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JP7164785B2 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年12月25日に出願された日本国特許出願第2015-254000号に基づく優先権を主張する。これらの文献はその開示全体が参照により本明細書中に援用される。
(技術分野)
本発明は、金属調光沢を有し、漆黒性、耐水性の高い塗膜を形成できる複層塗膜形成方法に関するものである。
塗料を塗装する目的は、主に素材の保護及び美観の付与である。工業製品においては、その商品力を高める点から、美観、なかでも特に「質感」が重要である。消費者が求める工業製品の質感には多様なものであるが、近年、自動車外板、自動車部品、家電製品等の分野において、金属や真珠のような光沢感が求められている(以下、「金属調光沢」と表記する)。
金属調光沢とは、鏡面のように表面に粒子感がなく、さらに、塗板に対して垂直に近い状態で見たとき(ハイライト)は光り輝き、塗板に対して斜め上から見たとき(シェード)は暗くみえる、すなわちハイライト領域とシェード領域の輝度差が大きいことを特徴とする質感である。
かかる金属調光沢を工業製品の表面に付与する技術には、金属めっき処理や金属蒸着処理等(例えば、特許文献1)があるが、塗装によって金属調光沢が付与できれば、簡便さ及びコスト等の観点から有利である。
特許文献2には、未硬化の塗面に、ノンリーフィングアルミニウムフレークおよび有機溶剤を含有する組成物を塗装し、次いでクリヤ塗料を塗装することを特徴とするメタリック塗膜形成方法が開示されている。
また、特許文献3には、光輝材、樹脂を含む不揮発固形分及び溶剤を含有するメタリック塗料基剤を、高沸点溶剤と低沸点溶剤から成る希釈剤を用いて希釈率150~500%の割合で希釈し、上記メタリック塗料基剤中の樹脂分100重量部に対して5~10重量部の粘性樹脂を添加して成ることを特徴とするメタリック塗料が開示されている。
特許文献4には、光輝材10~30%と、分子量25,000~50,000(MWn)のセルロースアセテートブチレート樹脂10~50%と、残量としてのアクリル-メラミン樹脂を含有する固形分たる塗料基材を、エステル系溶剤及び/又はケトン系溶剤を用い、上記固形分が1~10%となるような希釈率で希釈して成るメタリック塗料が開示されている。
特許文献5には、貴金属および/または金属を含むコロイド粒子を含有し、さらに塗膜形成性樹脂および特定の混合溶剤を含有する光輝材含有ベース塗料を使用する複層塗膜形成方法が開示されている。
特許文献6には、貴金属および/または金属を含むコロイド粒子、および塗膜形成性樹脂を含有する特定の光輝材含有ベース塗料を使用し、特定の塗布方法と組み合わせて使用する複層塗膜形成方法が開示されている。
特許文献2~6に開示されている塗料は溶剤系塗料である。しかし近年、低環境負荷等の観点から、金属調塗料の分野においても水性化が求められるようになっている。
特許文献7には、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料と、20~150mgKOH/g(固形分)の酸価を有する水性セルロース誘導体とを含み、前記水性セルロース誘導体を主たるバインダー樹脂とし、前記光輝性顔料の含有量がPWCで20~70質量%であることを特徴とする水性ベース塗料組成物が開示されている。
しかし、特許文献7に記載の塗料によって形成される塗膜では、金属調光沢が不十分であった。さらに、バインダー樹脂を必須とする点でコスト面でも問題がある。
特開昭63-272544号公報 特開平11-90318号公報 特開2003-313500号公報 特開2005-120249号公報 特開2009-28690号公報 特開2009-28693号公報 特開2009-155537号公報
従来の塗膜に比べて、本物の金属に近い衣装を有する塗膜、すなわち、なめらかな金属光沢(すなわち得られる塗膜の少ない粒子感)と鋭い光輝感及び陰影(すなわち得られる塗膜の高いフリップフロップ性)とを併せ持つ塗膜が求められている。
さらには、本物の金属に近いことに加えて、漆黒性を持たせることで重厚感のある意匠が求められている。しかし、単に光輝性顔料に黒顔料を加えるような従来技術では、得られる塗膜が黄味を帯びてしまい(すなわち得られる塗膜のb*値が高いということ)、目指す意匠を得ることができない。
本発明の目的は、漆黒性、金属調光沢及び耐水性に優れた金属調塗膜を形成することができる複層塗膜形成方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、下記の工程(1)~(4):
(1)被塗物上に、着色塗料(X)を塗装して着色塗膜を形成する工程、
(2)工程(1)で形成される着色塗膜上に、光輝性顔料分散体(Y)を塗装して光輝性塗膜を形成する工程、
(3)工程(2)で形成される光輝性塗膜上に、クリヤー塗料(Z)を塗装してクリヤー塗膜を形成する工程、
(4)工程(1)~(3)で形成された未硬化の着色塗膜、未硬化の光輝性塗膜及び未硬化のクリヤー塗膜を加熱することによって、これら3つの塗膜を同時に硬化させる工程、を順次行うことにより複層塗膜を形成する方法であって、
光輝性顔料分散体(Y)が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)を含有し、
表面調整剤(A)が、イソプロパノール/水/表面調整剤(A)=4.5/95/1の割合で混合した液体を、温度20℃にて、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し、予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に測定したときの、ブリキ板に対する接触角が8~20°である表面調整剤であり、
光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率が0.1~40%である
複層塗膜形成方法が提供される。
本発明の複層塗膜形成方法によれば漆黒性、金属調光沢及び耐水性に優れた外観の塗膜が得られる。
1.工程(1)
工程(1)は、被塗物上に、着色塗料(X)を塗装して着色塗膜を形成する工程である。
被塗物
本発明の複層塗膜形成方法において、被塗物としては、鉄、亜鉛、アルミニウム等の金属やこれらを含む合金などの金属材、及びこれらの金属による成型物、ならびに、ガラス、プラスチックや発泡体などによる成型物等を挙げることができる。これら素材に応じて適宜、脱脂処理や表面処理して被塗物とすることができる。該表面処理としては例えばリン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化物処理等が挙げられる。さらに、上記被塗物の素材が金属であれば、表面処理された金属素材の上にカチオン電着塗料によって下塗り塗膜が形成されていることが好ましい。また、被塗物の素材がプラスチックである場合には、脱脂処理されたプラスチック素材の上にプライマー塗料によってプライマー塗膜が形成されていることが好ましい。
着色塗料(X)
着色塗料(X)としては、具体的には、ビヒクル形成樹脂、顔料ならびに有機溶剤及び/又は水等の溶媒を主成分とするそれ自体既知の熱硬化性塗料を使用することができる。上記熱硬化性塗料としては、例えば中塗り塗料及びベース塗料等が挙げられる。
着色塗料(X)に使用されるビヒクル形成樹脂としては、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂等が挙げられるが、耐水性、耐薬品性、耐候性等の観点から、熱硬化性樹脂であることが望ましい。ビヒクル形成樹脂としては基体樹脂と架橋剤を併用して製造されていることが好ましい。
基体樹脂は、耐候性及び透明性等が良好である樹脂が好適であり、具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記アクリル樹脂としては、例えば、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸、水酸基、アミド基、メチロール基等の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル、及びその他の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン等を共重合して得られる樹脂を挙げることができる。
ポリエステル樹脂としては、多塩基酸、多価アルコール、変性油を常法により縮合反応させて得られるものを使用することができる。
エポキシ樹脂としては、例えばエポキシ基と不飽和脂肪酸との反応によって、エポキシエステルを合成し、この不飽和基にα,β-不飽和酸を付加する方法や、エポキシエステルの水酸基と、フタル酸やトリメリット酸のような多塩基酸とをエステル化する方法等によって得られるエポキシエステル樹脂等が挙げられる。
ウレタン樹脂としては、例えば上記アクリル樹脂、ポリエステル樹脂又はエポキシ樹脂にジイソシアネート化合物を反応させて高分子量化したものを挙げることができる。
着色塗料(X)は、水性塗料、溶剤系塗料のいずれであってもよいが、塗料の低VOC化の観点から、水性塗料であることが望ましい。着色塗料(X)が水性塗料である場合、上記基体樹脂は、樹脂を水溶性化もしくは水分散するのに十分な量の親水性基、例えばカルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、スルホン酸基、ポリオキシエチレン結合等、最も一般的にはカルボキシル基を含有する樹脂を使用し、該親水性基を中和してアルカリ塩とすることにより基体樹脂を水溶性化もしくは水分散化することができる。その際の親水性基、例えばカルボキシル基の量は特に制限されず、水溶性化もしくは水分散化の程度に応じて任意に選択することができるが、一般には、酸価に基づいて約10mgKOH/g以上、好ましくは30~200mgKOH/gの範囲内とすることができる。また中和に用いるアルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、アミン化合物等を挙げることができる。
また、上記樹脂の水分散化は、上記モノマー成分を界面活性剤や水溶性樹脂の存在下で乳化重合せしめることによっても行うことができる。さらに、上記樹脂を例えば乳化剤などの存在下で水中に分散することによっても得られる。この水分散化においては、基体樹脂中には前記親水性基を全く含んでいなくてもよく、あるいは上記水溶性樹脂よりも少なく含有することができる。
前記架橋剤は、上記基体樹脂を加熱により架橋硬化させるための成分であり、例えばアミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、エポキシ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ヒドラジド基含有化合物、セミカルバジド基含有化合物などが挙げられる。これらのうち、水酸基と反応し得るアミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物並びにブロック化ポリイソシアネート化合物;及びカルボキシル基と反応し得るカルボジイミド基含有化合物が好ましい。ポリイソシアネート化合物及びブロック化ポリイソシアネート化合物については、後述のクリヤー塗料(Z)の項で述べるものを使用することができる。上記架橋剤は、単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
具体的には、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素等とホルムアルデヒドとの縮合もしくは共縮合又は、さらに低級1価アルコールでエーテル化する等によって得られるアミノ樹脂が好適に用いられる。また、ポリイソシアネート化合物もしくはブロックポリイソシアネート化合物も好適に使用できる。
着色塗料(X)における上記各成分の比率は、必要に応じて任意に選択することができるが、耐水性、仕上がり性等の観点から、基体樹脂及び架橋剤は、一般には、該両成分の合計質量に基づいて、前者が60~90質量%、特に70~85質量%、後者が10~40質量%、特に15~30質量%の範囲内とすることが好ましい。
前記顔料は、着色塗料(X)により形成される着色塗膜に色彩、下地隠蔽性を与える。該顔料の種類や配合量を調整することによって、着色塗料(X)によって得られる塗膜の明度L*値を0.1~80、好ましくは0.1~70、さらに好ましくは0.1~60の範囲内となるように調整することができる。該顔料としては例えば、メタリック顔料、防錆顔料、着色顔料、体質顔料等を挙げることができ、なかでも着色顔料を使用することが好ましく、下地隠蔽性、金属調光沢に優れる塗膜を得る等の観点から、黒色顔料を使用することがさらに好ましい。
顔料は、光線透過率、下地の隠蔽性、所望の色彩等に応じて適宜の組合せで使用することができ、その使用量は下地隠蔽性、耐候性等の観点から、着色塗料(X)により形成される膜厚が15μmの硬化塗膜における波長400~700nmの範囲での光線透過率が10%以下、好ましくは5%以下である量が適当である。
なお、塗膜の光線透過率は、塗料をガラス板に硬化塗膜に基づいて所定膜厚となるように塗装し、硬化させてから、60~70℃の温水に浸漬し、該塗膜を剥離し、乾燥することにより得られる塗膜を試料として、自記分光光度計(日立製作所製、EPS-3T型)を用いて400~700nmの波長の範囲で測定した時の分光透過率である。測定する波長(400~700nm)により差がある時は、最大数値をもって光線透過率とする。
着色塗料(X)には、必要に応じて有機溶剤を使用することもできる。具体的には、通常塗料に用いられているものを使用することができ、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルアセテート等のエステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル;ブタノール、プロパノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ジエチレングリコール等のアルコール;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトンの有機溶剤が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記のうち、エステル、エーテル、アルコール、ケトンの有機溶剤が溶解性の観点から好ましい。
着色塗料(X)により得られる着色塗膜の硬化膜厚は、光線透過率、下地の隠蔽性及び金属調光沢感等の観点から、15μm以上であり、好ましくは15~30μm、より好ましくは15~25μmである。
着色塗料(X)の塗装は、通常の方法に従って行なうことができ、着色塗料(X)が水性塗料である場合には例えば、着色塗料(X)に脱イオン水、必要に応じ増粘剤、消泡剤などの添加剤を加えて、固形分を10~60質量%程度、粘度を200~5000cps/6rpm(B型粘度計)に調整した後、前記被塗物面に、スプレー塗装、回転霧化塗装等により行うことができる。塗装の際、必要に応じて静電印加を行うこともできる。
着色塗料(X)は、色安定性等の観点から、白黒隠蔽膜厚が好ましくは40μm以下、より好ましくは5~35μm、さらに好ましくは10~30μmである。本明細書において、「白黒隠蔽膜厚」とは、JIS K5600-4-1の4.1.2に規定される白黒の市松模様の隠蔽率試験紙を、鋼板に貼り付けた後、膜厚が連続的に変わるように塗料を傾斜塗りし、乾燥又は硬化させた後、拡散昼光の下で塗面を目視で観察し、隠蔽率試験紙の市松模様の白黒の境界が見えなくなる最小の膜厚を電磁式膜厚計で測定した値である。
2.工程(2)
工程(2)は、工程(1)で形成される着色塗膜上に、光輝性顔料分散体(Y)を塗装して光輝性塗膜を形成する工程である。
光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率が0.1~40%、好ましくは0.5~35%、さらに好ましくは1.0~30%であることが、得られる塗膜の金属光沢及び耐水性に優れる観点から好適である。波長550nmの光線透過率が0.1%以上の場合、光輝性顔料分散体(Y)の乾燥膜厚が0.2μmでも得られる塗膜は優れた金属光沢を有する。波長550nmの光線透過率が40%以下の場合、光輝性顔料分散体(Y)の乾燥膜厚が0.2μmでも得られる塗膜は優れた耐水性を有する。
該光線透過率は、光輝性顔料分散体(Y)をOHPシートに硬化塗膜に基づいて0.2μmとなるように塗装し、80℃3分間乾燥させた塗膜を試料として、自記分光光度計(島津製作所製、Solid Spec 3700)を用いて550nmの波長の範囲で測定した時の透過率である。
光輝性顔料分散体(Y)
光輝性顔料分散体(Y)は、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)を含有する。
表面調整剤(A)
表面調整剤(A)は、被塗物への光輝性顔料分散体の塗装時に、水に分散された後述の蒸着クロムフレーク顔料(B)を被塗物上に一様に配向するのを支援するために使用される。
表面調整剤(A)は、イソプロパノール/水/表面調整剤(A)=4.5/95/1の割合で混合した液体を、温度20℃にて、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に測定したときの、ブリキ板に対する接触角が8~20°、好ましくは9~19°、さらに好ましくは10~18°となる表面調整剤であれば特に制限なく用いることができる。
4.5/95/1というイソプロパノール/水/表面調整剤(A)の比は、表面調整剤の評価用の光輝性顔料分散体(Y)の成分の比に相当する。B型粘度計でのローター回転速度60rpmにおける150mPa・sの粘度は、被塗物への塗装時の通常の値である。また、上記の8~20°というブリキ板に対する接触角は、標準的な塗装条件における液体の濡れ広がりを指している。接触角が8°以上であると、液体は広がり過ぎることなく被塗物上に塗装され、20°以下であると液体ははじき過ぎることなく被塗物上に一様に塗装される。
表面調整剤(A)としては、例えばシリコーン系、アクリル系、ビニル系、フッ素系等の表面調整剤が挙げられる。上記表面調整剤はそれぞれ単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
表面調整剤(A)の市販品は例えば、ビックケミー社製のBYKシリーズ、エヴォニック社製のTegoシリーズ、共栄社化学社製のグラノールシリーズ、ポリフローシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズ等が挙げられる。
表面調整剤(A)としては、なかでも得られる塗膜の金属光沢感及び耐水性等の観点から、シリコーン系の表面調整剤が好ましい。シリコーン系の表面調整剤としては、ポリジメチルシロキサンやこれを変性した変性シリコーンのものが使用される。変性シリコーンとしては、ポリエーテル変性体、アクリル変性体、ポリエステル変性体などが挙げられる。
表面調整剤(A)はその動的表面張力が好ましくは50~70mN/m、より好ましくは53~68mN/m、さらに好ましくは55~65mN/mであることが好適である。本明細書において動的表面張力は、最大泡圧力法による周波数10Hzでの表面張力値をいう。動的表面張力はSITA測定装置(英弘精機株式会社 SITA t60)を用いて測定した。
また、表面調整剤(A)はその静的表面張力が好ましくは15~30mN/m、より好ましくは18~27mN/m、さらに好ましくは20~24mN/mであることが好適である。静的表面張力は表面張力測定機(英弘精機株式会社 DCAT 21)を用いて測定した。
さらに、表面調整剤(A)はそのラメラ長が好ましくは6.0~9.0mm、より好ましくは6.5~8.5mm、さらに好ましくは7.0~8.0mmである。
表面調整剤(A)の含有量は、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として、0.1~10質量部、好ましくは0.2~8質量部、さらに好ましくは0.4~6質量部である。
蒸着クロムフレーク顔料(B)
光輝性顔料分散体(Y)における蒸着クロムフレーク顔料(B)は、ベース基材上にクロム膜を蒸着させ、ベース基材を剥離した後、蒸着クロム膜を粉砕することにより得られる。上記基材としては、例えばフィルム等を挙げることができる。
上記蒸着クロムフレーク顔料として使用できる市販品としては例えば、「Metalure Liquid Black」シリーズ(商品名、エカルト社製)等を挙げることができる。
上記蒸着クロムフレーク顔料の平均粒径(D50)は塗料中における安定性や形成される塗膜の漆黒性、仕上がり性等の点から好ましくは1~50μm程度、特に5~20μm程度である。
上記蒸着クロムフレーク顔料の平均厚みは、好ましくは0.01~1.0μm、より好ましくは0.01~0.1μmである。
粘性調整剤(C)
光輝性顔料分散体(Y)における粘性調整剤(C)としては、既知のものを使用できるが、例えば、シリカ系微粉末、鉱物系粘性調整剤、硫酸バリウム微粒化粉末、ポリアミド系粘性調整剤、有機樹脂微粒子粘性調整剤、ジウレア系粘性調整剤、ウレタン会合型粘性調整剤、アクリル膨潤型であるポリアクリル酸系粘性調整剤、セルロース系粘性調整剤等を挙げることができる。なかでも金属調光沢に優れた塗膜を得る観点から特に、鉱物系粘性調整剤、ポリアクリル酸系粘性調整剤、セルロース系粘性調整剤を使用することが好ましい。
鉱物系粘性調整剤としては、その結晶構造が2:1型構造を有する膨潤性層状ケイ酸塩が挙げられる。具体的には、天然又は合成のモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチブンサイト、バイデライト、ノントロナイト、ベントナイト、ラポナイト等のスメクタイト族粘土鉱物や、Na型テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシックフッ素雲母、Na塩型フッ素テニオライト、Li型フッ素テニオライト等の膨潤性雲母族粘土鉱物及びバーミキュライト、又はこれらの置換体や誘導体、或いはこれらの混合物が挙げられる。
ポリアクリル酸系粘性調整剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。
該ポリアクリル酸系粘性調整剤の有効成分酸価としては、30~300mgKOH/g、好ましくは80~280mgKOH/gの範囲内であることができる。市販品として、例えば、ダウケミカル社製の「プライマルASE-60」、「プライマルTT615」、「プライマルRM5」(以上、商品名)、サンノプコ社製の「SNシックナー613」、「SNシックナー618」、「SNシックナー630」、「SNシックナー634」、「SNシックナー636」(以上、商品名)等が挙げられる。
セルロース系粘性調整剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びセルロースナノファイバー等を挙げることができ、なかでも、金属調光沢に優れた塗膜を得る観点から、セルロースナノファイバーを使用することが好ましい。
上記セルロースナノファイバーは、セルロースナノフィブリル、フィブリレーティドセルロース、又はナノセルロースクリスタルと称されることもある。
上記セルロースナノファイバーは、金属調光沢に優れた塗膜を得る観点から、数平均繊維径が、好ましくは2~500nm、より好ましくは2~250nm、さらに好ましくは2~150nmの範囲内である。また、数平均繊維長は、好ましくは0.1~20μm、より好ましくは0.1~15μm、さらに好ましくは0.1~10μmの範囲内である。また、数平均繊維長を数平均繊維径で除した数値であるアスペクト比は、好ましくは50~10000、より好ましくは50~5000、さらに好ましくは50~1000の範囲内である。
上記数平均繊維径及び数平均繊維長は、例えば、セルロースナノファイバーを水で希釈した試料を分散処理し、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、これを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した画像から測定及び算出される。
上記セルロースナノファイバーは、セルロース原料を解繊し、水中で安定化させたものを使用することができる。
また、セルロース原料を公知の方法を用いてアニオン変性させ、種々処理を行って、水性溶媒に分散された水分散液を使用することができる。例えば、セルロース原料に、カルボキシル基、カルボキシルメチル基等の基を、公知の方法により導入し、得られた変性セルロースを洗浄して変性セルロースの分散液を調製し、この分散液に機械的せん断力を加えて解繊してセルロースナノファイバーを使用することができる。
セルロースナノファイバーの市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のレオクリスタ(登録商標)などが挙げられる。本発明においては、例えば、次のように調製されたセルロースナノファイバーを使用することができる。
上記セルロースナノファイバーは、例えば以下の方法で製造することができる。
セルロース原料に、カルボキシル基、カルボキシルメチル基等の基を、公知の方法により導入し、得られた変性セルロースを洗浄して変性セルロースの分散液を調製し、この分散液に機械的せん断力を加えて解繊する。
ここでセルロース原料は、セルロースを主体とした様々な形態の材料を意味し、具体的には例えば、パルプ(木材パルプ、ジュート、マニラ麻、ケナフ等の草本由来のパルプなど);微生物によって生産されるセルロース等の天然セルロース;セルロースを銅アンモニア溶液、モルホリン誘導体等の何らかの溶媒に溶解した後に紡糸された再生セルロース;及び上記セルロース原料に加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル等の機械的処理等をすることによってセルロースを解重合した微細セルロース;などが挙げられる。
上記セルロース原料の解繊方法としては、セルロース原料が繊維状態を保持している限り特に制限はないが、例えば、ホモジナイザーやグラインダー等を用いた機械的解繊処理、酸化触媒等を用いた化学的処理、微生物等を用いた生物的処理といった方法が挙げられる。
また、上記セルロースナノファイバーとしては、アニオン変性セルロースナノファイバーを使用することもできる。アニオン変性セルロースナノファイバーとしては、例えば、カルボキシル化セルロースナノファイバー、カルボキシルメチル化セルロースナノファイバー等が挙げられる。上記アニオン変性セルロースナノファイバーは、例えば、セルロース原料に、カルボキシル基、カルボキシルメチル基等の官能基を公知の方法により導入し、得られた変性セルロースを洗浄して変性セルロースの分散液を調製し、この分散液を解繊して得ることができる。上記カルボキシル化セルロースは酸化セルロースとも呼ばれる。
上記酸化セルロースは、例えば、前記セルロース原料を、N-オキシル化合物、臭化物、及びヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することによって得ることができる。
N-オキシル化合物の使用量は、セルロースをナノファイバー化できる触媒量であれば特に制限されない。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で適宜選択できる。
上記酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。酸化セルロースにおけるカルボキシル基量は、該酸化セルロースの固形分質量に対して、0.2mmol/g以上となるように条件を設定することが好ましい。カルボキシル基量は、酸化反応時間の調整;酸化反応温度の調整;酸化反応時のpHの調整;N-オキシル化合物、臭化物、ヨウ化物、酸化剤等の添加量の調整などを行なうことにより調整できる。
前記カルボキシメチル基の導入は、次のように行うことができる。
前記セルロース原料と溶媒とを混合し、セルロース原料のグルコース残基当たり0.5~20倍モルの水酸化アルカリ金属をマーセル化剤として使用して、反応温度0~70℃、反応時間15分~8時間程度で、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05~10.0倍モル添加し、反応温度30~90℃、反応時間30分~10時間反応せしめ、セルロース分子中の水酸基にカルボキシメチル基を導入することができる。
上記セルロース原料にカルボキシメチル基を導入して得られた変性セルロースにおけるグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は0.02~0.50であることが好ましい。
上記のようにして得られた変性セルロースは、水性溶媒中で分散液としてから粉砕機を使用して解繊することができる。使用される粉砕機は、高速せん断型、衝突型、ビーズミル型、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式のいずれのタイプのものも使用することができる。また、これらの複数を組み合わせて使用することもできる。これらの中では高速せん断型、衝突型、高速回転式の解繊装置を使用することが、より強いせん断力をメディアによる汚染のリスクが低い条件で処理できる観点から好ましい。
光輝性顔料分散体(Y)におけるセルロース系粘性調整剤の含有量は、金属調光沢に優れた塗膜を得る点から、蒸着クロムフレーク顔料の含有量100質量部に基づいて、2~150質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは3~120質量部の範囲内であり、特に好ましくは4~100質量部の範囲内である。
これらの粘性調整剤はそれぞれ単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
光輝性顔料分散体(Y)には、さらに必要に応じて、有機溶剤、前記蒸着クロムフレーク顔料(B)以外の顔料、顔料分散剤、沈降防止剤、消泡剤、紫外線吸収剤、前記表面調整剤(A)以外の表面調整剤等を適宜配合しても良い。
光輝性顔料分散体(Y)は、得られる塗膜の付着性の観点から基体樹脂や架橋剤を含むことができるが、これらを実質的に含まなくても本発明の効果を発揮することができる。
上記基体樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
上記架橋剤としては、メラミン樹脂、メラミン樹脂誘導体、尿素樹脂、(メタ)アクリルアミド、ポリアジリジン、ポリカルボジイミド、ブロック化されていてもされていなくてもよいポリイソシアネート化合物などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いても良い。
光輝性顔料分散体(Y)が基体樹脂及び/又は架橋剤を含む場合、固形分質量を基準として、蒸着クロムフレーク顔料(B)/(基体樹脂と架橋剤の合計)=1/1~100/1、好ましくは、3/1~50/1、さらに好ましくは、5/1~10/1の範囲である。
光輝性顔料分散体(Y)の各成分の配合量光輝性顔料分散体(Y)は、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)を含む。該光輝性顔料分散体(Y)において各成分の配合割合(固形分質量)は、金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から下記の範囲内であることが好ましい。
水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として、
水:70~99質量部、好ましくは80~99質量部、さらに好ましくは90~99質量部、
表面調整剤(A):0.1~10質量部、好ましくは0.2~8質量部、さらに好ましくは0.4~6質量部、
蒸着クロムフレーク顔料(B):0.05~3.0質量部、好ましくは0.1~2.0質量部、さらに好ましくは0.15~1.0質量部
粘性調整剤(C):0.1~30質量部、好ましくは0.5~20質量部、さらに好ましくは1.0~10質量部。
代わりに又は追加的に、各成分の配合割合(固形分質量)は、金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から下記の範囲内であることが好ましい。
光輝性顔料分散体(Y)に対して、
水:70~99質量%、好ましくは80~99質量%、さらに好ましくは90~99質量%、
表面調整剤(A):0.1~10質量%、好ましくは0.2~8質量%、さらに好ましくは0.4~6質量%、
蒸着クロムフレーク顔料(B):0.05~3.0質量%、好ましくは0.1~2.0質量%、さらに好ましくは0.15~1.0質量%
粘性調整剤(C):0.1~30質量%、好ましくは0.5~20質量%、さらに好ましくは1.0~10質量%。
光輝性顔料分散体(Y)の接触角は、金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から、8~20°、好ましくは10~18°である。このとき、使用する接触角計は、協和界面科学社製 CA-X150であり、光輝性顔料分散体(Y)を、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し、予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に測定した値を指す。
光輝性顔料分散体(Y)の塗装光輝性顔料分散体(Y)は、前述の成分を混合分散せしめることによって調製される。金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から、塗装時の固形分含有率を、光輝性顔料分散体(Y)に基づいて、0.1~15質量%、好ましくは0.2~5.0質量%に調整しておくことが好ましい。
光輝性顔料分散体(Y)の粘度は、金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から、温度20℃においてB型粘度計で測定する60rpmで1分後の粘度(本明細書では「B60値」ということがある)が60~1500mPa・s、好ましくは60~1000mPa・s、さらに好ましくは60~500mPa・sであることが好適である。このとき、使用する粘度計は、LVDV-I(商品名、BROOKFIELD社製、B型粘度計)である。
光輝性顔料分散体(Y)は、静電塗装、エアスプレー、エアレススプレーなどの方法で塗装することができる。本発明の複層塗膜形成方法においては、特に回転霧化式の静電塗装が好ましい。
光輝性顔料分散体(Y)を塗装して得られた光輝性塗膜は乾燥していることが好ましい。上記光輝性塗膜を乾燥させる方法に特に制限はないが、例えば、常温で15~30分間放置する方法、50~100℃の温度で30秒~10分間プレヒートを行なう方法等が挙げられる。
光輝性顔料分散体(Y)が被塗物に付着してから30秒後の膜厚は、金属調光沢に優れる塗膜を得る観点から、好ましくは3~25μm、より好ましくは4~24μm、さらに好ましくは5~23μmである。
光輝性塗膜の厚さは、乾燥膜厚として、好ましくは0.02~2.0μm、より好ましくは0.04~2.0μmである。
3.工程(3)
工程(3)は、工程(2)で形成される光輝性塗膜上に、クリヤー塗料(Z)を塗装してクリヤー塗膜を形成する工程である。
クリヤー塗料(Z)
クリヤー塗料(Z)は、公知の熱硬化性クリヤーコート塗料組成物をいずれも使用できる。該熱硬化性クリヤーコート塗料組成物としては、例えば、架橋性官能基を有する基体樹脂及び硬化剤を含有する有機溶剤型熱硬化性塗料組成物、水性熱硬化性塗料組成物、粉体熱硬化性塗料組成物等を挙げることができる。
上記基体樹脂が有する架橋性官能基としては、例えば、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、シラノール基等を挙げることができる。基体樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができる。硬化剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルボキシル基含有化合物、カルボキシル基含有樹脂、エポキシ基含有樹脂、エポキシ基含有化合物等を挙げることができる。
クリヤー塗料(Z)の基体樹脂/硬化剤の組み合わせとしては、カルボキシル基含有樹脂/エポキシ基含有樹脂、水酸基含有樹脂/ポリイソシアネート化合物、水酸基含有樹脂/ブロック化ポリイソシアネート化合物、水酸基含有樹脂/メラミン樹脂等が好ましい
また、上記クリヤー塗料(Z)は、1液型塗料であってもよいし、2液型ウレタン樹脂塗料等の多液型塗料であってもよい。
なかでもクリヤー塗料(Z)は好ましくは、得られる塗膜の付着性の観点から水酸基含有樹脂及びイソシアネート基含有化合物を含有する2液型クリヤー塗料である。
クリヤー塗料(Z)として水酸基含有樹脂及びイソシアネート基含有化合物を含有する2液型クリヤー塗料を使用する場合は、貯蔵安定性から、水酸基含有樹脂とポリイソシアネート化合物とが分離した形態であることが好ましく、使用直前に両者を混合して調製される。
クリヤー塗料(Z)として1液型塗料使用する場合、1液型塗料における基体樹脂/硬化剤の組み合わせとしては、カルボキシル基含有樹脂/エポキシ基含有樹脂、水酸基含有樹脂/ブロック化ポリイソシアネート化合物、水酸基含有樹脂/メラミン樹脂等がある。クリヤー塗料(Z)として1液型塗料を使用する場合、該クリヤー塗料(Z)は自己架橋性成分を含有することが付着性の観点から好ましい。
自己架橋性成分としては、メラミン樹脂、メラミン樹脂誘導体、(メタ)アクリルアミド、ポリアジリジン、ポリカルボジイミド、ブロック化されていてもされていなくてもよいポリイソシアネート等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いても良い。
クリヤー塗料(Z)には、さらに必要に応じて、水や有機溶剤等の溶媒、硬化触媒、消泡剤、紫外線吸収剤等の添加剤を適宜配合することができる。
水酸基含有樹脂
水酸基含有樹脂としては、水酸基を含有するものであれば従来公知の樹脂が制限なく使用できる。該水酸基含有樹脂としては例えば、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有ポリエーテル樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂などを挙げることができ、好ましいものとして、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂を挙げることができ、特に好ましいものとして水酸基含有アクリル樹脂を挙げることができる。
水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は80~200mgKOH/gの範囲内であるのが好ましく、100~180mgKOH/gの範囲内であるのがさらに好ましい。水酸基価が80mgKOH/g以上であると、架橋密度が高いために耐擦り傷性が十分である。また、200mgKOH/g以下であると塗膜の耐水性が維持される。
水酸基含有アクリル樹脂の重量平均分子量は2500~40000の範囲内であるのが好ましく、5000~30000の範囲内であるのがさらに好ましい。重量平均分子量が2500以上であると耐酸性等の塗膜性能が良好であり、また、40000以下であると塗膜の平滑性が維持されるため、仕上り性が良好である。
なお、本明細書において、平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフで測定したクロマトグラムから標準ポリスチレンの分子量を基準にして算出した値である。ゲルパーミエーションクロマトグラフは、「HLC8120GPC」(東ソー社製)を使用した。カラムとしては、「TSKgel G-4000HXL」、「TSKgel G-3000HXL」、「TSKgel G-2500HXL」、「TSKgel G-2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、検出器;RIの条件で行った。
水酸基含有アクリル樹脂のガラス転移温度は-40℃~20℃、特に-30℃~10℃の範囲内であることが好ましい。ガラス転移温度が-40℃以上であると塗膜硬度が十分であり、また、20℃以下であると塗膜の塗面平滑性が維持される。
ポリイソシアネート化合物
ポリイソシアネート化合物は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体などを挙げることができる。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、2,4,4-又は2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトヘキサン酸メチル(慣用名:リジンジイソシアネート)などの脂肪族ジイソシアネート;2,6-ジイソシアナトヘキサン酸2-イソシアナトエチル、1,6-ジイソシアナト-3-イソシアナトメチルヘキサン、1,4,8-トリイソシアナトオクタン、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、1,8-ジイソシアナト-4-イソシアナトメチルオクタン、1,3,6-トリイソシアナトヘキサン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアナト-5-イソシアナトメチルオクタンなどの脂肪族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4-メチル-1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート(慣用名:水添TDI)、2-メチル-1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-もしくは1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物、メチレンビス(4,1-シクロヘキサンジイル)ジイソシアネート(慣用名:水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート;1,3,5-トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5-トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2-(3-イソシアナトプロピル)-2,5-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2-(3-イソシアナトプロピル)-2,6-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3-(3-イソシアナトプロピル)-2,5-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-3-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-3-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-2-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)-ヘプタン、6-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-2-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタンなどの脂環族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンビス(4,1-フェニレン)ジイソシアネート(慣用名:MDI)、1,3-もしくは1,4-キシリレンジイソシアネート又はその混合物、ω,ω'-ジイソシアナト-1,4-ジエチルベンゼン、1,3-又は1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物などの芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5-トリイソシアナトメチルベンゼンなどの芳香脂肪族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート(慣用名:2,4-TDI)もしくは2,6-トリレンジイソシアネート(慣用名:2,6-TDI)もしくはその混合物、4,4'-トルイジンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、2,4,6-トリイソシアナトトルエンなどの芳香族トリイソシアネート;4,4'-ジフェニルメタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートなどの芳香族テトライソシアネートなどを挙げることができる。 また、前記ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)、クルードTDIなどを挙げることができる。該ポリイソシアネートの誘導体は、単独で用いてもよく又は2種以上併用してもよい。
上記ポリイソシアネート及びその誘導体は、それぞれ単独で用いてもよく又は2種以上併用してもよい。
脂肪族ジイソシアネートのなかでもヘキサメチレンジイソシアネート系化合物、脂環族ジイソシアネートのなかでも4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を好適に使用することができる。その中でも特に、付着性、相溶性等の観点から、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体が最適である。
また、前記ポリイソシアネート化合物として、上記ポリイソシアネート及びその誘導体と、該ポリイソシアネートと反応し得る、例えば、水酸基、アミノ基などの活性水素基を有する化合物とを、イソシアネート基過剰の条件で反応させてなるプレポリマーを使用してもよい。該ポリイソシアネートと反応し得る化合物としては、例えば、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂、アミン、水等が挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物として、上記ポリイソシアネート及びその誘導体中のイソシアネート基をブロック剤でブロックした化合物であるブロック化ポリイソシアネート化合物を使用することもできる。
上記ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフェノール、エチルフェノール、ヒドロキシジフェニル、ブチルフェノール、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸メチル等のフェノール系;ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピオラクタム等のラクタム系;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ラウリルアルコール等の脂肪族アルコール系;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシメタノール等のエーテル系;ベンジルアルコール、グリコール酸、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチル、乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチロール尿素、メチロールメラミン、ジアセトンアルコール、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート等のアルコール系;ホルムアミドオキシム、アセトアミドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系;ブチルメルカプタン、t-ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、2-メルカプトベンゾチアゾール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等のメルカプタン系;アセトアニリド、アセトアニシジド、アセトトルイド、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ステアリン酸アミド、ベンズアミド等の酸アミド系;コハク酸イミド、フタル酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド系;ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、キシリジン、N-フェニルキシリジン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、ブチルフェニルアミン等のアミン系;イミダゾール、2-エチルイミダゾール等のイミダゾール系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、ジフェニル尿素等の尿素系;N-フェニルカルバミン酸フェニル等のカルバミン酸エステル系;エチレンイミン、プロピレンイミン等のイミン系;重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリ等の亜硫酸塩系;アゾール系の化合物等が挙げられる。上記アゾール系の化合物としては、ピラゾール、3,5-ジメチルピラゾール、3-メチルピラゾール、4-ベンジル-3,5-ジメチルピラゾール、4-ニトロ-3,5-ジメチルピラゾール、4-ブロモ-3,5-ジメチルピラゾール、3-メチル-5-フェニルピラゾール等のピラゾール又はピラゾール誘導体;イミダゾール、ベンズイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール等のイミダゾールまたはイミダゾール誘導体;2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン等のイミダゾリン誘導体等が挙げられる。 ブロック化を行なう(ブロック剤を反応させる)にあたっては、必要に応じて溶剤を添加して行なうことができる。ブロック化反応に用いる溶剤としてはイソシアネート基に対して反応性でないものが良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル類、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)のような溶剤を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリイソシアネート化合物は、単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
クリヤー塗料(Z)として、水酸基含有樹脂及びイソシアネート基含有化合物を含有する2液型クリヤー塗料を用いる場合、塗膜の硬化性及び耐擦り傷性等の観点から、水酸基含有樹脂の水酸基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)は好ましくは0.5~2.0、さらに好ましくは0.8~1.5の範囲内である。
上記クリヤー塗料(Z)は、透明性を損なわない範囲内において、着色顔料を適宜含有することができる。着色顔料としては、インク用、塗料用として従来公知の顔料を1種あるいは2種以上を組み合わせることができる。その添加量は、適宜決定されて良いが、該クリヤー塗料(Z)中のビヒクル形成樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは0.01~10質量部である。
クリヤー塗料(Z)の形態は特に制限されるものではないが、通常、有機溶剤型の塗料組成物として使用される。この場合に使用する有機溶剤としては、各種の塗料用有機溶剤、例えば、芳香族又は脂肪族炭化水素系溶剤;エステル系溶剤;ケトン系溶剤;エーテル系溶剤等が使用できる。使用する有機溶剤は、水酸基含有樹脂等の調製時に用いたものをそのまま用いても良いし、更に適宜加えても良い。
クリヤー塗料(Z)の固形分濃度は、30~70質量%程度であるのが好ましく、40~60質量%程度の範囲内であるのがより好ましい。
前記光輝性塗膜上に、前述のクリヤー塗料(Z)の塗装が行なわれる。クリヤー塗料(Z)の塗装は、特に限定されずベースコート塗料と同様の方法で行うことができ、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装、カーテンコート塗装などの塗装方法により行なうことができる。これらの塗装方法は、必要に応じて、静電印加してもよい。これらのうち静電印加による回転霧化塗装が好ましい。クリヤー塗料(Z)の塗布量は、通常、硬化膜厚として、10~50μm程度となる量とするのが好ましい。
また、クリヤー塗料(Z)の塗装にあたっては、クリヤー塗料(Z)の粘度を、塗装方法に適した粘度範囲、例えば、静電印加による回転霧化塗装においては、20℃でフォードカップNo.4粘度計による測定で、15~60秒程度の粘度範囲となるように、有機溶剤等の溶媒を用いて、適宜、調整しておくことが好ましい。
クリヤー塗料(Z)を塗装し、クリヤー塗膜を形成させた後、揮発成分の揮散を促進するために、例えば、50~80℃程度の温度で3~10分間程度のプレヒートを行なうこともできる。
4.工程(4)
工程(4)は、工程(1)~(3)で形成された未硬化の着色塗膜、未硬化の光輝性塗膜及び未硬化のクリヤー塗膜を加熱することによって、これら3つの塗膜を同時に硬化させる工程である。
加熱は公知の手段により行うことができ、例えば、熱風炉、電気炉、赤外線誘導加熱炉等の乾燥炉を適用できる。
加熱温度は70~150℃、好ましくは80~140℃の範囲内にあることが適している。
加熱時間は、特に制限されるものではないが、好ましくは10~40分間、より好ましくは20~30分間の範囲内である。
上記の工程(1)~(4)を順次行うことにより複層塗膜が形成される。
得られた複層塗膜の外観は、粒子感、鏡面光沢度(60°グロス)、耐水付着性、目視金属感等によって評価することができる。さらに漆黒性についてはL*45値及びb*15値により評価することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものである。
後述する光輝性顔料分散体(Y)の製造に使用する表面調整剤(A)の詳細を以下に示す。(A-1)~(A-4)はいずれも市販の表面調整剤である。
(A-1)商品名「BYK348」、BYK社製、シリコーン系表面調整剤
接触角13°、動的表面張力63.9mN/m、静的表面張力 22.2mN/m、ラメラ長 7.45mm、不揮発分 100質量%
(A-2)商品名「BYK346」、BYK社製、シリコーン系表面調整剤
接触角12°、動的表面張力51.5mN/m、静的表面張力 21.6mN/m、ラメラ長 7.40mm、不揮発分 100質量%
(A-3)商品名「BYK347」、BYK社製、シリコーン系表面調整剤
接触角14°、動的表面張力68.7mN/m、静的表面張力 21.9mN/m、ラメラ長 7.46mm、不揮発分 100質量%
(A-4)商品名「BYK381」、BYK社製、アクリル系表面調整剤
接触角39°、動的表面張力71.3mN/m、静的表面張力 38.8mN/m、ラメラ長 7.55mm、不揮発分 100質量%
上記接触角は、イソプロパノール/水/表面調整剤(A)=4.5/95/1の割合で混合した液体を、温度20℃にて、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し、予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に接触角計(CA-X150、商品名、協和界面科学社製)を用いて測定したときのブリキ板に対する接触角である。
1.光輝性顔料分散体(Y)の製造
製造例1
蒸留水 95質量部、表面調整剤(A-1) 1.0質量部、Metalure Liquid Black(水性用蒸着クロムフレーク顔料、Eckart社製、固形分:10%、内部溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル、平均粒子径D50:14μm、厚さ:0.03μm、)5.5質量部(固形分で0.55部)、Acrysol ASE-60(ポリアクリル酸系粘性調整剤、ダウケミカル社製、固形分:28%)1.8質量部(固形分で0.49質量部)、ジメチルエタノールアミン 0.18質量部を配合して攪拌混合し、光輝性顔料分散体(Y-1)を調製した。
Figure 0007164785000001
製造例2~17
表1に記載の配合とする以外は全て製造例1と同様にして光輝性顔料分散体(Y-2)~(Y-17)を得た。表中の各成分は質量部で示し、下段の( )内の数値が実際の含有量である。得られた各光輝性顔料分散体の粘度(B60値)ならびに得られた各光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率も併せて表1に示した。
表中の樹脂の詳細は以下の通りである。
「サイメル325」商品名:オルネクスジャパン社製、メラミン樹脂
「Imprafix2794XP」商品名:住化バイエルウレタン社製、ブロック化ポリイソシアネート化合物
「HR517」商品名:三菱レイヨン社製、ブトキシアクリルアミド
製造例18
表1に記載の配合とする以外は全て製造例1と同様にして光輝性顔料分散体(Y-18)を得た。得られた各光輝性顔料分散体の粘度(B60値)ならびに得られた各光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率も併せて表1に示した。
製造例19
表1に記載の配合とする以外は全て製造例1と同様にして光輝性顔料分散体(Y-18)を得た。得られた各光輝性顔料分散体の粘度(B60値)ならびに得られた各光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率も併せて表1に示した。
製造例19の表中の基体樹脂は以下の通りに製造した。
温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器にメトキシプロパノール27.5部及びイソブタノール27.5部の混合溶剤を入れ、110℃に加熱した後、110℃に保持しつつ、スチレン25部、n-ブチルメタクリレート27.5部、分岐高級アルキルアクリレート(商品名「イソステアリルアクリレート」、大阪有機化学工業社製)20部、4-ヒドロキシブチルアクリレート7.5部、下記リン酸基含有重合性モノマー15部、2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート12.5部、イソブタノール10部及びtert-ブチルパーオキシオクタノエート4部からなる混合物121.5部を4時間かけて上記混合溶剤に滴下し、さらにtert-ブチルパーオキシオクタノエート0.5部とイソプロパノール20部とからなる混合物を1時間滴下した。その後、1時間攪拌熟成して固形分50%のリン酸基含有樹脂溶液を得た。リン酸基含有樹脂は、酸価が83mgKOH/g、水酸基価が29mgKOH/g、重量平均分子量が10,000であった。
リン酸基含有重合性モノマー:温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器にモノブチルリン酸57.5部及びイソブタノール41部を入れ、90℃に昇温させた。その後、グリシジルメタクリレート42.5部を2時間かけて滴下した後、さらに1時間攪拌熟成した。次いで、イソプロパノ-ル59部を加えて、固形分50%のリン酸基含有重合性モノマー溶液を得た。得られたモノマーの酸価は285mgKOH/gであった。
2.被塗物1の作製
脱脂及びリン酸亜鉛処理した鋼板(JISG3141、大きさ400×300×0.8mm)にカチオン電着塗料「エレクロン9400HB」(商品名:関西ペイント社製、アミン変性エポキシ樹脂系カチオン樹脂に硬化剤としてブロックポリイソシアネート化合物を使用したもの)を硬化塗膜に基づいて膜厚20μmになるように電着塗装し、170℃で20分加熱して架橋硬化させて被塗物1を得た。
3.試験板の作成
実施例1
被塗物1上に、着色塗料(X-1)「WP-522H N-2.0 ダークグレー」(商品名、関西ペイント社製、ポリエステル樹脂系水性中塗り塗料、得られる塗膜のL*値:20)を回転霧化型のベル型塗装機を用いて、硬化膜厚20μmになるように静電塗装し、3分間放置後、80℃で3分間プレヒートし、さらにその上に、前述のように作成した光輝性顔料分散体(Y-1)を、表1に記載の塗料粘度に調整し、ABB社製ロボットベルを用いて、ブース温度23℃、湿度68%の条件で、乾燥塗膜として、0.1μmとなるように塗装した。その後、80℃にて3分間放置し、ついで、この乾燥塗面に、クリヤー塗料(Z-1)「KINO6500」(商品名:関西ペイント株式会社、水酸基/イソシアネート基硬化型アクリル樹脂・ウレタン樹脂系2液型有機溶剤型塗料)をABB社製ロボットベルを用いて、ブース温度23℃、湿度68%の条件で乾燥塗膜として、25~35μmとなるように塗装した。塗装後、室温にて15分間放置した後に、熱風循環式乾燥炉内を使用して、140℃で30分間加熱し、複層塗膜を同時に乾燥せしめて試験板とした。
ここで、表2に記載した乾燥塗膜の膜厚は、下記式から算出した。以下の実施例についても同様である。
x=sc/sg/S*10000
x:膜厚[μm]
sc:塗着固形分[g]
sg:塗膜比重[g/cm
S:塗着固形分の評価面積[cm2]
Figure 0007164785000002
実施例2~13、比較例1~7
表2に記載の被塗物及び塗料とする以外は全て実施例1と同様にして試験板を得た。なお、表中のクリヤー塗料(Z-2)~(Z-5)は、以下の通りである。
(Z-2):「KINO1210」(商品名:関西ペイント株式会社、酸/エポキシ硬化型アクリル樹脂系1液型有機溶剤型塗料)。
(Z-3):上記(Z-2)に含まれる樹脂固形分100質量部に対してサイメル325を固形分で0.2部添加した塗料。
(Z-4):「TC-71」(商品名:関西ペイント株式会社、水酸基含有樹脂/メラミン樹脂系1液型有機溶剤型塗料)。
(Z-5):「KINO6500黒カラークリヤー」(商品名:関西ペイント株式会社、水酸基/イソシアネート基硬化型アクリル樹脂・ウレタン樹脂系2液型有機溶剤型塗料、黒顔料含有)
.塗膜評価
上記のようにして得られた各試験板について塗膜の外観及び性能を評価し、表2にその結果を示した。塗膜外観は、粒子感、鏡面光沢度(60°グロス)、L*45値、b*15値、目視、耐水付着性によって評価した。
表2に示すように、比較例1~4では塗膜の粒子感及び目視粒子感が実施例1~13の塗膜よりも劣っていた。比較例5では塗膜の目視粒子感が実施例1~13の塗膜よりも劣っていた。また、比較例2~5の塗膜は漆黒性に劣っていた。比較例6では実施例1と同等の金属調光沢、耐水性及び漆黒性を示すのに2.1μm厚もの光輝性顔料分散体の乾燥塗膜を要した。比較例7の塗膜は耐水付着性に劣っていた。
粒子感
粒子感は、Hi-light Graininess値(以下、「HG値」と略記する)によって表される。HG値は、塗膜面を微視的に観察した場合におけるミクロ光輝感の尺度の一つであり、ハイライトにおける粒子感を表す指標である。HG値は、次のようにして、算出される。先ず、塗膜面を、光の入射角15度/受光角0度にてCCDカメラで撮影し、得られたデジタル画像データ(2次元の輝度分布データ)を2次元フーリエ変換処理して、パワースペクトル画像を得る。次に、このパワースペクトル画像から、粒子感に対応する空間周波数領域のみを抽出して得られた計測パラメータを、更に0~100の数値を取り、且つ粒子感との間に直線的な関係が保たれるように変換した値が、HG値である。HG値は、光輝性顔料の粒子感が全くないものを0とし、光輝性顔料の粒子感が最も大きいものを100とした値である。
粒子感HGが10~40であると、金属調塗膜の緻密性の点で好ましい。
鏡面光沢度(60°グロス)
上記で得られた試験板について、光沢計(micro-TRI-gloss、BYK-Gardner社製)を用いて60°グロス値を測定した。数値が高いほど、金属調光沢感に優れる塗膜である。
着色塗膜上に光輝性塗膜を形成し、さらにその上に塗膜を形成して得られた複層塗膜の60度鏡面光沢度が150~240度であると、高い光沢度の点で好ましい。
L*45値
L*45値とは、L*a*b*表色系における(フェイス)の明度を指し、多角度分光光度計(「MA-68II」、商品名、エックスライト社製)を使用して、測定対象面に垂直な軸に対し45°の角度から測定光を照射し、正反射角から測定光の方向に45°の角度で受光した光について測定したL*値である。L*45値が30以下であれば塗膜のフェイスが暗く漆黒性があることを意味する。
b*15値
b*15値とは、L*a*b*表色系におけるハイライトの黄味及び青味を指し、多角度分光光度計(「MA-68II」、商品名、エックスライト社製)を使用して、測定対象面に垂直な軸に対し45°の角度から測定光を照射し、正反射角から測定光の方向に15°の角度で受光した光について測定したb*値である。b*15値が小さいほど塗膜の黄味が少なく漆黒性に優れることを意味する。
耐水付着性
試験板を80℃の温水に5時間浸漬し、引き上げ直後、試験板の複層塗膜を素地に達するようにカッターで格子状に切り込み、大きさ2mm×2mmのゴバン目を100個作る。続いて、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、20℃においてそのテープを急激に剥離した後のゴバン目塗膜の残存状態を調べ、下記基準で耐水性を評価した。Passが合格、Failが不合格である。
Pass:ゴバン目塗膜が100個残存し、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じていない
Fail:ゴバン目塗膜の残存数が99個以下
目視金属感
上記で得られた試験板を、晴れた日の屋外で外光に対する試験板の角度を変えて観察して、粒子感、ハイライト領域とシェード領域の輝度差を評価した。粒子感が少なく、ハイライト領域とシェード領域の輝度差(フリップフロップ性:FF性)が大きいほど金属調に優れた塗膜である。評価は、色彩開発に3年以上従事するデザイナー2名と技術者3名の計5名が5点満点で行ない、平均点を採用した。
5:粒子感が小さく(HG<45)、FF性に優れ、タンタルにようにハイライトからシェードにかけてニュートラルな色変化(b*≦0)をする
4:粒子感がやや小さく(HG<45)、FF性に優れ、タンタルにようにハイライトからシェードにかけてニュートラルな色変化(b*≦0)をする
3:粒子感が大きく(HG≧45)、FF性に優れ、タンタルにようにハイライトからシェードにかけてニュートラルな色変化(b*≦0)をする
2:粒子感が小さく(HG<45)、FF性は劣り、ハイライトからシェードにかけて色味を伴った変化をする。特にハイライトで黄味(b*>0)になる。
1:粒子感が大きく(HG≧45)、FF性は劣り、ハイライトからシェードにかけて色味を伴った変化をする。特にハイライトで黄味(b*>0)になる。
以上、本発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
また、本発明は以下の構成を採用することもできる。
[1]下記の工程(1)~(4):
(1)被塗物上に、着色塗料(X)を塗装して着色塗膜を形成する工程、
(2)工程(1)で形成される着色塗膜上に、光輝性顔料分散体(Y)を塗装して光輝性塗膜を形成する工程、
(3)工程(2)で形成される光輝性塗膜上に、クリヤー塗料(Z)を塗装してクリヤー塗膜を形成する工程、
(4)工程(1)~(3)で形成された未硬化の着色塗膜、未硬化の光輝性塗膜及び未硬化のクリヤー塗膜を加熱することによって、これら3つの塗膜を同時に硬化させる工程、を順次行うことにより複層塗膜を形成する方法であって、
光輝性顔料分散体(Y)が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)を含有し、
表面調整剤(A)が、イソプロパノール/水/表面調整剤(A)=4.5/95/1の割合で混合した液体を、温度20℃にて、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し、予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に測定したときのブリキ板に対する接触角が8~20°である表面調整剤(A)であり、
光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率が0.1~40%である複層塗膜形成方法。
[2]光輝性顔料分散体(Y)が、温度20℃にておける、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度(B60)が60~1500mPa・sである[1]に記載の複層塗膜形成方法。
[3]表面調整剤(A)が、シリコーン系の表面調整剤、アクリル系の表面調整剤、ビニル系の表面調整剤、又はフッ素系の表面調整剤である[1]又は[2]に記載の複層塗膜形成方法。
[4]表面調整剤(A)が、シリコーン系の表面調整剤である[1]~[3]のいずれかに記載の複層塗膜形成方法。
[5]表面調整剤(A)が、その動的表面張力が50~70mN/mである[1]~[4]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[6]蒸着クロムフレーク顔料(B)の含有量が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として0.05~3.0質量部である[1]~[5]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[7]粘性調整剤(C)がポリアクリル酸系粘性調整剤及びセルロース系粘性調整剤から選択される少なくとも一つである[1]~[6]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[8]水の含有量が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として70~99質量部である[1]~[7]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[9]水の含有量が、光輝性顔料分散体(Y)に対して、70~99質量%である[1]~[8]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[10]表面調整剤(A)の含有量が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として0.1~10質量部である[1]~[9]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[11]粘性調整剤(C)の含有量が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として0.1~30質量部である[1]~[9]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[12]光輝性塗膜が、硬化膜厚として0.02~5.0μmである[1]~[11]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[13]光輝性塗膜が、硬化膜厚として0.04~5.0μmである[1]~[12]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
[14]クリヤー塗料(Z)が、水酸基含有樹脂及びポリイソシアネート化合物を含有する2液型クリヤー塗料である[1]~[13]のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
本発明の複層塗膜形成方法は、各種工業製品、特に自動車車体の内板、外板及び自動車部品に適用できる。

Claims (5)

  1. 下記の工程(1)~(4):
    (1)被塗物上に、着色塗料(X)を塗装して着色塗膜を形成する工程、
    (2)工程(1)で形成される着色塗膜上に、光輝性顔料分散体(Y)を塗装して光輝性塗膜を形成する工程、
    (3)工程(2)で形成される光輝性塗膜上に、クリヤー塗料(Z)を塗装してクリヤー塗膜を形成する工程、
    (4)工程(1)~(3)で形成された未硬化の着色塗膜、未硬化の光輝性塗膜及び未硬化のクリヤー塗膜を加熱することによって、これら3つの塗膜を同時に硬化させる工程、を順次行うことにより複層塗膜を形成する方法であって、
    光輝性顔料分散体(Y)が、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)を含有し、光輝性顔料分散体(Y)における各成分の割合は、水、表面調整剤(A)、蒸着クロムフレーク顔料(B)及び粘性調整剤(C)の合計量100質量部を基準として、水:70~99質量部、表面調整剤(A):0.1~10質量部、蒸着クロムフレーク顔料(B):0.05~3.0質量部、粘性調整剤(C):0.1~20質量部であり、
    表面調整剤(A)が、イソプロパノール/水/表面調整剤(A)=4.5/95/1の割合で混合した液体を、温度20℃にて、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度が150mPa・sとなるように調整し、予め脱脂したブリキ板(パルテック社製)上に10μL滴下し10秒経過後に測定したときのブリキ板に対する接触角が8~20°である表面調整剤(A)であり、
    表面調整剤(A)がポリエーテル変性シロキサンを含み、
    光輝性顔料分散体(Y)を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう塗装して得られた膜の、波長550nmの光線透過率が0.1~40%である複層塗膜形成方法。
  2. 光輝性顔料分散体(Y)が、温度20℃にておける、B型粘度計でローター回転速度60rpmでの粘度(B60)が60~1500mPa・sである請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  3. 表面調整剤(A)が、その動的表面張力が50~70mN/mである請求項1又は2に記載の複層塗膜形成方法。
  4. 光輝性塗膜が、硬化膜厚として0.02~5.0μmである請求項1~3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
  5. クリヤー塗料(Z)が、水酸基含有樹脂及びポリイソシアネート化合物を含有する2液型クリヤー塗料である請求項1~4のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
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