以下、実施形態の医用画像診断装置および医用寝台装置を、図面を参照して説明する。医用画像診断装置は、例えば、X線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層診断)装置、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)-CT装置、SPECT(Single Photon Emission computed Tomography)装置等の被検体を寝台装置に載置して医用画像を取得し、その医用画像に対する処理を行って被検体を診断する装置である。以下の説明において、医用画像診断装置はX線CT装置であり、医用寝台装置はX線CT装置と接続するものとして説明するが、これに限定するものではなく、PET装置、PET-CT装置、SPECT装置、SPECT-CT装置3次元画像再構成を行うX線アンギオグラフィ装置、トモシンセシス撮影を行ない、寝台移動が可能なX線TV装置などに適用されてもよい。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。実施形態では、非チルト状態での回転フレーム17の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。
X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS18に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管11の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。なお、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、X線管11などを支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受け付けて、架台装置10および寝台装置30の動作を制御する。
制御装置18は、例えば、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、制御装置18は、回転フレーム17の回転角度を随時、処理回路50に提供する。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して移動させ、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材であり、任意の取り付け位置に位置センサSを設置可能である。位置センサSは、例えば、加速度センサや、レーザ変位計などである。位置センサSは、「計測部」の一例であり、位置センサSの取り付け位置が「第1の位置」の一例である。
図2は、位置センサSの取り付け位置について説明するための図である。図2に示すように、基台31は、例えば、天板33を移動させる可動部31-1と、寝台装置30の位置を固定する支点である固定部31-2とを備える。寝台駆動装置32は、図2の上図の状態から図2の下図の状態になるように可動部31-1の動きを制御することで被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って図中のZ軸方向に移動させる。位置センサSの取り付け位置は、振動量の吸収されやすい箇所(例えば、固定部31-2に近接する位置)を避けた位置であり、被検体の伏臥する位置(以下、載置位置)に近接し、且つ撮影対象領域に近接するが撮影対象領域には含まれない位置であることが望ましい。位置センサSは、例えば、図2に示すように撮影対象領域IRが被検体Pの腹部である場合、被検体Pの大腿部付近の天板33に設定される。また、撮影対象領域IRに含まれる撮影断面(アキシャル断面)のそれぞれの位置は「第2の位置」の一例である。
図1に戻り、コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、メモリ41と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像、CT画像等を記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、検出データまたは投影データ(後述)を収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
ネットワーク接続回路44は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、或いは無線通信モジュールなどを含む。ネットワーク接続回路44は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット、セルラー網、専用回線等を含む。
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、システム制御機能51、前処理機能52、再構成処理機能53、画像処理機能54、スキャン制御機能55、表示制御機能56などを実行する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)や、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、あるいは複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
システム制御機能51は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。
前処理機能52は、DAS16により出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って、投影データを生成し、生成した投影データをメモリ41に記憶させる。前処理機能52の処理の詳細については後述する。
再構成処理機能53は、前処理機能52によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って、CT画像を生成し、生成したCT画像をメモリ41に記憶させる。再構成処理機能53は、「再構成部」の一例である。
画像処理機能54は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像を公知の方法により、三次元画像や任意断面の断面像データに変換する。三次元画像への変換は、前処理機能52によって行われてもよい。また、画像処理機能54は、断面像データの画像を解析して、解析結果に基づいて被検体の体型を分類してもよい。
スキャン制御機能55は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能55は、スキャノ画像を収集する撮影、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
表示制御機能56は、ディスプレイ42の表示態様を制御する。
上記構成により、X線CT装置1は、ヘリカルスキャン、コンベンショナルスキャン、ステップアンドシュートなどの態様で被検体Pのスキャンを行う。ヘリカルスキャンとは、天板33を移動させながら回転フレーム17を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンとは、天板33を静止させた状態で回転フレーム17を回転させて被検体Pを円軌道でスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンを実行する。ステップアンドシュートとは、天板33の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行う態様である。
図3は、前処理機能52の構成図である。前処理機能52は、例えば、取得機能52-1と、振動情報導出機能52-2と、補正機能52-3と、画像前処理機能52-4とを備える。
取得機能52-1は、DAS16により出力された検出データを取得して、振動情報導出機能52-2に出力する。また、取得機能52-1は、位置センサSにより検出された検出結果を取得する。取得機能52-1は「取得部」の一例である。
振動情報導出機能52-2は、取得機能52-1により取得された位置センサSの検出結果に基づいて、天板33の振動情報を導出する。振動情報導出機能52-2は、例えば、被検体の体重、載置位置などをパラメータとして受け付ける解析モデルを用いて振動情報を導出する。振動情報導出機能52-2が用いる解析モデルは、被検体の体重、載置位置に応じ、さらに天板33の固有振動数などの演算要素が加味されたシミュレーション演算結果を反映したものである。振動情報導出機能52-2は、導出した振動情報を補正機能52-3に出力する。振動情報導出機能52-2は、「振動情報導出部」の一例である。
補正機能52-3は、取得機能52-1により出力された検出データから、振動情報導出機能52-2により導出された振動情報を差し引いて、天板33の振動要素を低減させるための補正処理を行う。補正機能52-3は、補正処理結果を画像前処理機能52-4に出力する。補正機能52-3は、「補正部」の一例である。
画像前処理機能52-4は、補正機能52-3により出力された補正処理結果に対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って、投影データを生成する。画像前処理機能52-4は、生成した投影データをメモリ41に記憶させる。
図4は、メモリ41に格納されるデータの一例を示す図である。図4に示すように、メモリ41には、例えば、処理回路50により生成される撮影情報41-1、天板振動情報41-2、動解析モデル41-3、検出データ41-4、投影データ41-5、振動補正後投影データ41-6、再構成画像41-7、スキャノ画像41-8、本撮影画像41-9、キャリブレーションテーブル41-10などの情報が格納される。
撮影情報41-1には、例えば、被検体Pの身体情報(例えば、性別、年齢、身長、体重、体型)や、被検体Pの天板33の載置位置、被検体Pの体勢、向きなどである。撮影情報41-1は、X線CT装置1の撮影者により入力インターフェース43を介して数値や推定値、区分(例えば、被検体Pの体型を「普通」、「やや肥満」、「肥満」、「やや痩せ型」、「痩せ型」などの区分から選択可能であるもの)などが入力されてもよいし、外部装置(例えば、電子カルテシステムなど)から入手するものであってもよい。また、被検体Pのスキャノ撮影時などに、処理回路の機能が撮影されたスキャノ画像41-8を解析して、どの区分に該当するかを選択して、撮影情報41-1に反映されるものであってもよい。撮影情報41-1は、「第1の情報」の一例である。
図5は、振動情報導出機能52-2による動解析モデル41-3を用いた処理の内容について説明するための図である。動解析モデル41-3は、撮影情報41-1に含まれる情報の一部または全部をパラメータとして受け付けるモデルであり、あらかじめ天板33の剛性やX線CT装置1の特性を反映し作成されたものである。動解析モデル41-3は、投影データ41-5と撮影情報41-1の少なくとも被検体Pの体重および被検体の載置位置を受け付け、振動量を算出する。前処理機能52は、動解析モデル41-3を用いて算出された算出振動量と、位置センサSにより検出された実測振動量とに基づいて、振動補正後投影データ41-6を出力する。動解析モデル41-3を用いて算出された算出振動量は、「第2の振動情報」の一例である。
動解析モデル41-3は、被検体の年代、性別、体型などを反映した複数の人体モデルに対応付いた状態であらかじめ設けられ、撮影者によって選択されるものであってもよい。動解析モデル41-3は、少なくともパラメータとして、被検体Pの体重と載置位置を受け付けるものである。動解析モデル41-3は、被検体Pの身体情報などに基づいて分布加重を推定し、さらに天板33上の関心位置(撮影対象領域)および位置センサSの位置における、撮影時の振動量(「第1の振動情報」の一例)を算出する。なお、動解析モデル41-3に用いられる被検体Pの体型の情報は、画像処理機能54がスキャノ画像41-8の撮影結果を解析することにより後付けで設定されて、本撮影時にその解析結果が用いられてもよい。
振動情報導出機能52-2は、位置センサSにより検出された実測振動量と、動解析モデル41-3により算出された位置センサSの位置での算出振動量について、相関関係を用いて算出したセンサ位置での振動位相を計測した振動位相へ相関が最も大きくなるように調整する。振動情報導出機能52-2は、調整した振動位相に基づいて、算出した関心位置での振動についても振動位相を調整する。
補正機能52-3は、振動情報導出機能52-2が動解析モデル41-3を用いて算出した振動位相を調整した関心位置での振動情報に基づいて、キャリブレーションテーブル41-10に格納された再構成時に使用するキャリブレーション演算規則を用いて、撮影時の天板33の位置と、撮影対象である被検体Pの各時間における位置を補正する。前処理機能52の補正機能52-3による処理の後、再構成処理機能53が再構成を行うことで、天板33の振動を低減する補正がなされた再構成画像41-7の生成が実現される。
〔天板の固有振動数の事前算出〕
振動情報導出機能52-2は、例えば、FEM(Finite Element Method)解析などにより、あらかじめ天板33の固有振動数を算出するための所定の関数を導出し、所定の関数を反映した動解析モデル41-3を生成する。
以下、天板33の固有振動数の事前算出方法について説明する。なお、以下の説明において、振動情報導出機能52-2により事前算出を行うものとして説明するが、外部装置によって演算され、X線CT装置1の出荷時やメンテナンス時などに製造者やメンテナンス担当者によって設定が反映されるものであってもよい。
例えば、振動情報導出機能52-2は、FEM解析などを用いて天板33の1次天板固有振動数と被検体の体重Mとの関係性を求める。さらに、振動情報導出機能52-2は、数式(1)に示すような、周波数fと1次天板固有周波数f1との関係性を示す関係式を導出する。また、振動情報導出機能52-2は、同様に、数式(2)に示すような2次天板固有振動a2を導出する。
f1=g(M=CM,Z=CZ) …(1)
f2=h(M=CM,Z=CZ) …(2)
数式(1)および(2)において、Mは被検体の体重、Zは被検体の載置位置、CMおよびCZは定数、g(M,Z)は1次天板固有振動数f1を導出する関数、h(M,Z)は2次天板固有振動数f2を導出する関数である。なお、振動情報導出機能52-2は、さらに3次もしくはそれ以上の次数の天板固有振動Fn(nは自然数)を導出するものであってもよい。
振動情報導出機能52-2は、数式(1)を用いて、図6に示すような被検体の体重Mに対する天板周波数応答の変化量の関係性を求める。さらに、振動情報導出機能52-2は、数式(1)に基づいて、図7に示すような1次天板固有周波数f1と被検体の体重Mとの関係性を示す関数を導出する。同様に、振動情報導出機能52-2は、数式(2)を用いて被検体の体重Mに対する天板周波数応答の変化量を求め、2次天板固有周波数f2と被検体の体重Mとの関係性を示す関数を導出する。
さらに、振動情報導出機能52-2は、数式(1)および数式(2)に対して、被検体の体重Mと天板33に被検体を載置する位置(荷重入力位置)の組合せを複数設定してシミュレーション演算することにより、図8に示すような天板固有振動数f(1次天板固有振動数f1または2次天板固有振動数f2)と被検体の体重M、および載置位置Zとの関係性を示す関数を導出する。
〔撮影時の振動量算出〕
以下、振動情報導出機能52-2による撮影時の振動量算出方法について説明する。振動情報導出機能52-2は、既知の天板33の剛性と固有振動数とを用いて導出した、天板33のみの1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2と、実測の1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2とのずれにより、未知である天板33に載置された被検体Pの載置位置を導出する。
振動情報導出機能52-2は、被検体Pを天板33に載置した状態で振動量の予備計測を行い、計測された残留振動量に対してフーリエ変換などの所定の演算を行うことにより、被検体Pを載置した状態での1次固有振動数f1および2次固有振動数f2を導出する。振動情報導出機能52-2は、導出した被検体Pを載置した状態での1次固有振動数f1および2次固有振動数f2を、動解析モデル41-3に適用することで、載置位置ZMを導出する。
次に、振動情報導出機能52-2は、被検体の体重Mと、被検体の載置位置ZMとを数式(3)に適用することで、撮影時刻tの撮影面(アキシャル断面)における振動量解析値[Dp]*(t)([Dp]*は、ハット記号付きのDpを示すものであり以下同様に記述する)、および撮影時刻tの位置センサSの取り付け位置における振動量解析値[Ds]*(t)とを導出する。
なお、数式(3)は、説明のため、運用方程式に基づいた近似式を挙げたものである。数式(3)のcは減衰係数、kは剛性定数、dは変位量、ドットは時間による微分を表す。振動情報導出機能52-2は、例えば、位置センサSの取り付け位置の振動量と、撮影面の振動量の両方を変数として、被検体の体重Mおよび被検体の載置位置ZMをパラメータとした運動方程式を用いて、撮影時刻tの撮影面における振動量解析値[Dp]*(t)、および撮影時刻tの位置センサSの取り付け位置における振動量解析値[Ds]*(t)とを導出してもよい。
次に、振動情報導出機能52-2は、位置センサSの取り付け位置における振動量と、撮影面における振動量との振動量比を下記の数式(4)を用いて導出する。
なお、数式(4)の[r]*(t,M,ZM)は撮影面と位置センサSの取り付け位置の振動量比を示す関数である。
次に、振動情報導出機能52-2は、撮影時の位置センサSの取り付け位置における振動量Ds(t)、および位置センサSの取り付け位置における振動量解析値[Ds]*(t)との相関性を示す相関関数R(τ)に基づいて、位相τを導出する。
数式(5)において、f(t)は位置センサSの実測振動量、[f]*(t)は上述の演算により導出された位置センサSの振動量である。
次に、振動情報導出機能52-2は、導出した位相τを下記の数式(6)に適用することで、撮影時刻tの撮影面における実際の振動量Dp(t)を導出する。
補正機能52-3は、投影データ41-5から上述のようにして導出した振動成分を除去した振動補正後投影データ41-6を導出することで、位置情報の補正を実現する。
図9および図10は、補正機能52-3による補正処理結果について説明するための図である。図9において、天板33が本来の軌道(高さ)にある状態を実線で表し、振動要素により本来の軌道(高さ)からずれた状態(変位した状態)を破線で表す。あらかじめ、位置センサSは天板33が本来の位置(高さ)にあるときの位置(実線で表される位置)を検出し、その位置情報を補正機能52-3に出力する。さらに、振動等により天板33がY軸方向に変位した場合、位置センサSは天板33が変位したときの位置(破線で表される位置)を検出し、その位置情報を補正機能52-3に出力する。このように、補正機能52-3は、位置センサSによる変位前後の天板33の位置の検出結果に基づいて、振動成分を導出する。
さらに補正機能52-3は、図10に示すように、検出光の軌道Lの導出した振動成分を低減するように、補正後軌道CLを導出する。再構成処理機能53による検出データの再構成処理は、この補正後軌道CLに基づいて行われる。
図11は、補正機能52-3の処理結果について説明するための図である。図11に示すように、寝台駆動装置32は、可動部31-1の動きを制御して、天板33に載置された被検体Pの頭部から脚部に向かう方向で移動させる。このとき、天板33が振動するため、撮影対象領域IR内の各撮影タイミングでの撮影面(アキシャル断面)ISを時系列に見た場合、被検体Pの身体部位の動きが、天板33のY軸方向の振動成分を含む天板33の移動ベクトルvzを含むことになる。移動ベクトルvzは、例えば、撮影順に並べた撮影面ISにおける着目箇所(例えば、骨や横隔膜などの鮮明に映る箇所)の座標をたどることでも導出可能である。
補正機能52-3は、上述のように撮影対象領域IR内の振動成分を低減させる補正を行い、各撮影面ISの位置情報を補正した補正後撮影面CISを導出する。補正機能52-3は、可動部31-1および固定部31-2の位置や、被検体Pの載置位置、姿勢、天板33の剛性や被検体Pの載置による分布加重などに基づいて、上述の振動補正処理を行う。
[処理フロー]
図12は、X線CT装置1による撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、X線CT装置1を用いる撮影者は、被検体Pを寝台装置30の天板33に被検体Pを載置して、撮影のセッティングを行う(ステップS100)。次に、撮影者は、天板33の取り付け位置に位置センサSを取り付け(ステップS102)、本撮影を開始する(ステップS104)。
次に、前処理機能52は、投影データ41-5や位置センサSにより検出された撮影時の振動情報を取得し(ステップS106)、振動情報導出機能52-2による天板33の振動情報の導出の後、補正機能52-3による振動補正処理を行わせる(ステップS108)。次に、再構成処理機能53による再構成処理の後、画像処理機能54は振動が低減された再構成画像を生成する(ステップS110)。以上、本フローチャートの処理の説明を終了する。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、位置センサSを天板33に取り付けて振動量を検出し、振動情報導出機能52-2により天板33の振動情報の導出を行った後、補正機能52-3により位置センサSによる検出量に基づいて天板33の振動量を低減する処理を行うことによって、振動による再構成画像41-7の画質低下を抑止することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態のX線CT装置1Aについて説明する。以下の説明において、第1の実施形態で説明した内容と同様の機能を有する部分については、同様の名称および符号を付するものとし、その機能に関する具体的な説明は省略する。また、第1の実施形態と異なる機能を有する部分については、符号にAを付与して説明する。第2の実施形態のX線CT装置1Aは、被検体Pの体重が不明である場合に用いられることを想定している。
図13は、第2の実施形態に係るメモリ41Aに格納されるデータの一例を示す図である。メモリ41Aには、第1の実施形態のメモリ41の動解析モデル41-3の代わりに、天板動解析モデル41-3Aが格納される。天板動解析モデル41-3Aは、入力パラメータとして少なくとも被検体Pの載置位置を受け付けるものである。
以下、振動情報導出機能52-2Aによる被検体Pの体重不明時の振動量算出方法について説明する。振動情報導出機能52-2Aは、既知の天板33の剛性と固有振動数とを用いて導出した、天板33のみの1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2と、実測の1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2とのずれにより、未知である天板33に載置された被検体Pの体重とを導出する。振動情報導出機能52-2Aは、被検体の体重が不明である場合に限らず、正確な体重が分からない(例えば、最終計測から数か月から数年経過している)場合にも同様の手法で被検体の体重Mを導出してもよい。
図14は、天板動解析モデル41-3Aによる処理の内容について説明するための図である。天板動解析モデル41-3Aは、投影データ41-5と撮影情報41-1の少なくとも被検体Pの被検体の載置位置を受け付け、振動補正後投影データ41-6を出力する。
天板動解析モデル41-3Aは、被検体Pの体重や分布加重を推定し、さらに天板33上の関心位置および位置センサSの位置における、撮影時の振動量を算出する。
〔撮影時の振動量算出〕
以下、振動情報導出機能52-2Aによる撮影時の振動量算出方法について説明する。振動情報導出機能52-2Aは、既知の天板33の剛性と固有振動数とを用いて導出した、天板33のみの1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2と、実測の1次天板固有振動数f1および2次天板固有振動数f2とのずれにより、未知である天板33に載置された被検体Pの体重Mと載置位置とを導出する。
まず、振動情報導出機能52-2Aは、予備計測で計測した残留振動をフーリエ変換するなどによって、被検体Pが天板33に載置された状態での1次固有振動数f1および2次固有振動数f2を導出する。振動情報導出機能52-2Aは、導出した被検体Pが天板33に載置された状態での1次固有振動数f1および2次固有振動数f2を、数式(1)および数式(2)に適用することで、被検体Pの体重Mと載置位置ZMとを導出する。以下、導出した被検体Pの体重Mと載置位置ZMとを用いることで、第1の実施形態の振動情報導出機能52-2と同様に振動情報導出処理を行うことができる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、被検体Pの体重が不明である場合であっても、天板動解析モデル41-3Aを用いることで、被検体Pの体重や天板33での載置位置を考慮した天板33の固有振動数を含む動的な天板33の振動状況の演算が可能となり、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態のX線CT装置1Bについて説明する。以下の説明において、第1の実施形態および第2の実施形態で説明した内容と同様の機能を有する部分については、同様の名称および符号を付するものとし、その機能に関する具体的な説明は省略する。また、第1の実施形態と異なる機能を有する部分については、符号にBを付与して説明する。第3の実施形態のX線CT装置1Bは、天板33に位置センサSを取り付けずに振動量を推定するものである。
図15は、第3の実施形態に係る天板動解析モデル41-3Bによる処理の内容について説明するための図である。天板動解析モデル41-3Bは、投影データ41-5と撮影情報41-1に格納された被検体Pの体重、載置位置、姿勢、体型などをパラメータとして受け付ける。
補正機能52-3Bは、投影データ41-5から天板動解析モデル41-3Bにより算出された算出振動量を差し引いて、振動補正後投影データ41-6を出力する。補正機能52-3Bは、天板動解析モデル41-3Bを用いて算出した、振動位相を調整した関心位置での振動情報に基づいて、再構成時に使用するキャリブレーションテーブル41-10に格納されたキャリブレーション演算規則の、撮影時の天板33の位置と、撮影対象である被検体Pの各時間における位置を補正する。再構成処理機能53は、補正機能52-3Bによる処理の後、再構成を行うことで、天板33の振動を低減する補正がなされた再構成処理を行う。
なお、補正機能52-3Bは、算出した天板の関心位置での振動について、撮影者による振動位相の調整を受け付けてもよい。振動位相の調整は、撮影者がディスプレイ42に再構成画像41-7に表示させて調整するものであってもよいし、画像SD(標準偏差)値のぶれを最小にするように調整されるものであってもよい。補正機能52-3Bは、「算出部」の一例である。
[処理フロー]
図16は、X線CT装置1Bによる撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、X線CT装置1Bを用いる撮影者は、被検体Pを寝台装置30の天板33に被検体Pを載置して、撮影のセッティングを行う(ステップS200)。次に、撮影者は、本撮影を開始する(ステップS202)。
次に、前処理機能52Bは、投影データ41-5や撮影情報41-1を取得して(ステップS204)、天板動解析モデル41-3Bを用いた振動補正処理を行わせる(ステップS206)。次に、再構成処理機能53による再構成処理の後、画像処理機能54は振動が低減された再構成画像を生成する(ステップS208)。以上、本フローチャートの処理の説明を終了する。
以上説明した第3の実施形態によれば、位置センサSにより検出された実測振動量がない場合であっても、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例)
上記の実施形態のX線CT装置の機能の一部を寝台装置30が備えるものであってもよい。図17は、変形例のX線CT装置1Cの構成図である。以下の説明において、第1の実施形態~第3の実施形態で説明した内容と同様の機能を有する部分については、同様の名称および符号を付するものとし、その機能に関する具体的な説明は省略する。また、第1の実施形態と異なる機能を有する部分については、符号にCを付与して説明する。変形例のX線CT装置1Cは、第1の実施形態のX線CT装置1と比較して、寝台装置30Cが処理回路35を備える点が異なる。
処理回路35は、例えば、取得機能35-1と、補正量導出機能35-2と、出力機能35-3とを備える。
また、前処理機能52Cは、例えば、取得機能52-1と画像前処理機能52-4を備える。
取得機能35-1は、位置センサSの計測情報および被検体Pの撮影情報41-1を取得し、補正量導出機能35-2に出力する。取得機能35-1は、「取得部」の他の一例である。
補正量導出機能35-2は、取得機能35-1により出力された位置センサSの計測情報および被検体Pの撮影情報41-1に基づいて、コンソール装置40Cの前処理機能52Cにおける位置情報の補正量を導出する。補正量導出機能35-2は、第1の実施形態の振動情報導出機能52-2と同様の機能である。補正量導出機能35-2は、導出した補正量を出力機能35-3に出力する。補正量導出機能35-2は、「補正量導出部」の一例である。
出力機能35-3は、補正量導出機能35-2により導出された補正量をコンソール装置40Cに出力する。出力機能35-3は、「出力部」の一例である。
コンソール装置40Cの前処理機能52Cは、寝台装置30Cの処理回路35により出力された補正量を投影データ41-5から差し引くことで、振動補正後投影データ41-6を生成する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の軽減、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上述の例では前処理機能52の補正機能52-3が天板33の振動を補正する処理を行うものとして説明したが、再構成処理機能53による再構成処理の一環として振動を低減する処理が行われてもよい。
また、位置センサSによる検出結果は、異常振動(例えば、地震、装置暴走など)や他装置や人の干渉の検知に用いられてもよい。システム制御機能51は、X線CT装置を動作させていないにも関わらず一定以上の振動が位置センサSにより検出された場合や、X線CT装置の操作中に異常に大きな振動が位置センサSにより検知された場合、X線CT装置の安全機能を働かせたり、干渉の原因を取り除いたりする等の対処をとるための判断材料として活用してもよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
ハードウェアプロセッサと、
プログラムを記憶した記憶装置と、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
天板に載置される被検体の少なくとも体重に関する第1の情報と、当該被検体の伏臥位置に関する第2の情報とを取得し、
前記天板の第1の位置に設置され、前記第1の位置における前記天板の振動を計測し、振動情報を出力し、
取得された前記第1の情報および前記第2の情報と、出力された前記振動情報とに基づいて、前記第1の位置とは異なる第2の位置における振動情報を導出し、
導出された前記振動情報に基づいて位置情報の補正を行い、
補正された位置情報に基づいた再構成処理を行う、
ように構成されている、医用画像診断装置。
以上説明した少なくともひとつの実施形態のX線CT装置によれば、天板33に載置される被検体Pの少なくとも体重に関する情報と、被検体Pの伏臥位置に関する載置位置とを取得する取得機能52-1と、天板33に設置されて天板33の振動量を計測し、振動情報を出力する位置センサSと、取得機能52-1により取得された情報と、位置センサSにより出力された実測振動値とに基づいて、関心領域における振動情報を算出して位置情報の補正を行う補正機能52-3と、補正機能52-3により補正された振動補正後投影データ41-6に基づいて再構成処理を行い再構成画像41-7を生成する再構成処理機能53とを備えることにより、天板33の振動による再構成画像41-7の画質低下を抑制することができる。