JP7365785B2 - 補強材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
セルロース繊維からなる短冊状の成形体が捩じられてなり、
前記セルロース繊維は、セルロースナノファイバーを30質量%以上含む、
ことを特徴とする補強材。
前記セルロースナノファイバーは、平均繊維径が10~100nmで、
前記補強材は、密度が0.95~1.50g/cm3である、
請求項1に記載の補強材。
前記セルロース繊維は、前記セルロースナノファイバーと共にパルプを含み、
前記セルロースナノファイバー及び前記パルプの配合質量比が40~9900:100である、
請求項1又は請求項2に記載の補強材。
前記パルプは、平均繊維径が10~100μm、フリーネスが400~750mlで、かつ前記セルロース繊維中の5~70質量%を占める、
請求項3に記載の補強材。
前記短冊状の成形体は、幅1~1000mm、かつ厚さ1~300μmである、
請求項1~4のいずれか1項に記載の補強材。
セルロースナノファイバーを30質量%以上含むセルロース繊維のスラリーをプレス及び乾燥して成形体を得、この成形体を短冊状に細断し、液体で濡らしてから捩じる、
ことを特徴とする補強材の製造方法。
前記プレス及び前記乾燥は前記成形体の厚さが1~300μmになるように行い、前記細断は前記成形体の幅が1~1000mmになるように行う、
請求項6に記載の補強材の製造方法。
前記液体は、水又は撥水性樹脂である、
請求項6又は請求項7に記載の補強材の製造方法。
セルロースナノファイバーは、セルロース繊維の水素結合点を増やし、もって成形体の強度を向上する役割を有する。加えて、セルロースナノファイバーは、成形体の表面を平滑化する役割を有する。したがって、本形態の成形体(補強材)に撥水性樹脂を含ませる場合は、当該撥水性樹脂を含ませることと相まって液体が成形体内に浸透するのを抑制する役割を有する。この点、成形体内に液体が浸透すると、補強材の強度が低下する場合がある。
まず、固形分濃度0.01~0.1質量%のセルロースナノファイバーの水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t-ブタノール20mlで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて3,000倍~30,000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。具体的には、観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。そして、計測値の中位径を平均繊維径とする。
パルプは、セルロース繊維スラリーの脱水性を大幅に向上する役割を有する。また、パルプは、成形体の強度を向上する役割も有する。
まず、固形分濃度0.01~0.1質量%のパルプの水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t-ブタノール20mlで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて100倍~1000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。具体的には、観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。そして、計測値の中位径を平均繊維径とする。
ミクロフィブリル化セルロースは、脱水性を担保しつつ、水素結合点を増加し、成形体の引張弾性率を向上させる役割を有する。
撥水性樹脂とは、成形体の内部に水分が浸透するのを抑止する樹脂をいう。セルロース繊維としてセルロースナノファイバーを含む場合は、湿潤紙力剤を使用して成形体(原紙)を耐水化処理しても成形体が水に濡れると当該成形体の強度が極端に低下する。しかしながら、撥水性樹脂を使用して成形体の内部に水分が浸透するのを抑止すると、当該成形体の強度が極端に低下するおそれがなくなる。
本形態の補強材を製造するにあたっては、セルロースナノファイバー、パルプ、ミクロフィブリル化セルロース等を含むセルロース繊維のスラリーから湿紙を形成し、この湿紙をプレス及び乾燥して成形体を得、この成形体を短冊状に細断し、液体で濡らしてから捩じる。ここで、捩じるとは、短冊状の成形体の両端をつかんで互いに逆方向にまわすことをいう。好ましくは、長さ(長手方向の長さ)10cm当たり、好ましくは5回転以上、より好ましくは7~100回転、特に好ましくは9~50回転まわす。
まず、セルロース繊維のスラリー(濃度2質量%)を遠心分離機(条件:3000G、15分)によって脱水し、得られた脱水物の質量を測定する。次に、当該脱水物を完全に乾燥し、得られた乾燥物の質量を測定する。そして、保水度(%)=(脱水物の質量-乾燥物の質量)/セルロース繊維スラリーの質量×100とする。
セルロース繊維のスラリーを吸水基材の上の金網(300メッシュ、幅10cm×長さ10cm×厚さ2mm)に塗工し、2分間放置する。そして、自重脱水性=2分間放置後の固形分濃度/塗工前の固形分濃度とする。
以上のようにして得られた成形体の厚さは、好ましくは1~300μm、より好ましくは40~250μm、特に好ましくは80~200μmである。成形体の厚さが1μmを下回ると、最終的に得られる補強材の強度が不十分であるとされるおそれがある。他方、成形体の厚さが300μmを上回ると、成形体が固くなり、捩って単軸状に加工する際に、所望する捩り数に捩れない等の不具合が生じるおそれがある。
本形態の補強材は、以上の成形体を短冊状に細断し、液体で濡らしてから捩じることで製造することができる。
本形態の補強材は、例えば下記のものが挙げられる。
有機材料としては、樹脂(例えば熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂など)、ゴム(例えば天然ゴム、合成ゴムなど)に代表される、任意形状に成形加工可能なものが挙げられる。
無機材料としては、セメント系材料(例えばセメント、モルタル、コンクリートなど)、セラミックス系材料(例えばガラス、粘土、アルミナ等に代表されるファインセラミックスなど)に代表される、任意形状に成形加工可能なものが挙げられる。
上記の有機材料、無機材料について、繊維や粒子等と複合化したものや、化学構造が似ているもの同士を複合化したアロイ化合物などが挙げられる。
まず、原料パルプ(LBKP:水分98質量%)をリファイナーで予備叩解し、MFCのスラリー(水分散液:濃度2.5質量%)を得た。次に、このMFCスラリーを高圧ホモジナイザーで解繊(微細化)し、CNFのスラリー(水分散液:濃度2.0質量%)を得た。なお、リファイナーでの処理及び高圧ホモジナイザーでの処理は、いずれも複数回の循環処理とした。得られたCNFの物性は、平均繊維径30nm、保水度348%、結晶化度75%であった。得られたCNFのスラリーは、パルプ(LBKP:水分98質量%、平均繊維径20μm、フリーネス557ml)と固形分換算で配合質量比が400:100になるよう混合し、固形分濃度2.0質量%のスラリーを調製した。
(エポキシ樹脂を用いた試験例)
(1)熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(コニシ株式会社製2液常温硬化型エポキシ樹脂系接着剤)を、JIS-K6251で定める引張2号型ダンベル状と同じ形状にくり抜いた型(厚み2mm)へ、型容積の半分量を流し込み、ここに紐状の補強材(幅5mmの短冊を上記と同じ条件で紐状に加工)を、張った状態で長軸方向と平行となるように1本設置し、さらに、エポキシ樹脂を型容積の半分量を流し込んだ。流し込んだ後に、室温で3時間静置することでエポキシ樹脂を硬化させ、補強材入りエポキシ樹脂を作製した(試験例20)。
前述(1)における補強材を、短冊状のCNF成形体(幅5mm)に変えた点以外、前述の(1)と同条件とした(試験例19)。
前述(1)における補強材を、短冊状の紙(幅5mm)に変えた点以外、前述の(1)と同条件とした(試験例17)。
前述(1)における補強材を、紐状の紙(幅5mmの短冊を上記と同じ条件で紐状に加工)に変えた点以外、前述の(1)と同条件とした(試験例18)。
なお、前述(1)において、紐又は短冊状の紙や、紐又は短冊状のCNF成形体を設置しなかった(すなわち補強材無し)点以外、前述の(1)と同条件とした(試験例16)。
(2)セメント(トーヨーマテラン株式会社製インスタントセメント)に水を対セメント重量0.8倍添加して1分間スパチュラで撹拌して全体をなじませた後に、JIS-K6251で定める引張2号型ダンベル状と同じ形状にくり抜いた型(厚み3mm)へ、型容積の半分量を流し込み、ここに紐状の補強材(幅5mmの短冊を上記と同じ条件で紐状に加工)を、張った状態で長軸方向と平行となるように1本設置し、さらに、エポキシ樹脂を型容積の半分量を流し込んだ。流し込んだ後に、室温で3時間静置することでセメントを硬化させ、補強材入りセメントを作製した(試験例15)。
前述(2)における補強材を、短冊状の紙(幅5mm)に変えた点以外、前述の(2)と同条件とした(試験例12)。
前述(2)における補強材を、紐状の紙(幅5mmの短冊を上記と同じ条件で紐状に加工)に変えた点以外、前述の(2)と同条件とした(試験例13)。
なお、前述(2)において、紐又は短冊状の紙や、紐又は短冊状のCNF成形体を設置しなかった(すなわち補強材無し)点以外、前述の(2)と同条件とした(試験例11)。
Claims (8)
- セルロース繊維からなる短冊状の成形体が長手方向の長さ10cm当たり7~100回転捩じられてなり、
前記セルロース繊維は、セルロースナノファイバーを30質量%以上含み、
前記セルロースナノファイバーの結晶化度が60~86%である、
ことを特徴とする補強材。 - 前記セルロースナノファイバーは、平均繊維径が10~100nmで、
前記補強材は、密度が0.95~1.50g/cm3である、
請求項1に記載の補強材。 - 前記セルロース繊維は、前記セルロースナノファイバーと共にパルプを含み、
前記セルロースナノファイバー及び前記パルプの配合質量比が40~9900:100である、
請求項1又は請求項2に記載の補強材。 - 前記パルプは、平均繊維径が10~100μm、フリーネスが400~750mlで、かつ前記セルロース繊維中の5~70質量%を占める、
請求項3に記載の補強材。 - 前記短冊状の成形体は、幅1~1000mm、かつ厚さ1~300μmである、
請求項1~4のいずれか1項に記載の補強材。 - セルロースナノファイバーを30質量%以上含むセルロース繊維のスラリーをプレス及び乾燥して成形体を得、この成形体を短冊状に細断し、液体で濡らしてから長手方向の長さ10cm当たり7~100回転捩じり、
前記セルロースナノファイバーの結晶化度が60~86%である、
ことを特徴とする補強材の製造方法。 - 前記プレス及び前記乾燥は前記成形体の厚さが1~300μmになるように行い、前記細断は前記成形体の幅が1~1000mmになるように行う、
請求項6に記載の補強材の製造方法。 - 前記液体は、水又は撥水性樹脂である、
請求項6又は請求項7に記載の補強材の製造方法。
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| JP2016141899A (ja) | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 大建工業株式会社 | 筒撚り撚糸、筒撚り撚糸の製造方法、畳表、及び畳表の製造方法 |
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