不安定な結合又は官能基をリンカーに含んでもよく、それらは、外的刺激又は放出条件との接触なしに、自発的に切断されて、それにより、支持体組成物からペイロードを放出することができる。前述のように自発的に切断され得る結合又は官能基の例として、限定されないが、カルバミン酸塩があり、これは、自発的切断時に二酸化炭素を放出する。放出可能なリンカーを含む本開示の官能化ペイロードは、被験者の標的部位へのペイロードの送達を促進し得る。
いくつかのケースでは、放出可能なリンカーを放出条件に接触させることにより、前述のようにペイロードを放出することができる。放出条件は、標的特異的であってよく、例えば、被験者の所望される標的位置(例えば、治療支持体組成物が存在する標的位置)に直接適用される放出条件であり得る。一部の実施形態では、放出条件は、非特異的であってもよく、例えば、細胞外機構(例えば、腫瘍組織中の低pH、低酸素、酵素など)に対する放出可能なリンカーの曝露によるものであり得る。他の事例では、ペイロードの放出は、細胞内(例えば、リソソーム)放出機構(例えば、グルタチオン、プロテアーゼ(例えば、カテプシン)、異化作用など)を介して達成することができる。これらのケースでは、治療支持体組成物を細胞内に内在化した後、細胞内に存在する放出条件に曝露してもよい。細胞内放出条件(例えば、グルタチオン、カテプシンなど)は、治療支持体組成物からのペイロードの放出を引き起こし、それにより、ペイロードが細胞から分散されて、隣接細胞に治療効果をもたらすことができる。こうしたタイプの放出可能なリンカーの例として、限定されないが、ヒドラゾン(酸不安定性)、ペプチドリンカー(カテプシンB切断性)、ジスルフィド部分(チオール切断性)などが挙げられる。このタイプの放出の作用機構は、腫瘍(例えば、異種受容体発現を有する腫瘍、若しくはmAb浸透が不良な腫瘍)などの疾患又は病状の処置を容易にし得る。
特定の実施形態では、ペイロードとトランス-シクロオクテンの間のリンカーは、自壊的(immolative)リンカーである。
特定の実施形態では、ペイロードとトランス-シクロオクテンの間のリンカーは、pH調節可能なリンカーである。
いくつかの事例では、治療薬は、アミド結合を介してリンカーと共有結合しており;例えば、治療薬は、治療薬とリンカーのカルボニル基を結合させるためにアミン含有治療薬であってもよいし、又は他のケースでは、治療薬は、治療薬とリンカーのアミン基を結合させるためにカルボキシル含有治療薬であってもよい。いくつかの事例では、治療薬とリンカーは、一緒にカルバミン酸塩基を形成し;例えば、治療薬は、治療薬とリンカーのアシルオキシ基を結合させるためにアミン含有治療薬であってもよい。いくつかの事例では、治療薬とリンカーは、一緒に炭酸塩基を形成し;例えば、治療薬は、治療薬とリンカーのアシルオキシ基を結合させるためにヒドロキシ含有治療薬であってもよい。
例えば、本明細書に記載の化合物では、L
1は、
又は-O-であり;
ここで、L
3は、結合又はC
1~6アルキレンであり;L
4は、結合、-NHN:-N(R
10)-C
2~6アルキレン-N(R
11)-、-N(R
12)-C
2~3アルキレン-N(R
13)C(O)-、-N(R
10)-C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-NHNHC(O)C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-CH(NHC(O)R
14)C
1~4アルキレン-S-S-C
1~4アルキレン-OC(O)-、-NHNHC(O)CH(NHC(O)R
15)CH
2C(O)-、-C
1~6アルキレン-CH(G
x)OC(O)-、
であり;R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、及びR
19は、各々独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;R
16は、水素、C
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-OH、-C
1~4アルキレン-OC
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-CO
2H、又は-C
1~4アルキレン-CONH
2であり;R
17は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)-であり;G
xは、任意選択で、ハロゲン、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、C
1~4アルコキシ、シアノ、及びニトロからなる群から独立して選択される1~5つの置換基により置換されたフェニルである。
本明細書に記載の化合物において、mは、1であってよい。mが1である場合、
は、
であってよく;式中、R
18は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)NHD’であり;R
Dは、ペイロードの窒素原子上の水素又はC
1~4アルキルであり;D’は、ペイロード部分(例えば、環状ジヌクレオチドペイロード部分、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンペイロード部分、TLRアゴニストペイロード部分、STINGアゴニストペイロード部分)である。
本明細書に記載の化合物において、
は、
であってよく、式中、D’は、環状ジヌクレオチドペイロード部分である。
mが1である場合、
は、
であってよく;式中、R
18は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)NHD
1aであり;R
Dは、ペイロードの窒素原子上の水素又はC
1~4アルキルであり;D
1aは、ペイロード部分(例えば、抗癌ペイロード部分)である。
当業者であれば、リンカーに結合したペイロードD/D1は、ペイロード分子自体を指すのではなく、リンカーに結合したペイロード分子の部分を指すことを認識されよう。本明細書の化合物からのD/D1の放出によって、ペイロード自体が放出される。
本明細書で使用される「ペイロード部分」とは、リンカーに結合するその求核基、例えば、NH、NC
1~4アルキル、O、若しくはSを除く、又はリンカーに結合するその求電子基、例えば、C(O)、即ち、ペイロードの残りを除いたペイロードD/D
1を指す。例えば、式
の化合物は、
などの化合物を含み;化合物
は、
などの化合物を含み;
は、
などの化合物を含み;式
の化合物は、
などの化合物を含む。D
1H、NH
2-D
1a、HOOC-D
1a、又はHO-D’の放出によって、ペイロード自体が放出される。
本明細書に記載の化合物において、pは、0であってよい。
本明細書に記載の化合物において、mは、2又は3であってよい。一部の実施形態において、mは、2であり、
は、
である。
一部の実施形態において、mは、2であり、
は、
である。
D1は、抗癌薬ペイロード、微生物免疫抑制薬ペイロード、又は再狭窄抑制薬ペイロードから選択される薬物ペイロードであってよい。抗癌薬は、以下:メトトレキサート、プリン、ピリミジン、植物アルカロイド、エポチロン、トリプトリド化合物、抗生物質(特に、アクチノマイシンD)、ホルモン及び抗体から選択される1種又は複数種であってよい。植物アルカロイドの中でも、特に、パクリタキセル、ドキソルビシン、メイタンシン、アウリスタチン、カリケアミシン、デュオカルマイシン、チューブリシン及びカンプトテシンを挙げることができる。微生物免疫抑制薬は、以下:シクロスポリンA、タクロリムス及びその類似体、デスペルグアリン(despergualin)、ミコフェノール酸エステル、ラパマイシン及びその誘導体、ストレプトマイセス(Streptomyces)株由来のFR-900520物質、ストレプトマイセス(Streptomyces)株由来のFR-900523物質、ダクリズマブ、ペンタンアミド、カングレマイシンC、スペルグアリン、プロジギオシン-25C、トラニラスト、ミリオシン、シクロスポリンC、ブレディニン、ミコフェノール酸、ブレフェルジンA及びケトステロイドから選択される1つ又は複数であってよい。再狭窄抑制薬は、以下:バチマスタット、メタロプロテイナーゼ阻害剤、17β-エストラジオール、NOドナー、2-クロロデオキシアデノシン、2-デオキシコホルマイシン、フィンゴリモド、ミコフェノール酸ナトリウム、ISATX247(シクロスポリンA誘導体)、エルシブコール、ダクリズマブ、バシリキシマブ、抗胸腺細胞グロブリン、エベロリムス、メトトレキサート、ネオーラル、シクロホスファミド、ブレキナルナトリウム、レフルノミド及びミゾリビンから選択される1種又は複数種であってよい。
例示的な抗癌薬として、限定されないが、以下のものが挙げられる:酢酸アビラテロン、アビトレキサート(Abitrexate)(メトトレキサート)、アブラキサン(パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤)、ABVD、ABVE、ABVE-PC、AC、AC-T、アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)、ADE、Ado-トラスツズマブ・エムタンシン、アドリアマイシン(ドキソルビシン塩酸塩)、アドルシル(フルオロウラシル)、ジマレイン酸アファチニブ、アフィニトール(エベロリムス)、アルダラ(イミキモド)、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリムタ(ペメトレキセド二ナトリウム)、アロキシ(パロノセトロン塩酸塩)、アンボクロリン(Ambochlorin)(クロラムブシル)、アンボクロリン(Amboclorin)(クロラムブシル)、アミノレブリン酸、アナストロゾール、アプレピタント、アレディア(パミドロン酸二ナトリウム)、アリミデックス(アナストロゾール)、アロマシン(エキセメスタン)、アラノン(ネララビン)、三酸化ヒ素、アルゼラ(オファツムマブ)、アスパラギナーゼ・エルウィニア・クリサンセミ(Asparaginase Erwinia chrysanthemi)、アバスチン(ベバシズマブ)、アキシチニブ、アザシチジン、BEACOPP、ベンダムスチン塩酸塩、BEP、ベバシズマブ、ベキサロテン、ベキサー(トシツモマブ及びI131ヨウ素トシツモマブ)、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ボシュリフ(ボスチニブ)、ボスチニブ、ブレンツキシマブ・ベドチン、ブスルファン、ブスルフェクス(ブスルファン)、カバジタキセル、カボザンチニブ-S-マレート、CAF、キャンパス(アレムツズマブ)、カンプトサール(イリノテカン塩酸塩)、カペシタビン、CAPOX、カルボプラチン、カルボプラチン-タキソール、カルフィルゾミブ、カソデックス(ビカルタミド)、CeeNU(ロムスチン)、セルビジン(ダウノルビシン塩酸塩)、セルバリックス(組換えHPV二価ワクチン)、セツキシマブ、クロラムブシル、クロラムブシル-プレドニゾン、CHOP、シスプラチン、クラフェン(シクロホスファミド)、クロファラビン、クロファレックス(クロファラビン)、クロラール(クロファラビン)、CMF、コメトリク(カボザンチニブ-S-マレート)、COPP、COPP-ABV、コスメゲン(ダクチノマイシン)、クリゾチニブ、CVP、シクロホスファミド、Cyfos(イホスファミド)、シタラビン、シタラビン、リポソーム、シトサール-U(シタラビン)、シトキサン(シクロホスファミド)、ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダコゲン(デシタビン)、ダクチノマイシン、ダサチニブ、ダウノルビシン塩酸塩、デシタビン、デガレリクス、デニロイキン・ジフチトクス、デノスマブ、DepoCyt(リポソームシタラビン)、DepoFoam(リポソームシタラビン)、デクスラゾキサン塩酸塩、ドセタキセル、ドキシル(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、ドキソルビシン塩酸塩、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム、Dox-SL(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、DTIC-Dome(ダカルバジン)、エフデックス(フルオロウラシル)、エリテック(ラスブリカーゼ)、エレンス(エピルビシン塩酸塩)、エロキサチン(オキサリプラチン)、エルトロンボパグ・オラミン(Eltrombopag Olamine)、イメンド(アプレピタント)、エンザルタミド、エピルビシン塩酸塩、EPOCH、アービタックス(セツキシマブ)、メシル酸エリブリン、エリベッジ(ビスモデギブ)、エルロチニブ塩酸塩、エルウィナーゼ(アスパラギナーゼ・エルウィニア・クリサンセミ)、エトポフォス(リン酸エトポシド)、エトポシド、リン酸エトポシド、エバセット(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、エベロリムス、エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)、エキセメスタン、ファレストン(トレミフェン)、ファスロデックス(フルベストラント)、FEC、フェマーラ(レトロゾール)、フィルグラスチム、フルダラ(リン酸フルダラビン)、リン酸フルダラビン、フルオロプレックス(フルオロウラシル)、フルオロウラシル、フォレックス(メトトレキサート)、フォレックスPFS(メトトレキサート)、フォルフィリ、フォルフィリ-ベバシズマブ、フォルフィリ-セツキシマブ、フォルフィリノクス、フォルフォックス(ロイコボリン、フルオロウラシル、オキサリプラチン)、フォロチン(プララトレキサート)、FU-LV、フルベストラント、ガルダシル(組換えHPV四価ワクチン)、ガザイバ(Gazyva)(オビヌツズマブ)、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、ゲムシタビン-シスプラチン、ゲムシタビン-オキサリプラチン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、ジェムザール(Gemzar)(ゲムシタビン塩酸塩)、ジオトリフ(Gilotrif)(アファチニブ二マレイン酸塩)、グリベック(イマチニブメシル酸塩)、グルカルピダーゼ、ゴセレリン酢酸塩、ハラベン(エリブリンメシル酸塩)、ハーセプチン(トラスツズマブ)、HPV二価ワクチン(組換え体)、HPV四価ワクチン(組換え体)、ハイカムチン(トポテカン塩酸塩)、ハイパーCVAD、イブリツモマブ・チウキセタン、イブルチニブ、ICE、イクルシグ(ポナチニブ塩酸塩)、アイフェックス(イホスファミド)、イホスファミド、イホスファミダム(イホスファミド)、メシル酸イマチニブ、イムブルビカ(イブルチニブ)、イミキモド、インライタ(アキシチニブ)、イントロンA(組換えインターフェロンα-2b)、ヨウ素131トシツモマブ及びトシツモマブ、イピリムマブ、イレッサ(ゲフィチニブ)、イリノテカン塩酸塩、イストダックス(ロミデプシン)、イキサベピロン、イクゼンプラ(イキサベピロン)、ジャカフィ(ルキソリチニブリン酸塩)、ジェブタナ(カバジタキセル)、カドサイラ(Ado-トラスツズマブ・エムタンシン)、ケオキシフェン(ラロキシフェン塩酸塩)、ケピバンス(パリフェルミン)、キプロリス(カルフィルゾミブ)、二トシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリンカルシウム、ロイケラン(クロラムブシル)、酢酸リュープロリド、レブラン(アミノレブリン酸)、リンフォリジン(クロラムブシル)、リポドックス(LipoDox)(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、リポソームシタラビン、ロムスチン、リュープロン(ロイプロリド酢酸塩)、リュープロンデポット(ロイプロリド酢酸塩)、リュープロンデポット-Ped(ロイプロリド酢酸塩)、リュープロンデポット-3ヶ月(ロイプロリド酢酸塩)、リュープロンデポット-4ヶ月(ロイプロリド酢酸塩)、マルキボ(ビンクリスチン硫酸塩リポソーム)、マチュレーン(Matulane)(プロカルバジン塩酸塩)、メクロレタミン塩酸塩、メゲース(Megace)(酢酸メゲストロール)、酢酸メゲストロール、メキニスト(トラメチニブ)、メルカプトプリン、メスナ、メスネックス(メスナ)、メタゾラストン(テモゾロミド)、メトトレキサート、メトトレキサートLPF(メトトレキサート)、メキセート(メトトレキサート)、メキセート-AQ(メトトレキサート)、ミトマイシンC、ミトジトレックス(ミトマイシンC)、MOPP、モゾビル(プレリキサフォル)、ムスタルゲン(メクロレタミン塩酸塩)、ムタマイシン(ミトマイシンC)、ミレラン(ブスルファン)、ミロサール(アザシチジン)、ミロタルグ(ゲムツズマブ・オゾガマイシン)、ナノ粒子パクリタキセル(パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤)、ナベルビン(ビノレルビン酒石酸塩)、ネララビン、ネオサール(シクロホスファミド)、ニューポジェン(フィルグラスチム)、ネキサバール(トシル酸ソラフェニブ)、ニロチニブ、ノルバデックス(クエン酸タモキシフェン)、Nplate(ロミプロスチム)、オビヌツズマブ、オファツムマブ、オマセタキシン・メペスクシネート、オンキャスパー(ペグアスパラガーゼ)、オンタック(デニロイキン・ジフチトクス)、OEPA、OPPA、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤、パリフェルミン、パロノセトロン塩酸塩、パミドロン酸二ナトリウム、パニツムマブ、パラプラット(カルボプラチン)、パラプラチン(カルボプラチン)、パゾパニブ塩酸塩、ペグアスパラガーゼ、ペグインターフェロンα-2b、PEG-イントロン(ペグインターフェロンα-2b)、ペメトレキセド二ナトリウム、パージェタ(ペルツズマブ)、ペルツムマブ、プラチノール(シスプラスチン)、プラチノール-AQ(シスプラスチン)、プレリキサフォル、ポマリドミド、ポマリスト(ポマリドミド)、ポナチニブ塩酸塩、プララトレキサート、プレドニゾン、プロカルバジン塩酸塩、プロロイキン(アルデスロイキン)、プロリア(デノスマブ)、プロマクタ(エルトロンボパグ・オラミン)、プロベンジ(シプロイセル-T)、プリネトール(メルカプトプリン)、ラジウム223、二塩化物、ラロキシフェン塩酸塩、ラスブリカーゼ、R-CHOP、R-CVP、組換えHPV二価ワクチン、組換えHPV四価ワクチン、組換えインターフェロンα-2b、レゴラフェニブ、レブリミド(レナリドミド)、リウマトレックス(メトトレキサート)、リツキサン(リツキシマブ)、リツキシマブ、ロミデスピン、ロミプロスチム、ルビドマイシン(ダウノルビシン塩酸塩)、リン酸ルキソリチニブ、スクレロソール・イントラプルーラル・アエロゾル(タルク)、シプロイセル-T、トシル酸ソラフェニブ、スプリセル(ダサチニブ)、スタンフォードV、滅菌タルク粉末(タルク)、ステリタルク(タルク)、スチバーガ(レゴラフェニブ)、リンゴ酸スニチニブ、ステント(リンゴ酸スニチニブ)、サイラトロン(Sylatron)(ペグインターフェロンα-2b)、シノビール(Synovir)(サリドマイド)、シンリボ(オマセタキシン・メペスクシネート)、タフィンラー(ダブラフェニブ)、タルク、クエン酸タモキシフェン、タラビンPFS(シタラビン)、タルセバ(エルロチニブ塩酸塩)、タルグレチン(ベキサロテン)、タシグナ(ニロチニブ)、タキソール(パクリタキセル)、タキソテール(ドセタキセル)、テモダール(テモゾロミド)、テモゾロミド、テムシロリムス、サリドマイド、サロミド(サリドマイド)、トポサール(エトポシド)、トポテカン塩酸塩、トレミフェン、トリセル(テミロリムス)、トシツモマブ及びI131ヨウ素トシツモマブ、トテクト(デクスラゾキサン塩酸塩)、トラメチニブ、トラスツズマブ、トレアンダ(ベンダムスチン塩酸塩)、トリセノックス(三酸化ヒ素)、タイケルブ(二トシル酸ラパチニブ)、バンデタニブ、VAMP、ベクティビックス(パニツムマブ)、VelP、ベルバン(ビンブラスチン硫酸塩)、ベルケイド(ボルテゾミブ)、ベルサール(ビンブラスチン硫酸塩)、ベムラフェニブ、ベプシド(エトポシド)、ビアジュール(ロイプロリド酢酸塩)、ビダーザ(アザシチジン)、ビンブラスチン硫酸塩、ビンカサーPFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ビンクリスチン硫酸塩、ビンクリスチン硫酸塩リポソーム、ビノレルビン酒石酸塩、ビスモデギブ、ボラキサーゼ(グルカルピダーゼ)、ボリノスタット、ボトリエント(パゾパニブ塩酸塩)、ウェルコボリン(ロイコボリンカルシウム)、ザーコリ(Xalkori)(クリゾチニブ)、ゼローダ(Xeloda)(カペシタビン)、Xelox、Xgeva(デノスマブ)、Xofigo(ラジウム223ジクロリド)、Xtandi(エンザルタミド)、ヤーボイ(イピリムマブ)、ザルトラップ(Ziv-アフリベルセプト)、ゼルボラフ(ベムラフェニブ)、ゼバリン(イブリツモマブ・チウキセタン)、ジンカード(Zinecard)(デクスラゾキサン塩酸塩)、Ziv-アフリベルセプト、ゾラデックス(ゴセレリン酢酸塩)、ゾレドロン酸、ゾリンザ(ボリノスタット)、ゾメタ(ゾレドロン酸)、並びにザイティガ(酢酸アビラテロン)。
特定の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、PBD二量体、カリチアマイシン、スペロマイシン(speromycin)、チューブリシンB、リゾキシン、ドラスタチン、ジデムニンB、カンプトテシン、CBI、テムシロリムス、アクチノマイシンD、エポチロンB、タキソール、クリプトフィシン、SN38、ベルケイド、ブルセアンチン、DAVLBH、DM1、フィラントシド(Phyllanthoside)、アリムタ、T2毒素、MMC、バンタラニブ(vantalanib)、ビノレルビン、ブレフェルジン、スニチニブ、ダウノマイシン、セマキサニブ、タルセバ、イレッサ、イリノテカン、LY-541503、ゲルダノマイシン(geldanomycin)、ゲムシタビン、メトトレキサート、グリベック(gleevec)、トポテカン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、シスプラチン、N-マスタード(N-mustards)、エトポシド、又は5-FUである。
特定の実施形態では、抗癌薬は、アントラサイクリンである。特定の実施形態では、抗癌薬は、タキサンである。特定の実施形態では、抗癌薬は、ゲムシタビンである。特定の実施形態では、抗癌薬は、ドキソルビシンである。特定の実施形態では、抗癌薬は、ドセタキセルである。特定の実施形態では抗癌薬は、SN38である。特定の実施形態では、抗癌薬は、モノメチルアウリスタチンEである。特定の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、デキサメタゾンである。特定の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、セレコキシブである。特定の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、ゲンタマイシンである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、バンコマイシンである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、ダプトマイシンである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、ドキソルビシンである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、ゲムシタビンである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、ドセタキセルである。一部の実施形態では、D1の薬物ペイロードは、環状アデノシンモノモノホスファチジル(c-AMP)である。
本明細書に記載される実施形態のいずれかは、
が、
である、さらに別の実施形態である。
式(I-B)及び(II-A)の好ましい化合物として、式
の化合物、例えば、
が挙げられる。
式(I-B)及び(II-A)の好ましい化合物として、式
の化合物、例えば、
例えば、
が挙げられる。
式(I-A)の好ましい化合物として、式
の化合物
が挙げられる。
ペイロードDは、TLRアゴニスト又はSTINGアゴニストである。
TLRアゴニストは、免疫調節剤である。病原体関連分子パターン(PAMP)に応答するTLR媒介シグナル伝達は、転写調節事象の連続的カスケードであり、それらの事象は、TLRアゴニスト、関連する細胞型及び抗原の病原性に応じて変動する。個別の遺伝子(特に、炎症性サイトカイン、例えば、IL-1(α及びβ)、IL-6、IL-18、TNF-C)は一過性誘導されるが、これは、自然免疫系が、分割を促進しながら、感染を解釈して、適切な応答を指示する能力を表している(T.Ravasi,C.A.Wells,D.A.Hume,Bioessays 29,1215(Nov.15,2007);J.C.Roachet al.,Proc Natl Acad Sci USA 104,16245(Oct.9,2007);M.Gilchrist et al.,Nature 441,173(May 11,2006))。
TLRアゴニストとして、限定されないが、以下のものが挙げられる:TLR1/2ヘテロ二量体(例えば、Pam3CSK4、即ち、トリスパルミトイルCysSerLysLysLysLys)、TLR3(例えば、ポリI:C、ポリICLC)、TLR4(例えば、モノホスホリルリピドA、リポ多糖、GLA-SE、G100)、TLR5(例えば、フラゲリン)、TLR2/6ヘテロ二量体(例えば、グラム陽性菌のジアシルリポペプチド、マイコプラズマ及び真菌)、TLR7(例えば、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン、例えば、イミキモド、及び本明細書に参照により組み込まれる米国特許第4,689,338号明細書に記載のもの、並びにポリリボイノシン酸-ポリリボシチジル酸(ポリI:C)など)、TLR3(ポリアデニル酸-ポリウリジル酸(ポリA:U))、TLR2(ペプチドグリカン)、TLR2及びTLR4(例えば、バチルス・カルメット・ゲラン(Bacillus Calmette-Guerin)(BCG))、
TLR7/8(例えば、ロキソリビン、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン、例えば、レシキモド(R848)及びMEDI9197)、
TLR8(例えば、VTX-2337)
並びにTLR9(例えば、CpG ODN、例えば、ODN D-SL01、MGN1703、CPG7909、SD-101、EMD 1201081)。CpG ODNは、特定の配列関係(CpGモチーフ)において非メチル化CpGジヌクレオチドを含む短い合成一本鎖DNA分子である。CpG ODNは、ゲノム細菌DNAに存在する天然のホスホジエステル(PO)骨格とは対照的に、部分的又は完全にホスホロチオエート化した(PS)骨格を有する。構造的特徴、並びにヒト末梢血単核細胞(PBMC)、特にB細胞及び形質細胞様樹状細胞(pDC)に対する活性に基づいて、3つの主なクラスの刺激CpG ODNが同定されている。CpG-A ODNは、PO中心CpG含有回文配列モチーフと、PS修飾3’ポリ-G鎖を特徴とする。これらは、pDCからの高いIFN-α産生を誘導するが、TLR9-依存性NF-κBシグナル伝達及び炎症性サイトカイン(例えば、IL-6)産生の弱い刺激因子である。CpG-B ODNは、1つ又は複数のCpGジヌクレオチドを有する全PS骨格を含む。これらは、B細胞及びTLR-依存性NF-κBシグナル伝達を強力に活性化するが、IFN-α分泌を刺激するのは弱い。CpG-C ODNは、クラスA及びBの両方の特徴を兼ね備える。これらは、完全なPS骨格と、CpG含有回文配列モチーフとを含む。CクラスのCpG ODNは、pDCからの強度のIFN-α産生と共にB細胞刺激も誘導する。
さらに別のTLR9アゴニストは、国際公開第2019/115402号パンフレット、欧州特許第2017281号明細書、米国特許第2019/0160173号明細書、米国特許第2019/0151345号明細書、米国特許第2011/0311518号明細書、米国特許第2011/0293565号明細書に記載されており、その各々は、本明細書に参照により組み込まれる。
一本鎖及び二本鎖RNAは、Roers et al.のImmunity (2016)44,739-754(本明細書に参照により組み込まれる)に記載されているように、TLRアゴニストとして機能し得る。
STINGアゴニストは、細胞の細胞質ゾル中の環状ジヌクレオチドを認識後に、I型インターフェロン、及び炎症性サイトカインをはじめとする多くの炎症性サイトカイン宿主防御遺伝子の制御を担う免疫調節剤である。次に、これらのシグナルは、抗原の交差提示及びT細胞プライミングを介し、他の機構と一緒に適応免疫系を刺激することができる(Barber GN.STING:infection,inflammation and cancer.Nat Rev Immunol.2015;15(12):760-70)。TLR及びSTINGアゴニストはまた、免疫療法で処置される固形腫瘍及び癌において、抗腫瘍免疫応答を促進することもできる(Berger G,Marloye M,Lawler SE.Immunotherapy.Trends Mol Med.2019;25(5):412-427)。
STINGアゴニストは、ADU-S100及び2’3’-cG
SA
SMPを含む。STINGアゴニストは、以下を含む:環状ジヌクレオチド及びその類似体、例えば、
。
STINGアゴニストはさらに、修飾環状ジヌクレオチドも含む。一部の実施形態では、修飾環状ジヌクレオチドは、天然に存在しないか、又は化学的に合成してもよい。一部の実施形態では、修飾環状ジヌクレオチドは、式:
の化合物である。一部の実施形態では、R
1及びR
2は、各々独立して、9-プリン、9-アデニン、9-グアニン、9-ヒポキサンチン、9-キサンチン、9-尿酸、又は9-イソグアニンであってよく、その構造は、以下:
の通りである。R
1及びR
2は、同じでも異なってもよい。一部の実施形態では、米国特許第2016/0287623号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載されているように、主にRp.Rp又はRp.Sp.の立体異性体、又はプロドラッグ、又は薬学的に許容されるその塩の形態で提供され得る。一部の実施形態では、化合物は、主にRp.Rpの立体異性体の形態で提供され得る。特定の実施形態では、化合物は、以下の式又はその主にRp.Rpの立体異性体の形態であってもよい:
STINGアゴニストは、米国特許第2017/0333552号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0064745号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0185511号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2014/189806号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0062365号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/198076号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0092937号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0273578号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0183917号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0185509号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0185510号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2017/0233430号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0002369号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0186828号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0016750号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0162899号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/138684号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/138685号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/118839号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2017/0044206号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/118665号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/208667号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/125974号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/009648号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/009652号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/013887号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/013908号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/046511号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/051488号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/051489号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2019/0192549号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2018/100558号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/092660号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、国際公開第2019/027858号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、米国特許第2018/0093964号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載のように、式
の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、式
(式中、X、X
1~X
3、L、Q、Z、Y、n、及びR
6~R
8は、国際公開第2018/234805号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載の通りである)の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、式
(式中、X、X
1~X
3、L、Q、Y、及びR
6~R
8は、国際公開第2018/234807号明細書(本明細書に参照により組み込まれる)に記載の通りである)の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、式
(式中、X、X
1~X
3、L、Q、Y、及びR
6~R
11は、国際公開第2018/234808号パンフレット(本明細書に参照により組み込まれる)に記載の通りである)の化合物を含み得る。
STINGアゴニストは、例えば、化合物DMXAA:
を含む。
STINGアゴニストは、ジ-アミドベニミダゾール、例えば、
を含む。
好ましくは、Dは、環状ジヌクレオチド、例えば、
(式中、Yは、核酸塩基であり、Xは、O又はSである)であり、以下に例示される通りである。核酸塩基としては、天然に存在するプリン及びピリミジン塩基、並びに修飾プリン及びピリミジン塩基、及び修飾された他の複素環式塩基が挙げられる。こうした修飾物としては、メチル化プリン又はピリミジン、アシル化プリン又はピリミジンなどがある。核酸塩基修飾物としては、例えば、デアザプリン、N-1-メチルグアノシン、イソグアニン、2-アミノプリン、1,3-ジアザ-2-オキソフェノチアジン、1,3-ジアザ-2-オキソフェノキサジン、7-ニトロ-1,3-ジアザ-2-オキソフェノキサジン、2,6-ジアミノプリン、プリン、6-チオグアニン、ヒポキサンチン、2-ピリミジノン、2-ピリドン、4-チオウリジン、イミダゾール-4-カルボキサミド、N-置換5-(カルボキシアミド)ウリジン、例えば、5-(N-ベンジルカルボキシアミド)-ウリジン、又は5-フルオロ-デオキシウリジンを挙げることができる。
前述したペイロード部分の定義によれば、「環状ジヌクレオチドペイロード部分」は、リンカーに結合するその求核基(典型的にO)を除いた環状ジヌクレオチドである。例えば、
が、
であるとき、環状ジヌクレオチドペイロード部分は、
であり得る。
好ましくは、Dは、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン、例えば、
である。前述したペイロード部分の定義によれば、「イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンペイロード部分」は、リンカーに結合するその求核基(典型的にO又はN)を除いたイミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンである。例えば、
が、
であるとき、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンペイロード部分D’は、
であり得る。例えば、
が、
であるとき、イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンペイロード部分D’は、
であり得る。化合物式(I)/(I-A)の化合物は、
を含む。
トランス-シクロオクテン修飾ペイロードの合成方法は、国際公開第2018/187740号パンフレット、国際公開第2014/205126号パンフレット、国際公開第2015/139025号パンフレット、国際公開第O2017/044983号パンフレットに詳しく記載されており、これらは、本明細書に参照により組み込まれる。
本化合物は、不斉中心又はキラル中心が存在する立体異性体として存在するものであってもよい。この立体異性体は、キラル炭素原子の周りの置換基の立体配置に応じて「R」又は「S」である。本明細書で使用される「R」及び「S」という用語は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E,Fundamental Stereochemistry,in Pure Appl.Chem.,1976,45:13-30で定義されている立体配置である。本開示は様々な立体異性体及びその混合物を考慮しており、これらは、明示的に本発明の範囲に含まれる。立体異性体には、エナンチオマー及びジアステレオマー、並びにエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物が含まれる。不斉中心若しくはキラル中心を含む市販の出発材料から、又はラセミ混合物の調製及びそれに続く当業者には周知の分割方法によって、化合物の個々の立体異性体を合成により調製することができる。こうした分割方法としては、以下のものが挙げられる:(1)Furniss,Hannaford,Smith,and Tatchell,“Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry”5th edition(1989),Longman Scientific&Technical,Essex CM20 2JE,Englandで説明されているような、エナンチオマーの混合物のキラル補助剤との結合、再結晶若しくはクロマトグラフィーによる、得られたジアステレオマーの混合物の分離、及び光学的に純粋な生成物の補助剤からの光学的遊離、又は(2)キラルカラムクロマトグラフィーカラムでの光学エナンチオマーの混合物の直接分離、又は(3)分別再結晶法。
本化合物は、互変異性型及び幾何異性体を有し得ること、並びに、これらも本発明の態様を構成することを理解すべきである。
本開示はまた、同位体標識化合物も含み、これらの化合物は、1つ若しくは複数の原子が、自然界で通常見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されているということ以外は、本明細書に記載される化合物と同一である。本発明の化合物への含有に適した同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素及び塩素であり、例えば、限定されないが、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clである。重水素(即ち、2H)など、より重い同位体による置換によって、より大きな代謝安定性(例えば、インビボ半減期の増大又は投与量の要求の低減)から、特定の治療上の利点がもたらされ得るため、いくつかの状況では好ましい場合がある。この化合物は、受容体の分布を決定するための医用画像及び陽電子放出断層撮影(PET)試験のために、陽電子放出同位体を組み込むことができる。式(I)、(II-A)、又は(III-A)の化合物に組み込むことができる適切な陽電子放出同位体は、11C、13N、15O、及び18Fである。本明細書で開示されている同位体標識化合物は、概して、非同位体標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて、当業者には周知の従来の技術により、又は添付の実施例で説明されているものと類似の方法により調製することができる。
B.治療支持体組成物
治療支持体組成物は、支持体を含む。支持体は、生体適合性の支持体組成物、即ち、被験者の身体に適合性のものであり得る。いくつかの事例では、支持体は、被験者に対して非毒性であり、しかも、被験者における組織又は生体化合物と実質的に反応しない。例えば、支持体は、中でも、ヒドロゲルであってよい。支持体は、被験者の身体内に移植が可能であり、結合剤(例えば、テトラジン含有基)、並びに結合剤コンジュゲート後のペイロードを支持することができる。代表的な支持体として、限定されないが、ポリマー、粘性若しくは非粘性液体材料、ゲル、ヒドロゲル、多糖ヒドロゲル、架橋ポリマーマトリックス、金属、セラミック、プラスチック、骨移植材料、アルギン酸塩、セルロース、キトサン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、ヘパリンなどが挙げられる。また、支持体には、ナノ粒子、マイクロ粒子などの粒子も含まれる。
ヒドロゲルは、多糖ヒドロゲル、アルギン酸塩、セルロース、ヒアルロン酸、キトサン、キトシン(chitosin)、キチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、ヘパリンなどであってよい。他の好適な糖ベースの生体材料として、Polymer Advanced Technology,2014,25,448-460に記載されているものが挙げられる。支持体として使用され得るポリマーとして、限定されないが、以下:ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリアセタール、ポリ(オルトエステル)、ポリホスホエステル、ポリカプロラクトン、ポリウレタン、ポリラクチド、ポリカーボネート、ポリアミド、及びポリエーテル、並びにこれらのブレンド/複合体/コポリマーを挙げることができる。代表的なポリエーテルとして、限定されないが、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、トリブロックプルロニック(登録商標)([PEG]n-[PPG]m-[PEG]n)、PEGジアクリレート(PEGDA)、及びPEGジメタクリレート(PEGDMA)が挙げられる。支持体には、タンパク質及び他のポリ(アミノ酸)、例えばコラーゲン、ゼラチン、エラスチン及びエラスチン様ポリペプチド、アルブミン、フィブリン、ポリ(γ-グルタミン酸)、ポリ(L-リジン)、ポリ(L-グルタミン酸)、ポリ(アスパラギン酸)なども含まれ得る。
一部の実施形態では、支持体は、ヒドロゲルである。一部の実施形態では、支持体は、アルギニン酸塩である。一部の実施形態では、支持体は、キチンである。一部の実施形態では、支持体は、ヒアルロン酸(例えば、実質的に架橋を含まない非ヒドロゲルヒアルロン酸)である。一部の実施形態では、支持体はキトシンである。
特定の実施形態では、支持体は粒子である。本開示の粒子は、2cm以下の直径、例えば、1.5cm以下、又は1cm以下、又は0.5cm以下の直径を有し得る。例えば、この粒子は、ナノ粒子又はマイクロ粒子であってよい。ナノ粒子としては、ナノメートルスケールの平均寸法(例えば、1000nm以下)を有する粒子がある。マイクロ粒子は、マイクロメートルスケールの平均寸法(例えば、1000μm以下)を有する粒子である。「平均」とは、算術平均を意味する。一部の実施形態では、ナノ粒子は、1nm~1μmの範囲、例えば、10nm~1μm、又は25nm~1μm、又は50nm~1μm、又は75nm~1μm、又は100nm~1μm、又は150nm~1μm、又は200nm~1μm、又は250nm~1μm、又は300nm~1μm、又は350nm~1μm、又は400nm~1μm、又は450nm~1μm、又は500nm~1μmの範囲の直径を有する。他の実施形態では、マイクロ粒子は、1μm~1mmの範囲、例えば、10μm~1mm、又は25μm~1mm、又は50μm~1mm、又は75μm~1mm、又は100μm~1mm、又は150μm~1mm、又は200μm~1mm、又は250μm~1mm、又は300μm~1mm、又は350μm~1mm、又は400μm~1mm、又は450μm~1mm、又は500μm~1mmの範囲の直径を有する。別の実施形態では、直径が10~100nmほどの小粒子を集めて、より大きい複合体(例えば、1~10μmほどのクラスター又は集合体)を形成することができる。本開示の粒子は、実質的に球状であってよく、その結果、これらの粒子は、実質的に円形の断面を有する。他の粒子形状を使用してもよく、例えば、限定されないが、楕円体、立方体、円柱形、円錐形、針状、又は他の不規則な形状を使用してもよい。
「粒子」は、任意の製造された材料、分子、クリプトファン、ウイルス、ファージなどの形態を取ることができる。粒子は、限定されないが、金属、セラミック、プラスチック、ガラス、複合材、ポリマー、ヒドロゲルなどの材料で構成され得る。例えば、粒子を、アルギン酸塩又は酸化鉄等の不活性材料で作製することができる。一部の例では、粒子は、磁性であることができ、常磁性材料、超常磁性材料若しくは強磁性材料、又は磁場に応答する他の材料から形成することができる。さらに、粒子は、任意の形状、例えば、球体、ロッド、非対称形状であってもよい。粒子、又は複合体中のいくつかの粒子の一群は、臨床的に関連する基質に結合するか、又はそれと相互作用する特異的親和性を有する受容体で官能化してもよい。受容体は、粒子自体に固有であってもよい。例えば、粒子自体は、特定の基質に対して固有の親和性を有するウイルス又はファージであってもよい。加えて、又はこれに代わり、臨床的に関連する基質に特異的に結合するか、又はそうでなければそれを認識する受容体と共有結合させか、又はそれに付着若しくは会合させることにより、粒子を官能化することもできる。官能化受容体は、標的基質に対して規定の親和性を有する抗体、ペプチド、核酸、ファージ、細菌、ウイルス、又はいずれか他の分子であってよい。「粒子」及び/又は「支持体」に使用することができる材料の例として、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLGAポリマー、アルギン酸塩及びアルギン酸塩誘導体、ゼラチン、コラーゲン、フィブリン、ヒアルロン酸、ラミニンリッチゲル、アガロース、天然及び合成多糖、ポリアミノ酸、ポリペプチド、ポリエステル、ポリ無水物、ポリホスファジン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(アリルアミン)(PAM)、ポリ(アクリレート)、修飾スチレンポリマー、プルロニック(登録商標)ポリオール、ポリオキサマー、ポリ(ウロン酸)、ポリ(ビニルピロリドン)、並びにこれらのいずれかのコポリマー又はグラフトコポリマーが挙げられる。これらの例は、その濃度、別の薬剤とその架橋、その投与方法、その設計分解プロフィール及び当業者には周知の他の特徴を限定するものではない。
粒子、又は複合体中のいくつかの粒子の一群を、標的(例えば標的受容体又は細胞表面標的、例えば、臨床的に関連する受容体若しくは細胞表面標的(例えば抗原))に特異的に結合する(又は実質的に特異的に結合する)ターゲティング剤(例えばリガンド又は抗体)で官能化してもよい。このターゲティング剤は、粒子自体に直接付着させてもよい。このターゲティング剤は、標的受容体又は細胞表面標的に対する特異的親和性を有する抗体、ペプチド、核酸、ファージ、細菌、ウイルス、又はいずれか他の分子であってよい。いくつかの事例では、この受容体又は細胞表面標的は、PD-1、CTLA-4、HER2/neu、HER1/EGFR、VEGFR、BCR-ABL、SRC、JAK2、MAP2K、EML4-ALK、BRAFV600E、4-1BB、GITR、GSK3β、又は他の細胞受容体若しくは細胞表面標的である。これらの粒子に、粒子の検出(例えば、インビボ検出)に役立ち得る他の化合物又は分子(例えば、蛍光色素若しくは自家蛍光マーカ若しくは発光マーカ)を付着させてもよい。これらの粒子に、リガンド及び/又は検出可能な標識を直接付着させてもよいし、又は本明細書に記載の生体直交型官能基を介して付着させてもよい。
特定の実施形態では、支持体は、骨移植材料、例えば、骨移植代替材料である。骨移植代替材料とは、構造が骨と類似する生体適合性材料のことである。いくつかの事例では、骨移植代替材料は、生体再吸収性であり、それにより、この骨移植代替材料は、時間の経過とともに体内で溶解するか、又は吸収され得る。骨移植代替材料は、骨伝導性であってもよく、それにより、骨移植代替材料中への血管及び新たな骨の形成が促進される。いくつかの事例では、骨移植代替材料は、骨誘導性であり、それにより、周囲組織からの間葉幹細胞の能動的動員を介して新たな骨の形成が促進される。例えば、骨移植代替材料に、骨形成タンパク質などの成長因子を含有させることができる。骨移植代替材料として、限定されないが、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、脱塩骨マトリックス、ウシコラーゲン、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、海綿骨細片など、並びにこれらの組合せが挙げられる。
本開示の治療支持体組成物は、支持体と、支持体に共有結合した第1結合剤とを含む。支持体の表面、例えば、支持体の溶媒接触可能表面(例えば、周囲の溶媒と接触した支持体の表面)に、結合剤を付着させてもよい。いくつかのケースでは、結合剤は、支持体に直接付着させる。例えば、結合剤は、例えば、アミド、アミン、エステル、カルバミン酸塩、尿素、チオエーテル、チオカルバミン酸塩、チオ炭酸塩、チオ尿素などの共有結合を介して、支持体の表面と共有結合させることができる。いくつかの事例では、アミド結合を介して結合剤を支持体に共有結合させる。他の事例では、リンカーを介して結合剤を支持体と連結させてもよい。任意の好適なリンカーを使用して、結合剤を支持体と連結させることができる。代表的なリンカーは、1~100個の連結原子を有してよく、そうしたものとして、エチレン-オキシ基、アミン、エステル、アミド、カルバミン酸塩、及びケトン官能基を挙げることができる。例えば、リンカーは、1~50個の連結原子、又は5~50個の連結原子、又は10~50個の連結原子を有し得る。代表的なリンカーの例として、限定されないが、以下に示すものが挙げられる:
特定の実施形態では、治療支持体組成物は、支持体と、式:
(式中、R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;R
30は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル;アルケニル、アルキニル、アルコキシ;ハロアルコキシ;ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、又はシクロアルケニルであり;R
a、R
31a及びR
31bは、各々独立して、水素、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルであり;tは、0、1、3、又は4である)
のテトラジン含有基を含む。
特定の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;R
22は、1~100個の連結原子のリンカーであり、エチレン-オキシ基、アミン、エステル、アミド、カルバミン酸塩、及びケトン官能基を含み得る)
を有する。例えば、リンカーは、1~50個の連結原子、又は5~50個の連結原子、又は10~50個の連結原子を有し得る。
特定の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;R
30は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル;アルケニル、アルキニル、アルコキシ;ハロアルコキシ;ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、又はシクロアルケニルであり;R
a、R
31a及びR
31bは、各々独立して、水素、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルであり;tは、0、1、3、又は4である)
を有する。
特定の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択される)
の単位を有する置換アルギン酸塩、又はその塩
を含む。
特定の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
の単位を含む。
一部の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
の単位を含む。
一部の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
の単位を含む。
一部の実施形態では、治療支持体組成物は、式(II):
(式中、G
2は、
であり;R
22は、1~100個の連結原子のリンカーであり;R
20は、本明細書で定義される通りである)
の単位を有する置換ヒアルロン酸を含む。
また別の実施形態では、G
2は、
であり;R
20は、水素又はC
1~4アルキルである。
式(II)の化合物は、式(III):
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択される)
の化合物を含む。式(III)に従う別の実施形態では、R
20は、水素又はC
1~4アルキルである。
一部の実施形態では、治療支持体組成物は、式:
の単位を含む。
別の治療支持体組成物は、国際公開第2017/044983号、国際公開第2015/139025A1号パンフレット、及び国際公開第2014/205126A1号パンフレットに例示されており、これらの各々の全内容は、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。
ヒアルロン酸誘導体は、複数のグルクロン酸単位を有するヒアルロン酸、及びヒアルロン酸のグルクロン酸単位と連結又は直接結合したテトラジン含有基を含む。ヒアルロン酸はまた、複数のN-アセチルグルコサミン単位を有してもよい。特定の実施形態では、ヒアルロン酸のN-アセチルグルコサミン単位は、テトラジン含有基に連結又は共役されていない。
テトラジン含有基は、グルクロン酸単位のカルボン酸を介して連結又は直接結合している。テトラジン含有基は、テトラジン含有基と連結又は共役しているカルボン酸の%により測定して、約0.1%~約80%のヒアルロン酸、例えば、テトラジン含有基と連結又は共役しているカルボン酸の%により測定して、約1%~約75%、約5%~約75%、約10%~約50%、若しくは約40%~約75%のヒアルロン酸に組み込むことができる。
3.合成方法
開示の化合物は、本化合物を調製することができる手段を説明する以下の合成スキーム及び方法に関連して、よりよく理解することができる。
概して、式(I-A)/(I-B)/(II-A)/(III-A)の化合物は、シクロオクテン部分にリンカーを結合させる前又はその後のいずれかに、好適に活性化されたリンカーと、1級アミン、2級アミン、又はヒドロキシル基を有するペイロードと反応させることにより調製することができる。リンカー上の反応基(例えば、エステル、炭酸塩、塩化アシル、カルボン酸)は、リンカー基の任意の選択された部位に配置することができることは理解されたい。反対に、リンカーは、ペイロード上の好適な基と反応し得る求核アミン又はヒドロキシ基、例えば、アルデヒド、ケトン、エステル、炭酸塩、カルボン酸、又は塩化アシルを含み得る。
特定の実施形態では、以下で示すように、求核付加のために活性化されたトランス-シクロオクテンを、塩基の存在下で、適切なペイロード(D/D1)、又はリンカーL4-Hに付着したペイロードと反応させて、官能化ペイロードを得ることができる。このペイロード又はリンカーは、活性化TCOと反応する1級アミン、2級アミン、又はヒドロキシル基を含み得る。特定の実施形態では、脱離基(LG)は、クロロ脱離基、p-ニトロフェノール脱離基、又はN-ヒドロキシスクシンイミド脱離基である。この反応に使用される例示的な塩基としては、有機塩基及び無機塩基、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、及び重炭酸ナトリウムが挙げられる。
スキーム1に示すように、活性化炭酸エステルを有するトランス-シクロオクテンを(D/D
1)-L
4-Hとカップリングして、中間体4を得ることができ、これを酸5へとさらに加水分解するか、又は塩基性条件下でアミンG
1-N(R
1c)Hとカップリングして、7を得ることができる。スキーム1の方法に好適なG
1-N(R
1c)Hとしては、例えば、HN(R
1c)CHR
1eCO
2H、HN(R
1c)-C
1~6アルキレン-CO
2H、HN(R
1c)CHR
1eC(O)OC
1~4アルキル、及びHN(R
1c)-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~4アルキルが挙げられる。
以下のスキーム2に示すように、活性化炭酸エステルを有するトランス-シクロオクテンを、アミンを有するペイロード(例えば、ドキソルビシン、doxoと略)とカップリングすることができる。中間体4を酸に加水分解して、本発明の官能化ペイロードを得ることができる。
スキーム3は、上記化学の別の応用を示し、この場合、中間体炭酸エステルをダプトマイシンのオルニチン側鎖と反応させた後、さらに塩基性条件下でアミノ含有基G
1-N(R
1c)Hとカップリングすることができる。
スキーム4は、中間体10を中間体11に変換する合成順序を示す。10又は11のいずれかを使用し、国際公開第2017/044983号パンフレットに開示される一般的合成方法を用いて、リンカー、保護リンカー、又はペイロードに付着したリンカーを作製することができる。合成順序の適切な時点でトリメチルシリルエチル基を除去して、カルボン酸を取得することができる。当業者であれば、合成経路及び保護基戦略を改変して、本発明の化合物を達成することができるだろう。
例えば、スキーム5は、11のカルボン酸中間体への変換を示し、これをペイロード担持生成物13及び14にさらに変換することができる。
11を用いて調製され得る他のカルボン酸として、スキーム6に示すものがある。スキーム5及び6のペイロードD’は、ペイロードD又はD
1のいずれかのペイロード部分である。
スキーム7は、TCO上にアミド置換を含むTCOコンジュゲートを調製するための一般的方法を示す。
代表的なSTINGアゴニストTCOコンジュゲートを調製するための合成方法をスキーム8に示す。
代表的なSTINGアゴニストTCOコンジュゲートを調製するための合成方法をスキーム9に示す。
スキーム10は、式(I)に示すようなトランス-シクロオクテンに環状ジヌクレオチドを共役させるための一般的方法を示す。例示される方法は、塩基の存在下で、炭酸ニトロフェニル置換トランス-シクロオクテンと環状ジヌクレオチドと反応させることによって進行し、トランス-シクロオクテンの量に応じて、モノ又はビス-置換環状ジヌクレオチドを形成する。
スキーム11は、環状ジヌクレオチドをトランス-シクロオクテンと共役させる一般的方法を示し、この場合、R
2は、-C
1~6アルキレン-CO
2H、-CHR
1eCO
2H、-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~4アルキル、C(O)OC
1~4アルキル、又は-CHR
1eC(O)OC
1~4アルキルであり、これは、C(O)N(R
1c)-C
1~6アルキレン-CO
2H、C(O)OH、C(O)N(R
1c)CHR
1eCO
2H、C(O)N(R
1c)-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~4アルキル、C(O)OC
1~4アルキル、又はC(O)N(R
1c)CHR
1eC(O)OC
1~4アルキルである、式(I)のR
1bと対応する。スキーム11のプロセスは、スキーム1~3、7、及び9に示すものと同様に進行する。スキーム10と同様に、過剰のトランス-シクロオクテン試薬を用いて、ビス-共役環状ジヌクレオチドを取得するために、スキーム11に示すプロセスを改変してもよい。
スキーム12及び13は、スキーム10及び11と類似の手順に従って、式(I)に示すようなトランス-シクロオクテンにイミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンを共役させる代表的な合成方法を示す。
開示されている化合物を、立体特異的合成又は分割のいずれかにより、ラセミ体で又は個別のエナンチオマー若しくはジアステレオマーとして調製することができる。この化合物を、例えば、標準的な技術(例えば、光学的に活性な塩基との塩形成による立体異性体対の形成、続いて分別結晶化及び遊離酸の再生)により、この化合物の成分エナンチオマー又はジアステレオマーへと分割することができる。また、この化合物を、立体異性体エステル又はアミドの形成、続いてクロマトグラフィー分離及びキラル補助剤の除去により分割することもできる。或いは、この化合物を、キラルHPLCカラムを使用して分割することもできる。エナンチオマーを、リパーゼ酵素を用いた、対応するエステルのラセミ体の速度論的光学分割から得ることもできる。
本明細書で説明されている化合物は塩の形態であってよく、例えば、薬学的に許容される塩の形態であり得る。「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で説明されている化合物に存在する特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸又は塩基を用いて調製される活性化合物の塩が含まれる。従来の方法で、この塩と塩基又は酸を接触させた後、親化合物を単離することにより、中性型の化合物を再生することができる。親形態の化合物は、極性溶媒への溶解性等の特定の物理的特性が、様々な塩形態とは異なるが、それ以外では、この塩は、本開示の目的に関して親形態の化合物と同等である。薬学的に許容される塩の例は、Berge et al,1977,“Pharmaceutically Acceptable Salts.”J.Pharm.Sci.Vol.66,pp.1-19に論じられている。
例えば、本化合物が、アニオン性である場合、又はアニオン性であり得る官能基(例えば-COOHは、-COO-であり得る)を有する場合には、好適なカチオンで塩を形成することができる。好適な無機カチオンの例として、限定されないが、アルカリ金属イオン(例えば、Na+及びK+)、アルカリ土類カチオン(例えば、Ca2+及びMg2+)、並びに他のカチオンが挙げられる。好適な有機カチオンの例として、限定されないが、アンモニウムイオン(即ち、NH4
+)及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH3R1
+、NH2R2
+、NHR3
+、NR4
+)が挙げられる。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例は、以下に由来するものである:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、及びトロメタミン、並びにアミノ酸(例えばリジン及びアルギニン)。
本化合物がカチオン性である場合、又はカチオン性であり得る官能基(例えば、-NH2は、-NH3
+であり得る)を有する場合には、好適なアニオンで塩を形成することができる。好適な無機アニオンの例として、限定されないが、以下の無機酸から誘導されるものが挙げられる:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、及び亜リン酸。
好適な有機アニオンの例として、限定されないが、以下の有機酸から誘導されるものが挙げられる:2-アセトキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン(gluchep tonic)酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸及び吉草酸。好適な高分子有機アニオンの例として、限定されないが、以下の高分子酸から誘導されるものが挙げられる:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
別に指定されない限り、特定の化合物を示す場合、その塩形態も含まれる。
活性化合物を化学的に保護された形態で調製すること、精製すること及び/又は取り扱うことが好都合であるか、又は望ましい場合がある。「化学的に保護された形態」という用語は、本明細書において従来の化学的意味で使用され、1つ又は複数の反応性官能基が指定条件(例えば、pH、温度、放射線、溶媒など)下で、望ましくない化学反応から保護される化合物に関する。実際には、公知の化学的方法を使用して、指定条件下で、そうでなければ反応性となる官能基を可逆的に非反応性にする。化学的に保護された形態では、1つ又は複数の反応性官能基は、保護された(protected)基又は保護(protecting)基(マスク(された)基若しくはマスキング基又はブロック(された)基若しくはブロッキング基としても知られている)の形態である。反応性官能基を保護することにより、他の保護されていない反応性官能基が関与する反応を、保護された基に影響を及ぼすことなく実施することができ;保護基は、通常、後の工程で、分子の残りの部分に実質的に影響を及ぼすことなく除去することができる。例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(T.Green and P.Wuts;3rd Edition;John Wiley and Sons,1999)を参照されたい。別に指定のない限り、特定の化合物を示す場合、その化学的に保護された形態も含まれる。
有機合成において、多種多様なそのような「保護」、「ブロッキング」又は「マスキング」方法が広く使用されており、よく知られている。例えば、2つの非等価の反応性官能基(これらはいずれも、指定条件下では反応性となり得る)を有する化合物を誘導体化して、指定条件下で、官能基のうちの一方を「保護」し、従って非反応性にし;そのように保護して、この化合物を、事実上1つの反応性官能基だけを有する反応体として使用することができる。(他の官能基が関与する)所望の反応が完了した後、この保護された基を「脱保護」してその本来の官能性に戻すことができる。
ヒドロキシ基は、エーテル(-OR)又はエステル(-OC(O)R)として保護することができ、例えば、t-ブチルエーテル;ベンジル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)、又はトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリル又はt-ブチルジメチルシリルエーテル;又はアセチルエステル(-OC(O)CH3、-OAc)として保護することができる。
アルデヒド基又はケトン基はそれぞれ、例えば、1級アルコールとの反応により、カルボニル基(R2C=O)がジエーテル(R2C(OR)2)に変換されているアセタール(RCH(OR)2)又はケタール(R2C(OR)2)として保護することができる。このアルデヒド基又はケトン基は、酸の存在下、大過剰量の水を用いる加水分解により容易に再生される。
アミン基は、例えば、アミド(-NRC(O)R)又はウレタン(-NRC(O)OR)として保護することができ、例えば、メチルアミド(-NHC(O)CH3);ベンジルオキシアミド(-NHC(O)OCH2C6H5、-NH-Cbz)として;t-ブトキシアミド(-NHC(O)OC(CH3)3、-NH-Boc);2-ビフェニル-2-プロポキシアミド(-NHCO(O)C(CH3)2C6H4C6H5、-NH-Bpoc)として、9-フルオレニルメトキシアミド(-NH-Fmoc)として、6-ニトロベラトリルオキシアミド(-NH-Nvoc)として、2-トリメチルシリルエチルオキシアミド(-NH-Teoc)として、2,2,2-トリクロロエチルオキシアミド(-NH-Troc)として、アリルオキシアミド(-NH-Alloc)として、2(-フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(-NH-Psec)として;又は、適切な場合(例えば環状アミン)では、ニトロキシドラジカル(>N-O≪)として保護することができる。
カルボン酸基は、エステルとして保護することができ、例えば、アルキルエステル(例えば、メチルエステル;t-ブチルエステル);ハロアルキルエステル(例えば、ハロアルキルエステル);トリアルキルシリルアルキルエステル;若しくはアリールアルキルエステル(例えば、ベンジルエステル;ニトロベンジルエステル)として;又はアミドとして、例えば、メチルアミドとして保護することができる。
チオール基は、チオエーテル(-SR)として保護することができ、例えば、ベンジルチオエーテル;アセトアミドメチルエーテル(-S-CH2NHC(O)CH3)として保護することができる。
本明細書で説明されている化合物を、適切な官能性を付加することにより修飾して、選択的な生物学的特性を増強させることもできる。そのような修飾は、当技術分野で公知であり、そうしたものとして、所与の生物系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を増加させるもの、経口利用性を増加させるもの、溶解性を増加させて注射による投与を可能にするもの、代謝を改変するもの、及び/又は排出率を改変するものが挙げられる。これらの修飾の例として、限定されないが、以下のものが挙げられる:ポリエチレングリコールによるエステル化、ピボレート(pivolate)又は脂肪酸置換基による誘導体化、カルバミン酸塩への変換、芳香環のヒドロキシル化、及び芳香環中でのヘテロ原子置換。
特定の実施形態では、生成物を、例えば、置換基の操作によりさらに修飾してもよい。こうした操作として、限定されないが、還元、酸化、有機金属クロスカップリング、アルキル化、アシル化、及び加水分解反応が挙げられ、これらは、当業者には周知である。いくつかのケースでは、反応を促進するために、又は不要な反応産物を回避するために、前述した反応スキームを実施する順序を変更してもよい。
4.製剤
本発明の別の態様は、a)式(II-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩;b)1つ若しくは複数の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩;及びc)薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明の別の態様は、a)治療支持体組成物;b)1つ若しくは複数の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩;及びc)薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
組成物(例えば、支持体組成物、1つ若しくは複数の免疫調節剤、及び/又は官能化ペイロード)は、任意の好適な形態、例えば、薬学的に許容される製剤の形態で提供することができ、任意の好適な投与経路、例えば、経口、局所又は非経口投与経路用に製剤化することができる。組成物を注射液として提供する場合(例えば、それらが、静脈内又は組織に直接投与される実施形態において)、組成物は、すぐに使用できる剤形、又は薬学的に許容される担体及び賦形剤を含有し得る再構成可能な貯蔵安定性粉末若しくは液体として提供することができる。
「薬学的に許容される賦形剤」、「薬学的に許容される希釈剤」、「薬学的に許容される担体」、又は「薬学的に許容されるアジュバント」は、医薬組成物を調製する上で有用な賦形剤、希釈剤、担体、及び/又はアジュバントであり、それらは、概して、安全、非毒性であり、且つ生物学的に若しくはそれ以外でも有害ではなく、獣医学的用途及び/又はヒトの製薬用途に許容される賦形剤、希釈剤、担体、及びアジュバントを含む。本明細書で使用される「薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、担体、及び/又はアジュバント」は、1種又は複数種の賦形剤、希釈剤、担体、及びアジュバントを含む。
組成物を製剤化する方法は、容易に利用可能なものから改変することができる。例えば、組成物は、治療有効量の組成物と、薬学的に許容される担体(例えば、食塩水)を含む医薬製剤として提供することができる。医薬製剤は、任意選択で、他の添加物(例えば、緩衝剤、安定剤、保存料など)を含有してもよい。一部の実施形態では、製剤は、哺乳動物への投与に好適であり、例えば、ヒトへの投与に好適なものである。
本開示の組成物は、様々な経口、非経口及び局所剤形に調製することができる。経口製剤としては、被験者による摂取に好適な錠剤、丸薬、粉末、糖衣錠、カプセル、液剤、ロゼンジ、カシェット、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などが挙げられる。本開示の組成物はまた、注射によっても投与することができ、それは、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、又は腹腔内注射である。いくつかの事例では、本明細書に記載の組成物は、吸入により、例えば、鼻内投与することができる。いくつかの事例では、本開示の組成物は、経皮投与することができる。いくつかの事例では、組成物は、眼内、膣内、及び直腸内経路により投与することができ、そうしたものとして、座薬、送気、粉末及びエアゾール製剤(例えば、ステロイド吸入剤、Rohatagi,J.Clin.Pharmacol.35:1187-1193,1995;Tjwa,Ann.Allergy Asthma Immunol.75:107-111,1995を参照)が挙げられる。従って、本開示はまた、本明細書に記載の組成物と、薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬製剤も提供する。
本開示の組成物から医薬製剤を調製するために、薬学的に許容される担体は固体又は液体であってよい。固体の製剤は、粉末、錠剤、丸薬、カプセル、カシェット、座薬、及び分散性顆粒剤を含む。固体担体は、1つ若しくは複数の物質であってよく、これは、希釈剤、香味料、結合剤、保存料、錠剤崩壊剤、又はカプセル化物質としても作用し得る。製剤化及び投与のための技術に関する詳細は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Maack Publishing Co,Easton PA(“Remington’s”)に見出される。
一部の実施形態では、本発明の医薬組成物は、式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、薬学的に許容される担体、及び任意選択で抗原を含むワクチンである。本明細書に提供される免疫原性組成物に使用される抗原は、有効量(例えば、治療又は予防方法での使用に有効な量)で提供され得る。例えば、感染症及び癌などの疾患若しくは病状を処置又は予防するために、本発明の免疫原性組成物を用いることができる。例示的な抗原として、限定されないが、腫瘍抗原及び感染症抗原が挙げられる。本明細書に提供される免疫原性組成物に使用される抗原は、典型的に、宿主に対して外性の高分子(例えば、ポリペプチド、多糖、ポリヌクレオチド)である。抗原は、任意の標的エピトープ、分子(生体分子を含む)、分子複合体(生体分子を含有する分子複合体を含む)、細胞内集合体、被験者の免疫反応性の誘発若しくは増強が所望される細胞又は組織であってよい。往々にして、抗原という用語は、目的のポリペプチド抗原を指し得る。しかし、抗原は、本明細書で使用される場合、目的のポリペプチド抗原をコードする組換え構築物(例えば、発現構築物)を指す場合もある。特定の好ましい実施形態では、抗原は、感染症、癌、自己免疫疾患、アレルギー、喘息、又は抗原特異的免疫応答が望ましいか、若しくは有益となり得るいずれか他の病状に関連する、感染性病原体及び/若しくはエピトープ、生体分子、細胞若しくは組織であり得るか、又はそれに由来し得るか、又はそれと免疫学的に交差反応性であり得る。
特定の実施形態では、腫瘍抗原又は癌抗原を、本明細書に提供される免疫原性組成物と一緒に使用する。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、ペプチド含有腫瘍抗原、例えば、ポリペプチド腫瘍抗原又は糖タンパク質腫瘍抗原である。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、糖含有腫瘍抗原、例えば、糖脂質腫瘍抗原又はガングリオシド腫瘍抗原である。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、ポリペプチド含有腫瘍抗原を発現するポリヌクレオチド含有腫瘍抗原、例えば、RNAベクター構築物又はプラスミドDNAなどのDNAベクター構築物である。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、生存若しくは死滅又は透過性癌細胞全体である。本明細書に提供される免疫原性組成物と一緒に使用されるのに適した腫瘍抗原は、多種多様な分子、例えば、(a)ポリペプチド含有腫瘍抗原、例えば、ポリペプチド(例えば、8~20アミノ酸長であり得るが、この範囲外の長さも一般的である)、リポポリペプチド及び糖タンパク質など、(b)糖含有腫瘍抗原、例えば、多糖、ムチン、ガングリオシド、糖脂質及び糖タンパク質など、並びに(c)抗原性ポリペプチドを発現するポリヌクレオチドを包含する。
特定の実施形態では、腫瘍抗原は、例えば、(a)癌細胞に関連する完全長分子、(b)相同体及びその修飾された形態、例えば、欠失、付加及び/又は置換された部分を含む分子、並びに(c)それらの断片である。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、組換え形態で提供される。特定の実施形態では、腫瘍抗原は、例えば、CD8+リンパ球により認識されるクラスI-制限抗原又はCD4+リンパ球により認識されるクラスII-制限抗原を含む。
特定の実施形態では、腫瘍抗原は、限定されないが、以下を含む:(a)癌/精巣抗原、例えば、NYESO-1、SSX2、SCP1、並びにRAGE、BAGE、GAGE及びMAGEファミリーポリペプチド、例えば、GAGE-1、GAGE-2、MAGE-1、MAGE-2、MAGE-3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、及びMAGE-12(例えば、黒色腫、肺、頭部及び頸部、NSCLC、乳房、胃腸、及び膀胱腫瘍に対処するために使用することができる)、(b)変異抗原、例えば、p53(様々な固形腫瘍、例えば、大腸、肺、頭部及び頸部癌に関連する)、p21/Ras(例えば、黒色腫、膵臓癌及び大腸癌に関連する)、CDK4(例えば、黒色腫に関連する)、MUM1(例えば、黒色腫に関連する)、カスパーゼ-8(例えば、頭部及び頸部癌に関連する)、CIA 0205(例えば、膀胱癌に関連する)、HLA-A2-Rl 701、βカテニン(例えば、黒色腫に関連する)、TCR(例えば、T細胞非ホジキンリンパ腫に関連する)、BCR-abl(例えば、慢性骨髄性白血病に関連する)、トリオースリン酸イソメラーゼ、KIA 0205、CDC-27、及びLDLR-FUT、(c)過剰発現抗原、例えば、ガレクチン4(例えば、大腸癌に関連する)、ガレクチン9(例えば、ホジキン病に関連する)、プロテイナーゼ3(例えば、慢性骨髄性白血病に関連する)、WT 1(例えば、様々な白血病に関連する)、炭酸脱酵素(例えば、腎臓癌に関連する)、アルドラーゼA(例えば、肺癌に関連する)、PRAME(例えば、黒色腫に関連する)、HER-2/neu(例えば、乳癌、結腸癌、肺癌及び卵巣癌に関連する)、α-フェトプロテイン(例えば、肝細胞癌に関連する)、KSA(例えば、大腸癌に関連する)、ガストリン(例えば、膵臓及び胃癌に関連する)、テロメラーゼ触媒タンパク質、MUC-1(例えば、乳癌及び卵巣癌に関連する)、G-250(例えば、腎細胞癌に関連する)、p53(例えば、乳癌、結腸癌に関連する)、及び癌胎児性抗原(例えば、乳癌、肺癌、及び大腸癌などの消化管の癌に関連する)、(d)共通抗原、例えば、メラノーマメラノサイト分化抗原、例えば、MART-1/Melan A、gp 100、MC1 R、メラノサイト刺激ホルモン受容体、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質-1/TRP1及びチロシナーゼ関連タンパク質-2/TRP2(例えば、黒色腫に関連する)、(e)例えば、前立腺癌に関連する前立腺関連抗原、例えば、PAP、PSA、PSMA、PSHP1、PSM-P1、PSM-P2、(f)免疫グロブリンイディオタイプ(例えば、黒色腫及びB細胞リンパ腫に関連する)、並びに(g)下記を含むポリペプチド及び糖含有抗原などの他の腫瘍抗原:(i)糖タンパク質、例えば、シアリルTn及びシアリルLex(例えば、乳癌及び大腸癌に関連する)、さらには様々なムチンを含み;糖タンパク質は、キャリアタンパク質に結合している(例えば、MUC-1は、KLHに結合している);(ii)リポポリペプチド(例えば、脂質部分に連結したMUC-1);(iii)キャリアタンパク質(例えば、KLH)に結合した、多糖(例えば、グロボH合成六糖)、(iv)やはりキャリアタンパク質(例えば、KLH)に結合した、GM2、GM12、GD2、GD3(例えば、脳腫瘍、肺癌、黒色腫に関連する)などのガングリオシド。
特定の実施形態では、腫瘍抗原として、限定されないが、以下のものが挙げられる:p15、Hom/MeI-40、H-Ras、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、エプスタイン・バーウイルス抗原、EBNA、E6及びE7を含むヒトパピローマウイルス(HPV)抗原、B型及びC型肝炎ウイルス抗原、ヒトT細胞リンパ球向性ウイルス抗原、TSP-180、p185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72-4、CA 19-9、CA 72-4、CAM 17.1、NuMa、K-ras、p16、TAGE、PSCA、CT7、43-9F、5T4、791 Tgp72、β-HCG、BCA225、BTAA、CA 125、CA 15-3(CA 27.29\BCAA)、CA 195、CA 242、CA-50、CAM43、CD68\KP1、C0-029、FGF-5、Ga733(EpCAM)、HTgp-175、M344、MA-50、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NY-CO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90(Mac-2結合タンパク質\シクロフィリンC-関連タンパク質)、TAAL6、TAG72、TLP、TPSなど。
5.処置方法
本開示の態様は、被験者の標的部位にペイロードを送達する方法を含む。特定の実施形態では、本方法は、被験者の標的部位にペイロードを選択的に送達することを含む。ペイロードの選択的送達は、ペイロードの投与を必要としない被験者の他の部位(例えば、他の器官若しくは組織、又はその部分)をターゲティングすることなく、標的部位(例えば、器官若しくは組織、又はその部分)にペイロードを送達することを含む。ペイロードの選択的送達は、本明細書に記載の支持体組成物及び官能化ペイロードを使用して達成され得る。
いくつかの事例では、本開示の支持体組成物は、被験者における所望の標的部位に局在化され得る。例えば、本開示の方法は、本明細書に記載の支持体組成物を被験者に投与することを含み得る。支持体組成物は、被験者における所望の標的部位で、被験者に投与され得る。いくつかの事例では、支持体組成物は、被験者における所望の標的部位で、被験者に移植してもよい。一部の実施形態では、支持体組成物は、本明細書に記載のターゲティング剤と結合させてもよいし、本方法は、支持体組成物を被験者に投与する(例えば、全身投与する)ことを含んでもよい。これらの実施形態では、ターゲティング剤と結合した支持体組成物は、ターゲティング剤とその標的の特異的結合(例えば、抗体-抗原相互作用など)によって、被験者における所望の標的部位で局在化させてもよいし、又はターゲティング剤とその標的の特異的結合(例えば、抗体-抗原相互作用など)によって、所望の標的の表面(例えば、細胞表面)上に局在化させてもよい。
本明細書に記載されるように、直交型結合パートナー同士の(例えば、支持体組成物のテトラジン結合剤と、その官能化ペイロードの相補的トランス-シクロオクテン結合剤との間の)選択的結合が起こり得る。前述したように、被験者の所望の部位への支持体組成物の局在化された投与により、支持体組成物の結合剤と、その官能化ペイロードの相補的結合剤との間の選択的結合が、ペイロードを所望の標的部位に局在化させることになる。従って、特定の実施形態では、本方法は、官能化ペイロードが、支持体組成物と結合して、支持体複合体を形成するように、官能化ペイロードを被験者に投与することを含む。例えば、官能化ペイロードは、被験者に全身投与され得る。官能化ペイロードを被験者に投与すると、支持体組成物の結合剤と、官能化ペイロードの相補的結合剤との間に接触が起こり、その結果、結合剤とその相補的結合剤が互いに結合して、支持体複合体を形成し、それにより、ペイロードが被験者の標的部位に選択的に送達され得る。一部の実施形態では、官能化ペイロードの選択的送達によって、標的部位において、被験者の他の箇所(例えば、被験者における非標的部位)でのペイロードの濃度より高い濃度のペイロードが達成される。
このアプローチの適応症は、血液系及び固形癌両方の癌、感染症、創傷治癒、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞(抗凝固剤による血栓)、抗増殖薬、コルチコステロイド及び誘導体、及び/又はNSAIDによる炎症、自己免疫障害、移植片、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、インプラントのコーティング、ペースト、ワックス、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)構築物によるプロテーゼ周囲感染などを含む。特定の実施形態では、本アプローチは、軟部組織肉腫:横紋筋肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、並びに軟部組織肉腫及び骨肉腫のあらゆるサブタイプの処置及び/又は診断に使用することができる。本組成物は、色素性絨毛結節性滑膜炎の処置及び/又は診断に使用することができる。
本開示の組成物は、ペイロード(例えば、親薬物(即ち、組成物との共役前の薬物))の投与による処置又は診断に適している被験者の病状若しくは疾患の処置及び/又は診断に有用である。「処置」とは、被験者が患う病状に関連する症状の少なくとも改善が達成されることを意味し、この場合、改善は、広義に使用され、少なくとも、処置される病状に関連するパラメータ(例えば、症状)の程度の低下を指す。従って、処置は、病的状態、又は少なくとも、それに関する症状が完全に阻害され、例えば、発生が予防されるか、又は停止、例えば、終結して、被験者が病状、又は少なくとも、病状を特徴付ける症状にもはや苛まされない状態も含む。処置は、阻害、即ち、臨床的症状の発生又はさらなる発生の停止、例えば、活動性疾患の緩和若しくは完全な阻害を含み得る。処置は、軽減、即ち、臨床的症状の退行をもたらすことを含み得る。例えば、癌に関連して、「処置する」という用語は、以下:固形腫瘍の増殖の低減、癌細胞の複製の阻害、腫瘍負荷全体の低下、生存期間の増加、及び癌に関連する1つ若しくは複数の症状の改善のいずれか又は全部を含む。
処置を受ける被験者は、治療法を必要とする者であり、その際、処置を受ける被験者は、親薬物を用いた処置に適した者である。従って、様々な被験者が、本明細書に開示される組成物を用いた処置に適すると考えられる。一般に、こうした被験者は、「哺乳動物」であり、ヒトも対象とされる。他の被験者として、ペット(例えば、イヌ及びネコ)、家畜(例えば、ウシ、ブタ、ヤギ、ウマなど)、げっ歯類(例えば、マウス、モルモット、及びラット、例えば、疾患の動物モデルとして)、並びにヒト以外の霊長類(例えば、チンパンジー及びサル)が挙げられる。
官能化ペイロード、治療支持体組成物、及び方法は、任意の標的疾患の処置、予防、及び/又は診断に使用することができる。このアプローチの適応症は、血液系及び固形癌両方の癌、感染症、創傷治癒、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞(抗凝固剤による血栓)、抗増殖薬、コルチコステロイド及び誘導体、及び/又はNSAIDによる炎症、自己免疫障害、移植片、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、インプラントのコーティング、ペースト、ワックス、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)構築物によるプロテーゼ周囲感染などを含む。特定の実施形態では、官能化ペイロード、治療支持体組成物、及び方法は、軟部組織肉腫:横紋筋肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、並びに軟部組織肉腫及び骨肉腫の全てのサブタイプの処置、予防、及び/又は診断に使用することができる。本組成物は、色素性絨毛結節性滑膜炎の処置及び/又は診断に使用することができる。
特定の実施形態では、官能化ペイロード、治療支持体組成物、別の治療薬、1つ若しくは複数種の免疫調節剤、及び方法は、固形腫瘍の処置、予防、及び/又は診断に使用することができ、そうした固形腫瘍として、限定されないが、中でも、黒色腫(例えば、切除不能、転移性黒色腫)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌)、前立腺癌(例えば、転移性去勢抵抗性前立腺癌)、卵巣癌(例えば、転移性上皮性卵巣癌などの上皮性卵巣癌)、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌)、膠芽腫(例えば、多形性膠芽腫)、及び肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、軟部組織肉腫、線維肉腫、骨肉腫、膵臓癌が挙げられる。開示されるアプローチは、アジュバント/ネオアジュバント系として適している。例えば、生検中に、本明細書に開示される粒子を配置することができ、試験の結果が戻ってきたら、医師は、適切なカクテルを身体の所望の部位に送達することができる。これは、特に、外科的に切除可能な腫瘍に関して、腫瘍のサイズを最小限にし得る。次に、手術の終了時に、外科医は、切除空洞の周囲に、より多くの粒子を配置し、患者をさらに別の治療薬(例えば、開示されるアプローチの化学療法薬)の投与で処置することにより、切除縁で見落とした可能性のあるあらゆる癌細胞のリスクを最小限にすることができる。
特定の実施形態では、開示される方法は、生検の時点で、本明細書に開示される粒子を配置することを可能にする。結果が戻ってきたら、医師は、生検部位を介して、より少ない副作用で免疫系を増強するための免疫調節剤、例えば、TLRアゴニスト、STINGアゴニスト、ケモカイン(癌細胞及び/又は免疫細胞を誘引する薬剤)及びアジュバント、並びに免疫療法薬と組み合わせた化学療法薬を送達することができる。この併用アプローチは、患者に有益となり得る。化学療法薬が、固形腫瘍又は特定の部位を処置すると同時に、免疫療法の応答増強が、遠位の転移部位に役立ち得る。例えば、特定の実施形態では、開示される組成物及び方法は、アントラサイクリン、タキサン、ゲムシタビン及び他の薬剤を使用するか、又はそれらと一緒に用いられて、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アベルマブ(別名:MSB0010718C;Pfizer)などの1種若しくは複数種の免疫調節剤の効果を高めることができる。
開示される化合物及び組成物は、処置方法に使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、細菌感染症を処置するために使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、MRSA感染症を処置又は予防するために使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、癌を処置するために使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、色素性絨毛結節性滑膜炎を処置するために使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、炎症に関する疾患又は障害を処置するために使用することができる。本明細書に開示される処置方法は、関節炎を処置するために使用することができる。
a.細菌感染症
開示される方法は、細菌感染症を処置又は予防するために使用することができる。細菌は、有害とは限らず、場合によっては有益となり得るが、細菌はまた、感染症を引き起こす場合もある。細菌感染症は、複数の臓器及び体組織に影響を及ぼす可能性があり、そうしたものとして、限定されないが、皮膚、粘膜、血液、肺、腎臓、尿路、眼、心臓、腸、髄膜、気道、性器、胃、骨、結合組織、及び臓器の周辺組織が挙げられる。細菌感染症は、2つ以上の臓器又は体組織に影響し得る。細菌感染症は、全身性であり得る。細菌感染症は、無症候性であり得る。細菌感染症は、様々な症状を引き起こし得、そうしたものとして、限定されないが、発熱、炎症、治癒しない創傷、滲出創傷、皮膚発疹、皮膚の紅斑、膿瘍、リンパ節腫大、吐気、下痢、頭痛、耳痛、喉の痛み、疲労、低血圧、過換気症候群、弱い速脈、局所又は全身痛、並びに筋肉痛が挙げられる。細菌感染症は、死亡の原因となり得る。併存症又は免疫系の欠陥を有する被験者は、細菌感染症に対して感受性が高くなり得る。細菌感染症は、手術部位に起こり得る。細菌感染症は、カテーテル配置に関連し得る。
細菌感染症の診断は、限定されないが、症状の診断、微生物培養、顕微鏡検査、生化学的試験、PCRによる診断、及びメタゲノミクスシーケンシングを含み得る。微生物検査は、サンプル収集、微生物培養、同定、及び抗生物質感受性の試験を含み得る。診断は、細菌培養物のグラム染色を含み得る。診断は、細菌培養物のコアグラーゼ試験を含み得る。診断は、細菌培養物のカタラーゼ試験を含み得る。診断は、血液検査を含み得る。血液検査は、限定されないが、全血球計算、C反応性タンパク質の測定、プロカルシトニンの測定、及び急速血漿レアギンの測定を含み得る。診断は、ELISAを含み得る。診断は、PCRを含み得る。MRSAを同定するために、PBP2aタンパク質を検出する高速ラテックス凝集試験を実施してもよい。サンプルを寒天プレート上で増殖させてもよい。サンプルをニュートリエントブロス中で増殖させてもよい。増殖条件は、増殖する細菌の種類を決定するために、様々な要因(例えば、増殖培地の種類、栄養素、選択的化合物、抗生物質、温度、pHレベル、酸素レベル)を含み得る。寒天プレート上又はニュートリエントブロス中で増殖する細菌の決定により、被験者の感染症の原因である細菌を判定することができる。抗生剤化合物を含むディスクを寒天プレート上に配置してもよい。抗生剤化合物は、プレート上で増殖する細菌を死滅させ得る。ディスク周囲の死滅細菌のゾーン(阻害ゾーン)が大きいほど、抗生剤の有効性が高いことを示し得る。
細菌感染症を診断するためのサンプルは、処置を必要とする被験者から得ることができる。検査のためのサンプルは、感染症の部位からのものであってもよい。検査のためのサンプルは、皮膚、喉、又は鼻腔のスワッビングにより被験者から取得することができる。検査のためのサンプルは、創傷、膿瘍、又は他の皮膚感染症からの膿若しくは液体を採取することにより、被験者から得ることができる。検査のためのサンプルは、体液を採取することにより、被験者から得ることができる。体液は、血液、唾液、尿、及び/又は他の体液を含み得る。複数のサンプルを被験者から採取してもよい。複数のサンプルをプロテーゼ又は医療デバイス周辺から採取してもよい。
細菌感染症は、本明細書に開示される化合物及び組成物を用いて処置され得る。本明細書に開示される化合物及び組成物により処置され得る細菌感染症としては、限定されないが、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MSSA)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ(Salmonella)、ナイセリア(Neisseria)、バチルス(Bacillus)、ブルセラ(Brucella)、ノカルジア(Nocardia)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)、フランシセラ(Francisella)、レギオネラ(Legionella)、エルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、バークホルデリア・セノセパシア(Burkholderia cenocepacia)、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)、バンコマイシン耐性腸球菌(Enterococci)(VRE)、及びバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(VRSA)が挙げられる。処置しようとする細菌感染症は、1種又は多種の抗生物質に対して耐性であり得る。本明細書で処置される細菌感染症は、グラム陽性菌に起因し得る。本明細書で処置される細菌感染症は、バンコマイシン耐性のグラム陽性菌に起因し得る。本明細書で処置される細菌感染症は、多剤耐性グラム陽性菌に起因し得る。
i.MRSA感染症
開示される方法は、MRSAを処置するために使用され得る。MRSAは、β-ラクタム抗生物質に対して多耐性を形成した黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のいずれかの株であり、そうした抗生物質として、ペニシリン(メチシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、オキサシリンなど)、及びセファロスポリンが挙げられる。MRSAは、mecA遺伝子の水平伝播から、少なくとも5つの異なる黄色ブドウ球菌(S.aureus)株に進化した。MRSA感染症は、限定されないが、敗血症、心内膜炎、MRSA肺炎、骨感染症、及びインプラントの感染症など、重篤で、生命を脅かす内部感染症を急速に引き起こし得る。MRSAは、皮膚の感染症を引き起こし得る。MRSA皮膚感染症は、せつ又は膿瘍を引き起こし得る。MRSAは、全身性又は内部感染症を引き起こし得る。一部のMRSA感染症は、現在入手可能な抗生物質で治療不可能であり、その結果、一般に、重度の、衰弱させる感染症、又は死亡を招く。MRSA感染症は、入院していた被験者に起こることもあり、これは、医療関連MRSA(HA-MRSA)として知られる。MRSA感染症は、皮膚同士の接触により蔓延する可能性があるが、これは、市中感染(CA-MRSA)として知られる。MRSAの症例は、家畜動物に増加している。MRSAの変異型であるCC398は、動物に出現し、集約飼育生産動物(例えば、ブタ、畜牛、及び家禽)に認められ、そこで、MRSAは、ヒトにLA-MRSA(家畜関連MRSA)として伝染され得る。
本明細書に開示される化合物及び組成物を用いて処置しようとするMRSAの株として、限定されないが、以下:CBD-635、ST250 MRSA-1、ST2470-MRSA-I、ST239-MRSA-III、ST5-MRSA-II、ST5-MRSA-IV、ST239-MRSA-III、EMRSA15、EMRSA16、MRSA252、ST5:USA100、EMRSA 1、ST8:USA300、ST1:USA400、ST8:USA500、ST59:USA1000、USA1100、USA600、USA800、USA300、ST30、ST93、ST80、ST59、CC22、CC8、CC425、及びCC398が挙げられる。
ii.カテーテル関連血流感染
開示される方法は、カテーテル関連血流感染を処置するために使用され得る。カテーテル関連血流感染(CRBSI)は、静脈内カテーテルに由来する菌血の存在として定義される。CRBSIは、高頻度で起こる可能性があり、致死的であり得ると共に、院内菌血症の一般的な原因となり得る。静脈内カテーテルは、最新技術の実施と一体であり、液体、血液製剤、薬剤、栄養溶液の投与、及び血行動態モニタリングのために、重症患者に挿入される。中心静脈カテーテル(CVC)は、他のいずれのタイプの医療デバイスよりも高いデバイス関連感染のリスクを呈する恐れがあり、罹患及び死亡の主因となり得る。それらは、入院患者の菌血症及び敗血症の原因となり得る。CRBSIは、CVCと関連し得る。
開示される方法は、移植された生体材料(例えば、生体直交型基で置換されたポリマー又はヒドロゲル)に分子ペイロードを送達するために、使用され得る。上記材料は、特定の病原体又は問題がまだ判明していない場合でも、あらゆる局所操作(例えば、手術によるインプラント又は留置デバイス挿入(「局所注入」))の間に、身体の所望の位置に移植することができる。例えば、好適に修飾されたポリマー又はヒドロゲル、例えば、テトラジンで修飾したヒアルロン酸(HAT)を使用し、ヒアルロン酸によるプラスチック材料のコーティングのための公知の手順を用いて、カテーテル材料又は他の移植医療デバイスをコーティングすることができる。コーティング手順は、ポリウレタン(PU)又は塩化ポリビニル(PVC)チュービングの小さな部分で最適化することができる。ヒアルロン酸(HA)との共有結合官能化のためのアミン基を組み込むために、PU又はPVCチュービングを蒸留水中の3-アミノプロピルトリエトキシシランで処理することができる。次に、文献で詳述されているカルボジイミド化学条件を用いて、HAT又は非修飾HAの基層を表面に結合させることができる。同様のカルボジイミド化学条件を用いるディップコーティング手順を手で繰り返すことにより、さらに計10層が適用されるまで、HAT又はHAのさらなる層を付着させることができる。表面形態を調べるための走査電子顕微鏡検査により、コーティング厚さを決定するための共焦点顕微鏡検査により、並びに表面親水性を評価するための接触角測定によって、最終的なコーティングチューブを特性決定することができる。
生体材料コーティングデバイスの移植後、反応パートナーで薬物を修飾することにより作製した不活性プロドラッグを、必要とされるあらゆる箇所で血流に注射する(「全身曝露」)。不活性プロドラッグは全身に広がるが、それらが生体材料付近に到達すると、コーティング又はゲルの形態であるかに関わらず、プロドラッグは迅速に生体材料に付着(「捕捉」)するため、所望の部位でプロドラッグが濃縮される。最後に、活性薬物が、生体材料から自発的に放出されて、その機能を果たす(「放出する」)。これは、全身薬物送達の時間的制御を備えるシステムを提供し、全身薬物を局在化薬剤へと効果的に変化させる(図8)。
プロドラッグの限定的な全身作用のために、薬物耐性菌などの身体の天然のマイクロバイオームの妨害又は感染症の発生に関する問題が予防されることになる。治療上考えられる最高用量を投与することができ、これによって、薬物の治療指数を高めると共に、感染部位の細菌が耐性を形成する可能性を低下させ得る。CVC又は他の移植デバイスの表面をゲルでコーティングすることにより、薬物は、通常の用量で全身薬物が到達することができない組織の深部に蓄積することができる。
開示される方法は、プロドラッグによる「再ロード」を達成して、局所放出及び有効性の改善を確実にし得る。これは、抗菌剤の優れた利用及び耐性菌の出現低下につながるであろう。細菌又は真菌感染が、第1プロドラッグに対して耐性であることが判明したら、既に移植したゲル又はコーティングデバイスによって第2プロドラッグを「捕捉及び放出させる」ことができる。標準的技術は、同様の結果を達成するために、インプラントの除去及び配置を必要とする。開示される生分解性コーティングは、それを移植又は除去するために追加の侵襲的処置を必要としない。
b.癌
開示される方法は、癌を処置又は予防するために使用することができる。癌は、持続的な増殖シグナル伝達、増殖抑制因子の回避、細胞死に対する耐性、複製性不死の実現、血管新生の誘導、並びに浸潤及び転移の活性化を含み得る関連疾患の1群である。開示される方法は、被験者の癌に対する免疫応答を増強又は誘発することができる。免疫応答は、白血球、リンパ球、単球、及び好酸球の1つ又は複数の増加を招き得る。
開示される方法により治療され得る癌として、限定されないが、以下:星細胞腫、副腎皮質癌、虫垂癌、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳腫瘍、脳幹癌、脳幹神経膠腫、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、大腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、びまん性橋膠腫、乳管癌、子宮内膜癌、上衣腫、ユーイング肉腫、食道癌、眼の癌、線維肉腫、膀胱癌、胃癌(gastric cancer)、胃腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、肝細胞癌、組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭癌(laryngeal cancer)、白血病、肝臓癌、肺癌、リンパ腫、マクログロブリン血症、黒色腫、中皮腫、口腔癌、多発性骨髄腫、鼻咽頭癌、神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、副甲状腺癌、陰茎癌、喉頭癌(pharyngeal cancer)、下垂体癌、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、肉腫、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織癌、軟部組織肉腫、固形腫瘍、扁平上皮癌、胃癌(stomach cancer)、T細胞リンパ腫、精巣癌、咽頭癌、胸腺腫、甲状腺癌、絨毛性腫瘍、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌及びウィルムス腫瘍が挙げられる。
一部の実施形態では、開示される方法により処置され得る癌は、黒色腫、腎臓癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、神経膠腫、肺癌、軟部組織癌、軟部組織肉腫、骨肉腫、又は膵臓癌である。一部の実施形態では、癌は、固形腫瘍である。一部の実施形態では、癌は、軟部組織癌である。一部の実施形態では、癌は、線維肉腫である。一部の実施形態では、癌は、びまん性橋膠腫である。
特定の理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物及び方法を用いる特定の抗癌薬の局所放出は、免疫原性細胞死(ICD)を引き起こし得るか、又はそれに寄与し得る。例えば、特定の抗癌薬(例えば、アントラサイクリン、シクロホスファミド、オキサリプラチン)は、ICDを誘導することが報告されている。Kroemer et al.Annu.Rev.Immunol.2013(31),51-72。癌細胞の免疫原性アポトーシスは、樹状細胞(DC)の活性化及びその結果としての特異的T細胞応答の活性化によって、有効な抗腫瘍免疫応答を誘導することができる。ICDは、損傷関連分子パターン(DAMP)の分泌を特徴とする。ICDの最中に、3つの重要なDAMPが、細胞表面に露出する。DAMP分子の1つであるカルレチクリン(CRT)は、通常、小胞体(ER)の管腔内にあるが、免疫原性アポトーシスの誘導後に死滅細胞の表面に転位し、そこで、それは、プロフェッショナル食細胞に対する「イートミー(eat me)」シグナルとして機能する。他の重要な表面露出DAMPは、熱ショックタンパク質(HSP)、即ち、HSP70及びHSP90であり、それらも、ストレス条件下で、原形質膜に転位する。細胞表面上で、それらは、CD91及びCD40のようないくつかの抗原提示細胞(APC)表面受容体との相互作用に応じて免疫刺激作用を有すると共に、MHCクラスI分子上の腫瘍細胞に由来する抗原の交差提示も促進し、続いて、これが、CD8+T細胞応答を招く。ICDに特有の他の重要なDAMPは、分泌されるアンホテリン(HMGB1)及びATPである。HMGB1は、後期アポトーシスマーカと考えられ、細胞外空間へのその放出は、樹状細胞に対する腫瘍抗原の最適な放出及び提示に必要であるようだ。これは、APC上に発現されるToll様受容体(TLR)2及び4などのいくつかのパターン認識受容体(PRR)に結合する。免疫原性細胞死中に放出されるDAMPとして最近認められたのは、ATPであり、これは、分泌されると、単球に対する「ファインドミー(find-me)」シグナルとして機能し、アポトーシスの部位へのそれらの誘引を誘導する。Kroemer et.al.Curr.Op.Immunol.2008(20),504-511。
従って、本発明の化合物及び方法を用いたICD誘導因子の局所放出は、1種又は複数種の免疫調節剤と組み合わせれば、有益となり得る。
一態様では、本発明は、癌を処置する方法を提供し、これは、a)治療有効量の式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物を、それが必要な被験者に投与するステップ;及びb)被験者の第1の腫瘍に、本明細書に記載の治療支持体組成物を局所投与するステップを含み;ここで、被験者は、第2の腫瘍を有し、a)の投与及びb)の投与は、第2の腫瘍の増殖を阻害する。
別の態様は、被験者の第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する方法を提供し、これは、a)治療有効量の式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物を、被験者に投与するステップ;及びb)被験者の第1の腫瘍に、本明細書に記載の治療支持体組成物を局所投与するステップを含み;ここで、a)の投与及びb)の投与は、第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する。
別の態様では、本発明は、腫瘍転移のリスクがある被験者における腫瘍転移を阻害する方法を提供し、これは、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を、被験者に投与するステップ;及びb)被験者の第1の腫瘍に、治療支持体組成物を局所投与するステップを含み;ここで、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物と治療支持体組成物は、本明細書に定義される通りである。
別の態様では、本発明は、被験者の第2の腫瘍の増殖を阻害する方法で使用するための、a)式(II-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む医薬組合せを提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
別の態様では、本発明は、被験者の第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する方法で使用するための、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む医薬組合せを提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
別の態様では、本発明は、腫瘍転移のリスクがある被験者における腫瘍転移を阻害する方法で使用するための、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む医薬組合せを提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
別の態様では、本発明は、第2の腫瘍の増殖を阻害する薬剤の製造における、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む医薬組合せの使用を提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
別の態様では、本発明は、第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する薬剤の製造における、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む組合せの使用を提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
別の態様では、本発明は、腫瘍転移のリスクがある被験者における腫瘍転移を阻害する薬剤の製造における、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;b)治療支持体組成物と、を含む組合せの使用を提供し、ここで、治療支持体組成物は、被験者の第1の腫瘍に局所投与され、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物は、被験者に投与される。
腫瘍転移のリスクがある被験者における腫瘍転移を阻害する方法は、腫瘍転移のリスクがある被験者を識別する、及び/又は選択するステップもさらに含み得る。腫瘍転移のリスクがある被験者は、血清及び/若しくは組織バイオマーカ、並びに/又はイメージング技術によって、腫瘍の病理的状態を評価するための腫瘍生検から識別することができる。
本明細書に開示される方法及び使用において、第2の腫瘍は、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;治療支持体組成物の投与時点で、被験者に存在していても、又は存在していなくてもよい。本明細書に開示される方法及び使用において、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;治療支持体組成物とは、第2の腫瘍の形成又は発生を阻害し得る(即ち、予防)。一部の実施形態では、治療支持体組成物は、第2の腫瘍に局所投与されない。癌を処置する方法又は免疫応答を増強若しくは誘発する方法、及び開示される医薬組合せは、さらに、免疫調節剤の使用と組み合わせてもよい。或いは、任意選択の免疫調節剤は除外してもよい。
特定の理論に束縛されるものではないが、本明細書に開示される方法及び使用は、原発腫瘍(局在化治療支持体組成物)及び/又は二次性腫瘍(非局在化治療支持体組成物)に対する免疫応答を誘発若しくは増強することにより、転移又は二次性腫瘍の形成若しくは増殖を阻害することができる。免疫応答は、自然及び適応免疫細胞の1つ若しくは複数の増加又は減少であり得る。例えば、免疫応答は、白血球、リンパ球、単球、好酸球、及び抗体のうちの1つ若しくは複数の増加又は減少であり得る。さらに、例えば、免疫応答は、第1の腫瘍及び/又は第2の腫瘍中のCD3、CD4、CD8、及び/又はPD-1陽性腫瘍浸潤リンパ球の増加であり得る。免疫応答はまた、第1の腫瘍及び/又は第2の腫瘍中の調節T細胞の減少であり得る。
特定の理論に束縛されるものではないが、ドキソルビシンによるマウス乳癌及び線維肉腫腫瘍の処置によって、IFN-g産生CD8+T細胞増殖が起こり、腫瘍Aへのそれらの動員は、放射線療法と同様に観察され、同タイプの細胞傷害性化合物(例えば、アントラサイクリン、シクロホスファミド、及びオキサリプラチン)も免疫原性細胞死経路を活性化し、その結果、カルレチクリンの細胞表面発現に続いて、ATP、HMGB1、及びHSPの放出が起こり、それにより、CD8+T細胞に対する腫瘍抗原のDC媒介性交差提示を招く。確証となるインビトロエビデンスは、5-フルオロウラシル又はドキソルビシンに対する癌細胞の曝露が、HSP放出を刺激し、DCによる細胞残屑の貪食を促進し、それにより、CD8+T細胞に対する交差提示を促進する。同様に、ドキソルビシン処理癌細胞を同種移植マウスに注入すると、DCは、細胞残屑を貪食し、腫瘍特異的CD8+T細胞抗腫瘍免疫応答を生成する(Medler TR,et.al.Trends Cancer.2015;1(1):66-75.)。
治療支持体組成物で処置していない転移又は二次性腫瘍の阻害は、処置腫瘍に細胞死を引き起こし得る。細胞死によって、腫瘍微小環境に対するストレス分子及び抗原の放出が起こり得る。これらの抗原は、抗原提示細胞により細胞傷害性T細胞に提示されて、それが、第2の腫瘍の位置で類似抗原を有する細胞に対する局所及び全身免疫応答を誘発し得る。この処置は、マクロファージ、NK細胞、及び細胞傷害性T細胞を二次性腫瘍に動員する恐れがあり、これにより、腫瘍浸潤リンパ球の全体的増加と、それに続いて、二次性腫瘍での抗腫瘍免疫応答が起こる。
本方法は、腫瘍転移のリスクがある被験者における固形悪性腫瘍の転移を阻害するために使用され得る。腫瘍転移のリスクがある被験者は、多発性腫瘍を含むステージIV(転移性疾患)、又はステージII~III(局所伝播)である者を含む。腫瘍転移のリスクがある被験者はまた、高悪性度固形腫瘍を有する者、転移を示す組織及び/又は血清バイオマーカを呈示する者も含む。グレード3又は「高悪性度」のいずれかとして分類される腫瘍は、細胞組織分化が乏しく、グレード1及び2の腫瘍より速く伝播する。転移のバイオマーカとして、限定されないが、以下:CCR7、E-カドヘリン、CXCR4、VEGF、VEGFR、E-カドヘリン、EpCAM、VCAM、インテグリン-α10、N-カドヘリン、ビメンチン、及びフィブロネクチンが挙げられる。さらなるバイオマーカとしては、Brinton et al.,Cancer Genomics & Proteomics(2012)9:345-356(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、以下:AGR2、AGR3、α-エノラーゼ、CA125、CRP、SAA、IL6、IL8、CacyBP、CCR7、E-カドヘリン、CXCR4、CYFRA21-1、EGFR、EMP2、EphA2、ガレクチン-1、GDF15、H2K18ac、H3K4me2、H3K9me2、HE4、HER2-neu、HSP27、HSP60、IGFBP2、IGFBP3、IGFBP7、IL6、IL6sR、ILK、インテグリンαvβ6、LCN2、MSLN、Muc-1、PDX6、プレクチン、SAA、SPARC、TFF3、TGF-β1、TGM2、TGM4、トリオースリン酸イソメラーゼ、USP9X、VCAM-1、VEGF-C、VEGF-D、VVEGFR-3が挙げられる。
バイオマーカは、タンパク質バイオマーカであり得る。タンパク質バイオマーカは、非転移性又は非癌対照からの標準サンプルと比較して、タンパク質発現の増加又は減少のいずれかにより、腫瘍転移のリスクを示し得る。
一部の実施形態では、転移のリスクがある被験者において、第1の腫瘍細胞を第1の腫瘍から分離する。別の実施形態では、第1の腫瘍細胞は、第1の腫瘍周囲の組織中に存在し、腫瘍細胞-血小板凝集体中に存在し、被験者の全身循環中に存在し、及び/又は被験者の第2の腫瘍位置に存在する。
特定の実施形態では、官能化ペイロード、治療支持体組成物、及び方法は、固形腫瘍の処置、予防、及び/又は診断に使用することができ、そうした固形腫瘍として、限定されないが、中でも、黒色腫(例えば、切除不能、転移性黒色腫)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌)、前立腺癌(例えば、転移性去勢抵抗性前立腺癌)、卵巣癌(例えば、転移性上皮性卵巣癌などの上皮性卵巣癌)、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌)、膠芽腫(例えば、多形性膠芽腫)、及び肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、軟部組織肉腫、線維肉腫、骨肉腫、膵臓癌が挙げられる。
開示されるアプローチは、アジュバント/ネオアジュバント系として適している。例えば、生検中に、本明細書に開示される治療支持体組成物を配置することができ、試験の結果が戻ってきたら、医師は、適切なカクテルを投与して、身体の所望の部位に治療薬を送達することができる(式(II-A)の化合物と、任意選択で別の治療薬)。生検の結果は、腫瘍の部位に送達すべき治療薬の量及び種類を示し得る。例えば、ケモカイン(癌細胞及び/又は免疫細胞を誘引する薬剤)と、より少ない副作用で免疫系を増強するアジュバント、さらには化学療法薬を送達することができ、免疫療法薬と組み合わせることができる。
開示される化合物及び組成物は、外科的切除の前に投与してもよい。開示される方法は、外科的切除の前に腫瘍のサイズを最小限にし得る。これは、特に、外科的に切除可能な腫瘍に関して、腫瘍のサイズを最小限にし得る。開示される化合物及び組成物は、外科的切除の最中に投与してもよい。開示される化合物及び組成物は、外科的切除後に投与してもよい。外科的切除の終了時に、治療支持体組成物を切除空洞の周囲に配置してもよく、続いて、被験者をさらに別の治療薬(例えば、プロ-ドキソルビシン)の投与で処置することにより、切除縁で見落とした可能性のあるあらゆる癌細胞のリスクを最小限にすることができる。
開示される方法は、1つの位置に集中する官能化ペイロードの複数用量の全身投与を含み得る。開示される方法を用いて、第2ペイロードを送達してもよい。腫瘍が第1ペイロードに対して耐性である場合には、開示される方法を用いて、第2官能化ペイロードを投与してもよい。第2ペイロードは、ゲムシタビン又はドセタキセルのTCO標識ペイロードであってよい。ゲムシタビン又はドセタキセルのTCO標識ペイロードは、ドキソルビシンと組み合わせて投与してもよい。第2官能化ペイロードは、第1プロドラッグに使用される治療支持体組成物により活性化してもよい。
本明細書に開示される官能化ペイロードは、アジュバントとして機能し得る。この併用アプローチは、患者にとって有益となり得る。化学療法薬は、固形腫瘍又は特定の位置を処置し、免疫応答を増強若しくは誘発することができ、また、官能化ペイロード及び/又は別の薬剤の免疫療法の応答の増強は、遠位転移部位に役立ち得る。例えば、特定の実施形態では、開示される組成物及び方法は、アントラサイクリン、タキサン、ゲムシタビン及び他の薬剤を使用するか、又はそれらと一緒に用いられて、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アベルマブ(別名:MSB0010718C;Pfizer)の効果を高めることができる。
i.びまん性橋膠腫
開示される方法は、びまん性橋膠腫を処置するために使用され得る。びまん性橋膠腫(DIPG)は、小児性脳幹腫瘍であり、極めて悪性となる可能性があり、治療が困難であり得る。DIPGのための公知の治療処置法はなく、生存の可能性は、過去40年にわたり依然として惨憺たるものである。DIPG患者は、全生存期間の中央値がわずか11ヶ月で、2年生存率は10%未満である。DIPGは、小児の脳幹腫瘍の75~80%を占め、米国で毎年推定200~300人の小児が罹患している。この悲惨な疾患が希少であり、また、過去の実験モデル系がないために、研究が阻まれ、過去40年にわたり生存の可能性は同じままである。DIPGの診断は、臨床的症状で開始され、MRIで確認され得る。この疾患は、数ヶ月にわたる一般化症状で始まり得るが、そうした症状として、学校での挙動の変化及び困難、複視、眼球運動の異常又は制限、非対称の笑顔、平衡感覚障害、及び虚弱が挙げられる。或いは、重度の神経機能低下が急速に起こることもあり、症状は、診断前の1ヶ月未満に存在する。臨床検査によって、多発性脳神経障害、反射亢進及びクローヌスなどの長索路症状、並びに運動失調の3組が明らかになり得る。脳幹の橋区間の伸長は、閉塞性水頭症及び頭蓋内圧の増加を引き起こし得る。2
呼吸及び心拍など、生命を維持する機能に極めて重要な神経核は、脳橋にあり、処置しなければ、呼吸及び心拍は、DIPGにより損傷され得る。
開示される方法は、分子ペイロードをDIPGの部位に送達するために使用され得る(例えば、パノビノスタットなどのHDAC阻害剤)。開示される方法は、腫瘍部位でしか活性化されない薬物を全身投与するステップを含み得る。開示される方法は、ネオアジュバント又はアジュバント療法として使用され得る。生検中に、生体材料を配置してもよい。生検の結果は、腫瘍の部位に送達すべき治療薬の量及び種類を示し得る。開示される化合物及び組成物は、外科的切除の前に投与してもよい。開示される方法は、外科的切除の前に腫瘍のサイズを最小限にし得る。開示される化合物及び組成物は、外科的切除の最中に投与してもよい。開示される化合物及び組成物は、外科的切除後に投与してもよい。外科的切除の終了時に、生体材料を切除空洞の周囲に配置してもよく、続いて、被験者をさらに別の治療薬(例えば、プロ-ドキソルビシン)の投与で処置してもよい。生検又は手術時に、開示される生分解性ゲルを移植してもよい。開示される方法は、開示される化合物及び組成物の追加用量を送達するために別の侵襲的処置を必要としない。
開示される方法は、1つの位置に集中する官能化ペイロードの複数用量の全身投与を含み得る。開示される方法を用いて、第2ペイロードを送達してもよい。腫瘍が第1ペイロードに対して耐性である場合には、開示される方法を用いて、第2官能化ペイロードを投与してもよい。第2ペイロードは、ゲムシタビン又はドセタキセルのTCO標識ペイロードであってよい。ゲムシタビン又はドセタキセルのTCO標識ペイロードは、ドキソルビシンと組み合わせて投与してもよい。第2官能化ペイロードは、第1プロドラッグに使用される治療支持体組成物により活性化してもよい。
c.炎症関連疾患又は障害
開示される方法は、炎症に関連する疾患及び障害を処置又は予防するために使用され得る。開示される方法により処置及び/又は予防され得る疾患及び/又は障害として、限定されないが、喘息、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、自己免疫疾患、自己炎症性疾患、セリアック病、慢性前立腺炎、憩室炎、糸球体腎炎、耳炎、壊死性腸炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸炎、ベーチェット病、血管炎、移植片拒絶反応、及び自己免疫甲状腺疾患が挙げられる。
i.色素性絨毛結節性滑膜炎
開示される方法は、色素性絨毛結節性滑膜炎を処置するために使用され得る。色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)は、腱滑膜巨細胞腫(TGCT)としても知られ、慢性、進行性腫瘍形成プロセスであり、関節、滑液包、又は腱鞘の滑膜ライニング層の肥厚を引き起こして、攻撃的な様式で過剰増殖し、転移のリスクは非常に低い。この病状は、米国で百万人当たり約1.8人、又は毎年約600人が罹患し、一般に、20~45歳の人に現れる。PVNSは、巣状又はびまん性であり得る。びまん型の場合、疾患プロセスは、腱及び関節の摩耗を加速する恐れがあり、伝統的な治療戦略では、40~50%の局所再発率を有し得る。PVNSの良性ではあるが、攻撃的な挙動のために、臨床医は、疾患プロセスの自然な経過に対して処置の病的状態を比較考察しなければならないことから、治療は困難になる。治療薬を局所的に送達し、活性化する方法が、びまん性PVNSなどの病状に対する解決策となり得る。これによって、薬剤の全身性副作用が制限される。びまん性色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)は、疾患の関節外発現の場合、同義で腱滑膜巨細胞腫(TGCT)とも呼ばれており、主に局在化した、攻撃的腫瘍形成プロセスであり、関節、滑液包、又は腱鞘の滑膜ライニング層に影響を及ぼし、それを肥厚及び過成長させて、破壊的炎症プロセスを誘導する。
PVNSの局在化及びびまん性のいずれのタイプも、患者の大部分は、マクロファージコロニー刺激因子(CSF-1)の部位である、染色体1p11~13に遺伝子再構成を有する。転位によって、CSF-1の過剰発現が起こり、CSF-1受容体(CSF1R)を発現する炎症性細胞を誘引し、PVNS.13 CSF-1、即ち、分泌サイトカイン及び造血成長因子の形成を駆動し、増殖、分化、並びに単球、マクロファージ、及び関連細胞の生存に不可欠の役割を果たす。
PVNSに罹患した組織内で、単核間質細胞の小集団(2~16%)だけが、CSF-1を過剰発現することが実証されており、これらの腫瘍性細胞は、腫瘍内のマイナー成分を成す。しかし、細胞のほとんどは、非腫瘍性で、高レベルの受容体(CSFR1)発現を有し、腫瘍性細胞により産生されたCSF1によって動員及び活性化される。CSFR1は、III群受容体チロシンキナーゼであるため、CSF1Rをターゲティングするチロシンキナーゼ受容体阻害剤(TKI)(例えば、イマチニブ、ニロチニブ、エマクツズマブ、及びPLX3397)は、PVNS進行を阻害すると共に、手術による死亡率を低減して、患者のクオリティオブライフを保持することが推測される。
少なくとも2つの型の疾患があり、それらは、組織学的に識別され得る。第1の巣状PVNS/GCTTSは、関節内又は関節を支持する腱鞘の周囲に出現し得る。それは、局在化関節外プロセスとして発現することもあり、通常、手又は手首(65%~89%)並びに足及び足首(5%~15%)の小さな関節に影響を及ぼし、或いは、局在化関節内疾患として発現して、通常、膝、股、又は足首に影響を及ぼす。開示された方法を用いて、第1型のPVNS/GCTTSを処置することができる。第2型のPVNSは、滑膜ライニング層全体に影響を及ぼすびまん型である。これは、大きな関節、通常、股(4~16%)及び膝(66~80%)に最も一般的であるが、他の関節(足首、肩、肘、脊椎など)にも同様に起こり得る。この型の疾患は、より侵襲性であり、外科的切除による処置は成功しにくい。開示された方法を用いて、第2型のPVNSを処置することができる。
症状性、攻撃的PVNS、特にびまん型を有する患者は、現在、長期にわたり影響をもたらす処置を受けている。手術及び放射線の同時期アプローチは、最終的に良性の病状には強力過ぎる。CSF-1R経路に対して作用を有する全身性医薬の最近の開発は、このもどかしい病状に対する興味深い新たなアプローチを生み出した。手術に対するアジュバントとしての使用は、有望な早期の結果を実証したが、副作用が依然として制限となっている。治療薬を局所的に送達及び活性化する開示の方法は、処置自体の長期にわたる後遺症を回避しながら、PVNSを処置するのに容易に有益となるであろう。開示の方法は、PVNS患者の手術の必要性を排除し得る。開示の方法は、巣状型PVNSでの手術の必要性を排除し得る。開示の方法は、PVNSの再発を低減し得る。開示の方法は、びまん型のPVNSの局所再発を低減し得る。
ii.関節炎
開示される処置方法は、関節炎を処置するために使用され得る。関節炎は、関節に影響を及ぼすあらゆる障害を意味し得る用語である。症状としては、関節痛及びこわばりを挙げることができる。他の症状としては、発赤、温かさ、腫脹、及び患部関節の運動範囲の減少を挙げることができる。いくつかのタイプの関節炎では、他の器官も影響を受け得る。発症は、漸進的又は突然のいずれもあり得る。100を超えるタイプの関節炎が存在し得る。最も一般的な型は、変形性関節症と関節リウマチである。変形性関節症は、加齢とともに起こり、指、膝、及び股に影響を及ぼし得る。関節リウマチは、自己免疫障害であり、手の関節、脚の関節、皮膚、肺、心臓及び血管、血液、腎臓、眼、肝臓、骨並びに神経系に影響を及ぼし得る。
一部の実施形態では、開示される化合物及び組成物を用いて、感染症、組織傷害、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞、炎症、自己免疫障害、移植片拒絶、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、プロテーゼ周囲感染、及び色素性絨毛結節性滑膜炎を処置することができる。
b.投与方法
処置方法は、開示の化合物又は組成物を投与する任意の数の方法を含み得る。投与方法は、錠剤、丸薬、糖衣錠、硬質及び軟質ゲルカプセル、顆粒剤、ペレット、皮膚用パッチ、皮膚用クリーム、皮膚用ゲル、水性、脂質、油性若しくは他の溶液、水中油形エマルジョンなどのエマルジョン、リポソーム、水性若しくは油性懸濁液、シロップ、エリクシル、固体エマルジョン、固体分散体又は分散性粉末を含み得る。経口投与用の医薬組成物の調製の目的で、本明細書に開示される化合物又は組成物を、アジュバント及び賦形剤、例えば、アラビアゴム、タルカム、デンプン、糖(例えば、マンニトース、メチルセルロース、ラクトース)、ゼラチン、界面活性剤、ステアリン酸マグネシウム、水性若しくは非水性溶媒、パラフィン誘導体、架橋剤、分散剤、乳化剤、潤滑剤、保存料、香味料(例えば、エーテル油)、溶解性増強剤(例えば、安息香酸ベンジル、又はベンジルアルコール)又はバイオアビリティ増強剤(例えば、Gelucire(登録商標))と混合してもよい。医薬組成物において、本明細書に開示の化合物又は組成物をマイクロ粒子、例えば、ナノ粒子組成物中に分散させてもよい。
非経口投与の場合、本明細書に開示される化合物又は組成物は、生理学的に許容される希釈剤、例えば、水、緩衝剤、可溶化剤を含む若しくは含まない油、界面活性剤、分散剤又は乳化剤に溶解若しくは懸濁させてもよい。好適な油として、例えば、オリーブ油、ピーナッツ油、綿実油、ダイズ油、ヒマシ油及びゴマ油を挙げることができる。非経口投与の場合、本明細書に開示の化合物又は組成物は、水性、脂質、油性若しくは他の種類の溶液又は懸濁液の形態で投与してもよいし、或いは、リポソーム又はナノ-懸濁液の形態で投与してもよい。
本明細書で使用される「非経口(で)」という用語は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内注射並びに注入を含む投与方法を指す。
本明細書に開示される化合物及び組成物は、局所投与され得る。本明細書に開示される局所組成物は、それを必要とする被験者の皮膚に適用され得る。処置のために選択される皮膚の箇所は、細菌感染の部位であってよい。処置のために選択される皮膚の箇所は、感染部位周囲の皮膚であってもよい。処置のために選択される皮膚の箇所は、細菌感染の部位及び感染部位周囲の皮膚であってもよい。皮膚の感染症は、MRSAに起因し得る。本明細書に開示される局所組成物は、それを必要とする被験者の粘膜に適用され得る。処置のために選択される粘膜は、細菌感染の部位であってよい。処置のために選択される粘膜の箇所は、細菌感染周囲の粘膜であってよい。処置のために選択される粘膜は、細菌感染の部位及び感染部位周囲の粘膜であってよい。粘膜の感染症は、MRSAに起因し得る。
局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有するパッチを用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有する溶解性パッチを用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有するクリームを用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有するフォームを用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有するローションを用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有する軟膏を用いて行ってもよい。局所投与は、本明細書に開示の化合物及び組成物を含有するゲルを用いて行ってもよい。局所投与は、抗生物質の全身投与より副作用が少なくなり得る。
一部の実施形態では、本明細書に開示の化合物及び組成物を治療有効量で含む局所組成物を、被験者の感染した皮膚及び/若しくは粘膜に適用して、感染を軽減若しくは排除し、且つ/又は損傷した皮膚及び/若しくは粘膜の治癒を改善することができる。特定の実施形態では、本明細書に開示の化合物及び組成物を治療有効量で含む局所組成物を、MRSAバイオフィルムに起因する感染を含め、MRSAに感染した皮膚及び/又は粘膜の箇所に適用することができる。これらの実施形態では、本明細書に開示の化合物及び組成物は、単独で、又は1種若しくは複数種の他の活性薬剤と組み合わせて投与して、皮膚及び/若しくは粘膜の感染を軽減し、且つ/又は皮膚及び/若しくは粘膜の治癒を促進することができる。
治療支持体組成物を、注射又は移植などにより、腫瘍の部位に局所投与するのが好ましい。式(I-A)、(I-B)、(II-A)、又は(III-A)の化合物などの官能化ペイロードは、被験者の状態及び医療専門家の判断を考慮して、任意の好都合な経路により投与してよい。非経口投与は、式(I-A)、(I-B)、(II-A)、又は(III-A)の化合物の好適な投与手段である。
被験者に投与される組成物の量は、初め、親薬物の用量及び/又は投薬レジメンのガイダンスに基づいて決定することができる。概して、組成物は、結合した薬物の標的化送達及び/又はその血清半減期の増大を可能にすることができ、従って、投薬レジメンにおける用量の減少又は投与の減少の少なくとも1つを可能にする。従って、本組成物は、本開示の組成物中に共役させる前の親薬物と比較して、投薬レジメンにおける用量の減少及び/又は投与の減少を可能にする。
本開示の組成物は、任意の好適な手段により送達することができ、そうしたものとして、経口、非経口及び局所方法が挙げられる。例えば、局所経路による経皮投与方法は、アプリケータスティック、溶液、懸濁液、エマルジョン、ゲル、クリーム、軟膏、ペースト、ゼリー、塗薬、粉末、及びエアゾールとして製剤化することができる。
医薬製剤は、単位剤形として提供することができる。このような剤形の場合、医薬製剤は、適切な量の本開示の組成物を含有する単位用量に分割され得る。単位剤形は、パッケージされた製剤であってよく、このパッケージは、個別量の製剤、例えば、パウチ、バイアル又はアンプル中にパックされた錠剤、カプセル、及び粉末を含有する。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、糖衣錠、カシェット、若しくはロゼンジであってもよく、又はそれらのいずれかを適切な数でパッケージ形態に含むものであってもよい。
本開示の組成物は、任意の好適な量で存在してよく、それは、限定されないが、被験者の体重及び年齢、疾患の状態などを含む様々な要因に応じて変動し得る。本開示の組成物の好適な用量としては、0.1mg~10,000mg、又は1mg~1000mg、又は10mg~750mg、又は25mg~500mg、又は50mg~250mgが挙げられる。例えば、本開示の組成物の好適な用量としては、1mg、5mg、10mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、750mg、800mg、850mg、900mg、950mg、又は1000mgが挙げられる。
一部の実施形態では、複数用量の組成物が投与される。組成物の投与頻度は、様々な要因、例えば、症状の重症度、被験者の状態などのいずれかに応じて変動し得る。例えば、一部の実施形態では、組成物は、1ヶ月に1回、1ヶ月に2回、1ヶ月に3回、隔週(qow)、週1回(qw)、週2回(biw)、週3回(tiw)、週4回、週5回、週6回、隔日(qod)、毎日(qd)、1日2回(qid)、又は1日3回(tid)投与される。
本開示の組成物は、任意の好適な頻度、間隔及び期間で投与することができる。例えば、本開示の組成物は、被験者の所望の投薬レベルを達成するように、1時間に1回、若しくは1時間に2、3回以上、1日1回、若しくは1日2、3回以上、又は2日、3日、4日、5日、6日、若しくは7日毎に1回投与することができる。本開示の組成物が、1日2回以上投与される場合、代表的な間隔として、5分、10分、15分、20分、30分、45分及び60分、並びに1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、16時間、20時間、及び24時間が挙げられる。本開示の組成物は、1時間、1~6時間、1~12時間、1~24時間、6~12時間、12~24時間、1日、1~7日、1週間、1~4週間、1ヶ月、1~12ヶ月、1年以上、又は無期限に、1回、2回、又は3回以上投与することができる。
本開示の組成物は、別の活性薬剤と一緒に併用投与することができる。併用投与は、本開示の組成物と活性薬剤を互いに0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、16時間、20時間、又は24時間以内の間隔で投与することを含む。併用投与はまた、本開示の組成物と活性薬剤を同時に若しくはほぼ同時に(例えば、互いに約1分、5分、10分、15分、20分、又は30分以内の間隔で)、又は任意の順に連続して投与することも含む。加えて、本開示の組成物と活性薬剤は、各々、1日当たりの所望の投薬レベルを達成するように、1日1回、又は1日2、3回、若しくはそれ以上投与することができる。
併用投与は、併用移植又は併用注射を伴ってもよい。
一部の実施形態では、併用投与は、共製剤化、例えば、本開示の組成物と活性薬剤の両方を含む単一の医薬製剤の調製を伴うこともできる。他の実施形態では、本開示の組成物と活性薬剤を個別に製剤化し、被験者に併用投与することができる。
本開示の組成物と活性薬剤は、任意の好適な重量比、例えば、1:100~100:1(w/w)、又は1:50~50:1、若しくは1:25~25:1、若しくは1:10~10:1、若しくは1:5~5:1(w/w)で製剤中に存在し得る。本開示の組成物と他の活性薬剤は、任意の好適な重量比、例えば、1:100(w/w)、1:75、1:50、1:25、1:10、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1、25:1、50:1、75:1、又は100:1(w/w)で存在し得る。本明細書に記載される製剤及び方法において、本開示の組成物と活性薬剤の他の用量及び用量比も好適である。
c.併用療法
一態様では、本発明は、癌を治療する、又は免疫応答を増強若しくは誘発する方法を提供し、これは、それを必要とする被験者に、以下:治療有効量の式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物と;本明細書に記載の治療支持体組成物と;治療有効量の1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩と、を投与するステップを含む。
本発明はまた、疾患又は障害、例えば、癌、感染症、組織傷害、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞、炎症、自己免疫障害、移植片拒絶、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、プロテーゼ周囲感染、及び色素性絨毛結節性滑膜炎の処置若しくは予防に使用するための;又は免疫応答の増強若しくは誘発に使用するための、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;本明細書に記載の治療支持体組成物と;1種若しくは複数種の免疫調節剤と、を含む医薬組合せも提供する。本発明はまた、疾患又は障害、例えば、癌、感染症、組織傷害、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞、炎症、自己免疫障害、移植片拒絶、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、プロテーゼ周囲感染、及び色素性絨毛結節性滑膜炎を処置若しくは予防する方法に使用するための;又は免疫応答を増強若しくは誘発する方法に使用するための、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;本明細書に記載の治療支持体組成物と;1種若しくは複数種の免疫調節剤と、を含む医薬組合せも提供する。
本発明はまた、病状又は障害、例えば、癌、感染症、組織傷害、狭窄、虚血、血管再生、心筋梗塞、不整脈、血管閉塞、炎症、自己免疫障害、移植片拒絶、黄斑変性、関節リウマチ、変形性関節症、プロテーゼ周囲感染、及び色素性絨毛結節性滑膜炎の処置若しくは予防ための;又は免疫応答の増強若しくは誘発に使用するための薬剤の製造における、a)式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;治療支持体組成物と;1種若しくは複数種の免疫調節剤と、を含む医薬組合せの使用も提供する。
本明細書に記載される方法及び使用において、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と;治療支持体組成物と;1種若しくは複数種の免疫調節剤と、を含む医薬組合せは、同時に、個別に、又は順次、及び任意の順で投与/使用してもよいし、また、成分を個別に、又は固定組合せとして投与してもよい。例えば、本発明に従い疾患の進行を遅らせること、又は疾患の処置は、同時に又は任意の順で順次、合わせて治療有効量若しくは有効量で、例えば、本明細書に記載の量に相当する1日用量で、遊離又は薬学的に許容される塩形態での第1有効成分の投与、及び遊離又は薬学的に許容される塩形態での第2有効成分の投与を含み得る。組合せの個々の有効成分は、治療期間中の様々な時点で個別に、又は分割剤形若しくは単一剤形で同時に投与することができる。本発明は、従って、そうした同時又は交互の処置のレジームを全て包含するものとして理解すべきであり、「投与する」という用語は、それに応じて解釈すべきである。このように、医薬組合せは、本明細書で使用される場合、組合せ投与のための1つの単位剤形又は個別の剤形中のどちらの固定組合せも定義し、その場合、組合せ投与は、同時又は異なる時点で独立に投与され得る。別の例として、治療支持体組成物及び1種若しくは複数種の免疫調節剤を同時に(例えば、併用注射若しくは併用移植により)、個別に、又は順次投与/使用した後、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物を投与してもよい。
癌の処置における方法及び使用は、治療支持体組成物を腫瘍に投与/局在化することを含む。本明細書に開示される方法及び使用において、式(II-A)若しくは(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物;治療支持体組成物;及び1種若しくは複数種の免疫調節剤の投与は、腫瘍の増殖を阻害し得る。
式(I)、(I-A)、(II-A)若しくは(III-A)を用いる本明細書に開示の併用療法を含む、方法及び使用のいずれも、別の治療薬、例えば、抗癌薬、抗菌剤、免疫調節剤、及びワクチンとさらに組み合わせてもよい。
別の治療薬は、抗癌薬であってよく、抗癌薬は、式(I-B)又は(II-A)の抗癌ペイロード薬物として本明細書に記載されるいずれの抗癌薬であってもよい。
別の治療薬は、アジュバント及び/又は抗原を含むワクチンであってもよい。
別の治療薬は、式(I)/(I-A)について本明細書に記載されるTLR又はSTINGアゴニストであってもよい。他の免疫調節剤として、サイトカイン、ケモカイン、ケモカインアンタゴニスト、及び免疫チェックポイント阻害剤が挙げられる。
サイトカインは、直接抗増殖性若しくはアポトーシス促進活性により、又は腫瘍細胞に対する免疫細胞の細胞傷害活性を刺激することにより間接的に、腫瘍細胞増殖を制限し得る。免疫調節剤として使用され得るサイトカインとしては、限定されないが、米国特許出願公開第2008/0014222号明細書に記載されているように、IFN-α、IFN-β、及びIFN-γ、インターロイキン(例えば、IL-1~IL-29、特に、IL-7、IL-12、IL-15、IL-18、及びIL-21)、腫瘍壊死因子(例えば、TNF-α及びTNF-β)、エリスロポエチン(EPO)、MIP3a、ICAM、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)及び顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)が挙げられる。本発明の複数の実施形態では、サイトカインは、IL-2、免疫グロブリンに共有結合したIL-2(例えば、セルグツズマブアムナロイキン、RO6874281)又はPEG分子(例えば、NKTR-214)、IL-10、PEG化IL-10(例えば、ペギロデカキン)、IL-12、IL-15、組換えアグリコシル化IL-15、IL-15Rαの結合ドメインとIL-15の融合タンパク質(例えば、RLI)、ヒトIL-15のトリプル(triple)融合タンパク質、IL-15Rαとアポリポタンパク質A-Iの結合ドメイン、ALT-803(IgG1 Fcドメインに融合したil-15)、IL-21、GM-CSF、タリモジーン・ラハーパレプベック(talimogene laherparepvec)、IFN-α、ペグ化IFN-α、IFN-αとのアポリポタンパク質A-I融合タンパク質である。
また、特定のサイトカインの阻害剤、それらのコグネイト受容体アゴニスト及び/又はアンタゴニストを癌療法に使用してもよい。サイトカインは、免疫系のホメオスタシスを調節するための細胞内シグナル伝達の媒介物質として作用する分泌又は膜結合タンパク質である。これらは、微生物、自己抗原及び腫瘍抗原に応答して、自然及び適応免疫の細胞により産生される。TFN-αの阻害剤(例えば、インフリキシマブ、セルトリズマブ)は、とりわけPD-1経路遮断に関して、TGF-β(例えば、ガルニセルチブ、フレソリムマブ、M7824)、及びCSF-1(例えば、ペキシダルチニブ、カビラリズマブ)を本発明の方法に用いることができる。
サイトカイン及びサイトカイン阻害剤を用いる免疫療法は、Berraondo et al.,British Journal of Cancer(2019)120,6-15(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
サイトカイン及び/又はケモカイン受容体阻害剤を免疫調節剤として使用してもよく;これらは、マクロファージ、T細胞、好酸球、好塩基球、及び他の細胞を炎症、感染及び/又は腫瘍成長の部位に誘引する可能性を有する走化性タンパク質である。これらのタンパク質は、通常、低分子量(7~9kD)である。ケモカインは、その1級アミノ酸構造により分類される4つの構造サブクラス(C、CC、CXC、及びCX3C)を形成し、これらは、保存システイン残基の様々な組合せを含有する。
好適となり得る免疫調節ケモカインは、CCL27及びCCL28、CC(CCL2、CCL3、CCL5)及びCXC(CXCL1、CXCL2、CXCL5、CXCL6、CXCL8、CXCL9、CXCL10、CXL12)である。
IL-8、GROα、GROβ、GROγ、NAP-2、及びENA-78(Strieter,1995,J Biol Chem,270:27348-57)などのELRCXCケモカインは、腫瘍血管新生(新たな血管成長)の誘導にも関与しているとされている。血管新生活性は、周辺血管における血管上皮細胞(EC)の表面に発現される、CXCR2、及びIL-8の場合、恐らくCXCR1と、ELRCXC-ケモカインの結合、並びにそれらの活性化に起因する。多くの異なるタイプの腫瘍が、ELRCXCケモカインを産生することが明らかにされている。ケモカイン産生は、より攻撃的な表現型(Inoue,2000,Clin Cancer Res,6:2104-2119)及び予後の不良(Yoneda,1998,J Nat Cancer Inst,90:447-54)と相関している。ケモカインは、強力な走化性因子であり、とりわけ、ELRCXCケモカインは、EC走化性を誘導することが証明されている。従って、これらのケモカインは、腫瘍中のそれらの産生部位に向けて上皮細胞の走化性を誘導すると考えられる。これは、腫瘍による血管新生の誘導における重要なステップであり得る。CXCR2の阻害剤又はCXCR2及びCXCR1の二重阻害剤は、ELRCXCケモカインの血管新生活性を阻害し、従って、腫瘍の増殖を阻止するであろう。この抗腫瘍活性は、IL-8(Arenberg,1996,J Clin Invest,97:2792-802)、ENA-78(Arenberg,1998,J Clin Invest,102:465-72)、及びGROα(Haghnegandar,2000,J Leukoc Biology,67:53-62)に対する抗体について実証されている。CXCケモカイン阻害剤は、米国特許第10,046,002号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、以下
を含む。
本発明の方法で使用するのに好適な免疫調節剤として、腫瘍微小環境中への抑制免疫細胞の動員を阻害するケモカイン又はケモカイン受容体アンタゴニストが挙げられる。例えば、限定されないが、本発明の方法は、骨髄系サプレッサー細胞及び調節T細胞の浸潤を低減するCCR1、CCR2又はCCR5アンタゴニストを使用してもよい。
好適なCCR、CXCR、及びCCL阻害剤としては、Poeta et al.,Frontiers in Immunology(2019),Article 379,doi:10.3389/fimmu.2019.00379;Yu et al.,Cancer Biol.Ther.(2008)7:1037-43;及びChi et al.,Int.J Clin Exp Pathol.(2015)8:12533-40に記載されているように、以下のものが挙げられる:CCR1(例えば、CCX721、BL5923)、CCR2(例えば、CCX9588、PF-04136309、CCX872、RDC018、747、iCCR2)、CCL2(例えば、CNTO 888)、CCR4(例えば、Affi 5、AF399/420/1802)、CCR5(例えば、Maraviroc)、CCR7(例えば、siRNA、MSM R707)、CXCR2(例えば、Navarixin、SB225002、Reparixin、SB265610、AZD5069)、CXCR4(例えば、AMD3100、AMD3465、LY2510924、BKT140、BMS-936564、PF-06747143、PRX177561、POL5551、USL311、CTCE-9908)。
免疫チェックポイント阻害剤として、限定されないが、以下:PD-1阻害剤(例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピジリズマブ、シンチリマブ、AMP-224)、PD-L1阻害剤(例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、BMS-936559)、CTLA4阻害剤(例えば、イピリムマブ、トレメリムマブ)、IDO阻害剤(例えば、インドキシモド、エパカドスタット)、TIGIT阻害剤(例えば、LAG-3、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2015/0259420号明細書に記載の抗LAG-3抗体;TIM-3、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2015/0218274号明細書に記載の抗TIM-3抗体)、及びBTLA経路アンタゴニストが挙げられる。
一部の実施形態では、免疫応答は、生体外物質、生物製剤、天然由来若しくは人工アジュバント、細胞療法、並びに/或いはPD-1、PD-L1、CTLA-4、B7分子、TIGIT、Tim-3及び/又はLag-3、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の阻害剤を含むチェックポイント阻害剤を用いて調節される。
別の治療薬は、免疫チェックポイント阻害剤であってもよい。免疫チェックポイント阻害剤としては、PD-1阻害剤(例えば、ニボルマブ、ピジリズマブ、シンチリマブ)、PD-L1阻害剤(例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、BMS-936559)、CTLA4阻害剤(例えば、イピリムマブ、トレメリムマブ)又はIDO阻害剤(例えば、インドキシモド、エパカドスタット)が挙げられる。
別の治療薬は、式(I-B)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩であってもよい。
細菌感染症の処置のために、化合物及び組成物を様々な抗生物質と組み合わせてもよい。抗生物質としては、限定されないが、バンコマイシン、リンゾリド、テイコプラニン、セフタロリン、クリンダマイシン、ムピロシン、トリメトプリム-スルファメトキサゾール、テトラサイクリン、ダプトマイシン、サルファ剤、セフトビプロール、セフタロリン、ダルババンシン、テラバンシン、トレゾリド、イクラプリム、ネモノキサシン、プラテンシマイシン、及びオキサジアゾールが挙げられる。
化合物及び組成物は、細菌バイオフィルム形成を阻害する薬剤と組み合わせてもよい。細菌バイオフィルム形成を阻害する薬剤としては、限定されないが、イミダゾール誘導体、インドール誘導体、エモジン、フラボノイド、ショウガエキス、セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)、7-エピクルシアノン、イソリモン酸、タンニン酸、ケレリトリン、カルバクロール、ブグガイン、レスベラトロール、ニンニクエキス、天然ハロゲン化フラノン、臭素化アルキリデンラクタム、及びAHLベースの阻害剤が挙げられる。
化合物及び組成物は、リシン共役脂肪族ノルスペルミジン類似体と組み合わせてもよい。化合物及び組成物をファージ療法薬と組み合わせてもよい。医療デバイス又はプロテーゼに関連する感染症の場合には、化合物及び組成物を、医療デバイス又はプロテーゼの除去と組み合わせて投与してもよい。新しい滅菌医療デバイス又はプロテーゼを被験者に移植してもよい。
化合物及び組成物は、抗菌剤からの潜在的な副作用を緩和する薬剤と組み合わせてもよい。副作用を媒介又は処置し得る薬剤として、限定されないが、プロバイオティクス、下痢止め剤、鎮吐薬、及び鎮痛剤が挙げられる。
被験者は、併存症の様々な処置を受けていてもよい。
別の治療薬は、開示される化合物及び組成物と同時に又は連続的に投与してもよい。連続的投与は、開示される化合物及び組成物の前又は後の投与を含む。別の治療薬は、開示される化合物及び組成物の前に投与してもよい。別の治療薬は、開示される化合物及び組成物の後に投与してもよい。別の治療薬は、開示される化合物及び組成物と同時に投与してもよい。一部の実施形態では、別の治療薬を、開示される化合物と同じ組成物中で投与してもよい。他の実施形態では、別の治療薬の投与と開示される化合物又は組成物の投与の間に時間的間隔を置いてもよい。一部の実施形態では、別の治療薬と開示される化合物又は組成物の投与は、より低用量の他の治療薬及び/又はより低頻度の間隔での投与を可能にし得る。1種又は複数種の他の有効成分と組み合わせて使用すると、本発明の化合物又は組成物及び他の有効成分は、各々を単独で使用した場合よりも低用量で使用され得る。従って、本発明の医薬組成物は、本開示の化合物に加えて、1種又は複数種の有効成分を含有するものを含む。
5.キット
本開示の態様は、本明細書に記載される組成物を有するキットを含む。
キットは、式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物、及び治療支持体組成物を含み得る。キットは、式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と、式(I-B)、式(II-A)、若しくは式(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物を含み得る。
キットは、式(II-A)若しくは式(III-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と、1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物と、任意選択で、治療支持体組成物と、を含み得る。キットは、本明細書に記載の治療支持体組成物と、1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩、若しくは組成物を含み得る。
治療支持体組成物、1種又は複数種の免疫調節剤、及び式(I-A)、(I-B)、(II-A)、及び/又は式(III-A)の化合物は、パッケージング内の個別の容器中に入っていてもよい。キットには、1種又は複数種の治療支持体組成物が提供され得る。
本明細書に記載のキットは、組成物(例えば、治療支持体組成物及び/又は1種若しくは複数種の免疫調節剤)を含有するように構成されたパッケージングを含み得る。同様に、式(I-A)、(I-B)、(II-A)、及び/又は式(III-A)のうちの1つ若しくは複数の化合物がキットに提供され得る。パッケージングは、滅菌密封パッケージングなどの密封パッケージングであってよい。「滅菌」とは、微生物(例えば、真菌、細菌、ウイルス、胞子形態など)が実質的に存在しないことを意味する。いくつかの事例では、パッケージングは、密封されるように構成されていてもよく、例えば、任意に気密及び/又は真空封入下での、耐湿性パッケージングであってもよい。
特定の実施形態では、キットは、本明細書に記載される放出可能なリンカー用の放出剤として使用され得る試薬を含む。放出試薬は、本明細書に記載される放出剤のいずれであってもよく、例えば、限定されないが、化学放出剤(例えば、酸、塩基、酸化剤、還元剤)、溶媒などがある。キット内の放出試薬は、任意の好都合な形態で提供することができ、例えば、ガス、溶液、固体、顆粒、粉末、懸濁液などがある。放出試薬は、キット内の組成物とは別の容器内にパッケージングしてもよい。
上記成分に加えて、主題のキットは、主題の方法を実施するための説明書をさらに含んでもよい。これらの説明書は、多様な形態で主題のキット内に存在してよく、それらの1つ又は複数がキット内に存在し得る。これらの説明書が存在し得る1つの形態は、好適な媒体又は支持体、例えば、キットのパッケージング内、パッケージ挿入片などにおいて、情報が印刷された1枚若しくは複数枚の紙に印刷された情報としてのものである。説明書の別の形態は、情報が記録又は保存されたコンピュータ可読媒体、例えば、CD、DVD、ブルーレイ、コンピュータ可読メモリー(例えば、フラッシュメモリー)などであり得る。存在し得る説明書のまた別の形態は、ウェブサイトアドレスであり、これは、インターネットを介して、削除されたサイトで情報を閲覧することができる。任意の好都合な手段がキットに存在し得る。
6.実施例
本開示は、以下の非限定的な実施例によって例示される多数の態様を有する。以下の実施例は、通常の当業者に、本発明をいかにして作製及び使用するかの完全な開示及び説明を提供するために記載されるものであり、本発明者らが自身の発明としてみなすものの範囲を限定することは意図されず、以下の実験が、実施された全ての実験であると表明することも意図されない。使用される数(例えば、量、温度など)に関しては正確さを確実にするよう努めたが、いくらかの実験誤差及び偏差は考慮すべきである。別に指示されない限り、部は、重量部であり、分子量は、重量平均分子量であり、温度は、セルシウス度であり、圧力は、大気圧又はほぼ大気圧である。「平均」とは、算術平均を意味する。標準的な略語、例えば、bp(塩基対);kb(キロベース);pl(ピコリットル);s若しくはsec(秒);min(分);h若しくはhr(時間);aa(アミノ酸);kb(キロベース);bp(塩基対);nt(ヌクレオチド);i.m.(筋肉内(に));i.p.(腹腔内(に));s.c.(皮下(に))などが使用され得る。
開示される化合物を合成するのに有用な周知の化学合成スキーム及び条件を提供する多くの一般的参照文献が利用可能である(例えば、以下を参照されたい:Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,Fifth Edition,Wiley-Interscience,2001;又はVogel,A Textbook of Practical Organic Chemistry,Including Qualitative Organic Analysis,Fourth Edition,New York:Longman,1978)。
本明細書に記載の化合物は、当技術分野で公知の任意の精製プロトコル、例えば、HPLC、分取薄層クロマトグラフィー、フラッシュカラムクロマトグラフィー及びイオン交換クロマトグラフィーにより精製することができる。任意の好適な定常相を使用することができ、そうしたものとして、順相及び逆相並びにイオン樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、開示される化合物は、シリカゲル及び/又はアルミナクロマトグラフィーを介して精製される。例えば、以下を参照されたい:Introduction to Modern Liquid Chromatography,2nd Edition,ed.L.R.Snyder and J.J.Kirkland,John Wiley and Sons,1979;及びThin Layer Chromatography,ed E.Stahl,Springer-Verlag,New York,1969。
主題の化合物を調製するいずれかの工程中に、いずれかの該当分子上の感受性若しくは反応性基を保護することが必要及び/又は望ましい場合もある。これは、以下に挙げるような標準的論文に記載されている通常の保護基を用いて達成され得る:J.F.W.McOmie,“Protective Groups in Organic Chemistry”,Plenum Press London and New York 1973、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”,Third edition,Wiley,New York 1999,in “The Peptides”;Volume 3(editors:E. Gross and J.Meienhofer),Academic Press,London and New York 1981,in “Methoden der organischen Chemie”,Houben-Weyl, 4th edition,Vol.15/l,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1974,in H.-D.Jakubke and H.Jescheit,“Aminosauren,Peptide,Proteine”,Verlag Chemie,Weinheim,Deerfield Beach,and Basel 1982、及び/又はJochen Lehmann,“Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide and Derivate”,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1974。保護基は、当技術分野で公知の方法を用いて、後の好都合な段階で除去してもよい。
主題の化合物は、市販の出発材料及び/又は従来の合成方法により調製される出発材料を用いて、様々な異なる合成経路を介して合成することができる。本明細書に開示の化合物を合成するために使用することができる合成経路の様々な例を下記スキームで説明する。式(I-B)の化合物を調製するための合成手順に従って、式(I-A)の化合物を調製することができる。
本明細書では、以下の略語を使用する:
ACN アセトニトリル
Boc tert-ブトキシカルボニル
Cy5 シアニン5
Cy5.5 シアニン5.5
ダプト(dapt) ダプトマイシン
DCC N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
dd 2回蒸留
DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DMFN,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
ドキソ ドキソルビシン
EDCI N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル
h又はhr 時間
HA ヒアルロン酸
HAT テトラジンで修飾されたヒアルロン酸
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3オキシドヘキサフルオロリン酸塩
HBTU ヘキサフルオロリン酸塩ベンゾトリアゾールテトラメチルウロニウム
HMT ヒドロゲル修飾テトラジン
HOAt 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフ
iPrOH イソプロピルアルコール
LCMS 液体クロマトグラフィー-質量分析法
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MES 2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸
MeTz メチルテトラジン
min 分
MTD 最大耐用量
NHS N-ヒドロキシスクシンイミド
NMPN-メチルピペラジン
PBS リン酸緩衝生理食塩水
Ph フェニル
ppm 百万分率
pyr ピリジン
rt/RT 室温
SEM 標本平均の標準誤差
スルホ-NHS N-ヒドロキシスルホスクシンイミド
TAG テトラジン修飾活性化ゲル
TBME tert-ブチルメチルエーテル
TCO トランス-シクロオクテン
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TFA トリフルオロ酢酸
TsCl 塩化トシル又は塩化トルエンスルホニル
UVLVG 超高純度低粘度グルロン酸
Vanco バンコマイシン
実施例A1
酸-TCO-ドキソルビシン(アキシャル異性体)
rel-(1R,4E,6R,pS)-6-ヒドロキシ-1-メチルシクロオクト-4-エン-1-カルボン酸(アキシャル異性体2)
16.7mLの水中の5.34g(95.2mmol)の水酸化カリウムの溶液を、37mLのメタノール中のトランス-シクロオクテンエステル1異性体混合物(Rossin et.al.,Bioconjugate Chem.,2016,27,1697-1706)(1.64g、8.28mmol、この具体的バッチの場合、アキシャル/エクアトリアル異性体比は約1.2:1)の水冷溶液に5分かけて添加した。溶液を室温で18h攪拌した。水(51mL)を添加し、混合物を3×150mLのTBMEで抽出した。合わせた有機層を100mLの水で洗浄した後、真空下で乾燥させて、加水分解されていないエクアトリアルエステル1bを取得した。合わせた水層を、300mLのTBME、次に15gのクエン酸で処理した。これらの層を分離し、水層をTBME(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させてから、25℃で回転蒸発させて、873mg(57%)のトランス-シクロオクテン酸の純粋なアキシャル異性体2を無色の油として得た。1H-NMR(CDCl3):δ=6.15-5.95(m,1H),5.6(d,1H),4.45(bs,1H),2.4-1.7(m,7H),1.6(dd,1H),1.18(s,3H).13C-NMR(CDCl3):δ=185.4(C=O),134.8(=CH),130.7(=CH),69.8(CH),44.8,38.2,31.0,29.8(CH2),18.1(CH3).
rel-(1R,4E,6R,pS)-2,5-ジオキソピロリジン-1-イル-6-((((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)カルボニル)オキシ)-1-メチルシクロオクト-4-エン-1-カルボン酸塩(アキシャル異性体3)
24.0mLのMeCN中の化合物2(873mg、4.74mmol)の溶液に、DIPEA(4.59g、35.6mmol)、続いて炭酸N,N’-ジスクシンイミジル(5.22g、20.4mmol)を添加した。混合物をRTで3日間攪拌した後、真空下、25℃で蒸発させた。残渣を、溶離液としてジクロロメタンを用い、40gシリカ上でクロマトグラフにより分離した後、TBME(0~20%)を漸増量で含有するジクロロメタンで溶離した。生成物画分を合わせ、真空下で乾燥させた。得られた残渣を、均質な懸濁液が得られるまで、TBMEと一緒に攪拌した。濾過及び洗浄により、白色の固体として761mgの生成物3が得られた(38%);1H-NMR(CDCl3):δ=6.07(ddd,J=16.8,10.7,3.5Hz,1H),5.62(dd,J=16.7,2.5Hz,1H),5.25(s,1H),2.83(2s,8H),2.5-2.25(m,4H),2.2-1.9(m,4H),1.28(s,3H).
NHS-TCO-ドキソルビシン(アキシャル異性体4)
ドキソルビシン塩酸塩(53.7mg;0.093mmol)及び3(39.1mg;0.093mmol)をDMF(2.0mL)に溶解させた後、DIPEA(60.1mg;0.465mmol)を添加した。溶液を室温のアルゴン雰囲気下で22h攪拌した。HPLC分析は、二重ピークを有する約60%の所望の生成物を示した。粗生成物を2つの部分に分割した。
・1つの部分は、モルホリン(4.0mg、0.047mmol、5eq)で、室温にて24h処理した。出発材料がまだ存在したため、反応物を室温でさらに20h攪拌した。変換率は、約71%であった。生成物には二重ピークも示された。生成物を分取HPLCにより精製して、かなり純粋な生成物を得た。生成物は、LCMSにより、m/z 935.9(M+114-1)を有すると確認された。
・別の部分は、1-メチルピペラジン(4.7mg、0.047mmol、5eq)で、室温にて24h処理した。出発材料がまだ存在したため、反応物を室温でさらに20h攪拌した。変換は、約64%であった。生成物には二重ピークも示された。生成物を分取HPLCにより精製して、かなり純粋な生成物を得た。生成物は、LCMSによりm/z 948.9(M+114-1)を有すると確認された。
NHS-TCO-ドキソルビシン(アキシャル異性体4)
ドキソルビシン塩酸塩(1.05g;1.8mmol)及び3(761mg;1.8mmol)をDMF(18mL)に溶解させた後、DIPEA(1.16g;9.0mmol)を添加した。溶液を室温の窒素雰囲気下で22h攪拌した。HPLC分析は、反応が良好に進行したことを示し、生成物は単一ピークを有した。残りの粗生成物をrotavaporで乾燥まで濃縮して、DMFを除去した。残渣をFCC(iPrOH/DCM:0%~23%)により精製して、純粋な生成物4(1.015g、66%)を赤色の固体として得た。
1H-NMR(CDCl
3):δ=13.97(s,1H),13.22(s,1H),8.03(d,J=7.9Hz,1H),7.78(t,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=8.6Hz,1H),5.85(m,1H),5.59(m,1H),5.51(s,1H),5.29(s,1H).5.16(d,J=8.4Hz,1H),5.12(s,1H),4.75(d,J=4.8Hz,2H),4.52(d,J=5.8Hz,1H),4.15(q,J=6.5Hz,1H),4.08(d,J=3.6Hz,3H),3.87(m,1H),3.69(m,1H),3.26(d,J=18.8Hz,1H),3.00(m,2H),2.81(s,4H),2.4-1.7(br.m,13H),1.62(s,2H),1.30(d,J=6.5Hz,3H),1.23(s,3H)ppm.
DMF(0.10mL)中の中間体4(約2.4mg)を室温にて、飽和重炭酸ナトリウム(0.10mL)で処理することができた。18h後、出発材料はほとんど消費され、反応物はまだ複雑であった。粗生成物をPrep HPLCにより精製して、かなり純粋な生成物を得ることができた。
実施例A2
TCO-ペキシダルチニブの調製のための一般的手順
0℃のDMF(4.0mL)中のペキシダルチニブ(PLX3397)(373mg、0.89mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(約60%、39mg、約0.96mmol)を添加し;反応混合物を窒素下で1h攪拌した後、TCO-PNBエステル(200mg、0.68mmol)を添加した。得られた混合物をrtで一晩攪拌し、真空下で蒸発させた。反応混合物を水(30mL)で希釈してから、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させた後、真空下で蒸発させた。ジクロロメタン、次にMeOH-CH
2Cl
2(0~5%)で溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、TCO-ペキシダルチニブ(145mg、37%)を取得した。LC-MS:571[M+H]
+1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.72(s,1H),8.41(s,1H),8.05(s,1H),7.85(d,J=6.9Hz,1H),7.66(s,1H),7.62(d,J=7.8Hz,1H),7.56(s,1H),7.29(d,J=2.4Hz,1H),6.37(d,J=8.4Hz,1H),6.15(m,1H),5.74(s,1H),5.60(d,J=6.0Hz,1H),4.88(t,J=6.0Hz,1H),4.67(d,J=6.0Hz,2H),3.87(s,1H),2.50(m 1H),2.30(m,1H),2.10 -0.80(m,8H).
実施例A3
TCO-バルデコキシブの調製のための一般的手順
DMF(4mL)中のバルデコキシブ(157mg、0.5mmol)の溶液に、TCO-PNBエステル(129mg、0.44mmol)、DMAP(106mg、0.88mmol)を添加した。混合物をrtで40h攪拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、塩水(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空下で蒸発させた。DCM、次にMeOH-DCM(5%)で溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、化合物TCO-バルデコキシブ(201mg、97%)を白色の固体として取得した。LC-MS:467[M+H]
+。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.03(d,J=8.7Hz,2H),7.65(m,1H),7.43-7.32(m,7H),5.73(m,1H),5.64(d,J=16.5Hz,1H),5.33(s,1H),2.50(s,3H),2.43(m,1H),2.09-0.77(m,9H).
実施例A4
TCO-セレコキシブの調製のための一般的手順
DMF(4mL)中のセレコキシブ(141mg、0.37mmol)の溶液に、TCO-PNBエステル(100mg、0.34mmol)、DMAP(106mg、0.88mmol)を添加した。混合物を40h攪拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(30mL)及び塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空下で濃縮させた。DCM中のメタノール(5%)で溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、TCO-セレコキシブ(162mg、88%)を取得した。LC-MS:534[M+H]
+
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.01(d,J=8.7Hz,2H),7.60(br,1H),7.50(d,J=8.7Hz,2H),7.18(d,J=8.1Hz,2H),7.14(d,J=8.1Hz,2H),6.74(s,1H),5.69(m,1H),5.45(d,J=12.0Hz,1H),5.30(s,1H),2.44(m,1H),2.38(s 3H),2.03-0.76(m,9H).
実施例A5
TCO-モノメチルアウリスタチンE(TCO-MMAE)コンジュゲートの合成
TCO-MMAEコンジュゲートの調製
rtのDMF(2mL)中のモノメチルアウリスタチンE(170mg、0.24mmol)に、TCO-ビス-NHS(100mg、0.24mmol)及びDIPEA(93mg、0.72mmol)を添加した。溶液をrtで20h攪拌し、アセトニトリル(ACN、8mL)を添加し、混合物をprep-HPLC(ACN/水0~100%、ギ酸0.1%)により精製して、TCO-NHS-MMAE(88mg、36%)を取得した。rtのTHF(2mL)及びH
2O(2mL)中のTCO-NHS-MMAE(78mg、0.076mmol)に、LiOH(9.2mg、0.38mmol)を添加した。溶液をrtで20h攪拌した。溶媒を除去した後、HCl(aq、0.5N)をpH約3まで添加した。混合物をprep-HPLC(ACN/水0~100%、ギ酸0.1%)により精製して、TCO-酸-MMAE(54mg、76%、2つの異性体)を取得した。LCMS:(ESI+)928[M+H]。
実施例A6
トランス-シクロオクテン(TCO)-グリシン-ドキソルビシンコンジュゲートの合成
TCO-グリシン-ドキソルビシンコンジュゲートの調製
1mLのDMSO中のドキソルビシン塩酸塩(100mg)の溶液に、TCO-ビス-NHS(75mg)を添加した。DIPEA(148μL)を注入により添加した。混合物を一晩攪拌した後、反応物にグリシン(51mg)を一度に添加し、反応物を24h攪拌した。混合物を2mLのH
2Oで希釈した後、HPLCにより精製して、TCO-Gly-Doxを取得した。MS:(ESI+)833[M+Na]。
実施例A7
抗生物質-TCOコンジュゲート
実施例A7A
ダプト-TCO-アミノ酸合成
プロトコル例:DMSOに、ダプトマイシン(100mg、0.062mmol)、TCO-ビス-NHS(62.5mg、0.149mmol)、及びトリエチルアミン(62.5μL、45.3mg、0.448mmol)を添加し、RTで一晩攪拌して、ダプト-TCO-NHSを生成する。LCMS:(ESI-)1926.8 [M-H]。ダプト-TCO-NHS(126.1mg、0.0654mmol)に、アスパラギン酸(104.5mg、0.785mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(150.9mg、1.235mmol)を添加し、37℃で18h攪拌する。HPLCにより精製して、ダプト-TCO-アスパラギン酸を取得する。収率:100mg、0.0514mmol。LCMS:(ESI-)1944.8[M-H]。
このアプローチを用いて、グリシン及びアスパラギン酸修飾TCO-プロドラッグが生成され、これは、一般に、他のアミノ酸カーゴの組込みにも適用することができる。
実施例A7B
ダプトマイシン-TCO-グリシンコンジュゲート
DMSO(11mL)中のダプトマイシン(537mg、0.33mmol)、TCO-ビス-NHS(350mg、0.83mmol)、及びトリエチルアミン(0.350mL、2.51mmol)。RTで一晩攪拌する。次に、37℃に加熱する。グリシン(300mg、4.00mmol)及びトリエチルアミン(1.8mL、13mmol)を添加し、18h攪拌する。8mLの水を添加し、HPLCにより精製する。収率:ダプト-TCO-グリシン-373mg、0.20mmol、59.6%。
実施例A7C
バンコ-ビス-TCO-グリシンコンジュゲート
実施例A7Cは、実施例A7Bと類似のプロトコルを用いて合成することができる。64μg/ml(32μM)まで試験したバンコ-ビス-TCO-グリシンは、微小熱量測定による測定で、細菌に対する活性を全く呈示しないが、これは、修飾後の薬剤失活を示している。
TCOアミノ酸コンジュゲートの一般的なHPLC精製条件は以下の通りである:
カラム:Higgins Cat#PS-253C-C185、250×30mm、Phalanx C18 5μm
溶媒A:水(0.1%ギ酸)
溶媒B:アセトニトリル(0.1%ギ酸)
実施例A8
ヒアルロン酸修飾テトラジン
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=6.5)に、0.0500グラムのヒアルロン酸ナトリウム(200kDa)を添加し、それが溶解するまで(4時間)攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(23.3mg、0.107mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(42.0mg、0.219mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(15.9mg、0.066mmol)を添加した。暗所で反応混合物を20時間攪拌し、その後、それをヒドロキシルアミン(66.2mg、0.953mmol)でクエンチングした。暗所でヒアルロン酸生成物を、塩を漸減濃度(NaCl、0.13M~0.0M)で含有する脱イオン水に対して、5日にわたり精製した。ヒアルロン酸生成物を濾過(0.22μm)し、5日間凍結乾燥した。
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=6.5)に、0.0500グラムのヒアルロン酸ナトリウム(100kDa)を添加し、それが溶解するまで(4時間)攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(40.6mg、0.19mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(72.1mg、0.38mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(28.4mg、0.12mmol)を添加した。暗所で反応混合物を20時間攪拌し、その後、それをヒドロキシルアミン(117.1mg、1.69mmol)でクエンチングした。暗所でヒアルロン酸生成物を、塩を漸減濃度(NaCl、0.13M~0.0M)で含有する脱イオン水に対して、5日にわたり精製した。ヒアルロン酸生成物を濾過(0.22μm)し、5日間凍結乾燥した。
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=6.5)に、0.0500グラムのヒアルロン酸ナトリウム(60kDa)を添加し、それが溶解するまで(4時間)攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(58.2mg、0.27mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(103.9mg、0.54mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(40.4mg、0.17mmol)を添加した。暗所で反応混合物を20時間攪拌し、その後、それをヒドロキシルアミン(165.7mg、2.38mmol)でクエンチングした。暗所でヒアルロン酸生成物を、塩を漸減濃度(NaCl、0.13M~0.0M)で含有する脱イオン水に対して、5日にわたり精製した。ヒアルロン酸生成物を濾過(0.22μm)し、5日間凍結乾燥した。
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=6.5)に、0.0500グラムのヒアルロン酸ナトリウム(5kDa)を添加し、それが溶解するまで(4時間)攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(145.9mg、0.670mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(257.3mg、1.34mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(100.3mg、0.42mmol)を添加した。暗所で反応混合物を20時間攪拌し、その後、それをヒドロキシルアミン(413.4mg、5.95mmol)でクエンチングした。暗所でヒアルロン酸生成物を、塩を漸減濃度(NaCl、0.13M~0.0M)で含有する脱イオン水に対して、5日にわたり精製した。ヒアルロン酸生成物を濾過(0.22μm)し、5日間凍結乾燥した。
実施例A9
ヒアルロン酸修飾テトラジン
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=4.5)に、0.5000グラムのヒアルロン酸ナトリウム(14.8kDa)を添加し、それが溶解するまで攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(14.2mg、0.0625mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(125.7mg、0.625mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(151.2mg、0.625mmol)を添加した。暗所で反応混合物を4時間攪拌し、その後、それを1%(w/w)まで希釈してから、0.45μmフィルターで濾過した。次に、ヒアルロン酸生成物をタンジェンシャルフロー濾過(TFF)により精製した後、最終滅菌濾過(0.22μm)し、3日間凍結乾燥した。元素分析によれば、ヒアルロン酸ナトリウム出発材料へのテトラジン組込みは40%である。
実施例A10
テトラジン修飾アルギン酸塩ゲル
5mLのMESバッファー(0.1M MES、0.3M NaCl、pH=6.5)に、50mgのUPLVGアルギン酸塩(75~200kDa)を添加し、それが溶解するまで(4時間)攪拌した。これに、N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(34.7mg、0.16mmol)、N,N’-ジシクロへキシルカルボジイミド(61.8mg、0.32mmol)、及び(4-(6-メチル-1,2,4,5-テトラジン-3-イル)フェニル)メタンアミン塩酸塩(24.1mg、0.10mmol)を添加した。暗所で反応混合物を20時間攪拌し、その後、それをヒドロキシルアミン(99.3g、1.44mmol)でクエンチングした。暗所でアルギン酸塩生成物を、塩を漸減濃度(NaCl、0.13M~0.0M)で含有する脱イオン水に対して、4日にわたり精製した。アルギン酸塩を濾過(0.22μm)し、5日間凍結乾燥した。
実施例C1
C57BL/6マウスにおけるMC-38皮下同種移植モデルの薬剤の抗腫瘍効果試験のインビボ検査
1.概論
生体材料1(BIOMATERIAL1)/プロドラッグ1(PRODRUG1)処置は、プロドラッグ1(ドキソルビシンのトランス-シクロオクテン修飾プロドラッグ)と生体材料1(テトラジン修飾ヒアルロン酸生体材料)の併用療法である。プロドラッグ1は、活性が減弱されているため、自発的変換及び全身性ドキソルビシン(Dox)への曝露の最小限のリスクで、全身投与することができる。プロドラッグ1(PRODRUG1)プロドラッグは、生体材料1と反応した後に初めて活性化されることになり、生体材料1は、局所部位に注射される。
2.試験の目的
本試験は、従来のDox、及びTLRアゴニスト(TLRa)と組み合わせた場合と比較して、免疫正常C57BL/6マウスのMC38大腸癌モデルにおける生体材料1/プロドラッグ1処置のインビボ治療有効性を評価することを目的とする。
3.試験設計
3つの群が5匹のマウス/群、7つの群が10匹のマウス/群で、合計10群。
3.1 処置群及び投薬
注記:腫瘍が、約100mm3のサイズに達したら、処置を開始した。処置の1日目を以下の通り「1日目」と表記した。
群1~3(単一腫瘍モデル)の場合、免疫正常雄C57BL/6マウスの右脇腹に5×105,個のMC38腫瘍細胞をSC接種した。
群4~10(二重腫瘍モデル)の場合、免疫正常雄C57BL/6マウスの右脇腹に5×105個のMC38腫瘍細胞(大きな注射腫瘍)を、また左脇腹に1×105個のMC38腫瘍細胞(小さな非注射腫瘍)を接種した。
注入の前に、50%マトリゲルと混合した0.1mLのDMEM培地にMC38細胞を懸濁させて、腫瘍を成長させた。大きな腫瘍の平均腫瘍体積が、約100mm3に達したら、動物を体重及び腫瘍体積に基づいて、群当たり5~10匹マウスを含む10の処理群にランダムに分けた。全ての群は、大きな腫瘍(以後、注射腫瘍)付近に腫瘍周囲生体材料注射(100μL/匹)を受けた。1時間後、群1、4及び10に食塩水対照(QD×5日)をIV投与し;群2、8及び9にプロドラッグ1(PRODRUG1)プロドラッグ(28.6mg/kg Dox Eq QD×5日;累積量143mg/kg Dox Eq)をIV投与し;群5にはDox HCl対照(MTD;8.1mg/kg Q4D×3用量;累積量24.3mg/kg)をIV投与した。両腫瘍の腫瘍体積を、カリパスを用いて2次元で毎週3回測定し、体積はmm3で表した。8つの群を用いて、腫瘍成長の阻害を評価し、群9及び10(プロドラッグ1、食塩水 n=10/群)を用いて、フローサイトメトリーにより免疫細胞浸潤を決定した。群3、6及び7(n=10)を用いて、Dox+TLR9アゴニスト(SL-01)及びプロドラッグ1+TLR9アゴニストを試験した。TLR9アゴニストは、1匹当たり25μgの最後のプロドラッグ1又はDox用量後に原発性腫瘍への腫瘍内注射として投与した。完全な応答マウスの場合、1匹当たり5×105個の細胞で腫瘍再チャレンジを実施した。フローサイトメトリー分析を動物群9及び10(プロドラッグ1、食塩水 n=10/群)で実施して、フローサイトメトリーにより免疫細胞浸潤を決定した。1及び2週間後に、それぞれ第2及び第4サブグループに対して腫瘍採取を実施した。RBC溶解及びFcブロッキングの後、腫瘍由来細胞を、フローサイトメトリーにより、細胞表面(CD45、CD3、CD4、CD8、CD25、PD-1)又は細胞内(FoxP3)マーカについて分析した。また、細胞を生死判定試薬(Fixable Viability Stain)で標識して、生存細胞から非生存細胞を識別した。CD45は、造血系由来(即ち、血液由来)のほとんどの細胞上で得られる細胞表面(膜貫通)分子である。これを使用して、MC38腫瘍(結腸癌種系列であり、CD45を欠失している)のネイティブ細胞から浸潤細胞を識別する。CD3は、汎T細胞マーカであり、CD4及びCD8は、それぞれ、ヘルパーT細胞(TH細胞)及び細胞傷害性Tリンパ球(CTL)サブセット上に存在する。FoxP3は、CD4+CD25+細胞上に存在する細胞内マーカであり、典型的に、TregSの最も一般的なタイプとして同定される。PD-1は、免疫チェックポイントタンパク質であり、また、細胞(一般に、T細胞)上に存在するプログラム細胞死受容体である。そのコグネイトリガンドにより結合されると、PD-1は、抗原特異的(CD4+又はCD8+)T細胞のアポトーシスをトリガーすることができる。
3.2 再処置群及び投与
接種から38日後(dpi)に、再処置を実施した。
群2-残った全てのマウス(n=8)
1.100μLの生体材料1の腫瘍周囲注射(5つの極を通して)を1回
2.1h後、16.6mg/kg/日IV(以前より低用量)の1日用量のプロドラッグ1を5回
群3-残った全てのマウス(n=10)
群3を2つのサブグループに分ける。
各サブグループは、n=5を含み:n=3は腫瘍>100mm3を有し、n=2は腫瘍<100mm3を有した。
1つのサブグループは、生体材料1+TLRaの併用投与(腫瘍周囲)と食塩水のみでIV処置した。
第2サブグループは、生体材料1+TLRaの併用投与(腫瘍周囲)と、プロドラッグ1の1日用量IV5回で処置した。
生体材料1+TLRaの併用投与
1.100μLの生体材料1を25μgのTLRaと混合した(1匹のマウスについて;以前より低いTLRa量)
2.TLRaと混合した生体材料1の腫瘍周囲注射を1回
3.1h後、16.6mg/kg/日IVの1日用量のプロドラッグ1を5回
4.2 被験物質
4.2.1 生体材料1
約10~15kD MW及び約30%修飾を有する、式
ように修飾されたテトラジン修飾ヒアルロン酸ナトリウム
・外観:シリンジ内に充填されたピンク色の液体
・保存:-20℃
・製剤化:必要なし
4.2.2 プロドラッグ1
・外観:乾燥した赤色の粉末
・保存:-20℃
・製剤化:プロドラッグ1粉末を滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に溶解させる。pH7.2まで1M NaOHでpHを調節する。無菌条件下、0.2μm膜により濾過。製剤は毎日IV注射の前に新しく調製する。
4.2.3 TLRa
Invivogen製のODN D-SL01
・外観:乾燥した白色の固体
・保存:-20℃
・製剤化:200μgのTLRaを400μLの内毒素非含有水中に溶解させる。製剤は毎日IT注射の前に新しく調製する。
4.3 FACS抗体及び試薬
・マウスFcブロック(#553141)、BDホライゾン・ブリリアント染色バッファー(BD Horizon Brilliant Stain Buffer)(#563794)及びコンペンセーションビーズ(#554825)は、BDから取得した。
・Miltenyi Tumor Dissociation Kit(Miltenyibiotec,#130-096-730)
・RBC溶解バッファー(BD,#555899)
・70μmセルストレーナ(Miltenyibiotec,#130-098-462)
5.実験方法及び手順:
5.1 細胞培養
5%CO2インキュベーター内で、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)を補充したDMEMと一緒にMC-38細胞を37℃で培養した。細胞を週2回継代させた。細胞を採取し、計数し、継代させた後、約70%コンフルエントに達したら、接種した。
5.2 腫瘍接種及び分類
85匹の動物を有効性試験に登録した。腫瘍体積が、約100mm3の平均体積に達したら、その腫瘍サイズに基づき、エクセルによるブロックランダム化を用いて、動物を以下のようにランダム化した。これにより、全ての群がベースラインで同等であることを確実にした。50%マトリックスゲルと混合した100μLPBS中に懸濁させた5×105個のMC-38細胞を右脇腹に皮下接種した。群4から10については、50%マトリックスゲルと混合した100μLPBS中に懸濁させた1×105個のMC-38細胞を左脇腹に皮下接種した。
5.3 観察
日常的なモニタリング時に、正常な挙動に対する腫瘍成長及び/又は処置のあらゆる悪影響、例えば、可動性、餌及び水消費(観察のみによる)、並びに体重の増減(体重は、投与前段階では週2回、投与段階では毎日測定した)、眼/毛のもつれに対する影響、並びに腫瘍の潰瘍形成を含む他のあらゆる異常な影響について動物をチェックした。動物の体重減少が10%に達したら、出資者に知らせた。予期しない死亡及び観察された臨床的徴候は、各サブセット内の動物の数に基づいて記録した。動物を瀕死の状態にさせなかった。
5.4 腫瘍測定及びエンドポイント
腫瘍体積を、カリパスを用いて2次元で毎週3回測定し、体積は、式:V=0.5a×b2(式中、a及びbは、それぞれ、腫瘍の長径及び短径である)を用いて、mm3で表した。次に、T-C及びT/C値両方の計算のために、腫瘍体積を用いた。T-Cは、処置群の腫瘍が予定サイズに達するのにかかった時間(日数)の中央値としてのTと、対照群の腫瘍が同じサイズに達するのにかかった時間(日数)の中央値としてのCを用いて計算した。T/C値(%)は、抗腫瘍効果の指標であり;T及びCは、それぞれ、所定日の処置群及び対照群の平均体積であった。T-C値は、TVに従って計算した。T-Cは、処置群の腫瘍が予定サイズに達するのにかかった時間(日数)の中央値としてのTと、対照群の腫瘍が同じサイズに達するのにかかった時間(日数)の中央値としてのCを用いて計算した。
5.5 フローサイトメトリー分析(FC/FACS)
同じ試験では、二重MC38腫瘍を有するマウスの2つの群(n=10)を腫瘍免疫細胞プロファイリングに使用し、生体材料1/プロドラッグ1処置又は食塩水のいずれかで処置した。各群を、各々5匹ずつの2つのサブグループにさらに分けた。1及び2週間後に、それぞれ、第1及び第2サブグループについて、腫瘍採取を実施した。赤血球(RBC)溶解及びFc-ブロッキングの後、腫瘍由来細胞を、フローサイトメトリーにより、細胞表面(CD45、CD3、CD4、CD8、CD25、PD-1)又は細胞内(FoxP3)マーカについて分析した。また、細胞を生死判定試薬(Fixable Viability Stain)で標識して、生存細胞から非生存細胞を識別した。目的の各集団の細胞パーセンテージを明らかにした(表6)。CD45は、造血系由来(即ち、血液由来)のほとんどの細胞上で得られる細胞表面(膜貫通)分子である。これを使用して、MC38腫瘍(結腸癌種系列であり、CD45を欠失している)のネイティブ細胞から浸潤細胞を識別する。CD3は、汎T細胞マーカであり、CD4及びCD8は、それぞれ、ヘルパーT細胞(TH細胞)及び細胞傷害性Tリンパ球(CTL)サブセット上に存在する。FoxP3は、CD4+CD25+細胞上に存在する細胞内マーカであり、典型的に、調節T細胞(TregS)の最も一般的なタイプとして同定される。PD-1は、免疫チェックポイントタンパク質であり、また、細胞(一般に、T細胞)上に存在するプログラム細胞死受容体である。PD-1は、そのコグネイトリガンドにより結合されると、抗原特異的(CD4+及びCD8+)T細胞のアポトーシスをトリガーすることができる。
5.5.1 組織処理
腫瘍サンプルについて、Miltenyi Tumor Dissociationキットを用いて、腫瘍組織をホモジナイズした。腫瘍サンプルからの単一細胞懸濁液をRBC溶解し、ペレット細胞に遠心分離し、低温PBSで洗浄してから、細胞ペレットを染色バッファー中に再懸濁させた後、氷上で保存した。その後、細胞は、FACS抗体染色に使用できる状態となった。
5.5.2 FACS抗体染色
1.各サンプルについて、正しいサンプル名を張り付けたエッペンドルフチューブ中の染色バッファーに、細胞(≦10×106細胞/チューブ)を添加した。
・パネル1:生死判定試薬/CD45/CD3/CD4/CD8/CD25/PD-1
・パネル2:生死判定試薬/CD45/CD3/CD4/CD25/Fox3
2.各組織型(腫瘍)について、2つの別のチューブ(以下を参照)を調製し、これら2つのチューブ中の染色バッファーに、細胞(≦10×106細胞/チューブ)を添加した。
・チューブ:無色
・チューブ:生死判定試薬(live-dead)のみ***
・チューブ:無色(固定/透過)
・チューブ:生死判定試薬のみ(固定/透過)
・注記:これら2つのチューブは、各組織型のゲーティング対照として使用した。
・***生死判定試薬のみのチューブは、生死判定試薬補償の目的でも使用した。8つの蛍光色素共役抗体のための補償は、BDからのコンペンセーションビーズを用い、ベンダーのマニュアルに従って、個別に調製した。
3.FcR遮断抗体を染色バッファーで1/100に希釈することにより、FcRブロッキング溶液(チューブ当たり100μL×チューブ数)を調製した。
・注記:2つのBrilliant Violet色素をFACSパネルで使用したため、FcRブロッキング溶液100μL当たり5μLでBD Horizon Brilliant Stain Bufferを添加した。
4.100μLのFcRブロッキング溶液中に細胞ペレットを再懸濁させ、暗所にて、RTで3分インキュベートした。
5.パネル1については、FACS抗体を所望の濃度(各抗体について2μg/ml)まで添加した。暗所にて、4℃で30分インキュベートした。パネル2の場合、FACS抗体(foxp3を除く)を所望の濃度(各抗体について2μg/ml)まで添加し、暗所にて、4℃で30分インキュベートした後、細胞を4℃で40~50分固定/透過処理してから、暗所にて4℃で、foxp3抗体を所望の濃度(2μg/ml)まで40分かけて添加した。
6.1mlの染色バッファーを添加し、4℃にて、350gで4分遠心分離して、細胞を洗浄及びペレット化した。
7.500μLの染色バッファーを含む「チューブ:無色」に、細胞を再懸濁させた(生死判定試薬は添加しない)。
8.1μg/mlの生死判定試薬と一緒に、500μLの染色バッファーを含む他の全てのチューブに、細胞を再懸濁させた。
9.細胞がFACS分析に使用可能となった後、Attune Nxt Flow Cytomter(ThermoFisher)による分析に付した。
5.6 統計解析
2元配置分散分析を実施して、体重及び腫瘍体積を比較した。GraphPad Prism 5を用いて、全てのデータを解析した。本発明者らの解析では、p<0.05を統計的に有意であるとみなした。
5.7 エンドポイント組織採取
群9及び群10について、投与完了から1週間及び2週間後にそれぞれ5匹ずつを犠牲にした。FACSのために腫瘍を採取した。
6.結果及び論考
6.1 体重
腫瘍担持マウスの体重変化の結果を、群1~8について図1A及び図1Bに示す。
6.2 腫瘍体積
様々な時点での全処置群の注射腫瘍体積を、群1~8について図2A及び図2Bに示す。分析対象の全処置群の注射腫瘍体積を、群1~8について図3A及び図3Bに示す。様々な時点での全処置群の非注射腫瘍体積を、群4~8について図4に示す。分析対象の全処置群の非注射腫瘍体積を、群4~8について図5に示す。
6.3 腫瘍成長阻害効果
生体材料1/プロドラッグ1治療薬による処置は、従来のDox処置を用いて示されたもの(図6A~6B及び図6D)と比較して、有意に改善された抗腫瘍応答(p<0.05)及び全生存期間(p<0.001)をもたらした。さらに、生体材料1/プロドラッグ1処置群の非注射腫瘍の大部分は、持続的な抗腫瘍応答を示したのに対し、従来のDox処置群では、全ての非注射腫瘍に進行性の増殖が認められた(図6C)。
腫瘍成長阻害効果を表3、表4、及び表5にまとめる。
免疫正常C57BL/6マウスにMC38腫瘍を接種した。全ての腫瘍細胞は0日目に移植した。7日目に、「注射」腫瘍への生体材料の局所注射により処置を開始した後、全身療法を実施した。大きい(注射)腫瘍は、5×105細胞で開始した。小さい(非注射)腫瘍は、1×105細胞で開始した。腫瘍成長曲線は、平均の±SEMを示し;エラーバーのないデータポイントは、標準誤差が、処置条件を示すのに用いた符号より小さい場合に生じた。曲線は、その群の1つ若しくは複数のマウスが死亡したか、又は腫瘍体積が2000mm3に達して、犠牲にされた後に停止した。
腫瘍成長曲線の*、**統計的有意性は、各々の日についてウェルチの補正を用いる、対応のないt検定により決定した。食塩水(群4)及びDox HCl(群5)処置は、いずれの日も有意な差はなかった。生体材料1/プロドラッグ1(群8)処置は、星印及び括弧で示される日に、食塩水、Dox HCl、又は食塩水及びDox HCl処置両方とは有意に相違した。
生存期間の***統計的有意性は、ログランク(マンテル・コックス)検定により決定し;生体材料1/プロドラッグ1処置は、Dox HCl又は食塩水とは有意に相違したが、Dox HClと食塩水は、互いに有意な差はなかった。
免疫正常C57BL/6マウスにMC38腫瘍を接種した。全ての腫瘍細胞は0日目に移植した。7日目に、「注射」腫瘍への生体材料の局所注射により処置を開始した後、全身療法を実施した。大きい(注射)腫瘍は、5×105細胞で開始した。小さい(非注射)腫瘍は、1×105細胞で開始した。個々の非注射腫瘍の腫瘍成長は、各腫瘍の初期体積のパーセンテージとして表示する(接種の12日後から測定を開始)。
6.5 フローサイトメトリー分析
免疫プロファイリングのために、処置から1週間又は2週間後に腫瘍サンプルを採取した。表6は、免疫細胞集団と、検出に用いた対応するマーカを示す。図8及び図9は、2週間後の腫瘍サンプル中の免疫細胞頻度及び表現型の定量結果を示す。
処置完了から1週間後に、処置及び食塩水群の間に差は認められなかった。処理完了から2週間後には、注射腫瘍及び非注射腫瘍のいずれについても、生体材料1/プロドラッグ1処置群と食塩水群の間で、T細胞プロフィールに有意な差が認められた。注射(「注射」)(図8)及び非注射(「非注射」)(図9)腫瘍のいずれも、食塩水処置マウスで示されるものと比較して、生体材料1/プロドラッグ1処置マウスにおけるCD45+CD3+細胞の全体的%が増加した。これは、生体材料1/プロドラッグ1処置マウスにおける総腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の増加を示した。これらの細胞の中でも、C8+及びCD4+細胞のパーセンテージは、食塩水と比較して、生体材料1/プロドラッグ1処置を受けた注射腫瘍で有意に高かった(図8)。非注射腫瘍の場合、CD4+細胞のパーセンテージだけが、食塩水群と比較して、生体材料1/プロドラッグ1処置群で有意に高かった(図9)。非注射腫瘍の場合(図9)、生体材料1/プロドラッグ1処置群にCD4+CD25+FoxP3+細胞は観察されなかった。
総合すると、これらの結果は、ヘルパーT細胞及びCTLエフェクターの全体的な増加と、生体材料1/プロドラッグ1処置群の腫瘍に浸潤するTregエフェクターの減少を示した。非注射腫瘍(図9)中のCD8+細胞の細胞パーセンテージは、より高いことがわかったが、注射腫瘍(図8)中のFoxP3+細胞のパーセンテージは、食塩水群の方が低く、統計的有意性を得るためには、1群当たりのさらに多数の動物が必要であったと考えられる。
興味深いことに、生体材料1/プロドラッグ1処置群の注射腫瘍(図8)には、食塩水群で示されるものと比較してより高いパーセンテージのPD-1+CD4+T細胞が存在した。PD-1の上昇はT細胞の消耗を示すが、これらの細胞の真の機能的重要性についてはさらに探究する必要がある。この差は、非注射腫瘍(図9)には認められなかった。この知見は、将来の研究における生体材料1/プロドラッグ1と抗PD-1チェックポイント阻害剤の併用療法の適用についての確固たる根拠も提供する。さらに、食塩水又は生体材料1/プロドラッグ1処置群において、注射又は非注射腫瘍におけるCD8+細胞中のPD-1発現に差はなかった。
まとめると、この試験からのフローサイトメトリーデータから、生体材料1/プロドラッグ1処置が、免疫活性化の能力を有し、注射又は非注射腫瘍の両方でTILの総数を増加することがわかった。これらの効果は、処置の1週間後ではなく、2週間後に存在したが、これは、時間応答を示唆している。固形腫瘍は、Treg細胞の浸潤を増大するか、又はチェックポイント分子に結合することにより免疫応答を抑制する。この試験は、生体材料1/プロドラッグ1処置が、非注射腫瘍中のTreg細胞を低減し得ると共に、抗PD-1抗体と組み合わせた場合に潜在的利益を有し得ることを示唆している。
7.再チャレンジ試験の結果
二重腫瘍群とは別に、本試験は、1つのMC38腫瘍のみを接種したマウスにおける腫瘍再移植も検証した。38日目に、G2群の全動物(表1)(n=8)を、2回目サイクルの生体材料1/プロドラッグ1(100μLの腫瘍内生体材料1の注射後、1日用量(毎日1回の用量)のプロドラッグ1を5回-今回は、11.9mg/kg/用量のDox Eq(59.3mg/kg/サイクルのDox Eq))で処置した。
70日目に、群G2からの完全奏功の傾向がある1匹のマウス(図10A)を、左脇腹にSC接種した5×105個のMC38腫瘍細胞で再チャレンジした。5匹のナイーブマウスの対照群にも、同じ日に5×105個のMC38腫瘍細胞を接種した。処置及び非処置動物の腫瘍成長曲線を図10Bに示す。
加えて、群G3からのマウス(表1)(n=5)、並びに二重腫瘍群G6、G7、及びG8からのマウス(n=10)を再チャレンジした。全てのナイーブマウスにおいて腫瘍は急速に成長したが、生体材料1/プロドラッグ1前処置マウスにおける腫瘍成長は抑制されたことから、生体材料1/プロドラッグ1処置が、抗腫瘍記憶免疫応答をトリガーし得ることが示唆される。
8.まとめ及び結論
この試験では、皮下MC-38腫瘍モデルにおけるプロドラッグ1、プロドラッグ1+TLRアゴニスト、Dox及びDox+TLRaの治療有効性を評価する。
プロドラッグ1、プロドラッグ1+TLRアゴニストによる処置は、対照群G1と比較して、それぞれP<0.001、P<0.001で、有意な抗腫瘍活性をもたらした。プロドラッグ1、プロドラッグ1+TLRアゴニスト、Dox及びDox+TLRアゴニストによる注射腫瘍の処置は、対照群G4と比較して、それぞれP<0.01、P<0.001、P<0.001、P<0.001で、有意な抗腫瘍活性をもたらした。プロドラッグ1、プロドラッグ1+TLRアゴニスト、Dox及びDox+TLRアゴニストによる非注射腫瘍の処置は、G4と比較して、それぞれP<0.001、P<0.001、P<0.001、P<0.001で、有意な抗腫瘍活性をもたらした。処置は全て、MC-38腫瘍担持C57BL/6マウスにおいて耐容性が良好であった。
まとめると、この試験からのフローサイトメトリーデータから、生体材料1/プロドラッグ1処置が、免疫活性化の能力を有し、注射又は非注射腫瘍の両方でTILの総数を増加することがわかった。これらの効果は、処置の1週間後ではなく、2週間後に存在したが、これは、時間応答を示唆している。固形腫瘍は、Treg細胞の浸潤を増大するか、又はチェックポイント分子に結合することにより免疫応答を抑制する。この試験は、生体材料1/プロドラッグ1処置が、非注射腫瘍中のTreg細胞を低減し得ると共に、抗PD-1抗体と組み合わせた場合に潜在的利益を有し得ることを示唆している。
16匹のマウスをMC-38細胞で再チャレンジし、再移植試験終了時のビヒクル群と比較したところ、全てのマウスの腫瘍が依然として有意な変化を示した。比較すると、MC-38細胞を移植した10匹のナイーブマウスの全10匹で、腫瘍が通常に成長した。このデータは、処置が抗腫瘍免疫記憶応答を誘導し得ることを示唆している。
結論として、生体材料1/プロドラッグ1処置は、従来のDox処置と比較して、腫瘍成長阻害及び全生存期間の改善を示した。加えて、それは、処置したマウスの10%の完全寛解、続いて、再チャレンジ時の持続的な抗腫瘍応答を示した。さらに、生体材料1/プロドラッグ1処置は、免疫活性化を誘導し、治療法の開始から2週間後に、総TILの増加をもたらした。総じて、生体材料1/プロドラッグ1処置によって、注射腫瘍及び非注射腫瘍の両方で持続的な抗癌及び免疫調節効果が実証され、このことは、局在化腫瘍及び転移性疾患の処置にそれが有用となり得ることを示唆している。
完全を期すために、本発明の様々な態様を以下の番号付けした条項に記載する:
条項A1.式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
(式中、
R
1aは、出現する毎に、水素、C
1~4アルキル、及びC
1~4ハロアルキルからなる群から独立して選択され;
R
1bは、出現する毎に、水素、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、C(O)OH、C(O)OC
1~4アルキル、C(O)N(R
1c)CHR
1eCO
2H、C(O)N(R
1c)CHR
1eC(O)OC
1~4アルキル、C(O)N(R
1c)-C
1~6アルキレン-CO
2H、及びC(O)N(R
1c)-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~4アルキルからなる群から独立して選択され;
R
1cは、出現する毎に、独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;
R
1eは、出現する毎に、独立して、-C
1~4アルキレン-CO
2H、-C
1~4アルキレン-CONH
2、又は-C
1~4アルキレン-OHであり;
Dは、出現する毎に、独立して、toll様受容体(TLR)アゴニスト及びインターフェロン遺伝子刺激因子(STING)アゴニストからなる群から選択されるペイロードであり;
L
1は、出現する毎に、独立して、リンカーであり;
mは、出現する毎に、独立して、1、2、又は3であり;
pは、出現する毎に、独立して、0、1、又は2である)。
条項A2.R1aは、水素であり;
R1bは、水素である、条項A1の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A3.R1aは、C1~4アルキルであり;
R1bは、C(O)OH、C(O)OC1~4アルキル、C(O)N(R1c)CHR1eCO2H、C(O)N(R1c)CHR1eC(O)OC1~4アルキル、C(O)N(R1c)-C1~6アルキレン-CO2H、及びC(O)N(R1c)-C1~6アルキレン-C(O)OC1~4アルキルからなる群から選択される、条項A1の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A4.R1bは、C(O)OH、C(O)N(R1c)CHR1eCO2H、及びC(O)N(R1c)CH2CO2Hからなる群から選択される、条項A3の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A5.R1eは、-CH2CO2H、-CH2CH2CO2H、-CH2CONH2、-CH2CH2CONH2、-CH2OH、若しくは-CH(CH3)OHである、条項A3又はA4の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A6.R1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hである、条項A3又はA4の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A7.R1eは、-CH2CO2Hである、条項A3又はA4の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A8.R1aは、CH3である、条項A3~A7のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A9.R1cは、水素である、条項A3~A8のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A10.L
1は、
又は-O-であり;
L
3は、結合又はC
1~6アルキレンであり;
L
4は、結合、-NHN:、-N(R
10)-C
2~6アルキレン-N(R
11)-、-N(R
12)-C
2~3アルキレン-N(R
13)C(O)-、-N(R
10)-C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-NHNHC(O)C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-CH(NHC(O)R
14)C
1~4アルキレン-S-S-C
1~4アルキレン-OC(O)-、-NHNHC(O)CH(NHC(O)R
15)CH
2C(O)-、-C
1~6アルキレン-CH(G
x)OC(O)-、
であり;
R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、及びR
19は、各々独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;
R
16は、水素、C
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-OH、-C
1~4アルキレン-OC
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-CO
2H、又は-C
1~4アルキレン-CONH
2であり;
R
17は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)-であり;
G
xは、任意選択で、ハロゲン、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、C
1~4アルコキシ、シアノ、及びニトロからなる群から独立して選択される1~5つの置換基により置換されたフェニルである、条項A1~A9のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A11.mは、1である、条項A1~A10のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A12.
は、
であり、
R
18は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)NHD’であり;R
Dは、ペイロードの窒素原子上の水素又はC
1~4アルキルであり;
D’は、ペイロード部分である、条項A11の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A13.pは、0である、条項A1~A12のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A14.mは、2又は3である、条項A13の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A15.
は、
である、条項A14の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A16.ペイロードDは、以下:
からなる群から選択される、条項A1~A15のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A17.以下:
からなる群から選択される、条項A1の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
条項A18.条項A1~A17のいずれかの化合物、又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
条項A19.病状若しくは障害を処置又は予防するか、或いは免疫応答を増強又は誘発する方法であって、この方法は、治療有効量の条項A1~A17のいずれかの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩、又は条項A18の医薬組成物と、治療支持体組成物を、それが必要な被験者に投与することを含み、治療支持体組成物は、生体適合性支持体と、式
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S) R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;
R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R
30は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル;アルケニル、アルキニル、アルコキシ;ハロアルコキシ;ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、又はシクロアルケニルであり;
R
a、R
31a及びR
31bは、各々独立して、水素、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルであり;
tは、0、1、3、又は4である)
のテトラジン含有基を含む、方法。
条項A20.テトラジン含有基が、ヒアルロン酸生体適合性支持体と連結しているか、又は直接結合している、条項A19の方法。
条項A21.治療支持薬組成物が、式(II)
(式中、G
2は、
であり;
R
22は、1~100個の連結原子のリンカーである)
の置換ヒアルロン酸単位を含む、条項A20の方法。
条項A23.G
2は、
であり;
R
20は、水素又はC
1~4アルキルである、条項A21の方法。
条項A24.前記方法が、癌を処置又は予防する方法である、条項A19~A23のいずれかの方法。
条項A25.前記癌が、黒色腫、腎臓癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、神経膠腫、肺癌、軟部組織癌、軟部組織肉腫、骨肉腫、又は膵臓癌である、条項A24の方法。
条項A26.前記癌が、固形腫瘍である、条項A24又はA25の方法。
条項A27.前記癌が、軟部組織肉腫である、条項A24又はA25の方法。
条項A28.前記軟部組織肉腫が、線維肉腫、横紋筋肉腫、又はユーイング肉腫である、条項A27の方法。
条項A29.前記方法が、免疫応答を増強又は誘発する方法である、条項A19~A23のいずれかの方法。
条項A30.前記免疫応答が、白血球、リンパ球、単球、及び好酸球の1つ又は複数の増加である、条項A29の方法。
条項A31.治療有効量の、以下:抗癌薬、免疫チェックポイント阻害剤、又は式(I-B)の化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩
(式中、D
1は、出現する毎に、独立して、抗癌薬ペイロード、微生物免疫抑制薬ペイロード、再狭窄抑制薬ペイロード、抗生剤ペイロード、抗真菌薬ペイロード、抗ウイルス薬ペイロード、抗炎症薬/抗関節炎薬ペイロード、コルチコステロイド薬ペイロード、及び免疫抑制薬ペイロードから選択されるペイロードであり;R
1a、R
1b、L
1、p、及びmは、請求項1~11のいずれか1項に定義される通りである)
からなる群から選択される別の追加の治療薬を投与することをさらに含む、条項A19~A30のいずれかの方法。
条項A32.pは、0であり;mは、1であり;-L
1-は、
である、条項A31の方法。
条項A33.前記抗癌薬が、ドキソルビシンである、条項A31又はA32の方法。
条項A34.条項A1~A17のいずれかの化合物、若しくは薬学的に許容されるその塩、又は条項18の医薬組成物、及びその使用のための説明書を含む、キット。
条項A35.条項A19~A23のいずれかに定義される治療支持体組成物をさらに含む、条項A34のキット。
条項A36.条項A31~A33のいずれかに定義される式(I-B)の化合物をさらに含む、条項A34又はA35のキット。
条項B1.癌を処置するか、又は免疫応答を増強若しくは誘発する方法であって、それを必要とする被験者に、以下:
a)治療有効量の式(II-A)の化合物
、又は薬学的に許容されるその塩;
(式中、
R
1Aは、出現する毎に、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、及びC
1~4アルコキシからなる群から独立して選択され;
R
1Bは、出現する毎に、G
1、OH、-NR
1c-C
1~4アルキレン-G
1、-NR
1c-C
1~4アルキレン-N(R
1d)
2、-N(R
1c)CHR
1eCO
2H、-N(R
1c)-C
1~6アルキレン-CO
2H、-N(R
1f)-C
2~4アルキレン-(N(C
1~4アルキレン-CO
2H)-C
2~4アルキレン)
n-N(C
1~4アルキレン-CO
2H)
2、-N(R
1c)CHR
1eC(O)OC
1~6アルキル、-N(R
1c)-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル、及び-N(R
1f)-C
2~4アルキレン-(N(C
1~4アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル)-C
2~4アルキレン)
n-N(C
1~4アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル)
2からなる群から独立して選択され;
R
1c及びR
1dは、出現する毎に、独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;
R
1eは、出現する毎に、独立して、-C
1~4アルキレン-CO
2H、-C
1~4アルキレン-CONH
2、又は-C
1~4アルキレン-OHであり;
R
1fは、出現する毎に、独立して、水素、C
1~6アルキル、又は-C
1~4アルキレン-CO
2Hであり;
D
1は、出現する毎に、独立して、抗癌剤ペイロードであり;
L
1は、出現する毎に、独立して、リンカーであり;
L
2は、出現する毎に、独立して、-C(O)-及びC
1~3アルキレンからなる群から選択され;
G
1は、出現する毎に、独立して、任意選択で置換されたヘテロシクリルであり;
mは、1、2、又は3であり;
nは、出現する毎に、独立して、0、1、2、又は3であり;
pは、出現する毎に、独立して、0、1、又は2である)と;
b)支持体と、式
(式中、R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S)R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;
R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R
30は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル;アルケニル、アルキニル、アルコキシ;ハロアルコキシ;ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、又はシクロアルケニルであり;
R
a、R
31a及びR
31bは、各々独立して、水素、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルであり;
tは、0、1、3、又は4である)
のテトラジン含有基(テトラジン含有基は、支持体に連結しているか、又は直接結合されている)を含む治療支持体組成物と;
c)治療有効量の1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩と
を投与するステップを含む、方法。
条項B2.前記方法が、免疫応答を増強又は誘発する方法であり、a)、b)、及びc)の投与によって、被験者の癌に対する免疫応答を増強又は誘発する、条項B1の方法。
条項B3.前記免疫応答が、限定されないが、白血球、リンパ球、単球、好酸球、及び抗体を含む自然及び適応免疫細胞の1つ若しくは複数の増加又は減少である、条項B1又はB2の方法。
条項B4.前記方法が、癌を処置する方法である、条項B1の方法。
条項B5.前記癌が、黒色腫、腎臓癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、神経膠腫、肺癌、軟部組織癌、軟部組織肉腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌又は膵臓癌である、条項B1~B4のいずれかの方法。
条項B6.前記癌が、固形腫瘍である、条項B1~B5のいずれかの方法。
条項B7.前記癌が、軟部組織肉腫である、条項B1~B5のいずれかの方法。
条項B8.前記軟部組織肉腫が、線維肉腫、横紋筋肉腫、又はユーイング肉腫である条項B7の方法。
条項B9.前記癌が、びまん性橋膠腫である、条項B1~B5のいずれかの方法。
条項B10.治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、条項B1~B9のいずれかの方法。
条項B11.前記免疫調節剤が、toll様受容体(TLR)アゴニストである、条項B1~B10のいずれかの方法。
条項B12.前記toll様受容体(TLR)アゴニストが、バチルス・カルメット・ゲラン(Bacillus Calmette-Guerin)(BCG)、リポ多糖、ペプチドグリカン、ポリリボイノシン酸-ポリリボシチジル酸(ポリI:C)、イミキモド、コーリーの毒(Coley’s toxin)、ポリアデニル酸-ポリウリジル酸(ポリA:U)、モノホスホリルリピドA、一本鎖及び二本鎖RNA、又はCpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)である、条項B11の方法。
条項B13.前記免疫調節剤が、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)アゴニストである、条項B1~B10のいずれかの方法。
条項B14.前記免疫調節剤が、サイトカイン、サイトカイン阻害剤、サイトカイン受容体アゴニスト、又はサイトカイン受容体アンタゴニストである、条項B1~B10のいずれかの方法。
条項B15.前記免疫調節剤が、ケモカイン、ケモカイン阻害剤、ケモカイン受容体アゴニスト、又はケモカイン受容体アンタゴニストである、条項B1~B10のいずれかの方法。
条項B16.a)、b)、及びc)が、同時、個別、又は連続的に、任意の順で投与される、条項B1~B15のいずれかの方法。
条項B17.免疫調節剤が、治療支持体組成物と同時に投与される、条項B1~B16のいずれかの方法。
条項B18.同時投与が、併用注射、併用移植、又は併用製剤化によるものである、条項B16又はB17の方法。
条項B19.R1Bは、G1、OH、-NR1c-C1~4アルキレン-G1、-NR1c-C1~4アルキレン-N(R1d)2、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、及び-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;
R1eは、-CH2CO2H、-CH2CH2CO2H、-CH2CONH2、-CH2CH2CONH2、-CH2OH、又は-CH(CH3)OHであり;
R1fは、水素又はCH2CO2Hである、条項B1~B18のいずれかの方法。
条項B20.R1Aは、C1~4アルキルであり;
R1Bは、G1、OH、-NR1c-C1~4アルキレン-G1、-NR1c-C1~4アルキレン-N(R1d)2、-N(R1c)CHR1eCO2H、-N(R1c)CH2CO2H、及び-N(R1f)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;
R1eは、-C1~4アルキレン-CO2Hであり;
R1fは、水素又はC1~4アルキレン-CO2Hであり;
G1は、第1の窒素と、任意選択で、窒素、酸素、及びイオウから選択される1個の別のヘテロ原子を含む4~8員単環式ヘテロシクリルであり、G1は、第1の窒素に結合し、任意選択で、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、ハロ、シアノ、OH、-OC1~4アルキル、及びオキソからなる群から独立に選択される1~4つの置換基により置換されており;
nは、0、1、又は2である、条項B1~B18のいずれかの方法。
条項B21.R1Aは、CH3であり;
R1eは、-CH2CO2Hであり;
R1fは、水素又はCH2CO2Hであり;
G1は、環窒素原子を介して結合され、任意選択で、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、ハロ、シアノ、OH、-OC1~4アルキル、及びオキソからなる群から独立に選択される1~4つの置換基により置換されている、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、又はピロリジニルである、条項B20の方法。
条項B22.L2は、-C(O)-である、条項B1~B21のいずれかの方法。
条項B23.R1Bは、OH、N(H)CH2CO2H、-N(H)CHR1eCO2H、-N(H)-CH2CH2-(N(CH2CO2H)CH2CH2)n-N(CH2CO2H)2、及び-N(CH2CO2H)-CH2CH2-N(CH2CO2H)2からなる群から選択され;
R1eは、-CH2CO2Hである、条項B22の方法。
条項B24.L
1は、
又は-O-であり;
L
3は、結合又はC
1~6アルキレンであり;
L
4は、結合、-NHN:、-N(R
10)-C
2~6アルキレン-N(R
11)-、-N(R
12)-C
2~3アルキレン-N(R
13)C(O)-、-N(R
10)-C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-NHNHC(O)C
1~6アルキレン-C(O)NHN:、-CH(NHC(O)R
14)C
1~4アルキレン-S-S-C
1~4アルキレン-OC(O)-、-NHNHC(O)CH(NHC(O)R
15)CH
2C(O)-、-C
1~6アルキレン-CH(G
x)OC(O)-、
であり;
R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、及びR
19は、各々独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;
R
16は、水素、C
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-OH、-C
1~4アルキレン-OC
1~4アルキル、-C
1~4アルキレン-CO
2H、又は-C
1~4アルキレン-CONH
2であり;
R
17は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)-であり;
G
xは、任意選択で、ハロゲン、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、C
1~4アルコキシ、シアノ、及びニトロからなる群から独立して選択される1~5つの置換基により置換されたフェニルである、条項B1~B23のいずれかの方法。
条項B25.mは、1である、条項B1~B24のいずれかの方法。
条項B26.
は、
であり;
R
18は、出現する毎に、独立して、水素又は-CH
2OC(O)NHD
1aであり;
R
Dは、ペイロードの窒素原子上の水素又はC
1~4アルキルであり;
D
1aは、ペイロード部分である、条項B25の方法。
条項B27.pは、0である、条項B1~B26のいずれかの方法。
条項B28.mは、2又は3である、条項B27の方法。
条項B30.前記治療支持体組成物が、式(II)
(式中、G
2は、
であり;
R
22は、1~100個の連結原子のリンカーである)
の置換ヒアルロン酸単位を含む、条項B1~B29のいずれかの方法。
条項B32.G
2は、
であり;
R
20は、水素又はC
1~4アルキルである、条項B31の方法。
条項B33.以下:
a)条項B1又はB19~B29のいずれかに記載の式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物と;
b)1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物と;
c)使用説明書と、
を含む、キット。
条項B34.条項B1又はB30~B32のいずれかに記載の治療支持体組成物をさらに含む、条項B33のキット。
条項B35.以下:
a)条項B1又はB30~B32のいずれかに記載の治療支持体組成物と;
b)1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩若しくは組成物と;
c)使用説明書と、
を含む、キット。
条項B36.以下:
a)条項B1又はB19~B29のいずれかに記載の式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩と;
b)1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩と;
c)薬学的に許容される担体と、
を含む医薬組成物。
条項B37.以下:
a)条項B1又はB30~B32のいずれかに記載の治療支持体組成物と;
b)1種若しくは複数種の免疫調節剤、又は薬学的に許容されるその塩と;
c)薬学的に許容される担体と、
を含む医薬組成物。
条項B38.前記支持体が、ポリ多糖ヒドロゲル、アルギン酸塩、アガロース、セルロース、ヒアルロン酸、キトサン、キチン、コンドロイチン硫酸塩、ヘパラン硫酸塩、ヘパリン、ゼラチン、コラーゲン、ポリマーマトリックス、金属、セラミック、又はプラスチックであり、その各々が、任意選択で修飾され得る、条項A1~A36及び条項B1~B37のいずれかの方法、組成物、又はキット。
条項C1.癌を処置する方法であって、以下:
a)それを必要とする被験者に、治療有効量の式(II-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
(式中、
R
1Aは、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、及びC
1~4アルコキシからなる群から選択され;
R
1Bは、G
1、OH、-NR
1c-C
1~4アルキレン-G
1、-NR
1c-C
1~4アルキレン-N(R
1d)
2、-N(R
1c)CHR
1eCO
2H、-N(R
1c)-C
1~6アルキレン-CO
2H、-N(R
1f)-C
2~4アルキレン-(N(C
1~4アルキレン-CO
2H)-C
2~4アルキレン)
n-N(C
1~4アルキレン-CO
2H)
2、-N(R
1c)CHR
1eC(O)OC
1~6アルキル、-N(R
1c)-C
1~6アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル、及び-N(R
1f)-C
2~4アルキレン-(N(C
1~4アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル)-C
2~4アルキレン)
n-N(C
1~4アルキレン-C(O)OC
1~6アルキル)
2からなる群から選択され;
R
1c及びR
1dは、出現する毎に、独立して、水素又はC
1~4アルキルであり;
R
1eは、-C
1~4アルキレン-CO
2H、-C
1~4アルキレン-CONH
2、又は-C
1~4アルキレン-OHであり;
R
1fは、水素、C
1~6アルキル、又は-C
1~4アルキレン-CO
2Hであり;
D
1は、出現する毎に、独立して、ペイロードであり;
-L
1-は、リンカーであり;
-L
2-は、-C(O)-及びC
1~3アルキレンからなる群から選択され;
G
1は、任意選択で置換されたヘテロシクリルであり;
mは、1、2、又は3であり;
nは、0、1、2、又は3であり;
pは、0、1、又は2である)を投与するステップ;並びに
b)支持体と、式
(式中、
R
20は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル、CF
3、CF
2-R’、NO
2、OR’、SR’、C(=O)R’、C(=S)R’、OC(=O)R’’’、SC(=O)R’’’、OC(=S)R’’’、SC(=S)R’’’、S(=O)R’、S(=O)
2R’’’、S(=O)
2NR’R’’、C(=O)O-R’、C(=O)S-R’、C(=S)O-R’、C(=S)S-R’、C(=O)NR’R’’、C(=S)NR’R’’、NR’R’’、NR’C(=O)R’’、NR’C(=S)R’’、NR’C(=O)OR’’、NR’C(=S)OR’’、NR’C(=O)SR’’、NR’C(=S)SR’’、OC(=O)NR’R’’、SC(=O)NR’R’’、OC(=S) R’R’’’、SC(=S)R’R’’、NR’C(=O)NR’’R’’、及びNR’C(=S)NR’’R’’からなる群から選択され;
R’及びR’’は、出現する毎に、水素、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R’’’は、出現する毎に、アリール及びアルキルから独立して選択され;
R
30は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル;アルケニル、アルキニル、アルコキシ;ハロアルコキシ;ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、シクロアルキル、又はシクロアルケニルであり;
R
a、R
31a及びR
31bは、各々独立して、水素、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルであり;
tは、0、1、3、又は4である)
のテトラジン含有基(テトラジン含有基は、支持体に連結しているか、又は直接結合されている)を含む治療支持体組成物を、被験者の第1の腫瘍に局所投与するステップ
を含み、
ここで、被験者は、第2の腫瘍を有し、a)の投与及びb)の投与によって、第2の腫瘍の増殖を阻害する、方法。
条項C2.被験者の第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する方法であって、以下:
a)式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を被験者に投与するステップ;及び
b)被験者の第1の腫瘍に治療支持体組成物を局所投与するステップ
を含み、
ここで、式(I-A)の化合物及び治療支持体組成物は、条項C1に定義される通りであり;
a)の投与及びb)の投与によって、第2の腫瘍に対する免疫応答を増強又は誘発する、方法。
条項C3.治療支持体組成物が、第2の腫瘍に局所投与されない、条項C1又はC2の方法。
条項C4.腫瘍転移のリスクがある被験者における腫瘍転移を阻害する方法であって、以下:
a)式(I-A)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を被験者に投与するステップ;及び
b)被験者の第1の腫瘍に治療支持体組成物を局所投与するステップを含み、
ここで、式(I-A)の化合物及び治療支持体組成物は、条項C1に定義される通りである、方法。
条項C5.a)の投与及びb)の投与によって、転移を阻害する免疫応答を増強又は誘発する、条項C4の方法。
条項C6.腫瘍転移の阻害が、被験者の第2の腫瘍の発生を阻害することを含む、条項C5又はC6の方法。
条項C7.腫瘍転移のリスクがある被験者を識別するステップをさらに含む、条項C4~C6のいずれかの方法。
条項C8.腫瘍転移のリスクがある被験者を選択するステップをさらに含む、条項C4~C7のいずれかの方法。
条項C9.転移のリスクがある被験者が、ステージII~III以降の固形腫瘍、又は高い悪性度の腫瘍とみなされる第1の腫瘍に罹患している、条項C4~C8のいずれかの方法。
条項C10.第1の腫瘍細胞を第1の腫瘍から分離する、条項C4~C9のいずれかの方法。
条項C11.第1の腫瘍細胞が、第1の腫瘍周囲の組織中に存在し、腫瘍細胞-血小板凝集体中に存在し、被験者の全身循環中に存在し、及び/又は被験者の第2の腫瘍部位に存在する、条項C10の方法。
条項C12.前記被験者が、腫瘍転移のバイオマーカを呈示する、条項C1~C11のいずれかの方法。
条項C13.前記バイオマーカが、CCR7、CXCR4、E-カドヘリン、EpCAM、VCAM1、インテグリン-α10、N-カドヘリン、ビメンチン、及びフィブロネクチンのうちの1つ又は複数である、条項C12の方法。
条項C14.治療有効量の1つ又は複数の免疫調節剤をさらに含む、条項C1~C13のいずれかの方法。
条項C15.1つ若しくは複数の免疫調節剤が、免疫チェックポイント阻害剤、toll様受容体(TLR)アゴニスト、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)アゴニスト、サイトカイン、サイトカイン阻害剤、サイトカイン受容体アゴニスト、サイトカイン受容体アンタゴニスト、ケモカイン、ケモカイン阻害剤、ケモカイン受容体アゴニスト、又はケモカイン受容体アンタゴニストのうちの1つ若しくは複数である、条項C14の方法。
条項C16.1つ若しくは複数の免疫調節剤が、バチルス・カルメット・ゲラン(Bacillus Calmette-Guerin)(BCG)、リポ多糖、ペプチドグリカン、ポリリボイノシン酸-ポリリボシチジル酸(ポリI:C)、イミキモド、コーリーの毒(Coley’s toxin)、ポリアデニル酸-ポリウリジル酸(ポリA:U)、モノホスホリルリピドA、一本鎖及び二本鎖RNA、又はCpGオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)からなる群から選択される1つ若しくは複数のTLRアゴニストを含む、条項C14又はC15の方法。
条項C17.a)、b)、及び/又は1つ若しくは複数の免疫調節剤c)の投与が、同時、個別、又は連続的であり、任意の順序である、条項C1~C16のいずれかの方法。
条項C18.前記免疫調節剤が、治療支持体組成物と同時に投与される、条項C14~C17のいずれかの方法。
条項C19.同時投与が、併用注射、併用移植、又は併用製剤化によるものである、条項C17又は18の方法。
条項C20.前記免疫応答が、自然及び適応免疫細胞のうちの1つ若しくは複数の増加又は減少である、条項C2~C3又はC5~C19のいずれかの方法。
条項C21.前記免疫応答が、白血球、リンパ球、単球、好酸球、及び抗体のうちの1つ若しくは複数の増加又は減少である、条項C2~C3又はC5~C19のいずれかの方法。
条項C22.前記免疫応答が、第1の腫瘍及び/又は第2の腫瘍中のCD3、CD4、CD8、及び/又はPD-1陽性腫瘍浸潤リンパ球の増加である、条項C2~C3又はC5~C19のいずれかの方法。
条項C23.前記免疫応答が、第1の腫瘍及び/又は第2の腫瘍中の調節T細胞の減少である、条項C2~C3又はC5~C19のいずれかの方法。
条項C24.前記支持体が、ポリ多糖ヒドロゲル、アルギン酸塩、アガロース、セルロース、ヒアルロン酸、キトサン、キチン、コンドロイチン硫酸塩、ヘパラン硫酸塩、ヘパリン、ゼラチン、コラーゲン、ポリマーマトリックス、金属、セラミック、又はプラスチックであり、その各々が、任意選択で修飾され得る、条項C1~C23のいずれかの方法。