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JP7599185B2 - 有機半導体薄膜、トランジスタ、有機半導体薄膜の製造方法、トランジスタの製造方法及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

有機半導体薄膜、トランジスタ、有機半導体薄膜の製造方法、トランジスタの製造方法及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 (1)発行日(公開日) 令和2年5月21日 (2)刊行物 ACS APPLIED MATERIALS&INTERFACES 2020 Vol.12,No26,29497-29504 American Chemical Society 発行 (ウェブ発行・公開URL : https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.0c05105) <資料> ACS APPLIED MATERIALS&INTERFACES 2020 ウェブ発行ページ <資料> ACS APPLIED MATERIALS&INTERFACES 2020 研究論文 抜粋
本発明は、有機半導体薄膜、トランジスタ、有機半導体薄膜の製造方法、トランジスタの製造方法及び電子デバイスの製造方法に関する。
本願は、2021年5月20日に、日本に出願された特願2021-085293号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
有機半導体薄膜を製造する方法として、溶媒蒸発法が検討されている。溶媒蒸発法は有機半導体溶液から溶媒を蒸発させて溶液から有機半導体物質を析出させ、有機半導体膜を製造する方法である。
溶媒蒸発法を利用した成膜方法には、ディップコート法、ドロップキャスト法、スピンコート法、インクジェット法、グラビア印刷法などが挙げられる。これらの溶液を用いたプロセスでは、真空を必要とせず、簡易で安価に実施でき、200℃以下の低温で製造が可能でありながら、高性能の有機半導体薄膜が製造できる点で工業的に有用な方法である。
溶媒蒸発法により単結晶膜や単結晶性結晶膜を製造する場合、1~10cm/Vsの高いキャリア移動度を持つ有機半導体結晶膜が製造可能である。しかし、例えば、非特許文献1に記載のように、成膜速度が100μm/秒~1mm/秒程度と遅く、工業的な応用には成膜速度の観点から改善の余地があった。
Yamamura et al., Sci. Adv. 2018;4: eaao5758 2 February 2018
本発明の有機半導体膜は、下記に記載の測定方法により測定されるQp及びQtが下記(1)を満たし、下記ロッキングスキャンパターンは、下記最大のピークのピーク強度であるIpeakと、下記ベースラインの値であるIbasとの比Ipeak/Ibasが10未満である。
0.06≦Qp/Qt≦0.5 ・・・(1)
[測定方法]
(i)有機半導体薄膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定する。
(ii)前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、有機半導体薄膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得る。
(iii)前記ロッキングスキャンパターンのベースラインを得る。
(iv)前記ロッキングスキャンパターンのうち、前記ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、前記ベースラインを超えるピーク部分の面積をQpとする。
(v)前記ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとする。
比較例1の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 比較例1の有機半導体膜のX線回折パターンである。 比較例1の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 比較例1の有機半導体膜のトランジスタの移動度の分布を示す図である。 比較例2の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 比較例2の有機半導体膜のX線回折パターンである。 比較例2の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 5mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。 比較例3の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 比較例3の有機半導体膜のX線回折パターンである。 比較例3の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 10mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。 実施例1の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 実施例1の有機半導体膜のX線回折パターンである。 実施例1の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 実施例2の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 実施例2の有機半導体膜のX線回折パターンである。 実施例2の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 実施例3の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 実施例3の有機半導体膜のX線回折パターンである。 実施例3の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 実施例4の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 実施例4の有機半導体膜のX線回折パターンである。 実施例4の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 40mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。 比較例4の有機半導体膜の偏光顕微鏡写真図である。 比較例4の有機半導体膜のX線回折パターンである。 比較例4の有機半導体膜のロッキングスキャンパターンである。 引き上げ速度を横軸、Qp/Qtを縦軸とし、さらに移動度のバラツキを示したグラフである。
<有機半導体薄膜>
本実施形態は、液晶性有機半導体を含む有機半導体薄膜である。
本実施形態の有機半導体薄膜は、後述する本実施形態の有機半導体薄膜の製造方法によって製造される。
本実施形態の有機半導体薄膜は、以下に記載の測定方法により測定されるQp及びQtが(1)を満たす。さらに、下記最大のピークのピーク強度であるIpeakと、下記ベースラインの値であるIbasとの比Ipeak/Ibasが10未満である。
0.06≦Qp/Qt≦0.5 ・・・(1)
[測定方法]
(i)有機半導体薄膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定する。
(ii)前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、有機半導体薄膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得る。
(iii)前記ロッキングスキャンパターンのベースラインを得る。
(iv)前記ロッキングスキャンパターンのうち、前記ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、前記ベースラインを超えるピーク部分の面積をQpとする。
(v)前記ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとする。
工程(i)において、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定するのは、(020)結晶面のピークがより強く観察されやすいためである。例えば他の結晶面である(110)面や(120)面のピークを観察しても、同様に回折角2θχを特定できる。
工程(ii)において、検出器の位置を2θχに固定し、有機半導体薄膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行うことで、全方位からX線を照射でき、結晶面の向きの配向を全方位的に確認できる。
工程(iii)において、工程(ii)で得たロッキングスキャンパターンを解析ソフトで解析する。解析ソフトにおける平滑化処理の際は、例えばRigaku社製のGlobal fitが使用できる。
平滑化処理の一例としてはガウス関数による畳み込みを行う。
工程(iii)において、ロッキングスキャンパターンのベースラインを得る。ここで、「ベースライン」とは、解析ソフトによる平滑化処理の上、最小値を探し出し、急峻なピークを含まない範囲で平均値を計算し得た値である。急峻なピークを含まない範囲とは、最小値の前後2.5度の範囲である。
本実施形態において、ロッキングスキャンパターンにおいて比Ipeak/Ibasが10未満である。これは即ち上記の測定方法においては(020)結晶面が全方位的に観察されるランダム膜であることを示す。
工程(v)において、ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超えるピークを特定し、ベースラインを超えるピーク部分の面積をQpとする。本実施形態の有機半導体薄膜のロッキングスキャンパターンには、ピークが観察される。これは有機半導体膜を製造する工程において、有機半導体溶液を基材に10mm/秒を超える速度で一方向に塗布するため、結晶の配向が異方性を有するためである。
例えば有機半導体溶液を基材にスピンコートして塗布した場合には結晶の配向が異方性を有さないため、有機半導体薄膜のロッキングスキャンパターンにはピークが観察されない。
Qpは、ベースラインと、ベースラインを超える部分とで形成される面積である。
工程(v)において、ロッキングスキャンパターンの総面積であるQtを得る。
Qp及びQtが(1)を満たすと、上記の測定方法においては(020)結晶面が全方位的に観察されるランダム膜であって、結晶の配向が異方性を有することがわかる。
(1)は、下記(1)-1~(1)-3のいずれかであることが好ましい。
0.07≦Qp/Qt≦0.49 ・・・(1)-1
0.08≦Qp/Qt≦0.48 ・・・(1)-2
0.09≦Qp/Qt≦0.47 ・・・(1)-3
Qp及びQtが(1)を満たす有機半導体膜は、移動度のばらつきが小さい。ここで、「移動度のばらつきが小さい」とは、下記に示す[キャリア移動度の評価]に記載の方法により求めた変異係数が、20%以下であることを意味する。
[キャリア移動度の評価]
(キャリア移動度μAVの測定)
有機薄膜トランジスタについて、製造したキャリア移動度測定用検体すべてのキャリア移動度を測定する。
具体的には、各有機薄膜トランジスタ素子のソース電極-ドレイン電極間に-50Vの電圧を印加し、ゲート電圧を+10V~-70Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Idを表す下記式を用いてキャリア移動度μ(cm/Vs)を算出する。すべての検体のキャリア移動度の平均値を求め、これを、キャリア移動度μAVとする。
キャリア移動度μAVは高いほど好ましい。
=(w/2L)μC(V-Vth
式中、Lはチャネル長、wはチャネル幅、μはキャリア移動度、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの容量、Vはゲート電圧、Vthは閾値電圧を、それぞれ、表す。
(変異係数の算出)
有機薄膜トランジスタについて、上記(キャリア移動度μAVの測定)に記載の試験において測定したすべての検体のキャリア移動度μに対して、下記式により、変異係数を算出する。
下記式において、標準偏差は定法により算出し、平均値は上記キャリア移動度μAVを用いる。この変異係数を、キャリア移動度のばらつきの指標として、評価する。
異係数(%)=(標準偏差/平均値)×100
本実施形態において、Qp及びQtが(1)を満たすと、多結晶膜であっても移動度のばらつきを小さくすることが可能である。その合理的な理由として、以下のように説明できる。
Qp及びQtが(1)を満たすと、結晶粒が結晶膜の特定方向に配向した結晶粒の割合が小さく、面内にランダムに配向している割合が高くなる。このような結晶膜を用いた素子を形成した場合、結晶粒内の移動度に異方性があったとしても、その特性は平均化され、素子の移動度のばらつきを小さく抑えることができる。この点は、従来の単結晶性結晶膜を用いる取り組みとは異なるアプローチで、工業的に大きな優位性を与える。
本実施形態の有機半導体薄膜の一実施形態において、1cm/Vs以上の平均移動度を有することができる。
移動度は一般的に行われるFETの移動度評価法、つまり、SiO/Si基板をゲート絶縁膜/ゲート電極にもちいて、ボトムゲートボトムコンタクト型トランジスタを作製し、飽和領域におけるトランジスタ特性から移動度を算出する。
本実施形態の有機半導体薄膜の一実施形態において、平均膜厚は100nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、30nm以下がさらに好ましい。
<トランジスタ>
本実施形態は、前記本実施形態の有機半導体薄膜を半導体層として含むトランジスタである。
本実施形態のトランジスタが備える有機半導体膜は、上記Qp及びQtが上記(1)を満たす。さらに、上記ロッキングスキャンパターン下記最大のピークのピーク強度であるIpeakと、下記ベースラインの値であるIbasとの比Ipeak/Ibasが10未満である。
従来、有機半導体膜を作製する場合、有機半導体の結晶粒の成長を制御し結晶粒の配向方向を揃え、かつ、粒径サイズを大きくすることにより結晶粒界の影響を軽減し、結晶膜の特性の均一化が図られていた。しかしながら、この方法では結晶膜全体における粒界の密度は低減できるが、トランジスタの半導体層として用いた場合、チャネル領域に存在し得る少ない結晶粒界の数は素子間で大きく異なり、結果として、素子特性に大きなバラつきが生じてしまう。
そこで、トランジスタの素子間のバラつきを低減するためには、逆に、有機半導体膜中の結晶粒界を増やすことが考えられるが、この場合、トランジスタのチャネル領域に存在する結晶粒界の密度も大きくなるため、キャリア輸送の特性が低下して素子としての性能が損なわれる。
一方、本実施形態の有機半導体膜は、結晶粒界の数を増やしながらも、キャリア輸送を阻害する結晶粒界の形成を抑制することができる。ここで、キャリア輸送を阻害する結晶粒界とは、特定の方向に配向した結晶ドメインにより形成されるものであり、本実施形態の有機半導体膜は、結晶ドメインの特定の方向への配向が抑制されている。
本実施形態の有機半導体膜は、結晶ドメインの平均粒径が1μm以上300μm以下であることが好ましく、1μm以上200μm以下であることがより好ましく、1μm以上100μm以下であることがよりさらに好ましい。
また、本実施形態の有機半導体膜は、結晶ドメインのアスペクト比(短径に対する長径の比(長径/短径))が5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがよりさらに好ましい。また、有機半導体膜中に上述したアスペクト比とは異なるアスペクト比を有する結晶ドメインが含まれる場合、上述したアスペクト比を有する結晶ドメインの有機半導体膜中における面積割合は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがよりさらに好ましい。
<有機半導体薄膜の製造方法>
本実施形態は、有機半導体薄膜の製造方法に関する。
本実施形態の有機半導体薄膜の製造方法は、液晶性有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する工程と、有機半導体溶液を基材に10mm/秒を超える速度で塗布する工程と、有機半導体溶液を乾燥する工程と、を有する。
以下、各工程について説明する。
[有機半導体溶液を調製する工程]
まず、有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する。
本実施形態において用いる有機半導体としては、例えば電荷輸送を担うπ電子系骨格の分子長軸方向にアルキル鎖を一つ、または、二つ置換した構造を持つ有機半導体が挙げられる。
本実施形態に用いる有機半導体のπ電子系骨格としては、Benzothieneobenzothiazole骨格に代表されるチエノアセン系骨格が好ましいが、これに限定されるものではない。
チエノアセン系骨格を有する化合物の代表的な例は、国際公開第2012-121393号公報に記載の化合物が挙げられる。
本実施形態においては、中でも、2-decyl-7-phenylbenzothieneobenzothiophene(Ph-BTBT-10) および、その鎖長の異なる誘導体、側鎖がphenyl基側に置換した誘導体が好ましい。
本実施形態に用いるアルキル基を有する有機半導体分子は、液晶性を発現する。液晶性を発現すると、均一で平坦な結晶膜を製造することができる。また、結晶粒界を制御しやすくする観点からトランジスタ用有機結晶膜の形成に好ましい(例えば、非特許論文(Adv. Mater., 23、1748-1751、2006)、非特許文献(Jpn. J. Appl. Phys., 45、L867-870, 2006)等を参照)。
半導体溶液の調製には、形成する有機半導体膜のモフォロジーの制御のため、ポリスチレンなどの絶縁性のポリマーを少量添加してもよい。絶縁性のポリマーを添加する場合には、有機半導体の全量に対し、0.1質量%以上10質量%以下の範囲で適宜調整できる。
本実施形態に用いる有機溶媒としては、室温付近での成膜では沸点が250℃以下、より好ましくは、沸点が200℃以下の有機溶媒が好ましい。
具体的には、有機半導体が溶解可能なトルエン、キシレン、ジエチルベンゼンなどのアルキル置換ベンゼン誘導体が挙げられる。
また、アルキル置換ベンゼン誘導体はハロゲン原子またはアルコキシ、チオアルコキシ基で置換されていてもよい。
アルコキシ基で置換されたものの例としては、アニソール、チオアニソール誘導体が挙げられる。
本実施形態においては、上記の中でも有機半導体の濃度を0.01質量%以上溶解する有機溶媒を用いることが好ましく、0.1質量%以上溶解する有機溶媒を用いることがより好ましい。
[塗布する工程]
次に、塗布方法に応じて、基材に有機半導体溶液の液膜を形成する。
本実施形態において、有機半導体溶液は基材に対して一方向に塗布されることが好ましい。有機半導体溶液を塗布する方法としては、例えば、ディップコート法が挙げられるが、これに限られず、基材に対して一方向に塗布可能であれば他の公知の方法を用いてもよい。
有機半導体膜厚は一般に、有機EL素子、光センサ、太陽電池、トランジスタ等、作製するデバイスの種類により選ばれる。例えば、有機トランジスタを作製する場合は、その膜厚は5nm以上200nm以下、より好ましくは5nm以上100nm以下、さらに好ましくは5nm以上50nm以下に設定する。作製する結晶膜の膜厚は基材に塗布する液膜の厚さにより直接、制御することも可能である。また、一般に、用いる溶媒の種類、有機半導体の濃度、基材の種類や有機半導体溶液の温度、塗布される基材の温度によって形成する結晶膜の厚さは適宜制御できることが知られている。
本実施形態において、液晶性を発現する有機半導体を用いる場合には、基材に有機半導体溶液の液膜を形成する温度は用いる液晶性有機半導体の液晶相温度付近とすることが有効である。
液膜形成時の温度は、基材を加熱することにより制御してもよい。ディップコート法を用いる場合は、基材を浸漬する際の有機半導体溶液の温度により制御することができる。
例えば、液晶性を発現する有機半導体としてPh-BTBT-10を用いる場合、成膜温度を40℃以上150℃以下の範囲に調整することが好ましい。また、C8-BTBTを用いる場合には、成膜温度を30℃以上120℃以下の範囲に調整することが好ましい。
本実施形態において、有機半導体溶液を基材に塗布する速度は10mm/秒を超え、15mm/秒以上が好ましく、30mm/秒以上がより好ましい。
有機半導体溶液を基材に塗布する速度の上限値は特に限定されないが、例えば5000mm/秒以下、1000mm/秒以下、500mm/秒以下、100mm/秒以下が挙げられる。
引き上げ速度の上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
組み合わせの例としては、10mm/秒を超え120mm/秒以下、10mm/秒を超え100mm/秒以下、20mm/秒以上80mm/秒以下、40mm/秒以上60mm/秒以下が挙げられる。
[有機半導体溶液を乾燥する工程]
本実施形態の製造方法においては、基材に有機半導体溶液を塗布するとともに有機半導体溶液の液層が基材に形成される。さらに、液層に含まれる有機溶媒が蒸発により乾燥し、結晶が析出して基材の表面に有機半導体の固体膜が成膜される。即ち、本実施形態においては、基材を有機半導体溶液から引き上げる速度は、成膜速度と同義であり、以下、成膜速度と記載する場合がある。
本実施形態においては、10mm/秒を超える成膜速度という、従来の成膜速度よりも顕著に速い速度で有機半導体薄膜を成膜することができる。
本実施形態においては、ディップコーティング法の場合は、一般に、基材を有機半導体溶液の液面から垂直に引き上げるが、角度をもって引き上げることも液膜の厚さの制御に有効である。
基材としては、特に限定されず、ガラス、石英ガラス、シリコンウェハ、金属板、フレキシブルな樹脂製シートを用いることができる。
例えば、プラスチックフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
本実施形態の製造方法は、前記のように、200℃以下の低温で半導体溶液の塗布により成膜できるため、基材の材料やサイズ、形状の制約を受けにくい。このため、いわゆるロール・ツー・ロールプロセス等の連続式量産装置においても適用可能である。
<トランジスタの製造方法>
本実施形態は、半導体層を有するトランジスタの製造方法である。
本実施形態のトランジスタの製造方法は、半導体層を、前記本実施形態の有機半導体膜の製造方法により形成する工程を含む。
<電子デバイスの製造方法>
本実施形態は、電子デバイスの製造方法である。
本実施形態の電子デバイスの製造方法は、前記本実施形態のトランジスタの製造方法によりトランジスタを形成する工程を含む。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<半導体溶液の調製>
Ph-BTBT-10は、非特許文献(Nature Commun., DOI: 0.1038/ncomms7828に従って合成した。その後、シリカカラムクロマトグラフィーと再結晶による精製を繰り返し、純度を向上させて使用した。
<基板の調製>
有機半導体膜の成膜には、300nmの熱酸化膜を形成したp‐Si基板の上に、膜厚が約20nmのBCB膜を形成した基板を用いた。
BCBとは、Dibutyltetramethyldisiloxane-bis{benzocyclobutene)である。
<ディップコート法による半導体溶液の塗布>
結晶膜は、ディップコーターを用いて製造した。使用するディップコーターは、基板設置部と、引き上げ速度を電気的に制御可能な基板引き上げ部と、温度を一定に保つように制御された有機半導体溶液を満たした容器を備える。本実施例においては、基板の引き上げ速度が最大40mm/秒であるディップコーターを用いた。
<トランジスタの作製と評価>
トランジスタの作製には、膜厚が約20nmのBCBを被覆したSiO(300nm)/Si基板に、真空蒸着法により、シャドーマスクを用いてAuを蒸着し、ソース、ドレイン電極を形成し、グローブボックス内でPFBT(ペンタフルオロベンゼンチオール)処理を行ったものを基板とした。チャネル長、チャネル幅はそれぞれ、100μm、500μmであった。
作製したトランジスタは、大気下、室温でその特性を調べ、飽和領域のトランジスタ特性から移動度を算出した。
<キャリア移動度の評価>
トランジスタのキャリア移動度は、前記[キャリア移動度の評価]に記載の方法により評価した。
<比較例1>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に1mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図1Aは、1mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図1Aの結晶膜は、結晶ドメインが膜形成方向に配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向について微小角入射X線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θχを特定した。この時得られたX線回折パターンを図1Bに示す。
検出器の位置を前記回折角2θχに固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向について微小角入射X線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図1Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて平滑化処理(ガウス関数による畳み込み)の上、最小値を探し出し、急峻なピークを含まない範囲(最小値の前後2.5度)で平均値を計算し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超えるピークを特定し、ベースラインを超える面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総面積をQtとした。
比較例1の結晶膜は、Qp/Qtが0.74であった。また、図1Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは53.36であった。
図1Dは、1mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。
トランジスタの平均移動度は、0.53cm/Vsであった。また移動度のばらつきは28.0%であった。
<比較例2>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に5mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図2Aは、5mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図2Aの結晶膜は、結晶ドメインが膜形成方向に配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図2Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図2Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
比較例2の結晶膜は、Qp/Qtが0.76であった。また、図2Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは29.40であった。
図2Dは、5mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。
トランジスタの平均移動度は、4.59cm/Vsであった。また移動度のばらつきは24.1%であった。
<比較例3>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に10mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図3Aは、10mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図3Aの結晶膜は、結晶ドメインがランダムに配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図3Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図3Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
比較例3の結晶膜は、Qp/Qtが0.57であった。また、図3Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは10.09であった。
図3Dは、10mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。
トランジスタの平均移動度は、4.53cm/Vsであった。また移動度のばらつきは40.5%であった。
<実施例1>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に15mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図4Aは、15mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図4Aの結晶膜は、結晶ドメインがランダムに配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図4Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図4Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
実施例1の結晶膜は、Qp/Qtが0.24であった。また、図4Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは2.94であった。
トランジスタの移動度のばらつきは14.0%であった。
<実施例2>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に20mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図5Aは、20mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図5Aの結晶膜は、結晶ドメインがランダムに配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図5Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図5Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
実施例2の結晶膜は、Qp/Qtが0.30であった。また、図5Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは4.959であった。
トランジスタの移動度のばらつきは11.7%であった。
<実施例3>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に30mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図6Aは、30mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図6Aの結晶膜は、結晶ドメインがランダムに配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図6Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図6Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
実施例3の結晶膜は、Qp/Qtが0.13であった。また、図6Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは1.645であった。
トランジスタの移動度のばらつきは13.5%であった。
<実施例4>
130℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液にBCBで被覆したSiO/Si基板を浸漬し、基板を大気下、室温で重力と反対方向に40mm/秒の速度で引き上げた。引き上げ直後の基板は目視で液膜が形成されていることが目視で確認でき、溶媒の乾燥に伴って、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図7Aは、40mm/秒の引き上げ速度で製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図7Aの結晶膜は、結晶ドメインがランダムに配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図7Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図7Cに示す。
ロッキングスキャンパターンを解析ソフト(Rigaku社製、Global fit)を用いて解析し、ベースラインを得た。ロッキングスキャンパターンのうち、ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、ベースラインを超えるピークの面積をQpとした。また、ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとした。
実施例4の結晶膜は、Qp/Qtが0.39であった。また、図7Cから、ロッキングスキャンパターンにおいて、比Ipeak/Ibasは5.199であった。
図7Dは、40mm/秒の成膜速度で形成したトランジスタの移動度の分布を示す図である。
トランジスタの平均移動度は、4.13cm/Vsであった。また移動度のばらつきは18.2%であった。
<比較例4>
80℃に保った0.5質量%Ph-BTBT-10 p-キシレン溶液をBCBで被覆したSiO/Si基板上に3000rpmでスピンコートした。スピンコートに伴って瞬時に、固体膜の形成が確認された。
基板上に形成した結晶膜は、120℃ 15分の熱処理を行った。
図8Aは、スピンコートで製造した結晶膜の偏光顕微鏡写真図である。図8Aの結晶膜は、結晶ドメインが膜形成方向に配向した組織を示した。
結晶膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定した。この時得られたX線回折パターンを図8Bに示す。
前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、結晶膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得た。得られたロッキングスキャンパターンを図8Cに示す。
ロッキングスキャンパターンには最大のピークが観察されず、Qpを算出することができなかった。
図9に引き上げ速度を横軸、Qp/Qtを縦軸としたグラフを示す。図9中、「σ/μ」として移動度のバラツキを記載する。

Claims (8)

  1. 液晶性有機半導体を含む有機半導体薄膜であって、
    下記に記載の測定方法により測定されるQp及びQtが下記(1)を満たし、
    下記ロッキングスキャンパターンは、下記最大のピークのピーク強度であるIpeakと、下記ベースラインの値であるIbasとの比Ipeak/Ibasが10未満である、有機半導体薄膜。
    0.06≦Qp/Qt≦0.5 ・・・(1)
    [測定方法]
    (i)有機半導体薄膜の基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、(020)結晶面のピークが観察される回折角2θを特定する。
    (ii)前記回折角2θ及び検出器の位置を固定し、有機半導体薄膜が形成された基板のみを180°回転させながら基板表面面内の方向についてX線回折測定を行い、ロッキングスキャンパターンを得る。
    (iii)前記ロッキングスキャンパターンのベースラインを得る。
    (iv)前記ロッキングスキャンパターンのうち、前記ベースラインを正の方向に超える最大のピークを特定し、前記ベースラインを超えるピーク部分の面積をQpとする。
    (v)前記ロッキングスキャンパターンの総ピーク面積をQtとする。
  2. 請求項1に記載の有機半導体薄膜を半導体層として含む、トランジスタ。
  3. 液晶性有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する工程と、
    前記有機半導体溶液を基材に10mm/秒を超える速度で塗布する工程と、
    前記有機半導体溶液を乾燥する工程と、を有し、
    前記塗布する工程は、前記有機半導体溶液に前記基材を浸漬した後、前記基材を前記有機半導体溶液の液面から10mm/秒以上の速度で引き上げることにより行う、有機半導体薄膜の製造方法。
  4. 液晶性有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する工程と、
    前記有機半導体溶液を基材に0mm/秒を超える速度で塗布する工程と、
    前記有機半導体溶液を乾燥する工程と、を有する、
    有機半導体薄膜の製造方法。
  5. 液晶性有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する工程と、
    前記有機半導体溶液を基材に10mm/秒を超える速度で塗布する工程と、
    前記有機半導体溶液を乾燥する工程と、を有し、
    前記塗布する工程において、前記有機半導体溶液は前記基材に対して一方向に塗布され、
    前記塗布する工程は、前記有機半導体溶液に前記基材を浸漬した後、前記基材を前記有機半導体溶液の液面から10mm/秒以上の速度で引き上げることにより行う、
    有機半導体薄膜の製造方法。
  6. 液晶性有機半導体を有機溶媒に溶解し、有機半導体溶液を調製する工程と、
    前記有機半導体溶液を基材に40mm/秒を超える速度で塗布する工程と、
    前記有機半導体溶液を乾燥する工程と、を有し、
    前記塗布する工程において、前記有機半導体溶液は前記基材に対して一方向に塗布する、
    有機半導体薄膜の製造方法。
  7. 半導体層を有するトランジスタの製造方法であって、
    前記半導体層を、請求項3~6のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜の製造方法により形成する工程を含む、トランジスタの製造方法。
  8. 請求項7に記載のトランジスタの製造方法によりトランジスタを形成する工程を含む、電子デバイスの製造方法。
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