本開示の電子装置および本開示の電子装置の製造方法の好ましい実施の形態について、図面を参照して、以下に説明する。
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
本開示において、「ある物Aがある物Bに形成されている」および「ある物Aがある物B上に形成されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接形成されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに形成されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物Bに配置されている」および「ある物Aがある物B上に配置されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接配置されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに配置されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物B上に位置している」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに接して、ある物Aがある物B上に位置していること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物が介在しつつ、ある物Aがある物B上に位置していること」を含む。同様に、「ある物Aがある物Bに積層されている」および「ある物Aがある物B上に積層されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接積層されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに積層されていること」を含む。また、「ある物Aがある物Bにある方向に見て重なる」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bのすべてに重なること」、および、「ある物Aがある物Bの一部に重なること」を含む。
<第1実施形態>
図1~図4は、第1実施形態にかかる電子装置を示している。第1実施形態の電子装置A1は、電子部品11、封止樹脂20、内部電極30、複数の外部電極40、複数の接合部51および枠状導電体61を備えている。本実施形態において、内部電極30は、複数の柱状導電体31および複数の配線層32を含んでいる。
図1は、電子装置A1を示す斜視図であって、底面側から見たときの状態を示している。図2は、電子装置A1を示す平面図であって、封止樹脂20を想像線(二点鎖線)で示している。図3は、図2のIII-III線に沿う断面図である。図4は、図3の一部を拡大した部分拡大断面図である。
説明の便宜上、互いに直交する3つの方向を、x方向、y方向、z方向と定義する。z方向は、電子装置A1の厚さ方向である。x方向は、電子装置A1の平面図(図2参照)における左右方向である。y方向は、電子装置A1の平面図(図2参照)における上下方向である。なお、必要に応じて、x方向の一方をx1方向、x方向の他方をx2方向とする。同様に、y方向の一方をy1方向、y方向の他方をy2方向とし、z方向の一方をz1方向、z方向の他方をz2方向とする。また、z1方向を下、z2方向を上という場合もある。z方向が、特許請求の範囲に記載の「第1方向」に相当する。
電子部品11は、電子装置A1の機能中枢となる素子である。本実施形態において、電子部品11は、半導体を材料とする半導体素子である。電子部品11は、いわゆる能動素子であって、たとえばLSI(Large Scale Integration)などの集積回路(IC)、LDO(Low Drop Out)などの電圧制御用素子、オペアンプなどの増幅用素子、あるいは、トランジスタやダイオードなどのディスクリート部品のいずれであってもよい。なお、電子部品11は、半導体材料を含んでいなくてもよい。このようなものには、いわゆる受動素子であって、たとえば抵抗器、インダクタ、キャパシタなどがある。電子部品11は、表面実装されうる構造のものである。電子部品11は、平面視矩形状である。なお、電子部品11の平面視形状は、特に限定されない。電子部品11は、複数の接合部51によって、複数の配線層32に導通接合されている。電子部品11が、特許請求の範囲に記載の「第1電子部品」に相当する。電子部品11は、図3に示すように、素子主面111および素子裏面112を有する。
素子主面111および素子裏面112は、z方向において、離間し、かつ、反対側を向く。素子主面111は、z2方向を向く。素子裏面112は、z1方向を向く。素子裏面112には、複数の電極パッド(図示略)が形成されている。当該複数の電極パッドはそれぞれ、たとえばAl(アルミニウム)から構成される。複数の電極パッドは、電子部品11における端子である。複数の電極パッドの数および位置は、図2に示す態様に限定されない。素子主面111および素子裏面112が、特許請求の範囲に記載の「第1素子主面」および「第1素子裏面」にそれぞれ相当する。
封止樹脂20は、たとえば黒色のエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂である。なお、封止樹脂20の構成材料は、電気絶縁性を有する樹脂材料であれば、先述のものに限定されない。封止樹脂20は、図3に示すように、電子部品11、内部電極30および複数の接合部51を覆っている。封止樹脂20は、図2に示すように、平面視矩形状である。封止樹脂20は、第1樹脂層21および第2樹脂層22を含んでいる。
第1樹脂層21は、各柱状導電体31の一部(後述の柱状導電体側面313)を覆っている。第1樹脂層21は、複数の配線層32を介して、電子部品11を支持している。第1樹脂層21は、電子装置A1において、電子部品11を支持する支持部材である。第1樹脂層21は、第1樹脂層主面211、第1樹脂層裏面212および第1樹脂層側面213を有している。
第1樹脂層主面211と第1樹脂層裏面212は、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。第1樹脂層主面211は、z2方向を向き、第1樹脂層裏面212は、z1方向を向く。第1樹脂層主面211には、後述する第1樹脂層研削工程によって形成された研削痕が形成されている。本実施形態においては、第1樹脂層裏面212から各柱状導電体31の一部が露出している。第1樹脂層側面213は、第1樹脂層主面211および第1樹脂層裏面212の両方に繋がっている。本実施形態において、第1樹脂層側面213は、第1樹脂層主面211および第1樹脂層裏面212にそれぞれ直交する。第1樹脂層側面213は、x方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面、および、y方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面を有している。
第2樹脂層22は、電子部品11、複数の配線層32、および、枠状導電体61の一部を覆っている。第2樹脂層22は、電子装置A1において、電子部品11を保護する保護部材である。第2樹脂層22は、第2樹脂層主面221、第2樹脂層裏面222および第2樹脂層側面223を有している。
第2樹脂層主面221と第2樹脂層裏面222は、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。第2樹脂層主面221は、z2方向を向き、第2樹脂層裏面222は、z1方向を向く。第2樹脂層主面221には、後述する第2樹脂層研削工程によって形成された研削痕が形成されている。本実施形態においては、第2樹脂層主面221から枠状導電体61の一部が露出している。第2樹脂層側面223は、第2樹脂層主面221および第2樹脂層裏面222の両方に繋がっている。本実施形態においては、第2樹脂層側面223は、第2樹脂層主面221および第2樹脂層裏面222にそれぞれ直交する。第2樹脂層側面223は、x方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面、および、y方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面を有している。
封止樹脂20において、第1樹脂層21と第2樹脂層22とはz方向に積層されており、第1樹脂層主面211と第2樹脂層裏面222とが接している。また、封止樹脂20において、第1樹脂層側面213と第2樹脂層側面223とは面一である。
内部電極30は、封止樹脂20の内部において、電子部品11と複数の外部電極40との導通経路をなす。内部電極30は、先述の通り、複数の柱状導電体31および複数の配線層32を含んでいる。
複数の柱状導電体31の各々は、z方向において、各配線層32と各外部電極40との間に介在し、これらを導通させる。各柱状導電体31は、第1樹脂層21をz方向に貫通している。本実施形態において、各柱状導電体31は、柱状であって、z方向に直交する断面が略矩形である。なお、当該断面は、矩形に限定されず、円形、楕円形、あるいは、多角形などであってもよい。各柱状導電体31の構成材料は、たとえばCu(銅)である。なお、各柱状導電体31は、たとえば、互いに積層された下地層およびめっき層を含んで構成されていてもよい。下地層は、互いに積層されたTi(チタン)層およびCu層から構成され、その厚みは200~800nm程度である。めっき層は、たとえばCuを含んでおり、下地層よりも厚く設定されている。複数の柱状導電体31は、たとえば電解めっきにより形成される。各柱状導電体31の構成材料および形成方法は、これに限定されない。複数の柱状導電体31は、互いに離間して配置されている。柱状導電体31が、特許請求の範囲に記載の「第1導電体」に相当する。各柱状導電体31は、柱状導電体主面311、柱状導電体裏面312および柱状導電体側面313を有している。
柱状導電体主面311および柱状導電体裏面312は、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。柱状導電体主面311は、第1樹脂層主面211から露出している。本実施形態においては、柱状導電体主面311は、第1樹脂層主面211から窪んでいる。この窪みの深さ(z方向寸法)は、1μm程度である。なお、柱状導電体主面311と第1樹脂層主面211とが面一であってもよい。柱状導電体裏面312は、第1樹脂層裏面212から露出している。柱状導電体裏面312は、第1樹脂層裏面212と面一である。柱状導電体主面311は、配線層32に接している。これにより、柱状導電体31と配線層32とが導通する。柱状導電体裏面312は、外部電極40に接している。これにより、柱状導電体31と外部電極40とが導通する。柱状導電体側面313は、柱状導電体主面311および柱状導電体裏面312の両方に繋がっている。柱状導電体側面313は、柱状導電体主面311および柱状導電体裏面312にそれぞれ直交する。柱状導電体側面313は、第1樹脂層21に接している。本実施形態において、柱状導電体側面313は、x方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面、および、y方向において離間しかつ互いに反対側を向く一対の面を有している。柱状導電体主面311および柱状導電体裏面312が、特許請求の範囲に記載の「第1導電体主面」および「第1導電体裏面」にそれぞれ相当する。
複数の配線層32の各々は、各柱状導電体主面311と第1樹脂層主面211とに跨って形成されている。本実施形態においては、各配線層32は、各柱状導電体31の柱状導電体主面311の全面と第1樹脂層主面211の一部とを覆っている。複数の配線層32は、互いに離間して配置されている。各配線層32は、互いに積層された下地層およびめっき層を含んで構成される。下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、その厚みは200~800nm程度である。下地層は、たとえばスパッタリングにより形成されうる。めっき層は、たとえばCuを含んでおり、下地層よりも厚く設定されている。めっき層は、たとえば電解めっきにより形成されうる。なお、各配線層32の構成材料および形成方法は、先述のものに限定されない。たとえば、下地層とめっき層との間にNi層が形成されていてもよい。当該Ni層は、たとえば電解めっきにより形成されうる。また、各配線層32の形成範囲は、図2に示す態様に限定されない。
各配線層32は、配線層主面321および配線層裏面322を有している。配線層主面321および配線層裏面322は、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。配線層主面321は、z2方向を向き、配線層裏面322は、z1方向を向く。配線層主面321は、第2樹脂層22に接している。配線層裏面322は、第1樹脂層21に接している。また、各配線層32において、x方向あるいはy方向を向く端面は、第2樹脂層22に覆われている。
各配線層32は、各配線層主面321からz方向に窪んだ凹部321aを含んでいる。凹部321aは、平面視において、柱状導電体31に重なる。なお、柱状導電体主面311と第1樹脂層主面211とが面一である場合には、凹部321aは形成されていない。
複数の外部電極40の各々は、複数の内部電極30の各々にそれぞれ1つずつ導通しており、かつ、電子装置A1の外部に露出した導電体である。各外部電極40は、電子装置A1を電子機器などの回路基板に実装する際の端子となる。複数の外部電極40は、無電解めっきにより形成されている。本実施形態においては、各外部電極40は、互いに積層されたNi(ニッケル)層、Pd(パラジウム)層およびAu(金)層を含んで構成される。各外部電極40のz方向寸法は、特に限定されないが、たとえば3~10μm程度である。なお、外部電極40のz方向寸法、構成材料および形成方法は、先述のものに限定されない。たとえば、各外部電極40は、Ni層およびAu層が積層されて構成されていてもよいし、Sn(スズ)であってもよい。
各外部電極40は、封止樹脂20から露出している。各外部電極40は、第1樹脂層21よりもz1方向側に配置されている。よって、各外部電極40は、電子装置A1の底面側に配置されている。本実施形態においては、各外部電極40は、各柱状導電体31に導通している。複数の外部電極40は、複数の柱状導電体被覆部41を含んでいる。
各柱状導電体被覆部41は、各柱状導電体裏面312を覆っている。各柱状導電体被覆部41は、各柱状導電体裏面312に接する。本実施形態において、電子部品11は、各接合部51、各配線層32および各柱状導電体31を介して、各柱状導電体被覆部41に導通している。よって、複数の柱状導電体被覆部41の各々は、電子部品11に導通する、電子装置A1の端子である。柱状導電体被覆部41が、特許請求の範囲に記載の「第1導電体被覆部」に相当する。
複数の接合部51の各々は、電子部品11(詳細には、先述の各電極パッド)と各配線層32との間に介在する導電性接合材である。電子部品11は、複数の接合部51により複数の配線層32に固着され、各配線層32に搭載された構成となっている。あわせて、複数の接合部51により、電子部品11と複数の配線層32との導通が確保される。本実施形態においては、各接合部51は、図4に示すように、絶縁層511および接合層512を含んでいる。
各絶縁層511は、図4に示すように、各配線層32の上にそれぞれに形成されている。各絶縁層511は、平面視において、中央に開口した枠状である。各絶縁層511は、平面視において、各接合層512を囲んでいる。本実施形態において、各絶縁層511は、平面視において矩形環状を呈する。なお、各絶縁層511の平面視形状は、矩形環状に限定されず、円環状、楕円環状あるいは多角環状であってもよい。各絶縁層511の構成材料は、たとえばポリイミド樹脂であるが、これに限定されない。
各接合層512は、電子部品11と各配線層32とを導通接合する。各接合層512は、各配線層32(配線層主面321)の上に形成されている。各接合層512は、各絶縁層511の開口した部分の表面を覆っている。各接合層512は、一部が各絶縁層511の開口部分に充填されている。本実施形態においては、各接合層512は、図4に示すように、互いに積層された第1層512a、第2層512bおよび第3層512cから構成される。
第1層512aは、各配線層32(配線層主面321)の上に形成され、各配線層主面321に接する。第1層512aの構成材料は、たとえばCuを含む金属である。第2層512bは、第1層512aの上に形成され、第1層512aに接する。第2層512bの構成材料は、たとえばNiを含む金属である。第3層512cは、第2層512bの上に形成され、第2層512bに接する。また、第3層512cは、電子部品11(先述の電極パッド)に接する。第3層512cの構成材料は、たとえばSnを含む合金である。この合金を例示すると、Sn-Sb系合金またはSn-Ag系合金などの鉛フリーはんだである。接合層512が、特許請求の範囲に記載の「導電性接合層」に相当する。
枠状導電体61は、平面視において、電子部品11の周囲に配置されている。本実施形態においては、枠状導電体61は、平面視において、電子部品11を包囲している。枠状導電体61は、平面視形状が矩形環状である。なお、枠状導電体61の平面視形状は、特に限定されず、円環状、楕円環状、あるいは、多角環状などであってもよい。枠状導電体61と電子部品11との間には、第2樹脂層22の一部が介在している。枠状導電体61は、第1樹脂層21の上に形成され、第1樹脂層主面211から起立している。本実施形態においては、枠状導電体61は、内部電極30から離間している。枠状導電体61が、特許請求の範囲に記載の「第2導電体」に相当する。
枠状導電体61は、たとえば、互いに積層された下地層およびめっき層を含んで構成されている。下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、その厚みは200~800nm程度である。めっき層は、主な成分がCuであり、下地層よりも厚く設定されている。枠状導電体61は、たとえば電解めっきにより形成される。なお、枠状導電体61の構成材料および形成方法は、先述のものに限定されない。
枠状導電体61は、内面611、外面612および頂面613を有している。内面611は、平面視における枠状導電体61の内周によって形成される面である。内面611は、電子部品11に対向する。外面612は、平面視における枠状導電体61の外周によって形成される面である。頂面613は、x2方向を向く面である。頂面613は、第2樹脂層22から露出している。頂面613は、第2樹脂層22の第2樹脂層主面221から窪んでいる。この窪みの深さ(z方向寸法)は、1μm程度である。なお、頂面613が、第2樹脂層主面221と面一であってもよい。また、頂面613は、第2樹脂層22に覆われていてもよい。本実施形態においては、頂面613は、z方向において、素子主面111よりもz2方向に位置する。頂面613が、特許請求の範囲に記載の「第2導電体主面」に相当する。
次に、第1実施形態にかかる電子装置A1の製造方法の一例について、図5~図17を参照して、説明する。以下に示す製造方法は、複数の電子装置A1を製造する場合を示す。図5~図17は、電子装置A1の製造方法にかかる一工程を示す断面図である。
まず、図5に示すように、支持基板800を用意する。支持基板800は、単結晶材料である半導体材料からなり、本実施形態においては、Siの単結晶材料である。支持基板800を用意する工程(支持基板用意工程)では、支持基板800として、たとえばSiウエハを用意する。本実施形態における支持基板800の厚さは、たとえば725~775μm程度である。支持基板800は、z方向において、離間しかつ互いに反対側を向く支持基板主面801および支持基板裏面802を有する。支持基板主面801は、z2方向を向き、支持基板裏面802は、z1方向を向く。なお、用意する支持基板800は、Siウエハに限定されず、たとえば、ガラス基板であってもよい。
次いで、図5に示すように、支持基板800の上に柱状導電体831を形成する。柱状導電体831は、電子装置A1の柱状導電体31に対応する。柱状導電体831を形成する工程(柱状導電体形成工程)においては、まず、支持基板主面801に接する下地層を形成する。この下地層の形成は、スパッタリング法による。本実施形態においては、支持基板主面801に接するTi層を形成した後、Ti層に接するCu層を形成する。よって、下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から形成される。本実施形態においては、Ti層の厚さは10~30nm程度であり、Cu層の厚さは200~800nm程度である。なお、下地層の構成材料および厚さは先述のものに限定されない。続いて、下地層に接するめっき層を形成する。めっき層の形成は、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成および電解めっきによる。具体的には、下地層の全面を覆うように、感光性レジストを塗布し、この感光性レジストに対して露光・現像を行う。これにより、パターニングされたレジスト層(以下、「レジストパターン」という)を形成する。感光性レジストは、たとえばスピンコータを用いて塗布されるが、これに限定されない。このとき、レジストパターンから下地層の一部が露出する。続いて、下地層を導電経路として電解めっきを行う。これにより、レジストパターンから露出した下地層にめっき層が析出される。本実施形態にかかるめっき層の構成材料は、たとえばCuである。めっき層を形成した後は、レジストパターンを除去する。以上の工程により、図5に示す柱状導電体831が形成される。本実施形態においては、柱状導電体形成工程が、特許請求の範囲に記載の「第1導電体形成工程」に相当する。
次いで、図6に示すように、柱状導電体831を覆う第1樹脂層821を形成する。第1樹脂層821を形成する工程(第1樹脂層形成工程)では、たとえばモールド成型による。本実施形態においては、第1樹脂層821は、電気絶縁性を有しており、たとえば黒色のエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂である。第1樹脂層形成工程によって、柱状導電体831は、第1樹脂層821で完全に覆われる。よって、第1樹脂層821のz2方向を向く面(第1樹脂層主面821a)は、柱状導電体831のz2方向を向く面よりも、z2方向に位置する。
次いで、図7に示すように、第1樹脂層821を研削する。第1樹脂層821を研削する工程(第1樹脂層研削工程)では、たとえば機械研削盤を用いる。なお、第1樹脂層821の研削は、機械研削盤を用いた研削に限定されない。本実施形態においては、第1樹脂層821を、第1樹脂層主面821aからz1方向に、砥石で削る。このとき、柱状導電体831が露出するまで、第1樹脂層821を研削する。第1樹脂層研削工程によって、第1樹脂層主面821aがz1方向に移動し、柱状導電体831のz2方向を向く面(柱状導電体主面831a)が、第1樹脂層821(第1樹脂層主面821a)から露出する。また、第1樹脂層主面821aには、砥石で削られた痕である研削痕が形成される。本実施形態においては、当該研削痕は、第1樹脂層主面821aから柱状導電体主面831aに跨って形成される。本実施形態においては、第1樹脂層821の研削の際、柱状導電体831も少し研削している。なお、研削後においては、柱状導電体831と第1樹脂層821との材質の違いにより、柱状導電体主面831aにバリが生じうる。そのため、本実施形態においては、バリ除去のために薬液処理を行う。これにより、柱状導電体主面831aが、第1樹脂層主面821aよりもz方向に窪んでいる。
次いで、図8~図12に示すように、配線層832、接合部851および枠状導電体861を形成する。配線層832、接合部851および枠状導電体861が、電子装置A1の配線層32、接合部51および枠状導電体61にそれぞれ対応する。これらを形成する工程には、次に示す5つの工程がある。
1つ目の工程では、図8に示すように、下地層890aを形成する。下地層890aの形成は、たとえばスパッタリング法による。下地層890aを形成する工程では、第1樹脂層主面821aの全面および柱状導電体主面831aの全面を覆うTi層を形成した後、Ti層に接するCu層を形成する。下地層890aは、互いに積層されたTi層およびCu層から形成される。
2つ目の工程では、図9に示すように、めっき層890bを形成する。めっき層890bの形成は、たとえば、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成および電解めっきによる。めっき層890bを形成する工程では、下地層890aの全面を覆うように、感光性レジストを塗布して、当該感光性レジストに対して露光および現像を行うことによって、レジスト層のパターニングを行う。これにより、レジストパターンが形成され、下地層890aの一部(めっき層890bを形成する部分)が当該レジストパターンから露出する。続いて、下地層890aを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出する下地層890aの上にめっき層890bを析出させる。本実施形態においては、めっき層890bとして、たとえばCuを含む金属層を析出させる。このとき、めっき層890bは、下地層890aと一体的に形成される。その後、本工程において形成したレジストパターンを除去する。これにより、図9に示すめっき層890bが形成される。このめっき層890bとめっき層890bに覆われた下地層890aが、後に、配線層832となる。配線層832は、電子装置A1の配線層32に対応する。
3つ目の工程では、図10に示すように、接合部851を形成する。本実施形態においては、接合部851として、絶縁層851aおよび接合層851bを形成する。絶縁層851aを形成する工程では、めっき層890bの全面およびめっき層890bから露出する下地層890aの全面を覆うように感光性ポリイミドを塗布する。この感光性ポリイミドは、たとえばスピンコータを用いて塗布される。そして、塗布した感光性ポリイミドに対して露光・現像を行うことにより、枠状の絶縁層851aを形成する。続いて、接合層851bを形成する工程では、まず、この接合層851bを形成するためのレジストパターンを形成する。このレジストパターンの形成においては、感光性レジストを塗布し、塗布した感光性レジストに対して露光・現像を行うことにより、レジスト層のパターニングを行う。これにより、レジストパターンが形成され、めっき層890bの一部(接合層851bを形成する部分)が当該レジストパターンから露出する。この露出した部分は、平面視において、枠状の絶縁層851aの内方に位置する。そして、下地層890aおよびめっき層890bを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出するめっき層890bの上に、接合層851bを析出させる。本実施形態においては、接合層851bとして、Cuを含む金属層、Niを含む金属層およびSnを含む合金層を順次積層させる。このSnを含む合金層は、たとえばSn-Sb系合金またはSn-Ag系合金などの鉛フリーはんだである。その後、本工程において形成したレジストパターンを除去する。これにより、図10に示す、絶縁層851aおよび接合層851bを含む接合部851が形成される。接合部851は、電子装置A1の接合部51に対応する。
4つ目の工程では、図11に示すように、めっき層890cを形成する。めっき層890cの形成は、たとえば、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成および電解めっきによる。めっき層890cの形成は、めっき層890bの形成と同様に行われる。具体的には、めっき層890cを形成する工程では、めっき層890cを形成するためのレジストパターンを形成する。これにより、形成されたレジストパターンから、下地層890aの一部(めっき層890cを形成する部分)が露出する。続いて、下地層890aを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出する下地層890aの上にめっき層890cを析出させる。本実施形態においては、めっき層890cとして、たとえばCuを含む金属層を析出させる。めっき層890cは、下地層890aと一体的に形成される。その後、本工程において形成したレジストパターンを除去する。これにより、図11に示すめっき層890cが形成される。本実施形態においては、めっき層890cとめっき層890cに覆われた下地層890aとが、後に、枠状導電体861となる。枠状導電体861は、電子装置A1の枠状導電体61に対応する。
5つ目の工程では、図12に示すように、不要な下地層890aを除去する。本実施形態においては、めっき層890bおよびめっき層890cのいずれにも覆われていない下地層890aが不要な下地層890aとして除去される。不要な下地層890aは、たとえばH2SO4(硫酸)およびH2O2(過酸化水素)の混合溶液が用いられたウェットエッチングにより除去される。この不要な下地層890aを除去する工程を経ることで、図12に示すように、1つ目の工程で形成された下地層890aが、めっき層890bに覆われた下地層890aと、めっき層890cに覆われた下地層890aとに分割される。これにより、図12に示すように、めっき層890bおよびこれに覆われた下地層890aによって、配線層832が形成され、めっき層890cおよびこれに覆われた下地層890aによって、枠状導電体861が形成される。なお、図13~17においては、めっき層890bおよびこれに覆われた下地層890aを配線層832として一体的に示し、めっき層890cおよびこれに覆われた下地層890aを枠状導電体861として一体的に示す。
以上で示した、5つの工程を経ることで、図12に示すように、配線層832、接合部851および枠状導電体861が形成される。なお、本実施形態においては、同一の下地層890aを利用して、配線層832および枠状導電体861を形成する場合を示したが、配線層832の形成と枠状導電体861の形成とで、それぞれ別々に下地層を形成してもよい。なお、本実施形態においては、下地層890aを形成する工程、めっき層890bを形成する工程および不要な下地層890aを除去する工程を合わせた工程が、特許請求の範囲に記載の「第1配線層形成工程」に相当する。また、下地層890aを形成する工程、めっき層890cを形成する工程および不要な下地層890aを除去する工程を合わせた工程が、特許請求の範囲に記載の「第2導電体形成工程」に相当する。
次いで、図13に示すように、電子部品811を搭載する。電子部品811が、電子装置A1の電子部品11に対応する。電子部品811は、z2方向を向く素子主面811aおよびz1方向を向く素子裏面811bを有しており、素子裏面811bには、電極パッド(図示略)が形成されている。電子部品811を搭載する工程(第1電子部品搭載工程)は、フリップチップボンディングにより行う。具体的には、電子部品811の素子裏面811bにフラックスを塗布した後、たとえばフリップチップボンダを用いて電子部品811を接合部851の上に仮付けする。このとき、素子裏面811bは、配線層832に対向した姿勢となる。また、接合部851は、配線層832と、電子部品811の素子裏面811bに形成された電極パッド(図示略)との間に介在した状態となる。その後、接合部851の接合層851bをリフローにより溶融させて、電極パッドと結合させる。そして、接合部851の接合層851bを冷却し固化させる。これにより、電子部品811が配線層832に搭載され、電子部品811の電極パッドと配線層832とが接合部851を介して導通する。
次いで、図14に示すように、第2樹脂層822を形成する。第2樹脂層822を形成する工程(第2樹脂層形成工程)では、たとえばモールド成型による。第2樹脂層822は、第1樹脂層821と同様に、電気絶縁性を有しており、たとえば黒色のエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂である。本実施形態においては、電子部品811および枠状導電体861を覆う第2樹脂層822を、第1樹脂層821の上に形成する。第2樹脂層形成工程によって形成された第2樹脂層822は、電子部品811および枠状導電体861を完全に覆っている。よって、第2樹脂層822のz2方向を向く面(第2樹脂層主面822a)は、枠状導電体861のz2方向を向く面および素子主面811aのいずれよりも、z2方向に位置する。なお、第2樹脂層形成工程において、モールド成型を行う前に、電子部品811の下方(電子部品811と第1樹脂層主面821aとの間)に、たとえばエポキシ樹脂を主剤としたアンダーフィルを充填させておいてもよい。
次いで、図15に示すように、支持基板800を除去する。支持基板800を除去する工程(支持基板除去工程)では、機械研削盤を用いた研削による。なお、研削方法は、機械研削盤を用いた研削に限定されない。本実施形態においては、支持基板裏面802からz2方向に向かって支持基板800を研削し、支持基板800を完全に削り取ってしまう。本実施形態においては、支持基板800を完全に研削するとともに、柱状導電体831の下地層も研削する。よって、柱状導電体831は、Cuを含む金属層であるめっき層から構成される。なお、支持基板800を研削するときに、柱状導電体831の下地層を残した場合には、柱状導電体831は、下地層およびめっき層を含んで構成される。当該支持基板除去工程により、第1樹脂層821のz1方向を向く面(第1樹脂層裏面821b)および柱状導電体831のz1方向を向く面(柱状導電体裏面831b)が外部に露出する。なお、支持基板800としてガラス基板を用いた場合には、当該ガラス基板を薬液処理やレーザ照射によって剥離することで、支持基板800を除去する。
次いで、図16に示すように、外部電極840を形成する。外部電極840を形成する工程(外部電極形成工程)は、無電解めっきによる。本実施形態においては、無電解めっきにより、Ni層、Pd層およびAu層の順に各々を析出させる。このとき、柱状導電体裏面831bに接し、これを覆うNi層が形成され、当該Ni層上にPd層、Pd層上にAu層が形成される。これにより、図16に示す外部電極840が形成される。なお、外部電極840の形成方法は、これに限定されず、Ni層およびAu層を順に析出させてもよいし、Au層のみであってもよいし、Snのみであってもよい。
次いで、図17に示すように、第2樹脂層822を研削する。第2樹脂層822を研削する工程(第2樹脂層研削工程)では、たとえば、機械研削盤を用いて行われ、第2樹脂層822を砥石で削る。なお、第2樹脂層822の研削方法は、特に限定されない。本実施形態においては、第2樹脂層主面822aからz1方向に、枠状導電体861が露出するまで、第2樹脂層822を、研削する。これにより、第2樹脂層主面822aがz1方向に移動し、枠状導電体861のz方向を向く面(頂面861c)が、第2樹脂層822(第2樹脂層主面822a)から露出する。本実施形態においては、第2樹脂層822の研削の際、枠状導電体861も少し研削される。なお、研削後においては、枠状導電体861と第2樹脂層822との材質の違いにより、頂面861cにバリが生じうる。そのため、バリ除去のために薬液処理を行っている。これにより、枠状導電体861の頂面861cが、第2樹脂層主面822aよりもz方向に窪んでいる。
次いで、電子部品811ごとの個片に分割する。個片に分割する工程(個片化工程)では、たとえばブレードダイシングによって、第1樹脂層821および第2樹脂層822を切断する。このとき、図17に示す切断線CL1に沿って切断する。図17においては、ブレードダイシングに用いるダイシングブレードの厚みを考慮して、切断線CL1を矩形で示している。なお、切断方法は、ブレードダイシングに限定されず、レーザダイシングあるいはプラズマダイシングなどの他のダイシング手法を用いてもよい。個片化工程により分割された個片が、図1~図4に示す電子装置A1となる。
以上の各工程を経ることで、図1~図4に示す電子装置A1が複数個製造される。なお、先述の電子装置A1の製造方法は、一例であって、これに限定されない。たとえば、第2樹脂層研削工程を、支持基板除去工程および外部電極形成工程の前に行ってもよい。この場合、外部電極形成工程における無電解めっきによって、第2樹脂層822から露出した枠状導電体861の頂面861cに外部電極840が形成されないように、外部電極形成工程の前に、第2樹脂層822の第2樹脂層主面822aにダイシングテープを貼り付けておくとよい。また、電子部品811の電極パッドにはんだバンプなどの接合部材が形成されている場合には、先述の接合層851bを形成する工程により、接合部851の接合層851bを形成しなくてもよい。
次に、第1実施形態にかかる電子装置A1およびその製造方法の作用効果について説明する。
電子装置A1によれば、第1樹脂層21および第2樹脂層22を備えている。第1樹脂層21は、複数の配線層32を介して、電子部品11を支持している。第2樹脂層22は、第1樹脂層21の上に形成され、電子部品11を覆っている。この構成によると、第1樹脂層21が、電子部品11を支持する支持部材であり、第2樹脂層22が、電子部品11を覆う保護部材である。したがって、支持部材と保護部材との熱膨張係数の差を低減することができる。特に、本実施形態においては、第1樹脂層21の構成材料と第2樹脂層22の構成材料とがともにエポキシ樹脂であるので、支持部材と保護部材との熱膨張係数の差がほとんどない。そのため、電子装置A1の通電時に生じる電子部品11からの発熱によって、支持部材(第1樹脂層21)と保護部材(第2樹脂層22)との界面における熱応力を緩和させることができる。よって、保護部材が支持部材から剥離することを抑制できるので、電子装置A1の信頼性を向上できる。
電子装置A1によれば、電子部品11は、モールド成型によって形成された第1樹脂層21に支持されている。本開示の電子装置A1と異なる電子装置であって、たとえば特許文献1に記載の電子装置においては、電子部品11は、半導体基板(シリコン基板)に支持されている。そのため、当該電子装置の底面に端子を設ける際、TSV(Through-Silicon Via)と呼ばれる貫通電極を形成する必要がある。このTSVの形成には、たとえばボッシュポロセスとよばれるエッチング技術によって貫通孔を形成する必要があるが、半導体基板が厚いほど、貫通孔の形成が困難である。よって、支持部材(半導体基板)を貫通する貫通電極の形成が困難である。一方、本実施形態によれば、電解めっきにより柱状導電体31(柱状導電体831)を形成した後、モールド成型によって第1樹脂層21(第1樹脂層821)を形成している。そのため、比較的容易に支持部材(第1樹脂層21)を貫通する貫通電極(柱状導電体31)を形成できる。したがって、支持部材として半導体基板を用いた場合よりも、電子装置A1の製造が容易になる。
電子装置A1によれば、第1樹脂層21の第1樹脂層主面211には研削痕が形成されている。よって、第1樹脂層主面211には、当該研削痕により微細な凹凸が形成されている。この構成によると、アンカー効果によって、第1樹脂層21と第2樹脂層22との接着強度を向上させることができる。よって、保護部材(第2樹脂層22)が支持部材(第1樹脂層21)から剥離することを抑制できるので、電子装置A1の信頼性を向上できる。
電子装置A1によれば、各接合部51は、絶縁層511を含んでいる。この構成によると、第1電子部品搭載工程時のリフローの熱により、接合層851b(特に第3層512cに対応する部分)を溶融させたとき、当該接合層851bが意図せぬ部分に広がることを抑制することができる。したがって、意図せぬ短絡を抑制できるので、電子装置A1の動作不良を抑制することができる。
電子装置A1によれば、枠状導電体61を備えている。枠状導電体61は、金属製であって、平面視において電子部品11を包囲する。この構成によると、枠状導電体61が電磁シールドとして機能し、電子部品11の側方からの電磁波を抑制することができる。よって、電子装置A1の動作不良を抑制することができる。
以下に、本開示の電子装置およびその製造方法の、他の実施形態について、説明する。なお、先述の電子装置およびその製造方法と、同一あるいは類似の構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
<第2実施形態>
図18~図21は、第2実施形態にかかる電子装置を示している。第2実施形態の電子装置A2は、電子装置A1と比較して、主に、電子部品11と異なる電子部品12を備えている点で異なる。
図18は、電子装置A2を示す平面図であって、封止樹脂20を想像線(二点鎖線)で示している。図19は、電子装置A2を示す平面図であって、電子部品11、封止樹脂20、配線層32、接合部51および枠状導電体61を想像線(二点鎖線)で示している。図20は、図18のXX-XX線に沿う断面図である。図21は、図20の一部を拡大した部分拡大断面図である。
電子装置A2は、図18~図21に示すように、電子部品11,12、封止樹脂20(第1樹脂層21および第2樹脂層22)、複数の柱状導電体31、複数の配線層32,33、複数の外部電極40、複数の接合部51,52、枠状導電体61および外部保護膜71を備えている。よって、電子装置A2は、図18~図21に示すように、電子装置A1と比較して、電子部品12、複数の配線層33、複数の接合部52および外部保護膜71をさらに備えている。
電子部品12は、電子部品11とともに、電子装置A2の機能中枢となる素子である。本実施形態において、電子部品12は、電子部品11と同様に、半導体を材料とする半導体素子である。電子部品12は、電子部品11と同様に、たとえばLSIなどの集積回路(IC)、LDOなどの電圧制御用素子、オペアンプなどの増幅用素子、あるいは、トランジスタやダイオードなどのディスクリート部品のいずれであってもよい。なお、電子部品12は、半導体材料を含んでいなくてもよい。このようなものには、いわゆる受動素子であって、たとえば抵抗器、インダクタ、キャパシタなどがある。電子部品12は、平面視矩形状である。電子部品12は、平面視において、電子部品11よりも小さく、電子部品11に完全に重なっている。電子部品12は、z方向において、電子部品11よりも、z1方向に位置する。なお、電子部品12は、平面視において、電子部品11よりも大きくてもよい。電子部品12は、複数の接合部52によって、複数の配線層33に導通接合されている。電子部品12は、表面実装されうる構造のものである。電子部品12は、第1樹脂層21に覆われている。電子部品12が、特許請求の範囲に記載の「第2電子部品」に相当する。電子部品12は、図20に示すように、素子主面121および素子裏面122を有する。
素子主面121および素子裏面122は、z方向において、離間し、かつ、反対側を向く。素子主面121は、z2方向を向く。素子裏面122は、z1方向を向く。素子主面121は、第1樹脂層21に覆われている。素子裏面122には、複数の電極パッド(図示略)が形成されている。当該複数の電極パッドはそれぞれ、たとえばAlから構成される。複数の電極パッドは、電子部品12における端子である。複数の電極パッドの数および位置は、図18および図19に示す態様に限定されない。素子主面121が、特許請求の範囲に記載の「第2素子主面」に相当する。
本実施形態において、複数の柱状導電体31の各々は、各配線層33の上に形成されている。各柱状導電体31の柱状導電体裏面312は、各配線層33に接している。本実施形態において、各柱状導電体31の構成材料は、Cuである。なお、各柱状導電体31は、互いに積層された下地層およびめっき層を含んで構成されていてもよい。この場合、下地層は、Ti層およびCu層を含んでおり、配線層33の上にTi層が形成され、当該Ti層の上にCu層が形成されている。めっき層は、Cuを含んでおり、下地層のCu層の上に形成されている。
複数の配線層33の各々は、電子部品12と各柱状導電体31とを導通させる。各配線層33の構成材料は、互いに積層された下地層およびめっき層を含んで構成されている。下地層は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、その厚みは200~800nm程度である。めっき層は、たとえばCuを含んでおり、下地層よりも厚く設定されている。なお、各配線層33の構成材料は、これに限定されない。また、各配線層33の形成範囲は、図18および図19に示す態様に限定されない。配線層33が、特許請求の範囲に記載の「第2配線層」に相当する。
各配線層33は、配線層主面331および配線層裏面332を有している。配線層主面331および配線層裏面332は、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。配線層主面331は、z2方向を向き、配線層裏面332は、z1方向を向く。配線層主面331は、第1樹脂層21に覆われている。各配線層主面331には、柱状導電体31および接合部52がそれぞれ1つずつ形成されている。配線層主面331は、その一部が柱状導電体裏面312に接する。配線層裏面332は、第1樹脂層21(第1樹脂層裏面212)から露出している。本実施形態においては、配線層裏面332は、第1樹脂層裏面212と面一である。配線層裏面332は、その一部が外部電極40に接する。配線層主面331および配線層裏面332が、特許請求の範囲に記載の「第2配線層主面」および「第2配線層裏面」にそれぞれ相当する。
本実施形態において、複数の外部電極40は、複数の柱状導電体被覆部41を含まず、複数の配線層被覆部42を含んでいる。
各配線層被覆部42は、各配線層裏面332の一部ずつを覆っている。各配線層被覆部42は、各配線層裏面332に接する。本実施形態において、電子部品11は、各接合部51、各配線層32、各柱状導電体31および各配線層33を介して、各配線層被覆部42に導通する。また、電子部品12は、各接合部52および各配線層33を介して、各配線層被覆部42に導通する。よって、各配線層被覆部42は、電子部品11および電子部品12の両方に導通する、電子装置A2の端子である。配線層被覆部42が、特許請求の範囲に記載の「第2配線層被覆部」に相当する。
複数の接合部52の各々は、電子部品12(詳細には、先述の電極パッド)と各配線層33との間に介在する導電性接合材である。電子部品12は、複数の接合部52により複数の配線層33に固着され、各配線層33に搭載された構成となっている。あわせて、複数の接合部52により、電子部品12と複数の配線層33との導通が確保される。本実施形態においては、接合部52は、図21に示すように、絶縁層521および接合層522を含んでいる。
絶縁層521は、図21に示すように、各配線層33の上にそれぞれに形成されている。絶縁層521は、絶縁層511と同様に構成されている。絶縁層521は、平面視において、中央に開口した枠状である。絶縁層521は、平面視において矩形環状を呈する。なお、絶縁層521の平面視形状は、矩形環状に限定されず、円環状、楕円環状あるいは多角環状であってもよい。絶縁層521は、平面視において、接合層522を囲んでいる。絶縁層521の構成材料は、たとえばポリイミド樹脂であるが、これに限定されない。
接合層522は、電子部品12と各配線層33とを導通接合する。接合層522は、配線層33(配線層主面331)の上に形成されている。接合層522は、接合層522と同様に構成されている。具体的には、接合層522は、絶縁層521の開口した部分の表面を覆っている。本実施形態において、各接合層522は、一部が絶縁層521の開口部分に充填されている。本実施形態においては、各接合層522は、図21に示すように、互いに積層された第1層522a、第2層522bおよび第3層522cから構成される。第1層522a、第2層522bおよび第3層522cはそれぞれ、各接合部51の接合層512における第1層512a、第2層512bおよび第3層512cとそれぞれ同様に構成されている。
外部保護膜71は、絶縁性を有する樹脂膜である。外部保護膜71の構成材料は、たとえばポリマー樹脂である。ポリマー樹脂としては、ポリイミド樹脂やフェノール樹脂などがある。なお、外部保護膜71の構成材料は、絶縁性を有する樹脂材料であれば、これらに限定されない。外部保護膜71は、少なくとも、外部電極40の配線層被覆部42から露出する配線層裏面332を覆っている。本実施形態においては、外部保護膜71は、外部電極40の配線層被覆部42から露出する配線層裏面332および第1樹脂層裏面212の全面を覆っている。外部保護膜71が、特許請求の範囲に記載の「保護膜」に相当する。
次に、第2実施形態にかかる電子装置A2の製造方法の一例について、図22~図29を参照して、説明する。図22~図29は、電子装置A2の製造方法にかかる一工程を示す断面図である。なお、第2実施形態にかかる各工程のうち、第1実施形態と同一あるいは類似の工程においては、先述の工程を参照して、その説明を省略する。
まず、第1実施形態における支持基板用意工程と同様に、支持基板800を用意する。
次いで、図22~図26に示すように、配線層833、接合部852および柱状導電体831を形成する。配線層833、接合部852および柱状導電体831が、電子装置A2の配線層32、接合部52および柱状導電体31にそれぞれ対応する。これらを形成する工程には、次に示す5つの工程がある。
1つ目の工程では、図22に示すように、下地層891aを形成する。下地層891aの形成は、たとえばスパッタリング法による。下地層891aを形成する工程では、支持基板主面801の全面を覆うTi層を形成した後、Ti層に接するCu層を形成する。下地層891aは、互いに積層されたTi層およびCu層から形成される。
2つ目の工程では、図23に示すように、めっき層891bを形成する。めっき層891bの形成は、たとえば、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成および電解めっきによる。めっき層891bを形成する工程では、下地層891aの全面を覆うように、感光性レジストを塗布して、当該感光性レジストに対して露光および現像を行うことによって、レジスト層のパターニングを行う。これにより、レジストパターンが形成され、下地層891aの一部(めっき層891bを形成する部分)がレジストパターンから露出する。続いて、下地層891aを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出する下地層891aの上にめっき層891bを析出させる。本実施形態においては、めっき層891bとして、たとえばCuを含む金属層を析出させる。このとき、めっき層891bは、下地層891aと一体的に形成される。その後、本工程において形成したレジスト層をすべて除去する。これにより、図23に示すめっき層891bが形成される。このめっき層891bとめっき層891bに覆われた下地層891aが、後に、配線層833となる。配線層833は、電子装置A2の配線層33に対応する。
3つ目の工程では、図24に示すように、接合部852を形成する。本実施形態においては、接合部852として、絶縁層852aおよび接合層852bを形成する。絶縁層852aを形成する工程では、めっき層891bの全面およびめっき層891bから露出する下地層891aの全面を覆うように感光性ポリイミドを塗布する。この感光性ポリイミドは、たとえばスピンコータを用いて塗布される。そして、塗布した感光性ポリイミドに対して露光・現像を行うことにより、枠状の絶縁層852aを形成する。続いて、接合層852bを形成する工程では、まず、この接合層852bを形成するためのレジストパターンを形成する。このレジストパターンの形成においては、感光性レジストを塗布し、塗布した感光性レジストに対して露光・現像を行うことにより、レジスト層のパターニングを行う。これにより、レジストパターンが形成され、めっき層891bの一部(接合層852bを形成する部分)が当該レジストパターンから露出する。この露出した部分は、平面視において、枠状の絶縁層852aの内方に位置する。そして、下地層891aおよびめっき層891bを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出するめっき層891bの上に、接合層852bを析出させる。本実施形態においては、接合層852bとして、Cuを含む金属層、Niを含む金属層およびSnを含む合金層を順次積層させる。このSnを含む合金層は、たとえばSn-Sb系合金またはSn-Ag系合金などの鉛フリーはんだである。その後、本工程において形成したレジストパターンを除去する。これにより、図24に示す、絶縁層852aおよび接合層852bを含む接合部852が形成される。接合部852は、電子装置A2の接合部52に対応する。
4つ目の工程では、図25に示すように、めっき層891cを形成する。めっき層891cの形成は、たとえば、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成および電解めっきによる。めっき層891cの形成は、めっき層891bの形成と同様に行われる。具体的には、めっき層891cを形成する工程では、めっき層891cを形成するためのレジストパターンを形成する。これにより、形成されたレジストパターンから、めっき層891bの一部(めっき層891cを形成する部分)が露出する。続いて、下地層891aおよびめっき層891bを導電経路とした電解めっきにより、レジストパターンから露出するめっき層891bの上にめっき層891cを析出させる。本実施形態においては、めっき層891cとして、たとえばCuを含む金属層を析出させる。その後、本工程において形成されたレジストパターンを除去する。これにより、図25に示すめっき層891cが形成される。本実施形態においては、めっき層891cが、柱状導電体831となる。
5つ目の工程では、図26に示すように、不要な下地層891aを除去する。本実施形態においては、めっき層891bに覆われていない下地層891aが、不要な下地層891aとして除去される。不要な下地層891aの除去は、先述の不要な下地層890aの除去と同様に、ウェットエッチングにより行われる。この不要な下地層891aを除去する工程を経ることで、図26に示すように、めっき層891bおよびこれに覆われた下地層891aによって、配線層833が形成される。なお、図27~図29においては、めっき層891bおよびこれに覆われた下地層891aを配線層833として一体的に示し、めっき層891cを、柱状導電体831として示す。
以上で示した、5つの工程を経ることで、図26に示すように、配線層833、接合部852、および、柱状導電体831が形成される。なお、本実施形態においては、下地層891aを形成する工程、めっき層891cを形成する工程および不要な下地層891aを除去する工程を合わせた工程が、特許請求の範囲に記載の「第2配線層形成工程」に相当する。また、下地層891aを形成する工程、めっき層891cを形成する工程および不要な下地層891aを除去する工程を合わせた工程が、特許請求の範囲に記載の「第1導電体形成工程」に相当する。
次いで、図27に示すように、電子部品812を搭載する。電子部品812が、電子装置A2の電子部品12に対応する。電子部品812は、z2方向を向く素子主面812aおよびz1方向を向く素子裏面812bを有しており、素子裏面812bには、電極パッド(図示略)が形成されている。電子部品812を搭載する工程(第2電子部品搭載工程)は、フリップチップボンディングにより行う。具体的には、電子部品812にフラックスを塗布した後、たとえばフリップチップボンダを用いて電子部品812を接合部852の上に仮付けする。このとき、接合部852は、配線層833と、電子部品812の素子裏面812bに形成された電極パッド(図示略)との間に介在した状態となる。その後、接合部852の接合層852bをリフローにより溶融させて、電極パッドと結合させる。そして、接合部852の接合層852bを冷却し固化させる。これにより、電子部品812が配線層833に搭載され、電子部品812の電極パッドと配線層833とが接合部852を介して導通する。
次いで、先述の電子装置A1の製造方法と同様に、第1樹脂層形成工程、第1樹脂層研削工程、配線層832を形成する工程、接合部851を形成する工程、枠状導電体861を形成する工程、第1電子部品搭載工程、第2樹脂層形成工程、および、支持基板除去工程を行う(図6~図15参考)。なお、本実施形態においては、先述の柱状導電体形成工程は、行わない。
次いで、図28に示すように、外部保護膜871を形成する。外部保護膜871を形成する工程(外部保護膜形成工程)においては、配線層裏面833bの一部(後に外部電極840を形成する領域)を除いて、配線層裏面833bおよび第1樹脂層裏面821bに跨るように、ポリマー樹脂を形成する。本実施形態においては、ポリマー樹脂として、ポリイミド樹脂あるいはフェノール樹脂などを形成する。形成された外部保護膜871は、開口部871aを有しており、当該開口部871aから各配線層裏面833bの一部がそれぞれ露出する。
次いで、図29に示すように、外部電極840を形成する。本実施形態における外部電極形成工程は、第1実施形態の外部電極形成工程と同様に、無電解めっきによる。これにより、外部保護膜871の開口部871aから露出する各配線層裏面833bの一部に、Ni層、Pd層およびAu層が順次積層される。よって、外部電極840は、Ni層、Pd層およびAu層が積層された構造である。
次いで、第1実施形態と同様に、第2樹脂層研削工程を経て、個片化工程を行う。これにより、図18~図21に示す電子装置A2が製造される。なお、先述の電子装置A2の製造方法は、一例であって、これに限定されない。たとえば、電子部品812の電極パッドにはんだバンプなどの接合部材が形成されている場合には、先述の接合層852bを形成する工程により、接合部852の接合層852bを形成しなくてもよい。
次に、第2実施形態にかかる電子装置A2およびその製造方法の作用効果について説明する。
電子装置A2によれば、電子装置A1と同様に、第1樹脂層21および第2樹脂層22を備えている。第1樹脂層21は、複数の配線層32を介して、電子部品11を支持している。第2樹脂層22は、第1樹脂層21の上に形成され、電子部品11を覆っている。したがって、第1実施形態と同様に、支持部材(第1樹脂層21)と保護部材(第2樹脂層22)との熱膨張係数の差を低減することができる。よって、第1実施形態と同様に、支持部材と保護部材との界面における熱応力を緩和できるので、保護部材が支持部材から剥離することを抑制できる。もって、電子装置A2の信頼性を向上できる。
電子装置A2によれば、その他、電子装置A1と同一あるいは類似の構成によって、先述した電子装置A1の効果と同じ効果を奏することができる。
電子装置A2によれば、複数の電子部品11,12を備えている。電子部品11は、第2樹脂層22に覆われており、電子部品12は、第1樹脂層21に覆われている。第1樹脂層21と第2樹脂層22とは、z方向に積層されている。よって、電子部品11と電子部品12とは、z方向に多段実装された構造となっている。これにより、複数の電子部品11,12をz方向に重ねることが可能となるので、電子装置A2の平面視寸法を小さくできる。また、各電子部品11,12は、第1樹脂層21および第2樹脂層22によって、多段実装されており、半導体基板を備えていない。そのため、半導体基板を加工する必要がないので、多段実装の形成が容易となる。
第2実施形態において、電子部品12の構造は、先述のものに限定されない。図30は、電子部品12の構造が異なる場合の電子装置を示している。図30は、このような変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図20の断面に対応する。本変形例における電子部品12は、図30に示すように、x方向の両端に電極が形成されたものである。このような構造の電子部品12には、たとえばチップコンデンサやチップ抵抗器などがある。図30においては、接合部53によって、電子部品12が各配線層833に接合されている。接合部53は、はんだペーストあるいは銀ペーストなどの導電性接合材である。接合部53には、フィレットが形成されている。
<第3実施形態>
図31は、第3実施形態にかかる電子装置を示している。第3実施形態の電子装置A3は、電子装置A2と比較して、主に、素子主面121が第1樹脂層21から露出している点で異なる。
図31は、電子装置A3を示す断面図であって、電子装置A2における図20の断面に対応する。
電子装置A3において、電子部品12の素子主面121は、第1樹脂層21の第1樹脂層主面211から露出している。本実施形態においては、素子主面121と第1樹脂層主面211とは面一である。素子主面121を第1樹脂層主面211から露出させるには、たとえば、先述の第1樹脂層研削工程において、電子部品812の素子主面812aが露出するまで、第1樹脂層821を研削すればよい。
素子保護膜72は、絶縁性を有する被膜である。素子保護膜72は、電子部品12の素子主面121を覆っている。素子保護膜72は、平面視において、電子部品12に重なる。素子保護膜72の構成材料は、外部保護膜71と同様に、ポリマー樹脂である。なお、素子保護膜72の構成材料は、これに限定されない。素子保護膜72の形成は、たとえば、第1樹脂層研削工程後であって、下地層891aを形成する工程の前に行われる。なお、素子保護膜72の形成は、このタイミングに限定されない。本実施形態においては、電子装置A3が素子保護膜72を備えている場合を示すが、これを備えていなくてもよい。
次に、第3実施形態にかかる電子装置A3およびその製造方法の作用効果について説明する。
電子装置A3によれば、電子装置A1と同様に、第1樹脂層21および第2樹脂層22を備えている。第1樹脂層21は、複数の配線層32を介して、電子部品11を支持している。第2樹脂層22は、第1樹脂層21の上に形成され、電子部品11を覆っている。したがって、第1実施形態と同様に、支持部材(第1樹脂層21)と保護部材(第2樹脂層22)との熱膨張係数の差を低減することができる。よって、第1実施形態と同様に、支持部材と保護部材との界面における熱応力を緩和できるので、保護部材が支持部材から剥離することを抑制できる。もって、電子装置A3の信頼性を向上できる。
電子装置A3によれば、その他、電子装置A1,A2と同一あるいは類似の構成によって、先述した電子装置A1,A2の効果と同じ効果を奏することができる。
電子装置A3によれば、第1樹脂層研削工程において、電子部品812の素子主面812aが露出するまで、第1樹脂層821を研削している。この構成によると、電子装置A3のz方向の寸法を小さくできる。よって、電子装置A3の小型化を図ることができる。
電子装置A3によれば、電子部品12の素子主面121を覆う素子保護膜72を備えている。電子装置A3において、電子部品12の素子主面121が第1樹脂層21から露出しているため、電子装置A3の製造過程で、素子主面121に、何らかの導電体が意図せず形成される可能性がある。よって、電子部品12に意図せぬ短絡が生じる虞がある。そこで、素子保護膜72を形成することで、電子部品12の全面が、第1樹脂層21および素子保護膜72によって覆われるため、電子部品12の意図せぬ短絡を抑制することができる。よって、電子装置A3の信頼性を向上できる。
以下に、本開示の電子装置におけるその他の変形例について説明する。以下に示す各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本開示の電子装置は、第2樹脂層22の第2樹脂層主面221の上に、金属製の被膜が形されていてもよい。図32は、第1実施形態の電子装置A1において、当該金属製の被膜(金属膜62)を備えた場合を示している。図32は、このような変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図3の断面に対応する。金属膜62の構成材料は、たとえばTi層、Cu層およびステンレス層が順に積層されたものである。金属膜62の形成は、たとえばスパッタリングによる。なお、金属膜62の構成材料および形成方法は、これに限定されない。金属膜62は、枠状導電体61の頂面613に接している。このように、金属膜62を設けた場合、電子部品11が完全に覆われるため、外部からの妨害電磁波を遮断することができる。なお、電子装置A2,A3においても、金属膜62をさらに備えていてもよい。
本開示の電子装置において、各外部電極40の構成は、第1実施形態ないし第3実施形態で示した構成に限定されない。たとえば、各外部電極40は、球体状のはんだバンプ(はんだボール)であってもよい。図33は、第1実施形態の電子装置A1において、各外部電極40をはんだボールで構成した場合を示している。図33は、このような変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図3の断面に対応する。なお、電子装置A2,A3においても、各外部電極40がはんだボールで構成されていてもよい。
本開示の電子装置において、各接合部51の構成は、第1実施形態ないし第3実施形態で示した構成に限定されない。図34~図36は、第1実施形態の電子装置A1において、接合部51の構造が異なる場合の一例を示している。図34~図36は、各変形例にかかる電子装置を示す部分拡大断面図であって、図4の部分拡大断面図に対応する。なお、電子装置A1に限らず、電子装置A2,A3においても、同様に構成できる。また、第2実施形態および第3実施形態で示した接合部52においても、図34~図36のそれぞれに示す接合部51と同様に構成してもよい。
図34に示す接合部51において、絶縁層511は、たとえば各配線層32を覆うソルダーレジストである。絶縁層511は、各配線層32の上の一部が開口している。接合層512は、一部が絶縁層511において開口した部分に充填されている。接合層512は、図34に示すように、互いに積層された第1層512a、第2層512b、第3層512cおよび第4層512dから構成される。第1層512aは、互いに積層されたTi層およびCu層から構成される。当該Ti層が各配線層32に接する。第1層512aは、例えばスパッタリングにより形成されうる。第2層512bの構成材料は、Cuを含む金属である。第3層512cの構成材料は、Niを含む金属である。第4層512dの構成材料は、たとえばSnを含む合金である。この合金を例示すると、Sn-Sb系合金またはSn-Ag系合金などの鉛フリーはんだである。第2層512b、第3層512cおよび第4層512dは、例えば電解めっきによりそれぞれ形成されうる。
図35に示す接合部51において、接合層512は、第1層512a、第3層512cおよび第4層512dから構成されている。つまり、図34に示す態様と比較して、第2層512bを含んでいない。なお、絶縁層511は、図34に示す態様と同じである。
図36に示す接合部51においては、絶縁層511を含んでおらず、接合層512から構成されている。接合層512は、たとえばSnを含む合金である。この合金は、たとえば、Sn-Sb系合金またはSn-Ag系合金などの鉛フリーはんだである。図36において、電子部品11の電極パッド13を図示している。電極パッド13は、互いに積層された第1層131および第2層132から構成される。第1層131は、たとえばCuを含む金属層であり、第2層132は、たとえばNiを含む金属層である。なお、図36の変形例において、接合部51に、絶縁層511を追加してもよい。
本開示の電子装置において、枠状導電体61を備えていなくてもよい。図37は、このような変形例にかかる電子装置を示している。図37は、本変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図3の断面に対応する。なお、図37は、第1実施形態の電子装置A1において、枠状導電体61を備えない場合を示しているが、電子装置A2,A3においても同様に構成できる。
本開示の電子装置において、電子部品11の素子主面111が第2樹脂層22の第2樹脂層主面221から露出していてもよい。図38は、このような変形例にかかる電子装置を示している。図38は、本変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図3の断面に対応する。なお、図38は、第1実施形態の電子装置A1において、素子主面111を第2樹脂層主面221から露出させた場合を示しているが、電子装置A2,A3においても同様に構成できる。たとえば、第2樹脂層研削工程において、電子部品811の素子主面811aが露出するまで、第2樹脂層822を研削することで製造される。なお、本変形例においては、電子部品11の素子主面111が、電子装置の外部に露出するため、当該素子主面111を覆う保護膜を形成しておくとよい。本変形例においては、電子部品11の素子主面111が露出するまで、第2樹脂層22を研削するため、第2樹脂層22の厚さ(z方向寸法)を小さくできる。したがって、電子装置の厚さ(z方向寸法)を小さくできるので、電子装置の小型化を図ることができる。さらに、電子部品11の素子主面111が第2樹脂層22から露出しているので、電子部品11からの熱の放熱性が向上できる。
本開示の電子装置において、配線層32の形成範囲は、第1実施形態ないし第3実施形態で示した態様に限定されない。たとえば、電子部品11の素子裏面112に形成された電極パッドの数や位置、および、電子装置の端子(外部電極40)の数や位置などに応じて、適宜変更可能である。図39および図40は、第1実施形態の電子装置A1において、配線層32の形成範囲が異なる場合を示している。図39および図40は、このような変形例にかかる電子装置を示す平面図である。なお、図39および図40に示す態様は、一例であって、これらに限定されるものではない。図39および図40においては、電子部品11には8つの電極パッドが形成されており、形成された電極パッドの数に応じて、適宜配線層32の形成範囲を変えている。なお、電子装置A2,A3においても、配線層32の形成範囲を適宜変更可能である。
本開示の電子装置において、配線層33の形成範囲は、第2実施形態および第3実施形態で示した態様に限定されない。配線層33の形成範囲は、先述の配線層32と同様に、適宜変更可能である。たとえば、電子部品11の電極パッドの数や位置、電子部品12の電極パッドの数や位置、電子部品11と電子部品12との導通経路、および、電子装置の端子(外部電極40)の数や位置などに応じて、適宜変更可能である。
本開示の電子装置において、電子部品11と電子部品12とは、平面視において重なっていなくてもよい。図41は、このような変形例にかかる電子装置を示している。図41は、当該電子装置を示す平面図であって、封止樹脂20を想像線で示している。図41に示す態様においては、平面視において、先述の通り、電子部品11と電子部品12とが重なっておらず、x方向に並んでいる。また、図41に示す態様においては、平面視において、電子部品11と電子部品12とが完全に重なっていない場合を示しているが、一部が重なり合う構成でもよい。
本開示の電子装置において、電子部品11の数および電子部品12の数は特に限定されない。図42は、このような変形例にかかる電子装置を示している。図42は、当該電子装置を示す平面図であって、第2実施形態の図19に対応する。図42に示す態様においては、2つの電子部品12を備えており、各電子部品12がそれぞれ各配線層33に接合されている。なお、図42においては、2つの電子部品12を備えている場合を示したが、それ以上の電子部品12を備えていてもよい。また、電子部品11の数も2つ以上備えていてもよい。
本開示の電子装置において、外部電極40の構成は、第1実施形態ないし第3実施形態で示した態様に限定されない。図43は、外部電極40が柱状導電体被覆部41および配線層被覆部42の両方を含んでいる場合を示している。図44は、第2実施形態の電子装置A2において、外部電極40が配線層被覆部42を含まず、柱状導電体被覆部41を含んでいる場合を示している。図43および図44はともに、本変形例にかかる電子装置を示す断面図であって、図20の断面に対応する。図43に示す態様においては、柱状導電体31が配線層33の上に形成されておらず、電子部品11と電子部品12とが電子装置の内部で導通していない。電子部品11は、接合部51、配線層32および柱状導電体31を介して、柱状導電体被覆部41(外部電極40)に導通する。電子部品12は、接合部52および配線層33を介して、配線層被覆部42(外部電極40)に導通する。よって、図43に示す電子装置においては、柱状導電体被覆部41は、電子部品11に導通する端子であり、配線層被覆部42は、電子部品12に導通する端子である。図44に示す態様においては、第1樹脂層21の第1樹脂層主面211から第1樹脂層裏面212までz方向に貫通する第1の柱状導電体31と、配線層33の上に形成された第2の柱状導電体31とを備えている。電子部品11は、接合部51、配線層32および第1の柱状導電体31を介して、柱状導電体被覆部41(外部電極40)に導通する。電子部品12は、接合部52、配線層33、第2の柱状導電体31、配線層32および第1の柱状導電体31を介して、柱状導電体被覆部41(外部電極40)に導通する。よって、図44に示す電子装置においては、配線層被覆部42(外部電極40)は、電子部品11および電子部品12の両方に導通する端子である。
本開示の電子装置において、封止樹脂20の構成は、第1実施形態ないし第3実施形態で示した態様に限定されず、第1樹脂層21および第2樹脂層22だけでなく、さらに1つ以上の樹脂層が積層された構成であってもよい。この場合、複数の樹脂層ごとに、各樹脂層を貫通する導電体、各樹脂層に覆われた電子部品、および、当該電子部品に導通する配線層を備えることで、電子装置A2,A3よりもさらなる多段実装構造を提供することができる。
本開示にかかる電子装置およびその製造方法は、上記した実施形態に限定されるものではない。本開示の電子装置の各部の具体的な構成および本開示の電子装置の製造方法の各工程の具体的な処理は、種々に設計変更自在である。
本開示にかかる電子装置およびその製造方法は、以下の付記に関する実施形態を含む。
[付記1]
第1方向において互いに反対側を向く第1樹脂層主面および第1樹脂層裏面を有する第1樹脂層と、
前記第1方向において互いに反対側を向く第1導電体主面および第1導電体裏面を有し、前記第1樹脂層を前記第1方向に貫通する第1導電体と、
前記第1樹脂層主面と前記第1導電体主面とに跨る第1配線層と、
前記第1方向において前記第1樹脂層主面と同じ側を向く第1素子主面および前記第1樹脂層裏面と同じ側を向く第1素子裏面を有し、前記第1配線層に導通接合された第1電子部品と、
前記第1樹脂層主面と同じ方向を向く第2樹脂層主面および前記第1樹脂層主面に接する第2樹脂層裏面を有し、前記第1配線層および前記第1電子部品を覆う第2樹脂層と、
前記第1樹脂層よりも前記第1樹脂層裏面が向く方向側に配置され、前記第1導電体に導通する外部電極と、を備えることを特徴とする電子装置。
[付記2]
前記第1樹脂層主面には、研削痕が形成されている、付記1に記載の電子装置。
[付記3]
前記第1導電体主面は、前記第1樹脂層主面に対して、窪んでいる、付記2に記載の電子装置。
[付記4]
前記第1方向において互いに反対側を向く第2配線層主面および第2配線層裏面を有する第2配線層をさらに備えており、
前記第2配線層裏面は、前記第1樹脂層裏面から露出している、付記1ないし付記3のいずれかに記載の電子装置。
[付記5]
前記第1電子部品と異なる第2電子部品をさらに備えており、
前記第2電子部品は、前記第2配線層に導通接合され、少なくとも一部が前記第1樹脂層に覆われている、付記4に記載の電子装置。
[付記6]
前記第2電子部品は、前記第1素子主面と同じ方向を向く第2素子主面を有しており、
前記第2素子主面は、前記第1樹脂層主面と面一である、付記5に記載の電子装置。
[付記7]
前記外部電極は、前記第1導電体裏面を覆う第1導電体被覆部を含んでいる、
付記1ないし付記6のいずれかに記載の電子装置。
[付記8]
前記外部電極は、前記第2配線層裏面の一部を覆う第2配線層被覆部を含んでいる、付記4ないし付記6のいずれかに記載の電子装置。
[付記9]
前記第2配線層裏面のうち前記外部電極から露出する部分を覆う保護膜をさらに備えている、付記8に記載の電子装置。
[付記10]
前記第1導電体裏面は、前記第2配線層主面に接している、付記8または付記9に記載の電子装置。
[付記11]
前記第1電子部品と前記第1配線層とを接合する導電性接合層をさらに備えており、
前記第1配線層は、前記第1方向に見て、一部が前記第1電子部品に重なり、
前記導電性接合層は、前記第1素子裏面と前記第1配線層との間に介在する、付記1ないし付記10のいずれかに記載の電子装置。
[付記12]
前記第2樹脂層を前記第1方向に貫通する第2導電体をさらに備えており、
前記第2導電体は、前記第1方向に見て、前記第1電子部品の周囲に配置されている、付記1ないし付記11のいずれかに記載の電子装置。
[付記13]
前記第2導電体は、前記第1方向に見て、前記第1配線層から離間している、付記12に記載の電子装置。
[付記14]
前記第2導電体は、前記第1方向に見て、前記第1電子部品を包囲している、付記13に記載の電子装置。
[付記15]
前記第2導電体は、前記第1方向において前記第2樹脂層主面と同じ方向を向く第2導電体主面を有しており、
前記第2導電体主面は、前記第2樹脂層主面から露出している、付記12ないし付記14のいずれかに記載の電子装置。
[付記16]
前記第1方向に見て、前記第1電子部品に重なり、かつ、前記第2樹脂層主面の上に形成された金属膜をさらに備えている、付記15に記載の電子装置。
[付記17]
前記金属膜は、前記第2導電体主面に接する、付記16に記載の電子装置。
[付記18]
前記第2導電体主面は、前記第2樹脂層主面に対して、窪んでいる、付記15ないし付記17のいずれかに記載の電子装置。
[付記19]
前記第1電子部品は、半導体を材料とする半導体素子である、付記1ないし付記18のいずれかに記載の電子装置。
[付記20]
第1方向において互いに反対側を向く基板主面および基板裏面を有する支持基板を用意する支持基板用意工程と、
前記基板主面の上に、第1導電体を形成する第1導電体形成工程と、
前記第1導電体を覆う第1樹脂層を形成する第1樹脂層形成工程と、
前記第1方向において前記基板主面が向く側から前記基板裏面が向く側に前記第1樹脂層を研削し、前記第1導電体の一部を前記第1樹脂層から露出させることで、各々が前記第1方向において前記基板主面と同じ側を向く第1導電体主面および第1樹脂層主面を形成する第1樹脂層研削工程と、
前記第1樹脂層主面と前記第1導電体主面とに跨る第1配線層を形成する第1配線層形成工程と、
前記第1配線層の上に、第1電子部品を導通接合する第1電子部品搭載工程と、
前記第1配線層および前記第1電子部品を覆う第2樹脂層を形成する第2樹脂層形成工程と、
前記支持基板を除去することで、前記第1方向において前記第1樹脂層主面と反対側を向く第1樹脂層裏面を露出させる支持基板除去工程と、
前記第1樹脂層よりも前記第1樹脂層裏面が向く方向側に配置され、前記第1導電体に導通する外部電極を形成する外部電極形成工程と、を有することを特徴とする電子装置の製造方法。
[付記21]
前記支持基板用意工程の後であり、前記第1導電体形成工程の前に、前記基板主面の一部を覆う第2配線層を形成する第2配線層形成工程をさらに有しており、
前記第1導電体形成工程では、前記第2配線層の上に、前記第1導電体を形成する、付記20に記載の電子装置の製造方法。
[付記22]
前記第2配線層の上に、第2電子部品を導通接合する第2電子部品搭載工程をさらに有する、付記21に記載の電子装置の製造方法。
[付記23]
前記第1樹脂層研削工程の後であって、前記第2樹脂層形成工程の前に、前記第1樹脂層の一部の上に、第2導電体を形成する第2導電体形成工程をさらに有している、
付記20ないし付記22のいずれかに記載の電子装置の製造方法。