JP7619005B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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Description
建築外装に用いられる接着剤に求められる重要な性能は、接着力、および耐候性であるが、有機系材料は、経年劣化が問題となるケースがあり、耐候性の良い材料が求められている。特に、タイル張り接着剤の場合には、タイルとタイルの隙間があり、直接、日光、風雨にさらされることから、劣化、退色が進行し、建物の意匠性に影響を与えることもある。
一方、有機系材料は、柔軟性があることにより、地震などの衝撃、経年による膨張、収縮などによる歪を緩和することができ、剥落防止につながる。
(A)1分子当たり0~1.2個の架橋性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
(B)架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン重合体、及び、
(C)ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
前記成分(A)を20~80質量部、前記成分(B)を10~75質量部、前記成分(C)を5~65質量部含む(但し、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計は100質量部である)硬化性組成物を提供する。
尚、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの何れか一方又は両方を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの何れか一方又は両方を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及びメタクリロイルの何れか一方又は両方を意味する。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)(本明細書では、「成分(A)」ということもある)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位を有する重合体であり、例えば、(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物を重合することにより得ることができる。(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル単量体の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体の全構成単量体に対し、好ましくは10~100質量%の範囲であり、より好ましくは30~100質量%の範囲であり、さらに好ましくは50~100質量%の範囲である。
成分(A)が架橋性シリル基を有する場合、この架橋性シリル基の数が1.2個以下であることにより、硬化物の柔軟性が優れたものとなる。この架橋性シリル基の数の上限値は、好ましくは、1.0個以下であり、より好ましくは、0.8個以下であり、さらに好ましくは、0.6個以下であり、特に好ましくは0.3以下である。また、この架橋性シリル基の数は、0.05個以上であると、耐候性がより良くなり、さらに好ましくは、0.1個以上、さらより好ましくは0.02個以上である。
上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体に含まれる架橋性シリル基の位置は、特に限定されるものではなく、重合体の側鎖及び/又は末端とすることができる。
架橋性シリル基を有するビニル系単量体としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシランン等のビニルシラン類;(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルメトキシシリルプロピル及び(メタ)アクリル酸メチルジメトキシシリルプロピル等のシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル等のシリル基含有ビニルエーテル類;トリメトキシシリルウンデカン酸ビニル等のシリル基含有ビニルエステル類等が例示され、これらの内の1種又は2種以上を用いることができる。
上記の他の単量体としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2-アミノエチル、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物等の官能基含有単量体;
(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸芳香族エステル類;
(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルエチル等のフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル類;
パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有オレフィン類
スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等の芳香族単量体;
無水マレイン酸;マレイン酸及びフマル酸等の不飽和ジカルボン酸、並びに、これらのモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;
マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;
エチレン、プロピレン等のアルケン類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられるが、これらに限らない。また、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。
重合開始剤の使用量は、重合開始剤及び単量体の種類、所望する分子量、重合条件等により適宜調整することができるが、一般的には、使用する単量体100質量部に対して0.001~10質量部である。同じ分子量の重合体を得る場合、重合開始剤の使用量が少ないほど、得られる重合体中の二重結合濃度は高くなる傾向がある。
溶媒の使用量は、全ビニル単量体100質量部に対して、80質量部以下とすることが好ましい。80質量部以下とすることにより、短時間で高い転化率が得られる。より好ましくは、1~50質量部である。また、オルト酢酸トリメチル、オルト蟻酸トリメチル等の脱水剤を添加することもできる。
このように未反応単量体および溶剤をリサイクルする方法は経済性の面から好ましい方法である。リサイクルする場合には、反応器内で望ましい単量体比と望ましい溶剤量を維持するように新たに供給する単量体混合物の混合比を決定する必要がある。
加熱処理の際の加熱温度は50~130℃程度であるが、温度が低いほど二重結合濃度の低減効果は大きい。加熱温度は、好ましくは50~110℃の範囲であり、より好ましくは50~100℃の範囲である。
加熱処理時間は特に制限されるものではないが、残存するラジカル発生剤量が、重合体に対して1質量%未満となるよう設定することが好ましい。当業者であれば、当該残存するラジカルを、使用するラジカル発生剤の活性化エネルギー、頻度因子及び反応温度から計算することができる。
即ち、重合体反応液に均一系触媒または不均一系触媒を添加した後、系内を水素雰囲気にし、圧力を常圧~10MPa、温度を20~180℃程度に加熱し、2~20時間ほど反応させる。均一系触媒の具体例としては、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等のロジウム錯体、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のルテニウム錯体、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金等の白金錯体、カルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム等のイリジウム錯体等が挙げられる。一方、不均一系触媒としては、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、白金等の遷移金属をカーボン、シリカ、アルミナ、繊維、有機ゲル状物等に担持させた固体触媒が挙げられる。不均一系触媒の方が、ろ過等により容易に触媒が除去できるため、品質が安定する、高価な触媒が再利用できるといった点で好ましい。添加する触媒量としては、均一系触媒の場合、ビニル重合体に対して、10~1,000ppm程度である。不均一系触媒の場合、1,000~10,000ppm程度である。
架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン重合体(B)(本明細書では、「成分(B)」ということもある)は下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含むものであれば、特に限定されない。
-O-R2- (2)
(式中、R2は、2価の炭化水素基である。)
上記一般式(2)におけるR2としては、以下のものが例示される。
(CH2)n (nは1~10の整数)
CH(CH3)CH2
CH(C2H5)CH2
C(CH3)2CH2
上記ポリオキシアルキレン重合体は、上記繰り返し単位を1種又は2種以上を組み合わせて含んでもよい。これらの中でも、作業性に優れる点で、CH(CH3)CH2が好ましい。
また、上記ポリオキシアルキレン重合体は、直鎖状重合体又は分岐状重合体のいずれでもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
上記ポリオキシアルキレン重合体に含まれる架橋性シリル基の位置は、特に限定されるものではなく、重合体の側鎖及び/又は末端とすることができる。
また、上記ポリオキシアルキレン重合体は、直鎖状重合体及び分岐状重合体のいずれでもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂(C)(本明細書では、「成分(C)」ということもある)としては、例えばエピクロルヒドリン-ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン-ビスフェノールF型エポキシ樹脂が例示される。エピクロルヒドリン-ビスフェノールA型エポキシ樹脂として市販品を使用してもよく、具体例としては、jER825、827、828、828EL、828US、834、1001、1003、1007(三菱ケミカル社製)、エピクロン840、840-S、850、850-S、860、1050、1055、3050、4050、7050(DIC社製)、アデカレジンEP-4100、4100TX、4400(ADEKA社製)が挙げられる。同様に、エピクロルヒドリン-ビスフェノールF型エポキシ樹脂として市販品を使用してもよく、具体例としては、jER806、806H、807(三菱ケミカル社製)、エピクロン830、830-S、835(DIC社製)、アデカレジンEP-4901(ADEKA社製)が挙げられる。
上記の通り、本発明の硬化性組成物は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を必須成分とするものである。ここで、得られる硬化物の接着力、柔軟性、及び耐候性のバランスが良好となる点で、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計を100質量部として、成分(A)を20~80質量部、成分(B)を10~75質量部、成分(C)を5~65質量部の範囲で配合することが必要である。本発明の硬化性組成物は、成分(A)が20質量部以上であることにより優れた耐候性を示し、80質量部以下であることにより優れた接着力を示す。また、成分(B)が10質量部以上であることにより優れた柔軟性(硬化物の伸び)を示し、80質量部以下であることにより優れた耐候性及び接着力を示す。また、成分(C)が5質量部以上であることにより優れた接着力を示し、65質量部以下であることにより優れた柔軟性及び耐候性を示す。本発明の硬化性組成物における上記三成分の配合量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計を100質量部として、好ましくは、成分(A)を20~75質量部、成分(B)を20~75質量部、成分(C)を5~60質量部であり、より好ましくは、成分(A)を30~70質量部、成分(B)を20~60質量部、成分(C)を5~40質量部であり、更により好ましくは、成分(A)を45~65質量部、成分(B)を25~50質量部、成分(C)を5~20質量部である。
これらの中でも、物性改善の効果が高い、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム及び酸化チタンが好ましく、軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムとの混合物がより好ましい。充填剤の添加量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の総量を100質量部とした場合、20~300質量部が好ましく、より好ましくは、50~200質量部である。上記のように軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムの混合物とする場合には、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウムの質量割合が90/10~30/70の範囲であることが好ましい。
紫外線吸収剤としては、BASF社製の商品名「チヌビン571」、「チヌビン1130」、「チヌビン327」が例示される。光安定剤としては同社製の商品名「チヌビン292」、「チヌビン144」、「チヌビン123」、三共社製の商品名「サノール770」が例示される。熱安定剤としては、BASF社製の商品名「イルガノックス1135」、「イルガノックス1520」、「イルガノックス1330」が例示される。紫外線吸収剤/光安定剤/熱安定剤の混合物であるBASF社製の商品名「チヌビンB75」を使用してもよい。
錫系触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセトナート、ジオクチル錫ジラウレート等が挙げられる。具体的には、日東化成社製の商品名「ネオスタンU-28」、「ネオスタンU-100」、「ネオスタンU-200」、「ネオスタンU-220H」、「ネオスタンU-303」、「SCAT-24」等が例示される。
チタン系触媒としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラn-ブチルチタネート、チタンアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート、チタンエチルアセチルアセトナート、ジブトキシチタンジアセチルアセトナート、ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテート等が挙げられる。
3級アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン-7(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン等が挙げられる。
その他にも、オルト蟻酸メチル、オルト酢酸メチル、及びビニルシラン等の脱水剤、有機溶剤等を配合してもよい。
製造例、実施例及び比較例で得られた重合体の分析方法、並びに硬化性組成物から得られた硬化物の評価方法について以下に記載する。
ゲル浸透クロマトグラフ装置(型式名「HLC-8320」、東ソー社製)を用いて、下記の条件よりポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得た。また、得られた値から分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
○測定条件
カラム:東ソー製TSKgel SuperMultiporeHZ-M×4本
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI
TVE-20H型粘度計(塩水/平板方式、東機産業社製)を用いて、下記の条件下でE型粘度を測定した。
○測定条件
コーン形状:角度1°34′、半径24mm(10000mPa・s未満)
角度3°、半径7.7mm(10000mPa・s以上)
温度:25℃±0.5℃
架橋性シリル基であるアルコキシシリル基の数(平均数)fはポリマー組成全体を100質量部とした場合の架橋性シリル基を有する単量体の質量部から、下記数式を用いて算出した。
f=(シリル基単量体の質量部)/(シリル基単量体の分子量)/100×Mn
(式中、Mnは成分(A)の数平均分子量である。)
各硬化性組成物を厚さ2mmでテフロン(登録商標)のシートに塗布し、23℃、50%RHの条件下で1週間養生して硬化シートを作製した。得られた硬化物をメタルウェザーメーター(ダイプラ・ウィンテス社製「DAIPLA METAL WEATHER KU-R5NCI-A」)に入れ、促進耐候試験を行った。照射条件は63℃、70%RH、照度80mW/cm2とし、2時間に1回2分間のシャワーの試験を1500時間実施した。1500時間後に、表面状態の目視確認(クラック発生の有無)および色差計(日本電色社製分光色彩計SE-2000)により色差(△E)を求め、退色の程度から耐候性の評価を行った。なお、色差(△E)は、分光色彩計で測定された明度(L*)、赤-緑方向の色度(a*)および黄-青方向の色度(b*)の値を下記数式に代入することで求めた。
各硬化性組成物を厚さ2mmでテフロン(登録商標)のシートに塗布し、23℃、50%RHの条件下で1週間養生して硬化シートを作成した。得られた硬化物より引張試験用ダンベル(JIS K 6251 3号型)を作成し、引張試験機(オートグラフAGS-J、島津製作所社製)を用いて、引張速度200mm/分の条件下での破断伸び及び破断強度を測定した。
JIS A5557(2006) 外装タイル張り用有機系接着剤における接着強さ試験方法に準拠して、モルタル板と外装モザイクタイルを用いて試験を行った。
モルタル板(TP技研製、10×50×50mm)に、硬化性組成物を約5mmの厚みで塗布し、くし目ごてで引いたのち、JIS A5209の規定に適合する市販の外装モザイクタイル(45×45mm)を接着させた。23℃、50%RHの条件で4週間養生させた後、タイル側およびモルタル側に専用治具を取り付け、引張試験機(オートグラフAGS-J、島津製作所社製)を用いて、23℃条件下、引張速度3mm/分で引張試験を行うことにより、接着強さを測定した。
(合成例1) (メタ)アクリル酸エステル共重合体A-1の製造
オイルジャケットを備えた容量1000mLの加圧式攪拌槽型反応器の温度を255℃に保った。次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、アクリル酸n-ブチル(以下、「BA」という)85部、アクリル酸テトラデシル(以下、「TDA」という。)10部、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、メチルエチルケトン(以下、「MEK」という)10部、重合開始剤としてジ-t-ブチルパーオキサイド(日油製、商品名「パーブチルD」、以下、「DTBP」という)2部からなる単量体混合物を、一定の供給速度(48g/分、滞留時間:12分)で原料タンクから反応器に連続供給を開始し、単量体混合物の供給量に相当する反応液を出口から連続的に抜き出した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められたが、オイルジャケットの温度を制御することにより、反応温度を254~256℃に保持した。
単量体混合物の供給開始から温度が安定した時点を、反応液の採取開始点とし、これから25分間反応を継続した結果、1.2kgの単量体混合液を供給し、1.2kgの反応液を回収した。その後反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離して、ビニル共重合体A-1を得た。ビニル共重合体A-1の物性値を表1に示した。
表1又は表2のように変更した以外は、合成例1と同様の方法で合成した。得られたビニル共重合体の物性値を表1又は表2に示した。
BA:アクリル酸n-ブチル
HA:アクリル酸2-エチルヘキシル
TDA:アクリル酸テトラデシル
MMA:メタクリル酸メチル
TMS:3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
DMS:3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
IPA:イソプロピルアルコール
MOA:オルソ酢酸メチル
MEK:メチルエチルケトン
DTBP:ジ-t-ブチルパーオキシド
DTHP:ジ-t-ヘキシルパーオキシド
実施例1~25、比較例1~3
上記合成例で得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体(成分(A))、ポリオキシアルキレン重合体(成分(B))、エポキシ樹脂(成分(C))及びその他原料を表3又は表4に示す割合で配合し、プラネタリーミキサーを用いて、温度60℃、10Torrの条件で1時間混合することにより硬化性組成物を得た。各組成物から得られた硬化物について引張試験、耐候性試験および接着強度試験を行い、結果を表3又は表4に示した。
ES-S3430:エクセスターES-S3430(分岐構造のポリプロピレンオキサイド主鎖及び分岐鎖の各末端にメチルジメトキシシリル基を有するポリアルキレンオキサイドの商品名、数平均分子量:16,000、AGC社製)
ES-S2420:エクセスターES-S2420(直鎖構造のポリプロピレンオキサイドの各末端にメチルジメトキシシリル基を有するポリアルキレンオキサイドの商品名、数平均分子量:20,000、AGC社製)
jER828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂の商品名(三菱ケミカル社製)
jER806:ビスフェノールF型エポキシ樹脂の商品名(三菱ケミカル社製)
jERキュアH30:潜在性エポキシ硬化剤の商品名(三菱ケミカル社製)
CCR:白艶華CCR(軽質炭酸カルシウムの商品名、白石カルシウム社製)
スーパーSS:重質炭酸カルシウムの商品名、丸尾カルシウム社製
#45:カーボンブラックの商品名、三菱ケミカル社製
R820:タイペークR820(酸化チタンの商品名、石原産業社製)
チヌビンB75:老化防止剤の商品名(BASFジャパン社製)
U220H:ネオスタンU220H(ジブチルスズジアセチルアセトナートの商品名、日東化成社製)
S340:サイラエースS340(ケチミン系シランカップリング剤の商品名、JNC社製)
SZ6300:ビニルトリメトキシシランの商品名(ダウ・東レ社製)
実施例9~13と比較例1との対比から、成分(A)の1分子当たりのSi数が多くなるほど、接着強度が上がる傾向が認められるが、伸び率が低下していくことから柔軟性が低下していることが分かる。したがって、成分(A)として、1分子当たりのSi数が1.2個以下のものを用いることにより、接着性と柔軟性とのバランスに優れた硬化性組成物が得られることが分かる。
なお、実施例1~7から、成分(A)の分子量が高くなるほど、耐候性試験における退色が抑えられ、耐候性が改善される一方で、成分(A)の分子量が低いほど、粘度が低く、作業性が良くなることが分かる。したがって、成分(A)として、重量平均分子量が1,000以上50,000以下のものを用いることにより、耐候性に加えて、作業性にも優れた硬化性組成物が得られることが分かる。
実施例17~19、22及び23と、比較例2との対比から、成分(A)の配合量が多くなると、耐候性試験における退色が抑えられ、耐候性が改善される一方、引張物性(破断強度、伸び率)がやや低下することから柔軟性が低下することが分かる。したがって、成分(A)の配合量を20~80質量部及び成分(B)の配合量を10~75質量部(但し、成分(A)、(B)及び(C)合計100質量部)とすることにより、耐候性と柔軟性のバランスに優れた硬化性組成物が得られることが分かる。
実施例17及び20~22と、比較例3との対比から、成分(C)の配合量が多くなると、接着強度は高くなる一方、柔軟性、耐候性がやや低下することがわかる。したがって、成分(C)の配合量を5~65質量部(但し、成分(A)、(B)及び(C)合計100質量部)とすることにより、接着性、柔軟性、及び耐候性のバランスに優れた硬化性組成物が得られることが分かる。
Claims (4)
- (A)1分子当たり0~1.2個の架橋性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体(但し、分子鎖の末端に下記式(I)
*-S-L 1 -X 1 (I)
(式(I)中、Sは硫黄原子であり、L 1 は2価の連結基を表し、X 1 は反応性シリル基を表し、*は結合位置を表す。)
で表される基を有するものを除く)、
(B)架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン重合体、及び、
(C)ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
前記成分(A)を20~80質量部、前記成分(B)を10~75質量部、前記成分(C)を5~65質量部含む(但し、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計は100質量部である)硬化性組成物。 - 前記成分(A)の重量平均分子量(Mw)が1,000以上50,000以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記成分(A)の粘度が25℃において1,000mPa・s以上300,000mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 請求項1~3の何れか1項に記載の硬化性組成物からなる接着剤組成物。
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