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JP7272471B2 - 鋼板 - Google Patents

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JP7272471B2 JP2021576659A JP2021576659A JP7272471B2 JP 7272471 B2 JP7272471 B2 JP 7272471B2 JP 2021576659 A JP2021576659 A JP 2021576659A JP 2021576659 A JP2021576659 A JP 2021576659A JP 7272471 B2 JP7272471 B2 JP 7272471B2
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Description

本発明は、船舶や建築・土木等の分野における各種鋼構造物に使用される鋼材に関わり、特に溶接入熱量が20.0kJ/mmを超える大入熱溶接を施した場合においても優れた溶接熱影響部靭性を有する鋼板に関する。
鋼材の高強度化、厚肉化に伴い溶接施工に、サブマージアーク溶接、エレクトロガス溶接およびエレクトロスラグ溶接など生産能率に優れる大入熱溶接の適用要望が増加している。大入熱溶接された溶接熱影響部(以降、HAZという場合がある)の靭性は低下するため、種々の大入熱溶接用鋼が提案されている。例えば、TiNを鋼中に微細分散させ、溶接熱影響部のオーステナイト粒の粗大化を抑制する技術、および溶接熱影響部でのフェライト変態核として利用する技術が実用化されている。
TiNの析出物を利用した組織粗大化の抑制は経済的にも有用であり広く利用されている。一方で、溶接熱影響部においてTiNが溶解するほどの高温度域ではこれらの効果は得られず、さらに溶解したTiNにより固溶Tiおよび固溶Nが過剰になることで、地組織が脆化して靭性が著しく低下するという問題があった。
そのため、特許文献1では、溶接熱影響部の高温域でも溶解しにくいTi酸化物のうち、粒度5μm以下のTiOx(但し、x:0.65~1.3)を鋼中に微細分散させて、溶接熱影響部における針状フェライトの生成核として利用して、溶接熱影響部の靭性を向上させる技術が提案されている。特許文献2では、成分組成におけるB、Nおよびsol.Al量を調整して、溶接熱影響部を微細化させるBNを積極的に析出させて、溶接熱影響部の靭性を向上させる技術が提案されている。
また、特許文献3では、成分組成においてTi-B-N量をHAZ靭性が高靭性領域となるように調整し、更にCaまたはCeを添加して介在物の形態制御による靭性改善効果を付与する技術が提案されている。特許文献4では、成分組成を低N-低Ti系として、溶接のボンド部においても安定な硫・酸化物を形成するREMを添加することで大入熱溶接部の靭性を改善する技術も提案されている。さらに特許文献5では、変態核となって溶接熱影響部でのフェライト変態を促進するCa系非金属介在物をCa、O、S含有量を適正に制御することで鋼中に微細分散させ、20.0kJ/mmを超える大入熱溶接の溶接熱影響部靭性を向上させる技術が開示されている。
特開昭57-51243号公報 特開昭62-170459号公報 特開昭60-204863号公報 特公平4-14180号公報 特許第3546308号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているTi酸化物を利用する技術は、特に大量製造においては酸化物を均一に微細分散させることが困難で、安定的に溶接熱影響部の靭性を確保できないという課題がある。特許文献2に記載の技術では鋳造時に窒化物主体の介在物を起点とした割れが生成する場合がある。また、特許文献3~4における技術では、20.0kJ/mmを超える大入熱溶接で溶接熱影響部のオーステナイトの粒成長を十分に抑制することが困難なため、継手における靭性が不安定になるという課題がある。また、特許文献5に記載の技術は安定した靭性を確保することが難しいという課題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、溶接入熱が20.0kJ/mm以上となる大入熱溶接熱影響部において優れた靭性を有する鋼板を提供することを目的とする。
発明者等は上記課題を解決するため種々の検討を重ね、以下の知見を得た。
工業生産性に優れるTiNの析出物を利用して溶接熱影響部における組織の粗大化を抑制するためには、母材鋼板中におけるTiNの析出物の大きさを適正に制御することが肝要である。すなわち、熱力学上の計算溶融温度以上における高温に曝されても溶け残るような大きさのTiNの析出物を一定量以上確保することで、溶接熱影響部における組織の粗大化を安定して抑制し、溶接熱影響部において優れた靭性を有する鋼板を得ることができる。また、本発明では、TiNの析出物の制御に加えて、S、CaおよびOの量を制御することで、溶接熱影響部における組織の粗大化を抑制し、溶接熱影響部において優れた靭性を有する鋼板を得ることができる。
本発明は、上記に得られた知見をもとに更に検討を加えて完成したものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]成分組成が、質量%で、
C:0.030~0.120%、
Si:0.01~0.15%、
Mn:0.80~2.00%、
P:0.020%以下、
S:0.0005~0.0050%、
Al:0.005~0.100%、
Ti:0.005~0.030%、
N:0.0030~0.0080%、
Ca:0.0005~0.0030%、
O:0.0040%以下を含有し、
残部はFeおよび不可避的不純物であり、
さらに、S、Ca、Oが下記(1)式を満たすように含有し、TiNの析出物のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で40%以上である鋼板。
0<(Ca-(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
但し、各元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
[2]成分組成が、更に、質量%で、
Cu:1.00%以下、
Ni:1.50%以下、
Cr:1.00%以下、
Mo:0.50%以下、
V:0.50%以下、および、
Nb:0.05%以下の中から選ばれる1種以上を含有する[1]に記載の鋼板。
[3] 成分組成が、更に、質量%で、
B:0.0025%以下、
Mg:0.0050%以下、
Zr:0.0200%以下、
REM:0.0200%以下の中から選ばれる1種以上を含有する[1]または[2]に記載の鋼板。
本発明によれば、溶接入熱が20.0kJ/mm以上となる大入熱溶接熱影響部での優れた靭性を備えた鋼板が得られ、産業上極めて有用である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。まず、本発明の鋼板が有すべき成分組成について説明する。以下の説明において、化学成分に関する%表示は全て質量%を意味する。
C:0.030~0.120%
Cは、鋼材の強度を高める元素であり、構造用鋼として必要な強度を確保するためには、0.030%以上含有させる必要がある。よって、C含有量の下限は、0.030%とする。C含有量は、好ましくは0.040%以上であり、より好ましくは0.050%以上であり、さらに好ましくは0.060%以上である。一方、Cが0.120%を超えると、溶接熱影響部において島状マルテンサイト(以降、MAという場合もある。)が生成し易くなり、靭性の低下につながるため、上限は0.120%とする。C含有量は、好ましくは0.100%以下であり、より好ましくは0.090%以下であり、さらに好ましくは0.085%以下である。
Si:0.01~0.15%
Siは、鋼を溶製する際の脱酸剤として添加される元素であり、0.01%以上の含有が必要である。したがって、Si含有量は0.01%以上とする。Si含有量は、好ましくは0.02%以上であり、より好ましくは0.03%以上であり、さらに好ましくは0.04%以上であり、もっとも好ましくは0.06%以上である。しかし、0.15%を超えると、母材の靱性が低下するほか、大入熱溶接熱影響部において島状マルテンサイトの生成傾向を高め、靱性の低下を招くことがある。よって、Si含有量は0.15%以下とする。Si含有量は、好ましくは0.13%以下であり、より好ましくは0.10%以下であり、さらに好ましくは0.09%以下である。
Mn:0.80~2.00%
Mnは、母材の強度を確保するために、Mn含有量は、0.80%以上とする。Mn含有量は、好ましくは1.00%以上であり、より好ましくは1.20%以上であり、さらに好ましくは1.40%以上であり、もっとも好ましくは1.50%以上である。一方、Mn含有量は2.00%を超えるとHAZの靭性を著しく劣化させるため、2.00%以下とする。なお、Mn含有量は、好ましくは1.90%以下であり、より好ましくは1.85%以下であり、さらに好ましくは1.80%以下であり、もっとも好ましくは1.70%以下である。
P:0.020%以下
Pは、ボンド部近傍のHAZでのMA生成を促進し、靭性を大きく低下させるため、P含有量は0.020%以下とした。P含有量は、好ましくは、0.015%以下であり、さらに好ましくは0.012%以下である。なお、P含有量の下限は特に限定されない。ただし、過度の脱Pはコストの増加を招くので、P含有量は0.002%以上が好ましい。
S:0.0005~0.0050%
Sはフェライトの核生成サイトとして作用するMnSあるいはCaSを形成するために必要な元素である。このため、S含有量は0.0005%以上とする。S含有量は、好ましくは0.0010%以上であり、より好ましくは0.0015%以上である。しかしながら、Sを過度に含有させると母材靭性の低下を招くため、S含有量は0.0050%以下とする。S含有量は、好ましくは0.0040%以下であり、より好ましくは0.0035%以下であり、さらに好ましくは0.0030%以下である。
Al:0.005~0.100%
Alは、鋼の脱酸のために含有される元素であり、Al含有量は、0.005%以上とする。Al含有量は、好ましくは0.010%以上であり、より好ましくは0.020%以上であり、さらに好ましくは0.030%以上である。しかし、0.100%を超えて含有すると、母材の靱性のみならず、溶接金属の靱性をも低下させる。よって、Al含有量は0.100%以下とする。Al含有量は、好ましくは0.085%以下であり、より好ましくは0.070%以下であり、さらに好ましくは0.065%以下である。
Ti:0.005~0.030%
Tiは、溶鋼の凝固時にTiNとなって母材中に析出し、オーステナイト粒の粗大化を抑制することで母材靭性の向上に寄与する。また、溶接時には溶接熱影響部においてTiNが組織の粗大を抑制するとともにフェライトの変態核となって、高靱性化に寄与する。斯かる効果を得るためには、0.005%以上の含有が必要である。よって、Ti含有量は0.005%以上とする。Ti含有量は、好ましくは0.008%以上であり、より好ましくは0.011%以上であり、さらに好ましくは0.015%以上である。一方、Tiは0.030%を超えて含有すると、析出したTiNが過剰に粗大化し、上記効果が得られなくなる。よって、Ti含有量は、0.030%以下とする。Ti含有量は、好ましくは0.027%以下であり、より好ましくは0.024%以下であり、さらに好ましくは0.020%以下である。
N:0.0030~0.0080%
Nは、TiNを生成させ、靭性向上に寄与するため、N含有量は0.0030%以上とする。N含有量は、好ましくは0.0035%以上であり、より好ましくは0.0040%以上である。一方、0.0080%を超えると溶接熱サイクルにより高温で保持されTiNが溶解した場合に、生地組織への固溶Nが過剰になり靭性を劣化させることが懸念される。以上より、N含有量は0.0080%以下とする。N含有量は、好ましくは0.0070%以下であり、より好ましくは0.0065%以下であり、さらに好ましくは0.0070%以下である。
Ca:0.0005~0.0030%
CaはSを固定して靭性を改善させる効果がある。その効果を得るため、Ca含有量は、0.0005%以上とする。Ca含有量は、好ましくは0.0010%以上であり、より好ましくは0.0015%以上である。一方、Ca含有量は0.0030%を超えると効果が飽和するため、Ca含有量は0.0030%以下とする。Ca含有量は、好ましくは0.0025%以下であり、より好ましくは0.0020%以下である。
O:0.0040%以下
OはCaS上にMnSが析出した複合硫化物の生成に間接的に影響を与えるため、O含有量は0.0040%以下とする。O含有量は、好ましくは0.0030%以下であり、より好ましくは0.0025%以下である。なお、O含有量の下限は特に限定されない。ただし、過度の酸素量低減はコストの増加を招くので、O含有量は0.0003%以上が好ましい。
また、本発明はS、Ca、Oが以下の(1)式を満たす必要がある。
0<(Ca-(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
但し、各元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
(1)式中の「(Ca-(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S」の値(以下、A値と称する)が0以下の場合、CaSが晶出せずSはMnS単体として析出して、鋼板製造時に圧延方向に伸長して母材靭性を低下させる。また、溶接熱影響部においてMnSが溶融されるため優れた靭性を得られない。よってA値は0超とする。A値は、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上であり、さらに好ましくは0.3以上である。一方、A値が1以上の場合、SがほとんどCaによって固定され、フェライト生成核となるMnSがCaS上に析出しないため、溶接熱影響部にフェライトが生成せず、靭性向上効果が得られない。よってA値は1未満とする。A値は、好ましくは0.8以下であり、より好ましくは0.7以下である。
以上が本発明の基本成分組成であり、残部はFeおよび不可避的不純物である。
本発明において、上記成分に加えてさらに、強度向上などを目的として、Cu、Ni、Cr、Mo、VおよびNbの中から選ばれる1種以上を、選択的元素として下記の範囲で含有することができる。
Cu:1.00%以下
Cuは鋼板の高強度化に有効な元素であるが、過剰に添加すると鋳造した鋼塊の割れを助長し、鋼板の靭性を低下させることが懸念される。よって、Cuを含有する場合には、Cu含有量は1.00%以下とする。Cu含有量は、好ましくは0.50%以下が好ましく、より好ましくは0.30%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Cuを含有する場合には、Cu含有量は0.03%以上とすることが好ましい。Cu含有量は、0.04%以上とするのがより好ましい。
Ni:1.50%以下
Niは、鋼板の靭性を向上させるとともに、強度も上昇させるが、過剰な添加は母材およびHAZの靭性を低下させ、また製造コストを圧迫する。よってNiを含有する場合には、Ni含有量は1.50%以下とする。Ni含有量は、好ましくは1.0%以下であり、より好ましくは0.50%以下であり、さらに好ましくは0.30%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Niを含有する場合には、Ni含有量は0.03%以上とすることが好ましい。Ni含有量は、0.04%以上とすることがより好ましい。
Cr:1.00%以下
Crは鋼板の高強度化に有利な元素であるが、過剰な含有は母材およびHAZの靭性を低下させる。よって、Crを含有する場合には、Cr含有量は1.00%以下とする。Cr含有量は、好ましくは0.80%以下であり、より好ましくは0.50%以下であり、さらに好ましくは0.30%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Crを含有する場合には、Cr含有量は0.02%以上とすることが好ましい。Cr含有量は、0.03%以上とすることがより好ましい。
Mo:0.50%以下
Moは鋼板の高強度化に有利な元素であるが、過剰な含有は母材およびHAZの靭性を低下させる。よって、Moを含有する場合には、Mo含有量は0.50%以下とする。Mo含有量は、好ましくは0.40%以下であり、より好ましくは0.30%以下であり、さらに好ましくは0.20%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Moを含有する場合には、Mo含有量は0.003%以上とすることが好ましい。Mo含有量は、0.004%以上とすることがより好ましい。
V:0.50%以下
Vは鋼板の高強度化に有利な元素であるが、過剰な含有は母材およびHAZの靭性を低下させる。よって、Vを含有する場合には、V含有量は0.50%以下とする。V含有量は、好ましくは0.40%以下であり、より好ましくは0.30%以下であり、さらに好ましくは0.20%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Vを含有する場合には、V含有量は0.003%以上とすることが好ましい。V含有量は、0.004%以上とすることがより好ましい。
Nb:0.05%以下
Nbの鋼板の強度向上に大きく寄与するが、過剰な含有は溶接熱影響部組織において上部ベイナイトや島状マルテンサイトの増加の原因となる事があり、靭性の低下につながる。よって、Nbを含有する場合には、Nb含有量は0.05%以下とする。Nb含有量は、好ましくは0.04%以下であり、より好ましくは0.03%以下であり、さらに好ましくは0.02%以下である。一方、かかる効果を得るためには、Nbを含有する場合には、Nb含有量は0.002%以上とすることが好ましい。Nb含有量は、0.003%以上でとすることがより好ましい。
また、本発明の鋼材は、上記成分に加えてさらに、B、Mg、ZrおよびREMから選ばれる1種以上を、選択的元素として下記の範囲で含有することができる。
B:0.0025%以下
Bは、溶接熱影響部でBNを生成して、固溶Nを低減し、また、フェライト変態核となりフェライトを生成して靭性を向上させる。かかる効果を得るためには、Bを含有する場合には、B含有量は0.0003%以上とする。B含有量は、好ましくは0.0005%以上であり、より好ましくは0.0008%以上である。しかし、Bは0.0025%を超えて含有すると、母材およびHAZの靱性低下を招く。このため、Bを含有する場合には、B含有量は0.0025%以下とする。B含有量は、好ましくは0.0020%以下であり、より好ましくは0.0018%以下である。
Mg:0.0050%以下、Zr:0.0200%以下、REM:0.0200%以下
Mg、ZrおよびREMはいずれも、酸化物の分散による靱性改善効果を有する元素である。このような効果を発現させるには、Mg、ZrおよびREMを含有する場合には、Mg含有量は0.0005%以上、Zr含有量およびREM含有量はそれぞれ0.0010%以上とすることが好ましい。Mg含有量は0.0010%以上、Zr含有量およびREM含有量はそれぞれ0.0015%以上とすることがより好ましい。一方、Mgは0.0050%超え、ZrおよびREMはそれぞれ0.0200%を超えて含有しても、その効果は飽和するだけである。よって、これらの元素を含有する場合は、Mg含有量は0.0050%以下、Zr含有量およびREM含有量はそれぞれ0.0200%以下とする。好ましくは、Mg含有量は0.0030%以下、Zr含有量およびREM含有量はそれぞれ0.01%以下である。
つぎに、本発明の鋼板の組織について説明する。
TiNの析出物のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で40%以上、
鋼板中のTiNの析出物について、全析出量のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合(以下、P値ともいう)で40%以上とすることにより、20.0kJ/mmを超える大入熱溶接を施した場合においてもTiNが溶け残る。その結果、その後のオーステナイトの粒成長を抑制し、熱影響部および鋼板の靭性向上に寄与する。よって、TiNの析出物の全析出量のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で、40%以上とする。TiNの析出物の全析出量のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上とする。一方、サイズ(円相当径)の大きい析出物の質量割合が過剰に増大すると析出物が粗大化して破壊の起点となる可能性があることから、TiNの析出物の全析出量のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で、98%以下とすることが好ましい。TiNの析出物の全析出量のうち円相当径で0.1μmを超える析出物が質量割合で、98%以下がより好ましく、95%以下がさらに好ましい。また、円相当径で2.0μmを超える析出物は脆性破壊の起点となる可能性があるため極力低減することが望ましい。
円相当径で0.1μmを超える析出物割合を制御するためには、例えば、鋳造時において1450℃から1300℃までの平均冷却速度が0.5℃/sec以下となるように調整することで析出後のオストワルド成長により円相当径で0.1μmを超える析出物の質量割合を40%以上とすることができる。上記冷却速度が0.5℃/secよりも大きい場合には、円相当径で0.1μm以下の析出物の割合が増加し、20.0kJ/mmを超える大入熱溶接の際にTiNの大半が溶解してしまい、その後の粒成長を十分に抑制することができない。
次に、本発明の鋼板の製造方法について説明する。
本発明の鋼板は、上記の鋳造時の平均冷却速度以外の製造方法については、従来公知の方法で製造することができる。例えば、転炉や電気炉等で溶製した鋼をRH脱ガス等で二次精錬して鋼成分を上記適正範囲に調整した後、連続鋳造または造塊-分塊工程を経てスラブ等の鋼素材とする。なお、連続鋳造または造塊の時に、平均冷却速度を制御すればよい。次いで、上記鋼素材を再加熱し、熱間圧延して所望の寸法の鋼板とした後、放冷する工程を経て、あるいは、上記熱間圧延後、加速冷却、直接焼入れ-焼戻し、再加熱焼入れ-焼戻し、再加熱焼準-焼戻しなどの工程を経て製造することができる。本発明で得られる板厚の範囲は9mm~50mmである。
本発明の鋼板は、溶接入熱が20.0kJ/mm以上となる大入熱影響部において優れた靭性を備える。具体的には、溶接入熱が20.0kJ/mm以上となる大入熱影響部において、-40℃でのシャルピー衝撃試験を行った場合に、100J超の衝撃吸収値(vE-40℃)が得られる。
以下に本発明の実施例を説明する。なお本発明の鋼板及びその製造方法は実施例に限定されるものではない。
150kgの高周波溶解炉を用いて、表1に示す成分組成を有するNo.1~18の鋼を溶製し、表2に示す平均冷却速度で鋳造して鋼塊とした後、熱間圧延を行い、厚さが50mmの鋼板とした。得られた鋼板について、QUANPASS法(特開2010-12778号公報参照)を用いてTiN析出物の定量を行った。具体的には、鋼板の板厚の1/4位置から、10mm角の板状金属試料を切り出し、該金属試料を電解液中で電解し、析出物等を抽出し、サイズ別にフィルタリングおよび定量分析することを繰り返す試験を行った。定量結果から、全TiN析出物のうち円相当径で0.1μmを超える大きさのTiN析出物の質量割合をP値とした。
また、溶接熱影響部の靭性を評価するために、大入熱溶接を模擬した再現熱サイクル試験を行った。鋼板の板厚1/4位置から幅80mm×長さ80mm×厚さ15mmの試験片を採取し、1450℃に加熱後、800~500℃間を300秒で冷却する再現熱サイクルを施した後、これらの試験片から2mmVノッチシャルピー試験片を採取した。得られたシャルピー試験片について試験温度:-40℃でシャルピー衝撃試験を行い、靭性を評価した。3本の試験結果の平均の衝撃吸収値(vE-40℃)が100Jを超えたものを良好な結果とした。上記再現熱サイクル条件は、板厚50mmでの1パス溶接を模擬した入熱量30.0kJ/mmのエレクトロガス溶接の場合のボンド部の熱履歴に相当する。
表2に、鋳造時における1450℃から1300℃までの平均冷却速度、P値および溶接熱影響部の靭性の試験結果を併せて示す。
Figure 0007272471000001
Figure 0007272471000002
発明例である鋼板No.1~10、18は、大入熱溶接熱影響部において優れた靭性を示した。一方で、鋼の成分組成もしくはP値が本発明範囲外である鋼板No.11~17においては、大入熱溶接熱影響部の靭性が発明例に比べて低かった。

Claims (3)

  1. 成分組成が、質量%で、
    C:0.030~0.120%、
    Si:0.01~0.15%、
    Mn:0.80~2.00%、
    P:0.020%以下、
    S:0.0005~0.0050%、
    Al:0.005~0.100%、
    Ti:0.005~0.030%、
    N:0.0030~0.0080%、
    Ca:0.0005~0.0030%、
    O:0.0040%以下を含有し、
    残部はFeおよび不可避的不純物であり、
    さらに、S、Ca、Oが下記(1)式を満たすように含有し、TiNの析出物のうち円相当径で0.1μm超え2.0μm以下の析出物が質量割合で40%以上である鋼板。
    0<(Ca-(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
    但し、各元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
  2. 成分組成が、更に、質量%で、
    Cu:1.00%以下、
    Ni:1.50%以下、
    Cr:1.00%以下、
    Mo:0.50%以下、
    V:0.50%以下、および、
    Nb:0.05%以下の中から選ばれる1種以上を含有する請求項1に記載の鋼板。
  3. 成分組成が、更に、質量%で、
    B:0.0025%以下、
    Mg:0.0050%以下、
    Zr:0.0200%以下、
    REM:0.0200%以下の中から選ばれる1種以上を含有する請求項1または2に記載の鋼板。
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