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JP7110641B2 - 一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

一方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
一方向性電磁鋼板は、{110}<001>方位(以下、Goss方位)に高配向集積した結晶粒により構成された、Siを7質量%以下含有する珪素鋼板である。一方向性電磁鋼板は、主に、変圧器の鉄芯材料として用いられる。一方向性電磁鋼板を変圧器の鉄芯材料として用いる場合、すなわち該鋼板を鉄心として積層した場合、層間(積層する鋼板間)の絶縁性を確保することが必須である。したがって、絶縁性確保の観点で、一方向性電磁鋼板表面には一次皮膜(グラス皮膜)と2次皮膜(張力付与絶縁皮膜)を形成させる必要がある。
グラス皮膜と張力付与絶縁皮膜の形成方法、および方向性電磁鋼板の一般的な製造方法は以下の通りである。Siを7質量%以下含有する珪素鋼スラブを熱延し、1回もしくは中間焼鈍をはさむ2回の冷延により最終板厚に仕上げる。その後、湿潤水素雰囲気中の焼鈍(脱炭焼鈍)により、脱炭および一次再結晶を行う。脱炭焼鈍において、鋼板表面では酸化膜(FeSiOやSiO)が形成される。続いて、MgOを主体とする焼鈍分離剤を前記脱炭焼鈍板に塗布・乾燥させ、仕上げ焼鈍を行う。この仕上げ焼鈍により、二次再結晶が起こり鋼板の結晶粒組織が{110}<001>方位に集積する。同時に、鋼板表面においては焼鈍分離剤中のMgOと脱炭焼鈍が反応してグラス皮膜が形成される。仕上焼鈍板表面、すなわちグラス皮膜表面にリン酸塩を主体とする塗布液を塗布、焼付けることで張力付与絶縁皮膜が形成される。
グラス皮膜は絶縁性確保において重要な存在であるが、その密着性は鋼板の構成元素や鋼板板厚の影響を大きく受けてしまう。とりわけ一方向性電磁鋼板の板厚が薄くなる場合、磁気特性である鉄損は改善する一方で、グラス皮膜の密着性が確保し難くなってしまう。このため、一方向性電磁鋼板の製造課題は、グラス皮膜密着性の向上とその安定制御である。グラス皮膜は脱炭焼鈍で生成される酸化膜に起因することから、これまで脱炭焼鈍条件制御による、グラス皮膜改善技術が開発されてきた。
例えば特許文献1では最終板厚に冷間圧延された方向性電磁鋼板に対し、脱炭焼鈍を行う前に、その表面層を酸洗し、表面付着物と地鉄表層部を除去し、脱炭反応、酸化物の形成反応をむらなく進行させ、密着性の優れたグラス皮膜を形成する技術が記載されている。
また特許文献2~4では、脱炭焼鈍において微細な凹凸を鋼板表面に付与することで、グラス皮膜を鋼板深部に到達し、皮膜密着性が改善する技術が開示されている。
そこで、特許文献5~8にあるように、脱炭焼鈍雰囲気の酸素ポテンシャルを制御し、グラス皮膜密着性を改善する技術が開発されてきた。これらは脱炭焼鈍板の酸化を進め、グラス皮膜生成を促進する技術である。
更に技術開発は進み、特許文献9~11では脱炭焼鈍の昇温工程に着目し、昇温中の雰囲気のみならず昇温速度制御によりグラス皮膜密着性と磁性を改善する技術が開発された。
特開昭50-71526号公報 特開昭62-133021号公報 特開昭63-7333号公報 特開昭63-310917号公報 特開平2-240216号公報 特開平2-259017号公報 特開平6-33142号公報 特開平10-212526号公報 特開平11-61356号公報 特開2000-204450号公報 特開2003-27194号公報
しかしながら、特許文献1~4に記載の方法は、何れもプロセスにおいて更なる工程を増やすことを必要とするため操業負荷が大きく、更なる工夫が望まれていた。
また、特許文献5~8に記載の技術を採用した場合、グラス皮膜の密着性は向上するものの、二次再結晶が不安定化し磁気特性(磁性)は劣化してしまう問題があった。
さらに、特許文献9~11に記載の技術を採用した場合、これらの技術により磁性は改善したものの、皮膜改善についてはまだ不十分であった。とりわけ、皮膜板厚が0.23mmに満たない材料(以下、薄手材)のグラス皮膜密着性は十分でなく、皮膜密着性の改善技術は現在でも途上であると考えられる。
また、グラス皮膜の密着性は製品板厚が薄くなるほど不安定になるため、更なるグラス皮膜密着性の改善技術が必要である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、一方向性電磁鋼板の表面に、皮膜密着性に優れたグラス皮膜を、磁気特性を損なわずに形成することの可能な、新規かつ改良された一方向性電磁鋼板の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、脱炭焼鈍工程の昇温工程に着目して鋭意検討を加えた。その結果、脱炭焼鈍工程の昇温における昇温速度の二段階制御および雰囲気制御により、グラス皮膜密着性が飛躍的に向上することを見いだした。また、本技術の適用効果は薄手材にて特に顕著に得られた。
発明者らが、皮膜密着良好材の脱炭焼鈍板を調査したところ、表面酸化膜として、SiOおよびMnSiO(以下、テフロイトと呼称することがある)が観察された。MnSiOの生成量を制御することが皮膜密着性の改善に効果があることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1] 質量%で、C:0.01%以上0.20%以下、Si:2.50%以上4.0%以下、酸可溶性Al:0.01%以上0.07%以下、Mn:0.01%以上0.5%以下、N:0.02%以下、S:0.005%以上0.08%以下、Bi:0%以上0.02%以下、Sn:0%以上0.50%以下、Cr:0%以上0.50%以下、Cu:0%以上1.0%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼片を1200℃以上1600℃以下の温度で加熱した後に熱間圧延し、熱延鋼板を得る熱延工程と、
前記熱延鋼板を焼鈍する熱延鋼板焼鈍工程と、
前記熱延鋼板に一回の冷間圧延または焼鈍を介した複数の冷間圧延を施して冷延鋼板を得る冷延工程と、
前記冷延鋼板に脱炭焼鈍を施す脱炭焼鈍工程と、
焼鈍分離剤を前記冷延鋼板に塗布し、当該冷延鋼板に仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程と、
前記冷延鋼板に張力付与絶縁皮膜を形成する絶縁皮膜形成工程と、を有し、
前記脱炭焼鈍工程の昇温時において、500℃以上600℃以下の温度域における昇温速度S1(℃/秒)と600℃以上700℃以下の温度域における昇温速度S2(℃/秒)とが下記式(1)~式(3)を満たし、かつ前記昇温時の500℃以上600℃以下の温度域における雰囲気中の酸素ポテンシャルP1が下記式(4)を満たす、一方向性電磁鋼板の製造方法。
1.0<S2/S1≦10.0 ・・・式(1)
300≦S1≦2000 ・・・式(2)
300S2≦4000 ・・・式(3)
0.00001≦P1≦0.5 ・・・式(4)
[2]前記鋼片が、質量%で、Bi:0.001%以上0.02%以下を含有する、前記[1]に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
[3]前記鋼片が、質量%で、Sn:0.005%以上0.50%以下、Cr:0.01%以上0.50%以下、Cu:0.01%以上1.0%以下の1種又は2種以上を含有する、前記[1]または[2]に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
[4]前記脱炭焼鈍工程において、0.1以上1.0以下の酸素ポテンシャルP2の雰囲気中、700℃以上900℃以下の温度T2℃で10秒以上1000秒以下保持する一段目焼鈍に続き、下記式(5)を満たす酸素ポテンシャルP3の雰囲気中、下記式(6)を満たす温度T3℃で、5秒以上、500秒以下保持する二段目焼鈍を行う、[1]~[3]のいずれか一項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
P3<P2 ・・・式(5)
T2+50≦T3≦1000 ・・・式(6)
[5]前記一方向性電磁鋼板の製品板厚が0.18mm以上0.22mm未満である、前記[1]~[4]のいずれか一項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
以上説明したように本発明によれば、グラス皮膜密着性に優れる一方向性電磁鋼板を、磁気特性とその安定性を損なわずに製造することができる。
以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。以下では、まず、本発明の実施形態に係る一方向性電磁鋼板の製造方法の全体的な流れについて、詳細に説明する。
一方向性電磁鋼板の一般的な製造方法は以下の通りである。Siを7質量%以下含有する珪素鋼スラブを熱延し、熱延板焼鈍を実施する。熱延板焼鈍板を酸洗後、1回もしくは中間焼鈍をはさむ2回の冷延により最終板厚に仕上げる。その後、湿潤水素雰囲気中の焼鈍(脱炭焼鈍)により、脱炭および一次再結晶を行う。脱炭焼鈍において、鋼板表面では酸化膜(FeSiOやSiO)が形成される。続いて、MgOを主体とする焼鈍分離剤を前記脱炭焼鈍板に塗布・乾燥させ、仕上げ焼鈍を行う。この仕上げ焼鈍により、二次再結晶が起こり鋼板の結晶粒組織が{110}<001>方位に集積する。同時に、鋼板表面においては焼鈍分離剤中のMgOと脱炭焼鈍が反応してグラス皮膜が形成される。仕上焼鈍板を水洗または酸洗により除粉した後、リン酸塩を主体とする塗布液を塗布、焼付けることで張力付与絶縁皮膜が形成される。
本実施形態に係る一方向性電磁鋼板の製造方法は、所定の化学成分を有する鋼片を熱間圧延し、熱延鋼板を得る熱延工程と、熱延鋼板を焼鈍する熱延鋼板焼鈍工程と、前記熱延鋼板に一回の冷間圧延または焼鈍を介した複数の冷間圧延を施して冷延鋼板を得る冷延工程と、前記冷延鋼板に脱炭焼鈍を施す脱炭焼鈍工程と、焼鈍分離剤を前記冷延鋼板に塗布し、当該冷延鋼板に仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程と、前記冷延鋼板に張力付与絶縁皮膜を形成する絶縁皮膜形成工程と、を主に含む。以下、これら工程について、詳細に説明する。なお、以下の説明において、各工程の条件が記載されていない場合、公知の条件を適宜適応して各工程を行うことが可能である。
1. 熱延工程
熱延工程は、所定の化学成分を有する鋼片(例えば、スラブ等の鋼塊)を熱間圧延して、熱延鋼板とする工程である。以下では、まず、本実施形態に係る方向性電磁鋼板の製造方法に供される鋼片の化学成分について、詳細に説明する。なお、以下では特に断りのない限り、「%」との表記は「質量%」を表わすものとする。
また、本実施形態においては、質量%で、C:0.01%以上0.20%以下、Si:2.50%以上4.0%以下、酸可溶性Al:0.01%以上0.07%以下、Mn:0.01%以上0.5%以下、N:0.02%以下、S:0.005%以上0.08%以下、Bi:0%以上0.02%以下、Sn:0%以上0.50%以下、Cr:0%以上0.50%以下、Cu:0%以上1.0%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼片を用いる。
(C:0.01%以上0.20%以下)
Cは磁束密度の改善効果があるが、その含有量が0.20%を超えると、二次再結晶焼鈍において鋼が相変態し、二次再結晶が十分に進行せず、良好な磁束密度と鉄損特性が得られないので、Cの含有量を0.20%以下とする。Cは少ないほど、鉄損低減にとって好ましいので、鉄損低減の観点から、Cの含有量は、好ましくは0.10%以下である。
磁束密度の観点から、Cの含有量の下限値は0.01%、好ましくは0.04%である。
(Si:2.50%以上4.0%以下)
Siの含有量が2.50%未満であると、二次再結晶焼鈍において鋼が相変態して、二次再結晶が十分に進行せず、良好な磁束密度と鉄損特性が得られないので、Siの含有量は2.50%以上とする。Siの含有量は、好ましくは3.00%以上、より好ましくは3.20%以上である。
一方、Siの含有量が4.0%を超えると、鋼板が脆化し、製造工程での通板性が顕著に劣化するので、Siの含有量は4.0%以下とする。Siの含有量は、好ましくは3.80%以下、より好ましくは3.60%以下である。
(酸可溶性Al:0.01%以上0.07%以下)
本発明電磁鋼板において、酸可溶性Al(sol.Al)は、二次再結晶発現の観点から必須の元素である。
酸可溶性Alの含有量が0.01%未満であると、インヒビターとして機能するAlNが十分に生成せず、二次再結晶が不充分となり、鉄損特性が向上しないので、酸可溶性Alの含有量は0.01%以上とする。好ましくは0.02%以上である。
一方、酸可溶性Alの含有量が0.07%を超えると、鋼板が脆化し、特に、Siが多い本実施形態に係る一方向性電磁鋼板では、脆化が顕著となるので、酸可溶性Alの含有量は0.07%以下、0.05%以下である。
(N:0.02%以下)
NはAlNを形成し、AlNはインヒビターとして活用できる。Nの含有量が0.02%を超えると、冷延時、鋼板中にブリスター(空孔)が生じるうえに、鋼板の強度が上昇し、製造時の通板性が悪化するので、Nの含有量は、0.02%以下とする。好ましくは0.01%以下である。
AlNをインヒビターとして活用しないのであれば、Nの含有量の下限値は0%を含む。しかしながら、化学分析の検出限界値が0.0001%なので、実用鋼板の実質的な下限値は0.0001%である。一方、Alと結合して、インヒビターとして機能するAlNを形成するためには、Nの含有量は0.005%以上が好ましい。
(Mn0.01%以上0.5%以下)
Mnが0.5%を超えると、二次再結晶焼鈍において鋼が相変態し、二次再結晶が十分に進行せず、良好な磁束密度と鉄損特性が得られないので、Mnの含有量は0.5%以下とする。好ましくは0.10%以下である。
Mnは、MnSを二次再結晶時にインヒビターとして活用することができるため、Mnの含有量は0.01%以上とする。好ましくは0.05%以上である。
(S:0.005%以上0.08%以下)
Sの含有量が0.08%を超えると、熱間脆性の原因となり、熱延が著しく困難になるので、Sの含有量は0.08%以下とする。好ましくは0.04%以下である。
MnSを二次再結晶時のインヒビターとし活用する場合、Sの含有量は0.005%以上とする。好ましくは0.01%以上である。
本実施形態において、鋼片は、上述元素の他、本実施形態に係る一方向性電磁鋼板の特性を向上させるため、質量%で、Bi:0.001%以上0.02%以下を含有してもよい。なお、Biは任意元素であるため、前述の記載に関わらず、Biの含有量の下限値は0%である。
(Bi:0.001%以上0.02%以下)
Biは、後述するCr、Sn、Cuと同様に、皮膜密着性の向上促進に寄与する元素である。0.001%未満では、皮膜密着性の向上促進効果が十分に得られないので、0.001%以上とする。好ましくは0.001%以上である。
一方、0.02%を超えると、冷延時の通板性が劣化するので、Biの含有量は0.02%以下とする。好ましくは0.01%以下である。
本実施形態において、鋼片は、上述元素の他、本実施形態に係る一方向性電磁鋼板の特性を向上させるため、質量%で、Sn:0.005~0.50%、Cr:0.01~0.50%、Cu:0.01~1.0%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有してもよい。なお、Sn、CrおよびCuは、任意元素であるため、前述の記載に関わらず、Sn、CrおよびCuの含有量の下限値は0%である。
(Sn:0.005%以上0.50%以下)
Snは皮膜密着性の向上に寄与する元素である。Snの皮膜密着性の向上機構は明らかでないが、グラス皮膜の成長を助長し、地鉄(母材鋼板)に対する嵌入構造の形成に寄与すると考えられる。
Snの含有量が0.005%未満の場合、Sn添加による皮膜密着性の改善効果が十分に得られないので、Snの含有量は0.005%以上とすることができる。好ましくは0.01%以上である。
一方、Snの含有量が0.50%を超えると、二次再結晶が不安定となり、磁気特性が劣化するので、Snの含有量は0.50%以下とする。好ましくは0.30%以下である。
(Cr:0.01%以上0.50%以下)
Crは、Bi、Cuと同様に、皮膜密着性の向上に寄与する元素である。0.01%未満では、皮膜密着性の向上効果が十分に得られないので、Crの含有量は0.01%以上とすることができる。好ましくは0.03%以上である。
一方、0.50%を超えるとCr酸化物を形成し、磁性を悪化させる懸念があるため、Crの含有量は0.50%以下とする。好ましくは0.30%以下である。
(Cu:0.01%以上1.0%以下)
Cuは、Bi、Crと同様に、皮膜密着性の向上に寄与する元素である。0.01%未満では、皮膜密着性の向上効果が十分に得られないので、Cuの含有量は0.01%以上とすることができる。好ましくは0.03%以上である。
一方、1.0%を超えると、熱間圧延中、鋼板が脆化するので、Cuの含有量は1.0%以下とする。好ましくは0.50%以下である。
本実施形態において用いられる鋼片の成分組成の残部は、Fe及び不可避的不純物である。しかしながら、磁気特性の向上、強度、耐食性、疲労特性などの構造部材に求められる特性の向上、鋳造性や通板性の向上、スクラップ等使用による生産性の向上を目的として、鋼片は、Feの一部に代えて、Mo、W、In、B、Sb、Au、Ag、Te、Ce、V、Co、Ni、Se、Ca、Re、Os、Nb、Zr、Hf、Ta、Y、La、Cd、Pb、As等から選択される1種又は2種以上を、合計で5.00%以下、好ましくは3.00%以下、より好ましくは1.00%以下含有してもよい。なお、これらの元素は任意に含まれ得る元素であるので、これらの元素の合計の含有量の下限値は、0%である。
不可避的不純物は、添加の意図に関係なく、鋼片中に存在し、得られる一方向性電磁鋼板において本来存在する必要のない成分である。「不可避的不純物」なる用語は、鋼材料を工業的に製造する際に原料としての鉱石、スクラップまたは製造環境などから混入する不純物を含む概念である。このような不可避的不純物は、本願発明の効果に悪影響を与えない量で含まれ得る。
以上のような成分を鋼片は、本工程において、まず、加熱処理される。加熱温度は、例えば1200℃以上1600℃以下、好ましくは1280℃以上1500℃以下である。次いで加熱された鋼片は、引き続く熱間圧延により熱延鋼板に加工される。加工された熱延鋼板の板厚は、例えば、2.0mm以上3.0mm以下の範囲であることが好ましい。
2. 熱延鋼板焼鈍工程
次に、得られた熱延鋼板について焼鈍を施す。このような焼鈍処理を施すことで、鋼板組織に再結晶が生じ、良好な磁気特性を実現することが可能となる。
焼鈍条件としては、特に限定されないが、例えば、鋼板に対して900~1250℃の温度域で10秒~5分間の焼鈍を行うことができる。
また、本工程後、冷延工程前において、熱延鋼板の表面について酸洗を施してもよい。
3. 冷延工程
次に、加工された熱延鋼板は、熱延板焼鈍された後に1回の冷間圧延にて圧延されるか、または中間焼鈍を間に挟んだ複数回の冷間圧延にて圧延される。また、熱延板焼鈍を施した場合、鋼板形状が良好になるため、1回目の圧延における鋼板破断の可能性を軽減することができる。この場合、鋼板の加熱方式は、特に限定されない。冷間圧延は、3回以上に分けて行ってもかまわないが、製造コストが増大するため、1回または2回とすることが好ましい。
また、最終冷延圧下率は、例えば、80%以上95%以下の範囲とすることができる。最終冷延圧下率を上記範囲内とすることにより、{110}<001>方位が圧延方向に高い集積度をもつGoss核を得るとともに、二次再結晶が不安定化することを抑制することができる。
なお、冷間圧延が施された冷延鋼板の板厚は、通常、最終的に製造される一方向性電磁鋼板の板厚(最終板厚)となる。
4. 脱炭焼鈍工程
次に、脱炭焼鈍工程においては、得られた冷延鋼板を脱炭焼鈍する。
4.1 脱炭焼鈍の概要
ここで、本発明にとって特に重要な役割を果たす脱炭焼鈍について説明する。
一方向性電磁鋼板を変圧器の鉄芯材料として用いる場合、鋼板の絶縁性を確保することが必須であるので、仕上焼鈍後の鋼板表面にグラス皮膜と張力付与絶縁皮膜を形成する必要がある。しかしグラス皮膜の皮膜密着性確保は難しく、とりわけ板厚が薄くなるほど、皮膜密着性は確保し難い。この原因は完全に明らかでないものの、脱炭焼鈍における酸化膜の形成挙動が薄手材については特異な可能性があると考えている。
そもそもグラス皮膜と鋼板との密着性はグラス皮膜のモフォロジーに大きく依存する。このモフォロジーはSiOが形成される脱炭焼鈍工程でほぼ決定される。なぜならば、グラス皮膜とはMgOとSiOとの固相反応によって生成する物質だからである。一方向性電磁鋼板はSiを多量に含むため、脱炭焼鈍工程では一方向性電磁鋼板の表面は多様な形態のSiO物が形成するはずである。このため、脱炭焼鈍工程を制御することで、優れた皮膜密着性が確保できると考える。
着想を得た発明者らは、脱炭焼鈍の昇温工程に着目し、昇温速度と昇温中の酸素ポテンシャルの最適条件を探索した。その結果、グラス皮膜と鋼板の密着性が顕著に改善する条件を見出した。この結果を受けて、発明者らが、脱炭焼鈍後の試料に遡り分析を進めた結果、皮膜密着性良好な材料では、SiOに加え、MnSiOが鋼板表面に形成していることを見出した。このMnSiOが焼鈍分離材であるMgOと反応し、Mg(Si、Mn)Oを形成することで、密着性に優れた強固なグラス皮膜が生成されると考えられる。なお、Mg(Si、Mn)Oは熱力学的に不安定な物質であるため、仕上焼鈍工程の後半では、グラス皮膜のモフォロジーを維持したまま、組成だけMg(Si、Mn)OからMgSiOへ変化すると考えられる。以下では脱炭焼鈍工程において、MnSiOを効果的に形成せしめ、グラス皮膜密着性を向上させる方法について詳細に述べる。
4.2 昇温条件
本工程における昇温条件について詳細に説明する。
本工程では、500℃以上600℃以下の温度域における昇温速度S1(℃/秒)と600℃以上700℃以下の温度域における昇温速度S2(℃/秒)とが下記式(1)~式(3)を満たすように昇温が行われる。
1.0<S2/S1≦10.0 ・・・式(1)
300≦S1≦2000 ・・・式(2)
300≦S2≦4000 ・・・式(3)
本発明者らは、上記のような昇温条件を後述する酸素ポテンシャル条件下で採用することにより、MnSiOを十分に形成することができることを見出した。
理由について説明する。SiO酸化膜は600~700℃の温度域で最も形成されやすい。この温度域における鋼中のSi拡散速度とOの拡散速度が鋼板表面で釣り合うためと考えられる。一方、500~600℃の温度域ではMnSiOが形成し易い。本発明は、MnSiOを生成させ、皮膜密着性を改善する技術のため、MnSiOの形成温度域500~600℃の滞留時間を、SiOの形成温度域600~700℃の滞留時間に比して多く稼ぐことがまず重要である。
したがって、温度域500~600℃の昇温速度S1と、温度域600~700℃の昇温速度S2の比率S2/S1が1.0より大きいことが必要である。温度域500~600℃の滞留時間はMnSiOの生成量と、温度域600~700℃の滞留時間はSiOの生成量と対応するため、S2/S1が1.0以下の場合、MnSiO生成量をSiO生成量が上回り、本発明の奏する効果を享受できない恐れがある。一方、比率S2/S1の上限は、S1の下限値とS2上限値から10.0と決まる。ただしSiOの生成量が極端に少ない場合、グラス皮膜生成挙動が不安定化し、皮膜に穴が開くなどの皮膜欠陥の原因となり得る。そのため、比率S2/S1の好ましい範囲は1.0超5.0以下、より好ましい範囲は1.2以上3.5以下とする。
S1の下限は300℃/秒以上、上限は2000℃/秒である。300℃/秒以下では良好な磁性が得られず、2000℃/秒を越えるとMnSiOが形成されない。S1は、好ましくは400℃/秒以上である。また、S1は、好ましくは1700℃/秒以下である。
さらに、温度域600~700℃における昇温速度S2の制御も重要である。S2の範囲は300℃/秒以上4000℃/秒以下とする。S2の値が大きいほど本発明の奏する効果を享受できるため、S2は500℃/秒以上が好ましい。しかし、昇温速度が大きすぎるとオーバーシュートの懸念あるため上限は4000℃/秒以下とする。S2は、好ましくは3000℃/秒以下とする。
なお、600℃の等温保持サイクルを採用した場合、S1およびS2のそれぞれに対応する滞留時間が不明確になってしまう。そこで本実施形態において、600℃の等温保持サイクルを採用した場合、S1に対応する滞留時間は500℃到達時から、600℃等温保持の開始時まで、S2に対応する滞留時間は600℃等温保持の終了時から700℃到達時までと定義する。
また、本実施形態において、昇温時の500℃以上600℃以下の温度域における雰囲気中の酸素ポテンシャルP1は、下記式(4)を満たす。
0.00001≦P1≦0.5 ・・・式(4)
酸化膜の熱力学的安定性は、MnSiOが生成する500℃以上600℃以下の温度域における雰囲気の酸素ポテンシャルP1によっても影響を受ける。酸素ポテンシャルは雰囲気中の水蒸気分圧PHOと水素分圧PHとの比、すなわちPHO/PHによって定義できる。P1が0.5を超えると、FeSiOが生成し、MnSiOの生成を阻害するため、P1の上限は0.5である。P1が小さいほど、MnSiOは生成し易いが、工業的にはP1=0.00001が限界であると考えられる。すなわちP1は0.00001以上0.5以下、好ましくは0.0001以上0.3以下とする。
なお、600℃の等温保持サイクルを採用した場合、P1に対応する雰囲気は、500℃到達時から、600℃等温保持の終了時までの雰囲気と定義する。
4.3 保持条件
また、本工程おける焼鈍条件(保持条件)は、上記の昇温条件を満たしていれば、特に限定されず、例えば、焼鈍は、700℃以上1000℃以下の温度域で10秒以上10分以下保持することにより行われる。また、多段階の焼鈍を行ってもよい。例えば、以下に説明するような二段階の焼鈍を行うこともできる。
例えば、本工程においては、酸素ポテンシャルP2の雰囲気中、700℃以上900℃以下の温度T2℃で10秒以上1000秒以下保持する一段目焼鈍に続き、下記式(5)を満たす酸素ポテンシャルP3の雰囲気中、下記式(6)を満たす温度T3℃で、5秒以上、500秒以下保持する二段目焼鈍を行うことができる。
P3<P2 ・・・式(5)
T2+50≦T3≦1000 ・・・式(6)
MnSiOの形成が重要なことは前述のとおりであるが、脱炭焼鈍工程は前段を低温、後段を高温で焼鈍するような、二段階焼鈍を実施する場合がある。このとき、一段階目と二段階目の高温焼鈍温度およびの制御が必要となる。
脱炭改善の観点から、例えば、一段階目焼鈍において焼鈍温度T2(板温)は700℃以上900℃以下、好ましくは780℃以上860℃以下とし、10秒以上保持する。なお、焼鈍時間が長時間化すること自体は脱炭の観点から問題はないが、生産性の観点から、焼鈍時間の上限は1000秒以下である。実用鋼板の製造においては、好ましくは50秒以上300秒以下とする。
MnSiOの形成量確保の観点から、一段階目の焼鈍時の酸素ポテンシャルP2は昇温時の酸素ポテンシャルP1に比べて高くすることができる。十分な酸素ポテンシャルが得られると、MnSiOがSiOに置き換わることを防止することができる。また、脱炭反応を十分に進行させることができる。ただし、P2が大きすぎると、MnSiOはFeSiOに置き換わってしまう場合がある。FeSiOはグラス皮膜の密着性を劣化させる。したがって、P2を0.1以上1.0以下の範囲に制御することができる。好ましくは0.2以上0.8以下とする。
一段目焼鈍においてFeSiOの生成を完全に抑制することはできない。そのため、好ましくは二段階目の焼鈍においては焼鈍温度T3(板温)をT2+50℃以上1000℃以下、好ましくはT2+100℃以上1000℃以下とし、5秒以上保持する。この温度域であれば、一段階目の焼鈍時にFeSiOが生成されたとしても、MnSiOに還元されるからである。焼鈍時間が500秒を超えるとMnSiOがSiOに還元されてしまうため、焼鈍時間の上限を500秒とする。好ましくは10秒以上100秒以下である。
なお還元雰囲気にするため、二段階目の焼鈍における酸素ポテンシャルP3を、P2よりも小さく設定することができる。例えば、P3自体の酸素ポテンシャルを0.00001以上0.1以下に制御できれば、より良好な密着性が得られる。
5.仕上焼鈍工程
次に、得られた脱炭焼鈍後の冷延鋼板(脱炭焼鈍鋼板)に仕上焼鈍を施す。ここで、仕上げ焼鈍は、一般に鋼板をコイル状に巻いた状態において長時間で行われる。したがって、仕上焼鈍に先立ち、鋼板の巻きの内と外との焼付きの防止を目的として、焼鈍分離剤を脱炭焼鈍鋼板に塗布し、乾燥させる。焼鈍分離剤としては、マグネシア(MgO)を主成分として含有する焼鈍分離剤を用いることができる。
次いで、仕上焼鈍の条件は特に限定されず、公知の条件を適宜採用して行うことができる。例えば900℃以上1400℃以下の温度域まで加熱を行って、同温度を10時間以上100時間以下保持することにより仕上げ焼鈍を行うことができる。また、仕上げ焼鈍時の雰囲気は、例えば酸素ポテンシャルを0.0002以上、0.2以下とすることができる。
仕上焼鈍中に二次再結晶が{110}<001>方位に集積し、圧延方向に磁化容易軸の揃った粗大な結晶粒が生成する結果、優れた磁気特性が得られる。同時に、鋼板表面においては焼鈍分離剤中のMgOと脱炭焼鈍が反応してグラス皮膜が形成される。
なお、本工程終了後、冷延鋼板の表面を水洗または酸洗して、除粉を行ってもよい。
6. 絶縁皮膜形成工程
絶縁皮膜形成工程では、仕上焼鈍工程後の冷延鋼板の両面に張力付与絶縁皮膜を形成する。例えば、アクリル等の樹脂とリン酸塩等の無機物とを混合した絶縁コーティング液、またはコロイダルシリカ及びリン酸塩を含有する絶縁コーティング液を鋼板の表面に塗布し、熱処理を実施することで、鋼板の表面に張力付与絶縁皮膜を形成することができる。熱処理は、絶縁コーティング液が有機物を含有する場合、例えば250℃~400℃の温度範囲で実施すればよく、絶縁コーティング液が無機物のみを含有する場合、例えば840℃~920℃の温度範囲で実施すればよい。
以上の工程により、一方向性電磁鋼板を製造することができる。
7. 一方向性電磁鋼板
最後に、上述した方法によって得られた一方向性電磁鋼板について説明する。
上述した方法によって製造された一方向性電磁鋼板は、脱炭焼鈍工程においてSiOに加え、MnSiOが鋼板表面に形成している。そして、このMnSiOが焼鈍分離材であるMgOと反応し、Mg(Si、Mn)Oを形成することで、密着性に優れた強固なグラス皮膜が生成されている。したがって、上述した本実施形態に係る方法によって製造された一方向性電磁鋼板は、グラス皮膜の密着性に優れている。さらに、上述した方法は、従来の方法と比較して、特段磁気特性を損なうものではない。すなわち、得られた一方向性電磁鋼板は、十分に優れた磁気特性を有している。
本実施形態に係る一方向性電磁鋼板は、例えば、製品板厚が0.18mm以上0.35mm以下であることができる。また、本発明においては、一方向性電磁鋼板が最終板厚が薄い材料(以下、薄手材)である場合に、効果が顕著である。具体的には、一方向性電磁鋼板の製品板厚が0.18mm以上0.22mm未満、特に0.18mm以上0.20mm以下である場合に、効果が顕著である。
すなわち、本発明において脱炭焼鈍においてMnSiOを生成させる必要がある。なお、MnSiOの形成は、鋼中Mnの板厚表面への拡散により律速される。薄手材では表面積が占める割合が厚手材に比べ大きいため、鋼板内部から鋼板表面へ至るまでのMnの拡散距離は短くて済む。すなわち薄手材ではMnの実質的な拡散速度が速い。これにより薄手材では、500~600℃という低温域でありながらも、効率的にMnSiOを生成することが可能となるためと考えている。
なお、一方向性電磁鋼板の示す各種の磁気特性は、JIS C2550に規定されたエプスタイン法や、JIS C2556に規定された単板磁気特性測定法(Single Sheet Tester:SST)に則して、測定することが可能である。
以下、本発明の実施例を挙げて、本発明の技術的内容について、さらに説明する。なお、以下に示す実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。また本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
<実施例1>
表1に示す成分組成の珪素鋼を1280℃以上1450℃以下に加熱して熱間圧延に供し、板厚2.3~2.8mmの熱延鋼板とし、該熱延鋼板に900~1200℃で焼鈍を施し、その後、一回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延を施して、最終板厚0.22mmの冷延鋼板とした。なお、各珪素鋼について、表1中に記載される成分以外の残部は、鉄および不純物である。
最終板厚0.22mmの冷延鋼板に、脱炭焼鈍を施し、その後、マグネシア(MgO)を主体とする焼鈍分離剤を塗布して、1200℃で仕上げ焼鈍を施し、次いで、仕上げ焼鈍板を作製した。なお、本実験の脱炭焼鈍工程の昇温においては、温度域500~700℃の加熱速度、および酸素ポテンシャルを制御した(S1=800℃/秒、S2=1000℃/秒、P1=0.20)。また脱炭焼鈍においては、酸素ポテンシャルは0.5の湿潤水素雰囲気にて850℃でおよそ150秒の保持を行った。
その後、鋼板表面に絶縁皮膜形成用塗布液を塗布して焼き付け、張力付与性絶縁皮膜を形成し、該絶縁皮膜の皮膜密着性を評価するとともに、磁気特性(磁束密度)を評価した。
磁気特性は、JIS C 2550に準じて評価した。磁束密度は、B8を用いて評価した。B8は、磁界の強さ800A/mにおける磁束密度で、二次再結晶の良否の判断基準となる。B8=1.89T以上を、二次再結晶したものと判断した。なお、比較鋼b4は、冷延工程で、比較鋼b11は熱延工程で、それぞれ破断が生じたため、磁気特性を評価しなかった。
張力付与性絶縁皮膜の皮膜密着性は、評価用試料を、直径20mmの円筒に巻き付け、180°曲げた時の皮膜残存面積率で評価した。評価は、鋼板から剥離せず、皮膜残存面積率が95%以上の場合をVG(非常に優れる)、90%以上95%未満の場合をG(優れる)、80%以上90%未満の場合をF(効果がある)、80%未満をB(効果がない)とした。圧延中に破断したもの、二次再結晶不良のものについては皮膜密着性は未評価とした。一連の評価結果を表2に示す。
発明鋼B1~24は、いずれも優れた皮膜密着性と、磁気特性を示した。特に、発明鋼B18~B24では、選択元素であるSn、Cr、Cu、Biの1種類または2種類以上が添加されているため、発明鋼B1~B11に比べ良好な皮膜密着性を示す。一方で、いずれかの必須元素の含有量が本願発明の範囲外である比較鋼b1~b11においては、十分な磁気特性が得られないか、圧延中に破断が生じた。
Figure 0007110641000001
Figure 0007110641000002
<実施例2>
表1に示す成分組成の珪素鋼を1280℃以上1450℃以下に加熱して熱間圧延に供し、板厚2.3~2.8mmの熱延鋼板とし、該熱延鋼板に900~1200℃で焼鈍を施し、その後、一回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延を施して、最終板厚0.19~0.22mmの冷延鋼板とした。
上記冷延鋼板に、表3に示す条件で脱炭焼鈍を施し、その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布して、1200℃で仕上げ焼鈍を施し、次いで、仕上げ焼鈍板の表面に絶縁皮膜形成用塗布液を塗布して焼き付け、張力付与性絶縁皮膜を形成し、該絶縁皮膜の密着性を評価するとともに、磁気特性(磁束密度)を評価した。なお脱炭焼鈍においては、酸素ポテンシャルは0.4の湿潤水素雰囲気にて830℃でおよそ180秒の保持を行った。
表3に皮膜密着性および磁気特性の評価結果を示す。いずれの測定方法、評価方法も、実施例1に準じて行った。
発明鋼C1~C7について、昇温速度S1、S2、S2/S1およびP1はいずれも本発明における範囲に制御されているため、良好な皮膜密着性を示した。発明鋼C8~C14についても、昇温速度S1、S2、S2/S1が好ましい範囲に制御されているため、良好な皮膜密着性を示した。特にC10、C12、C13は板厚が薄いため、C8、C9、C11、C14に比べて良好な皮膜密着性を示した。発明鋼C15~C19については、昇温速度S1、S2、S2/S1およびP1が好ましい範囲に制御されおり、かつ板厚も薄いことから、皮膜密着性は特に良好な結果だった。これに対し、比較鋼c1はS2/S1が本発明における範囲を外れており、皮膜密着性が劣っていた。比較鋼c2~c4はS1またはS2の何れか一方が本発明における範囲を外れていたため、皮膜密着性が劣っていた。比較鋼c5については脱炭焼鈍の昇温時の酸素ポテンシャルが本発明における範囲を外れていたため、皮膜密着性が劣っていた。
Figure 0007110641000003
<実施例3>
表1に示す成分組成の珪素鋼を1280℃以上1450℃以下に加熱して熱間圧延に供し、板厚2.3~2.8mmの熱延鋼板とし、該熱延鋼板に900~1200℃で焼鈍を施し、その後、一回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延を施して、最終板厚0.19~0.22mmの冷延鋼板とした。
上記冷延鋼板に、表4に示す条件で二段階の脱炭焼鈍を施し、その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布して、1200℃で仕上げ焼鈍を施し、次いで、仕上げ焼鈍板の表面に絶縁皮膜形成用塗布液を塗布して焼き付け、張力付与性絶縁皮膜を形成し、該絶縁皮膜の密着性を評価するとともに、磁気特性(磁束密度)を評価した。
なお、本実験の脱炭焼鈍の昇温工程においてはS1=1700℃/秒、S2=2500℃/秒、P1=0.10に制御した。表4に皮膜密着性および磁気特性の評価結果を示す。いずれの測定方法、評価方法も、実施例1に準じて行った。
発明鋼D11~D16については、一段目焼鈍の条件が制御されているため、発明鋼D1~D10に比べ、皮膜密着性は良好だった。また、D17~D22は二段目焼鈍の条件が制御されているため、発明鋼D1~D10に比べ、皮膜密着性は良好だった。発明鋼D23~D26は、一段目焼鈍および二段目焼鈍の条件が共に好ましい条件に制御されていたため、特に良好な皮膜密着性を示す。

Figure 0007110641000004
<実施例4>
表1に示す成分組成の珪素鋼を1280℃以上1450℃以下で加熱して熱間圧延に供し、板厚2.3~2.8mmの熱延鋼板とし、該熱延鋼板に900~1200℃で焼鈍を施し、その後、一回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延を施して、最終板厚0.19mmの冷延鋼板とした。
冷延鋼板に、脱炭焼鈍を施し、その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布して、1200℃で仕上げ焼鈍を施し、次いで、仕上げ焼鈍板を作製した。なお、本実験の脱炭焼鈍工程においては、温度域500~700℃の加熱速度、および温度域500~600℃の酸素ポテンシャルP1を制御した(S1=900℃/秒、S2=1200℃/秒、P1=0.03)。その後、鋼板表面に絶縁皮膜形成用塗布液を塗布して焼き付け、張力付与性絶縁皮膜を形成し、該絶縁皮膜の皮膜密着性を評価するとともに、磁気特性(磁束密度)を評価した。なお脱炭焼鈍においては、酸素ポテンシャルは0.3の湿潤水素雰囲気にて850℃でおよそ150秒の保持を行った。
表5に皮膜密着性および磁気特性の評価結果を示す。いずれの測定方法、評価方法も、実施例1に準じて行った。なお、比較鋼b4は、冷延工程で、比較鋼b11は熱延工程で、それぞれ破断が生じたため、磁気特性を評価しなかった。
発明鋼E1~E24は、いずれも優れた皮膜密着性と、磁気特性を示した。特に、発明鋼E12~E24では、選択元素であるSn、Cr、Cu、Biの1種類または2種類以上が添加されているため、発明鋼E1~E11に比べ良好な皮膜密着性を示す。一方で、いずれかの必須元素の含有量が本願発明の範囲外である比較鋼e1~e11においては、十分な磁気特性が得られないか、圧延中に破断が生じた。
Figure 0007110641000005
<実施例5>
表1に示す成分組成の珪素鋼を1280℃以上1450℃以下で加熱して熱間圧延に供し、板厚2.3~2.8mmの熱延鋼板とし、該熱延鋼板に900~1200℃で焼鈍を施し、その後、一回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延を施して、最終板厚0.22mmの冷延鋼板とした。

冷延鋼板に、表6に示す条件で脱炭焼鈍を施し、その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布して、1200℃で仕上げ焼鈍を施し、次いで、仕上げ焼鈍板を作製した。
なお、本実験の脱炭焼鈍は、二段階焼鈍とし、一段階目は酸素ポテンシャルが0.3の湿潤水素雰囲気にて850℃で150秒保持し、二段階目は酸素ポテンシャルが0.01の乾燥水素雰囲気にて950℃で20秒保持した。その後、仕上げ焼鈍板表面に絶縁皮膜形成用塗布液を塗布して焼き付け、張力付与性絶縁皮膜を形成し、該絶縁皮膜の皮膜密着性を評価するとともに、磁気特性(磁束密度)を評価した。結果を表6に示す。
表6に示すように、発明鋼F1~F16について、二段階焼鈍の条件がいずれも本発明の好ましい範囲に制御されているため、良好な皮膜密着性を示した。一方、比較鋼f1は、S2/S1の比率が本発明範囲外だったため、皮膜密着性は劣っていた。比較鋼f2~f4はS1またはS2の何れか一方が本発明における範囲を外れていたため、皮膜密着性が劣っていた。比較鋼f5については脱炭焼鈍の昇温時の酸素ポテンシャルが本発明における範囲を外れていたため、皮膜密着性が劣っていた。
Figure 0007110641000006

以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
前述したように本発明によれば、皮膜密着性に優れるグラス皮膜を磁気特性とその安定性を損なわずに形成することができる。特に本技術は、製品板厚が0.22mm未満の一方向性電磁鋼板において特にその効果が発揮される。以上より、本発明は、電磁鋼板製造産業及び電磁鋼板利用産業において利用可能性が高いものである。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.01%以上0.20%以下、Si:2.50%以上4.0%以下、酸可溶性Al:0.01%以上0.07%以下、Mn:0.01%以上0.5%以下、N:0.02%以下、S:0.005%以上0.08%以下、Bi:0%以上0.02%以下、Sn:0%以上0.50%以下、Cr:0%以上0.50%以下、Cu:0%以上1.0%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼片を1200℃以上1600℃以下の温度で加熱した後に熱間圧延し、熱延鋼板を得る熱延工程と、
    前記熱延鋼板を焼鈍する熱延鋼板焼鈍工程と、
    前記熱延鋼板に一回の冷間圧延または焼鈍を介した複数の冷間圧延を施して冷延鋼板を得る冷延工程と、
    前記冷延鋼板に脱炭焼鈍を施す脱炭焼鈍工程と、
    焼鈍分離剤を前記冷延鋼板に塗布し、当該冷延鋼板に仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程と、
    前記冷延鋼板に張力付与絶縁皮膜を形成する絶縁皮膜形成工程と、を有し、
    前記脱炭焼鈍工程の昇温時において、500℃以上600℃以下の温度域における昇温速度S1(℃/秒)と600℃以上700℃以下の温度域における昇温速度S2(℃/秒)とが下記式(1)~式(3)を満たし、かつ前記昇温時の500℃以上600℃以下の温度域における雰囲気中の酸素ポテンシャルP1が下記式(4)を満たす、一方向性電磁鋼板の製造方法。
    1.0<S2/S1≦10.0 ・・・式(1)
    300≦S1≦2000 ・・・式(2)
    300S2≦4000 ・・・式(3)
    0.00001≦P1≦0.5 ・・・式(4)
  2. 前記鋼片が、質量%で、Bi:0.001%以上0.02%以下を含有する、請求項1に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記鋼片が、質量%で、Sn:0.005%以上0.50%以下、Cr:0.01%以上0.50%以下、Cu:0.01%以上1.0%以下の1種又は2種以上を含有する、請求項1または2に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記脱炭焼鈍工程において、0.1以上1.0以下の酸素ポテンシャルP2の雰囲気中、700℃以上900℃以下の温度T2℃で10秒以上1000秒以下保持する一段目焼鈍に続き、下記式(5)を満たす酸素ポテンシャルP3の雰囲気中、下記式(6)を満たす温度T3℃で、5秒以上、500秒以下保持する二段目焼鈍を行う、請求項1~3のいずれか一項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
    P3<P2 ・・・式(5)
    T2+50≦T3≦1000 ・・・式(6)
  5. 前記一方向性電磁鋼板の製品板厚が0.18mm以上0.22mm未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
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