JP7684061B2 - 硬化性樹脂組成物及びこれを用いた積層フィルム - Google Patents
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Description
1. ラジカル重合性基と、炭素数6~10の分岐アルキレン基とを有するウレタンウレア化合物を含有する、硬化性樹脂組成物。
2. ウレタンウレア化合物の一部又は全部が、アルキル基が置換しても良い二価の脂肪族環式基をさらに有する、前記項1に記載の硬化性樹脂組成物。
3. (メタ)アクリレート化合物及び光重合開始剤をさらに含有する、前記項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
4. さらに有機溶剤を含有する、前記項1~3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
5. ウレタンウレア化合物が、以下の特性:
ウレタンウレア化合物に250nm~350nmの波長の紫外線を積算光量500mJ/cm2で照射して生成した厚さ3μm以上のウレタンウレア硬化膜において、
(1)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で前記厚さの1/10だけ押し込んだ際の弾性率が3.5GPa~5.4GPaであること、及び
(2)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で荷重100mNになるまで押し込んだ際の「接触剛性-変位グラフ」に屈曲点が存在しないこと、
を有することを特徴とする、前記項1~4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
6. 基材に前記項1~5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化膜を積層させてなる積層フィルム。
7. 成形するために用いられる、前記項6に記載の積層フィルム。
8. 前記項6又は7に記載の積層フィルムの当該硬化膜を最表面に有する成形品。
9. ウレタンウレア化合物を製造する方法であって、
(a)ポリイソシアネート化合物
(b)炭素数6~10であって、2級水酸基及び3級水酸基の少なくとも一方の水酸基を有するジオール化合物
(c)第1級アルカノールアミン及び/又は第2級アルカノールアミン
(d)水酸基含有(メタ)アクリレート化合物
を含む出発材料を反応させる工程を含むことを特徴とするウレタンウレア化合物の製造方法。
10.ウレタンウレア化合物であって、以下の特性:
ウレタンウレア化合物に250nm~350nmの波長の紫外線を積算光量500mJ/cm2で照射して生成した厚さ3μm以上のウレタンウレア硬化膜において、
(1)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で前記厚さの1/10だけ押し込んだ際の弾性率が3.5GPa~5.4GPaであること、及び
(2)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で荷重100mNになるまで押し込んだ際の「接触剛性-変位グラフ」に屈曲点が存在しないこと、
を有することを特徴とする、ウレタンウレア化合物。
11 基材フィルム
12 硬化フィルム(硬化膜)
13a 溶融した樹脂
13 硬化後の樹脂層
21a 雄型
21b 雌型
30 成形体(製品)
A 折り曲げ部分
(1)ウレタンウレア化合物及びその製造方法
(1-1)ウレタンウレア化合物
本発明の硬化性樹脂組成物(本発明組成物)は、ラジカル重合性基と、炭素数6~10の分岐アルキレン基(以下、単に「分岐アルキレン基」ともいう。)とを有するウレタンウレア化合物(本発明化合物)を含有することを特徴とする。
-R1-A-R2-B-
を繰り返し単位として、これが1個又は2個以上結合した構造が挙げられる。
-R1-A-R2-A-R3-A-R4-B-R5-B-
-R1-A-R2-A-R3-B-R4-B-R5-B-
-R1-A-R2-A-R3-A-R4-B-R5-B-
-R1-A-R2-A-R3-A-R4-B-R5-B-R6-B-
-R1-A-R2-A-R3-A-R4-B-R5-B-R6-B-R7-B-
を繰り返し単位として、これが1個又は2個以上結合した構造(上記R1~R7は、互いに異なっていても良い有機基である。)が挙げられる。
-CH2CH(C4H9)-
-CH2CH(C5H11)-
-CH2CH(C6H13)-
-CH2CH(C7H15)-
-CH2CH(C8H17)-
ウレタンウレア化合物に250nm~350nmの波長の紫外線を積算光量500mJ/cm2で照射して生成した厚さ3μm以上のウレタンウレア硬化膜において、
(1)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で前記厚さの1/10だけ押し込んだ際の弾性率が3.5GPa~5.4GPaであること(特性A)、及び
(2)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で荷重100mNになるまで押し込んだ際の「接触剛性-変位グラフ」に屈曲点が存在しないこと(特性B)、
を有することが望ましい。
本発明化合物の製造方法は、特に限定されないが、以下の方法を好適に採用することができる。すなわち、例えば(a)ポリイソシアネート化合物、(b)炭素数6~10であって、2級水酸基及び3級水酸基の少なくとも一方の水酸基を有するジオール化合物、(c)第1級アルカノールアミン及び/又は第2級アルカノールアミン及び(d)水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を含む出発材料を反応させる工程を含む方法によって本発明化合物を好適に製造することができる。
ポリイソシアネート化合物としては、分子内にイソシアネート基を2個以上有する化合物であれば特に限定されない。例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート;ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ポリイソシアネートのほか、イソシアネートの3量体又は多量体(アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体、アロファネート体)が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。本発明では、特にジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネートが好ましい。
炭素数6~10であって2、級水酸基及び3級水酸基の少なくとも一方の水酸基を有するジオール化合物とは、ジオール化合物全体の炭素数が6~10であり、かつ、ジオール化合物の有する2個の水酸基のうち少なくとも1個は2級水酸基(第二級炭素原子に結合している水酸基)又は3級水酸基(第三級炭素原子に結合している水酸基)であるものを指し示す。
で示されるジオール化合物を好適に用いることができる。
第1級アルカノールアミン及び/又は第2級アルカノールアミンとしては、第1級アミノ基又は第2級アミノ基と水酸基とを有する化合物であれば特に限定されず、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、1,1,2,2-テトラメチルモノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-ブチルエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-アミノメチル-1-プロパノール等が挙げられる。れらは、1種を単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。本発明では、特にモノエタノールアミンが好ましい。
水酸基を含有する(メタ)アクリレート化合物としては、水酸基を1個以上有するものであれば特に限定されない。例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1~16(好ましくは1~12)のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、脂肪酸変性-グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を1個有する化合物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイル-オキシプロピル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個有する化合物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を3個以上有する化合物を挙げることができる。
本発明組成物は、本発明化合物を必須成分とするものであり、通常は本発明化合物が有機溶剤に溶解した溶液の形態をとることができる。
(メタ)アクリレート化合物は、硬化に寄与できるものであれば限定されず、例えばアルキル基含有(メタ)アクリレート化合物、芳香環含有(メタ)アクリレート化合物、エーテル鎖含有(メタ)アクリレート化合物、窒素含有(メタ)アクリレート化合物等の各種の化合物を用いることができる。これら(メタ)アクリレート化合物は、水酸基を含む化合物又は水酸基を含まない化合物のいずれでも良い。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤としては、電子線(EB)、紫外線(UV)、赤外線(IR)等の活性エネルギー線により重合を開始させるものであれば特に限定されない。例えば、ジメチル-2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4-フェニルベンゾフェノン、t-ブチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-4-モルホリノブチロフェノン、2-(ジメチルアミノ)-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。これらの光重合開始剤は、公知又は市販のものを用いることもできる。
本発明は、基材に本発明組成物の硬化膜を積層させてなる積層フィルムを包含する。すなわち、本発明は、基材と、その上に形成された本発明組成物の硬化膜とを含む積層フィルムを含む。
塗膜形成工程では、基材上に本発明組成物の塗膜を形成する。塗膜を形成する方法は、特に限定されないが、例えば液状の本発明組成物を基材上に塗布することによって形成することができる。塗布方法は、特に限定されず、例えば刷毛塗り、スプレー、浸漬、ドクターブレード、バーコーター等による方法のほか、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷法等の印刷方法も採用することができる。
硬化工程では、前記塗膜に活性エネルギー線を照射することにより硬化膜を得る。活性エネルギー線としては、特に限定されず、例えば例えば電子線(EB)、紫外線(UV)、赤外線(IR)等が挙げられる。本発明では、特に比較的簡易に硬化を実施できるという点で紫外線を好適に用いることができる。紫外線を利用する場合、その光源も限定的でなく、例えば高圧水銀ランプ、鉄ドープのメタルハライドランプ、ガリウムランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザ、LED等が挙げられる。従って、これらを備えた公知又は市販の装置を用いて硬化させることができる。
・デスモジュールW:住化コベストロウレタン(株)製、商品名、固形分濃度100%、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート
・デスモジュールI:住化コベストロウレタン(株)製品、商品名、固形分濃度100%、イソホロンジイソシアネート
・1,2-ヘキサンジオール(1,2-HD):東京化成工業(株)製、固形分濃度100%
・1,2-オクタンジオール(1,2-OD):東京化成工業(株)製、固形分濃度100%
・1,2-デカンジオール(1,2-DD):東京化成工業(株)製、固形分濃度100%
・1,10-デカンジオール(1,10-DD):東京化成工業(株)、固形分濃度100%
・1,2-ヘキサデカンジオール(1,2-HDD):東京化成工業(株)、固形分濃度100%
・モノエタノールアミン:東京化成工業(株)製、固形分濃度100%
・4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン):東京化成工業(株)製、固形分濃度100%
・HEAA:KJケミカルズ(株)製、商品名、ヒドロキシエチルアクリルアミド、固形分濃度100%
・ACMO:KJケミカルズ(株)製、 商品名、アクリロイルモルホリン、固形分濃度100%
・アロニックスM-306:東亜合成(株)製、商品名、固形分濃度100%、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(ペンタエリスリトールトリアクリレートの含有量65~70%)
・MEK:メチルエチルケトン
・IC-184:BASF(株)製、商品名、固形分濃度100%、イルガキュア184(光重合開始剤)
・PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤)
・BYK-UV3500:BYK(株)、商品名、固形分濃度100%、アクリル変性ジメチルシリコーン
(2-1)ウレタンウレア化合物の合成
ウレタンウレア化合物の製造例1
容量1LのナスフラスコにデスモジュールW(100重量部)と1,2-HD(29重量部)、MEK(162重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にモノエタノールアミン 7重量部を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にアロニックスM-306(25重量部)を加え、80℃で4時間撹拌し、ラジカル重合性基を持つウレタンウレア化合物1を得た。(理論分子量:6500、アクリル当量:1083g/eq、ウレタン当量:244g/eq、ウレア当量:1383g/eq)
容量1LのナスフラスコにデスモジュールW(100重量部)と1,2-OD(37重量部)、MEK(169重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にモノエタノールアミン(7重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にアロニックスM-306(25重量部)を加え、80℃で4時間撹拌し、ラジカル重合性基を持つウレタンウレア化合物2を得た。(理論分子量:6900、アクリル当量:1150g/eq、ウレタン当量:257g/eq、ウレア当量:1459g/eq)
容量1LのナスフラスコにデスモジュールW(100重量部)と1,2-DD(44重量部)、MEK(176重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にモノエタノールアミン(7重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にアロニックスM-306(25重量部)を加え、80℃で4時間撹拌し、ラジカル重合性基を持つウレタンウレア化合物3を得た。(理論分子量:7200、アクリル当量:1200g/eq、ウレタン当量:269g/eq、ウレア当量:1525g/eq)
容量1LのナスフラスコにデスモジュールW(100重量部)と1,2-HDD(65重量部)、MEK(197重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にモノエタノールアミン(7重量部)を加え、80℃で4時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にアロニックスM-306(25重量部)を加え、80℃で4時間撹拌し、ラジカル重合性基を持つウレタンウレア化合物4を得た。(理論分子量:8100、アクリル当量:1350g/eq、ウレタン当量:304g/eq、ウレア当量:1721g/eq)
ウレタンウレア化合物3の合成工程において、1,2-DDを1,10-DDに変えたほかは、製造例3と同様の操作を行ったところ、不溶物が析出した。このため、以下の試験を中止した。
容量1Lのナス型フラスコに、デスモジュールW(59重量部)と、デスモジュールI(50重量部)と、ACMO(90重量部)と、HEAA(26重量部)を加え、室温で2時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にモノエタノールアミン(7重量部)を滴下し、室温で3時間撹拌した。その後、撹拌したままの溶液にイソプロピルアルコール(116重量部)と4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(37重量部)の混合液を加え、室温で3時間撹拌し、ラジカル重合性基を有するが、分岐アルキレン基を有しないウレタンウレア化合物6を得た。(理論分子量:1300、アクリル当量:750g/eq、ウレタン当量:519g/eq、ウレア当量:481g/eq)
実施例1~3及び比較例1~2
表1に示すようにウレタンウレア化合物(固形分50%のMEK調整液)、光重合開始剤(IC-184)及び溶剤(PGM)を所定の比率(質量部)で配合し、均一に混合することによって固形分濃度20.8重量%の液状硬化性組成物を得た。
各実施例及び比較例で得られた液状硬化性組成物を用い、硬化後の膜厚が3μmとなるようにバーコート法によってガラス基材上に塗布した。そして、硬化性樹脂組成物が塗布された基材を80℃のオーブンで1分間乾燥した後、活性エネルギー線として紫外線を照射することにより、硬化性樹脂組成物からなる塗膜を硬化させた。得られた硬化膜について、下記の物性を調べた。その結果も表1に併せて示す。
ガラス基材上の硬化膜をナノインデンテーション試験機で0.3μm押し込み、弾性率を測定した。
(2)押し込み時のクラックの有無
ガラス基材上の硬化膜をナノインデンテーション試験機で100mNになるまで押し込み、算出した接触剛性と押し込み深さのグラフ(接触剛性-変位グラフ)に屈拠点が有るかどうかを確認した。そして、屈曲点が認められる場合はクラックが発生しており、屈曲点が認められない場合はクラックが発生していないと認定した。
参考のため、クラックが発生していない場合の接触剛性-変位グラフ(実施例1)及びクラックが発生した場合の接触剛性-変位グラフ(比較例2)を図2に示す。また、クラックが発生していない場合(実施例1)及びクラックが発生した場合(比較例2)における押し込み部分の外観を光学顕微鏡で観察した結果を図3に示す。
これに対し、分岐アルキレン基等を有するウレタンウレア化合物1~4は、クラックが発生せず、靭性(延伸性)に富むことが確認されたが、ウレタンウレア化合物1~3とウレタンウレア化合物4とを比較すると、弾性率は分岐鎖長が長いほど低くなることが確認された。その理由は定かではないが、比較的柔らかい部位である側鎖(アルキル鎖)が長くなると、立体障害が大きくなるため、分子間相互作用(水素結合)を阻害し、弾性率が低くなると考えられる。
実施例4~6及び比較例3~4
表2に示すように、前記で合成したウレタンウレア化合物1~4及び6(固形分50%のMEK調整液)と、アクリルモノマー(アロニックスM-306)と、表面調整剤(BYK-UV-500)と、光重合開始剤(IC-184)と、溶剤(PGM)とを所定の割合(質量部)で配合し、固形分濃度21重量%の液状硬化性組成物を得た。
次いで、液状硬化性樹脂組成物の塗膜を基材上に形成した。基材として、ポリカーボネート表面がアクリル樹脂で覆われた積層体を用いた。最終的に得られる硬化後の膜厚が約3μmとなるようにバーコート法によって各硬化性樹脂組成物を基材のアクリル樹脂面に塗布した。そして、形成された塗膜を80℃のオーブンで1分間乾燥した後、活性エネルギー線として紫外線を塗膜に照射することにより、硬化性樹脂組成物を硬化させた。このようにして、積層フィルムを作製した。
前記で得られた積層フィルムについて、下記の特性について評価を行った。その結果を表2にそれぞれ示す。
JIS K7136に対応したヘーズメーターを使用し、測定したヘーズ値により、積層フィルムの透明性を評価した。ヘーズ値が1%以下であれば、透明と判断した。
(2)耐擦傷性
積層フィルムの硬化膜の面に置かれたスチールウール#0000上に荷重1000g/cm2をかけたうえでスチールウールを硬化面上で15往復させた後、前記(1)と同様のヘーズメーターを用いてヘーズ値を測定した。測定されたヘーズ値から試験前のヘーズ値を差し引いた値(Δ値)を求めた。
(3)延伸性
引張試験(雰囲気温度190℃、サンプル寸法:100mm×10mm,チャック間距離;50mm、引張速度:500mm/分)を行い、目視により塗膜にクラックが発生した時点を破断点伸度として、成形フィルムの延伸性を評価した。
(4)耐薬品性
市販の日焼け止めクリーム(ウルトラシアードライタッチサンスクリーンSPF100、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製)0.2gを1cm2の面積に塗布し、80℃で1時間静置した。その後、塗布した日焼け止めクリームを大量の水で洗浄し、硬化膜の外観の変化を目視により観察した。
高:外観に変化が一切認められない
中:外観の一部に白化等の変化が認められる
低:外観に白化等の変化が認められる
また、ウレタンウレア化合物1とウレタンウレア化合物6を比較すると、弾性率が高くても、脆いウレタンウレア化合物6を使用すると耐擦傷性が低くなることがわかる。この理由は、擦り傷時に塗膜が割れて、余計に傷がつくためと考えられる。
さらに、ウレタンウレア化合物1~4を比較すると、分岐鎖長が短い方が、水素結合性が高くなることで耐薬品性が高くなることがわかる。
Claims (12)
- ラジカル重合性基と、炭素数6~10の分岐アルキレン基とを有するウレタンウレア化合物を含有し、
前記分岐アルキレン基が、-CH 2 CH(C 4 H 9 )-、-CH 2 CH(C 5 H 11 )-、-CH 2 CH(C 6 H 13 )-、-CH 2 CH(C 7 H 15 )-、および-CH 2 CH(C 8 H 17 )-の群から選択される少なくとも1種である、
硬化性樹脂組成物。 - ウレタンウレア化合物の一部又は全部が、アルキル基が置換しても良い二価の脂肪族環式基をさらに有する、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- (メタ)アクリレート化合物及び光重合開始剤をさらに含有する、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに有機溶剤を含有する、請求項1~3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- ウレタンウレア化合物が、以下の特性:
ウレタンウレア化合物の固形分を50%含むメチルエチルケトン調整液40重量%、光重合開始剤0.8重量%及びプロピレングリコールモノメチルエーテル59.2重量%の液状硬化性組成物を用い、バーコート法によってガラス基材上に塗布し、前記組成物が塗布された基材を80℃のオーブンで1分間乾燥した後、250nm~350nmの波長の紫外線を積算光量500mJ/cm2で照射して生成した厚さ3μmのウレタンウレア硬化膜において、
(1)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で前記厚さの1/10だけ押し込んだ際の弾性率が3.5GPa~5.4GPaであること、及び
(2)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で荷重100mNになるまで押し込んだ際の「接触剛性-変位グラフ」に屈曲点が存在しないこと、
を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。 - 前記ウレタンウレア化合物が、
(a)数平均分子量:3000~10000、
(b)アクリル当量:1000~1500g/eq、
(c)ウレタン当量:200~400g/eq及び
(d)ウレア当量:1000~2000g/eq
を全て満たす、請求項1~5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。 - 基材に請求項1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化膜を積層させてなる積層フィルム。
- 成形するために用いられる、請求項7に記載の積層フィルム。
- 請求項7又は8に記載の積層フィルムの当該硬化膜を最表面に有する成形品。
- ウレタンウレア化合物を製造する方法であって、
(a)ポリイソシアネート化合物
(b)炭素数6~10であって、2級水酸基及び3級水酸基の少なくとも一方の水酸基を有するジオール化合物
(c)第1級アルカノールアミン及び/又は第2級アルカノールアミン
(d)水酸基含有(メタ)アクリレート化合物
を含む出発材料を反応させる工程を含むことを特徴とするウレタンウレア化合物の製造方法。 - 前記ジオール化合物が、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、1,2-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、3,3-ジメチル-1,2-ブタンジオール、2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール、2,3-ジメチル-1,2-ブタンジオール及び2-メチル-2,4-ペンタンジオールから選択される少なくとも1種である、請求項10に記載の製造方法。
- ラジカル重合性基と、炭素数6~10の分岐アルキレン基として-CH 2 CH(C 4 H 9 )-、-CH 2 CH(C 5 H 11 )-、-CH 2 CH(C 6 H 13 )-、-CH 2 CH(C 7 H 15 )-、および-CH 2 CH(C 8 H 17 )-の群から選択される少なくとも1種とを有するウレタンウレア化合物であって、以下の特性:
ウレタンウレア化合物の固形分を50%含むメチルエチルケトン調整液40重量%、光重合開始剤0.8重量%及びプロピレングリコールモノメチルエーテル59.2重量%の液状硬化性組成物を用い、バーコート法によってガラス基材上に塗布し、前記組成物が塗布された基材を80℃のオーブンで1分間乾燥した後、250nm~350nmの波長の紫外線を積算光量500mJ/cm2で照射して生成した厚さ3μmのウレタンウレア硬化膜において、
(1)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で前記厚さの1/10だけ押し込んだ際の弾性率が3.5GPa~5.4GPaであること、及び
(2)バーコビッチ圧子を0.08μm/秒の速度で荷重100mNになるまで押し込んだ際の「接触剛性-変位グラフ」に屈曲点が存在しないこと、
を有することを特徴とする、ウレタンウレア化合物。
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