以下、図面を参照しながら、医用情報処理装置の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る医用情報システムSの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、医用情報システムSは、医用情報処理装置100と、端末装置200a~200nとを備える。医用情報処理装置100と、端末装置200a~200nとは、病院等に設置され、院内LAN(Local Area Network)等のネットワーク900によって相互に接続される。
端末装置200a~200n(以下、特に区別しない場合は単に端末装置200という)は、各診療科の医師、または病棟の看護師が使用するPC(Personal Computer)またはモバイル端末等である。病院等に設置される端末装置200の数は、特に限定されるものではない。本実施形態においては、医師または看護師を総称する場合に医療従事者という。
一例として、端末装置200は、マウスやキーボード等の入力インタフェースと、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等のディスプレイと、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される記憶回路と、プロセッサ等の処理回路とを備える。
端末装置200は、医師等のユーザが入力した情報を、ネットワーク900を介して医用情報処理装置100に送信する。また、端末装置200は、医用情報処理装置100から、電子カルテの表示画面や、各種のアラートの情報を受信し、受信した情報をディスプレイに表示する。
医用情報処理装置100は、例えば電子カルテを管理するサーバ装置である。また、本実施形態の医用情報処理装置100は、患者(被検体)が糖尿病である場合に、端末装置200から電子カルテに登録されたイベント、および患者の血糖値の計測結果等に応じて、アラートまたは各種の情報を出力する。
具体的には、医用情報処理装置100は、NW(network)インタフェース110と、記憶回路120と、入力インタフェース130と、ディスプレイ140と、処理回路150とを有する。
NWインタフェース110は、処理回路150に接続されており、医用情報処理装置100と端末装置200との間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。NWインタフェース110は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路120は、処理回路150で使用される各種の情報を予め記憶する。本実施形態においては、記憶回路120は、電子カルテと、クリニカルパスと、食事メニューリストと、影響度データベースと、患者情報データベースと、血糖値計測結果データベースと、予測血糖値データベースとを記憶する。
食事メニューリストは、医用情報処理装置100が設けられた病院で提供可能な食事のメニューの一覧である。食事メニューリストは、例えば、一般食、糖尿病食、等に分類される。また、食事メニューリストは、各食事に含まれる糖質または炭水化物等の成分情報を含むものとする。また、糖尿病食は、糖質または炭水化物の量によってさらに段階的に分類されても良い。
クリニカルパスは、病名または症状ごとに、標準的な診療計画を定義した情報である。各患者にどのクリニカルパスが設定されているかは、電子カルテに登録されているものとする。また、クリニカルパスは、食事メニューリストに登録されたメニューのうち、いずれのメニューを患者に提供するかについての情報を含むものとする。
電子カルテには、患者ごとに、医師の所見や看護師における看護記録、患者の症状、病名、診療行為、患者に適用するクリニカルパス等が登録される。本実施形態においては、電子カルテに登録される食事または医療行為を、患者(被検体)に関するイベントという。
例えば、電子カルテには、イベントして、クリニカルパスに登録された食事のメニュー、および、看護師によって確認された間食等が登録される。
医療行為は、診療行為および治療行為を含む。より詳細には、診療行為は検査または診察等を含む。また、治療行為は、薬剤の投与または外科的治療行為を含む。外科的治療行為は、一例として、手術または抜糸等を含む。より具体的には、イベントとして薬剤の投与が登録されるとは、点滴、注射、または経口剤等の投与のオーダーが医師等によって登録されることをいう。また、薬剤の投与には、予め投与タイミングが定められたものと、患者の状態が所定の条件を満たす場合に実施するように定められたものとがある。本実施形態においては、患者の状態が所定の条件を満たす場合に実施するように定められたオーダーを、条件付きオーダーという。本実施形態においては、イベントは、各患者の識別情報と対応付けられて電子カルテに登録されるものとする。
また、本実施形態においては、電子カルテには、病院が提供した食事を患者が実際に食べた割合である実食率の情報が登録されるものとする。実食率は、例えば、看護師等によって端末装置200に入力されるものとする。実食率の入力も、イベントとしての食事の入力に含まれるものとする。
影響度データベース、患者情報データベース、血糖値計測結果データベース、および予測血糖値データベースについては後述する。
記憶回路120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。記憶回路120は、記憶部ともいう。
入力インタフェース130は、例えば、マウスやキーボード等であり、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路150に出力する。また、医用情報処理装置100とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路150へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース130の例に含まれる。また、ディスプレイ140は、液晶ディスプレイやCRTディスプレイである。
処理回路150は、受付機能151と、判定機能152と、血糖値予測機能153と、投与量算出機能154と、糖質量算出機能155と、出力機能156とを備える。受付機能151は、受付部の一例である。判定機能152は、判定部の一例である。血糖値予測機能153は、血糖値予測部の一例である。投与量算出機能154は、投与量算出部の一例である。糖質量算出機能155は、糖質量算出部の一例である。出力機能156は、出力部の一例である。
受付機能151は、端末装置200に入力された情報を、ネットワーク900およびNWインタフェース110を介して受け付ける。例えば、受付機能151は、医療従事者によって端末装置200に入力された患者(被検体)に関する各種のイベントの入力を受け付ける。患者の血糖値の計測結果、または実食率等の情報を受け付ける。
患者の血糖値の計測結果は、看護師等によって端末装置200に入力されても良いし、不図示の血糖値センサから医用情報処理装置100に送信されるものとしても良い。
受付機能151は、受け付けた各種のイベント、実食率、および血糖値の計測結果を、記憶回路120に保存する。また、受付機能151は、受け付けたイベントを、判定機能152に送出する。
判定機能152は、患者の血糖値の計測結果、血糖値の予測結果、または診療情報に基づいて、登録されたイベントが患者の血糖値に影響するか否かを判定する。本実施形態においては、判定機能152は、記憶回路120に保存された影響度データベース、患者情報データベース、および血糖値計測結果データベースに登録された情報に基づいて、登録されたイベントが患者の血糖値に影響するか否かを判定する。
図2は、本実施形態に係る影響度データベース121の一例を示す図である。図2に示すように、影響度データベース121には、イベントと、影響度とが対応付けられて登録されている。影響度は、イベントが患者の血糖値に与える影響の強さを表す。図2に示すように、影響度は“高”、“中”、“低”等の段階で示されても良いし、数値で示されても良い。
図2に示す例では、術前の絶食を伴う手術は、血糖値を下降させるため、影響度“高”のイベントとして影響度データベース121に登録される。また、点滴は、薬液中に含まれるブドウ糖の量に応じて、影響度が定められるものとする。図2に示す例では、ブドウ糖をn1グラム含む点滴の影響度は“低”、ブドウ糖をn2グラム含む点滴の血糖値に与える影響度は“中”、ブドウ糖をn3グラム含む点滴の血糖値に与える影響度は“高”とする。なお、n1<n2<n3とする。また、ステロイド等の血糖値を上昇または下降させる作用を有する薬剤についても、その影響の度合いに応じて影響度が定められる。
また、影響度データベース121には、各イベントが血糖値を上昇させる方向と下降させる方向のいずれに影響があるかについての情報が更に登録されるものとしても良い。影響度データベース121は、記憶回路120に予め登録される。また、影響度データベース121には、血糖値に影響を与えるイベントのみが登録されても良いし、全てのイベントが登録されても良い。
また、図3は、本実施形態に係る患者情報データベース122の一例を示す図である。患者情報データベース122には、患者を特定可能な患者ID(識別情報)、患者の年齢、現病歴、および既往歴が対応付けられて登録される。
現病歴は、患者が現在罹患している傷病である。また、既往歴は、患者が過去に罹患している傷病である。また、患者情報データベース122には、さらに、患者の検体検査結果、または薬剤のアレルギーに関する情報が登録されても良い。現病歴、既往歴、検体検査結果、または薬剤のアレルギーに関する情報は、本実施形態における診療情報の一例である。なお、薬剤以外に対するアレルギー、例えば食物アレルギーについては、現病歴または既往歴に含まれる。また、薬剤およびその他のアレルギーは、現在症状が出ているものに限定されず、患者が潜在的にアレルギー症状を発症する可能性が高い場合にも、現病歴または既往歴、あるいは検体検査結果等に登録される場合がある。
また、患者情報データベース122には、患者の性別や体重等がさらに登録されても良い。患者の年齢、性別、または体重等は、患者の属性情報ともいう。また、本実施形態では、記憶回路120は、電子カルテとは別に患者情報データベース122を記憶する構成としたが、電子カルテが患者情報データベース122を兼ねても良い。
また、本実施形態においては、現病歴または既往歴として“糖尿病”が登録されている患者を、糖尿病患者という。
また、判定機能152は、患者が糖尿病患者ではない場合であっても、現病歴または既往歴に“高血糖”または“糖尿病の疑い有”等と登録されている場合は、当該患者が糖尿病予備群であると判断する。本実施形態においては、糖尿病予備群とは、現在は糖尿病ではないが、糖尿病を発症する可能性が高い人のことをいうものとする。糖尿病予備群は、境界型糖尿病ともいう。
また、図4は、本実施形態に係る血糖値計測結果データベース123の一例を示す図である。血糖値計測結果データベース123には、患者を特定可能な患者ID(識別情報)、血糖値の計測時刻、および血糖値の計測結果が対応付けられて登録される。登録される計測値は、血糖値に限定されるものではなく、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)等の他の指標であっても良い。
判定機能152は、現病歴または既往歴に糖尿病または糖尿病予備群であることが登録されていない場合であっても、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の血糖値が閾値以上である場合は、患者当該患者を糖尿病予備群と判断する。本実施形態における血糖値の閾値は特に限定するものではないが、例えば、200mg/dL等とする。また、判断の対象となる血糖値は、食後2時間後など特定の条件の下に計測されたものとしても良い。また、判定機能152は、後述の血糖値予測機能153によって予測された予測血糖値が閾値以上である場合に、患者当該患者を糖尿病予備群と判断しても良い。また、判定機能152は、血糖値以外の指標(例えば、HbA1c)に基づいて、患者が糖尿病予備群であるか否かを判断しても良い。
判定機能152は、上述の各情報に基づいて、患者が糖尿病患者、または糖尿病予備群であるか否かを判断し、患者が糖尿病患者、または糖尿病予備群であると判断した場合に、当該患者の電子カルテに登録されたイベントの影響度が閾値以上であるか否かを判断する。
例えば、判定機能152は、患者情報データベース122に登録された現病歴および既往歴に基づいて、患者が糖尿病患者または糖尿病予備群であるか否かを判断する。判定機能152は、患者が糖尿病患者または糖尿病予備群であると判断した場合に、当該患者の電子カルテに登録されたイベントの影響度が閾値以上であるか否かを判断する。本実施形態においては、影響度“中”を閾値とする。判定機能152は、当該患者の電子カルテに登録されたイベントの影響度が閾値以上であると判断した場合に、登録されたイベントが当該患者の血糖値に影響すると判定する。本実施形態においては、影響度が“中”以上のイベントは、血糖値の変化に影響を与える因子とする。影響度の閾値は、医師によって変更可能であるものとしても良い。
判定機能152は、判定結果を出力機能156、血糖値予測機能153、投与量算出機能154、糖質量算出機能155に送出する。
また、判定機能152は、看護師等が電子カルテに登録された条件付きオーダーに基づいて、インスリン注射等を実施することが登録された場合に、患者の血糖値計測結果、および登録されたイベントに基づいて、当該患者の状態が、当該オーダーの実施条件を満たしているか否かを判定する。例えば、当該オーダーの実施条件が「食前の血糖値がxmg/dL以上」である場合、判定機能152は、患者の血糖値計測結果、および食事実績に基づいて、患者の状態が当該オーダーの実施条件を満たしているか否かを判定する。判定機能152は、判定結果を出力機能156に送出する。
図1に戻り、血糖値予測機能153は、血糖値の計測結果、食事量、インスリンの投与時刻、またはインスリンの投与量に基づいて、患者の血糖値を予測する。例えば、血糖値予測機能153は、患者の血糖値の計測結果と、患者が食事から摂取した糖質量と、電子カルテにイベントとして登録されたインスリンの投与時刻、およびインスリンの投与量に基づいて、患者の血糖値を予測する。血糖値予測機能153は、患者が食事から摂取した糖質量クリニカルパスに予め定められた糖質量に当該患者の実食率を乗算することにより、患者が食事から摂取した糖質量を算出する。血糖値の予測の手法は、公知の手法を採用することができる。
また、血糖値予測機能153は、電子カルテにイベントとして間食が登録されている場合に、当該間食に含まれる糖質量を患者が食事から摂取した糖質量に含めるものとしても良い。糖質量は、例えばブドウ糖の量である。また、血糖値予測機能153は、糖質量の代わりに炭水化物量を用いて患者の血糖値を予測しても良い。血糖値予測機能153は、予測した血糖値を、記憶回路120の予測血糖値データベース124に登録する。予測血糖値データベース124には、一例として、患者ID(識別情報)と、予測対象時刻と、当該予測対象時刻における予測血糖値と、が対応付けられて登録されるものとする。
投与量算出機能154は、患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに基づいて、患者に投与されるインスリンの量を算出する。例えば、投与量算出機能154は、公知のカーボカウントの手法を用いて、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の食前の血糖値と、患者が摂取予定の食事に含まれる炭水化物量と、CIR(Carbohydrate to Insulin Ratio、インスリン1単位が処理できる炭水化物量)とに基づいて、食後2時間後の患者の血糖値を目標血糖値にするために必要なインスリンの投与量を算出する。
また、投与量算出機能154は、患者の電子カルテに血糖値に影響を与えるイベントが食事の他にも登録されている場合には、当該イベントの影響度に基づいて、インスリンの投与量を増加または減少させる。例えば、ステロイドなどの血糖値を上昇させる薬剤や、ブドウ糖を多く含む点滴の投与が患者の電子カルテに登録されている場合、投与量算出機能154は、インスリンの投与量を増加させても良い。
インスリン投与量の算出の手法は、カーボカウントに限定されるものではなく、他の公知の手法を採用することができる。また、投与量算出機能154は、患者の年齢、または体重等の属性に応じて、インスリンの投与量を変更してもよい。投与量算出機能154は、炭水化物の代わりにブドウ糖を用いてインスリンの投与量を算出しても良い。投与量算出機能154は、算出したインスリンの投与量を、出力機能156に送出する。
糖質量算出機能155は、患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに基づいて、患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を算出する。例えば、糖質量算出機能155は、糖尿病の患者であってもインスリンが投与されていない場合、または患者が糖尿病予備群である場合に、患者の食前の血糖値と、患者の電子カルテに登録された食事以外に血糖値に影響を与えるイベントとに基づいて、患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を算出する。患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を算出する手法は、公知の手法を採用することができる。例えば、記憶回路120に、血糖値と、摂取すべき糖質または炭水化物の量が対応付けられて予め保存されているものとしても良い。この場合、糖質量算出機能155は、記憶回路120から、患者の血糖値の計測結果に対応する糖質または炭水化物の摂取量を検索し、当該検索結果を患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量としても良い。また、糖質量算出機能155は、患者の年齢、または体重等の属性に応じて、患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を変更してもよい。
また、糖質量算出機能155は、インスリンが投与されていても、投与されるインスリン量が固定されている場合は、固定のインスリン投与量と、患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに応じて、患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を算出する。糖質量算出機能155は、上述のCIRを用いたカーボカウント、または他の公知の手法を用いて、患者が摂取すべき糖質または炭水化物の量を算出する。
また、糖質量算出機能155は、算出した糖質または炭水化物の量に基づいて、1以上の食事のメニューを、患者に提供される食事のメニューの候補(代替メニューの候補)として特定する。より詳細には、糖質量算出機能155は、患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質または炭水化物の量が、算出した糖質または炭水化物の量と一致しない場合、算出した糖質または炭水化物の量と一致する食事のメニューを記憶回路120に保存された食事のメニューから検索する。糖質量算出機能155は、検索の結果得られた食事のメニューを、患者に提供される食事のメニューの候補とする。糖質量算出機能155は、食事のメニューの候補を、出力機能156に送出する。
また、糖質量算出機能155は、当該患者の食事のメニューを、検索によって取得した食事のメニューに変更しても良い。この場合、糖質量算出機能155は、変更後の食事のメニューを、出力機能156に送出する。
出力機能156は、登録されたイベントが患者の血糖値に影響すると判定された場合に、アラートを出力する。例えば、出力機能156は、医用情報処理装置100にアクセスしている端末装置200に対して、アラートを出力する。端末装置200は、出力機能156によって出力されたアラートを受信し、当該アラートを端末装置200のディスプレイに表示する。
図5は、本実施形態に係る医用情報システムSが診療科を越えて使用されるイメージの一例を示す図である。図5に示すように、端末装置200a~200cが、外科、内科、入院病棟にそれぞれ設置されているものとする。例えば、内科に入院または通院中の糖尿病患者が、他の病気の治療のために同じ病院内の他の診療科(図5に示す例では外科)にかかる場合がある。このような場合に、外科の医師51aが、糖尿病患者の電子カルテに対して、血糖値に影響を与えるイベントを登録すると、出力機能156は、当該イベントが血糖値に影響を与えることを示すアラート20aを出力する。出力機能156によって出力されたアラート20aは、端末装置200aのディスプレイ240aに表示される。
アラート20aの内容は、“!”などの注意を促す記号でも良いし、「血糖値に影響を与える可能性があります。確認してください。」等のメッセージでも良い。例えば、登録されたイベントが投薬である場合に、上述の判定機能152が、当該投薬が患者の血糖値に影響すると判定したとする。この場合、出力機能156は、投与薬剤の変更を促すメッセージ、または代替薬剤の候補を、アラートとして出力する。
また、例えば、登録されたイベントが食事である場合に、上述の判定機能152が、当該食事が患者の血糖値に影響すると判定したとする。この場合、出力機能156は、食事のメニューまたは量の変更を促すメッセージ、または食事の代替メニューの候補を、アラートとして出力する。
また、出力機能156は、イベントの影響度に応じて、アラートの出力態様を変更しても良い。アラートの出力態様は、画面上でアラートが表示される大きさ、色、またはメッセージの内容等である。
また、外科の医師51aによって絶食を伴う手術等の血糖値に影響を与えるイベントが糖尿病患者の電子カルテに登録される場合がある。このような場合に、内科の医師51bが糖尿病患者の電子カルテにアクセス(閲覧)すると、出力機能156は、血糖値に影響するイベントが登録済であることを示すアラート20bを出力する。当該アラート20bは、内科の医師51bが使用する端末装置200bのディスプレイ240bに表示される。アラート20a,20b(以下、特に区別しない場合はアラート20という)の内容は、電子カルテにログインしている医師51a,51b(以下、特に区別しない場合は医師51という)のログインIDや、診療科に応じて内容が異なるものであっても良い。
また、入院病棟の看護師52が内科の医師51bによって電子カルテに登録された条件付きオーダーに基づいて、患者にインスリンを注射する場合に、出力機能156は、患者の状態が条件付きオーダーの実施条件を満たしていない場合、アラート20cを出力する。アラート20cは、患者の状態が条件付きオーダーの実施条件を満たしていないことを通知するメッセージ、または、注意を促す記号等とする。当該アラート20cは、入院病棟の看護師52が使用する端末装置200cのディスプレイ240cに表示される。
また、出力機能156は、アラート以外の各種の情報を出力する。例えば、内科の医師51bによって登録されたインスリンの投与量と、投与量算出機能154によって算出されたインスリンの投与量とが異なる場合には、出力機能156は、投与量算出機能154によって算出されたインスリンの投与量を出力する。また、出力機能156は、糖質量算出機能155によって患者の摂取すべき1以上の食事のメニューの候補が特定された場合は、特定された食事のメニューの候補を出力する。
ここで、例えば、処理回路150の構成要素である受付機能151と、判定機能152と、血糖値予測機能153と、投与量算出機能154と、糖質量算出機能155と、出力機能156は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路120に記憶されている。処理回路150は、各プログラムを記憶回路120から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することとなる。なお、図1においては、単一の処理回路150にて、受付機能151、判定機能152、血糖値予測機能153、投与量算出機能154、糖質量算出機能155、および出力機能156の各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても良い。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central preprocess unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。なお、記憶回路120にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
次に、本実施形態に係る医用情報処理装置100で実行される処理の流れについて説明する。
図6は、本実施形態に係る医用情報処理装置100で実行される血糖値への影響度の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、医師51等が端末装置200から、医用情報処理装置100に保存された患者の電子カルテにアクセスした場合に実行されるものとする。
まず、判定機能152は、患者情報データベース122に登録された現病歴または既往歴、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の血糖値、または予測血糖値データベース124に登録された患者の予測血糖値に基づいて、患者が糖尿病患者または糖尿病予備群であるか否かを判断する(S1)。判定機能152は、判断の対象となる患者を、医師51等が端末装置200から電子カルテを開く際に入力した患者ID等によって特定するものとする。
判定機能152は、患者が糖尿病患者および糖尿病予備群ではないと判断した場合(S1“No”)、処理を終了する。
また、判定機能152が、患者が糖尿病患者または糖尿病予備群であると判断した場合(S1“Yes”)、受付機能151は、端末装置200から新規のイベントの入力(登録)を受け付けたか否かを判断する(S2)。
受付機能151は、新規のイベントの入力を受け付けたと判断した場合(S2“Yes”)、判定機能152に、新規のイベントが入力されたことを通知する。この場合、判定機能152は、入力された新規イベントが血糖値に影響するか否かを判定する(S3)。具体的には、判定機能152は、登録された新規イベントを影響度データベース121から検索し、当該新規イベントの影響度が“中”以上である場合に、新規イベントが血糖値に影響すると判定する。
判定機能152は、新規イベントが血糖値に影響すると判定した場合(S3“Yes”)、当該イベントが血糖値に影響することと、当該イベントの影響度とを出力機能156に送出する。
そして、出力機能156は、判定機能152によって判定された影響度に応じた表示態様で、登録された新規イベントが血糖値に影響を与えることを示すアラート20を出力する(S4)。端末装置200は、出力機能156によって出力されたアラート20をディスプレイ240に表示する。
図7は、本実施形態に係るディスプレイ240の画面表示の一例を示す図である。図7に示す例では、出力機能156は、イベント表示エリア21とグラフエリア22とを並べて表示する画面を生成し、端末装置200に送信する。図7に示すイベント表示エリア21は、患者の電子カルテに登録されたイベントを時系列に表示する画面領域である。登録されたイベントのうち、血糖値に影響があると判定されたイベントに対して、アラート20が表示される。
また、図7に示すグラフエリア22は、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の血糖値計測結果の時系列の推移を表す折れ線グラフ221と、患者の血糖値計測結果の出現頻度の統計値を表すヒストグラム222と、が表示される画面領域である。
グラフエリア22に表示される折れ線グラフ221は、イベント表示エリア21に表示された各イベントが血糖値に与える影響度を数値化した結果を、時系列に表示したグラフであっても良い。
図8は、本実施形態に係るディスプレイ240の画面表示の他の一例を示す図である。図8に示すように、グラフエリア22には、患者の血糖値の計測結果の時系列の推移を表す折れ線グラフ221aと、患者が実際に摂取した食事に含まれる糖質量の時系列の推移を表す折れ線グラフ221bと、患者が食事および投薬によって摂取した糖質の合計量の時系列の推移を表す折れ線グラフ221cとが表示される。患者が実際に摂取した食事に含まれる糖質量は、クリニカルパスに登録された食事に含まれる糖質量に、患者の実食率を乗算した値である。患者が実際に摂取した食事に含まれる糖質量、および患者が食事および投薬によって摂取した糖質の合計量には、看護師等によって確認された間食に含まれる糖質量も含まれるものとする。
グラフエリア22に表示されるグラフの内容はこれらに限定されるものではない。例えば、出力機能156は、予測血糖値データベース124に登録された患者の予測血糖値の時系列の推移を表す折れ線グラフ、提供された食事を患者が実際に摂取した実食率の時系列の推移を表す折れ線グラフ、または患者が実際に摂取した食事のカロリーの時系列の推移を表す折れ線グラフ等を生成しても良い。図8に示すように、出力機能156は、イベント表示エリア21またはグラフエリア22のいずれか一方を表示する画面を生成しても良い。また、グラフエリア22に表示されるグラフの種類は、折れ線グラフおよびヒストグラムに限定されるものではなく、箱ひげ図(box-and-whisker plot)等であっても良い。
図6に戻り、S4のアラートの出力処理の後、判定機能152は、患者の電子カルテに、血糖値に影響するイベントが既に登録済であるか否かを判定する(S5)。また、受付機能151が新規のイベントの入力を受け付けていないと判断した場合も(S2“No”)、S5の処理が実行されるものとする。判定機能152は、影響度データベース121に基づいて、血糖値に影響するイベントが登録済であると判定した場合(S5“Yes”)、登録済イベントのうち、血糖値に影響するイベントを特定する情報と、当該イベントの影響度とを出力機能156に送出する。
例えば、内科の医師51bが電子カルテにアクセスした際に、既に外科の医師51aによって絶食を伴う手術が登録済みの場合がある。このような場合に、判定機能152は、当該手術を特定する情報と、当該イベントの影響度“高”とを出力機能156に送出する。
そして、出力機能156は、判定機能152によって判定された影響度に応じた表示態様で、血糖値に影響するイベントが登録済であることを示すアラート20を出力する(S6)。端末装置200は、出力機能156によって出力されたアラート20をディスプレイ240に表示する。
次に、判定機能152は、血糖値に影響するイベントが登録済である当該患者が、インスリンの投与を受けているか否かを、当該患者の電子カルテに登録された情報に基づいて判断する(S7)。
また、判定機能152は、血糖値に影響するイベントが登録されていない(S5“No”)と判定した場合、血糖値計測結果と目標血糖値との差が閾値以上であるか否かを判断する(S8)。判定機能152は、血糖値に影響するイベントが登録されていないと判定した場合であっても、血糖値計測結果と目標血糖値との差が閾値以上であると判断した場合は(S8“Yes”)、S7の処理を実行する。
また、判定機能152は、血糖値計測結果と目標血糖値との差が閾値未満であると判断した場合は(S8“No”)、処理を終了する。
判定機能152は、当該患者がインスリンの投与を受けていると判断した場合(S7“Yes”)、インスリン投与量が固定されているか否かを、当該患者の電子カルテに登録された情報に基づいて判断する(S9)。
そして、判定機能152は、インスリン投与量が固定されていないと判断した場合(S9“No”)、投与量算出機能154に、インスリン投与量の算出処理を実行するように通知する。
そして、投与量算出機能154は、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の食前の血糖値と、患者が摂取予定の食事に含まれる炭水化物量と、CIRとに基づいて、適正なインスリン投与量を算出する(S10)。
次に、投与量算出機能154は、電子カルテに登録済みのインスリン投与量が、S10の処理で算出したインスリン投与量と一致するか否かを判断する(S11)。投与量算出機能154は、電子カルテに登録済みのインスリン投与量が、S10の処理で算出したインスリン投与量と一致すると判断した場合は(S11“Yes”)、処理を終了する。
また、投与量算出機能154は、電子カルテに登録済みのインスリン投与量が、S10の処理で算出したインスリン投与量と一致しないと判断した場合は(S11“No”)、出力機能156に、S10の処理で算出したインスリン投与量を送出する。この場合、出力機能156は、投与量算出機能154によって算出されたインスリン投与量を、適正なインスリン投与量として出力する(S12)。端末装置200は、出力機能156が出力したインスリン投与量を、ディスプレイ240に表示する。
また、投与量算出機能154は、複数のインスリン投与量の選択肢と、各選択肢を選択した場合における血糖値の変化とをシミュレーションし、当該シミュレーション結果を出力機能156に送出しても良い。この場合、出力機能156は、投与量算出機能154によるシミュレーションを出力する。
図9は、本実施形態に係るインスリンの投与量のシミュレーションの一例を示す図である。図9に示す例では、投与量算出機能154は、インスリンを1単位投与した場合と、3単位投与した場合と、6単位投与した場合における夕食の2時間後までの血糖値の変化を予測している。また、図9に示すように、投与量算出機能154は、食事から2時間後に患者の血糖値が目標血糖値となるインスリン投与量を“Good!”、その他のインスリン投与量を“Bad!”等と評価をつけても良い。出力機能156が、投与量算出機能154によるシミュレーションを出力することにより、図9に示すシミュレーション結果がディスプレイ240に表示される。
図6に戻り、判定機能152は、患者がインスリンの投与を受けていないと判断した場合(S7“No”)、または、インスリン投与量が固定されていると判断した場合(S9“Yes”)、糖質量算出機能155に、患者の食事のメニューの変更処理を実行するように通知する。
この場合、糖質量算出機能155は、当該患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに基づいて、患者が摂取すべき適正な糖質摂取量を算出する(S13)。
次に、糖質量算出機能155は、当該患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質の量が、S13の処理で算出した糖質の量と一致するか否かを判断する(S14)。なお、糖質量算出機能155は、当該患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質の量と、算出した糖質の量との差異が所定の範囲内であれば、当該患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質の量が、算出した糖質の量と一致すると判断しても良い。
糖質量算出機能155は、当該患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質の量が、S13の処理で算出した糖質の量と一致すると判断した場合(S14“Yes”)、処理を終了する。
また、糖質量算出機能155は、当該患者に対応付けられたクリニカルパスに設定された食事に含まれる糖質の量が、S13の処理で算出した糖質の量と一致しないと判断した場合(S14“No”)、記憶回路120に保存された食事メニューリストから、算出した糖質または炭水化物の量と一致する食事のメニューを検索する。糖質量算出機能155は、検索によって取得した適正な糖質量を摂取可能な食事のメニューを、患者に提供する食事のメニューの候補として特定する(S15)。例えば、糖質量算出機能155は、糖尿病患者に対して一般食が設定されていた場合に、糖尿病食のメニューを、食事のメニューの候補として特定する。糖質量算出機能155は、食事のメニューの候補を、出力機能156に送出する。
出力機能156は、食事のメニューの候補を出力する(S16)。端末装置200は、出力機能156が出力した食事のメニューの候補を、ディスプレイ240に表示する。例えば、ディスプレイ240には、医師または看護婦等が、ディスプレイ240に表示された食事のメニューの候補から、患者に提供するメニューを選択可能な選択画面が表示されても良い。ここで、このフローチャートの処理は終了する。
また、糖質量算出機能155は当該患者に設定された食事のメニューを自動的に変更するのではなく、食事の変更の提案として、適正な糖質量のメニューを出力機能156に出力するものとしても良い。出力機能156は、食事の変更の提案として、適正な糖質量のメニューを出力する。
なお、S5からS16の処理は、電子カルテにログインしたユーザが、当該患者の糖尿病を治療する内科の医師51bである場合にのみ実行されるものとしても良い。また、S5の処理において、判定機能152は、内科の医師51bが前回当該患者の電子カルテにアクセスした時刻以降に登録されたイベントのみを、血糖値に影響する否かの判定の対象としても良い。
また、図6のフローチャートでは、S1の処理の後にS2の処理が実行されるものとしたが、当該処理の実行順は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、S2において受付機能152が新規イベントが入力されたと判断した場合に、S1の処理が実行されても良い。
次に、看護師52等が条件付きオーダーの実施を電子カルテに登録する際に、医用情報処理装置100で実行される処理の流れについて説明する。
図10は、本実施形態に係る医用情報処理装置100で実行される条件付きオーダーの実施の可否の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、看護師52等が端末装置200から、医用情報処理装置100に保存された患者の電子カルテにアクセスした場合に実行されるものとする。
まず、受付機能151は、端末装置200から条件付きオーダーの実施の登録を受け付けたか否かを判断する(S21)。
受付機能151は、端末装置200から条件付きオーダーの実施の登録を受け付けたと判断した場合(S21“Yes”)、実施の登録を受け付けた条件付きオーダーを特定する情報を判定機能152に送出する。なお、看護師52等が電子カルテに条件付きオーダーの実施を登録するタイミングは、実際に条件付きオーダーで指示された行為を実施する前であるものとする。
例えば、電子カルテに登録されたオーダーの実施条件が「食前の血糖値がxmg/dL以上」であり、オーダーの内容が「インスリンを3単位注射する」であるとする。この場合、判定機能152は、血糖値計測結果データベース123に登録された患者の食前の血糖値に基づいて、患者の状態が、オーダーの実施条件を満たしているか否かを判定する(S22)。
判定機能152は、患者の状態が、オーダーの実施条件を満たしていないと判定した場合(S22“No”)、当該判定結果を出力機能156に送出する。この場合、出力機能156は、患者の状態が、オーダーの実施条件を満たしていないことを示すアラート20を出力する。端末装置200は、出力機能156が出力したアラート20を、ディスプレイ240に表示する。
また、受付機能151が、端末装置200から条件付きオーダーの実施の登録を受け付けたと判断した場合(S21“No”)、または、判定機能152が、患者の状態がオーダーの実施条件を満たしていると判断した場合(S22“Yes”)は、このフローチャートの処理は終了する。
このように、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、患者(被検体)の血糖値の計測結果、患者の血糖値の予測結果、または患者の診療情報に基づいて、入力されたイベントが患者の血糖値に影響するか否かを判定し、入力されたイベントが患者の血糖値に影響すると判定した場合に、アラートを出力する。このため、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、血糖値に影響を与えるイベントが登録されたことを、医師51等の医療従事者が容易に把握することができる。このため、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、糖尿病患者が複数の診療科に渡って診療を受けている場合であっても、内科以外の診療科の医師51が、血糖値への影響を考慮せずにイベントを登録する可能性を低減することができる。
より具体的には、本実施形態のイベントは、食事、薬剤の投与、または手術を含む。このため、例えば、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、外科の医師51aが、患者が糖尿病患者であることを意識せずに投薬等を登録した場合であっても、当該投薬が血糖値に与える影響を医師51aに把握させることができる。これにより、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、外科の医師51aに対して投薬内容の見直し等を促すことができる。
また、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、外科の医師51aによって血糖値に影響を与える投薬や手術等のイベントが登録された場合に、内科の医師51bに対して通知するため、内科の医師51bが他の診療科の診療行為を把握せずにインスリン投与量等を決定することを低減することができる。
また、本実施形態においては、患者の診療情報は、患者の現病歴または既往歴を含む。このため、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、患者が糖尿病以外の病気または外傷等の治療のために内科以外の診療料を受信した場合であっても、当該患者が過去または現在において糖尿病に罹患している場合には、当該患者の血糖値に対して影響を与えるイベントが登録された場合に、医師51等の医療従事者に通知することができる。
また、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、イベントの影響度に応じて、アラートの出力態様を変更するため、電子カルテに登録されたイベントが、患者の血糖値にどの程度の影響を与えるかを、医師51等に容易に把握させることができる。
また、本実施形態の医用情報処理装置100は、患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに基づいて、患者に投与されるインスリンの量を算出し、算出結果を出力する。このため、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、医師51による患者に投与するインスリンの量の検討を、支援することができる。
また、本実施形態の医用情報処理装置100は、患者の血糖値の計測結果、および登録されたイベントに基づいて、患者が摂取すべき糖質の量を算出し、算出した糖質または炭水化物の量に基づいて、患者の食事のメニューを変更する。このため、本実施形態の医用情報処理装置100によれば、インスリンが投与されていない糖尿病予備群等の患者、また、インスリンの投与量が固定されている患者に対しても、血糖値のコントールを容易にすることができる。
なお、本実施形態では、医用情報処理装置100は、電子カルテを管理するサーバ装置としたが、医用情報処理装置100とは別に、電子カルテを管理するサーバ装置が設けられても良い。
また、本実施形態では、医師51等は、端末装置200から医用情報処理装置100にアクセスしているが、医師51等が直接的に医用情報処理装置100を使用するものとしても良い。
また、上述のアラート20の出力タイミングおよび出力手法は一例であり、他のタイミングおよび手法を採用しても良い。例えば、出力機能156は、電子メールやポップアップ通知等で端末装置200に対してアラート20を出力しても良い。
また、出力機能156は、患者の血糖値の計測結果、患者の血糖値の予測結果、患者が実際に摂取した食事に含まれる糖質量、または患者が食事および投薬によって摂取した糖質の合計量等が規定の閾値以上となった場合等に、アラートを出力するものとしても良い。例えば、出力機能156は、図7、および図8で説明したグラフエリア22にアラートを表示するように表示画面を生成するものとしても良い。
また、本実施形態においては、患者情報データベース122、および血糖値計測結果データベース123はそれぞれ別個のデータベースであるものとして説明したが、これらのデータベースの情報は、電子カルテに登録されるものとしても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、糖尿病患者の血糖値のコントールを容易にすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。