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JP7294110B2 - 包装材料 - Google Patents

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JP7294110B2 JP2019227566A JP2019227566A JP7294110B2 JP 7294110 B2 JP7294110 B2 JP 7294110B2 JP 2019227566 A JP2019227566 A JP 2019227566A JP 2019227566 A JP2019227566 A JP 2019227566A JP 7294110 B2 JP7294110 B2 JP 7294110B2
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Description

本発明は、食品用包装材料、飲料用包装材料、医薬・医療用包装材料、化学品用包装材料、化粧品用包装材料、トイレタリー用包装材料、工業用包装材料、農業資材用包装材料等の包装材料や、箱型容器、蓋付容器、コップ、盆、皿、蓋などの容器に好適に利用することができるポリスチレン系フィルム状物と、このポリスチレン系フィルム状物を用いてなる包装材料および容器に関する。
現在、ポリスチレン系フィルム状物、例えば、汎用ポリスチレン系樹脂(GPPS)等からなる透明な二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートは、食品包装材料や蓋材として使用されている。また、ゴム変性ポリスチレン系樹脂等の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(HIPS)の未延伸シート、二軸延伸シートは、上記の透明シートと比較し、耐油性や耐衝撃性に優れるため、生鮮、乾物、菓子などの食品を収納する箱型容器本体、蓋付容器、コップ、盆、皿などの蓋無し容器、蓋など(以下、これらを総称して「容器等」と表記する)に使用されている。
また、お茶、ジュース、コーヒー等の飲料の多くは、ペットボトル等の容器に充填された状態で販売されているが、他商品との差別化や商品の視認性向上のために、容器の外側に印刷が施された熱収縮性フィルムが装着されている。この熱収縮性フィルムの素材として、ポリスチレン系樹脂が多く使用されている。
一方、近年では、持続可能な環境や社会を実現するために、これらの包装材料や容器においても、植物由来樹脂や生分解性樹脂の使用が活発となっている。中でも、ポリ乳酸系樹脂は、澱粉の発酵により得られる乳酸を原料とした植物由来樹脂であり、化学工学的に量産可能であり、かつ、透明性、剛性に優れている上に、生分解性である観点から、ますます注目されている。
しかしながら、従来使用されていたポリスチレン系フィルム状物からなる包装材料や容器の構成樹脂を、ポリ乳酸系樹脂に置き換えた場合、包装材料や容器の特性(例えば、耐熱性など)を満たすには不十分な点も多い。そのため、ポリスチレン系樹脂の一部をポリ乳酸系樹脂に代替するべく、ポリスチレン系樹脂にポリ乳酸系樹脂を添加する試みがなされているが、ポリスチレン系樹脂とポリ乳酸系樹脂は非相溶であることから、ポリスチレン系樹脂とポリ乳酸系樹脂の混合樹脂からなるフィルム状物は、分散不良に起因するムラが生じてしまい、このフィルム状物からなる包装材料や容器では内容物が鮮明に見えないという課題がある。
従来、互いに非相溶の樹脂を含む混合樹脂組成物における相溶性を改善するために、相溶化剤を添加する検討がなされている。例えば、特許文献1~3には、ポリスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂との混合樹脂組成物に、相溶化剤としてオキサゾリン基含有樹脂を添加した層を有する熱収縮性フィルムが開示されている。
特開2010-241055号公報 特開2010-264657号公報 特開2011-56736号公報
特許文献1~3に開示されているポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂の混合樹脂組成物におけるポリエステル系樹脂は、テレフタル酸成分を有する芳香族ポリエステル系樹脂のみである。芳香族ポリエステル樹脂は、平均屈折率がポリスチレン系樹脂に近い特性(共に平均屈折率が1.58前後を示す。)を有しているため、ポリスチレン系樹脂と芳香族ポリエステル系樹脂との混合樹脂組成物は、透明性の維持が比較的容易である。
一方で、ポリ乳酸系樹脂の平均屈折率(1.45前後)は、ポリスチレン系樹脂の平均屈折率と大きく乖離しているため、ポリスチレン系樹脂中にポリ乳酸系樹脂を均一に分散させても、両者の平均屈折率差により、得られるフィルム状物の透明性は、ポリスチレン系樹脂単体のフィルム状物と比較して著しく低下するという課題が残っていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ポリスチレン系樹脂とポリ乳酸系樹脂の分散ムラを抑制し、かつ、高い透明性を有するフィルム状物を提供することを目的とする。本発明はまた、該フィルム状物を用いてなる包装材料と容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、上記従来技術の課題を解決し得るフィルム状物を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下を要旨とする。
[1] ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分として含む層を少なくとも1層有するポリスチレン系フィルム状物であって、下記a)およびb)を満たすポリスチレン系フィルム状物。
a)前記混合樹脂組成物を100質量%としたときの混合比が、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=50質量%~98質量%/1質量%~30質量%/1質量%~20質量%
b)前記オキサゾリン基含有樹脂(C)を100質量%としたとき、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上
[2] 前記オキサゾリン基含有樹脂(C)の重量平均分子量が、5,000以上、300,000以下である、[1]に記載のポリスチレン系フィルム状物。
[3] 前記ポリスチレン系樹脂(A)が、スチレン系単量体(a)と下記単量体(b)との共重合体を少なくとも1種含む、[1]または[2]に記載のポリスチレン系フィルム状物。
単量体(b):ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、および1,3-ヘキサジエンから選ばれる少なくとも1種のジエン系炭化水素である単量体、該ジエン系炭化水素の部分的水素添加された単量体、或いは、該ジエン系炭化水素の全部水素添加された単量体
[4] 前記ポリスチレン系樹脂(A)が、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体(SBS)を含む、[1]~[3]のいずれかに記載のポリスチレン系フィルム状物。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載のポリスチレン系フィルム状物を用いてなる包装材料。
[6] [1]~[4]のいずれかに記載のポリスチレン系フィルム状物を用いてなる容器。
本発明のポリスチレン系フィルム状物によれば、ポリスチレン系樹脂とポリ乳酸系樹脂とを均一に分散させて分散ムラを抑制し、かつ、高い透明性を有するフィルム状物を得ることができる。このため、本発明のポリスチレン系フィルム状物は、食品用包装材料、飲料用包装材料、医薬・医療用包装材料、化学品用包装材料、化粧品用包装材料、トイレタリー用包装材料、工業用包装材料、農業資材用包装材料等の包装材料や、箱型容器、蓋付容器、コップ、盆、皿、蓋などの容器に好適に利用することができる。
実施例2で得られたフィルム状物のTEM観察写真である。 比較例4で得られたフィルム状物のTEM観察写真である。 比較例6で得られたフィルム状物のTEM観察写真である。
以下、本発明の実施形態の一例としての本発明のポリスチレン系フィルム状物、包装材料、および容器について説明する。ただし、本発明の範囲は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「主成分」とは、各層を構成する成分の合計を100質量%したとき、50質量%以上を占める成分であることを示し、この割合は60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
また、「X~Y」(X、Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」および「好ましくはYより小さい」の意を包含するものである。
また、本明細書における数値範囲の上限値および下限値は、本発明が特定する数値範囲内から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の均等範囲に包含するものとする。
[ポリスチレン系フィルム状物]
本発明のポリスチレン系フィルム状物(以下、「本発明のフィルム状物」と称す場合がある。)は、ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分として含む層を少なくとも1層有し、下記a)およびb)を満たすポリスチレン系フィルム状物である。
a)前記混合樹脂組成物を100質量%としたときの混合比が、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=50質量%~98質量%/1質量%~30質量%/1質量%~20質量%
b)前記オキサゾリン基含有樹脂(C)を100質量%としたとき、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上
ここで、「フィルム状物」とは、薄いフィルム(厚さ0.1μm~200μm程度)から、シート(厚さ200μm~1000μm程度)、厚いプレート(厚さ1mm~3mm程度)の平面形状物であって、上述の厚さに対し、長さ方向(もしくはMDともいう)、および、幅方向(もしくはTDともいう)が大きい平面形状物を示す。該フィルム状物は延伸や圧延処理などの配向付与処理や、エンボス加工やコロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。また、インフレーション成形などの成形によって得られるチューブ状の形態を有していてもよい。さらには、該フィルム状物をコアなどに巻き付けたフィルムロールなども、本発明における「フィルム状物」に含まれる。
また、以下において、樹脂成分中の単量体に由来する構成単位の含有量を単に「単量体含有量」と称す。例えば、ポリスチレン系樹脂(A)中のスチレン含有量とはポリスチレン系樹脂(A)中のスチレンに由来する構成単位の含有量をさす。
<ポリスチレン系樹脂(A)>
本発明におけるポリスチレン系樹脂(A)とは、スチレン系単量体(a)を主たる単量体成分とした樹脂であり、通常、スチレン系単量体(a)を樹脂中に50質量%以上100質量%以下含有する。このポリスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体(a)の単独重合体でもよく、スチレン系単量体(a)を主たる単量体成分とし、かつ、他の単量体を含有する共重合体であってもよい。
前記ポリスチレン系樹脂(A)が共重合体である場合、スチレン系単量体(a)を主たる単量体成分とすれば、上述の他の単量体成分を2種以上含有する多元共重合体でもよい。また、共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれの共重合形態であってもよい。
また、前記ポリスチレン系樹脂(A)は、線状ポリスチレン系樹脂であってもよく、多分岐状ポリスチレン系樹脂であってもよい。
本発明のフィルム状物において、ポリスチレン系樹脂(A)は、1種類であってもよく、単量体成分の種類や組成比、物性等の異なるものの2種類以上を混合して用いてもよい。
前記スチレン系単量体(a)としては、スチレンおよびその誘導体が挙げられる。例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン等のアルキルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン等のハロゲン化スチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレン等が挙げられる。
中でも、耐熱性と加工性の観点から、スチレン、α-メチルスチレンを用いることが好ましく、スチレンが特に好ましい。
また、共重合体に用いられる他の単量体の例を挙げると、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリルや、ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、等のジエン系炭化水素、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン等のα-オレフィン等が挙げられる。
本発明のフィルム状物を容器として用いる場合は、剛性と加工性の観点から、前記ポリスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体(a)がスチレンであることが好ましく、スチレンを樹脂中に100質量%含有する単独重合体(汎用ポリスチレン、GPPS)であることが好ましい。また、GPPSよりも耐熱性が求められる用途に用いる場合、前記ポリスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体(a)がスチレンであることが好ましく、スチレン系樹脂(A)に用いられる他の単量体として、α-メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸、アクリロニトリルから選ばれる少なくとも1種の単量体を含むことが好ましく、α-メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体を含むことがより好ましく、(メタ)アクリル酸を含むことが特に好ましい。
他の単量体としての(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2-クロロエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5-テトラヒドロキシペンチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸エチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸フェニルアミノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが挙げられる。
中でも、共重合体の脱水反応抑制や機械強度の向上、耐光性、表面硬度などの観点から、共重合体に用いられる他の単量体として、(メタ)アクリル酸メチルを用いることが好ましい。
本発明のフィルム状物を容器として用いる場合は、剛性と耐衝撃性の観点から、前記ポリスチレン系樹脂(A)として、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂も好適に用いることができる。前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂としては、以下に説明するゴム成分に対して、以下に説明するスチレン系単量体をグラフト重合したもの(以下、「グラフト型HIPS」と表記する場合がある)を用いることができる。グラフト型HIPSは、例えば、ゴム成分をスチレン系単量体に溶解した後、ゴム成分にスチレン系単量体をグラフト重合して形成することができ、得られる重合体は、ゴム成分がポリスチレン内に分散したサラミ構造を形成することが好ましい。サラミ構造内においては、ゴム成分とサラミ外のポリスチレンの一部とは結合している。
また、前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂としては、以下に説明するスチレン系単量体を重合してなるポリスチレンと、以下に説明するゴム成分とを、混練して得られるもの(以下、「ブレンド型HIPS」と表記する場合がある)を用いることもできる。この場合のポリスチレンは、スチレン系単量体を塊状重合又は懸濁重合して得ることができる。また、混練方法としては、一軸又は多軸押出機またはバンバリーミキサーなどの汎用混練機を用いた加熱混練を採用することができる。
前記グラフト型HIPSは、ゴム成分の存在下、少なくともスチレン系単量体を重合することにより得ることができる。ゴム成分としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合体、ブタジエンと他の共重合性単量体とのランダムまたはブロックポリマーなどを挙げることができる。ブタジエンと共重合可能な単量体としては、スチレン、α-メチルスチレンなどのビニル芳香族化合物、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸類およびこれらのエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルシアン化合物を挙げることができる。
また、これらのゴム成分は、単独でもまたは2種類以上を組み合わせたものであってもよい。前記ゴム成分のうち好ましいのは、ジエン系ゴムであり、特に好ましいのは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ランダムまたはブロック体のスチレン-ブタジエン共重合体である。このスチレン-ブタジエン共重合体におけるスチレン含有量は、好ましくは10質量%~50質量%であり、より好ましくは10質量%~30質量%である。ゴム成分は、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂としたときの熱安定性、およびリサイクル性の点から、シス1,4構造が90モル%以上の高シスポリブタジエンが特に好ましい。
グラフト重合されるスチレン系単量体としては、スチレン、例えば、o-、m-、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、p-t-ブチルスチレン等のアルキルスチレン、例えば、α-メチルスチレン、α-エチルスチレン等のα-アルキルスチレンなどのビニル芳香族化合物が挙げられる。これらのスチレン系単量体は、単独または2種類以上を組み合わせることができる。中でもスチレンが好ましい。
本発明における耐衝撃性ポリスチレン系樹脂に含まれるゴム成分中のジエン含有量は、2.0質量%~12.0質量%が好ましい。また、ゴム成分中のジエン含有量は3.0質量%~12.0質量%であることがより好ましく、4.0質量%~12.0質量%であることがさらに好ましい。
ゴム成分中のジエン含有量が2.0質量%以上であると、熱成形時の高速成形性が向上するとともに、前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の耐衝撃性や引き裂き強度が向上しやすいため好ましい。また、ゴム成分中のジエン含有量が12.0質量%以下であると、前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の剛性を維持しやすいため好ましい。
ゴム成分中のジエン含有量は、一塩化ヨウ素、ヨウ化カリウムおよびチオ硫酸ナトリウム標準液を用いた電位差滴定で測定できる。分析方法は、例えば、日本分析化学会高分子分析研究懇談会編、「新版 高分子分析ハンドブック」、紀伊國屋書店(1995年度版)、P.659の「(3)ゴム含量」に記載されており、この方法で測定することができる。
前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂に含まれるゴム成分の平均粒子径は、制限がないが、好ましいのは0.5μm~10.0μmである。平均粒子径を上記範囲にすることで、前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の耐衝撃性や引き裂き強度が向上しやすいため好ましい。前記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂に含まれるゴム成分の平均粒子径は、1.0μm~8.0μmであることがより好ましく、2.0μm~6.0μmであることがさらに好ましい。
ゴム成分の平均粒子径は、超薄切片法により透過型電子顕微鏡を用いて10000倍の拡大写真を撮影し、撮影されたゴム成分の粒子約1000個の粒子径を測定して、次式すなわち、ゴム平均粒子径[μm]=(ΣniDi)/(ΣniDi)、により算出できる。なお、この式において、niは粒子径がDiであるゴム粒子の個数を示す。また、上記ゴム成分の粒子は完全な円形ではないので、長径と短径を測定し、算術平均して粒子径を算出することができる。
本発明のフィルム状物を包装材料として用いる場合は、適度な剛性と柔軟性を付与する観点から、前記ポリスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体(a)がスチレンであることが好ましい。スチレン系樹脂(A)に用いられる他の単量体としては、下記単量体(b)が挙げられる。
単量体(b):ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、および1,3-ヘキサジエンから選ばれる少なくとも1種のジエン系炭化水素である単量体、該ジエン系炭化水素の部分的水素添加された単量体、或いは、該ジエン系炭化水素の全部水素添加された単量体
包装資材に熱収縮性を付与する場合、上述した単量体(b)の中でもブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
本発明のフィルム状物を包装材料として用いる場合に、好適に用いられる前記ポリスチレン系樹脂(A)としては、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体(SBS)が挙げられる。包装材料に求められるフィルム状物の剛性と柔軟性を両立する観点から、SBSは、スチレン/ブタジエンの質量%比が(95~60)/(5~40)程度であることが好ましく、(93~60)/(7~40)であることがより好ましく、(90~60)/(10~40)程度であることがさらに好ましい。
さらに、成形加工時の溶融流動性とフィルム状物の寸法精度の観点から、SBSのメルトフローレート(MFR)測定値(測定条件:温度200℃、荷重49N)は、2g/10分以上、好ましくは3g/10分以上であり、かつ15g/10分以下、好ましくは10g/10分以下、さらに好ましくは8g/10分以下であることが望ましい。
また、本発明のフィルム状物を包装材料として用いる場合に、前記ポリスチレン系樹脂(A)としては、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレン共重合体(SIBS)、スチレン-イソプレン-ブタジエンブロック共重合体(SIBS)も好適に用いられる。
SIBSにおいて、スチレン/イソプレン/ブタジエンの質量%比は、(60~90)/(5~40)/(5~30)であることが好ましく、(60~85)/(10~30)/(5~25)であることがより好ましく、(60~80)/(10~25)/(5~20)であることがさらに好ましい。
上記範囲よりもブタジエン含有量が多くイソプレン含有量が少ないと、押出機内部等で加熱されたブタジエンが架橋反応を起こして、ゲル状物が増す場合がある。一方、上記範囲よりもブタジエン含有量が少なくイソプレン含有量が多いと、ブタジエンの架橋反応が抑制され、ゲル状物が抑制される場合がある。
さらに、SIBSのメルトフローレート(MFR)測定値(測定条件:温度200℃、荷重49N)は、2g/10分以上、好ましくは3g/10分以上であり、かつ15g/10分以下、好ましくは10g/10分以下、さらに好ましくは8g/10分以下であることが望ましい。
前記ポリスチレン系樹脂(A)の分子量は、重量平均分子量(Mw)が100,000以上、好ましくは150,000以上であり、かつ1,000,000以下、好ましくは800,000以下、さらに好ましくは600,000以下であることが望ましい。前記ポリスチレン系樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)が100,000以上であれば、フィルムの劣化が生じるような欠点もなく好ましい。さらに、前記ポリスチレン系樹脂(A)の分子量が1,000,000以下であれば、流動特性を調整する必要がなく、押出性が低下するなどの欠点もないため好ましい。ポリスチレン系樹脂(A)の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」と称する)により測定することができる。
<ポリ乳酸系樹脂(B)>
本発明で使用されるポリ乳酸系樹脂(B)は、D-乳酸または/およびL-乳酸を主たる単量体成分とした樹脂であり、D-乳酸または/およびL-乳酸を樹脂中に50質量%以上、100質量%以下含有する。D-乳酸、L-乳酸を樹脂中に100質量%含有する場合、構造単位がD-乳酸であるポリ(D-乳酸)、構造単位がL-乳酸であるポリ(L-乳酸)、さらにはL-乳酸とD-乳酸の共重合体であるポリ(DL-乳酸)がある。また、D-乳酸とL-乳酸との共重合比の異なる複数のポリ乳酸系樹脂を用いることもできる。
上記L-乳酸とD-乳酸との共重合体は、D-乳酸とL-乳酸との共重合質量%比(D-乳酸/L-乳酸、以下「D/L比」と略する。)が(0.1~15)/(99.9~85)、または、(99.9~85)/(0.1~15)であることが好ましい。
D-乳酸の共重合質量%比が99.9より高い場合、もしくは、0.1未満の場合には、高い融点と結晶性を有するため、ポリスチレン系樹脂(A)との溶融混合の成形温度を上げる必要が生じたり、フィルム状物の結晶化を抑えるために過冷却を行う必要が生じたりするため好ましくない。一方、D-乳酸の共重合質量%比が85未満の場合、もしくは、15より高い場合は、結晶性がほぼ完全になくなってしまうため、ポリスチレン系樹脂(A)との溶融混合において、ポリ乳酸系樹脂(B)の粘度が過度に低下したり、分解が促進されたりする恐れがあるため好ましくない。
また、上記ポリ乳酸系樹脂(B)は、D-乳酸または/およびL-乳酸を主たる単量体成分とした樹脂であり、D-乳酸または/およびL-乳酸を樹脂中に50質量%以上100質量%以下を含有すれば、他の単量体を含有する共重合体であってもよい。他の単量体成分として、乳酸以外のα-ヒドロキシカルボン酸、テレフタル酸等の非脂肪族ジカルボン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等の非脂肪族ジオール、およびエチレングリコール等の脂肪族ジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。また、分子量増大を目的として、少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物等を使用することもできる。
乳酸以外のα-ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、3-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ酪酸、2-ヒドロキシ-n-酪酸、2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸、2-ヒドロキシ-3-メチル酪酸、2-メチル乳酸、2-ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
また、前記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられ、前記脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール,1,4-シクロへキサンジメタノール等が挙げられる。
乳酸と、乳酸以外のα-ヒドロキシカルボン酸、ジオール、またはジカルボン酸との共重合体の共重合質量%比[乳酸/(乳酸以外のα-ヒドロキシカルボン酸、ジオール、またはジカルボン酸)]は、(100~50)/(0~50)であることが好ましく、(100~60)/(0~40)であることがより好ましく、(100~70)/(0~30)であることがさらに好ましい。共重合質量%比が上記範囲内であれば、剛性、透明性、耐衝撃性などの物性バランスの良好なフィルム状物を得ることができる。また、これらの共重合体の構造としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体が挙げられ、いずれの構造でもよい。
上記ポリ乳酸系樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、20,000以上が好ましく、40,000以上がより好ましく、60,000以上がさらに好ましい。また、800,000以下が好ましく、600,000以下がより好ましく、400,000以下がさらに好ましい。重量平均分子量が20,000以上であれば、適度な樹脂凝集力が得られ、フィルム状物の強伸度が不足したり、脆化したりすることを抑えることができる。一方、重量平均分子量が800,000以下であれば、溶融粘度を下げることができ、製造、生産性向上の観点から好ましい。ここで、ポリ乳酸系樹脂(B)の重量平均分子量はGPCにてクロロホルムに溶解して測定した結果をポリスチレン(PS)換算で示したものである。
上記ポリ乳酸系樹脂(B)の重合法としては、縮合重合法、開環重合法など、公知の方法を採用することも可能である。例えば縮合重合法であれば、D-乳酸、L-乳酸、または、これらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。また、開環重合法では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤などを用いながら、所定の触媒の存在下で開環重合することにより任意の組成を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。上記ラクチドには、L-乳酸の二量体であるDL-ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより、任意の組成、結晶性を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。
<オキサゾリン基含有樹脂(C)>
本発明のフィルム状物に用いられるオキサゾリン基含有樹脂(C)は、構造中に2-イソプロペニル-2-オキサゾリン単量体成分を有する樹脂である。
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン単量体成分は、側鎖にオキサゾリン基を有することから、ポリ乳酸系樹脂(B)と高い反応性を示すとともに、反応機構が付加反応であることから水や二酸化炭素等の反応副生成物が発生しないため、フィルム状物において気泡や樹脂分解の促進を起こしにくい。
そのため、前記ポリスチレン系樹脂(A)と前記ポリ乳酸系樹脂(B)を含む混合樹脂組成物に更にオキサゾリン基含有樹脂(C)を含むことにより、オキサゾリン基含有樹脂(C)がポリスチレン系樹脂(A)のマトリックス中に、ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインを均一に分散させる相溶化剤として働き、フィルム状物の分散不良を抑制することが可能となる。
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン単量体成分による上記効果を得る上で、本発明で用いるオキサゾリン基含有樹脂(C)100質量%に含まれる2-イソプロペニル-2-オキサゾリン単量体成分の含有量(2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量)が4質量%以上であることが、本発明において最も重要となる。前記オキサゾリン基含有樹脂(C)100質量%に含まれる2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量は5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量の上限に制約はなく、100質量%でもよいが、成形加工時の熱安定性の観点から80質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
上述したように、前記オキサゾリン基含有樹脂(C)は、ポリスチレン系樹脂(A)のマトリックス中に、ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインを均一に分散させる相溶化剤として機能する。ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインを均一に分散させることで、フィルム状物の分散ムラを抑制し、フィルム状物からなる包装材料や容器における内容物が鮮明に映るようにすることが可能となるが、一方で、ポリスチレン系樹脂(A)の平均屈折率が1.58前後であるのに対し、ポリ乳酸系樹脂(B)の平均屈折率は1.45前後であるため、ポリスチレン系樹脂(A)中にポリ乳酸系樹脂(B)を均一分散させても、両者の平均屈折率が大きく乖離しているため、得られるフィルム状物の透明性は低下する。
ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)の平均屈折率は、それぞれの樹脂の単量体骨格に起因するため、フィルム状物の透明性を向上させるには、ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインサイズを可視光の波長オーダー以下に分散させることが重要となる。このドメインサイズの低減の観点からも、前記オキサゾリン基含有樹脂(C)100質量%に含まれる2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上であることが、本発明において最も重要となる。2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上であることにより、ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインサイズを小さくすることができ、フィルム状物の透明性を向上させることができる。
また、前記オキサゾリン基含有樹脂(C)の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましく、15,000以上がさらに好ましい。また、300,000以下が好ましく、200,000以下がより好ましく、150,000以下がさらに好ましい。重量平均分子量が5,000以上であれば、フィルム状物の強度低下を抑制することができる。一方、重量平均分子量が300,000以下であれば、相溶化剤として機能するにあたり、溶融混合時の高分子鎖の運動性を上げることができ、ポリ乳酸系樹脂(B)との反応を促進することができるため好ましい。ここで、オキサゾリン基含有樹脂(C)の重量平均分子量は、GPCにてクロロホルムに溶解して測定した結果をポリスチレン(PS)換算で示した値である。
本発明で用いるオキサゾリン基含有樹脂(C)において、樹脂を構成する2-イソプロペニル-2-オキサゾリン単量体成分以外の単量体に関しては、特に限定されるものではないが、ポリスチレン系樹脂(A)との相溶性の観点から、上述したスチレン系単量体(a)を用いることが好ましく、特にスチレンを用いることが好ましい。
本発明のフィルム状物において、オキサゾリン基含有樹脂(C)は、1種類であってもよく、単量体成分の種類や組成比、物性等の異なるものの2種類以上を混合して用いてもよい。
<各樹脂の含有割合>
本発明のフィルム状物は、ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、オキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物の混合比が、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=50質量%~98質量%/1質量%~30質量%/1質量%~20質量%(ただし、ポリスチレン系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とオキサゾリン基含有樹脂(C)との合計を100質量%とする。)であることが重要となる。
この混合比は、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=60質量%~98質量%/1質量%~25質量%/1質量%~15質量%であることが好ましく、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=75質量%~98質量%/1質量%~20質量%/1質量%~15質量%であることがより好ましく、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=80質量%~98質量%/1質量%~15質量%/1質量%~15質量%であることがさらに好ましい。
本発明のフィルム状物を包装材料、または容器に用いる場合、それぞれの用途に求められる剛性、耐熱性、柔軟性などの基本的な物性を維持するために、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、前記ポリスチレン系樹脂(A)が50質量%~98質量%であることが重要となる。
一方、植物由来樹脂かつ生分解性樹脂であるポリ乳酸系樹脂(B)を使用し、フィルム状物のバイオマス度を向上されるためには、混合樹脂組成物において、ポリ乳酸系樹脂(B)の混合比率を上げることが好ましいが、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、ポリ乳酸系樹脂(B)が30質量%を超えると分散不良の抑制が困難となる。そのため、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、ポリ乳酸系樹脂(B)は1質量%~30質量%が重要となる。
さらに、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、オキサゾリン基含有樹脂(C)が1質量%未満の場合、ポリ乳酸系樹脂(B)の分散不良が発生し、フィルム状物に分散ムラが発生する。一方、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、オキサゾリン基含有樹脂(C)が20質量%を超える場合、フィルム状物の機械強度が低下し、包装材料としたときのフィルム状物が裂けやすくなったり、容器としたときのフィルム状物が割れやすくなったりする不具合が生じやすいため好ましくない。そのため、前記混合樹脂組成物100質量%に対し、オキサゾリン基含有樹脂(C)が1質量%~20質量%であることが重要となる。
ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の含有割合を上述の範囲に調整することにより、ポリスチレン系樹脂(A)のマトリックス中に、バイオマス度向上のためのポリ乳酸系樹脂(B)のドメインを均一に分散させた上で、機械強度、剛性、耐熱性、柔軟性などの基本的な物性に優れ、更には透明性にも優れたフィルム状物とすることができる。
<その他の成分>
本発明のフィルム状物は、ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分としてなる層を少なくとも1層有するフィルム状物である。前記混合樹脂組成物を主成分としてなる層においては、本発明の効果を損なわない範囲において、主成分となる前記混合樹脂組成物以外の他の樹脂や熱可塑性エラストマーを含有することを許容することができる。
他の樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂(B)以外のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミドビスマレイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、アラミド系樹脂等が挙げられる。
また、熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、動的加硫系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーや、アクリル系熱可塑性エラストマー、乳酸系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、アイオノマー、および、これらのブレンドやアロイ、変性物、動的架橋物、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、コアシェル型多層構造ゴムなどが挙げられる。
また、前記混合樹脂組成物を主成分としてなる層には、前述した成分のほか、本発明の効果を著しく阻害しない範囲内で、一般に樹脂組成物に配合される添加剤を適宜添加することができる。前記添加剤としては、成形加工性、生産性および積層フィルムの諸物性を改良・調整する目的で添加される、耳などのトリミングロス等から発生するリサイクル樹脂や、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、着色剤などの添加剤が挙げられる。
<層構成>
本発明のフィルム状物は、ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分としてなる層(以下、(I)層という)を少なくとも1層有する。
本発明のフィルム状物は、(I)層単層であってもよく、(I)層/(II)層の2種2層構成や、(I)層/(II)層/(I)層、(II)層/(I)層/(II)層の2種3層構成、(I)層/(II)層/(III)層、(II)層/(I)層/(III)層の3種3層構成、および、(II)層/(III)層/(I)層/(III)層/(II)層、(I)層/(III)層/(II)層/(III)層/(I)層、(II)層/(I)層/(III)層/(I)層/(II)層といった3種5層構成などの構成を採用することができ、層数や、複層構成の場合の上記(II)層、(III)層、更にはその他の層((IV)層、(V)層、(VI)層など)の種類に制限はない。
本発明のフィルム状物が複層構成の場合、各層は、共押出によって積層フィルムとしてもよいし、別工程で得たフィルムをプレスやラミネートなどにより積層してもよい。また、上述したその他の層としては、不織布、紙、金属などを積層してもよい。
<厚さ>
本発明のフィルム状物において、ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分とする(I)層の厚さは、本発明のフィルム状物が単層フィルムであるか積層フィルムであるかによって異なり、また、本発明のフィルム状物の用途によっても異なるが、通常0.1μm以上3000μm以下、好ましくは1μm以上1000μm以下、より好ましくは10μm以上500μm以下である。
<フィルム状物の製造方法>
本発明のフィルム状物は、従来公知の製造方法において条件を適宜変更して製造することができ、特に製造方法が限定されるものではない。また、本発明のフィルム状物は平面状、チューブ状の何れであってもよいが、生産性(原反フィルムの幅方向に製品として数丁取りが可能)や二次加工性の観点から、平面状の形態であることが好ましい。
平面状フィルムの製造方法としては、例えば、押出機を用いて当該押出層で使用する樹脂または樹脂組成物を溶融して、Tダイから押出し又は共押出しし、チルドロールで冷却固化してフィルム状物を得る方法が例示できる。また、得られたフィルム状物を縦方向にロール延伸、横方向にテンター延伸をし、その後、アニール、冷却、必要に応じてコロナ放電処理等を経る工程により、1軸又は2軸方向に延伸されたフィルム状物を製造する方法が例示できる。
また、インフレーション法やチューブラ法により製造したフィルムを切り開いてフィルム状物を製造する方法も適用できる。
また、本発明のフィルム状物は、積層構成であっても良いため、各層を構成する樹脂を別々にフィルム状にした後にプレス法やロールニップ法などを用いて積層して逐次的に作製することもできる。
前記フィルム状物は、冷却ロール、空気、水等で冷却された後、熱風、温水、赤外線等の適当な方法で再加熱され、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラ延伸法、長間隔延伸法などにより、同時もしくは逐次に1軸又は2軸延伸されることが好ましい。2軸延伸では、MDとTDの延伸は同時に行われてもよいが、いずれか一方を先に行う逐次2軸延伸が効果的であり、その順序はMDおよびTDのどちらが先でもよい。延伸温度は、フィルム状物を構成する樹脂の軟化温度やフィルム状物に要求される用途によって変える必要があるが、概ね60℃以上、好ましくは70℃以上であって、130℃以下、好ましくは120℃以下の範囲で制御される。主収縮方向(好ましくはTD)の延伸倍率は、フィルム構成成分、延伸手段、延伸温度、目的の製品形態に応じて2倍以上、好ましくは3倍以上、さらに好ましくは4倍以上であって、7倍以下、好ましくは6倍以下の範囲で適宜決定される。また、1軸延伸にするか2軸延伸にするかは目的の製品の用途によって決定される。
<透明性>
本発明のフィルム状物の透明性はJIS K7105に準拠して測定されたヘイズ値により評価され、ヘイズ値は50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、30%以下がさらに好ましく、15%以下であることが最も好ましい。ヘイズ値が50%以下であれば、フィルム状物を包装材料や容器に使用した時の内容物の視認性に優れる。
[包装材料]
本発明のフィルム状物は、食品用包装材料、飲料用包装材料、医薬・医療用包装材料、化学品用包装材料、化粧品用包装材料、トイレタリー用包装材料、工業用包装材料、農業資材用包装材料等の包装材料や、箱型容器、蓋付容器、コップ、盆、皿、蓋などの容器に好適に利用することができる。
以下に本発明の内容を実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
なお、本明細書中に表示されるフィルム状物についての種々の測定値および評価は以下のようにして行った。
(1)視認性(分散ムラ)確認
実施例、比較例で採取したフィルム状物を通して、目視にて風景を確認した時の視認性を下記判断基準にて判断した。
○:フィルム状物に分散ムラが見られず、風景の輪郭が明瞭に見える。
△:フィルム状物に分散ムラが見られ、風景の輪郭が若干ぼやけて見える。
×:フィルム状物に分散ムラが多く見られ、風景の輪郭がぼやけて見える。
(2)ヘイズ値測定
JIS K7136に準拠して、実施例、比較例で採取したフィルム状物のヘイズ値を測定した。
(3)透過型電子顕微鏡(TEM)による分散性確認
実施例2、比較例4、6で得られたフィルム状物の厚み方向の断面を切削し、透過型電子顕微鏡(TEM)により、ポリ乳酸系樹脂(B)の分散性を確認した。
各実施例、比較例で使用した原材料は、下記の通りである。
<ポリスチレン系樹脂(A)>
・スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体(以下「A-1」と略する。)
スチレン含有量:83質量%
ブタジエン含有量:17質量%
メルトフローレート(MFR):5.5g/10分(測定条件:温度200℃、荷重49N)
重量平均分子量(Mw):248,000
<ポリ乳酸系樹脂(B)>
・ポリ(DL-乳酸)(以下「B-1」と略する。)
商品名:Ingeo4060D(NatureWorks社製)
D/L比:12質量%/88質量%
重量平均分子量(Mw):220,000
<オキサゾリン基含有樹脂(C)>
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-1」と略する。)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:6質量%
重量平均分子量(Mw):40,000
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-2」と略する。)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:30質量%
重量平均分子量(Mw):20,000
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-3」と略する。)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:3質量%
重量平均分子量(Mw):30,000
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-4」と略する。)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:3質量%
重量平均分子量(Mw):70,000
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-5」と略する。)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:3質量%
重量平均分子量(Mw):110,000
・スチレン/2-イソプロペニル-2-オキサゾリン共重合体(以下「C-6」と略する。)
商品名:エポクロスRPS-1005(日本触媒社製)
2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量:3質量%
重量平均分子量(Mw):160,000
<オキサゾリン基以外の反応基を有する樹脂(無水マレイン酸基含有樹脂)>
・無水マレイン酸変性スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体(以下、「D-1」という。)
商品名:ダイナロン8660P(JSR社製)
スチレン含有量:25質量%
<実施例1>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-1」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。
<実施例2>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-2」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。また、得られたフィルム状物のTEM観察写真を図1に示す。
<比較例1>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-3」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。
<比較例2>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-4」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。
<比較例3>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-5」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。
<比較例4>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基含有樹脂「C-6」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。また、得られたフィルム状物のTEM観察写真を図2に示す。
<比較例5>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」90質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%、オキサゾリン基ではない反応基を有する無水マレイン酸基含有樹脂「D-1」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。
<比較例6>
表1に示すように、ポリスチレン系樹脂「A-1」95質量%、ポリ乳酸系樹脂「B-1」5質量%を、設定温度を200℃とした2軸押出機に導入し、溶融混練を行い、溶融樹脂をTダイ(口金)からキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚さ50μmのフィルム状物を得た。得られたフィルム状物の視認性評価結果とヘイズの測定結果を表1に纏める。また、得られたフィルム状物のTEM観察写真を図3に示す。
Figure 0007294110000001
表1より実施例1、2で得られた本発明のフィルム状物は、比較例1~6のフィルム状物と比較して、高い透明性を有するフィルムであることが分かる。また、実施例2で得られた本発明のフィルム状物は、図1のTEM観察写真より、ポリ乳酸系樹脂(B)がナノオーダーで均一分散されていることが分かる。このことからも、本発明が規定するオキサゾリン含有樹脂(C)に含まれる2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上であることにより、得られたフィルム状物の分散ムラの抑制と透明性を両立することができることが明らかになった。
一方、比較例1~4は、オキサゾリン含有樹脂(C)に含まれる2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が本発明の規定する範囲を逸脱しているため、分散性向上にはある程度寄与するものの、得られるフィルム状物の透明性は低いものであった。これは、図2に示す比較例4で得られたフィルム状物のTEM観察写真からも分かるように、1μm程度のポリ乳酸系樹脂(B)のドメインが確認されることにより、ポリスチレン系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)との屈折率差により透明性が低下する結果となったことによる。
また、比較例5では、オキサゾリン基と異なる反応基を有する樹脂を用いているため、分散ムラの抑制には不十分であり、得られるフィルム状物の透明性も不十分であった。
さらに、比較例6では、相溶化剤を用いていないため、分散ムラや透明性は著しく低下していた。これは、図3に示す比較例6で得られたフィルム状物のTEM観察写真からも分かるように、ポリ乳酸系樹脂(B)のドメインが粗大な状態で存在するとともに、マトリックス中に均一に分散していないことに起因する。
以上、現時点において、最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うフィルム状物もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明のフィルム状物は、ポリスチレン系樹脂とポリ乳酸系樹脂の均一分散性に優れ、高い透明性を有するため、食品用包装材料、飲料用包装材料、医薬・医療用包装材料、化学品用包装材料、化粧品用包装材料、トイレタリー用包装材料、工業用包装材料、農業資材用包装材料等の包装材料や、箱型容器、蓋付容器、コップ、盆、皿、蓋などの容器に好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. ポリスチレン系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、およびオキサゾリン基含有樹脂(C)の混合樹脂組成物を主成分として含む層を少なくとも1層有するポリスチレン系フィルム状物であって、下記a)およびb)を満たすポリスチレン系フィルム状物を用いてなる包装材料。
    a)前記混合樹脂組成物を100質量%としたときの混合比が、ポリスチレン系樹脂(A)/ポリ乳酸系樹脂(B)/オキサゾリン基含有樹脂(C)=50質量%~98質量%/1質量%~30質量%/1質量%~20質量%
    b)前記オキサゾリン基含有樹脂(C)を100質量%としたとき、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン含有量が4質量%以上
  2. 前記オキサゾリン基含有樹脂(C)の重量平均分子量が、5,000以上、300,000以下である、請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記ポリスチレン系樹脂(A)が、スチレン系単量体(a)と下記単量体(b)との共重合体を少なくとも1種含む、請求項1または請求項2に記載の包装材料。
    単量体(b):ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、および1,3-ヘキサジエンから選ばれる少なくとも1種のジエン系炭化水素である単量体、該ジエン系炭化水素の部分的水素添加された単量体、或いは、該ジエン系炭化水素の全部水素添加された単量体
  4. 前記ポリスチレン系樹脂(A)が、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体(SBS)を含む、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の包装材料。
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