JP7019225B1 - 股関節手術用補助具 - Google Patents
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Abstract
Description
ガイドピンは、X線撮影画像等を用いて、術中に正しい位置に挿入されているか確認することが可能であるが(例えば、特許文献1)、正しい位置に挿入できるか否かは、術者の力量に大きく左右されていた。
また、特許文献3には、頚部と大腿骨頭を覆う部材を有し、患者の大腿骨の形状に合致するように構成されたアライメントガイドが記載されている。
しかしながら、補助具の作製後から手術前の間に、大腿骨頭の壊死が進み、大腿骨頭の形状が測定時から変化してしまう可能性がある。この場合、アライメントガイドの形状が患者の大腿骨頭部と一致せず、適切な位置にガイドを設置できないといった問題があった。
ガイドピンを挿入する貫通孔を有するガイド部と、
患者固有の大腿骨の一部の形状と合致するように設計された接触領域を有するレファレンス部と、
前記ガイド部及びレファレンス部を接続するアーム部と、
を備え、
前記ガイド部は、大腿骨頭へのガイドピンの挿入位置及び角度を決定し、
前記接触領域は、転子間稜の形状に合致し、前記転子間稜の隆起部分を覆うように設計された第1のエリアと、前記大腿骨の頚部の形状に合致する第2のエリアと、前記転子間稜と前記頚部との間に位置する梨状窩の形状に合致する第3のエリアと、を備える、手術用補助具である。
上記特徴を有する本発明は、転子間稜の一部のみに前記接触領域を設定する構成を採用するため、手術時に大転子及び小転子に接続する筋線維及び腱を切除することなく手術用補助具を設置することが可能となり、患者の筋線維及び腱を可能な限り温存させることができる。
固定ワイヤ挿入孔を第1のエリア及び第2のエリアに設けることで、頚部及び転子間稜の両面からレファレンス部をワイヤで固定することができ、手術時における手術用補助具の固定安定性を高めることができる。
ガイド部を大腿骨頭から離間させることで、大腿骨頭の状態を確認しつつガイドピンを挿入することができ、ピン挿入スピード等の調整が容易となる。
患者の大腿骨の3D画像に基づいて、前記大腿骨頭に挿入するガイドピンの挿入位置及び角度を決定し、前記ガイド部を設計するガイド部設計工程と、
前記3D画像の転子間稜、頚部、及び梨状窩の形状に基づいて、前記レファレンス部を設計するレファレンス部設計工程と、
前記ガイド部及び前記レファレンス部を接続する前記アーム部を設計する工程と、を含む、手術用補助具の設計方法に関する。
患者の大腿骨の3D画像に基づいて、前記大腿骨頭に挿入するガイドピンの挿入位置及び角度を決定し、前記ガイド部を設計するガイド部設計工程と、
前記3D画像の転子間稜、頚部、及び梨状窩の形状に基づいて、前記レファレンス部を設計するレファレンス部設計工程と、
前記ガイド部及び前記レファレンス部を接続する前記アーム部を設計する工程と、を含む、手術用補助具の製造方法にも関する。
本実施例の手術用補助具1は、ガイド部2と、患者固有の大腿骨の一部の形状と合致するように設計された接触領域を有するレファレンス部3と、ガイド部2及びレファレンス部3を接続するアーム部4を備える。
以下、本実施形態について、図1~図3を参照しつつ、手術用補助具1の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
術者は、患者の大腿骨の適切な位置に手術用補助具1を固定するだけで、貫通孔21に沿って適切な位置及び角度でガイドピンを挿入することができる。
すなわち、貫通孔21の長さの下限値は、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上である。貫通孔21の長さの下限値を上記範囲とすることで、ガイドピンの方向を正確に定めることができる。
貫通孔21の長さの上限値は、好ましくは45mm以下、より好ましくは40mm以下である。貫通孔21の長さの上限値を上記範囲とすることで、ガイドピンを挿入する際の抵抗を軽減させることができる。
なお、図2に示す通り、梨状窩54は、前記転子間稜53と前記頚部52の間に位置し、転子間稜53の内側に存在する窪みのことを示す。
本発明の好ましい形態では、第1のエリア311は、転子間稜中央531部分を含む範囲であり、かつ、大転子55及び小転子56にかけて延びる前記転子間稜53の全長(図2(a)のL)に対し、所定の範囲内における転子間稜の形状と合致するよう設けられる。
上記範囲に第1のエリア311を設定することで、手術用補助具1の固定安定性が向上する。
上記範囲に第1のエリア311を設定することで、手術時に患者への侵襲性を最小限とすることができる。
手術用補助具1は、第3のエリア322を有することで、梨状窩54の位置を目印にして設置位置を容易に認識することができ、手術中において器具の設置時間を短縮することができる。
第1のエリア311及び第2のエリア321に固定ワイヤ挿入孔を設けることで、手術用補助具1を転子間稜53と頚部52の2方面から固定することができ、手術用補助具1の固定安定性を高めることができる。
このようにガイド部2と大腿骨頭51を離間させることで、大腿骨頭51の状態を確認しつつガイドピンを挿入することができ、手術時におけるピン挿入スピード等の調整が容易となる。
以下、本発明の手術用補助具1の設計方法(以下、単に設計方法という)について、さらに説明を加える。なお、上記(1)手術用補助具にて説明した手術用補助具の構成、寸法及び材料等に係る説明は、本発明の設計方法において援用するものとする。
ガイド部の形状は特に限定されないが、好ましくは、円柱型である。
転子間稜、頚部、及び梨状窩の各接触領域の設定範囲については、上記(1)手術用補助具の記載を援用する。
また、アーム部の形状は特に限定されず、任意の形状とすることができるが、アーム部が大腿骨頭と接触しないように、曲線を有する立体形状とすることが好ましい。
3Dモデルを構築し手術用補助具の設計を行うことで、3Dモデルにより決定した手術プランに合致するようにシュミレーションしつつ、患者固有の手術用補助具を容易に設計することができる。
続いて、得られた大腿骨モデルを用いて、手術時における大腿骨頭の骨切りプランの決定及びガイド部の設計を行う。ガイド部の設計は、3Dモデルを用いて大腿骨頭の骨切りの位置及び角度を決定し、当該骨切りの位置及び角度を再現できるガイド部のモデル(以下、ガイド部モデルという)を作製することにより行う。
まず、大腿骨頭の骨切りに使用する円柱リーマーのモデル(以下、円柱モデルという)を作製する。通常、術者は、円柱リーマーの中心部に有する貫通孔にガイドピンを挿入し、ガイドピンの誘導に従って円柱リーマーを大腿骨頭に押し当て、骨切りを行う。そのため、円柱モデルは、円柱リーマーと同一の直径、及び同一の位置に貫通孔を有するように設計されることが好ましい。
円柱モデルの作製後、大腿骨頭の骨切りにおける円柱リーマーの位置及び角度を、該円柱モデル及び大腿骨モデルを用いて決定する。この時、円柱モデルを大腿骨モデルの大腿骨頭に接触させることで、円柱モデルの位置及び角度を決定する。その後、円柱モデルを、同一中心軸に沿って大腿骨頭から離間した位置に移動させ、円柱モデルの直径を任意の大きさに調整し、本発明に係るガイド部モデルとする。
このようにして、円柱リーマーの中心軸と同一中心軸を有する、円柱型のガイド部モデルを設計することができる。
このように2つのブロックに分けて設計を行うことで、上記3点の接触領域を素早く決定することができ、レファレンス部を容易に設計することができる。
また、本発明は、手術用補助具1の製造方法(以下、単に製造方法という)にも関する。
本発明の製造方法は、患者の大腿骨の3D画像に基づいてガイド部を設計するガイド部設計工程S1と、3D画像の大腿骨の形状に基づいて、レファレンス部を設計するレファレンス部設計工程S2と、ガイド部及びレファレンス部を接続するアーム部を設計するアーム部設計工程S3と、を含み、レファレンス部は、3D画像の転子間稜、頚部、及び梨状窩の形状に基づいて設計される。
本発明においては、3Dプリンタ等を用いて、三次元積層造形法により手術用補助具を製造することが好ましい。
本発明においては、取得が容易でありかつ成型加工性に優れるといった点を踏まえ、光硬化性樹脂を用いた光造形型方式、あるいはFDM方式により手術用補助具全体を造形することが好ましい。
2 ガイド部
21 貫通孔
3 レファレンス部
31 第1のブロック
311 第1のエリア
311a 固定ワイヤ挿入孔
32 第2のブロック
321 第2のエリア
321a 固定ワイヤ挿入孔
322 第3のエリア
4 アーム部
5 大腿骨近位部
51 大腿骨頭
52 頚部
53 転子間稜
531 転子間稜中央
54 梨状窩
55 大転子
56 小転子
L 転子間稜の全長
S1 ガイド部設計工程
S2 レファレンス部設計工程
S3 アーム部設計工程
Claims (3)
- 表面置換型人工股関節手術に用いる手術用補助具であって、
ガイドピンを挿入する貫通孔を有するガイド部と、
患者固有の大腿骨の一部の形状と合致するように設計された接触領域を有するレファレンス部と、
前記ガイド部及びレファレンス部を接続するアーム部と、
を備え、
前記ガイド部は、大腿骨頭へのガイドピンの挿入位置及び角度を決定し、
前記接触領域は、転子間稜の形状に合致し、前記転子間稜の隆起部分を覆うように設計された第1のエリアと、前記大腿骨の頚部の形状に合致する第2のエリアと、前記転子間稜と前記頚部との間に位置する梨状窩の形状に合致する第3のエリアと、を備え、
前記レファレンス部は、固定ワイヤを挿入するための複数の固定ワイヤ挿入孔を備え、前記固定ワイヤ挿入孔は、前記第1のエリア及び前記第2のエリアのそれぞれに1以上設けられる、手術用補助具。 - 前記第1のエリアは、大転子及び小転子にかけて延びる前記転子間稜の全長に対し、前記転子間稜の中央部分を含む1/4~1/2の範囲の形状と合致する、請求項1に記載の手術用補助具。
- 前記ガイド部は、前記大腿骨頭から離間するよう設けられる、請求項1又は2に記載の手術用補助具。
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