以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものである。
[実施形態]
(電力管理システム)
以下において、実施形態に係る電力管理システムについて説明する。実施形態では、後述する蓄電装置320に注目するため、電力管理システムは、蓄電装置管理システムと読み替えられてもよい。
図1に示すように、電力管理システム100は、下位管理サーバ200と、施設300と、上位管理サーバ400と、を有する。図1では、施設300として、施設300A~施設300Cが例示されている。
各施設300は、電力系統110に接続される。以下において、電力系統110から施設300への電力の流れを潮流と称し、施設300から電力系統110への電力の流れを逆潮流と称する。電力系統110から施設300への潮流電力は需要電力と称されてもよい。需要電力は、施設300から電力系統110への逆潮流電力を含む概念であってもよい。このようなケースにおいて、潮流電力は正の値で表され、逆潮流電力は負の値で表されてもよい。
下位管理サーバ200、施設300及び上位管理サーバ400は、ネットワーク120に接続されている。ネットワーク120は、下位管理サーバ200と施設300との間の回線及び下位管理サーバ200と上位管理サーバ400との間の回線を提供すればよい。例えば、ネットワーク120は、インターネットを含んでもよい。ネットワーク120は、VPN(Virtual Private Network)などの専用回線を含んでもよい。
下位管理サーバ200は、電力系統110の需給バランスを調整する電力管理サーバの一例である。下位管理サーバ200は、発電事業者、送配電事業者或いは小売事業者、リソースアグリゲータなどの事業者によって管理されるサーバである。リソースアグリゲータは、VPP(Virtual Power Plant)において、発電事業者、送配電事業者及び小売事業者などに逆潮流電力を提供する電力事業者であってもよい。リソースアグリゲータは、リソースアグリゲータによって管理される施設300の潮流電力(消費電力)の削減電力を生み出す電力事業者であってもよい。
実施形態では、下位管理サーバ200は、リソースアグリゲータによって管理されるサーバであるケースを例示する。従って、下位管理サーバ200は、RA200と称されてもよい。
下位管理サーバ200は、施設300に設置されるローカル制御装置360に対して、施設300に設置される分散電源(例えば、太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)に対する制御を指示する制御メッセージを送信する。例えば、下位管理サーバ200は、潮流の制御を要求する潮流制御メッセージを送信してもよく、逆潮流の制御を要求する逆潮流制御メッセージを送信してもよい。さらに、下位管理サーバ200は、分散電源の動作状態を制御する電源制御メッセージを送信してもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、絶対値(例えば、○○kW)で表されてもよく、相対値(例えば、○○%)で表されてもよい。或いは、潮流又は逆潮流の制御度合いは、2以上のレベルで表されてもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、現在の電力需給バランスによって定められる電力料金(RTP; Real Time Pricing)によって表されてもよく、過去の電力需給バランスによって定められる電力料金(TOU; Time Of Use)によって表されてもよい。
施設300は、図2に示すように、太陽電池装置310、蓄電装置320、燃料電池装置330と、負荷機器340、ローカル制御装置360及び計測装置390を有する。
太陽電池装置310は、太陽光などの光に応じて発電を行う分散電源である。太陽電池装置310は、VPPで用いる分散電源の一例であってもよい。例えば、太陽電池装置310は、PCS(Power Conditioning System)及び太陽光パネルによって構成される。
蓄電装置320は、電力の充電及び電力の放電を行う分散電源である。蓄電装置320は、VPPで用いる分散電源の一例であってもよい。例えば、蓄電装置320は、PCS及び蓄電池セルによって構成される。
実施形態では、蓄電装置320は、電力系統110に接続される。蓄電装置320は、蓄電装置320の充電動作及び放電動作が実行されていない待機状態の時間が一定時間(例えば、3分)を越えた場合に、待機状態の待機電力よりも小さい待機電力のスタンバイ状態に遷移する。充電動作が実行されている状態は、充電状態と称されてもよく、放電動作が実行されている状態は、放電状態と称されてもよい。従って、蓄電装置320の動作状態は、充電状態、放電状態、待機状態及びスタンバイ状態を含んでもよい。
燃料電池装置330は、燃料を用いて発電を行う分散電源である。燃料電池装置330は、VPPで用いる分散電源の一例であってもよい。例えば、燃料電池装置330は、PCS及び燃料電池セルによって構成される。
例えば、燃料電池装置330は、固体酸化物型燃料電池(SOFC: Solid Oxide Fuel Cell)であってもよく、固体高分子型燃料電池(PEFC: Polymer Electrolyte Fuel Cell)であってもよく、リン酸型燃料電池(PAFC: Phosphoric Acid Fuel Cell)であってもよく、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC: Molten Carbonate Fuel Cell)であってもよい。
負荷機器340は、電力を消費する機器である。例えば、負荷機器340は、空調機器、照明機器、AV(Audio Visual)機器などである。
ローカル制御装置360は、施設300の電力を管理する装置(EMS; Energy Management System)である。ローカル制御装置360は、太陽電池装置310の動作状態を制御してもよく、蓄電装置320の動作状態を制御してもよく、燃料電池装置330の動作状態を制御してもよい。ローカル制御装置360の詳細については後述する(図4を参照)。
計測装置390は、施設300に関する電力を所定粒度で計測する計測装置の一例である。計測装置390は、施設に関する電力として、電力系統110から施設300への潮流電力を計測してもよい。すなわち、施設300に関する電力は施設300の需要電力であると考えてもよい。計測装置390は、施設に関する電力として、施設300から電力系統110への逆潮流電力を計測してもよい。計測装置390によって計測される値は、計測値と称されてもよい。計測装置390は、施設300に関する電力を示す情報要素を含むメッセージを所定周期(例えば、1分)で送信してもよい。計測装置390は、メッセージをローカル制御装置360に送信してもよく、下位管理サーバ200に送信してもよい。計測装置390は、自律的にメッセージを送信してもよく、送信相手の要求に応じてメッセージを送信してもよい。例えば、計測装置390は、上位管理サーバ400に帰属するSmart Meterであってもよい。
上位管理サーバ400は、電力系統110などのインフラストラクチャーを提供するエンティティであり、発電事業者又は送配電事業者によって管理されるサーバであってもよい。上位管理サーバ400は、リソースアグリゲータを制御するアグリゲーションコーディネータによって管理されるサーバであってもよい。
実施形態では、上位管理サーバ400は、アグリゲーションコーディネータによって管理されるサーバであるケースを例示する。従って、上位管理サーバ400は、AC400と称されてもよい。
上位管理サーバ400は、需給バランスの調整を要求する調整メッセージを下位管理サーバ200に送信してもよい。調整メッセージは、電力系統110の電力需要の削減を要求するメッセージ(DR(Demand Response)メッセージ)を含んでもよい。調整メッセージは、電力系統110の電力供給の削減を要求するメッセージ(出力抑制メッセージ)を含んでもよい。
ここで、上位管理サーバ400は、電力の売買取引に関する入札を実行する。上位管理サーバ400は、電力の売買取引の成立(約定)に応じて、電力の売買取引を下位管理サーバ200に割り当てる。電力の売買取引に関する入札は、2以上の時間帯を含むブロック毎に実行されてもよい(ブロック入札)。売買取引の約定が成立した時間帯(取引期間)において、上位管理サーバ400は、電力系統110の周波数を所定範囲に維持する責任を負ってもよい。電力系統110の周波数の一時調整力は、FCR(Frequency Containment Reserve)と称されてもよい。FCRの応答時間は、予め定められた時間(例えば、10秒)以内であってもよい。
特に限定されるものではないが、電力の売買取引は、VPPに関する取引を含んでもよく、DRに関する取引を含んでもよく、出力抑制に関する取引を含んでもよい。
実施形態において、下位管理サーバ200とローカル制御装置360との間の通信は、第1プロトコルに従って行われる。一方で、ローカル制御装置360と分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)との間の通信は、第1プロトコルとは異なる第2プロトコルに従って行われる。例えば、第1プロトコルとしては、Open ADR(Automated Demand Response)に準拠するプロトコル、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。例えば、第2プロトコルとしては、ECHONET Lite(登録商標)に準拠するプロトコル、SEP(Smart Energy Profile)2.0、KNX、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。例えば、第1プロトコル及び第2プロトコルの双方は、独自の専用プロトコルであってもよく、異なる規則で作られたプロトコルであればよい。但し、第1プロトコル及び第2プロトコルは、同一の規則で作られたプロトコルであってもよい。
(下位管理サーバ)
以下において、実施形態に係る下位管理サーバについて説明する。図3に示すように、下位管理サーバ200は、管理部210と、通信部220と、制御部230とを有する。下位管理サーバ200は、ローカル制御装置360との関係では、VTN(Virtual Top Node)の一例であると考えてもよい。下位管理サーバ200は、上位管理サーバ400との関係では、VEN(Virtual End Node)の一例であると考えてもよい。
管理部210は、不揮発性メモリ又は/及びHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体によって構成される。
例えば、管理部210は下位管理サーバ200によって管理される施設300に関するデータを管理する。下位管理サーバ200によって管理される施設300は、下位管理サーバ200を管理するエンティティと契約を有する施設300であってもよい。例えば、施設300に関するデータは、電力系統110から施設300に供給される需要電力であってもよく、電力系統110全体の需要電力の削減要請(DR)に応じて各施設300で削減された電力であってもよい。施設300に関するデータは、施設300に設置される分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)の種別、施設300に設置される分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)のスペックなどであってもよい。スペックは、太陽電池装置310の定格発電電力(W)、蓄電装置320の最大出力電力(W)、燃料電池装置330の最大出力電力(W)であってもよい。さらに、施設300に関するデータは、過去において分散電源に指示した出力電力であってもよい。例えば、分散電源が蓄電装置320である場合において、施設300に関するデータは、蓄電装置320に指示した放電電力であってもよい。施設300に関するデータは、分散電源の劣化度であってもよい。例えば、分散電源が蓄電装置320である場合において、施設300に関するデータは、蓄電装置320のSOH(State Of Health)であってもよい。
通信部220は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
通信部220は、ネットワーク120を介してローカル制御装置360と通信を行う。通信部220は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージをローカル制御装置360に送信する。通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答をローカル制御装置360から受信する。
例えば、通信部220は、電力系統110から施設300に供給される需要電力を示す情報要素を含むメッセージを施設300(例えば、ローカル制御装置360、計測装置390)から受信する。需要電力は、上述した計測装置390によって計測された値でもよい。需要電力は、負荷機器340の消費電力から分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320、燃料電池装置330)の出力電力を除いた値でもよい。
制御部230は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(integrated circuit)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路(integrated circuit(s))及び/又はディスクリート回路(discrete circuit(s))など)によって構成されてもよい。
例えば、制御部230は、下位管理サーバ200の各構成を制御する。具体的には、制御部230は、制御メッセージの送信によって、施設300に設置されるローカル制御装置360に対して、施設300に設置される分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)に対する制御を指示する。制御メッセージは、上述したように、潮流制御メッセージであってもよく、逆潮流制御メッセージであってもよく、電源制御メッセージであってもよい。
実施形態では、制御部230は、上位管理サーバ400によって割り当てられた電力の売買取引に基づいて、施設300に設置されるローカル制御装置360を制御してもよい。例えば、制御部230は、電力系統110の周波数の制御を要求する指令(以下、周波数制御指令)を上位管理サーバ400から受信した場合に、電力系統110の周波数の調整要請をローカル制御装置360に送信する制御を実行してもよい。言い換えると、制御部230は、電力系統110の周波数を調整するために、ローカル制御装置360を通じて蓄電装置320の充電又は放電を制御してもよい。
(ローカル制御装置)
以下において、実施形態に係るローカル制御装置について説明する。図4に示すように、ローカル制御装置360は、第1通信部361と、第2通信部362と、制御部363とを有する。ローカル制御装置360は、VENの一例であってもよい。
第1通信部361は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
例えば、第1通信部361は、ネットワーク120を介して下位管理サーバ200と通信を行う。第1通信部361は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージを下位管理サーバ200から受信する。第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答を下位管理サーバ200に送信する。
第2通信部362は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
例えば、第2通信部362は、分散電源(太陽電池装置310、蓄電装置320又は燃料電池装置330)と通信を行う。第2通信部362は、上述したように、第2プロトコルに従って通信を行う。例えば、第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージを分散電源に送信する。第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージ応答を分散電源から受信する。
制御部363は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(integrated circuit)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路(integrated circuit(s))及び/又はディスクリート回路(discrete circuit(s))など)によって構成されてもよい。
例えば、制御部363は、ローカル制御装置360に設置される各構成を制御する。具体的には、制御部363は、施設300の電力を制御するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって、分散電源の動作状態の設定を機器に指示する。制御部363は、施設300の電力を管理するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって分散電源の情報の報告を分散電源に指示してもよい。
実施形態では、蓄電装置320を用いて電力系統110の周波数を調整するケースについて例示する。制御部363は、蓄電装置320の動作を制御する制御部を構成してもよい。このような前提下において、制御部363は、電力系統110の周波数の調整が想定される対象期間において、蓄電装置320の待機状態の時間が一定時間を越えた場合に、スタンバイ状態に遷移しないように蓄電装置320を制御する。
上述したように、売買取引の約定が成立した時間帯(取引期間)において、電力系統110の周波数を所定範囲に維持する必要が発生し得る。従って、対象期間は、取引期間の少なくとも一部を含む。対象期間は、取引期間と一致してもよく、取引期間よりも短くてもよく、取引期間よりも長くてもよい。
ここで、制御部363を有するローカル制御装置360は、蓄電装置コントローラの一例であってもよい。蓄電装置320はBT320と称されてもよい。ローカル制御装置360はBTC360と称されてもよい。
ローカル制御装置360は、待機状態の時間が一定時間を越えた場合に、スタンバイ状態に遷移するように蓄電装置320を制御する通常モードと、待機状態の時間が一定時間を越えた場合に、スタンバイ状態に遷移しないように蓄電装置320を制御する周波数制御モードと、を有してもよい。このようなケースにおいて、制御部363は、電力系統110の周波数の調整が想定される対象期間において周波数制御モードを適用してもよい。
通常モードとは、待機状態の時間が一定時間を超える場合であっても、下位管理サーバ200から調整要請を受信しない場合には、蓄電装置320に対して充放電指令を送信しないモードであってもよい。充放電指令は、蓄電装置320の充電動作を指示する命令及び蓄電装置320の放電動作を指示する命令の少なくともいずれか1つを含む。
周波数制御モードとは、待機状態の時間が一定時間を超える前において、下位管理サーバ200から調整要請を受信しなくても、蓄電装置320に対して充放電指令を送信するモードであってもよい。このような充放電指令は、電力の売買取引に影響を与えない程度の充放電指令(例えば、1kWの充電、1kWの放電など)であってもよい。
(蓄電装置管理方法)
以下において、実施形態に係る蓄電装置管理方法について説明する。ここでは、ローカル制御装置(以下、BTC)360が自動的に周波数制御モードを適用するケースについて説明する。下位管理サーバ(以下、RA)200は、BTC360を管理する管理エンティティの一例である。ここでは、BTC360が取引期間を把握可能であるケースを例示するため、スタンバイ状態に遷移しないようにBT320が制御される対象期間は取引期間と完全に重複していてもよい。
図5に示すように、ステップS10において、AC400は、電力系統110の電力の売買取引の入札に関するメッセージを電力取引市場(以下、単に市場)に送信する。
ステップS11において、AC400は、電力系統110の電力の売買取引の約定に関するメッセージを市場から受信する。
ステップS12において、AC400は、約定が成立した電力の売買取引をRA200に割り当てる。AC400は、RA200に割り当てられた売買取引に関する情報(割当情報)をRA200に送信する。
ステップS13において、RA200は、RA200に割り当てられた売買取引に関する設定(割当設定)をBTC360に送信する。割当設定は、電力系統110の周波数の調整が想定される対象期間を特定するための情報要素を含むメッセージの一例であってもよい。
ステップS20Sにおいて、BTC360は、対象期間(取引期間)の開始タイミングにおいて、周波数制御モードを開始(適用)する。
ステップS30において、RA200は、電力系統110の周波数の制御を要求する周波数制御指令をAC400から受信する。
ステップS31において、RA200は、周波数制御要請に応じて、電力系統110の周波数の調整要請をBTC360に送信する。
ステップS32において、BTC360は、調整要請に応じた充放電指令をBT320に送信する。
ステップS33において、BTC360は、充放電値をBT320から受信する。充放電値は、BT320が充電した電力の値(充電値)を含んでもよく、BT320が放電した電力の値(放電値)を含んでもよい。充放電値は、瞬時値によって表されてもよく、積算値によって表されてもよい。
ステップS34において、BTC360は、調整要請に対する実績値をRA200に送信する。実績値は、BT320から受信する充放電値を含んでもよく、電力系統110の周波数の調整結果を含んでもよい。
ステップS35において、RA200は、周波数制御指令に対するレポートをAC400に送信する。レポートは、BTC360から受信する充放電値を含んでもよく、電力系統110の周波数の調整結果を含んでもよい。
対象期間において、ステップS30~ステップS35の処理は繰り返されてもよい。例えば、AC400は、電力系統110の周波数を制御する必要があるか否かを対象期間よりも短い所定周期毎に判定し、電力系統110の周波数を制御する必要がある場合に、周波数制御指令を送信してもよい。
ステップS20Eにおいて、BTC360は、対象期間(取引期間)の終了タイミングにおいて、周波数制御モードを終了(解除)する。従って、周波数制御モードの解除後において、BT320は、待機状態の時間が一定時間を越えると、スタンバイ状態に遷移する。
ここで、BTC360は、周波数制御モードにおいて、図6に示す動作を実行してもよい。図6に示す動作は、所定周期(例えば、1分)毎に実行されてもよい。
図6に示すように、ステップS21において、BTC360は、調整要請を監視する。
ステップS22において、BTC360は、調整要請を受信したか否かを判定する。BTC360は、調整要請を受信した場合にステップS24の処理を実行する(YES)。BTC360は、調整要請を受信しない場合にステップS23の処理を実行する(NO)。
ステップS23において、BTC360は、BT320の待機状態の時間が一定時間以上であるか否かを判定する。BTC360は、BT320の待機状態の時間が一定時間以上である場合にステップS25の処理を実行する(YES)。BTC360は、BT320の待機状態の時間が一定時間以上でない場合にステップS26の処理を実行する(NO)。
ステップS24において、BTC360は、調整要請に応じた充放電指令をBT320に送信する処理を実行する(第1充放電指令)。
ステップS25において、BTC360は、調整要請とは無関係に充放電指令をBT320に送信する処理を実行する(第2充放電指令)。第2充放電指令に関する充放電指令は、電力の売買取引に影響を与えない程度の充放電指令であってもよい。
ステップS26において、BTC360は、周波数制御モードを終了するか否かを判定する。BTC360は、周波数制御モードを終了すると判定した場合に一連の処理を終了する(YES)。BTC360は、周波数制御モードを終了しないと判定した場合にステップS21の処理に戻る(NO)。
(作用及び効果)
実施形態では、BTC360は、電力系統110の周波数の調整が想定される対象期間において、待機状態の時間が一定時間を越えた場合に、スタンバイ状態に遷移しないように蓄電装置320を制御する。このような構成によれば、待機電力が小さいスタンバイ状態に遷移する機能が蓄電装置320に実装されている場合であっても、電力系統110の周波数を調整する遅延時間の増大を抑制することができ、電力系統110の周波数を適切に制御することができる。
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、BTC360は、周波数制御モードを自動的に開始(適用)又は終了(解除)する。これに対して、変更例1では、BTC360は、RA200から受信する指令に応じて、周波数制御モードを開始(適用)又は終了(解除)する。
具体的には、変更例1では、BTC360は、管理エンティティ(ここでは、RA200)から、周波数制御モードの開始を指示する情報要素を含むメッセージを受信してもよい。BTC360は、管理エンティティ(ここでは、RA200)から、周波数制御モードの終了を指示する情報要素を含むメッセージを受信してもよい。
(蓄電装置管理方法)
以下において、変更例1に係る蓄電装置管理方法について説明する。ここでは、BTC360がRA200から受信する指令に応じて、周波数制御モードを開始(適用)又は終了(解除)するケースについて説明する。RA200は、BTC360を管理する管理エンティティの一例である。ここでは、BTC360が取引期間を把握可能でないケースを例示するため、スタンバイ状態に遷移しないようにBT320が制御される対象期間は取引期間とずれていてもよい。
図7では、図5と同様の処理について同様のステップ番号を付している。以下においては、図5と同様の処理の説明については省略する。図7に示すように、変更例1では、図5で説明したステップS13が省略されてもよい。
図7に示すように、ステップS41において、RA200は、取引期間の開始タイミにおいて、周波数制御モードの開始を指示する情報要素を含むメッセージ(ここでは、開始指示)をBTC360に送信する。ステップS20Sにおいて、BTC360は、開始指示に応じて周波数制御モードを開始(適用)する。
ステップS42において、RA200は、取引期間の開始タイミにおいて、周波数制御モードの終了を指示する情報要素を含むメッセージ(ここでは、終了指示)をBTC360に送信する。ステップS20Eにおいて、BTC360は、終了指示に応じて周波数制御モードを終了(解除)する。
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、BTC360は、周波数制御モードを自動的に開始(適用)又は終了(解除)する。これに対して、変更例2では、BTC360は、周波数制御モードを手動で開始(適用)又は終了(解除)する。
ここで、手動は、RA200のオペレータによってBTC360に対する指示が実行される処理を含んでもよい。手動は、BTC360のオペレータによってBTC360に対する指示が実行される処理を含んでもよい。
例えば、変更例2では、BTC360は、手動で入力された開始指示を管理エンティティ(ここでは、RA200)から受信してもよい。BTC360は、手動で入力された終了指示を管理エンティティ(ここでは、RA200)から受信してもよい。
(蓄電装置管理方法)
以下において、変更例2に係る蓄電装置管理方法について説明する。ここでは、BTC360が周波数制御モードを手動で開始(適用)又は終了(解除)するケースについて説明する。RA200は、BTC360を管理する管理エンティティの一例である。ここでは、BTC360が取引期間を把握可能でないケースを例示するため、スタンバイ状態に遷移しないようにBT320が制御される対象期間は、取引期間を包含し、かつ、取引期間よりも長い期間であってもよい。
図8では、図5と同様の処理について同様のステップ番号を付している。以下においては、図5と同様の処理の説明については省略する。図8に示すように、変更例2では、図5で説明したステップS13が省略されてもよい。
図8に示すように、ステップS51において、RA200は、手動で入力された開始指示をBTC360に送信してもよい。但し、開始指示は、BTC360のオペレータによって手動で入力されてもよい。ステップS20Sにおいて、BTC360は、開始指示に応じて周波数制御モードを開始(適用)する。
ステップS52において、RA200は、手動で入力された終了指示をBTC360に送信してもよい。但し、終了指示は、BTC360のオペレータによって手動で入力されてもよい。ステップS20Eにおいて、BTC360は、終了指示に応じて周波数制御モードを終了(解除)する。
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、BT320は、待機状態の時間が一定時間を越えた場合にスタンバイ状態に自動的に遷移するように構成される。すなわち、BT320は、スタンバイ状態への遷移をOFFにする機能を有していない。これに対して、変更例3では、BT320は、スタンバイ状態への遷移をOFFにする機能を有する。
詳細には、変更例3において、BT320は、BTC360から充放電指令を受信しなくても、スタンバイ状態への遷移をOFFにする機能が活性化されている場合に、待機状態の時間が一定時間を越えてもスタンバイ状態に遷移しない。
(蓄電装置管理方法)
以下において、変更例3に係る蓄電装置管理方法について説明する。ここでは、BTC360がスタンバイ状態への遷移をOFFにする機能の活性化/非活性化を自動的に指示するケースについて説明する。RA200は、BTC360を管理する管理エンティティの一例である。ここでは、BTC360が取引期間を把握可能でないケースを例示するため、スタンバイ状態に遷移しないようにBT320が制御される対象期間は、取引期間を包含し、かつ、取引期間よりも長い期間であってもよい。
図9では、図5と同様の処理について同様のステップ番号を付している。以下においては、図5と同様の処理の説明については省略する。
図9に示すように、ステップS61において、BTC360は、対象期間(取引期間)の開始タイミングにおいて、スタンバイ状態への遷移をOFFにする機能の活性化を指示する指令(活性化指令)をBT320に送信する。
ここで、活性化指令は、BTC360のオペレータによって手動で入力されてもよい。RA200からBTC360を経由してBT320に送信されてもよい。活性化指令は、RA200のオペレータによって手動で入力されてもよい。
ステップS62において、対象期間(取引期間)の終了タイミングにおいて、スタンバイ状態への遷移をOFFにする機能の非活性化を指示する指令(非活性化指令)をBT320に送信する。
ここで、非活性化指令は、BTC360のオペレータによって手動で入力されてもよい。RA200からBTC360を経由してBT320に送信されてもよい。非活性化指令は、RA200のオペレータによって手動で入力されてもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述した開示では、分散電源として太陽電池装置310及び燃料電池装置330を有する施設300について例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。施設300は、太陽電池装置310及び燃料電池装置330を有していなくてもよい。
上述した開示では、蓄電装置320を制御する制御部がローカル制御装置(BTC)360の制御部363であるケースを例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。蓄電装置320を制御する制御部を蓄電装置320が有していてもよい。このようなケースにおいては、蓄電装置320は通常モード及び周波数制御モードを有していると考えてもよい。さらに、ローカル制御装置360は省略されてもよい。
上述した開示では、蓄電装置320を制御する制御部を有する蓄電装置コントローラがローカル制御装置360(例えば、EMS)であるケースについて例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。蓄電装置コントローラは、ローカル制御装置360とは別の装置であってもよい。蓄電装置コントローラは、蓄電装置320が有するPCSであってもよい。
上述した開示では、下位管理サーバ200及び上位管理サーバ400を電力管理システム100が有するケースを例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。管理サーバは階層構造を有しておらず、下位管理サーバ200及び上位管理サーバ400のいずれか1つを電力管理システム100が有していてもよい。
上述した開示では、管理エンティティとしてリソースアグリゲータを例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。管理エンティティはアグリゲーションコーディネータであってもよい。
上述した開示では特にふれていないが、下位管理サーバ200は、1つの施設300を対象として蓄電装置320を制御してもよく、複数の施設300を対象として蓄電装置320を制御してもよい。下位管理サーバ200は、複数の蓄電装置320の中から、電力系統110の周波数の調整に用いる蓄電装置320を選択してもよい。
上述した開示では特に触れていないが、ローカル制御装置360が有する機能の少なくとも一部は、ネットワーク120上に配置されるサーバによって実行されてもよい。言い換えると、ローカル制御装置360は、クラウドサービスによって提供されてもよい。
上述した開示では特に触れていないが、電力とは、特に断らない限りにおいて、あるタイミングの電力の瞬時値((k)W)であってもよく、ある期間の電力の積算値((k)Wh)であってもよい。