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JP7688204B1 - ハードコートフィルム、及びそれを用いた成形品の製造方法、成形品、成形フィルム - Google Patents

ハードコートフィルム、及びそれを用いた成形品の製造方法、成形品、成形フィルム Download PDF

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JP7688204B1
JP7688204B1 JP2024097783A JP2024097783A JP7688204B1 JP 7688204 B1 JP7688204 B1 JP 7688204B1 JP 2024097783 A JP2024097783 A JP 2024097783A JP 2024097783 A JP2024097783 A JP 2024097783A JP 7688204 B1 JP7688204 B1 JP 7688204B1
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孝昭 河野
秀俊 佐藤
正章 熊谷
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Abstract

【課題】低温での成形性が良好であると共に、常温での屈曲性にも優れたフィルム成形用途に適したハードコートフィルムと、それを用いた成形品の製造方法、成形品、成形フィルムを提供する。【解決手段】プラスチック基材上に光硬化性樹脂組成物の硬化層を有するハードコートフィルムであり、前記光硬化性樹脂組成物が、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレートと、レベリング剤と、光重合開始剤と、を含み、前記プラスチック基材がオレフィン系基材であることを特徴とするハードコートフィルムである。【選択図】なし

Description

本発明は成形性に優れたハードコートフィルム、更にはそれを用いた成形品の製造方法、成形品、成形フィルムに関する。
従来、自動車の外装部品、例えばフェンダー、バンパー、ボンネット等の着色を行う場合には、スプレー塗装を用いる方法が一般的である。一方、この方法は塗装と乾燥を繰り返して行うため、大きな設備やスペース、そして多くの工数が必要であった。また莫大なエネルギ―を消費し、更には塗料が溶剤系の場合は、その揮発による環境への負荷増大等、多くの問題があった。
こうした問題に対し、予め着色された加飾フィルムを用いるフィルム成形方法がある。この方法は、スプレー塗装のような塗料を用いた場合と比較して、意匠の自由度を高めることができると共に、三次元的な凹凸形状を有する表面に対しても加飾が容易であり、また生産性にも優れる点から幅広く採用されている。例えば、フィルム表面に絵柄を印刷後、加熱により軟化させた状態で3次元成形を行い、その後金型にセットして射出成型を行うインサート成形や、予め成形された基材に、真空・圧空成形するTOM成形等が良く知られている。
これらの成形方法で用いる成形フィルムには、表面の硬度や耐擦傷性を向上させる目的で、ハードコート(以下HCという)層を設ける場合が一般的である。しかしながら、HC樹脂層を硬くすると、立体形状に加工する際に曲面においてマイクロクラックが入り、成形がしにくくなるという問題があった。そのため過去に出願人は、トリアジン環含有(メタ)アクリレートプレポリマーと平均一次粒子径が80~500nmの有機微粒子を含むハードコート剤を発明した(特許文献1)。この組成物は膜厚が1~10μmで十分な柔軟性と表面物性が両立可能な優れたHC剤であった。
こうした成形用途に適したHC剤を選定することで、加工面での制約はある程度緩和されるようになってきた。しかしながら、フィルム成形の用途が広がるにつれて、新たな技術課題や要求特性が出るようになってきている。例えば、サイズの大きなインサート成形の場合、プレフォーミング後に射出成形の金型にセットするまでの工程で、欠けや割れなどが発生し歩留まりが低下する場合が出てきた。またTOM成形では、比較的耐熱性の低い基材に成形する場合に、基材へのダメージを小さくするため、より低い温度での成形性が求められる場合もでてきた。そのため、ハンドリング性が良好な常温での屈曲性を有すると共に、より低い温度での成形が可能な成形用HCフィルムが求められるようになってきている。
特許第4848200号
本発明の課題は、耐擦傷性が良好で、低温での成形性が良好であると共に、常温での屈曲性にも優れたフィルム成形用途に適したHCフィルムと、それを用いた成形品の製造方法、成形品、成形フィルムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、ポリプロピレン基材上に光硬化性樹脂組成物の硬化層を有するハードコートフィルムであり、前記光硬化性樹脂組成物が、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、レベリング剤(B)と、光重合開始剤(C)と、を含み、前記ポリプロピレン基材が造核剤を含まないポリプロピレンフィルムであり、JISK7136に準拠したヘイズが10%未満であることを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
請求項2の発明は ポリプロピレン基材上に光硬化性樹脂組成物の硬化層を有するハードコートフィルムであり、前記光硬化性樹脂組成物が、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、レベリング剤(B)と、光重合開始剤(C)と、を含み、前記ポリプロピレン基材が造核剤を含まないポリプロピレンフィルムであり、マンドレルテスタによる180°の折り曲げテストでクラックが入らない最小径が4mm以下であることを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
請求項3の発明は前記光硬化性樹脂組成物が、更にナノアルミナ粒子(D)を含むことを特徴とする請求項1記載のハードコートフィルムを提供する。
請求項4の発明は 請求項1~いずれか記載のハードコートフィルムを、金型を用いて賦形後、光硬化性樹脂硬化層とは反対側から溶融樹脂を射出して樹脂成形品を形成するインサート成形品の製造方法を提供する。
請求項5の発明は 請求項1~いずれか記載のハードコートフィルムを用いたインサート成形品又はアウトモールド成形品を提供する。
請求項6の発明は 請求項1~いずれか記載のハードコートフィルムに、更に加飾層又は/及び感圧接着剤層を有することを特徴とする成形フィルムを提供する。
本発明のHCフィルムは、破断伸度が高く耐擦傷性に優れ、また低温での成形性が良好であると共に、常温での屈曲性にも優れているため、インサート成形やアウトモールド成形等のフィルム成形で用いるHCフィルムとして有用である。
本発明の光硬化性樹脂組成物の構成は、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネート(以下IPDIという)を反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下PETAという)を更に反応させた構造を有するウレタンアクリレート(以下ウレアクという)(A)と、レベリング剤(B)と、光重合開始剤(C)を含んでいる。なお、本明細書において(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの双方を包含し、(ポリ)エチレングリコールとは、エチレングリコールとポリエチレングリコールの双方を包含する。
前記(A)の合成で使用する脂環式ジイソシアネートのIPDIは、黄変が無く耐候安定性に優れると同時に剛性が高く、硬化物の硬度を上げることができる。そして(ポリ)エチレングリコールと反応させることで、硬化物の延性を向上させ、良好な成形性を確保することができる。また炭素鎖が非常に短いエチレングリコールを用いることで、ポリエチレングリコールを用いる場合よりも分子内のウレタン結合濃度を高くすることが可能となり、より耐薬品性に優れた、剛性の高い直鎖構造の主骨格を形成することができる。
前記(A)の合成方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。反応は無溶媒下でも良いが、(A)の分子量が大きくなるにつれて攪拌が困難となる場合があるため、MEK等のケトン類、キシレン等の芳香族不活性溶媒などを用いても良い。また(ポリ)エチレングリコール及びPETAの水酸基と、イソシアネート基との反応には、触媒を用いることが好ましい。その場合の例としては、ジブチルスズジラウレート等の錫系、ナフテン酸コバルト等の金属アルコキシド系が挙げられる。反応温度は適宜設定可能であるが40~120℃が好ましく、60~100℃が更に好ましい。
前記(A)の重量平均分子量(以下Mwという)は2,000~12,000が好ましく、3,000~11,000が更に好ましく、3,500~10,000が特に好ましい。2,000以上とすることで破断伸度が高くなり十分な成形性を確保することができ、12,000以下とすることで耐摩耗性や耐擦傷性を十分確保することができる。エチレングリコールを用いる場合の(A)のMwは、反応させるエチレングリコールとIPDIのモル比により調整が可能で、エチレングリコールに対するIPDIのモル比を近づけると、Mwは大きくなる傾向がある。なおMwは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、スチレンジビニルベンゼン基材の充填剤を用いたカラムでテトラハイドロフラン溶離液を用いて、標準ポリスチレン換算の分子量を測定、算出した。
前記(A)の配合量は、固形分全量に対し70~95重量%が好ましく、75~93重量%が更に好ましく、80~92重量%が特に好ましい。70重量%以上とすることで十分な成形性や屈曲性を確保することができ、95重量%以下とすることで十分な耐擦傷性を確保することができる。
本発明に使用されるレベリング剤(B)は、塗工時のレベリング特性を向上させると共に、硬化皮膜の耐擦傷性を向上させる目的で配合される。硬化後の皮膜からブリード等により経時的に欠落することが無く、耐候性の効果を長期的に持続できる点で、バインダー樹脂と重合して硬化塗膜を形成できる反応性官能基を有することが好ましい。例えばフッ素系、シリコーン系、フッ素シリコーン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中では、塗膜表面の大きな表面張力差を均一化できるシリコーン系のポリシロキサン系化合物が好ましい。例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエステル変性シロキサン、ポリエーテル変性シロキサン等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記(B)の配合量としては、固形分全量に対し0.1~3重量%が好ましく、0.3~2重量%が更に好ましい。この範囲とすることで、十分なレベリング性を確保し安定した塗膜外観とすることができる。市販品としてはBYK-UV3570(商品名:BYK Chemie社製、アクリロイル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン化合物)等が挙げられる。
本発明に使用される光重合開始剤(C)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α-ヒドロキシアセトフェノン系として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの中では、黄変しにくいα-ヒドロキシアセトフェノン系を含むことが好ましく、市販品としてはOmnirad127D、184及び2959(商品名:IGM Resins社製)などが挙げられる。前記(C)のラジカル重合性分100重量部に対する配合は2~15重量部が好ましく、5~12重量部が更に好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物(以下本組成物という)には、更にナノアルミナ粒子(D)を含むことが好ましい。(D)は、硬化層の硬度を上げて耐摩耗性を向上させ、特に洗車機などによって引き起こされる引っ掻き傷への耐性向上が可能となる。
前記(D)の一次平均粒子径は10~300nmが好ましく、30~200nmが更に好ましく、50~150nmが特に好ましく、70~100nmがとりわけ好ましい。10nm以上とすることで耐洗車傷性を向上させることができ、300nm以下とすることでフィルムでの良好な光学特性を確保できる。
前記(D)の配合量は、樹脂組成物の固形分全量に対し0.1~20.0重量%が好ましく、0.5~15.0重量%が更に好ましく、1.0~10.0重量%が特に好ましい。0.1重量%以上とすることで耐洗車傷性を向上させることが期待でき、20.0重量%以下とすることで十分な成形性を確保できる。
本組成物には、更に光安定剤(E)を含むことが好ましい。(E)の配合により、屋外で使用した場合の紫外線暴露や、輻射熱による硬化皮膜の劣化を低減することができる。例えば、紫外線により光劣化したポリマーから生ずるアルキルラジカルやパーオキシラジカルを効率よくトラップするラジカル補足剤(e1)や、吸収した紫外線のエネルギーを熱エネルギーなどに変換することにより、ポリマーの分解を抑制する紫外線吸収剤(e2)などが挙げられる。
前記(e1)としては、例えばヒンダードアミン系(以下HALS系と言う)やヒンダードフェノール系、芳香族アミン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、低濃度でもラジカル補足効率が高いHALS系が好ましい。(e1)の配合量は、固形分全量に対し1~10重量%が好ましく、2~8重量%が更に好ましく、3~6重量%が特に好ましい。この範囲とすることで、十分な光安定性を確保することが出来る。HALS系の市販品としてはTinuvin123及びTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製)等が挙げられる。
前記(e2)は、エネルギーが高い有害な紫外線領域に吸収帯域を持つラジカル連鎖開始阻止剤であり、(e1)との併用により、耐候性をより向上及び安定させることが可能となる。例えばベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では紫外線の長波長部を強く吸収することが可能なヒドロキシフェニルトリアジン系が好ましい。(e2)の配合量は、固形分全量に対し0.3~5重量%が好ましく、0.5~3.0重量%が更に好ましく、0.6~1.5重量%が特に好ましい。この範囲とすることで、十分な紫外線吸収特性を確保することが出来る。また前記(e1)と(e2)を合計した(E)の配合量は、固形分全量に対し1.0~12重量%が好ましく、1.5~10重量%が更に好ましく、4.0~8.0重量%が特に好ましい。1.0重量%以上とすることで耐候性の向上が期待でき、12重量%以下とすることで過剰配合とならず、基材との十分な密着性を確保できる。市販品としてはTinuvin460及び477(商品名:BASFジャパン社製)等が挙げられる。
本組成物には、性能を損なわない範囲で必要に応じて、反応性希釈剤、密着促進剤、ブルーイング剤、顔料、消泡剤、増粘剤、沈澱防止剤、帯電防止剤、防曇剤、抗菌剤、ワックス、つや消し剤、親水剤、撥水剤、無機フィラー、有機微粒子等を添加してもよい。
前記反応性希釈剤としては、低粘度で(A)との相溶性に優れる点で、多官能(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。例えば2官能では(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレートが、3官能ではトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが、4官能でジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレートが、5官能ではジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが、6官能ではジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記反応性希釈剤の配合量としては、(A)100重量部に対し20重量部以下が好ましく、15重量部以下が更に好ましい。20重量部以下とすることで、十分な成形性を確保しつつ反応性を向上させることが出来る。また固形分全量に対する配合比率としては15重量%以下が好ましく、10重量%以下が更に好ましい。
本組成物をプラスチック基材に塗工する際には、塗工特性を向上させるため溶剤で希釈してもよい。例えばエタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKという)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMという),ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等があげられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。希釈する場合の固形分としては10~70%が例示されるが、特に指定は無く、塗工しやすい粘度となるように適宜設定可能である。
本組成物を塗工するプラスチック基材は、オレフィン系基材である。オレフィン系基材は、アクリル等の他フィルムと比較し、厚い場合でも屈曲性に優れる基材である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリシクロオレフィン、及びこれらの共重合体等が挙げられる。これらの中では、耐熱性、耐油性及び熱変形温度が低い点でポリプロピレンが好ましい。なおポリプロピレンとは、少なくともポリプロピレンを含む重合体であり、具体的にはホモポリプロピレン、及び他オレフィンとの共重合体を指すものとする。
上記ポリプロピレン基材は、造核剤を含まないことが好ましい。造核剤は、高分子の結晶化を促進させる添加剤である。造核剤の添加により、結晶成長までの誘導期間を短縮させ、ポリマーの結晶化速度を向上させることができる。一方、造核剤を添加しない場合は、結晶の核となる物質が無くなるため、透明性がより向上する傾向がある。また結晶化がゆっくり進むため、分子間の結合強度が低くなる傾向があり、良好な屈曲性確保できると共に、成形温度もより低くできる傾向が有る。
上記ポリプロピレン基材は、本組成物との密着性を向上させる目的で、表面処理を行うことができる。例えば、プライマー処理やサンドブラスト法、溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、あるいはコロナ放電処理、クロム酸処理、オゾン・紫外線照射処理などの表面の酸化処理などを挙げることができる。
前記ポリプロピレン基材の厚みは特に限定されず、50~500μmが例示され、用途に合わせて適宜設定可能である。市販品としてはピュアサーモAG-356AS(商品名:出光ユニテック社製、厚み200μm、造核剤を含まないポリプロピレンフィルム)等が挙げられる。
本組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成できる。塗工する膜厚は乾燥時で1μm~20μmが例示できるが、これに限定されるものではない。
本組成物を硬化させる際に用いる紫外線照射の光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあり、また照射する雰囲気は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。また紫外線照射時にバックロールの加温や、IRヒーターなどにより塗膜を加熱することで、より硬化性を上げることができる。照射条件としては照射強度500mW/cm~3000mW/cm、露光量50~400mJ/cmが例示されるが、これに限定されるものではない。
本組成物をプラスチック基材に塗工し硬化させたHCフィルム(以下本HCフィルムという)は、130℃雰囲気下での破断伸度が50%以上であることが好ましく、100%以上であることが更に好ましく、200%以上が特に好ましい。破断伸度を50%以上とすることで、十分な成形性が期待できる。
本HCフィルムには、必要に応じ加飾層、接着層を設けても良い。また補強層としてバッキングシート層を設けても良い。基材に対するこれらの層の配置は、HC層を最上層面とする以外は任意で良い。HC層以外の加飾層又は/及び接着層又は/及びバッキングシート層を含む積層体を、以下本成形フィルムという。
本成形フィルムの層構成としては、例えばHC層/基材/加飾層/接着層、HC層/加飾層/基材/接着層、HC層/基材/加飾層/バッキングシート層、HC層/加飾層/基材/バッキングシート層、HC層/基材/接着層/バッキングシート層、HC層/加飾層/基材/接着層/バッキングシート層、HC層/基材/加飾層/接着層/バッキングシート層等が例示できるが、これらに限定されるものではない。また各層間には密着性を向上させる目的で、更にプライマー層及び接着層を配しても良い。
前記加飾層は、通常、印刷インキを用いグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写印刷、インキジェット印刷等の公知の印刷方法で形成することができる。印刷インキのバインダーとしては、例えばアクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系等を単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。更にこれらに加え、顔料、染料などの着色剤、安定化剤、可塑剤、硬化剤、触媒などを適宜混合したものが使用される。
前記着色剤としては、チタン白、弁柄、群青などの無機顔料、ハンザイエローA、フタロシアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム、真鍮等の金属顔料や、パール顔料、蛍光顔料等を単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。また印刷インキの代わりとして、アルミニウム、インジウム、クロム、ニッケル、金、銀等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング、無電解めっき等の方法で製膜しても良い。
前記加飾層の厚みとしては、印刷インキを用いる場合は3~50μmが好ましく、5~30μmが更に好ましい。この範囲とすることで隠蔽性を高くすることができ、又グラデーション等の複雑な意匠を十分表現することができる。
前記接着層は、通常、粘着性の感圧型接着剤層である。接着層には、例えばアクリル系、ポリオレフィン系、ゴム系、ポリエステル系、シリコーン系、ポリウレタン系等の粘着性ポリマーを含む。粘着性ポリマーは、イソシアネート系、エポキシ系、金属キレート系等の架橋剤により架橋されていても良い。また接着層は熱硬化性であっても、熱可塑性であっても、光硬化性であっても良い。これらの中では、高い透明度や耐候性などの点でアクリル系が好ましく、架橋されたアクリル系が更に好ましい。接着層には粘着付与剤を含んでいても良い。
前記接着層はグラビアコーター、フレキソコーター、ロールコーター、ナイフコーター、コンマコーター等の公知の方法を用いて形成することができる。また予めシート形状に成形された粘着層をラミネートしても良い。
前記接着層の厚みとしては10~100μmが好ましく、20~80μmが更に好ましく、25~60μmが特に好ましい。10μm以上とすることで未着体との密着性が期待でき、100μm以下とすることで高温環境下でのフィルム端部からのはみだしを軽減することができ、かつ鉛筆硬度の低下を抑制することができる。
前記バッキングシート層は、インサート成形時に、腰の強さを付与して予備成形での取り扱いを容易にし、また射出成形樹脂との密着性向上や射出時の熱ダメージ抑制、更には下地の隠蔽性向上を目的で配置する。例えばポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系、アクリロニトリルブタジエンスチレン(以下ABSという)系等が挙げられる。バッキングシート層は着色されていても良い。
前記バッキングシートの熱変形温度(荷重たわみ温度)は、85~120℃以下であることが好ましい。熱変形温度が85℃以上とすることで、加飾層の印刷インキを乾燥する際の熱による変形や歪を十分抑制することが可能となり、120℃以下とすることで、成形フィルムを予備成形する時に高温にする必要が無くなり、予備成形時の伸び性のばらつきや歪みを十分抑制することができる。そのため、バッキングシートの材料としては、ポリプロピレン(荷重たわみ温度:100℃)、ABS系(同:95℃)等が好ましい。
本成形フィルムには本組成物が塗布された面の保護のため、保護フィルムを貼り合わせても良い。保護フィルムを用いることで、インサート成形やアウトモールド成形プロセスでの傷つき防止ができ、
歩留まり向上が期待できる。
本成形フィルムをインサート成形で用いる方法としては、例えば本組成物が塗布された面を金型の内壁面に向かうよう(本組成物硬化層の反対面が成形樹脂と接するよう)に配置し、必要に応じて本HCフィルムを金型形状に追従させ予備成形し、次に金型を閉じてキャビティ―内に溶融状態の成形樹脂を射出させ、樹脂を固化させることにより樹脂成形品を形成することができる。
上記予備成形を行う方法としては、本HCフィルムを軟化点以上に予備加熱して金型に配置し、金型に設けられた吸引孔を通じて真空吸引する方法や、射出成形用金型とは別の成形用金型を用い、真空成形や圧空成形、プレス成形等の公知の成形方法を用いることができる。またこれらの予備成形を行わず、成形樹脂による射出圧により、成形と射出樹脂との一体成形を同時に行うことも可能である。
上記射出成形する樹脂としては、射出成形が可能な公知の樹脂を用いることが可能である。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスルホン系樹脂等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。自動車のボディーのようにサイズが大きい場合や、サイズが小さくても肉厚が薄い場合には、成形後の収縮率をHCフィルムのそれと近似させることで、反り等の不具合を回避することができる。本成形フィルムをインサート成形する際には、射出される樹脂との密着面はバッキングシート層又は接着剤層であることが好ましい。
ポリプロピレン基材の成形用HCフィルムを用い、ポリプロピレン樹脂により射出成形するような、HCフィルムの基材と射出成型樹脂を同一化することで、成形物のモノマテリアル化が可能となる。モノマテリアルで構成された成形物は、廃棄する際に素材ごとに分別する必要が無くなるためリサイクルが容易であり、またリサイクルする際に素材の混合を防げることで、リサイクル品の品質を向上させることができる。
更に本成形フィルムは、アウトモールド成形にも用いることができる。例えば、TOM(Three-Dimensional Overlay Method)成形に用いても良い。TOM成形は、気密ボックス内にて予め成形された基材に、真空・圧空成形にて3次元表面加飾を行うフィルム成形方法であり、本成形フィルムを用いることで基材の材質を問わず、3次元の大型製品にも対応可能である。本成形フィルムをTOM成形する際には、成形品と密着する面は接着剤層であることが好ましい。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げて詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。また配合量は固形分換算とし重量部を示す。
ウレアク1の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)825重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)438重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw6,200で6官能のウレアク1を得た。
ウレアク2の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)930重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)886重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw3,200で6官能のウレアク2を得た。
上記製法に準じて、ウレアク1、2と同骨格でMw違いのウレアク3を、エチレングリコールの代わりにポリエチレングリコールを用いたウレアク4を、(ポリ)エチレングリコール骨格を有さないウレアクAを得た。
ウレアク3:PETA-IPDI-(エチレングリコール-IPDI)n-PETA骨格、
6官能、固形分50%、Mw 9,800
ウレアク4:PETA-IPDI-ポリエチレングリコール-IPDI-PETA骨格、
6官能、固形分50%、Mw 6,000
ウレアクA:2HEA-HDIアロファネート-2HEA骨格、
2官能、固形分50%、Mw3,600
配合例1~8
前記(A)として上記で調整したウレアク1~4を、(B)としてBYK-UV3570(商品名:BYK Chemie社製、アクリロイル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン化合物)を、(C)としてOmnirad2959及び127D(商品名:IGM Resins社製)を、(D)として平均粒子径が70nmのナノアルミナ微粒子を、(e1)としてTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製)を、(e2)としてTinuvin477(商品名:BASFジャパン社製)を、バインダーとして上記ウレアクA及びDPHAを、表1の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が30%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、配合例1~8の光硬化性樹脂組成物を得た。
評価用プラスチック基材
プラスチック基材として、下記に記載したポリプロピレン、PET、ポリカーボネート(以下PCという)、アクリル、アクリル/PCの複合基材を用いた。
ポリプロピレン:ピュアサーモ AG-356AS(商品名:出光ユニテック社製、厚み200μm、造核剤を含まないポリプロピレンフィルム)
PET:U403(商品名:東レ社製、厚み100μm)
PC:PC-1151(商品名:帝人社製、厚み200μm)
アクリル:HBA007P(商品名:三菱ケミカル社製、厚み75μm)
アクリル/PC複合:ユーピロンフィルム DF02PUL(商品名:三菱ガス化学社製、厚み125μm及び254μm)
実施例及び比較例のHCフィルム調製
HC樹脂として配合例1~8の光硬化性樹脂組成物を用い、上記評価用プラスチック基材に乾燥膜厚で3μmとなるように塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、高圧水銀ランプで出力1300mW/cm、積算光量が200mJとなる様に紫外線照射し、評価用HCフィルムを調製した。アクリル/PC複合基材については、PMMA面側に塗布した。
表1
評価方法は以下の通りとした。
透明性:ビック・ガードナー社製のヘイズメーターHAZE―GARDiを用いJISK7136に準拠してヘイズを測定し、10%未満を〇、10%以上を×とした。
耐薬品性:硬化皮膜に日焼け止めクリーム、ニュートロジーナSPF45(商品名:ジョンソン・エンド・ジョンソン社製)を塗布し、80℃24時間放置させ、その後室温に戻し、拭き取ったのち表面を観察した。塗布の跡なしを◎、跡ありを〇、皮膜の剥がれを×とした。
耐摩耗性:スガ試験機製の摩擦試験機FR-IBSを用い、ハードコートフィルムの樹脂組成物塗布面を、試験用白綿布(カナキン3号)を取り付けた摩擦子(直径16mm)で9Nの荷重をかけて1往復/1秒の速さで100mm往復させ、100往復後の傷の有無を確認し、傷無しを○、傷有りを×とした。
密着性:JIS K 5600-5-6のクロスカット法に準拠し、塗工面に1mm間隔で10×10にマス目を作成し、セロハンテープCT-24(商品名:ニチバン社製)を貼り、上方に引っ張り剥離状況を確認し、剥離無しの場合を〇、剥離有りの場合を×とした。
剥離無し:100/100、剥離有り:0/100~99/100
成形性:HCフィルムを横25mm×縦110mmにカットし、ミネベア社製TechnoGraph TGI-1KNを用い、チャック間距離50mmで雰囲気温度130℃、引っ張り速度300mm/分で引っ張り試験を行った。評価は目視でHC層の割れを確認し、伸び率が50%未満を×、50%~100%を△、100%超~200%を〇、200%超を◎とした。
計算式:50mmを基準として何mm伸びたかで計算。
伸びた長さ(mm)/50mm×100=伸び率%
耐擦傷性:東洋精機社製の摩耗試験機を用い、接触面積が4cmのスチールウール#0000の上に500gの荷重を載せ、往復速度30回/分で10往復させた。その後試験前後のヘイズをJIS K7136に準拠し、ビック・ガードナー社製のヘイズメーターHAZE―GARDiを用いて測定し、ヘイズの上昇率が5%以上の場合を×、5~1%の場合を〇、1%未満の場合を◎とした。
成形温度:布施真空社製のTOM成形機NGF-T-0203を用い、ハードコートフィルムを加熱後、圧空条件300kPaで15秒間、直径30mm×20mmHの円柱型を用いて真空圧空成形を行った。その際、完全に賦形できる温度をそのフィルムにおける成形温度とした。評価方法は、125℃未満を◎、125~150℃を〇、150℃超及び成形不可を×とした。
屈曲性:ビック・ガードナー社製の円筒形マンドレルテスタCAT―NO.5710を用い、サンプルサイズ120mm×30mmの試験フィルムで180°の折り曲げを行い、クラックが入らない径を測定した。評価方法は、HC面が外側(外折)とした際にR4mm以下の場合を〇、5mm~7mmの場合を△、8mm以上の場合を×とした。
実施例評価結果
表2
比較例評価結果
表3

実施例は透明性、耐薬品性、耐摩耗性、密着性、成型性、耐擦傷性、成形温度、屈曲性、全ての面で問題はなく良好であった。
一方、ポリプロピレン基材を用いた場合でも、HC樹脂のバインダーが(ポリ)エチレングリコール骨格を有さないウレアクAを用いた比較例1、DPHAを用いた比較例2は成形性が低く、成形ができず、特に比較例2は屈曲性も劣っていた。またPET基材の比較例3は成形性と成形温度が劣り、PC基材の比較例4は成形温度が高く、屈曲性も不十分だった。更にアクリル基材の比較例5は屈曲性が劣り、アクリル/PC複合基材の比較例6及び7は成形温度が高く、屈曲性も厚みが増すほど低下し、いずれも本願発明に適さないものであった。

Claims (6)

  1. ポリプロピレン基材上に光硬化性樹脂組成物の硬化層を有するハードコートフィルムであり、前記光硬化性樹脂組成物が、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、レベリング剤(B)と、光重合開始剤(C)と、を含み、
    前記ポリプロピレン基材が造核剤を含まないポリプロピレンフィルムであり、
    JISK7136に準拠したヘイズが10%未満であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. ポリプロピレン基材上に光硬化性樹脂組成物の硬化層を有するハードコートフィルムであり、前記光硬化性樹脂組成物が、(ポリ)エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、レベリング剤(B)と、光重合開始剤(C)と、を含み、
    前記ポリプロピレン基材が造核剤を含まないポリプロピレンフィルムであり、
    マンドレルテスタによる180°の折り曲げテストでクラックが入らない最小径が4mm以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
  3. 前記光硬化性樹脂組成物が、更にナノアルミナ粒子(D)を含むことを特徴とする請求項1記載のハードコートフィルム。
  4. 請求項1~3いずれか記載のハードコートフィルムを、金型を用いて賦形後、光硬化性樹脂硬化層とは反対側から溶融樹脂を射出して樹脂成形品を形成するインサート成形品の製造方法。
  5. 請求項1~3いずれか記載のハードコートフィルムを用いたインサート成形品又はアウトモールド成形品。
  6. 請求項1~3いずれか記載のハードコートフィルムに、更に加飾層又は/及び感圧接着剤層を有することを特徴とする成形フィルム。
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