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JP7569448B2 - ジアルキルカーボネートの製造方法、及びジアルキルカーボネートの製造装置 - Google Patents

ジアルキルカーボネートの製造方法、及びジアルキルカーボネートの製造装置 Download PDF

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JP7569448B2
JP7569448B2 JP2023517489A JP2023517489A JP7569448B2 JP 7569448 B2 JP7569448 B2 JP 7569448B2 JP 2023517489 A JP2023517489 A JP 2023517489A JP 2023517489 A JP2023517489 A JP 2023517489A JP 7569448 B2 JP7569448 B2 JP 7569448B2
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Description

本発明は、ジアルキルカーボネートの製造方法、及びジアルキルカーボネートの製造装置に関する。
近年、ジアルキルカーボネートは、リチウムイオン電池電解液の主要成分として用いられている。電子製品やクリーンエネルギー自動車業界の発展につれて、リチウムイオン電池電解液の重要性はますます増加し、それに伴いリチウムイオン電池電解液用の高純度のジアルキルカーボネートの市場需要も大幅に上昇している。工業級のジアルキルカーボネートには、水、メタノール、エタノール、エチルメチルカーボネート、重質成分などの不純物が含まれている。アルコール類及び水はリチウムイオン電池の使用寿命に影響し、重質成分は電解液変色に影響する。そのため、リチウムイオン電池電解液用のジアルキルカーボネートとしては、これらの不純物の含有量をさらに低減し、極めて高純度(純度99.99質量%以上)とすることが求められている。
このようなリチウムイオン電池電解液用の高純度ジアルキルカーボネートを製造する方法として、いくつか提案されている。例えば、蒸留塔が2塔であり、1塔目に工業級(純度99.95質量%)のジメチルカーボネートを供給し、2塔目のサイドカットにより高純度(純度99.99質量%以上)のジメチルカーボネートを得る方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
中国特許出願公開第107311864号明細書 中国特許出願公開第105384639号明細書
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法では、蒸留塔の1塔目及び2塔目共に還流比が20~40と大きく、リチウムイオン電池電解液用の高純度ジアルキルカーボネートを製造するために消費熱量が多く必要であり、改善の余地がある。
例えば、製造工程により得られる粗ジアルキルカーボネートを1塔目の蒸留塔により蒸留することで、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートが得られ、当該純度のジアルキルカーボネートは、種々の工業用途に用いられる工業級ジアルキルカーボネートとして利用される。
続いて、2塔目の蒸留塔では、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートを導入し、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを得る。高純度のジアルキルカーボネートは、リチウムイオン電池電解液用として使用可能な純度を有する。特に高純度ジアルキルカーボネートを得る2塔目の蒸留塔では、所望の純度まで高めるために、高い消費熱量が必要となる。
そこで、本発明は、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートから、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを得る分離精製工程における消費熱量を低減する、ジアルキルカーボネートの製造方法、及びジアルキルカーボネートの製造装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、ジアルキルカーボネートを精製する1つ目の蒸留塔に供給するジアルキルカーボネートの純度を高くせず、むしろ低くすること、また1つ目の蒸留塔の塔底温度を115℃以上とすることにより、2つ目の蒸留塔における純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートから、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートの分離精製を、消費熱量を低減、つまり小さい還流比で製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の実施形態に関する。
<1>
(I)ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1に連続的に供給し、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第1の分離精製工程(I)と、
(II)該連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出す、第2の分離精製工程(II)と、を含み、
前記工程(I)において、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度が25.00~95.00質量%であり、かつ前記連続多段蒸留塔B1の塔底温度が115℃以上であり、
前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2に供給する塔底成分(B)中のジアルキルカーボネートの濃度が99.00~99.95質量%であり、
前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中のジアルキルカーボネートの純度が99.99質量%以上である、ジアルキルカーボネートの製造方法。
<2>
前記工程(I)が、Feを含有する化合物の存在下で行われる、<1>に記載の製造方法。
<3>
前記工程(I)における、Feを含有する化合物の前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)に対する接触表面積が1.0×10―3・分/(kg/Hr)以上である、<2>に記載の製造方法。
<4>
前記工程(I)が、酸化鉄(II)の存在下で行われる、<2>又は<3>に記載の製造方法。
<5>
前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中、高沸点化合物の含有量が30質量ppm以下である、<1>から<4>のいずれかに記載の製造方法。
<6>
前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の金属含有量が1質量ppm以下である、<1>から<5>のいずれかに記載の製造方法。
<7>
前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の水含有量が30質量ppm以下である、<1>から<6>のいずれかに記載の製造方法。
<8>
前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中のメタノール及びエタノールの合計含有量が20質量ppm以下である、<1>から<7>のいずれかに記載の製造方法。
<9>
前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の2-メトキシエタノールの含有量が50質量ppm以下である、<1>から<8>のいずれか一項に記載の製造方法。
<10>
前記連続多段蒸留塔B1へ供給する前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)の温度を100~150℃とする、<1>から<9>のいずれか一項に記載の製造方法。
<11>
前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を加熱器により加熱し、前記加熱器から前記連続多段蒸留塔B1へ供給されるまでの時間が、5分以下である、<10>に記載の製造方法。
<12>
前記連続多段蒸留塔B1の塔上部より連続的に抜き出した前記塔頂成分(B)を還流ドラム温度100~150℃の条件で凝縮する、<1>から<11>のいずれかに記載の製造方法。
<13>
前記連続多段蒸留塔B2が、塔上段直胴部と、前記塔上段直胴部よりも大きな径を有する塔下段直胴部と、前記塔上段直胴部及び前記塔下段直胴部を連結するテーパー部と、を有し、
前記連続多段蒸留塔B2の前記側面抜出口が、前記テーパー部に設けられている、<1>から<12>のいずれかに記載の製造方法。
<14>
前記連続多段蒸留塔B2において、前記塔上段直胴部の塔径D21(cm)と前記塔下段直胴部の塔径D22(cm)との比が下記式(ii)の条件を満たす、<13>に記載の製造方法。
0.2<D21/D22<1.0・・・(ii)
<15>
前記連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間が5分以上である、<1>から<14>のいずれかに記載の製造方法。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
<16>
前記連続多段蒸留塔B2において、サイドカット成分(B)がガス状で抜き出される、<1>から<15>のいずれかに記載の製造方法。
<17>
前記連続多段蒸留塔B1のインターナルが、トレイ及び/又は充填物である、<1>から<16>のいずれかに記載の製造方法。
<18>
前記連続多段蒸留塔B1の還流比が0.5~5である、<1>から<17>のいずれかに記載の製造方法。
<19>
前記連続多段蒸留塔B2の還流比が0.2~4である、<1>から<18>のいずれかに記載の製造方法。
<20>
前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、ジアルキルカーボネート中の2-メトキシエタノールの含有量が100質量ppm以下である、<1>から<19>のいずれかに記載の製造方法。
<21>
前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)は、連続多段蒸留塔B2へ直接供給するか、又は、工業級ジアルキルカーボネートタンクへ供給後、該タンクから連続多段蒸留塔B2へ供給する、<1>から<20>のいずれかに記載の製造方法。
<22>
前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、高沸点化合物の含有量が0.1質量ppm以上である、<1>から<21>いずれかに記載の製造方法。
<23>
環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを反応させ、ジアルキルカーボネートを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を得る工程を含む、<1>から<22>のいずれかに記載の製造方法。
<24>
環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを触媒が存在する連続多段蒸留塔A内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留とを同時に行い、生成するジアルキルカーボネートと未反応脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を塔上部より連続的に抜き出す工程を含む、<1>から<23>のいずれかに記載の製造方法。
<25>
ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)が連続的に供給され、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、連続多段蒸留塔B1と、
前記連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)が連続的に供給され、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を連続的に抜き出す側面抜出口を有する連続多段蒸留塔B2と、を含み、
前記連続多段蒸留塔B1の塔底温度が115℃以上に設定可能であり、
前記連続多段蒸留塔B1内に、Feを含有する化合物が存在するよう構成されている、
ジアルキルカーボネートの製造装置。
<26>
前記連続多段蒸留塔B1内に酸化鉄(II)を供給可能に構成されている、<25>に記載の製造装置。
<27>
前記連続多段蒸留塔B1内の材質が炭素鋼である、<25>又は<26>に記載の製造装置。
<28>
前記連続多段蒸留塔B1へ供給する前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を加熱する加熱器を備える、<25>から<27>のいずれかに記載の製造装置。
<29>
前記連続多段蒸留塔B2が、塔上段直胴部と、前記塔上段直胴部よりも大きな径を有する塔下段直胴部と、前記塔上段直胴部及び前記塔下段直胴部を連結するテーパー部と、を有し、
前記連続多段蒸留塔B2の前記側面抜出口が、前記テーパー部に設けられている、<25>から<28>のいずれかに記載の製造装置。
<30>
前記連続多段蒸留塔B2において、前記塔上段直胴部の塔径D21(cm)と前記塔下段直胴部の塔径D22(cm)との比が下記式(ii)の条件を満たす、<29>に記載の製造装置。
0.2<D21/D22<1.0・・・(ii)
<31>
前記連続多段蒸留塔B1のインターナルが、トレイ及び/又は充填物である、<25>から<30>のいずれかに記載の製造装置。
<32>
前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)は、連続多段蒸留塔B2へ直接供給するか、又は、工業級ジアルキルカーボネートタンクへ供給後、該タンクから連続多段蒸留塔B2へ供給する、<25>から<31>のいずれかに記載の製造装置。
本発明によれば、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートから、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを得る分離精製工程における消費熱量を低減する、ジアルキルカーボネートの製造方法、及びジアルキルカーボネートの製造装置を提供することができる。
図1は本発明のジアルキルカーボネートの製造方法における2つの分離精製工程(I)及び(II)のフローの一例を表す概略図である。 図2は本発明のジアルキルカーボネートの製造方法における2つの分離精製工程(I)及び(II)のフローの一例を表す概略図である。 図3は連続多段蒸留塔の一例を表す概略図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法は、
(I)ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1に連続的に供給し、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第1の分離精製工程(I)と、
(II)該連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を、側面抜出口(以下「サイドカット抜出口」とも呼ばれる)を有する連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出す、第2の分離精製工程(II)と、を含み、
前記工程(I)において、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度が25.00~95.00質量%であり、かつ連続多段蒸留塔B1の塔底温度が115℃以上であり、
前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2に供給する塔底成分(B)中のジアルキルカーボネートの濃度が99.00~99.95質量%であり、
前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中のジアルキルカーボネートの純度が99.99質量%以上である。
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法は、上述の構成を有することで、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートから、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを得る分離精製工程における消費熱量を低減することができる。例えば、小さい還流比で分離精製することができるため、消費熱量を低減することが可能となる。
通常、最終的に得られるジアルキルカーボネートの純度を高くするためには、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度も予め高く(例えば、特許文献1及び2に記載のように純度99.95質量%)するはずであるが、本実施形態のジアルキルカーボネート製造方法では、驚くべきことに当該ジアルキルカーボネートの濃度を上述したような、従来より低い範囲に設定することにより、純度99.00~99.95質量%のジアルキルカーボネートから、純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを消費熱量を低減して製造することができることを見出した。
このような効果を発現するメカニズムは明らかではないが、本発明者は以下のように推定している。連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中には、通常、不純物として、脂肪族1価アルコール、微量のアルコキシアルコール、微量の脂肪族カーボネートエーテル等が含まれ得る。2MEは、ジアルキルカーボネートと蒸留分離し難いため、このような不純物を含むジアルキルカーボネートを純度99.99質量%以上まで高純度化するためには多くの消費熱量つまり、大きい還流比が必要である。本実施形態のジアルキルカーボネート製造方法では、工程(I)において、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度を25.00~95.00質量%のように低い範囲として、脂肪族1価アルコールとジアルキルカーボネートとの蒸留分離の塔底温度を高温(例えば、115℃以上)としている。供給混合物中のジアルキルカーボネートの濃度を下げ、かつ塔底温度を上げることで、ジアルキルカーボネートを高純度化するための阻害物質である2MEを、高沸点化合物に変換することができる。高沸点化合物はジアルキルカーボネートとの蒸留分離が容易に可能であるため、工程(II)の連続多段蒸留塔B2において、還流比を下げ、消費熱量を低減して、ジアルキルカーボネートを純度99.99質量%以上まで高純度化することが可能になると考えられる。
サイドカット成分(B)中のジアルキルカーボネートの純度の上限は特に限定されないが、例えば、99.999質量%である。
なお、本実施形態において、主成分とは、最も高い質量割合の成分を意味し、30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上の成分である。
本実施形態の製造方法では、2つの分離精製工程(I)及び(II)が実施され、純度が99.99質量%以上の高純度ジアルキルカーボネートが分離される。
本実施形態の製造方法において、2つの分離精製工程(I)及び(II)は、例えば、図1に示すとおり、ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を第1の連続多段蒸留塔B1に連続的に供給し、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第1の分離精製工程(I)と、該連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を、側面抜出口を有する第2の連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、低沸点成分である塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出し、塔底から高沸点成分である塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第2の分離精製工程(II)とを含むことが好ましい。
〔第1の分離精製工程(I)〕
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法において、工程(I)は、ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1に連続的に供給し、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第1の分離精製工程である。
以下、工程(I)について詳細に説明する。
工程(I)において、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度は、25.00~95.00質量%であり、30.00~90.00質量%であることが好ましく、35.00~85.00質量%であることがより好ましい。低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度は、低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)のジアルキルカーボネートの純度を意味する。
ジアルキルカーボネートとしては、特に限定されないが、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。これらの中でも、ジメチルカーボネートが好ましい。
脂肪族1価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノールが挙げられる。これらの中でも、メタノールが好ましい。
低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)において、ジアルキルカーボネート及び脂肪族1価アルコール以外の成分として、特に限定されないが、例えば、アルコキシアルコール、脂肪族カーボネートエーテル、アルキレンオキシド、二酸化炭素等を含んでいてもよい。アルコキシアルコールとしては、特に限定されないが、例えば、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)が挙げられる。脂肪族カーボネートエーテルとしては、特に限定されないが、例えばエチレングリコールモノメチルカーボネート(以下「EMMC」とも記す)が挙げられる。アルキレンオキシドとしては、特に限定されないが、例えば、エチレンオキサイドが挙げられる。
低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中の脂肪族1価アルコールの濃度は、5.00~75.00質量%であることが好ましく、10.00~70.00質量%であることがより好ましく、15.00~65.00質量%であることがさらに好ましい。
低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中の2-メトキシエタノールの濃度は、0.00~1.00質量%であることが好ましく、0.00~0.80質量%であることがより好ましく、0.00~0.60質量%であることがさらに好ましい。
低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中の二酸化炭素の含有量は、0.00~1.00質量%であることが好ましく、0.00~0.50質量%であることがより好ましく、0.00~0.10質量%であることがさらに好ましい。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底温度は、115℃以上であり、140~250℃であることが好ましく、180~220℃であることがより好ましい。連続多段蒸留塔B1の塔底温度が当該範囲であることで、ジアルキルカーボネートを高純度化するための阻害物質である2MEを、高沸点化合物に変換することができ、工程(II)の連続多段蒸留塔B2において、消費熱量を低減することができる。
前記連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間が5分以上であることが好ましく、10~150分であることがより好ましく、15~120分であることがさらに好ましい。連続多段蒸留塔B1において、塔内液滞留時間が前記範囲内であると、2MEの転化率が高くなり、連続多段蒸留塔B1より抜き出す塔底成分(B)中における2MEの残濃度が低く(例えば、10質量ppm以下)なる傾向にある。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分)・・・(i)
工程(I)が、Feを含有する化合物の存在下で行われることが好ましい。
例えば、前記連続多段蒸留塔B1の内部又は表面に、Feを含有する化合物が存在することが好ましい。工程(I)が、Feを含有する化合物の存在下で行われると、ジアルキルカーボネートを高純度化するための阻害物質である2MEを高沸点化合物に変換する反応を一層促進することができる。その結果、最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、99.99質量%以上とすることが一層容易になり、しかもこのような99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを一層少ない蒸気量、つまり小さい還流比で製造することができる傾向にある。
Feを含有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、酸化鉄等が挙げられる。酸化鉄としては、酸化鉄(II)が挙げられる。
低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)と、Feを含有する化合物とは、2MEを高沸点化合物に変換する反応をより促進する観点から、接触表面積を高くすることが好ましい。より具体的には、工程(I)における、Feを含有する化合物の低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)に対する接触表面積は、1.0×10―3・分/(kg/Hr)以上であることが好ましい。当該接触表面積は、好ましくは1.5×10―3・分/(kg/Hr)以上、より好ましくは2.0×10―3・分/(kg/Hr)以上である。当該接触表面積は、その上限は特に限定されないが、例えば、10,000×10―3・分/(kg/Hr)以下である。
接触表面積は、Feを含有する化合物を含有する粉末を添加する場合、以下の式により求められる。
接触表面積(m・分/(kg/Hr))=[(添加する粉末の平均粒子径における表面積)(m)×塔内液滞留時間(分)]/供給流量(kg/時間)
上記塔内液滞留時間は、以下の式により求められる。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))
また、接触表面積は、内壁等の蒸留塔材料にFeを含有する化合物が含まれる場合、以下の式により求められる。
接触表面積(m・分/(kg/Hr))=[(BTM容量が接液している塔内面積(m)×(塔内滞留時間(分))]/(供給流量(kg/時間))
蒸留塔B1内の材質が、炭素鋼である。運転を止める際、装置を組み立てる際に、流入する酸素により表面に酸化鉄(II)が生成させることができる。通常、高純度の材料精製のために炭素鋼を用いられることはないが、本実施形態では、蒸留塔B1内の材質として炭素鋼を用いることで、蒸留塔B2における高純度なジアルキルカーボネートの分離精製で消費熱量を低減することができる。蒸留塔B1内の材質としては、蒸留塔B1の内壁面が挙げられる。
連続多段蒸留塔B1の回収部及び濃縮部のインターナルは、それぞれトレイ及び/又は充填物であることが好ましく、トレイであることがより好ましい。トレイの種類は限定されないが、例えば泡鐘トレイ、多孔板トレイ、リップルトレイ、バラストトレイ、バルブトレイ、向流トレイ、ユニフラックストレイ、スーパーフラックトレイ、マックスフラックトレイ、デュアルフロートレイ、グリッドプレートトレイ、ターボグリッドプレートトレイ、キッテルトレイ等が好ましい。この連続多段蒸留塔において2MEの存在量が少なく、実質的に反応が起こらない段(例えば、供給液導入段より上部の段)がある場合、この段充填物を充填した蒸留塔、すなわち、トレイ部と充填物の充填された部分とを併せ持つ多段蒸留塔とすることも好ましい。このような充填物としては、特に限定されないが、例えば、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック等の不規則充填物やラメパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド等の規則充填物が好ましい。連続多段蒸留塔B1の回収部及び濃縮部のインターナルが、それぞれトレイ及び/又は充填物であると、最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルの高純度(純度99.99質量%以上)とすることが一層容易になり、しかも工業級のジアルキルカーボネートからこのような高純度(純度99.99質量%以上)のジアルキルカーボネートを、一層供給熱量を低減(小さい還流比)して製造することができる傾向にある。
連続多段蒸留塔B1の還流比が0.5~20であることが好ましく、0.8~15であることがより好ましく、1~5であることがさらに好ましい。本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法では、このように小さい還流比とすることにより、2MEを高沸点化合物に変換する反応をより促進し、次の第2の分離精製工程(II)における消費熱量を低減できる。
連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、ジアルキルカーボネートの濃度が99.00~99.95質量%である。また、連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、2-メトキシエタノールの含有量が100質量ppm以下であることが好ましく、50質量ppm以下であることがより好ましく、10質量ppm以下であることがさらに好ましい。連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、2-メトキシエタノールの含有量の下限は、特に限定されないが、例えば、0質量ppmである。連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、ジアルキルカーボネートの純度、及び2-メトキシエタノールの含有量が前記範囲であると、最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルの高純度(純度99.99質量%以上)とすることが一層容易になり、しかも工業級のジアルキルカーボネートからこのような高純度(純度99.99質量%以上)のジアルキルカーボネートを一層少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができる傾向にある。
連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、高沸点化合物の含有量が0.1質量ppm以上であることが好ましく、1質量ppm以上であることがより好ましく、100質量ppm以上であることがさらに好ましい。高沸点化合物は、蒸留においてジアルキルカーボネートとの分離が難しい2-メトキシエタノールが変換された物質と考えられるため、当該高沸点化合物の含有量は上述の範囲であってもよい。つまり、連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、高沸点化合物の含有量が前記範囲であると、最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルの高純度(純度99.99質量%以上)とすることが一層容易になり、しかも工業級のジアルキルカーボネートからこのような高純度(純度99.99質量%以上)のジアルキルカーボネートを一層少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができる傾向にある。
連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、高沸点化合物の含有量の上限は、特に限定されないが、例えば、1.0質量%である。
本実施形態において、「高沸点化合物」とは、760mmHgの圧力下で、主成分であるジアルキルカーボネートの沸点よりも100℃以上高い沸点を有する化合物である。なお、ここで「主成分」とは、連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)に含まれるジアルキルカーボネートの中で最も高い割合のものを意味する。
なお、本実施形態において、ジアルキルカーボネートの濃度及び各成分の含有量は後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
工程(I)では、ジアルキルカーボネート及び脂肪族1価アルコールを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)とジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)とに蒸留分離するために連続多段蒸留塔B1が用いられる。
工程(I)に係る該連続多段蒸留塔B1は、大量の低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)から所定の分離効率でジアルキルカーボネートを長期間安定的に分離する機能を有することが好ましく、そのために種々の条件を同時に満足させることが好ましい。
本実施形態では、ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとの低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)は連続多段蒸留塔B1内に連続的に供給され、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)が塔上部より(好ましくはガス状で)連続的に抜き出され、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)が塔下部より(好ましくは液状で)連続的に抜出される。該低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1内に供給するにあたり、ガス状で供給してもよいし、液状で供給してもよい。該低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1内に供給するに先立って該蒸留塔B1の供給口付近の液温に近い温度にするために、加熱又は冷却することも好ましい。
また、該低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1内に供給する位置は、回収部と濃縮部との間付近であることが好ましい。連続多段蒸留塔B1は、蒸留物の加熱のためのリボイラーと、還流装置を有することが好ましい。
本実施形態においては、該低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)は好ましくは約2トン/時間以上で連続多段蒸留塔B1内に供給され、蒸留分離され、該蒸留塔B1の上部から低沸点混合物である塔頂成分(B)が、下部から高沸点混合物である塔底成分(B)がそれぞれ連続的に抜出される。
工程(I)においては、該低沸点混合物である塔頂成分(B)中の該脂肪族1価アルコール類の濃度を好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上にすることが可能である。塔頂成分(B)中の該脂肪族1価アルコール類の濃度の上限は特に限定されないが、例えば、100質量%である。そして、低沸点混合物である塔頂成分(B)の主成分として分離されるアルコール類は、好ましくは300kg/時間以上、好ましくは350kg/時間以上、より好ましくは400kg/時間以上の量である。この低沸点混合物である塔頂成分(B)の他の成分は主としてジアルキルカーボネートであるので、これをそのままで、あるいは他の工程で回収されたアルコール類と混合した上で、環状カーボネートと反応させる脂肪族1価アルコールとして再使用することができる。このことは本実施形態の好ましい実施態様のひとつである。回収されたアルコール類の量だけでは、不足する場合には新たに脂肪族1価アルコールが追加される。
また、工程(I)で分離される高沸点混合物である塔底成分(B)は、主成分がジアルキルカーボネートであり、未反応脂肪族1価アルコールの含有量は好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらにより好ましくは0.6質量%以下である。塔底成分(B)中、未反応脂肪族1価アルコールの含有量の下限は、特に限定されないが、例えば、0質量%である。
また、本実施形態の好ましい実施態様では、ハロゲンを含まない原料や触媒を用いて反応が実施されるので、生成するジアルキルカーボネートには、まったくハロゲンを含まないようにすることができる。したがって、本実施形態ではハロゲン含有量が、好ましくは0.1質量ppm以下、より好ましくは1質量ppb以下(イオンクロマトグラフ法による検出限界外)である。
工程(I)で行われる連続多段蒸留塔B1内での塔底圧力は、塔内組成と使用する塔底温度によって異なるが、0.1MPaG~3.0MPaGであることが好ましく、0.15MPaG~2.5MPaGであることがより好ましく、0.2MPaG~2.0MPaGであることがさらに好ましい。
工程(I)で用いられる連続多段蒸留塔B1を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、製造され、分離されるジアルキルカーボネートとジオール類の品質の面からは、炭素鋼、ステンレススチールなどの金属材料が好ましい。
〔工程(II)〕
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法において、工程(II)は、上述した工程(I)の連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出す、第2の分離精製工程である。
第2の分離精製工程では、低沸点成分である塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出してもよい。また、第2の分離精製工程では、塔底から高沸点成分である塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出してもよい。
以下、工程(II)について詳細に説明する。
工程(II)において、連続多段蒸留塔B2に供給する塔底成分(B)中のジアルキルカーボネートの濃度が99.00~99.95質量%であり、99.2~99.95質量%であることが好ましく、99.4~99.95質量%であることがより好ましい。連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、ジアルキルカーボネートの濃度が前記範囲であると、最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルである純度99.99質量%以上の高純度とすることが容易になり、しかも工業級のジアルキルカーボネートからこのような純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを、少ない消費熱量、つまり小さい還流比で製造することができる。
工程(II)において、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中のジアルキルカーボネートの純度が99.99質量%以上である。このような高純度のジアルキルカーボネートは、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能である。
連続多段蒸留塔B2の塔底温度が120℃以下であることが好ましく、60~110℃であることがより好ましく、65~105℃であることがさらに好ましい。連続多段蒸留塔B2の塔底温度が前記範囲内であると、多段蒸留塔B1の塔上部凝縮器の熱交換により発生させ得る蒸気により加熱することができ、例えば工業級である純度99.0質量%以上のジアルキルカーボネートからリチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルである純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを、外部からの供給熱量をより低減して製造することができる。
連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中、高沸点化合物の含有量が30質量ppm以下であることが好ましく、25質量ppm以下であることがより好ましく、20質量ppm以下であることがさらに好ましい。例えば、連続多段蒸留塔B1のみで、最終的に得られるジアルキルカーボネートの純度を99.99質量%以上になるように精製して塔底から抜き出すと、ジアルキルカーボネート中に、高沸点化合物が含まれることが明らかになった。当該高沸点化合物は、リチウムイオン電池用等の電解液用途として使用する場合には、性能の低下につながるため除去されることが望まれる。本実施形態に係るジアルキルカーボネートの製造方法によれば、工程(I)及び工程(II)の2段階の工程を経ることで、消費熱量を抑制しながら高沸点化合物の含有量を低下させることができる。なお、ここで「高沸点化合物」の定義は前述のとおりである。
連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中の金属含有量が1質量ppm以下であることが好ましく、0.8質量ppm以下であることがより好ましく、0.6質量ppm以下であることがさらに好ましい。例えば、連続多段蒸留塔B1のみで、最終的に得られるジアルキルカーボネートの純度を99.99質量%以上になるように精製して塔底から抜き出すと、ジアルキルカーボネート中に、金属が含まれることが明らかになった。当該金属は、リチウムイオン電池用等の電解液用途として使用する場合には、性能の低下につながるため除去されることが望まれる。本実施形態に係るジアルキルカーボネートの製造方法によれば、工程(I)及び工程(II)の2段階の工程を経ることで、消費熱量を抑制しながら金属の含有量を低下させることができる。
連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中の水含有量が30質量ppm以下であることが好ましく、25質量ppm以下であることがより好ましく、20質量ppm以下であることがさらに好ましい。水分は、リチウムイオン電池用等の電解液用途として使用する場合には、性能の低下につながるため除去されることが望まれる。本実施形態に係るジアルキルカーボネートの製造方法によれば、工程(I)及び工程(II)の2段階の工程を経ることで、消費熱量を抑制しながら水分の含有量を低下させることができる。
連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中のメタノール及びエタノールの合計含有量が20質量ppm以下であることが好ましい。このような成分の含有量が前記範囲内である高純度のジアルキルカーボネートは、例えば、リチウムイオン電池電解液用として極めて有用である。
連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中の2ME含有量が50質量ppm以下であることが好ましく、40質量ppm以下であることがより好ましく、30質量ppm以下であることがさらに好ましい。2MEは、リチウムイオン電池用等の電解液用途として使用する場合には、性能の低下につながるため除去されることが望まれる。本実施形態に係るジアルキルカーボネートの製造方法によれば、工程(I)及び工程(II)の2段階の工程を経ることで、工程(I)で2MEが高沸点化合物などに変換され、十分に除去された後に、工程(II)により更に精製されるため、2MEの含有量を極めて低くしながら、消費熱量を抑制しながら2MEの含有量を低下させることができる。サイドカット成分(B)中、高沸点化合物、2ME、金属、水、メタノール及びエタノールの各含有量の下限は、特に限定されないが、例えば、0質量ppmである。
連続多段蒸留塔B2において、サイドカット成分(B)がガス状で抜き出されることが好ましい。連続多段蒸留塔B2において、サイドカット成分(B)がガス状で抜き出されると、サイドカット成分(B)中において、ジアルキルカーボネートに対する高沸成分量及び金属含有量を抑えられる傾向にある。
連続多段蒸留塔B2の還流比は、0.2~4であることが好ましく、0.6~2.0であることがより好ましく、0.8~1.5であることがさらに好ましい。本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法では、このように小さい還流比とすることにより、消費熱量を低減できると共に最終的なジアルキルカーボネートの純度を、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルである純度99.99質量%以上の高純度とすることができる。
連続多段蒸留塔B2において、側面抜出口より上の塔径D21(cm)と側面抜出口より下の塔径D22(cm)との比が下記式(ii)の条件を満たすことが好ましい。D21/D22が下記式(ii)の条件を満たすと、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用可能なレベルである純度99.99質量%以上の高純度のジアルキルカーボネートを一層少ない消費熱量、つまり一層小さい還流比で製造することができる傾向にある。
0.2<D21/D22<1.0・・・(ii)
同様の観点から、D21/D22は0.3~1.0であることがより好ましい。
工程(II)では、連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)から、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を蒸留分離するために連続多段蒸留塔B2が用いられる。連続多段蒸留塔B2により、塔底成分(B)から、低沸点成分である塔頂成分(B)と、高沸点成分である塔底成分(B)とを更に蒸留分離してもよい。
工程(II)の連続多段蒸留塔B2の回収部及び濃縮部は、インターナルとして前記のトレイ及び/又は充填物を有する蒸留塔であることが好ましい。トレイ部と充填物の充填された部分とを合わせ持つ多段蒸留塔も用いることができる。
なお、連続多段蒸留塔B2の回収部及び濃縮部を合わせたインターナルの理論段数としては、3~40段であることが好ましい。
本実施形態でいうインターナルとは、蒸留塔において実際に気液の接触を行わせる部分のことを意味する。このようなトレイとしては、特に限定されないが、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、リップルトレイ、バラストトレイ、バルブトレイ、向流トレイ、ユニフラックストレイ、スーパーフラックトレイ、マックスフラックトレイ、デュアルフロートレイ、グリッドプレートトレイ、ターボグリッドプレートトレイ、キッテルトレイ等が好ましい。充填物としては、特に限定されないが、例えば、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック等の不規則充填物やメラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド等の規則充填物が好ましい。
本実施形態では、連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、低沸点成分である塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出し、塔底から高沸点成分である塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出すことが好ましい。該塔底成分(B)を連続多段蒸留塔B2内に供給するに先立って該蒸留塔B2の供給口付近の液温に近い温度にするために、加熱又は冷却することも好ましい。
また、該塔底成分(B)を連続多段蒸留塔B2内に供給する位置は、回収部と濃縮部との間付近であることが好ましい。連続多段蒸留塔B2は、蒸留物の加熱のためのリボイラーと、還流装置を有することが好ましい。
本実施形態においては、該塔底成分(B)は好ましくは約2トン/時間以上で連続多段蒸留塔B1から抜出され、連続多段蒸留塔B2内に供給され、蒸留分離され、該蒸留塔B2の上部から低沸点成分である塔頂成分(B)が、下部から高沸点成分である塔底成分(B)がそれぞれ連続的に抜出される。
低沸点成分である塔頂成分(B)の他の成分は主としてジアルキルカーボネートであるので、これをそのままで、あるいは他の工程で回収されたアルコール類と混合した上で、環状カーボネートと反応させる脂肪族1価アルコールとして再使用することができる。このことは本実施形態の好ましい実施態様のひとつである。回収されたアルコール類の量だけでは、不足する場合には新たに脂肪族1価アルコールを追加することが好ましい。
連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)は、連続多段蒸留塔B2へ直接供給するか、又は、工業級ジアルキルカーボネートタンクへ供給後、該タンクから連続多段蒸留塔B2へ供給することが好ましい。
工程(I)に用いるジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)としては、特に限定されず、例えば、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを触媒が存在する連続多段蒸留塔内で反応と蒸留とを同時に行うことで得た混合物であってもよく、市販されているジアルキルカーボネートであってもよく、ジアルキルカーボネート製造工程の蒸留塔より分離された成分であってもよい。
〔工程(α)〕
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法は、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを反応させ、ジアルキルカーボネートを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を得る工程(α)を含むことが好ましい。
また、工程(α)は、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを触媒が存在する連続多段蒸留塔A内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留とを同時に行い、生成するジアルキルカーボネートと未反応脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を塔上部より連続的に抜き出す工程であることが好ましい。
さらに、工程(α)は、ジオール類を含む高沸点反応混合物(A)を塔下部より連続的に抜き出す反応蒸留方式によって、ジアルキルカーボネートとジオール類とを連続的に製造する工程であることがより好ましい。
以下、工程(α)について詳細に説明する。
工程(α)における反応は、環状カーボネート(A)と脂肪族1価アルコール類(B)とから、ジアルキルカーボネート(C)とジオール類(D)とが生成する下記式で表わされる可逆平衡なエステル交換反応である。
Figure 0007569448000001
(式中、Rは2価の基-(CH)m-(mは2~6の整数)を表わし、その1個以上の水素は炭素数1~10のアルキル基やアリール基によって置換されていてもよい。また、Rは炭素数1~12の1価の脂肪族基を表わし、その1個以上の水素は炭素数1~10のアルキル基やアリール基で置換されていてもよい。)
工程(α)で原料として用いられる環状カーボネートとは、上式において(A)で表される化合物であって、特に限定されないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類や、1,3-ジオキサシクロヘキサ-2-オン、1,3-ジオキサシクロヘプタ-2-オンなどが好ましく用いられ、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートが入手の容易さなどの点から更に好ましく使用され、エチレンカーボネートが特に好ましく使用される。
また、もう一方の原料である脂肪族1価アルコール類とは、上式において(B)で表わされる化合物であって、生成するジオールより沸点が低い脂肪族1価アルコール類を用いることが好ましい。したがって、脂肪族1価アルコール類の具体例としては、使用する環状カーボネートの種類によっても変わり得るが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール(各異性体)、アリルアルコール、ブタノール(各異性体)、3-ブテン-1-オール、アミルアルコール(各異性体)、ヘキシルアルコール(各異性体)、ヘプチルアルコール(各異性体)、オクチルアルコール(各異性体)、ノニルアルコール(各異性体)、デシルアルコール(各異性体)、ウンデシルアルコール(各異性体)、ドデシルアルコール(各異性体)、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、メチルシクロペンタノール(各異性体)、エチルシクロペンタノール(各異性体)、メチルシクロヘキサノール(各異性体)、エチルシクロヘキサノール(各異性体)、ジメチルシクロヘキサノール(各異性体)、ジエチルシクロヘキサノール(各異性体)、フェニルシクロヘキサノール(各異性体)、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール(各異性体)、フェニルプロパノール(各異性体)などが挙げられ、さらにこれらの脂肪族1価アルコール類において、ハロゲン、低級アルコキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシロキシ基、ニトロ基等の置換基によって置換されていてもよい。
このような脂肪族1価アルコール類の中で、好ましく用いられるのは炭素数1~6のアルコール類であり、さらに好ましいのはメタノール、エタノール、プロパノール(各異性体)、ブタノール(各異性体)の炭素数1~4のアルコール類である。環状カーボネートとしてエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートを使用する場合に好ましいのはメタノール、エタノールであり、特に好ましいのはメタノールである。
工程(α)においては、反応蒸留塔A内に触媒を存在させる。触媒を存在させる方法はどのような方法であってもよく、特に限定されないが、例えば、反応条件下で反応液に溶解するような均一系触媒の場合、反応蒸留塔内に連続的に触媒を供給することにより、反応蒸留塔内の液相に触媒を存在させることもできるし、あるいは反応条件下で反応液に溶解しないような不均一系触媒の場合、反応蒸留塔内に固体触媒を配置することにより、反応系に触媒を存在させることもできるし、これらを併用した方法であってもよい。
均一系触媒を反応蒸留塔内に連続的に供給する場合には、環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールと同時に供給してもよいし、原料とは異なる位置に供給してもよい。該蒸留塔内で実際に反応が進行するのは触媒供給位置から下の領域であることから、塔頂から原料供給位置までの間の領域に該触媒を供給することが好ましい。そして該触媒が存在する段は5段以上あることが好ましく、より好ましくは7段以上であり、さらに好ましくは10段以上である。
また、不均一系の固体触媒を用いる場合、該触媒の存在する段の段数が5段以上あることが好ましく、より好ましくは7段以上であり、さらに好ましくは10段以上である。蒸留塔の充填物としての効果をも併せ持つ固体触媒を用いることもできる。
工程(α)において用いられる触媒としては、これまでに知られている種々のものを使用することができる。触媒の具体例として、特に限定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属類;
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物、水酸化物、アルコキシド化物類、アリーロキシド化物類、アミド化物類等の塩基性化合物類;
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩類、重炭酸塩類、有機酸塩類等の塩基性化合物類;
トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ベンジルジエチルアミン等の3級アミン類;
N-アルキルピロール、N-アルキルインドール、オキサゾール、N-アルキルイミダゾール、N-アルキルピラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、アルキルピリジン、キノリン、アルキルキノリン、イソキノリン、アルキルイソキノリン、アクリジン、アルキルアクリジン、フェナントロリン、アルキルフェナントロリン、ピリミジン、アルキルピリミジン、ピラジン、アルキルピラジン、トリアジン、アルキルトリアジン等の含窒素複素芳香族化合物類;
ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)等の環状アミジン類;
酸化タリウム、ハロゲン化タリウム、水酸化タリウム、炭酸タリウム、硝酸タリウム、硫酸タリウム、タリウムの有機酸塩類等のタリウム化合物類;
トリブチルメトキシ錫、トリブチルエトキシ錫、ジブチルジメトキシ錫、ジエチルジエトキシ錫、ジブチルジエトキシ錫、ジブチルフェノキシ錫、ジフェニルメトキシ錫、酢酸ジブチル錫、塩化トリブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫等の錫化合物類;
ジメトキシ亜鉛、ジエトキシ亜鉛、エチレンジオキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛等の亜鉛化合物類;
アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド等のアルミニウム化合物類;
テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラブトキシチタン、ジクロロジメトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、酢酸チタン、チタンアセチルアセトナート等のチタン化合物類;
トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルメチルホスホニウムハライド、トリオクチルブチルホスホニウムハライド、トリフェニルメチルホスホニウムハライド等のリン化合物類;
ハロゲン化ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトナート、ジルコニウムアルコキシド、酢酸ジルコニウム等のジルコニウム化合物類;
鉛及び鉛を含む化合物類、例えば、PbO、PbO、Pbなどの酸化鉛類;
PbS、Pb、PbSなどの硫化鉛類;
Pb(OH)、Pb(OH)、Pb[PbO(OH)]、PbO(OH)などの水酸化鉛類;
NaPbO、KPbO、NaHPbO、KHPbOなどの亜ナマリ酸塩類;
NaPbO、NaPbO、KPbO、K[Pb(OH)]、KPbO、CaPbO、CaPbOなどの鉛酸塩類;
PbCO、2PbCO・Pb(OH)などの鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;
Pb(OCH、(CHO)Pb(OPh)、Pb(OPh)などのアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;
Pb(OCOCH、Pb(OCOCH、Pb(OCOCH・PbO・3HOなどの有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類;
BuPb、PhPb、BuPbCl、PhPbBr、PhPb(又はPhPb)、BuPbOH、PhPbOなどの有機鉛化合物類(Buはブチル基、Phはフェニル基を示す);
Pb-Na、Pb-Ca、Pb-Ba、Pb-Sn、Pb-Sbなどの鉛の合金類;
ホウエン鉱などの鉛鉱物類、及びこれらの鉛化合物の水和物類;
が挙げられる。
これらの化合物は、反応原料や、反応混合物、反応副生物などに溶解する場合には、均一系触媒として用いることができるし、溶解しない場合には固体触媒として用いることができる。さらには、これらの化合物を反応原料や、反応混合物、反応副生物などで事前に溶解させたり、あるいは反応させることによって溶解させた混合物を均一系触媒として用いることも好ましい方法である。
さらに3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂、アミド基を有するイオン交換樹脂、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基のうちの少なくとも一つの交換基を有するイオン交換樹脂、第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体等のイオン交換体類;シリカ、シリカ-アルミナ、シリカーマグネシア、アルミノシリケート、ガリウムシリケート、各種ゼオライト類、各種金属交換ゼオライト類、アンモニウム交換ゼオライト類などの固体の無機化合物類等が触媒として用いられる。
固体触媒として、特に好ましく用いられるのは第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体であり、このようなものとしては、特に限定されないが、例えば、第4級アンモニウム基を交換基として有する強塩基性アニオン交換樹脂、第4級アンモニウム基を交換基として有するセルロース強塩基性アニオン交換体、第4級アンモニウム基を交換基として有する無機質担体担持型強塩基性アニオン交換体などが挙げられる。第4級アンモニウム基を交換基として有する強塩基性アニオン交換樹脂としては、特に限定されないが、例えば、スチレン系強塩基性アニオン交換樹脂などが好ましく用いられる。スチレン系強塩基性アニオン交換樹脂は、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体を母体として、交換基に第4級アンモニウム基(I型あるいはII型)を有する強塩基性アニオン交換樹脂であり、例えば、次式で模式的に示される。
Figure 0007569448000002
上式中、Xはアニオンを示し、通常、Xとしては、F、Cl、Br、I、HCO 、CO 2-、CHCO 、HCO 、IO 、BrO 、ClO の中から選ばれた少なくとも1種のアニオンが使用され、好ましくはCl、Br、HCO 、CO 2-の中から選ばれた少なくとも1種のアニオンが使用される。また、樹脂母体の構造としては、ゲル型、マクロレティキュラー型(MR型)いずれも使用できるが、耐有機溶媒性が高い点からMR型が特に好ましい。
第4級アンモニウム基を交換基として有するセルロース強塩基性アニオン交換体としては、特に限定されないが、例えば、セルロースの-OH基の一部又は全部をトリアルキルアミノエチル化して得られる、-OCHCHNRXなる交換基を有するセルロースが挙げられる。ただし、Rはアルキル基を示し、通常、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどが用いられ、好ましくはメチル、エチルが使用される。また、Xは前述のとおりのアニオンを示す。
工程(α)において使用できる、第4級アンモニウム基を交換基として有する無機質担体担持型強塩基性アニオン交換体とは、無機質担体の表面水酸基-OHの一部又は全部を修飾することにより、4級アンモニウム基-O(CH)nNRXを導入したものを意味する。ただし、R、Xは前述のとおりである。nは通常1~6の整数であり、好ましくはn=2である。無機質担体としては、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、ゼオライトなどを使用することができ、好ましくはシリカ、アルミナ、シリカアルミナが用いられ、特に好ましくはシリカが使用される。無機質担体の表面水酸基の修飾方法としては、任意の方法を用いることができる。
第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体は、市販のものを使用することもできる。その場合には、前処理として予め所望のアニオン種でイオン交換を行なった後に、エステル交換触媒として使用することもできる。
また、少なくとも1個の窒素原子を含む複素環基が結合している巨大網状及びゲルタイプの有機ポリマー、又は少くとも1個の窒素原子を含む複素環基が結合している無機質担体から成る固体触媒もエステル交換触媒として好ましく用いられる。また、さらにはこれらの含窒素複素環基の一部又は全部が4級塩化された固体触媒も同様に用いられる。なお、イオン交換体などの固体触媒は、本実施形態においては充填物としての機能も果たすことができる。
工程(α)で用いられる触媒の量は、使用する触媒の種類によっても異なるが、反応条件下で反応液に溶解するような均一系触媒を連続的に供給する場合には、供給原料である環状カーボネートと脂肪族1価アルコールの合計質量に対する割合で表わして、好ましくは0.0001~50質量%、より好ましくは0.005~20質量%、さらに好ましくは0.01~10質量%で使用される。また、固体触媒を該蒸留塔内に設置して使用する場合には、該蒸留塔の空塔容積に対して、好ましくは0.01~75容積%、より好ましくは0.05~60容積%、さらに好ましくは0.1~60容積%の触媒量が好ましく用いられる。
工程(α)において反応蒸留塔である連続多段蒸留塔Aに、環状カーボネートを連続的に供給する場合、特定の段に供給することが好ましい。すなわち、原料である該環状カーボネートは、該連続多段蒸留塔の上から3段目以下であって、該連続多段蒸留塔の上から(n/3)段目までの間に設けられた1つ以上の導入口から該連続多段蒸留塔に連続的に導入することが好ましい。環状カーボネート導入口から上の段は、該環状カーボネート、ジオール類などの高沸点化合物が塔頂成分中に含まれないようにするために重要である。この意味で、環状カーボネート導入口から上の段は3段以上あることが好ましく、より好ましくは4段~10段であり、さらに好ましくは5段~8段である。
工程(α)に用いられる好ましい環状カーボネートは、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシドなどのアルキレンオキシドと二酸化炭素との反応によって製造されたハロゲンを含まないものである。したがって、これらの原料化合物や、ジオール類などを少量含む環状カーボネートを、工程(α)の原料として用いることもできる。
工程(α)において、供給原料中に、生成物であるジアルキルカーボネート及び/又はジオール類が含まれているもよい。その含有量は、ジアルキルカーボネートが、脂肪族1価アルコール/ジアルキルカーボネート混合物中のジアルキルカーボネートの質量%で表わして、好ましくは0~40質量%、より好ましくは0~30質量%、さらに好ましくは0~20質量%であり、ジオール類が環状カーボネート/ジオール混合物中の質量%で表わして、好ましくは0~10質量%、より好ましくは0~7質量%、さらに好ましくは0~5質量%である。
工程(α)における反応を工業的に実施する場合、新規に反応系に導入される環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールに加え、上述の工程(I)、(II)及び/又は他の工程で回収された、環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールを主成分とする物質が、これらの原料として使用できることは好ましいことである。たとえば、工程(I)で分離精製される塔頂成分(B)は、通常、脂肪族1価アルコールを主成分とするジアルキルカーボネートとの混合物であるので、これを工程(α)の原料の一部として再使用することが好ましく、本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法はこのことを可能にするものであり、これは、本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法の好ましい態様一つである。他の工程とは、例えば、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とからジアリールカーボネートを製造する工程があり、この工程では、脂肪族1価アルコールが副生し、回収される。この回収副生脂肪族1価アルコールには、通常ジアルキルカーボネートが含まれている。さらには、この回収副生脂肪族1価アルコールには、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールエーテル、少量のアルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボネートなどが含まれる場合がある。本実施形態では、この副生脂肪族1価アルコールをそのままで原料として用いることもできるし、蒸留等により該脂肪族1価アルコールよりも沸点の高い含有物質量を減少させた後に原料とすることもできる。
工程(α)において反応蒸留塔である連続多段蒸留塔Aに、脂肪族1価アルコールを連続的に供給する場合、特定の段に供給することが好ましい。例えば、原料である脂肪族1価アルコールが、該連続多段蒸留塔Aの上から(n/3)段目から下であって、該連続多段蒸留塔Aの上から(2n/3)段目までの間に設けられた1つ以上の導入口から該連続多段蒸留塔に連続的に導入されことが好ましい。工程(α)で原料として用いられる脂肪族1価アルコールが、特定量のジアルキルカーボネートを含有している場合、その導入口を上述した特定の段にすることが好ましい。より好ましくは、脂肪族1価アルコールが、該連続多段蒸留塔の上から(2n/5)段目から下であって、該連続多段蒸留塔の上から(3n/5)段目までの間に設けられた1つ以上の導入口から該連続多段蒸留塔に連続的に導入される場合である。
原料は、液状、ガス状又は液とガスとの混合物として該蒸留塔に連続的に供給される。このようにして原料を該蒸留塔に供給する以外に、付加的にガス状の原料を該蒸留塔の中央部及び/又は下部から断続的又は連続的に供給することも好ましい方法である。また、環状カーボネートを触媒の存在する段よりも上部の段に液状又は気液混合状態で該蒸留塔に連続的に供給し、該蒸留塔の上記の段に設置された1つ以上の導入口から該脂肪族1価アルコールをガス状及び/又は液状で連続的に供給する方法も好ましい方法である。そして、これらの原料が該蒸留塔の好ましくは5段以上、より好ましくは7段以上、さらに好ましくは10段以上の領域において触媒と接触させるようにすることが好ましい。
工程(α)において、反応蒸留塔に供給する環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類との量比は、エステル交換触媒の種類や量及び反応条件によっても異なるが、好ましくは、供給される環状カーボネートに対して、脂肪族1価アルコール類はモル比で0.01~1000倍の範囲で供給することができる。環状カーボネートの反応率を上げるためには脂肪族1価アルコール類を2倍モル以上の過剰量供給することが好ましいが、あまり大過剰に用いると装置を大きくする必要がある。このような意味において、環状カーボネートに対する脂肪族1価アルコール類のモル比は、2~20が好ましく、さらに好ましくは3~15、さらにより好ましくは5~12である。なお、未反応環状カーボネートが多く残存していると、生成物であるジオール類と反応して2量体、3量体などの多量体を副生するので、工業的に実施する場合、未反応環状カーボネートの残存量をできるだけ減少させることが好ましい。
本実施形態のジアルキルカーボネートの製造方法においては、好ましくは1時間あたり2トン以上のジアルキルカーボネートを連続的に製造し(工程(α))、分離精製(工程(I)及び(II))するのであるが、そのために連続的に供給される環状カーボネートの最低量は、製造すべきジアルキルカーボネートの量(Pトン/時間)に対して、好ましくは2.2Pトン/時間、より好ましくは2.1Pトン/時間、さらに好ましくは2.0Pトン/時間である。またさらに好ましい場合は、1.9Pトン/時間よりも少なくできる。
工程(α)に係る連続多段蒸留塔Aは、単なる蒸留機能からの条件だけではなく、安定的に高反応率でしかも高選択率で反応を進行させるために必要な条件を複合したものであり、具体的には、以下の条件を満たす連続多段蒸留塔であることが好ましい。
下記式(1)~(6)を満足する長さL(cm)、内径D(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に複数の孔をもつ棚段をn段有する棚段塔であって、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d01(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d02(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口を有する:
2100 ≦ L ≦ 8000 式(1)
180 ≦ D ≦ 2000 式(2)
4 ≦ L/D ≦ 40 式(3)
20 ≦ n ≦ 120 式(4)
3 ≦ D/d01 ≦ 20 式(5)
5 ≦ D/d02 ≦ 30 式(6)。
なお、本実施形態で用いる用語「塔頂部又はそれに近い塔の上部」とは、塔頂部から下方に約0.25Lまでの部分を意味し、用語「塔底部又はそれに近い塔の下部」とは、塔底部から上方に約0.25Lまでの部分を意味する。また、「L」は、前述の定義とおりである。
式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)を同時に満足させる連続多段蒸留塔を用いて、環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類とから、ジアルキルカーボネートを1時間あたり好ましくは2トン以上、及び/又はジオール類を1時間あたり好ましくは1.3トン以上の工業的規模で、高反応率・高選択率・高生産性で、例えば1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上の長期間、さらに安定的に製造できる。
(cm)が2100以上であると、反応率が向上するため上述した生産量を達成できる。さらに、上述した生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、Lを8000以下にすることが好ましい。より好ましいL(cm)の範囲は、2300≦L≦6000 であり、さらに好ましくは、2500≦L≦5000 である。
(cm)が180以上であると、上述した生産量を達成できる。さらに目的の生産量を達成しつつ設備費を低下させるには、Dを2000以下にすることが好ましい。より好ましいD(cm)の範囲は、200≦D≦1000 であり、さらに好ましくは、210≦D≦800 である。
/Dが4以上40以下であると安定運転が容易となり、特に40以下であると塔の上下における圧力差が大きくなることを抑制できるため、長期安定運転が容易となるだけでなく、塔下部での温度を高くしなくてもよいため、副反応が抑制され選択率が向上する傾向にある。より好ましいL/Dの範囲は、5≦L/D≦30 であり、さらに好ましくは、7≦L/D≦20 である。
が10以上であると反応率が向上するため上述した生産量を達成できる。さらに、目的の生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、nを120以下にすることが好ましい。さらに、nが120以下であると塔の上下における圧力差が大きくなることを抑制できるため、長期安定運転が容易となるだけでなく、塔下部での温度を高くしなくてもよいため、副反応が抑制され選択率が向上する傾向にある。より好ましいnの範囲は、30≦n≦100 であり、さらに好ましくは、40≦n≦90 である。
/d01が3以上であると設備費が安くなるだけでなくガス成分が系外に出る量を抑制できるため、安定運転が容易になり、20以下であるとガス成分の抜出し量が相対的に大きくなり、安定運転が容易になるだけでなく、反応率が向上する傾向にある。より好ましいD/d01の範囲は、4≦D/d01≦15 であり、さらに好ましくは、5≦D/d01≦13 である。
/d02が5以上であると設備費が安くなるだけでなく液抜出し量が相対的に少なくなり、安定運転が容易になり、30以下であると液抜出し口や配管での流速が急激に速くなることを抑制でき、エロージョンを起こし難くなり装置の腐食を抑制できる。より好ましいD/d02の範囲は、7≦D/d02≦25 であり、さらに好ましくは、9≦D/d02≦20 である。
さらに、本実施形態では該d01と該d02が式(7)を満足する場合、さらに好ましいことがわかった:
1 ≦ d01/d02 ≦ 5 式(7)。
本実施形態でいう長期安定運転とは、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上、フラッディングやウイーピングや、配管のつまりやエロージョンがなく、運転条件に基づいた定常状態で運転が継続でき、高反応率・高選択率・高生産性を維持しながら、所定量のジアルキルカーボネートとジオール類が製造されていることを意味する。
工程(α)では、好ましくは1時間あたり2トン以上の高生産性でジアルキルカーボネート及び/又は1時間あたり1.3トン以上の高生産性でジオール類とをそれぞれ高選択率で長期間安定的に生産できる傾向にある。ジアルキルカーボネート及びジオール類を、より好ましくはそれぞれ1時間あたり3トン以上及び1.95トン以上、さらに好ましくはそれぞれ1時間あたり4トン以上及び2.6トン以上生産することにある。また、工程(α)では、該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d01、D/d02 がそれぞれ、2300≦L≦6000、 200≦D≦1000、 5≦L/D≦30、 30≦n≦100、 4≦D/d01≦15、 7≦D/d02≦25、の場合は、1時間あたり2.5トン以上、好ましくは1時間あたり3トン以上、さらに好ましくは1時間あたり3.5トン以上のジアルキルカーボネートと、1時間あたり1.6トン以上、好ましくは1時間あたり1.95トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.2トン以上のジオール類とを製造することができる傾向にある。さらに、工程(α)では、該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d01、D/d02 がそれぞれ、2500≦L≦5000、 210≦D≦800、 7≦L/D≦20、 40≦n≦90、 5≦D/d01≦13、 9≦D/d02≦20の場合は、1時間あたり3トン以上、好ましくは1時間あたり3.5トン以上、さらに好ましくは1時間あたり4トン以上のジアルキルカーボネートと、1時間あたり1.95トン以上、好ましくは1時間あたり2.2トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.6トン以上のジオール類とを製造することができる傾向にある。
本実施形態でいうジアルキルカーボネート及びジオール類の選択率とは、反応した環状カーボネートに対するものであって、本実施形態では好ましくは95%以上の高選択率であり、より好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上の高選択率である。また、本実施形態でいう反応率とは、通常、環状カーボネートの反応率を表し、本実施形態では環状カーボネートの反応率を好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上、またさらに好ましくは99.5%以上、さらにより好ましくは99.9%以上である。
工程(α)で用いられる連続多段蒸留塔Aは、インターナルとしてトレイを有する棚段塔式蒸留塔であることが好ましい。本実施形態でいうインターナルとは、蒸留塔において実際に気液の接触を行わせる部分のことを意味する。このようなトレイとしては、特に限定されないが、例えば、泡鍾トレイ、多孔板トレイ、リップルトレイ、バラストトレイ、バルブトレイ、向流トレイ、ユニフラックストレイ、スーパーフラックトレイ、マックスフラックトレイ、デュアルフロートレイ、グリッドプレートトレイ、ターボグリッドプレートトレイ、キッテルトレイ等が挙げられる。なお、工程(α)においては、一部の棚段部に充填物が充填された部分とトレイ部とを合わせ持つ多段蒸留塔も用いることができる。このような充填物としては、特に限定されないが、例えば、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック等の不規則充填物やメラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド等の規則充填物が挙げられる。なお、本実施形態でいう用語「インターナルの段数n(n、n、n等)」とは、トレイの場合は、トレイの数を意味し、充填物の場合は、理論段数を意味する。したがって、トレイ部と充填物の充填された部分とを合わせ持つ多段蒸留塔の場合の段数nは、トレイの数と理論段数の合計である。
工程(α)の環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類との反応において、インターナルが所定の段数を有するトレイ及び/又は充填物からなる棚段式連続多段蒸留塔及び/又は充填塔式連続多段蒸留塔のいずれを用いてもよいが、インターナルがトレイである棚段式蒸留塔がより好ましい。さらに、該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイが機能と設備費との関係で特に優れている。そして、該多孔板トレイが該多孔板部の面積1mあたり100~1000個の孔を有していることが好ましい。より好ましい孔数は該面積1mあたり120~900個であり、さらに好ましくは、150~800個である。また、該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が0.5~5cmであることが好ましい。より好ましい孔1個あたりの断面積は、0.7~4cmであり、さらに好ましくは0.9~3cmである。さらには、該多孔板トレイが該多孔板部の面積1mあたり100~1000個の孔を有しており、かつ、孔1個あたりの断面積が0.5~5cmである場合、特に好ましい。該多孔板部の孔数は、全ての多孔板において同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
本実施形態でいう連続多段蒸留塔Aの多孔板トレイの開口比とは、連続多段蒸留塔Aを構成する各トレイにおいて、ガス及び液体が通過できる各トレイの開口部の全面積(孔の全断面積)と、その開口部を有するトレイの面積との比を意味する。なお、ダウンカマー部のあるトレイについては、その部分を除いた実質的にバブリングの起こっている部分の面積をトレイの面積とする。
連続多段蒸留塔Aの多孔板トレイの開口比は、1.5~15%の範囲であることが好ましい。開口比が1.5%以上であると、必要とする生産量に対して装置を小さくでき、設備費が安くなるだけでなく、滞留時間が短くなり副反応(例えば、反応生成物であるジオール類と未反応環状カーボネートとの反応)が抑制できる。また、開口比が15%以下であると各トレイでの滞留時間が長くなるので、高反応率を達成するための段数を低減させることができ、上記のnを大きくしても不都合が生じない。このような意味で、好ましい開口比の範囲は、1.7~8.0%であり、さらに好ましくは1.9から6.0%の範囲である。
なお、連続多段蒸留塔Aの各トレイの開口比は全て同じであってもよいし、異なっていてもよい。本実施形態においては、通常、上部のトレイの開口比が下部のトレイの開口比より大きい多段蒸留塔が好ましく用いられる。
工程(α)では、原料である環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類とを触媒が存在する連続多段蒸留塔A内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネートを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を塔上部より(好ましくはガス状で)連続的に抜出し、ジオール類を含む高沸点反応混合物(A)を塔下部より(好ましくは液状)で連続的に抜出すことによりジアルキルカーボネートとジオール類とが連続的に製造される。
工程(α)で行われるエステル交換反応の反応時間は連続多段蒸留塔A内での反応液の平均滞留時間に相当すると考えられるが、これは該蒸留塔Aのインターナルの形状や段数、原料供給量、触媒の種類や量、反応条件などによって異なるが、好ましくは0.1~20時間、より好ましくは0.5~15時間、さらに好ましくは1~10時間である。
反応温度は、用いる原料化合物の種類や触媒の種類や量によって異なるが、好ましくは30~300℃である。反応速度を高めるためには反応温度を高くすることが好ましいが、反応温度が高いと副反応も起こりやすくなる。好ましい反応温度は40~250℃、より好ましくは50~200℃、さらに好ましくは、60~150℃の範囲である。本実施形態においては、塔底温度として好ましくは150℃以下、より好ましくは130℃以下、さらに好ましくは110℃以下、さらにより好ましくは100℃以下にして反応蒸留を実施する。また、反応圧力は、用いる原料化合物の種類や組成、反応温度などにより異なるが、減圧、常圧、加圧のいずれであってもよく、好ましくは1Pa~2×10Pa、より好ましくは、10Pa~10Pa、さらに好ましくは10~5×10Paの範囲で行われる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔ジアルキルカーボネートの純度〕
ジアルキルカーボネートの純度は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。ガスクロマトグラフィーでの分析は、GB/T 33107-2016に従って行った。
〔2-メトキシエタノール、高沸点化合物の含有量〕
2-メトキシエタノール、高沸点化合物の含有量は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。ガスクロマトグラフィーでの分析は、GB/T 33107-2016に従って行った。
〔メタノール及びエタノールの含有量〕
メタノール及びエタノールの含有量は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。ガスクロマトグラフィーでの分析は、GB/T 33107-2016に従って行った。
〔水含有量〕
水含有量は、電量滴定法により測定した。電量滴定法での分析は、JIS K 2275-3に従って行った。
〔金属成分の含有量〕
金属成分の含有量は、ICP法により測定した。ICP法での分析は、JIS G 1258に従って行った。
[実施例1]
工程(α)
<連続多段蒸留塔A>
連続多段蒸留塔Aとして、インターナルとしてトレイを有する棚段塔式蒸留塔を用いた。
<反応蒸留>
純度99.95質量%の液状のエチレンカーボネート3.04トン/時間が下から55段目に設置された導入口から蒸留塔Aに連続的に導入された。ガス状のメタノール(ジメチルカーボネートを8.95質量%含む)4.2トン/時間と液状のメタノール(ジメチルカーボネートを6.66質量%含む)9.8トン/時間が、下から31段目に設置された導入口から蒸留塔に連続的に導入された。蒸留塔に導入された原料のモル比は、メタノール/エチレンカーボネート=12.7であった。
触媒はKOH(48質量%の水溶液)2.5トンにエチレングリコール4.8トンを加え、約130℃に加熱し、徐々に減圧にし、約1300Paで約3時間加熱処理し、均一溶液にしたものを用いた。この触媒溶液を、下から54段目に設けられた導入口から、蒸留塔に連続的に導入した(K濃度:供給エチレンカーボネートに対して0.1質量%)。塔底部の温度が98℃で、塔頂部の圧力が約1.118×10Pa、還流比が0.42の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。
塔頂部1から14.2トン/時間で連続的に抜き出された低純度ジメチルカーボネート混合物(A)中のジメチルカーボネート4.13トン/時間、メタノール10.08トン/時間、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)3.1kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:14.2トン/時間)、ジメチルカーボネートの濃度:約29質量%であった。塔底部2から2.8トン/時間で連続的に抜出された液中の、エチレングリコールは、2.2トン/時間で、メタノールは0.6トン/時間、未反応エチレンカーボネートは5kg/時間であった。
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、材質が炭素鋼であり、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。連続多段蒸留塔B1内の炭素鋼に対する液相での接触表面積は、2.8×10―3・分/(kg/Hr)で行われた。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート4.13トン/時間、メタノール10.08トン/時間、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)3.1kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:14.2トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約29質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約207℃、塔底圧力約1.46MPa、還流比3.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、10.59トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール10.07トン/時間、ジメチルカーボネート0.52トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は95.1質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.62トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール7.2kg/時間、2ME0.14kg/時間、及び高沸点化合物3.6kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.8質量%であった。
なお、実施例では、760mmHgの圧力下で、ジメチルカーボネートより100℃以上高い沸点を有する化合物を高沸点化合物とした。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、39質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、841質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、材質がステンレススチールであり、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール7.2kg/時間、2ME0.14kg/時間、及び高沸点化合物3.6kg/時間(合計:3.62トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.8質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、176kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート169kg/時間、メタノール7.1kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の塔底部から、23.6kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート20.0kg/時間、2ME0.1kg/時間、高沸点化合物3.5kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.42トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.42トン/時間、メタノール0.06kg/時間、2ME0.04kg/時間、高沸点化合物0.00034kg/時間、鉄0.00013kg/時間、及び水0.012kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.991質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、247kW/tであった。以上より、実施例1では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量、つまり小さい還流比で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例2]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、インターナルとして回収部、濃縮部ともにユニフラックストレイを用いた。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート3.86トン/時間、メタノール4.16トン/時間、2ME1.76kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:8.02トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約48質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約207℃、塔底圧力約1.46MPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、4.38トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール4.14トン/時間、ジメチルカーボネート0.24トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は94.5質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.64トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.62トン/時間、メタノール24.0kg/時間、及び高沸点化合物2.06kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.3質量%であった。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、566質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.62トン/時間、メタノール24.0kg/時間、及び高沸点化合物2.06kg/時間(合計:3.64トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.3質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、148kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート124kg/時間、メタノール23.9kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔Bの塔底部から、24.5kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート21.6kg/時間、高沸点化合物2.06kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.47トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.47トン/時間、メタノール0.07kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.998質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、240kW/tであった。以上より、実施例2では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例3]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート3.86トン/時間、メタノール0.48トン/時間、2ME0.91kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:4.35トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約89質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約207℃、塔底圧力約1.46MPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、0.56トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール0.46トン/時間、ジメチルカーボネート0.10トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は82.1質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.78トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.76トン/時間、メタノール16.5kg/時間、及び高沸点化合物1.07kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.6質量%であった。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、283質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.76トン/時間、メタノール16.5kg/時間、及び高沸点化合物1.07kg/時間(合計:3.78トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.6質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、174kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート158kg/時間、メタノール16.4kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔Bの塔底部から、24.9kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート23.8kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.58トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.58トン/時間、メタノール0.06kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.998質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、244kW/tであった。以上より、実施例3では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例4]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、材質が炭素鋼であり、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート4.13トン/時間、メタノール10.08トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:14.2トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約29質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約207℃、塔底圧力約1.46MPa、還流比3.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、10.59トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール10.07トン/時間、ジメチルカーボネート0.52トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は95.1質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.62トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール7.2kg/時間、及び高沸点化合物1.8kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.8質量%であった。
なお、実施例では、760mmHgの圧力下で、ジメチルカーボネートより100℃以上高い沸点を有する化合物を高沸点化合物とした。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、499質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、材質がステンレススチールであり、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール7.2kg/時間、及び高沸点化合物1.8kg/時間(合計:3.62トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.8質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。
連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、182kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート169kg/時間、メタノール7.1kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の塔底部から、23.6kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート20.0kg/時間、高沸点化合物1.8kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.42トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.42トン/時間、メタノール0.1kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.997質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、247kW/tであった。以上より、実施例4では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例5]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、材質はステンレススチールを用いた。また、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。また、この蒸留塔へ酸化鉄(II)粉末を供給液と混合させて、0.83kg/時間で供給した。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート3.86トン/時間、メタノール4.16トン/時間、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)1.76kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:8.02トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約48質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約207℃、塔底圧力約1.46MPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、4.38トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール4.14トン/時間、ジメチルカーボネート0.24トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は94.5質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.64トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.62トン/時間、メタノール24.0kg/時間、高沸点化合物2.1kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.26質量%であった。
なお、実施例では、760mmHgの圧力下で、ジメチルカーボネートより100℃以上高い沸点を有する化合物を高沸点化合物とした。また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、577質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.62トン/時間、メタノール24.0kg/時間、高沸点化合物2.1kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間(合計:3.64トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.26質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、148kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート124kg/時間、メタノール23.9kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔Bの塔底部から、24.5kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート21.6kg/時間、高沸点化合物2.1kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.47トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.47トン/時間、メタノール0.07kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.998質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、240kW/tであった。以上より、実施例5では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例6]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、材質はステンレススチールを用いた。また、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。また、この蒸留塔へ酸化鉄(II)粉末を供給液と混合させて、0.83kg/時間で供給した。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート3.86トン/時間、メタノール0.36トン/時間、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)0.91kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:4.22トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約91質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約161℃、塔底圧力約0.80MPa、還流比10で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、0.51トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール0.16トン/時間、ジメチルカーボネート0.34トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は31.4質量%であった。
また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.73トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.71トン/時間、メタノール15.4kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.5質量%であった。
なお、実施例では、760mmHgの圧力下で、ジメチルカーボネートより100℃以上高い沸点を有する化合物を高沸点化合物とした。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、287質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.71トン/時間、メタノール15.4kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間(合計:3.73トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.5質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、233kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート218kg/時間、メタノール15.3kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔Bの塔底部から、23.5kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート21.6kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っていた。
また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.47トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.47トン/時間、メタノール0.06kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.998質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、250kW/tであった。
以上より、実施例6では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[実施例7]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、材質はステンレススチールを用いた。また、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。また、この蒸留塔へ酸化鉄(II)粉末を供給液と混合させて、0.83kg/時間で供給した。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート3.86トン/時間、メタノール0.22トン/時間、2-メトキシエタノール(以下「2ME」とも記す)0.91kg/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間(合計:4.08トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:約94.5質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約128℃、塔底圧力約0.20MPa、還流比11で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、0.40トン/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール0.22トン/時間、ジメチルカーボネート0.18トン/時間、及び二酸化炭素2.1kg/時間から成っていた。塔頂成分(B)中のメタノール濃度は55質量%であった。また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.68トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.68トン/時間、メタノール2.61kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.88質量%であった。
なお、実施例では、760mmHgの圧力下で、ジメチルカーボネートより100℃以上高い沸点を有する化合物を高沸点化合物とした。
また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、0質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、291質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22について、D21/D22は、0.6であった。この蒸留塔の理論段数は13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.68トン/時間、メタノール2.61kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間(合計:3.68トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:約99.88質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。
連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、115kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート112kg/時間、メタノール2.57kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔Bの塔底部から、20.2kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート19.1kg/時間、高沸点化合物1.07kg/時間、及び酸化鉄(II)0.83kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.51トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.51トン/時間、メタノール0.04kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.999質量%であった。
また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、234kW/tであった。以上より、実施例7では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造することができることがわかった。
また、サイドカット成分(B)において、高沸点化合物含有量が20質量ppm以下であり、2ME含有量が30質量ppm以下であり、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以下であった。
[比較例1]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。
<低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート4.13トン/時間、メタノール2.1kg/時間、及び2-メトキシエタノール 0.43kg/時間(合計:4.13トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:99.95質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約109℃、塔底圧力約80kPa、還流比1.8で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、465kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール2.0kg/時間、及びジメチルカーボネート463kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.61トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール0.72kg/時間、及び2-メトキシエタノール0.43kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.97質量%であった。また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、119質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、0質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、約4分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22の比D21/D22は、0.83であり、理論段数が13段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール0.72kg/時間、及び2-メトキシエタノール0.43kg/時間(合計:3.61トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:99.97質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比20で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、200kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート199kg/時間、メタノール0.72kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の塔底部から、11.1kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート10.8kg/時間、2-メトキシエタノール0.33kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.4トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.4トン/時間、2-メトキシエタノール0.1kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.997質量%であった。また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、465kW/tであった。以上より、比較例1では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを製造することができたが、消費熱量が多く(還流比が大きく)必要であった。
また、サイドカット成分(B)において、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が1質量ppm以下であった。
[比較例2]
工程(I)
<連続多段蒸留塔B1>
連続多段蒸留塔B1として、インターナルとして回収部、濃縮部ともに多孔板トレイを用いた。
<低純度ジメチルカーボネート混合物(A)の蒸留分離>
ジメチルカーボネート4.13トン/時間、メタノール2.1kg/時間、及び2-メトキシエタノール 0.43kg/時間(合計:4.13トン/時間、ジメチルカーボネートの濃度:99.95質量%)から成る低純度ジメチルカーボネート混合物(A)が、導入口から連続多段蒸留塔B1に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B1は、塔底温度約109℃、塔底圧力約80kPa、還流比1.8で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B1の塔頂部1から、465kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、メタノール2.0kg/時間、及びジメチルカーボネート463kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B1の塔底部2から、3.61トン/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール0.72kg/時間、及び2-メトキシエタノール0.43kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.97質量%であった。また、塔底成分(B)において、2-メトキシエタノールの含有量が、119質量ppmであり、高沸点化合物の含有量が、0質量ppmであった。
連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間は、約10分であった。
塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
工程(II)
<連続多段蒸留塔B2>
連続多段蒸留塔B2として、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔を用いた。この蒸留塔において、側面抜出口より上の塔径D21と側面抜出口より下の塔径D22の比D21/D22は、0.42であり、理論段数が17段であった。
<塔底成分(B)の蒸留分離>
工程(I)で得られた、ジメチルカーボネート3.61トン/時間、メタノール0.72kg/時間、及び2-メトキシエタノール0.43kg/時間(合計:3.61トン/時間、ジメチルカーボネートの純度:99.97質量%)から成る塔底成分(B)が、導入口から連続多段蒸留塔B2に連続的に供給された。連続多段蒸留塔B2は、塔底温度約92℃、塔底圧力約3kPa、還流比2.0で連続的に運転された。
連続多段蒸留塔B2の塔頂部から、190kg/時間で連続的に抜き出された塔頂成分(B)は、ジメチルカーボネート189kg/時間、メタノール0.47kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の塔底部から、34.2kg/時間で連続的に抜き出された塔底成分(B)は、ジメチルカーボネート34.0kg/時間、2-メトキシエタノール0.18kg/時間から成っていた。また、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から、3.4トン/時間で連続的にガス状で抜き出されたサイドカット成分(B)は、ジメチルカーボネート3.4トン/時間、メタノール0.21kg/時間、2-メトキシエタノール0.25kg/時間から成っており、ジメチルカーボネートの純度は、99.98質量%であった。また、当該連続運転において、サイドカット成分1トン当たりの1時間当たりの必要熱量(蒸気量)は、257kW/tであった。以上より、比較例2では、99.99質量%以上の純度のジメチルカーボネートを製造することができなかった。
また、サイドカット成分(B)において、金属含有量は、1質量ppm以下であり、水含有量は、30質量ppm以下であり、メタノール含有量が62質量ppmであった。
また、長期間の連続運転中、サイドカット成分(B)において、いずれも、金属含有量は、0.6質量ppm以下であり、水含有量は、20質量ppm以下であり、メタノール含有量が20質量ppm以上であった。
[実施例8]
酸化鉄(II)の供給量を表1に示すとおりに変更した以外は実施例5と同じ製造条件で、ジメチルカーボネートを製造した。表1に不純物量などの測定結果を示す。
Figure 0007569448000003
Figure 0007569448000004
[実施例9]
図2に示される装置を用い、連続多段蒸留塔B1に導入する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)の加熱器(図示しない)により加熱して表2に示す温度、加熱後から連続多段蒸留塔B1に導入するまでの時間(供給時間)としたこと以外、実施例1と同じ製造条件で、ジメチルカーボネートを製造した。表2に不純物量などの測定結果を示す。
なお、図2に示される装置は、連続多段蒸留塔B1として図3に示す各種寸法がD1=1.6m、H1=26m、D2=2.2m、H2=10m、D3=0.9m、H3=2.5mである蒸留塔を有し、連続多段蒸留塔B2として図3に示す各種寸法がD1=0.85m、H1=28m、D2=1.3m、H2=12mである蒸留塔を有し、連続多段蒸留塔B1の塔頂凝縮器11の後段に還流ドラムDを有する。連続多段蒸留塔B1及び連続多段蒸留塔B2における、H1が塔上段直胴部であり、H2が塔下段直胴部であり、その間を連結する部分がテーパー部である。連続多段蒸留塔B2には、テーパー部に側面抜出口(サイドカット口)が形成されている。
[実施例10、11、比較例3~5]
低純度ジメチルカーボネート混合物(AT)の加熱温度と、加熱器から導入されるまでの滞留時間を表2に記載しているように変更したこと以外は、実施例9と同様に実施した。表2に不純物量などの測定結果を示す。
[比較例6]
連続多段蒸留塔B2の上段直胴部に設置されている抜出口から抜き出された、ジアルキルカーボネートを主成分とする連続多段蒸留塔B2のサイドカット成分(Bs2)に変更した以外は、実施例9と同様に実施した。表2に製造条件と測定結果を示す。
Figure 0007569448000005
[実施例12、13、比較例7、8]
連続多段蒸留塔B1の還流ドラム温度を表3に記載しているように変更したこと以外は、実施例9と同様に実施した。表3に製造条件と測定結果を示す。
Figure 0007569448000006
本発明の製造方法によれば、例えば、リチウムイオン電池電解液用として使用が可能なレベルの高純度(純度99.99質量%以上)のジアルキルカーボネートを、少ない消費熱量(小さい還流比)で製造する方法を提供することできる。
B1:第1の連続多段蒸留塔、B2:第2の連続多段蒸留塔、C:工業用ジメチルカーボネートタンク、D:還流ドラム、11:連続多段蒸留塔B1の塔頂凝縮器、12:連続多段蒸留塔B1のリボイラー、21:連続多段蒸留塔B2の塔頂凝縮器、22:連続多段蒸留塔B2のリボイラー、A:連続多段蒸留塔B1への供給物である低純度ジアルキルカーボネート混合物、B:脂肪族1価アルコールを主成分とする連続多段蒸留塔B1の塔頂成分、B:ジアルキルカーボネートを主成分とする連続多段蒸留塔B1の塔底成分、B:低沸点成分である連続多段蒸留塔B2の塔頂成分、B:ジアルキルカーボネートを主成分とする連続多段蒸留塔B2のサイドカット成分、Bs2:比較例における抜出口からのジアルキルカーボネートを主成分とする連続多段蒸留塔B2のサイドカット成分、B:高沸点成分である連続多段蒸留塔B2の塔底成分、D1:上段直胴部の塔内径、H1:上段直胴部の塔長、D2:下段直胴部の塔内径、H2:下段直胴部の塔長

Claims (32)

  1. (I)ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を連続多段蒸留塔B1に連続的に供給し、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、第1の分離精製工程(I)と、
    (II)該連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を、側面抜出口を有する連続多段蒸留塔B2に連続的に供給し、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を側面抜出口より連続的に抜き出す、第2の分離精製工程(II)と、を含み、
    前記工程(I)において、連続多段蒸留塔B1に供給する低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)中のジアルキルカーボネートの濃度が25.00~95.00質量%であり、かつ前記連続多段蒸留塔B1の塔底温度が115℃以上であり、
    前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2に供給する塔底成分(B)中のジアルキルカーボネートの濃度が99.00~99.95質量%であり、
    前記工程(II)において、連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(B)中のジアルキルカーボネートの純度が99.99質量%以上である、ジアルキルカーボネートの製造方法。
  2. 前記工程(I)が、Feを含有する化合物の存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程(I)における、Feを含有する化合物の前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)に対する接触表面積が1.0×10―3・分/(kg/Hr)以上である、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記工程(I)が、酸化鉄(II)の存在下で行われる、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中、高沸点化合物の含有量が30質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の金属含有量が1質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の水含有量が30質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中のメタノール及びエタノールの合計含有量が20質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記連続多段蒸留塔B2の側面抜出口から抜き出されるサイドカット成分(Bs)中の2-メトキシエタノールの含有量が50質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記連続多段蒸留塔B1へ供給する前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)の温度を100~150℃とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を加熱器により加熱し、前記加熱器から前記連続多段蒸留塔B1へ供給されるまでの時間が、5分以下である、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記連続多段蒸留塔B1の塔上部より連続的に抜き出した前記塔頂成分(B)を還流ドラム温度100~150℃の条件で凝縮する、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 前記連続多段蒸留塔B2が、塔上段直胴部と、前記塔上段直胴部よりも大きな径を有する塔下段直胴部と、前記塔上段直胴部及び前記塔下段直胴部を連結するテーパー部と、を有し、
    前記連続多段蒸留塔B2の前記側面抜出口が、前記テーパー部に設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. 前記連続多段蒸留塔B2において、前記塔上段直胴部の塔径D21(cm)と前記塔下段直胴部の塔径D22(cm)との比が下記式(ii)の条件を満たす、請求項13に記載の製造方法。
    0.2<D21/D22<1.0・・・(ii)
  15. 前記連続多段蒸留塔B1において、下記式(i)で算出される塔内液滞留時間が5分以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
    塔内液滞留時間(分)=BTM容量(運転時に塔BTMに滞留している液容量(kg))/BTM抜出流量(塔底成分として抜き出す流量(kg/分))・・・(i)
  16. 前記連続多段蒸留塔B2において、サイドカット成分(B)がガス状で抜き出される、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  17. 前記連続多段蒸留塔B1のインターナルが、トレイ及び/又は充填物である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  18. 前記連続多段蒸留塔B1の還流比が0.5~5である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  19. 前記連続多段蒸留塔B2の還流比が0.2~4である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  20. 前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、ジアルキルカーボネート中の2-メトキシエタノールの含有量が100質量ppm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  21. 前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)は、連続多段蒸留塔B2へ直接供給するか、又は、工業級ジアルキルカーボネートタンクへ供給後、該タンクから連続多段蒸留塔B2へ供給する、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  22. 前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)中、高沸点化合物の含有量が0.1質量ppm以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  23. 環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを反応させ、ジアルキルカーボネートを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を得る工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  24. 環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを触媒が存在する連続多段蒸留塔A内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留とを同時に行い、生成するジアルキルカーボネートと未反応脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を塔上部より連続的に抜き出す工程を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  25. ジアルキルカーボネートと脂肪族1価アルコールとを含む低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)が連続的に供給され、脂肪族1価アルコールを主成分とする塔頂成分(B)を塔上部より連続的に抜き出し、ジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)を塔下部より連続的に抜き出す、連続多段蒸留塔B1と、
    前記連続多段蒸留塔B1の塔底部より連続的に抜出されたジアルキルカーボネートを主成分とする塔底成分(B)が連続的に供給され、ジアルキルカーボネートを主成分とするサイドカット成分(B)を連続的に抜き出す側面抜出口を有する連続多段蒸留塔B2と、を含み、
    前記連続多段蒸留塔B1の塔底温度が115℃以上に設定可能であり、
    前記連続多段蒸留塔B1内に、Feを含有する化合物が存在するよう構成されている、
    ジアルキルカーボネートの製造装置。
  26. 前記連続多段蒸留塔B1内に酸化鉄(II)を供給可能に構成されている、請求項25に記載の製造装置。
  27. 前記連続多段蒸留塔B1内の材質が炭素鋼である、請求項25に記載の製造装置。
  28. 前記連続多段蒸留塔B1へ供給する前記低純度ジアルキルカーボネート混合物(A)を加熱する加熱器を備える、請求項25に記載の製造装置。
  29. 前記連続多段蒸留塔B2が、塔上段直胴部と、前記塔上段直胴部よりも大きな径を有する塔下段直胴部と、前記塔上段直胴部及び前記塔下段直胴部を連結するテーパー部と、を有し、
    前記連続多段蒸留塔B2の前記側面抜出口が、前記テーパー部に設けられている、請求項25に記載の製造装置。
  30. 前記連続多段蒸留塔B2において、前記塔上段直胴部の塔径D21(cm)と前記塔下段直胴部の塔径D22(cm)との比が下記式(ii)の条件を満たす、請求項29に記載の製造装置。
    0.2<D21/D22<1.0・・・(ii)
  31. 前記連続多段蒸留塔B1のインターナルが、トレイ及び/又は充填物である、請求項25から30のいずれか一項に記載の製造装置。
  32. 前記連続多段蒸留塔B1の塔底成分(B)は、連続多段蒸留塔B2へ直接供給するか、又は、工業級ジアルキルカーボネートタンクへ供給後、該タンクから連続多段蒸留塔B2へ供給する、請求項25から30のいずれか一項に記載の製造装置。
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