特許法第30条第2項適用 ・販売日、販売した場所 1.2021年 10月18日~11月15日、ホテルザセレスティン東京芝 セレスティンダイニング ラ プルーズ東京 2.2021年 10月21日、帝国ホテル 3.2021年 11月11日、丁子屋栄
〔第一の実施の形態〕
図1は、第一の実施の形態に係る超音波洗浄装置2(以下、単に「洗浄装置2」と称する。)を例示している。この洗浄装置2は本開示に係る超音波洗浄の制御方法、プログラムおよび装置の一例であって、本開示が図1に示す構成に限定されるものではない。
第一の実施の形態に係る洗浄装置2では図1に示すように、処理槽4、制御装置5、超音波振動子6-1、6-2、6-3(以下「振動子6-1、6-2、6-3」と称するが、振動子6-1、6-2、6-3を総括する場合には単に「振動子6」と称する)、給水機構10、排水機構12、強度選択スイッチ13、時間選択スイッチ15、モード選択スイッチ17、洗浄スタートスイッチ19、給水スイッチ21、排水スイッチ23などが含まれる。
この洗浄装置2では、振動子6に設定される超音波強度の選択、超音波振動による洗浄時間の選択が可能である。超音波強度の選択は、強度選択スイッチ13の操作によって行いたとえば、「強度1」、「強度2」、「強度3」、「強度4」の4段階の何れかの超音波強度の選択が可能である。「強度1」は「最低レベル」、「強度2」は「中間レベルの低」、「強度3」は「中間レベルの高」、「強度4」は「最高レベル」を表す。また、洗浄時間の選択は、時間選択スイッチ15の操作によって行いたとえば、洗浄時間=「1分」、「3分」、「5分」、または「10分」の何れかの選択が可能である。
この洗浄装置2の運転モードにはユーザが任意に選択可能な自動運転モード、手動運転モードが含まれる。このモード選択にはモード選択スイッチ17が用いられる。たとえば、モード選択スイッチ17の先行押下で自動運転モードが選択され、選択された自動運転モードからモード選択スイッチ17を押下すれば手動運転モードに遷移し、再び押下すれば自動運転モードに遷移する。
自動運転モードは、制御装置5の自動運転モードの指定などの入力情報に基づき、処理水30の給水タイミング、超音波洗浄の開始または終了、排水タイミングなどの制御を自動化した動作モードであり、ユーザが被洗浄物28を処理槽4に装填した後、洗浄スタートスイッチ19の操作で、処理槽4に給水が行われ、この給水で処理水30の噴流が生成される。この処理水30にはたとえば、水道水などの上水が用いられる。この自動運転モードでは、洗浄スタートスイッチ19の操作に基づき、処理水30の給水の後、振動子6が適時に動作状態となる。
手動運転モードは、処理槽4に対する処理水30の給水開始およびその終了、超音波洗浄の開始または終了、処理槽4からの処理水30の排水をユーザの判断および選択に委ねる動作モードである。したがって、手動運転モードでは、処理槽4には被洗浄物28が装填された後、給水スイッチ21の操作に基づき、制御装置5の制御により給水機構10を通して処理水30が噴流状態で給水される。同様に、手動運転モードでは、処理槽4内の処理水30は、洗浄後、排水スイッチ23の操作に基づき、制御装置5の制御により排水機構12を通して排水が行われる。この手動運転モードにおいても、洗浄スタートスイッチ19の操作に基づき、振動子6が動作状態に移行する。なお、連続運転中の場合には洗浄スタートスイッチ19を再操作すれば洗浄停止に移行させることができる。
制御装置5には記憶部25を備え、この記憶部25には既述の制御を実行するための制御プログラム、その制御情報を含むデータベースが格納されている。
<制御装置5による制御>
制御装置5はコンピュータを含み、このコンピュータで超音波制御プログラムを実行する。この制御装置5で実現される機能には、以下の機能が含まれる。
a)強度選択スイッチ13の操作により強度の異なる超音波出力を選択する超音波強度選択機能
b)時間選択スイッチ15の操作により洗浄時間を選択する洗浄時間選択機能
c)モード選択スイッチ17の操作により自動運転モードと手動運転モードの切り換えを含むモード選択機能
d)自動運転モードによる超音波洗浄機能
e)手動運転モードによる超音波洗浄機能
f)洗浄スタートスイッチ19の操作による洗浄スタート制御、その再操作による洗浄停止制御
g)給水スイッチ21の操作を受け、給水機構10による処理槽4への処理水30の噴流給水
h)排水スイッチ23の操作を受け、排水機構12による処理槽4からの処理水30の排水
の他、振動子6-1、6-2、6-3の超音波出力調整機能
図2は、制御装置5で実現される超音波洗浄制御の処理手順の一例を示している。この処理手順は本開示の超音波洗浄の制御方法またはプログラムの一例である。図2において、Sは処理手順の工程、Sに付した番号は工程順の一例である(以下他のフローチャートも同様)。この処理手順には、初期設定を経た後に実行される処理として、被洗浄物28の装填(S101)、モード選択(S102)、超音波強度の選択(S103)、洗浄時間Tnの選択(S104)、第1のモード判定(S105)、洗浄スタートスイッチ19の操作判定(S106)、処理水30の給水(S107)、超音波洗浄(S108)、処理水30の排水(S109)、第2のモード判定(S110)、給水スイッチ21の操作判定(S111)、処理水30の給水(S112)、洗浄スタートスイッチ19の有効化(S113)、超音波洗浄(S114)、排水スイッチ23の操作判定(S115)、排水(S116)の処理などが含まれる。
被洗浄物28の超音波洗浄に当たり、処理槽4に被洗浄物28を装填する(S101)。実行すべき運転モードが自動運転モードか手動運転モードかのモード選択はモード選択スイッチ17で行う(S102)。制御装置5はモード選択スイッチ17の操作を受け付け、自動運転モードまたは手動運転モードが設定される。
振動子6に設定される超音波出力の強度は、強度選択スイッチ13によって選択する(S103)。超音波強度は既述の四段階のたとえば、「強度1」、「強度2」、「強度3」、「強度4」の何れかを選択する。また、振動子6の動作時間、つまり被洗浄物28の洗浄時間Tnは時間選択スイッチ15によって選択する(S104)。洗浄時間は既述の洗浄時間四段階のたとえば、「1分」、「3分」、「5分」、「10分」の何れかを選択する。これにより、「最低レベル」の超音波強度と洗浄時間「10分」、「最高レベル」の超音波強度と洗浄時間「1分」など、任意の超音波強度と任意の洗浄時間の組み合わせが可能である。
超音波強度および洗浄時間の設定の後、設定されている運転モードが自動運転モードであるかの判定を行う(S105)。運転モードが自動運転モードであれば(S105のYES)、制御装置5は、洗浄スタートスイッチ19の操作の判定を行う(S106)。
自動運転モードにおける洗浄スタートスイッチ19の操作であれば(S106のYES)、処理槽4に処理水30の噴流による自動給水を行う(S107)。この給水に応じて超音波洗浄を実行し(S108)、洗浄の終了後、処理槽4から処理水30の排水を行う(S109)。
運転モードが自動運転モードでなければ(S105のNO)、制御装置5は手動運転モードかの判定を行い(S110)、給水スイッチ21の操作を受けたかを判定する(S111)。この場合、給水スイッチ21の操作がなければ(S110のNO)、所定時間の経過を待ってこの処理を終了する。
給水スイッチ21の操作を受け、制御装置5は給水機構10に給水の制御を行い(S112)、これにより、処理槽4に対して処理水30の噴流給水が行われる。
そして、処理槽4に対する処理水30の給水の後、制御装置5は洗浄スタートスイッチ19を有効化する。つまり、給水スイッチ21の操作がなければ洗浄スタートスイッチ19による洗浄開始の抑止を行い、処理槽4が空状態での振動子6の動作を回避できる。
洗浄スタートスイッチ19の操作を受け、制御装置5は超音波洗浄を実行し(S114)、洗浄終了後、排水スイッチ23の操作を判定する(S115)。制御装置5は排水機構12の排水の制御を行い(S116)、処理槽4から処理水30の排水が行われる。
<超音波出力S1nの選択>
この第一の実施の形態では、超音波洗浄に用いられる超音波出力S1nが強度選択スイッチ13の操作回数Nで選択され、操作回数Nに関係付けた超音波出力S1nの設定が記憶部25に格納される。この超音波出力S1nのレベルは、各振動子6が出力する超音波の振動振幅によって決定される。
図3のAは、強度選択スイッチ13の操作によって超音波出力S1nが選択される処理を表す情報テーブルを示している。この情報テーブルは記憶部25に格納されるデータベースの一例である。この情報テーブルには強度選択スイッチ13の操作回数N、超音波出力の振幅レベルV、超音波出力S1nが格納されている。
強度選択スイッチ13にはたとえば、ヒトのタッチ操作や押下を検出するタッチセンサーを用いることができる。操作回数Nをたとえば、N=1~4(回)とすれば、制御装置5は強度選択スイッチ13の操作回数Nを受け付け、この操作回数Nに応じた振幅レベルVを生成する。この場合、N=1であれば、振幅レベルV=V1とし、このとき、超音波出力S1nはS1-1とする。N=2であれば、振幅レベルV=V2、V2=4×V1とし、このとき、超音波出力S1nはS1-2とする。N=3であれば、振幅レベルV=V3、V3=6×V1とし、このとき、超音波出力S1nはS1-3とする。また、N=4であれば、振幅レベルV=V4、V4=8×V1とし、このとき、超音波出力S1nはS1-4とする。この振幅レベル設定は一例であり、この振幅レベル設定に本開示が限定されるものではない。
図3のBは、振幅レベルV1、V2、V3、V4に制御された超音波出力S1-1、S1-2、S1-3、S1-4を示している。したがって、強度選択スイッチ13の操作回数Nによって所望の振動振幅を持つ超音波出力S1-1、S1-2、S1-3、S1-4を選択して出力させることができる。つまり、被洗浄物28の属性などに応じて超音波出力S1-1、S1-2、S1-3、S1-4を選択して超音波洗浄が可能である。
この超音波出力S1nの強度選択について、たとえば、振動子6-1、6-2、6-3から駆動すべき数や位置を選択して調整してもよいし、場合によっては洗浄状態により駆動する振動子6の数を変更してもよい。振動子6-1、6-2、6-3は、同一の超音波出力でもよいし、異なる超音波出力を設定し、処理槽4に加わる超音波出力S1nの強度を変更してもよい。また、振動子6-1、6-2、6-3の各超音波出力S1nの周波数を異ならせ、処理水30に生じる定在波の位置を変更する制御も超音波出力S1nの強度選択と同様に可能である。
<洗浄時間Tnの選択>
この第一の実施の形態では、超音波による洗浄時間Tnが時間選択スイッチ15の操作回数Nで選択され、操作回数Nに関係付けた洗浄時間が記憶部25に格納される。この洗浄時間Tnは、各振動子6の動作時間によって決定される。
図4のAは、時間選択スイッチ15の操作によって洗浄時間Tnが選択される処理を表す情報テーブルを示している。この情報テーブルは記憶部25に格納されるデータベースの一例である。この情報テーブルには時間選択スイッチ15の操作回数N、洗浄時間信号Tcn、超音波出力S2nが格納されている。
時間選択スイッチ15には強度選択スイッチ13と同様にたとえば、ヒトのタッチ操作や押下を検出するタッチセンサーを用いることができる。操作回数Nをたとえば、N=1~4(回)とすれば、制御装置5は操作回数Nを表す検出信号を受け、操作回数Nに応じた洗浄時間Tnに設定された洗浄時間信号Tcnを生成する。この場合、N=1であれば、洗浄時間Tn=T1(たとえば、1分間)、洗浄時間信号Tcn=Tc1とし、このとき、超音波出力S2nはS2-1とする。N=2であれば、洗浄時間Tn=T2(たとえば、3分間)、洗浄時間信号Tcn=Tc2とし、このとき、超音波出力S2nはS2-2とする。N=3であれば、洗浄時間Tn=T3(たとえば、5分間)、洗浄時間信号Tcn=Tc3とし、このとき、超音波出力S2nはS2-3とする。また、N=4であれば、洗浄時間Tn=T4、洗浄時間信号Tcn=Tc4(たとえば、10分間)とし、このとき、超音波出力S2nはS2-4とする。この時間設定は本開示の一例であり、この時間設定に本開示が限定されるものではない。
図4のBは、制御装置5で得られる洗浄時間Tn(=T1、T2、T3、T4)を低レベル(L)に対する高レベル(H)時間で表された洗浄時間信号Tcn(=Tc1、Tc2、Tc3、Tc4)を示している。
図4のCは、洗浄時間信号Tcn(=Tc1、Tc2、Tc3、Tc4)によって洗浄時間Tnが制御された超音波出力S2-1、S2-2、S2-3、S2-4を示している。したがって、時間選択スイッチ15の操作回数Nによって所望の洗浄時間Tnを持つ超音波出力S2-1、S2-2、S2-3、S2-4を選択して出力させることができる。つまり、被洗浄物28の属性などに応じて洗浄時間Tnを選択することができ、被洗浄物28の属性などに適した超音波洗浄が可能である。
<第一の実施の形態の効果>
この第一の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) この洗浄装置2によれば、超音波洗浄に用いる超音波の出力強度を選択できるとともに、所望の洗浄時間を選択することができる。
(2) 洗浄装置2で洗浄可能な被洗浄物28には種々の属性、量的相違など数種のパターンが含まれるので、その属性、量、体積などに応じて超音波の出力強度や洗浄時間を選択でき、超音波洗浄の最適化を図ることができる。
(3) 超音波洗浄には継続した洗浄時間の他、断続した洗浄時間を選択でき、超音波の出力強度も任意に選択し、洗浄時間との組み合わせなど、種々の洗浄パターンを設定することができる。
(4) 洗浄能力に優れた超音波洗浄を実現した民生機器として利便性を高めた洗浄装置2を提供することができる。
〔第二の実施の形態〕
この第二の実施の形態では、自動運転モードの実行中、手動運転モードへの自由な切り換えによる不都合を回避するためのモード選択抑止機能などが含まれている。つまり、自動運転モードを実行中、処理槽4に処理水30の給水前の段階で手動運転モードに切り換えて洗浄スタートに移行させると、処理槽4に処理水30の給水前に超音波駆動が可能になるという不都合を回避している。
斯かる機能は第一の実施の形態にはない新たな機能であるが、第一の実施の形態に係る洗浄装置2で実現できる。この制御装置5で実現される機能には以下の機能が含まれる。
i)モード選択の監視機能
j)自動運転モードの監視機能
k)モード選択の抑止機能
図5は、制御装置5で実現される既述の機能を含む処理手順の一例を示している。この処理手順は本開示の超音波洗浄の制御方法またはプログラムの一例である。この処理手順には、初期設定を経た後に実行される処理として、被洗浄物28の装填(S201)、モード選択の判定(S202)、自動運転モードの実行判定(S203)、モード選択の抑止(S204)、自動運転モードの継続(S205)、自動運転モードの終了判定(S206)、手動運転モードの許可(S207)、給水判定および給水(S208、S209)、洗浄スタートの判定(S210)、超音波洗浄(S211)、洗浄終了判定(S212)、排水判定および排水(S213、S214)の処理などが含まれる。
被洗浄物28の超音波洗浄に当たり、処理槽4に被洗浄物28を装填する(S201)。実行すべき運転モードが自動運転モードか手動運転モードかの選択はモード選択スイッチ17で行う。制御装置5はモード選択スイッチ17の操作を受け付け、現在のステータスが自動運転モードの実行中であるかを判断する(S203)。
自動運転モードの実行中であれば(S203のYES)、制御装置5はモード選択を抑止し(S204)、自動運転モードを継続させる(S205)。この自動運転モードの運転の継続は、自動運転モードが終了したかを判定し(S206)、自動運転が終了したとき(S206のYES)、S207に遷移する。自動運転モードは、自動運転モードによる洗浄時間の満了で終了し、または洗浄スタートスイッチ19の再操作で強制終了を行うことができる。自動運転モードを終了すれば、制御装置5はこの終了を受け、手動運転モードの実行を許可する(S207)。
手動運転モードにおいて、制御装置5は処理水30の給水か否かを判断する(S208)。制御装置5は、給水スイッチ21の操作を受け付け、給水機構10を通して処理槽4に処理水30の給水を行う(S209)。
この給水の後、洗浄スタートかを判断する(S210)。制御装置5は、洗浄スタートスイッチ19の操作を受け付け、振動子6を動作させて処理槽4の処理水30および被洗浄物28に超音波を付与し、超音波洗浄を行う(S211)。
この超音波洗浄中、制御装置5は、洗浄終了を判断し(S212)、超音波洗浄が終了すれば(S212のYES)、排水スイッチ23の操作を受け付ける。制御装置5は排水スイッチ23の操作に基づき排水か否かを判定する(S213)。洗浄処理および排水は、洗浄時間Tnが終了するまで継続する(S212のNO、S213のNO)。排水スイッチ23が操作された場合には(S213のYES)、処理槽4から排水機構12を通して処理水30の排水を行い(S214)、洗浄処理を終了する。
このような処理によれば、自動運転モードの実行中に手動運転モードのモード切換えを受け付けることによる制御の混乱を避けることができ、制御の信頼性を向上させ、洗浄装置2の利便性をより高めることができる。また、処理槽4に給水の後、洗浄処理を実行することができ、処理槽4の空状態で振動子6を動作させる不都合を回避することができる。
図示しないが、手動運転モードでは制御装置5が給水スイッチ21または排水スイッチ23の操作を受け付け、超音波洗浄中も処理水30の給排水が可能である。
<処理手順の変形例>
図5に示す処理手順において、洗浄スタートでない場合には(S210のNO)、S211、S212をスキップして排水判定(S213)に遷移してもよい。排水でない場合には(S213のNO)、洗浄スタートの判断(S210)に遷移してもよい。
<第二の実施の形態の効果>
この第二の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 自動運転モードと手動運転モードを任意に選択することができ、ユーザの都合の他、たとえば、被洗浄物28の属性に応じてモード選択を利用することができる。
(2) 処理水30が給水されていない状態での超音波駆動を防止でき、いわゆる空運転による振動子6への悪影響を回避でき、洗浄装置2の信頼性を高めることができる。
〔第三の実施の形態〕
この第三の実施の形態には、手動運転モードまたは自動運転モードの実行中、振動子6の動作時間Mtと休止時間Ntを交互に設定して洗浄動作を間欠させる間欠運転モードが含まれる。
この第三の実施の形態に係る洗浄装置2では図6に示すように、処理槽4、制御装置5、振動子6、給水機構10、排水機構12、強度選択スイッチ13、時間選択スイッチ15、モード選択スイッチ17、洗浄スタートスイッチ19、給水スイッチ21、排水スイッチ23、間欠運転モードスイッチ27、間欠時間選択スイッチ29などが含まれる。図6において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この第三の実施の形態に係る洗浄装置2では、モード選択スイッチ17による自動運転モードおよび手動運転モードの選択に加え、間欠運転モードスイッチ27によって間欠運転モードの選択が可能である。間欠運転モードは、振動子6を動作させる動作時間Mt、振動子6を休止させる休止時間Ntの交互運転による超音波洗浄である。動作時間Mtおよび休止時間Ntの長さは間欠時間選択スイッチ29によって選択が可能である。この間欠運転は自動運転モード、手動運転モードの何れにおいても選択可能である。この第三の実施の形態では、間欠運転モードの設定に対し、自動運転モードおよび手動運転モードの設定を先行させているが、自動運転モードおよび手動運転モードの設定に対し、間欠運転モードの設定を先行させてもよい。
そして、制御装置5には記憶部25を備え、この記憶部25には間欠運転の制御を実行するための制御プログラム、その制御情報を含むデータベースが格納されている。
<制御装置5による制御>
第三の実施の形態に係る制御装置5で実現される機能には、既述の機能に加えて以下の機能が含まれる。
l)間欠運転モードスイッチ27の操作により振動子6-1、6-2、6-3の間欠運転の選択機能
m)間欠時間選択スイッチ29の操作により振動子6-1、6-2、6-3の動作時間Mtおよび休止時間Ntを選択する間欠時間選択機能
n)自動運転モードにおいて、間欠運転による超音波洗浄機能
o)手動運転モードにおいて、間欠運転による超音波洗浄機能
p)間欠運転モードスイッチ27の操作による間欠運転モードの実行、間欠運転モード中の間欠運転モードスイッチ27の再操作による連続運転モードへの切換え機能
q)間欠運転に同期した処理水30の噴流供給
図7は、制御装置5で実現される超音波洗浄制御の処理手順の一例を示している。この処理手順は本開示の超音波洗浄の制御方法またはプログラムの一例である。この処理手順には、被洗浄物28の装填(S301)、モード選択(S302)、間欠運転モードの選択判定(S303)、動作時間Mtおよび休止時間Ntの選択(S304)、洗浄スタートスイッチ19の操作判定(S305)、自動運転モードの判定(S306)、処理水30の給水(S307)、超音波洗浄(S308)、処理水30の排水(S309)、手動運転モードの判定(S310)、給水スイッチ21の操作判定(S311)、処理水30の給水(S312)、超音波洗浄(S313)、排水スイッチ23の操作判定(S314)、排水(S315)の処理などが含まれる。
被洗浄物28の超音波洗浄に当たり、処理槽4に被洗浄物28を装填する(S301)。実行すべき運転モードが自動運転モードか手動運転モードかのモード選択はモード選択スイッチ17で行う(S302)。制御装置5はモード選択スイッチ17の操作を受け付け、自動運転モードまたは手動運転モードが設定される。
間欠運転モードは、間欠運転モードスイッチ27によって選択し(S303)、この間欠運転モードの選択により間欠時間選択スイッチ29の操作が有効化され、この間欠時間選択スイッチ29の操作により、振動子6の動作時間Mt、休止時間Ntの選択が可能である(S304)。
これらの後、制御装置5は、洗浄スタートスイッチ19の操作の判定を行う(S305)。洗浄スタートスイッチ19が操作されると(S305のYES)、制御装置5は、自動運転モードの判定を行う(S306)。自動運転モードにおける洗浄スタートスイッチ19の操作であれば(S306のYES)、動作時間Mtに同期して処理槽4に処理水30の噴流による自動給水を行う(S307)。この給水に応じて超音波洗浄を実行し(S308)、洗浄の終了後、処理槽4から処理水30の排水を行う(S309)。
S306で自動運転モードでないとの判定であれば(S306のNO)、制御装置5は手動運転モードかの判定を行い(S310)、給水スイッチ21の操作を受けたかを判断する(S311)。この場合、給水スイッチ21の操作がなければ(S311のNO)、所定時間の経過を待ってこの処理を終了する。
給水スイッチ21の操作を受ければ(S311のYES)、制御装置5は動作時間Mtに同期して給水機構10に給水制御(S312)を行わせる。これにより、処理槽4に対して処理水30の噴流給水が行われる。
そして、処理槽4に対する処理水30の給水の後、制御装置5は洗浄スタートスイッチ19の操作を受けて超音波洗浄を実行し(S313)、洗浄終了後、排水スイッチ23の操作を判定する(S314)。排水スイッチ23の操作を受け、制御装置5は排水機構12の排水の制御を行い(S315)、これにより、処理槽4から処理水30の排水が行われる。
<振動子6の動作時間Mtおよび休止時間Ntの選択処理>
この第三の実施の形態では、間欠時間選択スイッチ29の操作回数Nに応じて生成すべき制御電圧Vcが選択される。この制御電圧Vcは、間欠時間選択スイッチ29の操作回数Nに関係付けられて記憶部25に格納される。
図8のAは、間欠時間選択スイッチ29の操作によって振動子6の動作時間Mtと休止時間Ntが選択される処理を表す情報テーブルを示している。この情報テーブルは記憶部25に格納されるデータベースの一例である。この情報テーブルには間欠時間選択スイッチ29の操作回数N、制御電圧Vc、基準電圧Vm、動作時間Mt、休止時間Ntおよび超音波出力S3nが格納されている。
間欠時間選択スイッチ29にはたとえば、ヒトのタッチ操作や押下を検出するタッチセンサーを用いることができる。操作回数Nをたとえば、N=1~4(回)とすれば、制御装置5は間欠時間選択スイッチ29の操作回数Nを受け付け、この操作回数Nに応じた制御電圧Vcを生成する。これに対し、基準電圧Vmにはたとえば、三角波電圧が用いられる。この基準電圧Vmと制御電圧Vcを用いることにより、制御電圧Vcに応じて動作時間Mtおよび休止時間Ntを持つ間欠時間信号Tdnが生成され、この間欠時間信号Tdnで制御された超音波出力S3nが得られる。
この場合、N=1であれば、Vc=V1、Mt=Mt1、Nt=Nt1とし、超音波出力S3nはS3n=S3-1が得られる。N=2であれば、Vc=V2、Mt=Mt2、Nt=Nt2とし、このとき、超音波出力S3nはS3n=S3-2が得られる。N=3であれば、Vc=V3、Mt=Mt3、Nt=Nt3とし、超音波出力S3nはS3n=S3-3が得られる。また、N=4であれば、Vc=V4、Mt=Mt4、Nt=Nt4とし、このとき、超音波出力S3nはS3n=S3-4が得られる。この時間設定は一例であり、この時間設定に本開示が限定されるものではない。
図8のBは、間欠時間つまり、振動子6の動作時間Mtおよび休止時間Ntを生成するための信号処理を示している。この信号処理では、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)と基準電圧Vmとの比較処理を行う。
図8のCは、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)と基準電圧Vmとの比較処理により得られた間欠時間信号Tdnを示している。この間欠時間信号Tdnには、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)のレベルに応じて動作時間Mtおよび休止時間Ntが得られている。この間欠時間信号Tdnは、動作時間Mtと休止時間Ntを交互に繰り返す周期信号である。
図8のDは、間欠時間信号Tdnによって得られた超音波出力S3nを示している。つまり、N=1の場合、Vc=V1、Mt=Mt1、Nt=Nt1、S3n=S3-1が生成される。N=2の場合、Vc=V2、Mt=Mt2、Nt=Nt2、S3n=S3-2が生成される。N=3の場合、Vc=V3、Mt=Mt3、Nt=Nt3、S3n=S3-3が生成される。また、N=4の場合、Vc=V4、Mt=Mt4、Nt=Nt4、S3n=S3-4が生成される。
<振動子6の動作時間Mtおよび休止時間Ntの他の選択処理>
図9に記載した選択処理は基準電圧Vm(図8のB)に単調増加部を周期的に持つ周期性鋸波電圧を用いるが、この他の選択処理では基準電圧Vmに単調減少部を周期的に持つ周期性鋸波電圧を用いている。このような基準電圧Vm(図9のB)を用いた選択処理によっても、間欠時間選択スイッチ29の操作回数Nに応じて生成すべき制御電圧Vcが選択される。この制御電圧Vcは、間欠時間選択スイッチ29の操作回数Nに関係付けられて記憶部25に格納される。
図9のAは、図8のAと同様であるのでその説明を割愛する。
図9のBは、間欠時間つまり、振動子6の動作時間Mtおよび休止時間Ntを生成するための信号処理を示している。この信号処理では、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)と基準電圧Vmとの比較処理を行う。この基準電圧Vmのレベルの増減関係が図8のBと逆である。
図9のCは、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)と基準電圧Vmとの比較処理により得られた間欠時間信号Tdnを示している。V1、V2、V3、V4の大小関係は、図8のBと異なり、たとえばV1>V2>V3>V4である。間欠時間信号Tdnには、制御電圧Vc(=V1、V2、V3、V4)のレベルに応じて動作時間Mtおよび休止時間Ntが得られている。この間欠時間信号Tdnは、動作時間Mtと休止時間Ntを交互に繰り返す周期信号である。
図9のDは、間欠時間信号Tdnによって得られた超音波出力S3nを示している。つまり、N=1の場合、Vc=V1、Mt=Mt1、Nt=Nt1、S3n=S3-1が生成される。N=2の場合、Vc=V2、Mt=Mt2、Nt=Nt2、S3n=S3-2が生成される。N=3の場合、Vc=V3、Mt=Mt3、Nt=Nt3、S3n=S3-3が生成される。また、N=4の場合、Vc=V4、Mt=Mt4、Nt=Nt4、S3n=S3-4が生成される。この場合、図8のDの場合と、動作時間の大小関係が逆になっているが、このような処理によっても同様の選択処理が可能である。
<第三の実施の形態の効果>
この第三の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 自動運転モードまたは手動運転モードの何れにおいても、振動子6に間欠動作を行わせ、被洗浄物28の超音波出力S3nによる間欠洗浄を行うことができる。
(2) 間欠運転モードにおいて、振動子6の間欠動作に同期して処理槽4に処理水30の噴流供給を行うことができ、超音波振動の間欠動作と噴流の同期により洗浄効果を高めることができる。
(3) 間欠運転モードから通常の連続運転に自由に変更することができ、民生機器である洗浄装置2の超音波洗浄動作のバリエーション性を高めることができる。
〔第四の実施の形態〕
この第四の実施の形態では、給水時間Wtと休止時間Vtが交互に設定可能であり、手動運転モードまたは自動運転モードにおいて、振動子6の連続動作中に、給水動作の間欠により処理水30に間欠噴流を生じさせる間欠運転モードが含まれる。
この第四の実施の形態に係る洗浄装置2では図10に示すように、処理槽4、制御装置5、振動子6、給水機構10、排水機構12、強度選択スイッチ13、時間選択スイッチ15、モード選択スイッチ17、洗浄スタートスイッチ19、給水スイッチ21、排水スイッチ23、間欠運転モードスイッチ71、間欠時間選択スイッチ73などが含まれる。図10において、図6と同一部分には同一符号を付してある。
この第四の実施の形態に係る洗浄装置2では、モード選択スイッチ17による自動運転モードおよび手動運転モードの選択に加え、間欠運転モードスイッチ71によって間欠噴流による間欠運転モードの選択が可能である。間欠運転モードは、振動子6の連続動作中に給水を間欠させるための給水時間Wtおよび休止時間Vtの交互給水によって間欠噴流を生じさせ、連続した超音波振動と間欠噴流を併用した超音波洗浄である。給水時間Wtおよび休止時間Vtの長さは間欠時間選択スイッチ73によって選択が可能である。この間欠運転は自動運転モード、手動運転モードの何れにおいても選択可能である。この実施の形態では、間欠運転モードの設定に対し、自動運転モードおよび手動運転モードの設定を先行させているが、自動運転モードおよび手動運転モードの設定に対し、間欠噴流のための間欠運転モードの設定を先行させてもよい。
そして、制御装置5には記憶部25を備え、この記憶部25には間欠運転の制御を実行するための制御プログラム、その制御情報を含むデータベースが格納されている。
<制御装置5による制御>
第四の実施の形態に係る制御装置5で実現される機能には、既述の機能に加えて以下の機能が含まれる。
r)間欠運転モードスイッチ71の操作により給水機構10の間欠運転の選択機能
s)間欠時間選択スイッチ73の操作により給水機構10の給水弁54の開時間を表す給水時間Wt、その閉時間を表す休止時間Vtを選択する間欠時間選択機能
t)自動運転モードにおいて、間欠噴流運転による超音波洗浄機能
u)手動運転モードにおいて、間欠噴流運転による超音波洗浄機能
v)間欠運転モードスイッチ71の操作による間欠運転モードの実行、間欠運転モード中の間欠運転モードスイッチ71の再操作による連続運転モードへの切換え機能
w)間欠運転に同期した処理水30の排水機能
なお、間欠運転に同期した処理水30の排水機能には間欠噴流動作における処理水30の給水、その排水を同時に行うことが含まれる。
図11は、制御装置5で実現される超音波洗浄制御の処理手順の一例を示している。この処理手順は本開示の超音波洗浄の制御方法またはプログラムの一例である。この処理手順には、被洗浄物28の装填(S401)、間欠運転モード選択(S402)、超音波強度の選択(S403)、給水時間Wtおよび休止時間Vtの選択(S404)、洗浄スタートスイッチ19の操作判定(S405)、処理水30の給水(S406)、振動子6-1、6-2、6-3の連続動作(S407)、間欠噴流の生成(S408)、洗浄時間の判定(S409)、処理水30の排水(S410)の処理などが含まれる。
被洗浄物28の超音波洗浄に当たり、処理槽4に被洗浄物28を装填する(S401)。
間欠運転モードは、間欠運転モードスイッチ71によって選択する(S402)。振動子6に設定される超音波出力の強度は、強度選択スイッチ13によって選択する(S403)。超音波強度は既述の四段階のたとえば、「強度1」、「強度2」、「強度3」、「強度4」の何れかを選択する。この間欠運転モードの選択により間欠時間選択スイッチ73の操作が有効化され、この間欠時間選択スイッチ73の操作により、給水時間Wt、休止時間Vtの選択が可能である(S404)。
これらの後、制御装置5は、洗浄スタートスイッチ19の操作の判定を行う(S405)。洗浄スタートスイッチ19が操作されると(S405のYES)、制御装置5は、処理槽4に給水機構10を制御し、処理水30の給水を行わせる(S406)。この場合、自動運転モードにおける洗浄スタートスイッチ19の操作であれば、処理槽4に給水時間Wtに同期して処理水30の自動給水を行う。
このとき、制御装置5は、振動子6―1、6-2、6-3を連続動作させる(S407)。各振動子6―1、6-2、6-3の連続動作中に、制御装置5は、給水機構10に給水時間Wtで給水、休止時間Vtで給水停止を交互に行わせ、処理槽4の処理水30に間欠噴流を生成する(S408)。
このような各振動子6―1、6-2、6-3の連続動作と給水機構10に給水時間Wtによる給水、休止時間Vtによる給水停止の交互運転によって間欠噴流を伴う超音波洗浄が行われる。制御装置5は、この超音波洗浄の時間経過を監視し、洗浄時間の終了を判定する(S409)。洗浄時間が終了するまで(S409のNO)、制御装置5は、間欠噴流による超音波洗浄を継続する。
洗浄時間が終了すると、制御装置5は洗浄を停止する。この洗浄停止には間欠噴流の停止が含まれる。制御装置5は、洗浄時間が終了すると(S409のYES)、排水機構12を制御し、処理槽4から処理水30を排水させる(S410)。
<給水時間Wtおよび休止時間Vtの選択処理>
この第四の実施の形態における給水時間Wtおよび休止時間Vtの選択処理には、たとえば第三の実施の形態に記載されている振動子6の動作時間Mtと休止時間Ntを用いることが可能である。
<第四の実施の形態の効果>
この第四の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 自動運転モードまたは手動運転モードの何れにおいても、給水の間欠動作による間欠噴流を処理槽4の処理水30に生成し、連続動作中の超音波振動を以て被洗浄物28の超音波出力S3nによる間欠洗浄を行うことができる。
(2) 間欠運転モードにおいて、振動子6の連続動作中に処理槽4に処理水30の噴流供給を行うことができ、超音波振動の間欠動作と噴流の同期により洗浄効果を高めることができる。
(3) この間欠運転モードを用いれば、節水効果とともに、超音波洗浄の効果を高めることができる。たとえば、給水栓から洗浄装置2に給水し、間欠給水によって給水量を低減できるので節水効果が得られる。間欠噴流と連続した超音波動作の併用により、間欠給水と間欠排水を併用して汚れを処理槽4外に排出させることができる。処理槽4からの排水は間欠給水の後、一挙排水による汚れ排出を行うことも可能である。
(4) この間欠運転モードにおいても、間欠運転モードから通常の連続運転に変更することができ、民生機器である洗浄装置2の超音波洗浄動作のバリエーション性を高めることができる。
(5) この間欠運転モードにおいても、超音波の連続運転中に処理水30の間欠排水を行う間欠運転モードを設定してもよく、洗浄装置2の超音波洗浄動作のバリエーション性を高めることができる。
実施例1は、第一の実施の形態および第二の実施の形態に係る洗浄装置2を具体化した実施例である。
<洗浄装置2の機能部>
図12は、実施例1に係る洗浄装置2の機能部を示している。図12において、図1と共通部分には同一符号を付してある。この洗浄装置2には、厨房機器と独立して利用可能なスタンドアロンタイプと、厨房機器に実装されるビルトインタイプが含まれる。図12に示す洗浄装置2はスタンドアロンタイプの例示であり、斯かる機能部はスタンドアロンタイプに向けられたものである。
この洗浄装置2の機能部には図12に示すように、処理槽4、振動子6-1、6-2、オーバーフロー機構8、給水機構10、排水機構12、防水固定機構14、セパレータ16、処理かご18、抑えプレート20、操作パネル22、制御基板24などが含まれている。
処理槽4は0.6mm程度の厚さを持つステンレスなどの金属板で成形されたたとえば、ドーム状の成型体からなる容器であり、装置筐体26に設置されている。処理槽4には被洗浄物28および処理水30が収容される。被洗浄物28は、果実、野菜、生鮮食料品など、何れでもよい。図示した被洗浄物28は苺であり、処理かご18とともに処理槽4に装填されている。処理水30は超音波の伝送媒体であるとともに、洗浄によって被洗浄物28から分離した汚れなどの分離物を流動させる流体である。この処理水30にはたとえば、水道水などの上水を用いればよい。
振動子6は洗浄時、電気エネルギを受けて超音波を発生する超音波発生源であり、処理槽4の外底部32に設置されている。この処理槽4では複数の振動子としてたとえば、3個の振動子6-1、6-2、6-3が取り付けられており、各振動子6-1、6-2、6-3が処理槽4の外底部中心を基準にたとえば、120度の間隔で配置されている。
オーバーフロー機構8は、洗浄時、処理槽4から溢水する処理水30を捕捉して排出させる。このオーバーフロー機構8は溢水捕捉部34および排水管36を備え、溢水捕捉部34で捕捉した処理水30を排水管36に流す。溢水捕捉部34は処理槽4に形成された溢水口38に連結され、この溢水口38から溢水した処理水30を捕捉し、排水管36を通して排水機構12側に導く。この溢水捕捉部34には処理水30をろ過する溢水フィルタ40を着脱可能に備えている。この溢水フィルタ40は溢水する処理水30のろ過手段である。この溢水フィルタ40に形成されたろ過孔42を以て処理槽4には処理水30の溢水レベルが設定されている。この溢水レベルを超える処理水30は図示しているように、オーバーフロー機構8に捕捉されて排水機構12側に排出される。
給水機構10は、処理槽4に処理水30を給水する手段であって、処理槽4の給水部44に給水する。給水部44は処理槽4の外底部32の中央に設置され、後述の給水ノズル94(図16のA)を備えて処理水30を受け、処理槽4内に処理水30の噴流を生じさせる。給水管46には給水接続口部48、空気抜き弁50、定流量弁52および給水弁54が設置されている。給水接続口部48にはたとえば、上水管55が接続され、処理水30が供給される。空気抜き弁50は給水管46に流れる処理水30から空気を離脱させる。定流量弁52は、給水部44に供給する処理水30の流量を定流量化する。給水弁54は、洗浄時に開状態に制御されるたとえば、電磁弁であり、洗浄終了時に閉状態に制御される。
排水機構12は、処理槽4から処理水30を排水する手段であって、排水部56を備えて処理槽4から処理水30を排水する。排水部56は後述の排水フィルタ118(図18のA)を備えて処理水30をろ過して排水する。この排水部56には排水管60が連結されている。この排水管60は排水接続口部62および排水弁64を備えている。排水接続口部62には図示しない外部のたとえば、ドレン管65が接続されている。排水弁64は洗浄時に閉状態に制御されるたとえば、電磁弁であり、洗浄終了時に開状態に制御される。この排水弁64の下流側の排水管60には排水管36が連結されており、溢水捕捉部34からの処理水30が排水弁64の開閉と無関係に排水接続口部62からドレン管65に排出される。
防水固定機構14は防水部66および固定機構部68を備え、処理槽4と装置筐体26との間の防水とともに、装置筐体26に処理槽4を固定している。防水部66は、止水パッキンを備え、処理槽4と装置筐体26との間を止水する。これに対し、固定機構部68は、防水部66の止水パッキンを圧縮状態に維持し、処理槽4と装置筐体26との間の固定力の調整が可能である。装置筐体26の底部には複数の脚部70が取り付けられ、各脚部70は防振材料で形成され、装置筐体26から設置箇所への振動伝達を緩和する。
セパレータ16は、処理槽4の底板上に設置される。このセパレータ16の設置により、被洗浄物28の洗浄空間を給水部44および排水部56を含む槽底と分離できる。この分離間隔を設定するため、セパレータ16には背面側に所定の高さを持つ複数の支柱部72が設けられている。
処理かご18は、セパレータ16の上面に設置可能であるが、被洗浄物28に応じて使い分ける。苺のように被洗浄物28の体積が小さく、一括して処理可能な被洗浄物28に対しては処理かご18の使用が有効である。これに対し、キャベツなどの体積の大きい被洗浄物28に対しては処理かご18を不要とし、処理槽4に直に被洗浄物28を装填すればよい。
抑えプレート20は、処理槽4の開口部76に設置されて被洗浄物28の浮き上がりを阻止する。この抑えプレート20は、複数の固定アーム74を備え、この固定アーム74によって処理槽4の開口縁部に着脱可能に固定される。
そして、制御基板24には操作パネル22からの操作入力を受け付け、給水弁54、排水弁64の開閉制御などを行う制御部が設置されている。操作パネル22には洗浄動作の開始や停止を行う操作スイッチなどの操作部や表示部が設置されている。
<洗浄装置2の外観形態>
図13は、操作パネル22側から見た洗浄装置2の外観形態を示している。装置筐体26に設置された処理槽4が開口され、この処理槽4の開口部76からセパレータ16の設置、被洗浄物28の装填、抑えプレート20などの設置が可能である。この開口部76には図示しない蓋部が着脱可能である。この装置筐体26には側部前面側に操作筐体77が設置され、この操作筐体77の上面には、操作パネル22が前方に傾斜して設置されている。操作筐体77の下側には電源スイッチ78が配設されている。
<給水機構10>
洗浄時など、処理槽4に清浄な処理水30を連続して供給し、超音波洗浄では処理槽4内の処理水30に循環流を生じさせる必要がある。洗浄時、処理水30を排水部56から排水させる場合にあっても、この排水を妨げまたは排水に妨げられることなく、処理水30に噴流を生じさせることが有効である。この給水機構10では、上水圧を利用して噴流を生じさせて処理水30を処理槽4に供給し、以て処理槽4内の処理水30を均一化し、洗浄時の給水にあっては超音波振動と相まって洗浄効果の向上に寄与する。
図14は、給水機構10を示している。図14において、図12と同一部分には同一符号を付してある。
この給水機構10は、処理槽4の外底部32の中央に設置された給水部44に処理水30を受け、給水弁54が開状態に制御されたとき、たとえば、処理水30が有する上水圧を以て処理水30の噴流を生じさせる。
図15のAは、給水部44の断面を示している。この給水部44は、給水ノズル94および給水連結部96を備える。給水ノズル94は、給水管46から給水連結部96を通して給水管46と結合され、処理水30の給水を受ける。給水連結部96は、給水ノズル94と給水管46とを連結するための手段である。
給水ノズル94は、ノズルヘッド98および給水管結合部100を備えている。ノズルヘッド98には、XY軸方向にたとえば、4個のノズル口102、Z軸方向にたとえば、1個のノズル口104が形成され、これらノズル口102、104は給水管結合部100に連通している。
給水連結部96は、処理槽固定部106および給水管装着部108を備え、たとえば、合成樹脂などの弾性材料、またはステンレスなどの金属材料で形成されている。処理槽固定部106は処理槽4の貫通口110に挿入されて貫通口110と連結される。給水管装着部108には開口部側にフランジ部112が形成され、給水連結部96が強化されている。
給水管46の端部にはフランジ部114が形成されているとともに、止水手段としてのOリング116が取り付けられている。フランジ部114は給水管46からのOリング116の抜け止めとして機能する。給水管46には給水ノズル94の給水管結合部100が挿入されて連結される。この結合により、ノズルヘッド98のノズル口102、104が処理槽4に対する複数の給水口として機能する。
給水連結部96にはOリング116が圧縮状態で挿入されることにより、給水管装着部108の内壁および給水管46のフランジ部114側が密着されるから、給水管46と給水連結部96との間で止水構造が構成され、この止水構造は給水ノズル94と給水管46の結合によってより強化される。
図15のBは、図15のAのXVB-XVB断面を示している。ノズルヘッド98には、給水管46に連通する複数のノズル口102、104が形成されている。
このような給水ノズル94によれば、図16のAに示すように、上水圧を受けて圧送される処理水30は、ノズル口102からXY軸方向に噴射されるとともに、ノズル口104からZ軸方向に噴射される。
したがって、処理槽4には図16のBに示すように、噴流30X、30Yは処理槽4の底部に沿って槽壁に当たり、周回流および上昇流を生じさせ、また、噴流30Zは上昇流となり、これらが相まって処理水30に循環流を生じさせる。この循環流は、自動運転モード、手動運転モードまたは間欠運転モードの何れにおいても得ることができる。
<排水機構12>
洗浄終了時など、処理槽4から汚れた処理水30を排水させる必要がある。この排水時、洗浄後の処理水30には被洗浄物28から離脱した固形物が含まれる場合がある。この固形物は処理水30の排水機能を低下させ、場合によっては排水不能に至るという課題があった。固形物などを含む処理水30を排水系統に放出することは環境汚染に繋がるので、回避しなければならない。斯かる課題に対し、この排水機構12では、固形物などを含む処理水30をろ過して排水し、排水機能の維持とともに排水系統への影響を回避している。
図17のAは、排水機構12を示している。図17のAにおいて、図12と同一部分には同一符号を付してある。
この排水機構12は、処理槽4の外底部32に設置された排水部56から排水管60を通して排水接続口部62に接続されたドレン管65に処理水30を排水させる。
図17のBは、処理槽4の平面図である。給水部44が処理槽4の底部中心に配置されているのに対し、排水部56は給水部44から変移した位置に配置されている。処理槽4の外底部32は、たとえば、処理水30の排水を容易にするため、排水部56を中心に円錐形の傾斜面としてもよい。
図18のAは、排水部56の断面を示している。この排水部56は、排水フィルタ118、排水連結部120を備える。排水フィルタ118は、処理槽4から排水接続口部62に処理水30をろ過してドレン管65に排水する(図17のA)。排水連結部120は、排水フィルタ118と排水管60とを連結するための手段である。
排水フィルタ118は、フィルタヘッド122および排水ガイド部124を備えている。フィルタヘッド122には、周縁方向に複数のろ過孔126、Z軸方向にろ過孔128が形成され、これらろ過孔126、128は排水ガイド部124に連通している。ろ過孔126はろ過孔128と異なってU字形の開口であり、処理槽4の槽面を以て孔縁が形成されている。つまり、処理槽4の底面の処理水30を処理槽4の槽面を伝ってろ過孔126に浸入させることが可能であり、処理水30の排水効率を高めることができる。
排水連結部120は、処理槽固定部130および排水管装着部132を備え、たとえば、合成樹脂などの弾性材料、またはステンレスなどの金属材料で形成されている。この排水管装着部132は処理槽固定部130側を径小にしかつ開口部側を径大にして空間部を構成し、フランジ部136が形成されて強化されている。この排水管装着部132には排水フィルタ118の排水ガイド部124が挿入されている。排水管装着部132において、排水フィルタ118の排水ガイド部124は排水管60に連通し、この連通により、フィルタヘッド122のろ過孔126、128が処理槽4の複数の排水口として機能する。
排水管60の端部にはフランジ部138が形成されているとともに、止水手段としてのOリング140が取り付けられている。フランジ部138はOリング140の排水管60からの抜け止めとして機能する。排水管60には排水フィルタ118が排水連結部120によって連結される。この排水連結部120と排水管60の結合により、フィルタヘッド122のろ過孔126、128が処理槽4の複数の排水口として機能する。
このようにフィルタヘッド122の中心部には排水ガイド部124が一体に設けられている。この排水ガイド部124の周壁には、複数のろ過孔142が形成されている。つまり、ろ過孔126でろ過された処理水30がろ過孔142でろ過された後、排水ガイド部124から排水管60に至る。
そして、排水連結部120にはOリング140が圧縮状態で挿入されて排水管装着部132の内壁および排水管60のフランジ部138側が密着されるから、排水管60と排水連結部120との間で止水構造が構成され、この止水構造は排水管装着部132と排水管60の連結によって強化される。
図18のBは、図18のAのXVIIIB -XVIIIB 断面を示している。フィルタヘッド122には、排水管60に連通する複数のろ過孔126、128が形成されている。
このような排水フィルタ118によれば、図19のAに示すように、処理槽4の水位に応じて処理水30が排水フィルタ118の周辺方向からろ過孔126を通過してフィルタヘッド122に流れ込むとともに、Z軸方向からろ過孔128に流れ込み、排水管60に至る。
したがって、処理槽4には図19のBに示すように、排水フィルタ118に向かう排水流が生じ、排水管60から排出される。
<操作パネル22>
操作パネル22は、制御基板24に搭載された制御装置5(図1)のインターフェイスであり、運転表示、状態表示、給水や排水などの操作、ランプ表示などに用いられる。
図20は、操作パネル22を例示している。この操作パネル22には強度選択スイッチ13、洗浄スタートスイッチ19、給水スイッチ21、排水スイッチ23、切換スイッチ31、タイマースイッチ33、自動運転ランプ35、手動運転ランプ37、給水ランプ39、排水ランプ41、強度表示ランプ43-1、43-2、43-3、43-4、洗浄ランプ45、洗浄時間表示ランプ47-1、47-2、47-3、47-4、運転ランプ49が配置されている。
強度選択スイッチ13は、超音波出力の強度設定に用いられ、たとえば、押下する回数によって超音波強度が設定される。この強度選択スイッチ13の強度指定を受け、制御装置5の制御に基づき、強度表示ランプ43-1、43-2、43-3、43-4が設定強度に応じて点灯し、設定された超音波強度を表示する。この例では、洗浄強度が弱から強の4段階設定であり、強度表示ランプ43-1は超音波強度が最低レベル、強度表示ランプ43-2は超音波強度が中間低レベル、強度表示ランプ43-3は超音波強度が中間高レベル、強度表示ランプ43-4は超音波強度が最高レベルをそれぞれ表している。
洗浄スタートスイッチ19は、洗浄動作の開始を指示するためのスイッチである。この洗浄スタートスイッチ19の操作を受け、制御装置5の制御に基づき、超音波洗浄の開始とともに、洗浄ランプ45を点灯し、洗浄中であることを表す。洗浄動作中、制御装置5は洗浄スタートスイッチ19の押下を受け付け、洗浄を停止させ、洗浄ランプ45を消灯させる。洗浄時間の終了時には、洗浄時間の告知情報として洗浄ランプ45が点滅し、制御装置5は洗浄スタートスイッチ19の長押しを受け付け、洗浄ランプ45を消灯させ、排水機構12の排水弁64を開き、処理槽4から処理水30を排水させる。
手動運転モードが選択されているとき、給水スイッチ21が有効であり、制御装置5の制御により処理槽4に処理水30が給水される。給水ランプ39は給水スイッチ21に併設された環状ランプである。自動運転モードおよび手動運転モードの何れにおいても、処理水30の給水時、制御装置5の制御に基づき、給水ランプ39が点灯し、処理槽4が給水中であることを表す。給水中、制御装置5は給水スイッチ21の押下を受け付け、給水弁54を閉じて給水を停止させ、給水ランプ39を消灯させる。
手動運転モードが選択されたとき、排水スイッチ23が有効であり、制御装置5の制御により処理槽4から処理水30が排水される。排水ランプ41は排水スイッチ23に併設された環状ランプである。自動運転モードおよび手動運転モードの何れにおいても、処理水30の排水時、制御装置5の制御に基づき、排水ランプ41が点灯し、処理槽4が処理水30の排水中であることを表す。排水中、制御装置5は排水スイッチ23の押下を受け付け、排水弁64を閉じて排水を停止させ、排水ランプ41を消灯させる。
切換スイッチ31は、既述のモード選択スイッチ17の一例である。実施例1では切換スイッチ31が自動運転モードと手動運転モードの動作モードの切換えに用いられる。制御装置5は切換スイッチ31の押下の繰り返しを受け付け、自動運転モードから手動運転モード、手動運転モードから自動運転モードに切り換える。自動運転モードが選択されたとき、制御装置5の制御に基づき、自動運転ランプ35が点灯し、手動運転ランプ37が消灯する。手動運転モードが選択されたとき、制御装置5の制御に基づき、手動運転ランプ37が点灯し、自動運転ランプ35が消灯する。
タイマースイッチ33は、洗浄時間の設定に用いられ、たとえば、押下する回数によって異なる洗浄時間が設定される。このタイマースイッチ33からの時間設定を受け、制御装置5の制御に基づき、洗浄時間表示ランプ47-1、47-2、47-3、47-4が設定時間に応じて点灯し、設定された洗浄時間を表示する。この例では、洗浄時間が1分間から10分間の4段階設定である。タイマースイッチ33の1回の押下で洗浄時間表示ランプ47-1が点灯して洗浄時間=1分間を表し、タイマースイッチ33の2回の押下で洗浄時間表示ランプ47-2が点灯して洗浄時間=3分間を表し、タイマースイッチ33の3回の押下で洗浄時間表示ランプ47-3が点灯して洗浄時間=5分間を表し、タイマースイッチ33の4回の押下で洗浄時間表示ランプ47-4が点灯して洗浄時間=10分間の洗浄時間をそれぞれ表す。そして、洗浄時間表示ランプ47-1、47-2、47-3、47-4の全消灯時、連続運転を表す。
運転ランプ49は、電源スイッチ78によって給電が指示されたときに点灯し、給電中点灯して洗浄装置2が運転中ないし運転可能であることを表す。
<制御系統>
図21は、洗浄装置2を制御する制御装置5を含む制御系統の一例を示している。制御装置5は電源部51、タイマー53、振動子駆動部57-1、57-2、57-3、弁駆動部58-1、58-2、表示駆動部59などを含み、制御基板24に実装されている。電源部51は商用電源を受け、整流や電圧の安定化を行い、制御装置5、振動子駆動部57-1、57-2、57-3、弁駆動部58-1、58-2、表示駆動部59などに直流出力または交流出力を供給する。
タイマー53は、洗浄時間、制御上の経過時間の基準時間などの設定に用いられる。振動子駆動部57-1、57-2、57-3は、制御装置5の制御を受け、振動子6(=6-1、6-2、6-3)を駆動し、超音波出力を発生させる。
弁駆動部58-1は、制御装置5の制御により、給水弁54の開閉を行う。弁駆動部58-2は、制御装置5の制御により、排水弁64の開閉を行う。表示駆動部59は、制御装置5の制御により、自動運転ランプ35、手動運転ランプ37、給水ランプ39、排水ランプ41、強度表示ランプ43-1、43-2、43-3、43-4、洗浄ランプ45、洗浄時間表示ランプ47-1、47-2、47-3、47-4、運転ランプ49の点灯、消灯または点滅などを行う。
制御装置5には記憶部25、プロセッサ61、入出力部63が含まれる。記憶部25はROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記憶素子を含み、ROMにはOS(Operating System)、洗浄制御プログラム、制御情報を記録するデータベースなどを格納する。RAMは情報処理のワークエリアを構成する。
<制御装置5の制御機能>
洗浄制御プログラムなどの実行により実現される制御機能には、運転動作表示機能、運転モード切換機能、モード表示機能、給水判定機能、運転許可機能、モード選択抑止機能、洗浄強度選択機能、洗浄強度表示機能、洗浄時間設定機能、洗浄時間表示機能、洗浄開始指示機能、給水制御機能、給水表示機能、排水制御機能、排水表示機能、超音波振動制御機能、データベースなどが含まれる。
<電源投入時の動作>
図22は、電源投入時の動作を表す処理手順を示している。この処理手順は本開示の超音波洗浄の制御方法またはプログラムの一例である。電源スイッチ78を投入すると(S451)、運転ランプ49、強度表示ランプ43-1および手動運転ランプ37が点灯し、洗浄時間表示ランプ47-1、47-2、47-3、47-4の全てが消灯し、給水スイッチ21および排水スイッチ23がOFF状態となり、給水ランプ39および排水ランプ41が消灯状態となる(S452)。
この場合、運転ランプ49の点灯は洗浄動作への移行が可能であることを表す。強度表示ランプ43-1の点灯は、超音波出力S1nが最低レベルであり、これが初期値であることを表す。手動運転ランプ37の点灯は、手動運転モードが先行モードであることを表す。給水スイッチ21および排水スイッチ23がOFF状態であることから、給水ランプ39および排水ランプ41が消灯状態となり、給水も排水も行われていないことを表す。
この場合、手動運転モードが先行し(S453)、この手動運転モードにおいて、切換スイッチ31の押下により(S454)、自動運転モードに切り換えられる(S455)。
そして、自動運転モードにおいて、モード選択の抑止がない場合、切換スイッチ31の押下により(S454)、自動運転モードから手動運転モードに切り換えることができる(S453)。
<手動運転モードおよび自動運転モード>
図23は、手動運転モードおよび自動運転モードの処理手順を示している。この処理手順は、本開示の超音波洗浄制御の方法またはプログラムの一例である。
この処理手順には、モード切換え(S501)、手動運転モードの処理(S502)および自動運転モードの処理(S503)が含まれる。モード切換えは、切換スイッチ31の押下により、この操作を制御装置5が受け付ける。制御装置5が現在のステータスを判断し、自動運転モードであれば手動運転モードに切り換え(S502)、手動運転モードであれば自動運転モードに切り換える(S503)。
手動運転モードには、給水工程(S601~S604)、排水工程(S701~S704)、洗浄工程(S801~S806)が含まれ、自動運転モードには、給排水、洗浄時間の管理、超音波洗浄などの一例の工程が含まれる(S901~S913)。
手動運転モードにおいて、給水工程では給水スイッチ21の押下(S601)により、処理槽4への処理水30の給水が行われ(S602)、この給水中に給水スイッチ21の押下(S603)により、処理水30の給水が停止する(S604)。処理水30の給水は給水機構10により実行し、給水は給水弁54の開状態、その停止は給水弁54の開状態から閉状態への切り換えで行う。給水は給水スイッチ21の押下で開始され、給水中の再押下で給水が停止される。
手動運転モードにおいて、排水工程では排水スイッチ23の押下(S701)により、処理槽4から処理水30の排水が行われ(S702)、この排水中に排水スイッチ23の押下(S703)により、処理水30の排水が停止される(S704)。処理水30の排水は排水機構12により実行し、排水は排水弁64の開状態、その停止は排水弁64の開状態から閉状態への切り換えで行う。排水は排水スイッチ23の押下で開始され、排水中の再押下で排水が停止される。
手動運転モードにおいて、洗浄工程では処理槽4における被洗浄物28の出し入れが前提となる(S801)。洗浄スタートスイッチ19の押下(S802)により、超音波の出力が開始され(S803)、洗浄時間経過を監視する(S804)。この洗浄中、洗浄スタートスイッチ19を押下すれば(S805)、超音波の出力停止となる(S806)。この場合、洗浄時間が終了すれば、同様に超音波の出力停止となる(S806)。
自動運転モードでは、被洗浄物28の出し入れ(S901)の後、洗浄スタートスイッチ19の押下(S902)により、処理槽4に処理水30の給水が行われ(S903)、この給水時点から一定時間の経過を監視する(S904)。一定時間として、たとえば、90秒が経過すれば(S904のYES)、超音波の出力が開始される(S905)。つまり、処理槽4への処理水30の給水を経て、超音波出力の開始となり、処理槽4の空状態での超音波出力を回避する。
超音波の出力開始から一定時間、たとえば、30秒間の処理水30の給水を行い、この給水の後、一定時間、たとえば、30秒間の給水停止を行い、超音波洗浄を継続する(S906)。
この自動運転モードにおいても、洗浄時間の経過を監視し(S907)、洗浄時間が経過したとき(S907のYES)、超音波の出力停止を行うとともに洗浄ランプ45を点滅させる(S908)。この洗浄ランプ45の点滅によって、洗浄終了を告知する。
この洗浄終了の告知を受け、ユーザは処理槽4の被洗浄物28の出し入れ(S909)を行い、洗浄スタートスイッチ19の押下(S910)により、超音波の出力開始(S905)を行わせることができる。つまり、異なる被洗浄物28の超音波洗浄を繰り返し継続的に行うことが可能である。
そして、洗浄スタートスイッチ19の長押し(S911)により、洗浄終了となり、洗浄ランプ45の消灯を経て(S912)、処理槽4から処理水30を排水させることができる(S913)。
<洗浄動作>
この洗浄装置2による被洗浄物28の超音波洗浄には、処理槽4に被洗浄物28を装填するための工程(装填工程)、処理槽4に処理水30を給水する工程(給水工程)、被洗浄物28を超音波洗浄する工程(洗浄工程)、洗浄後、処理水30を排水する工程(排水工程)などが含まれる。
図24のAは、装填工程を示している。この例では、被洗浄物28は体積の小さいたとえば、苺である。このような被洗浄物28は、処理かご18に入れられて処理かご18とともに処理槽4に装填される。体積の大きい被洗浄物28には処理かご18を用いることなく、処理槽4に直に被洗浄物28を装填すればよい。この装填工程は洗浄途上であってもよい。
図24のBは、給水工程を示している。給水接続口部48には上水管55が接続されており、この上水管55からたとえば、水道水からなる処理水30が供給されている。この状態で給水弁54を開くと給水が開始され、処理水30は噴流となって処理槽4に給水される。処理水30の給水は、被洗浄物28の全部が水没するレベルまたは溢水レベルLrefまで行えばよい。
この例では、処理槽4に抑えプレート20が設置されているので、この抑えプレート20が水没する程度に処理水30を給水してよい。この処理水30が溢水レベルLrefを超えれば、その過剰分がオーバーフロー機構8を通して排水される。そして、処理水30の給水は給水弁54を閉状態にして停止させる。
図25のAは、給水後の洗浄工程を示している。この洗浄工程では、処理水30の給水を停止し、各超音波振動子6を同時に駆動し、処理槽4の外底部32から超音波を処理槽4内に付与する。処理槽4内の処理水30は超音波を受けて励振し、この処理水30を媒介として被洗浄物28に超音波振動が加えられる。処理水30の水面には超音波による波紋が生じる。この超音波を受ける被洗浄物28から汚れなどが離脱し、処理水30を懸濁させる。この超音波の付与を所定時間継続すれば、超音波洗浄によって被洗浄物28が清浄化される。
この洗浄工程において、既述の給水工程で述べた処理水30の供給、つまり噴流を併用すれば、処理水30の噴流によって超音波洗浄と相まってより高い洗浄効果が期待でき、超音波洗浄の迅速化が可能である。
図25のBは、超音波洗浄後の排水工程を示している。この排水工程では、超音波の付与を停止した後、排水弁64を開状態にし、処理槽4から洗浄後の処理水30を排水させる。処理水30に含まれる固形物などの夾雑物が排水部56の排水フィルタ118(図18のA)で処理水30から分離され、排水フィルタ118を通過した処理水30や被洗浄物28から分離した汚れが排水管60に流れ、ドレン管65を通して排水系統に放出される。
排水後、洗浄を終了した被洗浄物28は、この場合、処理かご18を以て処理槽4から取り出される。
<超音波洗浄の効果>
この超音波洗浄によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 処理水30の給水を迅速化でき、超音波洗浄に至る準備工程の時間の短縮化を図ることができる。
(2) 超音波洗浄中、処理水30の噴流を併用することで、超音波洗浄の洗浄効果を高め、洗浄中の被洗浄物28から汚れを処理水30中に容易にかつ迅速に離脱させることができる。
(3) 洗浄後、処理水30の排水を迅速化でき、洗浄後の被洗浄物28の取出しや後処理の短縮化を図ることができる。
(4) 洗浄時間の短縮化により、鮮度が求められる被洗浄物28の鮮度低下を抑制することができる。
実施例2は手動運転モードおよび自動運転モードの処理手順の変形例である。
図26は、実施例2に係る手動運転モードおよび自動運転モードの処理手順を示している。この処理手順は、実施例1(図23)に係るに示す処理手順を変更したものであり、同一部分には同一符号を付してある。
この処理手順では手動運転モード(S502)から洗浄スタートスイッチ19の押下(S805:図23)を除き、洗浄時間の終了判定を行い(S804)、洗浄時間が終了すれば(S804のYES)、その時点で超音波の出力停止とする(S806)。また、洗浄時間が終了していなければ(S804のNO)、洗浄スタートスイッチ19の押下を判定する(S807)。洗浄スタートスイッチ19が押下されれば(S807のYES)、その時点で超音波の出力停止とする(S806)。そして、洗浄スタートスイッチ19が押下されなければ(S807のNO)、超音波の出力開始(S803)に遷移する。
また、自動運転モード(S503)から洗浄スタートスイッチ19の長押し(S911:図23)を除き、洗浄時間の終了判定を行い(S907)、超音波の出力停止、洗浄ランプ45の点滅(S908)から洗浄ランプ45の消灯(S912)を経て排水(S913)に遷移する。
<実施例2の効果>
この実施例2によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 洗浄時間が終了すれば超音波の出力を停止させることができ、洗浄時間の終了前に洗浄スタートスイッチ19を押下すれば超音波の出力を開始することができる。
(2) 洗浄スタートスイッチ19に対する機能割り当てを簡略化でき超音波の出力が停止したとき、洗浄ランプ45の点滅から洗浄ランプ45の消灯に移行させることができる。
実施例3は、第三の実施の形態に係る洗浄装置2を具体化したものである。
<操作パネル22>
操作パネル22は、実施例3に係る洗浄装置2の操作パネル22を示している。この操作パネル22は、実施例3に係る制御基板24に搭載された制御装置5(図28)のインターフェイスであり、運転表示、状態表示、間欠運転操作、間欠運転表示などの制御装置5の操作入力やランプ表示に用いられる。この操作パネル22において、図20に示す実施例1に係る操作パネル22と同一部分には同一符号を付してある。
図27は、実施例3に係る操作パネル22を例示している。この操作パネル22には、図20に示す操作パネル22に間欠運転モードスイッチ27、間欠時間選択スイッチ29、間欠運転ランプ83、間欠時間表示ランプ85-1、85-2、85-3、85-4が追加設置されている。
間欠運転モードスイッチ27は、洗浄装置2の間欠運転やそのモード設定に用いられる。間欠運転モードが選択され、その実行時に間欠運転ランプ83が点灯し、間欠運転の実行中であることを表示する。間欠運転中に、間欠運転モードスイッチ27を操作すれば、実行中の間欠運転を解除し、通常の連続運転に移行させることができる。
間欠時間選択スイッチ29は、振動子6―1、6-2、6-3の間欠運転時の動作時間Mt、休止時間Ntの設定に用いられ、たとえば、押下する回数によって動作時間Mt、休止時間Ntが設定される。この間欠時間選択スイッチ29の選択操作を受け、制御装置5の制御に基づき、間欠時間表示ランプ85-1、85-2、85-3、85-4の何れかが点灯し、設定された間欠時間を表示する。この例では、表示「1」が既述の動作時間Mt1+休止時間Nt1、表示「2」が既述の動作時間Mt2+休止時間Nt2、表示「3」が既述の動作時間Mt3+休止時間Nt3、表示「4」が既述の動作時間Mt4+休止時間Nt4をそれぞれ表している。
<制御系統>
図28は、実施例3に係る洗浄装置2を制御する制御装置5を含む制御系統の一例を示している。図28において、実施例1(図21)と同一部分には同一符号を付し、その説明を割愛する。
タイマー53は、洗浄時間、制御上の経過時間の基準時間などの設定に用いられる。振動子駆動部57-1、57-2、57-3は、制御装置5の制御を受け、振動子6(=6-1、6-2、6-3)を駆動し、超音波出力を発生させる。
間欠運転モードスイッチ27の操作を受け、制御装置5は、間欠時間選択スイッチ29により設定されている動作時間Mtと休止時間Ntで振動子6―1、6-2、6-3の間欠動作を実行する。この実行中に間欠運転モードスイッチ27の操作があれば、制御装置5は、実行中の間欠運転を解除し、連続した超音波振動による洗浄動作に移行させる。このとき、間欠時間表示ランプ85-1、85-2、85-3、85-4が選択的な点灯から全消灯に切り換えられ、この点灯形態で連続運転であることを表示する。
<制御装置5の制御機能>
洗浄制御プログラムなどの実行により実現される制御機能には、実施例1で示した機能に加え、間欠運転、運転モード選択機能、間欠運転モード受付け機能、給水時間/休止時間選択機能、動作時間/休止時間選択機能、間欠洗浄機能、間欠運転に関する情報に係るデータベースなどが含まれる。
〔他の実施の形態および実施例〕
本開示には以下の実施の形態が含まれる。
(1) 上記実施の形態では、複数の振動子として3組の振動子6-1、6-2、6-3を例示したが、振動子数は2以下でもよく4以上でもよい。
(2) 上記実施の形態では、超音波の出力を選択しているが、超音波の出力周波数を変更する制御を併用してもよい。
(3) 上記実施の形態ではスタンドアロンタイプの超音波洗浄装置2を例示したが、この超音波洗浄装置2をシステムキッチンなどの厨房設備内に内蔵させるビルトインタイプに構成してもよい。
(4) 被洗浄物28には果実や生鮮食料品を例示しているが、これに限定されない。超音波洗浄による洗浄機能が期待できる全ての被洗浄物が被洗浄物28となる。
(5) 実施例1または実施例2に開示されている制御装置5は、コンピュータ以外の装置を含んでもよく、たとえば、タイマー53、振動子駆動部57-1、57-2、57-3、弁駆動部58-1、58-2、表示駆動部59を含むコントローラとして構成してもよい。
以上説明したように、本開示の最も好ましい実施の形態等について説明した。本開示は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本開示の範囲に含まれることは言うまでもない。