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JP7689785B1 - カーボンナノチューブの集合体 - Google Patents

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JP7689785B1
JP7689785B1 JP2025020211A JP2025020211A JP7689785B1 JP 7689785 B1 JP7689785 B1 JP 7689785B1 JP 2025020211 A JP2025020211 A JP 2025020211A JP 2025020211 A JP2025020211 A JP 2025020211A JP 7689785 B1 JP7689785 B1 JP 7689785B1
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Abstract

【課題】新規なカーボンナノチューブの集合体を提供すること。
【解決手段】複数のカーボンナノチューブ(CNT)を含む、CNTの集合体であり、前記集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡で観察した際に、最も多く観察される層数をn(nは整数)とした場合、前記観察をした全てのCNTの合計100%に対し、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合が20~38%であり、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合が35~80%であり、層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、層数がn-1であるCNTの外径の平均値がX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、層数がn+1であるCNTの外径の平均値がX-0.5(nm)~X+2.8(nm)であり、前記観察をした全てのCNTの外径の平均値がX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である、カーボンナノチューブの集合体。
【選択図】なし

Description

本開示は、カーボンナノチューブの集合体に関する。
カーボンナノチューブは、電気・電子機器用途および輸送機械用途などに使用されている。例えばヒーターなどの用途には、カーボンナノチューブフィルムが使用される場合もある(例えば、特許文献1)。
特開2010-257971号公報
本開示は、新規なカーボンナノチューブの集合体を提供することを目的とする。
本開示のカーボンナノチューブ(CNT)の集合体の一態様は、複数のCNTを含み、集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した際に、最も多く観察される層数をn(nは整数)とした場合、該観察をした全てのCNTの合計100%に対し、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合が20~38%であり、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合が35~80%である。また、層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、層数がn-1であるCNTの外径の平均値がX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、層数がn+1であるCNTの外径の平均値がX-0.5(nm)~X+2.8(nm)であり、該観察をした全てのCNTの外径の平均値がX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である。
本開示によると、新規なカーボンナノチューブの集合体を提供することができる。
図1は、実施例1で得られたカーボンナノチューブのTEM画像の一例である。
本明細書において、数値範囲A~Bは、A以上B以下を意味する。本明細書において、数値範囲を示す「~」の前後に記載されている数値の単位が同一である場合は、「~」の前に記載されている数値の単位を省略することがある。
本明細書において、カーボンナノチューブを「CNT」とも称し、カーボンナノチューブフォレストを「CNTフォレスト」とも称し、カーボンナノチューブ繊維を「CNT繊維」とも称し、カーボンナノチューブウェブを「CNTウェブ」とも称する。
[カーボンナノチューブの集合体]
本開示のカーボンナノチューブ(CNT)の集合体は、複数のCNTを含む。集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した際に、最も多く観察される層数をn(nは整数)とした場合、該観察をした全てのCNTの合計100%に対し、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合が20~38%であり、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合が35~80%である。また、層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、層数がn-1であるCNTの外径の平均値がX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、層数がn+1であるCNTの外径の平均値がX-0.5(nm)~X+2.8(nm)であり、該観察をした全てのCNTの外径の平均値がX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である。
本開示のCNTの集合体は、複数のCNTを含む。
CNTは、例えば、熱化学気相成長法(熱CVD)法、プラズマCVD法、レーザーアブレーション法、アーク放電法、または燃焼法などの方法を用いて製造できる。
本開示のCNTの集合体は、例えば、基板上に設けられたCNTフォレスト、またはCNTフォレストから得られる集合体である。CNTフォレストとは、基板上に設けられ、基板の表面に対して垂直な方向に配向した複数のCNTの集合体を指す。CNTフォレストにおいて、複数のCNTは、上記基板上に林立している。
CNTフォレストから得られる集合体は、例えばパウダー状のCNTの集合体である。なお、パウダー状のCNTの集合体を、単にパウダー状のCNTとも記す。
本開示のCNTの集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察して算出される、CNTの層数、外径、および内径などについて、以下記載する。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてCNTを観察することを「TEM観察」ともいい、TEM観察により得られた画像を「TEM画像」ともいう。
TEM観察をする110本以上のCNTは、CNTの集合体から任意に選択できる。ただし、TEM観察を行っている際に、層数が変化しているCNTが観察された場合には、CNTの集合体から該CNTを含まないように110本以上のCNTを選択する。
CNTの集合体が基板上に設けられたCNTフォレストである場合には、CNTの集合体から110本以上のCNTを選択することは、CNTフォレストから110本以上のCNTを採取することを指す。
TEMを用いた観察方法の詳細は、実施例欄に記載する。
CNTの集合体は、単層カーボンナノチューブを含んでいてもよい。
110本以上のCNTをTEM観察した際に、最も多く観察される層数をn(nは整数)とした場合、観察をした全てのCNTの合計100%に対し、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合は20~38%であり、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合は35~80%である。
層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合とは、TEM観察をしたCNTの総数(本数)に対する、層数がn-1~n+1であるCNTの総数(本数)の割合を指す。層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合、および層数がnであるCNTの割合についても同様である。
110本以上のCNTをTEM観察した際に、最も多く観察される層数が2つ以上ある場合は、最も多く観察される層数のうち、観察された全ての層数の中央値に最も近い層数をnとする。中央値とは、CNTの層数の分布におけるメジアンを指し、具体的には、CNTの層数の累積分布における累積値が50%となる値(層数)を指す。
nが1である場合には、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合とは、層数が1~2であるCNTの合計割合を意味し、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合とは、層数が1~3であるCNTの合計割合を意味する。
nが2である場合には、層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合とは、層数が1~3であるCNTの合計割合を意味し、層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合とは、層数が1~4であるCNTの合計割合を意味する。
nは、好ましくは3以上、より好ましくは3~20、さらに好ましくは4~15、さらにより好ましくは5~15、特に好ましくは7~13である。
層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合は、好ましくは22~36%、より好ましくは24~35%、さらに好ましくは26~34%である。
層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合は、好ましくは40~76%、より好ましくは45~73%、さらに好ましくは50~70%である。
層数がn-1~n+1およびn-2~n+2であるCNTの合計割合が上記範囲にあると、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストはスピナビリティ(紡糸性)に優れるとともに、CNTの集合体は分散性にも優れる。言い換えると、本開示のCNTの集合体は、スピナビリティと、分散性とのバランスに優れる。
層数がnであるCNTの割合は、好ましくは10~30%、より好ましくは15~29%、さらに好ましくは17~28%である。
層数がnであるCNTの割合が上記範囲にあると、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストはスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体は分散性にも優れる。言い換えると、本開示のCNTの集合体は、スピナビリティと、分散性とのバランスに優れる。
CNTの集合体を構成するCNTの層数の分布が広いと、層数がn、n-1~n+1およびn-2~n+2であるCNTの合計割合は小さくなる。
nの値、ならびに層数がn、n-1~n+1およびn-2~n+2であるCNTの合計割合は、例えば、後述するCNTの集合体の製造方法において、触媒基板に用いられる基板の種類、バッファ層の有無、バッファ層の種類および厚さ、触媒層の種類および厚さ、CVD法における反応室内の圧力、ならびに原料ガスおよびキャリアガスの流量を調整することにより、調整できる。TEM観察を逐次行いながら、これらの量を調整してもよい。
110本以上のCNTをTEM観察した際に、層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、層数がn-1であるCNTの外径の平均値はX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、層数がn+1であるCNTの外径の平均値はX-0.5(nm)~X+2.8(nm)である。また、TEM観察をした(nの算出に用いた)全てのCNTの外径の平均値はX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である。
CNTの外径とは、TEM観察によって得られた画像を用いて測定されるCNTの最外層の直径を指し、最外層の外側にアモルファスなどが付着している場合には、アモルファスなども含めた直径を指す。
Xは、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストがスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体が分散性に優れるという観点から、好ましくは1~30nm、より好ましくは3~25nm、さらに好ましくは5~20nm、特に好ましくは10.0~20.0nmである。
層数がnであるCNTの外径の平均値とは、層数がnであるCNTについての外径の算術平均を指す。層数がn-1であるCNTの外径の平均値、層数がn+1であるCNTの外径の平均値、TEM観察をした全てのCNTの外径の平均値についても同様である。
層数がn-1であるCNTの外径の平均値は、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストがスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体が分散性に優れるという観点から、好ましくはX-2.6(nm)~X+0.5(nm)、より好ましくはX-2.5(nm)~X+0.5(nm)、さらに好ましくはX-2.4(nm)~X+0.4(nm)である。
層数がn+1であるCNTの外径の平均値は、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストがスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体が分散性に優れるという観点から、好ましくはX-0.5(nm)~X+2.6(nm)、より好ましくはX-0.5(nm)~X+2.5(nm)、さらに好ましくはX-0.4(nm)~X+2.4(nm)である。
TEM観察をした全てのCNTの外径の平均値は、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストがスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体が分散性に優れるという観点から、好ましくはX-1.3(nm)~X+1.3(nm)、より好ましくはX-1.1(nm)~X+1.1(nm)、さらに好ましくはX-0.9(nm)~X+0.9(nm)である。
CNTの外径は、例えば、後述するCNTの集合体の製造方法において、触媒基板に用いられる基板の種類、バッファ層の有無、バッファ層の種類および厚さ、触媒層の種類および厚さ、CVD法における反応室内の圧力、ならびに原料ガスおよびキャリアガスの流量を調整することにより、調整できる。TEM観察を逐次行いながら、これらの量を調整してもよい。
TEM観察をした(層数を観察してnの算出に用いた)全てのCNTの内径の平均値は、CNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストがスピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体が分散性に優れるという観点から、好ましくは1.0~6.0nm、より好ましくは3.5~6.0nm、さらに好ましくは3.7~5.7nm、特に好ましくは4.0~5.5nmである。
CNTの内径とは、TEM観察によって得られた画像を用いて測定されるCNTの最内層の直径を指す。
TEM観察をした全てのCNTの内径の平均値とは、TEM観察をした全てのCNTについての内径の算術平均を指す。
CNTの内径は、例えば、後述するCNTの集合体の製造方法において、触媒基板に用いられる基板の種類、バッファ層の有無、バッファ層の種類および厚さ、触媒層の種類および厚さ、CVD法における反応室内の圧力、ならびに原料ガスおよびキャリアガスの流量を調整することにより、調整できる。TEM観察を逐次行いながら、これらの量を調整してもよい。
CNTの集合体を構成するCNTの平均長さは、好ましくは10~1000μm、より好ましくは30~800μm、さらに好ましくは50~500μmである。CNTの平均長さは、例えば、CVD法を行う時間、すなわちCNTの成長時間を調整することにより、調整できる。
CNTの平均長さとは、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察をした全てのCNTについての長さの算術平均を指す。CNTの平均長さは、具体的には、SEMを用いてCNTの画像を10枚得る。10枚の画像1枚につき長さの測定点を10点任意に選択して測定し、合計100点の長さを測定し、次いで、100点の長さの測定値を算術平均することにより、CNTの平均長さを求めることができる。
CNTの集合体を構成するCNTの炭素純度は、好ましくは95.0~99.999%である。CNTの炭素純度の下限値は、好ましくは96.0%、より好ましくは97.0%、さらに好ましくは98.0%、よりさらに好ましくは99.0%、特に好ましくは99.8%である。CNTの炭素純度の上限値は、例えば99.99%でもよく、99.9%でもよい。CNTの炭素純度は、例えば、蛍光X線を用いた元素分析により求めることができる。なお、本開示において、炭素純度の%は質量%を意味する。
CNTの集合体を構成するCNTの結晶性は、例えば、ラマン分光法を用いて評価できる。ラマン分光法による結晶性の評価では、D/G比の値が指標として用いられる。D/G比とは、ラマン分光法で測定されるラマンスペクトルにおいて、1580cm-1付近に現れるGバンドのピーク強度に対する、1360cm-1付近に現れるDバンドのピーク強度の比である。D/G比の値が小さいほど、カーボンナノチューブの結晶性が高いことを意味する。CNTのD/G比は、好ましくは0.5~1.0、より好ましくは0.6~0.8である。
CNTの炭素純度および結晶性は、例えば、後述するCNTの集合体の製造方法において、触媒基板におけるバッファ層の厚さ、バッファ層に使用される材料の種類、触媒層の厚さ、触媒の種類、CVD法における原料ガスの種類および流量、ならびに反応室内の温度および圧力を調整することにより、それぞれ調整できる。
[カーボンナノチューブの集合体の製造方法]
本開示のCNTの集合体は、例えば、基板上に設けられたCNTフォレスト、またはCNTフォレストから得られる集合体である。CNTフォレストは、例えば、後述する方法により製造することができる。CNTフォレストから得られる集合体(例えばパウダー状のCNTの集合体)は、例えば、CNTフォレストから、スクレーパーなどを用いてCNTを基板から削ぎ落とすことで得られる。
CNTフォレストは、例えば、基板、および該基板上に設けられた触媒層を備える触媒基板を用いて、化学気相成長法(CVD法)を行うことにより、得ることができる。CVD法は、反応室内に上記触媒基板を配置した後、反応室内に原料ガスを供給し、触媒層の表面にCNTを成長させる方法である。CVD法としては、熱CVD法が好ましい。
基板としては、例えば、シリコン基板、アルミナ基板、酸化マグネシウム基板、ガラス基板、サファイア基板、チタン基板およびステンレス基板が挙げられる。
基板の厚さは、ハンドリング性および基板のコストの観点から、好ましくは0.03~2.0mm、より好ましくは0.05~1.8mm、さらに好ましくは0.07~1.6mm、特に好ましくは0.09~1.4mmである。
触媒層は、例えば、スパッタリングにより基板に触媒粒子を付着させて形成できる。
触媒としては、例えば、金属が挙げられ、具体的には、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、金(Au)、およびこれらからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む合金が挙げられる。合金としては、例えば、鉄合金、ニッケル合金、およびコバルト合金が挙げられる。触媒は、金属酸化物および金属化合物などの、金属の前駆体であってもよい。金属酸化物としては、例えば、鉄酸化物、ニッケル酸化物、およびコバルト酸化物が挙げられる。金属化合物としては、例えば、塩化鉄が挙げられる。前駆体を使用する場合は、前駆体を加熱することなどにより、CVD法を行う前に金属に変換する必要がある。
触媒の種類を変更することにより、CNTの層数、外径および内径を変化させることができる。
触媒層の厚さは、好ましくは1~20nm、より好ましくは2~17nm、さらに好ましくは3~15nm、特に好ましくは4~10nmである。触媒層を厚くするほど、CNTの層数および外径は大きくなる傾向にある。触媒層を薄くするほど、CNTの集合体を構成するCNTの層数の分布は狭くなる傾向にある。
触媒基板は、基板と触媒層との間に、バッファ層をさらに備えてもよい。バッファ層に使用される材料としては、例えば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、窒化シリコン(SiN)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化銅(Cu2O)、および酸化ニッケル(NiO)が挙げられる。バッファ層は、例えば、スパッタリングにより形成できる。
バッファ層に使用される材料の種類を変更することにより、CNTの外径および内径を変化させることができる。例えば一製造条件においては、バッファ層に使用される材料がアルミナ(Al23)である場合には、CNTの外径および内径は小さくなる傾向にあり、上記材料がシリカ(SiO2)である場合には、CNTの外径および内径は大きくなる傾向にある。
バッファ層の厚さは、例えば10~100nmでもよく、20~80nmでもよく、30~60nmでもよい。
触媒層を形成するためのスパッタリングおよびバッファ層を形成するためのスパッタリングは、スパッタリングの対象に応じて公知の装置および条件で行うことができる。スパッタリングを行う圧力条件は、好ましくは0.01~10Pa、より好ましくは0.1~1Pa程度である。
原料ガスとしては、炭素を含む原料ガスを用いることができ、例えば、炭化水素、硫黄含有有機ガス、リン含有有機ガス、一酸化炭素およびアルコールが挙げられる。炭化水素としては、例えば、メタンおよびエタンなどのアルカン化合物、エチレンおよびブタジエンなどのアルケン化合物、アセチレンなどのアルキン化合物、ベンゼン、トルエンおよびスチレンなどのアリール炭化水素化合物、インデン、ナフタレンおよびフェナントレンなどの縮合環を有する芳香族炭化水素、シクロプロパンおよびシクロへキサンなどのシクロアルカン化合物、シクロペンテンなどのシクロオレフィン化合物、ならびにステロイドなどの縮合環を有する脂環式炭化水素化合物が挙げられる。アルコールとしては、例えば、メタノールおよびエタノールが挙げられる。原料ガスは、得られるCNTの炭素純度の観点から、好ましくは炭化水素である。
原料ガスの流量は、CVD法における反応室の大きさ、および基板の大きさなどに応じて適切に設定できる。例えばCVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用し、基板の大きさが直径2インチである場合、原料ガスの流量は、5~100sccmでもよく、7~80sccmでもよく、10~60sccmでもよく、15~40sccmでもよい。
原料ガスと共に、原料ガスを搬送するガスであるキャリアガスを、上記反応室に供給してもよい。キャリアガスとしては、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素、および水素が挙げられる。なお、水素はカーボンナノチューブの生産性および品質などに寄与すると考えられ、反応性キャリアガスとも呼ばれる。
キャリアガスの流量は、CVD法に用いる装置の大きさ、および基板の大きさなどに応じて適切に設定できる。例えばCVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用し、基板の大きさが直径2インチである場合、キャリアガスの流量は、好ましくは50~2500sccm、より好ましくは200~2200sccm、さらに好ましくは300~2000sccm、特に好ましくは400~1900sccmである。
CVD法における反応室内の温度は、CNTの成長速度および得られるCNTの炭素純度の観点から、好ましくは600~850℃、より好ましくは650~800℃である。
CVD法における反応室内の圧力は、CNTの成長速度および炭素純度の観点から、好ましくは常圧である。CVD法を実施する際の他の条件に応じて、反応室内の圧力を常圧から減圧または加圧してもよい。一製造条件においては反応室内の圧力が高いほど、CNTの集合体を構成するCNTの層数の分布は狭くなる傾向にある。
本開示のCNTの集合体の製造においては、反応室内の圧力は、好ましくは450~800torr、より好ましくは480~750torr、さらに好ましくは510~700torr、特に好ましくは540~650torrである。
CNTフォレストにおけるCNTの平均長さは、例えば、上述したCNTの平均長さと同様である。
[カーボンナノチューブの集合体の用途]
本開示のCNTの集合体は、例えば、靴、釣竿、ゴルフシャフトおよびテニスラケットなどのスポーツ・レジャー用途;二次電池、放熱材、電極シート、電磁波シールド、電磁波吸収シート、静電防止シート、電池部品、電子部品、ならびにノート型パソコン、タブレットおよびスマートフォンの筐体などの電気・電子機器用途;建築材料などの建築用途;自動車、バイク、自転車、鉄道、ドローン、ロケット、航空機、および船舶などの輸送機械用途;水力発電機および風力発電機などのエネルギー用途;衣類およびバッグなどのファッション用途に使用できる。
本開示のCNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストは、カーボンナノチューブ繊維(CNT繊維)またはカーボンナノチューブウェブ(CNTウェブ)を用いる用途に好適に使用される。CNT繊維またはCNTウェブを用いる用途としては、例えば、CNTフィルムを用いる用途が挙げられ、具体的には、上述した用途の他に、ヒーターも挙げられる。
CNTウェブは、例えば、基板上に設けられたCNTフォレストの状態のCNTの集合体を用いて、CNTフォレストから複数のCNTを引き出すことにより、具体的には複数のCNTをシート状に引き出すことにより製造できる。より具体的には、CNTウェブは、例えば、CNTフォレストを構成するCNTのうち、端部に位置するCNTを、ピンセットなどの摘み器具などを用いて、CNTフォレストが設けられた基板の表面に対して平行な方向にCNTフォレストから離れるように引き出すことにより製造できる。CNTフォレストのうち、端部に位置するCNTを引き出すと、引き出されたCNTに隣接するCNTがファンデルワールス力により順次引き出される。引き出されたCNTは、長手方向が引き出された方向に揃うよう配向する。そのため、CNT繊維を構成する複数のCNTは、一方向に配向している。CNT繊維を構成する複数のCNTは、ファンデルワールス力により互いに結合している。これにより、CNTが引き出された方向に延びるCNT繊維が複数集まって構成されるCNTウェブが得られる。
CNT繊維を含むCNTフィルムは、例えば、CNTフォレストから複数のCNTを引き出して得られるCNTウェブをシート状に複数製造した後に、各CNTウェブを積層する方法、またはCNTフォレストから複数のCNTを引き出して得られるCNTウェブを、ローラーの周面などに複数周巻き付けることによりロールを製造した後、ローラーの回転軸方向に沿ってロールを切り開く方法により製造できる。
本開示のCNTの集合体、特に基板上に設けられたCNTフォレストは、CNTの層数、外径、内径および長さなどの物性値が上記範囲にあることにより、スピナビリティに優れるとともに、CNTの集合体は分散性に優れる。CNTの集合体がスピナビリティに優れると、CNTフォレストを用いてCNT繊維およびCNTウェブを製造する際、CNTフォレストからCNTを引き出している途中で、CNT繊維およびCNTウェブが切れるおそれが少ない。CNTの集合体が分散性に優れると、例えば、リチウムイオン二次電池などの二次電池における導電助剤として好適である。
上記CNTの集合体に対する分散媒としては、例えば、水および有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、水溶性有機溶媒が挙げられ、具体的には、アルコール系溶媒、多価アルコールエーテル系溶媒、アミン系溶媒、アミド系溶媒、複素環系溶媒、スルホキシド系溶媒、スルホン系溶媒、低級ケトン系溶媒、尿素、およびアセトニトリルが挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、およびポリプロピレングリコールが挙げられる。
多価アルコールエーテル系溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
アミン系溶媒としては、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、モルホリン、N-エチルモルホリン、エチレンジアミンおよびジエチレンジアミンが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミドおよびN-メチルカプロラクタムが挙げられる。
複素環系溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキシルピロリドン、2-オキサゾリドン、および1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが挙げられる。
スルホキシド系溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
スルホン系溶媒としては、例えば、ヘキサメチルホスホロトリアミドおよびスルホランが挙げられる。
低級ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、およびメチルエチルケトンが挙げられる。
本開示は、例えば以下の態様を有する。
[1]
複数のカーボンナノチューブ(CNT)を含む、CNTの集合体であり、
前記集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡で観察した際に、
最も多く観察される層数をn(nは整数)とした場合、前記観察をした全てのCNTの合計100%に対し、
層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合が20~38%であり、
層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合が35~80%であり、
層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、
層数がn-1であるCNTの外径の平均値がX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、
層数がn+1であるCNTの外径の平均値がX-0.5(nm)~X+2.8(nm)であり、
前記観察をした全てのCNTの外径の平均値がX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である、
カーボンナノチューブの集合体。
[2]
前記観察をした全てのCNTの内径の平均値が1.0~6.0nmである、[1]に記載のカーボンナノチューブの集合体。
[3]
前記nが3以上である、[1]または[2]に記載のカーボンナノチューブの集合体。
[4]
前記CNTの集合体が、基板上に設けられたCNTフォレストである、[1]~[3]のいずれかに記載のカーボンナノチューブの集合体。
[5]
前記CNTの集合体が、CNTフォレストから得られる集合体である、[1]~[3]のいずれかに記載のカーボンナノチューブの集合体。
以下、実施例に基づいて本開示のCNTの集合体をさらに具体的に説明するが、本開示のCNTの集合体はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、以下の(1)~(6)の手順により、触媒から垂直配向CNTを成長させ、ウェハに対して垂直に配向された垂直配向CNTフォレストを作製した。
(1)直径が2インチ、厚さが0.1mmであるチタン製金属箔基板上に、リアクティブスパッタリング法でシリコン(Si)をターゲットとして、アルゴン200sccmと酸素50sccmを導入してシリコンと反応させながら、厚さ40nmのシリカ(SiO)のバッファ層を成膜した。
(2)シリカのバッファ層の上に、スパッタリング法で厚さ5nmの鉄の触媒層を均一に成膜し、触媒基板を得た。
(3)触媒基板をCVD装置内の加熱ゾーンの中央に配置し、真空引きを行った後、炉内温度が730℃になるまで炉内(反応室内)を昇温し、触媒粒子(鉄粒子)を活性化させた。CVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用した。
(4)窒素ガスを1497sccm導入し、炉内の圧力を600torrに保ちながら、炉内をキャリアガス(窒素ガス)雰囲気とした。
(5)炉内温度が729℃で安定した後、窒素ガス導入量を変えずにさらに、アセチレンガス(C)を20sccm、水素ガスを100sccm導入し、CNTを10分間成長させた。
(6)その後、炉を冷却し、触媒基板およびCNTフォレスト(基板上にCNTが林立したもの)を取り出した。
次に、触媒基板上に形成されたCNTフォレストを、スクレーパーを用いて基板から削ぎ落とし、パウダー状のCNTを得た。
CNTフォレストを構成する、CNTの炭素純度は99.8%以上であり、結晶度(D/G比)は0.6~0.8であった。
また、得られたパウダー状のCNTから114本のCNTを任意に選択し、後述するTEM観察を行った。観察結果を表1に示す。
合計114本のCNTを観察した結果、最も多く観察された層数は10であった。
層数が9~11であるCNTの合計割合は32.5%であり、層数が8~12であるCNTの合計割合は64.0%であった。
層数が10であるCNTの外径の平均値は10.1nmであり、層数が9であるCNTの外径の平均値は10.4nmであり、層数が11であるCNTの外径の平均値は12.4nmであった。
TEM観察を行った114本のCNTの外径の平均値は10.3nmであり、内径の平均値は4.9nmであった。
SEM観察によるCNTフォレストを構成するCNTの1本当たりの長さは、平均250μmであった。
図1に、実施例1で得られたCNTのTEM画像の一例を示した。図1における長さDはCNTの外径の一例であり、長さdは内径の一例である。
[比較例1]
まず、以下の(1)~(6)の手順により、触媒から垂直配向CNTを成長させ、ウェハに対して垂直に配向された垂直配向CNTフォレストを作製した。
(1)直径が2インチ、厚さが0.1mmであるチタン製金属箔基板上に、リアクティブスパッタリング法でアルミニウム(Al)をターゲットとして、アルゴン98sccmと酸素21sccmを導入してアルミニウムと反応させながら、厚さ40nmのアルミナ(Al)のバッファ層を成膜した。
(2)アルミナのバッファ層の上に、スパッタリング法で厚さ5nmの鉄の触媒層を均一に成膜し、触媒基板を得た。
(3)触媒基板をCVD装置内の加熱ゾーンの中央に配置し、真空引きを行った後、炉内温度が730℃になるまで炉内(反応室内)を昇温し、触媒粒子(鉄粒子)を活性化させた。CVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用した。
(4)窒素ガスを1498sccm導入し、炉内の圧力を749torrに保ちながら、炉内をキャリアガス(窒素ガス)雰囲気とした。
(5)炉内温度が730℃で安定した後、窒素ガス導入量を変えずにさらに、アセチレンガス(C)を21sccm、水素ガスを99sccm導入し、CNTを10分間成長させた。
(6)その後、炉を冷却し、触媒基板およびCNTフォレスト(基板上にCNTが林立したもの)を取り出した。
次に、触媒基板上に形成されたCNTフォレストを、スクレーパーを用いて基板から削ぎ落とし、パウダー状のCNTを得た。
CNTフォレストを構成する、CNTの炭素純度は99.8%以上であり、結晶度(D/G比)は0.6~0.8であった。
また、得られたパウダー状のCNTから161本のCNTを任意に選択し、後述するTEM観察を行った。観察結果を表2に示す。
合計161本のCNTを観察した結果、最も多く観察された層数は6であった。
層数が5~7であるCNTの合計割合は47.8%であり、層数が4~8であるCNTの合計割合は80.1%であった。
層数が6であるCNTの外径の平均値は7.6nmであり、層数が5であるCNTの外径の平均値は7.4nmであり、層数が7であるCNTの外径の平均値は7.5nmであった。
TEM観察を行った161本のCNTの外径の平均値は7.5nmであり、内径の平均値は4.1nmであった。
SEM観察によるCNTフォレストを構成するCNTの1本当たりの長さは、平均250μmであった。
[比較例2]
まず、以下の(1)~(6)の手順により、触媒から垂直配向CNTを成長させ、ウェハに対して垂直に配向された垂直配向CNTフォレストを作製した。
(1)直径が2インチ、厚さが0.1mmであるチタン製金属箔基板上に、リアクティブスパッタリング法でシリコン(Si)をターゲットとして、アルゴン201sccmと酸素49sccmを導入してシリコンと反応させながら、厚さ40nmのシリカ(SiO)のバッファ層を成膜した。
(2)シリカのバッファ層の上に、スパッタリング法で厚さ5nmの鉄の触媒層を均一に成膜し、触媒基板を得た。
(3)触媒基板をCVD装置内の加熱ゾーンの中央に配置し、真空引きを行った後、炉内温度が730℃になるまで炉内(反応室内)を昇温し、触媒粒子(鉄粒子)を活性化させた。CVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用した。
(4)窒素ガスを1502sccm導入し、炉内の圧力を751torrに保ちながら、炉内をキャリアガス(窒素ガス)雰囲気とした。
(5)炉内温度が730℃で安定した後、窒素ガス導入量を変えずにさらに、アセチレンガス(C)を20sccm、水素ガスを98sccm導入し、CNTを10分間成長させた。
(6)その後、炉を冷却し、触媒基板およびCNTフォレスト(基板上にCNTが林立したもの)を取り出した。
次に、触媒基板上に形成されたCNTフォレストを、スクレーパーを用いて基板から削ぎ落とし、パウダー状のCNTを得た。
CNTフォレストを構成する、CNTの炭素純度は99.8%以上であり、結晶度(D/G比)は0.6~0.8であった。
また、得られたパウダー状のCNTから166本のCNTを任意に選択し、後述するTEM観察を行った。観察結果を表3に示す。
合計166本のCNTを観察した結果、最も多く観察された層数は6であった。
層数が5~7であるCNTの合計割合は42.2%であり、層数が4~8であるCNTの合計割合は65.1%であった。
層数が6であるCNTの外径の平均値は9.3nmであり、層数が5であるCNTの外径の平均値は8.3nmであり、層数が7であるCNTの外径の平均値は10.7nmであった。
TEM観察を行った166本のCNTの外径の平均値は11.5nmであり、内径の平均値は5.4nmであった。
SEM観察によるCNTフォレストを構成するCNTの1本当たりの長さは、平均246μmであった。
[比較例3]
まず、以下の(1)~(5)の手順により、触媒から垂直配向CNTを成長させ、ウェハに対して垂直に配向された垂直配向CNTフォレストを作製した。
(1)直径が2インチ、厚さが0.725mmであるシリコンウェハ上に、スパッタリング法で鉄(Fe)をターゲットとして、厚さ3nmの鉄の触媒層を均一に成膜し、触媒基板を製造した。
(2)触媒基板をCVD装置内の加熱ゾーンの中央に配置し、真空引きを行った後、炉内温度が730℃になるまで炉内(反応室内)を昇温し、触媒粒子(鉄粒子)を活性化させた。CVD装置として、石英反応管の体積が2.0×10-3、加熱ゾーンが石英反応管の60%である装置を使用した。
(3)窒素ガスを1502sccm導入し、炉内の圧力を751torrに保ちながら、炉内をキャリアガス(窒素ガス)雰囲気とした。
(4)炉内温度が732℃で安定した後、窒素ガス導入量を変えずにさらに、アセチレンガス(C)を20sccm、水素ガスを279sccm導入し、CNTを10分間成長させた。
(5)その後、炉を冷却し、触媒基板およびCNTフォレスト(基板上にCNTが林立したもの)を取り出した。
次に、触媒基板上に形成されたCNTフォレストを、スクレーパーを用いて基板から削ぎ落とし、パウダー状のCNTを得た。
CNTフォレストを構成する、CNTの炭素純度は99.8%以上であり、結晶度(D/G比)は0.6~0.8であった。
また、得られたパウダー状のCNTから115本のCNTを任意に選択し、後述するTEM観察を行った。観察結果を表4に示す。
合計115本のCNTを観察した結果、観察された層数の中央値は6であり、最も多く観察された層数は6であった。
層数が5~7であるCNTの合計割合は83.5%であり、層数が4~8であるCNTの合計割合は95.7%であった。
層数が6であるCNTの外径の平均値は9.2nmであり、層数が5であるCNTの外径の平均値は8.1nmであり、層数が7であるCNTの外径の平均値は10.6nmであった。
TEM観察を行った115本のCNTの外径の平均値は9.2nmであり、内径の平均値は3.9nmであった。
SEM観察によるCNTフォレストを構成するCNTの1本当たりの長さは、平均247μmであった。
[TEM観察]
実施例および比較例で製造したパウダー状のCNTについて、以下の(1)~(3)の方法により、TEM観察、ならびにCNTの層数、外径、および内径の測定を行った。
(1)得られたパウダー状のCNTをエタノールに分散させ、マイクログリッドに滴下した。
(2)乾燥させたサンプルをFE-TEM(日本電子(株)製、JEM-2100F)を用いて観察し、TEM画像を得た。この際に、所定の本数のCNTを任意に選択した。
(3)各TEM画像について、ImageJを用いてCNTの層数、外径、および内径を測定した。CNTの外径および内径については、TEM画像に写るCNTにおいてそれぞれ3か所ずつ測定し、その平均値とした。TEM画像に写るCNTの外径または内径が目視で分かる程度にCNTの途中で変化している場合には、外径または内径が細い箇所、太い箇所、中程度の箇所の3か所を測定箇所として選択した。
[スピナビリティ評価]
100枚以上のCNTフォレストからCNTウェブを引き出したことがある3名の評価者が、実施例および比較例と同一の条件により製造したCNTフォレストの端部からCNTウェブを引き出すことにより、スピナビリティを以下の基準に沿って評価した。
各評価者はそれぞれ5枚のCNTフォレストについて上記操作を行い、その平均値を各評価者の評価とした。
3名の評価者の評価の平均値を、CNTの集合体のスピナビリティとした。
実施例1のCNTの集合体のスピナビリティは3.8、比較例1のCNTの集合体のスピナビリティは1.1、比較例2のCNTの集合体のスピナビリティは1.2、比較例3のCNTの集合体のスピナビリティは4.4であった。
5:CNTウェブを、CNTフォレストの端部から他方の端部まで1回で引き出すことができる。
4:CNTウェブを、CNTフォレストの端部から他方の端部まで2回で引き出すことができる。
3:CNTウェブを、CNTフォレストの端部から他方の端部まで3回で引き出すことができる。
2:CNTウェブを、CNTフォレストの端部から他方の端部まで4~6回で引き出すことができる。
1:CNTウェブを、CNTフォレストの端部から他方の端部まで7回以上で引き出すことができる、または、端部から他方の端部まで引き出すことができない。
[分散性評価]
実施例および比較例で得られたCNTフォレストにおいて、CNTをスクレーパーを用いてウェハから削ぎ落し、パウダー状のCNTの集合体を得た。
CNTの分散液を100回以上作製したことがある3名の評価者が、以下の操作を行った後、以下の基準で評価した。
ガラス製スクリュー管にパウダー状のCNTの集合体0.002gを測り取り、エタノール5mlを加え、40000Hzの超音波を2分間照射した。
目視により観察を行い、分散性を以下の基準で評価した。
なお、各評価者が、各パウダー状のCNTの集合体について、3回ずつ評価を行い、その平均値を各評価者の評価とした。
3名の評価者の評価の平均値をCNTの集合体の分散性の評価とした。
実施例1のCNTの集合体の分散性は2.8、比較例1のCNTの集合体の分散性は3.3、比較例例2のCNTの集合体の分散性は3.2、比較例3のCNTの集合体の分散性は1.4であった。
4:超音波照射後2分以内に均一に分散した。
3:超音波照射後2分以内に、わずかな塊が観察されるが実用上問題ない程度に分散した。
2:超音波照射後2分の時点で塊が観察され、実用上問題ない程度に分散させるためには3分以内の追加の分散が必要であった。
1:超音波照射後2分の時点で塊が観察され、実用上問題ない程度に分散させるためには3分を超える追加の分散が必要であった。

Claims (4)

  1. 複数のカーボンナノチューブ(CNT)を含む、CNTの集合体であり、
    前記集合体を構成する110本以上のCNTを透過型電子顕微鏡で観察した際に、
    最も多く観察される層数をn(nは3~15の整数)とした場合、前記観察をした全てのCNTの合計100%に対し、
    層数がn-1~n+1であるCNTの合計割合が22~36%であり、
    層数がn-2~n+2であるCNTの合計割合が50~70%であり、
    層数がnであるCNTの外径の平均値をX(nm)とした場合、
    層数がn-1であるCNTの外径の平均値がX-2.8(nm)~X+0.5(nm)であり、
    層数がn+1であるCNTの外径の平均値がX-0.5(nm)~X+2.8(nm)であり、
    前記観察をした全てのCNTの外径の平均値がX-1.5(nm)~X+1.5(nm)である、
    カーボンナノチューブの集合体。
  2. 前記観察をした全てのCNTの内径の平均値が1.0~6.0nmである、請求項1に記載のカーボンナノチューブの集合体。
  3. 前記集合体を構成するCNTの平均長さが10~1000μmである、請求項1に記載のカーボンナノチューブの集合体。
  4. 前記CNTの集合体が、基板上に設けられたCNTフォレストである、請求項1に記載のカーボンナノチューブの集合体。
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