以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
[第1の実施形態]
本実施形態は、IP放送サービスにより放送されている番組を視聴している視聴者(ユーザ)が、該番組のタイムシフト再生を選択する場合に、VOD配信サービスに切り替えることにより該番組のタイムシフト再生を可能にすることを特徴とする。本実施形態の詳細な説明に先立ち、本開示で用いられる主な用語の意義を以下に示す。なお、他の用語の意義については、本文中、必要に応じて適宜に示す。
「デジタル放送サービス」とは、放送事業者が各種の放送技術を用いてリアルタイムで番組を視聴者に提供する従前のデジタルテレビジョン放送サービスをいう。デジタル放送サービスには、例えば、地上波デジタル放送サービス、放送用衛星を用いたいわゆるBS放送サービスや通信用衛星を用いたCS放送サービスのような衛星放送サービス、及び光ケーブル等を用いたケーブルテレビジョン放送サービス等が知られている。
「IPTVサービス」とは、IP(Internet Protocol)ベースのネットワークを介して番組をストリーミング送信ないしは配信(以下、特に区別する必要がない限り、単に「配信」という。)するサービスをいい、技術的な意味で従前のデジタル放送サービスとは区別される。IPTVサービスには、例えば、IP放送サービス(IP配信サービスやIP再送信サービスを含む。)、VOD配信サービス、及びダウンロードサービスといったコンテンツ配信サービスの形態があり得る。
「IP放送サービス」とは、時間軸に沿って番組編成が施されたチャンネル概念に基づく放送型のサービスである。IP放送サービスでは、コンテンツサーバを介してマルチキャストによりコンテンツをストリーミング配信し得る。以下では、IP放送サービスにおけるマルチキャストによるコンテンツのストリーミング配信をIP配信と称するものとする。
「VOD配信サービス」とは、視聴者からの要求操作に基づき、コンテンツサーバ(配信サーバ)からストリーミング配信されたコンテンツを直接受信・再生する形態のサービスである。典型的には、VOD配信サービスでは、コンテンツサーバが当該コンテンツの先頭又は指定位置からユニキャストによりコンテンツをストリーミング配信し得る。以下では、VOD配信サービスにおけるユニキャストによるコンテンツのストリーミング配信をVOD配信と称するものとする。
「番組同時配信サービス」とは、デジタル放送サービスによりリアルタイムで放送されている番組と同一の番組をIPTVサービスでもリアルタイムで配信するサービスをいう。放送事業者によるデジタル放送サービスを主体的に見れば、番組同時配信サービスは付随的なサービスに位置付けられる。また、本開示では、番組同時配信サービスは、IPTVサービスでの番組のタイムシフト再生を実現する拡張的な番組配信サービスを含み得る。
「番組」とは、放送又は配信のための時間軸に沿って編成された単位をいう。また、「放送番組」とは、デジタル放送サービスにより提供される番組をいい、「IPTV番組」とは、IPTVサービスにより提供される番組をいう。
「番組コンテンツ」とは、番組の内容を構成する情報のパッケージを指す意味で用いられる。ただし、文脈によっては「番組」、「番組コンテンツ」、及び「コンテンツ」は互いに同義で用いられることがある。番組コンテンツは、例えば、動画像(ビデオ)、字幕(及び文字スーパー)、文字図形画像、及び/又は音声(オーディオ)等の各種の番組素材データ(モノメディアデータ)のパッケージ又はデータセットから構成され得る。番組素材データは、例えば高圧縮符号化技術であるMPEG-2フォーマットに従った多重化されたデジタルデータストリーム(以下「ストリーム」という。)に変換され伝送されるが、これに限られない。MPEG-2トランスポートストリーム(MPEG-2 TS)は、一連のTSパケットからなるストリームの一形態である。IPTVサービスでは、通信帯域の更なる低減のため、MPEG-2 TSは、例えば、高圧縮符号化技術である「H.264/MPEG-4 AVC」フォーマットにより更に圧縮されたストリームに変換される。なお、伝送技術の観点から、多重化されたストリームを伝送ストリームと呼ぶことがある。本開示では、番組コンテンツに係るストリーム又はデータを「番組ストリーム」又は「番組データ」と称することがある。
「番組提供サービス」とは、番組を視聴者に提供するためのサービスをいう。番組提供サービスは、上述した従前のデジタル放送サービスやIPTVサービス、その他の配信サービス等を含む広い概念で用いられるものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る番組提供サービスシステムの全体スキームの一例を説明するための図である。同図に示されるように、本実施形態の番組提供サービスシステム1は、例えば、放送事業者システム10と、配信事業者システム20と、番組受信表示装置30とを含み構成される。また、番組提供サービスシステム1において、少なくとも、配信事業者システム20と、番組受信表示装置30とは、通信ネットワーク40を介して通信可能に接続される。
放送事業者システム10は、デジタル放送サービスを提供するための放送設備を含み構成され得る。放送事業者システム10は、典型的には、放送免許が与えられた放送事業者(例えば放送局)等によって管理・運営されるが、これに限られない。図示されていないが、放送事業者システム10は、例えば、自動運行装置の制御の下、送出サーバに蓄積された番組コンテンツを放送波に載せて放送(例えば地上デジタル放送)を行う。
すなわち、放送事業者システム10は、時間軸に沿った番組編成に従い、番組コンテンツに係る各種の番組素材データを所定のサービス情報とともに多重化した番組ストリームを生成し、更に、これを所定の周波数帯の放送信号に変調して、電波塔のような送信基地局12から放送波として放送対象地域に向けて出射する。本開示では、説明の簡略化のため、番組素材データは、ビデオデータ、字幕データ、及びオーディオデータであるものとする。所定のサービス情報は、例えば、EPG情報を含む。放送事業者システム10は、生成された番組ストリームを例えば専用回線を介して配信事業者システム20に伝送する。なお、本開示に係る技術は、主としてIPTVサービスに向けられるため、放送事業者システム10によるデジタル放送サービスについては、適宜、その説明を省略する。
配信事業者システム20は、放送事業者や制作会社等から提供される番組ストリームを、通信ネットワーク40を介して、視聴者の番組受信表示装置30に配信する配信サーバ22を含み構成され得る。本実施形態では、配信事業者システム20は、IPTVサービスを提供する。配信事業者システム20は、例えば、コンテンツ配信事業者(CDNプロバイダ)やインターネットプロバイダ(ISP)等によって管理・運営されるが、これに限られない。また、一の配信事業者システム20は、複数の配信サーバ22を含んでいても良い。
配信事業者システム20は、提供された番組ストリームを、その配信タイミングに備えて、配信サーバ22に一旦蓄積し、番組編成に従って、例えばマルチキャストに基づくRTSP(RealTime Streaming Protocol)/RTP(Reatime Transport Protocol)を用いて、視聴者の番組受信表示装置30に通信ネットワーク40を介してストリーミング配信し得る。或いは、配信事業者システム20は、ユニキャストに基づくRTSP/RTPを用いて、視聴者の番組受信表示装置30に通信ネットワーク40を介してストリーミング配信し得る。番組ストリームは、HTTPロング・ポーリングや他の伝送プロトコルを用いて情報通信端末装置40にストリーミング配信されても良い。また、配信事業者システム20は、番組コンテンツの一部(例えば番組関連情報等)に係るデータやその他の情報(例えばEPG情報やチャンネルアロケーション情報)を視聴者の番組受信表示装置30に配信し得る。配信事業者システム20は、典型的には、番組ストリームをスクランブルして配信し得る。本開示では、配信事業者システム20によりIP配信される番組ストリームを第1の番組ストリームと称し、VOD配信される番組ストリームを第2の番組ストリームと称することがある。
配信事業者システム20は、以下に述べられるように、番組受信表示装置30に対する番組ストリームを、視聴者の所定の操作や番組の再生状態に応じて、IP配信及びVOD配信のいずれかに切り替え得る。この場合、配信事業者システム20は、IP配信のための配信サーバ22とVOD配信のための配信サーバ22とを含み得る。或いは、配信サーバ22は、IP放送サービスのためのIP配信モード及びVOD配信サービスのためのVOD配信モードで動作するように構成され、配信要求の種別に応じて配信モードを切り替えても良い。
なお、本開示では、放送事業者システム10と配信事業者システム20とは別体のシステムとして構成されているが、これに限られず、例えば、放送事業者システム10が、配信事業者システム20の機能を含み構成されても良く、その逆であっても良い。また、配信事業者システム20は、放送事業者により管理・運営されて良い。
番組受信表示装置30は、番組提供サービスにおいて提供される番組を視聴者(ユーザ)が視聴するための端末装置である。番組受信表示装置30は、例えば、いわゆるテレビジョン受信機やセットトップボックスであり得るが、これに限られない。以下では、番組受信表示装置30は、デジタル放送サービスにおける番組に係る放送波を受信して該番組を再生・表示する機能を有するものとするが、本開示に係る技術では、かかる機能は必ずしも必要ではない。すなわち、番組受信表示装置30は、IPTVサービスに適合した、視聴者が所望の番組を視聴し得る機能を持った装置であれば良い。例えば、番組受信表示装置30は、デスクトップコンピュータや、ノートコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、フィーチャフォン及びその他のインテリジェントデバイスといったコンピューティングデバイスであっても良い。
本実施形態の番組受信表示装置30は、時間軸に沿った番組編成に従って配信事業者システム20からIP放送サービスによる実時間での番組ストリームを受信して該番組を再生・表示している場合に、視聴者による所定の操作に応答して、VOD配信サービスによる番組ストリームの受信に切り替えて、該番組を表示するように構成される。例えば、視聴者による所定の操作がタイムシフト再生操作である場合には、番組受信表示装置30は、時間軸上の実時間(現在の時間)よりも過去の時間(以下「過去時間」という。)に対応するVOD配信サービスによる番組ストリームを配信事業者システム20に要求し、これを受けて、配信事業者システム20は、過去時間に対応する番組ストリームをVOD配信する。これにより、番組受信表示装置30は、過去時間での番組を受信・再生する。また、過去時間での番組の再生が例えば倍速再生や早送り等により実時間に追い付いた又は追い付きそうな場合、番組受信表示装置30は、IP放送サービスによる番組ストリームを配信事業者システム20に要求し、これを受けて、配信事業者システム20は、実時間でのIP配信に切り替える。
通信ネットワーク40は、例えばIPベースのコンピュータネットワーク(以下「IPネットワーク」という)を含み得る。通信ネットワーク4040は、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)の形態を含み得る。本開示において、通信ネットワーク4040は、IPネットワークによって構築されたインターネットを含む広い概念で用いられているが、IPネットワークに限らず、番組ストリームの配信を可能とする他のプロトコルのネットワークを排除する趣旨ではない。また、通信ネットワーク40は、図示されていない無線基地局ないしは無線アクセスポイントによって構築される無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標)等)を含み得る。また、通信ネットワーク40は、移動通信システム規格に準拠した移動通信ネットワークを含んでも良い。
図2は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置の概略的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。同図に示されるように、番組受信表示装置30は、例えば、主制御部31と、放送番組を受信し再生するための処理を行う放送番組受信再生部32と、IPTV番組を受信し表示再生ためのIPTV番組受信再生部33と、出力制御部34と、視聴者による操作を受け付ける操作受付部35とを含み構成される。また、同図に示されるように、番組受信表示装置30は、出力装置としての表示装置DSP及びスピーカSPKを含み得る。
主制御部31は、番組受信表示装置30の動作を統括的に制御するコンポーネントである。主制御部31は、図示していないが、CPUを含むプロセッサモジュール及び各種のメモリを含むメモリモジュール等を含み構成される。また、主制御部31は、CPUの制御の下、番組受信表示装置30に実装されたアプリケーションの動作を制御し得る。アプリケーションは、番組受信表示装置30に予め実装されていても良いし、放送波により又は通信ネットワーク40を介してダウンロードされ実装されても良い。
また、主制御部31は、例えば、チャンネルアロケーション情報、EPG情報、及び選局制御情報等をメモリに保持する。チャンネルアロケーション情報は、放送波の到達範囲によって区画された各放送地域におけるチャンネルの割り当てを定義する。EPG情報は、いわゆる電子番組ガイドであり、チャンネルと時間軸に沿った複数の配信時間帯とによって番組の編成を定義する。チャンネルアロケーション情報及びEPG情報は、例えば、所定のサービス情報の一部として通信ネットワーク40を介して配信サーバ22から取得される。
また、主制御部31は、番組受信表示装置30を所定の動作モードで動作させるための制御を行う。所定の動作モードは、例えば、IP放送サービスでの番組コンテンツを受信・再生する第1の動作モード、及びVOD配信サービスでの番組コンテンツを受信・再生する第2の動作モードを含む。また、第2の動作モードは、VODサービスでの番組コンテンツの受信・再生時に変速再生する動作モードを含み得る。更に、他の実施形態で説明されるように、所定の動作モードは、複数の番組コンテンツに係る映像を1つの画面内の複数のフレームにそれぞれ表示するマルチ画面モードを含み得る。主制御部31は、視聴者の操作に応じて選択される動作モードに従って番組受信表示装置30を動作させる。
図3は、本発明の一実施形態に係る番組提供サービスに適用されたEPG情報のデータ構造の一例を示す図である。同図に示されるように、EPG情報は、例えば、チャンネルID、プログラムID、送信時間、イベント期間、番組名、及び番組説明等を含み構成される。チャンネルIDは、いわゆるチャンネルアロケーション情報で定義された放送局のチャンネル番号である。また、プログラムIDは、番組コンテンツを識別するための識別子である。本開示では、EPG情報は、リンク情報を更に含む。リンク情報は、番組コンテンツのファイル所在情報である。すなわち、リンク情報は、プログラムIDで示される番組コンテンツを配信する配信事業者システム20の配信サーバ22のネットワーク所在情報及び該番組コンテンツのファイルパスを示す。URLは、リンク情報の一形態である。番組受信表示装置30は、リンク情報に従って、番組コンテンツが所定の再生位置から再生開始するように、所定の配信サーバ22に番組ストリームの配信を要求する。
選局制御情報は、例えば現在選択されているチャンネル番号を含む。主制御部31は、番組受信表示装置30の電源がONになると、メモリから選局制御情報を読み出して、放送番組が受信・再生されるように動作を開始する。
図2に戻り、放送番組受信再生部32は、主制御部31の制御の下、受信した放送波から選局される番組コンテンツを再生するための処理を行うコンポーネントである。放送番組受信再生部32の構成は、例えば図5に示される。
IPTV番組受信再生部33は、主制御部31の制御の下、通信ネットワーク40を介して配信事業者システム20から受信した番組ストリームに基づいて番組コンテンツを再生するための処理を行うコンポーネントである。IPTV番組受信再生部33の構成の一例は、図6を参照して説明される。IPTV番組受信再生部33は、後述するように、IP放送サービスでのIP配信及びVOD配信サービスでのVOD配信よる番組ストリームを受信し得る。なお、本開示において、IPTV番組受信再生部33の全部又は一部の構成は、第2の番組ストリーム取得部の一形態である。
出力制御部34は、主制御部31の制御の下、番組コンテンツに係る映像が表示装置DSPに表示されるように制御を行うとともに、該映像に時刻同期した音声がスピーカSPKから出力されるように制御を行うコンポーネントである。例えば、出力制御部34は、表示装置DSPに対する出力を制御する表示制御部341と、スピーカSPKに対する出力を制御する音声制御部342とを含み構成される。
表示制御部341は、入力されたビデオデータに、字幕データ等を選択的・重畳的に合成し、図示しない表示ドライバによりビデオ信号に変換して表示装置DSPに出力する。表示装置は、ビデオ信号に基づいて、番組コンテンツに係る映像を表示する。表示装置DSPは、例えば液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OELD)等であるが、これに限られない。
また、音声制御部342は、入力されたオーディオデータをオーディオ信号に変換し、これをスピーカSPKに出力する。スピーカSPKは、オーディオ信号に基づいて可聴域のオーディオ(音声)を出力する。
また、他の実施形態で説明されるように、出力制御部34は、複数の番組コンテンツに係る映像が表示装置DSPの画面内に形成される複数のフレームにそれぞれ表示されるように制御を行い得る。1つの画面内の複数のフレームのそれぞれにおいて番組コンテンツに係る映像を表示する技法は、マルチ画面表示として知られている。本開示では、出力制御部34は、主制御部31の制御の下、1つの画面内の第1のフレームにIP放送サービスでの番組コンテンツが表示されるように制御するとともに、第2のフレームにVOD配信サービスでの番組コンテンツが表示されるように制御する。
操作受付部35は、視聴者による番組受信表示装置30に対する操作指示を受け付けるコンポーネントである。例えば、視聴者は、図4に示すようなリモートコントローラRCの種々のボタンを操作することにより、番組受信表示装置30に種々の指示を与え得る。操作受付部35は、受け付けた操作指示を主制御部31に出力する。本開示では、リモートコントローラRCの種々のボタンのうち、とりわけ、選局ボタン群CH_B及びタイムシフト再生ボタン群T-SHIFT_Bが用いられる。主制御部31は、選局ボタン群CH_Bのいずれかに操作に従って、チャンネル番号を選択するチャンネル選択部として機能し得る。なお、番組受信表示装置30がレコーダ(番組録画装置)を接続し又は備える場合、タイムシフト再生ボタン群T-SHIFT_Bは、録画再生ボタン群として用いられる。
視聴者による操作は、例えば、チャンネル(放送局)の切り替え操作(選局操作)、音量調整操作、データ放送番組コンテンツの表示/非表示操作、字幕の表示/非表示操作、音声モードの切り替え操作、タイムシフト再生操作、及び変速再生操作等を含む。
タイムシフト再生とは、時間軸上、過去の番組コンテンツを再生することをいう。言い換えれば、タイムシフト再生とは、実時間で本来放送又は配信される番組コンテンツが過去に遡った時差で再生されることをいう。タイムシフト再生は、いわゆるタイムシフト視聴や追っかけ再生と称されることもある。変速再生とは、追っかけ再生のうち、番組の再生速度を標準速度に対して速くしたり(スピード再生)、遅くしたりすること(スロー再生)をいう。変速再生では、典型的には、番組コンテンツの映像の再生速度に同期してその音声が再生され得る。タイムシフト再生中の番組コンテンツについて、スピード再生を続けた場合、該番組コンテンツの再生位置がリアルタイムの再生位置に追い付くことになる。本開示では、タイムシフト再生操作には、リモートコントローラRCのタイムシフト再生ボタン群T-SHIFT_Bが用いられる。また、タイムシフト再生では、ユーザが視聴する番組コンテンツは、VOD配信サービスでの番組コンテンツに切り替わるものとする。
本開示において、リモートコントローラRCの早戻しボタンFRは、番組コンテンツの再生開始位置を過去方向に移動させるためのボタンである。早送りボタンFFは、番組コンテンツの再生開始位置を、リアルタイムの再生開始位置を限度として、現在方向に移動させるためのボタンである。前ボタンPCは、番組コンテンツの再生開始位置を過去方向における直近の番組コンテンツの先頭位置に移動(ジャンプ)させるためのボタンである。前ボタンPCが続けて押下されるごとに、再生開始位置は、前の番組コンテンツの先頭位置に移動する。次ボタンNCは、タイムシフト再生中の番組コンテンツの再生開始位置を、リアルタイムの番組コンテンツを限度として、現在方向の直近の番組コンテンツの先頭位置に移動(ジャンプ)させるためのボタンである。次ボタンPCが続けて押下されるごとに、再生開始位置は、次の番組コンテンツの先頭位置に移動する。
一時停止ボタンPAは、再生中の番組コンテンツの再生を一時的に停止させ、また、一時停止中の番組コンテンツの再生を再開させるためのボタンである。また、停止ボタンSTは、再生中の番組コンテンツの再生を停止させるボタンである。更に、再生ボタンPLは、一時停止中又は停止中の番組コンテンツの再生を再開させるためのボタンである。
低速再生ボタンLSは、番組コンテンツの再生速度を遅くするためのボタンである。低速再生ボタンLSが押下されるごとに、例えば0.75倍速→0.5倍速→0.25倍速→1倍速というように、再生速度が変化する。また、高速再生ボタンHSは、番組コンテンツの再生速度を遅くするためのボタンである。高速再生ボタンHSが押下されるごとに、例えば1.25倍速→1.5倍速→1.75倍速→2倍速→1倍というように、再生速度が変化する。なお、再生速度は、これらに限られず、任意の値に調整されるものであっても良い。番組受信表示装置30は、低速再生ボタンLS又は高速再生ボタンHSの操作により変速再生モードで動作する。
図5は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置の一部の構成の詳細を説明するためのブロックダイアグラムである。理解容易のため、同図は、番組受信表示装置30の放送番組受信再生部32の構成の詳細の一例をこれに関連する他のコンポーネントともに示している。なお、本開示に係る技術では、放送番組受信再生部32の構成は省略されても良く、放送番組受信再生部32について、その詳細な説明は省略する。いわゆるチューナレステレビジョン装置は、本発明に係る番組受信表示装置30の一例である。
図6は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置の一部の構成の詳細を説明するためのブロックダイアグラムである。理解容易のため、同図は、番組受信表示装置30のIPTV番組受信再生部33の構成の詳細の一例をこれに関連する他のコンポーネントともに示している。
同図に示されるように、IPTV番組受信再生部33は、例えば、通信インターフェース部331と、ストリーミング要求部332と、ストリーミング受信処理部333と、分離部334と、デコード部335とを含み構成される。ストリーミング要求部332と、ストリーミング受信処理部333とを含む構成は、番組ストリーム取得部の一態様である。また、IPTV番組受信再生部33の構成は、通信ネットワーク40を介して番組ストリームを受信する点を除いて、放送番組受信再生部32の構成と基本的に等価である。つまり、IPTVサービスは、プロトコルスタックでいうコンテンツレイヤをデジタル放送サービスと共通にしている。なお、同図では、出力制御部34の構成として、IPTV番組受信再生部33との関連において、合成部3411と、ディスプレイドライバ3412と、オーディオドライバ3421と、バッファ部3413とが示されている。合成部3411とディスプレイドライバ3412とを含む構成は、表示制御部341の一態様であり、オーディオドライバ3421を含む構成は、音声制御部24bの一態様である。
同図に示されるように、通信インターフェース部331は、通信ネットワーク40を介したコンピュータ通信を可能にするコンポーネントである。本開示では、通信インターフェース部331は、主に、通信ネットワーク40を介した配信事業者システム20との通信(例えばストリーミング配信)に用いられる。
ストリーミング要求部332は、主制御部31の制御の下、選局制御情報に従ったチャンネル番号に関連付けられたURLに基づいて、IPTVサービスでの番組コンテンツの配信要求を送信する。例えば、ストリーミング要求部332は、視聴者の操作や番組コンテンツの再生状態に応じて、IP放送サービスでのIP配信要求又はVOD配信サービスでのVOD配信要求のいずれかを選択的に送信するように構成される。配信事業者システム20は、配信要求に応答して、番組コンテンツのストリーミング配信(IP配信又はVOD配信)を開始する。
ストリーミング受信処理部333は、配信事業者システム20から配信される例えばH.264/MPEG-4 AVCフォーマットの伝送ストリームを復号し、MPEG-2 TSフォーマットの多重化番組ストリームを生成する。ストリーミング受信処理部333は、生成された多重化番組ストリームを分離部334に出力する。
分離部334は、多重化番組ストリームを各ストリームに分離する。分離部334は、生成された多重化番組ストリームを各ストリームに分離する。デマルチプレクサは、分離部334の一形態である。分離部334は、多重化番組ストリームから分離される各ストリームに応じて、デコード部335及び主制御部31にそれぞれ出力する。例えば、分離部334は、番組ストリームから分離したビデオストリーム、オーディオストリーム、及び字幕ストリームをデコード部335に出力する一方、分離した所定のサービス情報を主制御部31に出力する。
デコード部335は、各ストリームを復号して、番組コンテンツを構成する番組素材データを生成する。デコード部335は、例えば、ビデオデコード部3351と、字幕デコード部3352と、オーディオデコード部3353とを含み構成される。
ビデオデコード部3352は、ビデオストリームを例えばMPEG-2ビデオ規格に従ったコーディックを用いてデコードし、これにより、ビデオデータを生成する。ビデオデコード部3352は、生成されたビデオデータを出力制御部34に出力する。
字幕デコード部3352は、字幕ストリームを例えば放送用字幕ファイル交換フォーマットに従ってデコードし、これにより、字幕データを生成する。字幕デコード部3352は、生成した字幕データを出力制御部34に出力する。出力制御部34に出力された字幕データは、ビデオデータに選択的・重畳的に合成されて、番組の映像内容の一部をなす。
オーディオデコード部3353は、オーディオストリームを例えばMPEG-2オーディオ規格に従ってデコードし、これにより、オーディオデータを生成する。オーディオストリームは、例えば音声多重放送であれば、主音声オーディオストリームと副音声オーディオストリームとを含み得る。オーディオデコード部3353は、生成されたオーディオデータを出力制御部34に出力する。
バッファ部3413は、復号された番組素材データのそれぞれを一時的にバッファリングする。バッファリングされた番組素材データのそれぞれは、主制御部31の制御の下、表示制御部又は音声制御部に出力される。変速再生の場合、番組素材データは、指定された再生速度に合わせて読み出される。
合成部3411は、ビデオデータに、表示に関わる他の番組素材データ(例えば字幕データ)を重畳的に合成して、これにより、表示データを生成する。データの合成は、例えば透過情報係数(α値)を用いたαブレンディングにより行われる。合成部3411は、生成された表示データをディスプレイドライバ3412に出力する。
ディスプレイドライバ3412は、入力される表示データを表示装置DSPに適合したビデオ信号に変換し、これを表示装置DSPに出力する。これにより、表示装置DSPには放送番組の映像が表示される。
オーディオドライバ3421は、入力されるオーディオデータをオーディオ信号に変換し、これをスピーカSPKに出力する。オーディオデータは、表示データに時刻同期してオーディオ信号に変換される。これにより、スピーカSPKからは放送番組の映像に時刻同期したオーディオが出力される。
なお、本開示では、放送番組受信再生部32及びIP放送番組受信再生部33は、それぞれ、分離部とデコード部とを有するように構成されたが、これに限られず、分離部及びデコード部を共有するように構成されても良い。この場合、例えば、デジタル放送サービスでの番組ストリーム又はIPTVサービスでの番組ストリームのいずれか一方は、主制御部31の制御の下、セレクタにより選択され、分離部に入力される。
図7は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。かかる処理は、例えば、主制御部31のプロセッサの制御の下、所定の制御プログラムの実行に従った各種のコンポーネントどうしの協調動作により実現され得る。
同図に示されるように、例えば、番組受信表示装置30は、電源ONになると、起動処理の一つとしてメモリに保持された選局制御情報を読み込み(S701)、EPG情報に従って、選局制御情報が示すチャンネル番号のプログラムIDに対応するURLを取得し、これをメモリに保持する(S702)。続いて、番組受信表示装置30は、メモリに保持されたURLに従って、番組ストリームのIPマルチキャストによる配信要求(すなわち、IP配信要求)を配信サーバ22に送信する(S703)。配信サーバ22は、IP配信要求に応答して、マルチキャストによるRTSPに従って番組コンテンツのIP配信を開始する。番組受信表示装置30は、配信サーバ22から配信される番組ストリームを受信し、番組ストリームに基づく番組コンテンツの再生を開始する(S704)。つまり、番組受信表示装置30は、リアルタイムの番組コンテンツを受信・再生する第1の動作モードで動作する。これにより、表示装置DSPには番組コンテンツに係る映像が表示されるとともに、スピーカSPKからはこれに同期したオーディオが出力される。
リアルタイムの番組コンテンツの再生中、番組受信表示装置30は、視聴者による各種の操作があったか否かを監視する(S705)。本開示では、選局操作及びタイムシフト再生操作のみが説明されるが、これに限られるものではない。
番組受信表示装置30は、視聴者による選局操作を受け付けたと判断すると、選局操作に従ってチャンネル番号を更新し(S706)、上述したS702の処理ステップに戻る。これにより、番組受信表示装置30は、第1の動作モードのまま、更新されたチャンネル番号に従ってIP配信により番組コンテンツを受信し、再生を開始する。
一方、番組受信表示装置30は、視聴者による所定のタイムシフト再生操作を受け付けたと判断すると、タイムシフト再生処理を開始する(S707)。すなわち、番組受信表示装置30は、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替える。なお、ここでのタイムシフト再生操作は、過去時間へ遡るためのタイムシフト操作であり、例えば、視聴者がリモートコントローラRCの早戻しボタンFR又は前ボタンPCを押下することによりなされる。
図8は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置のタイムシフト再生処理の一例を示すフローチャートである。同図は、図7に示したS706の詳細を示すフローチャートである。また、図8に示すS801の処理ステップの詳細は、図9に示されている。
同図に示されるように、番組受信表示装置30は、視聴者によるタイムシフト再生操作に基づいて、番組コンテンツの時間軸上の再生開始位置を決定する(S801)。ここでは、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツに対するタイムシフト再生処理であるため、早戻しボタンFR又は前ボタンPCが押下された場合が説明される。
すなわち、図9に示されるように、番組受信表示装置30は、視聴者がリモートコントローラRCの早戻しボタンFR又は前ボタンPCの押下のいずれを押下したか否かを判断する(S901)。番組受信表示装置30は、視聴者がリモートコントローラRCの早戻しボタンFRを押下したと判断した場合、押下時間の長さに応じて再生開始位置を過去方向に戻して、再生開始位置を決定する(S902)。
例えば、番組受信表示装置30は、リモートコントローラRCの早戻しボタンFRが押下されると、図10に示されるように、表示装置DSP上に表示された番組コンテンツの画面1000にシークバーSKBを重畳的に表示する。シークバーSKBは、番組コンテンツの時間軸上の開始から終了までを示すアイコンであり、現在の再生位置を示すスライダSLを含む。視聴者は、例えば、リモートコントローラRCの早戻しボタンFRを続けて長押しすることにより、スライダを現在の位置よりも所望の過去を示す位置に移動させることができる。これにより、番組受信表示装置30は、視聴者の操作により移動したスライダの位置に対応する再生開始位置を決定する。なお、シークバーSKBは、ポップアップウィンドウとして表示されても良い。
番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えたか否かを判断する(S903)。つまり、番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置が前の番組コンテンツにおける時間軸上にあるか否かを判断する。
番組受信表示装置30は、再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えていないと判断する場合(S903のNo)、図8に示すS802に移行する。すなわち、番組受信表示装置30は、メモリに保持されたURLに従い、決定された再生開始位置を指定した番組ストリームのVOD配信要求を配信サーバ22に送信する(S802)。配信サーバ22は、該VOD配信要求に応答して、その番組ストリームのVOD配信を開始する。これにより、番組受信表示装置30は、配信サーバ22からVOD配信される番組ストリームを受信し、再生を開始する(S803)。つまり、番組受信表示装置30は、受信対象となる番組ストリームをIP配信サービスのものからVOD配信サービスのものに選択的に切り替える。したがって、番組受信表示装置30は、VOD配信による番組コンテンツを受信・再生する第2の動作モードで動作する。これにより、表示装置DSPには、過去の再生開始位置から時間軸に沿って進行する番組コンテンツの映像が表示されるとともに、スピーカSPKからそのオーディオが出力される。
一方、図9を参照して、番組受信表示装置30は、再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えたと判断する場合(S903のYes)、EPG情報を参照して、メモリに保持しているURLを該前の番組コンテンツに対応するURLに更新する(S905)。
例えば、視聴者がリモートコントローラRCの早戻しボタンFRを長押しし続けた場合、前の番組コンテンツの時間軸上の再生開始位置となる。番組受信表示装置30は、視聴者が早戻しボタンFRを長押しし続けた結果、前の番組コンテンツの時間軸に切り替わったと判断すると、画面に表示されたシークバーSKBを該前の番組コンテンツのものに更新するとともに、URLを更新する。
また、番組受信表示装置30は、視聴者がリモートコントローラRCの前ボタンPCを押下したと判断した場合、過去方向における直近の番組コンテンツの先頭位置を特定し、これを再生開始位置に決定する(S904)。例えば、前ボタンPCが1回だけ押下された場合には、過去方向における直近の番組コンテンツの先頭位置は、現在再生中の番組コンテンツの先頭位置となる。続いて、番組受信表示装置30は、EPG情報を参照して、メモリに保持しているURLを該前の番組コンテンツに対応するURLに更新する(S905)。
番組受信表示装置30は、受信・再生すべき番組コンテンツのURLを更新すると、図8に示すS802に移行する。すなわち、番組受信表示装置30は、上述したように、メモリに保持されたURLに従い、決定された再生開始位置を指定した番組ストリームのVOD配信要求を配信サーバ22に送信する(S802)。配信サーバ22は、VOD配信要求に応答して、その番組ストリームの配信を開始し、これにより、番組受信表示装置30は、IP配信サービスによる番組ストリームに代えて、配信サーバ22からVOD配信される番組ストリームを受信し、再生を開始する(S803)。つまり、番組受信表示装置30は、リアルタイムの番組コンテンツの配信時間帯とは異なる過去の配信時間帯の他の番組コンテンツのリンク情報に従って、該他の番組コンテンツの番組ストリームを取得し、再生する。これにより、表示装置DSPには、前の番組コンテンツの映像が表示されるとともに、スピーカSPKからオーディオが出力される。
例えば、図11(a)に示されるように、時間軸に沿って番組コンテンツL,M,Nが編成され、番組受信表示装置30は、IP配信によるリアルタイムの番組コンテンツNの映像/音声を再生位置Pで再生しているものとする。ここで、視聴者が、早戻しボタンFRをある程度の時間だけ長押ししたとすると、同図(b)に示されるように、再生位置Pが過去方向に移動し、早戻しボタンFRを離した位置が再生開始位置P11となる。つまり、VOD配信サービスでの番組コンテンツNが、時間軸上、時間差D=P-P11で再生されることになる。
また、視聴者がより長い時間早戻しボタンFRを長押しした場合、同図(c)に示されるように、番組コンテンツNよりも前に放送された番組コンテンツMが再生開始位置P12から再生されることになる。
以上のように、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツの再生中に、早戻しボタンFRや前ボタンPCが操作されることにより、VOD配信サービスでの過去時間の番組コンテンツに切り替わり、番組コンテンツのタイムシフト再生が実現される。
一方、リアルタイム放送の番組コンテンツNの映像/音声が再生位置Pで再生されている状態で(図11(a)参照)、視聴者が前ボタンPCを1回押下したとすると、図12(a)に示されるように、番組コンテンツの再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツNの先頭位置P21に移動し、そこから番組コンテンツNの再生が開始される。
また、視聴者が前ボタンPCを続けて2回押下したとすると、同図(b)に示されるように、番組コンテンツの再生開始位置が1つ前の番組コンテンツMの先頭位置P22に移動し、番組コンテンツMの再生が開始される。同様に、視聴者が前ボタンPCを続けて3回押下したとすると、同図(c)に示されるように、番組コンテンツの再生開始位置が2つ前の番組コンテンツLの先頭位置P23に移動し、番組コンテンツLの再生が開始される。
図8に再び戻り、番組受信表示装置30は、VOD配信サービスでの番組コンテンツの再生中(すなわち、タイムシフト再生中)、IP配信サービスの場合と同様に、視聴者による各種の操作があったか否かを監視する(S804)。本開示では、視聴者の操作は、選局操作、タイムシフト再生操作、及び変速再生操作のみが説明されるが、これらに限られるものではない。なお、VOD配信サービスでの番組コンテンツの時間軸上の再生位置は、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツの再生位置に対して過去にある。したがって、ここでのタイムシフト再生操作では、早戻しボタンFRや前ボタンPCによる操作指示に加え、早送りボタンFFや次ボタンNCによる操作指示が有効になる。
まず、番組受信表示装置30は、S804において、視聴者による選局操作を受け付けたと判断すると、VOD配信サービスでの番組コンテンツの受信・再生を停止し(S805)、図7に示されたS706の処理ステップに戻る(端子A)。すなわち、視聴者による選局操作を受けると、番組受信表示装置30は、VOD配信サービスからIP配信サービスへと切り替える。これにより、番組受信表示装置30は、視聴者による選局操作に従ったチャンネル番号で選局制御情報を更新し(S706)、S702の処理に戻る。すなわち、番組受信表示装置30は、EPG情報に従って、チャンネル番号のプログラムIDに対応するURLを取得してメモリに記憶し(S702)、該URLに従って、番組ストリームのIP配信要求を配信サーバ22に送信する(S703)。これにより、配信サーバ22は、IP配信要求に応答して、マルチキャストによるRTSPに従って番組コンテンツのIP配信を開始し、番組受信表示装置30は、IP配信による番組ストリームを受信し、番組ストリームに基づく番組コンテンツの再生を開始する(S704)。
また、番組受信表示装置30は、図8に示したS804において、視聴者による更なるタイムシフト再生操作を受け付けたと判断すると、該タイムシフト再生操作に応じて、番組コンテンツの時間軸上の再生開始位置を決定する(S806)。再生開始位置の決定処理は、上述した図9により説明される。なお、視聴者がリモートコントローラRCの早戻しボタンFR又は前ボタンPCのいずれかを押下した場合は、上述したS901~S905の処理ステップと同じであるため説明を省略する。
図9を参照して、番組受信表示装置30は、視聴者がリモートコントローラRCの早送りボタンFFを押下した場合、押下時間の長さに応じて時間軸上の再生開始位置を現在方向に進めて、再生開始位置を決定する(S906)。続いて、番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置がリアルタイムの再生位置に到達したか否かを判断する(S907)。
番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置がリアルタイムの再生位置に到達したと判断する場合(S907のYes)、VOD配信サービスでの番組コンテンツの受信・再生を停止し(S908)、続いて、図7のS702の処理ステップに戻る(端子B)。これにより、番組受信表示装置30は、上述したように、第2の動作モードから第1の動作モードに切り替え、現在のチャンネル番号に従ったURLに基づくIP配信要求に応答して配信サーバ22から配信される番組ストリームを受信して、番組コンテンツの受信・再生を開始する(S702~S704)。
一方、番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置がリアルタイムの再生位置に到達していないと判断する場合(S907のNo)、更に、決定された再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えたか否かを判断する(S909)。つまり、番組受信表示装置30は、決定された再生開始位置が次の番組コンテンツにおける時間軸上にあるか否かを判断する。番組受信表示装置30は、再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えていないと判断する場合(S909のNo)、上述した図8のS802に移行する。
一方、番組受信表示装置30は、再生開始位置が現在再生中の番組コンテンツの時間枠を超えたと判断する場合(S909のYes)、EPG情報を参照して、メモリに保持しているURLを該次の番組コンテンツに対応するURLに更新し(S912)、上述した図8の802に移行する。
また、番組受信表示装置30は、視聴者がリモートコントローラRCの次ボタンNCを押下した場合、現在再生中の番組コンテンツがリアルタイムの番組コンテンツよりも前の番組コンテンツであるか否かを判断する(S910)。
番組受信表示装置30は、現在再生中の番組コンテンツがリアルタイムの番組コンテンツよりも前の番組コンテンツでない(すなわち、リアルタイムの番組コンテンツである)と判断する場合(S910のNo)、VOD配信サービスでの番組コンテンツの受信・再生を停止し(S908)、続いて、図7に示したS702の処理ステップに戻る(端子B)。
一方、番組受信表示装置30は、現在再生中の番組コンテンツがリアルタイムの番組コンテンツよりも前番組コンテンツであると判断する場合(S910のYes)、次の番組コンテンツの先頭位置を再生開始位置として設定する(S911)。続いて、番組受信表示装置30は、EPG情報を参照して、メモリに保持しているURLを該次の番組コンテンツに対応するURLに更新し(S912)、上述した図8のS802に移行する。
例えば、図13(a)に示されるように、時間軸に沿って番組コンテンツL,M,Nが編成され、リアルタイムでの番組コンテンツNの映像/音声が再生位置Pで再生されている一方、タイムシフト再生による番組コンテンツLの映像/音声が再生位置P31で再生されているものとする。ここで、視聴者が、早送りボタンFFをある程度の時間だけ長押ししたとすると、同図(b)に示されるように、再生位置P31が現在方向に移動し、早送りボタンFFを離した位置が再生開始位置P32となり、再生開始位置P32から番組コンテンツLの映像/音声が再生される。
また、視聴者がより長い時間早送りボタンFFを長押しした場合、同図(c)に示されるように、例えば番組コンテンツNの再生開始位置P33から再生されることになる。なお、視聴者が早送りボタンFFを長押しすることにより、再生位置Pまで到達した場合、には、VOD配信サービスからIP配信サービスに切り替わることになる。
一方、タイムシフト再生による番組コンテンツLの映像/音声が再生位置P31で再生されている状態で(図13(a)参照)、視聴者が次ボタンNCを1回押下したとすると、図14(a)に示されるように、番組コンテンツの再生開始位置が次の番組コンテンツMの先頭位置P32に移動し、そこから番組コンテンツMの再生が開始される。
また、視聴者が次ボタンNCを続けて2回押下したとすると、同図(b)に示されるように、番組コンテンツの再生開始位置が2つ先の番組コンテンツNの先頭位置P32に移動し、番組コンテンツNの再生が開始される。なお、同図(b)に示す状態から、視聴者が次ボタンNCを押下したとしても、リアルタイムの再生位置Pを超えることはなく、VOD配信サービスからIP配信サービスに切り替わり、番組コンテンツNの映像/音声が再生位置Pから再生されることになる。
以上のように、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツの再生中に、早戻しボタンFRや前ボタンPCに加え、早戻しボタンFFや次ボタンNCが操作されることにより、VOD配信サービスに切り替わり、任意の再生開始位置での番組コンテンツのタイムシフト再生が実現される。
更に本開示では、番組受信表示装置30は、VOD配信サービスでの番組コンテンツの再生中、変速再生の操作指示を受け付け得る。
すなわち、番組受信表示装置30は、図8のS804において、視聴者による変速再生操作を受け付けたと判断すると、指定された再生速度に応じて番組コンテンツの受信・再生を行う(S807)。指定可能な再生速度は、例えば、0.25倍速、0.5倍速、0.75倍速、1.25倍速、1.5倍速、1.75倍速、又は2倍速等が用意されている。視聴者は、低速再生ボタンLS又は高速再生ボタンHSを押下することにより、番組コンテンツの再生速度を変更することができる。
なお、番組受信表示装置30が番組コンテンツを過去の時間から高速再生する場合、番組コンテンツの再生位置がリアルタイム位置に追い付き又は到達し得る。したがって、番組受信表示装置30は、番組コンテンツの再生位置がリアルタイム位置に追い付いた否かを監視する。番組受信表示装置30は、番組コンテンツの再生位置がリアルタイムに追い付いたと判断する場合、変速再生を終了又は解除する。これにより、IPTVサービスでの番組コンテンツの受信・再生は、デジタル放送サービスでのものと実質的に同じ、つまり、番組同時配信サービスとなる。或いは、番組受信表示装置30は、番組コンテンツの再生位置がリアルタイムに追い付いたと判断する場合、変速再生を終了又は解除し、デジタル放送サービスでの番組コンテンツの受信・再生に切り替えても良い。
以上のように、本実施形態によれば、IP配信サービスでのリアルタイムの番組を視聴している視聴者は、リモートコントローラRCの操作により該番組のタイムシフト再生を選択することにより、番組同時配信サービスを実現しているVOD配信サービスに切り替えられることができる。したがって、視聴者は、非常に簡単な操作により、リアルタイムで視聴している番組について、その過去の映像/音声を視聴することができる。とりわけ、タイムシフト再生では、視聴者は、番組コンテンツの様々な過去時間のシーンを任意に選択して視聴したり、自身の好みに合った変則再生により視聴したりすることができるようになる。
なお、本実施形態では、番組受信表示装置30は、視聴者による選局操作を受け付けた場合やVOD配信サービスでの番組コンテンツの再生位置がリアルタイムの再生位置に追い付いた場合に、デジタル放送サービスに戻るように制御を行ったが、これに限られない。例えば、番組受信表示装置30は、視聴者による戻るボタンや終了ボタン等の操作を受け付けた場合も同様に、IP配信放送サービスに戻るように制御を行っても良い。
[第2の実施形態]
本実施形態は、番組受信表示装置30がタイムシフト再生操作を受け付けた場合に、動作モードを第3の動作モード(マルチ画面表示モード)に設定し、デジタル放送サービスでのリアルタイムの番組コンテンツが表示装置DSPの第1のフレームに表示されるように制御するとともに、IPTVサービスでのタイムシフト再生の番組コンテンツが表示装置DSPの第2のフレームに表示されるように制御することを特徴とする。なお、以下では、マルチ画面表示モードとして2画面表示モード(2-in-1画面表示モード)を例示するが、これに限られない。
例えば、番組受信表示装置30は、図7で示されたように、リアルタイムの番組コンテンツの再生中に、視聴者によるタイムシフト再生操作があったとする(図7のS707)。本実施形態では、番組受信表示装置30は、タイムシフト再生操作を受け付けると、主制御部31の制御の下、画面モードを通常モードから2画面表示モードに切り替えて、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツを受信・再生する一方、VOD配信サービスでのタイムシフトの番組コンテンツを受信・再生する。2画面表示モードでは、例えば、出力制御部34は、2つの番組ストリームに基づく番組コンテンツに係る映像が1つの画面内の2つのフレームにそれぞれ表示されるようにレンダリング/レイアウト処理を行う。
図15は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置に表示された画面の一例を説明するための図である。同図に示されるように、本実施形態の表示装置DSPにおける2画面表示モードの画面1500は、第1のフレーム1501と第2のフレーム1502とを含み構成されている。例えば、第1のフレーム1501には、IP配信サービスでのリアルタイムの番組コンテンツが表示される一方、第2のフレーム1502には、VOD配信サービスでのタイムシフトの番組コンテンツが表示される。
また、画面1500は、例えば、音声出力アイコン1503を含み得る。音声出力アイコン1503は、現在再生中の番組コンテンツに同期するオーディオ(音声)がリアルタイムの番組コンテンツのものであるか又はタイムシフトの番組コンテンツのものであるかを示す。同図では、音声出力アイコン1503は、リアルタイムの番組コンテンツのオーディオがオフであり、タイムシフトの番組コンテンツのオーディオが出力されていることを示している。主制御部31は、例えば、視聴者がリモートコントローラRCの切替ボタン(例えば矢印ボタン)を操作することにより、操作対象となるフレームが選択的に切り替わるように制御し得る。
より具体的には、視聴者は、このような2画面表示モードにおいて、番組受信表示装置30に対して上述したような選局操作や更なるタイムシフト再生操作、変速再生操作等を指示することできる。一例として、番組受信表示装置30は、視聴者による選局操作を受け付けたと判断すると、選局操作に従ってチャンネル番号を更新して、2画面表示モードを終了し、デジタル放送サービスでのリアルタイムの番組コンテンツの受信・再生に戻る。また、他の例として、番組受信表示装置30は、視聴者によるタイムシフト再生操作を受け付けたと判断すると、操作されたボタンに応じてタイムシフト再生処理を行う。
以上のように、本実施形態によれば、上記実施形態と同様の利点を奏し得る。とりわけ、本実施形態によれば、視聴者は、2画面表示モードにおいて、IP配信サービスでのリアルタイムの番組及びVOD配信サービスでのタイムシフトの番組を同時に視聴することができる。例えば、サッカーの試合を視聴している視聴者は、ゴールシーンをもう一度見たいときに、リアルタイムの試合の状況を確認しつつ、過去のゴールシーンを見るといった視聴スタイルを享受することができる。これにより、視聴者は、試合中の更なる注目シーンをリアルタイムで見逃すこともなく、番組の視聴を楽しむことができる。
また、現在のデジタル放送サービスでは、データ放送に係る番組はリアルタイムの番組に連動している。したがって、視聴者は、リアルタイムの番組を視聴していなければデータ放送に係る番組による情報提供を享受できない。しかしながら、本実施形態によれば、リアルタイムの番組が一方のフレームに表示されるので、タイムシフトの番組を見ている間も、データ放送に係る番組コンテンツによる情報提供を享受することができるようになる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、番組受信表示装置30がタイムシフト再生操作を受け付けた場合に、表示装置DSP上にVOD配信サービスでのタイムシフトの番組コンテンツを表示するとともに、VOD配信サービスであることを示すインジケータを表示するように制御することを特徴とする。
図16は、本発明の一実施形態に係る番組受信表示装置に表示された画面の他の例を説明するための図である。同図に示すように、本実施形態の表示装置DSPの画面1600には、タイムシフト再生されている番組コンテンツが表示されるとともに、インジケータ1601が表示される。例えば、番組受信表示装置30は、上述したように、リアルタイムの番組コンテンツ(第1の番組)の再生中に、視聴者によるタイムシフト再生操作があったとする。本実施形態では、番組受信表示装置30は、タイムシフト再生操作を受け付けると、主制御部31の制御の下、VOD配信サービスでのタイムシフトの番組コンテンツ(第2の番組)を受信・再生する。このとき、例えば、出力制御部34は、タイムシフトの番組コンテンツにIPTVサービスであることを示すインジケータ1601が重畳的に表示されるようにレンダリング/レイアウト処理を行う。
また、番組受信表示装置30は、リモートコントローラRCのタイムシフト再生ボタン群T-SHIFT_Bのいずれかのボタンが押下された場合、番組コンテンツの画面1600に図10に示したようなシークバーSKBを重畳的に表示し得る。
なお、番組受信表示装置30は、IPTVサービスでのタイムシフトの番組コンテンツの再生時のみならず、デジタル放送サービスでのリアルタイムの番組コンテンツの再生時にインジケータ1601とは視覚的に異なるインジケータを表示するように制御しても良い。或いは、番組受信表示装置30は、表示装置DSPの画面上にインジケータを表示することに代えて、例えば、番組受信表示装置30に設けられたLED等をインジケータとして利用しても良い。
以上のように、本実施形態によれば、上記実施形態と同様の利点を奏し得る。とりわけ、本実施形態によれば、視聴者は、現在視聴している番組がIPTVサービスでのタイムシフトの番組であることを容易に認識することができる。また、タイムシフト再生操作におけるシークバーSKBは、画面下部分の比較的広い範囲を占有してしまうため、常時表示させておくと視聴の妨げとなるが、本例のようなインジケータ1601であれば、常時表示させておいても視聴の妨げとならない。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加しても良い。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。