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JP7678391B2 - 燃料と接触する積層体 - Google Patents

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Description

本開示は、燃料と接触する積層体に関する。
特許文献1には、クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる層(C)及びフッ素非含有有機材料からなる層(K)を有する積層体であって、前記クロロトリフルオロエチレン共重合体は、メルトフローレートが15.0~40.0(g/10分)であり、クロロトリフルオロエチレン単位を全単量体単位の15.0~25.0モル%含有することを特徴とする積層体が記載されている。
特許文献2には、フッ素樹脂を含有するフッ素樹脂材料であって、前記フッ素樹脂がカルボニル基を有し、カルボニル基の合計数が主鎖炭素数10個あたり、1個以上800個未満であり、前記フッ素樹脂が、エチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂材料であり、前記フッ素樹脂材料を、空気雰囲気下で10℃/分で昇温した場合に、前記フッ素樹脂材料の質量が1質量%減少する時の熱分解開始温度が、390℃以上であるフッ素樹脂材料を含有するフッ素樹脂層と、非フッ素樹脂を含有する非フッ素樹脂層とを備える積層体が記載されている。
特開2010-030276号公報 特開2022-58284号公報
本開示では、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物を含有する燃料に対して、優れた燃料低透過性を示す積層体を提供することを目的とする。
本開示によれば、燃料と接触する積層体であって、前記燃料が、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含み、前記積層体が、クロロトリフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を少なくとも備える積層体が提供される。
本開示によれば、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物を含有する燃料に対して、優れた燃料低透過性を示す積層体を提供することができる。
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
従来、ガソリンに対して燃料低透過性を示す積層体、あるいは、含アルコールガソリンに対して燃料低透過性を示す積層体が知られている。
たとえば、特許文献1には、上記した構成を備える積層体のCE10(イソオクタンとトルエンとの容量比50:50の混合物にエタノール10容量%を混合した燃料)に対する燃料透過係数を測定したことが記載されている。
また、特許文献2には、上記した構成を備える積層体のCE20、CE50またはCE85(エタノールを20、50または80容量%を混合した燃料)に対する燃料透過速度を測定したことが記載されている。
しかしながら、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物を含有する燃料の透過を抑制するために、如何なる積層構造が必要とされるかについては、これまでに十分な検討がされていない。
積層体に、クロロトリフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を導入することによって、積層体が、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物を含有する燃料に対して、驚くほどの燃料低透過性を示すことが今や判明した。
すなわち、本開示の積層体は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料と接触する積層体であって、クロロトリフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を少なくとも備える。
以下に、本開示の積層体の構成について、詳細に説明する。
(燃料)
本開示の積層体は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料と接触させて用いられる。一実施形態において、本開示の積層体は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料の透過を抑制するために用いられる。一実施形態において、本開示の積層体は、チューブまたはホースであり、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料を流通させるために、および/または、該燃料の透過を抑制するために用いられる。
すなわち、本開示には、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料を流通させるための、および/または、該燃料の透過を抑制するための積層体(チューブまたはホース)の使用が含まれる。
また、本開示には、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料を流通させるための方法であって、該燃料と接触させながら、積層体(チューブまたはホース)を用いる方法が含まれる。
化合物(1)は、水素と二酸化炭素とから合成される化合物であってよい。水素と二酸化炭素とから合成される化合物は、合成燃料ともよばれ、二酸化炭素の排出削減への貢献が期待されている。本発明者らの検討により、従来の積層体では、ガソリン、ディーゼル燃料、アルコール燃料などの従来の燃料の透過を抑制できても、このような合成燃料の透過を十分に抑制できないことが判明した。すなわち、化合物(1)は、ガソリン、ディーゼル燃料、アルコール燃料などの従来の燃料とは異なる透過性を示す。したがって、化合物(1)を含む燃料と接触させて用いられる積層体の層構成を選択する際に、従来の知見を活用することはできない。しかしながら、本発明者ら鋭意検討した結果、化合物(1)に対しても、燃料低透過性を示す積層体が見出された。
化合物(1)としては、炭酸エステル、鎖状エーテルおよび環状エーテルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、炭酸エステルおよび環状エーテルからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、炭酸エステルがさらに好ましい。
化合物(1)としては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジメチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、オキシメチレンジメチルエーテル、1-3ジオキソランなどが挙げられる。燃料には、これらの化合物の1種または2種以上が含まれる。化合物(1)としては、なかでも、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
燃料は、化合物(1)のみを含むものであってもよいし、化合物(1)と他の燃料とを含むものであってもよい。
燃料としては、たとえば、
化合物(1)のみを含有する燃料、
化合物(1)およびアルコールを含有する燃料、
化合物(1)およびガソリンを含有する燃料、
化合物(1)、アルコールおよびガソリンを含有する燃料、
化合物(1)およびディーゼル燃料を含有する燃料
などが挙げられる。
燃料中の化合物(1)の含有量は、0.1~100体積%であってよい。燃料中の化合物(1)の含有量は、1体積%以上、5体積%以上、または、10体積%以上であってよい。燃料中の化合物(1)の含有量は、90体積%以下、80体積%以下、60体積%以下、40体積%以下、または、20体積%以下であってよい。
一実施形態において、燃料は、化合物(1)およびアルコールを含有する。本開示の積層体は、化合物(1)およびアルコールを含有する燃料に対しても、優れた低透過性を示す。
アルコールとしては、炭素数1~5のアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールからなる群より選択少なくとも1種がより好ましく、メタノールおよびエタノールからなる群より選択少なくとも1種がさらに好ましい。
燃料中のアルコールの含有量は、10~99.9体積%であってよい。燃料中のアルコールの含有量は、20体積%以上、40体積%以上、または、80体積%以上であってよい。燃料中のアルコールの含有量は、99体積%以下、95体積%以下、または、90体積%以下であってよい。
燃料中のアルコールがメタノールである場合、その含有量は、10~99.9体積%であってよい。燃料中のメタノールの含有量は、80体積%以下、50体積%以下、30体積%以下、または、20体積%以下であってよい。
一実施形態において、燃料は、化合物(1)およびガソリンを含有する。本開示の積層体は、化合物(1)およびガソリンを含有する燃料に対しても、優れた低透過性を示す。
ガソリンは、原油を精製して得られるものであってよい。ガソリンの沸点は、一般的に、30~220℃である。
燃料中のガソリンの含有量は、10~99.9体積%であってよい。燃料中のガソリンの含有量は、20体積%以上、40体積%以上、または、80体積%以上であってよい。燃料中のガソリンの含有量は、99体積%以下、95体積%以下、または、90体積%以下であってよい。
一実施形態において、燃料は、化合物(1)およびディーゼル燃料(軽油)を含有する。本開示の積層体は、化合物(1)およびディーゼル燃料を含有する燃料に対しても、優れた低透過性を示す。
ディーゼル燃料は、原油を精製して得られるものであってよい。ディーゼル燃料の沸点は、一般的に、220℃超350℃以下である。
燃料中のディーゼル燃料の含有量は、10~99.9体積%であってよい。燃料中のディーゼル燃料の含有量は、20体積%以上、40体積%以上、または、80体積%以上であってよい。燃料中のディーゼル燃料の含有量は、99体積%以下、95体積%以下、または、90体積%以下であってよい。
(フッ素樹脂層)
本開示の積層体は、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を少なくとも備えている。
このように、本開示の積層体は、フッ素樹脂層を少なくとも備えており、フッ素樹脂層がCTFE単位を含有するフッ素樹脂を含有することから、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物を含有する燃料に対して、優れた燃料低透過性を示す。驚くべきことに、CTFE単位を含有するフッ素樹脂以外のフッ素樹脂、たとえば、エチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を用いると、十分な燃料低透過性を得ることができない。
フッ素樹脂は、部分結晶性フルオロポリマーであり、フッ素ゴムではなく、フルオロプラスチックスである。フッ素樹脂は、融点を有し、熱可塑性を有する。フッ素樹脂は、溶融加工性であっても、非溶融加工性であってもよいが、溶融押出成形により高い生産性でチューブを作製することができることから、溶融加工性フッ素樹脂であることが好ましい。
本開示において、溶融加工性とは、押出機および射出成形機などの従来の加工機器を用いて、ポリマーを溶融して加工することが可能であることを意味する。従って、溶融加工性のフッ素樹脂は、メルトフローレートが0.01g/10分以上であり、500g/10分以下であることが通常である。
CTFE単位を含有する重合体としては、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕およびCTFE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
CTFE単位を含有する重合体におけるCTFE単位の含有量は、燃料低透過性が一層向上することから、全単量体単位に対して、好ましくは1.0モル%以上であり、より好ましくは5.0モル%以上であり、さらに好ましくは10.0モル%以上であり、特に好ましくは15.0モル%以上であり、好ましくは100モル%以下であり、より好ましくは75.0モル%以下であり、さらに好ましくは50.0モル%以下であり、尚さらに好ましくは30.0モル%以下である。
CTFE単位を含有する重合体としては、エチレン/クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体〔ECTFE〕、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕、CTFE/テトラフルオロエチレン(TFE)共重合体、TFE/ビニリデンフルオライド(VdF)/CTFE共重合体〔VTC〕などが挙げられ、PCTFE、エチレン/CTFE共重合体およびCTFE/TFE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、燃料低透過性の観点からCTFE/TFE共重合体がより好ましい。
PCTFEとしては、CTFE単独重合体およびCTFE単位および少量の共単量体単位を含有する重合体が挙げられる。
PCTFEの融点は、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは190℃以上であり、好ましくは230℃以下であり、より好ましくは217℃以下である。融点は、示差走査熱量計〔DSC〕を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。
PCTFEのフロー値は、好ましくは1×10-4(cm/秒)以上であり、好ましくは5×10-1(cm/秒)以下である。フロー値は、高下式フローテスターCFT-500D(島津製作所社製)にてPCTFEを230℃で溶融させ、荷重100kgで、ノズル径1mmφから押し出した場合の1秒間あたりに押し出された樹脂の体積である。
PCTFEのCTFE単位の含有量は、好ましくは95モル%以上であり、より好ましくは98モル%以上であり、さらに好ましくは99モル%以上であり、好ましくは100モル%以下である。
PCTFEが含有し得る共単量体単位を構成する共単量体としては、CTFEと共重合可能な単量体であれば特に限定されず、たとえば、TFE、エチレン、ビニリデンフルオライド、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロエチレン等が挙げられる。
エチレン/CTFE共重合体(ECTFE)は、エチレン単位とCTFE単位とを含む共重合体であって、エチレン単位とCTFE単位の合計に対して、エチレン単位が46~52モル%であり、CTFE単位が54~48モル%であることが好ましい。ECTFEは、エチレン単位とCTFE単位のみからなる2元共重合体であってもよいし、さらに、エチレンおよびCTFEと共重合可能な単量体(例えば、フルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)誘導体)に基づく重合単位を含むものであってもよい。
エチレンおよびCTFEと共重合可能な単量体に基づく重合単位の含有量は、エチレン単位とCTFE単位と上記共重合可能な単量体に基づく重合単位との合計に対して、0.01モル%以上であることが好ましく、5モル%以下であることが好ましい。
ECTFEのMFR(230℃)は、好ましくは0.5g/10分以上であり、好ましくは100g/10分以下である。ECTFEのMFRの測定は、温度230℃、荷重2.16kgで行われる。
CTFE/TFE共重合体は、CTFE単位およびTFE単位を含有する。CTFE/TFE共重合体としては、CTFE単位、TFE単位およびこれらと共重合可能な単量体(α)に由来する単量体(α)単位を含むものが特に好ましい。
単量体(α)としては、CTFEおよびTFEと共重合可能な単量体であれば特に限定されず、エチレン(Et)、VdF、CF=CF-ORf(式中、Rfは、炭素数1~8のパーフルオロアルキル基)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、CX=CX(CF(式中、X、XおよびXは同一もしくは異なって、水素原子またはフッ素原子;Xは、水素原子、フッ素原子または塩素原子;nは、1~10の整数)で表されるビニル単量体、CF=CF-OCH-Rf(式中、Rfは、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体などがあげられ、なかでも、PAVE、上記ビニル単量体およびアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、PAVEおよびHFPからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
PAVEとしては、CF=CF-ORf(式中、Rfは炭素数1~5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が好ましく、たとえば、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)などがあげられ、なかでも、PMVE、PEVEおよびPPVEからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、PPVEがさらに好ましい。
アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体としては、Rfが炭素数1~3のパーフルオロアルキル基であるものが好ましく、CF=CF-OCH-CFCFがより好ましい。
CTFE/TFE共重合体における、CTFE単位とTFE単位との比率は、好ましくは、CTFE単位が15.0~90.0モル%であり、TFE単位が85.0~10.0モル%であり、より好ましくは、CTFE単位が15.0~50.0モル%であり、TFE単位が85.0~50.0モル%であり、さらに好ましくは、CTFE単位が15.0~30.0モル%であり、TFE単位が85.0~70.0モル%であり、特に好ましくは、CTFE単位が15.0~30.0モル%であり、TFE単位が85.0~70.0モル%である。
CTFE/TFE共重合体は、CTFE単位とTFE単位との合計が90.0~99.9モル%であり、単量体(α)単位が0.1~10.0モル%であるものが好ましい。単量体(α)単位が0.1モル%未満であると、成形性、耐環境応力割れ性および耐燃料クラック性に劣りやすく、10.0モル%を超えると、燃料バリア性、耐熱性、機械物性に劣る傾向にある。
CTFE/TFE共重合体としては、CTFE/TFE/PAVE共重合体が特に好ましい。
CTFE/TFE/PAVE共重合体において、上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)などが挙げられ、なかでも、PMVE、PEVEおよびPPVEからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、PPVEがより好ましい。
CTFE/TFE/PAVE共重合体において、PAVE単位は、全単量体単位の0.5モル%以上であることが好ましく、5モル%以下であることが好ましい。
CTFE/TFE共重合体の融点は、好ましくは190℃以上であり、より好ましくは210℃以上であり、さらに好ましくは220℃以上であり、特に好ましくは230℃以上であり、最も好ましくは240℃以上であり、好ましくは324℃未満であり、より好ましくは320℃以下であり、さらに好ましくは270℃以下であり、最も好ましくは260℃以下である。
CTFE/TFE共重合体のMFR(297℃)は、好ましくは0.5g/10分以上であり、より好ましくは2.0g/10分以上であり、さらに好ましくは5.0g/10分以上であり、特に好ましくは7g/10分以上であり、好ましくは100g/10分以下であり、より好ましくは50g/10分以下であり、さらに好ましくは40g/10分以下であり、特に好ましくは35g/10分以下である。CTFE/TFE共重合体のMFRの測定は、温度297℃、荷重5kgで行われる。
フッ素樹脂層は、導電性を有することが好ましい、フッ素樹脂層が導電性を有することにより積層体と燃料との摩擦により静電気が生じた場合でも、積層体の帯電を防止することができる。
フッ素樹脂層は、導電性フィラーを含有することが好ましい。導電性フィラーを含有することにより、フッ素樹脂層に導電性が容易に付与され、積層体と燃料との摩擦により静電気が生じた場合でも、積層体の帯電を防止することができる。
導電性フィラーとしては特に限定されず、例えば、金属、炭素等の導電性単体粉末または導電性単体繊維;酸化亜鉛等の導電性化合物の粉末;表面導電化処理粉末等が挙げられる。
導電性単体粉末または導電性単体繊維としては特に限定されず、例えば、銅、ニッケル等の金属粉末;鉄、ステンレス等の金属繊維;カーボンブラック、炭素繊維、特開平3-174018号公報等に記載の炭素フィブリル、カーボン・ナノチューブ、カーボン・ナノホーン等が挙げられる。
表面導電化処理粉末は、ガラスビーズ、酸化チタン等の非導電性粉末の表面に導電化処理を施して得られる粉末である。上記導電化処理の方法としては特に限定されず、例えば、金属スパッタリング、無電解メッキ等が挙げられる。上述した導電性フィラーのなかでもカーボンブラックは、経済性の観点で有利であるので好適に用いられる。
導電性フィラーの配合量としては、フッ素樹脂の種類、積層体に要求される導電性能、成形条件等に基づいて適宜決められるが、フッ素樹脂100質量部に対して1質量部以上であることが好ましく、30質量部以下であることが好ましい。より好ましい下限は5質量部、より好ましい上限は20質量部である。
フッ素樹脂層は、導電性フィラーのほか、本開示の目的を損なわない範囲で、たとえば、補強剤、充填剤、紫外線吸収剤、顔料等の各種添加剤を添加してなるものであってもよい。このような添加剤を用いることにより、表面硬度、耐摩耗性、帯電性、耐候性等のフッ素樹脂層の特性を向上させることができる。
本開示の積層体においては、フッ素樹脂層が燃料と接触するように構成されることが好ましい。積層体と燃料との接触面をフッ素樹脂層により形成することによって、積層体に優れた耐燃料性が付与され、積層体の耐久性が向上する。また、フッ素樹脂層が導電性を有する場合には、積層体と燃料との接触面をフッ素樹脂層により形成することによって、積層体と燃料との摩擦により静電気が生じた場合でも、積層体の帯電を一層防止することができる。
(非フッ素化ポリマー層)
本開示の積層体は、フッ素樹脂層に加えて、非フッ素化ポリマーを含有する非フッ素化ポリマー層を備えることができる。非フッ素化ポリマーは、フッ素原子を含有していないポリマーである。非フッ素化ポリマーとしては、熱可塑性樹脂として知られているポリマーを幅広く用いることができる。
非フッ素化ポリマーとしては、脂肪族ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂〔ABS〕、セルロース系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂〔PEEK〕、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂〔PES〕、ポリエーテルイミド樹脂等の機械的強度に優れ、耐圧性や成形体の形状の維持を主たる役割とできる樹脂(以下、構造部材系樹脂とする。)、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド〔PPA〕等の燃料や気体に対する耐透過性能の高い樹脂(以下、耐透過性樹脂とする。)が挙げられる。
非フッ素化ポリマーとしては、なかでも、脂肪族ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂およびエチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、脂肪族ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂およびエチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、脂肪族ポリアミド樹脂および芳香族ポリアミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種がさらに好ましい。
本開示の積層体は、非フッ素化ポリマー層が上記構造部材系樹脂を含有すると、機械的強度に優れるものとなり、非フッ素化ポリマー層が上記耐透過性樹脂を含有すると、燃料に対する耐透過性に優れるものとなる。
脂肪族ポリアミド樹脂および芳香族ポリアミド樹脂(両者をあわせて単に「ポリアミド樹脂」ということがある)は、分子内に繰り返し単位としてアミド結合〔-NH-C(=O)-〕を有するポリマーからなるものである。
ポリアミド樹脂としては、分子内のアミド結合が脂肪族構造または脂環族構造と結合しているポリマーからなるいわゆるナイロン樹脂、または、分子内のアミド結合が芳香族構造と結合しているポリマーからなるいわゆるアラミド樹脂のいずれであってもよい。
ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)としては特に限定されず、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド1010、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリアミド66/12、ポリアミド46、メタキシリレンジアミン/アジピン酸共重合体、ポリアミド62、ポリアミド92、ポリアミド122、ポリアミド142、および、ポリアミド6T、ポリアミド9Tなどの芳香族系ポリアミド等のポリマーからなるものが挙げられ、これらのなかから2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アラミド樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリメタフェニレンイソフタラミド等が挙げられる。
ポリアミド樹脂は、また、繰り返し単位としてアミド結合を有しない構造が分子の一部にブロック共重合またはグラフト共重合されている高分子からなるものであってもよい。このようなポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド6/ポリエステル共重合体、ポリアミド6/ポリエーテル共重合体、ポリアミド12/ポリエステル共重合体、ポリアミド12/ポリエーテル共重合体等のポリアミド系エラストマーからなるもの等が挙げられる。これらのポリアミド系エラストマーは、ポリアミドオリゴマーとポリエステルオリゴマーがエステル結合を介してブロック共重合することにより得られたもの、または、ポリアミドオリゴマーとポリエーテルオリゴマーとがエーテル結合を介してブロック共重合することにより得られたものである。上記ポリエステルオリゴマーとしては、たとえば、ポリカプロラクトン、ポリエチレンアジペート等が挙げられ、上記ポリエーテルオリゴマーとしては、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。上記ポリアミド系エラストマーとしては、ポリアミド6/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリアミド12/ポリテトラメチレングリコール共重合体が好ましい。
ポリアミド樹脂としては、ポリアミド樹脂からなる層が薄層でも十分な機械的強度が得られることから、なかでも、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド1010、ポリアミド612、ポリアミド62、ポリアミド6/66、ポリアミド66/12、ポリアミド6/ポリエステル共重合体、ポリアミド6/ポリエーテル共重合体、ポリアミド12/ポリエステル共重合体、ポリアミド12/ポリエーテル共重合体、ポリアミド9T等が好ましく、これらのなかから2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミド樹脂のアミン価は10(当量/10g)以上が好ましく、80(当量/10g)以下が好ましい。アミン価が上記範囲内にあると、比較的低い温度で共押出する場合においても、層間接着力を優れたものとすることができる。アミン価が10(当量/10g)未満であると、層間接着力が不十分になるおそれがある。80(当量/10g)を超えると、積層体の機械的強度が不十分であり、また、貯蔵中に着色しやすくなりハンドリング性に劣るおそれがある。より好ましい下限は15(当量/10g)であり、さらに好ましい下限は23(当量/10g)であり、より好ましい上限は60(当量/10g)、さらに好ましい上限は50(当量/10g)である。
本開示において、アミン価はポリアミド樹脂1gをm-クレゾール50mlに加熱溶解し、これを1/10規定p-トルエンスルホン酸水溶液を用いて、チモールブルーを指示薬として滴定して求められる値であり、特に別の記載をしない限り、積層する前のポリアミド樹脂のアミン価を意味する。積層する前のポリアミド樹脂が有するアミノ基の数のうち、一部分は隣接する層との接着に消費されると考えられるが、その数は層全体に対してごく微量であるので、上述した積層する前のポリアミド樹脂のアミン価と本開示の積層体におけるアミン価は、実質的に同程度となる。
ポリオレフィン系樹脂は、フッ素原子を有しないビニル基含有単量体に由来する単量体単位を有する樹脂である。フッ素原子を有しないビニル基含有単量体としては特に限定されないが、層間接着性が求められる用途では上述した極性官能基を有するものが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリオレフィン、低密度ポリオレフィン等のポリオレフィンのほか、上記ポリオレフィンを無水マレイン酸等で変性した変性ポリオレフィン、エポキシ変性ポリオレフィン、アミン変性ポリオレフィン等が挙げられ、その中でも高密度ポリオレフィンが好ましい。
エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂は、エチレンおよび酢酸ビニルから得られたエチレン/酢酸ビニル共重合体を鹸化して得られるものである。共重合するエチレンおよび酢酸ビニルの配合比は、後述する式によって規定される酢酸ビニル単位のモル数の割合に応じて適宜決定される。
エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂は、酢酸ビニル単位Xモル%および鹸化度Y%が、X×Y/100≧7を満足するものが好ましい。X×Y/100<7であると、層間接着力が不十分になることがある。X×Y/100≧10がより好ましい。X×Y/100の値は、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂が有するヒドロキシル基の含有率の指標であり、X×Y/100の値が大きいことは、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂が有するヒドロキシル基の含有率が高いことを意味する。
ヒドロキシル基は、EVOH層と積層する相手材との接着に関与し得る基であり、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂のヒドロキシル基の含有率が高いと、積層体における層間接着性が向上する。本開示において、上記「積層する相手材」は、接触して積層している材料のことをいう。
本開示において、「酢酸ビニル単位Xモル%」とは、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂の分子における付加されたエチレンおよび酢酸ビニルの合計モル数〔N〕に占める、酢酸ビニル単位に由来する酢酸ビニルのモル数〔Ni〕の割合であって、下記式
Xi(%)=(Ni/N)×100
で表されるモル含有率Xiの平均値を意味する。酢酸ビニル単位Xモル%は、赤外吸収分光〔IR〕を用いて測定することにより得られる値である。
本開示において、「酢酸ビニル単位」とは、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂の分子構造上の一部分であって、酢酸ビニルに由来する部分を意味する。酢酸ビニル単位は、鹸化されてヒドロキシル基を有しているものであってもよいし、鹸化しておらずアセトキシル基を有しているものであってもよい。
「鹸化度」は、鹸化された酢酸ビニル単位の数と鹸化されていない酢酸ビニル単位の数との合計に対する、鹸化された酢酸ビニル単位の数の割合を表す百分率である。鹸化度は、赤外吸収分光〔IR〕を用いて測定することにより得られる値である。
エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂であって、XおよびYが上記式を満足するものとしては、例えばエバールF101(クラレ社製、酢酸ビニル単位X=68.0モル%;鹸化度Y=95%;X×Y/100=64.6)、メルセンH6051(東ソー社製、酢酸ビニル単位X=11.2モル%;鹸化度Y=100%;X×Y/100=11.2)、テクノリンクK200(田岡化学社製、酢酸ビニル単位X=11.2モル%;鹸化度Y=85%;X×Y/100=9.52)等の市販品が挙げられる。
エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂は、200℃におけるMFRが0.5g/10分以上であるものが好ましく、100g/10分以下であるものが好ましい。MFRが0.5g/10分未満であっても、100g/10分を超えても、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂の溶融粘度と、相手材の溶融粘度との差が大きくなる傾向があり、各層の厚みにムラが生じる可能性があることから、好ましくない。好ましい下限は1g/10分であり、好ましい上限は50g/10分である。
非フッ素化ポリマーは、融点が、50℃以上であることが好ましく、400℃以下であることが好ましい。下限は、より好ましくは100℃であり、さらに好ましくは150℃である。上限は、より好ましくは350℃であり、さらに好ましくは300℃である。
融点は、示差走査熱量計(DSC)装置(セイコー社製)を用い、10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度として求める。
非フッ素化ポリマー層は、本開示の目的を損なわない範囲で、たとえば、熱安定剤等の安定剤、補強剤、充填剤、紫外線吸収剤、顔料等の各種添加剤を添加してなるものであってもよい。このような添加剤を用いることにより、熱安定性、表面硬度、耐摩耗性、帯電性、耐候性等の非フッ素化ポリマーの特性を向上させることができる。
(積層体の構成)
本開示の積層体は、フッ素樹脂層を少なくとも備えている。本開示の積層体の層の数は、2以上であれば特に限定されない。本開示の積層体の層の数は、2~5であってよく、好ましくは2である。
本開示の積層体において、フッ素樹脂層と非フッ素化ポリマー層とは、直接接着していてもよいし、接着剤層などの他の層を介して接着していてもよいが、直接接着していることが好ましい。
本開示の積層体の燃料の透過速度は、好ましくは15g/m/day以下であり、より好ましくは10g/m/day以下であり、さらに好ましくは5.0g/m/day以下であり、特に好ましくは3.0g/m/day以下である。
積層体の燃料の透過速度は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料が、積層体を透過する速度である。積層体の燃料透過速度は、チューブ状の積層体を作製し、所定の濃度で化合物(1)を含有する燃料を調製し、チューブ状の積層体に燃料を封入し、60℃あるいは80℃で放置し、時間あたりの質量変化を測定し、質量変化およびチューブ状の積層体の内面積から燃料透過速度を算出することによって、特定することができる。
本開示の積層体は、フィルム形状、シート形状、チューブ(ホース)形状、ボトル形状、タンク形状等の各種形状とすることができる。フィルム形状、シート形状、チューブ形状、ホース形状は、波形形状、蛇腹(corrugated)形状、渦巻き(convoluted)形状等であってもよい。本開示の積層体は、たとえば、フィルム、シート、チューブ、ホース、ボトル、容器、タンクなどであってよい。本開示の積層体は、たとえば、自動車燃料用チューブ若しくは自動車燃料用ホース等の燃料用チューブまたは燃料用ホース、燃料供給施設用地下埋設チューブ若しくはホース、自動車の燃料用タンク、燃料ポンプのOリング等の各種自動車用シールなどに好適に利用できる。
一実施形態において、本開示の積層体は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料を流通させるためのシステムを構成する部材として用いられる。燃料を流通させるためのシステムは、たとえば、燃料の貯蔵または供給に用いられるシステムである。このようなシステムに用いられる部材には、タンク、チューブ、ホース、キャップ、バルブ、ダイヤフラム、シール材(Oリング)などが含まれる。燃料を流通させるためのシステムは、たとえば、自動車に用いられるだけでなく、自動車の燃料用タンクに燃料を供給するための施設においても用いられる。燃料を流通させるためのシステムを構成する部材としての典型例は、燃料用チューブまたは燃料用ホースである。
(チューブおよびホース)
本開示の積層体は、チューブまたはホースとして好適に利用できる。本開示において、「チューブまたはホース」には、一般にチューブまたはホースと呼ばれる物品が含まれ、通常、流体を輸送できる形状を有している物品である。本開示において、「チューブまたはホース」という用語は、チューブとホースとが異なる物品であることを意味するものではない。
本開示のチューブまたはホースは、たとえば、最内層/最外層として、フッ素樹脂層/非フッ素化ポリマー層を備えることができる。
本開示のチューブまたはホースの燃料の透過速度は、好ましくは15g/m/day以下であり、より好ましくは10g/m/day以下であり、さらに好ましくは5.0g/m/day以下であり、特に好ましくは3.0g/m/day以下である。
チューブまたはホースの燃料の透過速度は、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含む燃料が、積層体を透過する速度である。チューブまたはホースの燃料透過速度は、所定の濃度で化合物(1)を含有する燃料を調製し、チューブまたはホースに燃料を封入し、60℃あるいは80℃で放置し、時間あたりの質量変化を測定し、質量変化およびチューブまたはホースの内面積から燃料透過速度を算出することによって、特定することができる。
チューブまたはホースの外径としては、好ましくは2mm以上であり、より好ましくは3mm以上であり、さらに好ましくは4mm以上であり、最も好ましくは6mm以上であり、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは18mm以下であり、さらに好ましくは16mm以下であり、最も好ましくは14mm以下である。
チューブまたはホースの内径としては、好ましくは1mm以上であり、より好ましくは2mm以上であり、さらに好ましくは3mm以上であり、最も好ましくは4mm以上であり、好ましくは15mm以下であり、より好ましくは13mm以下であり、さらに好ましくは11mm以下であり、最も好ましくは10mm以下である。
チューブまたはホースの厚み(外径と内径との差)は、好ましくは0.5mm以上であり、より好ましくは0.6mm以上であり、さらに好ましくは0.7mm以上であり、好ましくは8mm以下であり、より好ましくは6mm以下であり、さらに好ましくは4mm以下であり、特に好ましくは2mm以下である。
積層体およびチューブまたはホースにおけるフッ素樹脂層の厚みは、好ましくは0.05mm以上であり、より好ましくは0.10mm以上であり、さらに好ましくは0.15mm以上であり、好ましくは0.40mm以下であり、より好ましくは0.30mm以下であり、さらに好ましくは0.20mm以下である。フッ素樹脂層の厚みは、積層体およびチューブまたはホースがフッ素樹脂層を2層以上備える場合は、各層の合計の厚みである。
積層体およびチューブまたはホースにおける非フッ素化ポリマー層の厚みは、好ましくは0.60mm以上であり、より好ましくは0.70mm以上であり、さらに好ましくは0.80mm以上であり、好ましくは0.95mm以下であり、より好ましくは0.90mm以下であり、さらに好ましくは0.80mm以下である。非フッ素化ポリマー層の厚みは、積層体およびチューブまたはホースが非フッ素化ポリマー層を2層以上備える場合は、各層の合計の厚みである。
積層体およびチューブまたはホースが最内層/最外層の2層構造を備える場合の最内層の厚みは、好ましくは0.05mm以上であり、より好ましくは0.10mm以上であり、さらに好ましくは0.15mm以上であり、好ましくは0.40mm以下であり、より好ましくは0.30mm以下であり、さらに好ましくは0.20mm以下である。
積層体およびチューブまたはホースが最内層/最外層の2層構造を備える場合の最外層の厚みは、好ましくは0.60mm以上であり、より好ましくは0.70mm以上であり、さらに好ましくは0.80mm以上であり、好ましくは0.95mm以下であり、より好ましくは0.90mm以下であり、さらに好ましくは0.80mm以下である。
チューブまたはホースは、波形形状、蛇腹(corrugated)形状、渦巻き(convoluted)形状等であってよい。チューブまたはホースが波形形状を有する場合、波形の折り目が複数個環状に配設されている領域を有することにより、その領域において環状の一側を圧縮し、他側を外方に伸張することができるので、応力疲労や層間の剥離を伴うことなく容易に任意の角度で曲げることが可能となる。
波形領域の形成方法は限定されないが、直管状のチューブまたはホースを成形した後に、引き続いてモールド成形等し、所定の波形形状等とすることにより容易に形成することができる。
本開示の積層体の製造方法としては、たとえば、
(1)各層を形成するポリマーを共押出成形することにより、層間を熱融着(溶融接着)させ1段で多層構造の積層体を形成する方法(共押出成形)、
(2)押出機によりそれぞれ別個に作製した各層を重ね合せ、熱融着により層間を接着させる方法、
(3)予め作製した層の表面上に、押出機により、該層に隣接することとなる層を形成するポリマーを押し出すことにより積層体を形成する方法、
(4)予め作製した層の表面上に、該層に隣接することとなる層を形成するポリマーを静電塗装したのち、得られる塗装物を全体的にまたは塗装した側から加熱することにより、塗装に供したポリマーを加熱溶融して層を成形する方法
等が挙げられる。
本開示の積層体がチューブまたはホースである場合、例えば、上記(2)に相当する方法として、(2a)押出機により円筒状の各層をそれぞれ別個に形成し、内層となる層に該層に接触する層を熱収縮チューブにて被膜する方法、上記(3)に相当する方法として、(3a)先ず内層となる層を内層押出機で形成し、この外周面に、外層押出機で該層に接触する層を形成する方法、上記(4)に相当する方法として、(4a)内層を構成するポリマーを該層に接触する層の内側に静電塗装したのち、得られる塗装物を加熱オーブンに入れて全体的に加熱するか、または、円筒状の塗装物品の内側に棒状の加熱装置を挿入して内側から加熱することにより、内層を構成するポリマーを加熱溶融して成形する方法、等が挙げられる。
本開示の積層体およびチューブまたはホースを構成する各層が共押出可能なものであれば、上記(1)の共押出成形によって形成することが一般的である。上記共押出成形としては、マルチマニホールド法、フィードブロック法等の従来公知の多層共押製造法が挙げられる。
上記(2)及び(3)の成形方法においては、各層を形成したのち、層間接着性を高めることを目的として、各層における他の層との接触面を表面処理してもよい。そのような表面処理としては、ナトリウムエッチング処理等のエッチング処理;コロナ処理;低温プラズマ処理等のプラズマ処理が挙げられる。
本開示の積層体の成形方法としては、また、複数の材料を多段階に分けて回転成形によって積層する成形方法も可能である。その場合、必ずしも外層材料の融点は内層材料の融点より高くする必要はなく、内層材料の融点は外層材料の融点より100℃以上高くてもよい。その場合は内部にも加熱部があった方が好ましい。
本開示のチューブまたはホースは、たとえば、自動車燃料用チューブ若しくは自動車燃料用ホース等の燃料用チューブまたは燃料用ホース、燃料供給施設用地下埋設チューブ若しくはホースなどに好適に利用できる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
<1> 本開示の第1の観点によれば、
燃料と接触する積層体であって、
前記燃料が、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含み、
前記積層体が、クロロトリフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を少なくとも備える積層体が提供される。
<2> 本開示の第2の観点によれば、
化合物(1)が、炭酸エステル、鎖状エーテルおよび環状エーテルからなる群より選択される少なくとも1種である第1の観点による積層体が提供される。
<3> 本開示の第3の観点によれば、
化合物(1)が、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジメチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、オキシメチレンジメチルエーテルおよび1-3ジオキソランからなる群より選択される少なくとも1種である第1または第2の観点による積層体が提供される。
<4> 本開示の第4の観点によれば、
前記燃料が、アルコールをさらに含有する第1~第3のいずれかの観点による積層体が提供される。
<5> 本開示の第5の観点によれば、
前記燃料が、ガソリンおよびディーゼル燃料からなる群より選択される少なくとも1種をさらに含有する第1~第4のいずれかの観点による積層体が提供される。
<6> 本開示の第6の観点によれば、
前記燃料中の化合物(1)の含有量が、0.1~20体積%である第1~第5のいずれかの観点による積層体が提供される。
<7> 本開示の第7の観点によれば、
前記フッ素樹脂中のクロロトリフルオロエチレン単位の含有量が、前記フッ素樹脂を構成する全単量体単位に対して、15.0~30.0モル%である第1~第6のいずれかの観点による積層体が提供される。
<8> 本開示の第8の観点によれば、
前記フッ素樹脂が、クロロトリフルオロエチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有する第1~第7のいずれかの観点による積層体が提供される。
<9> 本開示の第9の観点によれば、
前記フッ素樹脂が、クロロトリフルオロエチレン単位、テトラフルオロエチレン単位およびパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)単位を含有する第1~第8のいずれかの観点による積層体が提供される。
<10> 本開示の第10の観点によれば、
前記フッ素樹脂中のテトラフルオロエチレン単位の含有量が、前記フッ素樹脂を構成する全単量体単位に対して、85.0~70.0モル%である第8または第9の観点による積層体が提供される。
<11> 本開示の第11の観点によれば、
前記フッ素樹脂層が、導電性を有する第1~第10のいずれかの観点による積層体が提供される。
<12> 本開示の第12の観点によれば、
前記フッ素樹脂層が、前記燃料と接触する第1~第11のいずれかの観点による積層体が提供される。
<13> 本開示の第13の観点によれば、
非フッ素化ポリマーを含有する非フッ素化ポリマー層をさらに備える第1~第12のいずれかの観点による積層体が提供される。
<14> 本開示の第14の観点によれば、
前記非フッ素化ポリマーが、脂肪族ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂およびエチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である第13の観点による積層体が提供される。
<15> 本開示の第15の観点によれば、
前記燃料の透過速度が、15g/m/day以下である第1~第14のいずれかの観点による積層体が提供される。
<16> 本開示の第16の観点によれば、
第1~第15のいずれかの観点による積層体から形成されるチューブまたはホースが提供される。
<17> 本開示の第17の観点によれば、
第1~第15のいずれかの観点による積層体から形成されるチューブまたはホースであって、
前記積層体が、
導電性フィラー、および、クロロトリフルオロエチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層、および、
脂肪族ポリアミド樹脂を含有する非フッ素化ポリマー層、
をこの順に備えており、
前記フッ素樹脂層が、最内層であって、燃料と接触する
チューブまたはホースが提供される。
つぎに本開示の実施形態について実施例をあげて説明するが、本開示はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
<ポリマー組成(フッ素樹脂の単量体組成)>
核磁気共鳴装置AC300(Bruker-Biospin社製)を用い、19F-NMR測定を行い、各ピークの積分値からフッ素樹脂の単量体組成(ポリマーの各単量体単位の含有量)を求めた。単量体の種類によっては元素分析の結果を適宜組み合わせて、フッ素樹脂の単量体組成を求めた。
<融点>
示差走査熱量計RDC220(Seiko Instruments社製)を用いて、ASTM D 4591に従い、昇温速度10℃/分で熱測定を行い、得られた吸熱曲線のピークから、フッ素樹脂の融点を求めた。
<メルトフローレート(MFR)>
メルトインデクサー(安田精機製作所社製)を用いて、ASTM D 1238に従い、265℃または297℃、5kg荷重下で、内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するフッ素樹脂の質量(g/10分)をMFRとして求めた。
<燃料透過速度>
実験例および比較実験例で得られたチューブを切断して内径と長さを測定した。スウェージロック継手をチューブの両端に取り付け、以下の燃料をチューブ内に満たし蓋を締め、燃料が封入されたチューブの質量を測定した。次に、表2に記載の燃料透過速度の測定ではチューブを60℃に保ち、表3に記載の燃料透過速度の測定ではチューブを80℃に保ち、1000時間経過後に質量を測定した。測定した各質量から質量減少量を算出し、さらに、質量減少量およびチューブの内面積から燃料透過速度(g/m/day)を算出した。
表2に記載の燃料透過速度の測定には、CE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10体積%)、CM15(トルエン/イソオクタン/メタノール=42.5/42.5/15体積%)、FuelC(トルエン/イソオクタン=50/50体積%)、E(エタノール)、M(メタノール)およびDMC(炭酸ジメチル)を任意の割合で含有する以下の燃料を用いた。
燃料(1-1):CE10 100体積%
燃料(1-2):FuelC/E/DMC=85/10/5(体積%)
燃料(1-3):FuelC/E/DMC=80/10/10(体積%)
燃料(1-4):FuelC/E/DMC=70/10/20(体積%)
燃料(1-5):E/DMC=10/90(体積%)
燃料(1-6):DMC 100体積%
燃料(1-7):CM15 100体積%
燃料(1-8):FuelC/M/DMC=65/15/20(体積%)
表3に記載の燃料透過速度の測定には、diesel(ディーゼル燃料)およびDMC(炭酸ジメチル)を任意の割合で含有する以下の燃料を用いた。
燃料(2-1):diesel 100体積%
燃料(2-2):diesel/DMC=95/5(体積%)
燃料(2-3):diesel/DMC=90/10(体積%)
燃料(2-4):diesel/DMC=80/20(体積%)
実験例および比較実験例では、以下の材料を用いた。
フッ素樹脂(1)
ポリマー組成(モル%):CTFE/TFE/PPVE=21.0/76.5/2.5
融点:248℃
メルトフローレート(297℃):7.0g/10分
カーボンブラックの含有量:10質量%
フッ素樹脂(2)
ポリマー組成(モル%):TFE/Et/HFP/2,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロ-1-ペンテン)=45.5/44.4/9.5/0.6
融点:197℃
メルトフローレート(265℃):5.0g/10分
カーボンブラックの含有量12質量%
ポリアミド12(PA12)
ポリプラ・エボニック社製、Daiamid X7297
実験例1および比較実験例1
マルチマニホールドを装着した5種5層のチューブ押出し装置(プラスチック工学研究所社製)を用いて、各層が表1に記載の材料で構成されるように、押出し機に各材料をそれぞれ供給して、外径8mm、内径6mmの2層チューブを成形した。
得られた2層チューブを用いて、上記した方法により、各種物性を測定した。結果を表2および表3に示す。
比較実験例2
マルチマニホールドを装着した5種5層のチューブ押出し装置(プラスチック工学研究所社製)を用いて、押出し機にポリアミド12(PA12)を供給して、外径8mm、内径6mmの単層チューブを成形した。
得られた単層チューブを用いて、上記した方法により、各種物性を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0007678391000001
Figure 0007678391000002
Figure 0007678391000003

Claims (15)

  1. 燃料と接触する積層体であって、
    前記燃料が、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなり、かつ、カルボニル基またはエーテル結合を有する化合物(1)を少なくとも含み、
    化合物(1)が、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルからなる群より選択される少なくとも1種であり、
    前記積層体が、クロロトリフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層を少なくとも備える積層体。
  2. 前記燃料が、アルコールをさらに含有する請求項1に記載の積層体。
  3. 前記燃料が、ガソリンおよびディーゼル燃料からなる群より選択される少なくとも1種をさらに含有する請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記燃料中の化合物(1)の含有量が、0.1~20体積%である請求項1または2に記載の積層体。
  5. 前記フッ素樹脂中のクロロトリフルオロエチレン単位の含有量が、前記フッ素樹脂を構成する全単量体単位に対して、15.0~30.0モル%である請求項1または2に記載の積層体。
  6. 前記フッ素樹脂が、クロロトリフルオロエチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有する請求項1または2に記載の積層体。
  7. 前記フッ素樹脂が、クロロトリフルオロエチレン単位、テトラフルオロエチレン単位およびパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)単位を含有する請求項1または2に記載の積層体。
  8. 前記フッ素樹脂中のテトラフルオロエチレン単位の含有量が、前記フッ素樹脂を構成する全単量体単位に対して、85.0~70.0モル%である請求項6に記載の積層体。
  9. 前記フッ素樹脂層が、導電性を有する請求項1または2に記載の積層体。
  10. 前記フッ素樹脂層が、前記燃料と接触する請求項1または2に記載の積層体。
  11. 非フッ素化ポリマーを含有する非フッ素化ポリマー層をさらに備える請求項1または2に記載の積層体。
  12. 前記非フッ素化ポリマーが、脂肪族ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂およびエチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項11に記載の積層体。
  13. 前記燃料の透過速度が、15g/m/day以下である請求項1または2に記載の積層体。
  14. 請求項1または2に記載の積層体から形成されるチューブまたはホース。
  15. 請求項1または2に記載の積層体から形成されるチューブまたはホースであって、
    前記積層体が、
    導電性フィラー、および、クロロトリフルオロエチレン単位およびテトラフルオロエチレン単位を含有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂層、および、
    脂肪族ポリアミド樹脂を含有する非フッ素化ポリマー層、
    をこの順に備えており、
    前記フッ素樹脂層が、最内層であって、燃料と接触する
    チューブまたはホース。
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