JP7488021B2 - 金属複合水酸化物とその製造方法、リチウムイオン二次電池用正極活物質とその製造方法、及び、それを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
図1(A)及び図1(B)は、本実施形態に係る金属複合水酸化物の一例を示す模式図であり、図1(C)は、中実構造を有する金属複合水酸化物を示す断面SEM画像の一例である。図1(A)に示すように、金属複合水酸化物10は、複数の一次粒子1が凝集して形成された二次粒子2を含む。二次粒子2を構成する一次粒子1の形状は、特に限定されないが、例えば、板状、針状などの形状であってもよく、これらよりも小さな微細一次粒子であってもよい。また、二次粒子2の粒子構造は、特に限定されず、二次粒子2の内部に空隙が殆ど見られない中実構造、二次粒子2の中央部に中空部を有する中空構造、二次粒子2の内部に複数の空隙を有する空隙構造、二次粒子2の内部に層状の空隙を有する多層構造などを有することができるが、これらの中でも、得られる正極活物質が、より高い粒子強度と、高いタップ密度とを有するという観点から、中実構造であることが好ましい。
金属複合水酸化物10(二次粒子2)は、図1(B)に示すように、その表層にタングステンが濃縮したタングステン濃縮層3を有する。タングステン濃縮層3は、金属複合水酸化物10の表面に形成され、二次粒子2の内部よりもタングステンが濃縮されて存在する層状の領域をいう。タングステン濃縮層3が形成された金属複合水酸化物10を前駆体として用いた正極活物質は、結晶性が高く、かつ、正極抵抗(反応抵抗)が低減され、この正極活物質を用いた二次電池は、高い出力を得ることができる。タングステン濃縮層3は、例えば、図8に示すように、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いた面分析で、W分布を検出することにより確認できる。なお、図1(B)では、一次粒子1は、図示していない。
金属複合水酸化物10の体積平均粒径(MV)は、特に限定されないが、好ましくは4.0μm以上であり、より好ましくは4μm以上9.0μm以下であり、好ましくは4.0μm以上7μm以下である。金属複合水酸化物10の体積平均粒径(MV)は、金属複合水酸化物10を前駆体とするリチウム金属複合酸化物20(正極活物質)の体積平均粒径(MV)と相関する。このため、金属複合水酸化物10の体積平均粒径(MV)を、上記範囲に制御することで、金属複合水酸化物10を前駆体とするリチウム金属複合酸化物20(図5参照)の体積平均粒径(MV)も上記範囲に制御することが可能となる。
金属複合水酸化物10は、粒度分布の広がりを示す指標である[(d90-d10)/MV]が0.65以下である。リチウム金属複合酸化物20(正極活物質)の粒度分布は、その前駆体である金属複合水酸化物10の影響を強く受ける。このため、微細粒子や粗大粒子を多く含む金属複合水酸化物10を前駆体とした場合、リチウム金属複合酸化物20にも微細粒子や粗大粒子が多く含まれる。このようなリチウム金属複合酸化物20を正極活物質として用いた二次電池では、熱安定性、サイクル特性、出力特性などの電池特性が低下することがある。そこで、金属複合水酸化物10の[(d90-d10)/MV]を上記範囲に調整した場合、これを前駆体として得られるリチウム金属複合酸化物20の粒度分布を狭くして、微細粒子や粗大粒子の混入を抑制することができる。
金属複合水酸化物10のタップ密度は、好ましくは1.7g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、より好ましくは1.8g/cm3以上2.2g/cm3以下であり、さらに好ましくは1.9g/cm3以上2.1g/cm3以下である。
金属複合水酸化物10の組成は、特に限定されないが、例えば、金属複合水酸化物10が、Ni、Co及びW、並びに、任意にMn、及びMを含み、それぞれの金属元素の原子数の比(A)が、Ni:Co:Mn:W:M=x:y:z:a:b(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、及び、Taから選択される1種以上の金属元素)であることが好ましい。
図2~図3は、本実施形態に係る金属複合水酸化物の製造方法の一例を示す図である。本実施形態に係る製造方法は、晶析反応によって、ニッケル、マンガン、及び、タングステンと、任意にコバルト、及び、元素Mと、を含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Ni:Mn:Co:W:M=x:y:z:a:b(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Taから選択される1種以上の元素)で示される金属複合水酸化物を製造する方法である。本実施形態に係る製造方法により、上記特性を有する金属複合水酸化物10を工業的規模で容易に製造することができる。
図2に示すように、金属複合水酸化物10の製造方法では、反応槽内に、ニッケル(Ni)、及び、マンガン(Mn)と、任意に、コバルト(Co)、及び/又は、金属元素(M)とを含む第1の原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体とを供給して、晶析反応を行い、第1の金属複合水酸化物粒子を得る第1の晶析工程(ステップS10)と、上記第1の金属複合水酸化物粒子を含む反応水溶液に、第1の原料水溶液よりもタングステンを多く含む第2の原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体とを供給して、晶析反応を行い、第1の金属複合水酸化物粒子の表面にタングステン濃縮層を形成して、第2の金属複合水酸化物粒子を得る第2の晶析工程(ステップS20)と、を備える。
(核生成工程)
まず、第1の原料水溶液とアンモニウムイオン供給体とを供給して、反応槽内の反応水溶液(核生成用水溶液)のpHを所定の範囲に制御して、核生成を行う(ステップS11)。第1の原料水溶液は、例えば、原料となる遷移金属を含む化合物を、水に溶解して調整される。なお、以下に説明する金属複合水酸化物の製造方法では、各工程で晶析により形成される金属複合水酸化物の組成比は、原料水溶液中の各金属の組成比と同様であるため、原料水溶液中の各金属の組成比は、目的とする金属複合水酸化物の遷移金属の組成比とすることができる。また、第1の原料水溶液は、少量のタングステンを含んでもよいし、タングステンを含まなくてもよい。
次いで、pHを特定の範囲に調整した反応水溶液(粒子成長用水溶液)中で粒子成長を行う(ステップS12)。反応水溶液(粒子成長用水溶液)は、生成された核を含む反応水溶液に、第1の原料水溶液と、アルカリ水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液とを供給して形成される。反応水溶液(粒子成長用水溶液)は、液温25℃基準で測定するpH値が10.5以上12.0以下、アンモニウムイオン濃度が3g/L以上25g/L以下に調整されることが好ましい。これにより、反応水溶液(粒子成長用水溶液)中で、核生成よりも、粒子成長が優位に行われる。
次いで、第1の金属複合水酸化物粒子を含む反応水溶液に、金属元素を含み、かつ、第1の原料水溶液よりタングステンを多く含む第2の原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体とを供給して、晶析反応を行う(ステップS20)。これにより、第1の金属複合水酸化物粒子の表面に、タングステン濃縮層を形成した、第2の金属複合水酸化物粒子を得る。
以下、上記晶析工程に好ましく用いられる各原料、条件について、説明する。
第1の原料水溶液、及び、第2の原料水溶液は、ニッケル、及び、マンガンと、任意にコバルト、元素M、及び、タングステンを含む。また、第1の原料水溶液は、タングステンを含まなくてもよい。第2の晶析工程において、第2の原料水溶液として、第1の原料水溶液とタングステンを含む水溶液とを用いる場合、第1の原料水溶液中の金属元素の比率が、最終的に得られる金属複合水酸化物の組成比(タングステンを除く)となる。このため、第1の原料水溶液は、目的とする金属複合水酸化物の組成に応じて、各金属元素の含有量を適宜調整することができる。例えば、上述した比(A)で表される金属複合水酸化物粒子を得ようとする場合、原料水溶液中の金属元素の比率を、Ni:Mn:Co:M=x:y:z:b(ただし、x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦b≦0.1)となるように調整することができる。なお、第1の晶析工程及び第2の晶析工程で用いられる第1の原料水溶液及び第2の原料水溶液の組成は、異なってもよい。この場合、それぞれの晶析工程で用いられる原料水溶液中の各金属元素の含有量の合計が、得られる金属複合水酸化物の組成比とすることができる。
反応水溶液中のpH値を調整するアルカリ水溶液は、特に制限されることはなく、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの一般的なアルカリ金属水酸化物水溶液を用いることができる。なお、アルカリ金属水酸化物を、直接、反応水溶液に添加することもできるが、pH制御の容易さから、水溶液として添加することが好ましい。この場合、アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度を、20質量%~50質量%とすることが好ましく、20質量%~30質量%とすることがより好ましい。アルカリ金属水溶液の濃度をこのような範囲に規制することにより、反応系に供給する溶媒量(水量)を抑制しつつ、添加位置で局所的にpH値が高くなることを防止することができるため、粒度分布の狭い金属複合水酸化物粒子を効率的に得ることができる。
アンモニウムイオン供給体を含む水溶液も、特に制限されることはなく、例えば、アンモニア水、または、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウムもしくはフッ化アンモニウムなどの水溶液を使用することができる。
なお、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液の供給方法も、アルカリ水溶液と同様に、流量制御が可能なポンプにより供給することができる。
反応槽内の雰囲気を、酸化性雰囲気、又は、非酸化性雰囲気に制御することで、金属複合水酸化物の粒子構造及びタップ密度が制御される。タップ密度が1.7g/cm3以上2.3g/cm3以下である中実構造を有する金属複合水酸化物の粒子を主として得る場合、核生成工程(ステップS11)、及び、粒子成長工程(ステップS12、S20)では、例えば 、酸素濃度が5容量%以下の非酸化性雰囲気にすることが好ましく、酸素濃度が1容量%以下の雰囲気とすることがより好ましい。例えば、反応雰囲気中における酸素濃度を1容量%以下とする場合、酸素と不活性ガスの混合雰囲気に制御することが好ましい。
反応水溶液の温度(反応温度)は、晶析工程(核生成工程と粒子成長工程、第2の晶析工程)全体を通じて、好ましくは20℃以上、より好ましくは20℃以上60℃以下の範囲に制御する。反応温度が20℃未満の場合、反応水溶液の溶解度が低くなることに起因して、核生成が起こりやすくなり、得られる金属複合水酸化物の平均粒径や粒度分布の制御が困難となることがある。なお、反応温度の上限は、特に制限されることはないが、60℃を超えると、アンモニアの揮発が促進され、反応水溶液中のアンモニウムイオンを一定範囲に制御するために供給するアンモニウムイオン供給体を含む水溶液の量が増加し、生産コストが増加する。なお、反応温度が60℃を超える場合、核生成工程(ステップS11)において、一次結晶に歪が生じ、タップ密度が低くなる恐れがある。
本実施形態に係る金属複合水酸化物の製造方法では、反応が完了するまで生成物を回収しない方式の装置、例えば、バッチ反応槽を用いることが好ましい。このような装置であれば、オーバーフロー方式によって生成物を回収する連続晶析装置のように、成長中の粒子がオーバーフロー液と同時に回収されることがないため、粒度分布が狭い金属複合水酸化物粒子を容易に得ることができる。
本実施形態に係る正極活物質は、リチウム、ニッケル、マンガン、及び、タングステンと、任意にコバルト、及び、元素Mと、を含み、それぞれの金属元素の原子数比が、Li:Ni:Mn:Co:W:M=(1+u):x:y:z:a:b(x+y+z=1、-0.05≦u≦0.50、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Taから選択される1種以上の元素)で表されるリチウム金属複合酸化物(以下、「リチウム金属複合酸化物」という。)を含有する。また、リチウム金属複合酸化物は、六方晶系の層状結晶構造を有する。
リチウム金属複合酸化物20は、図5(A)に示すように、二次粒子22の表面又は内部に存在する一次粒子21の表層、及び、一次粒子21間の粒界に、タングステン及びリチウムを含む化合物23が濃縮されて存在する。タングステン及びリチウムを含む化合物23の存在部位は、例えば、図9に示すように、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いた面分析でW分布を検出することにより確認できる。また、タングステン及びリチウム含む化合物23は、二次粒子22の内部よりも表面(表層)により多く存在することが好ましい。
リチウム金属複合酸化物20の二次粒子22の構造は、特に限定されず、例えば、一次粒子が比較的に隙間なく凝集して形成された中実構造であってもよく、二次粒子22内部に複数の空隙24を有する空隙構造や、中空部25を有する中空構造であってもよい。リチウム金属複合酸化物20の二次粒子22の構造は、より高い粒子強度と、高いタップ密度とを有するという観点から、中実構造であることが好ましい。
正極活物質の体積平均粒径(MV)は、特に限定されないが、例えば、3μm以上9μm以下とすることができる。体積平均粒径(MV)が上記範囲である場合、正極活物質を用いた二次電池の単位体積あたりの電池容量を増加させることができ、かつ、熱安定性や出力特性も改善することができる。一方、正極活物質の体積平均粒径(MV)が4μm未満である場合、正極活物質の充填性が低下し、単位容積(体積)あたりの電池容量を増加することが難しい。また、正極活物質の体積平均粒径(MV)が9μmを超える場合、正極活物質の反応面積が低下し始めるので、出力特性が十分とならないことがある。
正極活物質は、粒度分布の広がりを示す指標である[(d90-d10)/MV]が、好ましくは0.65以下である。[(d90-d10)/MV]が上記範囲である場合、正極活物質は、粒度分布が非常に狭いリチウム金属複合酸化物20から構成される。このような正極活物質は、微細粒子や粗大粒子の割合が少なく、この正極活物質を正極に用いた二次電池は、熱安定性、サイクル特性および出力特性に優れる。
正極活物質は、焼結凝集を示す指標である[リチウム金属複合酸化物d50/金属複合水酸化物d50](以下、「d50比」という)が、0.95以上1.05以下の範囲であることが好ましい。d50比が上記範囲である場合、正極活物質は、焼結凝集に伴う二次粒子同士の凝集が抑制された、リチウム金属複合酸化物20から構成されることができる。このような正極活物質は、二次電池の正極における充填性が高く、二次電池の正極に用いた場合、高容量であり、特性のバラつきが少なく、かつ、均一性に優れた二次電池を得ることができる。
本実施形態に係る正極活物質は、従来の製造方法のように、晶析工程全体でタングステンを均一に添加して得られる金属複合水酸化物を前駆体として用いた正極活物質と比較して、粉末X線回折測定により得られる(003)面の結晶子径をより大きくすることができる。正極活物質の(003)面の結晶子径は、例えば、110nm以上とすることができ、115nm以上であってもよく、好ましくは120nm以上である。正極活物質の(003)面の結晶子径が120nm以上である場合、結晶性が高く、かつ、この正極活物質を正極に用いた二次電池は、正極抵抗が低減されるため、出力特性が向上し、かつ、熱安定性も向上する。一方、正極活物質の(003)面の結晶子径が120nm未満である場合、結晶性が十分でない場合や、二次電池の熱安定性が低下する場合がある。
正極活物質のタップ密度は、好ましくは1.8g/cm3以上2.4g/cm3以下であり、より好ましくは2.0g/cm3以上2.2g/cm3以下である。正極活物質のタップ密度が上記範囲である場合、より高い体積エネルギー密度を有する二次電池を得ることができる。一方、タップ密度が1.8g/cm3未満である場合、粒子構造において空隙を有する部分が多くなり粒子強度が低下するためサイクル特性は低下することがある。また、正極活物質の充填性が低下し、単位体積あたりの電池容量を増加することが難しい。
正極活物質のBET比表面積は、好ましくは0.6m2/g以上1.2m2/g以下であり、より好ましくは0.7m2/g以上1.1m2/g以下で、さらに好ましくは0.8m2/g以上1.0m2/g以下である。BET比表面積が上記範囲である場合、二次電池の正極用いた際に電解液との接触面積を十分なものとすることができるため、正極抵抗を低減させ、十分な出力特性を得ることができる。
本実施形態の正極活物質は、上述した特性を有する限り、その組成は、特に限定されないが、例えば、一般式(B):Li1+uNixMnyCozWaMbO2(-0.05≦u≦0.50、x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、及び、Taから選択される1種以上の元素)で示される。
図6は、本実施形態に係る正極活物質の製造方法の一例を示す図である。本実施形態の製造方法は、上述したリチウム金属複合酸化物20を含む正極活物質を工業的規模で、容易に製造することができる。なお、リチウム金属複合酸化物20を含む正極活物質は、上記の特定の構造、平均粒径および粒度分布を備える限り、特に限定されず、公知の製造方法を用いて得ることができる。
まず、金属複合水酸化物、及び、金属複合水酸化物を熱処理して得られる金属複合酸化物の少なくとも一方(以下、これらをまとめて「前駆体」ともいう。)と、リチウム化合物とを混合して、リチウム混合物を得る(ステップS30)。
また、混合工程(ステップS30)の前に、任意に、金属複合水酸化物を熱処理する工程(熱処理工程)を設けてもよい。熱処理により得られた前駆体と、リチウム化合物と混合してもよい(不図示)。ここで、熱処理後に得られる前駆体としては、熱処理工程において余剰水分の少なくも一部が除去された金属複合水酸化物、熱処理工程により金属複合水酸化物が酸化物に転換された前駆体(金属複合酸化物)、又は、これらの混合物が含まれてもよい。
なお、熱処理を行う雰囲気は、特に制限されず、非還元性雰囲気であればよいが、簡易的に行えるという観点から、空気気流中が好ましい。
次いで、リチウム混合物を、焼成して、リチウム金属複合酸化物20を得る(ステップS40)。本工程は、所定条件の下で焼成することにより、前駆体中にリチウムを拡散させて、リチウム金属複合酸化物20を得る工程である。得られたリチウム金属複合酸化物20は、そのまま正極活物質として用いてもよく、後述するように、解砕工程により、粒度分布を調整した後、正極活物質として用いてもよい。
焼成温度は、好ましくは650℃以上980℃以下である。焼成温度が650℃未満である場合、前駆体中にリチウムが十分に拡散せず、余剰のリチウム(未反応のリチウム化合物を含む)や未反応の金属複合水酸化物または金属複合酸化物が残存したり、得られるリチウム金属複合酸化物の結晶性が不十分になったりすることがある。一方、焼成温度が980℃を超える場合、リチウム複合酸化物粒子間が激しく焼結し、異常粒成長が引き起こされ、不定形な粗大粒子の割合が増加することがある。
焼成温度までの昇温速度は、2℃/分以上10℃/分以下とすることが好ましく、5℃/分以上9℃/分以下であってもよい。さらに、焼成工程(ステップS40)において、用いたリチウム化合物の融点付近の温度で、好ましくは1時間以上5時間以下、より好ましくは2時間以上5時間以下保持してもよい。これにより、前駆体とリチウム化合物とをより均一に反応させることができる。
上記焼成温度での保持時間(焼成時間)は、少なくとも2時間以上とすることが好ましく、4時間以上24時間以下とすることがより好ましい。また、焼成温度の保持時間(焼成時間)は、2時間以上15時間以下であってもよく、2時間以上10時間以下であってもよい。焼成温度における保持時間が2時間未満である場合、前駆体中にリチウムが十分に拡散せず、余剰のリチウムや未反応の金属複合水酸化物または金属複合酸化物が残存したり、得られるリチウム金属複合酸化物の結晶性が十分でなかったりすることがある。
焼成時間(保持時間)終了後、焼成温度から少なくとも200℃までの冷却速度は、2℃/分以上10℃/分以下とすることが好ましく、3℃/分以上7℃/分以下とすることがより好ましい。冷却速度を上記範囲に制御することにより、生産性を確保しつつ、匣鉢などの設備が、急冷により破損することを防止することを防止することができる。
焼成時の雰囲気は、好ましくは酸化性雰囲気であり、より好ましくは酸素濃度が18容量%以上100容量%以下の雰囲気であり、特に好ましくは上記範囲の酸素濃度の酸素と、不活性ガスとの混合雰囲気である。すなわち、焼成は、大気、又は、酸素気流中で行うことが好ましい。雰囲気中の酸素濃度が18容量%未満である場合、リチウム金属複合酸化物の結晶性が十分にならないことがある。
焼成工程(ステップS40)に用いられる炉は、特に限定されず、大気、又は、酸素気流中でリチウム混合物を加熱できるものであればよい。また、炉内の雰囲気を均一に保つという観点から、ガス発生がない電気炉が好ましく、バッチ式、又は、連続式の電気炉であってもよい。また、熱処理工程および仮焼工程に用いる炉についても、炉内の雰囲気を均一に保つという観点から、同様の炉を選択することができる。
なお、リチウム化合物として、水酸化リチウムや炭酸リチウムを使用する場合には、混合工程(ステップS30)後、焼成工程(ステップS40)の前に、仮焼を行ってもよい。仮焼は、リチウム混合物を、後述する焼成温度よりも低温、かつ、350℃以上800℃以下、好ましくは450℃以上780℃以下で仮焼する工程である。これにより、前駆体中に、リチウムを十分に拡散させることができ、より均一なリチウム複合酸化物粒子を得ることができる。
焼成工程(ステップS40)によって得られたリチウム金属複合酸化物20は、凝集または軽度の焼結が生じている場合がある。このような場合、リチウム金属複合酸化物20の二次粒子22の凝集体または焼結体を解砕することが好ましい。これによって、得られる正極活物質の体積平均粒径(MV)や粒度分布を好適な範囲に調整することができる。なお、解砕とは、焼成時に二次粒子22間の焼結ネッキングなどにより生じた複数の二次粒子22からなる凝集体に、機械的エネルギーを投入して、二次粒子22自体をほとんど破壊することなく分離させて、凝集体をほぐす操作を意味する。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池(以下、「二次電池」ともいう。)は、正極活物質を含む正極と、負極と、電解質とを含む。リチウムイオン二次電池は、従来公知のリチウムイオン二次電池と同様の構成要素により構成されることができ、例えば、正極、負極、及び非水系電解液を備える。また、二次電池は、例えば、正極、負極、及び固体電解質を備えた全固体二次電池であってもよい。以下、正極以外の各構成要素について、説明する。
上記の正極活物質を用いて、二次電池の正極を作製する。以下に正極の製造方法の一例を説明する。まず、上記の正極活物質(粉体状)、導電剤および結着剤(バインダー)を混合し、さらに必要に応じて活性炭や、粘度調整などの目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合剤ペーストを作製する。
負極は、金属リチウム、リチウム合金等を用いることができる。また、負極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合剤を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを用いてもよい。
正極と負極との間には、セパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの薄い膜で、微少な孔を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解質としては、非水系電解液を用いることができる。非水系電解液は、例えば、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものを用いてもよい。また、非水系電解液として、イオン液体にリチウム塩が溶解したものを用いてもよい。なお、イオン液体とは、リチウムイオン以外のカチオンおよびアニオンから構成され、常温でも液体状を示す塩をいう。
以上のように説明してきた正極、負極、セパレータ、及び非水系電解液や、正極、負極、及び固体電解質で構成される本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、円筒形や積層形など、種々の形状にすることができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、上述したように、上述の金属複合水酸化物10を前駆体として得られる正極活物質を用いるため、容量特性、出力特性およびサイクル特性に優れる。しかも、従来のリチウムニッケル系酸化物粒子からなる正極活物質を用いた二次電池と比較した場合、熱安定性にも優れる。
(a)金属複合水酸化物の製造
[核生成工程]
はじめに、反応槽内に、水を1.2L入れて790rpmで撹拌しながら、槽内温度を40℃に設定した。この際、反応槽内に、窒素ガスを導入し、反応雰囲気を、酸素濃度が1容量%以下の非酸化性雰囲気とした。続いて、反応槽内に、25質量%水酸化ナトリウム水溶液と25質量%アンモニア水を適量供給し、pH値が、液温25℃基準で12.5、アンモニウムイオン濃度が10g/Lとなるように調整することで反応前水溶液を形成した。
核生成終了後、一旦、すべての水溶液の供給を一旦停止するとともに、硫酸を反応槽へ加えて、pH値が、液温25℃基準で11.6となるように調整することで、粒子成長用水溶液を形成した。pH値が所定の値になったことを確認した後、第1の原料水溶液を反応槽へ供給し、核生成工程で生成した核(粒子)を成長させた。また、反応雰囲気は、窒素ガスを導入し、酸素濃度が1容量%以下の非酸化性雰囲気を継続・保持した。
第2の原料水溶液として、第1の原料水溶液とタングステンを含む水溶液とを用いた。タングステンを含む水溶液として、タングステン酸ナトリウム二水和物を、得られる水酸化物の各金属元素のモル比がNi:Co:Mn:Zr:W=38:30:32:0.2:0.6となるように水に溶解し、タングステン酸ナトリウム水溶液を調製した。
ICP発光分光分析装置(株式会社島津製作所島津製作所製、ICPE-9000ICPE-9000)を用いた分析により、この金属複合水酸化物は、一般式:Ni0.38Mn0.30Co0.32Zr0.002W0.005(OH)2で表されることが確認された。
上述のようにして得られた金属複合水酸化物をLi/Meが1.14となるように、シェーカーミキサ装置(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製TURBULA TypeT2C)を用いて炭酸リチウムと十分に混合し、リチウム混合物を得た。
ICP発光分光分析装置を用いた分析により、この正極活物質は、一般式:Li1.14Ni0.38Mn0.30Co0.32Zr0.002W0.005O2で表されるものであることが確認された。また、レーザ光回折散乱式粒度分析計を用いて、リチウム金属複合酸化物の平均粒径を測定するとともに、d10およびd90を測定し、粒度分布の広がりを示す指標である[(d90-d10)/MV]を算出した。その結果、リチウム金属複合酸化物の平均粒径は5.3μmであり、[(d90-d10)/MV]は0.43であり、d50比は1.04であることを確認した。
図7は、電池特性の評価に用いた2032型コイン電池CBAを示す図である。以下、図7を参照して、二次電池の作製方法について説明する。
[抵抗]
上記で組み立てたコイン電池CBAを用いてSOC20%における交流インピーダンス法による抵抗値を測定し、比較例1を基準とした相対値を、Ref.に対する抵抗値として算出した。この結果を表2に示す。
表1に示すように、粒子成長中におけるタングステンを含む水溶液の添加のタイミング(添加時間)を変更した以外は実施例1と同様の条件で、金属複合水酸化物を得た。得られた金属複合水酸化物の評価結果を表1に示す。
粒子成長工程開始時点からタングステン化合物を添加した(添加範囲は100%となる)以外は実施例1と同様の条件で、金属複合水酸化物を得た。得られた金属複合水酸化物の評価結果を表1に示す。次に、得られた金属複合水酸化物を前駆体としたこと以外は、実施例1と同様の条件で、正極活物質および二次電池を作製した。得られた正極活物質及び二次電池の評価結果を表1、2に示す。
タングステンを含有しない金属複合水酸化物(Ni0.38Mn0.30Co0.32Zr0.002(OH)2)を用いたこと、及び、金属複合水酸化物と炭酸リチウムと混合する際に、酸化タングステンをあわせて添加して、混合して、リチウム混合物を得たこと(外添)以下は、実施例1と同様の条件で、正極活物質(Li1.14Ni0.38Mn0.30Co0.32Zr0.002W0.005O2)、及び、二次電池を作製した。得られた正極活物質及び二次電池の評価結果を表1、2に示す。
晶析工程の際、第2の晶析工程において、タングステン酸ナトリウム水溶液を供給しない以外は、実施例1と同様の条件で、金属複合水酸化物、正極活物質及び二次電池を作製した。得られた金属複合水酸化物、正極活物質及び二次電池の評価結果を表1、2に示す。
実施例で得られた金属複合水酸化物は、その表面にタングステン濃縮層を形成することが確認された。また、実施例で得られた正極活物質は、晶析工程全体でタングステンを添加した比較例1と比較して、より大きな結晶子径を有し、かつ、二次電池の正極として用いた際、低い正極抵抗(抵抗値)を示した。
1…一次粒子
2…二次粒子
3…タングステン濃縮層
20…リチウム金属複合酸化物
21…一次粒子
22…二次粒子
23…タングステン及びリチウムを含む化合物
24…空隙
25…中空部
26…空間部
CBA……コイン電池
CA……ケース
PC……正極缶
NC……負極缶
GA……ガスケット
PE……正極
NE……負極
SE……セパレータ
Claims (14)
- ニッケル、マンガン、及び、タングステンと、任意にコバルト、及び、元素Mと、を含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Ni:Mn:Co:W:M=x:y:z:a:b(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、及び、Taから選択される1種以上の元素)で示される金属複合水酸化物の製造方法であって、
反応槽に前記金属元素を含む第1の原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体とを供給し、前記反応槽内の反応水溶液のpHを調整して、晶析反応を行うことにより、第1の金属複合水酸化物粒子を得る、第1の晶析工程と、
前記第1の金属複合水酸化物粒子を含む反応水溶液に、前記金属元素を含み、かつ、前記第1の原料水溶液よりもタングステンを多く含む第2の原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体とを供給し、前記反応水溶液のpHを調整して、晶析反応を行うことにより、前記第1の金属複合水酸化物粒子の表面にタングステン濃縮層を形成して、第2の金属複合水酸化物粒子を得る、第2の晶析工程と、を備え、
前記第1の晶析工程は、核生成を行う核生成工程と、粒子成長を行う粒子成長工程と、を備え、前記第2の晶析工程は、前記粒子成長工程に引き続き、粒子成長を行うことを含み、
前記第2の晶析工程後に得られる金属複合水酸化物は、タップ密度が1.7g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、かつ、複数の一次粒子が凝集してなる中実構造を有する二次粒子を含む、
金属複合水酸化物の製造方法。 - 前記第1の晶析工程、及び、前記第2の晶析工程は、酸素濃度が1容量%以下の非酸化性雰囲気で行い、
前記第1の晶析工程、及び、前記第2の晶析工程における粒子成長は、前記反応水溶液のpHを、前記核生成工程における前記反応水溶液のpH値より低くなるように調整する、請求項1に記載の金属複合水酸化物の製造方法。 - 前記第1の原料水溶液中の前記金属元素を、前記第1の晶析工程及び前記第2の晶析工程において添加される全金属量に対して、50質量%以上95質量%以下の範囲で前記反応槽へ供給した後、前記第2の晶析工程における第2の原料水溶液の供給を行う、請求項1又は請求項2に記載の金属複合水酸化物の製造方法。
- 前記第2の晶析工程は、前記タングステン濃縮層を、前記第2の金属複合水酸化物粒子の表面から中心部に向かう方向において、厚さを100nm以下となるように形成することを含む、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の金属複合水酸化物の製造方法。
- 前記第2の晶析工程における第2の原料水溶液の添加は、前記第1及び第2の晶析工程において、粒子成長が行われる時間全体に対して、50%以上95%以下経過した時点で行う、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の金属複合水酸化物の製造方法。
- 前記第2の原料水溶液の供給は、前記第1の原料水溶液と、タングステンを含む水溶液とを別々に前記反応水溶液に供給して行う、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の金属複合水酸化物の製造方法。
- 前記タングステンを含む水溶液中のタングステン濃度は、前記タングステンを含む水溶液の全体に対して、18質量%以上である、請求項6に記載の金属複合水酸化物の製造方法。
- ニッケル、マンガン、及び、タングステン、並びに、任意にコバルト、及び、元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Ni:Mn:Co:W:M=x:y:z:a:b(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、及び、Taから選択される1種以上の元素)で示される金属複合水酸化物であって、
前記金属複合水酸化物は、複数の一次粒子が凝集した二次粒子を含み、
前記二次粒子の表面から中心部へ向かう方向に、前記二次粒子の内部よりもタングステンが濃縮されたタングステン濃縮層を有し、かつ、
タップ密度が1.7g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、かつ、複数の一次粒子が凝集してなる中実構造を有する二次粒子を含む、
金属複合水酸化物。 - 前記タングステン濃縮層の平均厚みが100nm以下である、請求項8に記載の金属複合水酸化物。
- 体積平均粒径(MV)が4.0μm以上9.0μm以下であり、かつ、粒度分布の広がりを示す指標である[(d90-d10)/MV]が0.65以下である、請求項8または請求項9に記載の金属複合水酸化物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法により得られる金属複合水酸化物、及び、前記金属複合水酸化物を熱処理して得られる金属複合酸化物の少なくとも一方と、リチウム化合物とを混合してリチウム混合物を得る工程と、
前記リチウム混合物を焼成して、リチウム金属複合酸化物を得る工程と、を備える、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。 - リチウム金属複合酸化物の粒子同士の凝集の程度を示す指標である(前記正極活物質のd50/前記金属複合水酸化物のd50)の値が、0.95以上1.05以下となるように調整する、請求項11に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
- リチウム、ニッケル、マンガン、及び、タングステンと、任意にコバルト、及び、元素Mと、を含み、それぞれの金属元素の原子数比が、Li:Ni:Co:Mn:W:M=1+u:x:y:z:a:b(x+y+z=1、-0.05≦u≦0.50、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<a≦0.1、0≦b≦0.1、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、及び、Taから選択される1種以上の元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を含有し、
前記リチウム金属複合酸化物は、複数の一次粒子が凝集してなる中実構造を有する二次粒子を含み、
前記二次粒子の表面に存在する前記一次粒子の表層、又は、前記二次粒子の表面及び内部に存在する前記一次粒子の表層、及び、前記一次粒子間の粒界に、タングステン及びリチウムを含む化合物が濃縮されて存在し、前記タングステン及びリチウムを含む化合物は、前記二次粒子の表面から中心部へ向かう方向における表層に、前記二次粒子の内部よりも多く存在し、
タップ密度が1.8g/cm3以上2.4g/cm3以下であり、かつ、
BET比表面積が0.6m2/g以上1.2m2/g以下であり、
粉末X線回折測定によって得られた(003)面の結晶子径が120nm以上である、
リチウムイオン二次電池用正極活物質。 - 正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを備え、前記正極の正極材料として、請求項13に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質が用いられる、リチウムイオン二次電池。
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