100nM抗ヒトTCRα/β抗体(クローンBW242/412)(黒色)及び100nM抗ヒトCD3抗体(クローンOKT-3)(灰色)を使用した、トランスフェクトCHO、HEK293、及びLiana細胞株におけるヒトTCR/CD3及びヒトCD3の発現の評価。MCF値(平均チャンネル蛍光)を各々の細胞株についてプロットした。X軸は細胞型及びトランスフェクトされた遺伝子を表す;CD3はCD3複合体(イプシロン、デルタ、ガンマ、及びゼータ鎖)を用いたトランスフェクションを示し、huTCRはTCRα/β鎖を用いたトランスフェクションを示し、ここで使用される可変ドメインは括弧の間にある。
抗非ヒト霊長類/ラットTCRα/β抗体クローンR73;抗ヒトTCRα/β抗体(黒丸)及び無関係の抗卵リゾチームナノボディ(cAblys)(白丸)を使用した可溶性組換えカニクイザルTCRα/βタンパク質の品質評価。OD値を ナノボディの濃度に対してプロットした。
CHO-K1細胞で発現されたヒトTCR/CD3(図3A)及び初代ヒトT細胞(図3B)への一価抗TCRナノボディT0170055A02の用量依存的結合。CHO-K1細胞で発現されたヒトTCR/CD3(図3C)及び初代ヒトT細胞(図3D)への一価抗TCRナノボディT0170056G05の用量依存的結合。MCF値(平均チャンネル蛍光)をナノボディの濃度に対してプロットした。
HEK293HヒトTCR(2IAN/CD3(黒丸)、HEK293HヒトCD3(十字)、及びHEK293H参照細胞株(白丸)への一価抗TCRナノボディT0170055A02(図4A)及びT0170056G05(図4B)の用量依存的結合(図4B)。MCF値(平均チャンネル蛍光)をナノボディの濃度に対してプロットした。
可溶性組換えヒトTCRα/β(2XN9)-ジッパータンパク質への一価抗TCRナノボディT0170055A02(図4A、黒丸)及びT0170056G05(図4B、黒丸)並びに無関係のナノボディ(図4A及び図4B、白丸)の用量依存的結合。450nmでのODをナノボディの濃度に対してプロットした。
Octet RED384機器でのBioLayer Interferometryを介した可溶性組換えヒトTCRα/β(2XN9)-ジッパータンパク質相互作用に関するT01700055A02(図6A)及びT01700056G05(図6B)の動態解析。適用した分析物濃度は、1000、333、111、37、12.3、4.1、及び1.4nMであった。動態データへのラングミュア適合を、黒線を用いて示しているのに対し、センサーグラムを灰色線により提示している。
可溶性組換えカニクイザルTCRα/β-ジッパータンパク質への一価抗TCRナノボディT0170055A02(図7A、黒丸)及びT0170056G05(図7B、黒丸)並びに無関係のナノボディ(図7A及び図7B、白丸)の用量依存的結合。450nmでのODをナノボディの濃度に対してプロットした。
Octet RED384機器でのBioLayer Interferometryを介した可溶性組換えカニクイザルTCRα/β-ジッパータンパク質相互作用へのT0170055A02(図8A)及びT0170056G05(図8B)の動態解析。適用した分析物濃度は、1000、333、111、37、12.3、4.1、及び1.4nMであった。動態データへのラングミュア適合を、黒線を用いて示しているのに対し、センサーグラムを灰色線により提示している。
ビーズ結合一価抗TCRナノボディのT細胞活性化データ(図9A)。溶液中に提示された一価抗TCRナノボディのT細胞活性化データ(図9B)。活性化を初代ヒトT細胞上のCD69上方調節をモニターすることにより測定した。MCF値(平均チャンネル蛍光)を各々のナノボディについてプロットした。
フローサイトメトリーにおける抗CD123抗体(BD Biosciences、カタログ番号554527)(黒色)及びアイソタイプ対照(eBioscience、カタログ番号16-4724-85)、続いてPE標識ヤギ抗マウス(Jackson Immunoresearch lab.Inc.、カタログ番号115-116-071)(灰色)を使用した、HEK293 Flp-In、HEK293 Flp-InカニクイザルCD123、CHO Flp-In、及びCHO Flp-InヒトCD123でのヒトCD123発現の発現の評価。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を各々の細胞株についてプロットした。
フローサイトメトリーにおけるAPC標識抗CD123抗体(BD Biosciences、カタログ番号560087)(黒色)及びAPC標識アイソタイプ対照(Biolegend、カタログ番号400220)(灰色)を使用した、U-937、MOLM-13、KG1a、及びNCI-H929細胞でのヒトCD123発現の評価。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を各々の細胞株についてプロットした。
MOLM-13細胞(図12A)及びKG1a細胞(図12C)への一価抗CD123ナノボディA0110056A10の用量依存的結合。MOLM-13細胞(図12B)及びKG1a細胞(図12D)への一価抗CD123ナノボディA0110055F03の用量依存的結合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
Flp-In親CHO細胞(白抜き記号)及びヒトCD123トランスフェクトCHO細胞(黒塗り記号)へのAlexa647標識A0110056A10の用量依存的結合(図13A)。Flp-In親HEK細胞(白抜き記号)及びカニクイザルCD123トランスフェクトHEK細胞(黒塗り記号)へのAlexa647標識A0110056A10の用量依存的結合(図13B)。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
Flp-In親CHO細胞(白抜き記号)及びヒトCD123トランスフェクトCHO細胞(黒塗り記号)へのA0110055F03の用量依存的結合(図14A)。Flp-In親HEK細胞(白抜き記号)及びカニクイザルCD123トランスフェクトHEK細胞(黒塗り記号)へのAl110055F03の用量依存的結合(図14B)。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
MOLM-13細胞(図15A)への及びヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞(図15B)での一価抗CD123ナノボディA0110056A10-Alexa 647の用量依存的結合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
MOLM-13細胞(図16A)での及びヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞上(図16B)でのヒトCD123への結合についての、一価ナノボディA0110056A10(四角)及びA0110055F03(丸)とAlexa 647標識A0110056A10との用量依存的競合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
MOLM-13細胞(図17A)での及びヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞(図17B)でのヒトCD123へのAPC標識マウス抗ヒトCD123(クローン7G3)抗体の用量依存的結合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
huCD123をトランスフェクトしたMOLM-13細胞(図18A)で又はCHO Flp-In細胞(図18B)で発現されたCD123への結合についての、一価ナノボディA0110056A10(四角)及びA0110055F03(丸)とAPC標識マウス抗ヒトCD123(クローン7G3)抗体との用量依存的競合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
自家ビオチン化CD123組換えタンパク質(R&D Systems、カタログ番号301-R3/CF)へのマウス抗ヒトCD123(クローン7G3)抗体の用量依存的結合。450nmでのODを濃度に対してプロットした。
ELISAにおけるCD123タンパク質への結合についての、一価抗CD123ナノボディA0110056A10(四角)及びA0110055F03(黒丸)とマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)(BD Biosciences、カタログ番号554527)との用量依存的競合(図20A)。溶液中(星印)の無関係の抗卵リゾチームナノボディcAbLys(白丸)及びマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)をそれぞれ陰性対照及び陽性対照として置いた(図20B)。450nmでのODを濃度に対してプロットした。
MOLM-13細胞(図21A)への、ヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞(図21B)への、及びカニクイザルCD123トランスフェクトHEK Flp-In細胞(図21C)への一価抗CD123ナノボディA0110056A10-Alexa 647の用量依存的結合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
MOLM-13細胞で発現されたCD123(図22A)及びCHO Flp-In細胞にトランスフェクトされたhuCD123(図22C)又はHEK Flp-In細胞にトランスフェクトされたcyCD123(図22B)への結合についての、多価CD123/TCR結合ポリペプチドとAlexa647-A0110056A10との用量依存的競合。無関係の多価ポリペプチドT017000129を陰性対照として置いた。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
CHO-K1細胞で発現されたヒトTCR/CD3への結合についての、多価CD123/TCR結合ポリペプチドとビオチン化-T0170056G05との用量依存的競合。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
HSC-Fで発現されたCD3/TCRへの結合についての、多価CD123/TCR結合ポリペプチドとT017000099との用量依存的競合。一価Hisタグ付きT017000125を陽性対照として置いた。MFI値(チャネル蛍光強度中央値)を濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123発現MOLM-13細胞の用量依存的なリダイレクトヒトエフェクターT細胞死滅。A0110056A10、T017000132、及びT017000129を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123発現KG1a細胞の用量依存的なリダイレクトヒトエフェクターT細胞死滅。A0110056A10、T017000129、及びT017000132を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123陽性MOLM-13細胞の用量依存的なリダイレクトカニクイザルエフェクターT細胞死滅。A0110056A10を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比8を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123陽性KG1a細胞の用量依存的なリダイレクトカニクイザルエフェクターT細胞死滅。いくつかの無関係な構築物を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
72時間のインキュベーション時間後のヒトCD123陽性MOLM-13細胞のリダイレクトカニクイザルエフェクターT細胞死滅の間でのCD4/CD8+ゲートT細胞での多価CD123/TCR結合ポリペプチドによる用量依存的なT細胞活性化(CD25上方調節)。CD4/CD8+ゲートT細胞内のMFI(平均蛍光強度)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比15:1を使用した、T017000139(黒色菱形)によるxCELLienceベースのアッセイにおけるヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞の用量依存的なリダイレクトヒトエフェクターT細胞死滅。一価ナノボディA0110056A10、T0170056G05、及び無関係の構築物T017000129を陰性対照として置いた。50時間のインキュベーション時間後の細胞指数(CI)を多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比15:1を使用したxCELLigenceベースのアッセイにおけるCD123陰性CHO Flp-In参照細胞株を使用したリダイレクトヒトエフェクターT細胞死滅アッセイにおける一価構成要素及び多特異性ポリペプチド。50時間のインキュベーション時間後のCIを多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
T細胞の非存在におけるCD123トランスフェクト細胞株(図32A)及び参照細胞株(図32B)の増殖に対する一価構成要素及び多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド。50時間のインキュベーション時間後のCIを多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比15:1を使用した、T017000139によるxCELLigenceベースのアッセイにおけるカニクイザルCD123トランスフェクトHEK Flp-In細胞の用量依存的なリダイレクトカニクイザルエフェクターT細胞死滅。一価ナノボディ、T0170056G05、及び無関係の構築物T017000129を陰性対照として置いた。80時間のインキュベーション時間後のCIを多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
CD123陰性HEK Flp-In参照細胞株を使用したリダイレクトカニクイザルT細胞死滅アッセイにおける一価構成要素及び多特異性ポリペプチド。80時間のインキュベーション時間後のCIを多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
T細胞の非存在におけるCD123トランスフェクト細胞株(図35A)及び参照細胞株(図35B)の増殖に対する一価構成要素及び多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド。80時間のインキュベーション時間後のCIを多特異性ポリペプチドの濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、ヒトCD123発現CHO Flp-In標的細胞の多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド依存的なリダイレクトT細胞死滅の間でのヒトエフェクターT細胞(図36A)又はカニクイザルエフェクターT細胞(図36B)による用量依存的なサイトカイン産生。INF-γ産生を72時間後に測定した。OD値を濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、ヒトCD123発現CHO Flp-In標的細胞の多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド依存的なリダイレクトT細胞死滅の間でのエフェクターT細胞による用量依存的サイトカイン産生。IL-6産生を72時間後に測定した。pg/ml値を濃度に対してプロットした。
5時間のインキュベーション時間後の健常ヒト(図38A)及びカニクイザル(図38B)PBMC試料中の多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるCD123+pDC及び好塩基球のリダイレクト自己T細胞媒介枯渇。Lin-/CD123+細胞(pDC及び好塩基球)のパーセンテージを構築物の濃度に対してプロットした。
5時間(図39A)及び24時間(図39B)のインキュベーション時間後の健常ヒトPBMC試料中の多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるリダイレクト自己T細胞単球枯渇。単球(CD14+細胞)のパーセンテージを構築物の濃度に対してプロットした。
24時間のインキュベーション時間後の自己CD123陽性細胞のリダイレクトT細胞死滅の間でのCD3+ゲートT細胞での多価CD123/TCR結合ポリペプチドによる用量依存的なCD69上方制御、ヒトT細胞活性化。CD3+ゲートT細胞内のMFI(平均蛍光強度)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用したフローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123KG1a細胞のリダイレクトヒト(図41A)又はカニクイザル(図41B)エフェクターT細胞死滅についての、一価ナノボディ及び無関係の多価ポリペプチドT017000129の用量依存的特徴付け。T017000139(黒色菱形)を陽性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、フローサイトメトリーベースのアッセイにおけるヒトCD123 MOLM-13細胞のリダイレクトヒト(図42A)又はカニクイザル(図42B及び図42C)エフェクターT細胞死滅についての、一価ナノボディ及び無関係の多価ポリペプチドT017000129の用量依存的な特徴付け。T017000139(黒色菱形)を陽性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、MOLM-13(図43A及び図43C)及びKG1a(図43B)標的細胞の多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド依存的なリダイレクトT細胞死滅の間でのヒトエフェクターT細胞による用量依存的サイトカイン産生。ヒトIL-6(図43C)及びIFN-γ(図43Aおよび図43B)産生を72時間後に測定した。サイトカインの濃度を濃度に対してプロットした。
CD123陰性NCI-H929細胞株を使用したフローサイトメトリーベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによる標的非依存的なリダイレクトヒトエフェクターT細胞死滅の用量依存的な特徴付け。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
CD123陰性U937細胞株を使用したフローサイトメトリーベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによる標的非依存的なリダイレクトヒト(図45A)又はカニクイザル(図45B)エフェクターT細胞死滅の用量依存的な特徴付け。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
72時間のインキュベーション時間後のCD123陰性U-937細胞のカニクイザルエフェクターT細胞死滅の間(図46A)及びCD123陰性NCI-H929細胞のヒトエフェクターT細胞死滅の間(図46B)でのCD4/CD8+ゲートT細胞での多価CD123/TCR結合ポリペプチドによる用量依存的なT細胞活性化読み取り。CD4/CD8+ゲートT細胞内のMFI(平均蛍光強度)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、ヒトエフェクターT細胞及びNCI-H929標的細胞を使用したサイトカイン産生に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの影響。ヒトIL-6(図47B)及びIFN-γ(図47A)産生を測定した。サイトカインの量のOD値を濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、リダイレクトMOLM-13標的細胞死滅設定における多特異性ポリペプチドによるヒトエフェクターT細胞の用量依存的なT細胞増殖。CPM(カウント毎分)を濃度に対してプロットした。
標的細胞の非存在における多特異性ポリペプチドによるヒトエフェクターT細胞の用量依存的T細胞増殖。CPM(カウント毎分)を濃度に対してプロットした。
異なるE:T比でのT017000114及びMOLM-13細胞の存在における非活性化及び前活性化T細胞の溶解能。細胞死%を構築物の濃度に対してプロットした。
異なるE:T比でのT017000139及びKG1a細胞の存在における非活性化及び前活性化T細胞の溶解能。細胞死%を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおける血清アルブミンの非存在又は存在におけるMOLM-13細胞の用量依存的なリダイレクトヒト(図52A及び52B)及びカニクイザル(図52C及び52D)T細胞死滅。無関係の多価ポリペプチドT017000129並びに一価構成要素A0110056A10及びT0170056G05を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)をポリペプチドの濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるフローサイトメトリーベースのアッセイにおける血清アルブミンの非存在又は存在におけるKG1a細胞の用量依存的なリダイレクトヒト(図53A、53B、及び53C)及びカニクイザル(図53D、53E、及び53F)T細胞死滅。無関係の多価ポリペプチドA022600009(SAの存在又は非存在における)及びT017000129並びに一価構成要素A0110056A10及びT0170056G05を陰性対照として置いた。細胞死%(TOPRO陽性細胞の%)を構築物の濃度に対してプロットした。
エフェクター対標的比10:1を使用した、HLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによるMOLM-13のリダイレクトT細胞死滅の間でのヒトT細胞による用量依存的なサイトカイン産生。ヒトIL-6(図54B)及びIFN-γ(図54A)産生を測定した。サイトカインの量を濃度に対してプロットしている。
エフェクター対標的比10:1を使用した、リダイレクトMOLM-13標的細胞死滅設定におけるHLE多特異性ポリペプチドによるヒトエフェクターT細胞の用量依存的なT細胞増殖。CPM(カウント毎分)を濃度に対してプロットした。
5時間のインキュベーション時間後の健常ヒトPBMC試料中の多価HLE CD123/TCR結合ポリペプチドによるリダイレクト自己T細胞のリダイレクトCD123+pDC及び好塩基球の枯渇。Lin-/CD123+細胞(pDC及び好塩基球)のパーセンテージを構築物の濃度に対してプロットした。
5時間のインキュベーション時間後のインビトロ設定における健常カニクイザルPBMC試料中の多価HLE CD123/TCR結合ポリペプチドによるリダイレクト自己T細胞のリダイレクトCD123+pDC及び好塩基球の枯渇。Lin-/CD123+細胞(pDC及び好塩基球)のパーセンテージを構築物の濃度に対してプロットした。
24時間のインキュベーション時間後の健常ヒトPBMC試料中の多価CD123/TCR結合ポリペプチドによるリダイレクト自己T細胞のリダイレクト単球枯渇。単球(CD14+細胞)のパーセンテージを構築物の濃度に対してプロットした。
処置されたカニクイザルの末梢血中の経時的なT細胞数。血液1μL当たりのCD4+CD3+T細胞(図59A)及びCD8+CD3+T細胞(図59B)の絶対数を、異なる処置群についての経時的な平均値±SEMとして表す:陽性対照(白丸、n=2) 無関係/TCRポリペプチド(十字、n=4)、CD123/TCRポリペプチド(黒三角、n=4)。灰色バーは連続注入処置期間を反映する。
処置されたカニクイザルの末梢血中の経時的なCD123+CD14-細胞数。血液1μl当たりのCD123+CD14-細胞の絶対数を、異なる処置群についての平均値±SEMとして表す:陽性対照(白丸、n=2)、無関係/TCRポリペプチド(十字、n=4)、CD123/TCRポリペプチド(黒三角、n=4)。灰色バーは連続注入処置期間を反映する。
CD4+CD3+及びCD8+CD3+T細胞での経時的なPD-1発現。血液中のCD4+CD3+T細胞(図61A)及びCD8+CD3+T細胞(図61B)の頻度を、異なる処置群についての平均値±SEMとして表す:陽性対照(白丸、n=2)、無関係/TCR ポリペプチド(十字、n=4)、CD123/TCRポリペプチド(黒三角、n=4)。灰色バーは連続注入処置期間を反映する。
処置されたカニクイザルにおける経時的な血清インターロイキン-6。血清中のIL-6の濃度を、異なる処置群についての平均値±SEM(pg/mL)として表す:陽性対照(白丸、n=2)、無関係/TCRポリペプチド(十字、n=4)、CD123/TCRポリペプチド(黒三角、n=4)。灰色バーは連続注入処置期間を反映する。
詳細な説明
定義
他に示さない又は定義しない限り、使用する全ての用語は、当技術分野におけるそれらの通常の意味を有し、それらは当業者に明らかであろう。例えば、標準的なハンドブック、例えばSambrookら(1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2nd Ed.) Vols. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press)、F. Ausubelら(1987, Current protocols in molecular biology, Green Publishing and Wiley Interscience, New York)、Lewin(1985, Genes II, John Wiley & Sons, New York, N.Y.)、Oldら(1981, Principles of Gene Manipulation: An Introduction to Genetic Engineering (2nd Ed.) University of California Press, Berkeley, CA)、Roittら(2001, Immunology (6th Ed.) Mosby/Elsevier, Edinburgh)、Roittら(2001, Roitt’s Essential Immunology (10th Ed.) Blackwell Publishing, UK)、Janewayら(2005, Immunobiology (6th Ed.) Garland Science Publishing/Churchill Livingstone, New York)など、並びに本明細書に引用する一般的な背景技術を参照のこと。
他に示さない限り、具体的に詳細に記載されていない全ての方法、工程、技術、及び操作を実施することができ、それ自体が公知の様式において実施されており、当業者に明かであろう通りである。例えば、再び、標準的なハンドブック及び本明細書において言及する一般的な背景技術、並びに本明細書において引用するさらなる参考文献;並びに、例えば、以下の総説、Presta(2006, Adv. Drug Deliv. Rev. 58 (5-6): 640-56)、Levin及びWeiss(2006, Mol. Biosyst. 2(1): 49-57)、Irvingら(2001, J. Immunol. Methods 248(1-2): 31-45)、Schmitzら(2000, Placenta 21 Suppl. A: S106-12)、Gonzalesら(2005, Tumour Biol. 26(1): 31-43)を参照し、それらは、タンパク質工学のための技術、例えば親和性成熟及びタンパク質(例えば免疫グロブリンなど)の特異性及び他の所望の特性を改善するための他の技術などを記載している。
本明細書において使用する用語「配列」(例えば、「免疫グロブリン配列」、「抗体配列」、「可変ドメイン配列」、「VHH配列」、又は「タンパク質配列」などの用語において)は一般的に、文脈がより限定された解釈を要求しない限り、関連するアミノ酸配列並びにそれをコードする核酸又はヌクレオチド配列の両方を含むと理解すべきである。アミノ酸配列は、文脈に依存して、単一アミノ酸あるいは2つ以上のアミノ酸の非分枝配列を意味すると解釈する。ヌクレオチド配列は、3つ以上のヌクレオチドの非分岐配列を意味すると解釈する。
アミノ酸は、天然に存在するタンパク質に一般に見出されるL-アミノ酸であり、下の表B-1に列挙する。D-アミノ酸を含むそれらのアミノ酸配列をこの定義により包含することを意図しない。翻訳後修飾アミノ酸を含む任意のアミノ酸配列は、修飾位置(例、ヒドロキシル化又はグリコシル化)を伴い、下の表に示す記号を使用し、最初に翻訳されるアミノ酸配列として記載してもよいが、これらの修飾はアミノ酸配列において明示的に示してはならない。配列修飾結合、架橋及び末端キャップ、非ペプチジル結合などとして発現させることができる任意のペプチド又はタンパク質をこの定義に包含する。
用語「タンパク質」、「ペプチド」、「タンパク質/ペプチド」、及び「ポリペプチド」は、本開示を通して互換的に使用し、各々は本開示の目的のために同じ意味を有する。各々の用語は、2つ以上のアミノ酸の直鎖で作製された有機化合物を指す。化合物は10以上のアミノ酸;25以上のアミノ酸;50以上のアミノ酸;100以上のアミノ酸、200以上のアミノ酸、さらには300以上のアミノ酸を有していてもよい。当業者は、ポリペプチドとタンパク質を区別するアミノ酸の数の当技術分野で認められたカットオフ点はないものの、ポリペプチドが一般的にタンパク質より少ないアミノ酸を含むこと;ポリペプチドを化学合成又は組換え方法により作製することができること;及び、タンパク質は一般的に、当技術分野において公知の組換え方法によりインビトロ又はインビボで作製されることを理解するであろう。
アミノ酸残基は、標準的な3文字又は1文字アミノ酸コードに従って示されうる。WO08/020079のページ48の表A-2を参照のこと。
核酸又はアミノ酸は、例えば、それが得られた反応媒質又は培養媒質と比較し、それが通常、前記の供給源又は媒質中で関連付けられる少なくとも1つの他の成分、例えば別の核酸、別のタンパク質/ポリペプチド、別の生物学的成分もしくは巨大分子、又は少なくとも1つの汚染物、不純物、もしくは微量成分からそれが分離されている場合、「(本質的に)単離された(形態)(における)」であると考えられる。特に、核酸又はアミノ酸は、それが、少なくとも2倍、特に少なくとも10倍、さらに特に少なくとも100倍、及び1000倍以上まで精製されている場合、「(本質的に)単離された」と考える。「(本質的に)単離された形態において」である核酸又はアミノ酸は、好ましくは、本質的に均質であり、適切な技術、例えば適切なクロマトグラフィー技術など、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動などを使用して決定される通りである。
文脈が明らかに他を要求しない限り、記載及び請求項を通して、語「含む」、「含んでいる」などは、排他的又は網羅的な意味とは対照的に包括的な意味で;つまり、「含むが、これに限定しない」という意味で解釈すべきである。
例えば、ヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチドがそれぞれ別のヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチドを「含む」、或いは別のヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチド「から本質的になる」と言う場合、これは、後者のヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチドが、それぞれ最初に言及したヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチド中に組み入れられていることを意味しうるが、より通常には、これは、最初に言及したヌクレオチド配列、アミノ酸配列、又はポリペプチドが、その配列内に、最初に言及した配列が実際にどのように生成されたか又は得られたかとは無関係に(それは、例えば、本明細書に記載する任意の適切な方法によりうる)、それぞれ後者の配列と同じヌクレオチド配列又はアミノ酸配列を有する、それぞれの一続きのヌクレオチド又はアミノ酸残基を含むことを意味する。非限定的な例を用いて、本発明のポリペプチドが、免疫グロブリン単一可変ドメインを含むと言う場合、これは、前記の免疫グロブリン単一可変ドメイン配列が、本発明のポリペプチドの配列中に組み入れられていることを意味しうるが、しかし、より通常には、これは、一般的に、本発明のポリペプチドが、その配列内に、前記の本発明のポリペプチドがどのように生成された又は得られたかとは無関係に、免疫グロブリン単一可変ドメインの配列を含むことを意味する。また、核酸又はヌクレオチド配列が、別のヌクレオチド配列を含むと言う場合、最初に言及した核酸又はヌクレオチド配列は、好ましくは、それが発現産物(例、ポリペプチド)中に発現される場合、後者のヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列は、前記の発現産物の部分を形成するようにする(言い換えると、後者のヌクレオチド配列は、最初に言及した、より大きな核酸又はヌクレオチド配列と同じリーディングフレーム中にある)。
「から本質的になる」により、本発明の方法において使用する免疫グロブリン単一可変ドメインが、本発明のポリペプチドと厳密に同じある、又は限定された数のアミノ酸残基、例えば1~20アミノ酸残基、例えば、1~10アミノ酸残基及び、及び好ましくは1~6アミノ酸残基、例えば1、2、3、4、5、又は6アミノ酸残基(免疫グロブリン単一可変ドメインのアミノ末端に、カルボキシル末端に、又はアミノ末端及びカルボキシル末端の両方に加えられた)を有する本発明のポリペプチドに対応することを意味する。
「からなる」により、本発明の方法において使用する免疫グロブリン単一可変ドメインが、本発明のポリペプチドと厳密に同じであることを意味する。
2つ以上のヌクレオチド配列を比較する目的のために、第1ヌクレオチド配列と第2ヌクレオチド配列の間の「配列同一性」のパーセンテージを、[第2ヌクレオチド配列中の対応する位置でのヌクレオチドと同一である第1ヌクレオチド配列中のヌクレオチドの数]を[第1ヌクレオチド配列中のヌクレオチドの総数]により割り、[100%]により乗じることにより算出してもよく、それにおいて、第2ヌクレオチド配列におけるヌクレオチドの各々の欠失、挿入、置換、又は付加(第1ヌクレオチド配列と比較し)は、単一ヌクレオチド(位置)の違いとして考えられる。あるいは、2つ以上のヌクレオチド配列の間での配列同一性の程度は、配列アラインメント用の公知のコンピューターアルゴリズム(例えばNCBI Blast v2.0など)を使用し、標準的な設定を使用して算出してもよい。配列同一性の程度を決定するための一部の他の技術、コンピューターアルゴリズム、及び設定は、例えば、WO04/037999、EP 0967284、EP 1085089、WO00/55318、WO00/78972、WO 98/49185、及びGB 2357768において記載されている。通常は、本明細書において上に概説する算出方法に従って、2つのヌクレオチド配列の間の「配列同一性」のパーセンテージを決定する目的のために、最大数のヌクレオチドを伴うヌクレオチド配列を「第1」ヌクレオチド配列として取り、他のヌクレオチド配列を「第2」ヌクレオチド配列として取りうる。
2つ以上のアミノ酸配列を比較する目的のために、第1アミノ酸配列と第2アミノ酸配列の間の「配列同一性」(本明細書において「アミノ酸同一性」とも言う)のパーセンテージを、[第2アミノ酸配列中の対応する位置でのアミノ酸残基と同一である第1アミノ酸配列中のアミノ酸残基の数]を[第1アミノ酸配列中のアミノ酸残基の総数]により割り、[100%]により乗じることにより算出してもよく、それにおいて、第2アミノ酸配列におけるアミノ酸残基の各々の欠失、挿入、置換、又は付加(第1アミノ酸配列と比較し)は、単一アミノ酸残基(位置)での違いとして、即ち、本明細書で定義する通りの「アミノ酸の違い」として考えられる。あるいは、2つのアミノ酸配列の間での配列同一性の程度を、公知のコンピューターアルゴリズム(例えば、ヌクレオチド配列についての配列同一性の程度を決定するための、上に言及するものなど)を使用し、再び、標準的な設定を使用して算出してもよい。通常は、本明細書において上に概説する算出方法に従って、2つのアミノ酸配列の間の「配列同一性」のパーセンテージを決定する目的のために、最大数のアミノ酸残基を伴うアミノ酸配列を「第1」アミノ酸配列として取り、他のアミノ酸配列を「第2」アミノ酸配列として取りうる。
また、2つのアミノ酸配列の間の配列同一性の程度を決定する際、当業者は、いわゆる「保存的」アミノ酸置換を考慮に入れうるが、それは一般的に、アミノ酸残基が同様の化学的構造の別のアミノ酸残基を用いて置換されており、ポリペプチドの機能、活性、又は他の生物学的特性に対する影響がほとんどない又は本質的にない、アミノ酸置換として記載することができる。そのような保存的アミノ酸置換は当技術分野において、例えば、WO04/037999、GB 335768、WO 98/49185、WO00/46383、及びWO01/09300から周知であり;並びに、そのような置換の(好ましい)型及び/又は組み合わせは、WO04/037999並びにWO 98/49185からの及び本明細書において引用するさらなる参考文献からの関連する教示に基づいて選択されうる。
そのような保存的置換は、好ましくは、それにおいて、以下の群(a)-(e)内の1つのアミノ酸が、同じ群内の別のアミノ酸により置換されている置換である:(a)小さな脂肪族、非極性又はわずかに極性の残基:Ala、Ser、Thr、Pro、及びGly;(b)極性、負に荷電した残基及びそれらの(非荷電)アミド:Asp、Asn、Glu、及びGln;(c)極性、正に荷電した残基:His、Arg、及びLys;(d)大きな脂肪族、非極性残基:Met、Leu、Ile、Val、及びCys;並びに(e)芳香族残基:Phe、Tyr、及びTrp。特に好ましい保存的置換は以下の通りである: AlaをGlyに又はSerに;ArgをLysに;AsnをGlnに又はHisに;AspをGluに;CysをSerに;GlnをAsnに;GluをAspに;GlyをAlaに又はProに;HisをAsnに又はGlnに;IleをLeuに又はValに;LeuをIleに又はValに;LysをArgに、Glnに、又はGluに;MetをLeuに、Tyrに、又はIleに;PheをMetに、Leuに、又はTyrに;SerをThrに;ThrをSerに;TrpをTyrに;TyrをTrpに;及び/又はPheをValに、Ileに、又はLeuに。
本明細書において記載するポリペプチドに適用される任意のアミノ酸置換は、また、Schulzら(1978, Principles of Protein Structure, Springer-Verlag)により開発された異なる種の相同タンパク質の間のアミノ酸バリエーションの頻度の分析に、Chou及びFasman(1974, Biochemistry 13: 211; 1978, Adv. Enzymol., 47: 45-149)により開発された潜在能を形成する構造の分析に、並びにEisenbergら(1984, Proc. Natl. Acad Sci. USA 81: 140-144)、Kyte及びDoolittle(1981, J. Molec. Biol. 157: 105-132)、及びGoldmanら(1986, Ann. Rev. Biophys. Chem. 15: 321-353)により開発されたタンパク質における疎水性パターンの分析に基づきうる(全てを、それらの全体において、参照により本明細書に組み入れる)。ナノボディの一次、二次、及び三次構造に関する情報を、本明細書における記載において及び上に引用する一般的な背景技術において与える。また、この目的のために、ラマからのVHHドメインの結晶構造を、例えば、Desmyterら(1996, Nature Structural Biology, 3: 803)、Spinelliら(1996, Natural Structural Biology, 3: 752-757)、及びDecanniereら(1999, Structure, 7 (4): 361)により与える。従来のVHドメインにおいてVH/VL界面及び潜在的なラクダ化置換をこれらの位置で形成するアミノ酸残基の一部に関するさらなる情報を、上に引用する先行技術において見出すことができる。
アミノ酸配列及び核酸配列は、それらが、それらの全長にわたり100%配列同一性(本明細書で定義する通り)を有する場合、「厳密に同じ」であると言う。
2つのアミノ酸配列を比較する場合、用語「アミノ酸の違い」は、第2配列と比較した、第1配列の位置での単一アミノ酸残基の挿入、欠失、又は置換を指す;2つのアミノ酸配列が、1、2、又はそれ以上のそのようなアミノ酸の違いを含むことができることが理解されている。さらに特に、本発明のアミノ酸配列及び/又はポリペプチドにおいて、用語「アミノ酸の違い」は、それぞれa)、c)、又はe)のCDR配列と比較し、b)、d)、又はf)において指定するCDR配列の位置上での単一アミノ酸残基の挿入、欠失、又は置換を指し;b)、d)、及びf)のCDR配列が、それぞれa)、c)、又はe)のCDR配列と比較し、1、2、又は最大3つのそのようなアミノ酸の違いを含むことができることが理解されている。
「アミノ酸の違い」は、任意の1、2、3つ、又は最大4つの置換、欠失、もしくは挿入、又はそれらの任意の組み合わせでありうるが、それは、本発明のポリペプチドの特性を改善する、あるいは、本発明のポリペプチドの所望の特性から又は所望の特性のバランスもしくは組み合わせから少なくとも過剰を減じない。この点において、本発明の結果として得られるポリペプチドは、1つ以上のCDR配列を含むが、1、2、3、又は最大4つの置換、欠失、もしくは挿入を伴わないポリペプチドと比較し、同じ、ほとんど同じ、又はより高い親和性を伴いCD123又はT細胞受容体に少なくとも結合すべきであり、前記親和性は、表面プラズモン共鳴により測定される通りである。
この点において、b)、d)、及び/又はf)に従ったアミノ酸配列は、それ自体が公知の親和性成熟の1つ以上の技術を使用した親和性成熟を用いて、それぞれa)、c)、及び/又はe)に従ったアミノ酸配列から由来するアミノ酸配列でありうる。
例えば、及び本発明のポリペプチドを発現させるために使用される宿主生物に依存し、そのような欠失及び/又は置換は、翻訳後修飾のための1つ以上の部位(例えば1つ以上のグリコシル化部位など)を除去するように設計されうるが、当業者の能力内であろう通りである。
「親和性」は分子間相互作用の強度又は安定性を表示する。親和性は一般的に、KD、又はモル/リットル(又はM)の単位を有する解離定数により与えられる。親和性は会合定数KAとして表すこともでき、これは1/KDに等しく、(mol/L)-1(又はM-1)の単位を有する。本明細書では、2つの分子間の相互作用の安定性は、主にそれらの相互作用のKD値を単位として表す;関係式KA=1/KDを考慮し、そのKD値により分子相互作用の強度を特定することもまた、対応するKA値を算出するために使用することができることが当業者に明らかである。KD値は、周知の関係式DG=RT・In(KD)(等価的にDG=-RT.ln(KA))による結合の自由エネルギー(DG)の変化に関連するため、分子間相互作用の強度を熱力学的な意味においても特徴付ける(式中、Rは気体定数に等しく、Tは絶対温度に等しく、lnは自然対数を表示する)。
意味のある(例、特異的)と考えられる生物学的相互作用についてのKDは、典型的には10-12M(0.001nM)~10-5M(10,000nM)の範囲内である。相互作用が強いほどそのKDは低くなる。
KDはまた、複合体の解離速度定数(koffとして表示する)とその会合速度定数の速度(konで表示する)の比率として表すことができる(そのためKD=koff/kon及びKA=kon/koff)。オフ速度koffは単位s-1を有する(ここでsは秒のSI単位表記である)。オン速度konは単位M-1s-1を有する。オン速度は102M-1s-1から約107M-1s-1の間で変動しうるが、二分子相互作用について拡散律速会合速度定数に近づく。オフ速度は、関係式t1/2=ln(2)/koffによる所与の分子間相互作用の半減期に関連する。off速度は10-6s-1(t1/2の複数日数を伴う不可逆的複合体に近い)から1s-1(t1/2=0.69s)の間で変動しうる。
抗原又は抗原決定基への抗原結合タンパク質(例えばISVなど)の特異的な結合は、それ自体が公知の任意の適切な様式(例えば、スキャッチャード分析及び/又は競合結合アッセイ、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イムノアッセイ(EIA)、及びサンドイッチ競合アッセイなどを含む)及び当技術分野においてそれ自体が公知のそれらの異なる変法;並びに本明細書において言及する他の技術において決定することができる。
2つの分子間の分子間相互作用の親和性は、それ自体が公知の異なる技術、例えば周知の表面プラズモン共鳴(SPR)バイオセンサー技術(例えば、Ober et al. 2001, Intern. Immunology 13: 1551-1559を参照のこと)を介して測定することができる。用語「表面プラズモン共鳴」は、本明細書で使用する通り、バイオセンサーマトリックス内のタンパク質濃度における変化の検出によるリアルタイムの生物特異的な相互作用の分析を可能にする光学現象を指し、ここで1つの分子がバイオセンサーチップに固定化されており、他の分子は流動条件下で固定化分子上を通過し、kon、koff測定値、故にKD(又はKA)値をもたらす。これは、例えば、周知のBIAcore(登録商標)システム(BIAcore International AB、GE Healthcare、スウェーデン、ウプサラ及びニュージャージー州ピスカタウェイ)を使用して実施することができる。さらなる記載については、Jonssonら(1993, Ann. Biol. Clin. 51: 19-26)、Jonssonら(1991 Biotechniques 11: 620-627)、Johnssonら(1995, J. Mol. Recognit. 8: 125-131)、及びJohnnsonら(1991, Anal. Biochem. 198: 268-277)を参照のこと。
生体分子相互作用の親和性を決定するための別の周知のバイオセンサー技術は、バイオレイヤー干渉法(BLI)である(例えば、Abdiche et al. 2008, Anal. Biochem. 377: 209-217を参照のこと)。用語「バイオレイヤー干渉法」又は「BLI」は、本明細書で使用する通り、バイオセンサーチップ(シグナルビーム)上の2つの表面:内部参照層(参照ビーム)及び固定化タンパク質の層から反射される光の干渉パターンを分析する無標識光学技術を指す。バイオセンサーの先端に結合させた分子の数における変化は、波長シフト(nm)として報告される干渉パターンにおいてシフトを起こし、その大きさはバイオセンサーの先端表面に結合させた分子の数の直接的な測定値である。相互作用はリアルタイムで測定することができるため、会合速度及び解離速度並びに親和性を決定することができる。BLIは、例えば、周知のOctet(登録商標)Systems(ForteBio、Pall Life Sciencesの一部門、米国メンローパーク)を使用して実施することができる。
あるいは、親和性は、KinExA(登録商標)プラットフォーム(Sapidyne Instruments Inc、米国ボイシ)を使用し、動態学的排除アッセイ(KinExA)(例えば、Drake et al. 2004, Anal. Biochem., 328: 35-43を参照のこと)において測定することができる。用語「KinExA」は、本明細書で使用する通り、非修飾分子の真の平衡結合親和性及び動態を測定するための溶液ベースの方法を指す。抗体/抗原複合体の平衡化溶液を、抗原(又は抗体)でプレコーティングしたビーズを用いたカラムに通し、遊離抗体(又は抗原)がコーティング分子に結合することを可能にする。このようにして捕捉された抗体(又は抗原)の検出は、抗体(又は抗原)に結合する蛍光標識タンパク質を用いて達成する。
GYROLAB(登録商標)イムノアッセイシステムは、自動化生物分析及び迅速な試料転換用のプラットフォームを提供する(Fraley et al. 2013, Bioanalysis 5: 1765-74)。
測定プロセスが、例えば1分子のバイオセンサー上のコーティングに関連するアーチファクトにより、暗示された分子の固有の結合親和性に何らかの形で影響を及ぼす場合、測定されたKDが見かけ上のKDに対応しうることも当業者に明らかであろう。また、1つの分子が他の分子についての2つ以上の認識部位を含む場合、見かけ上のKDが測定されうる。そのような状況では、測定された親和性は、2つの分子による相互作用の結合力により影響を及ぼされうる。当業者に明かであろう通り、及びWO08/020079のページ53~56に記載される通り、解離定数は、実際の又は見かけ上の解離定数でありうる。解離定数を決定するための方法は当業者に明らかであろうが、例えば、WO08/020079のページ53~56に言及される技術を含む。
用語「エピトープ」及び「抗原決定基」は、それらを互換的に使用することができ、抗原結合分子(例えば本発明の免疫グロブリン、従来の抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び/又はポリペプチドなど)により、さらに特に前記分子の抗原結合部位により認識される、巨大分子(例えばポリペプチド又はタンパク質など)の部分を指す。エピトープは、免疫グロブリンのための最小結合部位を定義し、このように、免疫グロブリンの特異性の標的を表す。
エピトープを認識する抗原結合分子(例えば本発明の免疫グロブリン、従来の抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び/又はポリペプチドなど)の一部を「パラトープ」と呼ぶ。
特定のエピトープ、抗原、又はタンパク質(又は、その少なくとも1つの部分、フラグメント、もしくはエピトープについて)「(に)結合する」又は「(に)特異的に結合する」ことができる、「について親和性を有する」及び/又は「について特異性を有する」ポリペプチド(例えば本発明の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は一般的に、抗原結合分子もしくはそのフラグメントなど)は、前記エピトープ、抗原、又はタンパク質「に対する」又は「に対して向けられた」と言い、あるいはそのようなエピトープ、抗原、又はタンパク質に関して「結合」分子である、あるいは「抗」エピトープ、「抗」抗原、又は「抗」タンパク質(例、「抗」CD123又は「抗」TCR)であると言う。
用語「特異性」は、WO08/020079のページ53~56のパラグラフn)においてそれに与えられる意味を有する;及び、本明細書において言及する通り、特定の抗原結合分子又は抗原結合タンパク質(例えば本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドなど)が結合することができる異なる型の抗原又は抗原決定基の数を指す。抗原結合タンパク質の特異性は、WO08/020079(本明細書において参照により組み入れられる)のページ53~56に記載される通り、親和性及び/又は結合力に基づいて決定することができ、それはまた、抗原結合分子(例えば本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドなど)と関連抗原の間の結合を測定するための一部の好ましい技術を記載する。典型的には、抗原結合タンパク質(例えば本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドなど)は、それらの抗原に、10-5~10-12モル/リットル以下、及び好ましくは10-7~10-12モル/リットル以下、及び好ましくは10-8~10-12モル/リットルの解離定数(KD)を伴い(即ち、105~1012リットル/モル以上、及び好ましくは107~1012リットル/モル以上、及びより好ましくは108~1012リットル/モルの会合定数(KA)を伴い)結合しうる。104モル/リットル(又は104M-1より低い任意のKA値)より大きい任意のKD値は一般的に、非特異的な結合を示すと考えられる。好ましくは、本発明の一価ポリペプチドは、所望の抗原に、親和性500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば、例、10と5nMの間、例えば10nM未満、5nM未満、3nM未満、2nM未満、例えば10nM~1nM、5nM~1nM又はさらにそれ以下を伴い結合しうる。抗原又は抗原決定基への抗原結合タンパク質の特異的な結合は、それ自体が公知の任意の適切な様式(例えば、スキャッチャード分析及び/又は競合結合アッセイ、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イムノアッセイ(EIA)、及びサンドイッチ競合アッセイなど)及び当技術分野においてそれ自体が公知のそれらの異なる変法;並びに本明細書において言及する他の技術において決定することができる。当業者に明かであろう通り、及びWO08/020079のページ53~56に記載される通り、解離定数は、実際の又は見かけ上の解離定数でありうる。解離定数を決定するための方法は当業者に明らかであろうが、例えば、WO08/020079のページ53~56に言及される技術を含む。
親和性を評価するために使用しうる1つのアプローチは、Friguetら(1985, J. Immunol. Methods 77: 305-19)の2工程ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)手順である。この方法によって液相結合平衡測定が確立され、支持体(例えばプラスチックなど)上の分子の1つの吸着に関連して起こりうるアーチファクトが回避される。
しかし、KDの正確な測定はかなり労働集約的でありうるが、結果として、しばしば見かけ上のKD値が2つの分子の結合強度を評価するために決定される。全ての測定が一貫した方法で行われる限り(例、アッセイ条件を不変に保ち)、見かけ上のKD測定値を真のKDの近似値として使用することができ、故に本文書ではKD及び見かけ上のKDを等しい重要性又は関連性を伴い扱うべきであることに注意すべきである。
最後に、多くの状況において、経験豊富な科学者が、特定の参照分子と比べて結合親和性を決定することが便利であると判断しうることに注意すべきである。例えば、分子Aと分子Bの間の結合強度を評価するために、例えば、Bに結合することが公知であり、ELISAもしくはFACS(蛍光活性化細胞選別)又は他のフォーマット(例えば、蛍光検出用のフルオロフォア、光吸収検出用のクロモフォア、ストレプトアビジン媒介ELISA検出用のビオチン)において容易に検出するためのフルオロフォア基もしくはクロモフォア基又は他の化学部分(例えばビオチンなど)を用いて適切に標識された参照分子Cを使用してもよい。典型的には、参照分子Cを一定濃度に保ち、Aの濃度をBの所与の濃度又は量について変動させる。結果として、Aの非存在においてCについて測定されたシグナルが半分になるAの濃度に対応するIC50値が得られる。KD ref(参照分子のKDである)並びに参照分子の全濃度crefが公知であると仮定すると、相互作用A-Bについての見かけ上のKDを以下の式から得ることができる:KD=IC50/(1 + cref/KD ref)。cref<<KD refの場合、KD≒IC50であることに注意すること。IC50の測定が比較される結合薬剤について一貫した方法(例、crefを固定しておく)で実施する場合、分子間相互作用の強度及び安定性をIC50により評価することができ、この測定値は本文を通してKDと又は見かけ上のKDと等価と判断する。
半最大阻害濃度(IC50)は、生物学的機能又は生化学的機能(例、薬理学的効果)の阻害における化合物の有効性の測定値である。この定量的測定値は所与の生物学的プロセス(又はプロセスの成分、即ち、酵素、細胞、細胞受容体、走化性、退形成、転移、侵襲性など)を半分だけ阻害するためにどのくらいのISV(例、ナノボディ)(阻害剤)が必要かを示す。言い換えれば、それは物質の半(50%)最大阻害濃度(IC)である(50%IC、又はIC50)。薬物のIC50は、用量反応曲線を構築し、アゴニスト活性の逆転に対する異なる濃度の本発明のアンタゴニスト、例えばISVD(例、ナノボディ)などの効果を検証することにより決定することができる。アゴニストの最大の生物学的応答の半分を阻害するのに必要な濃度を決定することによって、IC50値を所与のアンタゴニスト、例えば本発明のISVD(例、ナノボディ)などについて算出することができる。
用語「半最大有効濃度(EC50)」は、特定の曝露時間後にベースラインと最大値の間の中間で応答を誘導する化合物の濃度を指す。本文脈では、それはポリペプチドの、ISV(例、ナノボディ)の効力の測定値として使用する。段階用量反応曲線のEC50は、その最大効果の50%が観察される化合物の濃度を表す。濃度は好ましくはモル単位で表す。
生物学的システムにおいて、リガンド濃度における小さな変化は、典型的にはシグモイド関数に続く、応答における迅速な変化をもたらす。リガンド濃度の増加に伴う応答における増加が遅くなり始める変曲点がEC50である。これは最適ラインの導出により数学的に決定することができる。推定のためにグラフに頼ることは、大半の場合において便利である。EC50が実施例のセクションにおいて提供される場合、実験は可能な限り正確にKDを反映するように設計された。言い換えれば、EC50値はKD値と見なしてもよい。
それはまた、化合物の阻害(50%阻害)の測定値であるIC50にも関連している。競合結合アッセイ及び機能的アンタゴニストアッセイについては、IC50は用量反応曲線の最も一般的な集約尺度である。アゴニスト/刺激因子アッセイについては、最も一般的な集約尺度はEC50である。
阻害定数Kiは、阻害剤がどれだけ強力であるかの指標である;それは半最大阻害を産生するために要求される濃度である。絶対阻害定数Kiは、Cheng-Prusoffの等式を使用して算出することができる:
式中[L]はリガンドの固定濃度である。
免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドは、それが、免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドが第2の標的又は抗原に結合する親和性よりも少なくとも10倍、例えば、好ましくは少なくとも100倍、好ましくは少なくとも1000倍、最大10000倍以上良好な親和性(上に記載する通り、適切にはKD値、KA値、koff速度、及び/又はkon速度として表す)を伴い第1の抗原に結合する場合、第2の標的又は抗原と比較して第1の標的又は抗原「について特異的」であると言う。例えば、免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドは、前記免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドが第2の標的又は抗原に結合するKDよりも少なくとも10分の1以下、例えば少なくとも100分の1以下、好ましくは少なくとも1000分の1以下、例えば10000倍以下又はそれよりさらに小さいKD値を伴い第1の標的又は抗原に結合しうる。好ましくは、免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドが、第2の標的又は抗原と比較し、第1の標的又は抗原「について特異的」である場合、それは(本明細書で定義する)前記第1の標的又は抗原に対して向けられるが、第2の標的又は抗原に対しては向けられない。
アミノ酸配列(例えば、本発明に従った免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドなど)は、2つの異なる抗原又は抗原決定基(例えば哺乳動物の2つの異なる種からの血清アルブミン、例えば、例、ヒト血清アルブミン及びカニクイザル血清アルブミンなど、例えば、例、哺乳動物の異なる種からのCD123、例えば、例、ヒトCD123及びカニクイザルCD123など、例えば、例、哺乳動物の異なる種からのTCRなど、例えば、例、ヒトTCR及びカニクイザルTCRなど)について「交差反応性」であると言う(それが、これらの異なる抗原又は抗原決定基の両方について特異的(本明細書で定義する通り)である場合)。
用語「(交差)遮断する」、「(交差)遮断した」、「(交差)遮断している」、「競合的結合」、「(交差)競合する」、「(交差)競合している」、及び「(交差)競合」を本明細書において互換的に使用し、所与の標的への他の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は結合薬剤の結合に干渉する、免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の能力を意味する。免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、標的への別のものの結合と干渉することができる範囲は従って、それが、本発明に従って交差遮断すると言うことができるか否かを問わず、競合結合アッセイを使用して決定することができる。1つの特に適切な定量的交差遮断アッセイが実施例において記載されており、例えば、細胞上に発現されたCD123を用いた蛍光活性化細胞選別(FACS)結合アッセイを含む。(交差)遮断の程度は、(低下した)チャネル蛍光により測定することができる。別の適切な定量的交差遮断アッセイでは、表面プラズモン共鳴技術を使用して相互作用の程度を測定することができるBIAcore機器を使用する。別の適切な定量的交差遮断アッセイでは、標的へのそれらの結合という点で、免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の間での競合を測定するためのELISAベースのアプローチを使用する。
以下では一般的に、免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、本発明に従って交差遮断する又は交差遮断することが可能であるか否かを決定するための適切なFACSアッセイを記載する。アッセイを、本明細書において記載する免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤のいずれかと使用することができることが理解されるであろう。FACS機器(例、FACSArray;Becton Dickinson)は製造業者の推奨に従って操作する。
CD123への結合について2つの結合薬剤(例えば、例、2つの免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はナノボディなど)間の「(交差)遮断」又は「(交差)競合」を評価するために、FACS競合実験を、細胞(例えば、例、内因的にCD123を発現する細胞株MOLM-13又はヒトCD123を過剰発現するFlp-In(商標)-CHO細胞など)を用いて実施することができる。例えば モノクローナル抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、カタログ番号F1804)、モノクローナル抗C-myc抗体(Sigma-Aldrich、カタログ番号WH0004609M2)、モノクローナル抗HIS TAG抗体(Sigma-Aldrich、カタログ番号SAB1305538)(各々が異なって標識される)を含む異なる検出試薬が使用することができる。広範囲の蛍光体をフローサイトメトリーにおける標識として使用することができる(例えば、例、PE(R-フィコエリスリン)、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD)、アクリジンオレンジ、種々の形態のAlexa Fluor(例えば、例、Alexa647)、アロフィコシアニン(APC)、AmCyan、アミノクマリン、APC Cy5、APC Cy7、APC-H7、APC/Alexa Fluor 750、AsRed2、Azami-Green、Azurite、B ODIPY FL C5-セラミド、BCECF-AM、Bis-oxonol DiBAC2(3)、BODIPY-FL、カルセイン、カルセインAM、Caroxy-H2DCFDA、Cascade Blue、Cascade Yellow、Cell Tracker Green、Cerulean、CFSE、クロモマイシンA3、CM-H2DCFDA、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy3B、Cy5、Cy5.5、Cy7、CyPet、DAF-FM DAF-FMジアセテート、DAPI、DCFH(2’7’ジクロロヒドロフルオレセイン)、DHR、ジヒドロカルセインAM、ジヒドロローダミン、ジヒドロチジウム、DiLC1(5)、DiOC6(3)、DiOC7(3)、dKeima-Red、DRAQ5、Dronpa-Green、種々の形態のDsRed dTomato、種々の形態のDyLight、E.coli BioParticles AF488、E2-Crimson、E2-Orange、EBFP2、ECFP、種々の形態のeFluor、EGFP、EGFP*、Emerald、eqFP650、eqFP670、ER-Tracker Blue-White DPX、エチジウムブロマイド、Express2、EYFP、Fc OxyBurst Green、Fc OxyBurst Green 123、FITC、Fluo-3、Fluo-4、フルオセイン、Fura-2、Fura-Red、GFPuv、H2DCFDA、HcRed1、Hoechst Blue(33258)、Hoechst Red(33342)、Hydroxycoumarin、HyPer、Indo-1、Indo-1 Blue(Low Ca2+)、Indo-1 Violet(High Ca2+)、iRFP、J-Red、JC-1、JC-9、Katushka(TurboFP635)、Katushka2 Kusabira-Orange、LDS 751、リサミンローダミンB、種々の形態のLive/Dead、Lucifer yellow、Lucifer Yellow CH、Lyso Tracker Blue、Lyso Tracker Green、Lyso Tracker Red、mAmertrine、Marina Blue、mBanana、mCFP、mCherry、mCitrine、メトキシクマリン、mHoneyDew、Midoriishi-Cyan、ミトラマイシン、Mito Tracker Deep Red、Mito Tracker Green、Mito Tracker Orange、Mito Tracker Red、MitoFluor Green、mKate(TagFP635)、mKate2、mKeima、mKeima-Red、mKO、mKOk、mNeptune、モノクロロビマン、mOrange、mOrange2、mRaspberry、mPlum、mRFP1、mStrawberry、mTangerine、mTarquoise、mTFP1、mTFP1(Teal)、NBD、OxyBurst Green H2DCFDA、OxyBurst Green H2HFF BSA、Pacific Blue、PE(R-フィコエリスリン)、PE Cy5、PE Cy5.5、PE Cy7、PE Texas Red、PE-Cy5コンジュゲート、PE-Cy7コンジュゲート、PerCP(ペリジニンクロロフィルタンパク質)、PerCP Cy5.5、PhiYFP、PhiYFP-m、ヨウ化プロピジウム(PI)、種々の形態のQdot、Red 613、RFP Tomato、Rhod-2、S65A、S65C、S65L、S65T、Singlet Oxygen Sensor Green、Sirius、SNARF、Superfolder GFP、SYTOX Blue、SYTOX Green、SYTOX Orange、T-Sapphire、TagBFP、TagCFP、TagGFP、TagRFP、TagRFP657、TagYFP、tdTomato、Texas Red、Thiazole Orange、TMRE、TMRM、Topaz、TOTO-1、TO-PRO-1、TRITC、TRITC TruRed、TurboFP602、TurboFP635、TurboGFP、TurboRFP、TurboYFP、Venus、Vybrant CycleDye Violet、Wild Type GFP、X-ローダミン、Y66F、Y66H、Y66W、YOYO-1、YPet、ZsGreen1、ZsYellow1、Zymosan A BioParticles AF488)(詳細はhttp://www.thefcn.org/flow-fluorochromesを参照のこと)。フルオロフォア、又は単に「蛍光体」は、典型的には、CD123を認識する抗体(例、免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えばナノボディなど)又は検出試薬として使用される抗体に付着している。種々のコンジュゲート抗体、例えば、(限定しないが)Alexa Fluor(登録商標)、DyLight(登録商標)、ローダミン、PE、FITC、及びCy3に共役させた抗体などを利用可能である。各々のフルオロフォアは特徴的なピーク励起及び発光波長を有する。使用することができる標識の組み合わせは、フルオロフォアを励起するために使用されるランプ又はレーザーの波長及び利用可能な検出器に依存するであろう。
CD123への結合についての2つのテスト結合薬剤(A及びB*と呼ぶ)間の競合を評価するために、コールド(標識を伴わない)結合薬剤Aの一連の希釈物を標識結合薬剤B*と一緒に(例、100000個)細胞に加える。テスト混合物中のB*の濃度は、細胞上に発現されたCD123上の結合部位を容易に飽和させるのに十分に高くあるべきである。細胞上に発現されたCD123上のその結合薬剤についての結合部位を飽和させる結合薬剤B*の濃度は、CD123発現細胞上の一連の滴定B*及び結合についてのEC50値を用いて決定することができる。飽和濃度で作用するためには、結合薬剤B*を100×EC50濃度で使用することができる。
細胞とA及びB*の混合物とのインキュベーション及び細胞の洗浄後、読み出しをFACSで実施することができる。最初に、散乱プロファイルから決定される通りに、ゲートを無傷の細胞上に設定し、チャネル蛍光の総量を記録する。
結合薬剤B*の別の溶液も調製する。この溶液中の結合薬剤は、テスト混合物(結合薬剤A及びB*を伴う)と同じ緩衝液中及び同じ濃度でなければならない。この別の溶液も細胞に加える。インキュベーション及び細胞洗浄後、読み出しをFACSで実施することができる。最初に、散乱プロファイルから決定される通りに、ゲートを無傷の細胞上に設定し、チャネル蛍光の総量を記録する。
別の溶液B*とインキュベートした細胞についての蛍光と比較した、A及びB*の混合物とインキュベートした細胞についての蛍光の低下は、結合薬剤A(結合)が、細胞上に発現したCD123への結合について、結合剤B*による結合を(交差)遮断することを示す。
本発明に従った交差遮断免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤は、上のFACS交差遮断アッセイにおいてCD123に結合するものであり、アッセイの間に、及び第2の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の存在において、記録された蛍光が、最大蛍光(別々に標識された免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤について測定)の80%~0.1%(例、80%~4%)の間、具体的には最大蛍光の75%~0.1%(例、75%~4%)の間、より具体的には最大蛍光の70%~0.1%(例、70%~4%)の間であるようにする(ちょうど上で定義した通り)。
CD123への結合についての2つのテスト結合薬剤(A*及びB*と呼ぶ)間の競合もまた、各々が異なるフルオロフォアを用いて標識された両方の結合薬剤をCD123発現細胞に加えることにより評価することができる。インキュベーション及び細胞洗浄後、読み出しをFACSで実施することができる。各々のフルオロフォアについてゲートを設定し、チャネル蛍光の総量を記録する。フルオロフォアの1つの蛍光の低下及び/又は非存在は、細胞上に発現されたCD123への結合についての結合薬剤による(交差)遮断を示す。
以下では一般的に、免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、本発明に従って交差遮断する又は交差遮断することが可能であるか否かを決定するための適切なBIAcoreアッセイを記載する。アッセイを、本明細書において記載する免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤のいずれかと使用することができることが理解されるであろう。BIAcore機器(例えば、BIAcore 3000)は、製造者の推奨に沿って操作する。このように、1つの交差遮断アッセイにおいて、標的タンパク質(例、CD123)は、CM5 BIAcoreチップに、標準的なアミンカップリング化学を使用して共役し、標的を用いてコーティングされている表面を生成する。典型的には、標的の200-800共鳴単位をチップに共役させうる(結合の簡単に測定可能なレベルを与えるが、しかし、使用されているテスト試薬の濃度により容易に飽和可能である量)。互いに交差遮断するそれらの能力について評価すべき2つのテスト結合薬剤(A*及びB*と名付ける)を、適切な緩衝液中での結合部位の1対1モル比で混合し、テスト混合物を作製する。結合部位ベースで濃度を算出する場合、結合薬剤の分子量は、その結合薬剤上の標的結合部位の数により割った結合薬剤の全分子量であると仮定する。テスト混合物中の各々の結合薬剤の濃度は、BIAcoreチップ上に捕捉された標的分子上のその結合薬剤についての結合部位を容易に飽和させるために十分に高いはずである。混合物中の結合薬剤は同じモル濃度(結合ベースで)であり、その濃度は、典型的には、1.00と1.5マイクロモル(結合部位ベースで)の間でありうる。A*単独及びB*単独を含む別々の溶液も調製する。これらの溶液中のA*及びB*は同じ緩衝液中であり、テスト混合物中と同じ濃度であるべきである。テスト混合物を、標的コーティングされたBIAcoreチップの上に通し、結合の全量を記録する。チップを次に、チップが結合した標的を損傷することなく、結合した結合薬剤を除去するような方法において処理する。典型的には、これは、チップを、30mM HClを用いて60秒間にわたり処理することにより行う。A*単独の溶液を次に、標的コーティングされた表面の上に通し、結合の量を記録する。チップを再び処理し、チップが結合した標的を損傷することなく、結合した結合薬剤の全てを除去する。B*単独の溶液を次に、標的コーティングされた表面の上に通し、結合の量を記録する。A*及びB*の混合物の最大理論的結合を次に算出し、標的表面単独の上を通した場合での各々の結合薬剤の結合の合計である。混合物での実際の記録された結合が、この理論的最大値未満である場合、次に、2つの結合薬剤はそれぞれ交差遮断すると言う。このように、一般的に、本発明に従った、交差遮断する免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤は、上のBIAcore交差遮断アッセイにおいて標的に結合するであろうものであり、アッセイの間に、及び第2免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の存在において、記録された結合が、組み合わせにおける2つの免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は結合薬剤の、最大理論的結合の80%~0.1%(例、80%~4%)の間、特に最大理論的結合の75%~0.1%(例、75%~4%)の間、さらに特に最大理論的結合の70%~0.1%(例、70%~4%)の間であるようにする(ちょうど上に定義する通り)。上に記載するBIAcoreアッセイは、免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、本発明に従い、互いに交差遮断するか否かを決定するために使用される一次アッセイである。稀な場合では、特定の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤は、アミン化学を介して、CM5 BIAcoreチップに共役させた標的に結合しないであろう(これは通常、標的上の関連する結合部位が、チップへの共役によりマスク又は破壊される場合に生じる)。そのような場合において、交差遮断は、標的のタグ付きバージョン、例えば、N末端Hisタグ付きバージョンを使用して決定することができる。この特定のフォーマットにおいて、抗His抗体は、Biacoreチップに共役されうるが、次に、Hisタグ付き標的は、チップの表面の上を通し、抗His抗体により捕捉されうる。交差遮断分析は、本質的に上に記載する通りに行いうる(各々のチップ再生サイクル後、新たなHisタグ付き標的を、抗His抗体コーティングされた表面上に戻し充填しうることを除く)。N末端Hisタグ付き標的を使用して与えられた例に加えて、C末端Hisタグ付き標的を代わりに使用することができうる。さらに、当技術分野において公知である種々の他のタグ及びタグ結合タンパク質の組み合わせを、そのような交差遮断分析のために使用することができうる(例、抗HA抗体を伴うHAタグ;抗FLAG抗体を伴うFALGタグ;ストレプトアビジンを伴うビオチンタグ)。
以下では一般的に、標的(例、CD123)に対して向けられた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、本明細書で定義する通りに交差遮断する又は交差遮断することが可能であるか否かを決定するためのELISAアッセイを記載する。アッセイを、本明細書において記載する免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤のいずれかと使用することができることが理解されるであろう。アッセイの一般的な原理は、ELISAプレートのウェル上にコーティングされた標的に対して向けられた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は結合薬剤を有することである。第2の潜在的に交差遮断する抗標的免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の過剰量を溶液中に加える(即ち、ELISAプレートに結合していない)。限定された量の標的を次にウェルに加える。コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤及び溶液中の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤は、限定された数の標的分子の結合について競合する。プレートを洗浄し、コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤により結合されていない過剰な標的を除去し、また、第2の溶液相の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤並びに第2の溶液相の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤と標的の間に形成された任意の複合体を除去する。結合した標的の量を次に、標的を検出するために適当である試薬を使用して測定する。コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤を交差遮断することができる溶液中の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤は、コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、第2の溶液相の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の非存在において結合することができる標的分子の数と比べ、コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が結合することができる標的分子の数において減少を起こすことができる。第1免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(例、Ab-X)を選択し、固定化された免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤にする例において、それはELISAプレートのウェル上にコーティングされ、その後、プレートを、適切な遮断溶液を用いて遮断し、その後に加えられる試薬の非特異的結合を最小限にする。第2の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(例、Ab-Y)の過剰量を次にELISAプレートに加え、1ウェル当たりのAb-Y標的結合部位のモルが、ELISAプレートのコーティングの間に1ウェル当たりに使用されたAb-X標的結合部位のモルよりも少なくとも10倍高いようにする。標的を次に加え、1ウェル当たりの標的のモルが、各々のウェルをコーティングするために使用されたAb-X標的結合部位のモルよりも少なくとも25倍低いようにする。適切なインキュベーション期間に続き、ELISAプレートを洗浄し、標的を検出するための試薬を加え、コーティングされた抗標的免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(この場合においてAb-X)により特異的に結合された標的の量を測定する。アッセイについてのバックグラウンドシグナルは、コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(この場合においてAb-X)、第2溶液相の免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(この場合においてAb-Y)、標的緩衝液だけ(即ち、標的を伴わない)、及び標的検出試薬を伴うウェルにおいて得られたシグナルとして定義する。アッセイについての陽性対照シグナルは、コーティングされた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤(この場合においてAb-X)、第2溶液相の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤緩衝液だけ(即ち、第2溶液相の免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤を伴わない)、標的及び標的検出試薬を伴うウェルにおいて得られたシグナルとして定義する。ELISAアッセイは、陽性対照シグナルがバックグラウンドシグナルの少なくとも6倍であるようにする様式において実行してもよい。コーティングする免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤として使用するための、及び第2の(コンペティター)免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤として使用するための免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の選択から結果として生じる任意のアーチファクト(例、標的についてのAb-XとAb-Yの間の有意に異なる親和性)を回避するために、交差遮断アッセイを2つのフォーマットにおいて実行してもよい:1)フォーマット1は、Ab-Xが、ELISAプレート上にコーティングされている免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤であり、Ab-Yが、溶液中にあるコンペティターの免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤である場合であり、及び2)フォーマット2は、Ab-Yが、ELISAプレート上にコーティングされている免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤であり、Ab-Xが、溶液中にあるコンペティターの免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤である場合である。Ab-X及びAb-Yは、フォーマット1において又はフォーマット2において、溶液相の抗標的免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、溶液相の抗標的免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤の非存在(即ち、陽性対照ウェル)において得られた標的検出シグナルと比較し、標的検出シグナル(即ち、コーティングされている免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤により結合された標的の量)の60%~100%の間、特に70%~100%の間、さらに特に80%~100%の間の低下を起こすことができる場合、交差遮断しているとして定義する。
標的に対して向けられた免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は他の結合薬剤が、交差遮断する、交差遮断することが可能である、競合的に結合する、又は交差競合的である(本明細書で定義する通り)か否かを決定するための他の方法が、例えば、Xiao-Chi Jiaら(2004, Journal of Immunological Methods 288: 91-98)、Millerら(2011, Journal of Immunological Methods 365: 118-125)及び/又は本明細書に記載する方法(例、実施例16を参照のこと)において記載されている。
本明細書で使用する用語「CD123」はインターロイキン3受容体のαサブユニット(IL-3Rα)を指す。
本明細書で使用する用語「TCR」はT細胞受容体を指し、それはTCRα及びTCRβ鎖からなる。TCRのα鎖及びβ鎖の両方が定常ドメイン及び可変ドメインからなる。本発明のポリペプチド及び免疫グロブリン単一可変ドメインはTCRの定常ドメインに結合する。
本発明のポリペプチドの半減期は、一般的に、WO08/020079のページ57のパラグラフo)において記載される通りに定義することができ、本明細書において言及する通り、ポリペプチドの血清濃度が、50%だけインビボで、例えば、天然機構によるポリペプチドの分解及び/又はポリペプチドのクリアランスもしくは隔離に起因して低下するために要する時間を指す。本発明のポリペプチドのインビボでの半減期を、それ自体が公知の任意の様式において、例えば薬物動態解析により決定することができる。適切な技術が当業者に明らかであろうが、例えば、一般的には、WO08/020079のページ57のパラグラフo)において記載される通りでありうる。また、WO08/020079のページ57のパラグラフo)において言及される通り、半減期は、パラメーター、例えばt1/2アルファ、t1/2ベータ、及び曲線下面積(AUC)などを使用して表すことができる。例えば、標準的なハンドブック、例えばKennethら(1986, Chemical Stability of Pharmaceuticals: A Handbook for Pharmacists, John Wiley & Sons Inc)及びM Gibaldi及びD Perron(1982, Pharmacokinetics, Marcel Dekker, 2nd Rev. Ed., 1982)などを参照のこと。用語「半減期における増加」又は「増加した半減期」はまた、WO08/020079のページ57のパラグラフo)において定義される通りであり、特に、t1/2ベータにおける増加(t1/2アルファ及び/又はAUCあるいは両方における増加を伴う又は伴わない)を指す。
他に示さない限り、用語「免疫グロブリン」及び「免疫グロブリン配列」は、本明細書において重鎖抗体に又は従来の4鎖抗体に言及するために使用されるかを問わず、一般的な用語として使用され、完全サイズの抗体、その個々の鎖、並びにその全ての部分、ドメイン、又はフラグメント(抗原結合ドメイン又はフラグメント、例えばそれぞれVHHドメイン又はVH/VLドメインなどを含むが、限定しない)の両方を含む。
本明細書において使用する用語「ドメイン」(ポリペプチド又はタンパク質の)は、その三次元構造を、タンパク質の残りに非依存的に保持する能力を有する、折り畳まれたタンパク質構造を指す。一般的に、ドメインは、タンパク質の別々の機能的特性に関与し、多くの場合において、他のタンパク質に、タンパク質の及び/又はドメインの残部の機能の喪失を伴わず、加える、除去する、又は移してもよい。
本明細書において使用する用語「免疫グロブリンドメイン」は、抗体鎖(例えば、例、従来の4鎖抗体の又は重鎖抗体の鎖など)の球状領域、又はそのような球状領域から本質的になるポリペプチドを指す。免疫グロブリンドメインは、それらが、抗体分子に特徴的な免疫グロブリン折り畳みを保持する点において特徴付けられ、それは、2つのベータ-シート中に配置された約7つの逆平行ベータ-ストランドの2層サンドイッチからなり、場合により、保存されたジスルフィド結合により安定化される。
本明細書において使用する用語「免疫グロブリン可変ドメイン」は、4つの「フレームワーク領域」から本質的になる免疫グロブリンドメインを意味し、それらは、当技術分野において、及び本明細書において下に「フレームワーク領域1」又は「FR1」として;「フレームワーク領域2」又は「FR2」として;「フレームワーク領域3」又は「FR3」として;及び「フレームワーク領域4」又は「FR4」としてそれぞれ言及され;それらのフレームワーク領域は、3つの「相補性決定領域」又は「CDR」により中断され、それらは、当技術分野において、及び本明細書において下に「相補性決定領域1」又は「CDR1」として;「相補性決定領域2」又は「CDR2」として;及び「相補性決定領域3」又は「CDR3」としてそれぞれ言及する。このように、免疫グロブリン可変ドメインの一般的な構造又は配列は、以下の通りに示すことができる:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4。抗原結合部位を保有することにより抗原のための抗体に特異性を与えるのは、免疫グロブリン可変ドメインである。
用語「免疫グロブリン単一可変ドメイン」又は「ISV」は、「単一可変ドメイン」と互換的に使用し、抗原結合部位が、単一免疫グロブリンドメイン上に存在し、及びそれにより形成される分子を定義する。これは、免疫グロブリン単一可変ドメインを、「従来の」免疫グロブリン又はそれらのフラグメントから離れて設定し、それにおいて、2つの免疫グロブリンドメイン、特に2つの可変ドメインは、相互作用して抗原結合部位を形成する。典型的には、従来の免疫グロブリンにおいて、重鎖可変ドメイン(VH)及び軽鎖可変ドメイン(VL)は、相互作用して抗原結合部位を形成する。この場合において、VH及びVLの両方の相補性決定領域(CDR)は抗原結合部位に寄与しうる、即ち、合計6つのCDRが抗原結合部位形成に含まれうる。
上の定義の観点において、従来の4鎖抗体(例えばIgG、IgM、IgA、IgD、又はIgE分子;当技術分野において公知である)の又はFabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fvフラグメント、例えばジスルフィド結合したFvもしくはscFvフラグメント、又はそのような従来の4鎖抗体から由来するダイアボディ(全てが当技術分野において公知である)の抗原結合ドメインは、正常には、免疫グロブリン単一可変ドメインとして見なされないであろう。なぜなら、これらの場合において、抗原のそれぞれのエピトープへの結合は、正常には、1つの(単一)免疫グロブリンドメインにより生じないであろうが、しかし、(会合する)免疫グロブリンドメイン、例えば軽及び重鎖可変ドメインなどの対により、即ち、免疫グロブリンドメインのVH-VL対(それは、それぞれの抗原のエピトープに一緒に結合する)により生じうるからである。
対照的に、免疫グロブリン単一可変ドメインは、追加の免疫グロブリン可変ドメインと対合することを伴わず、抗原のエピトープに特異的に結合することが可能である。免疫グロブリン単一可変ドメインの結合部位は、単一のVH/VHH又はVLドメインにより形成される。故に、免疫グロブリン単一可変ドメインの抗原結合部位は、3を上回らないCDRにより形成される。
そのため、単一可変ドメインは、軽鎖可変ドメイン配列(例、VL配列)もしくはその適切なフラグメント;又は重鎖可変ドメイン配列(例、VH配列又はVHH配列)もしくはその適切なフラグメントでありうる;それが、単一の抗原結合単位を形成することが可能である限り(即ち、単一可変ドメインから本質的になる機能的な抗原結合単位であり、単一の抗原結合ドメインが、別の可変ドメインと相互作用して機能的な抗原結合単位を形成する必要がないようにする)。
本発明の一態様では、免疫グロブリン単一可変ドメインは重鎖可変ドメイン配列(例、VH配列)である;より具体的には、免疫グロブリン単一可変ドメインは、従来の4鎖抗体から由来する重鎖可変ドメイン配列又は重鎖抗体から由来する重鎖可変ドメイン配列でありうる。
例えば、免疫グロブリン単一可変ドメインは、(単一)ドメイン抗体(又は(単一)ドメイン抗体としての使用のために適切であるアミノ酸)、「dAb」又はdAb(又はdAbとしての使用のために適切であるアミノ酸)、ナノボディ(本明細書で定義する通りで、VHHを含むが、限定しない)、他の単一可変ドメイン、又はそれらの任意の1つの任意の適切なフラグメントでありうる。
特に、免疫グロブリン単一可変ドメインは、ナノボディ(本明細書で定義する通り)又はその適切なフラグメントでありうる。[注意:ナノボディ、ナノボディズ、及びナノクローンはAblynx N.V.の登録商標である]ナノボディの一般的な記載については、下のさらなる記載、並びに本明細書において引用する、例えば、例、WO08/020079(ページ16)において記載される先行技術を参照のこと。
「VHHドメイン」は、VHH、VHHドメイン、VHH抗体フラグメント、及びVHH抗体としても公知であり、本来は「重鎖抗体」の(即ち、「軽鎖の欠けた抗体」の;Hamers-Casterman et al. Nature 363: 446-448, 1993)抗原結合免疫グロブリン(可変)ドメインとして記載されている。用語「VHHドメイン」は、これらの可変ドメインを、従来の4鎖抗体中に存在する重鎖可変ドメイン(それらを本明細書において「VHドメイン」又は「VHドメイン」と呼ぶ)から、及び従来の4本鎖抗体中に存在する軽鎖可変ドメイン(それらを本明細書において「VLドメイン」又は「VLドメイン」と呼ぶ)から区別するために選択している。VHH及びナノボディのさらなる記載については、Muyldermansによる総説論文(2001, Reviews in Molecular Biotechnology 74: 277-302)、並びに以下の特許出願(一般的な背景技術と呼ぶ)を参照のこと:WO 94/04678、WO 95/04079、及びWO 96/34103(Vrije Universiteit Brussel);WO 94/25591、WO 99/37681、WO00/40968、WO00/43507、WO00/65057、WO01/40310、WO01/44301、EP 1134231、及びWO02/48193(Unilever);WO 97/49805、WO01/21817、WO03/035694、WO03/054016、及びWO03/055527(Vlaams Instituut voor Biotechnologie(VIB));WO03/050531(Algonomics N.V.及びAblynx N.V.);WO01/90190(National Research Council of Canada);WO03/025020(= EP 1433793)(Institute of Antibodies);並びにWO04/041867、WO04/041862、WO04/041865、WO04/041863、WO04/062551、WO05/044858、WO06/40153、WO06/079372、WO06/122786、WO06/122787、及びWO06/122825(Ablynx N.V.)及びAblynx N.V.によるさらなる公開特許出願。これらの出願において言及されるさらなる先行技術、特に国際出願WO06/040153のページ41~43に言及される参考文献のリストも参照のこと(そのリスト及び参考文献は、本明細書において参照により組み入れる)。これらの参考文献において記載される通り、ナノボディ(特にVHH配列及び部分的にヒト化されたナノボディ)は、特にフレームワーク配列の1つ以上における1つ以上の「ホールマーク残基」の存在により特徴付けることができる。ナノボディ(ナノボディのヒト化及び/又はラクダ化を含む)並びに他の修飾、部分又はフラグメント、誘導体又は「ナノボディ融合体」、多価構築物(リンカー配列の一部の非限定的な例を含む)及びナノボディ及びそれらの調製物の半減期を増加させるための異なる修飾のさらなる記載を、例えばWO08/101985及びWO08/142164において見出すことができる。ナノボディのさらなる一般的な記載については、本明細書において引用する、例えば、例、WO08/020079(ページ16)において記載される先行技術を参照のこと。
「ドメイン抗体」は、「Dab」、「ドメイン抗体」、及び「dAb」(用語「ドメイン抗体」及び「dAb」はGlaxoSmithKlineグループの企業により登録商標として使用されている)としても公知であり、例えばEP 0368684、Wardら(1989, Nature 341: 544-546)、Holtら(2003, Trends in Biotechnology 21: 484-490)及びWO03/002609並びに、例えばWO04/068820、WO06/030220、WO06/003388 及びDomantis Ltdの他の公開特許出願において記載されている。ドメイン抗体は本質的に、非ラクダ哺乳動物、特にヒト4鎖抗体のVH又はVLドメインに対応する。単一の抗原結合ドメインとして(即ち、VL又はVHドメインとそれぞれ対合することなく)エピトープに結合するために、そのような抗原結合特性についての特定の選択(例、ヒト単一VH又はVLドメイン配列のライブラリーを使用することによる)が要求される。ドメイン抗体は、VHHのように、完全ヒト配列から由来する場合、約13~約16kDaの分子量を有し、例えばヒトにおける治療的使用のためのヒト化を要求しない。
それらは哺乳動物由来ではないため本発明の文脈においてあまり好ましくないが、単一可変ドメインが、サメの特定の種から由来しうることにも注目すべきである(例えば、いわゆる、「IgNARドメイン」、例えば、WO05/18629を参照のこと)。
このように、本発明の意味において、用語「免疫グロブリン単一可変ドメイン」又は「単一可変ドメイン」は、非ヒト供給源、好ましくはラクダ、好ましくはラクダ重鎖抗体から由来するポリペプチドを含む。それらは、以前に記載された通りにヒト化してもよい。さらに、この用語は、非ラクダ供給源、例、マウス又はヒトから由来するポリペプチドを含み、それは「ラクダ化」されており、例、Davies及びRiechmann(1994, FEBS 339: 285-290; 1995, Biotechnol. 13: 475-479; 1996, Prot. Eng. 9: 531-537)及びRiechmann及びMuyldermans(1999, J. Immunol. Methods 231: 25-38)において記載されている通りである。
VHHドメインのアミノ酸残基に、Kabatら("Sequence of proteins of immunological interest", US Public Health Services, NIH Bethesda, MD, Publication No. 91)により与えられたVHドメインについての一般的な番号付けに従って番号を付け、ラクダからのVHHドメインに適用された通りであり、例えば、Riechmann及びMuyldermans(1999, J. Immunol. Methods 231: 25-38)の図2において示されている通りである。VHドメインのアミノ酸残基を番号付けするための代替方法は、その方法を類似の様式においてVHHドメインに適用することもでき、当技術分野において公知である。しかし、本明細書の記載、請求項、及び図面において、上に記載した通りにVHHドメインに適用されたKabatに従った番号付けに従うであろう(他に示さない限り)。
VHドメインについて及びVHHドメインについて当技術分野において周知である通り、CDRの各々におけるアミノ酸残基の総数は変動しうるが、Kabat番号付けにより示されたアミノ酸残基の総数に対応しないであろう(すなわち、Kabat番号付けに従った1つ以上の位置が、実際の配列において占められないであろう、又は実際の配列は、Kabat番号付けにより許される数よりも多いアミノ酸残基を含みうる)ことに注意すべきである。これは、一般的に、Kabatに従った番号付けが、実際の配列中のアミノ酸残基の実際の番号付けに対応しうる又はしないであろうことを意味する。VHドメイン及びVHHドメイン中のアミノ酸残基の総数は、通常、110~120の範囲中、しばしば、112と115の間にありうる。しかし、より小さい及びより長い配列も、本明細書において記載する目的のために適切でありうることに注意すべきである。
CDR領域の決定はまた、異なる方法に従って行ってもよい。Kabatに従ったCDR決定において、VHHのFR1は1~30位のアミノ酸残基を含み、VHHのCDR1は31~35位のアミノ酸残基を含み、VHHのFR2は36~49位のアミノ酸を含み、VHHのCDR2は50~65位のアミノ酸残基を含み、VHHのFR3は66~94位のアミノ酸残基を含み、VHHのCDR3は95~102位のアミノ酸残基を含み、及びVHHのFR4は103~113位のアミノ酸残基を含む。
本願では、しかし、CDR配列をKontermann及びDubel(2010, Eds., Antibody Engineering, vol 2, Springer Verlag Heidelberg Berlin, Martin, Chapter 3, pp. 33-51)に従って決定する。この方法に従い、FR1は1~25位のアミノ酸残基を含み、CDR1は26~35位のアミノ酸残基を含み、FR2は36~49位のアミノ酸を含み、CDR2は50~58位のアミノ酸残基を含み、FR3は59~94位のアミノ酸残基を含み、CDR3は95~102位のアミノ酸残基を含み、及びFR4は103~113位のアミノ酸残基を含む(Kabat番号付けに従う)。
免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えばドメイン抗体及びナノボディ(VHHドメインを含む)などは、ヒト化に供することができる。特にヒト化免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えばナノボディ(VHHドメインを含む)などは、以前のパラグラフにおいてそれについて一般的に定義される免疫グロブリン単一可変ドメインでありうるが、しかし、それにおいて、ヒト化置換(本明細書で定義する通り)である及び/又はそれに対応する少なくとも1つのアミノ酸残基が(及び特にフレームワーク残基の少なくとも1つにおいて)存在する。潜在的に有用なヒト化置換は、天然に存在するVHH配列のフレームワーク領域の配列を、1つ以上の密接に関連するヒトVH配列の対応するフレームワーク配列と比較することにより確認することができ、その後、このようにして決定した潜在的に有用なヒト化置換の1つ以上(又はその組み合わせ)を、前記VHH配列中に(それ自体が公知の任意の様式において、本明細書においてさらに記載する通りに)導入することができ、結果として得られるVHH配列を、標的についての親和性について、安定性について、発現の簡単さ及びレベルについて、及び/又は他の所望の特性についてテストすることができる。この方法において、限定された程度の試行錯誤によって、他の適切なヒト化置換(又はその適切な組み合わせ)が、当業者により、本明細書における開示に基づき決定することができる。また、先述のものに基づき、免疫グロブリン単一可変ドメイン(のフレームワーク領域)、例えばナノボディ(VHHドメインを含む)などは、部分的にヒト化又は完全にヒト化してもよい。
免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えばドメイン抗体及びナノボディなど(VHHドメイン及びヒト化VHHドメインを含む)はまた、1つ以上の変化を1つ以上のCDRのアミノ酸配列中に導入することによる親和性成熟に供することができ、それらの変化は、それぞれの親分子と比較し、そのそれぞれの抗原についての結果として得られる免疫グロブリン単一可変ドメインの改善された親和性をもたらす。本発明の親和性成熟した免疫グロブリン単一可変ドメイン分子は、当技術分野において公知の方法により、例えば、Marksら(1992, Biotechnology 10: 779-783)、Barbasら(1994, Proc. Nat. Acad. Sci, USA 91: 3809-3813)、Shierら(1995, Gene 169: 147-155)、Yeltonら(Immunol. 155: 1994-2004)、Jacksonら(J. Immunol. 154: 3310-9, 1995)、Hawkinsら(1995, J. MoI. Biol. 226: 889-896)、Johnson及びHawkins(1996, Affinity maturation of antibodies using phage display, Oxford University Press)により記載される通りに調製してもよい。
ポリペプチドを設計/選択及び/又は調製するプロセスは、免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えばドメイン抗体又はナノボディなどから開始し、前記の免疫グロブリン単一可変ドメインを「フォーマット化する」とも言う;及びポリペプチドの作製された部分である免疫グロブリン単一可変ドメインが、「フォーマット化」される又は前記ポリペプチド「のフォーマット中」にあると言う。免疫グロブリン単一可変ドメインをフォーマット化することができる方法の例及びそのようなフォーマットの例は、本明細書における開示に基づき当業者に明らかであろう;及びそのようなフォーマット化された免疫グロブリン単一可変ドメインは本発明のさらなる態様を形成する。
例えば及び限定を伴わず、1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインを、ポリペプチドの調製のための「結合単位」、「結合ドメイン」、又は「構成要素」(これらの用語は互換的に使用される)として使用してもよく、それらは場合により、結合単位(即ち、CD123の同じもしくは別のエピトープに対する及び/又はCD123以外の1つ以上の他の抗原、タンパク質、もしくは標的、例、TCRに対する)として役立ちうる1つ以上のさらなる免疫グロブリン単一可変ドメインを含みうる。
一価ポリペプチドは、1つだけの結合単位(例えば、例、免疫グロブリン単一可変ドメインなど)を含む又はそれから本質的になる。2つ以上の結合単位(例えば、例、2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインなど)を含むポリペプチドは、本明細書において「多価」ポリペプチドとも言うが、そのようなポリペプチド中に存在する結合単位/免疫グロブリン単一可変ドメインは、本明細書において「多価」フォーマット中にあるとも言う。例えば、「二価」ポリペプチドは2つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(場合により、リンカー配列を介して連結されている)を含みうるのに対し、「三価」ポリペプチドは3つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(場合により、2つのリンカー配列を介して連結されている)を含みうるのに対し、「四価」ポリペプチドは4つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(場合により、3つのリンカー配列を介して連結されている)を含みうる、など。
多価ポリペプチドにおいて、2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインは同じもしくは異なりうるが、同じ抗原もしくは抗原決定基に対して(例えば、同じ部分もしくはエピトープに対して、又は異なる部分もしくはエピトープに対して)向けられうる、あるいは代わりに、異なる抗原もしくは抗原決定基;又はそれらの任意の適切な組み合わせに対して向けられうる。少なくとも1つの結合単位が第1抗原(即ち、CD123)に対して向けられており、少なくとも1つの結合単位が第2抗原(即ち、CD123とは異なる)に対して向けられている少なくとも2つの結合単位(例えば、例、免疫グロブリン単一可変ドメインなど)を含むポリペプチドは、「多特異性」ポリペプチドとも言うが、そのようなポリペプチド中に存在する結合単位(例えば、例、免疫グロブリン単一可変ドメインなど)は、本明細書において「多特異性フォーマット」中にあるとも言う。このように、例えば、本発明の「二重特異性」ポリペプチドは、第1抗原(即ち、CD123)に対して向けられた少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン及び第2抗原(即ち、CD123とは異なる、例、TCRなど)に対して向けられた1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチドであるのに対し、本発明の「三重特異性」ポリペプチドは、第1抗原(即ち、CD123)に対して向けられた少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン、第2抗原(即ち、CD123とは異なる、例、TCRなど)に対して向けられた1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び第3抗原(即ち、CD123及び第2抗原の両方とは異なる)に対して向けられた少なくとも1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチドである;など。
1つの抗原に対して向けられたポリペプチドはまた、「単一特異性」ポリペプチドとも呼ぶ。そのような「単一特異性」ポリペプチドは、1つの抗原(例えば、例、TCR又はCD123)に対して向けられた1つの結合単位(例えば、例、1つの免疫グロブリン単一可変ドメインなど)だけを含む一価ポリペプチドでありうる。そのような「単一特異性」ポリペプチドはまた、同じ抗原に対して向けられた2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインを含む多価ポリペプチドでありうる。そのような「単一特異性」多価ポリペプチドは、同じ抗原の同じ部分もしくはエピトープに対して、又は同じ抗原(例、CD123)の異なる部分もしくはエピトープに対して向けられうる。
同じ抗原上の異なる部分又はエピトープに対して向けられた2つ以上の結合単位を含むポリペプチドはまた、「多重パラトープ」ポリペプチドとも呼ぶ。「多重パラトープポリペプチド」、例えば「二重パラトープポリペプチド」又は「三重パラトープポリペプチド」などは、異なるパラトープを各々有する2つ以上の結合単位を含む又はそれから本質的になる(本明細書においてさらに記載する通り;本発明の多価ポリペプチドに関するチャプターを参照のこと)。
本発明のポリペプチド
本発明は、CD123発現細胞の死滅のためにT細胞を再指向させるポリペプチドを提供する。これらのポリペプチドがこの機能を発揮する能力は、それらの多特異性フォーマットから生じる。本発明により提供する多特異性ポリペプチド(「本発明の多特異性ポリペプチド」と呼ぶ)は、T細胞受容体(TCR)に特異的に結合する1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISV)及びCD123に特異的に結合する1つ以上のISVを含む。
本発明はまた、本発明のそのような多特異性ポリペプチドにおいて結合単位又は構成要素として使用されうる一価ポリペプチドに関する。したがって、一態様では、本発明は、TCRに特異的に結合するISVを提供する。別の態様では、本発明は、CD123に特異的に結合するISVを提供する。これらの一価ポリペプチドは1つの抗原だけに結合し、従って「本発明の単一特異性ポリペプチド」と呼ぶ。
CD123に特異的に結合するISVは、さらに多価ポリペプチドを形成するようにフォーマット化してもよく、それらも本発明に包含する。そのような多価ポリペプチドは、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVを含む。これらの多価ポリペプチドは1つの抗原(即ち、CD123)だけに結合し、従って「本発明の単一特異性ポリペプチド」とも呼ぶ。
本発明の単一特異性ポリペプチド及び本発明の多特異性ポリペプチドを本明細書にさらに記載し、一般的に「本発明のポリペプチド」と呼ぶ。
1.本発明の単一特異性ポリペプチド
1.1 TCRに結合する単一特異性ポリペプチド
本発明は、TCRに特異的に結合する単一特異性ポリペプチドに関する。好ましくは、そのような本発明の単一特異性ポリペプチドは一価である。好ましい態様では、単一特異性ポリペプチドは免疫グロブリン単一可変ドメインであり、これを本明細書では「本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン」又は「本発明のISV」と呼ぶ。
T細胞受容体(本明細書ではTCRとも呼ぶ)はTCRα及びTCRβ鎖からなるヘテロ二量体である。TCRのα鎖及びβ鎖の両方が定常ドメイン及び可変ドメインからなる。本発明のポリペプチドはTCRの定常ドメインに特異的に結合する。
T細胞受容体はTCR複合体の一部を形成する。本明細書で使用する場合、用語「TCR複合体」又は「TCRαβ-CD3複合体」は、T細胞の表面に提示されるT細胞受容体複合体を指す(Kuhns et al. 2006, Immunity 24: 133-139を参照のこと)。TCR複合体は、6つの異なるI型一回膜貫通タンパク質:リガンド認識に関与するTCRヘテロ二量体を形成するTCRα及びTCRβ鎖、並びに非共有結合CD3γ、CD3δ、CD3ε、及びζ鎖(受容体活性化時にリン酸化され、多数のシグナル伝達成分を動員する細胞質配列モチーフを持つ)で構成される。ヒトCD3及びヒトTCRα/β定常ドメインの配列を表A-8に提供する(配列番号70~75;UniProt識別子:CD3デルタ:P04234、CD3ガンマ:P09693、CD3エプシロン:P07766、CD3ゼータ:P20963、TCRアルファ:P01848及びTCRベータ:P01850に関連)。
一態様では、本発明は、T細胞受容体α(TCRα)の定常ドメイン(配列番号74)及び/又はT細胞受容体β(TCRβ)の定常ドメイン(配列番号75)、或いはそれらの多型変異体又はアイソフォームに結合する、本明細書に記載するポリペプチドに関する。
アイソフォームは、単一により、又は生物学的事象、例えば代替プロモーターの使用、代替スプライシング、代替開始及びリボソームフレームシフト(全て当技術分野において公知である)などの組み合わせにより同じ遺伝子から生成することができる代替タンパク質配列である。
厳密な免疫化、スクリーニング、及び選択方法の後にだけ、本発明者らはTCRの定常ドメインに結合するISVを同定することができた。CDR1、CDR2、及びCDR3において類似性及び相違性を伴う104クローンを含む配列のクラスターを同定した(表A-5を参照のこと)。対応する配列アラインメントを提供する(表A-1)。
したがって、本発明は、配列番号42及び78~180からなる群より選択されるISVであるポリペプチドに関する(表A-5を参照のこと)。さらなる態様では、ポリペプチドは、配列番号42及び78~180からなる群より、あるいは配列番号42と78~180の1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらに99%超の配列同一性を有するポリペプチドより選択される。
したがって、本発明は、TCRに結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから(本質的に)なるポリペプチドに関し、それにおいてCDR1はアミノ酸配列GX1VX2X3X4NX5LX6を有し、それにおいてX1はD、A、S、E、又はGであり、X2はH又はYであり、X3はK又はLであり、X4はI又はLであり、X5はF、I、又はVであり、及びX6はG又はSである。
さらなる態様では、本発明は、TCRに結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから(本質的に)なるポリペプチドに関し、それにおいてCDR2はアミノ酸配列X1IX2IX3DX4X5X6を有し、それにおいてX1はH、T、又はRであり、X2はS、T、又はAであり、X3はG、S、又はAであり、X4はQ、D、E、T、A、又はVであり、X5はT、A、又はVであり、及びX6はD、A、Q、N、V、又はSである。
さらなる態様では、本発明は、TCRに結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらかな(本質的に)なるポリペプチドに関し、それにおいてCDR3はアミノ酸配列X1SRX2X3PYX4Yを有し、それにおいてX1はF、Y、G、L、又はKであり、X2はI又はLであり、X3はY又はWであり、及びX4はD、N、又はSである。
本発明のポリペプチドにおける使用のための好ましいCDR配列、並びにCDR配列の好ましい組み合わせを表A-5に示す。
したがって、本発明は、TCRに特異的に結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから本質的になるポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
特に、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR1の2、4、5、6、8、及び/又は10位(Kabat番号付けに従うと、27、29、30、31、33、及び/又は35位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR2の1、3、5、7、8、及び/又は9位(Kabat番号付けに従うと、50、52、54、56、57、及び/又は58位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR3の1、4、5、及び/又は8位(Kabat番号付けに従うと、95、98、99、及び/又は101位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181;又は
b) 配列番号181のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 2位では、DをA、S、E、又はGに変化させている;
- 4位では、HをYに変化させている;
- 5位では、KをLに変化させている;
- 6位では、IをLに変化させている;
- 8位では、FをI又はVに変化させている;及び/又は
- 10位では、GをSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチド(polypeptede)による結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号192;又は
b) 配列番号192のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、HをT又はRに変化させている;
- 3位では、SをT又はAに変化させている;
- 5位では、GをS又はAに変化させている;
- 7位では、QをD、E、T、A、又はVに変化させている;
- 8位では、TをA又はVに変化させている;及び/又は
- 9位では、DをA、Q、N、V、又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチド(polypeptede)による結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号218;又は
b) 配列番号218のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、FをY、L、又はGに変化させている;
- 4位では、IをLに変化させている;
- 5位では、YをWに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをN又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181;又は
b) 配列番号181のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 2位では、DをA、S、E、又はGに変化させている;
- 4位では、HをYに変化させている;
- 5位では、KをLに変化させている;
- 6位では、IをLに変化させている;
- 8位では、FをI又はVに変化させている;及び/又は
- 10位では、GをSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192;又は
d) 配列番号192のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、HをT又はRに変化させている;
- 3位では、SをT又はAに変化させている;
- 5位では、GをS又はAに変化させている;
- 7位では、QをD、E、T、A、又はVに変化させている;
- 8位では、TをA又はVに変化させている;及び/又は
- 9位では、DをA、Q、N、V、又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218;又は
f) 配列番号218のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、FをY、L、又はGに変化させている;
- 4位では、IをLに変化させている;
- 5位では、YをWに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをN又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号181~191からなる群より選択され、CDR2は配列番号192~217からなる群より選択され、及びCDR3は配列番号218~225からなる群より選択される。
したがって、好ましい態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号181であり、CDR2は配列番号192であり、及びCDR3は配列番号218である。
一般的に、表A-5に列挙するCDRの組み合わせ(即ち、表A-5中の同じ行に言及するもの)が好ましい。このように、ISV中のCDRは表A-5中に言及するCDR配列であるか、或いは表A-5中に列挙するCDR配列を伴う4、3、2、又は1つだけのアミノ酸の違いを有するCDR配列からなる群より適切に選択される場合、その他のCDRの少なくとも1つ、及び好ましくは両方が、表A-5中の同じ組み合わせに属する(即ち、表A-5中の同じ行に言及する)CDR配列より適切に選択されるか、或いは同じ組み合わせに属するCDR配列を伴う4、3、2、又は1つだけのアミノ酸の違いを有するCDR配列からなる群より適切に選択される。
本発明はまた、本明細書に記載する少なくとも1つのポリペプチドのTCRへの結合を交差遮断する、及び/又は、本明細書に記載する通り、少なくとも1つのポリペプチドによりTCRへの結合を交差遮断するポリペプチド、好ましくはISVに関する。
本発明のポリペプチドは、エフェクター細胞(例えばT細胞など)の表面上のTCRに特異的に結合する。「一価」フォーマットでは、TCRに結合する本発明の一価ポリペプチドは、T細胞活性化を最小限から全く起こさない。
本明細書で使用する通り、用語「エフェクター細胞」は、TCR複合体、好ましくは免疫細胞(例えばT細胞など)、好ましくはCD4+Tヘルパー細胞(CD4細胞、Tヘルパー細胞、又はT4細胞としても公知)、より好ましくは細胞傷害性T細胞(TC細胞、CTL、又はCD8+T細胞としても公知)又はナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)を含む細胞である。一部の態様では、細胞はインビボで存在する。一部の態様では、細胞はインビトロで存在する。本発明のエフェクター細胞は、特に哺乳動物細胞、好ましくは霊長類細胞、及びさらにより好ましくはヒト細胞に関する。
本明細書で使用する「T細胞活性化」は、T細胞(例、細胞傷害性T細胞)の1つ以上の細胞応答(例えば増殖、分化、サイトカイン分泌、細胞傷害性エフェクター分子放出、細胞傷害活性、活性化マーカーの発現、及びリダイレクト標的細胞溶解より選択される)を指す。
本発明の単一特異性ポリペプチドは、T細胞受容体(TCR)の定常ドメインに、100nM~10pMの間の平均KD値で、例えば90nM以下の平均KD値で、さらにより好ましくは80nM以下の平均KD値で、例えば70、60、50、40、30、20、10、5nM未満又はさらに小さい値、例えば4、3、2、又は1nM未満など、例えば500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20pM未満、又はさらに小さい値、例えば10pM未満などで結合する。好ましくは、KDはKinexa、BLI、又はSPRにより決定され、例えばProteonにより決定される通りである。例えば、前記KDは、実施例のセクションに示す通りに決定する。
本発明の単一特異性ポリペプチドは、100nM~1pMの間のEC50値で、例えば100nM以下の平均EC50値で、さらにより好ましくは90nM以下の平均EC50値で、例えば80、70、60、50、40、30、20、10、5nM未満又はさらに小さい値、例えば4、3、2、もしくは1nM未満又はさらに小さい値、例えば500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5pM未満、又はさらに小さい値、例えば4pM未満などでTCRに結合する。前記平均EC50は、好ましくは、FACS、Biacore、又はELISAにより決定し、例えば、前記EC50は、実施例のセクションに示す通りに決定する。
実施例において、KDはEC50と十分に相関することが示されている。
さらなる態様では、本明細書に記載する単一特異性ポリペプチドは、少なくとも約102M-1s-1、少なくとも約103M-1s-1、少なくとも約104M-1s-1、少なくとも約105M-1s-1、少なくとも約106M-1s-1、107M-1s-1、少なくとも約108M-1s-1、少なくとも約109M-1s-1、及び少なくとも約1010M-1s-1からなる群より選択されるTCRへの(又は結合についての)オン速度定数(kon)を有する(好ましくは表面プラズモン共鳴により測定する通り、又は実施例のセクションで実施する通り)。
さらなる態様では、本明細書に記載する多特異性ポリペプチドは、最大約10-3s-1、最大約10-4s-1、最大約10-5s-1、最大約10-6s-1、最大約10-7s-1、最大約10-8s-1、最大約10-9s-1、最大約10-10s-1からなる群より選択されるTCRへの(又は結合についての)オフ速度定数(koff)を有する(好ましくは表面プラズモン共鳴により測定する通り、又は実施例のセクションで実施する通り)。
TCRに結合する本発明の単一特異性ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくは免疫グロブリンフレームワーク配列(の適切な組み合わせ)であるフレームワーク配列又は免疫グロブリンフレームワーク配列から誘導された(例えば、配列最適化、例えばヒト化又はラクダ化などによる)フレームワーク配列を有する。例えば、フレームワーク配列は、免疫グロブリン単一可変ドメインから、例えば軽鎖可変ドメイン(例、VL配列)及び/又は重鎖可変ドメイン(例、VH配列)から由来するフレームワーク配列でありうる。1つの特に好ましい態様では、フレームワーク配列は、VHH配列(それにおいて前記フレームワーク配列は、場合により部分的又は完全にヒト化されていてもよい)から由来するフレームワーク配列、又はラクダ化された従来のVH配列のいずれかである。
フレームワーク配列は、好ましくは、単一特異性ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインがドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用のために適切なアミノ酸配列);単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用のために適切なアミノ酸);「dAb」(又はdAbとしての使用のために適切なアミノ酸);ナノボディVHH;ヒト化VHH;ラクダ化VH;又は親和性成熟により得られたVHHであるようにする。再び、適切なフレームワーク配列は、例えば、標準的なハンドブック並びに本明細書に記載するさらなる開示及び先行技術に基づき当業者に明らかであろう。
特に、本発明の単一特異性ポリペプチド中に存在するフレームワーク配列は、本発明の単一特異性ポリペプチドがナノボディであるように、1つ以上のホールマーク残基(WO08/020079(表A-3~A-8)に定義)を含みうる。そのようなフレームワーク配列(の適切な組み合わせ)の一部の好ましいが、非限定的な例が、本明細書中のさらなる開示から明らかになるであろう(例、表A-5を参照のこと)。一般的に、ナノボディ(特にVHH、部分的又は完全ヒト化VHH及びラクダ化VH)は、1つ以上のフレームワーク配列中の1つ以上の「ホールマーク残基」の存在により特に特徴付けることができる(例、WO08/020079、61ページ、24行目から98ページ、3行目)。
さらに特に、本発明は、(一般的)構造FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4を伴うアミノ酸配列である少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメインを含むか、又はそれから(本質的に)なるポリペプチドを提供し、
それにおいて、FR1からFR4はそれぞれフレームワーク領域1から4を指し、CDR1からCDR3はそれぞれ相補性決定領域1から3を指す:
i)配列番号42及び78~180の少なくとも1つのアミノ酸配列と少なくとも80%、より好ましくは90%、さらにより好ましくは95%のアミノ酸同一性を有する(表A-5を参照のこと);それにおいて、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基を無視する。この点に関して、配列番号42及び78~180の免疫グロブリン単一可変ドメインのフレームワーク1の配列(配列番号226~250)、フレームワーク2の配列(配列番号251~276)、フレームワーク3の配列(配列番号277~319)、及びフレームワーク4配列(配列番号320~324)を列挙する表A-5も参照のこと(表A-5を参照のこと);及び、それにおいて
ii)好ましくは、Kabat番号付けに従うと、11、37、44、45、47、83、84、103、104、及び108位でのアミノ酸残基の1つ以上は、WO08/020079の表A-3から表A-8に言及するホールマーク残基より選択される。
本発明はまた、多数の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインを提供する。
特に、本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、前の段落において免疫グロブリン単一可変ドメインについて一般的に定義しているアミノ酸配列でありうるが、それにおいて(本明細書で定義する通り)ヒト化置換である及び/又はそれに対応する少なくとも1つのアミノ酸残基が(特にフレームワーク残基の少なくとも1つにおいて)存在する。一部の好ましいが、非限定的なヒト化置換(及びそれらの適切な組み合わせ)が、本明細書の開示に基づいて当業者に明らかになるであろう。また、又はあるいは、他の潜在的に有用なヒト化置換は、天然に存在するVHH配列のフレームワーク領域の配列を、1つ以上のより密接に関連したヒトVH配列の対応するフレームワーク配列と比較することにより確認することができ、その後、このようにして決定された潜在的に有用なヒト化置換(又はその組み合わせ)の1つ以上を、前記VHH配列中に導入し(それ自体公知の任意の様式において(本明細書にさらに記載する通り))、結果として得られたヒト化VHH配列を、標的についての親和性について、安定性について、発現の容易さ及びレベルについて、並びに/或いは他の所望の特性についてテストすることができる。この方法において、限られた程度の試行錯誤により、他の適切なヒト化置換(又はそれらの適切な組み合わせ)が、本明細書の開示に基づいて当業者により決定されることができる。また、前述に基づき、免疫グロブリン単一可変ドメイン(のフレームワーク領域)は部分的にヒト化されていても、又は完全にヒト化されていてもよい。
本発明はまた、安定性試験の間での保存時に改善された発現及び/又は増加した安定性を示しうる配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインに関する。本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又はISVは、N末端での低下したピログルタミン酸翻訳後修飾を示しうるが、故に生成物の増加した安定性を有しうる。また、本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又はISVは、他の改善された特性、例えば、例、より少ない免疫原性、TCRについての改善した結合特性(KD値(実際または見かけ上)、KA値(実際又は見かけ上)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにEC50値として適切に測定する及び/又は表現する(本明細書中にさらに記載する通り)、TCRについての改善された親和性及び/又は改善された結合力)などを示しうる。
本発明の一部の特に好ましい配列最適化免疫グロブリン単一可変ドメインは、配列番号42及び78~180の免疫グロブリン単一可変ドメインの配列最適化変異体である。
このように、本発明の一部の他の好ましい免疫グロブリン単一可変ドメインは、(本明細書で定義する通り)TCRに結合することができ、以下であるナノボディである:
i) 配列番号42及び78~180の免疫グロブリン単一可変ドメインの1つの配列最適化変異体であり;及び/又は
ii) 配列番号42及び78~180の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し(表A-5を参照のこと)、それにおいてアミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基を無視する;この点に関して、表A-5も参照のこと。そこでは配列番号42及び78~180の免疫グロブリン単一可変ドメインのフレームワーク1配列(配列番号226~250)、フレームワーク2配列(配列番号251~276)、フレームワーク3配列(配列番号277~319)、及びフレームワーク4配列(配列番号320~324)を列挙する(表A-5を参照のこと);
及び、それにおいて:
iii) 好ましくは、Kabat番号付けに従うと、11、37、44、45、47、83、84、103、104、及び108位でのアミノ酸残基の1つ以上は、WO08/020079の表A-3~表A-8に言及するホールマーク残基より選択される。
本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインはまた、全て「改善された免疫グロブリン可変ドメイン」と表題の付けられた、以下の同時係属中の米国仮特許出願に記載する特定の変異/アミノ酸残基を含みうる:2014年5月16日に出願されたUS 61/994552;2014年6月18日に出願されたUS 61/014,015;2014年8月21日に出願されたUS 62/040,167;及び2014年9月8日に出願されたUS 62/047,560(全てがAblynx N.V.に属する)並びにこれらの仮出願に基づき、2015年11月19日に公開された国際出願WO 2015/173325。
特に、本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、適切には、(i)112位のK又はQ;(ii)11位のVと組み合わされた110位のK又はQ;又は(iii)89位のT;又は(iv)110位にK又はQを伴う89位のL;又は(v)11位のV及び89位のL;又は(i)~(v)の任意の適切な組み合わせを含みうる。
前記の同時係属中の米国仮特許出願にも記載されている通り、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインが上の(i)~(v)の1つに従った変異(又はそれらの適切な組み合せ)を含む場合:
- 11位のアミノ酸残基は、好ましくはL、V、又はKより選択される(及び最も好ましくはVである);及び
- 14位のアミノ酸残基は、好ましくはA又はPより適切に選択される;及び
- 41位のアミノ酸残基は、好ましくはA又はPより適切に選択される;及び
- 89位のアミノ酸残基は、好ましくはT、V、又はLより適切に選択される;及び
- 108位のアミノ酸残基は、好ましくはQ又はLより適切に選択される;及び
- 110位のアミノ酸残基は、好ましくはT、K、又はQより適切に選択される;及び
- 112位のアミノ酸残基は、好ましくはS、K、又はQより適切に選択される。
前記の同時係属中の米国仮出願に言及されている通り、前記変異は、本発明のポリペプチド、免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び/又は構築物へのいわゆる「既存の抗体」の結合を防止又は低下させる際に効果的である。この目的のために、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、(場合により前記変異との組み合わせにおいて)C末端伸長(X)n(式中、nは1~10、好ましくは1~5、例えば1、2、3、4、又は5など(及び好ましくは1又は2、例えば1など)であり;各々のXは、非依存的に選択され、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)からなる群より非依存的に選択される(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基であり、それらについて再び、前記の米国仮特許出願並びにWO 12/175741も参照のこと。特に、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、それがタンパク質、ポリペプチド、又はそれを含む他の構築物のC末端を形成する場合、そのようなC末端伸長を含んでもよい(再び、前記の米国仮出願並びにWO 12/175741にさらに記載される)。
したがって、本発明は、C末端伸長(X)nをさらに含む、本明細書に記載するポリペプチドに関し、それにおいて、nは1~5、例えば1、2、3、4、又は5であり、及びXが天然に存在するアミノ酸であり、好ましくはシステインではない。
本発明のこれらのポリペプチド、及び特に本発明のCDR配列を含む免疫グロブリン単一可変ドメインは、多特異性ポリペプチド(例えば本発明の多特異性ポリペプチドなど)の調製のための構成単位又は結合単位としての使用のために特に適している。
したがって、TCRに結合する本発明の単一特異性ポリペプチドは、本質的に単離された形態(本明細書で定義する通り)でありうる、又はそれらはタンパク質又はポリペプチドの一部を形成しうるが、それはTCRに結合する1つのポリペプチド又はISVを含みうる、又はそれから本質的になりうる、及び、場合により、1つ以上のさらなるアミノ酸配列(全て、場合により、1つ以上の適切なリンカーを介して連結されている)をさらに含みうる。
したがって、本発明はまた、本発明の1つの単一特異性ポリペプチド(又はその適切なフラグメント)を含む、又はそれから本質的になるタンパク質又はポリペプチドにも関する。さらなる態様では、TCRに結合する本発明の単一特異性ポリペプチドは、多特異性ポリペプチドの一部を形成しうるが、それはTCRに結合する1つのISVを含みうる、又はそれから本質的になりうる、及び、場合により、別の標的(例えばCD123など)に特異的に結合する1つ以上のさらなるISVをさらに含みうる、及び、場合により、1つ以上のさらなるアミノ酸配列(全て、場合により、1つ以上の適切なリンカーを介して連結されている)をさらに含みうる。
本発明の単一特異性ポリペプチドはこのように、本明細書に記載する通り、本発明の多特異性ポリペプチドを提供するように、そのようなタンパク質又はポリペプチド中での結合単位又は構成要素として使用する(1つ以上のVHHドメインを含む多特異性ポリペプチド及びそれらの調製については、Conrathら(2001, J. Biol. Chem. 276: 7346-7350)、並びに例えばWO 96/34103、WO 99/23221、及びWO 2010/115998も参照のこと)。本発明はまた、このように、TCRに結合する1つの一価ポリペプチドを含む、又はそれから本質的になる一価構築物であるポリペプチドに関する。
1.2 CD123結合ポリペプチド
本発明は、CD123、好ましくはヒト及び/又はカニクイザルCD123に特異的に結合する単一特異性ポリペプチドに関する。好ましい態様では、単一特異性ポリペプチドは免疫グロブリン単一可変ドメインであり、本明細書では「本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン」又は「本発明のISV」とも呼ぶ。
CD123は、インターロイキン3受容体(IL-3Rα)のαサブユニットとしても公知である。ヒトCD123及びカニクイザルCD123の配列を表A-8に提供する(配列番号68~69;ヒトCD123:NCBI RefSeq NP_002174及びカニクイザルCD123:NCBIGenBank no.EHH61867.1参照)。
一態様では、本発明は、ヒトCD123(配列番号68)に結合する、本明細書に記載する単一特異性ポリペプチドに関する。
CD123に結合する単一特異性ポリペプチドは、CD123に対する特異性について慎重に選択されている。本発明のポリペプチドは、本発明の多特異性フォーマット(即ち、TCRに結合する1つのISV及びCD123に結合する1つ以上のISVを含むフォーマット)へのフォーマット化の際、CD123への高度に特異的な結合を示す。そのため、標的外結合は回避され、標的非依存的なT細胞活性化は最小限である(本明細書でさらに例示する通り)。
本発明者らは、CD123に高度に特異的な結合を示す、2つのナノボディクラスターを同定した(実施例12)。クラスターの代表を本発明の多特異性ポリペプチドにフォーマット化する際(さらに記載する通り)、最小の標的非依存的なT細胞活性化だけが観察され、クラスターの代表の高い特異性を示した。対応するアラインメントを提供する(ナノボディ56A10(のファミリーメンバー)に関連するナノボディ(即ち、ナノボディ56A10と同じファミリーに属するナノボディ)については表A-2を参照のこと、及びナノボディ55F03(のファミリーメンバー)に関連するナノボディ(即ち、ナノボディ55F03と同じファミリーに属するナノボディ)については表A-3を参照のこと)。
本明細書で使用する「ナノボディファミリー」、「VHHファミリー」、又は「ファミリー」は、同一の長さを有する(即ち、それらがそれらの配列内に同じ数のアミノ酸を有する)一群のナノボディ及び/又はVHH配列を指し、そのうちの8位と106位の間のアミノ酸配列(カバット番号付けに従う)は、89%以上のアミノ酸配列同一性を有する。
したがって、本発明は、配列番号1~10からなる群より選択されるポリペプチド、好ましくはISVに関する(表A-4参照)。さらなる態様では、ポリペプチドは、配列番号1~10からなる群より、あるいは配列番号1~10のうちの1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらには99%超の配列同一性を有するポリペプチドより選択される。
したがって、本発明は、CD123に特異的に結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから本質的になるポリペプチド、好ましくはISVに関する:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明は、CD123に特異的に結合し、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから本質的になるポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで 4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR1の3、6、7、及び/又は8位(Kabat番号付けに従うと、28、31、32、及び/又は33位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで 3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR2の3、6、及び/又は10位(Kabat番号付けに従うと、52、54、及び/又は58位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR3の3、4、及び/又は5位(Kabat番号付けに従うと、97、98、及び/又は99位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)を含む、又はそれらから本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで 4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR1の3、6、7、及び/又は8位(Kabat番号付けに従うと、28、31、32、及び/又は33位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR2の3、6、及び/又は10位(Kabat番号付けに従うと、52、54、及び/又は58位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR3の3、4、及び/又は5位(Kabat番号付けに従うと、97、98、及び/又は99位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
一態様では、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、配列番号1~6の1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらには99%超の配列同一性を有しうる(表A-4参照)。これらのポリペプチドを本明細書において「56A10に関連するポリペプチド」又は「56A10に関連するISV」と呼ぶ。
したがって、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11;又は
b) 配列番号11のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、TをS又はPに変化させている;
- 6位では、IをSに変化させている;
- 7位では、NをDに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをV又はAに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR2は配列番号17である。
さらなる態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号21;又は
b) 配列番号21のアミノ酸配列と1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、PをAに変化させている;
ただし、1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11;又は
b) 配列番号11のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、TをS又はPに変化させている;
- 6位では、IをSに変化させている;
- 7位では、NをDに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをV又はAに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は配列番号17である;
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号21;又は
d) 配列番号21のアミノ酸配列と1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、PをAに変化させている;
ただし、1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号11~15からなる群より選択され、CDR2は配列番号17であり、及びCDR3は配列番号21~22からなる群より選択される。
したがって、好ましい態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号11であり、CDR2は配列番号17であり、及びCDR3は配列番号21である。
したがって、本発明は、配列番号1~6からなる群より選択されるISVであるポリペプチドに関する。
56A10に関連するポリペプチド又はISVは、CD123についてのそれらの精巧な特異性について選択された。本発明のポリペプチドの結合は、適切な結合アッセイ(フローサイトメトリーアッセイを含むが、これに限定しない)において測定することができる。そのようなフローサイトメトリーアッセイでは、CD123を内因的に発現する細胞(例えば、例、MOLM-13又はKG1a細胞など)を使用してもよい。あるいは、CD123を過剰発現するようにトランスフェクトされた細胞(例えば、例、CHO-K1、huCD123、又はHEK293カニクイザルCD123など)を使用してもよい。適切な細胞株は本明細書中の実施例から明らかになるであろう。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、10nM~100pMの間の平均EC50値を伴い、細胞上に発現されたCD123又はCD123発現細胞に結合しうる。
より具体的には、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、MOLM-13細胞上に発現されるヒトCD123に、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、10nM~100pMの間の平均EC50値を伴い、例えば5nM以下など、例えば4、3、2、もしくは1nM未満、又はさらに小さい値の平均EC50値で結合する。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、CHO-K1細胞上に発現されたヒトCD123に、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、10nM~100pMの間の平均EC50値を伴い、例えば5nM以下など、例えば4、3、2、もしくは1nM未満、又はさらに小さい値の平均EC50値で結合する。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、HEK293細胞上に発現されたカニクイザルCD123に、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、10nM~100pMの間の平均EC50値を伴い、例えば5nM以下など、例えば4もしくは3nM未満、又はさらに小さい値の平均EC50値で結合する。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVの結合もSPRにより測定することができる。
そのため、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、10nM~100pMの間の平均KD値、例えば5nM以下など、例えば4、3、もしくは2nM未満又はさらに小さい値などの平均KD値でヒトCD123に結合しうるが、前記KD値は、好ましくは表面プラズモン共鳴により決定する。
したがって、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド又はISVに関し、それにおいて前記平均KD又はEC50はフローサイトメトリー又はSPRにより決定し、例えば前記KD又はEC50は実施例のセクションに示すように決定する。
実施例では、SPRにおいて測定されたKDがフローサイトメトリーにおいて測定されたEC50と十分に相関することが示されている。
別の態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号7~10のうちの1つと80%超、85%超、90%超、95%超、さらには99%超の配列同一性を有しうる(表A-4参照)。これらのポリペプチドは、本明細書において「55F03に関連するポリペプチド」又は「55F03に関連するISV」と呼ぶ。
したがって、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号16である。
さらなる態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号18;又は
b) 配列番号18のアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、YをWに変化させている;
- 6位では、NをSに変化させている;及び/又は
- 10位では、QをEに変化させている;
ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号23;又は
b) 配列番号23のアミノ酸配列と2又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 4位では、EをRに変化させている;及び/又は
- 5位では、TをD又はYに変化させている;
ただし、2又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、2又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は、ポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいて:
i) CDR1は配列番号16である;
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号18;又は
b) 配列番号18のアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、YをWに変化させている;
- 6位では、NをSに変化させている;及び/又は
- 10位では、QをEに変化させている;
ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号23;又は
d) 配列番号23のアミノ酸配列と2又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 4位では、EをRに変化させている;及び/又は
- 5位では、TをD又はYに変化させている;
ただし、2又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、2又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号16であり、CDR2は配列番号18~20からなる群より選択され、及びCDR3は配列番号23~25からなる群より選択される。
したがって、好ましい態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド、好ましくはISVに関し、それにおいてCDR1は配列番号16であり、CDR2は配列番号18であり、及びCDR3は配列番号23である。
好ましいポリペプチド及び/又はISVは、配列番号7~10からなる群より選択される。
55F03に関連するポリペプチド又はISVは、CD123についてのそれらの精巧な特異性について選択された。本発明のポリペプチドの結合は、本明細書に記載するように、適切な結合アッセイ(フローサイトメトリーアッセイ及びSPRを含むが、これらに限定しない)において測定することができる。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、細胞上に発現されたCD123又はCD123発現細胞に、10μM~100nMの平均EC50値で結合しうる。
より具体的には、本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、10μM~100nMの間の平均EC50値を伴い、例えば5μM以下など、例えば4、3、2、もしくは1μM未満など、又はさらに小さい値でMOLM-13細胞上に発現されるヒトCD123に結合する。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、100nM~1nMの間の平均EC50値を伴い、例えば50nM以下など、例えば40、30、20、もしくは10nM未満など、又はさらに小さい値など、例えば9、8、もしくは7nM未満など、又はさらに小さい値などでCHO-K1細胞上に発現されるヒトCD123に結合する。
本発明のポリペプチド、好ましくはISVは、好ましくはフローサイトメトリーにより測定した、10nM~100pMの間の平均EC50値を伴い、例えば5nM以下など、例えば4、もしくは3nM未満など、又はさらに小さい値などでHEK293細胞上に発現されるカニクイザルCD123に結合する。
さらなる態様では、本発明は、1μM~10nMの間の平均KD値を伴い、例えば500nM以下など、例えば400、300、もしくは200nM未満など、又はさらに小さい値などでヒトCD123に結合するポリペプチド又はISVに関し、前記KD値は好ましくは表面プラズモン共鳴により測定する。
したがって、本発明は、本明細書に記載するポリペプチド又はISVに関し、それにおいて前記平均KD又はEC50はフローサイトメトリー又はSPRにより決定し、例えば前記KD又はEC50が実施例のセクションに記載するように決定する。
実施例において、SPRにおいて測定するKDは、MOLM-13細胞を使用したフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定されるように、EC50と十分に相関することが示されている。
一般的に、表A-4中に列挙するCDRの組み合わせ(即ち、表A-4中の同じ行で言及するもの)が好ましい。このように、ISV中のCDRが、表A-4中に言及する、又は表A-4に列挙するCDR配列と4、3、2、又は1つだけのアミノ酸の違いを有するCDR配列からなる群より適切に選択され、他のCDRの少なくとも1つ、好ましくは両方が、表A-4中の同じ組み合わせに属する(即ち、表A-4中の同じ行で言及する)CDR配列より適切に選択される、又は同じ組み合わせに属するCDR配列と4、3、2、又は1つだけのアミノ酸の違いを有するCDR配列からなる群より適切に選択されるCDR配列であることが一般的に好ましい。上に記載するCDRを有する本発明の代表的なポリペプチドを表A-4中に示す。
本発明は、本明細書に記載する及び/又は配列番号1~10より選択されるポリペプチドの少なくとも1つのCD123への結合を交差遮断するCD123に特異的に結合する、並びに/或いは、本明細書に記載する及び/又は配列番号1~10より選択されるポリペプチドの少なくとも1つによるCD123への結合から交差遮断されているポリペプチド、好ましくは、ISVに関する。
本発明はさらに、CD123に結合する2つ以上のISVを含む、又は(本質的に)それからなる単一特異性ポリペプチドに関する。そのような多価(単一特異性)ポリペプチド(本明細書で「本発明の多価ポリペプチド」とも呼ぶ)では、CD123に結合する2つ以上のISVは、本明細書でさらに記載するように、場合により1つ以上のペプチドリンカーを介して連結しうる。
したがって、本発明は、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVを含むポリペプチドに関し、ここでISVは、56A10に関連するISVの群又は55F03に関連するISVの群より選択される。
より具体的な態様では、本発明は、CD123に特異的に結合する2つのISVを含むポリペプチドに関し、ここでISVは、56A10に関連するISVの群又は55F03に関連するISVの群より選択される。
本発明のそのような多価単一特異性ポリペプチドにおいて、2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインは同じであっても異なっていてもよく、CD123の同じ抗原決定基に対して(例えば、CD123の同じ部分又はエピトープに対して)向けられてもよく、或いは、CD123の異なる抗原決定基に対して、又はCD123の異なる部分もしくはエピトープ;又はそれらの任意の適切な組み合わせに対して向けられてもよい。例えば、本発明の二価ポリペプチドは、(a)2つの同一の免疫グロブリン単一可変ドメイン;(b)CD123の第1の抗原決定基に対して向けられた第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び第1の免疫グロブリン単一可変ドメインとは異なるCD123の同じ抗原決定基に対して向けられた第2の免疫グロブリン単一可変ドメイン;又は(c)CD123の第1の抗原決定基に対して向けられた第1の免疫グロブリン単一可変ドメイン及びCD123の別の抗原決定基に対して向けられた第2の免疫グロブリン単一可変ドメインを含みうる。
本発明の三価ポリペプチドは、(a)同一の免疫グロブリン単一可変ドメイン;(b)CD123の同じ抗原決定基に対して向けられた異なる免疫グロブリン単一可変ドメイン;又は(c)CD123の別の抗原決定基に対して向けられた異なる免疫グロブリン単一可変ドメインをさらに含む、上のいずれかでありうる。
そのため、一態様では、本発明の単一特異性ポリペプチドは、例えば多重パラトープポリペプチド、例えば、例、二重パラトープなどでありうる。本明細書中で使用する用語「二重パラトープ」(抗原)結合分子又は「二重パラトープ」ポリペプチドは、少なくとも2つ(即ち、2つ以上)の免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチドを意味し、ここで「第1」の免疫グロブリン単一可変ドメインはCD123に対して向けられており、「第2」の免疫グロブリン単一可変ドメインはCD123に対して向けられており、ここでこれらの「第1」及び「第2」の免疫グロブリン単一可変ドメインは異なるパラトープを有する。したがって、二重パラトープポリペプチドは、CD123に対して向けられた2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインを含み、又はそれらからなり、ここで少なくとも1つの「第1」の免疫グロブリン単一可変ドメインはCD123上の第一エピトープに対して向けられ、少なくとも1つの「第2」の免疫グロブリン単一可変ドメインはCD123上の第1エピトープとは異なるCD123上の第2エピトープに対して向けられる。
したがって、本発明は、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVが、第1のISV及び第2のISVを含む二重パラトープであり、ここで第1のISVは、第2のISVにより結合されたCD123上のエピトープとは異なるCD123上のエピトープに結合する。そのようなポリペプチドはまた、本明細書において「本発明の二重パラトープポリペプチド」とも呼ぶ。
さらに別の態様では、本発明は、本明細書に記載する(二重パラトープ)ポリペプチドを提供し、ここで第1のISVを56A10に関連するISVの群より選択され、第2のISVを55F03に関連するISVの群より選択される。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチドを提供し、ここで第2のISVは第1のISVのN末端に位置する。そのようなポリペプチドは、56A10に関連するISVのN末端に55F03に関連するISVを含む。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載するポリペプチドを提供し、ここで第2のISVは第1のISVのC末端に位置する。そのようなポリペプチドは、56A10に関連するISVのC末端に55F03に関連するISVを含む。
本発明の二重パラトープポリペプチドは、強い結合(「結合力」とも呼ぶ)のため、対応する一価ポリペプチドと比較し、CD123への結合について改善された親和性を有しうる。
結合力はポリペプチドの親和性であり、即ち、リガンドは2つ(又はそれ以上)のファーマコフォア(ISV)を介して結合することができ、それにおいて、複数の相互作用が相乗作用して「見かけ上」の親和性を増強する。結合力は、本発明のポリペプチドと関連抗原又は抗原決定基の間での結合の強度の測定値である。本発明のポリペプチドは、その2つ(又はそれ以上)の構成要素(例えばISVなど)を介して、少なくとも2つの標的又は抗原決定基に結合することができ、それにおいて、複数の相互作用(例、第1の構成要素又はISVが第1の標的又は第1の抗原決定基に結合し、第2の構成要素又はISVが第2の標的又は第2の抗原決定基に結合する)が相乗作用して「見かけ上」の親和性を増強する。結合力は、抗原決定基と抗原結合分子上のその抗原結合部位の間での親和性及び抗原結合分子上に存在する関連する結合部位の数の両方に関連する。例えば、限定はしないが、細胞上の異なる標的又は異なる抗原決定基に対して向けられた2つ以上の構成単位(例えばISVなど)を含むポリペプチドは、個々の単量体又は個々の構成単位(例えば、本発明のポリペプチド中に含まれる一価ISVなど)の各々よりも高い結合力で結合しうる(及び、通常はするであろう)。
本発明の単一特異性ポリペプチドは、1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインを含む、又はそれらから(本質的に)なる。これらのISVのフレームワーク配列は、好ましくは(例えば、配列最適化、例えばヒト化又はラクダ化などにより)免疫グロブリンフレームワーク配列又は免疫グロブリンフレームワーク配列から由来するフレームワーク配列(の適切な組み合わせ)である。例えば、フレームワーク配列は、免疫グロブリン単一可変ドメインから、例えば軽鎖可変ドメイン(例、VL配列)から及び/又は重鎖可変ドメイン(例、VH配列)から由来するフレームワーク配列でありうる。1つの特に好ましい態様では、フレームワーク配列は、VHH配列(前記フレームワーク配列は、場合により、部分的又は完全にヒト化されていてもよい)から由来するフレームワーク配列、又はラクダ化された従来のVH配列のいずれかである。
フレームワーク配列は、好ましくは、本発明の単一特異性ポリペプチドに包含されるISVが、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用のために適切であるアミノ酸配列);単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用のために適切であるアミノ酸);「dAb」(又はdAbとしての使用のために適切であるアミノ酸);ナノボディ;VHH;ヒト化VHH;ラクダ化VH;又は親和性成熟により得られたVHHであるようにしうる。再び、適切なフレームワーク配列は、例えば、標準的なハンドブック並びに本明細書に記載するさらなる開示及び先行技術に基づき、当業者に明らかであろう。
特に、本発明の単一特異性ポリペプチド中に存在するフレームワーク配列は、本発明の単一特異性ポリペプチドがナノボディであるように、1つ以上のホールマーク残基(WO08/020079(表A-3~A-8)中で定義される通り)を含みうる。そのようなフレームワーク配列(の適した組み合わせ)の一部の好ましいが、しかし、非限定的な例が、本明細書におけるさらなる開示から明らかになるであろう(例、表A-4を参照のこと)。一般的には、ナノボディ(特に、VHH、部分的又は完全ヒト化VHH及びラクダ化VH)は、特に、フレームワーク配列の1つ以上における1つ以上の「ホールマーク残基」の存在により特徴付けることができる(例、WO08/020079、ページ61、24行からページ98、3行においてさらに記載される通り)。
さらに特に、本発明は、(一般的な)構造FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4を伴うアミノ酸配列である少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチドを提供し、
それにおいて、FR1~FR4はそれぞれフレームワーク領域1~4を指し、及び、それにおいて、CDR1~CDR3はそれぞれ相補性決定領域1~3を指し、及びそれらは:
i) 配列番号1~10(表A-4を参照のこと)のアミノ酸配列の少なくとも1つと、少なくとも80%、より好ましくは90%、さらにより好ましくは95%のアミノ酸同一性を有し、それにおいて、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基を無視する。この点に関して、表A-4も参照のこと。それは、配列番号1~10の免疫グロブリン単一可変ドメインのフレームワーク1配列(配列番号26~29)、フレームワーク2配列(配列番号30~33)、フレームワーク3配列(配列番号34~39)、及びフレームワーク4配列(配列番号40~41)を列挙している(表A-4を参照のこと);又は
及び、それにおいて:
ii) 好ましくは、Kabat番号付けに従うと、11、37、44、45、47、83、84、103、104、及び108位でのアミノ酸残基の1つ以上は、WO08/020079の表A-3から表A-8に言及するホールマーク残基より選択される。
本発明はまた、多数の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインを提供する。
特に、本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、以前のパラグラフにおいて免疫グロブリン単一可変ドメインについて一般的に定義されるアミノ酸配列でありうるが、しかし、それにおいて、少なくとも1つのアミノ酸残基が(及び、特にフレームワーク残基の少なくとも1つにおいて)存在し、それは、ヒト化置換(本明細書で定義する通り)である及び/又はそれに対応する。一部の好ましいが非限定的なヒト化置換(及びそれらの適切な組み合わせ)は、本明細書の開示に基づいて当業者に明らかになるであろう。また、又は代わりに、他の潜在的に有用なヒト化置換は、天然に存在するVHH配列のフレームワーク領域の配列を、1つ以上の密接に関連するヒトVH配列の対応するフレームワーク配列と比較することにより確認することができ、その後、このようにして決定した潜在的に有用なヒト化置換の1つ以上(又はその組み合わせ)を、前記VHH配列中に(それ自体が公知の任意の様式において、本明細書においてさらに記載する通りに)導入することができ、結果として生じるヒト化VHH配列を、標的についての親和性について、安定性について、発現の簡単さ及びレベルについて、及び/又は他の所望の特性についてテストすることができる。この方法において、限定された程度の試行錯誤によって、他の適切なヒト化置換(又はその適切な組み合わせ)は、当業者により、本明細書における開示に基づき決定することができる。また、先述のものに基づき、免疫グロブリン単一可変ドメイン(のフレームワーク領域)を部分的にヒト化又は完全にヒト化してもよい。
本発明はまた、安定性試験の間での保存時に改善した発現及び/又は増加した安定性を示しうる配列最適化ポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインに関する。本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又はISVは、N末端の低下したピログルタミン酸翻訳後修飾を示し、故に増加した生成物の安定性を有しうる。また、本発明の配列最適化ポリペプチド及び/又はISVは、CD123についての他の改善された特性、例えば、より少ない免疫原性、改善した結合特性(適切に測定された及び/又はKD値(実際又は見かけ上)、KA値(実際又は見かけ上)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにEC50値として表現される(本明細書中にさらに記載する通り))、CD123についての改善された親和性及び/又は改善された結合力を示す。
本発明の一部の特に好ましい配列最適化免疫グロブリン単一可変ドメインは、配列番号1~10の免疫グロブリン単一可変ドメインの配列最適化変異体である。
このように、本発明の一部の他の好ましい免疫グロブリン単一可変ドメインは、(本明細書で定義する通り)CD123に結合することができ、以下であるナノボディである:
i) 配列番号1~10の免疫グロブリン単一可変ドメインの1つの配列最適化変異体であり;及び/又は
ii) 配列番号1~10の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し(表A-4を参照のこと)、それにおいてアミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基を無視する;この点に関して、表A-4も参照のこと。そこでは配列番号1~10の免疫グロブリン単一可変ドメインのフレームワーク1配列(配列番号26~29)、フレームワーク2配列(配列番号30~33)、フレームワーク3配列(配列番号34~39)、及びフレームワーク4配列(配列番号40~41)を列挙する(表A-4を参照のこと);
及び、それにおいて:
iii) 好ましくは、Kabat番号付けに従うと、11、37、44、45、47、83、84、103、104、及び108位でのアミノ酸残基の1つ以上は、WO08/020079の表A-3~表A-8に言及するホールマーク残基より選択される。
本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインはまた、全て「改善された免疫グロブリン可変ドメイン」と表題の付けられた、以下の同時係属中の米国仮特許出願に記載する特定の変異/アミノ酸残基を含みうる:2014年5月16日に出願されたUS 61/994552; 2014年6月18日に出願されたUS 61/014,015;2014年8月21日に出願されたUS 62/040,167;及び2014年9月8日に出願されたUS 62/047,560(全てがAblynx N.V.に属する)並びにこれらの仮出願に基づいており、2015年11月19日に公開された国際出願WO 2015/173325。
特に、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、適切には、(i)112位のK又はQ;(ii)11位のVと組み合わされた110位のK又はQ;又は(iii)89位のT;又は(iv)110位にK又はQを伴う89位のL;又は(v)11位のV及び89位のL;又は(i)~(v)の任意の適切な組み合わせを含みうる。
前記の同時係属中の米国仮特許出願にも記載されている通り、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインが上の(i)~(v)の1つに従った変異(又はそれらの適切な組み合せ)を含む場合:
- 11位のアミノ酸残基は、好ましくはL、V、又はKより選択される(及び最も好ましくはVである);及び
- 14位のアミノ酸残基は、好ましくはA又はPより適切に選択される;及び
- 41位のアミノ酸残基は、好ましくはA又はPより適切に選択される;及び
- 89位のアミノ酸残基は、好ましくはT、V、又はLより適切に選択される;及び
- 108位のアミノ酸残基は、好ましくはQ又はLより適切に選択される;及び
- 110位のアミノ酸残基は、好ましくはT、K、又はQより適切に選択される;及び
- 112位のアミノ酸残基は、好ましくはS、K、又はQより適切に選択される。
前記の同時係属中の米国仮出願に言及されている通り、前記変異は、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び/又は構築物へのいわゆる「既存の抗体」の結合を防止又は低下させる際に効果的である。この目的のために、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、(場合により前記変異との組み合わせにおいて)C末端伸長(X)n(式中、nは1~10、好ましくは1~5、例えば1、2、3、4、又は5など(及び好ましくは1又は2、例えば1など)であり;各々のXは、非依存的に選択され、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)からなる群より非依存的に選択される(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基であり、それらについて再び、前記の米国仮特許出願並びにWO 12/175741も参照のこと。特に、本発明のポリペプチド及び/又は免疫グロブリン単一可変ドメインは、それがタンパク質、ポリペプチド、又はそれを含む他の構築物のC末端を形成する場合、そのようなC末端伸長を含んでもよい(再び、前記の米国仮出願並びにWO 12/175741にさらに記載される)。
したがって、本発明は、C末端伸長(X)nをさらに含む、本明細書に記載するポリペプチドに関し、それにおいて、nは1~5、例えば1、2、3、4、又は5であり、及びXが天然に存在するアミノ酸であり、好ましくはシステインではない。
本発明のこれらのポリペプチド、及び特に本発明のCDR配列を含む免疫グロブリン単一可変ドメインは、多価又は多特異性ポリペプチドの調製のための構成単位又は結合単位としての使用のために特に適している。
したがって、CD123に結合する本発明の単一特異性ポリペプチドは、本質的に単離された形態(本明細書で定義する通り)でありうる、又はそれらはタンパク質又はポリペプチドの一部を形成しうるが、それはCD123に結合する1つ以上のISVを含みうる、又はそれから本質的になりうる、及び、場合により、1つ以上のさらなるアミノ酸配列(全て、場合により、1つ以上の適切なリンカーを介して連結されている)をさらに含みうる。
したがって、本発明はまた、本発明の1つ以上の単一特異性ポリペプチド(又はその適切なフラグメント)を含む、又はそれから本質的になるタンパク質又はポリペプチドに関する。さらなる態様では、CD123に結合する本発明の単一特異性ポリペプチドは、多特異性ポリペプチドの一部を形成しうるが、それはCD123に結合する1つ以上のISVを含みうる、又はそれから本質的になりうる、及び、場合により、別の標的(例えばTCRなど)に特異的に結合する1つのISVをさらに含みうる、及び、場合により、1つ以上のさらなるアミノ酸配列(全て、場合により、1つ以上の適切なリンカーを介して連結されている)をさらに含みうる。
本発明の単一特異性ポリペプチドはこのように、本明細書に記載する通り、本発明の多特異性ポリペプチドを提供するように、そのようなタンパク質又はポリペプチド中での結合単位又は構成要素として使用する(1つ以上のVHHドメインを含む多特異性ポリペプチド及びそれらの調製については、Conrathら(2001, J. Biol. Chem. 276: 7346-7350)、並びに例えばWO 96/34103、WO 99/23221、及びWO 2010/115998も参照のこと)。
2.多特異性ポリペプチド
本発明はさらに、2つ以上の構成要素(例えば本発明の少なくとも2つの単一特異性ポリペプチド又はISVなど)を含む、又はそれから(本質的に)なる多特異性ポリペプチドに関し、それにおいて、少なくとも1つの構成要素が第1の抗原(即ち、CD123)に対して向けられ、少なくとも1つの構成要素が第2の抗原(即ち、TCR)に対して向けられる。これらの多特異性ポリペプチドはまた、本明細書において「本発明の多特異性ポリペプチド」とも呼ぶ。本発明のこれらの多特異性ポリペプチドにおける使用のための好ましい免疫グロブリン単一可変ドメインは(先に記載した通り)本発明の単一特異性ポリペプチドである。
本明細書中にさらに記載する通り、追加の結合単位、例えば異なる抗原特異性(即ち、CD123及びTCRとは異なる)を有する免疫グロブリン単一可変ドメインなどは、本発明の多特異性ポリペプチドに連結されうる。3つ以上の特異性、三重特異性、四重特異性などの免疫グロブリン単一可変ドメインを組み合わせることによって、構築物を形成することができる。これらの多特異性ポリペプチドはまた、本明細書において「本発明の(多特異性)ポリペプチド」又は「本発明の構築物」とも呼ぶ。
このように、例えば、「本発明の二重特異性ポリペプチド」は、第1の抗原(即ち、CD123)に対する少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン及び第2の抗原(即ち、TCR)に対する少なくとも1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメインを含む、又はそれらから(本質的に)なるポリペプチドであるのに対し、「本発明の三重特異性ポリペプチド」は、第1の抗原(即ち、CD123)に対する少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン、第2の抗原(即ち、TCR)に対する免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び第3の抗原(即ち、CD123及びTCRとは異なる)などに対する少なくとも1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメインを含む、又はそれらから(本質的に)なるポリペプチドである。免疫グロブリン単一可変ドメインは、本明細書にさらに記載する通り、場合により1つ以上のペプチドリンカーを介して連結してもよい。
したがって、本発明は、TCRに特異的に結合する1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン及びCD123に特異的に結合する1つ以上のISVを含む、又はそれらかな(本質的に)なるポリペプチドに関する。さらなる態様では、本発明はまた、TCRに特異的に結合する1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン及びCD123に特異的に結合する2つ以上のISVを含む、又はそれらからなるポリペプチドを提供する。そのような多特異性ポリペプチド又はその構築物の一部の非限定的な例は、本明細書中のさらなる記載から明らかになるであろう。
(実施例のセクションでも実証している通り)TCRに特異的に結合するISV及びCD123に特異的に結合する1つ以上のISVを、本発明のポリペプチド中で任意の順序で配置することができることが理解されよう。さらに特に、一態様では、ISV結合TCRはN末端に位置し、1つ以上のISV結合CD123はC末端に位置する。別の態様では、1つ以上のISV結合CD123はN末端に位置し、ISV結合TCRはC末端に位置する。別の態様では、CD123に結合する1つ以上のISVはN末端に位置し、CD123に結合する1つ以上のさらなるISVはC末端に位置する。好ましい態様では、本発明は、TCRに特異的に結合するISVがポリペプチドのN末端に位置するポリペプチドに関する。
一部の態様では、本発明の多重特異性ポリペプチドは、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVを含む。一様態では、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVがCD123上の同じエピトープに結合する。一態様では、そのような本発明の多特異性ポリペプチドは、56A10に関連する2つ以上のISVを含みうる。別の態様では、本発明のそのようなポリペプチドは、55F03に関連する2つ以上のISVを含む。
より好ましい態様では、CD123に特異的に結合する2つ以上のISVは異なるエピトープに結合する。したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する2つ以上のISVは、第1のISV及び第2のISVを含み、ここで第1のISVは、第2のISVにより結合されたCD123上のエピトープとは異なるCD123上のエピトープに結合する。
さらに特に、本発明は本発明の多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に結合する第1のISVは56A10に関連するISVより選択され、CD123に結合する第2のISVを55F03に関連するISVより選択される。先に考察した通り、本発明のこれらの二重パラトープポリペプチドは、強い結合(「結合力」とも呼ぶ)のため、本発明の単一特異性ポリペプチドと比較し、CD123への結合について改善された親和性を有する。
(実施例のセクションでも実証している通り)CD123に結合するISVは、本発明の多特異性ポリペプチドにおいて任意の順序で配置され得ることが理解されるであろう。さらに特に、一態様では、第2のISV(即ち、55F03に関連するISV)は、第1のISV(即ち、56A10に関連するISV)のN末端に位置する。別の態様では、第2のISV(即ち、55F03に関連するISV)は第1のISV(即ち、56A10に関連するISV)のC末端に位置する。そのような多特異性構築物の一部の非限定的な例は、本明細書中のさらなる記載から明らかになるであろう。
典型的には、本発明の多特異性ポリペプチドは、標的細胞上の高親和性及び高特異性抗原認識及びT細胞活性化を組み合わせ、T細胞の天然の特異性に非依存的な活性化をもたらす。
本明細書で言及する「標的細胞」は、その表面上に特定の抗原(即ち、CD123)を提示する細胞である。一様態では、「標的細胞」はCD123の過剰発現により特徴付けられる細胞である。好ましい態様では、そのような標的細胞はCD123関連疾患と関連している。さらにより好ましい態様では、標的細胞は、CD123を(過剰)発現する癌細胞である。用語「癌」は、典型的には調節不全の細胞増殖又は生存により特徴付けられる哺乳動物における病理学的状態を指す。
本明細書で使用する「T細胞活性化」は、T細胞(例、細胞傷害性T細胞)の1つ以上の細胞応答を指し、例えば増殖、分化、サイトカイン分泌、細胞傷害性エフェクター分子放出、細胞傷害活性、活性化マーカーの発現、及びリダイレクト標的細胞溶解より選択される。本明細書で使用する用語「細胞応答」は、TCR複合体の構築時の細胞内シグナル伝達の結果としての細胞の応答を指す。
標的細胞上の細胞表面分子(例えばCD123など)及びT細胞TCRの両方に結合するポリペプチドの作用機序は一般に公知である。T細胞を標的細胞(例えばCD123発現細胞など)に極めて接近させること、即ち、前記T細胞を会合させてTCR複合体をクラスター化させることは、T細胞活性化及びその後のT細胞による標的細胞の死滅をもたらす。本発明において、このプロセスは、CD123関連疾患(例えば増殖性疾患又は炎症状態など)に対する闘いにおいて利用される。一般的に、T細胞は、孔形成タンパク質(パーフォリンと呼ぶ)及び細胞死誘導プロテアーゼ(グランザイムと呼ぶ)との致命的な組み合わせを含む顆粒を備えている。好ましくは、これらのタンパク質は、T細胞が、死滅させることを目的とする標的細胞と近接している場合に形成される細胞溶解性シナプスを介して標的細胞(例えばCD123発現細胞など)に送達される。通常では、T細胞と標的細胞の間の近接は、その適合するT細胞受容体を使用してT細胞がMHC /ペプチド複合体に結合することにより達成される。本発明のポリペプチドは、T細胞受容体/ MHC相互作用の非存在においてT細胞を標的細胞にそのように近接させる。
したがって、本発明は本明細書に記載する多特異性ポリペプチドに関し、前記ポリペプチドはT細胞を標的細胞に向かわせる。したがって、本発明のポリペプチドは「CD123発現細胞の死滅のためにT細胞をリダイレクトする」、これは、本発明のポリペプチドによって、死滅されるCD123発現細胞にT細胞を近接させることを意味する。
1つのアーム(TCRに結合するISV)を用いて、本発明の多特異性ポリペプチドは、T細胞上のT細胞受容体のシグナル伝達複合体のタンパク質成分であるTCRサブユニットの定常ドメインに結合する。他のアーム(CD123に結合する1つ以上のISV)を用いて、多特異性ポリペプチドは標的細胞上のCD123に結合する。好ましくは、T細胞活性化は、多特異性ポリペプチドがCD123発現細胞(の部位)でT細胞に提示される場合にだけ見られる。活性化のための標的細胞(即ち、CD123発現細胞)への抗原依存は、好ましい安全性プロフィールをもたらす。本発明の多特異性ポリペプチドは、CD123に高度に特異的な結合を示す。そのため、本明細書に例示する通り、標的外結合は回避され、標的非依存的なT細胞活性化は最小である。一様態では、多特異性ポリペプチドはT細胞及び標的細胞を一時的に係留する。好ましくは、多特異性ポリペプチドは、標的細胞(即ち、CD123発現細胞)の高度に強力なリダイレクト溶解のために、休止中のポリクローナルT細胞(CD4+及び/又はCD8+T細胞など)を活性化に誘導することができる。好ましくは、T細胞は第1の標的細胞の溶解後に次の標的細胞に向けられる。
一態様では、本発明は、本明細書に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここで前記多特異性ポリペプチドはT細胞活性化を誘導する。
さらなる態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここで前記T細胞活性化はMHC認識から非依存的である。
本明細書で使用する「MHC認識から非依存的なT細胞活性化」は、標的細胞上のMHC/ペプチド複合体の、T細胞上のその適合するT細胞受容体への結合から非依存的であるT細胞活性化を指す。T細胞を標的細胞に近接させることにより、標的細胞は死滅されるであろう。通常では、T細胞と標的細胞の間の近接は、その適合するT細胞受容体を使用してT細胞がMHC/ペプチド複合体に結合することにより達成される。本発明の多特異性ポリペプチドは、T細胞受容体/MHC相互作用の非存在においてT細胞を標的細胞にそのように近接させる。多特異性ポリペプチドは標的細胞上のCD123に結合し、そのため、T細胞に提示され、結合し、T細胞活性化及び標的細胞の死滅をもたらす。
したがって、さらなる態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここで前記T細胞活性化は、標的細胞上のCD123に結合した前記ポリペプチドをT細胞に提示することに依存する。
さらなる態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここで前記T細胞活性化は、前記T細胞による1つ以上の細胞応答を起こし、ここで前記細胞応答は、増殖、分化、サイトカイン分泌、細胞傷害性エフェクター分子放出、細胞傷害活性、活性化マーカーの発現、及びリダイレクト標的細胞溶解からなる群より選択される。
T細胞活性化を測定するための適切なアッセイは当技術分野において公知であり、例えば、WO99/54440において又はSchlerethら(2005, Cancer Immunol. Immunother. 20: 1-12)により記載されている通りである、或いは実施例又は以下に例示される通りである。
限定しないが、本発明のポリペプチドによるT細胞活性化は、CD69、CD25、及び種々の細胞接着分子の上方調節、サイトカイン(例、IFN-γ、TNF-α、IL-6、IL-2、IL-4、及びIL-10)のデノボ発現及び/又は放出、グランザイム及びパーフォリン発現の上方制御、並びに/或いは細胞増殖、膜小胞形成、プロカスパーゼ3及び/又は7の活性化、核DNAの断片化及び/又はカスパーゼ基質ポリ(ADPribose)ポリメラーゼの切断をモニターすることにより測定することができる。好ましくは、多特異性ポリペプチドによる標的細胞のリダイレクト溶解は、T細胞受容体特異性、MHCクラスI及び/又はβ2ミクログロブリンの存在、並びに/或いは任意の共刺激に非依存的である。
本発明のポリペプチドは、本明細書においてさらに例示するように、以前に刺激されていない(即ち、非活性化)末梢ポリクローナルCD8+及びCD4+陽性T細胞とのインビトロでのリダイレクト溶解を示す。本発明のポリペプチドによるT細胞の動員を介した標的細胞のリダイレクト溶解は、細胞溶解性シナプス形成並びにパーフォリン及びグランザイムの送達を含む。T細胞による細胞溶解は、例えば、Atkinson及びBleackley(1995, Crit. Rev. Immunol 15(3-4): 359-384)により記載されている。好ましくは、本発明のポリペプチドは、孔形成においてT細胞を刺激し、細胞傷害性T細胞顆粒のアポトーシス促進性成分を送達することにより標的細胞(例、癌細胞)の死滅を媒介する。好ましくは、関与するT細胞は連続標的細胞溶解が可能である。インビトロでは、本発明のポリペプチドを用いて、リダイレクト溶解が低ピコモル濃度で見られ、非常に少数の本発明のポリペプチドを、T細胞を誘発するために標的細胞に結合させる必要があることを示唆する。実施例において実証するように、低いエフェクター対標的細胞比率は、連続的な標的細胞溶解についての指標となりうるが、本発明のポリペプチドの高い効力を実証した。
本明細書で使用するように、用語「効力」は、薬剤、例えば単一特異性もしくは多特異性ポリペプチド、ISV、又はナノボディなどの生物学的活性の測定値である。効力は、その特定の効果が生じるために要求される、本発明のポリペプチドの量の機能である。それは、そのポリペプチドについてのIC50の逆として単純に測定される。本発明の多特異性ポリペプチドについて、それはT細胞活性化を誘導するための本発明の前記ポリペプチドの能力を指す。薬剤の効力は、例えば実験のセクションに記載するように、当技術分野において公知の任意の適切な方法により決定することができる。細胞培養ベースの効力アッセイは、それらが薬剤により誘発される生理学的応答を測定し、比較的短期間内に結果を生むことができるため、しばしば生物学的活性を決定するための好ましいフォーマットである。生成物の作用機序に基づく種々の型の細胞ベースのアッセイを使用することができ、増殖アッセイ、細胞傷害性アッセイ、殺細胞アッセイ、レポーター遺伝子アッセイ、細胞表面受容体結合アッセイ、及び機能的に必須のタンパク質又は他のシグナル分子(例えばリン酸化タンパク質、酵素、サイトカイン、cAMPなど)の誘導/阻害を測定するためのアッセイ、T細胞媒介性腫瘍細胞死滅アッセイ(例えば、実施例のセクションにおいて記載する通り)を含むが、これらに限定せず、全てが当技術分野において公知である。細胞ベースの効力アッセイからの結果は、本発明の多特異性ポリペプチドと、対応する参照一価ISV(例、1つだけのISV又は1つのナノボディを含み、場合により無関係のナノボディをさらに含むポリペプチド)について得られた応答との比較により決定する「相対効力」として表すことができる(実験のセクション参照)。
(本発明のポリペプチドの)「効力」は、効果自体の最高強度を飽和ポリペプチド濃度で測定する。効力は、本発明のポリペプチドにより達成可能な最高応答を示す。それは、所望の(治療的)効果を産生するためのポリペプチドの能力を指す。
一態様では、本発明の多特異性ポリペプチドによってT細胞が活性化され、フローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定されるように、10nM~1pMの間の平均EC50値でCD123発現細胞(例えばMOLM-13又はKG1a細胞)を死滅させる(実施例25参照)。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は、1nMと1pMの間の平均EC50値、例えば500pM以下の平均EC50値など、例えば400、300、200、或いは100pM未満又はさらに小さい値など、例えば90、80、70、60、50、40、或いは30pM未満又はさらに小さい値などでCD123発現細胞(例えばMOLM-13細胞など)の死滅を起こし、前記EC50値は、例えば、標的細胞としてのMOLM-13細胞及びエフェクター細胞としてのヒトT細胞を10:1のエフェクター対標的細胞比で使用し、TOPRO3読み出しを用いたフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定される。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は、約10%超、例えば15%、16%、17%、18%、19%、或いは20%又はさらにそれ以上など、例えば25%超、又はさらに30%超などの平均溶解パーセンテージでCD123発現細胞(例えばMOLM-13細胞など)の溶解を起こし、前記溶解パーセンテージは、例えば、標的細胞としてのMOLM-13細胞及びエフェクター細胞としてのヒトT細胞を10:1のエフェクター対標的細胞比で使用し、TOPRO3読み出しを用いたフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定される。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は、10nMと10pMの間の平均EC50値、例えば5nM以下の平均EC50値など、例えば4、3、2、或いは1nM未満又はさらに小さい値など、例えば90、80、70、或いは60pM未満又はさらに小さい値などでCD123発現細胞(例えばKG1a細胞など)の死滅を起こし、前記EC50値は、例えば、標的細胞としてのKG1a細胞及びエフェクター細胞としてのヒトT細胞を10:1のエフェクター対標的細胞比で使用し、TOPRO3読み出しを用いたフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定される。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は、約10%超、例えば15%、16%、17%、或いは18%又はさらにそれ以上など、例えば24%超などの平均溶解パーセンテージでCD123発現細胞(例えばKG1a細胞など)の溶解を起こし、前記溶解パーセンテージは、例えば、標的細胞としてのKG1a細胞及びエフェクター細胞としてのヒトT細胞を10:1のエフェクター対標的細胞比で使用し、TOPRO3読み出しを用いたフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて決定される。
別の態様では、本発明の多特異性ポリペプチドによってT細胞が活性化され、そのため、サイトカイン分泌を誘導しうる。したがって、ポリペプチドは、100nM~10pMの間の平均EC50値を伴い、IFN-γ又はIL-6分泌を起こす(実施例30参照)。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は100nM~10pMの間の平均EC50値を伴い、例えば50nM以下、例えば40、30、20、10、もしくは9nM未満又はさらに小さい値など、例えば8、7、6、5、4、3、2、もしくは1nM未満又はさらに小さい値など、例えば500pM未満又はさらに小さい値など、例えば400、300、200、もしくは100pM未満又はさらに小さい値などの平均EC50値でIFN-γ分泌を起こし、前記EC50値は、例えば実施例30でさらに説明されるように、例えばELISAベースのアッセイにおいて決定される。
より具体的には、本発明のポリペプチドはT細胞活性化を誘導し、ここで前記T細胞活性化は100nM~10pMの間の平均EC50値を伴い、例えば50nM以下、例えば40、30、20、もしくは10nM未満又はさらに小さい値など、例えば9、8、7、6、5、4、3、2、もしくは1nM未満又はさらに小さい値など、例えば500pM未満又はさらに小さい値など、例えば400、300、200、もしくは100pM未満又はさらに小さい値などの平均EC50値でIL-6分泌を起こし、前記EC50値は、例えば実施例30でさらに説明されるように、例えばELISAベースのアッセイにおいて決定される。
別の態様では、本発明の多特異性ポリペプチドは形質細胞様細胞(pDC)及び好塩基球の枯渇を起こす(実施例31参照)。
したがって、本発明は、前記T細胞活性化が形質細胞様細胞(pDC)及び好塩基球の枯渇を起こすポリペプチドに関する。
別の態様では、本発明の多特異性ポリペプチドはT細胞増殖をさらに起こしうる(実施例39参照)。
したがって、本発明は、前記T細胞活性化が前記T細胞の増殖を起こすポリペプチドに関する。
本発明の多特異性ポリペプチドは、それらの特異性について注意深く選択されているCD123に特異的に結合する1つ以上のISVを含む。そのため、本発明の多特異性ポリペプチドはCD123への高度に特異的な結合を示し、それによって、それらがCD123発現標的細胞を死滅することが可能になる。対照的に、最小の死滅だけがCD123発現細胞の非存在において観察されたが、これは本発明のポリペプチドの安全性を強調する。
したがって、別の様態では、本発明は、CD123陽性細胞の非存在におけるT細胞活性化が最小であるポリペプチドに関する(実施例36~38参照)。
より具体的には、本発明はポリペプチドに関し、ここでCD123陰性細胞のT細胞活性化誘導性溶解は、約10%以下、例えば9%以下など、例えば8、7、或いは6%又はさらにそれ以下などであり、前記溶解は、例えば、標的細胞としてのCD123陰性細胞、例えばU-937又はNCI-H929細胞など、及びエフェクター細胞としてのヒトT細胞を10:1のエフェクター対標的細胞比で使用し、TOPRO3読み出しを用いたフローサイトメトリーベースのアッセイにおいて平均溶解パーセンテージとして決定する。
より具体的には、本発明は、CD123陰性細胞の存在においてIFN-γ及びIL-6の分泌を誘導しないポリペプチドに関し、前記分泌は、例えばELISAベースのアッセイにおいて決定される。
本発明者らは、本発明のTCR結合ISV及び本発明の1つ以上のCD123結合ISVを含む本発明の特定の多特異性ポリペプチドが、CD123発現細胞の死滅のためにT細胞をリダイレクトするのに特に適していることを観察した。本発明のこれらの多特異性ポリペプチドを用いて、T細胞の活性化は、CD123発現細胞の非存在において最小であった。
したがって、本発明は、T細胞受容体(TCR)に特異的に結合する1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISV)及びCD123に特異的に結合する1つ以上のISVを含む、CD123発現細胞の死滅のためにT細胞をリダイレクトさせる多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び/又は
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
さらなる態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
特定の態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181~191;又は
b) 配列番号181~191の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR1の2、4、5、6、8、及び/又は10位(Kabat番号付けに従うと、27、29、30、31、33、及び/又は35位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192~217;又は
d) 配列番号192~217の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで 4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR2の1、3、5、7、8、及び/又は9位(Kabat番号付けに従うと、50、52、54、56、57、及び/又は58位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218~225;又は
f) 配列番号218~225の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで 4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR3の1、4、5、及び/又は8位(Kabat番号付けに従うと、95、98、99、及び/又は101位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び、CD123に特異的に結合するISVは、本明細書にさらに記載する通りである。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181;又は
b) 配列番号181のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 2位では、DをA、S、E、又はGに変化させている;
- 4位では、HをYに変化させている;
- 5位では、KをLに変化させている;
- 6位では、IをLに変化させている;
- 8位では、FをI又はVに変化させている;及び/又は
- 10位では、GをSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号192;又は
b) 配列番号192のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、HをT又はRに変化させている;
- 3位では、SをT又はAに変化させている;
- 5位では、GをS又はAに変化させている;
- 7位では、QをD、E、T、A、又はVに変化させている;
- 8位では、TをA又はVに変化させている;及び/又は
- 9位では、DをA、Q、N、V、又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号218;又は
b) 配列番号218のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、FをY、L、又はGに変化させている;
- 4位では、IをLに変化させている;
- 5位では、YをWに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをN又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号181;又は
b) 配列番号181のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 2位では、DをA、S、E、又はGに変化させている;
- 4位では、HをYに変化させている;
- 5位では、KをLに変化させている;
- 6位では、IをLに変化させている;
- 8位では、FをI又はVに変化させている;及び/又は
- 10位では、GをSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号192;又は
d) 配列番号192のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、HをT又はRに変化させている;
- 3位では、SをT又はAに変化させている;
- 5位では、GをS又はAに変化させている;
- 7位では、QをD、E、T、A、又はVに変化させている;
- 8位では、TをA又はVに変化させている;及び/又は
- 9位では、DをA、Q、N、V、又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号218;又は
f) 配列番号218のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 1位では、FをY、L、又はGに変化させている;
- 4位では、IをLに変化させている;
- 5位では、YをWに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをN又はSに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いTCRに結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び、CD123に特異的に結合するISVは、本明細書にさらに記載する通りである。
別の態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号181~191からなる群より選択され、CDR2は配列番号192~217からなる群より選択され、及びCDR3は配列番号218~225からなる群より選択され、及び、CD123に特異的に結合するISVは、本明細書にさらに記載する通りである。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号181であり、CDR2は配列番号192であり、及びCDR3は配列番号218であり、及びCD123に特異的に結合するISVは、本明細書にさらに記載する通りである。
好ましい態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、配列番号42及び78~180からなる群より、あるいは配列番号42及び78~180の1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらに99%超の配列同一性を有するISVより選択され、及びCD123に特異的に結合するISVは、本明細書にさらに記載する通りである。
上に記載するTCR結合ISVとは別に、本発明の多特異性ポリペプチドにおいて、CD123に特異的に結合する1つ以上のISVは56A10及び/又は55F03に関連する。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11~16;又は
b) 配列番号11~16の1つのアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR1の3、6、7、及び/又は8位(Kabat番号付けに従うと、28、31、32、及び/又は33位)に存在する;ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号17~20;又は
d) 配列番号17~20の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR2の3、6、及び/又は10位(Kabat番号付けに従うと、52、54、及び/又は58位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
e) 配列番号21~25;又は
f) 配列番号21~25の1つのアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、ここで3、2、又は1つのアミノ酸の違いは、CDR3の3、4、及び/又は5位(Kabat番号付けに従うと、97、98、及び/又は99位)に存在する;ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
一態様では、CD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、56A10に関連するISVでありうる。
したがって、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11;又は
b) 配列番号11のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、TをS又はPに変化させている;
- 6位では、IをSに変化させている;
- 7位では、NをDに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをV又はAに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むISVが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR2は配列番号17である。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号21;又は
b) 配列番号21のアミノ酸配列と1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、PをAに変化させている;
ただし、1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号11;又は
b) 配列番号11のアミノ酸配列と4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、TをS又はPに変化させている;
- 6位では、IをSに変化させている;
- 7位では、NをDに変化させている;及び/又は
- 8位では、DをV又はAに変化させている;
ただし、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR1を含むポリペプチドが、4、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR1を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
ii) CDR2は配列番号17である;
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号21;又は
d) 配列番号21のアミノ酸配列と1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、PをAに変化させている;
ただし、1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号11~15からなる群より選択され、CDR2は配列番号17であり、及びCDR3は配列番号21~22からなる群より選択される。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号11であり、CDR2は配列番号17であり、及びCDR3は配列番号21である。
好ましい態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、配列番号1~6からなる群より、或いは配列番号1~6のうちの1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらに99%超の配列同一性を有するISVより選択される。
上とは別に、又はそれに加えて、CD123に特異的に結合するISVは、55F03に関連するISVでありうる。
したがって、本発明はまた、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号16である。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号18;又は
b) 配列番号18のアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、YをWに変化させている;
- 6位では、NをSに変化させている;及び/又は
- 10位では、QをEに変化させている;
ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むISVが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は、上に記載する多特異性ポリペプチドに関し、ここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR3は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号23;又は
b) 配列番号23のアミノ酸配列と2又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 4位では、EをRに変化させている;及び/又は
- 5位では、TをD又はYに変化させている;
ただし、2又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むISVが、2又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むISVによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいて:
i) CDR1は配列番号16である;
及び
ii) CDR2は以下からなる群より選択される:
a) 配列番号18;又は
b) 配列番号18のアミノ酸配列と3、2、又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 3位では、YをWに変化させている;
- 6位では、NをSに変化させている;及び/又は
- 10位では、QをEに変化させている;
ただし、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR2を含むポリペプチドが、3、2、又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR2を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される);
及び
iii) CDR3は以下からなる群より選択される:
c) 配列番号23;又は
d) 配列番号23のアミノ酸配列と2又は1つのアミノ酸の違いを有するアミノ酸配列、それにおいて
- 4位では、EをRに変化させている;及び/又は
- 5位では、TをD又はYに変化させている;
ただし、2又は1つのアミノ酸の違いを伴うCDR3を含むポリペプチドが、2又は1つのアミノ酸の違いを伴わないCDR3を含むポリペプチドによる結合と比較して、ほぼ同じ、又はより高い親和性を伴いCD123に結合することを条件とする(前記親和性は表面プラズモン共鳴により測定される)。
別の態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号16であり、CDR2は配列番号18~20からなる群より選択され、及びCDR3は配列番号23~25からなる群より選択される。
したがって、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)から本質的になり、それにおいてCDR1は配列番号16であり、CDR2は配列番号18であり、及びCDR3は配列番号23である。
好ましい態様では、本発明は多特異性ポリペプチドに関し、ここでTCRに特異的に結合するISVは、本明細書に記載する通りであり、及びここでCD123に特異的に結合する1つ以上のISVは、配列番号7~10からなる群より、或いは配列番号7~10の1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらに99%超の配列同一性を有するISVより選択される。
単一特異性ポリペプチドについて詳しく記載されたように、本発明の多特異性ポリペプチド中に存在する免疫グロブリン単一可変ドメインは、軽鎖可変ドメイン配列(例、VL配列)又は重鎖可変ドメイン配列(例、VH配列)からなりうる;それらは、従来の四本鎖抗体から由来する重鎖可変ドメイン配列、又は重鎖抗体から由来する重鎖可変ドメイン配列からなりうる。好ましい態様では、それらは、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用のために適切なアミノ酸)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に適したアミノ酸)、「dAb」(又はdAbとしての使用のために適切なアミノ酸)、ナノボディ(VHHを含むが、これに限定しない)、ヒト化VHH、ラクダ化VH、又は親和性により得られたVHH配列からなる。免疫グロブリン単一可変ドメインは、部分的又は完全にヒト化されたナノボディ或いは部分的又は完全にヒト化されたVHHからなりうる。免疫グロブリン単一可変ドメインはまた、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び構築物へのいわゆる「既存の抗体」の結合を防止又は低下させる際に効果的である(本明細書に記載するような)変異を含みうる。本発明の好ましい態様では、本発明の多特異性ポリペプチドに包含される免疫グロブリン単一可変ドメインは、本明細書で定義するように、本発明の1つ以上の単一特異性ポリペプチドである。
本発明の好ましいポリペプチドは、配列番号47、49、52、53、55、56、及び58~61からなる群より選択されてもよい(表A-7参照)。さらなる態様では、ポリペプチドは、配列番号47、49、52、53、55、56、及び58~61からなる群より、或いは配列番号47、49、52、53、55、56、及び58~61のうちの1つと80%超、85%超、90%超、95%超、もしくはさらに99%超又はさらにそれ以上の配列同一性を有するポリペプチドより選択される。
本発明の多特異性ポリペプチドは、本明細書中にさらに記載するように、「本発明のポリペプチド」又は「本発明の構築物」を形成するための1つ以上の他の基、残基、部分、又は結合単位を含みうる。例えば、そのような結合単位は、ポリペプチドの半減期(本明細書では「半減期延長」及び「半減期延長構築物」とも呼ぶ)を増加させるアミノ酸配列でありうる。本発明の特定の、しかし、非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチドは、CD123に対する1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン、及びTCRに対する1つの免疫グロブリン単一可変ドメインの他、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミンなど)に対する少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメインを含みうる。したがって、本発明は、増加した半減期を伴うポリペプチドを提供する前記結合単位が、血清アルブミンに結合する免疫グロブリン単一可変ドメインである、本明細書に記載する構築物に関する。さらに別の態様では、本発明は、血清アルブミンに結合する前記ISVが単一ドメイン抗体、dAb、ナノボディ、VHH、ヒト化VHH、又はラクダ化VHから本質的になる、本明細書に記載する構築物に関する。
好ましい態様では、血清アルブミンに結合するISVは、配列番号43又は351~362からなる群より選択される。
好ましい態様では、ISVは各々に直接連結されているか、又はリンカーを介して互いに連結されている。
本発明の好ましい構築物は、配列番号63~67からなる構築物、或いは配列番号63~67の1つと80%超、85%超、90%超、95%超、又はさらには99%超の配列同一性を有する構築物の群より選択されてもよい。
好ましい態様では、構築物は配列番号63~67からなる群より選択される。
それらの投与時、本発明の半減期が延長した構築物は、腎クリアランスにより瞬時に除去されることはないであろう。そのため、半減期の延長は好ましいPKプロファイルに寄与するであろう。したがって、連続的な静脈内注入についての必要性はなく、そのため、患者の服薬遵守が改善されるであろう。特定の態様では、本発明の構築物は連続注入を要求しない。
また、単一特異性ポリペプチドについて広範に記載されているように、本発明の多特異性ポリペプチド又は本発明の構築物は、いわゆる「既存の抗体」の本発明のポリペプチド及び構築物への結合を防止又は低下させる際に効果的である変異をさらに含みうる。この目的のために、本発明のポリペプチド及び構築物は、C末端伸長(X)n(式中、nは1~10、好ましくは1~5、例えば1、2、3、4、又は5など(及び好ましくは1又は2、例えば1など)を含みうる;及び各々のXは、本明細書に記載するように、非依存的に選択される(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基であり、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)からなる群より非依存的に選択される。
したがって、本発明は、C末端伸長(X)nをさらに含む本発明のポリペプチド又は構築物に関し、式中、nは1~5、例えば1、2、3、4、又は5などであり、それにおいてXは天然に存在するアミノ酸であり、好ましくはシステインではない。
より具体的には、本発明はポリペプチド又は構築物に関し、ここで前記ポリペプチド又は構築物は配列番号338~342からなる群より選択される。
本発明の多価又は多特異性ポリペプチドを調製するための方法は、少なくとも2つ以上の本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド及び/又は単一特異性ポリペプチド、並びに例えば1つ以上のリンカーを適切な様式において一緒に連結する工程を含みうる。本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチド(及びリンカー)は、当技術分野において公知の及び本明細書においてさらに記載する通りの任意の方法により共役させることができる。好ましい技術は、多価又は多特異性ポリペプチドを発現する遺伝子構築物を調製するための、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチド(及びリンカー)をコードする核酸配列の連結を含む。アミノ酸又は核酸を連結するための技術は当業者に明らかであろうが、再び、上に言及する標準的なハンドブック(例えばSambrookら及びAusubelらなど)並びに下の実施例を参照のこと。
したがって、本発明はまた、本発明の多価ポリペプチド又は多特異性ポリペプチドを調製する際での、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異的ポリペプチドの使用に関する。多価又は多特異性ポリペプチドの調製のための方法は、場合により、1つ以上のリンカーを介して、本発明の1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はポリペプチドを、本発明の少なくとも1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチドに連結することを含む。本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチドを次に、2つ(例、二価ポリペプチド中で)、3つ(例、三価ポリペプチド中で)、又はそれ以上(例、多価ポリペプチド中で)の結合単位を含む多価又は多特異性ポリペプチドを提供及び/又は調製する際に結合ドメイン又は結合単位として使用する。この点において、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチドは、例えば2つ、3つ又はそれ以上の結合単位を含む多価又は多特異性、例えば二重特異性又は三重特異性ポリペプチドなどを提供及び/又は調製する際に結合ドメイン又は結合単位として使用しうる。
したがって、本発明はまた、多価又は多特異性ポリペプチドを調製する際での、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又は特に一価もしくは単一特異性ポリペプチド(本明細書に記載する通り)の使用に関する。多価又は多特異性ポリペプチドの調製のための方法は、場合により1つ以上のリンカーを介して(本明細書にさらに記載する通り)、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチドの、本発明の少なくとも1つのさらなる免疫グロブリン単一可変ドメイン、一価ポリペプチド、及び/又は単一特異性ポリペプチドへの連結を含む。
本発明の構築物
本発明の単一特異性ポリペプチド及び本発明の多特異性ポリペプチドは、1つ以上の他の基、残基、部分、又は結合単位(これらの一価ポリペプチド並びに多価ポリペプチド(追加の基、残基、部分、又は結合単位を伴う又は伴わない)は全て「本発明の構築物」と呼ぶ)をさらに含んでもよく、又は含まなくてもよい。存在する場合、そのようなさらなる基、残基、部分、又は結合単位は、さらなる機能性を、免疫グロブリン単一可変ドメインに(及び/又は、それが存在するポリペプチドに)提供しうる、又は提供しないであろう、免疫グロブリン単一可変ドメインの特性を改変しうる、又は改変しないであろう。
例えば、そのようなさらなる基、残基、部分、又は結合単位は、1つ以上の追加のアミノ酸配列でありうるが、ポリペプチドは、(融合)タンパク質又は(融合)ポリペプチドであるようにする。好ましいが、しかし、非限定的な態様では、前記の1つ以上の他の基、残基、部分、又は結合単位は免疫グロブリンである。さらにより好ましくは、前記の1つ以上の他の基、残基、部分、又は結合単位は、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用のために適切であるアミノ酸、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用のために適切であるアミノ酸、「dAb」、dAbとしての使用のために適切であるアミノ酸、又はナノボディ(例えば、例、VHH、ヒト化VHH、又はラクダ化VHなど)からなる群より選択される免疫グロブリン単一可変ドメインである。
上に記載するように、追加の結合単位、例えば異なる抗原特異性を有する免疫グロブリン単一可変ドメインなどを連結して多特異性構築物を形成することができる。2つ以上の特異性の免疫グロブリン単一可変ドメインを組み合わせることにより、二重特異性、三重特異性などの構築物を形成することができる。例えば、本発明に従ったポリペプチドは、本発明の単一特異性又は多特異性ポリペプチド及び別の標的(即ち、CD123又はTCRとは異なる)に対する1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインを含みうる。そのような構築物及びその改変は、当業者が容易に想到することができ、本明細書で使用する用語「本発明の構築物」により全て包含する。
上に記載する構築物において、1つ、2つ、又はそれ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び1つ以上の基、残基、部分、又は結合単位を、互いに直接及び/又は1つ以上の適切なリンカーもしくはスペーサーを介して連結してもよい。例えば、1つ以上の基、残基、部分、又は結合単位がアミノ酸配列である場合、リンカーはまた、アミノ酸配列でありうるが、結果として得られる構築物が融合(タンパク質)又は融合(ポリペプチド)であるようにする。
1つ以上のさらなる基、残基、部分、又は結合単位は、任意の適切な及び/又は所望のアミノ酸配列でありうる。さらなるアミノ酸配列は、本発明のポリペプチドの(生物学的な)特性を変化させうる、もしくは変化させないであろう、変えうる、もしくは変えないであろう、又は、そうでなければ影響しうる、もしくは影響しないであろう、及びさらなる機能性を本発明のポリペプチドに加えうる、もしくは加えないであろう。好ましくは、さらなるアミノ酸配列は、それが1つ以上の所望の特性又は機能性を本発明のポリペプチドに付与するようにする。
そのようなアミノ酸配列の例は当業者に明らかであろうが、一般的には、従来の抗体及びそれらのフラグメント(ScFv及び単一ドメイン抗体を含むが、それらに限定しない)に基づくペプチド融合体において使用される全てのアミノ酸配列を含みうる。例えば、Holliger及びHudson(2005, Nature Biotechnology 23: 1126-1136)による総説を参照のこと。
例えば、そのようなアミノ酸配列は、半減期、溶解性、もしくは吸収を増加させ、免疫原性もしくは毒性を低下させ、望ましくない副作用を除去又は減弱させ、本発明の構築物に他の有利な特性を付与する、及び/又はその非所望の特性を低下させる(本発明のポリペプチド自体と比較し)アミノ酸配列でありうる。そのようなアミノ酸配列の一部の非限定的な例は、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン(例えば、WO00/27435を参照のこと)又はハプテン分子(例えば、循環抗体により認識されるハプテン、例えば、WO 98/22141を参照のこと)などである。
本発明の1つの特定の、しかし、非限定的な態様では、それは本明細書にさらに記載するであろうが、本発明の構築物は、それらが由来している免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドと比較し、血清中での増加した半減期を有する(本明細書にさらに記載する通り)。例えば、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドは、半減期を延長する1つ以上の基又は部分(例えばポリエチレングリコール(PEG)など)に(化学的又は他の方法で)連結してもよく、増加した半減期を伴う本発明のポリペプチドの誘導体を提供する。
本発明の1つの特定の態様では、対応する本発明のポリペプチドと比較し、増加した半減期を有する構築物を調製する。そのような半減期延長部分を含む本発明の構築物の例は、例えば、免疫グロブリン単一可変ドメインが1つ以上の血清タンパク質(例えば(ヒト)血清アルブミン又はその適切なフラグメントなど)に適切に連結されている構築物、或いは1つ以上の結合単位(例えば、例、ドメイン抗体、ドメイン抗体としての使用のために適切なアミノ酸、単一ドメイン抗体、単一ドメイン抗体としての使用のために適切なアミノ酸、「dAb」、dAbとしての使用のために適切なアミノ酸、ナノボディ、VHH、血清タンパク質(例えば血清アルブミンなど(例えばヒト血清アルブミンなど))に結合することができるヒト化VHH又はラクダ化VH、血清免疫グロブリン(例えばIgGなど)、トランスフェリン、又はWO04/003019に列挙されている他の血清タンパク質の1つ;免疫グロブリン単一可変ドメインがFc部分(例えばヒトFcなど)又はその適切な部分もしくはフラグメントに連結されているポリペプチド;或いは1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメインが、血清タンパク質(例えば、限定しないが、WO 91/01743、WO01/45746、又はWO02/076489に記載されているタンパク質及びペプチドなど)に結合することができる1つ以上の小型タンパク質又はペプチドに適切に結合している構築物を含むが、これらに限定しない。また、WO03/002609及びWO04/003019において記載されているdAbに、並びに、Harmsenら(2005, Vaccine 23:4926-4942);EP 0368684、並びにWO08/028977、WO08/043821、WO08/043822、WO08/068280、WO09/127691、及びWO 11/095545(Ablynx N.V.による)を参照のこと。
本発明の特定の、しかし、非限定的な態様に従い、本発明の構築物は、CD123対する1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び/又はTCRに対する1つの免疫グロブリン単一可変ドメインの他、血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミンなど)に結合する少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメインを含みうる。したがって、本発明は、増加した半減期を伴う構築物を提供する前記結合単位が、血清アルブミンに結合する免疫グロブリン単一可変ドメインである、本明細書に記載する構築物に関する。さらに別の態様では、本発明は、血清アルブミンに結合する前記ISVが、単一ドメイン抗体、dAb、ナノボディ、VHH、ヒト化VHH、又はラクダ化VHから本質的になる、本明細書に記載する構築物に関する。
血清アルブミンに結合するISVは、当技術分野において記載されているような任意のISVでありうる。
一態様では、ヒト血清アルブミンに結合する免疫グロブリン単一可変ドメインは、上で引用したAblynx N.V.による出願において一般的に記載されている通りでありうる(例えば、WO04/062551を参照のこと)。増加した半減期を提供し、本発明の構築物において使用することができる一部の好ましいナノボディは、WO06/122787に開示されているナノボディALB-1~ALB-10(表II及びIIIを参照のこと)、並びにWO 2012/175400又はWO 2015/173325に開示されているナノボディ(例、WO 2012/175400の配列番号1~11、WO 2015/173325の配列番号19)、及びUS 62/256,841、US 62/335,746、US 62/349,294、及び「改良血清アルブミン結合剤」と題された譲受人による対応する国際出願WO 2017/085172(これら3つの米国仮特許出願の優先権を主張する)からのナノボディを含む。
一態様では、本発明は、血清アルブミンに結合する前記ISVが本質的に4つのフレームワーク領域(それぞれFR1からFR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1からCDR3)からなる、本明細書に記載するポリペプチドに関し、それにおいてCDR1はGFTFSSFGMS(配列番号363)又はGFTFRSFGMS(配列番号364)であり、CDR2はSISGSGSDTL(配列番号365)であり、及びCDR3はGGSLSR(配列番号366)である。
増加した半減期を提供し、本発明の構築物において使用することができる一部の特に好ましいナノボディは、Alb8、Alb23、Alb129、Alb132、Alb11、Alb11(S112K)-A、Alb82、Alb82-A、Alb82-AA、Alb82-AAA、Alb82-G、Alb82-GG、Alb82-GGGとも呼ばれる免疫グロブリン単一可変ドメインを含む(表B-2)。
したがって、本発明は、血清アルブミンに結合する前記ISVが、配列番号43又は351~362からなる群より選択される、本明細書に記載する構築物に関する。
一般的に、増加した半減期を伴う本発明のポリペプチドは、好ましくは、本発明の対応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドそれ自体の半減期よりも、少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍など、例えば、少なくとも10倍又は20倍超より大きな半減期を有する。
一般的に、増加した半減期を伴う本発明の構築物は、好ましくは、本発明の対応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドそれ自体の半減期と比較し、1時間超、好ましくは2時間超、より好ましくは6時間超、例えば12時間超、又はさらに24、48、もしくは72時間超だけ増加した半減期を有する。
別の好ましいが、しかし、非限定的な態様では、本発明のそのような構築物は、ヒトにおいて少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、さらにより好ましくは少なくとも72時間以上の血清中半減期を示す。例えば、本発明の構築物は、少なくとも5日(例えば約5~10日など)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9~14日など)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば約10~15日など)、又は少なくとも約11日(例えば約11~16日など)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば約12~18日以上など)、又は14日超(例えば約14~19日など)の半減期を有しうる。
本発明において、構築物中でのアルブミン標的化結合単位それ自体の含有は、得られた効力又は有効性に本質的な影響を有さないことが実証された。HSAの存在において有効性/効力の小さな喪失が観察されたが、半減期延長TCR結合多特異性ポリペプチドは依然としてCD123発現細胞の死滅において強力であった。アルブミンベースの薬物送達は、主に増強した透過性及び保持効果を介した腫瘍に対するその受動的な標的並びにエネルギー及びアミノ酸の供給源としての腫瘍細胞によるアルブミンについての増加した需要により、改善された癌治療を達成するために有用であることが実証されている。
特定の一態様に従い、本発明の1つ以上のポリペプチドは、1つ以上の定常ドメイン(例えば、Fc部分の一部として/を形成するために使用することができる2つ又は3つの定常ドメイン)に、Fc部分に、並びに/或いは、本発明のポリペプチドに1つ以上のエフェクター機能を付与する、及び/又は1つ以上のFc受容体に結合する能力を付与しうる1つ以上の抗体部分、フラグメント、又はドメインに(場合により適切なリンカー又はヒンジ領域を介して)連結されうる。例えば、この目的のために、それに限定しないが、1つ以上のさらなるアミノ酸配列は、抗体の1つ以上のCH2及び/又はCH3ドメイン(例えば重鎖抗体(本明細書中に記載)から及びより好ましくは従来のヒト4鎖抗体から)を含んでもよく;並びに/或いは、例えばIgGからの(例、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4からの)、IgEからの、又は別のヒトIg、例えばIgA、IgD、又はIgMなどからのFc領域(の一部)を形成しうる。例えば、WO 94/04678にはラクダVHHドメイン又はそのヒト化誘導体(即ち、ナノボディ)を含む重鎖抗体が記載されており、それにおいてラクダ科CH2及び/又はCH3ドメインをヒトCH2及びCH3ドメインにより置換しており、ナノボディ並びにヒトCH2及びCH3ドメインを各々含む(しかし、CH1ドメインは含まない)2つの重鎖からなる免疫グロブリンを提供し、その免疫グロブリンはCH2及びCH3ドメインにより提供されるエフェクター機能を有し、及びその免疫グロブリンは任意の軽鎖の存在を伴わず機能することができる。エフェクター機能を提供するために本発明のポリペプチドに適切に連結され得る他のアミノ酸配列は、当業者に明らかであり、所望のエフェクター機能に基づいて選択されうる。例えば、WO04/058820、WO 99/42077、WO02/056910、及びWO05/017148、並びにHolliger及びHudson(上記)による総説;及びWO09/068628を参照のこと。本発明のポリペプチドのFc部分への共役はまた、本発明の対応するポリペプチドと比較し、増加した半減期に導きうる。一部の適用のために、任意の生物学的に有意なエフェクター機能を伴わずに増加した半減期を付与するFc部分及び/又は定常ドメイン(即ち、CH2及び/又はCH3ドメイン)の使用もまた適切である、又はさらには好ましいであろう。本発明の1つ以上のポリペプチド及びインビボで増加した半減期を伴う1つ以上の定常ドメインを含む他の適切な構築物は当業者に明らかであり、例えばCH3ドメインに、場合によりリンカー配列を介して連結されたポリペプチドを含みうる。一般的に、増加した半減期を伴う任意の融合タンパク質又は誘導体は、好ましくは、腎吸収についてのカットオフ値である50kDa超の分子量を有する。
別の具体的であるが非限定的な態様では、本発明のポリペプチドは、(即ち、従来の4鎖抗体中に天然に存在する定常ドメインと比較し)二量体に自己会合する傾向が低下した(又は本質的にない)天然に存在する、合成又は半合成定常ドメイン(又は類似体、変異体、変異体、それらの部分もしくはフラグメント)に連結されうる。そのような単量体(即ち、自己会合性ではない)Fc鎖変異体、又はそのフラグメントは当業者に明らかであろう。例えば、Helmら(J. Biol. Chem. 271: 7494, 1996)には、本発明のポリペプチド鎖において使用することができる単量体Fc鎖変異体が記載されている。
また、そのような単量体Fc鎖変異体は、好ましくは、それらが(それらが由来するFc部分に依存して)補体又は関連するFc受容体に依然として結合することが可能であるようにする、及び/又は、それらは、それらが由来するFc部分のエフェクター機能の一部又は全部を(又は意図された使用のために依然として適切である低下レベルで)依然として有するようにする。あるいは、本発明のそのようなポリペプチド鎖において、単量体Fc鎖は、ポリペプチド鎖に増加した半減期を付与するために使用してもよく、その場合において、単量体Fc鎖はまた、エフェクター機能を全く又は実質的に有さない。
さらなるアミノ酸残基は、本発明のポリペプチドの他の(生物学的)特性を変化させうる、もしくは変化させないであろう、変えうる、もしくは変えないであろう、又は、そうでなければ、影響しうる、もしくは影響しないであろう、及び、さらなる機能性を本発明のポリペプチドに加えうる、もしくは加えないであろう。例えば、そのようなアミノ酸残基は:
a) N末端Met残基を、例えば、異種宿主細胞又は宿主生物における発現の結果として含むことができ;
b) 合成時に宿主細胞からのポリペプチドの分泌に向けるシグナル配列又はリーダー配列を形成しうる(例えば、本発明のポリペプチドのプレ、プロ、又はプレプロ形態を、本発明のポリペプチドを発現するために使用される宿主細胞に依存して提供する)。適切な分泌リーダーペプチドは当業者に明らかであろうし、本明細書においてさらに記載する通りでありうる。通常、そのようなリーダー配列は、ポリペプチドのN末端に連結されるであろうが、本発明は、その最も広い意味において、それに限定されず;
c) ポリペプチドの精製を可能にする又は促進する「タグ」、例えば、アミノ酸配列又は残基を、例えば、前記配列又は残基に対して向けられた親和性技術を使用して形成してもよい。その後、前記配列又は残基を除去し(例、化学的又は酵素的切断により)、ポリペプチドを提供しうる(この目的のために、タグは、場合により、切断可能なリンカー配列を介して、アミノ酸配列もしくはポリペプチド配列に連結してもよく、又は切断可能なモチーフを含んでもよい)。そのような残基の一部の好ましいが、しかし、非限定的な例は、複数のヒスチジン残基、グルタチオン残基、及びmycタグ、例えばAAAEQKLISEEDLNGAA(配列番号367)などであり;
d) 官能化されていた及び/又は官能基の付着のための部位として役立つことができる1つ以上のアミノ酸残基でありうる。適切なアミノ酸残基及び官能基は当業者に明らかであろうが、本発明のポリペプチドの誘導体について本明細書において言及するアミノ酸残基及び官能基を含むが、しかし、限定しない。
本発明の構築物において、2つ以上の構成要素、ISV又はナノボディ及び場合により1つ以上のポリペプチド、1つ以上の他の基、薬物、薬剤、残基、部分、又は結合単位を互いに直接連結してもよく(例えば、WO 99/23221に記載されている)、並びに/或いは1つ以上の適切なスペーサーもしくはリンカー、又はそれらの任意の組み合わせを介して互いに連結してもよい。
本発明の構築物における使用のための適切なスペーサー又はリンカーは当業者に明らかであり、一般的にアミノ酸配列及び/又は他の基、薬物、薬剤、残基、部分、もしくは結合単位を連結するために当技術分野において使用される任意のリンカー又はスペーサーでありうる。好ましくは、前記リンカー又はスペーサーは、医薬的使用について意図したポリペプチド及び/又は構築物を構築する際での使用のために適切である。
一部の特に好ましいスペーサーは、抗体フラグメント又は抗体ドメインを連結するために当技術分野において使用されるスペーサー及びリンカーを含む。これらは、上で引用した一般的な背景技術において言及したリンカー、並びに例えばダイアボディ又はScFvフラグメントを構築するために当技術分野において使用されるリンカーを含む(この点に関して、しかし、ダイアボディ及びScFvフラグメントにおいて、使用されるリンカー配列は、関連するVH及びVLドメインが一緒になって完全な抗原結合部位を形成することが可能になる長さ、柔軟性の程度、及び他の特性を有するべきであるのに対し、各々の免疫グロブリン単一可変ドメインはそれ自体で完全な抗原結合部位を形成するため、本発明のポリペプチドにおいて使用されるリンカーの長さ又は柔軟性に特別な制限はない。
例えば、リンカーは適切なアミノ酸配列、特に1~50の間、好ましくは1~30の間、例えば1~10の間などのアミノ酸残基のアミノ酸配列でありうる。そのようなアミノ酸配列の一部の好ましい例は、gly-serリンカー、型(glyxsery)z、例えば(例えば(gly4ser)3又は(gly3ser2)3)(WO 99/42077において記載されている通り)、並びに本明細書において言及するAblynxによる出願(例えばWO06/040153及びWO06/122825を参照のこと)において記載されているGS30、GS15、GS9、及びGS77リンカー、並びにヒンジ様領域、例えば天然に存在する重鎖抗体のヒンジ領域又は同様の配列など(例えばWO 94/04678に記載されている通り)を含む。
一部の他の特に好ましいリンカーが表B-3に記載されており、そのうち35GS(配列番号334)が特に好ましい。
したがって、本発明は、ISVが、配列番号325~336からなる群より選択されるリンカーを介して互いに連結されているポリペプチドに関する。
他の適切なリンカーは、一般的に、有機化合物又はポリマー、特に医薬的使用のためのタンパク質における使用について適切なものを含む。例えば、ポリ(エチレングリコール)部分が、抗体ドメインを連結するために使用されてきた(例えば、WO04/081026を参照のこと)。
使用されるリンカーの長さ、柔軟性の程度、及び/又は他の特性(ScFvフラグメントにおいて使用されるリンカーに関して通常そうであるように重要ではないが)は、CD123及び/又はTCRについての、或いは1つ以上の他の抗原についての親和性、特異性、又は結合力を含むが、これらに限定しない、本発明の最終ポリペプチドの性質に何らかの影響を及ぼしうることが本発明の範囲内に包含される。本明細書中の開示に基づき、当業者は、場合により一部の限られたルーチン実験後、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適なリンカーを決定することができるであろう。
例えば、第1及び第2の標的に対して向けられた構成要素、ISV、又はナノボディを含む本発明の多価又は多特異性ポリペプチドにおいて、リンカーの長さ及び柔軟性によって、好ましくは、ポリペプチド中に存在する本発明の各々の構成要素、ISV、又はナノボディが、その同族の標的(例、各々の標的上の抗原決定基)に結合することが可能になる。再び、本明細書の開示に基づき、当業者は、場合により一部の限られたルーチン実験後に、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適なリンカーを決定することができるであろう。
使用されるリンカーが、本発明のポリペプチド又は構築物に1つ以上の他の好ましい特性又は機能性を付与すること、並びに/或いは誘導体の形成のため及び/又は 官能基の結合のために(例、本発明のポリペプチドの誘導体について本明細書中に記載する通り)1つ以上の部位を提供することも本発明の範囲内である。例えば、1つ以上の荷電アミノ酸残基を含むリンカーが、改善された親水性を提供することができるのに対し、小さなエピトープ又はタグを形成する又は含むリンカーは、検出、同定、及び/又は精製の目的のために使用することができる。再び、本明細書中の開示に基づき、当業者は、場合により一部の限られたルーチン実験後に、本発明の特定のポリペプチド又は構築物における使用のための最適なリンカーを決定することができるであろう。
最後に、2つ以上のリンカーが本発明のポリペプチド又は構築物において使用される場合、これらのリンカーは同一でも異なっていてもよい。再び、本明細書中の開示に基づき、当業者は、場合により一部の限られたルーチン実験後に、本発明の特定のポリペプチド又は構築物における使用のための最適なリンカーを決定することができるであろう。
通常、発現及び製造の容易さのために、本発明のポリペプチド又は構築物は直鎖状ポリペプチドであろう。しかし、本発明はその最も広い意味において、それに限定しない。例えば、本発明のポリペプチドが3つ以上のアミノ酸配列、ISV、又はナノボディを含む場合、3つ以上の「アーム」を伴うリンカーの使用によりそれらを連結することが可能であり、それらの各々の「アーム」はアミノ酸配列、ISV、又はナノボディに連結されて「星型」構築物を提供する。通常あまり好ましくはないが、環状構築物を使用することも可能である。
したがって、本発明は、前記第1のISV及び前記第2のISV、並びに、恐らくは前記第3のISV及び/又は前記ISV結合血清アルブミンが互いに直接連結されている又はリンカーを介して連結されている、本明細書に記載するポリペプチドに関する。
本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドを含み、及びタグ又は他の機能的部分(例、毒素、標識、放射性化学物質など)をさらに含む構築物も本発明に包含する。
あるいは、追加の基、残基、部分、又は結合単位は、例えば、化学的な基、残基、部分でありうるが、それらはそれ自体が、生物学的に及び/又は薬理学的に活性でありうる又は活性ではないであろう。例えば、限定しないが、そのような基は、本発明の2つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン又は一価ポリペプチドに連結してもよく、本発明のポリペプチドの「誘導体」を提供する。
したがって、本発明は、その最も広い意味においてまた、本発明のポリペプチドの誘導体を含む。そのような誘導体は、一般的に、本発明のポリペプチドの、並びに/或いは本発明のポリペプチドを形成するアミノ酸残基の1つ以上の修飾により、特に化学的及び/又は生物学的(例、酵素的)修飾により得ることができる。
そのような修飾の例、並びにそのような様式で(即ち、タンパク質骨格上、しかし、好ましくは、側鎖上のいずれかで)修飾することができるポリペプチド配列内のアミノ酸残基の例、そのような修飾を導入するために使用することができる方法及び技術、並びにそのような修飾の潜在的な使用及び利点が、当業者に明らかであろう(Zangi et al. 2013, Nat. biotechnol. 31: 898-907も参照のこと)。
例えば、そのような修飾は、1つ以上の官能基、残基、又は部分の、本発明のポリペプチド中への又は上への、並びに、特に1つ以上の所望の特性又は機能性を付与する1つ以上の官能基、残基、又は部分の、本発明のポリペプチドへの導入(例、共有結合的連結による又は他の適切な様式において)を含みうる。そのような官能基の例は当業者に明らかであろう。
例えば、そのような修飾は、本発明のポリペプチドの半減期、溶解性、及び/又は吸収を増加させる、本発明のポリペプチドの免疫原性及び/又は毒性を低下させる、本発明のポリペプチドの任意の望ましくない副作用を除去又は減弱させる、並びに/或いは本発明のポリペプチドに他の有利な特性を付与する及び/又はその非所望の特性を低下させる1つ以上の官能基;あるいは先行するものの任意の組み合わせの導入(例、共有結合による又は任意の他の適切な様式において)を含みうる。そのような官能基の及びそれらを導入するための技術の例は、当業者に明らかであろうが、一般的に、本明細書において上に引用する一般的な背景技術において言及する全ての官能基及び技術、並びに医薬的タンパク質の修飾のための、及び特に抗体又は抗体フラグメント(ScFv及び単一ドメイン抗体を含む)の修飾のための、それ自体が公知の官能基及び技術を含みうるが、それらについては、例えばRemington(1980, Pharmaceutical Sciences, 16th ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1980)を参照のこと。そのような官能基は、例えば、本発明のポリペプチドに、又は、場合により、適切なリンカーもしくはスペーサーを介して、直接的に(例えば、共有結合的に)連結してもよく、再び、当業者に明かであろう通りである。
1つの特定の例は、本発明のポリペプチドがその半減期を増加させるために(例えば、ペグ化によって)化学的に修飾されている本発明の誘導体ポリペプチドである。これは、医薬的タンパク質の半減期を増加させる及び/又は免疫原性を低下させるための最も広く使用される技術の1つであり、適切な薬理学的に許容可能なポリマー、例えばポリ(エチレングリコール)(PEG)又はその誘導体(例えばメトキシポリ(エチレングリコール)又はmPEGなど)などの付着を含む。一般的に、ペグ化の任意の適切な形態を使用することができる(例えば、抗体及び抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvを含むが、限定しない)のための当技術分野において使用されるペグ化など);例えば、Chapman(2002, Nat. Biotechnol. 54: 531-545)、Veronese and Harris(2003, Adv. Drug Deliv. Rev. 54: 453-456)、Harris及びChess(2003, Nat. Rev. Drug. Discov. 2: 214-221)、及びWO04/060965を参照のこと。タンパク質のペグ化のための種々の試薬も商業的に(例えば、Nektar Therapeutics、米国から)利用可能である。
好ましくは、部位特異的ペグ化を特にシステイン残基を介して使用する(例えば、Yangら(2003, Protein Engineering 16: 761-770)を参照のこと)。例えば、この目的のために、PEGを、本発明のポリペプチドにおいて天然に存在するシステイン残基に付着してもよく、本発明のポリペプチドを修飾し、PEGの付着のために1つ以上のシステイン残基を適切に導入してもよく、又は、PEGの付着のために1つ以上のシステイン残基を含むアミノ酸配列を、本発明のポリペプチドのN及び/又はC末端に融合してもよく、全てで、当業者にそれ自体が公知のタンパク質操作の技術を使用する。
好ましくは、本発明のポリペプチドについて、5000超、例えば10,000超及び200,000未満など、例えば100,000未満など;例えば20,000~80,000の範囲中の分子量を伴うPEGを使用する。
別の、通常はあまり好ましくない修飾は、通常は翻訳時及び/又は翻訳後修飾の部分として、本発明のポリペプチドを発現するために使用される宿主細胞に依存してN連結又はO連結グリコシル化を含む。
さらに別の修飾は、本発明の標識ポリペプチドの意図する使用に依存して、1つ以上の検出可能な標識又は他のシグナル生成基もしくは部分の導入を含みうる。それらを付着し、使用し、及び検出するための適切な標識及び技術は当業者に明らかであり、例えば、蛍光標識(例えばフルオレセイン、イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o-フタルアルデヒドなど、並びにフルオレスカミン及び蛍光金属、例えば152Eu又は他のランタニド系列からの金属)、燐光標識、化学発光標識又は生物発光標識(例えばルミナール、イソルミノール、テロマチックアクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリジニウム塩、シュウ酸エステル、ジオキセタン、又はGFP及びその類似体)、放射性同位元素(例えば3H、125I、32P、35S、14C、51Cr、36Cl、57Co、58Co、59Fe、及び75Seなど)、金属、金属キレート、又は金属カチオン(例えば、金属カチオン、例えば99mTc、123I、111In、131I、97Ru、67Cu、67Ga、及び68Ga、又はインビボ、インビトロ、もしくはインサイチュ診断及び画像化における使用のために特に適切な他の金属又は金属カチオン(例えば(157Gd、55Mn、162Dy、52Cr、及び56Fe)など)、並びに発色団及び酵素(例えばリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、デルタ-V-ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、アルファ‐グリセロリン酸デヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ビオチンアビジンペルオキシダーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース-VI-リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、及びアセチルコリンエステラーゼ)を含むが、これらに限定しない。他の適切な標識が当業者に明らかであろうが、例えば、NMR又はESRスペクトロスコピーを使用して検出することができる部分を含む。
本発明のそのような標識ポリペプチドは、例えば、特定標識の選択に依存して、インビトロ、インビボ、又はインサイチュアッセイ(それ自体が公知のイムノアッセイ、例えばELISA、RIA、EIA、及び他の「サンドイッチアッセイ」などを含む)並びにインビボ診断及び撮像目的のために使用してもよい。当業者に明かであろう通り、別の修飾は、キレート基の導入を含みうるが、例えば、上に言及する金属又は金属カチオンの1つをキレート化する。適切なキレート基は、例えばジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含むが、これらに限定しない。
さらに別の修飾は、特定の結合対、例えばビオチン(ストレプト)アビジン結合対などの1つの部分である官能基の導入を含みうる。そのような官能基を使用し、本発明のポリペプチドを別のタンパク質、ポリペプチド、又は化学的化合物(結合対の他の半分に、即ち、結合対の形成を通じて結合されている)に連結してもよい。例えば、本発明のポリペプチドをビオチンに共役し、別のタンパク質、ポリペプチド、化合物、又は担体(アビジン又はストレプトアビジンに共役されている)に連結してもよい。例えば、本発明のそのような共役ポリペプチドを、レポーターとして、例えば診断システムにおいて使用してもよく、そこでは検出可能なシグナル産生薬剤がアビジン又はストレプトアビジンに共役されている。そのような結合対を、例えば、また使用し、本発明のポリペプチドを担体(医薬的な目的のために適切な担体を含む)に結合してもよい。1つの非限定的な例は、Cao及びSuresh(2000, Journal of Drug Targeting 8: 257)により記載されているリポソーム製剤である。そのような結合対も使用し、治療的に活性な薬剤を本発明のポリペプチドに連結してもよい。
他の潜在的な化学的及び酵素的修飾が当業者に明らかであろう。そのような修飾はまた、研究目的のために(例、機能-活性関係を試験するために)導入されうる。例えばLundblad及びBradshaw(1997, Biotechnol. Appl. Biochem. 26: 143-151)を参照のこと。
好ましくは、誘導体は、それらが、本明細書に定義する通り(即ち、本発明のポリペプチドについて定義する通り)の親和性(本明細書にさらに記載する通り、KD値(実際の又は見かけ上の値)、KA値(実際の又は見かけ上の値)、kon速度及び/又はkoff速度として適切に測定及び/又は表現される)を伴いCD123及び/又はTCRに結合する。
本発明のそのようなポリペプチド及びその誘導体はまた、本質的に単離された形態(本明細書に定義する通り)でありうる。
本発明はさらに、本明細書において記載するポリペプチド、核酸、宿主細胞、及び組成物を調製するための方法に関する。
本発明のポリペプチド及び構築物は、それ自体が公知の様式において調製することができ、本明細書におけるさらなる記載から当業者に明らかであろう通りである。例えば、本発明のポリペプチド及び構築物は、抗体の調製のために及び特に抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これらに限定しない)の調製のために、それ自体が公知の任意の様式において調製することができる。ポリペプチド、構築物、及び核酸を調製するための一部の好ましいが、しかし、非限定的な方法は、本明細書に記載する方法及び技術を含む。
本発明のポリペプチド又は構築物(すなわち、それは、それをコードする核酸の発現により得ることができる)を産生するための方法は、以下の工程を含みうる:
- 適切な宿主細胞もしくは宿主生物(また、本明細書において「本発明の宿主」と呼ぶ)において又は別の適切な発現系において本発明の前記ポリペプチド又は構築物をコードする核酸(また、本明細書において「本発明の核酸」と呼ぶ)を発現させること、場合により、以下が続く:
- このようにして得られた本発明のポリペプチド又は構築物を単離及び/又は精製すること。
特に、そのような方法は以下の工程を含みうる:
- 本発明の前記宿主が、少なくとも1つの本発明のポリペプチド又は構築物を発現及び/又は産生するような条件下で、本発明の宿主を培養及び/又は維持すること(すなわち、それは、それをコードする核酸の発現により得ることができる);場合により、以下が続く:
- このようにして得られた本発明のポリペプチド又は構築物を単離及び/又は精製すること。
したがって、本発明はまた、本発明のポリペプチド又は構築物をコードする(すなわち、それは、それをコードする核酸の発現により得ることができる)核酸又はヌクレオチド配列に関する(「本発明の核酸」とも呼ぶ)。本発明の核酸は、一本又は二本鎖DNA又はRNAの形態でありうるが、好ましくは、二本鎖DNAの形態である。例えば、本発明のヌクレオチド配列は、ゲノムDNA、cDNA、又は合成DNA(例えば、意図する宿主細胞又は宿主生物における発現のために特に適応されたコドン使用を伴うDNAなど)でありうる。
本発明の一態様に従い、本発明の核酸は、本明細書で定義する通り、本質的に単離形態である。本発明の核酸はまた、ベクター(例えば、プラスミド、コスミド、又はYACなど)の形態でありうる、その中に存在しうる、及び/又はその部分でありうるが、それは再び、本質的に単離形態でありうる。
本発明の核酸は、本明細書において与える本発明のポリペプチド又は構築物に関する情報に基づき、それ自体が公知の様式において調製する又は得ることができ(すなわち、それらは、それをコードする核酸の発現により得ることができる)、並びに/あるいは適切な天然の供給源から単離することができる。また、当業者に明らかであろう通り、本発明の核酸を調製するために、また、いくつかのヌクレオチド配列、例えば、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインをコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列及び例えば1つ以上のリンカーをコードする核酸を、適切な様式において一緒に連結することができる。
本発明の核酸を生成するための技術は当業者に明らかであろうが、例えば、自動DNA合成;部位特異的変異誘発;2つ以上の天然に発生する及び/又は合成配列(あるいはそれらの2つ以上の部分)を組み合わせること、切断発現産物の発現に導く変異の導入;1つ以上の制限部位の導入(例、適切な制限酵素を使用して簡単に消化及び/又は連結されうるカセット及び/又は領域を作製すること)、及び/又は、1つ以上の「ミスマッチ」プライマーを使用したPCR反応を用いた変異の導入を含むが、これらに限定しない。これらの及び他の技術は当業者に明らかであろうが、再び、上に言及する、標準的なハンドブック(例えば Sambrookら及びAusubelらなど)、並びに下の実施例を参照のこと。
本発明の核酸はまた、遺伝子構築物の形態でありうる、その中に存在しうる、及び/又はその部分でありうるが、当業者に明らかであろう通りである。そのような遺伝子構築物は、一般的に、場合により、それ自体が公知の遺伝子構築物の1つ以上のエレメント、例えば、1つ以上の適切な調節エレメント(例えば適切なプロモーター、エンハンサー、ターミネーターなど)及び本明細書において言及する遺伝子構築物のさらなるエレメントなどに連結された本発明の少なくとも1つの核酸を含む。本発明の少なくとも1つの核酸を含むそのような遺伝子構築物はまた、本明細書において「本発明の遺伝子構築物」と呼ぶ。
本発明の遺伝子構築物はDNA又はRNAでありうるが、好ましくは二本鎖DNAである。本発明の遺伝子構築物はまた、意図する宿主細胞又は宿主生物の形質転換のための適切な形態で、意図する宿主細胞のゲノムDNA中への組込みのための適切な形態で、あるいは意図する宿主生物における非依存的な複製、維持、及び/又は遺伝のための適切な形態でありうる。例えば、本発明の遺伝子構築物は、ベクター、例えば、プラスミド、コスミド、YAC、ウイルスベクター、又はトランスポゾンなどの形態でありうる。特に、ベクターは、発現ベクター、即ち、発現をインビトロ及び/又はインビボで(例、適切な宿主細胞、宿主生物、及び/又は発現系において)提供することができるベクターでありうる。
好ましいが、しかし、非限定的な態様では、本発明の遺伝子構築物は以下を含む
a) 本発明の少なくとも1つの核酸;動作可能に以下に接続する
b) 1つ以上の調節エレメント、例えばプロモーター及び、場合により、適切なターミネーターなど;及び、場合により、また、
c) それ自体が公知の遺伝子構築物の1つ以上のさらなるエレメント;
それにおいて、用語「調節エレメント」、「プロモーター」、「ターミネーター」、及び「動作可能に接続された」は、当技術分野においてそれらの通常の意味を有する(本明細書においてさらに記載する通り);及び、それにおいて、遺伝子構築物中に存在する前記の「さらなるエレメント」は、例えば、3’又は5’UTR配列、リーダー配列、選択マーカー、発現マーカー/レポーター遺伝子、及び/又は形質転換もしくは組込み(の効率)を促進もしくは増加しうるエレメントでありうる。そのような遺伝子構築物のためのこれらの及び他の適切なエレメントは当業者に明らかであろうが、例えば、使用する構築物の型;意図する宿主細胞又は宿主生物;目的の本発明のヌクレオチド配列を発現させる様式(例、構成的、一過性、又は誘導的発現を介する);及び/又は使用すべき形質転換技術に依存しうる。例えば、抗体及び抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これらに限定しない)の発現及び産生のためのそれ自体が公知の調節配列、プロモーター、及びターミネーターを、本質的に類似の様式において使用してもよい。
好ましくは、本発明の遺伝子構築物において、本発明の前記の少なくとも1つの核酸及び前記の調節エレメント、及び場合により、前記の1つ以上のさらなるエレメントを互いに「動作可能に連結」し、それにより一般的に、それらが互いに機能的な関係にあることを意味する。例えば、プロモーターは、前記プロモーターが、コード配列の転写及び/又は発現を開始する、あるいはそうでなければ制御/調節することができる場合、コード配列に「動作可能に連結されている」と考えられる(それにおいて前記コード配列は、前記プロモーター「の制御下」にあるとして理解すべきである)。一般的に、2つのヌクレオチド配列を動作可能に連結する場合、それらは同じ方向にありうる、及び通常はまた、同じリーディングフレームにありうる。それらは通常はまた、本質的に連続的であるが、これも要求されないであろう。
好ましくは、本発明の遺伝子構築物の調節エレメント及びさらなるエレメントは、それらが、意図する宿主細胞又は宿主生物においてそれらの意図する生物学的機能を提供することが可能であるようにする。
例えば、プロモーター、エンハンサー、又はターミネーターは、意図する宿主細胞又は宿主生物において「動作可能」であるべきであり、それにより(例えば)前記プロモーターが、動作可能に連結されている(本明細書に定義する通り)ヌクレオチド配列(例、コード配列)の転写及び/又は発現を開始する又はそうでなければ制御/調節することが可能であるべきであることを意味する。
一部の特に好ましいプロモーターは、本明細書において言及する宿主細胞における発現のためのそれ自体が公知のプロモーター;並びに特に細菌又は酵母細胞における発現のためのプロモーター、例えば本明細書において言及するプロモーター及び/又は実施例において使用するプロモーターなどを含むが、これらに限定しない。
選択マーカーは、それが、即ち、適当な選択条件下で、本発明のヌクレオチド配列を用いて(成功裏に)形質転換された宿主細胞及び/又は宿主生物を、(成功裏に)形質転換されていない宿主細胞/生物から区別することを可能にするようにすべきである。そのようなマーカーの一部の好ましいが、しかし、非限定的な例は、抗生物質(例えばカナマイシン又はアンピシリンなど)に対する耐性を提供する遺伝子、温度耐性を提供する遺伝子、又は非形質転換細胞もしくは生物の生存のために必須の、培地中の特定の因子、化合物、及び/又は(食品)成分の非存在において宿主細胞もしくは宿主生物を維持させる遺伝子である。
リーダー配列は、意図する宿主細胞又は宿主生物において、それが、所望の翻訳後修飾を可能にし、及び/又はそれが転写されたmRNAを細胞の所望の部分もしくは細胞小器官に向かわせるようにすべきである。リーダー配列はまた、前記細胞からの発現産物の分泌も可能にしうる。そのため、リーダー配列は、宿主細胞又は宿主生物において動作可能な任意のプロ、プレ、又はプレプロ配列でありうる。リーダー配列は、細菌細胞における発現のために要求されないこともある。例えば、抗体及び抗体フラグメント(単一ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これらに限定しない)の発現及び産生のためのそれ自体が公知のリーダー配列を、本質的に類似の様式において使用してもよい。
発現マーカー又はレポーター遺伝子は、宿主細胞又は宿主生物において、それが遺伝子構築物(それに存在する遺伝子又はヌクレオチド配列)の発現の検出を可能にするようにすべきである。発現マーカーはまた、例えば、細胞の特定の部分もしくは細胞小器官及び/又は多細胞生物の特定の細胞、組織、器官、もしくは部分における発現産物の局在化を場合により可能にしうる。そのようなレポーター遺伝子はまた、本発明のISV、ポリペプチド、又は構築物を伴うタンパク質融合体として発現されうる。一部の好ましいが非限定的な例は、蛍光タンパク質(例えばGFPなど)を含む。
適切なプロモーター、ターミネーター、及びさらなるエレメントの一部の好ましいが、非限定的な例は、本明細書に記載する宿主細胞における発現のために使用することができるもの;並びに特に細菌細胞又は酵母細胞における発現のために適切なもの、例えば本明細書に記載するもの及び/又は以下の実施例において使用するものなどを含む。プロモーター、選択マーカー、リーダー配列、発現マーカー、及び本発明の遺伝子構築物中に存在する/それにおいて使用されうるさらなるエレメント(例えばターミネーター、転写及び/又は翻訳エンハンサー、並びに/或いは組込み因子など)の(さらなる)非限定的な例については、一般的なハンドブック、例えば上に言及するSambrookら、及びAusubelら、並びに WO 95/07463、WO 96/23810、WO 95/07463、WO 95/21191、WO 97/11094、WO 97/42320、WO 98/06737、WO 98/21355、US 7,207,410、US 5,693,492、及びEP 1085089において与えられる実施例を参照のこと。他の例は当業者に明らかであろう。上で引用した一般的な背景技術及び本明細書で引用するさらなる参考文献も参照のこと。
本発明の遺伝子構築物は、一般的に、例えば、上に言及する一般的なハンドブック、例えばSambrookら、及びAusubelらなどに記載されている技術を使用し、本発明のヌクレオチド配列を上に記載する1つ以上のさらなるエレメントに適切に連結することにより提供されうる。
しばしば、本発明の遺伝子構築物は、それ自体が公知の適切な(発現)ベクターにおいて本発明のヌクレオチド配列を挿入することにより得られるだろう。適切な発現ベクターの一部の好ましいが、非限定的な例は、以下の実施例において使用するもの、並びに本明細書で言及するものである。
本発明の核酸及び/又は本発明の遺伝子構築物を使用し、宿主細胞又は宿主生物を、即ち、本発明のポリペプチド又は構築物の発現及び/又は産生のために(すなわち、それは、それをコードする核酸の発現により得ることができる)形質転換してもよい。適切な宿主又は宿主細胞が当業者に明らかでありうるが、例えば、任意の適切な真菌、原核又は真核細胞又は細胞株、あるいは任意の適切な真菌、原核又は(非ヒト)真核生物でありうるが、例えば:
- 細菌株、グラム陰性株、例えば大腸菌の;プロテウスの、例えば、プロテウス・ミラビリスの;シュードモナスの、例えばシュードモナス・フルオレッセンスの株など;及びグラム陽性株、例えばバチルス、例えば、バチルス・サブチリス又はバチルス・ブレビスの;ストレプトマイセスの、例えば、ストレプトマイセス・リビダンスの;スタフィロコッカスの、例えば、スタフィロコッカス・カルノサスの;及びラクトコッカスの、例えば、ラクトコッカス・ラクティスの株などを含むが、これらに限定しない;
- 真菌細胞、トリコデルマの種からの、例えば、トリコデルマ・リーゼイからの;ニューロスポラの、例えば、ニューロスポラ・クラッサからの;ソルダリアの、例えば、ソルダリア・マクロスポラからの;アスペルギルスの、例えば、アスペルギルス・ニガーからの又はアスペルギルス・ソーヤからの;又は他の糸状菌からの細胞を含むが、これらに限定しない;
- 酵母細胞、サッカロマイセス、例えば、サッカロマイセス・セレビシエの;シゾサッカロマイセスの、例えば、シゾサッカロマイセス・ポンベの;ピキアの、例えば、ピキア・パストリスの又はピキア・メタノリカの;ハンゼヌラの、例えば、ハンゼヌラ・ポリモルファの;クルイベロマイセスの、例えば、クルイベロマイセス・ラクティスの;アークスラの、例えば、アークスラ・アデニニボランス(Arxula adeninivorans)の;ヤロウィアの、例えば、ヤロウィア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)の種からの細胞を含むが、これらに限定しない;
- 両生類細胞又は細胞株、例えばアフリカツメガエル卵母細胞など;
- 昆虫由来の細胞又は細胞株、例えば鱗翅目から由来する細胞/細胞株(スポドプテラSf9及びSf21細胞を含むが、これらに限定しない)など、又はショウジョウバエから由来する細胞/細胞株、例えばシュナイダー及びKc細胞など;
- 植物又は植物細胞、例えば、タバコ植物中;及び/又は
- 哺乳動物細胞又は細胞株、例えば、ヒトから由来する細胞又は細胞株、哺乳動物からの細胞又は細胞株(CHO細胞、BHK細胞(例えば、BHK-21細胞) を含むが、これらに限定しない)及びヒト細胞又は細胞株、例えばHeLa細胞、COS(例えば、COS-7)、及びPER.C6細胞など;
並びに、抗体及び抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これらに限定しない)の発現及び産生のための、それ自体が公知の全ての他の宿主又は宿主細胞、それらは、当業者に明らかであろう。また、本明細書において上で引用する一般的な背景技術に、並びに、例えば、WO 94/29457;WO 96/34103;WO 99/42077;Frenkenら(1998, Res Immunol. 149: 589-599);Riechmann and Muyldermans (1999)(上記);van der Linden(2000, J. Biotechnol. 80: 261-270);Joostenら(2003, Microb. Cell Fact. 2: 1);Joosten et al. 2005(Appl. Microbiol. Biotechnol. 66: 384-392)を参照のこと。
本発明のポリペプチド又は構築物は、いわゆる「イントラボディ」として表現してもよく、例えば、WO 94/02610、WO 95/22618、及びUS 7,004,940;WO03/014960において;Cattaneo及びBiocca(1997, Intracellular Antibodies: Development and Applications” Landes and Springer-Verlag)において;及びKontermann(2004, Methods 34: 163-170)において記載される通りである。
本発明のポリペプチド又は構築物は、例えば、また、トランスジェニック哺乳動物の乳汁中で、例えば、ウサギ、ウシ、ヤギ、又は羊の乳汁中で(例えば、哺乳動物中にトランスジーンを導入するための一般的な技術についてのUS 6,741,957、US 6,304,489、及びUS 6,849,992を参照のこと)、植物又は植物の部分中で(それらの葉、花、果実、種子、根、又は塊茎を含むが、これらに限定しない)(例えば、タバコ、トウモロコシ、大豆、又はアルファルファにおいて)、あるいは、例えば、カイコBombix moriの蛹中で産生することもできる。
さらに、本発明のポリペプチド又は構築物はまた、無細胞発現系において発現及び/又は産生することができ、そのような系の適切な例は当業者に明かであろう。一部の好ましいが、しかし、非限定的な例は、小麦胚芽系における;ウサギ網状赤血球ライセートにおける;又は大腸菌Zubay系における発現を含む。
好ましくは、本発明において、本発明のポリペプチド又は構築物を医薬的使用のために適切な形態において提供する(インビボ又はインビトロ)発現系(例えば細菌発現系など)を使用し、そのような発現系は再び当業者に明かであろう。また、当業者に明かであろう通り、医薬的使用のために適切な本発明のポリペプチド又は構築物は、ペプチド合成のための技術を使用して調製することができる。
工業規模での産生のために、免疫グロブリン単一可変ドメイン又は免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチド治療薬の(工業)産生のための好ましい異種宿主は、大規模発現/産生/発酵のために、及び特に大規模な医薬的な発現/産生/発酵のために適切である大腸菌、ピキア・パストリス、Sセレビシエの株を含む。そのような株の適切な例は当業者に明らかであろう。そのような株及び産生/発現系はまた、企業、例えばBiovitrum(スウェーデン、ウプサラ)などにより利用可能になる。
あるいは、哺乳動物細胞株、特にチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、大規模な発現/産生/発酵のために、及び特に大規模な医薬的な発現/産生/発酵のために使用することができる。再び、そのような発現/産生系がまた、上に言及する企業の一部により利用可能になる。
特定の発現系の選択は、部分的には、特定の翻訳後修飾、より具体的にはグリコシル化についての要求に依存しうる。グリコシル化が望ましい又は要求される免疫グロブリン単一可変ドメインを含む組換えタンパク質の産生は、発現タンパク質をグリコシル化する能力を有する哺乳動物の発現宿主の使用を必要としうる。この点において、得られたグリコシル化パターン(即ち、付着した残基の種類、数、及び位置)が、発現のために使用される細胞又は細胞株に依存しうることが当業者に明らかであろう。好ましくは、ヒト細胞又は細胞株のいずれかを使用し(即ち、ヒトのグリコシル化パターンを本質的に有するタンパク質に導く)、或いは別の哺乳動物細胞を使用し、それはヒトのグリコシル化と本質的及び/又は機能的に同じである、或いは少なくともヒトのグリコシル化を模倣するグリコシル化パターンを提供することができる。一般的に、原核生物の宿主(例えば大腸菌など)は、タンパク質をグリコシル化する能力を有さず、より低い真核生物(例えば酵母など)の使用は、通常、ヒトのグリコシル化とは異なるグリコシル化パターンに導く。それにもかかわらず、全ての先行する宿主細胞及び発現系を本発明において、得るべき所望のポリペプチド又は構築物に依存して使用することができることを理解すべきである。
このように、本発明の1つの非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物をグリコシル化する。本発明の別の非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は非グリコシル化である。
本発明の1つの好ましいが、しかし、非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は、細菌細胞中で、特に大規模な医薬品産生のために適切な細菌細胞(例えば上に言及する株の細胞など)中で産生される。
本発明の別の好ましいが、しかし、非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は、酵母細胞中で、特に大規模な医薬品産生のために適切な酵母細胞(例えば上に言及する種の細胞など)中で産生される。
本発明のさらに別の好ましいが、しかし、非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は、哺乳動物細胞中で、特にヒト細胞中で又はヒト細胞株の細胞中で、さらに特にヒト細胞中で又は大規模な医薬品産生のために適切なヒト細胞株(例えば本明細書において上に言及する細胞株など)の細胞中で産生される。
宿主細胞中での発現を使用して本発明のポリペプチド又は構築物を産生する場合、本発明のポリペプチド又は構築物は細胞内(例、細胞質ゾル中、ペリプラズム中、又は封入体中)で産生し、次に宿主細胞から単離し、場合によりさらに精製することができる;或いは、細胞外で(例、宿主細胞が培養されている培地中で)産生し、次に培養培地から単離し、場合によりさらに精製することができる。真核生物宿主細胞を使用する場合、細胞外産生が通常好ましい。なぜなら、これによって、得られたポリペプチド又は構築物のさらなる単離及び下流プロセシングがかなり促進されるからである。細菌細胞、例えば上に言及する大腸菌の株などは、数クラスのタンパク質(例えば毒素及び溶血素など)を除き、通常、細胞外にタンパク質を分泌せず、大腸菌における分泌産生は、内膜を横切るペリプラズム間隙へのタンパク質の転位を指す。ペリプラズム産生は、細胞質ゾル産生を上回るいくつかの利点を提供する。例えば、分泌産物のN末端アミノ酸配列は、特異的シグナルペプチダーゼによる分泌シグナル配列の切断後の天然遺伝子産物と同一でありうる。また、細胞質中よりペリプラズム中でずっと少ないプロテアーゼ活性があると考えられる。また、ペリプラズム中の混入タンパク質は少ないため、タンパク質精製がより簡単になる。別の利点は、ペリプラズムが細胞質よりも酸化的な環境を提供するため、正しいジスルフィド結合が形成されうることである。大腸菌において過剰発現されるタンパク質は、不溶性凝集体、いわゆる封入体中でしばしば見られる。これらの封入体は、サイトゾル中又はペリプラズム中に位置しうる;これらの封入体からの生物学的に活性なタンパク質の回収は、変性/リフォールディングプロセスを要求する。多くの組換えタンパク質(治療用タンパク質を含む)が封入体から回収される。あるいは、当業者に明らかであるように、所望のタンパク質、特に本発明のポリペプチド又は構築物を分泌するように遺伝的に改変されている細菌の組換え株を使用することができる。
このように、本発明の1つの非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は、細胞内で産生された、及び宿主細胞から、特に細菌細胞から、又は細菌細胞中の封入体から単離されたポリペプチド又は構築物である。本発明の別の非限定的な態様に従い、本発明のポリペプチド又は構築物は、細胞外で産生された、及び宿主細胞を培養した培地から単離されたポリペプチド又は構築物である。
これらの宿主細胞との使用のための一部の好ましい、しかし、非限定的なプロモーターは以下を含む:
- 大腸菌での発現用:lacプロモーター(及びその誘導体、例えばlacUV5プロモーターなど);アラビノースプロモーター;ファージラムダの左方向(PL)及び右方向(PR)プロモーター;trpオペロンのプロモーター;ハイブリッドlac/trpプロモーター(tac及びtrc);T7プロモーター(より具体的にはT7ファージ遺伝子10のもの)及び他のTファージプロモーター;Tn10テトラサイクリン耐性遺伝子のプロモーター;外来調節オペレーター配列の1つ以上のコピーを含む上のプロモーターの操作変異体;
- Sセレビシエでの発現用:構成:ADH1(アルコールデヒドロゲナーゼ1)、ENO(エノラーゼ)、CYC1(チトクロームcイソ1)、GAPDH(グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ)、PGK1(ホスホグリセリン酸キナーゼ)、PYK1(ピルビン酸キナーゼ);調節:GAL1、10、7(ガラクトース代謝酵素)、ADH2(アルコールデヒドロゲナーゼ2)、PH05(酸性ホスファターゼ)、CUP1(銅メタロチオネイン);異種:CaMV(カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター);
- ピキア・パストリスでの発現用:AOX1プロモーター(アルコールオキシダーゼI);
- 哺乳動物細胞での発現用:ヒトサイトメガロウイルス(hCMV)最初期エンハンサー/プロモーター;プロモーターがTetリプレッサーにより調節され得るように2つのテトラサイクリンオペレーター配列を含むヒトサイトメガロウイルス(hCMV)最初期プロモーター変異体;単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ(TK)プロモーター;ラウス肉腫ウイルスの末端反復配列(RSV LTR)エンハンサー/プロモーター;ヒト、チンパンジー、マウス、又はラットからの伸長因子1α(hEF-1α)プロモーター;SV40初期プロモーター;HIV-1末端反復配列プロモーター;βアクチンプロモーター。
これらの宿主細胞との使用のための一部の好ましいが、しかし、非限定的なベクターに以下を含む:
- 哺乳動物細胞での発現用ベクター:pMAMneo(Clontech)、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO-pSV2-neo(ATCC 37593)、pBPV-1(8-2)(ATCC 37110)、pdBPV-MMTneo(342-12)(ATCC 37224)、pRSVgpt(ATCC37199)、pRSVneo(ATCC37198)、pSV2-dhfr(ATCC 37146)、pUCTag(ATCC 37460)、及び1ZD35(ATCC 37565)、並びにウイルスベースの発現系、例えばアデノウイルスに基づくものなど;
- 細菌細胞中での発現用ベクター:pETベクター(Novagen)及びpQEベクター(Qiagen);
- 酵母又は他の真菌細胞における発現用ベクター:pYES2(Invitrogen)及びPichia発現ベクター(Invitrogen);
- 昆虫細胞内での発現用ベクター:pBlueBacII(Invitrogen)及び他のバキュロウイルスベクター;
- 植物又は植物細胞での発現用ベクター:例えば、カリフラワーモザイクウイルス又はタバコモザイクウイルスベースのベクター、アグロバクテリウムの適切な株、又はTiプラスミドベースのベクター。
これらの宿主細胞との使用のための一部の好ましいが、しかし、非限定的な分泌配列は以下を含む:
- 細菌細胞(例えば大腸菌など)での使用のため:PelB、Bla、OmpA、OmpC、OmpF、OmpT、StII、PhoA、PhoE、MalE、Lpp、LamBなど;TATシグナルペプチド、溶血素C末端分泌シグナル;
-酵母での使用のため:α接合因子プレプロ配列、ホスファターゼ(pho1)、インベルターゼ(Suc)など;
- 哺乳動物細胞での使用のため:標的タンパク質が真核生物起源である場合の固有のシグナル;マウスIgκ鎖V-J2-Cシグナルペプチド;など。
本発明の宿主又は宿主細胞を形質転換するための適切な技術が、当業者に明らかであろうが、意図する宿主細胞/宿主生物及び使用する遺伝子構築物に依存しうる。再び、上に言及するハンドブック及び特許出願を参照のこと。
形質転換後、本発明のヌクレオチド配列/遺伝子構築物を用いて成功裏に形質転換されているそれらの宿主細胞又は宿主生物を検出及び選択するための工程を実施してもよい。これは、例えば、本発明の遺伝子構築物中に存在する選択可能なマーカーに基づく選択工程又は本発明のポリペプチド又は構築物の検出を含む工程(例、特異的抗体を使用する)でありうる。
形質転換された宿主細胞(それは安定な細胞株の形態でありうる)又は宿主生物(それは安定な変異体系統又は株の形態でありうる)は、本発明のさらなる態様を形成する。
好ましくは、これらの宿主細胞又は宿主生物は、それらが(宿主生物の場合において:その少なくとも1つの細胞、部分、組織、又は器官において)本発明のポリペプチド又は構築物を発現する、又は(例、適した条件下で)発現することが(少なくとも)可能であるようにする。本発明はまた、例えば、細胞分裂により又は有性もしくは無性生殖により得られうる、本発明の宿主細胞又は宿主生物のさらなる世代、後代、及び/又は子孫を含む。
したがって、別の態様では、本発明は、本発明のポリペプチド又は構築物を発現する(又は適切な状況下で発現することが可能である)及び/又はそれをコードする核酸を含む宿主又は宿主細胞に関する。そのような宿主又は宿主細胞の一部の好ましいが、しかし、非限定的な例が、一般的に、WO04/041867、WO04/041865、又はWO09/068627において記載されうる。例えば、本発明のポリペプチド又は構築物は、有利には酵母株(例えばピキア・パストリスの株など)において発現、産生、又は製造してもよい。WO04/25591、WO 10/125187、WO 11/003622、及びWO 12/056000も参照のこと。これらには、ピキア及び他の宿主/宿主細胞における免疫グロブリン単一可変ドメイン及びそれを含むポリペプチドの発現/産生が記載されている。
本発明のポリペプチド又は構築物の発現を産生する/得るために、形質転換された宿主細胞又は形質転換された宿主生物を、一般的に、本発明の(所望の)ポリペプチド又は構築物を発現/産生するような条件下で保ち、維持し、及び/又は培養してもよい。適切な条件は当業者に明らかであろうが、通常、使用する宿主細胞/宿主生物に、並びに本発明の(関連)ヌクレオチド配列の発現を制御する調節エレメントに依存しうる。再び、本発明の遺伝子構築物に関するパラグラフにおいて上に言及するハンドブック及び特許出願を参照のこと。
一般的に、適切な条件は、適切な培地の使用、食物の適切な供給源及び/又は適切な栄養物の存在、適切な温度の使用、並びに、場合により、適切な誘導因子又は化合物の存在(例、本発明のヌクレオチド配列が誘導可能なプロモーターの制御下にある場合)を含みうるが;それらの全てが当業者により選択されうる。再び、そのような条件下で、本発明のポリペプチド又は構築物を、構成的な様式において、一過性の様式において、又は適切に誘導された場合だけ発現されうる。
また、本発明のポリペプチド又は構築物を、(最初に)未成熟形態(上に言及する通り)において生成してもよく、それを次に、使用する宿主細胞/宿主生物に依存して、翻訳後修飾に供してもよいことが当業者に明らかであろう。また、本発明のポリペプチド又は構築物を、再び、使用する宿主細胞/宿主生物に依存して、グリコシル化してもよい。
本発明のポリペプチド又は構築物を次に、宿主細胞/宿主生物から及び/又は前記宿主細胞又は宿主生物を培養した培地から、それ自体が公知のタンパク質単離及び/又は精製技術、例えば(調製的)クロマトグラフィー及び/又は電気泳動技術、沈殿差技術、親和性技術(例、本発明のポリペプチド又は構築物と融合した特定の切断可能なアミノ酸配列を使用して)、及び/又は調製的な免疫学的技術(即ち、単離すべきポリペプチド又は構築物に対する抗体を使用して)を使用して単離してもよい。
本発明の組成物
本発明はさらに、本発明の少なくとも1つのポリペプチドもしくは構築物、及び/又は本発明の少なくとも1つの核酸、及び場合によりそれ自体が公知のそのような組成物の1つ以上のさらなる成分(即ち、組成物の意図する使用に依存する)を含む又は含む産物又は組成物に関する。
一般的に、医薬的使用のために、本発明のポリペプチド又は構築物は、本発明の少なくとも1つのポリペプチド又は構築物及び少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体、希釈剤、もしくは賦形剤及び/又はアジュバント、並びに、場合により、1つ以上のさらなる医薬的に活性なポリペプチド及び/又は化合物を含む、医薬的調製物又は組成物として製剤化されうる。非限定的な例を用いて、そのような製剤は、経口投与のために、非経口投与のために(例えば静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、腔内、動脈内又は髄腔内投与)、局所投与のために、吸入による、皮膚パッチによる、インプラントによる、座剤などによる投与のために適切な形態でありうるが、ここで非経口投与が好ましい。そのような適切な投与形態(それは、投与の様式に依存して、固形、半固形、又は液体でありうる)並びに方法及びその調製物中での使用のための担体が、当業者に明らかであろうが、本明細書においてさらに記載うる。そのような医薬的調製物又は組成物は、一般的に、本明細書において「医薬的組成物」と呼ぶ。非ヒト生物における使用のための組成物の医薬的調製物は、一般的に、本明細書において「獣医用組成物」と呼ぶ。そのような組成物の一部の好ましいが、しかし、非限定的な例が、本明細書におけるさらなる記載から明らかになるであろう。
このように、さらなる態様では、本発明は、少なくとも1つの本発明のポリペプチド又は構築物及び少なくとも1つの適切な担体、希釈剤又は賦形剤(即ち、医薬的使用のために適切な)、及び場合により1つ以上のさらなる活性物質を含む医薬的組成物に関する。特定の態様では、本発明は、配列番号1~10、47、49、52、53、55、56、58~61、63~67、及び338~342のいずれかより選択される本発明のポリペプチド又は構築物 、及び少なくとも1つの適切な担体、希釈剤、又は賦形剤(即ち、医薬的使用のために適切である)、及び場合により1つ以上のさらなる活性物質を含む医薬的組成物に関する。
語句「医薬的に許容可能な」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、又は合理的な利益/リスク比と釣り合った他の問題もしくは合併症を伴わず、ヒト及び動物の組織と接触した使用のために適切であるそれらの化合物、材料、組成物、及び/又は投与形態を指すために本明細書において用いる。
本明細書で使用する語句「医薬的に許容可能な担体」は、1つの器官又は身体の部分から別の器官、又は身体の部分への被験化合物の運搬又は輸送に関与する医薬的に許容可能な材料、組成物、又は賦形剤、例えば液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、又は溶媒封入材料などを意味する。各々の担体は、製剤の他の成分と適合性であり、患者に有害ではないという意味で「許容可能」でなければならない。
一般的に、本発明のポリペプチド及び構築物は、それ自体が公知の任意の適した様式において製剤化及び投与することができる。例えば、上で引用する一般的な背景技術(並びに特にWO04/041862、WO04/041863、WO04/041865、WO04/041867、及びWO08/020079に)並びに標準的なハンドブック、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Company, USA (1990), Remington, the Science and Practice of Pharmacy, 21st Ed., Lippincott Williams and Wilkins (2005);又はHandbook of Therapeutic Antibodies (S. Dubel, Ed.), Wiley, Weinheim, 2007(例えば、ページ252~255を参照のこと)などを参照のこと。
本発明のポリペプチド又は構築物は、従来の抗体及び抗体フラグメント(ScFv及びダイアボディを含む)並びに他の医薬的に活性なタンパク質のためのそれ自体が公知の任意の様式において製剤化及び投与されうる。それを調製するためのそのような製剤及び方法は、当業者に明らかであろうが、例えば、非経口投与(例、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、腔内、動脈内、又はくも膜下腔内投与)のために適切な調製物を含む。
非経口投与のための調製物は、例えば、注入又は注射のために適切である滅菌溶液、懸濁剤、分散剤、又は乳剤でありうる。そのような調製物のための適切な担体又は希釈剤は、例えば、WO08/020079のページ143に言及されるものを含むが、それらに限定しない。通常、水性溶液又は懸濁液が好ましいであろう。
本発明のポリペプチド又は構築物はまた、注入又は注射により静脈内又は腹腔内に投与してもよい。本発明のポリペプチド又は構築物の溶液は水中で調製することができ、場合により無毒性界面活性剤と混合することができる。分散剤はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、トリアセチン、及びそれらの混合物中並びに油中で調製することができる。保存及び使用の普通の条件下では、これらの調製物は、微生物の増殖を防止するための保存剤を含む。
非経口投与のための適切な医薬的組成物は、1つ以上の医薬的に許容可能な無菌等張水溶液もしくは非水溶液、分散液、懸濁液もしくは乳濁液、又は使用直前に無菌注射用溶液もしくは分散液に再構成されうる無菌粉末(糖、アルコール、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質を含みうる)、又は懸濁剤もしくは増粘剤との組み合わせにおける、1つ以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン、ポリペプチド、又は構築物を含む。
医薬的組成物において用いてもよい適切な水性及び非水性担体の例は、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び同様のものなど)、及びそれらの適切な混合物、植物油(例えばオリーブ油など)、及び注射用有機エステル(例えばオレイン酸エチルなど)を含む。適当な流動性は、例えば、コーティング材料(例えばレシチンなど)の使用により、分散剤の場合においては要求される粒子サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により維持することができる。
これらの組成物はまた、アジュバント(例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤など)を含んでもよい。被験化合物に対する微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール、及び同様のものなど)の包含により確実になりうる。また、等張剤(例えば糖、塩化ナトリウム、及び同様のものなど)を組成物中に含むことが望ましいであろう。また、注射用の医薬的形態の長期吸収は、吸収を遅延させる薬剤(例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなど)の包含によりもたらしうる。
一部の場合において、薬物の効果を長期化させるために、皮下注射又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅延させることが望ましい。これは、不良な水溶性を有する結晶又は非結晶材料の液体懸濁液の使用により達成しうる。薬物の吸収速度は次にその溶解速度に依存し、それは次に、結晶サイズ及び結晶形態に依存しうる。あるいは、非経口投与された薬物形態の吸収遅延は、薬物を油賦形剤中に溶解又は懸濁させることにより達成する。
注射用デポー形態を、生分解性ポリマー(例えばポリラクチド-ポリグリコリドなど)中で被験化合物のミクロカプセル化マトリックスを形成することにより作製する。薬物とポリマーの比率及び用いられる特定のポリマーの性質に依存して、薬物放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)を含む。デポー注射用製剤はまた、身体組織と適合性があるリポソーム又はマイクロエマルジョン中に薬物を捕捉することにより調製する。
注射又は注入用に適切な医薬剤形は、場合によりリポソーム中にカプセル化された、無菌注射用又は注入用溶液もしくは分散液の即時調製用に適合された活性成分を含む無菌水溶液もしくは分散剤又は無菌粉末を含むことができる。全ての場合において、最終的な剤形は、製造及び保存の条件下で無菌、液体、及び安定でなければならない。
無菌注射用溶液は、上に列挙する他の成分のいくつかを伴う適当な溶媒中に、要求される量で活性ポリペプチドを取り込ませることにより調製し、必要に応じて、ろ過滅菌が続く。無菌注射用溶液の調製用の無菌粉末の場合において、好ましい調製方法は真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、それによって、活性成分に加えて、以前に無菌ろ過した溶液中に存在する任意の追加の所望の成分の粉末がもたらされる。
処置における使用のために要求される本発明のポリペプチド又は構築物の量は、選択された特定のポリペプチド又は構築物だけでなく、投与の経路、処置されている状態の性質、並びに患者の年齢及び状態にも伴い変動しうるが、究極的には担当医又は臨床医の判断によるであろう。また、本発明のポリペプチド又は構築物の投与量も変動するであろう。
所望の用量は、便利には、単一用量中で又は適当な間隔で投与される分割用量として(例えば、2、3、4又はそれ以上のサブ用量/日として)提示しうる。サブ用量自体はさらに、例えば多数の別々の緩く間隔を置いた投与中に分割してもよい。
投与レジメンは長期間の毎日の処置を含みうる。「長期間」により、少なくとも2週間及び好ましくは、いくつかの週、月、又は年の期間を意味する。この投与量の範囲における必要な改変が、当業者により、本明細書において与えられた教示のルーチン実験だけを使用して決定されうる。Remington’s Pharmaceutical Sciences (Martin, E.W., ed. 4), Mack Publishing Co., Easton, PAを参照のこと。投与量はまた、任意の合併症の事象において個々の医師により調整されることができる。
別の態様では、本発明のポリペプチドもしくは構築物、本発明の核酸、本発明の発現ベクター、又は本発明の宿主もしくは宿主細胞を含むキットを提供する。キットはまた、ポリペプチド又は構築物及び使用説明書を含む1つ以上のバイアルを含みうる。キットはまた、本発明のポリペプチド又は構築物を投与するための手段(例えば注射器、注入器又は同様のものなど)を含みうる。
本発明のポリペプチド、構築物、又は組成物の使用
本発明はさらに、本明細書に記載するポリペプチド、構築物、核酸、宿主細胞、及び組成物の適用及び使用、並びにCD123関連疾患又は状態の予防及び/又は治療方法に関する。一部の好ましいが、しかし、非限定的な適用及び使用が、本明細書におけるさらなる記載から明らかになるであろう。
本発明のポリペプチド、構築物、及び組成物は、一般的に、CD123発現細胞(の部位)でT細胞を活性化するために使用することができ、CD123発現細胞を溶解する。本発明のポリペプチド及び構築物による、T細胞上のTCR及び腫瘍細胞上のCD123への同時結合は、細胞の活性化及びそれに続くCD123発現細胞の溶解(死滅)を誘導する。CD123発現細胞に結合していない場合、本発明のポリペプチド及び構築物はT細胞活性化をほとんど示さない。そのため、本発明のポリペプチド及び構築物による標的非依存的溶解(即ち、CD123発現を伴わない細胞の溶解)は最小である。
したがって、一態様では、本発明のポリペプチド、構築物、及び組成物は、例えば、本明細書に記載するアッセイのうちの1つ(例えば、実施例のセクションに記載するリダイレクトヒトT細胞媒介性死滅フローサイトメトリーベースのアッセイなど)を使用し、それ自体が公知の任意の適切な様式において測定し、同じ条件下であるが本発明のポリペプチド又は構築物の存在を伴わないCD123発現細胞の数と比較し、少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、例えば少なくとも16%、17%、18%、19%、もしくは20%以上、例えば30%以上などの平均溶解パーセンテージを伴いCD123発現細胞の溶解を起こす。
これとは別に、又は同時に、本発明のポリペプチド、構築物、及び組成物によるCD123陰性細胞のT細胞活性化誘導性溶解は、例えば、本明細書に記載するアッセイのうちの1つ(例えば、実施例のセクションに記載するリダイレクトヒトT細胞媒介性死滅フローサイトメトリーベースのアッセイなど)を使用し、それ自体が公知の任意の適切な様式において測定し、同じ条件下であるが本発明のポリペプチド又は構築物の存在を伴わないCD123陰性細胞の数の約10%以下、例えば9%以下など、例えば8、7、もしくは6%又はさらにそれ以下などである。
CD123発現細胞のこの死滅は、そのようなCD123発現細胞の存在が豊富である及び/又は望ましくない疾患又は状態において有利でありうる。
したがって、一態様では、本発明は、医薬としての使用のためのポリペプチド、構築物、及び組成物を提供する。
さらなる態様では、本発明は、CD123関連疾患又は状態の予防、処置、及び/又は寛解における使用のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物又はそれを含む組成物を提供する。
さらに特に、本発明は、CD123関連疾患又は状態の予防、処置、及び/又は寛解における使用のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物又はそれを含む組成物を提供し、ここでCD123関連疾患又は増殖性疾患又は炎症状態である。
本発明はまた、CD123関連疾患又は状態の予防、処置、及び/又は寛解のための方法であって、前記方法は、それを必要とする被験者に医薬的に活性な量の本発明のポリペプチドもしくは構築物及び/又はそれを含む組成物を投与することを含む。
特に、本発明は、CD123関連疾患又は状態が増殖性疾患又は炎症状態である、上に記載する方法に関する。
炎症状態は、CD123発現細胞の死滅により予防、処置、及び/又は寛解される任意の炎症状態でありうる。
一態様では、炎症状態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、アレルギー、喘息、及び関節リウマチからなる群より選択される。
したがって、本発明は、炎症状態の予防、処置、及び/又は寛解における使用のためのポリペプチド、構築物、又は組成物に関し、ここで、前記炎症状態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、アレルギー、喘息、及び関節リウマチからなる群より選択される。
したがって、本発明はまた、炎症状態の予防、処置、及び/又は寛解のための方法に関し、ここで前記炎症状態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、アレルギー、喘息、及び関節リウマチからなる群より選択され、前記方法は、それを必要とする被験者に、医薬的に活性な量の少なくとも1つの本発明のポリペプチドもしくは構築物又は本発明の組成物を投与することを含む。
増殖性疾患は、CD123発現細胞の死滅により予防、処置、及び/又は寛解される任意の増殖性疾患でありうる。
一態様では、前記増殖性疾患は癌である。CD123過剰発現に関連する癌の例は、本明細書の開示に基づいて当業者に明らかであり、例えば、(限定しないが)以下の癌を含む:リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫を含む)、白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性Bリンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、及び有毛細胞白血病を含む)、骨髄異形成症候群、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、全身性肥満細胞症、及び多発性骨髄腫。
したがって、本発明は、癌の予防、処置、及び/又は寛解における使用のためのポリペプチド、構築物、及び組成物に関し、ここで前記癌は、リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫を含む)、白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性Bリンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、及び有毛細胞白血病を含む)、骨髄異形成症候群、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、全身性肥満細胞症、及び多発性骨髄腫からなる群より選択される。
したがって、本発明は、癌の予防、処置、及び/又は寛解のための方法に関し、ここで前記癌は、リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫を含む)、白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性Bリンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、及び有毛細胞白血病を含む)、骨髄異形成症候群、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、全身性肥満細胞症、及び多発性骨髄腫からなる群より選択され、前記方法は、それを必要とする被験者に、医薬的に活性な量の少なくとも1つの本発明のポリペプチドもしくは構築物又は本発明の組成物を投与することを含む。
本発明はまた、医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物又は本発明の組成物の使用に関する。
さらなる態様では、本発明は、CD123関連疾患又は状態の予防、処置、及び/又は寛解のための医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物又はそれを含む組成物の使用に関する。
さらに特に、本発明は、CD123関連疾患又は状態の予防、処置、及び/又は寛解のための医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物又はそれを含む組成物の使用に関し、ここでCD123関連疾患又は状態は増殖性疾患又は炎症状態である。
一態様では、本発明は、炎症状態の予防、処置、及び/又は寛解のための医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物、又はそれを含む組成物の使用に関し、ここで前記炎症状態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、アレルギー、喘息、及び関節リウマチからなる群より選択される。
別の態様では、本発明は、増殖性疾患の予防、処置、及び/又は寛解のための医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物、又はそれを含む組成物の使用に関し、ここで前記増殖性疾患は癌である。CD123過剰発現に関連する癌の例は、本明細書の開示に基づいて当業者に明らかであり、例えば(限定しないが)以下の癌を含む:リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫を含む)、白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性Bリンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、及び有毛細胞性白血病を含む)、骨髄異形成症候群、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、全身性肥満細胞症、及び多発性骨髄腫。
したがって、本発明はまた、癌の予防、処置、及び/又は寛解のための医薬の製造のための、本発明のポリペプチドもしくは構築物、又はそれを含む組成物の使用に関し、ここで前記癌は、リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫を含む)、白血病(急性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性Bリンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、及び有毛細胞白血病を含む)、骨髄異形成症候群、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、全身性肥満細胞症、及び多発性骨髄腫からなる群より選択される。
本発明の文脈において、用語「予防、処置、及び/又は寛解」は、疾患を予防、処置、及び/又は寛解することを含むだけでなく、一般的に、疾患の発症を予防すること、疾患の進行を遅らせる又は逆転させること、疾患に関連付けられる1つ以上の症状の発生を予防する又は遅らせること、疾患に関連付けられる1つ以上の症状を低下及び/又は軽減すること、疾患の及び/又はそれに関連付けられる任意の症状の重症度及び/又は持続時間を低下させること、並びに/或いは疾患の及び/又はそれに関連付けられる任意の症状の重症度のさらなる増加を予防すること、疾患により起こされる任意の生理学的な傷害を予防、低下、又は逆転させること、並びに、一般的に、処置されている患者に有益である任意の薬理学的な作用も含む。
本明細書において互換的に使用する通り、用語「医薬的に効果的な量」又は「医薬的に活性な量」は、CD123発現細胞の存在においてT細胞を活性化するために十分な量を指す。CD123関連疾患の文脈において、それは、CD123関連疾患の予防、処置、及び/又は寛解において治療的な利益を提供する、単独での、又は他の療法との組み合わせにおけるポリペプチド、構築物、又は医薬的組成物の量を指す。本発明の多特異性ポリペプチド又は構築物の量に関連して使用される場合、この用語は、治療全体を改善する、望ましくない効果を低下もしくは回避する、又は別の治療の治療効果もしくは相乗効果を増強する量を包含しうる。
本明細書で使用する通り、用語「治療」は、CD123関連疾患(例、炎症状態又は増殖性疾患)の処置、予防、及び/又は管理において使用することができる任意のプロトコル、方法、及び/又は薬剤を指す。特定の実施形態では、用語「治療(therapies)」及び「治療(therapy)」は、CD123関連疾患(例、炎症状態又は増殖性疾患)、或いは当業者(例えば医療従事者など)に公知のその1つ以上の症状の処置、予防、及び/又は管理において有用な生物学的治療、支持治療、及び/又は他の治療を指す。
別の態様では、本発明は、免疫療法のため、特に受動免疫療法のための方法に関し、その方法は、CD123関連疾患に苦しむ又はそのリスクがある被験者に、本発明のポリペプチドもしくは構築物、又はそれを含む医薬的組成物の医薬的に活性な量を投与することを含む。
処置すべき被験者は、任意の温血動物でありうるが、しかし、特に哺乳動物、さらに特にヒトである。当業者に明らかであろう通り、処置される被験者は、特に本明細書において言及する疾患及び状態に苦しむ、又はそのリスクがある人であろう。
一般的に、本発明に従ったポリペプチドもしくは構築物及び/又はそれを含む組成物は、任意の適切な様式において投与することができる。例えば(それに限定しないが)、本発明に従ったポリペプチド及びそれを含む組成物を、再び、使用される特定の医薬的製剤又は組成物に依存して、経口、非経口(例、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、腔内、動脈内、もしくは髄腔内、又は胃腸管内を回避する他の任意の投与経路を介して)、鼻腔内、経皮、局所、坐剤を用いて、吸入、により投与することができる。臨床医は、そのような投与において使用される適切な投与経路及び適切な医薬的製剤又は組成物を、予防又は処置すべき疾患又は障害及び臨床医に周知である他の因子に依存して、選択されることができるであろう。
好ましい態様では、本発明のポリペプチドもしくは構築物又はそれを含む組成物は、静脈内(例、(これらに限定しないが)、注入又はボーラスにより)又は皮下に投与する。
本発明のポリペプチドもしくは構築物及び/又はそれを含む組成物は、CD123関連疾患を予防、処置、及び/又は寛解するために適切である処置計画に従って投与する。臨床医は、一般的に、適切な処置レジメンを、因子、例えば、処置すべき疾患の種類、疾患の段階、疾患の重症度及び/又はその症状の重症度、使用すべき本発明の特定のポリペプチド又は構築物、使用すべき特定の投与経路及び医薬的製剤又は組成物、患者の年齢、性別、体重、食事、全身状態、並びに臨床医に周知の同様の因子などに依存して決定することができるであろう。
一般的に、処置レジメンは、本発明の1つ以上のポリペプチド又は構築物の、或いはそれを含む1つ以上の組成物の、1つ以上の医薬的に効果的な量又は用量における投与を含みうる。投与される特定の量又は用量は、臨床医により、再び、上に引用する因子に基づき決定することができる。
一般的に、CD123関連疾患の予防、処置、及び/又は寛解のために、及び処置するCD123関連疾患の種類(例、増殖性疾患(癌を含む)又は炎症状態)、処置する疾患の段階、使用する本発明のポリペプチド又は構築物の効力、並びに特定の投与経路及び使用される特定の医薬製剤又は組成物に依存して、本発明のポリペプチドは一般的に1グラムから1マイクログラム/体重kg/日の間の量で投与する。臨床医は、一般的には、適切な一日用量を、本明細書において言及する因子に依存して決定することができるであろう。また、特定の場合において、臨床医は、例えば、上に引用する因子及び彼の専門家判断に基づき、これらの量から逸脱することを選んでもよいことが明らかであろう。一般的に、投与される量に関する一部のガイダンスを、しかし、親和性/結合力、有効性、生物分布、半減期、及び当業者に周知の同様の因子における違いを考慮に入れて、本質的に同じ経路を介して、同じ標的に対する抗体フラグメントの同等の従来の抗体について通常投与される量から得ることができる。
通常、上の方法では、本発明の単一ポリペプチド又は構築物が使用されるであろう。しかし、本発明の2つ以上のポリペプチド又は構築物を組み合わせにおいて使用することは本発明の範囲内である。
本発明のポリペプチドもしくは構築物、又はそれを含む組成物はまた、1つ以上のさらなる医薬的に活性な化合物又は成分との組み合わせにおいて、即ち、併用処置レジメンとして使用してもよく、それは相乗効果を導きうる又は導かないであろう。再び、臨床医は、そのようなさらなる化合物又は成分、並びに適切な組み合わせの処置レジメンを、上に引用する因子及び彼の専門家判断に基づき選択することができるであろう。
特に、本発明のポリペプチド、構築物、及び組成物を、CD123関連疾患(例、増殖性障害(癌を含む)又は炎症状態)の予防、処置、及び/又は寛解のために使用する、又は使用することができる他の医薬的に活性な化合物又は成分との組み合わせにおいて使用してもよく、その結果として、相乗効果が得られうる又は得られないであろう。そのような化合物及び成分、並びにそれらを投与するための経路、方法、及び医薬的製剤又は組成物の例が、臨床医に明らかでありうる。
そのような化合物及び成分、並びにそれらを投与するための経路、方法、及び医薬的製剤又は組成物の例が、臨床医に明らかでありえ、以下が挙げられる:アントラサイクリン(ダウヌルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ルビダゾン)、シタラビン(AML)、造血成長因子、脱メチル化剤(例えばデシタビン又はアザシチジンなど)、全トランス型レチノイン酸、三酸化ヒ素、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、メルファラン、プレドニゾン、レナリドマイド、シクロホスファミド、サリドマイド、デキサメタゾン、ボルテゾミブ、フルダラビン、コルチコステロイド、ビンクリスチン、ラスブリカーゼ、L-アスパラギナーゼ、ペグ化アスパラギナーゼ、クラドリビン、ペントスタチン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン;又はそれらの任意の組み合わせ。
2つ以上の物質又は成分を併用処置レジメンの部分として使用する場合、それらは、同じ投与経路を介して、又は異なる投与経路を介して、本質的に同じ時間に又は異なる時間に(例、本質的に同時に、連続的に、又は代わりのレジメンに従って)投与することができる。物質又は成分を同じ投与経路を介して同時に投与すべき場合、それらは、異なる医薬的製剤もしくは組成物又は組み合わせた医薬的製剤もしくは組成物の部分として投与してもよく、当業者に明らかであろう通りである。
また、2つ以上の活性物質又は成分を併用処置レジメンの部分として使用する場合、物質又は成分の各々を、化合物又は成分をそれ自体で使用する場合に使用される同じ量で、同じレジメンに従って投与してもよく、そのような組み合わせ使用は、相乗効果を導きうる又は導かないであろう。しかし、2つ以上の活性物質又は成分の組み合わせ使用が相乗効果を導く場合、依然として所望の治療的作用を達成しつつ、投与される物質又は成分の1つ、それ以上、又は全ての量を低下させることも可能でありうる。これは、例えば、依然として所望の医薬的又は治療的効果を挙げつつも、物質又は成分の1つ以上の使用に関連付けられる、それらをそれらの通常の量で使用した場合における、任意の不要な副作用を回避、限定、又は低下させるために有用であろう。
本発明に従って使用される処置レジメンの有効性は、含まれる疾患又は障害についてそれ自体が公知である任意の様式で決定及び/又は追跡してもよく、臨床医に明らかであろう通りである。臨床医はまた、適当な場合、及びケースバイケースに基づき、特定の処置レジメンを変化又は改変することができ、所望の治療的効果を達成し、不要な副作用を回避、限定、又は低下させ、及び/又は、一方で所望の治療的効果を達成し、他方で不要な副作用を回避、限定、又は低下させる適当なバランスを達成するようにする。
一般的に、処置レジメンには、所望の治療的効果が達成されるまで及び/又は所望の治療的効果が維持される限り従いうる。再び、これは臨床医により決定されることができる。
本発明のポリペプチド又は構築物、核酸、遺伝子構築物並びに宿主及び宿主細胞のさらなる使用は、本明細書中の開示に基づいて当業者に明らかであろう。
本明細書に例証し、考察した態様は、本発明を作製し使用するために発明者に公知である最良の方法を当業者に教示することだけを意図している。本発明の上に記載する態様の改変及び変法は、上に記載する教示に照らして当業者により理解されるように、本発明から逸脱することなく可能である。従って、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、本発明は具体的に記載されたものとは別の方法で実施されてもよいことが理解される。
本発明を今回、以下の非限定的な好ましい態様、実施例、及び図面を用いてさらに記載する。
本願を通じて引用する参考文献(文献・参考文献、発行特許、公開特許出願、及び同時係属中の特許出願を含む)の全ての全内容が、本明細書により、参照により、特に本明細書において上に参照する教示について明確に組み入れられる。
実施例
実施例1:TCRに関連する材料及び方法。
1.1 TCRαβ/CD3トランスフェクト細胞株
完全ヒトT細胞受容体(TCR)複合体の全ての6本鎖の組換え過剰発現を伴う一過性及び安定なCHO-K1(ATCC:CCL-61)、HEK293H(Life technologies、11631-017)細胞株、Liana(ラマ臍帯細胞由来の線維芽細胞)を生成した。このために、TCRアルファ(α)及びTCRベータ(β)鎖のコード配列を、CMVプロモーターの下流のpcDNA3.1由来ベクター中にクローニングし、2A様ウイルスペプチド配列を両鎖の間に挿入してポリタンパク質の翻訳の間にリボソームスキッピングを誘導する。同じベクター中で、CD3複合体のイプシロン鎖、デルタ鎖、ガンマ鎖、及びゼータ鎖のコード配列を、追加のCMVプロモーターの下流に、それぞれの鎖の間に2A様ウイルスペプチド配列を使用してクローニングした。また、ヒトCD3の4本鎖の組換え過剰発現を伴う安定なHEK293Hクローンを、単一遺伝子ベクターを使用して上に記載する通りに生成した。
ヒトCD3及びヒトTCRα/β定常ドメインについての使用配列はUniProtKBから由来した(CD3デルタ:P04234、CD3ガンマ:P09693、CD3イプシロン:P07766、CD3ゼータ:P20963、TCRα:P01848、及びTCRβ:P01850;それぞれ配列番号70~75)。ヒトTCRα/β可変ドメインについての配列は結晶構造配列から由来した(PDBコード:2IAN、2XN9、及び3TOE)(それぞれ配列番号343、76、及び345を伴う2IAN、2XN9、及び3TOEから由来するヒトTCRα可変ドメイン;それぞれ配列番号344、77、及び346を伴う2IAN、2XN9、及び3TOEから由来するヒトTCRβ可変ドメイン)。
ヒトT細胞受容体複合体の細胞表面発現を、機能的マウスIgG2b抗ヒトTCRα/β抗体、クローンBW242/412(Miltenyi、130-098-219)及び機能的マウスIgG2a抗CD3 PE標識抗体、クローンOKT-3(eBioscience、12-0037)を使用したフローサイトメトリーにより確認した(図1)。
1.2 可溶性組換えTCRα/βタンパク質
可溶性ヒト及びカニクイザル/アカゲザルTCRα/βタンパク質を自家で生成した。ヒトTCRα/β定常ドメインの細胞外部分についての配列はUniProtKBから由来した(TCRα:P01848及びTCRβ:P01850;それぞれ配列番号74及び75)。ヒトTCRα/β可変ドメインは結晶構造配列から由来した(PDBコード:2XN9;α鎖及びβ鎖についてそれぞれ配列番号76及び77)。
カニクイザル/アカゲザルTCRα/β定常ドメインの細胞外部分についての配列はそれぞれGenBankファイルEHH63463及びAEA41868から由来した(配列番号347及び348)。カニクイザル/アカゲザルTCRα/β可変ドメインについての配列はAEA41865及びAEA41866から由来した(α鎖及びβ鎖についてそれぞれ配列番号349及び350)。
ヒトTCRα/β(2XN9)又はカニクイザル/アカゲザルTCRα/βの細胞外ドメインを、ジッパータンパク質コード配列(O’Shea et al. 1993 Curr. Biol. 3(10): 658-667)に融合させ、LonzaのGS Gene Expression System(商標)を使用してCHOK1SV細胞(Lonza)により産生し、その後に精製した。
TCRα/βジッパータンパク質の品質をELISA結合アッセイにおいて評価した。Maxisorp96ウェルELISAプレート(Nunc)を、2μg/mLの可溶性組換えヒトTCRα/β(2XN9)-ジッパータンパク質又は可溶性組換えカニクイザルTCRα/βジッパータンパク質を用いてコーティングした。一晩のインキュベーション後、プレートをPBS+1%カゼインを用いて室温で1時間にわたり洗浄し、ブロッキングした。次に、プレートを、機能的フラッグタグ付ナノボディ又は機能的マウスIgG抗-非ヒト霊長類/ラットTCRα/β抗体、クローンR73(eBioscience、16-5960)のいずれかの連続希釈物を用いて室温で1時間にわたり振盪しながらインキュベートし、再び洗浄し、それぞれモノクローナル抗FLAG M2ペルオキシダーゼ(HRP)(Sigma、A8592)、ペルオキシダーゼ共役ウサギ抗マウス免疫グロブリン(Dako、P0260)を用いてインキュベートした。1時間後、TMB One Solution(Promega、G7431)を加えた。反応を2M H2SO4を用いて停止させ、Tecan sunrise 4を使用して450nmでのODを測定することにより用量依存的結合を決定した(図2)。
実施例2:TCR/CD3を用いたラマの免疫化、重鎖だけの抗体フラグメントレパートリーのクローニング、及びファージの調製。
2.1 免疫化
ラクダ科動物(例、ラマ及びアルパカ)においてT細胞受容体(TCR)α及び/又はβ定常鎖に対する重鎖だけの抗体を生成することが示された。天然のT細胞受容体複合体はCD3(ガンマ、デルタ、イプシロン、及びゼータ)鎖、ならびにTCRα鎖及びβ鎖の両方からなるが、CD3鎖が非存在は、TCRの定常ドメインへの接近を促進すると仮定した。特にCD3鎖はTCRα鎖及びβ鎖の定常ドメインを側方から囲み、それへの接近を限定するためである。他の標的を用いた本発明者らの経験に反して、TCRα鎖又はβ鎖に対する免疫応答を得ることは予想されるほど単純ではなかった。
最後のアプローチにおいて、倫理委員会(CRIA、LA1400575、ベルギー、EC2012#1)の承認後、本発明者らは、T細胞複合体についてコードするDNAを用いた複合免疫化プロトコールを試みた。要するに、3頭の追加のラマを、標準的なプロトコールに従い、pVAX1-ヒトTCR(2IAN)/CD3(実施例1.1に記載)プラスミドベクター(Invitrogen、米国カリフォルニア州カールスバーグ)を用いて、及びpVAX1-ヒトTCRα/β(2XN9)/CD3(実施例1.1に記載)プラスミドベクター(Invitrogen、米国カリフォルニア州カールスバーグ)を用いて免疫化した。2頭のラマは、追加で1回の初代ヒトT細胞の皮下注射を受けた。RosetSep(StemCell Technologies、15061)を使用して健常ボランティアから、Buffy Coat血液(Blood bank Gent)からヒトT細胞を回収し、製造者の指示に従ったFicoll-Paque(商標)PLUS(GE Healthcare、17-1440-03)による濃縮が続き、液体窒素中に保存した。解凍後、細胞を洗浄し、GibcoからのD-PBS中に再懸濁し、注射前に氷上に保った。
2.2 重鎖だけの抗体フラグメントレパートリーのクローニング及びファージの調製
動物1頭当たり、血液サンプルを、1種類の免疫抗原の注射後に回収した。これらの血液サンプルから、製造者の指示(Amersham Biosciences、米国ニュージャージー州ピスカタウェイ)に従ってFicoll-Hypaqueを使用してPBMCを調製した。各々の免疫化ラマについて、免疫化スケジュールの特定のサブセットから由来する、即ち、1種類の免疫化抗原後のサンプルから単離した全RNAをプールすることによりライブラリーを構築した。
要するに、PCR増幅されたVHHレパートリーを、VHHライブラリーのファージディスプレイを促進にするように設計されたベクター中に特定の制限部位を介してクローニングした。ベクターはpUC119から由来した。VHHコード配列をもつフレームにおいて、ベクターはC末端3xFLAG及びHis6タグをコードする。ファージは、標準的なプロトコール(例えば、WO 04/041865、WO 04/041863、WO 04/062551、WO 05/044858、及び本明細書に引用するAblynx N.V.により提出された出願を参照のこと)に従って調製した。
実施例3:ファージディスプレイを介したTCR/CD3特異的VHHの選択。
選択されたVHHの大多数が、TCRα鎖又はTCRβ鎖のいずれかの可変領域に対して向けられた。従って、異なる選択及び対抗選択戦略が本発明者らにより考案されなければならなかった。
要するに、全てのラマから得られ、ファージライブラリーとしてクローニングされたVHHレパートリーを、異なる選択戦略において多数の選択条件を適用して使用した。免疫化の間に使用されたのと同じ可変ドメインを伴うヒトTCR/CD3トランスフェクト細胞株を使用する選択は、可変ドメイン結合剤だけをもたらした。従って、異なる可変TCRα/βドメイン(トランスフェクト細胞(実施例1.1に記載)、可溶性タンパク質(実施例1.2に記載)、又はヒト初代T細胞(実施例2.1に記載する通りに単離)を含むツールを選択の間に使用し、定常ドメイン結合剤の同定において重要であることを証明した。選択の間での追加の変数は、抗原提示法(細胞を使用する場合は溶液中で、又はタンパク質を使用する場合はプレート上にコーティングする)、抗原濃度、使用するオルソログ(ヒト又はカニクイザル組換えTCRα/βタンパク質)、及び選択ラウンド数を含んだ。全ての固相コーティング相の選択をMaxisorp 96ウェルプレート(Nunc、ドイツ、ヴィースバーデン)中で行った。
選択を以下の通りに実施した:固相及び液相選択フォーマット用のTCRα/β-CD3抗原調製物を複数の濃度で上に記載する通りに提示した。ファージライブラリーとの2時間のインキュベーション、続く徹底した洗浄後、結合したファージを、トリプシン(1mg/mL)を用いて15分間にわたり溶出した。トリプシンプロテアーゼ活性は、0.8mMプロテアーゼ阻害剤ABSFを適用することにより直ちに中和した。対照として、抗原を伴わない選択を並行して実施した。
個々のVHHクローンの分析のためにファージアウトプットを使用して大腸菌を感染させた。ペリプラズム抽出物を標準的なプロトコールに従って調製した(例えば、WO 03/035694、WO 04/041865、WO 04/041863、WO 04/062551、ならびに他の先行技術及び本明細書中に引用するAblynx N.V.により提出された出願を参照のこと)。
実施例4:スクリーニング、配列分析、及び精製。
4.1 フローサイトメトリーアッセイにおけるTCR/CD3結合ナノボディについてのスクリーニング
ヒトTCR/CD3をトランスフェクトしたCHO-K1又はHEK293H細胞、及び混合細胞株設定におけるそれぞれのCHO-K1又はHEK293H参照細胞株を使用し、ペリプラズム抽出物を細胞発現TCR/CD3結合についてスクリーニングした。この目的のために、大量の参照細胞株を8μMのPKH26を用いて標識し、凍結した。5×104個のPKH標識参照細胞を5×104個の標的細胞と混合し、ペリプラズム抽出物と4℃で30分間にわたりインキュベートし、3回洗浄した。次に、細胞を1μg/mlのモノクローナル抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)と4℃で30分間にわたりインキュベートし、再び洗浄し、5μg/mlのアロフィコシアニン(APC)AffiniPureヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch、115-135-164)と4℃で30分間にわたりインキュベートした。サンプルを洗浄し、FACS緩衝液(Sigmaからの10%FBS及びMerckからの0.05%アジ化ナトリウムを伴う、GibcoからのD-PBS)中に再懸濁し、次にBD FACSArrayを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、20,000個の細胞を取得の間にカウントした。PKH26-SSC分布に基づき、PKH標識親集団及びヒトTCR/CD3非標識標的集団を選択した。これら2つの集団について、平均APC値を算出した。
4.2 ヒトT細胞活性化アッセイにおけるTCR/CD3結合ナノボディについてのスクリーニング
いくつかの試みの後、標準的なプロトコールに従った、即ち、96ウェルプレート上にコーティングされた抗体又はナノボディによる精製ヒトT細胞の活性化は十分に高感度ではないことが判明した(データは示さず)。
活性を評価するために、異なるアッセイをビーズ結合T細胞活性化に基づいて開発した。要するに、Dynabeads(登録商標)ヤギ抗マウスIgG(ThermoFisher Scientific、11033)を、モノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)(15μg/1E7ビーズ)を用いてコーティングした。4℃で2時間のインキュベーション期間後、Dynabeads(登録商標)を洗浄し、振盪しながら80μlのペリプラズム抽出物と4℃で20分間にわたりインキュベートした。ビーズ複合体を可溶性マウス抗CD28抗体(Pelicluster CD28 - Sanquin、M1650)と一緒に、精製された初代ヒトT細胞(実施例2.1に記載する通りに単離した)に加える前に、非結合ナノボディを洗い流した。対照条件として、非刺激ヒトT細胞を使用した。簡単には、モノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体に結合させたDynabeads(登録商標)ヤギ抗マウスIgG(ThermoFisher Scientific、11033)を、無関係のナノボディを含む80μlのペリプラズム抽出物中でインキュベートした。洗浄工程の間での非結合ナノボディの除去後、無関係のナノボディ-ビーズ複合体を精製された初代ヒトT細胞に加えた。37℃及び5%CO2で24時間のインキュベーション後、モノクローナルマウス抗ヒトCD69PE(BD Biosciences、557050)を使用したフローサイトメトリーにおいてCD69発現レベルを測定することによりヒトT細胞の活性化状態を決定した。
4.3 得られたナノボディの配列分析
フローサイトメトリー結合スクリーン及びT細胞活性化アッセイにおいて陽性とスコア化されたナノボディを配列決定した。
配列分析は、ナノボディT0170056G05及びその異なるファミリーメンバーの同定をもたらし、合計104の異なるクローン(配列番号42及び78~180)を表す。対応するアライメントを提供する(表A-1)。
T0170056G05に対するファミリーメンバーのCDRの配列可変性を、以下の表に示す。
4.4 一価ナノボディの精製
同定されたファミリーの2つの代表的なナノボディを選択し、トリプルFlag、His6-タグ付きタンパク質として大腸菌TG1中で発現させた。1mMのIPTGの添加により発現を誘導し、37℃で4時間にわたり継続させた。細胞培養物をスピンさせた後、ペレットを凍結融解することによりペリプラズム抽出物を調製した。これらの抽出物を出発材料として使用し、ナノボディをIMAC及びサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を介して精製した。
SDS-PAGEを介して評価した通り、ナノボディを純度95%まで精製した(データは示さず)。
実施例5:CHO-K1細胞上に発現されたヒトTCR/CD3への及び精製された初代ヒトT細胞への抗TCRナノボディの結合。
CHO-K1細胞上で発現されたヒトTCRα/β(2XN9)/CD3への及び精製された初代ヒトT細胞への精製された一価抗TCRナノボディの用量依存的結合をフローサイトメトリーにより評価した。簡単には、細胞を収集し、V底96ウェルプレート(1×105個細胞/ウェル)に移し、ナノボディの連続希釈物(1μMから開始)をFACS緩衝液中で、4℃で30分間にわたり会合させた。細胞を遠心分離により3回洗浄し、1μg/mlモノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)を用いて4℃で30分間にわたりプローブ化し、再び洗浄し、5μg/mlのR-フィコエリトリンAffiniPure F(ab’)2フラグメントヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch 115-116-071)を用いて4℃で30分間にわたりインキュベートした。インキュベーション後、細胞を、FACS緩衝液を用いて3回洗浄した。その後、細胞を、5nMのTOPRO3(Molecular Probes、T3605)を補充したFACS緩衝液中に再懸濁し、生存細胞を死細胞と区別し、これをゲート操作の間に除去した。細胞を、FACS Arrayフローサイトメーター(BD Biosciences)及びFlowing Softwareを使用して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団から、TOPRO+細胞(死細胞)を除外し、中央値PE値を算出した。
結果を図3に示す。用量反応曲線から得られたEC50値を表C-1に表す。
表C-1:フローサイトメトリーにおいて決定された、CHO-K1ヒトTCRα/β(2XN9)-/CD3細胞への結合についての及び精製された初代T細胞への結合についての抗TCR一価ナノボディのEC50(M)。
ナノボディは、CHO-K1細胞上に発現されたヒトTCR/CD3に明らかに結合した。ナノボディはまた、精製された初代ヒトT細胞に結合したが、CHO-K1ヒトTCRα/β(2X9)/CD3細胞と比較してわずかに低い効力を伴った。
実施例6:結合エピトープの決定。
HEK293H細胞上に発現されたヒトTCRα/β(2IAN)/CD3への精製一価抗TCRナノボディの結合を、実施例5に概要を示す通り、フローサイトメトリーにおいて評価し、ヒトCD3をトランスフェクトしたHEK293H細胞への結合と比較した。1μMから開始したT0170055A02及びT0170056G05の希釈系列を細胞に適用した。親HEK293H細胞株をTCR/CD3陰性細胞株として含めた。
結果を図4に示す。用量反応曲線から得られたEC50値を表C-2に示す。
表C-2:フローサイトメトリーにおいて決定された、HEK293H細胞上に発現されたヒトTCRα/β(2IAN)/CD3又はヒトCD3への結合についての抗TCR一価ナノボディのEC50(M)。
ナノボディは、HEK293H上に発現されたヒトTCR(2IAN)/CD3には明らかに結合したが、ヒトCD3だけを用いてトランスフェクトされたHEK293H細胞にも、HEK293H親細胞株にも結合しなかった。結論として、2つのクローンはヒトTCRα/βへの結合について特異的であった。ヒトCD3への結合は観察されなかった。
実施例7:可溶性組換えヒトTCRα/βタンパク質への抗TCRナノボディの結合。
7.1 ELISAにおけるヒトT細胞受容体タンパク質への抗TCRナノボディの結合
可溶性組換えヒトTCRα/βタンパク質への精製された一価TCRナノボディの結合を、2μg/mlの直接コーティングされた可溶性組換えヒトTCRα/βタンパク質を使用したELISA(実施例1.2に記載する通り)において評価した。
結果を図5に示す。用量反応曲線から得られたEC50値を表C-3に示す。
表C-3:ELISAにおいて決定された、可溶性組換えヒトTCRα/β(2XN9)タンパク質への結合についての抗TCR一価ナノボディのEC50(M)。
抗TCRナノボディは可溶性組換えヒトTCRα/βタンパク質に結合した。
7.2 BLIにおけるヒトT細胞受容体タンパク質への抗TCRナノボディの結合
結合親和性を、Octet RED 384機器(Pall ForteBio Corp.)でBio-Layer Interferometry(BLI)を使用して測定した。組換えヒト可溶性TCRα/β(2XN9)-ジッパータンパク質を、NHS/EDCカップリング化学を介して、アミン反応性センサー(ForteBio)上に共有結合的に固定化した。動態解析のために、センサーを最初に泳動緩衝液(GE Healthcare Life Sciencesからの10mM Hepes、150mM NaCl、0.05%p2O、pH7.4)中に浸してベースライン設定を決定した。その後、会合工程(180秒)のためにセンサーを異なる濃度の精製ナノボディ(1.4nM~1mMの範囲)を含むウェル中に浸し、解離(15分)工程のために泳動緩衝液を含むウェルに移した。ForteBio Data Analysisソフトウェアを使用し、1:1相互作用モデルを適用して親和定数(KD)を算出した。
結果を図6に示す。結合特性を表C-4に列挙する。
表C-4:Octet RED384機器を用いて決定された、可溶性組換えヒトTCRα/β(2XN9)タンパク質への結合についての抗TCR一価ナノボディの動態解析。
BLIを使用してヒト可溶性TCRα/β(2XN9)-ジッパータンパク質で決定された結合親和性は、フローサイトメトリーにおいてCHO-K1ヒトTCRα/β(2XN9)/CD3細胞で決定された親和性との相関を示した(実施例5参照)。
実施例8:組換えカニクイザル可溶性TCRα/βタンパク質への抗TCRナノボディの結合。
8.1 ELISAにおけるカニクイザルT細胞受容体タンパク質への抗TCRナノボディの結合
組換えカニクイザル可溶性TCRα/βタンパク質への精製した一価抗TCRナノボディの結合を、2μg/mlの直接コーティングされた組換えカニクイザル可溶性TCRα/βジッパータンパク質を使用したELISAにおいて評価した(実施例1.2に記載する通り)。
用量反応曲線から得られたEC50値を表C-5に示す。例示的な結果を図7に示す。
表C-5:ELISAにおいて決定された、組換えカニクイザル可溶性TCRα/β-ジッパータンパク質への結合についての抗TCR一価ナノボディのEC50(M)。
結果は、抗TCRナノボディが組換えカニクイザル可溶性TCRα/βジッパータンパク質に結合することを示した。
8.2 BLIにおけるカニクイザルT細胞受容体タンパク質への抗TCRナノボディの結合
一価抗TCRナノボディの結合親和性は、本質的に実施例7.2に記載する通りに、組換えカニクイザル可溶性TCRα/βタンパク質を使用し、Octet RED384機器(Pall ForteBio Corp.)でのBio-Layer干渉法(BLI)を使用して測定した。
結果を図8に示す。抗TCRナノボディの結合特性を表C-6に列挙する。
表C-6:Octet RED384機器を用いて決定された、組換えカニクイザル可溶性TCRα/βジッパータンパク質への結合についての抗TCR一価ナノボディの動態解析。
ナノボディは、組換えヒト可溶性TCRα/β(2XN9)ジッパータンパク質と比較して10倍低い親和性を伴い、組換えカニクイザル可溶性TCRα/βタンパク質に結合する。
実施例9:精製された初代ヒトT細胞活性化能の決定。
精製された一価抗TCRナノボディの機能性をヒトT細胞活性化アッセイにおいて評価した。Dynabeads(登録商標)ヤギ抗マウスIgG(ThermoFisher Scientific、11033)を、モノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804、15μg/1E7ビーズ)を用いてコーティングした。4℃で2時間のインキュベーション期間後、Dynabeads(登録商標)を洗浄し、振盪しながら4℃で20分間にわたり一定量(1μg)の精製Flagタグ付きナノボディとインキュベートした。ビーズ複合体を可溶性マウス抗CD28抗体(Pelicluster CD28 - Sanquin、M1650)と一緒に、異なる健常ドナーから単離した(実施例2.1に記載する通りに単離した)精製された初代ヒトT細胞に加える前に、非結合ナノボディを洗い流した。また、抗CD28抗体の存在において、抗マウスIgG Dynabeads(登録商標)上への事前の捕捉を伴わないナノボディと精製された初代ヒトT細胞とのインキュベーションにより、ナノボディによる一価TCR結合の効果を評価した。精製された初代ヒトT細胞の活性化状態を、37℃及び5%CO2での24時間のインキュベーション後にモノクローナルマウス抗ヒトCD69PE(BD Biosciences、557050)を使用したフローサイトメトリーにおいてCD69発現を測定することによりモニターした。
結論として、抗TCRナノボディは、抗マウスIgGダイナビーズ上での捕捉後に明らかなCD69上方調節を示した。無関係のナノボディは、CD69上方調節を全く示さなかった(図9A)。また、溶液中に存在するナノボディはいずれも、CD69の発現増加により測定されるように、精製された初代ヒトT細胞を活性化することができなかった(図9B)。
実施例10:CD123を用いたラマの免疫化、重鎖だけの抗体フラグメントレパートリーのクローニング、及びファージの調製。
10.1 免疫化
3頭のラマを、標準的なプロトコールに従って、アジュバントとしてStimune(Cedi Diagnostics、オランダ、レリスタット)を使用した頸部への筋肉内注射を介して、ヒトCD123の組換えHisタグ付き細胞外ドメイン(R&D Systems、301-R3/CF)を用いて免疫化した。
35日目に採取した免疫血清サンプルを、ELISAにより、吸着したhCD123への抗原特異的結合について分析した。全てのラマが、優れたIgG1媒介性血清応答、及びhCD123に対する良好から中程度の重鎖媒介性応答を示す。
10.2 重鎖だけの抗体フラグメントレパートリーのクローニング及びファージの調製
動物1頭当たり、最後の免疫抗原の注射後4日及び8日に100mLの血液サンプルを回収した。これらの血液サンプルから、製造者の指示(Amersham Biosciences、米国ニュージャージー州ピスカタウェイ)に従ってFicoll-Hypaqueを使用してPBMCを調製した。各々の免疫化ラマについて、異なる血液サンプルから単離した全RNAをプールすることによりライブラリーを構築した。
要するに、PCR増幅されたVHHレパートリーを、VHHライブラリーのファージディスプレイを促進にするように設計されたファージミドベクター中に特定の制限部位を介してクローニングした。ベクターはpUC119から由来した。VHHコード配列とインフレームにおいて、ベクターはC末端3×FLAG及びHIS6タグをコードする。ファージを標準的なプロトコールに従って調製した(例えば、WO 04/041865、WO 04/041863、WO 04/062551、WO 05/044858、ならびに他の先行技術及び本明細書に引用するAblynx N.V.により提出された出願を参照のこと)。
実施例11:ファージディスプレイを介したCD123特異的VHHの選択。
全てのラマから得られ、ファージミドライブラリーとしてクローン化されたVHHレパートリーを、多数の選択条件を適用した種々の選択戦略において使用した。変数は以下を含んだ:i)CD123抗原の供給源(ヒト細胞中で産生された組換えタンパク質又は細胞上で過剰発現された全長タンパク質)、ii)抗原提示(ビオチン化組換え外部ドメインを使用した場合での溶液中、非ビオチン化Fc融合外部ドメインについてはプレート上に直接コーティング)、及びiii)抗原濃度。
簡単には、CD123(自家生成)、ビオチン化ヒトCD123(R&D Systems、301-R3/CF、自家ビオチン化)、及びプレートコーティングヒトCD123-Fc(Sino Biological、10518-H08H)を過剰発現するHEK293T細胞を、異なるライブラリーの2×1011ファージ粒子を用いて1時間~2時間にわたりインキュベートし、徹底的な洗浄が続いた;結合したファージを、トリプシン(1mg/mL)を用いて15分間にわたり溶出し、次に0.8mMプロテアーゼ阻害剤ABSFを適用することによりプロテアーゼ活性を直ちに中和した。対照として、親細胞株を伴う又は抗原を伴わない選択を並行して実施した。
個々のVHHクローンの分析のためにファージアウトプットを使用して大腸菌を感染させた。ペリプラズム抽出物を標準的なプロトコールに従って調製した(例えば、WO 03/035694、WO 04/041865、WO 04/041863、WO 04/062551、ならびに他の先行技術及び本明細書に引用するAblynx N.V.により提出された出願を参照のこと)。
実施例12:CD123結合ナノボディについてのスクリーニング。
12.1 結合ELISAにおけるスクリーニング
ペリプラズム抽出物を結合ELISA(R&D Systems、301-R3)においてヒトCD123上でスクリーニングした。この目的のために、マイクロタイタープレートをヒトCD123(1μg/ml)でコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートを、PBS中4% Marvelを用いて室温で1時間にわたりブロッキングした。プレートをPBS-Tweenで洗浄した。ペリプラズム抽出物(2% Marvelを伴うPBS中で1/10希釈)を室温で少なくとも1時間にわたりインキュベートした。プレートをPBS-Tweenで洗浄し、その後、1% Marvelを伴うPBS中のモノクローナル抗FLAG M2-ペルオキシダーゼ(HRP)(Sigma、A8592、1/5000)を用いてVHHの結合を検出した。染色を、基質esTMB(Nalgene)を用いて実施し、シグナルを15分後に450nmで測定した。
12.2 フローサイトメトリーにおけるスクリーニング
ペリプラズム抽出物を、96ウェルフォーマット中の一過性トランスフェクトHEK293T-hCD123細胞でのフローサイトメトリーアッセイにおいてスクリーニングした。また、ヘテロ二量体受容体複合体中でのIL-3Rβパートナーの存在におけるIL-3Rαへの結合を確認するために、内因的にIL-3Rを発現するMOLM-13細胞への結合を評価した。この目的のために、細胞(1×105個細胞/ウェル/0.1mL)を、ペリプラズム抽出物(1:10希釈)とFACS緩衝液(Sigmaからの10%FBS及びMerckからの0.05%アジ化ナトリウムを伴う、InvitrogenからのD-PBS)中で、4℃で30分間にわたりインキュベートした。細胞を3回洗浄し、1μg/mlのモノクローナル抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)と4℃で30分間にわたりインキュベートし、再び洗浄し、ヤギ抗マウスRPE標識抗体(Jackson Immunoresearch、115-116-071、1:100)と4℃で30分間にわたりインキュベートした。サンプルを洗浄し、FACS緩衝液中で死細胞について染色するためにTOPRO3とインキュベートし、蛍光をFACSArray装置(BD)で評価した。
12.3 ナノボディの配列解析
結合ELISA及びフローサイトメトリーアッセイにおいて陽性とスコア化されたナノボディを配列決定した。配列解析は、ナノボディA0110056A10及びA0110055F03ならびにそれらの異なるファミリーメンバーの同定をもたらした。対応するアライメントを表A-2及び表A-3にそれぞれ提供する。
A0110056A10に対するファミリーメンバーのCDRの配列可変性を以下の表に示す。
A011005F03に対するファミリーメンバーのCDRの配列可変性を以下の表に示す。
12.4 一価ナノボディの精製
各々のファミリーについての代表的なナノボディを選択し、トリプルFlag、His6タグ化タンパク質として大腸菌TG1中で発現させた。1mMのIPTGを添加することにより発現を誘導し、37℃で4時間にわたり継続させた。細胞培養物をスピン後、ペレットを凍結融解することによりペリプラズム抽出物を調製した。これらの抽出物を出発材料として使用し、ナノボディをIMAC及びサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を介して精製した。SDS-PAGEを介して評価したように、ナノボディを純度95%まで精製した(データは示さず)。
実施例13:特徴付けのための追加の細胞株。
13.1 CD123トランスフェクト細胞株
CD123の組換え過剰発現を伴う安定なHEK293 Flp-In(Invitrogen、R750-07)及びCHO Flp-In(Invitrogen、R758-07)細胞株を、Flp-In(商標)部位特異的組換え技術(Flpリコンビナーゼ媒介性組込みによる安定な哺乳動物発現細胞株を生成するためのFlp-In(商標)システム(Invitrogen、K601001、K601002))を使用して生成した。これにより、DNA組込みが、サッカロマイセス・セレビシエから由来するFlpリコンビナーゼ(pOG44)によりFRT(Flp組換え標的)部位の特定のゲノム位置に生じる。Flp-In(商標)宿主細胞株及び発現プラスミド(pcDNA5)は両方ともこのFRT部位を含み、それにより単一の相同DNA組換えを可能にする。ヒトCD123についての配列は、NCBI RefSeq NP_002174から由来し、カニクイザルCD123の配列はNCBI genbank No. EHH61867.1から由来した(それぞれ配列番号68及び69)。ヒト及びカニクイザルCD123の細胞表面発現を、マウスモノクローナル抗CD123抗体(BD Biosciences、554527)及びマウスIgG2aアイソタイプ対照(BD Bioscience、16-4724-85)を使用したフローサイトメトリーにより確認した。簡単には、細胞(1×105個細胞/ウェル)を採取し、V底96ウェルプレート(Greiner Bio-one、6511 180)に移し、マウスモノクローナル抗CD123抗体(0.25μg/ml)を用いて、及びマウスIgG2aアイソタイプ対照(0.25μg/ml)を用いて4℃で染色した。30分のインキュベーション後、細胞を遠心分離によりペレット化し、FACS緩衝液(10%FBS(Sigma、F7524)及び0.05%アジ化ナトリウム(Acros organics、190380050)を含むGibcoからのD-PBS)を用いて3回洗浄した。次に、細胞を5μg/mlのR-フィコエリスリンAffiniPure F(ab’)2フラグメントヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch、115-116-071)と4℃で30分間にわたりインキュベートした。インキュベーション後、細胞をFACS緩衝液で3回洗浄した。その後、細胞を、5nMのTOPRO3(Molecular Probes、T3605)を補充したFACS緩衝液中に再懸濁して生存細胞と死細胞を区別した。細胞を、FACS Arrayフローサイトメーター(BD Biosciences)及びFlowing Softwareを使用して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団からTOPRO+細胞(死細胞)を除外し、中央値PE値を算出した。データを図10に示す。
13.2 U937、MOLM-13、KG1a、及びNCI-H929細胞株
MOLM-13(DSMZ、ACC-554)、U-937(ATCC(登録商標)、CRL-1593.2(商標))、KG1a(ATCC(登録商標)、CCL246.1(商標))、及びNCI-H929(DSMZ、ACC-163)でのヒトCD123の発現レベルを、フローサイトメトリーにおいてAPC標識マウスモノクローナル抗CD123抗体(BD Biosciences、560087)及びAPC標識アイソタイプ対照(Biolegend、400220)を使用して決定した。簡単には、細胞を収集し、25μgのヒトFcブロックを伴うFACS緩衝液(BD Biosciences、564220)中に1×107個細胞/mlの密度で懸濁し、室温で10分間にわたりインキュベートした。次に、細胞を1×106個細胞/mlの細胞濃度に希釈し、V底96ウェルプレートに移した(1×105個細胞/ウェル)。細胞を、APC標識マウスモノクローナル抗CD123抗体(10倍希釈)及びAPC標識アイソタイプ対照(10倍希釈)を用いて4℃で染色した。30分のインキュベーション後、細胞を3回洗浄し、1μg/mlのヨウ化プロピジウム(PI)(Sigma、P4170)を補充したFACS緩衝液中に4℃で30分間にわたり再懸濁し、次にBD FACSCanto及びFlowingソフトウェアを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。10000個の細胞をP1内でカウントした。この集団からPI+細胞(死細胞)を除外し、中央値APC値を算出した。データを図11に示す。
また、1細胞当たりの受容体の数を、製造者の指示に従ってQIFIKIT(Dako、K0078)を使用して決定した。データを表C-7に示す。
実施例14:内因的にCD123を発現する細胞株への一価抗CD123ナノボディの結合。
内因的にCD123を発現する細胞株MOLM-13及びKG1aへの精製された一価抗CD123ナノボディの用量依存的結合をフローサイトメトリーにより評価した。簡単には、細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移し(1×105個細胞/ウェル)、ナノボディの連続希釈物(1μMから開始)をFACS緩衝液中で、4℃で30分間にわたり会合させた。細胞を遠心分離により3回洗浄し、モノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)を用いて4℃で30分間にわたりプローブ化し、再び洗浄し、5μg/mlのR-フィコエリスリンAffiniPure F(ab’)2フラグメントヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch、115-116-071)と4℃で30分間にわたりインキュベートした。インキュベーション後、細胞をFACS緩衝液で3回洗浄した。その後、細胞を、5nMのTOPRO3(Molecular Probes、T3605)を補充したFACS緩衝液中に再懸濁して生存を死細胞と区別し、これをゲート手順の間に除去した。細胞を、FACS Arrayフローサイトメーター(BD Biosciences)及びFlowing Softwareを使用して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団からTOPRO+細胞(死細胞)を除外し、中央値PE値を算出した。
MOLM-13及びKG1aへのナノボディの結合を図12に示す。用量反応曲線から得られたEC50値を表C-8に示す。
CD123を内因的に発現する細胞(MOLM-13、KG1a)への両方のナノボディの結合があった。
実施例15:トランスフェクト細胞上のCD123への一価抗CD123ナノボディの結合。
ヒトCD123過剰発現CHO-K1及びカニクイザルCD123過剰発現HEK293細胞への精製された一価抗CD123ナノボディの用量依存的結合をフローサイトメトリーにより評価した。
A0110055F03の結合を検出するために、細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移した(1×105個細胞/ウェル)。A0110055F03の連続希釈物(100nmから開始)をFACS緩衝液中で、4℃で30分間にわたり会合させた。細胞を遠心分離によりFACS緩衝液で3回洗浄し、1μg/mlモノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)を用いて4℃で30分間にわたりプローブ化して結合ナノボディを検出した。検出は0.5μg/mlのR-フィコエリスリンAffiniPure F(ab’)2フラグメントヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch、115-116-071)を用いて4℃で30分間にわたり行った。細胞を洗浄し、TOPRO3とインキュベートして死細胞を染色し、次に死細胞をゲート手順の間に除去した。細胞を次にBD FACSArrayを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団からTOPRO+細胞(死細胞)を除外し、中央値PE値を算出した。
A0110056A10の結合を検出するために、細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移した(1×105個細胞/ウェル)。Alexa647標識A0110056A10(100nmから開始)の連続希釈液をFACS緩衝液中で、4℃で30分間にわたり会合させた。30分のインキュベーション後、細胞を遠心分離によりペレット化し、FACS緩衝液で3回洗浄した。その後、細胞を1μg/mlのヨウ化プロピジウムを補充したFACS緩衝液中に再懸濁し、生細胞を死細胞と区別した。細胞をFACS Arrayフローサイトメーター(BD Biosciences)及びFlowing Softwareを使用して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団からPI+細胞(死細胞)を除外し、中央値APC値を算出した。
ナノボディA0110056A10及びA0110055F03について、CD123トランスフェクト細胞株及び参照細胞株へのナノボディの結合をそれぞれ図13及び図14に示す。用量反応曲線から得られたEC50値を表C-9に示す。
CD123トランスフェクト細胞株への両方のナノボディの結合があった。両方のナノボディがヒト-カニクイザルCD123交差反応性である。
実施例16:フローサイトメトリーにおいて細胞上に発現されたCD123への結合についてのナノボディ競合。
CD123ナノボディが互いに競合するか否かを調べるために、ナノボディ競合アッセイを設定した。この目的のために、A0110056A10の大バッチをAlexa647で標識して凍結した。次に、細胞を収集し、V底96ウェルプレート(1×105個細胞/ウェル)に移し、ナノボディの連続希釈物及び固定濃度のA0110056A10-Alexa647(MOLM-13について0.7nM、CHO Flp-InヒトCD123について0.5nM)と混合した。アッセイにおいて使用したA0110056A10-Alexa647濃度は、それぞれの細胞へのA0110056A10-Alexa647の結合についてEC50値未満であった(結合曲線を図15に示す)。4℃で90分のインキュベーション期間後、A0110056A10-Alexa647の結合をフローサイトメトリーにおいて決定した。それに、細胞を3回洗浄し、1μg/mlのヨウ化プロピジウムを補充したFACS緩衝液中に再懸濁し、4℃で30分間にわたりインキュベートし、次にBD FACSArrayを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。10000個の細胞をP1内でカウントした。この集団からPI+細胞(死細胞)を除外し、中央値APC値を算出した。
結果を図16に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-10に示す。
非標識A0110056A10は、予想通り、MOLM-13細胞上のCD123及びトランスフェクトCHO Flp-In細胞上に発現されたヒトCD123への結合についてA0110056A10-Alexa647と競合した。ナノボディA0110055F03は、ヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞上のCD123への結合についてA0110056A10-Alexa647と競合しなかった。MOLM-13細胞株では、A0110055F03は、テストした最高濃度でのみA0110056A10-Alexa647と競合した。
実施例17:フローサイトメトリーにおける細胞上に発現されたCD123への結合についてのマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)との競合。
抗CD123ナノボディが細胞上のヒトCD123への結合についてマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)と競合するか否かを調べるために、マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)競合アッセイを、フローサイトメトリーに基づく方法論を使用して実施した。この目的のために、ナノ抗体の連続希釈物及びEC30濃度のAPC標識マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)(BD Biosciences、560087)を細胞と90分間にわたりインキュベートし、その後、抗体結合をフローサイトメトリーにおいて決定した。MOLM-13及びヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞へのAPC標識マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)の結合曲線を図17に示す。
競合実験からの結果を図18に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-11に示す。
ナノボディA0110056A10は、MOLM-13及びヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞上でマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)との競合を示した;従って、マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)及びナノボディA0110056A10のエピトープは少なくとも部分的に重複している。A0110055F03は、MOLM-13細胞上でマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)と競合した。ヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In細胞株でのマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)との競合の非存在は、ヒトCD123についてのナノボディA0110055F03のより低い親和性の結果でありうる。
実施例18:ELISAにおける組換えヒトCD123への結合についてのマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)との競合。
抗CD123ナノボディが組換えヒトCD123タンパク質への結合についてマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)と競合するか否かを調べるために、ELISAに基づく方法論を使用して競合アッセイを行った。簡単には、マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)(BD Biosciences、554527)をPBS中1μg/mlでコーティングした。4℃での一晩のインキュベート後、プレートを室温でカゼイン(PBS中1%)を用いてブロッキングした。次に、一価抗CD123ナノボディの連続希釈物及び4nMの自家ビオチン化CD123組換えタンパク質(R&D Systems、301-R3/CF)を加え、PBS+0.1%カゼイン+0.05%Tween中で、室温で1時間にわたりインキュベートした。自家ビオチン化CD123組換えタンパク質の濃度は、マウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)への自家ビオチン化CD123組換えタンパク質の結合から得られたEC30値に基づいた(結合曲線を図19に示す)。コーティングされていないマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)を陽性対照として置き、無関係の抗卵リゾチームナノボディcAbLysを陰性対照として置いた。Tecan Hydrospeed洗浄機を使用してプレートをPBS+0.05%Tweenで洗浄し、7G3会合ビオチン化CD123をPBS+0.1%カゼイン+0.05%Tween中の1μg/mlのエクストラビジンペルオキシダーゼ(Sigma、E2886)を介して検出し、esTMB基質を用いた展開が続いた。反応を1M HClで停止し、Tecan Infinite M1000を使用してOD450nmでの吸収を測定した。
結果を図20に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-12に示す。
A0110056A10とマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)の間で、組換えヒトCD123タンパク質への結合について競合が観察された。A0110055F03は、組換えヒトCD123タンパク質への結合についてマウスモノクローナル抗CD123抗体(クローン7G3)と競合しなかった。
実施例19:ヒトCD123タンパク質(SPR)への一価抗CD123ナノボディの結合。
ヒトCD123についての精製されたCD123特異的ナノボディの結合親和性を、ProteOn XPR36機器でのSPRベースのアッセイにより評価した。それに、組換えCD123(R&D Systems、301-R3-025/CF)を、アミンカップリングを介してEDC及びNHS化学を使用してCM5チップ上に固定化した。ワンショット動態学的アプローチを介した動態解析のために、精製したナノボディを異なる濃度(4.2nMから1000nmの間)で2分間にわたり注入した。流速は45μl/分であり、ProteOn泳動緩衝液(PBS、pH7.4、0.005%Tween 20)を泳動緩衝液として使用した。1000nmサンプルの解離時間は15分であった。会合/解離データの評価は、1:1相互作用モデル(ラングミュア結合モデル)を適合することにより実施した。
ヒトCD123への結合についての一価抗CD123ナノボディのKD値は、細胞上の結合データと相関した。A0110056A10はA0110055F03と比較してより良好な親和性を有する。
実施例20:CD123/TCR多特異性ポリペプチド及び対照ポリペプチドの構築。
T細胞を結合することが可能なポリペプチドを得るために、CD123ナノボディを抗TCR(T細胞受容体)ナノボディT0170056G05(配列番号42)と連結した。後者はTCRα/β定常ドメインに特異的に結合するナノボディである。(Ablynx N.Vにより2016年5月13日に出願された、「TCRアルファ/ベータ反応性に基づくT細胞動員ポリペプチド」と表題の付けられたWO 2016/180969を参照のこと)。
T細胞結合ポリペプチドの治療活性は、腫瘍関連抗原上の複数のエピトープの同時標的化により改善することができる。腫瘍細胞は、治療内の標的抗原の下方調節だけでなく、また(点)変異を導入することにより回避機構を作製することができる。抗原上の複数のエピトープの同時標的化は、腫瘍回避変異体を生成する可能性を低下させる可能性が高い。さらに、単一抗原上の複数のエピトープを標的化することによって、結合の親和性を増加させることができる(結合力効果)。この多価腫瘍抗原標的化の概念のために、CD123抗原に対して反応性のある2つのナノボディを、TCR/CD3複合体に対するナノボディT0170056G05と連結した。
それぞれのナノボディの特定の順序はフォーマット内で変動した。エフェクター及び腫瘍ナノボディを35GSリンカーと遺伝的に連結し、その後、標準的なプロトコール(多特異性ポリペプチド)に従って酵母ピキア中で発現させた。並行して、無関係のポリペプチドを、腫瘍反応性ナノボディの一方又は両方を無関係の抗卵リゾチームナノボディcAbLys又は抗RSVナノボディRSV007B02(Q108L)で置換することにより生成した。
生成したポリペプチドを表C-14に列挙する。
実施例21:フローサイトメトリーにおける細胞上に発現されたCD123への結合についてのA0110056A10と多特異性CD123/TCRポリペプチドの間での競合。
ヒト又はカニクイザルCD123へのCD123/TCR多特異性ポリペプチドの結合を、実施例16に記載するようにA0110056A10競合アッセイにおいて評価した。次に、MOLM-13及びCHO Flp-In huCD123細胞への結合、カニクイザルCD123トランスフェクトHEK Flp-In細胞への結合を評価した。
この目的のために、A0110056A10のバッチをAlexa647で標識して凍結した。次に、細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移し(1×105個細胞/ウェル)、多特異性結合ポリペプチドの連続希釈物(1μMから開始する)及び固定濃度のA0110056A10-Alexa647と混合した。アッセイにおいて使用した濃度(MOLM-13については0.4nM、CHO Flp-InヒトCD123及びHEK Flp-InカニクイザルCD123については0.9nM)は、それぞれの細胞へのA0110056A10-Alexa647の結合についてのEC50値未満であった(結合曲線を図21に示す)。4℃で90分間のインキュベーション期間後、A0110056A10-Alexa647の結合を、実施例16に記載するようにフローサイトメトリーにおいて測定した。A0110056A10及びT017000129をそれぞれ陽性対照及び陰性対照として置いた。
結果を図22に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-15及び表C-16に示す。
全てのテストした多特異性ポリペプチドは、ヒト及びカニクイザルCD123発現細胞への結合を示し、ヒトカニクイザルCD123交差反応性が確認された。親和性のわずかな低下が、A0110056A10がN末端位置にないポリペプチドについて観察された。
実施例22:フローサイトメトリーにおける細胞上に発現されたヒトTCR/CD3への結合についてのT0170056G05とCD123/TCR多特異性ポリペプチドの間での競合。
ヒトTCR/CD3へのCD123/TCR多特異性ポリペプチドの結合を、フローサイトメトリーによるT0170056G05競合アッセイにおいて評価した。この目的のために、T0170056G05の大バッチをビオチンで標識して凍結した。次に、CHO-K1ヒトTCR/CD3発現細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移し(1×105個細胞/ウェル)、FACS緩衝液中で多特異性結合ポリペプチドの連続希釈物(1μMから開始する)及び固定濃度のビオチン化T0170056G05と混合した。アッセイにおいて使用したビオチン化T0170056G05の濃度(30nm)は、細胞への結合についてのEC50値未満であった(データは示さず)。4℃で90分のインキュベーション期間後、ビオチン化T01700056G05ナノボディの結合をフローサイトメトリーにおいて決定した。それに、細胞を3回洗浄し、FACS緩衝液中のストレプトアビジン-PE(ebioscience、12-4317-87、1000倍希釈)中に再懸濁し、4℃で30分間にわたりインキュベートした。その後、細胞を3回洗浄し、FACS緩衝液+1μg/mlのTOPRO(Molecular Probes、T3605)中に4℃で30分間にわたり再懸濁し、次にBD FACSCantoを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。10000個の細胞をP1内でカウントした。この集団からTOPRO+細胞(死細胞)を除外し、中央値PE値を算出した。T0170056G05を陽性対照として置いた。
結果を図23に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-17に示す。
細胞上に発現されたヒトTCR/CD3へのCD123/TCR多特異性ポリペプチドの結合を確認した。一価TCRナノボディに対するCD123/TCR多特異性ポリペプチドT017000116の親和性における下落が、TCRナノボディのC末端位置に起因して観察された。
実施例23:フローサイトメトリーにおける細胞上に発現されたカニクイザルTCR/CD3への結合についてのT017000099とCD123/TCR多特異性ポリペプチドの間での競合。
カニクイザルTCR/CD3へのCD123/TCR多特異性ポリペプチドの結合をフローサイトメトリーにおけるT01700099(二価T0170056G01、配列番号337)競合アッセイにおいて評価した。この目的のために、HSC-F(JCRB、JCRB1164)カニクイザルTCR/CD3発現細胞を収集し、V底96ウェルプレートに移し(1×105個細胞/ウェル)、CD123/TCR多特異性ポリペプチドの連続希釈物(1μMから開始)及びFACS緩衝液中の500nmのT01700099と混合した。4℃で90分のインキュベーション期間の後、細胞を遠心分離によりFACS緩衝液で3回洗浄し、1μg/mlのモノクローナルマウス抗FLAG(登録商標)M2抗体(Sigma-Aldrich、F1804)を用いて4℃で30分間にわたりプローブ化し、結合したT01700099を検出した。検出は、5μg/mlのアロフィコシアニン(APC)AffiniPureヤギ抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch、115-135-164)を用いて4℃で30分間にわたり行った。細胞を洗浄し、ヨウ化プロピジウムと共にインキュベートして死細胞について染色し、それを次にゲート手順の間に除去した。細胞を次にBD FACSArrayを介して分析した。最初に、全細胞集団の80%超を占めるP1集団をFSC-SSC分布に基づいて選択した。このゲートにおいて、10000個の細胞を取得の間にカウントした。この集団からPI+細胞(死細胞)を除外し、中央値APC値を算出した。T017000125を陽性対照として置いた。
結果を図24に提示する。用量反応曲線から得られたIC50値を表C-18に示す。
N末端にTCR結合ナノボディを伴う全てのCD123/TCR多特異性ポリペプチドについて、カニクイザルTCR/CD3への結合が観察された。
実施例24:ヒトCD123タンパク質(SPR)への一価ナノボディ及び多特異性ポリペプチドの結合。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドについての結合親和性は、ProteOn XPR36機器でのSPRに基づく親和性決定により評価した。それに、組換えCD123(R&D Systems、301-R3-025/CF)を、アミンカップリングを介してEDC及びNHS化学を使用してCM5チップ上に固定化した。精製ナノボディを、動態解析のためのワンショット動態アプローチを介して、異なる濃度(4.2nMから1000nmの間)で2分間にわたり注入した。1000nmサンプルの解離時間は15分であった。流速は45μl/分であり、ProteOn泳動緩衝液(PBS、pH7.4、0.005%Tween 20)を泳動緩衝液として使用した。会合/解離データの評価を、1:1相互作用モデル(ラングミュア結合モデル)を適合することにより実施した。結合特性を表C-19に列挙する。
ヒトIL-3Rαへの一価ナノボディ及び多特異性ポリペプチドのKDは、細胞上の結合データと相関する。2つのIL-3Rα構成要素を含むポリペプチドT017000116が最良のKDを有した。
実施例25:フローサイトメトリーベースのアッセイにおけるCD123/TCR多特異性ポリペプチドによるCD123標的細胞のリダイレクトヒトT細胞媒介性死滅。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドによって腫瘍細胞を死滅させることができたか否かを評価するために、細胞傷害性アッセイを、単離ヒトT細胞をエフェクター細胞として用いて実施した。
それに、ヒトT細胞を、RosetteSep(StemCell Technologies、15061)を使用して健常なボランティア(Blood bank Gent)から回収し、製造業者の指示に従ったFicoll-Paque(商標)PLUS(GE Healthcare、17-1440-03)での濃縮が続いた。精製ヒトT細胞の品質及び純度を、抗CD3(eBioscience、12-0037-73)、抗CD8(BDBiosciences、555367)、抗CD4(BD Biosciences、345771)、抗CD45RO(BD Biosciences、555493)、抗CD45RA(BDBiosciences、550855) 、抗CD19(BDBiosciences、555413)、抗CD25(BDBiosciences、557138)、及び抗CD69(BDBiosciences、557050)蛍光標識抗体を用いてフローサイトメトリーアッセイにおいてチェックした。細胞を液体窒素中で凍結した。
ヒトCD123発現MOLM-13細胞及びKG1a細胞を、製造者の指示に従ってPKH26赤色蛍光細胞リンカーキット(Sigma、PKH26GL-1KT)を使用して8μM PKH-26膜色素で標識し、標的細胞として使用した。2.5×105個のエフェクター(即ち、ヒト初代T細胞)及び2.5×104個の標的細胞(即ち、PKH標識MOLM-13細胞又はKG1a細胞)を96ウェルV底プレート中で同時インキュベートした(エフェクター対標的比10:1)。濃度依存的な細胞溶解の測定のために、CD123/TCR多特異性ポリペプチドの連続希釈物を細胞に加え、5%CO2雰囲気中で、37℃で18時間にわたりインキュベートした。ナノボディA0110056A10ならびにポリペプチドT017000129及びT017000132を陰性対照として置いた。インキュベーション後、細胞を遠心分離によりペレット化し、FACS緩衝液で洗浄した。その後、細胞を5nMのTOPRO3(Molecular Probes、T3605)を補充したFACS緩衝液中に再懸濁して生存細胞と死細胞を区別した。細胞を、FACS Arrayフローサイトメーター(BD Biosciences)を使用して分析した。1サンプル当たり、80μlの総サンプル量が得られた。ゲーティングをPKH26陽性細胞に設定し、この集団内でTOPRO3陽性細胞を決定した。T017000129、T017000132、及びA0110056A10を陰性対照として置いた。
例示的な結果を、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ図25及び図26に示す。EC50値は、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ表C-20及び表C-21に示す。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドは、CD123陽性細胞株のヒトT細胞媒介性死滅を誘導した。多特異性ポリペプチドにおけるTCRナノボディの位置についての明らかな優先度があった。一般的に、N末端位置に抗TCRナノボディを伴うポリペプチドは最良の死滅能力を示した。2つのCD123反応性ナノボディを伴うポリペプチドT017000135、T017000138、及びT013700139は、1つだけのCD123ナノボディを伴うポリペプチドT017000128と比較して改善された効力を示した。これらの結果は、CD123/TCR多特異性ポリペプチドが腫瘍標的陽性細胞株のT細胞媒介性死滅を誘導することができること、及び単一抗原上の複数のエピトープを標的化することによって機能性(結合力活性)が改善されることを実証した。
また、ポリペプチドT017000138及びT017000139(両方がN末端位置にTCR反応性ナノボディを伴う三価ポリペプチドである)の比較によって、効力及び有効性に対してCD123ナノボディの向きの影響があることが示された。
一価CD123構成要素及びTCR構成要素を含む無関係のポリペプチドは標的細胞の死滅を誘導せず、死滅を誘導するためにT細胞及び標的細胞を多特異性CD123/TCRポリペプチドと架橋する必要性が確認された。
結果は、異なるドナーからの精製T細胞を使用して確認された(データは示さず)。
実施例26:フローサイトメトリーベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCRポリペプチドによるCD123標的細胞のリダイレクトされたカニクイザルT細胞媒介性死滅。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドのヒト-カニクイザルTCR交差反応性を確認するために、ポリペプチドをカニクイザルT細胞媒介性CD123陽性腫瘍細胞死滅アッセイにおいて評価した。簡単には、多特異性ポリペプチドを、2.5×105個のエフェクター細胞(即ち、カニクイザル初代T細胞)の存在において2.5×104個のPKH標識標的細胞(即ち、MOLM-13細胞又はKG1a細胞)とインキュベートした(実施例25に記載する通り、エフェクター細胞対標的細胞比(E:T比)は10対1に相当する)。T細胞は、Pan T Cell Isolation Kit(MACS、130-091-993)を使用し、LPT Laboratory of Pharmacology and Toxicology GmbH & Co. K. G.により単離された。ナノボディA0110056A10ならびにポリペプチドT017000129及びT017000132を陰性対照として置いた。
例示的な結果を、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ図27及び図28に示す。EC50値は、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ表C-22及び表C-23に示す。
T017000134を除く全てのCD123/TCR多特異性ポリペプチドは、CD123陽性MOLM-13又はKG1a細胞株のカニクイザルT細胞媒介性死滅を誘導した。N末端位置にTCR反応性ナノボディを伴うポリペプチドが最も強力かつ有効であった。ポリペプチドT017000138及びT017000139(両方が2つのCD123反応性ナノボディを伴う3価ポリペプチドである)は、1つだけのCD123反応性ナノボディを含むポリペプチドT017000128と比較して改善された効力を示した。一価抗CD123ナノボディ及びTCR構成要素を含む無関係のポリペプチドは標的細胞の死滅を誘導せず、死滅を誘導するためにT細胞及び標的細胞を多特異性CD123/TCRポリペプチドと架橋する必要性が確認された。
結果は、異なるカニクイザルからの精製T細胞を使用して確認された(データは示さず)。
実施例27:CD123標的細胞のリダイレクトされたカニクイザルT細胞媒介性死滅の間でのCD123/TCR多特異性ポリペプチドによるカニクイザルT細胞活性化。
多特異性CD123/TCRポリペプチドを用いたカニクイザルT細胞及びCD123陽性MOLM-13細胞の処理に続くT細胞活性化をモニターするために、ポリペプチドを、2.5×105個の初代T細胞の存在において2.5×104個の標的細胞と72℃で37時間にわたりインキュベートした(実施例26に記載する通り)。カニクイザルT細胞活性化は、フローサイトメトリーにおいてCD4/CD8T細胞集団でのCD25上方調節をモニターすることにより測定した。
それに、72時間のインキュベーション後、エフェクター細胞及び標的細胞を遠心分離により回収し、25μg/mlのヒトFcブロック(BD Bioscience、564220)を伴うFACS緩衝液中に懸濁し、室温(RT)で10分間にわたりインキュベートした。次に、細胞をFACS緩衝液中のモノクローナルマウス抗CD4-APC(Biolegend、300505)(200倍希釈)、モノクローナルマウス抗CD8 APC(BDBiosciences、555366)(50倍希釈)、及びモノクローナル抗CD25 PE(BD Biosciences、557138)(50倍希釈)抗体を用いて4℃で30分間にわたり染色した。インキュベーション後、細胞を遠心分離によりペレット化し、FACS緩衝液で洗浄した。その後、細胞をFACS緩衝液中に再懸濁し、FACS Cantoフローサイトメーター(BD Biosciences)を使用して分析した。1サンプル当たり、総サンプル量30μlが得られた。T細胞をSSC-APCプロットに基づいてゲーティングした。この集団から平均PE値を算出した。
データを図29に示す。T017000139について得られたEC50値を表C-24に示す。
T細胞をCD123陽性MOLM-13標的細胞及び一価TCR又はCD123結合構成要素T0170056G05、A0110055F03、もしくはA0110056A10又は無関係の多価ポリペプチドT017000129とインキュベートした場合、CD25上方調節は観察されなかった。データは、CD123陽性MOLM-13標的細胞及びT017000139多特異性ポリペプチドとのインキュベーション後のカニクイザル初代T細胞でのCD25上方調節を示した。
MOLM-13細胞は用量依存的に死滅され(図25、表C-22)、多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドがリダイレクト死滅の過程においてT細胞活性化を誘導したことを示している。
同様に、T細胞は、標的細胞及び一価構成要素及び無関係の多特異性ポリペプチドとインキュベートした場合には活性化されず、T細胞及び標的細胞をTCR/CD123多特異性ポリペプチドと架橋してCD25上方調節を誘導する必要性を示す。
実施例28:xCELLigenceベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによるCD123トランスフェクト接着性標的細胞のリダイレクトされたヒトT細胞媒介性死滅。
TCR/CD123結合ポリペプチドを、xCELLigenceベースのアッセイにおいて、ヒトCD123トランスフェクト接着性標的細胞のリダイレクトされたヒトT細胞媒介性死滅について特徴付けた。このアッセイにおいて、電極の表面への標的細胞の付着により誘導されるインピーダンスにおける変動を測定する。T細胞は非接着性であり、従って、インピーダンス測定に影響を及ぼさない。xCELLigence機器(Roche)は、電気インピーダンスにおける変化を定量化し、それらを細胞指数と呼ばれる無次元パラメータとして表示し、これは、細胞により覆われている組織培養ウェルの総面積に正比例する。簡単には、xCELLigenceステーションを5%CO2の37℃インキュベーター中に置く。50μlのアッセイ培地をE-プレート96(ACEA Biosciences;05 232 368 001)の各々のウェルに加え、xCELLigenceシステムでのブランク読み取りを実施し、細胞の非存在におけるバックグラウンドインピーダンスを測定した。その後、2×104個のヒトCD123トランスフェクトCHO Flp-In又はCHO Flp-In参照細胞をEプレート96上に播種し、50μlの連続希釈した多特異性ポリペプチドを加えた。RTで30分後、50μlのヒトT細胞(3×105個)を各々のウェルに加え、15:1のエフェクター対標的比を有するようにした。プレートをxCELLigenceステーション中に置き、インピーダンスを3日間にわたり15分毎に測定した。データを、結果において示した固定時間点を使用して分析した。
このアッセイにおいて得られたIC50値を表C-25に列挙する。結果を図30、図31、及び図32に示す。
得られたデータによって、フローサイトメトリーベースの死滅アッセイにおいて得られた結果、即ち、CD123/TCR多特異性ポリペプチドがCD123陽性細胞株のヒトT細胞媒介性死滅を誘導することができ(図30)、死滅活性がT細胞の非存在において観察されないことが確認された(図32)。また、CD123腫瘍標的抗原が存在する場合にだけT細胞媒介性死滅が観察され(参照細胞株を用いた死滅の非存在については図31を参照のこと)、多特異性ポリペプチドが細胞傷害性の誘導について決定的にそれらの標的に依存的であることを示す。
一価ナノボディA0110056A10及びT0170056G05ならびに無関係のポリペプチドT017000129は、標的細胞の死滅を誘導せず、死滅を誘導するためにT細胞及び標的細胞を多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドと架橋することの必要性が確認された。
結果は、異なるドナーからの精製T細胞を使用して確認された(データは示さず)。
実施例29:xCELLigenceベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによるCD123トランスフェクト接着性標的細胞のリダイレクトされたカニクイザルT細胞媒介性死滅。
多特異性ポリペプチドの交差反応性を確認するために、ポリペプチドを、実施例28に記載する通り、xCELLigenceベースのアッセイにおいて、カニクイザルCD123トランスフェクション接着性標的細胞のリダイレクトされたカニクイザルT細胞媒介性死滅において評価した。
このアッセイにおいて得られたIC50値を表C-26に列挙する。結果を図33、図34、及び図35に示す。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドT017000139は、CD123陽性細胞株のカニクイザルT細胞媒介性死滅を誘導することができ(図33)、死滅活性はT細胞の非存在において観察されなかった(図35)。また、カニクイザルCD123腫瘍標的抗原が存在する場合にだけT細胞媒介性死滅が観察され(図34)、多特異性ポリペプチドが細胞傷害性の誘導について決定的にそれらの標的に依存的であることを示す。
一価ナノボディA0110056A10及びT0170056G05ならびに無関係のポリペプチドT017000129は標的細胞の死滅を誘導せず、死滅を誘導するためにT細胞及び標的細胞を多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドと架橋することの必要性が確認された。
多特異性ポリペプチドT017000139のヒト-カニクイザルCD123及びTCR交差反応性は、xCELLigenceベースの死滅アッセイにおいて確認された。
結果は、異なるドナーからの精製T細胞を使用して確認された(データは示さず)。
実施例30:リダイレクトされた死滅の間でのサイトカイン産生に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの影響。
サイトカイン放出の誘導を、xCELLigenceアッセイに基づいて、ヒト及びカニクイザルT細胞媒介性CD123死滅の間にモニターした。サイトカインIFN-γ及びIL-6の放出をELISAにより測定した。簡単には、ヒトCD123トランスフェクトCHO-K1細胞(2×104個細胞/ウェル)を、精製ヒト又はカニクイザル初代T細胞(3×105個細胞/ウェル)の存在において多特異性TCR/CD123結合ポリペプチドの連続希釈(125nMで開始)又は固定濃度(125nM)の無関係のポリペプチドを伴うE-プレート96中に播種した(実施例28に記載する通り)。プレートへのヒト又はカニクイザルT細胞/ポリペプチドの添加の72時間後、上清中のヒト初代T細胞によるヒトIFN-γ及びヒトIL-6産生ならびにカニクイザル初代T細胞によるカニクイザルIFN-γを測定した。
ヒトIL-6の放出を、製造者の指示に従って、ヒトIL-6 Quantikine ELISAキット(R&D systems、D6050)を使用してELISAにおいて測定した。IFN-γの放出を以下のように決定した:Maxisorp 96-ウェルELISAプレート(Nunc)を抗ヒトIFN-γ抗体(BDBiosciences、551221)又は抗カニクイザルIFN-γ抗体(Biolegend、507502)でコーティングした。一晩のインキュベート後、プレートを洗浄し、室温で1時間にわたりPBS+2%BSAでブロッキングした。次に、プレートを100μlの上清(2倍希釈)及び1μg/mlのビオチン化抗IFN-γ抗体(BD Biosciences、554550)と振盪しながら2時間30分間にわたりインキュベートし、再び洗浄してストレプトアビジン-HRP(Dakocytomation、P0397)とインキュベートした。30分後、TMB One Solution(Promega、G7431)を加えた。反応を2M H2SO4を用いて停止させ、ポリペプチド用量依存的なIFN-γの産生を、Tecan sunrise 4を使用した405nmでのODの測定により決定した。
IFN-γについての結果を図36に示す。IL-6についての結果を図37に示す。これらのアッセイにおいて得られたEC50値を表C-27及び表C-28に列挙する。
サイトカイン産生が、CD123過剰発現CHO Flp-In細胞及び初代T細胞をCD123/TCR結合ポリペプチドとインキュベートした場合に観察された。無関係のポリペプチドT017000129及びT017000132はサイトカイン産生を誘導しなかった。
実施例31:健常なPBMCにおける多特異性CD123/TCRポリペプチドによるリダイレクトされた自己T細胞形質細胞様樹状細胞(pDC)及び好塩基球の枯渇。
凍結保存した末梢血単核球(PBMC)を解凍し、アッセイ培地(RMPI1640+10%FBS)で洗浄した。2×105個のPBMCを、96ウェルV底プレート中の200μlのアッセイ培地中の多特異性ポリペプチドの連続希釈物とインキュベートし、5%CO2インキュベーター中で、37℃でインキュベートした。示した時間点で、細胞をモノクローナルマウス抗CD14-APC抗体(Biolegend、301808)、抗CD16-APC抗体(Biolegend、302012)、抗CD19-APC抗体(Biolegend、302212)、抗CD20-APC抗体(Biolegend、302312)、抗CD56- APC抗体(Biolegend、318310)、抗CD123-PE抗体(Biolegend、306006)、及び抗HLA-DR-FITC抗体(Biolegend、307603)を用いて4℃で染色した。簡単には、細胞を収集し、FACS緩衝液(Sigmaからの10%FBS及びMerckからの0.05%アジ化ナトリウムを伴う、GibcoからのD-PBS)で1回洗浄し、25μlのヒトBD Fc Block、0.5μg/ml(BD Biosciences、564220、1000倍希釈)中に室温で10分間にわたり再懸濁した。次に、25μlの抗体を加え、製造者の指示に従って4℃で30分間にわたりインキュベートした。PBMCを含む別々のウェルを、5nMのTOPRO3(Molecular Probes、T3605)を補充したFACS緩衝液中に再懸濁して生細胞集団を死細胞集団から区別した。サンプルを3回洗浄し、FACS緩衝液(Sigmaからの10%FBS及びMerckからの0.05%アジ化ナトリウムを伴う、GibcoからのD-PBS)中に再懸濁し、次にFACS Divaソフトウェアを備えたFACS Canto(BD)サイトメーターを介して分析した。1サンプル当たり、75μlの総サンプル容量が得られた。データ解析を、FACS Diva及びFlowingソフトウェアを用いて実施した。
TOPRO染色を含むウェルに基づき、ゲーティングを、死細胞を排除するように設定した。ヒト及びカニクイザルのpDC及び好塩基球を、系列マーカー(CD16、CD20、CD19、CD56)陰性/CD123陽性集団として同定した。
結果を図38に示す。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドによるヒト及びカニクイザルCD123陽性集団それぞれの枯渇が5時間のインキュベーション時間後に観察された。標的化ナノボディを無関係のナノボディにより置き換えた場合、CD123陽性集団の枯渇は観察されず、T細胞及び標的細胞をTCR/CD123多特異性ポリペプチドで架橋して枯渇を誘導する必要性を示した。
アッセイを、3つの異なるヒトドナーからのPBMC及び2つの異なるカニクイザルからのPBMCを使用して繰り返し、TCR/CD123多特異性ポリペプチドの機能性を確認した。
実施例32:健常なヒトPBMCサンプル中の多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによるリダイレクトされた自己ヒトT細胞単球枯渇。
単球の枯渇を評価するために、解凍し、アッセイ培地(RMPI 1640+10%FBS)で洗浄し、5時間又は24時間のいずれかにわたり多特異性ポリペプチドの連続希釈液とインキュベートした凍結保存ヒトPBMCを使用し、アッセイを上に記載するように実施した。細胞の染色を上に記載するように実施した。単球をCD14+集団として同定した。
結果を図39に示す。
5時間のインキュベーション後、単球枯渇は、TCR/CD123多特異性ポリペプチド及び無関係のナノボディについて観察されなかった。24時間後、単球枯渇がTCR/CD123多特異性ポリペプチドについて観察されたが、無関係のポリペプチドについては観察されなかった。3人の異なるドナーからのPBMCを使用してアッセイを繰り返し、TCR/CD123多特異性ポリペプチドの機能性を確認した。
実施例33:健常なヒトPBMCサンプル中の自己CD123陽性細胞のリダイレクトされたT細胞死滅の間での多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドによるヒトT細胞活性化。
TCR/CD123多特異性ポリペプチド媒介性枯渇プロセスの間でのT細胞活性化を特徴付けるために、自己PBMCアッセイを上に記載するように実施し、ヒトT細胞の活性化状態を、24時間のインキュベーション後でのCD69の上方調節の測定によりモニターした。簡単には、24時間のインキュベーション時間後、細胞を4℃で30分間、モノクローナルマウス抗CD3-FITC抗体(BD Biosciences、555332)で染色してヒトT細胞と同定し、モノクローナルマウス抗ヒトCD69-PE抗体(BD Biosciences、557050)でT細胞活性化を評価した。細胞を3回洗浄し、FACS緩衝液(Sigmaからの10%FBS及びMerckからの0.05%アジ化ナトリウムを伴う、GibcoからのD-PBS)中に再懸濁し、次にFACS Divaソフトウェアを備えたFACS Canto(BD)サイトメーターを介して分析した。1サンプル当たり、75μlの総サンプル容量が得られた。データ解析を、FACS Diva及びFlowingソフトウェアを使用して実施した。
例示的な結果を図40に示す。
データは、PBMCを多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドとインキュベートした場合でのヒトCD3+T細胞上のCD69の用量依存的な上方調節を示した。一価ナノボディ又は無関係のポリペプチドとのインキュベーションは、CD69の上方調節をもたらさなかった。
実施例34:フローサイトメトリーベースのアッセイにおけるCD123標的細胞のリダイレクトされたT細胞媒介性死滅についての無関係のポリペプチドの特徴付け。
TCRナノボディT0170056G05の安全性を評価するために、無関係のポリペプチド(一価ナノボディ及び多価ポリペプチドT017000129)の徹底的な分析を、10:1のE:T比を使用し、リダイレクトされたT細胞媒介性標的死滅アッセイにおいて実施した(実施例25及び26に記載する通り)。ポリペプチドT017000139を陽性対照として置いた。
KG1a標的細胞を使用した結果を図41に示し、MOLM-13を使用した結果を図42に示す。得られたEC50値を表C-29及び表C-30に列挙する。
陽性対照T017000139は、ヒト及びカニクイザルT細胞を使用した場合に予想通りに挙動した。一価の構成要素も無関係のポリペプチドT017000129(CD123の構成要素を無関係な構成要素と置き換えた)もCD123陽性細胞の死滅を誘導せず、TCR/CD123多特異性ポリペプチドの特異性が確認された。
実施例35:ヒトのリダイレクトされた死滅の間でのサイトカイン産生に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの影響。
サイトカイン放出の誘導を、FACSベースの読み出しに基づき、ヒトT細胞媒介性CD123死滅アッセイの間にモニターした。ヒトサイトカインIFN-γ及びIL-6の放出をELISAにより測定した。簡単には、MOLM-13又はKG1aを、精製したヒト初代T細胞(3×105個細胞/ウェル)の存在において無関係の多特異性TCR/CD123結合ポリペプチドの連続希釈と共にV底96ウェルプレート(2×104個細胞/ウェル)中に播種した(実施例25に記載する通り)。プレートへのヒト初代T細胞/ポリペプチドの添加後72時間に、上清中のヒト初代T細胞によるヒトIFN-γ及びIL-6産生を実施例30に記載するように測定した。
結果を図43A、43B、及び43Cに示す。このアッセイにおいて得られたEC50値を表C-31と表C-32に列挙する。
KG1a細胞及びヒト初代T細胞のMOLM-13をCD123/TCR結合ポリペプチドとインキュベートした場合にサイトカイン産生が観察された。無関係のポリペプチドT017000129はサイトカイン産生を誘導しなかった。
実施例36:CD123陰性細胞株を使用したフローサイトメトリーベースのアッセイにおける多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドについての標的非依存的なリダイレクトされたヒト又はカニクイザルエフェクターT細胞死滅の特徴付け。
多特異性ポリペプチドのCD123非依存的な死滅を評価するために、CD123陰性U-937及びNCI-H929細胞株をフローサイトメトリーベースの死滅アッセイにおいて評価した。U-937細胞及びNCI-H929細胞を、製造者の指示に従ってPKH26赤色蛍光細胞リンカーキット(Sigma、PKH26GL-1KT)を使用して8μM PKH-26膜色素で標識し、標的細胞として使用した。アッセイは、初代ヒト又はカニクイザルT細胞(E:T=10:1)を使用して実施例25及び26に記載する通りに実施した。
例示的な結果を、NCI-H929細胞及びU-937細胞についてそれぞれ図44及び図45に示す。
TCR/CD123多特異性ポリペプチド及び無関係のポリペプチドは、最小のT細胞リダイレクトU-937死滅活性(6%未満)だけを示し、多特異性ポリペプチドがCD123への結合について良好な特異性を有することを示す。
実施例37:CD123陰性細胞株を使用したリダイレクトエフェクターT細胞死滅アッセイの間での多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドについてのT細胞活性化の特徴付け。
多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを用いたT細胞及びCD123陰性細胞の処理に続くT細胞活性化をモニターするために、ポリペプチドを2.5×105個の初代T細胞(E:T=10:1)の存在において2.5×104個のU-937及びNCI-H929標的細胞と37℃で24時間にわたりインキュベートした(実施例25及び26に記載する通り)。T細胞活性化を、CD4/CD8T細胞集団での72時間のインキュベーション後のCD25上方調節をモニターすることにより以前に記載した通りに測定し、モノクローナルマウス抗CD4-APC抗体(Biolegend、300505)、モノクローナルマウス抗CD8 APC抗体(BD Biosciences、555366)、及びモノクローナル抗CD25抗体(BD Biosciences、557138)を使用し、実施例27に記載する通りにフローサイトメトリーにおいて測定した。
例示的な結果を図46に示す。
多特異性ポリペプチド及びU-937又はNCI-929 CD123陰性細胞株とのインキュベーション後のT細胞活性化の評価は、多特異性ポリペプチドのいずれについてもCD25の最小の上方調節だけを示した。そのため、CD123陰性標的細胞の存在において、T細胞による最小のT細胞活性化又は死滅だけがあった。
実施例38:ヒトのリダイレクトされた死滅の間での多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドについてのサイトカイン産生の特徴付け。
サイトカイン放出の特異的な誘導は、FACSベースの読み出しに基づくヒトT細胞媒介性死滅アッセイの間にモニターした。サイトカインIFN-γ及びIL-6の放出をELISAにより測定した。簡単には、NCI-H929を、精製ヒト初代T細胞(3×105個細胞/ウェル)の存在において、多特異性TCR/CD123結合ポリペプチド又は無関係のポリペプチドの連続希釈物を伴うV底96ウェルプレート(2×104個細胞/ウェル)中に播種した(実施例25に記載する通り)。プレートへのヒト初代T細胞/ポリペプチドの添加後72時間に、ヒト初代T細胞によるIFN-γ及びIL-6産生を、実施例30に記載する通りに上清中で測定した。結果を図47に示す。
CD123陰性NCI-H929細胞株及びヒト初代T細胞をCD123/TCR結合ポリペプチドとインキュベートした場合、サイトカイン産生は観察されなかった。
実施例39:リダイレクトされた死滅の間でのT細胞増殖に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの影響。
ヒトT細胞の増殖に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの効果を調べるために、ガンマ線照射した(100Gy)MOLM-13細胞を96ウェル平底マイクロタイタープレート(Greiner bio-one、655 180、2×104個細胞/ウェル)中に多特異性ポリペプチド及びヒト初代T細胞(2×105個細胞/ウェル)と一緒に播種し、空気中の5×CO2の加湿雰囲気中で、37℃で72時間にわたりインキュベートした。次に、細胞を3H-チミジン(3H-Tdr、New England Nuclear、マサチューセッツ州ボストン、20Ci/mM比放射能)で約18時間にわたりパルスし、ガラス繊維フィルターストリップ上に収集し、次に液体シンチレーション計測によりカウントした。
例示的な結果を図48に示す。
CD123/TCR多特異性ポリペプチドは用量依存的な様式においてT細胞増殖を誘導した。T細胞増殖は無関係のポリペプチドT017000129については観察されなかった。
並行して、標的細胞の非存在におけるヒトT細胞の増殖に対する多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの効果を評価した。それに、多特異性ポリペプチド及びヒト初代T細胞(2×105個細胞/ウェル)を空気中5×CO2の加湿雰囲気中で、37℃で72時間にわたりインキュベートした。増殖を上に記載する通りに測定した。データを図49に示す。
実施例40:前活性化T細胞対非活性化T細胞の溶解性能。
刺激条件下で複数日のインキュベーション期間に応答したT細胞の溶解性能をテストするために、(実施例25に記載する通りに単離された)初代ヒトT細胞を解凍し、2:1のT細胞対ビーズ比を使用したDynabeads(登録商標)ヒトTアクチベーターCD3/CD28(Gibco-Technologies、11132D)を使用して前活性化した。3日後、ビーズを追加の3日間にわたり新鮮なビーズと置き換えた。次に、ビーズを除去し、MOLM-13標的死滅アッセイにおいて前活性化及び非活性化T細胞を評価した。簡単には、同じドナーからの非活性化又はCD3/CD28前活性化初代T細胞を、異なるE:T比(8:1、2:1、1:2、1:1)のPKH標識MOLM-13細胞と、及びT017000114の連続希釈物と、又は異なるE:T比(2:1、1:2、1:4、1:8)のPKH標識KG1A細胞と、及びT017000139の連続希釈物と混合した。24時間のインキュベーション後の細胞傷害性の読み取りを、実施例25において上に記載する通りに実施した。
結果を、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ図50及び図51に示す。このアッセイにおいて得られたEC50値を、MOLM-13細胞及びKG1a細胞についてそれぞれ表C-33及び表C-34に列挙する。
前活性化T細胞は、テストした全てのE:T比で、非活性化T細胞よりも強力に標的細胞を溶解した。抗CD3/抗CD28を用いたエフェクター細胞の前刺激は、より高い溶解率をもたらした。
実施例41:半減期延長(HLE)多特異性CD123/TCR結合ポリペプチド及び対照ポリペプチドの構築。
ALB11(配列番号43)(ヒト血清アルブミン(HSA)に結合するナノボディ)をCD123/TCR結合ポリペプチドに連結させて、フォーマット化された分子のインビボでの半減期を増加させた(WO06/122787)。多数のフォーマットを、35GSリンカーを使用し、N末端にTCRα/β動員ナノボディ及びC末端にCD123腫瘍標的化ナノボディ又はアルブミン標的化ナノボディを用いて生成し、上に示す通りに発現させた。無関係のポリペプチドを、腫瘍抗原結合ナノボディを無関係の抗RSVナノボディで置き換えることにより生成した。探索したフォーマットの概要を表C-35に示す。
実施例42:多特異性動員ポリペプチドにおけるALB11のアルブミン結合特性。
ヒト及びカニクイザル血清アルブミン(SA)それぞれへの半減期延長多特異性ポリペプチドの結合親和性を、Biacore T100機器でのSPRベースの親和性決定によって測定した。それに、ヒト(Sigma、A3782)及びカニクイザルSA(自家で産生)それぞれを、アミンカップリングを介して、EDC及びNHS化学を使用してCM5チップ上に固定化した。TCR/CD123結合ポリペプチドを異なる濃度(6.2~500nm)で2分間にわたり注射し、45μl/分の流速で15分間にわたり解離させた。サンプル注射の間に、表面を10mMグリシン-HCl pH1.5で再生した。HBS-EP+を泳動緩衝液として使用した。動態定数を、単一サイクル動態1:1結合モデルを使用したアルゴリズムを伴うBIAEvaluationソフトウェアを使用してセンサーグラムから算出した。親和定数KDを、結果として得られた会合及び解離速度定数ka及びkdから算出し、表C-36に示す。
ALB11構成要素を多特異性動員ポリペプチドにフォーマット化することによって、ヒト及びカニクイザル血清アルブミンへの結合についての親和性における許容可能な下落がもたらされた。
実施例43:フローサイトメトリーベースのアッセイにおけるHLE CD123/TCR結合ポリペプチドによるMOLM-13標的細胞のリダイレクトされたT細胞媒介性死滅。
ALB11ナノボディの添加及び血清アルブミン(SA)への結合がポリペプチドの効力に影響を与えうるため、HLE CD123/TCR結合ポリペプチドを、30μM SAの非存在又は存在において、実施例25及び26に記載する通りのフローサイトメトリーアッセイに基づき、細胞CD123陽性MOLM-13標的細胞のリダイレクトされたヒト及びカニクイザルT細胞媒介性死滅について評価した。
このアッセイにおいて得られたEC50値を表C-37に列挙する。結果を図52に示す。
全てのHLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドは、ヒト及びカニクイザルT細胞の両方によるMOLM-13細胞の用量依存的な死滅を示した。ポリペプチド中でのALB11の包含によって効力は減少しなかった。HSA又はCSAの添加時、効力における小さな下落が観察されたが、有効性は影響を受けなかった。
実施例44:フローサイトメトリーベースのアッセイにおけるHLE CD123/TCR結合ポリペプチドによるKG1a標的細胞のリダイレクトされたT細胞媒介性死滅。
半減期延長されたTCR/CD123結合ポリペプチドはまた、30μM血清アルブミンの非存在又は存在において、実施例24及び25に記載する通りのフローサイトメトリーアッセイに基づき、CD123 KG1a標的細胞のリダイレクトされたヒト及びカニクイザルT細胞媒介性死滅について評価した。
このアッセイにおいて得られたEC50値を表C-38に示す。結果を図53に示す。
全てのHLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドが、ヒト及びカニクイザルT細胞の両方によるKG1a細胞の用量依存的な死滅を示した。ポリペプチド中でのALB11の包含によって効力は減少しなかった。HSA又はCSAの添加時、効力における小さな下落が観察されたが、有効性は影響を受けなかった。
実施例45:リダイレクトされた死滅の間でのサイトカイン産生に対するHLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドT017000144の影響。
サイトカイン放出の誘導を、FACSベースの読み出しに基づくヒトT細胞媒介性死滅アッセイの間にモニターした。IFN-γ及びIL-6の放出をELISAにより測定した。簡単には、MOLM-13(2×104個細胞/ウェル)を、精製ヒト初代T細胞(3×105個細胞/ウェル)の存在において、多特異性TCR/CD123結合ポリペプチド又は無関係のポリペプチドの連続希釈物と播種した(実施例35において記載する通り)。プレートへのヒト初代T細胞/ポリペプチドの添加後72時間に、上清中のヒト初代T細胞によるIFN-γ及びIL-6産生を実施例30に記載する通りに測定した。
このアッセイで得られたEC50値を表C-39と表C-40に列挙する。結果を図54に示す。
MOLM-13細胞及びヒト初代T細胞をHLE CD123/TCR結合ポリペプチドT017000144とインキュベートした場合にサイトカイン産生が観察された。無関係のポリペプチドT017000129はサイトカイン産生を誘導しなかった。
実施例46:リダイレクトされた死滅の間でのT細胞増殖に対するHLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの影響。
ヒトT細胞の増殖に対するHLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドの効果を調べるために、ガンマ線照射(100Gy)MOLM-13細胞を、HLE多特異性ポリペプチドT017000144及びヒト初代T細胞(2×105個細胞/ウェル)と一緒に96ウェル平底マイクロタイタープレート中に播種し(2×104個細胞/ウェル)、SAの非存在において、空気中5×CO2の加湿雰囲気中で、37℃で72時間にわたりインキュベートした。T017000129を陰性対照として置いた。次に、細胞を3H-チミジン(3H-Tdr、New England Nuclear、マサチューセッツ州ボストン、20Ci/mM比放射能)で約18時間にわたりパルスし、ガラス繊維フィルターストリップ上に収集し、次に液体シンチレーション計数によりカウントした。
例示的な結果を図55に示す。
HLE CD123/TCR多特異性ポリペプチドT017000144は用量依存的な様式においてT細胞増殖を誘導した。T細胞増殖は、無関係のポリペプチドT017000129については観察されなかった。
実施例47:健常なヒトPBMCサンプル及び健常なカニクイザルPBMCにおけるHLE CD123/TCR多特異性ポリペプチドによるリダイレクトされた自己T細胞形質細胞様樹状細胞(pDC)及び好塩基球の枯渇。
HLE構築物を、実施例31に記載する通り、SAの非存在においてヒト及びカニクイザル自己PBMCアッセイにおいてさらに評価した。多特異性ポリペプチドによるCD123陽性細胞(pDC:系統陰性、CD123陽性、HLA-DR陽性及び好塩基球:系統陰性、CD123陽性、HLA-DR陰性)の枯渇を5時間のインキュベーション時間後に評価した。
結果を、ヒト及びカニクイザルPBMCについてそれぞれ図56及び図57に示す。
HLE CD123/TCR多特異性ポリペプチドは、リダイレクトされたT細胞によりヒト及びカニクイザルPBMC内のCD123+pDC及び好塩基球を枯渇させることができた。T017000144が最も強力なポリペプチドであった。ポリペプチドT017000142は、1つのTCR構成要素、ALB11、及び1つだけのCD123構成要素で構成され、5時間後にPBMCアッセイにおいて機能性を示さなかった。HLE CD123/TCR多特異性ポリペプチドのヒトカニクイザル交差反応性を自己設定において確認した。
実施例48:健常なヒトPBMCサンプル中のHLE CD123/TCR多特異性ポリペプチドによるリダイレクトされた自己T細胞単球枯渇。
自家ヒトPBMC設定におけるHLE多特異性ポリペプチドによる単球(CD14+細胞)の枯渇を、SAの非存在における24時間のインキュベーション時間後に評価した。アッセイを実施例32に記載する通りに実施した。
結果を図58に示す。
HLE多特異性ポリペプチドによって、リダイレクトされたT細胞によりヒトPBMC内のCD123+単球を枯渇させることができた。T017000144が最も強力なポリペプチドであった。ポリペプチドT017000142は、1つのTCR構成要素、ALB11、及び1つだけのCD123構成要素で構成され、24時間後に自己単球枯渇アッセイにおいて機能性を示した。
実施例49:非ヒト霊長類モデルにおけるインビボでの有効性及び安全性。
非HLE及びHLE多特異性CD123/TCR結合ナノボディのインビボでの有効性及び安全性を、非ヒト霊長類モデルにおいて評価する。
参照化合物で処置した動物を陽性対照として含める。非HLE IRR/TCR結合ポリペプチドでの処置を、多特異性ポリペプチドのCD123標的化部分についての特異性対照として使用する。参照化合物及び非HLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを、カニクイザルでの7日間のNaCl注入「前処置」後に連続静脈内注入を介して投与する。非HLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを、表C-41に従った週1回の用量漸増スキームにおいて、参照化合物に対して等モル用量で4日間オン/3日間オフ注入として4週間にわたり投与する。HLE多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを、表C-41に従った週1回の用量漸増スキームにおける1、2、3、8、15、及び22日目にボーラス静脈内注射を介してカニクイザルに投与する。
血液からのT細胞再分布を、表C-42に記載する通り、フローサイトメトリー及び示差血球数測定を使用し、テスト日-7、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36にT細胞サブセットを測定することによりモニターする。
インビボでの有効性を、表C-43に詳述する通り、フローサイトメトリー及び血液中の示差血球数を使用し、テスト日-7、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36でのPBMC中のCD123+細胞のパーセンテージ及び数の評価により評価する。
安全性を、テスト日-7、d-4、d1(投与後4時間)、d4、d8(投与後4時間)、d11、d15(投与後4時間)、d18、d22(投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36に血清中のサイトカイン(IL-1β、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12(p70)、TNF-α、TNF-β、IFN-γ)の評価により評価する。
PK分析用の血清サンプルを、-7日、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36)に回収する。
ADA分析用の血清サンプルを、-7日、d1(投与前)、d8(投与前)、d15(投与前)、d22(投与前)、d29、及びd36に回収する。
4日目及び25日目に、血液中T細胞を全ての動物から単離し、実施例25に記載する通りに消耗試験においてテストする。
29日目に、剖検をグループ2の動物で実施する。36日目に、剖検を残りの全ての動物で実施する。
実施例50:非ヒト霊長類モデルにおけるインビボでの有効性及び安全性-多特異性CD123/TCR結合ナノボディ、実験結果。
多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドT017000139のインビボでの有効性及び安全性を非ヒト霊長類モデルにおいて評価した。
参照化合物(MGD006、Macrogenics)で処置した動物を陽性対照として含めた。無関係の/TCR結合ポリペプチドT017000129を用いた処置を、多特異性ポリペプチドのCD123標的化部分についての特異性対照として使用した。参照化合物、無関係の/TCR結合ポリペプチド、及び多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを、カニクイザルの7日間のNaCl注入「前処置」後の連続静脈内注入を介して投与した。無関係の/TCR結合ポリペプチド及び多特異性CD123/TCR結合ポリペプチドを、表C-44に従った週1回の用量漸増スキームにおいて、参照化合物に対して等モル用量での4日間オン/3日間オフ注入として4週間にわたり投与した。
血液からのT細胞再分布を、テスト日-7、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36にフローサイトメトリーを使用してT細胞サブセットを測定することによりモニターした。
図59に示すように、参照化合物で処置した陽性対照群において、循環CD4+CD3+及びCD8+CD3+T細胞の数が異なる投与サイクルの間に変動し、枯渇よりもむしろ輸送及び/又は辺縁趨向を示唆した。対照的に、CD123/TCRポリペプチドでの又は無関係の/TCRポリペプチドでの処置は、CD4+CD3+又はCD8+CD3+T細胞数の強い変動をもたらさなかった。
循環CD123+CD14-細胞数を、テスト日-7、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36に血中のフローサイトメトリーを使用してPBMC中のCD123+CD14-細胞の数を測定することによりインビボでの有効性を評価するための薬力学的エンドポイントとして探索した。
結果を図60に示す。CD123+CD14-細胞は参照化合物MGD006(陽性対照)で処置された動物において枯渇したが、有効性の喪失が4回目の投与サイクルに向かって観察された。CD123/TCRポリペプチドでの処置は、最初の投与サイクルから既に血液中のCD123+CD14-細胞の枯渇を起こし、それは4回目及び最後の投与サイクルを通して持続した。無関係の/TCRポリペプチドで処置した動物では、CD123+CD14-細胞の有意な枯渇は観察されなかった。
次に、循環CD4+CD3+T細胞及びCD8+CD3+T細胞でのPD-1の発現を、インビボでのT細胞枯渇を評価するための代用マーカーとして探索した。このために、PD-1発現を、テスト日-7、d-4、d1(投与前+投与後4時間)、d4、d8(投与前+投与後4時間)、d11、d15(投与前+投与後4時間)、d18、d22(投与前+投与後4時間)、d25、d29、d32、及びd36に血中のフローサイトメトリーを使用してPBMC中で測定した。
結果を図61に示す。PD-1発現は、参照化合物MGD006(陽性対照)で処置した動物における大部分のCD4+CD3+T細胞及びCD8+CD3+T細胞で強く増加し、投与終了後のCD4+CD3+T細胞及びCD8+CD3+T細胞のおよそ半分に留まった。対照的に、PD-1発現は、投与サイクルを通してCD123/TCRポリペプチドでの又は無関係の/TCRポリペプチドでの処置時にベースラインのままであった。
安全性を、テスト日-7、d-4、d1(投与後4時間)、d4、d8(投与後4時間)、d11、d15(投与後4時間)、d18、d22(投与後4時間)、及びd25に血清中のサイトカイン(IL-1β、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-10、IL-12(p70)、TNF-α、TNF-β、IFN-γ)の評価により評価した。
以下のサイトカインのレベルはアッセイの検出限界未満のままであった:IL-1β、IL-2、IL-4、IL-5、IL-10、IL-12(p70)、TNF-α、TNF-β、及びIFN-γ。インターロイキン-6は、最初の投与サイクルの開始時に陽性対照群において低濃度で検出された。この増加は一過性のもので、1頭の動物においてだけであった。CD123/TCRポリペプチドで処置した群では、1頭の動物が投与前に検出可能なIL-6濃度を示し、1頭の動物が2回目の投与サイクルの開始時に一過性の小さな増加を示し、操作上のストレスを示唆している。無関係の/TCRポリペプチドで処置した群では、1頭の動物が3回目の投与サイクルにおいてIL-6の一過性の小さな増加を示し、再び、操作上のストレスを示唆している。IL-6測定からの結果を図62に示す。