「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、本明細書で使用する場合、完全に飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含有する直鎖状(すなわち、非分枝鎖状)または分枝鎖状の置換または非置換炭化水素鎖、あるいは完全に飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではなく(本明細書では、「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)、分子の残りの部分に対する単一の結合点を有する単環式炭化水素または二環式炭化水素を意味する。別段指定されなければ、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は、1~4個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1~3個の脂肪族炭素原子を含有し、なお他の実施形態では、脂肪族基は、1~2個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、「脂環式」(または「炭素環」もしくは「シクロアルキル」)は、完全に飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではなく、分子の残りの部分に対する単一の結合点を有する単環式C3~C6炭化水素を指す。好適な脂肪族基として、これらに限定されないが、直鎖状または分枝鎖状の、置換または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル基および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらのハイブリッドが挙げられる。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(任意の酸化形態の窒素、硫黄、リン、もしくはケイ素;四級化形態の任意の塩基性窒素または;複素環式環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)またはNR+(N-置換ピロリジニルにおけるような)を含む)のうちの1つまたは複数を意味する。
「アルケニレン」という用語は、二価のアルケニル基を指す。置換アルケニレン鎖は、1つまたは複数の水素原子が置換基で置き換えられた、少なくとも1つの二重結合を含有するポリメチレン基である。好適な置換基として、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
単独でまたは「アラルキル」、「アラルコキシ」、もしくは「アリールオキシアルキル」におけるようなより大きい部分の一部として使用される「アリール」という用語は、合計で5~14個の環員を有する単環式または二環式環系を指し、ここで、系中の少なくとも1つの環は、芳香族であり、系中の各環は、3~7個の環員を含有する。「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と互換的に使用され得る。本発明のある特定の実施形態では、「アリール」は、1つまたは複数の置換基を有し得る、これらに限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどを含む芳香環系を指す。また、本明細書で使用される場合、「アリール」という用語の範囲内に含まれるのは、芳香環が、インダニル、フタルイミジル、ナフチミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなどの1つまたは複数の非芳香環に縮合された基である。
単独でまたはより大きい部分、例えば、「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」の一部として使用される「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-(heteroar-)」という用語は、5~10個の環原子、好ましくは、5、6、または9個の環原子を有し;環式配列(cyclic array)において共有される6、10、または14個のπ電子を有し;炭素原子に加えて、1~5個のヘテロ原子を有する基を指す。「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、または硫黄を指し、任意の酸化形態の窒素または硫黄、および任意の四級化形態の塩基性窒素を含む。ヘテロアリール基として、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられる。「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-」という用語は、本明細書で使用する場合、ヘテロ芳香環が、1つまたは複数のアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環に縮合された基も含み、ここで、ラジカルまたは結合点は、ヘテロ芳香環上にある。非限定的な例として、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式または二環式であってもよい。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」という用語と互換的に使用されてもよく、これらの用語のいずれも、必要に応じて置換される環を含む。「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリールによって置換されるアルキル基を指し、ここで、アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、必要に応じて置換される。
本明細書で使用する場合、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」という用語は、互換的に使用され、上に定義されるように、飽和または部分的に不飽和であり、炭素原子に加えて、1つまたは複数の、好ましくは、1~4個のヘテロ原子を有する安定した5~7員の単環式または7~10員の二環式複素環式部分を指す。複素環の環原子に関連して使用される場合、「窒素」という用語は、置換窒素を含む。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0~3個のヘテロ原子を有する飽和または部分的に不飽和の環において、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)、または+NR(N-置換ピロリジニルにおけるような)であってもよい。
複素環式環は、任意のヘテロ原子または炭素原子において、安定した構造をもたらすそのペンダント基に結合されてもよく、環原子のいずれかが、必要に応じて置換され得る。このような飽和または部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例として、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられる。「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」という用語は、本明細書で互換的に使用され、ヘテロシクリル環が、1つまたは複数のアリール、ヘテロアリール、またはインドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、もしくはテトラヒドロキノリニルなどの脂環式環に縮合された基も含む。ヘテロシクリル基は、単環式または二環式であってもよい。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルによって置換されるアルキル基を指し、ここで、アルキルおよびヘテロシクリル部分は、独立して、必要に応じて置換される。
本明細書で使用する場合、「部分的に不飽和」という用語は、少なくとも1つの二重または三重結合を含む環部分を指す。「部分的に不飽和」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されるが、本明細書で定義されるように、アリールまたはヘテロアリール部分を含むことは意図されていない。
本明細書に記載されるように、本発明の化合物は、「必要に応じて置換される」部分を含有してもよい。一般的に、「置換される」という用語は、「必要に応じて」という用語が前にあるか否かにかかわらず、示される部分の1つまたは複数の水素が、好適な置換基で置き換えられることを意味する。別段示されなければ、「必要に応じて置換される」基は、基の各置換可能な位置に好適な置換基を有していてもよく、任意の所与の構造における1つを超える位置が、特定の基から選択される1つを超える置換基で置換され得る場合、置換基は、すべての位置において同一あってもまたは異なっていてもよい。この発明によって想定される置換基の組合せは、好ましくは、安定したまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらす組合せである。「安定した」という用語は、本明細書で使用する場合、それらの製造、検出、ならびに、ある特定の実施形態では、それらの回収、精製、および本明細書に開示される目的の1つまたは複数のための使用を可能にする条件に供された場合、実質的に変化しない化合物を指す。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよびより下等な動物の組織と接触して使用するのに好適であり、妥当なベネフィット/リスク比に見合った塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらは、参照により本明細書に組み込まれるJ.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1~19頁において薬学的に許容される塩を詳細に記載している。この発明の化合物の薬学的に許容される塩は、好適な無機および有機の酸および塩基に由来する塩を含む。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸により、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸により、またはイオン交換などの当技術分野において使用される他の方法を使用することによって形成されたアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩として、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。
別段記載されていなければ、本明細書に示される構造はまた、構造のすべての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体))形態;例えば、各不斉中心のRおよびS立体配置、ZおよびE二重結合異性体、ならびにZおよびE配座異性体を含むことを意図する。したがって、本化合物の単一の立体化学異性体ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体)混合物が、本発明の範囲内にある。別段記載されていなければ、本発明の化合物のすべての互変異性体形態が、本発明の範囲内にある。さらに、別段記載されていなければ、本明細書に示される構造はまた、1つまたは複数の同位体濃縮原子の存在のみが異なる化合物を含むことを意図する。例えば、重水素もしくは三重水素による水素の置き換え、または13C-もしくは14C-濃縮炭素による炭素の置き換えを含む、本構造を有する化合物が、本発明の範囲内にある。このような化合物は、例えば、分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または本発明による治療剤として有用である。
本明細書で使用する場合、「ロイシン模倣体」という用語は、ロイシンに対して、25μMで、少なくとも約40%、GATOR2に結合したSestrin2の量を低減する化合物として定義される。ある特定の実施形態では、「ロイシン模倣体」は、少なくとも約100%、少なくとも約150%、または少なくとも約200%、GATOR2に結合したSestrin2の量を低減する。
本明細書で使用する場合、「ロイシンアンタゴニスト」という用語は、ロイシンに対して、25μMで、少なくとも約40%、GATOR2に結合したSestrin2の量を増加させる化合物として定義される(ロイシン活性の-40%として表される)。ある特定の実施形態では、「ロイシンアンタゴニスト」は、少なくとも約100%、少なくとも約150%、または少なくとも約200%、GATOR2に結合したSestrin2の量を増加させる。
「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」という用語は、本明細書で使用する場合、本発明の化合物、またはその組成物、ならびにSestrin2、GATOR2およびロイシンを含む試料と、前記化合物、またはその組成物の非存在下で、Sestrin2、GATOR2およびロイシンを含む同等の試料との間の、GATOR2に結合するSestrin2の測定可能な変化を意味する。
上記で一般的に定義されるように、nは、0、1、または2である。一部の実施形態では、nは、0である。一部の実施形態では、nは、1である。一部の実施形態では、nは、2である。
一部の実施形態では、本発明は、上記表1に示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、上記表2に示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
4.使用、製剤化および投与
薬学的に許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、この発明の化合物またはその薬学的に許容される誘導体および薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクルを含む組成物を提供する。この発明の組成物における化合物の量は、生体試料においてまたは患者において、Sestrin-GATOR2の相互作用を測定可能に阻害するかまたは活性化するのに有効であるような量である。ある特定の実施形態では、この発明の組成物における化合物の量は、生体試料においてまたは患者において、Sestrin-GATOR2の相互作用を測定可能に阻害するかまたは活性化するのに有効であるような量である。ある特定の実施形態では、この発明の組成物は、このような組成物を必要とする患者への投与のために製剤化される。一部の実施形態では、この発明の組成物は、患者への経口投与のために製剤化される。
「薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクル」という用語は、それを用いて製剤化する化合物の薬理学的活性を破壊しない非毒性担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。この発明の組成物において使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルとして、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和の植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベース物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧によって、局所的に、直腸に、鼻腔内に、頬側に、経膣的にまたは埋め込みリザーバーによって投与されてもよい。「非経口」という用語は、本明細書で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内および頭蓋内注射または注入技法を含む。好ましくは、組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。この発明の組成物の無菌注射可能形態は、水性または油性懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、当技術分野において公知の技法に従って、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して製剤化されてもよい。無菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液または懸濁液であってもよい(例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として)。用いられてもよい許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来より用いられている。
この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の刺激のない不揮発性油が用いられてもよい。脂肪酸、例えば、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、注射液の調製に有用であり、オリーブ油またはヒマシ油、とりわけ、それらのポリオキシエチル化されたものなどの天然の薬学的に許容される油も有用である。これらの油の溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えば、カルボキシメチルセルロースまたは乳剤および懸濁剤を含む薬学的に許容される剤形の製剤に一般的に使用される同様の分散剤を含有してもよい。他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、および薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造において一般的に使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティー増強剤も、製剤化のために使用することができる。
この発明の薬学的に許容される組成物は、これらに限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含む任意の経口的に許容される剤形で経口投与することができる。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体として、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、典型的に添加される。カプセル剤形態での経口投与のために有用な希釈剤として、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性懸濁剤が経口使用に必要とされる場合、活性成分を乳化剤および懸濁化剤と組み合わせる。所望の場合、ある特定の甘味剤、香味剤または着色剤もまた添加することができる。
あるいは、この発明の薬学的に許容される組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらは、室温では固体であるが、直腸の温度では液体であり、したがって、直腸内で融解して、薬物を放出する、好適な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することによって調製することができる。このような材料として、ココアバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
この発明の薬学的に許容される組成物はまた、特に、処置の標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含む、局所適用により容易に到達可能なエリアまたは器官を含む場合、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらのエリアまたは器官のそれぞれに対して容易に調製される。
下部腸管に対する局所適用は、直腸の坐剤製剤(上記を参照のこと)または好適な浣腸製剤において実行することができる。局所経皮パッチもまた使用することができる。
局所適用のために、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の担体中に懸濁または溶解した活性構成成分を含有する好適な軟膏剤に製剤化することができる。この発明の化合物の局所投与のための担体として、これらに限定されないが、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が挙げられる。あるいは、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解した活性構成成分を含有する好適なローション剤またはクリーム剤に製剤化することができる。好適な担体として、これらに限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。
眼への使用のために、提供される薬学的に許容される組成物は、塩化ベンジルアルコニウムなどの防腐剤を含むかまたは含まない、等張の、pH調整された無菌生理食塩水中の微粉化された懸濁剤として、または好ましくは、等張の、pH調整された無菌生理食塩水中の液剤として、製剤化することができる。あるいは、眼への使用のために、薬学的に許容される組成物は、ワセリンなどの軟膏剤に製剤化することもできる。
この発明の薬学的に許容される組成物はまた、鼻のエアゾール剤または吸入剤により投与することもできる。このような組成物は、医薬製剤の分野で周知の技法に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティーを増強する吸収プロモーター、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、生理食塩水中溶液として調製することができる。
最も好ましくは、この発明の薬学的に許容される組成物は、経口投与のために製剤化される。このような製剤は、食餌を用いてまたは用いずに、投与することができる。一部の実施形態では、この発明の薬学的に許容される組成物は、食餌を用いずに投与される。他の実施形態では、この発明の薬学的に許容される組成物は、食餌を用いて投与される。
単一剤形の組成物を生成するために、担体材料と組み合わせてもよい本発明の化合物の量は、処置される宿主、特定の投与方式に依存して変動する。好ましくは、これらの組成物を受ける患者に、1日当たり、体重1kg当たり、0.01~100mgの間の投与量のインヒビターが投与され得るように、提供される組成物を製剤化するべきである。
任意の特定の患者のための特定の投与量および処置レジメンは、用いられる特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物の組合せ、および処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に依存することも理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、組成物中の特定の化合物に依存する。
Sestrin-GATOR2の相互作用のインヒビターまたはアクチベーターとしてこの発明において利用される化合物の活性は、in vitro、in vivoまたは細胞株内でアッセイされてもよい。in vitroアッセイは、Sestrin-GATOR2の相互作用の阻害または活性化を決定するアッセイを含む。代替のin vitroアッセイは、GATOR2へのSestrinの結合を減少または増加させるインヒビターまたはアクチベーターの能力を定量化する。Sestrin-GATOR2の相互作用のインヒビターまたはアクチベーターとして、この発明において利用される化合物をアッセイするための詳細な条件を、以下の実施例に示す。
本明細書で使用する場合、「処置」、「処置する」、および「処置すること」という用語は、本明細書に記載される通り、疾患もしくは障害、または1つもしくは複数のその症状を好転させ、緩和し、その発症を遅延させ、またはその進行を阻害することを指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に投与され得る。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で投与され得る。例えば、処置は、症状の発症前に(例えば、症状の病歴に照らして、および/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らして)、罹患しやすい個体に投与され得る。処置は、例えばそれらの再発を防止または遅延させるために、症状が回復した後も継続され得る。
提供される化合物は、Sestrin-GATOR2の相互作用のインヒビターまたはアクチベーターであり、したがって、mTORC1の活性に関連する1つまたは複数の障害を処置するのに有用である。よって、ある特定の実施形態では、本発明は、mTORC1媒介性障害を処置するための方法であって、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される組成物をそれを必要とする患者に投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書で使用する場合、「mTORC1媒介性」障害、疾患、および/または状態という用語は、本明細書で使用する場合、mTORC1が役割を果たすことが公知である任意の疾患または他の有害な状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、mTORC1が役割を果たすことが公知である1つまたは複数の疾患を処置するかまたはその重症度を和らげることに関する。
一部の実施形態では、mTORCを活性化する方法を使用して、鬱を処置または予防する。(Ignacioら、(2015年) Br J Clin Pharmacol. 11月27日を参照されたい)。したがって、一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において鬱を処置または予防する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、鬱は、処置抵抗性の鬱(「TRD」)である。一部の実施形態では、処置抵抗性の鬱は、ファーストライン処置に抵抗性である。一部の実施形態では、処置抵抗性の鬱は、セカンドライン処置に抵抗性である。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において鬱を処置する方法であって、前記患者が、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する、方法を提供する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から6週間未満以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から4週間未満以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から2週間以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から2週間未満以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から1週間以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から7日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から6日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から5日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から4日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から3日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から2日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から1日以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、患者は、化合物または薬学的に許容される組成物の投与から24時間以内に、鬱スケールスコアの50%の低減を経験する。一部の実施形態では、鬱スケールスコアは、Montgomery-Asberg Depression Rating Scale(MADRS)、Hamilton Depression Rating Scale(HAMD-6)、Inventory of Depression Symptomatology Self-Rated Scale(IDS-SR)、およびClinical Global Impression Severity Scale(CGI-S)から選択される。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において鬱を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に経口投与するステップを含み、患者が、i.p.注射によって投与されたケタミンに匹敵する鬱スケールスコアの低減を経験する、方法を提供する。一部の実施形態では、鬱スケールスコアの低減は、単回経口投与から生じる。一部の実施形態では、鬱スケールスコアの低減は、複数の経口投与から生じる。
一部の実施形態では、mTORC1を活性化する方法を使用して、即効性の抗鬱活性を誘発する。したがって、一部の実施形態では、本発明は、TRDに罹患するそれを必要とする患者において、即効性の抗鬱活性を誘発する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から2週間以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から1週間以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から7日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から6日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から5日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から4日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から3日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から2日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から1日以内に生じる。一部の実施形態では、即効性の抗鬱活性は、前記化合物または組成物の投与から24時間未満以内に生じる。
一部の実施形態では、本発明は、鬱に罹患するそれを必要とする患者において、長く続く、持続性の抗鬱活性を誘発する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、必要とする患者は、TRDに罹患する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物の単回投与後に、少なくとも24時間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、1日より長く持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも2日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも3日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも4日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも5日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも6日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の抗鬱活性は、少なくとも7日間持続する。
一部の実施形態では、本発明は、対象において積極的な行動応答を誘発する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、気分の改善と相関する。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、不安の低減と相関する。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、気分の改善と一致する。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、ストレスに対処する能力の改善と相関する。
一部の実施形態では、本発明は、対象において、即効性の、積極的な行動応答を誘発する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から24時間以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から1日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から2日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から3日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から4日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から5日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から6日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から7日以内に生じる。一部の実施形態では、積極的な行動応答は、投与から1週間以内に生じる。
一部の実施形態では、本発明は、対象において、長く続く、持続性の積極的な行動応答を誘発する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、1日より長く持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも2日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも3日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも4日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも5日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも6日間持続する。一部の実施形態では、長く続く、持続性の積極的な行動応答は、少なくとも7日間持続する。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において、慢性予測不能ストレス(CUS)によって引き起こされる行動およびシナプスの欠陥を軽快および/または好転させる方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、CUSによって引き起こされる行動の欠陥を軽快および/または好転させる。一部の実施形態では、方法は、CUSによって引き起こされるシナプスの欠陥を軽快および/または好転させる。一部の実施形態では、CUSによって引き起こされるシナプスの欠陥は、ポストシナプスタンパク質発現の低下である。一部の実施形態では、ポストシナプスタンパク質発現の低下は、GLUR1またはPSD95の発現の低下である。
一部の実施形態では、mTORC1を活性化する方法を使用して、自閉症の形態を処置または予防する。(Novarinoら、(2012年) Science 10月19日、338巻:6105号、394~397頁を参照されたい)。したがって、一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする対象において、自閉症の形態を処置または予防する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、自閉症は、遺伝子型の自閉症(a genetic form of autism)である。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において遺伝子型の自閉症を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。SHANK3ハプロ不全は、高リスクの自閉症スペクトラム障害を含むフェランマクダーミド症候群(PMDS)の神経学的特徴の原因である(Bidinostiら(2016年) Science Reports 351巻、1199~1203頁)。SHANK3欠損ニューロンにおけるmTORC1の下方調節は、リン酸化の増強およびそのキナーゼ、Cdc2様キナーゼ2によるセリン/トレオニンタンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)調節サブユニット、B56bの活性化による(Bidinostiら(2016年) Science Reports 351巻、1199~1203頁)。SHANK3突然変異体のマウスは、自閉症の形質を示す(Yangら(2012年) The Journal of Neuroscience 32巻、6525~6541頁)。自閉症の形質および運動遅滞を有する患者は、SLC7A5遺伝子に有害なホモ突然変異を有する。溶質輸送体トランスポーター7a5(SLC7A5)は、血液脳関門(BBB)に局在する大きな中性アミノ酸トランスポーターであり、脳のBCAAの正常レベルを維持するのに必須の役割を有する。ロイシンの脳室内投与によって、成体突然変異体マウスにおいて異常行動が軽快する(Tarlungeanuら(2016年) Cell 167巻、1481~1494頁)。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてリソソーム蓄積症または障害(「LSD」)を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。LSDは、リソソーム機能の欠陥から生じる先天性代謝障害の群である。リソソーム蓄積障害は、通常、脂質、糖タンパク質(糖を含有するタンパク質)またはいわゆるムコ多糖の代謝に必要とされる単一の酵素の欠乏の結果としての、リソソーム機能不全によって引き起こされる。一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において脂質蓄積障害を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、脂質蓄積障害は、スフィンゴリピドース(例えば、ガングリオシドーシス、ゴーシェ、ニーマンピック病、または異染性白質ジストロフィー)から選択される。一部の実施形態では、本発明は、ガングリオシドーシス(例えば、テイ-サックス病または白質ジストロフィー)を処置する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてムコ多糖症を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、ムコ多糖症は、ハンター症候群またはハーラー病である。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてJNCL(バッテン病)を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。JNCLは、非機能性タンパク質を生じるCLN3遺伝子のエクソン7および8の欠失によって引き起こされる。バッテニン(battenin)は、CLN3によってコードされる全長タンパク質であり、pH、アミノ酸バランスおよび小胞トラフィッキングの調節を助けることが示された後期エンドソームおよびリソソームに局在する膜貫通型タンパク質である(Pearceら(1999年) Nature Genetics 22巻、1号;Fossaleら(2004年) BMC Neuroscience 10、5巻) mTOR活性化は、JNCLのin vitroおよびin vivoモデルにおいて、機能的バッテニンの欠如によって低下するオートファジーによってもたらされる細胞内栄養を必要とする(Caoら(2006年) Journal of Biological Chemistry 281巻、29号)。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてシスチン症を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。シスチン症は、CSTN遺伝子において突然変異した2つの対立遺伝子を有するものに影響を及ぼす常染色体劣性遺伝病であり;リソソームのシスチントランスポーターであるシスチノシンが、リソソームからのシスチンの流出において欠陥を有し、腎上皮細管におけるシスチン結晶の形成および腎機能の損失をもたらす。研究によって、CSTNを欠く細胞におけるmTORC1シグナル伝達の欠陥または低減および誤って局在化したmTORが示された(Ivanovaら(2016年) J Inherit Metab Dis. 39巻(3号)、457~64頁;Andrzejewskaら(2016年) J Am Soc Nephrol. 27巻(6号)、1678~1688e頁)。これらの欠陥は、システアミンによっては救済することができなかった(Ivanovaら(2016年) J Inherit Metab Dis. 39巻(3号)、457~64頁;Andrzejewskaら(2016年) J Am Soc Nephrol. 27巻(6号)、1678~1688e頁)。シスチノシンも、mTORC1経路の構成成分である、v-ATPase、Rag、およびRagulatorに結合することが見出されている(Andrzejewskaら(2016年) J Am Soc Nephrol. 27巻(6号)、1678~1688e頁)。CTNS欠乏細胞は、オートファゴソーム数の増加およびシャペロン媒介性オートファジーの低減を示す(Napolitanoら(2015年) EMBO Mol Med. 7巻(2号)、158~74頁)。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてファブリー病を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。ファブリー病では、アルファ-ガラクトシダーゼの欠乏は、グロボトリアオシルセラミド脂質のリソソーム蓄積をもたらす。mTOR活性の低下およびオートファジーの増加が、アルファ-ガラクトシダーゼがshRNAでノックダウンされるファブリーの細胞モデルにおいて、in vitroおよびin vivoで観察される(Liebauら(2013年) PLoS 8巻、e63506)。アルファ-ガラクトシダーゼがノックアウトされたマウスの脳では、活動亢進性のオートファジーも観察される(Nelsonら(2014年) Acta Neuropathologica Communications 2巻、20)。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてムコリピドーシスIV型(MLIV)を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。MLIVでは、TRPML1リソソームCa(2+)チャネルの突然変異によって、リソソーム膜トラフィッキングの障害が引き起こされる。DrosophilaのMLIVノックアウトによって、オートファジーの上方調節およびmTOR活性の低下(これらは両方、遺伝的にmTORC1を活性化することによってまたは高タンパク質の食餌を動物に与えることによって好転され得る)がもたらされた(Wongら(2012年) Curr Biol. 22巻(17号)、1616~1621頁)。MLIV患者からの線維芽細胞では、オートファジーの増加も観察される(Vergarajaureguiら(2008年) Human Molecular Genetics 17巻、2723~2737頁)。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において精神遅滞を処置する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。homo sapiensでは、セレブロンの突然変異は、常染色体劣性無症候性精神遅滞の軽度の形態に関連する。マウスのセレブロンノックアウト遅滞モデルでは、セレブロンの損失は、AMPKを活性化し、mTORを阻害し、小脳においてタンパク質翻訳を低減する(Leeら(2014年) J Biol Chem. 289巻、23343~52頁;Xuら(2013年) J Biol Chem. 288巻、29573~85頁)。
一部の実施形態では、本発明は、対象においてニューロンのタンパク質の発現を増加させる方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、ニューロンのタンパク質の発現の増加は、シナプス後ニューロンで生じる。一部の実施形態では、ニューロンのタンパク質の発現の増加は、脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現の増加を含む。一部の実施形態では、ニューロンのタンパク質の発現の増加は、グルタミン酸受容体1(GluR1)の発現の増加を含む。一部の実施形態では、ニューロンのタンパク質の発現の増加は、synapsinの発現の増加を含む。一部の実施形態では、ニューロンのタンパク質の発現の増加は、PSD95の発現の増加を含む。
一部の実施形態では、本発明は、対象においてシナプス形成を増加させる方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、シナプス形成の増加は、シナプスリモデリングを含む。一部の実施形態では、シナプス形成の増加は、樹状突起スパインの誘導を含む。一部の実施形態では、樹状突起スパインの誘導によって、樹状突起スパインの密度増加がもたらされる。一部の実施形態では、樹状突起スパインは、シンスパインである。一部の実施形態では、樹状突起スパインは、マッシュルームスパインである。
一部の実施形態では、本発明は、対象においてシナプス機能を増強する方法であって、提供される化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、対象におけるシナプス機能の増強は、興奮性シナプス後電流(EPSC)の増加を含む。
この発明の薬学的に許容される組成物は、処置される感染症の重症度に応じて、ヒトおよび他の動物に、経口的に、直腸に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤または滴剤によって)、頬側に、経口または経鼻噴霧剤としてなど、投与することができる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、経口的または非経口的に、1日当たり対象の体重の約0.01mg/kg~約50mg/kg、好ましくは約1mg/kg~約25mg/kgの投与量レベルで、1日1回または複数回投与して、所望の治療効果を得ることができる。
経口投与用液体剤形として、これらに限定されないが、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を挙げることができる。活性化合物に加えて、液体剤形は、当技術分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒など、可溶化剤ならびに乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有することができる。不活性希釈剤のほかに、経口組成物は、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、および香料を含むこともできる。
注射可能調製物、例えば、無菌注射可能水性または油性懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化され得る。無菌注射可能調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性非経口性受容可能希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液、懸濁液またはエマルジョンであり得る。用いることができる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液、U.S.P.および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来より用いられている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の刺激のない不揮発性油を用いることができる。さらに、脂肪酸、例えば、オレイン酸は、注射液の調製で使用される。
注射可能製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通る濾過によって、または使用前に、無菌水または他の無菌注射可能媒体中で溶解または分散され得る無菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。
本発明の化合物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅延させることが望ましいことが多い。これは、水難溶性を有する結晶性または非結晶性材料の液体懸濁液の使用によって達成され得る。次いで、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、この溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口的に投与された化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクル中に化合物を溶解または懸濁させることによって達成される。注射可能デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中の化合物のマイクロカプセルマトリクスを形成することによって、作製される。化合物のポリマーに対する比率および用いられる特定のポリマーの性質に依存して、化合物放出の速度は制御され得る。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射可能製剤はまた、身体組織と適合性のリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を捉えることによって調製される。
直腸または膣投与のための組成物は、好ましくは、この発明の化合物を、周囲温度で固体であるが、体温で液体であり、したがって、直腸または膣の腔で融解し、活性化合物を放出する、好適な非刺激性賦形剤または担体、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスと混合することによって調製され得る坐剤である。
経口投与のための固体剤形として、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が挙げられる。このような固体剤形において、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な薬学的に許容される賦形剤もしくは担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、ならびに/またはa)充填剤もしくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、ショ糖、およびアカシア、c)湿潤剤、例えば、グリセロール、d)崩壊剤、例えば、寒天-寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えば、パラフィン、f)吸収促進剤、例えば、第4級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレイ、ならびにi)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖のような賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として用いられてもよい。錠剤、糖衣剤、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、コーティングおよびシェル、例えば、腸溶コーティングおよび薬学処方分野で周知の他のコーティングを用いて調製することができる。これらは、必要に応じて、不透明化剤を含んでもよく、また、これらが活性成分のみを、または優先的に、腸管のある特定の部分で、必要に応じて、遅延方式で放出する組成物であり得る。使用され得る埋め込み組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖のような賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中で充填剤として用いられてもよい。
活性化合物はまた、上記のように、1つまたは複数の賦形剤を用いるマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣剤、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、コーティングおよびシェル、例えば、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび薬学処方分野で周知の他のコーティングを用いて調製され得る。このような固体剤形において、活性化合物は、ショ糖、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合されてもよい。このような剤形はまた、通常の実践のように、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば、打錠滑沢剤および他の打錠補助剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロースを含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合には、剤形はまた、緩衝剤も含んでもよい。これらは、必要に応じて、不透明化剤を含んでもよく、また、これらが活性成分のみを、または優先的に、腸管のある特定の部分で、必要に応じて、遅延方式で放出する組成物であり得る。使用され得る埋め込み組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
この発明の化合物の局所または経皮投与ための剤形として、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤またはパッチが挙げられる。活性構成成分は、必要に応じて、薬学的に許容される担体および任意の必要な防腐剤または緩衝剤と、無菌状態で混合される。眼科製剤、点耳剤、および目薬はまた、この発明の範囲内であることが企図される。さらに、本発明は、経皮パッチの使用を企図し、これは、身体に対する化合物の制御送達を提供するというさらなる利点を有する。このような剤形は、適当な媒体中で化合物を溶解または分散させることによって作製することができる。吸収促進剤はまた、皮膚を横切る化合物のフラックスを増加させるために使用され得る。速度は、速度制御膜を提供することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に化合物を分散させることによってのいずれかで制御され得る。
一実施形態によれば、本発明は、Sestrin-GATOR2の相互作用をモジュレートし、それによって、間接的に、生体試料中のmTORC1活性を選択的にモジュレートする方法であって、前記生体試料をこの発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。
「生体試料」という用語は、本明細書で使用する場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られる生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞、精液、涙、もしくは他の体液またはその抽出物を含む。
本発明の別の実施形態は、Sestrin-GATOR2の相互作用をモジュレートし、それによって、間接的に、患者においてmTORC1活性を選択的にモジュレートする方法であって、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、Sestrin-GATOR2の相互作用をモジュレートし、それによって、間接的に、患者においてmTORC1活性を選択的にモジュレートする方法であって、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法に関する。他の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者においてmTORC1によって媒介される障害を処置するための方法であって、本発明による化合物またはその薬学的に許容される組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。このような障害は、本明細書に詳細に記載されている。
処置される特定の状態または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤が、この発明の組成物中に存在してもよい。本明細書で使用する場合、特定の疾患または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患または状態に対して適切である」として公知である。
一部の実施形態では、提供される化合物は、抗鬱治療剤と組み合わせて投与される。抗鬱治療剤は、当業者にとって周知であり、選択的セロトニン再取込みインヒビター(「SSRI」、例えば、セルトラリン、エスシタロプラム、シタロプラム、フルボキサミン、フルオキセチン、パロキセチン)、抗鬱剤(例えば、ブプロピオン、ベンラファキシン、ミルタザピン、デュロキセチン、アミトリプチリン、イミプラミン、セレギリン、ノルトリプチリン、トラゾドン、デスベンラファキシンおよびアリピプラゾール)を含む。
一部の実施形態では、提供される化合物は、1つまたは複数のLSDを処置するのに有用な追加の治療剤またはプロセスと組み合わせて投与される。一部の実施形態では、提供される化合物は、酵素置き換え療法、化学シャペロン療法、骨髄移植、基質低減療法、α-L-イズロニダーゼ、組換えヒトN-アセチルガラクトサミン-4-スルファターゼ(アリルスルファターゼB)、スフィンゴ糖脂質生合成のインヒビター、N-ブチルデオキシノジリマイシン(Miglustat)、疎水性イミノ糖、またはα-ガラクトシダーゼAのインヒビター(例えば、1-デオキシ-ガラクトノジリマイシン)と組み合わせて投与される。
これらの追加の薬剤は、複数回投与レジメンの一部として、本発明の化合物を含有する組成物とは別に投与されてもよい。あるいは、これらの薬剤は、単一の組成物中に、この発明の化合物と一緒に混合して、単一剤形の一部であってもよい。複数回投与レジメンの一部として投与される場合、2つの活性薬剤は、同時に、逐次的に、または互いにある期間内に、通常、互いに5時間以内に、提供されてもよい。
本明細書で使用する場合、「組合せ」、「組み合わせた」という用語、および関連用語は、この発明による治療剤の同時または逐次投与を指す。例えば、本発明の化合物は、別個の単位剤形で、別の治療剤と同時にもしくは逐次的に投与されてもよく、または単一単位剤形で一緒に投与されてもよい。したがって、本発明は、本発明の化合物、追加の治療剤、および薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む単一単位剤形を提供する。
単一剤形を生成するために担体材料と組み合わされてもよい、本発明の化合物と追加の治療剤(上記の追加の治療剤を含む組成物中)のどちらの量も、処置される宿主および特定の投与方式に応じて変動する。好ましくは、この発明の組成物は、1日当たり、体重1kg当たり0.01~100mgの間の本発明の化合物の投与量を投与することができるよう、製剤化されるべきである。
追加の治療剤を含むこれらの組成物において、その追加の治療剤およびこの発明の化合物は相乗的に作用することができる。したがって、このような組成物中の追加の治療剤の量は、その治療剤だけを利用する単剤療法において必要となる量未満となる。このような組成物において、1日当たり、体重1kg当たり0.01~1,000μgの間の追加の治療剤の投与量を投与することができる。
この発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、唯一の活性薬剤として該治療剤を含む組成物で通常投与される量以下となる。好ましくは、本開示の組成物中の追加の治療剤の量は、唯一の治療活性薬剤としてその薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%~100%の範囲となる。
この発明の化合物、またはその医薬組成物はまた、補綴物、人工弁、血管移植片、ステントおよびカテーテルなどの、埋込式医療用装具をコーティングするための組成物に取り込まれてもよい。血管ステントは、例えば、再狭窄(損傷後の血管壁の再狭小化)の克服に使用されてきた。しかし、ステントまたは他の埋込式装具を使用する患者は、血栓形成または血小板活性化のリスクがある。これらの望ましくない作用は、キナーゼインヒビターを含む、薬学的に許容される組成物により、デバイスを予めコーティングすることにより予防または軽減することができる。この発明の化合物によりコーティングされた埋込式装具は、本発明の別の実施形態である。
以下の実施例に示されるように、ある特定の例示的実施形態では、化合物は、以下の一般的手順に従って調製される。一般的方法は、本発明のある特定の化合物の合成を示すが、以下の一般的方法、および当業者に公知の他の方法は、本明細書に記載されているように、すべての化合物ならびにこれらの化合物それぞれのサブクラスおよび種に適用され得ることが認識される。
実験の項目で使用される略語のリスト
4A MS:4Å分子篩
AcOH:酢酸
ACN:アセトニトリル
Anhyd:無水の
Aq:水性の
Bn:ベンジル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
CbzCl:クロロギ酸ベンジル
Cbz-OSU:N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド
Cu(OAc)2:酢酸銅(II)
d:日数
DAST:ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DBU:1,8-ジアゾビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DCE:1,2-ジクロロエタン
DCM:ジクロロメタン
DEA:ジエチルアミン
DIBAL-H:水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO-ジメチルスルホキシド
DPPA:ジフェニルホスホリルアジド
EDC:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
ee:鏡像異性体過剰率
ESI:エレクトロスプレーイオン化
Et3N:トリエチルアミン
Et2O:ジエチルエーテル
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
Fmoc:フルオレニルメチルオキシカルボニル
Fmoc-OSu:N-(9-フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド
h:時間
HATU:1-[Bis(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
HCOONH4:ギ酸アンモニウム
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
IBX:2-ヨードキシ安息香酸
IPA:イソプロピルアルコール
KOAc:酢酸カリウム
M:モル濃度
Me:メチル
MeOH:メタノール
mins:分
mL:ミリリットル
mM:ミリモル濃度
mmol:ミリモル
MTBE:メチルtert-ブチルエーテル
NaBH3CN:シアノ水素化ホウ素ナトリウム
Na2CO3:炭酸ナトリウム
NaHCO3:炭酸水素ナトリウム
NMP:N-メチルピロリジン
NMR:核磁気共鳴
℃:セルシウス度
PBS:リン酸緩衝生理食塩水
Pd/C:パラジウム炭素
Pd(OH)2/C:パールマン触媒
PE:石油エーテル
PhNH2:アニリン
PPh3:トリフェニルホスフィン
Rel:相対的な
rt:室温
sat:飽和
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
SOCl2:塩化チオニル
TBAB:テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド
tBuOK:カリウムtert-ブトキシド
TEA:トリエチルアミン
Tf:トリフルオロメタンスルホネート
TfAA:トリフルオロメタンスルホン酸無水物
TFA:トリフルオロ酢酸
TIPS:トリイソプロピルシリル
THF:テトラヒドロフラン
TMSCN:トリメチルシリルシアニド
pTSA:パラトルエンスルホン酸
TsOH:p-トルエンスルホン酸
提供される化合物の代表的非限定例の調製について以下に記載する。
(実施例1)
(S)-2-(ジメチルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-1]
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-2-(ジメチルアミノ)-4-メチルペンタン酸:
ホルムアルデヒド(38%、24.0g)およびPd/C(10%、500mg)を(S)-2-アミノ-4-メチルペンタン酸(2.0g、15.24mmol)の溶液に添加し、得られた溶液を濾過した(60mL)。混合物を室温で2日間水素化させ、濾過して触媒を除去した。濾液を濃縮乾固し、EtOH(30mL)を残留物に添加した。混合物を1時間撹拌し、濾過した。濾液を濃縮して、(S)-2-(ジメチルアミノ)-4-メチルペンタン酸(1.3g、8.16mmol、53%)を白色粉末として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 160.2 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, MeOD-d4): δ 3.47 (dd, J = 4.4 Hz, 10.0 Hz, 1H), 2.85 (S, 6H), 1.89-1.74 (m, 2H), 1.62-1.55 (m, 1H), 1.00 (dd, J = 2.8 Hz, 6.8 Hz, 6H).
(実施例2および3)
(S)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩[I-2]および(R)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩[I-3]。
合成スキーム:
手順および特徴付け
ステップ1:1,1,1-トリフルオロ-5-ヨードペンタン:
5,5,5-トリフルオロペンタン-1-オール(2.0g、14.0mmol)、イミダゾール(1.48g、21.7mmol)およびPPh3(5.5g、21.0mmol)のDCM(40mL)中溶液に、氷浴で、I2(4.45g、17.5mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。上記混合物に、Et2O(50mL)を添加し、次いで、10分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を65℃で蒸発させて、大気圧下で溶媒を除去し、残留物をEt2O(30mL)で希釈し、混合物を濾過し、濾液を次のステップに使用した。
ステップ2:(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエートおよび(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート:
tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(2.0g、6.78mmol)およびTBAB(109mg、0.339mmol)のトルエン(35mL)およびDCM(15mL)中溶液に、-10℃で、KOH(50%、20mL)を添加し、5分後に、1,1,1-トリフルオロ-5-ヨードペンタンのEt2O(30mL)中上記溶液を5分かけて滴下添加し、得られた混合物を、-10℃~0℃で1時間撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、EA(100mL)で抽出した。有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/10)、次いで、キラル分取HPLC[カラム、R,R-whelk-ol 4.6*250mm 5um;溶媒、MeOH(0.2%のメタノール アンモニア)]で精製して、(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol、7.1%)および(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol、7.1%)を得た。
(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol、7.1%)。ESI-MS (EI+, m/z): 243.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.64 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.43-7.46 (m, 3H), 7.38-7.39 (m, 1H), 7.31-7.34 (m, 2H), 7.15-7.17 (m, 2H), 3.91 (dd, J = 5.5 Hz, 7.5 Hz, 1H), 2.00-2.05 (m, 2H), 1.88-1.92 (m, 2H), 1.31-1.52 (m, 13H).
(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol、7.1%)ESI-MS (EI+, m/z): 243.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.64 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 7.43-7.46 (m, 3H), 7.38-7.39 (m, 1H), 7.31-7.34 (m, 2H), 7.15-7.17 (m, 2H), 3.92 (dd, J = 5.5 Hz, 7.5 Hz, 1H), 2.00-2.05 (m, 2H), 1.88-1.92 (m, 2H), 1.31-1.52 (m, 13H).
ステップ3:(S)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩[I-2]:
(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol)の6MのHCl(10mL)およびジオキサン(5mL)中溶液を17時間100℃に加熱した。溶液をEt2O(10mL×2)で抽出し、水性相を濃縮乾固して、(S)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩(I-2)を白色固体(82.7mg、0.35mmol、74%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 200.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.93 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 2.10-2.15 (m, 2H), 1.83-1.90 (m, 2H), 1.40-1.56 (m, 4H).
ステップ4:(R)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩[I-3]:
(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-7,7,7-トリフルオロヘプタノエート(200mg、0.48mmol)の6MのHCl(10mL)およびジオキサン(5mL)中溶液を17時間100℃に加熱した。溶液をEt2O(10mL×2)で抽出し、水性相を濃縮乾固して、(R)-2-アミノ-7,7,7-トリフルオロヘプタン酸塩酸塩(I-3)を白色固体(91.6mg、0.39mmol、82%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 200.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.92 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 2.09 - 2.14 (m, 2H), 1.82 - 1.89 (m, 2H), 1.39 - 1.55 (m, 4H).
(実施例4および5)
(S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸[I-4]および(R)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸[I-5]。
合成スキーム:
手順および特徴付け
ステップ1:(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸
N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(1.75g、7.01mmol)を、2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸(1.0g、6.36mmol)およびNaHCO3(589mg、7.01mmol)のアセトン(60mL)中溶液に、ゆっくりと添加し、得られた溶液を0℃で濾過した(60mL)。混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(2×100mL)で抽出し、水性層をHCl(3M)で約pH4まで酸性化し、次いで、EtOAc(3×150mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で脱水し、溶媒を真空下で蒸発させた。得られた粗生成物を、キラル分取HPLC(カラム、AY-H 4.6*250mm 5um;溶媒、EtOH)で精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸(700mg、2.40mmol、37.8%)および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸(700mg、2.40mmol、37.8%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 314.0[M+Na]+.
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸。1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 13.20 (s, 1H), 7.84 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.40-7.30 (m, 5H), 5.06 (s, 2H), 4.31-4.27 (m, 1H), 2.85-2.58 (m, 2H).
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸。1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 13.21 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.38-7.30 (m, 5H), 5.06 (s, 2H), 4.31-4.27 (m, 1H), 2.83-2.59 (m, 2H).
ステップ2:(S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸[I-4]。
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸(700mg、2.40mmol)およびPd/C(10%)(200mg)のMeOH(50mL)中混合物を室温にて、水素雰囲気下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸(I-4)、(250mg、1.59mmol、66.3%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 158.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6 + 1 drop TFA + 1 drop D2O): δ 4.32 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.03-2.82 (m, 2H).
ステップ3:(R)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸[I-5]。
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4,4,4-トリフルオロブタン酸(700mg、2.40mmol)およびPd/C(10%)(200mg)のMeOH(50mL)中混合物を室温にて、水素雰囲気下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(R)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸(I-5)、(250mg、1.59mmol、66.3%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 158.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6 + 1 drop TFA + 1 drop D2O): δ 4.31 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.03-2.83 (m, 2H).
(実施例6および7)
(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸[I-6]および(R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸[I-7]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:4,4,4-トリフルオロブタナール:
4,4,4-トリフルオロブタン-1-オール(4.0g、31.3mmol)のDMSO(80mL)中溶液に、氷浴下で、IBX(13.0g、46.9mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。反応混合物を水(200mL)中に注ぎ、Et2O(100mL×2)で抽出し、有機相を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を次のステップに使用した。
ステップ2:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタンニトリル:
上記4,4,4-トリフルオロブタナールのEt2O(200mL)中溶液に、ベンジルアミン(4mL)、AcOH(3.0mL)、次いで、TMSCN(3.5mL)を、氷浴で添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタンニトリル(6.7g、粗製)を褐色固体として得て、これを次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 243.1 [M+H]+.
ステップ3:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタンニトリル(6.7g、粗製)の濃HCl(80mL)およびAcOH(30mL)中溶液を17時間95℃に加熱した。溶液を濃縮乾固し、ACN(50mL)で希釈し、得られた溶液を濾過し(100mL)、pHを飽和NaHCO3溶液で3~4に調整し、混合物を濾過し、乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(3ステップで3.5g、13.4mmol、43%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 262.1 [M+H]+.
ステップ4:2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(3.3g、12.6mmol)およびPd(OH)2/C(20%、400mg)のAcOH(60mL)中混合物を30℃で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固して、2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(3.0g、粗製)を褐色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 172.2 [M+H]+.\
ステップ5:(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸:
2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(3.0g、粗製)の飽和NaHCO3溶液(100mL)およびアセトン(100mL)中溶液に、Cbz-OSu(3.45g、13.9mmol)を、氷浴で添加し、2時間後、混合物を6MのHClでpH3に調整し、EtOAc(50mL×2)で抽出し、有機相を水(50mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/2)、次いで、キラル分取HPLC[カラム、AY-H 4.6*250mm 5um;溶媒、MeOH(0.5%のNH4OH)]で精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(1.50g、4.92mmol、28%、2ステップ)および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(1.50g、4.92mmol、28%、\2ステップで)を白色固体として得た。
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(2ステップで1.50g、4.92mmol、28%)。ESI-MS (EI+, m/z): 328.0 [M+Na]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.86 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31-7.39 (m, 5H), 5.05 (s, 2H), 4.05-4.10 (m, 1H), 2.34-2.41 (m, 1H), 2.21-2.29 (m, 1H), 1.84-1.97 (m, 2H).
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(1.50g、4.92mmol、28%、2ステップ)ESI-MS (EI+, m/z): 328.0 [M+Na]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.85 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30-7.39 (m, 5H), 5.05 (s, 2H), 4.05-4.10 (m, 1H), 2.34-2.41 (m, 1H), 2.21-2.29 (m, 1H), 1.84-1.97 (m, 2H).
ステップ6:(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸[I-6]:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(500mg、1.64mmol)およびPd/C(10%)(50mg)のMeOH(20mL)中混合物を、室温にて、水素下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(I-6)、(200mg、1.17mmol、71%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 172.1 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.38 (s, 3H), 4.05 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 2.34-2.55 (m, 2H), 1.95-20.9 (m, 2H).
ステップ7:(R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸[I-7]:
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(500mg、1.64mmol)およびPd/C(10%)(50mg)のMeOH(20mL)中混合物を、室温にて、水素下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロペンタン酸(I-7)、(160mg、0.94mmol、57%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 172.1 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.38 (s, 3H), 4.05 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 2.34-2.55 (m, 2H), 1.95-20.9 (m, 2H).
(実施例8および9)
(S)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸[I-8]および(R)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸[I-9]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸
ベンジルカルボノクロリデート(554mg、3.25mmol)を、0℃で、2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(556mg、2.5mmol)および1MのNaOH(25mL、25mmol)のTHF(25mL)中溶液に、ゆっくりと添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をDCM(2×100mL)で抽出し、水性層をHCl(3M)で約pH4まで酸性化し、次いで、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で脱水し、溶媒を真空下で蒸発させた。得られた粗生成物をキラル分取HPLC(カラム:AY-H(250*4.6mm 5um);移動相:n-ヘキサン(0.1%のDEA):EtOH(0.1%のDEA)=90:10)で精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(232mg、0.73mmol、29%)および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(250mg、0.78mmol、31.3%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 342.0 [M+Na]+.
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸、1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.68 (s, 1H), 7.66 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.38-7.32 (m, 5H), 5.04 (s, 2H), 4.00-3.96 (m, 1H), 2.28-2.19 (m, 2H), 1.80-1.51 (m, 4H).
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸、1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.68 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.38-7.30 (m, 5H), 5.04 (s, 2H), 4.00-3.96 (m, 1H), 2.33-2.15 (m, 2H), 1.82-1.51 (m, 4H).
ステップ2:(S)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸[I-8]。
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(200mg、0.63mmol)およびPd/C(10%)(50mg)のMeOH(20mL)中混合物を、室温にて、水素雰囲気下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(I-8)、(56.2mg、0.30mmol、48.2%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6 + 1 drop TFA + 1 drop D2O): δ 3.99 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 2.32-2.30 (m, 2H), 1.91-1.83 (m, 2H), 1.70-1.57 (m, 2H).
ステップ3:(R)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸[I-9]。
(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(250mg、0.78mmol)およびPd/C(10%)(50mg)のMeOH(20mL)中混合物を、室温にて、水素雰囲気下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(R)-2-アミノ-6,6,6-トリフルオロヘキサン酸(I-9)、(48.8mg、0.26mmol、33.8%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6 + 1 drop TFA + 1 drop D2O): δ 3.98 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.33-2.28 (m, 2H), 1.93-1.81 (m, 2H), 1.71-1.54 (m, 2H).
(実施例11)
(S)-2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-11]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(800mg、2.0mmol)のMeOH(30mL)中撹拌溶液に、ベンズアルデヒド(0.26g、2.4mmol)および酢酸カリウム(0.4g、4.1mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.2g、3.0mmol)を添加し、混合物を室温でさらに5時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、得られた溶液を濾過した(50mL)。有機相を濃縮し、分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.64mmol、32%)を無色油として得た。MS (EI+, m/z): 312.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, , MeOD): δ 7.41~7.49 (m, 10H), 5.34 (dd, J = 12.0 Hz, 45.0 Hz, 2H), 4.23 (q, J = 12.0 Hz, 2H), 4.07~4.09 (m, 3H), 1.68~1.85 (m, 3H), 0.94 (dd, J = 8.5 Hz, 20.5 Hz, 6H).
ステップ2:(S)-2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-11]:
(S)-ベンジル2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタノエート(50mg、0.16mmol)のMeOH(5mL)中撹拌溶液に、1MのNaOH(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。得られた溶液を濃縮し、残留物を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-2-(ベンジルアミノ)-4-メチルペンタン酸(I-11)、(21mg、0.095mmol、58%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 222.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) : δ 9.32 (s, 1H), 7.43~7.50 (m, 5H), 4.17 (dd, J = 13.0 Hz, 44.0 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 1.68~1.76 (m, 3H), 0.85~0.90 (m, 6H).
(実施例12)
(S)-4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタン酸[I-12]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(500mg、1.27mmol)、2-フェニル酢酸(260mg、1.91mmol)およびHATU(726mg、1.91mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIPEA(410mg、3.18mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタノエート(300mg、0.88mmol、70%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 340.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタン酸[I-12]:
(S)-ベンジル4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタノエート(250mg、0.74mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で3時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-4-メチル-2-(2-フェニルアセトアミド)ペンタン酸(I-12)、(100mg、0.40mmol、54%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 250.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 7.24-7.32 (m, 5H), 4.44 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.58 (s, 2H), 1.64-1.68 (m, 3H), 0.96 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
(実施例13)
(S)-2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-13]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(1.0g、2.53mmol)のMeOH(30mL)中撹拌溶液に、アセトン(177mg、3.05mmol)および酢酸カリウム(0.5g、5.08mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.24g、3.81mmol)を添加し、混合物を室温でさらに3時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出し、濾過した得られた溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機相を濃縮し、分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.76mmol、30%)を無色油として得た。MS (EI+, m/z): 264.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, , MeOD): δ 7.22~7.29 (m, 5H), 5.07 (dd, J = 11.5 Hz, 17.0 Hz, 2H), 3.33(dd, J = 6.5 Hz, 8.5 Hz, 1H), 2.54~2.59 (m, 1H), 1.30~1.48 (m, 3H), 0.72~0.94 (m, 12H).
ステップ2:(S)-2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-13]:
(S)-ベンジル2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.76mmol)のMeOH(10mL)中溶液に、触媒量のPd/C(10%、50mg)を添加した。反応物を、室温にて、水素雰囲気下で24時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濾液を濃縮して、(S)-2-(イソプロピルアミノ)-4-メチルペンタン酸(I-13)、(100mg、0.57mmol、76%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 174.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 3.56 (dd, J = 6.0 Hz, 8.5 Hz, 1H), 3.33~3.40 (m, 1H), 1.75~1.86 (m, 2H), 1.53~1.58 (m, 1H), 1.31~1.36 (m, 6H), 0.96~1.02 (m, 6H). 3.85 (dd, J = 5.5 Hz, 8.5 Hz, 1H), 2.87 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 2.68 (dd, J = 7.5 Hz, 12.0 Hz, 1H), 1.92~1.99 (m, 1H), 1.65~1.78 (m, 3H), 0.88~0.96 (m, 12H).
(実施例14)
(S)-2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-14]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(1.0g、2.53mmol)のMeOH(30mL)中撹拌溶液に、イソブチルアルデヒド(0.22g、3.05mmol)および酢酸カリウム(0.5g、5.08mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.24g、3.81mmol)を添加した。混合物を室温でさらに5時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出し、濾過した得られた溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機相を濃縮し、分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタノエート(300mg、1.08mmol、50%)を無色油として得た。MS (EI+, m/z): 278.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) : δ 9.16 (s, 1H), 9.14 (d, J = 17.5 Hz, 2H), 7.42-7.43 (m, 5H), 5.28 (q, J = 12.0 Hz, 2H), 4.08-4.09 (m, 1H), 2.87-2.89 (m, 1H), 2.65-2.66 (m, 1H), 1.91-1.95 (m, 1H), 1.62~1.71 (m, 3H), 0.88~0.94 (m, 12H).
ステップ2:(S)-2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタン酸[I-14]:
(S)-ベンジル2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタノエート(300mg、1.08mmol)のMeOH(10mL)中撹拌溶液に、触媒量のPd/C(10%、50mg)を添加した。反応物を、室温にて、水素雰囲気下で24時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濾液を濃縮して、(S)-2-(イソブチルアミノ)-4-メチルペンタン酸(I-14)、(150mg、0.8mmol、74%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 188.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 8.82 (s, 2H), 3.85 (dd, J = 5.5 Hz, 8.5 Hz, 1H), 2.87 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 2.68 (dd, J = 7.5 Hz, 12.0 Hz, 1H), 1.92~1.99 (m, 1H), 1.65~1.78 (m, 3H), 0.88~0.96 (m, 12H).
(実施例15)
(S)-2-ベンズアミド-4-メチルペンタン酸[I-15]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-ベンズアミド-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(500mg、1.27mmol)、安息香酸(223mg、1.91mmol)およびHATU(726mg、1.91mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIPEA(410mg、3.18mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-ベンズアミド-4-メチルペンタノエート(300mg、0.92mmol、73%)を白色固体として得た。MS(EI+,m/z):326.2[M+H]+。
ステップ2:(S)-2-ベンズアミド-4-メチルペンタン酸[I-15]:
(S)-ベンジル2-ベンズアミド-4-メチルペンタノエート(100mg、0.46mmol)のEtOH(10mL)中撹拌溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で3時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-2-ベンズアミド-4-メチルペンタン酸(I-15)、(100mg、0.42mmol、65%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 236.2 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, MeOD): δ 7.87 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 7.47-7.57 (m, 3H), 4.69 (dd, J = 4.0 Hz, 11.0 Hz, 1H), 1.75-1.84 (m, 3H), 1.01 (dd, J = 6.5 Hz, 10.5 Hz, 6H).
(実施例16)
(S)-2-イソブチルアミド-4-メチルペンタン酸[I-16]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-イソブチルアミド-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(500mg、1.27mmol)、イソ酪酸(168mg、1.91mmol)およびHATU(726mg、1.91mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIPEA(410mg、3.18mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-イソブチルアミド-4-メチルペンタノエート(300mg、1.03mmol、81%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 292.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-イソブチルアミド-4-メチルペンタン酸[I-16]:
(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.69mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で3時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-2-イソブチルアミド-4-メチルペンタン酸(100mg、0.50mmol、73%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 202.2 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, MeOD): δ 4.43 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 2.49-2.56 (m, 1H), 1.60-1.74 (m, 3H), 1.12 (dd, J = 2.4 Hz, 6.8 Hz, 6H), 0.96 (dd, J = 6.4 Hz, 16.0 Hz, 6H).
(実施例17)
(S)-2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタン酸[I-17]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタノエート:
氷浴で冷却した(S)-ベンジル2-アミノ-4-メチルペンタノエート4-メチルベンゼンスルホネート(500mg、1.27mmol)およびEt3N(642.89mg、6.35mmol)のDMF(3mL)中溶液に、シクロヘキサンスルホニルクロリド(278.53mg、1.52mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。溶液を酢酸エチル(10mL)で希釈し、濾過して得られた溶液(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.544mmol、98%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 368.3 [M+H]+. 1H -NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.38 (t, J = 6.5 Hz, 4H), 7.37 - 7.32 (m, 1H), 5.14 (q, J = 12.5 Hz, 2H), 3.91 (td, J = 5.0 Hz, 9.5 Hz, 1H), 2.69-2.74 (m, 1H), 2.05 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 1.97 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 1.74 - 1.67 (m, 2H), 1.57 - 1.51 (m, 2H), 1.50 - 1.44 (m, 1H), 1.36 - 0.99 (m, 5H), 0.87 (dt, J = 10.5 Hz, J = 20.5 Hz, 6H).
ステップ2:(S)-2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタン酸[I-17]:
(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタノエート(192mg、0.552mmol)のEtOH(3mL)中溶液に、Pd/C(20mg、10%)を添加した。反応混合物を、50℃にて、水素下で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-(シクロヘキサンスルホンアミド)-4-メチルペンタン酸(I-17)、(23.3mg、0.084mmol、100%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 300.2 [M+Na]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.75 (s, 1H), 7.47 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.76 (td, J = 5.0 Hz, 9.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.69 (m, 1H), 2.18 - 1.97 (m, 2H), 1.82 - 1.69 (m, 3H), 1.61 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 1.54 - 1.40 (m, 2H), 1.39 - 1.07 (m, 5H), 0.95 - 0.80 (m, 6H).
(実施例18)
(S)-4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタン酸[I-18]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタノエート:
氷浴で冷却した(S)-ベンジル2-アミノ-4-メチルペンタノエート4-メチルベンゼンスルホネート(500mg、1.27mmol)およびEt3N(642.89mg、6.35mmol)のDMF(3mL)中溶液に、フェニルメタンスルホニルクロリド(290.71mg、1.52mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。溶液を酢酸エチル(10mL)で希釈し、濾過した得られた溶液(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタノエート(149mg、0.396mmol、90%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 398.0 [M+Na]+. 1H -NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.52 - 7.18 (m, 9H), 5.15 (s, 2H), 4.28 (dd, J = 13.5 Hz, 44.5 Hz, 2H), 3.87 (dd, J = 8.0 Hz, 15.0 Hz, 1H), 1.57 - 1.15 (m, 4H), 0.82 (dd, J = 4.5 Hz, 6.0 Hz, 6H).
ステップ2:(S)-4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタン酸[I-18]:
(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタノエート(121mg、0.322mmol)のEtOH(3mL)中溶液に、Pd/C(20mg、10%)を添加した。この反応混合物を、50℃にて、水素下で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタン酸(I-18)、(41.2mg、0.144mmol、100%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 308.0 [M+Na]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.77 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.47 - 7.25 (m, 5H), 4.30 (dd, J = 13.5 Hz, 37.0 Hz, 2H), 3.75 (dd, J = 7.5 Hz, 15.5 Hz, 1H), 1.65 (dt, J = 6.5 Hz, 13.5 Hz, 1H), 1.45 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 0.85 (dd, J = 1.5 Hz, 6.5 Hz, 6H).
(実施例19)
(S)-4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタン酸[I-19]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタノエート:
氷浴で冷却した(S)-ベンジル2-アミノ-4-メチルペンタノエート4-メチルベンゼンスルホネート(500mg、1.27mmol)およびEt3N(642.89mg、6.35mmol)のDMF(3mL)中溶液に、メタンスルホニルクロリド(290.71mg、1.52mmol)を添加し、混合物を25℃で2時間撹拌した。溶液を酢酸エチル(10mL)で希釈し、濾過した得られた溶液(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタノエート(192mg、0.641mmol、98%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 323.0 [M+Na]+. 1H -NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.42 - 7.36 (m, 4H), 7.37 - 7.32 (m, 1H), 5.16 (s, 2H), 3.97 (td, J = 6.0 Hz, 9.0 Hz, 1H), 2.85 (s, 3H), 1.68 (dq, J = 6.5 Hz, 13.0 Hz, 1H), 1.54 - 1.46 (m, 2H), 0.91 - 0.82 (m, 6H).
ステップ2:(S)-4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタン酸[I-19]:
(S)-ベンジル4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタノエート(149mg、0.497mmol)のEtOH(3mL)中溶液に、Pd/C(20mg、10%)を添加した。この反応混合物を、50℃にて、水素雰囲気下で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-4-メチル-2-(メチルスルホンアミド)ペンタン酸(I-19)、(31.4mg、0.150mmol、100%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 232.1 [M+Na]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.82 (s, 1H), 7.56 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.82 (dd, J = 8.0 Hz, 15.5 Hz, 1H), 2.88 (s, 3H), 1.72 (dt, J = 6.5 Hz, 13.0 Hz, 1H), 1.48 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 0.89 (t, J = 7.0 Hz, 6H).
(実施例20)
(S)-2-アミノ-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド[I-20]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-1-オキソ-1-(フェニルアミノ)ペンタン-2-イルカルバメート:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(1.0g、3.77mmol)のDMF(20mL)中溶液に、室温で、アニリン(702mg、7.55mmol)、HATU(1.72g、4.52mmol)およびEt3N(1.14g、11.31mmol)を添加した。2時間後、溶液をEtOAc(80mL)で希釈し、濾過した得られた溶液(80mL×3)およびブライン(80mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/3)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-1-オキソ-1-(フェニルアミノ)ペンタン-2-イルカルバメート(350mg、1.03mmol、27%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 341.1 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-アミノ-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド[I-20]:
(S)-ベンジル4-メチル-1-オキソ-1-(フェニルアミノ)ペンタン-2-イルカルバメート(350mg、1.03mmol)およびPd/C(10%、50mg)のMeOH(10mL)中混合物を、室温にて、水素下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-アミノ-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド(I-20)、(100mg、0.49mmol、47%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 207.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 9.86 (s, 1H), 7.63 (dd, J = 1.0 Hz, 8.5 Hz, 2H), 7.31-7.27 (m, 2H), 7.03 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 5.0 Hz, 8.5 Hz, 1H), 1.80-1.71 (m, 1H), 1.50-1.44 (m, 1H), 1.35-1.29 (m, 1H), 0.90 (dd, J = 6.5 Hz, 14.0 Hz, 6H).
(実施例21)
(S)-2-アミノ-N,4-ジメチルペンタンアミド[I-21]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-1-(メチルアミノ)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(1.0g、3.77mmol)のDMF(20mL)中溶液に、25℃で、MeNH2 HCl(509mg、7.54mmol)、HATU(1.72g、4.52mmol)およびEt3N(1.14g、11.31mmol)を添加した。2時間後、溶液をEtOAc(80mL)で希釈し、濾過した得られた溶液(80mL×3)およびブライン(80mL)で希釈し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/3)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-1-(メチルアミノ)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(550mg、1.98mmol、52%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 279.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-アミノ-N,4-ジメチルペンタンアミド[I-21]:
(S)-ベンジル4-メチル-1-(メチルアミノ)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(300mg、1.08mmol)およびPd/C(10%)(50mg)のMeOH(10mL)中混合物を、室温にて、水素下で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-2-アミノ-N,4-ジメチルペンタンアミド(I-21)、(152mg、1.05mmol、98%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 145.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 7.80 (s, 1H), 3.10 (dd, J = 5.0 Hz, 9.0 Hz, 1H), 2.57 (dd, J = 3.0 Hz, 5.0 Hz, 3H), 1.81 (s, 2H), 1.66-1.69 (m, 1H), 1.34-1.39 (m, 1H), 1.16-1.22 (m, 1H), 0.81-0.87 (m, 6H).
(実施例22)
(S)-4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタン酸[I-22]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(500mg、1.27mmol)、シクロヘキサンカルボン酸(244mg、1.91mmol)およびHATU(726mg、1.91mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIPEA(410mg、3.18mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタノエート(300mg、0.91mmol、71%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 332.3 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタン酸[I-22]:
(S)-ベンジル2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタノエート(200mg、0.60mmol)のEtOH(10mL)中撹拌溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で3時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-2-(シクロヘキサンカルボキサミド)-4-メチルペンタン酸(I-22)、(100mg、0.41mmol、69%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 242.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 4.43 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 2.29 (td, J = 8.0 Hz, 11.0 Hz, 1H), 1.74-1.85 (m, 4H), 1.63-1.72 (m, 4H), 1.43-1.49 (m, 2H), 1.26-1.36 (m, 3H), 0.96 (dd, J = 6.0 Hz, 20.5 Hz, 6H).
(実施例25)
(S)-4-メチル-2-(フェニルスルホンアミド)ペンタン酸[I-25]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルスルホンアミド)ペンタノエート:
氷浴で冷却した(S)-ベンジル2-アミノ-4-メチルペンタノエート4-メチルベンゼンスルホネート(300mg、0.762mmol)およびEt3N(385.73mg、3.81mmol)のDMF(3mL)中溶液に、ベンゼンスルホニルクロリド(148.12mg、0.838mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。溶液を酢酸エチル(10mL)で希釈し、濾過した得られた溶液(10mL×3)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物(280mg、純度:85%、収率:74%)を次のステップに直接使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 384.1 [M+Na]+.
ステップ2:(S)-4-メチル-2-(フェニルスルホンアミド)ペンタン酸[I-25]:
(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルスルホンアミド)ペンタノエート(200mg、0.553mmol)のEtOH(3mL)中溶液に、Pd/C(20mg、10%)を添加した。この反応混合物を、50℃にて、水素雰囲気下で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(S)-4-メチル-2-(フェニルスルホンアミド)ペンタン酸(I-25)、(63.7mg、0.234mmol、100%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 294.0 [M+Na]+. 1H- NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.79 - 7.73 (m, 2H), 7.62 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.63 (dd, J = 8.5 Hz, 14.5 Hz, 1H), 1.53 (td, J = 6.5 Hz, 13.5Hz, 1H), 1.41 - 1.31 (m, 2H), 0.79 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.66 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
(実施例26)
(S)-4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタン酸[I-26]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(200mg、0.51mmol)、フェニルボロン酸(186mg、1.52mmol)およびCu(OAc)2(462mg、2.54mmol)のDCM(10mL)中混合物に、4A MS(1.0g)およびEt3N(155mg、1.52mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を、濾過した得られた溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出し、濾過した得られた溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。有機相を濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/20)で精製して、(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタノエート(100mg、0.34mmol、66%)を無色油として得た。MS (EI+, m/z): 298.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタン酸[I-26]:
(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタノエート(100mg、0.34mmol)のEtOH(10mL)中撹拌溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で2時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-4-メチル-2-(フェニルアミノ)ペンタン酸(I-26)、(30mg、0.15mmol、43%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 208.1 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.23 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 6.83 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.99 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.87 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 1.72~1.86 (m, 2H), 1.62~1.68 (m, 1H), 0.85~1.03 (m, 6H).
(実施例36)
(S)-2-アセトアミド-4-メチルペンタン酸[I-36]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル2-アセトアミド-4-メチルペンタノエート:
L-ロイシンベンジルエステルp-トルエンスルホネート(500mg、1.27mmol)、酢酸(114mg、1.91mmol)およびHATU(726mg、1.91mmol)のDMF(10mL)中溶液に、DIPEA(410mg、3.18mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-ベンジル2-アセトアミド-4-メチルペンタノエート(300mg、1.14mmol、89%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 264.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-アセトアミド-4-メチルペンタン酸[I-36]:
(S)-ベンジル2-アセトアミド-4-メチルペンタノエート(250mg、0.74mmol)のEtOH(10mL)中撹拌溶液に、触媒量のPd/C(10%、20mg)を添加した。反応物を、50℃にて、水素雰囲気下で3時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、濃縮して、(S)-2-アセトアミド-4-メチルペンタン酸(I-36)、(100mg、0.57mmol、81%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 174.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 4.43 (dd, J = 6.0 Hz, 9.5 Hz, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.61-1.73 (m, 3H), 0.97 (dd, J = 6.0 Hz, 17.5 Hz, 6H).
(実施例45)
(S,E)-2-(4-メトキシ-4-オキソブタ-2-エンアミド)-4-メチルペンタン酸[I-45]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S,E)-2-(4-メトキシ-4-オキソブタ-2-エンアミド)-4-メチルペンタン酸[I-45]:
(E)-4-メトキシ-4-オキソブタ-2-エン酸(1.0g、7.69mmol)のDCM(30mL)中溶液に、SOCl2(1.83g、15.38mmol)、次いで、DMF(0.1mL)を添加した。溶液を4時間40℃に加熱した。溶液を濃縮乾固して、油を得た。油をDCM(10mL)で希釈した。氷浴で冷却した(S)-2-アミノ-4-メチルペンタン酸(1.0g、7.62mmol)のアセトン(20mL)および飽和Na2CO3(20mL)中溶液を滴下添加した。1時間後、溶液を6MのHCl溶液でpH2に調整し、EtOAc(40×2)で抽出し、濾過した得られた溶液(80mL×3)およびブライン(80mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、MeOH/DCM=1/20)で精製して、(S,E)-2-(4-メトキシ-4-オキソブタ-2-エンアミド)-4-メチルペンタン酸(I-45)、(1.0g、4.11mmol、53%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 244.2 [M+H]+.1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.32 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.85-6.89 (m, 2H), 7.30-7.46 (m, 1H), 3.82 (s, 1H), 1.63-1.78 (m, 3H), 0.97 (d, J = 4.8 Hz, 6H).
(実施例46および47)
(R)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸[I-46]および(S)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸[I-47]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:エチル2,2-ジフルオロ-3-メチルブタノエート:
エチル3-メチル-2-オキソブタノエート(10g、0.069mol)およびDAST(16.8g、0.10mol)の混合物を室温で12時間撹拌した。TLCでチェックした後、反応混合物を、冷たい飽和重炭酸ナトリウム水溶液にゆっくりと滴下添加した。混合物をEt2O(300mL×2)で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、粗製のエチル2,2-ジフルオロ-3-メチルブタノエート(8.3g)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2:2,2-ジフルオロ-3-メチルブタナール:
粗製のエチル2,2-ジフルオロ-3-メチルブタノエート(8.3g)のCH2Cl2(200mL)中溶液に、-78℃にて、アルゴン下で、DIBAL-Hのヘキサン中溶液(1.0M、69mL、69.0mmol)を滴下添加し、混合物を、-78℃で、30分間撹拌した。TLCでチェックした後、反応物を飽和クエン酸でクエンチし、Et2Oで抽出した。抽出物を飽和クエン酸、ブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮して、油状アルデヒド2,2-ジフルオロ-3-メチルブタナール(4.2g)を得て、これを、精製することなく次のステップですぐに使用した。
ステップ3:2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタンニトリル:
粗製の2,2-ジフルオロ-3-メチルブタナール(4.2g)の、50mLのMeOH中溶液を0℃に冷却した。温度を0℃付近に維持しながら、酢酸(氷酢酸、2.1mL)、続いてトリメチルシリルシアニド(4.2mL)を15分の期間をかけて滴下添加した。反応混合物を25℃まで温め、終夜撹拌した。冷たい得られた溶液を濾過し(200mL)、反応混合物へとチャージし、反応混合物をジクロロメタン(2*200mL)で抽出した。ジクロロメタン層を、濾過した得られた溶液(2*100mL)、続いて、ブライン(2*50mL)で洗浄した。ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタンニトリル(2.8g)を得て、これを、精製することなく次のステップですぐに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 238.2 [M+H]+.
ステップ4:2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸:
粗製の2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタンニトリル(2.8g)の、50mLの濃塩酸および10mLのHOAc中溶液を90℃で24時間撹拌し、濃縮した。残留物を分取HPLCで精製して、2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(513mg)を白色固体として得た。純粋な生成物をキラルHPLCで精製して、いずれも白色固体である(R)-2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(80mg)および(S)-2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(63mg)を得た。ESI-MS (EI+, m/z): 258.2 [M+H]+.
ステップ5-A:(R)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸[I-46]:
(R)-2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(80mg、0.31mmol)の、20mLのMeOH中溶液に、室温で、HCOONH4(98mg、1.56mmol)およびPd/C(100mg)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(R)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(I-46)、(23mg、44%)を白色固体として得た;1H-NMR (500 MHz, D2O): δ 4.27 (dd, J = 24.0, 3.5 Hz, 1 H), 2.55-2.42 (m, 1 H), 1.04 (d, J = 7.0 Hz, 3 H), 0.993 (d, J = 6.5 Hz, 3 H).
ステップ5-B:(S)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸[I-47]:
(S)-2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(63mg、0.24mmol)の、15mLのMeOH中溶液に、室温で、HCOONH4(77mg、1.22mmol)およびPd/C(100mg)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(S)-2-アミノ-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(I-47)、(14mg、34%)を白色固体として得た;1H-NMR (500 MHz, D2O): δ 4.27 (dd, J = 24.0, 3.5 Hz, 1 H), 2.55-2.42 (m, 1 H), 1.04 (d, J = 7.0 Hz, 3 H), 0.993 (d, J = 6.5 Hz, 3 H).
(実施例147)
(S)-2-アミノ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-147]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-tert-ブチル4-メチル-1-(メチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
(S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(1.0g、4.32mmol)、メタンスルホンアミド(452mg、4.75mmol)およびHATU(1.8g、4.75mmol)のDMF(30mL)中溶液に、TEA(1.3g、12.9mmol)を添加し、溶液を室温で17時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-tert-ブチル4-メチル-1-(メチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(130mg、0.42mmol、8.9%)を白色固体として得た。MS (EI-, m/z): 307.0 [M-H]-.
ステップ2:(S)-2-アミノ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-147]:
(S)-tert-ブチル4-メチル-1-(メチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(130mg、0.42mmol)のEt2O(15mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(5mL)を添加し、室温で3時間撹拌した。固体を濾過して、(S)-2-アミノ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-147]を白色固体(32mg、0.13mmol、31%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 209.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 3.96 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 3.32 (s, 3H), 1.74-1.79 (m, 3H), 1.02-1.05 (m, 6H).
(実施例193)
(S)-2-アミノ-N,4,4-トリメチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-193]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-tert-ブチル4,4-ジメチル-1-(N-メチルメチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
(S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4,4-ジメチルペンタン酸(500mg、1.97mmol)のDCM(60mL)中溶液に、HATU(900mg、2.36mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。次いで、Cs2CO3(1.92g、5.91mmol)、N-メチルメタンスルホンアミド(322mg、2.95mmol)を混合物に添加し、室温で終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、DCM(100mL)で抽出した。有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/5)で精製して、(S)-tert-ブチル4,4-ジメチル-1-(N-メチルメチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(420mg、1.25mmol、63%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 359.1 [M+Na]+.
ステップ2:(S)-2-アミノ-N,4,4-トリメチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-193]:
(S)-tert-ブチル4,4-ジメチル-1-(N-メチルメチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(420mg、1.25mmol)のEt2O(20mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、室温で17時間撹拌した。固体を濾過して、(S)-2-アミノ-N,4,4-トリメチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-193]を白色固体(250mg、0.13mmol、71%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 237.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 8.55 (s, 3H), 4.59 (s, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.26 (s, 3H), 1.81-1.85 (m, 1H), 1.63-1.67 (m, 1H), 0.95 (s, 9H).
(実施例192)
2-アミノ-4-フルオロ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-192]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:tert-ブチル4-フルオロ-4-メチル-1-(メチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
tert-ブチル4-フルオロ-4-メチル-1-(メチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(270mg、1.08mmol)のDCM(50mL)中溶液に、HATU(451mg、1.19mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。次いで、Cs2CO3(1.06g、3.24mmol)、メタンスルホンアミド(206mg、2.17mmol)を混合物に添加し、室温で終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、DCM(100mL)で抽出した。有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/5)で精製して、(S)-tert-ブチル4,4-ジメチル-1-(N-メチルメチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(200mg、0.6mmol、55%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 344.1 [M+NH4]+.
ステップ2:2-アミノ-4-フルオロ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-192]。
(S)-tert-ブチル4,4-ジメチル-1-(N-メチルメチルスルホンアミド)-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(200mg、0.6mmol)のEt2O(20mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、室温で17時間撹拌した。固体を濾過して、2-アミノ-4-フルオロ-4-メチル-N-(メチルスルホニル)ペンタンアミド塩酸塩[I-192]を白色固体(89.8mg、0.34mmol、57%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 227.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 8.44 (s, 3H), 4.02 (s, 1H), 3.25 (s, 3H), 2.16-2.25 (m, 1H), 2.03-2.10 (m, 1H), 1.43 (s, 3H), 1.38 (s, 3H).
(実施例190)
(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート塩酸塩[I-190]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-メチル2-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:
(S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4,4-ジメチルペンタン酸(500mg、2.0mmol)のDCM(80mL)中溶液に、HATU(900mg、2.3mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。次いで、Cs2CO3(1.95g、6.0mmol)、(S)-メチル2-アミノ-4-メチルペンタノエート塩酸塩(555mg、3.0mmol)を混合物に添加し、室温で終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、DCM(100mL)で抽出した。有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/5)で精製して、(S)-メチル2-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(500mg、1.34mmol、67%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 317.2 [M-56]+.
ステップ2:(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート塩酸塩[I-190]。
(S)-メチル2-((S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(500mg、1.34mmol)のEt2O(20mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、室温で17時間撹拌した。固体を濾過して、(S)-メチル2-(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート塩酸塩[I-190]を白色固体(300mg、0.97mmol、73%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 273.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 9.07-9.09 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.42 (s, 3H), 4.29-4.34 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.60 (s, 3H), 1.72-1.83 (m, 2H), 1.50-1.62 (m, 3H), 0.86-0.91 (m, 15H).
(実施例122)
(S)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-122]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-122]:
(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸(100mg、0.69mmol)のMeOH(10mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、80℃で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をEt2Oを用いてビーティングして、(S)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-122]を白色固体(23.6mg、0.12mmol、20%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 160.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 4.02-4.04 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 1.97-2.02 (m, 1H), 1.64-1.68 (m, 1H), 1.03-1.05 (d, 9H),.
(実施例123)
(R)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-123]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(R)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-123]:
(R)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸(50mg、0.34mmol)の乾燥MeOH(10mL)中混合物に、SOCl2(0.5mL)を添加し、室温で17時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をEt2Oを用いてビーティングして、(R)-メチル2-アミノ-4,4-ジメチルペンタノエート塩酸塩[I-123]を白色固体(34.2mg、0.17mmol、50%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 160.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 4.02-4.04 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 1.97-2.02 (m, 1H), 1.64-1.68 (m, 1H), 1.03 (s, 9H).
(実施例205)
2-アミノ-N-シアノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンアミド塩酸塩[I-205]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸:
2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(250mg、1.35mmol)、Boc2O(353mg、1.62mmol)、NaOH(80mg、2.0mmol)の混合物をジオキサン(10mL)およびH2O(2mL)中に溶解した。混合物を室温で3時間撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、DCM(50mL)で抽出した。有機相を水(20mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、粗製の2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(385mg)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 307.9 [M+Na]+.
ステップ2:2,5-ジオキソピロリジン-1-イル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタノエート:
2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(385mg、1.35mmol)、1-ヒドロキシピロリジン-2,5-ジオン(197mg、1.71mmol)、DCC(353mg、1.71mmol)の混合物をDCM(15mL)中に溶解した。混合物を室温で17時間撹拌した。濾過し、濾液をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、粗製の2,5-ジオキソピロリジン-1-イル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタノエート(400mg)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 282.9 [M-100]+.
ステップ3:tert-ブチル1-シアナミド-5,5,5-トリフルオロ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
2,5-ジオキソピロリジン-1-イル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタノエート(300mg、0.78mmol)、シアナミド(66mg、1.57mmol)、NaOH(156mg、3.9mmol)の混合物をTHF(16mL)中に溶解した。混合物を0℃で0.5時間および室温で17時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、tert-ブチル1-シアナミド-5,5,5-トリフルオロ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(45mg、0.14mmol)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 310.3 [M+H]+.
ステップ4:2-アミノ-N-シアノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンアミド塩酸塩[I-205]:
tert-ブチル1-シアナミド-5,5,5-トリフルオロ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(45mg、0.14mmol)のEt2O(20mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、室温で24時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、2-アミノ-N-シアノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンアミド塩酸塩[I-205](12.3mg、0.05mmol、27%)を白色固体として得た。MS(EI+、m/z):210.1[M+H]+。1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 4.06-4.09 (m, 1H), 2.43-2.65 (m, 1H), 1.67-1.85 (m, 2H), 1.18-1.22 (m, 3H).
(実施例206)
2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸[I-206]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:N-メトキシ-N,1-ジメチルシクロブタンカルボキサミド:
1-メチルシクロブタンカルボン酸(11.6g、0.1mol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(19.5g、0.2mol)およびHATU(42g、0.11mol)のDMF(300mL)中溶液に、TEA(30.3g、0.3mol)を添加し、溶液を室温で17時間撹拌した。溶液を水(600mL)で希釈し、EtOAc(400mL×2)で抽出した。有機相を1NのHCl、飽和NaHCO3、およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、N-メトキシ-N,1-ジメチルシクロブタンカルボキサミド(12.2g、0.07mol、75%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 158.2 [M+H]+.
ステップ2:1-メチルシクロブタンカルバルデヒド:
N-メトキシ-N,1-ジメチルシクロブタンカルボキサミド(2.0g、12.7mmol)の乾燥THF(20mL)中溶液に、0℃にてN2下で、1MのLiAlH4(19mL、19mmol)を滴下添加した。混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。溶液を飽和セニエット塩でゆっくりとクエンチし、Et2O(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して、次のステップに使用した。
ステップ3:(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)アクリレート:
witting試薬(2.15g、5.86mmol)の乾燥THF(80mL)中溶液に、0℃で、t-BuONa(844mg、8.79mmol)を添加し、1時間撹拌した。次いで、1-メチルシクロブタンカルバルデヒドの溶液を添加し、室温で17時間撹拌した。溶液をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/30)で精製して、(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)アクリレート(700mg、2.2mmol)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 200.2 [M-56*2]+.
ステップ4:tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパノエート:
(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)アクリレート(700mg、2.2mmol)およびPd/C(10%、100mg)のMeOH(100mL)中混合物を30℃で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固して、tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパノエート(600mg、粗製)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 158.2 [M-156]+.
ステップ5:2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸[I-206]:
tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパノエート(600mg、粗製)のEt2O(20mL)中溶液に、4MのHCl/ジオキサン(10mL)を添加し、室温で17時間撹拌した。溶液を濃縮して、2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸を得た。MS(EI+、m/z):158.0[M+H]+。1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.91 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 2.06-2.02 (m, 1H), 1.88-1.64 (m, 7H), 1.15 (s, 3H).
(実施例93)
S-2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸[I-93]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸に関する手順は、実施例8と同一であった。
ステップ6:2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸:
2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸(300mg、粗製)、CbzOSu(714mg、2.8mmol)のアセトン(10mL)および飽和NaHCO3(3mL)中混合物を室温で5時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸(160mg、0.54mmol)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 292.0[M+H]+.
ステップ7:(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸:
2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸(160mg、0.54mmol)をキラルHPLCで精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸(50mg、0.17mmol)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 292.0[M+H]+.
ステップ8:(S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸[I-93]:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸(50mg、0.17mmol)およびPd/C(10%、10mg)のMeOH(10mL)中混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を分取HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、(S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロブチル)プロパン酸[I-93](2mg、0.01mmol)を白色固体として得た。MS(EI+、m/z):292.0[M+H]+。1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.76-3.79 (t, 1H), 1.96-2.00 (m, 1H), 1.61-1.86 (m, 7H), 1.11 (s, 3H).
(実施例204)
2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-204]
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-(トリメチルシリル)プロパノエート:
tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(2.5g、8.47mmol)のTHF(20mL)中溶液を-78℃まで冷却し、次いで、LiHMDS(8.47mL、8.47mmol)をN2下で滴下添加した。溶液を-78℃で1時間撹拌した。(ヨードメチル)トリメチルシラン(1.8g、8.47mmol)を滴下添加した。溶液を-78℃~室温で終夜撹拌した。溶液をブライン(25mL*2)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/30)で精製して、tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-(トリメチルシリル)プロパノエート(2.3g、6.04mmol、71%)を黄色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 382.3 [M+H]+.
ステップ2:2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-204]:
tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-(トリメチルシリル)プロパノエート(500mg、1.31mmol)の4MのHCl/ジオキサン(6mL)中溶液を室温で17時間撹拌した。DCM(80mL)を添加した。固体を濾過して、2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-204]を白色固体(113mg、0.57mmol、44%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 162.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 13.78 (br, 1H), 8.33 (br, 1H), 3.75 (m, 1H), 1.00-1.14 (m, 2H), 0.06 (s, 9H).
(実施例201)
(S)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-201]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-201]:
(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-(トリメチルシリル)プロパノエート(300mg、0.79mmol)の4MのHCl/ジオキサン(3mL)中溶液を室温で17時間撹拌した。DCM(40mL)を添加した。固体を濾過して、(S)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-201]を白色固体(92mg、0.47mmol、62%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 162.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 13.76 (br, 1H), 8.38 (br, 1H), 3.76 (m, 1H), 1.02-1.16 (m, 2H), 0.06 (s, 9H).
(実施例200)
(R)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-200]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(R)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-200]:
(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-(トリメチルシリル)プロパノエート(300mg、0.79mmol)の4MのHCl/ジオキサン(3mL)中溶液を室温で17時間撹拌した。DCM(40mL)を添加した。固体を濾過して、(R)-2-アミノ-3-(トリメチルシリル)プロパン酸塩酸塩[I-200]を白色固体(80mg、0.41mmol、52%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 162.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 13.77 (br, 1H), 8.33 (br, 1H), 3.76 (m, 1H), 1.02-1.14 (m, 2H), 0.06 (s, 9H).
(実施例194)
(S)-2-アミノ-4-フルオロ-4-メチルペンタン酸[I-194]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-2-アミノ-4-フルオロ-4-メチルペンタン酸[I-194]:
(S)-エチル2-アミノ-4-フルオロ-4-メチルペンタノエート塩酸塩(65mg、0.31mmol)、LiOH.H2O(29mg、0.69mmol)のH2O(2mL)中混合物を室温で2.5時間撹拌した。次いで、1NのHClを添加して、pH=3に調整した。混合物を逆相HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で直接精製して、(S)-2-アミノ-4-フルオロ-4-メチルペンタン酸[I-194](40mg、0.27mmol、87%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 150.3 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.10 (br, 2H), 3.79 (m, 1H), 2.19-2.26 (m, 1H), 1.97-2.05 (m, 1H), 1.42 (d, Jz=3.5 Hz, 3H), 1.37 (d, Jz=4.0 Hz, 3H).
(実施例94)
(S)-3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン[I-94]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-tert-ブチル1-シアノ-3,3-ジメチルブチルカルバメート:
(S)-tert-ブチル1-アミノ-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イルカルバメート(500mg、2.1mmol)のDMF(10mL)中溶液に、塩化シアヌル(450mg、2.5mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。次いで、混合物をブライン(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL)で抽出し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、粗製の(S)-tert-ブチル1-シアノ-3,3-ジメチルブチルカルバメート(500mg)を黄色ドープとして得た。ESI-MS (EI+, m/z): 249.2 [M+Na]+.
ステップ2:(S)-tert-ブチル3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブチルカルバメート:
(S)-tert-ブチル1-シアノ-3,3-ジメチルブチルカルバメート(粗製の500mg)、ZnBr2(900mg、4.0mmol)、NaN3(260mg、4.0mmol)のDMF(20mL)中混合物を100℃で17時間撹拌した。混合物を、次いで、ブライン(200mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL)で抽出し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、粗製の(S)-tert-ブチル3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブチルカルバメート(400mg)を黄色ドープとして得た。ESI-MS (EI+, m/z): 214.3 [M+H-56]+.
ステップ3:((S)-3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン[I-94]:
(S)-tert-ブチル3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブチルカルバメート(粗製300mg)の4MのHCl/ジオキサン(3.5mL)中溶液を室温で17時間撹拌した。次いで、溶液を濃縮し、逆相HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で直接精製して、(S)-3,3-ジメチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン2,2,2-トリフルオロ酢酸塩[I-94](3ステップで30mg、0.11mmol、9%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 170.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.18 (br, 3H), 4.48 (m, 1H), 2.14 (m, 1H), 1.73 (dd, Jz=3.5, 16.5 Hz 1H), 0.72 (s, 9H).
(実施例175)
2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸[I-175]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-ベンジル4-メチル-2-(フェニルメチルスルホンアミド)ペンタノエート:
3-(ベンジルオキシ)プロパン-1-オール(10.0g、60.24mmol)のDMSO(100mL)中溶液に、氷浴下で、IBX(20.2g、72.29mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、この温度で17時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)中に注ぎ、EA(200mL×2)で抽出し、有機相を水(200mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を濃縮し、粗製物をSGCで精製して、淡黄色の液体(8.0g、81%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.77 (s, 1H), 7.36-7.26 (m, 5H), 4.53 (s, 2 H), 3.8-3.83 (m, 2H), 2.71-2.68 (m, 2H).
ステップ2:(4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イルオキシ)トリメチルシラン:
3-(ベンジルオキシ)プロパナール(4.0g、24.4mmol)のTHF(50mL)中溶液に、室温で、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(10.4g、73.2mmol)を添加し、続いて、CsF(0.37g、2.44mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、水(100ml)でクエンチし、EA(100ml×2)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。粗製物をISCO biotageで精製して、(4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-イルオキシ)トリメチルシランを無色の液体(4.5g、60%)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.29 (m, 5H), 4.51 (t, J= 12 Hz, 2 H), 4.23-4.19 (m, 1H), 3.59-3.57 (m, 2H), 2.04-2.01 (m, 1H), 1.78-1.73 (m, 1H), 0.13 (s, 9H).
ステップ3:4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール:
4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール(4.5g、14.7mmol)のHCl溶液(MeOH中3M、50ml)中溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、濃縮し、ISCO biotageで精製して、4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール(2.75g、80%)を無色の液体として得た。
ステップ4:((4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブトキシ)メチル)ベンゼン:
4-(ベンジルオキシ)-1,1,1-トリフルオロブタン-2-オール(2.75g、11.75mmol)のTHF(100ml)中溶液に、0℃で、t-BuOK(1.58g、14.1mmol)を添加し、この温度で30分間撹拌した。次いで、MeI(2.17g、15.28mmol)を添加し、室温でさらに1時間撹拌した。反応物を水(100ml)でクエンチし、EA(100ml×2)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。粗製物をISCO biotageで精製して、((4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブトキシ)メチル)ベンゼン(2.04g、70%)を無色の液体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.29 (m, 5H), 4.53 (t, J= 12 Hz, 2 H), 3.78-3.74 (m, 1H), 3.66-3.57 (m, 2H), 3.5 (s, 3H), 2.03-1.96 (m, 1H), 1.78-1.57 (m, 1H).
ステップ5:4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブタン-1-オール:
((4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブトキシ)メチル)ベンゼン(2.04g、8.23mmol)およびPd/C(0.5g)のMeOH(30mL)中溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、濾過し、濃縮して、4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブタン-1-オールを無色の液体として得た。この粗製物を次のステップに直接使用した。
ステップ6:4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブタナール:
4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブタン-1-オール(最終ステップ由来の1.3gの粗製物)のDMSO(20mL)中溶液に、氷浴下で、IBX(2.76g、9.88mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、この温度で17時間撹拌した。反応混合物を水(80mL)中に注ぎ、Et2O(80mL×2)で抽出し、有機相を水(80mL×3)およびブライン(80mL)で洗浄し、溶液を次のステップに直接使用した。
ステップ7:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタンニトリル:
上記4,4,4-トリフルオロ-3-メトキシブタナールのEt2O(160mL)中溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(2mL)、AcOH(2.0mL)、次いで、TMSCN(3mL)を添加した。混合物を室温まで温め、この温度で17時間撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、EA(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタンニトリル(2.0g、粗製)を褐色の濃い油として得て、これを、次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z):
ステップ8:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタンニトリル(2.0g、粗製)の濃HCl(30mL)およびAcOH(10mL)中溶液を100℃に17時間加熱した。溶液を濃縮乾固し、H2O(100mL)およびACN(50mL)で希釈し、pHを飽和NaHCO3溶液で3~4に調整し、混合物を濾過し、乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸(4ステップで0.8g、35%)を褐色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): [M+H]+.
ステップ9:2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸[I-175]:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸(300mg、1.03mmol)およびHCOONH4(650mg、10.3mmol)のMeOH(10ml)中溶液を60℃で2時間撹拌し、次いで、濾過し、濃縮した。粗製物を逆相biotageで精製して、2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メトキシペンタン酸[I-175]を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 4.23-4.19 (m, 1H), 3.96-3.88 (m, 1H), 3.64-3.6 (m, 3H), 2.29-2.22 (m, 1H), 2.04-1.97 (m, 1H).
(実施例176)
2-アミノ-4,4,5-トリメチルヘキサン酸[I-176]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:ジエチル2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロネート:
ジエチル2-(プロパン-2-イリデン)マロネート(2g、10.0mmol)のTHF(60mL)中溶液を0℃まで冷却し、続いて、ヨウ化銅(I)(2.9g、15.0mmol)を添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、イソプロピルマグネシウムブロミド(1mol/L、30.0mL、30.0mmol)を0℃で上記混合物中に滴下添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物をHCl(1mol/L)でクエンチし、EtOAc(60mL*2)で抽出した。有機相を分離し、水(100mL×2)およびブライン(130mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、ジエチル2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロネート(2.4g、10.0mmol、98%)を黄色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 245.3 [M+H] +.
ステップ2:2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロン酸:
ジエチル2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロネートアセトアミド(2.4g、10.0mmol)および水酸化リチウム水和物(2.1g、50.0mmol)のDMSO(50mL)および水(10mL)中混合物を98℃まで加熱し、20時間保持した。混合物を冷却し、HCl(1mol/L)で酸性化し、EtOAc(30mL)と水(30mL)との間で分配した。有機相を分離し、水(50mL×2)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮して、2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロン酸(1.8g、10.0mmol、95%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 212.2 [M+H] +.
ステップ3:3,3,4-トリメチルペンタン酸:
2-(2,3-ジメチルブタン-2-イル)マロン酸(1.8g、10.0mmol)のDMSO(30mL)中溶液を120℃まで加熱し、12時間保持した。混合物を冷却し、EtOAc(50mL)と水(60mL)との間で分配した。有機相を分離し、水(60mL×2)およびブライン(60mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、3,3,4-トリメチルペンタン酸(1.4g、10.0mmol、95%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI-, m/z): 143.2 [M-H] +.
ステップ4:N-メトキシ-N,3,3,4-テトラメチルペンタンアミド:
3,3,4-トリメチルペンタン酸(1.4g、10.0mmol)の、30mLのDMF中溶液に、20℃で、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.2g、12.0mmol)、続いて、DIEA(3.8g、30.0mmol)を添加した。次いで、HATU(5.8g、15.0mmol)を添加した。混合物を、撹拌しながら、25℃まで加熱し、18時間保持した。反応混合物を水、続いて、メチルtert-ブチルエーテル(50mL*2)でクエンチした。相分離、有機層をブライン(80mL*3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮して、N-メトキシ-N,3,3,4-テトラメチルペンタンアミド(1.5g、90%)を褐色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 188.2 [M+H] +.
ステップ4:3,3,4-トリメチルペンタナール:
N-メトキシ-N,3,3,4-テトラメチルペンタンアミド(1.9g、0.01mol)の、30mLのTHF中溶液に、0℃で、LiAlH4(1g、0.03mol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を水、続いて、メチルtert-ブチルエーテル(50mL*2)でクエンチした。相分離、有機層をブライン(80mL*3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液は、3,3,4-トリメチルペンタナール(1.3g、95%)を無色溶液として含有し、これを、次のステップに直接使用した。
ステップ5:2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサンニトリル:
上記3,3,4-トリメチルペンタナールのメチルtert-ブチルエーテル(120mL)中溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(1.6mL)、AcOH(1.0mL)、次いで、TMSCN(1.8mL)を添加した。混合物を25℃に温め、終夜撹拌した。溶液を水(60mL)で希釈し、EtOAc(30mL)で抽出し、有機相を水(50mL×2)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサンニトリル(2g、粗製)を褐色油として得て、これを、次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 245.4 [M+H] +.
ステップ6:2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサン酸:
2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサンニトリル(2g、粗製)の濃HCl(60mL)およびAcOH(10mL)中溶液を95℃に18時間加熱した。溶液を15℃まで冷却し、pHを飽和NaHCO3溶液で3~4に調整し、混合物を濾過し、乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサン酸(3ステップで0.6g、2.3mmol、30%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 264.4 [M+H]+.
2-アミノ-4,4,5-トリメチルヘキサン酸[I-176]:
2-(ベンジルアミノ)-4,4,5-トリメチルヘキサン酸(78mg、0.3mmol)の、8mLのMeOH中溶液に、室温で、HCOONH4(0.13g、2.0mmol)およびPd/C(30mg)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2-アミノ-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸[I-176](40mg、90%)を白色固体として得た;ESI-MS (EI+, m/z): 174.3 [M+H] + ; 1H NMR (500 MHz, MeOD) δ 3.56 (dd, J = 7.2, 4.9 Hz, 1H), 2.12 (dd, J = 14.7, 4.9 Hz, 1H), 1.66 - 1.51 (m, 2H), 0.97 (d, J = 14.9 Hz, 6H), 0.92 (dd, J = 6.8, 3.6 Hz, 6H).
(実施例178)
2-アミノ-4,4-ジメチルヘプタン酸[I-178]
合成スキーム:
手順および特徴付け:
手順は、実施例176で使用したのと同一であった。
2-アミノ-4,4-ジメチルヘプタン酸[I-178]:1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 3.77 (t, J = 6 Hz, 1H), 2.09-2.05 (m, 1H), 1.6-1.56 (m, 1H), 1.37-1.26 (m, 4H), 1.01-0.92 (m, 9 H).
(実施例195)
2-アミノ-4,4-ジメチルヘキサン酸[I-195]、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルヘキサン酸[I-120]、(R)-2-アミノ-4,4-ジメチルヘキサン酸[I-191]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
手順は、実施例176で使用したのと同一であった。
2-アミノ-4,4-ジメチルヘプタン酸[I-195]:1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.87 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 1.93 (dd, J = 15.0 Hz, J = 5.5 Hz, 1H), 1.57 (dd, J = 15.0 Hz, J = 6.5 Hz, 1H), 1.22-1.26 (m, 2H), 0.86 (d, (dd, J = 2.0 Hz, 6H), 0.76 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルヘキサン酸[I-120]:1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 3.43 (dd, J = 7.0 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 1.95 (dd, J = 15.0 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 1.42 (dd, J = 15.0 Hz, J = 7.0 Hz, 1H), 1.23-1.28 (m, 2H), 0.87 (d, (dd, J = 4.5 Hz, 6H), 0.80 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
(R)-2-アミノ-4,4-ジメチルヘキサン酸[I-191]:1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 3.43 (dd, J = 7.0 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 1.95 (dd, J = 15.0 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 1.42 (dd, J = 15.0 Hz, J = 7.0 Hz, 1H), 1.23-1.28 (m, 2H), 0.87 (d, (dd, J = 4.5 Hz, 6H), 0.80 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
(実施例177)
2-アミノ-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸[I-177]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド(N-Methoxy-N-methyl-2-(triphenyl-l5-phosphanylidene)acetamide):
(2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルアセトアミド(13.7g、0.1mol)およびトリフェニルホスファン(26.2g、0.1mol)のアセトニトリル(200mL)中混合物を80℃まで加熱し、20時間保持した。混合物を冷却し、濃縮して、40℃未満で、溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(200mL)、続いて、2NのKOH(100mL)に溶解した。得られた混合物を20℃で1時間撹拌した。相分離、有機層をブライン(200mL*3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド(36g、0.1mol、98%)を黄色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 364.4 [M+H] +.
ステップ2:(E)-5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタ-2-エナミド:
N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド(36.3g、0.1mol)および4,4,4-トリフルオロブタン-2-オン(25.2g、0.2mol)のテトラヒドロフラン(500mL)中混合物を70℃まで加熱し、7日間保持した。混合物を冷却し、濃縮して、40℃未満にて真空中で溶媒を除去した。残留物を、0から35%の石油エーテル中酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラム(200g、200~300メッシュ、UV254nm)で精製して、(E)-5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタ-2-エナミド(6g、0.03mol、28%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 212.2 [M+H] +.
ステップ3:5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタンアミド:
(E)-5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタ-2-エナミド(6g、0.03mol)およびPd/C(10%、400mg)のTHF(100mL)中混合物を30℃で18時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮乾固して、5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタンアミド(6g、0.03mol、98%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 214.2 [M+H] +.
ステップ4:5,5,5-トリフルオロ-3-メチルペンタナール:
5,5,5-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルペンタンアミド(6g、0.03mol)の、100mLのTHF中溶液に、0℃で、LiAlH4(1g、0.03mol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を水、続いて、メチルtert-ブチルエーテル(60mL*2)でクエンチした。相分離、有機層をブライン(80mL*3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液は含有され、5,5,5-トリフルオロ-3-メチルペンタナール(4.5g、95%)を無色溶液として得て、これを、次のステップに直接使用した。
ステップ5:2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサンニトリル:
上記5,5,5-トリフルオロ-3-メチルペンタナールのメチルtert-ブチルエーテル(200mL)中溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(5mL)、AcOH(4.0mL)、次いで、TMSCN(5mL)を添加した。混合物を20℃に温め、終夜撹拌した。溶液を水(100mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサンニトリル(6g、粗製)を褐色油として得て、これを、次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 271.3 [M+H] +.
ステップ6:2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸:
2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサンニトリル(3g、粗製)の濃HCl(100mL)およびAcOH(20mL)中溶液を100℃に17時間加熱した。溶液を15℃まで冷却し、pHを飽和NaHCO3溶液で3~4に調整し、混合物を濾過し、乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸(3ステップで1g、13.4mmol、33%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 290.3 [M+H] +.
2-アミノ-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸[I-177]:
2-(ベンジルアミノ)-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸(88mg、0.31mmol)の、8mLのMeOH中溶液に、室温で、HCOONH4(0.13g、2.0mmol)およびPd/C(30mg)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2-アミノ-6,6,6-トリフルオロ-4-メチルヘキサン酸[I-177](45mg、84%)を白色固体として得た;ESI-MS (EI+, m/z): 200.2 [M+H] +; 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 3.15 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 2.39 - 2.24 (m, 1H), 2.19 - 1.96 (m, 2H), 1.82 - 1.66 (m, 1H), 1.63 - 1.35 (m, 1H), 0.98 (dd, J = 16.5, 6.2 Hz, 3H).
(実施例179)
(S)-2-アミノ-5-フルオロ-4-(フルオロメチル)ペンタン酸[I-179]
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:5-(ベンジルオキシメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン:
(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタノール(0.29g、2.0mmol)のDMF(10mL)中溶液に、0℃で、NaH(油中60%、0.12g、3.0mmol)を添加した。混合物を0℃で0.2時間撹拌した。次いで、(ブロモメチル)ベンゼン(0.45g、2.6mmol)を添加した。混合物を10℃に3時間温め、18時間保持した。反応混合物を氷水、続いて、EtOAc(60mL)でクエンチした。相分離、有機層をブライン(60mL*3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(20g、UV254nm 10%から50%のPE中EtOAcで溶出する)で精製して、5-(ベンジルオキシメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン(1)、(0.46g、0.2mol、95%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 237.3 [M+H]+.
ステップ2:2-(ベンジルオキシメチル)プロパン-1,3-ジオール:
5-(ベンジルオキシメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン(930mg、3.94mmol)のMeOH(20mL)中溶液に、3Nの水性HCl(2mL)を添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(20mL)で希釈し、ブライン(15mL)で洗浄し、乾燥および蒸発させて、粗製の無色油(780mg、100%)を得た。ESI-MS (EI+, m/z): 197 [M+H]+.
ステップ3:((3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロポキシ)メチル)ベンゼン:
予め冷却した、2-(ベンジルオキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(780mg、3.94mmol)のDCM(20mL)中溶液に、-78℃で、DAST(1.9g、11.8mmol)を滴下添加した。混合物を20℃で24時間撹拌した。反応混合物を、-78℃にて、飽和NaHCO3水溶液(10mL)でクエンチした。DCM相を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、短いシリカゲルパッドを通して濾過し、次いで、濃縮して、粗製の無色油(800mg、100%)を得た。ESI-MS (EI+, m/z): 223 [M+Na]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.37 - 7.28 (m, 5H), 4.65 - 4.57 (m, 2H), 4.55 - 4.48 (m, 4H), 3.57 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 2.50 - 2.34 (m, 1H).
ステップ4:3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン-1-オール:
予め冷却した、((3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロポキシ)メチル)ベンゼン(800mg、3.94mmol)のDCM(20mL)中溶液に、-78℃で、BCl3/トルエン(1M、6mL、6.0mmol)を滴下添加した。混合物を-78~0℃で2時間撹拌した。反応混合物を、-78℃にて、H2O(0.5mL)でクエンチした。DCM相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶液(約20mL)を次のステップに直接使用した。
ステップ5:3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピルトリフルオロメタンスルホネート:
予め冷却した、3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン-1-オール(ステップ4由来の8mLの溶液、1.6mmol)の溶液に、-40℃で、py(380mg、4.8mmol)次いで、Tf2O(1.36g、4.8mmol)を滴下添加した。混合物を-30℃で1時間撹拌した。反応混合物を、-40℃にて、ブライン(20mL)でクエンチした。DCM相を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、次いで、濃縮して、粗製の黄褐色油(200mg、51%)を得て、これを次のステップに直接使用した。
ステップ6:tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-5-フルオロ-4-(フルオロメチル)ペンタノエート:
予め冷却した、tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(944mg、3.2mmol)のTHF(20mL)中溶液に、-78℃にて25分で、LDA(THF/トルエン/ヘキサン中2.5M、1.28mL、3.2mmol)を添加した。混合物をこの温度で10分間撹拌した。3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピルトリフルオロメタンスルホネート(200mg、0.82mmol)のTHF(2mL)中溶液を-78℃で滴下添加した。反応混合物を冷却浴のちょうど上に置き、さらに1時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(20mL)でクエンチし、MTBE(30mL*2)で抽出し、H2O、ブライン(それぞれ50mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、粗製物を得て、これをクロマトグラフィー(シリカゲル、PEから5%EA/PE)で2回精製して、所望の生成物(22mg、6.9%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 388 [M+H]+ .1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 7.56 - 7.45 (m, 6H), 7.41 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.50 - 4.17 (m, 4H), 3.91 (dd, J = 7.7, 5.5 Hz, 1H), 2.11 - 1.97 (m, 1H), 1.87 (dd, J = 12.7, 5.5 Hz, 2H), 1.38 (s, 9H).
ステップ7:(S)-2-アミノ-5-フルオロ-4-(フルオロメチル)ペンタン酸塩酸塩:
tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-5-フルオロ-4-(フルオロメチル)ペンタノエート(55mg、0.14mmol)の3NのHCl/MeOH(2mL)中溶液を室温で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、Et2Oで洗浄して、粗製の固体を得て、これを、DCM/TFA(1:1、2mL)に溶解して、室温で20時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、Et2Oで洗浄して、粗製の固体を得て、これを、6NのHCl(1mL)に溶解し、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、凍結乾燥させて、粗生成物を得て、これを、3mMのHCl/H2Oを使用するRP-biotageで精製して、所望の生成物(8.3mg、29%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 168 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 7.85 (bs, 3H), 4.48 (dd, J = 48.3, 14.2 Hz, 4H), 3.46 - 3.36 (m, 1H), 2.47 - 2.26 (m, 1H), 1.78 (dt, J = 14.3, 7.3 Hz, 1H), 1.63 - 1.53 (m, 1H).
(実施例187)
(S)-3-アミノ-5,5-ジメチル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン[I-187]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-3-アミノ-5,5-ジメチル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン[I-187]:
(S)-2-アミノ-4-メチルペンタ-4-エン酸(100mg)を含有する丸底フラスコに、濃HCl(1mL)およびSOCl2(0.2mL)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、Et2Oで洗浄して、粗製の固体を得て、これを、0.025%のTFA/H2O/MeCNを使用するRP-biotageで精製して、所望の生成物(20.2mg、11.4%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 130.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 8.80 (bs, 3H), 4.58 (dd, J = 11.2, 9.3 Hz, 1H), 2.53 - 2.48 (m, 1H), 2.13 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 1.45 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).
(実施例90)
(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸[I-90]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:ジエチル2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イリデン)マロネート:
TiCl4(65.8mL、600mmol)を、氷浴で、20分かけて、THF(1L)に滴下添加し、CCl4(30mL)を添加した。混合物にジエチルマロネート(48.0g、300mmol)および1,1-ジフルオロプロパン-2-オン(56.4g、600mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。ピリジン(200mL)を、氷浴で、20分かけて、滴下添加した。反応混合物を水(2L)中に注ぎ、濾過し、濾液をEtOAc(500mL×2)で抽出し、有機相を水(600mL)、1MのHCl(600mL×2)、水(600mL)、飽和NaHCO3(600mL)、およびブライン(600mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、0%から5%の酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、ジエチル2-(1,1-ジフルオロプロパン-2-イリデン)マロネート(60.9g、258mmol、86%)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 237.0 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 6.97 (t, J = 55.5 Hz, 1H), 4.25-4.33 (m, 4H), 2.03 (s, 3H), 1.29-1.34 (m, 6H).
ステップ2:ジエチル2-(1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)マロネート:
ジエチル2-(1,1-ジフルオロプロパン-2-イリデン)マロネート(10.0g、42.3mmol)およびCuI(12.1g、63.5mmol)のDCM(100mL)およびTHF(25mL)中混合物に、-20℃で、1時間かけて、MeMgI(42.3mL、130.5mmol)を滴下添加した。溶液を氷水(200mL)中に注ぎ、飽和NH4Cl溶液(100mL)で処理し、混合物を30分間撹拌し、濾過し、濾液をDCM(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、ジエチル2-(1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)マロネート(10.1g、40.2mmol、95%)を褐色の液体として得て、これを次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 253.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 6.05 (t, J = 57.5 Hz, 1H), 4.17-4.23 (m, 4H), 3.49 (s, 1H), 1.22-1.28 (m, 6H) , 1.20 (s, 6H).
ステップ3:4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチルブタン酸:
ジエチル2-(1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)マロネート(6.1g、24.2mmol)およびLiOH.H2O(5.1g、121mmol)のDMSO(50mL)およびH2O(0.5mL)中混合物を90℃に17時間加熱した。混合物を水(200mL)で希釈し、DCM(100mL)で抽出し、水性相を6MのHCl溶液でpH3~4に調整し、DCM(100mL×2)で抽出し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチルブタン酸(3.6g、粗製)を褐色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 151.1 [M-H]-.
ステップ4:4,4-ジフルオロ-N-メトキシ-N,3,3-トリメチルブタンアミド:
4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチルブタン酸(3.6g、粗製)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.6g、47.4mmol)およびHATU(10.8g、28.4mmol)のDMF(50mL)中溶液に、Et3N(7.18g、71.1mmol)を添加し、その後、室温で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を水(200mL)で希釈し、Et2O(100mL×2)で抽出し、水(100mL)、1MのHCl(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮して、4,4-ジフルオロ-N-メトキシ-N,3,3-トリメチルブタンアミド(3.1g、15.9mmol、66%、2ステップ)を褐色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 196.0 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 5.95 (t, J = 57.5 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), 2.51 (s, 2H) , 1.12 (s, 6H).
ステップ5:4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチルブタナール:
4,4-ジフルオロ-N-メトキシ-N,3,3-トリメチルブタンアミド(3.1g、15.9mmol)のTHF(80mL)中溶液に、氷浴で、LiAlH4(24mL、24mmol)を滴下添加した。1時間後、混合物をクエン酸溶液(100mL)でクエンチし、溶液をEt2O(100mL×2)で抽出し、有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を次のステップに使用した。
ステップ6:2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンニトリル:
4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチルブタナールのEt2O(200mL)中上記溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(3mL)、AcOH(3mL)、次いで、TMSCN(3mL)を添加し、溶液を0~室温で17時間撹拌し、次いで、EtOAc(100mL)で希釈した。溶液をH2O(100mL×2)で洗浄し、次いで、濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンニトリル(3.2g、粗製)を褐色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 253.0 [M+H]+.
ステップ7:2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンニトリル(1.8g、粗製)の濃HCl(50mL)およびAcOH(10mL)中溶液を100℃に64時間加熱した。混合物を濃縮して溶媒を除去し、1MのNaOH溶液でpHを12に調整し、PE(100mL)で抽出し、水性相を6MのHClでpH5~6に調整した。白色固体が形成され、濾過し、濾過ケークを水(50mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(1.3g、4.80mmol、54%、3ステップ)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 272.0
ステップ8:2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(1.3g、4.80mmol)、HCOONH4(1.51g、24mmol)およびPd/C(10%、200mg)のMeOH(50mL)中混合物を60℃に1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(1.0g、粗製)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 182.0
ステップ9:2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸
2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(1.0g、粗製)およびNaHCO3(1.27g、14.4mmol)のアセトン(30mL)およびH2O(30mL)中溶液に、氷浴で、CbzOSu(2.39g、9.6mmol)を添加した。17時間撹拌した後、混合物を1MのHCl溶液でpH3~4に調整し、溶液をEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー、次いで、キラル分取HPLC[カラム、CC4 4.6*250mm 5um;溶媒、MeOH(0.2%のメタノール アンモニア)]で精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(400mg、1.27mmol、26%、2ステップ)および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(380mg、1.21mmol、25%、2ステップ)を2つの無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 316.0
ステップ10:(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(400mg、1.27mmol)およびPd/C(10%、50mg)のMeOH(30mL)中溶液を、室温にて、水素下で2時間撹拌し、混合物を濾過し、真空中で濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(115.7mg、0.64mmol、50%)を得た。ESI-MS (EI+, m/z): 182.0 1H-NMR (500 MHz, MeOD-d4): δ 5.60 (t, J = 56.5 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 2.07 (dd, J = 15.5 Hz, J = 5.5 Hz, 1H), 1.77 (dd, J = 15.5 Hz, J = 6.5 Hz, 1H), 0.96 (d, J = 9.5 Hz, 6H).
(実施例88)
(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸[I-88]の合成):
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(S)-2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド:
2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンニトリル(1.2g、4.76mmol)のDCM(20mL)中溶液に、氷浴で、5分かけて、濃H2SO4(10mL)を滴下添加し、混合物を室温まで温め、6時間撹拌した。混合物を氷水(100mL)中に注ぎ、溶液を10%NaOH溶液でPH8~9に調整し、次いで、EtOAc(100mL×2)で抽出し、有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、クロマトグラフィー(0%から5%のMeOH/DCM)、次いで、キラル分取HPLC[カラム、CC4 4.6*250mm 5um;溶媒、MeOH(0.2%のメタノール アンモニア)]で精製して、(S)-2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド(400mg、1.48mmol、31%)および(R)-2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド(380mg、1.41mmol、30%)を2つの無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 253.0 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド:
(S)-2-(ベンジルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド(200mg、0.74mmol)、HCOONH4(233mg、3.7mmol)およびPd/C(10%、40mg)のMeOH(15mL)中混合物を60℃に1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミドトリフルオロ酢酸(trifluoracetic acid)(128mg、0.44mmol、59%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 181.0 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD-d4): δ 5.66 (t, J = 56.5 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 8.0 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 2.14 (dd, J = 10.0 Hz, J = 8.0 Hz, 1H), 1.83 (dd, J = 14.5 Hz, J = 5.5 Hz, 1H), 1.12 (d, J = 15.0 Hz, 6H).
(実施例185)
(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート[I-185]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸に関する手順は、実施例90と同一であった
ステップ1:(S)-メチル2-((S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(150mg、0.476mmol)、HATU(199mg、0.524mmol)、(S)-メチル2-アミノ-4-メチルペンタノエート塩酸塩(104mg、0.571mmol)およびDIPEA(123mg、0.952mmol)の溶液を室温で1時間撹拌し、次いで、氷水(20ml)でクエンチし、EA(2×30ml)で抽出し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー biotageで精製して、(S)-メチル2-((S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(95mg、45%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 443.0
ステップ2:(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:
(S)-メチル2-((S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(95mg、0.215mmol)およびPd/C(30mg)のTHF(5ml)中溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、濾過し、濃縮した。粗製物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー biotageで精製して、(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(45mg、69%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 309.0
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): 9.11 (d, J = 7 Hz, 1H), 8.41 (s, 3H), 5.81 (t, J = 56.5 Hz, 1H), 4.34-4.31 (m, 1H), 3.89-3.81 (m, 1H), 3.62 (s, 3H), 1.98-1.93 (m, 1H), 1.76-1.73 (m, 1H), 1.65-1.54 (m, 3H), 0.93-0.81 (m, 12H).
(実施例184)
(S)-メチル2-((R)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート[I-184]の合成:
手順は、実施例90、185と同一であった。
(S)-メチル2-((R)-2-アミノ-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:ESI-MS (EI+, m/z): 309.0
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): 9.18 (d, J = 7 Hz, 1H), 8.38 (s, 3H), 5.79 (t, J = 56.5 Hz, 1H), 4.37-4.32 (m, 1H), 3.85-3.78 (m, 1H), 3.58 (s, 3H), 1.97-1.92 (m, 1H), 1.77-1.72 (m, 1H), 1.61-1.51 (m, 3H), 0.94-0.82 (m, 12H).
(実施例145)
(2S,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸、(2R,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸、(2R,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸および(2S,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸:[3d;I-145];[3c;I-146];[3a;I-167];[3b;I-250]の合成
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:(2S,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸、(2R,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸、(2R,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸および(2S,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸の合成:
2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(600mg、3.2mmol)のアセトン(10mL)およびNaHCO3飽和水溶液(10mL)中溶液に、CbzOSu(970mg、3.9mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、EtOAc(20mL)およびH2O(20mL)を添加し、水層を分離し、EtOAc(2*20mL)でさらに抽出し、抽出物を合わせて、ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(750mg)を白色固体として得た。純粋な生成物をキラルHPLCで精製して、いずれも白色固体である4つの異性体:(2S,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(150mg、15%)、(2R,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(40mg、3.9%)、(2R,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(50mg、4.9%)および(2S,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(80mg、7.8%)を得た。ESI-MS (EI+, m/z): 342.0 [M+Na]+.
ステップ2-A:(2S,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸の合成:
(2S,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(150mg、0.47mmol)およびPd/C(75mg)のMeOH(15mL)中溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、(2S,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(51.7mg、59%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 3.64-3.60 (m, 1H), 2.77-2.71 (br, 1H), 2.24-2.18 (m, 1H),1.76-1.69 (m, 1H),1.25 (d, J = 7.0 Hz, 3 H).
ステップ2-B:(2R,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸の合成:
(2R,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(40mg、0.12mmol)およびPd/C(20mg)のMeOH(4mL)中溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、(2R,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(13.3mg、60%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 3.51-3.47 (m, 1H), 2.64-2.58 (br, 1H), 2.12-2.06 (m, 1H),1.63-1.57 (m, 1H),1.13 (d, J = 7.0 Hz, 3 H).
ステップ2-C:(2R,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸の合成:
(2R,4R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(50mg、0.16mmol)およびPd/C(25mg)のMeOH(5mL)中溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、(2R,4R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(18.0mg、61%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.1 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 3.51-3.47 (m, 1H), 2.46-2.44 (br, 1H), 1.95-1.87 (m, 2H), 1.11 (d, J = 7.0 Hz, 3 H).
ステップ2-D:(2S,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸の合成:
(2S,4S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(80mg、0.25mmol)およびPd/C(40mg)のMeOH(8mL)中溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、(2S,4S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタン酸(38.1mg、82%)を白色固体として得た。. ESI-MS (EI+, m/z): 186.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, MeOD): δ 3.51-3.47 (m, 1H), 2.46-2.44 (br, 1H), 1.95-1.87 (m, 2H), 1.11 (d, J = 7.0 Hz, 3 H).
(実施例128)
(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(I-128):
合成スキーム:
手順および特徴付け:
使用した手順は、実施例187で使用したのと同一であった。
(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸:ESI-MS (EI+, m/z): 200.1 1H-NMR (500 MHz, D2O): δ 3.94 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 2.23 (dd, J = 15.5 Hz, J = 5.5 Hz, 1H), 1.90 (dd, J = 15.5 Hz, J = 6.0 Hz, 1H), 1.13 (d, J = 8.5 Hz, 6H).
(実施例188)
(S)-メチル2-((R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート[I-188]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸に関する手順は、実施例90と同一であった。
ステップ1:(S)-メチル2-((R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸(150mg、0.45mmol)、HATU(188mg、0.495mmol)、(S)-メチル2-アミノ-4-メチルペンタノエート塩酸塩(123mg、0.675mmol)およびDIPEA(175mg、1.35mmol)の溶液を室温で1時間撹拌し、次いで、氷水(20ml)でクエンチし、EA(2×30ml)で抽出し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー biotageで精製して、(S)-メチル2-((S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(120mg、58%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 461.0
ステップ2:(S)-メチル2-((R)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート:
(S)-メチル2-((S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-ジフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(120mg、0.26mmol)およびPd/C(30mg)のTHF(10ml)中溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、濾過し、濃縮した。粗製物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー biotageで精製して、(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート(49mg、57%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 326.0
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d4): 4.47 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.99-3.97 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 2.33-2.28 (m, 1H), 1.95-1.91 (m, 1H), 1.69-1.68 (m, 3H), 1.24-1.17 (m, 6H), 1.00-0.94 (m, 6H).
(実施例189)
(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート[I-189]:
合成スキーム:
使用した手順は、実施例188で使用したのと同一であった。
手順および特徴付け:
(実施例189)
(S)-メチル2-((S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンタノエート[I-189]:
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d4): 4.52 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.02-3.99 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.35-2.30 (m, 1H), 1.95-1.91 (m, 1H), 1.78-1.67 (m, 3H), 1.25 (s, 3H), 1.17 (s, 3H), 1.01-0.97 (m, 6H).
(実施例108)
(S)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-108]。
(実施例109)
(R)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-109]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-6-フルオロヘキサノエート:
1-フルオロ-4-ヨードブタン(2.0g、9.90mmol)、tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(2.43g、8.25mmol)、TBAB(266mg、0.83mmol)およびKOH(水溶液 50%)(10mL)のDCM(10mL)およびトルエン(25mL)中混合物を50℃で16時間撹拌した。溶液をSGC(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/5)で精製して、(tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-6-フルオロヘキサノエート(0.91g、2.47mmol、30%)を無色油として得た。MS (EI+, m/z): 370.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-108]:
(S)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-6-フルオロヘキサノエート(360mg、0.97mmol)のジオキサン(10mL)およびHCl(水溶液 6M)中溶液を室温で16時間撹拌した。混合物をエーテルおよび水で抽出した。水層を、pHを3~4に調整した後、EAで抽出した。有機層を濃縮して、(S)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-108]を白色固体(125mg、0.84mmol、86%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 150.3 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 4.469 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.351 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.950 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 1.904-1.820 (m, 2H), 1.690-1.588 (m, 2H) , 1.456-1.388 (m, 2H).
ステップ2:(R)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-109]:
(R)-tert-ブチル2-(ジフェニルメチレンアミノ)-6-フルオロヘキサノエート(300mg、0.81mmol)のジオキサン(10mL)およびHCl(水溶液 6M)中溶液を室温で16時間撹拌した。混合物をエーテルおよび水で抽出した。水層を、pHを3~4に調整した後、EAで抽出した。有機層をHPLCで精製して(R)-2-アミノ-6-フルオロヘキサン酸[I-109]を白色固体(35mg、0.23mmol、29%)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 150.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 4.505 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.410 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.823 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 1.906-1.827 (m, 2H), 1.722-1.639 (m, 2H) , 1.485-1.399 (m, 2H).
(実施例198)
メチル2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエート(I-198):
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタ-2-エナミド:
ヘキサフルオロアセトン三水和物(30g、136mmol)の撹拌溶液に、H2SO4(100mL、濃縮)を1時間かけてゆっくりと滴下添加し、気体のヘキサフルオロアセトンをN-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニルホスホラニリデン)-アセトアミド(10g、27.5mmol)のTHF(200mL)中溶液に導入した。混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、石油エーテル(200mL)を添加し、白色沈殿物を濾別した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)で精製して、4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタ-2-エナミド(6.2g、24.7mmol、90%)を若干油状の物質(slight oil)として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 252.1[M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.15 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.26 (s, 3H).
ステップ2:4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタンアミド:
4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタ-2-エナミド(4.5g、17.9mmol)、Pd(OH)2/C(620mg)のMeOH(100mL)中混合物を、室温にて、水素雰囲気下で16時間撹拌した。次いで、濾過し、濃縮して、4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタンアミド(1.8g、7.1mmol、40%)を若干油状の物質として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 254.1[M+H]+.
ステップ3:4,4,4-トリフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブタナール:
4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N-メチル-3-(トリフルオロメチル)ブタンアミド(1.8g、7.1mmol)のTHF(50mL)中溶液に、氷浴で、LiAlH4(8.5mL、8.5mmol)を滴下添加し、1時間後、混合物をクエン酸溶液(100mL)でクエンチし、溶液をEt2O(100mL×2)で抽出し、有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を次のステップに使用した。
ステップ4:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタンニトリル:
4,4,4-トリフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブタナールのEt2O(200mL)中上記溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(2mL)、AcOH(2mL)、次いで、TMSCN(2mL)を添加し、溶液を0~室温で17時間撹拌し、次いで、EtOAc(100mL)で希釈した。溶液をH2O(100mL×2)で洗浄し、次いで、濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタンニトリル(2.1g、粗製)を褐色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 311.2 [M+H]+.
ステップ5:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタンニトリル(2.1g、粗製)の濃HCl(50mL)およびAcOH(10mL)中溶液を100℃に40時間加熱した。混合物を濃縮して、溶媒を除去し、1MのNaOH溶液でpHを12に調整し、PE(100mL)で抽出し、水性相を6MのHClでpH5~6に調整し、白色固体を形成させ、濾過し、濾過ケークを水(50mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(1.0g、3.0mmol、42%、3ステップ)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 272.0
ステップ6:メチル2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエート:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(800mg、2.4mmol)のHCl/MeOH(50mL、2M)中溶液を75℃に17時間加熱した。溶液を濃縮し、分取HPLC(Boston C18 21*250mm
移動相:A:0.1%のTFA;B:ACN)で精製して、メチル2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエート(120mg、0.35mmol、15%)を無色油として得た。ESI-MS (EI
+, m/z): 344.1 [M+H]
+.
ステップ7:メチル2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエートトリフルオロ酢酸:
メチル2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエート(100mg、0.30mmol)、HCOONH4(92mg、1.5mmol)およびPd/C(10%、20mg)のMeOH(10mL)中混合物を65℃に1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、メチル2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタノエートトリフルオロ酢酸(76mg、0.21mmol、70%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 254.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 4.26 (dd, J = 7.5 Hz, J = 6.0 Hz, 1H), 3.91 (m, 4H), 2.49 (dd, J = 8.5 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 2.33-2.37 (m, 1H).
(実施例164)
(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(I-164):
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(480mg、1.46mmol)およびPd(OH)2/C(20%、100mg)のAcOH(15mL)中溶液を、35℃にて、水素下で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(460mg、粗製)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 240.2 [M+H]+.
ステップ2:(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸:
2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(460mg、粗製)およびNaHCO3(368mg、4.38mmol)のアセトン(30mL)およびH2O(30mL)中溶液に、氷浴で、CbzOSu(727mg、2.92mmol)を添加した。17時間後、反応混合物を1MのHCl溶液でpH3~4に調整し、溶液をEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物を逆相シリカゲルクロマトグラフィー、次いで、キラル分取HPLC[カラム、CC44.6*250mm 5um;溶媒、MeOH(0.2%のメタノール アンモニア)]で精製して、(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(27mg、0.072mmol、5%、2ステップ)および(R)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(22mg、0.059mmol、4%、2ステップ)を2つの無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 396.0 [M+Na]+.
ステップ3:(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸:
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸(27mg、0.072mmol)およびPd/C(10%、5mg)のMeOH(10mL)中混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を濾過し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(S)-2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン酸[I-164](8.5mg、0.036mmol、49%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 240.2[M+H]+. 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 3.74-3.80 (m, 2H), 2.88-2.31 (m, 1H), 1.91-2.20 (m, 1H).
(実施例203)
2-アミノ-4-シクロペンチルブタン酸[I-203]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:2-シクロペンチルアセトアルデヒド:
3-シクロペンチルプロパン-1-オール(2.0g、17.5mmol)のDMSO(40mL)中溶液に、氷浴下で、IBX(7.35g、26.3mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。反応混合物を水(200mL)中に注ぎ、Et2O(100mL×2)で抽出し、有機相を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を次のステップに使用した。
ステップ2:(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタ-2-エノエート:
witting試薬(2.5g、6.8mmol)のTHF(50mL)中溶液に、氷浴で、NaOt-Bu(785mg、8.2mmol)を添加した。1時間後、2-シクロペンチルアセトアルデヒドのEt2O(200mL)中上記溶液を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、EA(100mL×2)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/20)で精製して、(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタ-2-エノエート(1.0g、3.1mmol、45%、2ステップ)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 326.2 [M+H]+.
ステップ3:tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタノエート:
(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタ-2-エノエート(240mg、0.74mmol)、HCOONH4(233mg、3.7mmol)およびPd/C(10%、30mg)のMeOH(15mL)中混合物を4時間加熱還流した。混合物を濾過し、濃縮し、Et2O(50mL)で希釈し、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタノエート(224mg、0.69mmol、93%)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 328.2 [M+H]+.
ステップ4:2-アミノ-4-シクロペンチルブタン酸:
tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-シクロペンチルブタノエート(224mg、0.69mmol)の6MのHCl(20mL)およびジオキサン(10mL)中溶液を70℃に2時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、水(30mL)で希釈し、Et2O(20mL×2)で抽出し、濾液を濃縮乾固して、2-アミノ-4-シクロペンチルブタン酸(114.9mg、0.52mmol、81%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 172.3 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, D2O): δ 3.91 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 1.82-1.89 (m, 2H), 1.66-1.72 (m, 3H), 1.28-1.52 (m, 6H), 1.00-1.01 (m, 2H).
(実施例202)
2-アミノ-5-シクロペンチルペンタン酸[I-202]:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:3-シクロペンチルプロパナール:
3-シクロペンチルプロパン-1-オール(1.0g、7.8mmol)のDMSO(20mL)中溶液に、氷浴下で、IBX(3.28g、11.7mmol)を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、Et2O(60mL×2)で抽出し、有機相を水(100mL×3)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶液を次のステップに使用した。
ステップ2:(E)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタ-2-エノエート:
witting試薬(500mg、1.36mmol)のTHF(15mL)中溶液に、氷浴で、NaOt-Bu(157mg、1.63mmol)を添加した。1時間後、3-シクロペンチルプロパナールのEt2O(100mL)中上記溶液を添加した。混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。溶液を水(200mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出し、有機相を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/20)で精製して、(E)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタ-2-エノエート(250mg、0.74mmol、9.5%、2ステップ)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 340.2 [M+H]+.
ステップ3:tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタノエート:
2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタ-2-エノエート(250mg、0.74mmol)およびPd/C(10%、30mg)のMeOH(15mL)中混合物を、室温にて、水素下で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタノエート(250mg、0.73mmol、99%)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 342.2 [M+H]+.
ステップ4:2-アミノ-5-シクロペンチルペンタン酸:
2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-シクロペンチルペンタノエート(250mg、0.73mmol)の6MのHCl(20mL)およびジオキサン(10mL)中溶液を80℃に5時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、水(30mL)で希釈し、Et2O(20mL×2)で抽出し、濾液を濃縮乾固して、2-アミノ-5-シクロペンチルペンタン酸(115mg、0.52mmol、71%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 186.2 [M+H]+. 1H-NMR (400 MHz, D2O): δ 3.84 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 1.79-1.84 (m, 2H), 1.61-1.67 (m, 3H), 1.25-1.49 (m, 8H), 0.95-0.99 (m, 2H.
(実施例197)
2-アミノ-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド[I-197]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:2-(ベンジルアミノ)-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド:
2-(ベンジルアミノ)-3,3-ジフルオロ-4-メチルペンタン酸(80mg、0.31mmol)、N-メチルシクロペンタンアミン(62mg、0.62mmol)、HATU(141mg、0.37mmol)およびEt
3N(94mg、0.93)のDMF(2mL)中混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を分取HPLC(Boston C18 21*250mm
移動相:A:0.1%のTFA;B:ACN)で精製して、2-(ベンジルアミノ)-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド(45mg、0.13mmol、43%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI
+, m/z): 339.0
ステップ2:2-アミノ-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド:
2-(ベンジルアミノ)-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド(45mg、0.13mmol)、HCOONH4(41mg、0.65mmol)およびPd/C(10%、10mg)のMeOH(5mL)中混合物を60℃に1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2-アミノ-N-シクロペンチル-3,3-ジフルオロ-N,4-ジメチルペンタンアミド(16.3mg、0.066mmol、49%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 249.2 1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 5.26 (dd, J = 15.5 Hz, J = 6.0 Hz, 0.5H), 5.08 (dd, J = 16.5 Hz, J = 5.0 Hz, 1H), 4.28-4.31 (m, 0.5H), 2.97 (d, J = 48.5 Hz, 3H), 2.38 (m, 1H), 1.65-1.99 (m, 8H), 11.16 (dt, J = 6.5 Hz, J = 3.0 Hz, 6H).
(実施例196)
2-アミノ-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸[I-196]。
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド:
3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロパン酸(10g、84.7mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(16.4g、101.7mmol)、EDCI(24.4g、127.1mmol)、HOBT(17.2g、127.1mmol)およびDIPEA(28mL、169.5mmol)のDMF(200mL)中混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL×3)および水(100mL)で抽出し、有機層を合わせて、これを、1NのHCl(30mL*2)、1NのNaHCO3(30mL×2)、およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、残留物を得て、これを、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/2)で精製して、3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド(6.9g、50%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 162.2 [M+H]+.
ステップ2:3-フルオロ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド:
-78℃まで冷却した、3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド(4.5g、27.9mmol)のDCM(40mL)中混合物に、DAST(7.4mL、55.9mmol)を滴下添加した。次いで、室温で1~2時間撹拌し、-78℃まで再度冷却し、DAST(4mL、27.9mmol)を滴下添加した。反応混合物を室温でさらに1時間撹拌した。反応混合物を-78℃まで冷却し、飽和NH4Cl(15mL)をゆっくりと添加し、DCM(50mL)を添加し、有機層を分離し、飽和NH4Cl(30mL)、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、残留物を得て、これをクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/4)で精製して、3-フルオロ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド(1.9g、28%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 164.2 [M+H]+.
ステップ3:3-フルオロ-2,2-ジメチルプロパナール:
0℃に冷却した、3-フルオロ-N-メトキシ-N,2,2-トリメチルプロパンアミド(1.0g、61.3mmol)のTHF(10mL)中混合物に、LiAlH4(6.1mL、61.3mmol、THF中1M)を滴下添加した。次いで、この温度で0.5~1時間撹拌した。飽和NH4Cl(10mL)をゆっくりと添加し、Et2O(20mL×3)で抽出し、水(15mL×2)およびブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させて、次のステップに直接使用した。ESI-MS (EI+, m/z):MSなし。
ステップ4:(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタ-2-エノエート:
3-フルオロ-2,2-ジメチルプロパナール(約630mg、6.1mmol、上記ステップに由来するEt2O溶液)、tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ジエトキシホスホリル-アセテート(2.25g、6.1mmol)およびt-BuONa(1.2g、12.3mmol)のTHF(15mL)中混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NH4Cl(15mL)を添加し、EA(30mL×3)で抽出し、有機層と合わせ、水(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、残留物を得て、これをクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテルからDCM)で精製して、(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタ-2-エノエート(190mg、0.60mmol、8%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 206 [M-111]+.
ステップ5:tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタノエート:
(Z)-tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタ-2-エノエート(190mg、0.60mmol)およびPd/C(10%、30mg)のIPA(15mL)中混合物を、室温にて、水素下で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタノエート(200mg、粗製)を無色の液体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 342.2 [M+Na]+.
ステップ6:2-アミノ-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタン酸トリフルオロ酢酸:
tert-ブチル2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-5-フルオロ-4,4-ジメチルペンタノエート(200mg、粗製)の6MのHCl(20mL)およびジオキサン(10mL)中溶液を50℃に17時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、水(30mL)で希釈し、Et2O(20mL×2)で抽出し、濾液を真空中で濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2-アミノ-5-シクロペンチルペンタン酸トリフルオロ酢酸(31.7mg、0.11mmol、19%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 164.2 [M+H]+. 1H-NMR (500 MHz, D2O): δ 4.16 (d, J = 47.5 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 2.03 (dd, J = 15.5 Hz, J = 5.5 Hz, 1H), 1.71 (dd, J = 15.5 Hz, J = 6.0 Hz, 1H), 0.91 (dd, J = 15.0 Hz, J = 2.0 Hz, 6H).
(実施例186)
2,4-ジアミノ-4-メチルペンタン酸[I-186]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:tert-ブチル4-(メトキシ(メチル)アミノ)-2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメート:
3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(1g、4.61mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(536mg、5.53mmol)、HATU(2.26g、5.99mmol)のDMF(15mL)中溶液に、DIPEA(1.49g、11.53mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物をブライン(100mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/3)で精製して、tert-ブチル4-(メトキシ(メチル)アミノ)-2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメート(1.0g、3.8mmol、82%)を無色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 261.2 [M+H]+.
ステップ2:tert-ブチル2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメート:
tert-ブチル4-(メトキシ(メチル)アミノ)-2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメート(3.8g、14.6mmol)のTHF(50mL)中溶液に、室温で、LiAlH4(16mL、THF中1M)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、Na2SO4.10H2Oでクエンチし、濾過し、THFで洗浄して、tert-ブチル2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメートを黄色の溶液(110mLのTHF中約14mmol)として得た。MS (EI+, m/z): 146.3 [M+H-56]+.
ステップ3:tert-ブチル4-(ベンジルアミノ)-4-シアノ-2-メチルブタン-2-イルカルバメート:
tert-ブチル2-メチル-4-オキソブタン-2-イルカルバメート(110mLのTHF中粗製物約14mmol)の溶液にBnNH2(2.2mL)およびAcOH(2.2mL)を添加した。溶液を室温で10分間撹拌した。TMSCN(2.2mL)を添加した。混合物を室温で17時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/石油エーテル=1/4)で精製して、tert-ブチル4-(ベンジルアミノ)-4-シアノ-2-メチルブタン-2-イルカルバメート(670mg、2.11mmol、15%)を黄色ドープとして得た。MS (EI+, m/z): 318.3 [M+H]+.
ステップ4:tert-ブチル5-アミノ-4-(ベンジルアミノ)-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イルカルバメート:
tert-ブチル4-(ベンジルアミノ)-4-シアノ-2-メチルブタン-2-イルカルバメート(640mg、2.00mmol)、K2CO3(550mg、3.98mmol)のDMSO(16mL)中混合物に、30%H2O2(0.64mL、5.67mmol)を添加し、室温で17時間撹拌した。次いで、反応混合物をH2O(200mL)で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(粗製の890mg)を黄色ドープとして得た。MS(EI+、m/z):336.0[M+H]+。
ステップ5:2-(ベンジルアミノ)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸:
tert-ブチル5-アミノ-4-(ベンジルアミノ)-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イルカルバメート(粗製の890mg、約2.0mmol)、KOH(406mg、7.25mmol)のエタン-1,2-ジオール(9mL)およびH2O(9mL)中混合物を100℃で5時間撹拌した。次いで、反応混合物をブライン(200mL)で希釈し、THF/EA=2:1(90mL×5)で抽出し、有機層を合わせ、濃縮し、逆相HPLC(Boston C18 21*250mm 10μm、移動相:A:0.1%のトリフルオロ酢酸;B:アセトニトリル)で精製して、2-(ベンジルアミノ)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(120mg、0.36mmol、18%)を白色固体として得た。MS (EI+, m/z): 337.3 [M+H]+.
ステップ6:2-アミノ-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸:
2-(ベンジルアミノ)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(140mg、0.42mmol)、HCOONH4(132mg、2.1mmol)およびPd/C(10%、20mg)のMeOH(15mL)中混合物を60℃に1時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2-アミノ-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(60mg、0.24mmol、58%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 247.2
ステップ7:2,4-ジアミノ-4-メチルペンタン酸:
2-アミノ-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-メチルペンタン酸(60mg、0.24mmol)の6MのHCl(10mL)およびジオキサン(0mL)中溶液を室温で17時間撹拌した。溶液を真空中で濃縮して、2,4-ジアミノ-4-メチルペンタン酸(51.8mg、0.236mmol、97%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 147.1 1H NMR (500 MHz, D2O) δ 4.04 (dd, J = 9.5 Hz, J = 3.5 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 15.0 Hz, J = 9.5 Hz, 1H),1.94 (dd, J = 15.0 Hz, J = 3.0 Hz, 1H), 1.38 (dd, J = 9.5 Hz, J = 5.0 Hz, 6H).
(実施例199)
4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン[I-199]の合成:
合成スキーム:
手順および特徴付け:
ステップ1:N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド:
2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルアセトアミド(13.7g、0.1mol)およびトリフェニルホスファン(26.2g、0.1mol)のアセトニトリル(200mL)中混合物を80℃に加熱し、20時間保持した。混合物を冷却し、濃縮して、40℃未満で溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(200mL)、続いて、2NのKOH(100mL)に溶解した。得られた混合物を20℃で1時間撹拌した。有機層をブライン(200mL×3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド(36g、0.1mol、98%)を黄色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 364.4 [M+H] +.
ステップ2:(E)-4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタ-2-エナミド:
N-メトキシ-N-メチル-2-(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)アセトアミド(36.3g、0.1mol)および1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オン(22.4g、0.2mol)のテトラヒドロフラン(500mL)中混合物を20℃に加熱し、20時間保持した。混合物を冷却し、濃縮して、40℃未満にて、真空中で溶媒を除去した。残留物を、0から25%の石油エーテル中酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラム(200g、200~300メッシュ、UV254nm)で精製して、(E)-4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタ-2-エナミド(19.5g、0.1mol、98%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 198.2 [M+H] +.
ステップ3:4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタンアミド:
(E)-4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタ-2-エナミド(2g、0.01mol)およびPd/C(10%、200mg)のTHF(50mL)中混合物を26℃で18時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮乾固して、4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタンアミド(2g、0.01mol、98%)を黄色油として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 200.2 [M+H]+.
ステップ4:4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブタナール:
4,4,4-トリフルオロ-N-メトキシ-N,3-ジメチルブタンアミド(2g、0.01mol)の、40mLのTHF中溶液に、0℃で、LiAlH4(0.4g、0.01mol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を水、続いて、メチルtert-ブチルエーテル(30mL×2)でクエンチした。有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液は含有され、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブタナール(1.4g、粗製)を無色の溶液として得て、これを次のステップに直接使用した。
ステップ5:2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンニトリル:
4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブタナールのメチルtert-ブチルエーテル(100mL)中溶液に、氷浴で、ベンジルアミン(1.5mL)、AcOH(1.0mL)、次いで、TMSCN(1.5mL)を添加した。混合物を20℃に温め、終夜撹拌した。溶液を水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL)で抽出した。有機相を水(30mL×2)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンニトリル(2.6g、粗製)を褐色油として得て、これを次のステップに使用した。ESI-MS (EI+, m/z): 257.3 [M+H] +.
ステップ6:N-ベンジル-4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン:
2-(ベンジルアミノ)-5,5,5-トリフルオロ-4-メチルペンタンニトリル(0.3g、粗製)のDMF(10mL)中溶液に、NH4Cl(0.15g、0.003mol)およびNaN3(0.21g、0.003mol)を添加し、95℃に18時間加熱した。溶液を15℃まで冷却し、EtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、N-ベンジル-4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン(3ステップで0.1g、0.5mmol、33%)を白色固体として得た。ESI-MS (EI+, m/z): 300.3 [M+H] +.
4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミントリフルオロ酢酸:
N-ベンジル-4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミン(160mg、0.54mmol)のMeOH(15mL)中溶液に、室温で、HCOONH4(0.17g、2.7mmol)およびPd/C(30mg)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得て、これを逆相シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4,4,4-トリフルオロ-3-メチル-1-(2H-テトラゾール-5-イル)ブタン-1-アミントリフルオロ酢酸(72.8mg、0.23mmol、42%)を白色固体として得た;ESI-MS (EI+, m/z): 210.2 [M+H] +; 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 4.67-4.93 (m, 1H), 2.31 - 2.41 (m, 1H), 2.00-2.12 (m, 2H), 0.99 (dd, J = 16.8, J = 6.4 Hz, 6H).
(実施例210)
ウエスタンブロットアッセイ
このスクリーニングアッセイによって、HEK293T細胞から安定に発現したFLAG-WDR24を免疫沈降させることによって精製したGATOR2/Sestrin2複合体に関して、in vitroで試験化合物の活性を測定した。HEK293T細胞(293T)を、レンチウイルスによる形質導入を介してN末端にタグ付けされたFLAG-WDR24を安定して発現するように操作した。レンチウイルスを、ΔVPRエンベロープおよびCMV VSV-Gパッケージングプラスミドを有するレンチウイルス移入ベクターpLJM60の、XTremeGene9トランスフェクション試薬(Roche Diagnostics)を使用する、HEK-293T細胞への同時トランスフェクションによって生成した。培地は、トランスフェクションの24時間後に、30%の不活性化胎仔血清を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に変更した。ウイルスを含有する上清をトランスフェクションの48および72時間後に回収し、0.45μmのフィルターを通して細胞を排除した。8μg/mLのポリブレンを含有する培地で、6ウェル組織培養プレートにおける標的細胞を感染させ、スピン感染法(spin infection)を、2,200rpmで1時間遠心分離することによって実施した。感染の24時間後に、ウイルスを除去し、適切な抗生物質を用いて細胞を選択した。次いで、細胞を、10%のウシ胎仔血清および抗生物質を補充したDMEM中で増殖させた。
ロイシン模倣化合物についてスクリーニングするために、2,000,000個のFLAG-WDR24発現293T細胞を10cmの組織培養プレートに播種した。72時間後、アミノ酸を用いずに配合し、5mMのグルコース(-AA RPMI、US Biological Life Sciences)を補充した標準RPMI培地中に、細胞を1時間配置し、次いで、溶解緩衝液(40mMのHEPES、1%のTriton、10mMのβ-グリセロリン酸ナトリウム、10mMのピロリン酸ナトリウム、2.5mMのMgCl2およびプロテアーゼインヒビター)に溶解した。FLAG-WDR24/内因性Sestrin2複合体を単離するために、体積1mlの粗製溶解物(2~4mgの総タンパク質に等しい)を30μlの抗flag樹脂(SIGMA)を用いる免疫沈降に4℃で2時間供し、0.5MのNaClを加えた冷たい溶解緩衝液で2回洗浄し、1mlの冷たいサイトゾル緩衝液(40mMのHEPES pH7.4、140mMのKCl、10mMのNaCl、2.5mMのMgCl2、0.1%のTritonX-100)に再懸濁した。次いで、試験化合物または対照(得られた溶液を濾過するかまたはロイシン)を、種々の濃度で、各免疫沈降試料に添加し、回転させながら4℃で60分間インキュベートした。インキュベーション期間後、試料を遠心分離し、抗flag樹脂に結合したFLAG-WDR24/内因性Sestrin2複合体をペレットとし、上清を完全に除去し、樹脂をSDS-PAGE試料緩衝液に再懸濁し、5分間沸騰させた。次いで、試料をSDS-PAGEで処理し、L. Chantranupongら、Cell Reports 9巻:1~8頁(2014年)に記載された抗FLAG(SIGMA)および抗Sestrin2(Cell Signaling Technology)抗体を用いてウエスタンブロットを実施した。
得られたウエスタンブロットを走査し、Sestrin2およびFLAG-WDR24に対応するバンド強度を、LI-COR(登録商標)イメージングプラットフォームを使用して定量した。各条件でGATOR2に結合したSestrin2の量を決定するために、Sestrin2に関するバンド強度をFLAG-WDR24のバンド強度に対して正規化した。試験した化合物のバッチごとに、陰性対照(得られた溶液を濾過したもの)および陽性対照(ロイシン、25μM、SIGMA)も実施した。ロイシンによりFLAG-WDR24に結合した内因性Sestrin2の枯渇を、100%の活性を表すよう正規化した。化合物は二連でアッセイし、各化合物の活性は、ロイシンの活性のパーセントとして定量し、平均した。アッセイを繰り返し試みて、水と比較したロイシンの平均活性の20%の標準偏差を得て、したがって、二連で、GATOR2に結合したSestrin2の量が、25μMで少なくとも40%低減する試験化合物を統計的に有意とみなし、ロイシン模倣体として特徴付けた。一部の化合物は、FLAG-WDR24に結合したSestrin2の量を増加させた。GATOR2に結合したSestrin2の量を40%より多く(ロイシン活性の-40%未満として表される)増加させた化合物をロイシンアンタゴニストとして特徴付けた。
(実施例211)
Sestrin2およびSestrin2/GATOR2相互作用に関するロイシンの活性を模倣するかまたはアンタゴナイズする化合物を特定する方法。
導入
Sestrin1およびSestrin2は、不十分なロイシンレベルの下で、GATOR2成分であるWDR24およびSeh1Lを介してGATOR2と相互作用する。ロイシンの十分な条件下で、ロイシンはSestrin2に直接結合し、Sestrin2のGATOR2からの解離を誘導する。以下の方法の目的は、Sestrin2への結合およびSestrin2/GATOR2を妨害するロイシンの作用を模倣する化合物を特定することである。さらに、この方法によって、ロイシンのSestrin2への結合をアンタゴナイズし、ロイシンに応じてSestrin2のGATOR2からの解離を妨げる化合物を特定する。
方法1(in vitro PPIアッセイ)
このスクリーニングアッセイによって、HEK293T細胞から安定に発現したFlag-WDR24を免疫沈降させることによって精製したGATOR2/Sestrin2複合体に関して、in vitroで化合物の活性を測定した。HEK293T細胞(293T)を、レンチウイルスによる形質導入を介してN末端にタグ付けされたFlag-WDR24を安定して発現するように操作した。レンチウイルスを、ΔVPRエンベロープおよびCMV VSV-Gパッケージングプラスミドを有するレンチウイルス移入ベクターpLJM60の、XTremeGene9トランスフェクション試薬を使用する、HEK-293T細胞への同時トランスフェクションによって生成した。培地は、トランスフェクションの24時間後に、30%の不活性化胎仔血清を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に変更した。ウイルスを含有する上清をトランスフェクションの48および72時間後に回収し、0.45μmのフィルターを通して細胞を排除した。8μg/mLのポリブレンを含有する培地で、6ウェル組織培養プレートにおける標的細胞を感染させ、スピン感染法を、2,200rpmで1時間遠心分離することによって実施した。感染の24時間後に、ウイルスを除去し、適切な抗生物質を用いて細胞を選択した。次いで、細胞を、10%のウシ胎仔血清および抗生物質を補充したDMEM中で増殖させた。
ロイシン模倣化合物についてスクリーニングするために、2,000,000個のFlag-WDR24発現293Tを10cmの組織培養プレートに播種した。72時間後、アミノ酸を用いずに配合し、5mMのグルコース(-AA RPMI、US Biological Life Sciences)を補充した標準RPMI培地中に、細胞を1時間配置し、次いで、溶解緩衝液(40mMのHEPES、1%のTriton、10mMのベータ-グリセロリン酸ナトリウム、10mMのピロリン酸ナトリウム、2.5mMのMgCl2およびプロテアーゼインヒビター)に溶解した。Flag-WDR24/内因性Sestrin2複合体を以下のように単離した:体積1mlの粗製溶解物(2~4mgの総タンパク質に等しい)を30μlの抗flag樹脂(SIGMA)を用いる免疫沈降(IP)に4℃で2時間供し、0.5MのNaClを加えた冷溶解緩衝液で2回洗浄し、1mlの冷たいサイトゾル緩衝液(40mMのHEPES pH7.4、140mMのKCl、10mMのNaCl、2.5mMのMgCl2、0.1%のTritonX-100)に再懸濁した。次いで、化合物を25μMの所与の濃度で各試料に添加し、回転させながら4℃で30分間インキュベートした。インキュベーション期間後、試料を遠心分離し、抗flag樹脂に結合したFlag-WDR24/内因性Sestrin2複合体をペレットとし、上清を完全に除去し、樹脂をドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)試料緩衝液に再懸濁し、5分間沸騰させた。次いで、試料をSDS-PAGEで処理し、L. Chantranupongら、Cell Reports 9巻:1~8頁(2014年)に記載された抗Flag(SIGMA)および抗Sestrin2(Cell Signaling Technology)抗体を用いてウエスタンブロットを実施した。
得られたウエスタンブロットを走査し、Sestrin2およびFlag-WDR24に対応するバンド強度を、LI-COR(登録商標)イメージングプラットフォームを使用して定量した。各条件でGATOR2に結合したSestrin2の量を決定するために、Sestrin2に関するバンド強度をFlag-WDR24のバンド強度に対して正規化した。試験した化合物のバッチごとに、陰性対照(水)および陽性対照(ロイシン、25μM、SIGMA)も実施した。ロイシンによりFlag-WDR24に結合した内因性Sestrin2の枯渇を、100%の活性を表すよう正規化した。化合物は二連でアッセイし、各化合物の活性は、ロイシンの活性のパーセントとして定量し、平均した。試験した化合物からの定量したデータを列挙する表は、表3に表される。アッセイを繰り返し試みて、水と比較したロイシンの平均活性の20%の標準偏差を得たので、二連両方でGATOR2に結合したSestrin2の量が、25μMで少なくとも40%低減する化合物を統計的に有意とみなし、ロイシン模倣体と称した。一部の化合物は、Flag-WDR24に結合したSestrin2の量を増加させた(表3のロイシンの負のパーセント活性として示される)。ロイシン活性の-40%未満を示した化合物もヒットとみなされ、ロイシンアンタゴニストと称した。
方法2(細胞に基づくmTORC1の活性化)
インタクト細胞においてロイシン模倣体として特定された化合物の有効性を実証するために、ロイシン枯渇後の化合物による処置に応じたmTORC1シグナル伝達をウエスタンブロッティングによって測定した。ロイシンの枯渇後、外因性ロイシンの添加によって、Wang, S.、Tsun, Z.ら Science 347巻(6218号):188~194頁(2015年)に記載されているように、ロイシン添加の10~90分後にシグナル伝達を測定すると、mTORC1が活性される。したがって、ロイシン模倣体として特定された化合物が同様の方式でmTORC1を活性化するかどうかを試験するために、同様のアッセイを設計した。簡潔には、800,000個のHEK293T細胞を、10%のウシ胎仔血清および抗生物質を補充したDMEM中6ウェルプレートの各ウェルに播種した。次の日、細胞をロイシン(Thermo Scientific)または血清を含まない改変DMEMに1時間配置し、続いて、10分より長いある時間に所与の濃度のロイシン模倣体(n=3)を添加した。次いで、細胞を溶解させ、SDS-PAGEのために処理し、mTORC1基質であるリン酸化S6キナーゼ(Thr389)およびリン酸化4EBP1(Thr37/46)(Cell Signaling Technology)およびローディング対照(ベータアクチン、Santa Cruz Biotechnology)に対する抗体を用い、Kang, S.A.ら Science 341巻(6144号):364~374頁(2013年)に記載されているように、ウエスタンブロッティングを実施した。次いで、リン酸化基質に対応するバンドの強度をLI-COR(登録商標)イメージングプラットフォームを使用して、アクチンのバンドに対して正規化した。化合物で処理していないロイシン枯渇細胞に対してmTORC1シグナル伝達を有意に増加させた化合物(ステューデントt検定、p<0.05)を細胞内で活性であるとみなした。陽性対照として、100μMのロイシンをロイシン枯渇細胞に60分間添加した。
方法3(細胞に基づくmTORC1の活性化)
インタクト細胞において、ロイシンアンタゴニストとして特定された化合物の有効性を実証するために、または弱いロイシン模倣体がロイシンの活性を増強するかどうかを決定するために、上記と同一のパラダイムを繰り返したが、以下の点を変更した:細胞をロイシンを除いたDMEM培地(方法3に記載された)に60分間配置し、続いて、60分より長いかまたはそれに等しいある時間に化合物(n=3)を添加した。化合物による処理後、細胞を30および100μMのロイシンで60分間刺激した。方法2に記載したようにウエスタンブロッティングによってmTORC1シグナル伝達を測定した。統計的に有意な方式で(ステューデントt検定、p<0.05)、30μMまたは100μMのいずれかのロイシンに応じて、アクチンにより正規化したmTORC1のリン酸化基質のレベルを低減する化合物を細胞内で活性とみなした。統計的に有意な方式で(ステューデントt検定、p<0.05)、30μMまたは100μMのいずれかのロイシンに応じて、アクチンにより正規化したmTORC1のリン酸化基質のレベルを増加させる化合物を細胞内のロイシンエンハンサーとみなした。対照として、ロイシンの添加前に、ロイシン枯渇細胞を水で前処理した。あるいは、潜在的なロイシンアンタゴニストを、ロイシンの枯渇および刺激を有さない以外は上記と同様の方式で、HEK293T細胞においてアッセイした。豊富な培養条件下での化合物による処置に際して、ベースラインのmTORC1シグナル伝達が減弱するかどうかを決定するためにウエスタンブロットを実施した。
方法4
細胞におけるSestrin2とGATOR2の間の相互作用をモジュレートする化合物の能力は、方法2および3に記載のアッセイを、但し10cmの組織培養皿に播種されたFlag-WDR24を安定して発現するよう操作されたHEK293T細胞において繰り返すことによって測定した。内因性のSestrin2とFlag-WDR24の間の相互作用を、方法1に記載した化合物による処置(n=3)後の細胞から得た溶解物から測定した。簡潔には、細胞処理後のFlag-WDR24に結合した内因性Sestrin2の量を測定するために、抗flag樹脂を用いて免疫沈降を実施し、得られた試料をSDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングのために処理して、Flag-WDR24に結合した内因性Sestrin2の量を測定した。統計的に有意な方式で(ステューデントt検定、p<0.05)GATOR2に結合したSestrin2の量をモジュレートした化合物をヒットとみなした。
方法5(ALPHALisa細胞に基づくアッセイ)
プレートに基づく形式で、インタクト細胞においてロイシン模倣体として特定された化合物の有効性を実証するために、ロイシン枯渇後の化合物による処置に応じたmTORC1シグナル伝達をAlphaLISAによって測定した。簡潔には、1,000,000個のHEK293T細胞を、10%のウシ胎仔血清を補充したDMEMのT-75細胞培養フラスコに播種した。細胞がコンフルエンシーに達した後、細胞をロイシン(Thermo Scientific)を含まず、10%の透析したウシ胎仔血清を含む改変DMEMに1時間配置した。次いで、細胞をトリプシン処理し、ロイシンを含まず、10%の透析したウシ胎仔血清を含むDMEMに、96ウェル黒色クリア底プレートの1ウェル当たり50,000個の細胞で再播種した。細胞をプレートに2時間接着させ、続いて、1時間より長いある時間に所与の濃度の化合物(n=4)を添加した。時点に達した後、細胞を溶解させ、製造業者の説明書(http://www.perkinelmer.com/CMSResources/Images/44-176283MAN_SureFire_TGR70S_p70_pT389.pdf)に従って、p-p70 S6K(Thr389)SureFire Ultra AlphaLISAキットによってアッセイした。化合物で処理していないロイシン枯渇細胞に対してmTORC1シグナル伝達を有意に増加させた化合物(ステューデントt検定、p<0.05)をmTORC1アクチベーターとみなした。化合物で処理していないロイシン枯渇細胞に対してmTORC1シグナル伝達を有意に減少させた化合物(ステューデントt検定、p<0.05)を細胞内のインヒビターとみなした。陽性対照として、100uMのロイシンをロイシン枯渇細胞に化合物による処理と等しい時間で添加した。
方法6、サーマルシフトプロトコール(Tmシフト):
全長のコドン最適化ヒトSestrin2をHis-MBPタグとN末端で融合させ、pMAL6H-C5XTバクテリア発現ベクターへとクローニングした。このベクターをEscherichia coli LOBSTR(DE3)細胞(Kerafast)へと形質転換した。細胞を37℃で0.6ODまで増殖させ、次いで、0.2mMのIPTGで、18℃にて12~14時間、タンパク質産生を誘導した。6,000gでの遠心分離によって細胞を回収し、溶解緩衝液(50mMのリン酸カリウム、pH8.0、500mMのNaCl、30mMのイミダゾール、1mMのDTT、10μg/mlのBenzonaseおよび1mMのPMSF)に再懸濁させ、超音波処理によって溶解させた。溶解物を、10,000gで20分間の遠心分離によって清澄化した。Sestrin2タンパク質を、Hisタグのアフィニティー捕捉、続いて、イオン交換およびサイズ排除クロマトグラフィーによって100%に近い純度で、可溶性画分から単離した。サーマルシフトアッセイのために、Sestrin2タンパク質を希釈緩衝液(10mMのTris HCl pH7.4、150mMのNaCl、1mMのDTT、0.1mMのEDTA)で2mg/mlまで希釈した。サーマルシフトアッセイを実施する前に、2μlのSestrin2タンパク質を、96ウェルプレートの1ウェル当たり8μlのROX色素(Thermo Fisher)、1μLのビヒクルまたは化合物、および14μLの希釈緩衝液と合わせ、氷上で1時間インキュベートして、化合物の結合を可能とした。次いで、サーマルシフトアッセイをAgilent MX3005pで実行し、各化合物を、10μM、100μMおよび1000μMの三連でアッセイした。ロイシンとのインキュベーションによって、Sestrin2の溶融温度が、用量に依存する形で2.16から11.61セルシウス度シフトした。2度またはそれより大きいポジティブシフトは、ビヒクルとインキュベートしたSestrin2の反復サーマルシフト測定値のCV%変動性に基づいて統計的に有意であるとみなされる。
方法7、間接的リガンド結合アッセイ(ILBA)
ロイシンまたは他のリガンドへのSestrin2の結合を、Cell Signaling Technology(CST、カタログ番号8487)からのウサギモノクローナル抗Sestrin2抗体を用いる免疫検出によって、インタクト細胞で、in vitroでまたは精製タンパク質に関してのいずれかで検出した。CST抗体のネイティブ(非変性)Sestrin2への結合を、抗体の親和性がロイシンが結合すると低下するように、ロイシンの結合によってモジュレートした。同様に、CST抗体のネイティブSestrin2に対する親和性は、ロイシンと同様の方式で、化合物がネイティブに結合すると低下する。反対に、サーマルシフトアッセイによって測定したSestrin2を不安定化させた化合物は、CST抗体の非変性Sestrin2に対する親和性を増加させた。結果として、ロイシンまたは化合物の結合後の、CST抗Sestrin2抗体の親和性を測定する、この間接的リガンド結合アッセイ(ILBA)の複数の形式が開発された。1つのバージョンでは、アッセイをアミノ酸枯渇の1時間後にヒト細胞株から生じた粗製の溶解物に関して実施した(細胞は、1%のTriton、10mMのベータ-グリセロールリン酸、10mMのピロリン酸ナトリウム、40mMのHEPES[pH7.4]、150mMのNaClおよび2.5mMのMgCl2に溶解される)。次いで、溶解物を、氷上または室温で1時間、ロイシンまたは他の化合物と共にインキュベートした。化合物のインキュベーション後に、試料を、CST抗Sestrin2抗体との免疫沈降に、1.5時間供し、続いて、L. Chantranupongら、Cell Reports 9巻:1~8頁(2014年)に記載されたプロテインAセファロースとの30分のインキュベーションに供した。セファロースにコンジュゲートした抗体-タンパク質複合体を遠心分離によって沈降させ、フロースルーをウサギポリクローナル抗Sestrin2抗体(Protein Tech、番号10795-1-AP)との第2ラウンドの免疫沈降に供し、試料間の総Sestrin2タンパク質レベルが等しいことを決定した。免疫沈降試料に関してSDS-PAGEを実施し、続いて、SIGMA(カタログ番号WH0083667M3)からのマウスモノクローナル抗Sestrin2抗体に関するウエスタンブロットを実施した。ロイシンの結合によって、CSTからの抗Sestrin2抗体で免疫沈降した試料に関する免疫ブロットで、Sestrin2に対応するバンドの強度の50%またはそれを超える有意な低下が誘導されたが、Protein Techの抗体で免疫沈降した試料に関する免疫ブロットではSestrin2のバンドに変化は引き起こされなかった。このバージョンのアッセイによって、化合物とのインキュベーションによって誘導されたSestrin2の不安定性の増加も測定された。アッセイを同様の方式で実施したが、Sestrin2を不安定化させた化合物(サーマルシフトアッセイによって測定した)は、CST抗体を使用して免疫沈降したSestrin2に対応する免疫ブロットによるバンドの強度の増加を生じた。
このアッセイを、FlagタグにN末端で融合したSestrin2を過剰に発現する培養ヒト細胞においても実施した。このバージョンのアッセイでは、手順は同一のものであったが、免疫ブロッティングをマウス抗Flag抗体(#F3165、SIGMA)で実施した。ロイシンまたはγ-メチルロイシンの結合の際のCST抗体の親和性の低下は、ILBAが、ロイシンに結合することができないSestrin2の点突然変異形態で実施された場合には観察されなかった。
アッセイの別のバージョンでは、培養ヒト細胞を1時間のアミノ酸枯渇と、それに続くロイシンまたは化合物による刺激のある組合せに供した。刺激の1時間後に、細胞を、1時間のリガンド結合ステップを除いて、上述のように溶解させ、処理した。
間接的リガンド結合アッセイは、ALPHAlisa技術(Perkin Elmer)を使用するマルチウェル形式でも実施した。このバージョンのアッセイは、ビオチン化抗Sestrin2抗体、過剰発現したFlag-Sestrin2の検出のための抗Flagアクセプタービーズ(Perkin Elmer)のいずれかと連結した、または内因性Sestrin2の検出のためのマウス抗Sestrin2抗体(SIGMA)および抗マウスアクセプタービーズ(Perkin Elmer)と連結したストレプトアビジンドナービーズ(Perkin Elmer)を必要とした。
このアッセイを上述のように実施したが、以下の点を改変した:アッセイのロイシンまたは化合物の結合部分について、1時間のアミノ酸枯渇後にヒトFlag-Sestrin2を一過的にまたは安定して過剰発現する細胞から生じた粗製の溶解物を、溶解緩衝液中の総タンパク質の0.8mg/mlとなるまで希釈し、96ウェルプレートなどのマルチウェルプレートに配列させた。内因性Sestrin2の検出のために、粗製の溶解物を溶解緩衝液中の総タンパク質の4mg/mlとなるまで希釈した。ロイシンまたは化合物を各ウェルに添加し、プレートを、穏やかに撹拌しながら、氷上または室温で1時間インキュベートした。リガンド結合ステップの間、ビオチン化抗Sestrin2抗体(CST)をALPHAlisaイムノアッセイ緩衝液(Perkin Elmer)中5nMまで希釈し、5nMのマウス抗Sestrin2抗体(SIGMA)を、内因性Sestrin2を検出するアッセイのための抗マウスアクセプタービーズ(40μg/ml)の4×ストックと合わせた。Flag-Sestrin2の検出のために、イムノアッセイ緩衝液中抗Flagアクセプタービーズ(40μg/ml)の4×ストックを調製した。リガンド結合ステップの後に、5μLの溶解物を、10μLのビオチン化抗Sestrin2抗体、12.5μLのマウスSestrin2抗体/抗マウスアクセプタービーズミックスまたは抗Flagアクセプタービーズ、および10μLのALPHAlisaイムノアッセイ緩衝液と合わせ、室温で1時間インキュベートした。最後に、12.5μLのストレプトアビジンドナービーズ(イムノアッセイ緩衝液中160μg/ml)を、Envisionプレートリーダー上のプレートを読み取る前に、暗所でさらに1時間添加した。
ALPHAlisaアッセイも、イムノアッセイ緩衝液で希釈した最終反応濃度が3ng/mlの精製Sestrin2タンパク質を用いた以外は記載されたように実施した。
最後に、ALPHAlisaを、溶解する前のアミノ酸枯渇条件下で、ロイシンまたは化合物で処理した細胞に由来する溶解物を用いて実施した。細胞に基づく処理を、マルチウェルプレートで実施し、15μLの溶解物(1mg/mlの総タンパク質)をALPHAlisa反応に対して、10μLのビオチン化抗体、12.5μLの抗体/アクセプタービーズミックスおよび12.5μLのストレプトアビジンドナービーズミックスと組み合わせて使用した。
間接的リガンド結合アッセイも、当技術分野で実施されるサンドイッチELISAなどの捕捉に基づく方法を用いて実施した。アッセイの1つのバージョンでは、ILBAを、Meso-Scale Discovery(MSD)によって開発されたMULTI-ARRAY(登録商標)技術を使用して実施した。MSD系は、分析物に対する抗体結合の電気化学発光検出に基づいた。ILBAを内因性Sestrin2を発現する粗製の溶解物または過剰発現したFlag-Sestrin2を用いて実施し、ロイシン処理を、溶解前に、in vitroまたは細胞内のいずれかで実施した。内因性Sestrin2を用いるin vitroでのILBAのために、粗製の溶解物(0.8mg/mlの総タンパク質)を調製し、ロイシンの結合をALPHAlisa ILBAについて記載したのと同じ方式で実施した。リガンド結合が完了した後、CSTからのビオチン化抗Sestrin2抗体を、最終濃度が0.25μg/mlとなるように各ウェルに添加し、穏やかに撹拌しながら、4℃で1時間インキュベートした。各試料の96ウェルプレートのウェルへの捕捉を以下の方法のうちの1つにおいて達成した:ストレプトアビジンをコーティングしたMSDプレートまたはコーティングされていないMSDプレートをSIGMAからのマウス抗Sestrin2抗体でコーティングした。捕捉には、ウェル当たり25μLの試料、続いて、350rpmで振盪させながらの1時間のインキュベーションを必要とした。試料の捕捉後に、0.1%のTween(TBS-T)を含むTris緩衝生理食塩水で、ウェルを3回洗浄した。試料がストレプトアビジンをコーティングしたプレート上に捕捉された場合、次いで、マウスモノクローナル抗Sestrin2抗体(SIGMA)を、350rpmで振盪させながら、1μg/mlの最終濃度まで1時間かけて添加した。ウェルを、TBS-T中で再度洗浄し、最終濃度が1μg/ml(MSD)の抗マウスSULFO-TAG二次抗体を、350rpmで振盪させながら、1時間添加した。最後に、ウェルをTBS-Tで3回洗浄し、2×Read Buffer(MSD)を添加し、プレートをMSD機器で直ちに読み取った。試料が、マウス抗Sestrin2抗体でコーティングされた、ストレプトアビジンをコーティングされていないプレートで捕捉された場合、洗浄後、ストレプトアビジンSULFO-TAG二次抗体(MSD)を、振盪させながら、1μg/mlの最終濃度に1時間添加し、続いて、洗浄し、分析前にRead Bufferでインキュベーションを行った。
このアッセイの別のバージョンでは、Flag-Sestrin2を過剰発現する粗製の溶解物を分析し、上述したのと同じMSDに基づくプロトコールを使用して、マウスモノクローナル抗Flag抗体(SIGMA)で捕捉または検出した。
すべてのアッセイにために、有意な方式で、Sestrin2の免疫反応性に対応するシグナルを減少させる化合物をロイシン模倣体とみなす一方、有意な方式でシグナルを増加させる化合物を潜在的なロイシンアンタゴニストとみなした。
表3は、この発明の選択された化合物の活性を示す。化合物の番号は、表1および2の化合物の番号に対応する。「A」と示された活性を有する化合物は、40%以上のロイシンに対する%活性をもたらし、「B」と示された活性を有する化合物は、-40%以下のロイシンに対する%活性をもたらし;「C」と示された活性を有する化合物は、-40から40%の間のロイシンに対する%活性をもたらした。示された濃度で、「D」と示された活性を有する化合物は、0.5~2倍のDMSO対照に対するシフトをもたらし、「E」と示された活性を有する化合物は、2.1~5倍のDMSOに対するシフトをもたらし、「F」と示された活性を有する化合物は、5.1~10倍のDMSOに対するシフトをもたらし、「G」と示された活性を有する化合物は、10.1~14倍のDMSOに対するシフトをもたらした。
ロイシンアッセイに対する%活性に関する活性をアッセイ方法1を使用して決定した。細胞に基づくmTORC1活性化アッセイに関する活性をアッセイ方法2を使用して決定した。
表4は、ALPHALisaの細胞に基づくアッセイ(方法5)において活性なこの発明の選択された化合物を示す。化合物の番号は、表1および2の化合物の番号に対応する。表4に列挙した化合物は、mTORC1アクチベーターであり、陽性のロイシン対照に対して2倍を超える活性を有する。
表5は、サーマルシフトアッセイ(方法6)において活性なこの発明の選択された化合物を示す。化合物の番号は、表1および2の化合物の番号に対応する。表5に列挙した化合物は、2度またはそれを超えるポジティブシフトを示した。
in vivo試験のための一般的材料および方法
動物の使用:175~200gの体重の雄のスプラーグドーリーラット(Charles River Laboratories、Wilmington、MA)を到着してすぐに(Yale University、New Haven CT)群で飼育し、実験研究を開始する前に5日間順化させた。プロトコールで指定された絶食期間を除いて、ラットには食餌と水を自由に与えた。動物は、臨床徴候について毎日モニタリングした。資格を有する獣医師が、すべてのげっ歯類の手順について監督した。すべての職員が、エール動物飼育利用委員会(Yale animal care and use committee)(IACUC)からの訓練を受けた。すべての動物の手順は、国立衛生研究所(National Institutes of Health)のIACUCに厳格に従って、エール大学で行い、エール動物飼育利用委員会によって承認された。
雌の尿のにおいかぎ試験(FUST)を使用する行動分析:FUSTは、投与の24時間後に、公開された手順(Malkesman, O.ら、Biol Psychiatry 67巻(9号):864~71頁(2010年))に従って行った。簡潔には、ラットを、ホームケージ内で、水道水に浸したコットンスワブに60分間慣れさせた。次に、ラットを、水道水に浸した第2のコットンスワブに曝露し、45分後に、ラットを、発情期の11~14週齢の雌ラット由来の新鮮なラット尿を染み込ませた第3のコットンスワブに曝露した。各動物について、先端がコットンのアプリケーターのにおいをかぐのに費やした合計時間(秒)を5分かけて定量した。
自発運動活性評価(LMA)を使用する行動分析:LMAを、赤外線の平行列からなる自動活動量計に適合したオープンフィールドで、公開された手順(Warner-Schmidt, J.L.およびDuman, R.S. PNAS 104巻(11号):4647~52頁(2007年))に従って評価した。各動物について30分間隔で赤外線遮断数を記録した。
新規性抑制食餌試験(NSFT)を使用する行動分析:NSFTを、以前に記載されたように(Warner-Schmidt, J.L.およびDuman, R.S. PNAS 104巻(11号):4647~52頁(2007年))行った。ラットを、ホームケージ内で20時間絶食させ、次いで、中央に少量の食餌を有するPlexiglasのオープンフィールド(76.5cm×76.5cm×40cm)に配置した。動物に、8分間、オープンフィールドを探索させ、食餌を摂るまでの待機時間(秒)を記録した。
ショ糖嗜好性試験(SPT)を使用する行動分析:新規恐怖を避けるために、ラットを嗜好性のショ糖1%のショ糖溶液に48時間慣れさせた。ラットを、0日目の終わりに、NV-5138またはVehで処理し、SPTを1日目の投与の24時間後に実施した。SPTでは、ラットを、6時間水を欠乏させ、等しい体積の1%のショ糖または水を含む2本のボトルに60分間曝露した。1時間の試験中に消費したショ糖水の体積の消費した水の総体積に対する比をショ糖嗜好性と定義した(例えば、比1は、ラットが1%ショ糖しか消費しなかったことを示すが、比0.5は、ラットが等量の1%ショ糖と水を飲んだことを示す)。
慢性予測不能ストレス(CUS)条件:ラットを、12個の予測不能ストレス要因の可変配列に曝露し、記載されたような(Li, N.ら、Biol Psychiatry 69巻(8号):754~61頁(2011年))慣らしを妨げた。以下の12個のストレス要因を適用した(1日に2回、25日間):ケージの回転、光のオン、光のオフ、低温ストレス、単離、水泳ストレス、食餌および水の枯渇、湿った寝床、ストロボスコープ、ケージの傾斜、臭いへの曝露ならびに群での飼育。ノンストレス(NS)群の動物は、外的ストレス要因を適用せず、正常に飼育した。NSおよびCUSラットの両方を取り扱い、毎週体重を測定した。
マーモセットヒト脅威試験(HTT):マーモセットに、長期間にわたって定期的に、ヒト観察者の存在によって負荷した。このような慢性的刺激は、血漿コルチゾールを増加させ、次に、鬱病性障害の病態生理に寄与する視床下部-脳下垂体-副腎機能を増加させることが公知である。
(実施例A)
化合物またはケタミンの単回投与後の新規性抑制食餌および雌の尿のにおいかぎ試験における行動変化
研究設計:175~200gの体重の雄のスプラーグドーリーラット32頭を、4つの研究群(n=8/処置群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。研究0日目に、群1および2のラットは、それぞれ、生理食塩水(Sal)またはケタミン(Ket)のいずれかの単回投与を腹腔内注射(i.p.)によって受けた。群3および4のラットは、それぞれ、NV-5138のビヒクル(Veh、0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)またはNV-5138(160mg/kg)の単回投与を経口胃管栄養法によって受けた。すべてのラットを、1日目の投与の24時間後に、FUSTに供した。2日目の投与の48時間後に、すべてのラットのLMAをオープンフィールドで測定した。次いで、ラットを20時間絶食させ、投与の72時間後にNSFTに供した。研究設計を表6に表す。試験物投与と3回の行動試験のタイムラインは、図1にまとめる。
試験物の調製:Ket(Sigma、カタログ番号K1884)を、10mg/mLの濃度のSalに溶解した。体積が1ml/kgのSalまたはKetをそれぞれ群1および2にi.p.注射した。NV-5138(Navitor、ロット番号06)を、Veh(0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)中に、50mg/mLの濃度で溶解することによって調製した。VehまたはNV-5138の動物の体重に基づく投与体積(3.2mL/kg)を、それぞれ、群3および4の研究動物に、経口胃管栄養法によって投与した。試験物は、投与日に調製した。
結果:1日目のFUSTに関する結果を図2にまとめる。Ketによる処置によって、雄のラットが雌の尿のにおいをかぐのに費やす時間量が2.1倍有意に増加した(Sal群1に対するKet群2において、それぞれ、17.4±3.9秒と比較して36.5±7.9秒、p<0.05)。同様に、NV-5138による処置によって、雄のラットが雌の尿のにおいをかぐのに費やす時間量が2.9倍有意に増加した(Veh群3と比較したNV-5138群4において、それぞれ、11.6±6.2秒と比較して33.8±2.9秒、p<0.01)。2日目のLMAに関する結果を図3にまとめる。赤外線遮断の平均数を定量した。対応のない両側ステューデントt検定を使用して、群間のLMAに有意差は存在しなかった。3日目のNSFTに関する結果を図4にまとめる。食餌を摂るまでの待機時間の有意な31%の減少(p<0.01)が、群1(Sal)と比較して群2(Ket)で観察された。同様に、食餌を摂るまでの待機時間の有意な36%の減少(p<0.01)が、群3(Veh)と比較して群4(NV)で観察された。
(実施例B)
ラット前頭前野に由来するシナプトソーム調製物におけるmTORC1シグナル伝達経路およびシナプスタンパク質発現についてのNV-5138およびケタミン投与の単回投与の比較作用
研究設計:175~200gの体重の雄のスプラーグドーリーラット48頭を、8つの研究群(n=6/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。研究0日目に、群3および7のラットは、それぞれ、i.p.注射で、Salの単回投与を受け、一方、群4および8のラットはKet(10mg/kg)の単回投与を受けた。群1および5のラットは、それぞれ、経口胃管栄養法によって、Vehの単回投与を受け、一方、群2および6のラットはNV-5138(160mg/kg)の単回投与を受けた。投与の1時間後に、群1~4のラットを、無麻酔断頭によって屠殺し、続いて、PFCを回収した。粗製のシナプトソームをPFCから調製し、3つのmTORC1基質、pmTOR、pp70S6Kおよびp4E-BP1、ならびに対応する総タンパク質ローディング対照(mTOR、p70S6K、およびGAPDH)をWBによって定量した。投与の24時間後に、群5~8のラットを、無麻酔断頭によって屠殺し、PFCを回収した。粗製のシナプトソームをPFCから調製し、シナプスタンパク質(GluR1およびPSD95)、および総タンパク質ローディング対照(GAPDH)をWBによって定量した。研究設計を表7に表す。試験物投与とWBのためのラットの屠殺のタイムラインは、図5に提供する。
投与のためのKetおよびNV-5138の製剤化:Ket(Sigma、カタログ番号K1884)を、10mg/mLの濃度のSalに溶解した。1mL/kgの体積をi.p.注射した。NV-5138(Navitor、ロット番号06)を、50mg/mLの濃度のVeh中に溶解することによって調製した。動物の体重に基づく投与体積(3.2mL/kg)を、経口胃管栄養法によって投与した。試験物は、投与日に調製した。
前頭前野のシナプトソーム調製物:脳を、すべての群(n=6/群)のラットから切除し、PBSですすいだ。図6に示すようにPFCを回収し、4℃で、均質化緩衝液(0.32Mのショ糖、pH7.4の20mMのHEPES、1mMのEDTA、5mMのNaF、1mMのNaVO3およびプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche;番号19543200))中でホモジナイズした。ホモジネートを、4℃にて、2,800rpmで10分間遠心分離し、その後、上清を除去して、4℃にて、12,000rpmで10分間再度遠心分離した。粗製のシナプトソームを含有する得られたペレットを溶解緩衝液(50mMのTris-HCl(pH7.5)、150mMのNaCl、1%のTriton X-100、0.1%のSDS、2mM、EDTA、1mMのNaVO3、5mMのNaFおよびプロテアーゼインヒビターカクテル)中に再懸濁し、氷上で20秒間、50%の振り幅で超音波処理した。タンパク質濃度を、Bradfordアッセイによって決定し、すべての試料をローディング緩衝液(60mMのTris-HCl pH6.8、20mMのDTT、2%のSDS、10%のグリセロール、5%のβ-メルカプトエタノールおよび0.01%のブロモフェノールブルー)と混合し、WB分析まで-20℃で保存した。
ウエスタンブロット分析:GluR1、PSD95およびGAPDHに関するウエスタンブロット分析を以前に記載したように実施した。簡潔には、シナプトソーム調製物(15μgの総タンパク質)を電気泳動のために10~15%のSDS PAGEゲル中にロードし、トランスファー緩衝液(10×のプレミックス電気泳動緩衝液は、25mMのTris、192mMのグリシン、pH8.3を含有する;Bio-Rad)中のポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に転写した。PVDF膜を、ブロッキング緩衝液(PBS-T(10mMのリン酸塩、pH7.4、2.7mMのKCl、137mMのNaClおよび0.1%のTween-20)中2%のBSA)で、室温で1時間ブロッキングし、次に、ブロッキング緩衝液中、1:1000の一次抗体:ウサギ抗pmTOR(Cell Signaling;番号5536)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗mTOR(Cell Signaling;番号2972)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗pp70S6K(Cell Signaling;番号9205)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗p70S6K(Cell Signaling;番号2708)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗p4E-BP1(Cell Signaling;番号2855)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗GluR1(Cell Signaling;番号13185)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗Synapsin1(Cell Signaling;番号5297)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗PSD95(Cell Signaling;番号9644)および1:1000の一次抗体:ウサギ抗GAPDH(Cell Signaling;番号5174)と、4℃で終夜インキュベートした。次の日、膜を、PBS-T緩衝液で3回洗浄し、1:5000~1:10000で西洋ワサビペルオキシダーゼにコンジュゲートした抗マウスまたは抗ウサギ二次抗体(Vector Laboratories Inc)と1時間インキュベートした。最後に、PBS-T緩衝液で3回洗浄した後、増強した化学発光法を使用してバンドを検出した。次いで、ブロットを、50~55℃で30分間、ストリッピング緩衝液(2%のSDS、100mMのβ-メルカプトエタノール、50mMのTris-HCl pH6.8)中でインキュベートし、続いて、PBS-T緩衝液で3回洗浄した。ストリップしたブロットをブロッキング溶液中で1時間保ち、各タンパク質またはローディング対照のGAPDHの総レベルに対する一次抗体とインキュベートした。各タンパク質に対するホスホおよび総免疫反応性のデンシトメトリー分析を、NIH Image Jソフトウェアを使用して行った。得られたデンシトメトリー読み取り値を使用して、示された、ホスホタンパク質の各総タンパク質レベルまたはGAPDHに対する比を得た。得られた比を、各タンパク質に対してSalまたはVehで処置した対照群に対してさらに正規化した。
結果:対照のVehまたはSalに対して正規化したpmTOR、pp70S6KおよびP4E-BPのWB分析に関する結果を図7にまとめる。NV-5138およびKetの投与によって、投与の1時間後にPFCから調製した粗製のシナプトソームにおけるpmTORおよびp4E-BP1のレベルが有意に増加した。さらに、NV-5138によって、投与の1時間後のpp70S6Kのレベルが有意に増加したが、Ketでは増加しなかった。シナプスタンパク質GluR1およびSynapsin1のWB分析に関する結果を図8にまとめる。NV-5138およびKetの投与によって、投与の24時間後にPFCから調製した粗製のシナプトソームにおけるGluR1およびSynapsin1のレベルが有意に増加した。さらに、Ketによって、投与の24時間後に、PSD95のレベルが有意に増加したが、NV-5138投与後には、発現が増加する傾向があった。
(実施例C)
ラットの脳の複数領域におけるmTORC1シグナル伝達経路に対するNV-5138の単回経口投与の効果
研究設計:175~200gの体重の雄のラット10頭を、2つの研究群(n=5/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。群1は、Vehの単回投与を経口胃管栄養法によって受け、群2は、NV-5138(Vehにおいて調製した160mg/kg)の単回投与を経口胃管栄養法によって受けた。投与の1時間後に、ラットを無麻酔断頭によって屠殺し、顕微解剖によるPFC、海馬、線条体、新皮質および小脳の単離に加えて、NV-5138曝露の分析のために、血漿を回収した。総タンパク質抽出物は、採取した組織から調製し、WB分析、続いて、選択したmTORC1基質の定量分析に提出した。研究設計を表8に表す。試験物投与、およびWBのためのラットの屠殺のタイムラインは、図9に提供する。
NV-5138の製剤化(160mg/ml):NV-5138(Navitor、ロット番号09)は、160mg/mLの濃度でVeh中に溶解することによって調製した。動物の体重に基づく投与体積(10mL/kg)を、経口胃管栄養法によって投与し、群2の動物を研究した。試験物は、投与日に調製した。
ウエスタンブロット分析:シナプトソーム調製物(15μgの総タンパク質)をNuPAGE 4~12%のBis-Trisゲルにロードし、分離して、CAPS緩衝液(10mMの3-(シクロヘキシルアミノ)-1-プロパンスルホン酸、12.5%のエタノール pH=10)を使用して、PVDF膜(Immobilon-FL PVDF膜、Millipore)に転写した。転写した後、膜を、Odysseyブロッキング緩衝液(Licor)中で、室温にて1時間インキュベートした。ブロッキング後、膜を、一次抗体と、4℃で終夜インキュベートした。使用した一次抗体は、Odysseyブロッキング緩衝液中の1:1000のウサギ抗S400/440pS6(cell signaling;番号5364)および1:10000のマウス抗α-チューブリン(Sigma;番号T5168)であった。次の日、膜を、1×TBS-Tween(25mMのTris、pH7.4、3.0mMのKCl、140mMのNaClおよび0.05%のTween-20)で3回洗浄し、Odysseyブロッキング緩衝液中で、1:20000で色素と連結した二次抗体(LI-CORからのヤギ抗マウスIRdye680およびヤギ抗ウサギIRdye800)と30分間インキュベートし、次いで、1×TBS-Tweenで3回洗浄した。シグナルをOdyssey Infrared Imaging System(LI-COR Bioscience)を使用して定量した。得られたデンシトメトリー読み取り値を使用して、リンタンパク質のα-チューブリンに対する比を得た。得られた比を、ビヒクルで処置した対照群に対してさらに正規化した。
前頭前野のシナプトソーム調製物:投与の1時間後、ラットを、無麻酔断頭によって屠殺し、血漿および脳を回収した。脳を各群(n=5、Veh;n=5、NV)に対して切除し、PBSですすいだ。PFC、線条体、海馬、新皮質および小脳を図10に示したように回収し、4℃で、均質化緩衝液(0.32Mのショ糖、pH7.4の20mMのHEPES、1mMのEDTA、5mMのNaF、1mMのNaVO3およびプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche;番号19543200))中でホモジナイズした。ホモジネートを、4℃にて、2,800rpmで10分間遠心分離し、その後、上清を除去して、4℃にて、12,000rpmで10分間再度遠心分離した。得られたペレットを溶解緩衝液(50mMのTris-HCl(pH7.5)、150mMのNaCl、1%のTriton X-100、0.1%のSDS、2mM、EDTA、1mMのNaVO3、5mMのNaFおよびプロテアーゼインヒビターカクテル)中に再懸濁し、氷上で20秒間、50%の振り幅で超音波処理した。総タンパク質濃度を、Bradfordアッセイによって決定し、すべての試料をローディング緩衝液(50mMのTris-HCl pH6.8、2%のSDS、5%のグリセロール、5%のβ-メルカプトエタノールおよび0.01%のブロモフェノールブルー)と混合し、WB分析まで-20℃で保存した。
化合物の分析:血漿中の化合物レベルを決定するために、アセトニトリル中に150μLの内部標準(トルブタミド)を含有する、50μLの得られた組織ホモジネートからタンパク質を沈降させ、続いて、3000rpmで10分間遠心分離した。100マイクロリットルの得られた上清を100μLの水に添加し、十分に混合し、化合物レベルを評価するための以下のプログラムを使用して、LC-MS/MSシステムに注入した:
・ Phenomenex LUX Celluloseカラム(4.6×150mm、5μm)
・ 移動相A-水中0.1%のギ酸
・ 移動相B-アセトニトリル中0.1%のギ酸
・ 勾配:
○ 初期-40%のA
○ 2分-40%のA
○ 2.1分-2%のA
○ 3分-2%のA
○ 3.1分-40%のA
○ 4分-40%のA
・ 流速0.8mL/分
・ カラム温度摂氏40度
・ Sciex 5500 Triple Quad Mass Spec
結果:NV-5138への脳領域曝露に関する結果を図11にまとめる。まとめると、自由に食餌にアクセスしたラットにおける160mg/kgのNV-5138の経口投与によって、脳の主要な領域のすべてではないが、ほとんどでmTORC1の有意な活性化がもたらされた。
(実施例D)
ラットの脳および選択した周辺器官におけるmTORC1シグナル伝達経路に対するNV-5138またはロイシンの単回経口投与の効果
研究設計:175~200gの体重の雄のラット30頭を、3つの研究群(n=10)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。試験物を、表9に示した投与および図12に示したタイムラインのように、経口胃管栄養法によって投与した。投与の1時間後に、ラットを無麻酔断頭によって屠殺し、化合物レベルおよびWB分析のために、血漿、脳および選択した周辺組織を採取した。組織は、WBのために調製し、mTORC1活性の尺度として、mTORC1基質であるpS6を定量した。
試験物の調製:NV-5138(Navitor、ロット番号12)およびロイシン(Leu、Sigma;番号L8912)は、それぞれ、16mg/mLと100mg/mLの濃度のVeh(0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)に溶解することによって調製した。動物の体重に基づく投与体積(10mL/kg)を経口胃管栄養法によって投与した。試験物は、投与日に調製した。
組織調製物:投与の1時間後、ラットを、無麻酔断頭によって屠殺し、血漿、脳および周辺組織を採取し、液体窒素中で即座に凍結させた。組織を解凍し、4℃にて、溶解緩衝液(細胞溶解緩衝液:1%のTriton X-100、50mMのHEPES pH7.4、100mMのNaCl、2mMのEDTA、10mMのベータ-グリセロホスフェート、10mMのピロリン酸ナトリウム、および50mLのフレッシュ当たり1つのプロテアーゼインヒビタータブ)中でMPホモジナイザーを使用して、1分間に2回ホモジナイズした。次いで、溶解物を、氷上で20秒間、50%の振り幅で超音波処理した。タンパク質濃度をBradfordアッセイによって決定し、すべての試料をローディング緩衝液(50mMのTris-HCl pH6.8、2%のSDS、5%のグリセロール、5%のβ-メルカプトエタノールおよび0.01%のブロモフェノールブルー)と混合し、WB分析まで-20℃で保存した。
ウエスタンブロット(WB)分析:等量の各試料(総タンパク質の15μg)をNuPAGE 4~12%のBis-Trisゲルにロードし、分離して、CAPS緩衝液(10mMの3-(シクロヘキシルアミノ)-1-プロパンスルホン酸、12.5%のエタノール pH=10)を使用して、PVDF膜(Immobilon-FL PVDF膜、Millipore)に転写した。転写した後、膜を、Odysseyブロッキング緩衝液(Licor)中で、室温にて1時間インキュベートした。ブロッキング後、膜を、一次抗体と、4℃で終夜インキュベートした。使用した一次抗体は、Odysseyブロッキング緩衝液中の1:1000のウサギ抗S400/440pS6(cell signaling;番号5364)、1:1000のマウス抗GAPDH(Sigma;番号G8795)および1:10000のマウス抗α-チューブリン(Sigma;番号T5168)であった。次の日、膜を、1×TBS-Tween(25mMのTris、pH7.4、3.0mMのKCl、140mMのNaClおよび0.05%のTween-20)で3回洗浄し、Odysseyブロッキング緩衝液中で、1:20000で色素と連結した二次抗体(LI-CORからのヤギ抗マウスIRdye680およびヤギ抗ウサギIRdye800)と30分間インキュベートし、次いで、1×TBS-Tweenで3回洗浄した。シグナルをOdyssey Infrared Imaging System(LI-COR Bioscience)を使用して定量した。得られたデンシトメトリー読み取り値を使用して、リンタンパク質のα-チューブリンまたはGAPDHに対する比を得た。得られた比を、ビヒクルで処置した対照群に対してさらに正規化した。
化合物の分析:組織調製物中の化合物レベルを決定するために、3:1 v:w(μL:mg)の比の70%イソプロピルアルコールを組織試料に添加し、続いて、ビーズ破砕機(Biospec)を用いてホモジナイズした。内部標準(トルブタミド)を含有する150μLのアセトニトリル中50μLの得られた組織ホモジネートからタンパク質を沈降させ、続いて、3000rpmで10分間遠心分離した。100マイクロリットルの得られた上清を100μLの水に添加し、十分に混合し、化合物レベルを評価するための以下のプログラムを使用して、LC-MS/MSシステムに注入した:
・ Phenomenex LUX Celluloseカラム(4.6×150mm、5μm)
・ 移動相A-水中0.1%のギ酸
・ 移動相B-アセトニトリル中0.1%のギ酸
・ 勾配:
○ 初期-40%のA
○ 2分-40%のA
○ 2.1分-2%のA
○ 3分-2%のA
○ 3.1分-40%のA
○ 4分-40%のA
・ 流速0.8mL/分
・ カラム温度摂氏40度
・ Sciex 5500 Triple Quad Mass Spec
結果:mTORC1の活性化に対するNV-5138の単回投与の結果を図13にまとめる。NV-5138は、活性化が観察されなかったLeuと対照的に、ラット脳におけるpS6レベルの増加によって示されるように、mTORC1の有意な活性化をもたらした。脳の処置と対照的に、LeuおよびNV-5138によって、ラットの腎臓、心臓、前脛骨筋、および副睾丸脂肪におけるpS6のレベルは有意に増加した。精巣および肝臓のpS6レベルの有意な増加は、Leuによる投与後に生じたが、しかしながら、NV-5138投与後には、精巣においてのみ有意な活性化が観察されたが、肝臓では観察されなかった。
(実施例E)
ショ糖嗜好性および新規性抑制食餌試験ならびにシナプスタンパク質発現に対するNV-5138の単回投与の効果
研究設計:175~200gの体重の雄のラット56頭を、4つの研究群(n=14/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。研究のマイナス20日目に、2つの群のラットを25日間CUSに供し、2つの群のラットを正常に飼育し、NS群としての役割を果たした。CUSプロトコールの21日目に、ラットは、VehまたはNV-5138(160mg/kg)のいずれかの単回投与を経口胃管栄養法によって受けた(0日目)。SPTおよびNSFTを、それぞれ、投与の24および48時間後(1日目および2日目)に実施した。行動試験が完了したら、CUSプロトコールの25日後に、NV-5138またはVehの第2の投与を5日目に投与し、ラットを24時間後に無麻酔断頭によって屠殺した。粗製のシナプトソームをPFCから調製し、シナプスタンパク質、GluR1およびPSD95をWBによって定量した。研究設計を表10に表す。試験物投与、行動試験、およびWBのためのラットの屠殺のタイムラインは、図14に提供する。
NV-5138(50mg/mL)の製剤化:NV-5138(Navitor、ロット番号07)は、50mg/mLの濃度までVehに溶解させることによって調製した。溶液を、群2および4のラットに、10mL/kgの体積で経口胃管栄養法によって投与し、最終投与を160mg/kgとした。等量のVehを群1および3に投与した。
前頭前野のシナプトソーム調製物:脳を、群1(n=8)、3(n=7)および4(n=7)のラットから切除し、PBSですすいだ。群2からの組織調製物には行わなかった。PFCを図15に示すように回収し、4℃で、均質化緩衝液(0.32Mのショ糖、pH7.4の20mMのHEPES、1mMのEDTA、5mMのNaF、1mMのNaVO3およびプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche;番号19543200))中でホモジナイズした。ホモジネートを、4℃にて、2,800rpmで10分間遠心分離し、その後、上清を除去して、4℃にて、12,000rpmで10分間再度遠心分離した。得られたペレットを溶解緩衝液(50mMのTris-HCl(pH7.5)、150mMのNaCl、1%のTriton X-100、0.1%のSDS、2mM、EDTA、1mMのNaVO3、5mMのNaFおよびプロテアーゼインヒビターカクテル)中に再懸濁し、氷上で20秒間、50%の振り幅で超音波処理した。タンパク質濃度を、Bradfordアッセイによって決定し、すべての試料をローディング緩衝液(60mMのTris-HCl pH6.8、20mMのDTT、2%のSDS、10%のグリセロール、5%のβ-メルカプトエタノールおよび0.01%のブロモフェノールブルー)と混合し、WB分析まで-20℃で保存した。
ウエスタンブロット分析:GluR1、PSD95およびGAPDHに関するウエスタンブロット分析を以前に記載したように(Li, N.ら、Science 329巻(5994号):959~964頁(2010年))実施した。簡潔には、シナプトソーム(15μgのタンパク質)を電気泳動のために10~15%のSDS PAGEゲル中にロードし、トランスファー緩衝液(25mMのTris、192mMのグリシン、pH8.3を含有する10×のプレミックス電気泳動緩衝液;Bio-Rad)中のポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜への転写を使用して転写した。PVDF膜を、ブロッキング緩衝液(PBS-T(10mMのリン酸塩、pH7.4、2.7mMのKCl、137mMのNaClおよび0.1%のTween-20)中2%のBSA)で、室温で1時間ブロッキングし、次に、ブロッキング緩衝液中、1:1000の一次抗体:ウサギ抗GluR1(Cell Signaling;番号13185)、1:1000の一次抗体:ウサギ抗PSD95(Cell Signaling;番号9644)および1:1000の一次抗体:ウサギ抗GAPDH(cell signaling;番号5174)と、4℃で終夜インキュベートした。次の日、膜を、PBS-T緩衝液で3回洗浄し、1:5000~1:10000で西洋ワサビペルオキシダーゼにコンジュゲートした抗マウスまたは抗ウサギ二次抗体(Vector Laboratories Inc)と1時間インキュベートした。最後に、PBS-T緩衝液で3回洗浄した後、増強した化学発光法を使用してバンドを検出した。次いで、ブロットを、50~55℃で30分間、ストリッピング緩衝液(2%のSDS、100mMのβ-メルカプトエタノール、50mMのTris pH6.8)中でインキュベートし、続いて、PBS-T緩衝液で3回洗浄した。ストリップしたブロットをブロッキング溶液中で1時間保ち、ローディング対照としてのGAPDHに対する一次抗体とインキュベートした。各タンパク質に対する総免疫反応性のデンシトメトリー分析を、NIH Image Jソフトウェアを使用して行った。得られたデンシトメトリー読み取り値を使用して、総タンパク質のGAPDHに対する比を得た。得られた比を、各タンパク質に対してNS-Veh群に対してさらに正規化した。
結果:体重測定に関する結果を図16にまとめる。ラットを、研究のマイナス21日目に、体重で4つの群に無作為化し、それらの平均体重がCUS手順の開始時と同じになるようにした。群1(n=14)および2(n=14)は、それらの通常のケージ内で飼育した。群3(n=14)および4(n=14)は、マイナス20日目から0日目まで、CUSに供した(注記:これらの群のそれぞれから1頭の動物がCUS中に死亡し、したがって、マイナス21日目からのデータは各群でn=13からである)。21日後(1日目)、ノンストレス(NS)ラットは、平均180.1g増加したが、CUSラットは、ノンストレス群と比較して増加は15%少なかった(134.9g)(p<0.0001)。SPTに関する結果を図17にまとめる。SPTは、1日目(投与の24時間後)に実施した。NSラットでは、1%ショ糖の水の消費に対する平均比は、VehおよびNV-5138群と同等であった(それぞれ、0.78および0.76)。対照的に、群3のラットは、ショ糖に対する嗜好性が低下し、水に対する1%ショ糖の平均が0.59であった(他のすべての群と比較してp<0.05)。群4のラットは、群2のラットと同じショ糖溶液に対する嗜好性を有した(0.79の比)。NSFTに関する結果を図18にまとめる。群1および2では、食餌を摂るまでの待機時間は、NV-5138処置の48時間後に、596.7±24.7秒から430.6±25.3秒に有意に減少した(p<0.01)。21日のCUS後に、群3のラットは、群1(p<0.01、596.7±24.7秒)と比較して、食餌を摂るまでの待機時間の増加を示した(773.9±36.2秒)。NV-5138によるCUS動物の処置は、群3の(773.9±36.2秒)と比較して、群4の食餌を摂るまでの待機時間を520.1±40.35秒まで有意に減少させた(p<0.0001)。ホームケージ食餌における有意差は、NSFTの後すぐには観察されず、食欲の低下がこれらの結果の要因ではないことを示唆した。ホームケージ食餌には効果がなかった。粗製のシナプトソームにおけるGluR1およびPSD95のウエスタンブロット分析に関する結果を図19にまとめる。群3のGluR1(パネルA)とPSD95(パネルB)の両方の濃度は、群1と比較して有意に低下した(約20%)(
**p<0.01)。NV-5138による処置は、投与の24時間後の両方のシナプスマーカーの正常化を導いた(GluR1に対して
**p<0.01およびPSD95に対して
*p<0.05)。
(実施例F)
ラットにおける単回経口投与後の強制水泳および新規性抑制食餌試験におけるNV-5138の薬理学活性のmTORC1活性化への依存性
研究設計:175~200gの体重の雄のラット20頭を、3つの研究群(n=6~7/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。投与の2週間前に、すべてのラットのPFCに、両側のITカニューレを外科的に移植した。投与の日に、すべての処置群は、mTORC1活性を完全に阻害することが以前に示されたラパマイシン(R)ビヒクル(Veh-R、10%のDMSO)またはラパマイシン(R、0.01nmol/μL)のいずれかを含有する両側のIT注入液(0.5μL/片側)を受けた。髄腔内注入の30分後に、NV-5138ビヒクル(Veh-NV、0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)またはNV-5138(160mg/kg)を経口胃管栄養法によって投与した。各処置群を、経口投与後の指定した時間に評価した:FSTは24時間(1日目) LMAは48時間(2日目)およびNSFTは72時間(20時間の絶食後の3日目)。一般的な自発運動活性における全体的変化を除外するために、LMAを測定した。研究設計は表11に表され、外科的手順、試験物投与および行動試験のタイムラインは図20に提供する。
試験物の調製:ラパマイシン(Cell Signaling;番号9904)を10%のDMSO(Veh-R)の溶液中で調製し、最終濃度を10μMとした。RまたはVeh-Rを、経口胃管栄養法によってNV-5138またはVeh-NVで処置する30分前に、IT注入により、中央PFCへと両側に投与した(片側につき0.005nmol/0.5μL)。NV-5138(ロット番号07)を、50mg/mLの濃度のVeh(0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)中に溶解することによって調製した。動物の体重に基づく投与体積(3.2mL/kg)を、群2および3の研究動物に、経口胃管栄養法によって投与した。
外科的手順およびラパマイシンの投与:ラットの中央PFCへとガイドカニューレ(22GA)を定位移植した(ブレグマからの座標:+3.2 AP、±1.0 ML、硬膜から-3.5 DV)。外科的手順を、ネンブタール(i.p. 55mg/kg)の麻酔下で実行した。術後ケアは、カルプロフェン(5mg/kg)および局所トリプル抗生物質の周術期投与からなった。2週間の回復期間後に、NV-5138またはVeh-NVの経口投与の30分前に、ガイドカニューレを0.5mm超えて突き出した注射カニューレ(26GA)を用いて、R(PFC注入に対して1μL中0.01nmol)またはVeh-Rを0.25μL/分の速度で送達した。ラパマイシンの用量は、mTORC1活性の効果的および選択的阻害を実証する以前の報告に基づいて選択した。
結果:FSTの結果を図21にまとめる。Veh-R/Veh-NV群とVeh-R/NV-5138を比較して、それぞれ、268±11秒から144±15秒への不動時間(このモデルの有効性の主要な尺度)の有意な46%の減少が存在した(p<0.0001)。この差は、R/NV-5138とVeh-R/Veh-NV群の間の不動時間に対する有意な効果の欠如およびR/NV-5138と比較したVeh-R/NV-5138を比較する有意差によって示されるように、Rの事前注入によって消失する(p<0.001)。LMA評価に関する結果を図22にまとめる。処置群間のLMAに有意差は存在しなかった。新規性抑制食餌試験に関する結果を図23にまとめる。食餌を摂るまでの待機時間には有意な46%の減少(このモデルの有効性の主要な尺度)、Veh-R/Veh-NV群(747±68秒)とVeh-R/NV-5138(510±50秒)を比較すると32%の減少が存在した(p<0.05)。この差は、R/NV-5138とVeh-R/Veh-NVの間の食餌を摂るまでの待機時間に対する有意な効果の欠如によって示されるように、Rの事前注入によって消失する(図23、パネルA)。ホームケージ食餌では、全体的な食餌消費により測定した場合の有意差は、NSFTのすぐ後には観察されなかった。
(実施例G)
NV-5138またはケタミンの単回投与後の強制水泳試験および新規性抑制食餌試験における行動変化の持続
研究設計:175~200gの体重の雄のラット48頭を、6つの研究群(n=8/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。すべての試験物の単回投与を0日目に投与し、3、7および10日後に行動試験を実施した。0日目に、群1および2に、それぞれ、NV-5138(経口胃管栄養法によって160mg/kg)およびKet(i.p.注射によって10mg/kg)を投与し、3日目にFSTに供した。群3および4のラットは、0日目に、経口胃管栄養法によって、それぞれ、NV-5138ビヒクル(Veh)またはNV-5138(160mg/kg)の単回投与を受けた。群5および6のラットは、0日目に、i.p.注射によって、それぞれ、Ketビヒクル(Sal)またはKet(10mg/kg)の単回投与を受けた。群3~6のラットを、7日目にFST、10日目にNSFTに供した。群3~6のすべてのラットは、NSFTの前の夜に20時間絶食させた。研究設計を表12に表す。試験物投与および行動試験のタイムラインは図24に提供する。
結果:FSTに関する結果を図25にまとめる。Ketによる処置は、単回投与の3日後に実施したFSTにおいて、雄のラットが不動のまま過ごした時間の量を、31%有意に減少させた(Sal 群5対Ket 群2で、それぞれ、137.9±12.18秒対95.5±7.8秒、p<0.05)。同様に、NV-5138による処置は、単回投与の3日後に実施したFSTにおいて、雄のラットが不動のまま過ごした時間の量を、39%有意に減少させた(Veh 群3対NV-5138 群1で、それぞれ、145.3±16.99秒対87.9±9.0秒、p<0.05)。Ketは、単回投与の7日後に実施したFSTにおいて、雄のラットが不動のまま過ごした時間の量を、31%有意に減少させた(Sal 群5対Ket 群6で、それぞれ、137.9±12.18秒対95.0±11.1秒、p<0.05)。同様に、NV-5138による処置は、単回投与の7日後に実施したFSTにおいて、雄のラットが不動のまま過ごした時間の量を、34%有意に減少させた(Veh 群3対NV-5138 群4で、それぞれ、145.3±16.99秒対96.0±11.3秒、p<0.05)。NSFTおよびホームケージ食餌対照の結果を図26にまとめる。SalおよびKetで処置したラット間またはVehおよびNVで処置したラット間に有意差は観察されなかった。ホームケージ食餌消費では、群3~6の間に有意差は存在しなかった。
(実施例H)
NV-5138の単回投与後の層Vの錐体ニューロンにおける生理学的変化
研究設計:175~200gの体重の雄のラット16頭を、2つの研究群(n=8)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。研究の0日目に、ラットは、経口胃管栄養法によって、NVビヒクル(Veh、0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)またはNV-5138(160mg/kg)のいずれかの単回投与を受けた。1日目、投与の24時間後に、ラットを屠殺し、脳のスライスを調製し、PFCの層Vの錐体ニューロンの全細胞パッチクランプ記録に供した。研究設計を表13に表す。試験物投与および生理学的分析のタイムラインを図27にまとめる。
試験物の調製:NV-5138(Navitor、ロット番号07)は、50mg/mLの濃度のVeh(0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)に溶解することによって調製した。動物の体重に基づく投与体積(3.2mL/kg)を経口胃管栄養法によって研究動物に投与した。試験物は、投与日に調製した。
脳のスライスの調製:脳のスライスを、公開された手順に従って調製した(Liu, R.J.ら、J. Neurosci. 22巻(21号):9453~9464頁(2002年))。簡潔には、エール動物飼育利用委員会によって承認されたプロトコールを遵守して、ラットを抱水クロラール(400mg/kg、i.p.)で麻酔した。断頭した後、脳を素早く除去して、NaClをショ糖(252mM)で置換して(ショ糖-ACSF)、細胞膨潤を防いだ氷冷(4℃)人工脳脊髄液(ACSF)に配置した。PFCを含有する組織のブロックを切除し、冠状スライス(400μm)を、振動ブレード組織スライサー(Leica VT1000S)を用いてショ糖-ACSF中に切り出した。浸水した記録チャンバー中にスライスを配置した後、浴温度を32℃まで上昇させた。公知の濃度の薬物をACSF中に溶解させ、速い流速(約4mL/分)でストップコック配列を通して適用し、7~10秒以内にスライスに到達させた。標準のACSF(pH=7.35)は、95%のO2/5%のCO2で平衡化し、128mMのNaCl、3mMのKCl、2mMのCaCl2、2mMのMgSO4、24mMのNaHCO3、1.25mMのNaH2PO4、および10mMのD-グルコースを含有した。記録を開始する前に、約1~2時間の回復期間を許容した。
電気生理学的記録:層Vの錐体ニューロンを、公開された手順(Lambe, E.K.およびAghajanian, G.K. Neuron 40巻(1号):139~150頁(2003年))に従って、赤外線微分干渉(IR/DIC)ビデオ顕微鏡法(Olympus)を有するOlympus BX50WI顕微鏡(×60 IRレンズ)を使用するビデオ顕微鏡法によって可視化した。低抵抗性パッチピペット(3~5MΩ)を、Flaming-Brown Horizontal Puller(モデルP-97;Sutter Instruments)を使用することによってパッチクランプガラスチューブ(Warner Instruments)から引き出した。ピペットに以下の溶液を充填した:115mMのKグルコネート、5mMのKCl、2mMのMgCl2、2mMのMg-ATP、2mMのNa2ATP、10mMのNa2-ホスホクレアチン、0.4mMのNa2GTP、および10mMのHEPES、pH7.33。ニューロビオチン(0.3%)をピペット溶液に添加し、後の画像処理のために細胞をマークした。全細胞記録をAxoclamp-2B amplifier(Axon Instruments)で実施した。出力シグナルを3KHzでローパスフィルタリングし、Cyberampによって×100に増幅させ、15kHzでデジタル化し、pClamp 9.2/Digidata 1320ソフトウェア(Axon Instruments)を使用して獲得した。実験を通してモニタリングした直列抵抗は、通常、4~8MΩの間であった。直列抵抗エラーを最小限にするために、直列抵抗が10Ωを超える場合は細胞を廃棄した。シナプス後電流を、保持電流を最小限にするために、静止電位(75mV±5mV)付近にクランプした連続する単一電極電圧-クランプモード(3000Hz ローパスフィルター)で研究した。記録が完了した後、スライスを、0.1Mのリン酸緩衝液中4%のパラホルムアルデヒドに移し、4℃で終夜保存した。次いで、標識細胞のニューロビオチンによる可視化のために、Alexa594にコンジュゲートしたストレプトアビジン(1:1000;Invitrogen)でスライスを処理した。
スパイン密度分析:前帯状回(Cg1)および縁前方のmPFC(Cg3)の層V内の標識されたニューロンを、スパイン密度および形態の分析のために、60×(0.9の開口数)水浸対物レンズを使用するOlympus BX50WI顕微鏡に搭載した直接検出Radiance 2000 BioRadレーザースキャナー(Zeiss Micromaging、Thornwood、New York)に連結した二光子Ti:サファイアレーザー走査系により画像化した(810ナノメートル;Mai Tai、Spectra Physics、Mountain View、California)。これは、層Vのニューロンの近位および遠位の房のスパインの総数、ならびにスパインヘッド直径、およびスパイン成熟の指標を含む。頂毛の分枝セグメントの長さを、Neurolucida10.2(MicroBrightField)を使用して、各Z-スタックの3Dマトリックス内で決定する。スパイン密度およびスパインヘッド直径の分析を、生画像スタック(2~5の光切片、1μm離れたもの)に関してNeurolucida Explorer(バージョン10.2)のAutospineモジュールで行う。スパイン密度およびセグメント化(ビーズ処理)を3つのゾーンでサンプリングした:房の枝が軟膜に近づく部分の房の枝の尖端、軟膜と幹の尖端の分岐点の間の中ほどにある中間樹状突起、および分岐の直ぐ遠位にある近位の房状樹状突起。結果は、樹状突起の長さの合計、スパイン密度、およびセグメント化の密度について表した。結果は、10μm当たりのスパイン密度について表した。
結果:層Vの錐体細胞の全細胞パッチ記録の結果を図28にまとめる。NV-5138の単回投与後に、ビヒクル処置ラットに対して5-HTおよびHcrt誘導EPSCの頻度が有意に増加した。群ごとに8頭のラットを使用し、ラット当たり3~5個の細胞を記録した。5-HTおよびHcrt誘導EPSCの電圧固定トレースを図30に示す。5-HTおよびHcrt誘導EPSCの累積確率分布ならびにNV-5138の効果を図31に示す。樹状突起スパイン密度および形態分析の結果を図29にまとめる。NV-5138の単回投与によって、層Vの錐体ニューロンの樹状突起における「シン」および「マッシュルーム」スパインサブタイプの特異的増加と共に、全体的なスパイン密度の有意な増加が明らかとなった。それぞれ、群1および2から4頭のVehおよび5頭のNV-5138処置ラットについて、動物当たり1枚のスライドから画像を得た。NVの単回経口投与の24時間後に、mPFCの層Vの錐体ニューロンの尖端樹状突起の総密度に有意な増加が存在した。有意な増加は、「シン」および「マッシュルーム」と示された特異的形態の樹状突起スパインサブタイプにおいて認められた。NV-5138の投与も、ビヒクル処置ラットに対して5-HTおよびHcrt誘導EPSCの両方の頻度を有意に増加させ、これは、ケタミンについて以前に観察されたものと同様であるが(Li, N.ら、Science 329巻(5994号):959~964頁(2010年))、同様の手順を使用するGLYX-13とは異なる(Liu, R.J.ら、Neuropsychopharmacology 42巻(6号):1231~42頁(2017年))。この研究は、NV-5138の単回経口投与後の直接的mTORC1活性化によって、機能的な樹状突起スパイン形成の誘導がもたらされることを実証し、これは、シナプスのシグナル伝達の増加、および他の急速に作用する抗鬱剤に関する気分の改善に関係する。
(実施例I)
化合物を毎日投与するかまたはケタミンを1日おきに投与した後の強制水泳および新規性抑制食餌試験における行動変化
研究設計:175~200gの体重の雄のスプラーグドーリーラット24頭を、4つの研究群(n=6/群)へと無作為化し、続いて、5日間順化させた。研究のマイナス1日目に、ラットを事前水泳に供した。研究0日目に開始して、群2のラットは、1日おきに(0、2、4、および6日目)、それぞれ、i.p.注射によってKet(10mg/kg)の投与を受けた。群1のラットは、7日間(0~6日目)、経口胃管栄養法によって毎日Vehの投与を受けた。群3および4のラットは、7日間(0~6日目)、それぞれ、経口胃管栄養法によって毎日NV-5138の投与(40または80mg/kg)の投与を受けた。すべてのラットを、7日目の最終投与の24時間後にFSTに供した。8日目の最終投与の48時間後に、すべてのラットのLMAをオープンフィールドで測定した。次いで、ラットを20時間絶食させ、9日目(最終投与の72時間後)にNSFTに供した。研究設計を表14に表す。試験物投与および行動試験のタイムラインは、図32にまとめる。
試験物の調製:Ket(Sigma、カタログ番号K1884)を、10mg/mLの濃度のSalに溶解した。注射体積(i.p.)が1mL/kgのKetを群2に投与した。NV-5138を、Veh(0.5%のメチルセルロース/0.1%のTween-80)中に、50mg/mLの濃度で溶解することによって調製した。VehまたはNV-5138の動物の体重に基づく投与体積(3.2mL/kg)を、それぞれ、群1、3、および4の研究動物に、経口胃管栄養法によって毎日投与した。試験物は、投与日に調製した。
結果:7日目のFSTに関する結果を図33にまとめる。8日目のLMAに関する結果を図34にまとめる。9日目のNSFTおよびホームケージ食餌対照に関する結果を図35にまとめる。NV-5138の有意な効果を、80mg/kgで、FSTおよびNSFTにおいて観察した。ケタミンは、両試験で有意な効果を生じた。LMAまたはホームケージ食餌では有意な効果は見られなかった。
(実施例J)
マーモセットのヒト脅威試験
研究設計:36頭のマーモセット(Callithrix jacchus)をペアにして、無作為に処置群に分けた。ヒト脅威試験(HTT)の24時間前に、動物を、ビヒクル、ケタミン(0.3mg/kg;i.m.)またはNV-5138(160mg/kg;p.o.)で処置した。次の日に、同じ動物を、ビヒクル(s.c.)またはクロルジアゼポキシド(chloriazepoxide)(1mg/kg;s.c.)で処置した。次いで、動物を、ヒト観察者の存在により、2分の期間にわたって、脅威姿勢の数についてモニタリングした。自発運動活性は、観察されたジャンプの数によって測定して、同じ期間にわたってモニタリングした。
結果:動物に関する脅威姿勢の数を図36にまとめる。動物に関するジャンプの数を図37にまとめる。データによって、ケタミンが、自発運動活性に有意な変化を伴わずに、急性投与の24時間後に、マーモセットHTTにおいて抗不安/抗鬱様プロファイルを誘導することが確認される。しかし、動物の半数(6)が軽い嘔吐を発症した(データは示さず)。NV-5138は、自発的運動障害を伴わずに、同様の抗不安/抗鬱様作用を生じた。重要なのは、嘔吐などの有害作用が観察されなかったことである。クロルジアゼポキシドは同様の結果をもたらした。