以下、図面に基づいて実施の形態について説明する。説明のため、運転者及び同乗者等、車両の内部(以下、車内という)に置き去りにされても自力で車両の外部(以下、車外という)に出ることができるものを乗員といい、乳幼児を含む子供、及びペット等、車内に置き去りにされると自力で車外に出ることが困難なものを報知対象という。なお、車内監視装置及び車内監視システムでは、やむを得ず報知対象を一時的に単独で車両に乗車させたのか、報知対象を車内に置き去りにしたのかを区別しないため、本開示においては、以後、説明のために、車内に報知対象が単独で存在することも、置き去りと記載する場合がある。また、車内に報知対象が単独で存在するとは、車内に乗員が存在せずに複数の報知対象が存在することも含むものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る車内監視システム100の構成例を示すブロック図である。車内監視システム100は、車内監視装置10及びセンサ20を備えており、車内監視装置10及びセンサ20はそれぞれ車両1に搭載される。
センサ20は、車両1に搭載された、車内の物体を検知するセンサである。車内監視装置10は、センサ20を用いて、車内の乗員2及び車内の報知対象3をそれぞれ検知する。車内の物体を検知するセンサ20は、例えば、撮像装置(可視光カメラ又は特定の電磁波フィルタを有するカメラ)、心電センサ(EKG:Elektrokardiogramm、又はECG:Electrocardiogram)、光電式容積脈波記録法(フォトプレチスモグラフィ)センシング、脳波測定器具(EEG:Electroencephalogram)、肺活量計、呼吸活性測定具、TOF(Time-of-Flight)センサ、電波センサ、ミリ波レーダ、パルスオキシメータ、サーモグラファー、サーマルイメージャ、赤外イメージャ、顔の筋肉の動きの検知器、皮膚温コンダクタンスセンサ、皮膚抵抗センサ、発汗量センサ、近赤外分光器、コンピュータ断層撮影器(CT:Computed Tomography)、重量センサ、及び音声センサ等である。センサ20は、これらのうちのいずれか1つもしくは複数の組み合わせである。
図2は、実施の形態1に係るセンサ20の設置例を示す説明図であり、図3は、実施の形態1に係るセンサ20の検知範囲21A、22Aの例を示す説明図である。図2及び図3の例において、車両1の前席4に乗員2が着座しており、後席5にチャイルドシート6が装着され、このチャイルドシート6に報知対象3の乳幼児が着座している。以下、前席4及び後席5を、まとめて座席ともいう。
また、図2及び図3において、センサ20が、車内を撮像する撮像装置21と、車室の天井に設けられた電波センサ22との組み合わせである例を示している。撮像装置21は、検知範囲21Aに少なくとも前席4の乗員2が含まれるよう、車室のオーバヘッドコンソール等に設けられており、車内を撮像した撮像画像を取得する。
電波センサ22は、例えば、ミリ波を送信し、動く物体でミリ波が反射された反射波を受信するドップラーセンサである。電波センサ22は、ミリ波の送受信結果を用いて、電波センサ22の設置位置から物体までの距離を測定し、測定結果を距離データとして取得する。また、電波センサ22は、検知範囲22Aに少なくとも後席5の報知対象3が含まれるよう、車両1における車室の天井等に設けられている。また、電波センサ22は、後席5に加えてトランク7を検知範囲22Aに含み、トランク7内の物体までの距離を測定してもよい。なお、乗員2及び報知対象3の検知についての詳細は後述する。
車内監視装置10は、センサ20から車内情報を取得する車内情報取得部12と、車内の乗員2を検知する乗員検知部13と、車内の報知対象3を検知する報知対象検知部14と、乗員2又は報知対象3の車両への乗車が初乗りであるか否かを判定する初乗り判定部15と、車内の報知対象3を検知する報知対象検知部14と、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する置去判定部16と、報知の要否を判定する報知制御部17とを備える。
また、車内監視装置10は、車両情報取得部11を有する。車両情報取得部11は、車両1が停止しているか否かを示す車両情報を取得する。車両情報は、例えば、車両1のエンジン、空調等の車載機器を制御する、車両1に搭載された車両制御装置300から取得した、車速又はシフト位置等を示す情報である。車両情報取得部11は、車両速度が0km/hである場合、又はシフト位置がパーキングである場合に車両1が停止していることを示す車両情報を取得し、車両速度が0km/hを超えた場合、又はシフト位置がドライブである場合に車両1が停止していないことを示す車両情報を取得する。なお、車両制御装置300は、車両1のキー又は乗員2の携帯端末等の乗員2の所有物との間で通信を行う車両側通信部(図示せず)を有していてもよい。車両制御装置300が車両側通信部を有していれば、車両制御装置300は、車両1のキー又は乗員2の携帯端末等を所有する乗員2が、車両1のドアに触れたこと等を検知できる。
車内情報取得部12は、センサ20と接続されており、車内の状況を示す車内情報を取得する。車内情報とは、センサ20が検知した車内の状況に関する情報であり、例えば、撮像装置21が取得した車内を撮像した撮像画像、電波センサ22が取得した距離データ等である。そして、乗員検知部13及び報知対象検知部14は、車内情報取得部12から車内情報を取得し、それぞれ、車内の乗員2及び車内の報知対象3を検知する。
ここで、車内情報取得部12は、センサ20又は車両制御装置300から、乗員2又は報知対象3の車両1への搭乗に関する搭乗情報を取得してもよい。車両制御装置300から搭乗情報を取得する場合、車内情報取得部12と車両制御装置300とを接続すればよい。搭乗情報とは、車両1のドアがオープンにされた、ドアロックが解除された、乗員2又は報知対象3が車両1のドアに触れた、乗員2が車両1から離れた等の、乗員2又は報知対象3の、車両1への乗車又は車両1からの降車に関する情報である。例えば、車内情報取得部12が、乗員2又は報知対象3が車外から車両1のドアに触れたことを示す搭乗情報を取得した場合に、乗員検知部13及び報知対象検知部14に車内情報を取得させれば、車両1に乗員2又は報知対象3が乗り込む前から車内情報の取得を開始させることができるため、車内の状況の変化に迅速に対応できる。
乗員検知部13は、例えば、車内情報取得部12から車内情報として撮像装置21の撮像画像を取得した場合、撮像画像における車内の乗員2又は報知対象3を検知し、検知した乗員2又は報知対象3の体格を判定する。以下、乗員2と報知対象3とをまとめて検知対象ともいう。そして、乗員検知部13は、体格の判定結果に基づいて、検知した検知対象が乗員2であるか報知対象3であるかを判定する。このように、乗員検知部13は、車内情報を用いて車内の乗員2を検知する。ここで、車内の乗員2を検知する場合、座席に着座している乗員2だけでなく、例えば、報知対象3を乗車させるために車両1に乗り込み、座席の近傍に存在する乗員2を検知してもよい。
なお、検知した検知対象が乗員2であるか報知対象3であるかを判定する判定基準は、ユーザが任意に設定できる。例えば、車外に自力で出ることができる乗員2であっても、チャイルドシート6などの着用が義務付けられている年齢の子供の体格であれば、報知対象3と判定するように設定してもよい。
一方、報知対象検知部14は、例えば、車内情報取得部12から車内情報として電波センサ22の距離データを取得した場合、電波センサ22と検知対象との距離から、検知対象の体格を判定する。そして、報知対象検知部14は、体格の判定結果に基づいて、検知対象が乗員2であるか報知対象3であるかを判定する。このように、報知対象検知部14は、車内情報を用いて車内の報知対象3を検知する。
また、乗員2であるか報知対象3であるかの判定は、検知対象の体格を用いた判定に限らない。例えば、各座席に重量センサを設け、重量センサが検知した重量を用いて、座席に着座する検知対象が乗員2であるか報知対象3であるかを判定してもよい。なお、図1の例において、乗員検知部13と報知対象検知部14とを分けて図示しているが、車内の乗員2の検知及び車内の報知対象3の検知は一つの構成で行ってもよい。
置去判定部16は、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する。置去判定部16は、乗員検知部13が乗員2を検知せず、報知対象検知部14が報知対象3を検知した場合に、車内に報知対象3が置き去りにされていると判定する。つまり、置き去りとは、乗員2が車内に存在せずに、報知対象3が車内に存在することをいう。以下、車内に報知対象3が置き去りにされている状態を、置き去り状態ともいう。そして、置去判定部16は、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かの判定結果を、報知制御部17に出力する。
初乗り判定部15は、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300と接続されており、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の少なくともいずれかから取得した情報を用いて、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する。
ここで、初乗りとは、乗員2も報知対象3も存在しない車両1に、乗員2又は報知対象3が乗車することをいう。例えば、親である乗員2がチャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから、自らが車両1に乗り込んで座席に座るというユースケースは、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合に発生する。このように、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する可能性がある。したがって、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両に乗車する場合に、乗員2に報知による煩わしさを感じさせないためには、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する必要がある。以下、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであることを単に、初乗りであるともいい、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでないことを単に、初乗りでないともいう。
初乗り判定部15による初乗りであるか否かの判定例について説明する。初乗り判定部15は、例えば、乗員検知部13及び報知対象検知部14から、車内に乗員2も報知対象3もいないことを示す信号を取得した後に、車両制御装置300から、車両1のエンジンが停止された状態で、車両1のドアのオープン、ドアの開錠、又は車両1のエンジンのリモートスタートがされた旨を示す信号を取得した場合に、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであると判定する。
一方、初乗り判定部15は、例えば、乗員検知部13及び報知対象検知部14から、車内に乗員2又は報知対象3がいることを示す信号を取得した後に、車両制御装置300から、車両1のドアのオープン、ドアの開錠、イグニッションのONがされた旨を示す信号を取得した場合には、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでないと判定する。そして、初乗り判定部15は、報知制御部17に、判定結果を出力する。
また、初乗り判定部15は、車両1の停止時間に基づいて、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定してもよい。ここで、車両1の停止時間とは、車両1が停止した時刻から、車両1が始動した時刻までの期間をいう。
車両1の停止時間に基づいて、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する場合、初乗り判定部15は、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の少なくともいずれかから、車両1が停止した旨を示す信号及び車両1が始動した旨を示す信号を取得し、車両1の停止時間を算出する。初乗り判定部15は、例えば、車内に乗員2も報知対象3もいないことを示す信号、ドアの施錠、シートベルトの取り外し、イグニッションのOFF、シフトレバーがパーキングの位置に移動した、ナビゲーション装置が案内を終了した、及び車両1が自宅へ帰着した等の情報を、車両1が停止した旨を示す信号として取得する。
また、初乗り判定部15は、例えば、乗員2が車両1のドアに触れたことを示す信号、ドアの開錠、ドアのオープン、シートベルトの装着、イグニッションのON、シフトレバーがドライブの位置に移動した、車両速度が0km/hを超えた、ナビゲーション装置が案内を開始した、及び車両1が自宅を出発した等の情報を、車両1が始動した旨を示す信号として取得する。また、初乗り判定部15は、車両1が停止した旨を示す信号及び車両1が始動した旨を示す信号を用いて、停止時間のカウントを行う。
停止時間のカウント例について説明する。初乗り判定部15は、例えば、イグニッションがOFFにされた時刻を、車両1が前回停止した時刻として記録し、停止時間のカウントを開始する。一方、例えば、イグニッションがOFFにされた状態で、乗員2又は報知対象3が車外から車両1のドアに触れたことが検知された時刻を、車両1が始動した時刻として記録し、停止時間のカウントを終了する。そして、初乗り判定部15は、カウントが継続した時間を、車両1の停止時間として算出する。なお、停止時間の算出は、初乗り判定部15が行ってもよいし、車内監視装置10に算出部(図示せず)を備え、この算出部が行ってもよい。ここで、車両1が始動した時刻とは、イグニッションがONにされた時刻のように、車両1のエンジンが始動した時刻だけでなく、イグニッションがOFFにされた状態で、車内に乗員2も報知対象3も存在しない車両1のドアがオープンにされる、乗員2又は報知対象3が車外からドアに触れる等、車両1の始動の準備を開始した時刻を含む。
さらに、初乗り判定部15は、算出した停止時間が、設定された時間(以下、設定時間という)以上であるか否かによって、初乗りであるか否かを判定する。例えば、親である乗員2がチャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから、自らが車両1に乗り込んで座席に座るというユースケースを考慮する場合、設定時間を、30分程度とすればよい。この設定時間は、買い物等の所用が終了した後の再度の車両1への乗り込み等、車両1を停止して報知対象3を車外へ連れ出し、その後、車両1へ初乗りするまでに車両1の停止時間が30分程度となることに基づく。つまり、初乗り判定部15は、算出した停止時間が設定された時間以上であれば、初乗りであると判定し、算出した停止時間が設定された時間未満であれば、初乗りでないと判定する。なお、設定時間は30分程度に限定されず、考慮するユースケースに基づいて適宜設定及び変更が可能である。
報知制御部17は、車両1と接続された機器である報知部200と接続されており、報知が必要であると判定した場合、報知部200を作動させて報知を行う。ここで、報知部200は、例えば、車両1に搭載されたスピーカ又はディスプレイの少なくとも一方でもよいし、乗員2が所持している携帯端末等であってもよいし、車両1に搭載されたハザードランプ又はホーン(クラクション)等であってもよい。報知制御部17により報知部200を作動させることで、車両1の乗員2又は車外の人間等に向けて報知を行う。なお、乗員2が所持している携帯端末に報知を行わせる場合、報知制御部17を通信部(図示せず)と接続し、報知制御部17と携帯端末との通信を行わせればよい。また、報知制御部17は、報知部200に報知を行わせるとともに、例えば、通信部から救急センター等に緊急通報を行わせてもよく、車両制御装置300と接続して空調等の車載機器の制御を行わせてもよい。
さらに、報知制御部17は、置去判定部16から、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かの判定結果を取得し、初乗り判定部15から、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かの判定結果を取得する。そして、報知制御部17は、報知の要否の判定に関する条件を満たすか否かによって、車内に報知対象3が置き去りにされていることを報知部200に報知させるか否かを判定し、報知の要否の判定に関する条件を満たせば、報知部200による報知が必要と判定する。以下、車内に報知対象3が置き去りにされていることを報知部200に報知させることが必要であるか否かを判定することを、報知の要否の判定という。
次に、報知制御部17による報知の要否の判定について説明する。乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、例えば、親である乗員2がチャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから、自らが車両1に乗り込んで座席に座るというユースケースのように、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車することが想定される。やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合、乗員2に、報知の煩わしさを感じさせないためには、報知制御部17は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かにより、異なる条件を用いて報知の要否を判定する必要がある。
そこで、報知制御部17は、設定された第1の条件を満たすと、報知が必要と判定する。さらに、報知制御部17は、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、第1の条件を満たすと、報知が必要と判定し、一方、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合、第1の条件に比して緩和された第2の条件を満たすと、報知が必要と判定する。すなわち、報知制御部17は、初乗り判定部15が、初乗りでないと判定した場合は、第1の条件を用いて報知の要否を判定し、初乗りであると判定した場合は、第1の条件に比して緩和された第2の条件を用いて報知の要否を判定する。このようにすると、報知対象3が置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
本実施の形態において、報知制御部17は、報知対象3が車内に置き去りにされている時間(以下、経過時間という)を置去判定部16から取得し、経過時間と、経過時間に関する許容範囲とを用いて報知の要否を判定する。報知制御部17は、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、第1の条件を満たせば、すなわち、経過時間が許容範囲外であれば報知が必要と判定し、初乗りであると判定した場合、第1の条件に比して緩和された第2の条件を満たせば、すなわち、経過時間が、第1の条件で用いた許容範囲よりも広い範囲を有する許容範囲外であれば報知が必要と判定する。以下、説明のため、第1の条件で用いる許容範囲を第1時間許容範囲といい、第2の条件で用いる許容範囲を第2時間許容範囲という。また、第1時間許容範囲と第2時間許容範囲とをまとめて、時間許容範囲ともいう。
第1時間許容範囲及び第2時間許容範囲の例について説明する。第1時間許容範囲は、例えば、許容できる経過時間の上限が5秒の場合、0秒以上5秒以下の範囲である。一方、第2時間許容範囲は、第1時間許容範囲よりも広い範囲であり、例えば、許容できる経過時間の上限が10秒の場合、0秒以上10秒以下の範囲である。なお、第2時間許容範囲の許容できる経過時間の上限は、第1時間許容範囲の許容できる経過時間の上限よりも大きい値となる。
次に、車内監視装置10の動作について説明する。図4は、実施の形態1に係る車内監視装置10の動作の例を示すフローチャートである。まず、車両情報取得部11は、車両制御装置300から車両が停止しているか否かを示す車両情報を取得する(ST101)。ここで、車両情報取得部11が取得する車両情報は、例えば、車両速度又はシフト位置等を示す情報である。
次に、車内情報取得部12は、センサ20又は車両制御装置300から乗員2の搭乗に関する搭乗情報を取得する(ST102)。そして、報知制御部17は、車両情報取得部11及び車内情報取得部12から取得した車両情報及び搭乗情報を用いて、車内の監視を開始させるか否かを判定する(ST103)。報知制御部17は、例えば、車両情報取得部11が取得した車両情報に車両1が停止している旨を示す情報が含まれ、車内情報取得部12が車両1のドアがオープンにされた等、乗員2又は報知対象3が車両1へ乗車又は車両1から降車する旨を示す搭乗情報を取得したら、車内の監視を開始させる(ST103;YES)。ここで、車内の監視とは、置去判定部16により車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定し、報知制御部17により報知の要否を判定することをいう。
報知制御部17は、車両情報に車両1が停止している旨を示す情報が含まれていない、又は乗員2の車両1への搭乗に関する搭乗情報を検知しなければ車内の監視をしないと判定し(ST103;NO)、前述のST101~ST103の処理を繰り返す。なお、報知制御部17は、車内情報取得部12が搭乗情報を取得したか否かにかかわらず、例えば、車両1が停止している間は車内の監視を行うようにしてもよい。
車内の監視を開始した後の処理について説明する。車内の監視を開始したら、初乗り判定部15は、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の少なくともいずれかから取得した情報を用いて、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する(ST104)。そして、初乗り判定部15は、初乗りであると判定した場合(ST104;YES)、初乗りフラグをONにする(ST105)。ここで、初乗りフラグは、初乗り判定部15に記録されていてもよいし、車内監視装置10と接続された記憶部(図示せず)に記録されてもよい。一方、初乗り判定部15は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでないと判定した場合(ST104;NO)、初乗りフラグをOFFにする(ST106)。
車内情報取得部12は、センサ20から車内情報を取得する(ST107)。そして、乗員検知部13及び報知対象検知部14は車内情報取得部12が取得した車内情報を用いて、それぞれ、車内の乗員2及び車内の報知対象3の検知を行う。
次に、置去判定部16は、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する(ST108)。置去判定部16は、乗員検知部13が車内の乗員2を検知した、又は報知対象検知部14が車内の報知対象3を検知しなかった場合、報知対象3が車内に置き去りにされていないと判定する(ST108;NO)。そして、ST108の処理に進み、乗員2及び報知対象3の検知を行う。なお、ST109の処理で車内に乗員2及び報知対象3も存在しないことが判明し、車内情報取得部12が、乗員2が車両1から離れたことを示す搭乗情報を取得した場合、車内の監視を終了してもよい。
一方、置去判定部16は、乗員検知部13が車内の乗員2を検知せず、報知対象検知部14が車内において報知対象3を検知した場合、報知対象3が車内に置き去りにされていると判定する(ST108;YES)。そして、置去判定部16は、経過時間のカウントを開始する(ST109)。ここで、報知対象3が車内に置き去りにされているとは、置き去り状態が継続しているだけでなく、乗員2によるドアのオープン等により、一時的に置き去り状態が解消されて、その後、再度置き去り状態となる場合も含む。また、一時的に置き去り状態が解消された場合は、置き去り状態が解消されている時間を経過時間から除外する、又は置き去り状態が解消されたらカウントをリセットすればよい。なお、経過時間のカウントは、置去判定部16が行ってもよいし、車内監視装置10の算出部が行ってもよい。
そして、報知制御部17は、報知の要否を判定する。ここで、報知制御部17は、初乗り判定部15又は記憶部に記録された初乗りフラグを参照し、初乗りフラグがONであるか否か(ST110)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを参照する。さらに、報知制御部17は、初乗りフラグがONである場合は、初乗りフラグがOFFである場合に比して緩和された条件を用いて報知の要否を判定する。以下では、報知制御部17が、初乗りフラグがOFFである場合は、経過時間が第1時間許容範囲外であるか否かにより報知の要否を判定し、初乗りフラグがONである場合は、経過時間が第1時間許容範囲よりも広い範囲を有する第2時間許容範囲外であるか否かにより報知の要否を判定する例について説明する。
初乗りフラグがOFFである(ST110;NO)、すなわち、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、報知制御部17は、置去判定部16から経過時間を取得し(ST111)、経過時間が第1時間許容範囲外であるか否かを判定する(ST112)。経過時間が第1時間許容範囲内である場合(ST112;NO)、ST111の処理に進み、報知制御部17は、経過時間を取得する。また、報知制御部17は、経過時間が第1時間許容範囲外である場合(ST112;YES)、第1の条件を満たすとして車両1と接続された報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。
なお、経過時間が第1時間許容範囲外であるとは、経過時間が第1時間許容範囲の上限を超えた場合をいい、経過時間が第1時間許容範囲内であるとは、経過時間が第1時間許容範囲の上限以下である場合をいう。また、報知部200から報知が行われている間に乗員検知部13が乗員2を検知した等、置き去り状態が解消されれば、報知部200の報知を終了させてもよい。
一方、初乗りフラグがONである(ST110;YES)、すなわち、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合、報知制御部17は、置去判定部16から経過時間を取得し(ST114)、経過時間が第2時間許容範囲外であるか否かを判定する(ST115)。経過時間が第2時間許容範囲内である場合(ST115;NO)、ST114の処理に進み、報知制御部17は、経過時間を取得する。
また、報知制御部17は、経過時間が第2時間許容範囲外である場合(ST115;YES)、第2の条件を満たすとして車両1と接続された報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。なお、経過時間が第2時間許容範囲外であるとは、経過時間が第2時間許容範囲の上限を超えた場合をいい、経過時間が第2時間許容範囲内であるとは、経過時間が第2時間許容範囲の上限以下である場合をいう。ここで、第2時間許容範囲は、第1時間許容範囲よりも広い範囲であるため、初乗りである場合、例えば、乗員2は、初乗りでないである場合に比して、報知対象3をチャイルドシート6に乗せてから報知されるまでの時間に猶予を得ることができる。
このように、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合は第1時間許容範囲を用い、初乗りであると判定した場合は第1時間許容範囲よりも広い範囲を有する第2時間許容範囲を用いて、報知の要否を判定する、すなわち、初乗りである場合は、初乗りでない場合に比して報知の要否を判定する条件が緩和されるため、乗員2に向けて報知されるまでに猶予が生まれる。これにより、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
次に、車内監視装置10の機能を実現するハードウェア構成について説明する。図5は、実施の形態1に係る車内監視装置10のハードウェア構成例を示す図である。車内監視装置10における車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の機能は、処理回路によって実現される。すなわち、車内監視装置10の、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17は、図5Aに示すように専用のハードウェアである処理回路10aであってもよいし、図5Bに示すようにメモリ10cに格納されているプログラムを実行するプロセッサ10bであってもよい。
図5Aに示すように、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17が専用のハードウェアである場合、処理回路10aは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の各部の機能それぞれを処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
図5Bに示すように、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17がプロセッサ10bである場合、各部の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ10cに格納される。プロセッサ10bは、メモリ10cに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の各機能を実現する。すなわち、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17は、プロセッサ10bにより実行されるときに、図4に示す各ステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ10cを備える。また、これらのプログラムは、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
ここで、プロセッサ10bとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、又はDSP(Digital Signal Processor)等のことである。メモリ10cは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスク、フレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、ミニディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクであってもよい。
なお、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、車内監視装置10における処理回路10aは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。また、車両情報取得部11、車内情報取得部12、乗員検知部13、報知対象検知部14、初乗り判定部15、置去判定部16、及び報知制御部17の少なくとも一部の機能を、外部サーバに実行させてもよい。
このように、車内の物体を検知するセンサ20から車内の状況を示す車内情報を取得する車内情報取得部12と、車内情報取得部12から取得した車内情報を用いて、車内の乗員2を検知する乗員検知部13と、車内情報取得部12から取得した車内情報を用いて、車内の報知対象3を検知する報知対象検知部14と、乗員2又は報知対象の車両1への乗車が、初乗りであるか否かを判定する初乗り判定部15と、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象が置き去りにされているか否かを判定する置去判定部16と、置去判定部16が、報知対象3が置き去りにされていると判定した場合、設定された第1の条件を満たすと、報知が必要と判定する報知制御部17と、を備え、報知制御部17が、初乗りである場合、初乗りでない場合の第1の条件に比して緩和された第2の条件を用いて、報知の要否を判定するものであると、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
なお、本実施の形態において、乗員検知部13が撮像装置21の撮像画像から車内の乗員2を検知し、報知対象検知部14が電波センサ22の距離データから車内の報知対象3を検知する例について説明したが、乗員検知部13及び報知対象検知部14は、それぞれ車内の乗員2及び報知対象3の検知に用いる車内情報として、撮像装置21の撮像画像及び電波センサ22の距離データのいずれを用いてもよく、撮像装置21の撮像画像及び電波センサ22の測定データの両方を用いてよい。例えば、乗員検知部13及び報知対象検知部14のそれぞれが、撮像装置21の撮像画像及び電波センサ22の測定データの両方を用いて車内の乗員2及び報知対象3を検知すれば、置去判定部16の判定結果の信頼性を向上できる。
また、初乗り判定部15が、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の全てと接続された例について説明したが、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の全てと接続することに限定しない。初乗り判定部15が、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定することができれば、すなわち、初乗りであるか否かの判定に必要な情報を取得できれば、乗員検知部13、報知対象検知部14、及び車両制御装置300の全てと接続しなくてもよい。
また、乗員検知部13及び報知対象検知部14がそれぞれ用いる車内情報は撮像装置21の撮像画像及び電波センサ22の距離データに限定しない。車内情報を取得するセンサ20を単一のものとして乗員2及び報知対象3を検知すれば、車両1に搭載する装置を簡略化できる。一方、車内情報を取得するセンサ20を撮像装置21及び電波センサ22等、複数のものとすれば、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果の信頼性を向上することができる。
さらに、乗員検知部13及び報知対象検知部14の少なくともいずれかにより、マイク等の音声センサから車内の検知対象から発せられた音声を取得するとともに、音声を発した検知対象の年齢を推定する等の解析をして、音声が乗員2から発せられたものであるか報知対象3から発せられたものであるかを判定してもよい。例えば、音声の発生源についての判定結果を、乗員検知部13及び報知対象検知部14のそれぞれの検知結果の補完に用いれば、検知結果の信頼性を向上できる。なお、乗員検知部13及び報知対象検知部14が、センサ20のうち、音声センサと異なる他のセンサから得られた車内情報では、乗員2も報知対象3も検知できなかったとしても、音声センサから得られた音声から報知対象3が車内に存在することを検知したら、置去判定部16により報知対象3が置き去りにされていると判定するようにしてもよい。このようにすれば、センサ20のうち、音声センサと異なる他のセンサの動作不良等により、報知対象3が検知できなかったとしても、音声センサが動作していれば、置去判定部16により、少なくとも報知対象3が置き去りにされているか否かの判定ができ、置き去り状態の検出漏れを防止できる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る車内監視装置30は、実施の形態1と同様に、センサ20から車内情報を取得する車内情報取得部12と、車内の乗員2を検知する乗員検知部13と、車内の報知対象3を検知する報知対象検知部14と、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する初乗り判定部15と、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する置去判定部16と、報知の要否を判定する報知制御部31とを備える。本実施の形態では、車内監視装置30が環境情報取得部32をさらに備える点について、実施の形態1と異なる。実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図6は、実施の形態2に係る車内監視システム101の構成例を示すブロック図である。環境情報取得部32は、車内又は車外の環境を検知する環境センサ23と接続されており、車内又は車外の環境を示す環境情報を取得する。環境情報とは、例えば、車内又は車外の、温度、一酸化炭素濃度、及び二酸化炭素濃度等である。また、環境センサ23とは、例えば、温度センサ、一酸化炭素濃度計、及び二酸化炭素濃度計等である。
報知制御部31は、環境情報取得部32が取得した環境情報を用いて報知の要否を判定する。すなわち、報知制御部31は、環境情報取得部32から車内又は車外の環境を示す環境情報を取得したら、環境情報が、許容範囲内であれば報知は必要ないと判定し、許容範囲外であれば報知が必要であると判定する。
ところで、夏場は車内が高温に、冬場は車内の温度が低温になる等、車両1がおかれた環境によっては比較的短時間で、車内が過酷な環境となる。乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、既に、乗員2又は報知対象3が乗車する車両1の内部が前述のように過酷な環境となっていることが想定される。そのため、例えば、親である乗員2がチャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから、自らが車両1の座席に座るというユースケースでは、報知対象3が過酷な環境となった車両1に、一時的に単独で乗車することになる。車内が過酷な環境であることに起因する報知が報知対象3を置き去りにするつもりがない乗員2に対しても行われてしまうことを防止するため、つまり、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合に、乗員2に報知の煩わしさを感じさせないためには、報知制御部31により、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合、初乗りでないと判定した場合に比して緩和された条件を用いて報知の要否を判定する必要がある。
なお、初乗り判定部15が、車両1の停止時間が設定時間であるか否かによって、初乗りであるか否かを判定する場合、すなわち、初乗り判定部15が、停止時間が設定時間以上であれば、初乗りであると判定し、停止時間が設定時間未満であれば初乗りでないと判定する場合、設定時間は、例えば10分程度とすればよい。前述のように、車両1がおかれた環境によっては比較的短時間で車内が過酷な環境となるため、買い物等の所用が終了した後の再度の車両1への乗り込み等、車両1を停止して報知対象3を車外へ連れ出し、その後、車両1へ初乗りするまでの時間が短時間であったとしても、初乗り時において、既に車内が過酷な環境となっている場合を考慮するためである。
本実施の形態において、報知制御部31は、環境情報取得部32から取得した環境情報と、環境情報に関する許容範囲とを用いて報知の要否を判定する。報知制御部31は、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、設定された第1の条件を満たせば、すなわち、環境情報が許容範囲外であれば報知が必要と判定し、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合、第1の条件に比して緩和された第2の条件を満たせば、すなわち、環境情報が、第1の条件で用いた許容範囲よりも広い範囲を有する許容範囲外であれば報知が必要と判定する。以下、説明のため、第1の条件で用いる許容範囲を第1環境許容範囲といい、第2の条件で用いる許容範囲を第2環境許容範囲という。また、第1環境許容範囲と第2環境許容範囲とをまとめて、環境許容範囲ともいう。
第1環境許容範囲及び第2環境許容範囲の例についてそれぞれ説明する。温度における第1環境許容範囲は、例えば、許容できる上限温度を30℃、許容できる下限温度を5℃とした場合、第1環境許容範囲は、5℃以上30℃以下の範囲である。ここで、温度における第1環境許容範囲は、車内にいる報知対象3の健康が保たれる範囲である。また、一酸化炭素濃度における第1環境許容範囲は、例えば、車内の一酸化炭素濃度の瞬間値が10ppm(parts per million)以下の範囲である。ここで、一酸化炭素濃度における第1環境許容範囲は、環境基本法の一酸化炭素の安全基準として、「連続する24時間における1時間値の平均は、10ppm以下であること」と定めていることに基づいている。そして、二酸化炭素濃度における第1環境許容範囲は、例えば、車内の二酸化炭素濃度が1000ppm以下の範囲である。ここで、二酸化炭素濃度における第1環境許容範囲は、二酸化炭素濃度が1000ppm以下であれば人間が不快、眠気等を感じる等の、体調の変化が起こらないと判断されることに基づいている。つまり、報知制御部31は、例えば、二酸化炭素濃度における第1環境許容範囲外であるか否かによって報知の要否を判定する場合、車内の二酸化炭素濃度が、1000ppmを超えれば、報知部200から報知させる。
一方、第2環境許容範囲は、第1環境許容範囲よりも広い範囲に設定される。温度における第2環境許容範囲は、例えば、上限の許容温度を35℃、下限の許容温度を0℃とした場合、許容温度範囲は、0℃以上35℃以下の範囲である。また、一酸化炭素濃度における第2環境許容範囲は、例えば、瞬間値が20ppm(parts per million)以下の範囲である。ここで、一酸化炭素濃度における第2環境許容範囲は、環境基本法の一酸化炭素の安全基準として、「連続する24時間における8時間値の平均は、20ppm以下であること」と定めていることに基づいている。そして、二酸化炭素濃度における第2環境許容範囲は、例えば、2000ppm以下の範囲である。つまり、報知制御部31は、例えば、二酸化炭素濃度における第2環境許容範囲外であるか否かによって報知の要否を判定する場合、車内の二酸化炭素濃度が、2000ppmを超えれば、報知部200から報知させる。なお、第1環境許容範囲及び第2環境許容範囲における、一酸化炭素濃度及び二酸化炭素濃度のそれぞれの下限は、例えば、大気中の一酸化炭素濃度及び二酸化炭素濃度程度とすればよい。
次に、車内監視装置30の動作について説明する。図7は、実施の形態2に係る車内監視装置30の動作例を示すフローチャートである。ここで、以下では実施の形態1に係る車内監視装置30の処理と同一のステップには、図4で示した符号と同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
車両情報取得部11は、車両1が停止しているか否かを示す車両情報を取得する(ST101)。そして、車内情報取得部12は、センサ20又は車両制御装置300から搭乗情報を取得する(ST102)。次に、報知制御部31は、車両情報及び搭乗情報を用いて、車内の監視を開始させるかを判定する(ST103)。
そして、報知制御部31が車内の監視を開始させると判定したら(ST103;YES)、初乗り判定部15は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する(ST104)。初乗り判定部15は、初乗りであると判定した場合(ST104;YES)、初乗りフラグをONにする(ST105)。また、初乗り判定部15は、初乗りでないと判定した場合(ST104;NO)、初乗りフラグをOFFにする(ST106)。そして、車内情報取得部12は、車内情報を取得する(ST107)。
次に、乗員検知部13及び報知対象検知部14は、車内情報取得部12が取得した車内情報を用いて、それぞれ、車内の乗員2及び車内の報知対象3の検知を行う。置去判定部16は、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する(ST108)。置去判定部16が、車内に報知対象3が置き去りにされていると判定した場合(ST108;YES)、報知制御部31は、初乗りフラグがONであるか否か(ST110)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを参照する。
そして、報知制御部31は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであれば、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合に比して、緩和された条件を用いて報知の要否を判定する。以下では、報知制御部31が、環境情報のうち、車内又は車外の温度を示す情報を用いて、報知の要否を判定する例について説明する。
初乗りフラグがOFFである(ST110;NO)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、報知制御部31は、環境情報取得部32から環境情報を取得し(ST201)、環境情報が第1環境許容範囲外であるか否かを判定する(ST202)。報知制御部31は、環境情報が第1環境許容範囲外である場合(ST202;YES)、第1の条件を満たすとして、車両1と接続された報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。ここで、第1環境許容範囲は、温度においては、例えば、5℃以上30℃以下の範囲である。環境情報が第1環境許容範囲内である場合(ST202;NO)、ST201の処理に進み、報知制御部31は環境情報を取得する。
一方、初乗りフラグがONである(ST110;YES)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか場合、報知制御部31は、環境情報取得部32から環境情報を取得し(ST203)、環境情報が第2環境許容範囲外であるか否かを判定する(ST204)。報知制御部31は、環境情報が第2環境許容範囲外である場合(ST203;YES)、第2の条件を満たすとして、報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。ここで、第2環境許容範囲は、温度においては、例えば、0℃以上35℃以下の範囲である。このように、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合に比して緩和された条件を用いて報知の要否を判定する。
乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、夏場は車内が高温に、冬場は車内の温度が低温になる等、過酷な環境となる可能性があるが、第2の条件は第1の条件に比して緩和された条件、すなわち、第2環境許容範囲は第1環境許容範囲よりも広い範囲を有するため、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、親である乗員2が、チャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから自らが車両1に乗車する等して、報知対象3が一時的に単独で過酷な環境となった車両1に乗車したとしても、乗員2は報知が行われるまでに猶予を得ることができる。これにより、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で過酷な環境となった車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
<変形例>
本実施の形態において、報知制御部31は、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、第1の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第1環境許容範囲外であれば報知が必要と判定し、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合、第1の条件に比して緩和された第2の条件を満たせば、すなわち、環境情報が、第1環境許容範囲よりも広い範囲を有する第2環境許容範囲外であれば報知が必要と判定する例について説明した。
しかしながら、報知制御部31の報知の要否の判定例は、前述の例に限らない。例えば、報知制御部31は、環境情報が、環境許容範囲外であるときに経過した時間(以下、逸脱時間という)を用いて、報知の要否を判定してもよい。この場合、報知制御部31は、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合、設定された第1の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が許容範囲外であれば報知が必要と判定し、初乗りであると判定した場合、第1の条件に比して緩和された第2の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が、第1の条件で用いた許容範囲よりも広い範囲を有する許容範囲外であれば報知が必要と判定すればよい。以下、説明のため、第1の条件で用いる許容範囲を第1逸脱許容範囲といい、第2の条件で用いる許容範囲を第2逸脱許容範囲という。また、第1逸脱許容範囲と第2逸脱許容範囲とをまとめて、逸脱許容範囲ともいう。
なお、逸脱時間は、環境情報が環境許容範囲外である状態が継続している時間であり、環境情報が一時的に環境許容範囲内となった場合は、環境情報が環境許容範囲内となった時間を逸脱時間から除外する、又は環境情報が環境許容範囲内となったらカウントをリセットすればよい。
第1逸脱許容範囲及び第2逸脱許容範囲の例について説明する。第1逸脱許容範囲は、例えば、許容できる逸脱時間の上限が5秒の場合、0秒以上5秒以下の範囲である。一方、第2逸脱許容範囲は、第1逸脱許容範囲よりも広い範囲であり、例えば、許容できる逸脱時間の上限が10秒の場合、0秒以上10秒以下の範囲である。なお、第2逸脱許容範囲の許容できる逸脱時間の上限は、第1逸脱許容範囲の許容できる逸脱時間の上限よりも大きい値となる。
また、報知制御部31は、環境情報が第1環境許容範囲外である場合に逸脱時間のカウントを行ってもよいし、環境情報が第2環境許容範囲外である場合に逸脱時間のカウントを行ってもよい。さらに、初乗り判定部15が初乗りでないと判定した場合は、報知制御部31により環境情報が第1環境許容範囲外である場合に逸脱時間のカウントを行い、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合は、報知制御部31により環境情報が第2環境許容範囲外である場合に逸脱時間のカウントを行ってもよい。以下では、報知制御部31は、初乗り判定部15が初乗りであると判定した場合も、初乗りでないと判定した場合も、環境情報が第1環境許容範囲外であれば逸脱時間のカウントを行う例を挙げて説明する。なお、逸脱時間のカウントは、報知制御部31が行ってもよいし、車内監視装置30の算出部が行ってもよい。
次に、車内監視装置30の動作について説明する。図8は、実施の形態2に係る車内監視装置30の変形例における動作例を示すフローチャートである。ここで、以下では実施の形態1に係る車内監視装置30の処理と同一のステップには、図4で示した符号と同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
車両情報取得部11は、車両1が停止しているか否かを示す車両情報を取得する(ST101)。そして、車内情報取得部12は、センサ20又は車両制御装置300から搭乗情報を取得する(ST102)。次に、報知制御部31は、車両情報及び搭乗情報を用いて、車内の監視を開始させるかを判定する(ST103)。
そして、報知制御部31が車内の監視を開始させると判定(ST103;YES)したら、初乗り判定部15は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する(ST104)。初乗り判定部15は、初乗りであると判定した場合(ST104;YES)、初乗りフラグをONにする(ST105)。また、初乗り判定部15は、初乗りでないと判定した場合(ST104;NO)、初乗りフラグをOFFにする(ST106)。そして、車内情報取得部12は、車内情報を取得する(ST107)。
次に、乗員検知部13及び報知対象検知部14は、車内情報取得部12が取得した車内情報を用いて、それぞれ、車内の乗員2及び車内の報知対象3の検知を行う。置去判定部16は、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する(ST108)。置去判定部16が、車内に報知対象3が置き去りにされていると判定した場合(ST108;YES)、報知制御部31は、環境情報取得部32から車内又は車外の環境を示す環境情報を取得し(ST201)、環境情報が第1環境許容範囲外であるか否かを判定する(ST205)。環境情報が第1環境許容範囲内である場合(ST205;NO)、ST201の処理に進み、一方、環境情報が第1環境許容範囲外である場合(ST205;YES)、次に説明する処理に進む。
報知制御部31は、環境情報が第1環境許容範囲外である場合、初乗りフラグがONであるか否か(ST110)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを参照する。そして、報知制御部31は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであれば、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合に比して、緩和された条件を用いて報知の要否を判定する。
初乗りフラグがOFFである(ST110;NO)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、報知制御部31は、逸脱時間を算出し(ST206)、逸脱時間が第1逸脱許容範囲外であるか否かを判定する(ST207)。報知制御部31は、逸脱時間が第1逸脱許容範囲外である場合(ST207;YES)、第1の条件を満たすとして、車両1と接続された報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。一方、逸脱時間が第1逸脱許容範囲内である場合(ST207;NO)、ST206の処理に進み、報知制御部31は逸脱時間を算出する。
一方、初乗りフラグがONである(ST110;YES)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか場合、報知制御部31は、逸脱時間を算出し(ST208)、逸脱時間が第2逸脱許容範囲外であるか否かを判定する(ST209)。報知制御部31は、逸脱時間が第2逸脱許容範囲外である場合(ST209;YES)、第2の条件を満たすとして、報知部200による報知が必要と判定し、報知部200から報知を行わせる(ST113)。一方、逸脱時間が第2逸脱許容範囲内である場合(ST209;NO)、ST208の処理に進み、報知制御部31は逸脱時間を算出する。このように、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合に比して緩和された条件を用いて報知の要否を判定する。
乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、夏場は車内が高温に、冬場は車内の温度が低温になる等、過酷な環境となる可能性があるが、第2の条件は第1の条件に比して緩和された条件、すなわち、第2逸脱許容範囲は第1逸脱許容範囲よりも広い範囲を有するため、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、報知が行われるまでの時間に猶予が生まれる。そのため、親である乗員2がチャイルドシート6に子供を乗せてから自らが車両1に乗車する等して、報知対象3が一時的に単独で過酷な環境となった車両1に乗車したとしても、乗員2は報知が行われるまでに猶予を得ることができる。これにより、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で過酷な環境となった車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
なお、本実施の形態において、環境情報が車内又は車外の温度を示す情報であり、報知制御部31が温度を報知の要否の判定に用いる例について説明したが、報知の要否の判定に用いる環境情報は温度に限定しない。環境情報は、車内又は車外の、温度、一酸化炭素濃度、及び二酸化炭素濃度等であり、報知の要否の判定に用いる環境情報は、車内又は車外の、温度、一酸化炭素濃度、及び二酸化炭素濃度のいずれかから選択可能である。例えば、報知制御部31は、車内又は車外の、温度、一酸化炭素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくともいずれかが環境許容範囲外となれば、報知が必要であると判定してもよい。この場合においても、報知制御部31は、初乗りでなければ、第1環境許容範囲を報知の要否の判定に用いて、初乗りであれば第1環境許容範囲よりも広い範囲を有する第2環境許容範囲を報知の要否の判定に用いればよい。
また、本実施の形態において、湿度計等の環境センサ23から車内又は車外の湿度をさらに取得し、報知の要否の判定に用いてもよい。この場合、環境情報取得部32は、環境センサ23から取得した温度と湿度とを用いて、車内又は車外における暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)を算出する。そして、報知制御部31は、環境情報として暑さ指数を取得し、暑さ指数が環境許容範囲外となれば報知が必要と判定する。このようにすれば、車内に置き去りにされた報知対象3が、熱中症に陥ることを未然に防げる。この場合においても、報知制御部31は、初乗りでなければ第1環境許容範囲を報知の要否の判定に用いて、初乗りあれば第1環境許容範囲よりも広い範囲を有する第2環境許容範囲を報知の要否の判定に用いればよい。なお、暑さ指数の算出は、環境情報取得部32が行ってもよいし、車内監視装置30の算出部(図示せず)が行ってもよい。
また、本実施の形態において、報知制御部31は、環境情報が環境許容範囲外であるか否かによって報知の要否を判定することに加え、実施の形態1のように、置去判定部16から経過時間を取得し、経過時間が時間許容範囲外であるか否かによって報知の要否を判定してもよい。この場合、報知制御部31は、報知の要否を経過時間及び環境情報を用いて判定し、経過時間又は環境情報のいずれかが、時間許容範囲外又は環境許容範囲外であれば報知が必要と判定すればよい。すなわち、報知制御部31は、初乗りでない場合、経過時間が第1時間許容範囲外、又は環境情報が第1環境許容範囲外であれば、第1の条件を満たすとして、報知が必要と判定し、初乗りである場合、経過時間が第2時間許容範囲外、又は環境情報が第2環境許容範囲外であれば、第2の条件を満たすとして、報知が必要と判定すればよい。このようにすれば、報知制御部31により、経過時間又は環境情報の一方が時間許容範囲又は環境許容範囲を逸脱せずに、経過時間又は環境情報の他方が時間許容範囲又は環境許容範囲を逸脱した場合にも、報知が必要と判定できるため、車内に置き去りにされた報知対象3の安全を担保できる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る車内監視装置50は、実施の形態1と同様に、センサ20から車内情報を取得する車内情報取得部12と、車内の乗員2を検知する乗員検知部13と、車内の報知対象3を検知する報知対象検知部14と、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定する初乗り判定部15と、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する置去判定部16と、報知の要否を判定する報知制御部51とを備える。本実施の形態では、報知制御部51により報知部200から報知を行わせる方法が、初乗りである場合と、初乗りでない場合とで異なる点について、実施の形態1と異なる。実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図9は、実施の形態3に係る車内監視システム102の構成例を示すブロック図である。本実施の形態において、車両1と接続された報知部200は、第1報知部201及び第2報知部202を有する。第1報知部201は、例えば、車両1に搭載されたハザードランプ、車両1に搭乗する乗員2が所持している携帯端末等である。また、第2報知部202は、車両1に搭載されたホーン等であり、少なくとも音による報知が可能なように構成されている。
報知制御部51は、それぞれ車両1と接続された第1報知部201及び第2報知部202を有する報知部200に報知を行わせる。例えば、第1報知部201がハザードランプであれば、第1報知部201を点灯させて車外への報知を行わせ、第1報知部201が携帯端末であれば、第1報知部201に通知を表示させて報知を行わせる等、第1報知部201に表示による報知を行わせる。また、例えば、第2報知部202は、車両1に搭載されたホーンであれば、警報を発し、音による車外への報知を行う。なお、第1報知部201が携帯端末であれば、報知制御部51は、第1報知部201を振動させて報知を行わせてもよい。このように、第2報知部202は、第1報知部201に比して、より乗員2又は車外の人間の注意を引き付けるように強調された報知を行う。以下、説明のため、第1報知部201による報知を第1報知といい、第2報知部202による報知を第2報知という。
報知制御部51による報知の要否の判定について説明する。以下では、報知制御部51が置去判定部16から経過時間を取得し、経過時間が許容範囲外であるか否かにより報知の要否を判定する例を挙げて説明する。乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、報知制御部51は、設定された第1の条件を満たせば、すなわち、経過時間が第1時間許容範囲外であれば、報知部200の第2報知部202からの報知が必要と判定する。一方、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件を満たせば、すなわち、経過時間が第1時間許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定する。
詳細は以下で説明するが、第2時間許容範囲は第1時間許容範囲よりも広い範囲を有するため、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、報知部200に第1報知を行わせた後に、第2報知を行わせることになる。ここで、報知制御部51により第1報知及び第2報知において、第1報知を、ハザードランプを点灯させる等、表示による報知とし、第2報知を、ホーンからの警報等、音による報知として、第2報知を、第1報知に比して強調された報知とすれば、乗員2は、第1報知が発せられた際には煩わしさを感じることなく、車内に報知対象3が置き去りにされていることを認知できるとともに、より注意が引き付けられる第2報知が行われる前に置き去り状態の解消を試みることができる。
次に、車内監視装置50の動作について説明する。図10は、実施の形態3に係る車内監視装置50の動作の一例を示すフローチャートである。また、実施の形態1に係る車内監視装置50の処理と同一のステップには、図4で示した符号と同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
車両情報取得部11は、車両1が停止しているか否かを示す車両情報を取得する(ST101)。そして、車内情報取得部12は、センサ20又は車両制御装置300から搭乗情報を取得する(ST102)。次に、報知制御部51は、車両情報及び搭乗情報を用いて、車内の監視を開始させるかを判定する(ST103)。
そして、報知制御部51が車内の監視を開始させると判定(ST103;YES)したら、初乗り判定部15は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かを判定し(ST104)、初乗りである場合(ST104;YES)、初乗りフラグをONにする(ST105)。一方、初乗り判定部15は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合(ST104;NO)、初乗りフラグをOFFにする(ST106)。そして、車内情報取得部12は、車内情報を取得する(ST107)。
次に、乗員検知部13及び報知対象検知部14は、車内情報取得部12が取得した車内情報を用いて、それぞれ、車内の乗員2及び車内の報知対象3の検知を行う。置去判定部16は、乗員検知部13及び報知対象検知部14の検知結果を用いて、車内に報知対象3が置き去りにされているか否かを判定する(ST108)。置去判定部16は、車内に報知対象3が置き去りにされていると判定した場合(ST108;YES)、経過時間のカウントを開始する(ST109)。そして、報知制御部51は、初乗りフラグがONであるか否か(ST110)、すなわち、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでないかを参照する。
初乗りフラグがOFFである場合(ST110;NO)、報知制御部51は、置去判定部16から経過時間を取得し(ST111)、経過時間が第1時間許容範囲外であるか否かを判定する(ST112)。そして、経過時間が第1時間許容範囲内であれば(ST112;NO)、ST111の処理に進み、報知制御部51は、経過時間を取得する。報知制御部51は、経過時間が第1時間許容範囲外であれば(ST112;YES)、第1の条件を満たすとして車両1と接続された報知部200が有する、第2報知部202による第2報知が必要と判定し、第2報知部202から第2報知を行わせる(ST301)。ここで、ST301の処理で、報知制御部51は、報知部200が有する第1報知部201及び第2報知部202の両方から報知を行わせてもよい。
一方、初乗りフラグがONである場合(ST110;YES)、報知制御部51は、置去判定部16から経過時間を取得し(ST114)、経過時間が第1時間許容範囲外であるか否かを判定する(ST302)。そして、経過時間が第1時間許容範囲内であれば(ST302;NO)、ST114の処理に進み、報知制御部51は、経過時間を取得する。報知制御部51は、経過時間が第1時間許容範囲外であれば(ST302;YES)、第1の条件を満たすとして報知部200が有する、第1報知部201による第1報知が必要と判定し、第1報知部201から第1報知を行わせる(ST303)。
次に、報知制御部51は、経過時間を取得し(ST304)、経過時間が、第1時間許容範囲よりも広い範囲を有する、第2時間許容範囲外であるか否かを判定する(ST305)。ここで、ST112及びST305の処理において、報知制御部51は、それぞれ第1時間許容範囲及び第2時間許容範囲を用いて、第2報知を行わせるか否かを判定するが、第2時間許容範囲は、第1時間許容範囲よりも広い範囲を有するため、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、初乗りでない場合よりも、乗員2は第2報知が行われるまでの長い時間の猶予を得ることができる。また、ST305の処理に進む前に第1報知を終了させてもよいが、少なくとも後述する第2報知の処理に進むまでは、第1報知を継続することが好ましい。このようにすると、第1報知を認知した乗員2は、第1報知よりもより注意を引き付ける報知である第2報知が行われる前に、報知対象3が置き去りにされていることを認知でき、置き去り状態を解消することができる。
経過時間が第2時間許容範囲内である場合(ST305;NO)、ST304の処理に進み、報知制御部51は、経過時間を取得する。報知制御部51は、経過時間が第2時間許容範囲外である場合(ST305;YES)、第2の条件を満たすとして報知部200が有する第2報知部202による第2報知が必要と判定し、第2報知部202から第2報知を行わせる(ST306)。
ここで、第2時間許容範囲は、第1時間許容範囲よりも広い範囲を有するため、第1時間許容範囲と第2時間許容範囲との差分の時間、乗員2は、第1報知が行われてから第2報知が行われるまでの猶予を得ることができる。また、第1報知を表示による報知とすれば、急に警報が発せられる等の乗員2が驚くような報知方法ではないため、乗員2の感情の変化に与える影響が小さく、報知による煩わしさを解消できる。
なお、車内監視装置50の動作例として、上述の説明では、報知制御部51により経過時間を用いて報知の要否を判定する例について説明したが、実施の形態2のように報知の要否は環境情報を用いて判定してもよい。この場合、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、報知制御部51は、第1の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第1環境許容範囲外であれば、報知部200の第2報知部202からの報知が必要と判定し、一方、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第1環境許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第2環境許容範囲外であれば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定する。
また、実施の形態2のように報知の要否は逸脱時間を用いて判定してもよい。この場合、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、報知制御部51は、第1の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が第1逸脱許容範囲外であれば、報知部200の第2報知部202からの報知が必要と判定し、一方、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が第1逸脱許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が第2逸脱許容範囲外であれば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定する。
また、報知制御部51は、報知の要否を経過時間と、環境情報の両方を用いて判定してもよい。報知制御部51により、経過時間及び環境情報を用いて報知の要否を判定する場合、経過時間及び環境情報が、それぞれ時間許容範囲外であるか否か及び環境許容範囲外であるか否かにより報知の要否を判定すればよい。図11は、実施の形態3に係る報知制御部51の動作例を説明する説明図である。図11には、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合における、報知制御部51の報知の要否の判定と報知方法との対応図を示している。図11の例に示すように、例えば、初乗りである場合は、報知制御部51により、経過時間が、第1時間許容範囲外であるか否か、又は第2時間許容範囲外であるか否かと、環境情報が、第1環境許容範囲外であるか否か、又は第2環境許容範囲外であるか否かとを、それぞれ判定し、それぞれの判定結果に応じて異なる報知方法で報知部200から報知を行わせると、乗員2は報知部200からの報知を認識すれば現在の車内の状況を把握することができる。
なお、図11には、経過時間が、第1時間許容範囲外かつ第2時間許容範囲内であり、環境情報が、第1環境許容範囲外かつ第2環境許容範囲内である場合は、報知制御部51は、第1報知が必要と判定し、経過時間が、第1時間許容範囲外かつ第2時間許容範囲内であり、環境情報が、第2環境許容範囲外である場合、及び経過時間が、第2時間許容範囲外であり、環境情報が、第1環境許容範囲外かつ第2環境許容範囲内である場合は、報知制御部51は、第2報知が必要と判定し、経過時間が、第2時間許容範囲外であり、環境情報が、第2環境許容範囲外である場合は、報知制御部51は、第1報知及び第2報知の両方が必要と判定する例を示している。
このように、報知制御部51は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、経過時間又は環境情報が、第1時間許容範囲外又は第1環境許容範囲外であれば、第1の条件を満たすとして第2報知が必要と判定し、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、経過時間又は環境情報が、第1時間許容範囲外又は第1環境許容範囲外であれば、第1の条件を満たすとして第1報知が必要と判定し、第2時間許容範囲外又は第2環境許容範囲外であれば、第2の条件を満たすとして第2報知が必要と判定するため、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、乗員2は、第1報知に比して強調された報知方法である第2報知が行われるまでの猶予を得ることができ、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
また、本実施の形態において、報知制御部51は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合、第1の条件を満たせば第2報知が必要と判定し、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、第1の条件を満たせば第1報知が必要と判定する例について説明した。上述の説明では、報知制御部51は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りであるか否かによらず、それぞれ第1の条件を用いた報知の要否の判定を行うが、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、第1の条件に替えて、第1の条件と異なる条件を用いて報知の要否の判定を行ってもよい。この場合、第3の条件は、第2の条件に比して厳しい条件であればよい。
第3の条件が、第2の条件に比して厳しいとは、報知制御部51が、例えば、時間許容範囲を用いて報知の要否を判定する場合、第3時間許容範囲は、第2時間許容範囲よりも狭い範囲を有していることをいう。また、報知制御部51が、例えば、環境許容範囲を用いて報知の要否を判定する場合、第3環境許容範囲は、第2環境許容範囲よりも狭い範囲を有していることをいう。さらに、報知制御部51が、例えば、逸脱許容範囲を用いて報知の要否を判定する場合、第3逸脱許容範囲は、第2逸脱許容範囲よりも狭い範囲を有していることをいう。
また、第3の条件は第1の条件に比して緩和された条件である、つまり、第3時間許容範囲は、第1時間許容範囲よりも広い範囲を有し、第3環境許容範囲は、第1環境許容範囲よりも広い範囲を有し、また、第3逸脱許容範囲は、第1逸脱許容範囲よりも広い範囲を有すると好ましい。このようにすると、乗員2は、第3の条件も第1の条件に比して緩和された条件となり、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合に第2報知が行われるまでの時間及び環境に猶予を得ることができ、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知できるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
報知制御部51が、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合の報知の要否の判定例について説明する。乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件に替えて第3の条件を満たせば、すなわち、経過時間が第3時間許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、すなわち、経過時間が第2時間許容範囲外であれば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定してもよい。
一方、報知制御部51が環境情報を用いて報知の要否を判定する場合も同様に、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件に替えて、第3の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第3環境許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、すなわち、環境情報が第2環境許容範囲外であれば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定すればよい。
さらに、報知制御部51が逸脱時間を用いて報知の要否を判定する場合も同様に、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合、報知制御部51は、第1の条件に替えて、第3の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が第3逸脱許容範囲外であれば、報知部200が有する第1報知部201からの報知が必要と判定し、さらに、第2の条件を満たせば、すなわち、逸脱時間が第2逸脱許容範囲外であれば、報知部200が有する第2報知部202からの報知が必要と判定すればよい。
なお、本実施の形態において、第1報知を表示による報知とし、第2報知を音による報知とする例について説明したが、第2報知が第1報知に比して強調された報知方法であれば、上述の例に限定しない。例えば、第1報知部201及び第2報知部202をいずれも車両1に搭載されたホーンとし、第1報知及び第2報知をそれぞれホーンの警報による報知としてもよい。この場合、報知制御部51により、第1報知と第2報知とで異なる警報パターンで報知を行わせる、又は第1報知と第2報知とで警報の音量を変更する等すればよい。
なお、実施の形態1~3において、親である乗員2がチャイルドシート6に報知対象3である子供を乗せてから、自らが車両1に乗り込んで座席に座るという乗車時のユースケースについて報知の煩わしさを解消できる例について説明したが、降車時においても同様に、車内監視装置によって報知の煩わしさを解消できる。前述のように、初乗り時にチャイルドシート6に子供を乗せる動作が発生した場合、降車時においても、親である乗員2が降車して、チャイルドシート6から報知対象3である子供を降ろすというユースケースが発生する。例えば、実施の形態1で説明したように、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、報知制御部により、経過時間が第1時間許容範囲よりも広い範囲を有する第2時間許容範囲外であるか否かにより報知の要否を判定させれば、乗員2は、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りでない場合に比して、自らが降車してから報知されるまでの猶予の時間が長くなる。このように、報知制御部により、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである場合は、初乗りでない場合に比して緩和された条件を用いて、報知の要否を判定すれば、降車時においても、報知対象3が車内に置き去りにされていることを報知することができるとともに、やむを得ず、報知対象3が一時的に単独で車両1に乗車する場合には報知の煩わしさを解消できる。
また、実施の形態1~3において、初乗り判定部15が、車両1の停止時間が設定時間以上であるか否かにより、初乗りであるか否かを判定する例について説明したが、初乗り判定部15が、車両1の停止時間が設定時間以上であるか否かにより、初乗りであるか否かを判定する場合、初乗りであるか否かだけでなく、乗員2又は報知対象3の車両1への乗車が初乗りである可能性を判定してもよい。例えば、初乗り判定部15が停止時間との比較に用いる設定時間を複数設け、停止時間が複数設けられた設定時間のそれぞれを超えれば初乗りの可能性が高いとしてもよい。初乗りの可能性が高くなるにつれて、つまり、車両1の停止時間が長くなるにつれて、報知制御部による報知の要否の判定に関する条件を段階的に緩和させてもよい。
また、本明細書中に開示する各実施の形態は、その範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることが可能であり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。