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JP7014029B2 - ステアリング制御装置 - Google Patents

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JP7014029B2
JP7014029B2 JP2018081165A JP2018081165A JP7014029B2 JP 7014029 B2 JP7014029 B2 JP 7014029B2 JP 2018081165 A JP2018081165 A JP 2018081165A JP 2018081165 A JP2018081165 A JP 2018081165A JP 7014029 B2 JP7014029 B2 JP 7014029B2
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Description

本発明は、ステアリング制御装置に関する。
従来、ステアリング制御装置において、モータから大きなアシストトルクが与えられると、ラックエンド機構に大きな衝撃が加わって、大きな衝撃音を発生したり、ラックエンド機構の構成部品の破損や変形などを生じたりするおそれがあることが指摘されている。
この問題に対し、例えば特許文献1に開示された制御装置は、エンド付近で、操舵角の絶対値と操舵速度の絶対値とから演算したゲインを操舵トルクに乗算することでアシストトルクを制限する。すなわち、この制御装置のヒッティングノイズ対策部は、操舵角の絶対値|θ|に対応して出力されるゲインg1と、操舵速度の絶対値|ω|に対応して出力されるゲインg2との積に基づいてゲイン信号G1を演算する。トルクセンサからの操舵トルク値Tがゲイン信号G1に従ってゲインK1倍されることで、切増し時にエンド付近でのアシストトルクが制限される。
特許第4639861号公報
操舵角や操舵速度が急激に変化した場合、特許文献1の制御では、安定化処理を行っていないため振動が生じやすく、適合自由度が小さいという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、エンド当て時の衝撃軽減制御を安定化し、適合自由度を大きくするステアリング制御装置を提供することにある。
本発明のステアリング制御装置は、ベースアシスト部(40)と、エンド当て時衝撃軽減制御部(200)と、を備える。ベースアシスト部は、ドライバの操舵トルク(Ts)に応じて操舵アシストモータ(80)が出力するアシストトルク(Ta)を生成する。エンド当て時衝撃軽減制御部は、操舵角の絶対値が上限値であるエンドに近づき角度閾値を超えたとき、ベースアシスト部が生成するアシストトルクの絶対値を減少させるように、操舵角及び操舵角速度に基づいて所定の操作量の補正を行う。
エンド当て時衝撃軽減制御部は、「操舵角に応じて変化する量」について、入力値をそのまま用い、「操舵角速度に応じて変化する量」について、高周波成分を除去するようにフィルタ処理した値を用いて所定の操作量の補正を行う。操舵角速度として、例えば操舵角の符号が乗算された符号乗算後操舵角速度が用いられる。
エンド当て時の衝撃軽減制御にあたり、ドライバが適切な操舵感でエンド付近まで操舵可能とするには、エンド直前までアシストトルクを減少させないことが好ましく、制御開始から短時間で操舵角速度を減速させる必要がある。そのため、エンド付近でアシスト特性を急激に変化させることとなり、振動を引き起こす。
そこで本発明では、操舵角速度に応じて変化する量である操舵角速度ゲインや基本アシスト制限補正トルクに対しフィルタ処理を行い、高周波成分を除去することで、エンド当て時の衝撃軽減制御を安定化し、適合自由度を大きくすることができる。
一方、操舵角に応じて変化する量に対してフィルタ処理を行うと、応答の遅れにより、エンド保護がなされる以前にエンドに衝突してしまうおそれがある。したがって、操舵角に応じて変化する量についてはフィルタ処理せず、入力値をそのまま用いることで、エンドへの衝突を防止し、エンド保護を好適に行うことができる。
電動パワーステアリングシステムの概略構成図。 一実施形態のステアリング装置のアシスト制御部の全体構成図。 エンド当て時衝撃軽減制御部の構成図。 ベースアシスト部の構成図。 操舵トルク補正部の構成図。 (a)操舵トルク補正操舵角ゲインマップの例、(b)操舵トルク補正操舵角速度ゲインマップの例、(c)フィルタの周波数特性図の例。 エンドアシスト制限制御部の構成図。 (a)アシスト制限補正操舵角ゲインマップの例、(b)基本アシスト制限補正トルクマップの例、(c)フィルタの周波数特性図の例。 エンド当て時衝撃軽減制御による実車での振動発生事例を示す図。 操舵角ゲインに対するフィルタ処理の影響を説明する図。
以下、ステアリング制御装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。「ステアリング制御装置」としてのECUは、車両の電動パワーステアリングシステムに適用され、操舵アシストモータが出力するアシストトルクを制御する。
[電動パワーステアリングシステムの構成]
図1に示すように、電動パワーステアリングシステム1は、操舵アシストモータ(以下、単に「モータ」)80の駆動トルクにより、ドライバによるハンドル91の操作をアシストするシステムである。ステアリングシャフト92の一端にはハンドル91が固定されており、ステアリングシャフト92の他端側にはインターミディエイトシャフト93が設けられている。ステアリングシャフト92とインターミディエイトシャフト93とは、トルクセンサ94のトーションバーにより接続されており、これらにより操舵軸95が構成される。トルクセンサ94は、トーションバーの捩れ角に基づいて操舵トルクTsを検出する。
インターミディエイトシャフト93のトルクセンサ94と反対側の端部には、ピニオンギア961及びラック962を含むギアボックス96が設けられている。ドライバがハンドル91を回すと、インターミディエイトシャフト93とともにピニオンギア961が回転し、ピニオンギア961の回転に伴って、ラック962が左右に移動する。ラック962の両端に設けられたタイロッド97は、ナックルアーム98を介してタイヤ99と接続されている。タイロッド97が左右に往復運動し、ナックルアーム98を引っ張ったり押したりすることで、タイヤ99の向きが変わる。
モータ80は、例えば3相交流ブラシレスモータであり、ECU10から出力された駆動電圧Vdに応じて、ハンドル91の操舵力をアシストするアシストトルクを出力する。3相交流モータの場合、駆動電圧Vdは、U相、V相、W相の各相電圧を意味する。モータ80の回転は、ウォームギア86及びウォームホイール87等により構成される減速機構85を経由して、インターミディエイトシャフト93に伝達される。また、ハンドル91の操舵や、路面からの反力によるインターミディエイトシャフト93の回転は、減速機構85を経由してモータ80に伝達される。
なお、図1に示す電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の回転が操舵軸95に伝達されるコラムアシスト式であるが、本実施形態のECU10は、ラックアシスト式の電動パワーステアリングシステム、或いは、ハンドルと操舵輪とが機械的に切り離されたステアバイワイヤシステムにも同様に適用可能である。また、他の実施形態では、操舵アシストモータとして、3相以外の多相交流モータや、ブラシ付DCモータが用いられてもよい。
ここで、ハンドル91からタイヤ99に至る、ハンドル91の操舵力が伝達される機構全体を「操舵系メカ100」という。ECU10は、モータ80が操舵系メカ100に出力する駆動トルクを制御することにより、操舵系メカ100が発生する操舵トルクTsを制御する。また、ECU10は、操舵系メカ100から操舵トルクTs、操舵角θ及び操舵角速度ωを取得する。さらにECU10は、車両の所定の部位に設けられた車速センサ71が検出した車速Vを取得する。
ECU10は、アシスト制御部15及び電流フィードバック部70を備え、図示しない車載バッテリからの電力によって動作する。アシスト制御部15は、ドライバの操舵をアシストするアシストトルクTaを演算する。電流フィードバック部70は、アシストトルクTaに基づく目標電流に対し、モータ80に流れる実電流をフィードバック制御することにより、モータ80へ印加する駆動電圧Vdを演算する。ECU10は、駆動電圧Vdをモータ80へ印加することにより、制御対象である操舵系メカ100に操舵トルクTsを発生させる。
ECU10における各種演算処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
[ECUの構成]
(一実施形態)
まず、図2~図4を参照し、一実施形態のECU10におけるアシスト制御部の概略構成を説明する。図2に示すように、アシスト制御部15は、エンド当て時衝撃軽減制御部200及びベースアシスト部40を含み、車両100に対しアシストトルクTaを出力する。なお、「エンド当て」とはハンドル91の回転限界位置での衝突を意味し、詳しくは後述する。
エンド当て時衝撃軽減制御部200は、エンド当て時のアシストトルクTa及び操舵角速度ωを低減し、インターミディエイトシャフト93にかかる衝撃負荷を軽減する。エンド当て時衝撃軽減制御部200には、操舵トルクTs、操舵角θ及び操舵角速度ωが入力される。エンド当て時衝撃軽減制御部200は、エンド当て時に、ベースアシスト部40が生成するアシストトルクTaの絶対値を減少させるように、操舵角θ及び操舵角速度ωに基づいて「所定の操作量」の補正を行う。
図3に示すように、エンド当て時衝撃軽減制御部200は、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30を含む。操舵トルク補正部20は、操舵トルクTs、操舵角θ及び操舵角速度ωに基づき、所定の操作量として操舵トルクTsの検出値を補正し、「エンド当て補正後操舵トルク」を演算する。詳しくは図5、図6を参照して後述する。エンドアシスト制限制御部30は、操舵角θ及び操舵角速度ωに基づき、所定の操作量としてアシストトルク制限値を補正し、「エンド当て補正後アシストトルク制限値」を演算する。詳しくは図7、図8を参照して後述する。
図2に戻り、ベースアシスト部40は、操舵角θ及び操舵角速度ωに加え、エンド当て時衝撃軽減制御部200から取得した「エンド当て補正後操舵トルク」及び「エンド当て補正後アシストトルク制限値」に基づいて、アシストトルクTaを生成する。なお、ベースアシスト部40の出力に対し更に補正トルクが加算された最終的なアシストトルクTaが電流フィードバック制御部70に出力されてもよい。その構成では、補正トルクが加算される前のベースアシスト部40の出力を「基本アシストトルクTb」と言い換えることができる。以下では補正トルクを考慮せず、基本アシストトルクTbが最終的なアシストトルクTaに等しいものとして扱う。
図4に、ベースアシスト部40の構成例を示す。ベースアシスト部40は、ドライバがハンドル91を操作した時に手に感じる、「ハンドルが重い/軽い」、「手応えがある/ない」、「粘性感がある/ない」等の操舵感覚が適正となるように目標操舵トルクTs*を定め、それを実現するアシストトルクTaを演算する。
ベースアシスト部40は、入力加算器41、フィルタ42、目標操舵トルク演算部44、トルク偏差算出器50、及びサーボ制御器55を有する。入力加算器41は、サーボ制御器55の出力であるアシストトルクTaと目標操舵トルクTs*とを加算する。なお、他の実施例では、サーボ制御器55の出力であるアシストトルクTaと操舵トルクTsとが加算されてもよい。また、サーボ制御器55の出力が基本アシストトルクTbである構成の場合、入力加算器41は、基本アシストトルクTbと目標操舵トルクTs*又は操舵トルクTsとを加算する。
フィルタ42は、加算されたトルクから、所定の周波数、例えば10Hz以下の帯域の成分を抽出し、推定負荷Txとして出力する。目標操舵トルク演算部44は、推定負荷Txに基づいて目標操舵トルクTs*を演算する。なお、目標操舵トルク演算部44は、更に車速に応じて目標操舵トルクTs*を演算してもよい。
トルク偏差算出器50は、目標操舵トルクTs*からエンド当て補正後操舵トルクを差し引いてトルク偏差ΔTsを算出する。サーボ制御器55は、目標操舵トルクTs*にエンド当て補正後操舵トルクを追従させるように、すなわち、トルク偏差ΔTsを0に近づけるようにアシストトルクTaを演算する。サーボ制御器55が演算するアシストトルクTaの絶対値は、エンド当て補正後アシストトルク制限値により制限される。
次に、エンド当て時衝撃軽減制御部200の操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30の詳細構成について、図5~図8を参照して説明する。
ここで、操舵角θ、操舵角速度ω及び操舵トルクTsの符号の定義について説明する。操舵角θの符号は、中立位置に対する現在のハンドル91の位置により定義される。例えば、中立位置に対し左側の操舵角θが正、中立位置に対し右側の操舵角θが負と定義される。操舵角速度ωの符号は、操舵角θの符号に応じた回転方向により定義される。すなわち、操舵角θの符号を上記のように定義したとき、左回転方向の操舵角速度ωが正、右回転方向の操舵角速度ωが負と定義される。
操舵トルクTsの符号は操舵角速度ωの符号と同様に定義される。ここで、操舵トルクTsの符号は、ハンドル91が実際にその方向に回転しているか否かに関係なく、あくまでトルクが加わっている方向を表す。例えば路面負荷や慣性トルク等により、操舵トルクTsが加わっていてもハンドル91が停止している場合や、操舵トルクTsとは逆方向にハンドル91が回転している場合があり得る。
なお、他の実施形態では、上記とは逆に、中立位置に対し右側の操舵角θ、右回転方向の操舵速度ω及び操舵トルクTsが正と定義され、中立位置に対し左側の操舵角θ、左回転方向の操舵速度ω及び操舵トルクTsが負と定義されてもよい。
以下、操舵角θの絶対値の上限値、すなわちハンドル91の回転限界位置を「エンド」という。エンドは、例えばラック962の端部が相手部品に機械的に衝突する位置に対応する。また、ハンドル91が中立位置からエンドに向かう回転方向の動作を「切り込み」といい。エンドから中立位置に向かう回転方向の動作を「切り戻し」という。切り込み又は切り戻しの状態は、操舵角θ、操舵角速度ω及び操舵トルクTsの符号によって判定可能である。
例えば、操舵角θと操舵角速度ωとが同符号のとき、切り込み状態であり、操舵角θと操舵角速度ωとが異符号のとき、切り戻し状態であると判定される。同様に、操舵角θと操舵トルクTs、操舵角速度ωと操舵トルクTs、操舵角θと操舵角速度ωと操舵トルクTsの組合せを用いても判定が可能である。
ところで、従来、エンド当て衝撃を軽減し、エンドを保護する技術として、エンド付近で、操舵角の絶対値と操舵速度の絶対値とから演算したゲインを操舵トルクに乗算することでアシストトルクを制限する技術が知られている。しかし、従来技術の制御では安定化処理を行っていないため、振動が生じやすく、適合自由度が小さいという問題がある。そこで、本実施形態は、エンド当て時の衝撃軽減制御を安定化して振動を抑制し、適合自由度を大きくすることを目的とする。
図5に、操舵トルク補正部20の構成例を示す。操舵トルク補正部20は、操舵トルクTsの検出値の補正に関し、操舵トルク補正操舵角速度ゲイン演算部23及び操舵トルク補正操舵角ゲイン演算部24を有する。操舵トルク補正操舵角速度ゲイン演算部23は、操舵角速度ωに応じて変化する操舵角速度ゲインgωsを演算する。操舵トルク補正操舵角ゲイン演算部24は、操舵角θに応じて変化する操舵角ゲインgθsを演算する。
操舵角速度ωは、符号取得部21で取得された操舵角θの符号が符号乗算器22で乗算される。そして、符号乗算後操舵角速度ωsgnが操舵トルク補正操舵角速度ゲイン演算部23に入力される。つまり、操舵角速度ゲインgωsは、符号乗算後操舵角速度ωsgnに応じて変化する。操舵角θと操舵角速度ωとが同符号で符号乗算後操舵角速度ωsgnが正のとき、エンド方向にハンドル91が回転している切り込み状態であることを意味する。一方、操舵角θと操舵角速度ωとが異符号で符号乗算後操舵角速度ωsgnが負のとき、中立位置方向にハンドル91が回転している切り戻し状態であることを意味する。
このように操舵トルク補正部20は、符号乗算後操舵角速度ωsgnを用いることで、切り込み状態であるか切り戻し状態であるか、すなわち、エンドに衝突する可能性があるか否かを判定する。そして、エンドに衝突する可能性が有る切り込み状態の場合、操舵トルク補正部20は、以下に説明する通り、操舵トルクTsの検出値の絶対値を減少補正したエンド当て補正後操舵トルクを出力し、エンド衝突時の衝撃を抑制する。一方、エンドに衝突する可能性が無い切り戻し状態の場合、操舵トルク補正部20は、減少補正を行わず、操舵トルクTsの検出値をそのまま出力する。したがって、切り戻し時に無用に操舵トルクTsを増加させることが回避される。
操舵角速度ゲインgωs及び操舵角ゲインgθsは、0から1までの範囲で設定され、操舵トルクTsを減少補正しないとき0、操舵トルクTsを減少補正するとき、減少量に応じて0より大きく1以下の値を取る。フィルタ25は、操舵角速度ゲインgωsの高周波成分をフィルタ処理により除去し、高周波変動を減衰させる。積ゲイン演算器26は、フィルタ後の操舵角速度ゲインgωsと操舵角ゲインgθsとを乗算し、積ゲインgmsを演算する。ここで、図中に(×)印で示すように、操舵角ゲインgθs及び積ゲインgmsはフィルタ処理されず、入力値がそのまま用いられる。その理由は後述する。
ゲイン減算器27は、1から積ゲインgmsを減じて操舵トルク補正ゲインを演算し、補正ゲイン乗算器29は、操舵トルクTsに操舵トルク補正ゲインを乗じて、エンド当て補正後操舵トルクを演算する。つまり、積ゲインgmsが増加すると操舵トルク補正ゲインが減少し、その結果、エンド当て補正後操舵トルクは減少する。
図6(a)、図6(b)にそれぞれ、操舵角ゲインgθs及び操舵角速度ゲインgωsのマップ例を示す。図6(a)の例で、操舵角θが±460[deg]の位置がエンドであり、±400[deg]が角度閾値である。操舵角ゲインgθsは、操舵角θの絶対値が400[deg]以下のとき0であり、エンドに接近する400[deg]から420[deg]までの区間で0から1まで増加し、420[deg]以上のとき1である。したがって、操舵トルク補正部20は、操舵角θの絶対値がエンドに近づき角度閾値を超えたとき、エンド当て補正後操舵トルクの絶対値を減少させる。
図6(b)の例で操舵角速度ゲインgωsは、符号乗算後操舵角速度ωsgnが300[deg/s]以下のとき0であり、300[deg/s]から400[deg/s]までの区間で0から1まで増加し、400[deg/s]以上のとき1である。
このようなマップにより、操舵トルク補正部20は、操舵角θの絶対値がエンドに近いほど、且つ、エンドに向かう操舵角速度ωの絶対値が大きいほど、エンド当て補正後操舵トルクの絶対値を減少させる。すなわち、エンド当て補正後操舵トルクは、絶対値が操舵トルクTsの検出値の絶対値より小さくなるように減少補正された値となる。
図6(c)に、フィルタ25の一次遅れ型の周波数特性図を示す。ゲインが-3dBとなるカットオフ周波数fCOは約5Hzであり、操舵系メカ100の共振周波数に相当する「10Hz~数十Hz」以下に設定されている。これにより、操舵系メカ100の共振周波数に対し適切に遅れ補償が行われ、安定化が実現される。
図7に、エンドアシスト制限制御部30の構成例を示す。エンドアシスト制限制御部30は、アシストトルク制限値の補正に関し、基本アシスト制限補正トルク演算部33及びアシスト制限補正操舵角ゲイン演算部34を有する。基本アシスト制限補正トルク演算部33は、操舵角速度ωに応じて変化する基本アシスト制限補正トルクを演算する。
操舵トルク補正部20と同様に、操舵角速度ωは、符号取得部31で取得された操舵角θの符号が符号乗算器32で乗算され、符号乗算後操舵角速度ωsgnが基本アシスト制限補正トルク演算部33に入力される。つまり、基本アシスト制限補正トルクは、符号乗算後操舵角速度ωsgnに応じて変化する。これにより、操舵トルク補正部20と同様に、切り込み状態であるか切り戻し状態であるかが判定され、切り込み状態でのみ、エンド当て時衝撃軽減制御が実行される。
アシスト制限補正操舵角ゲイン演算部34は、操舵角θに応じて変化するアシスト制限補正操舵角ゲインgθlimを演算する。ゲインgθlimは、0から1までの範囲で設定され、操舵トルクTsを減少補正しないとき0、操舵トルクTsを減少補正するとき、減少量に応じて0より大きく1以下の値を取る。
フィルタ35は、基本アシスト制限補正トルクの高周波成分をフィルタ処理により除去し、高周波変動を減衰させる。乗算器36は、フィルタ後の基本アシスト制限補正トルクにアシスト制限補正操舵角ゲインgθlimを乗じ、アシスト制限補正トルクを演算する。操舵トルク補正部20と同様、図中に(×)印で示すように、操舵角ゲインgθlim及びアシスト制限補正トルクはフィルタ処理されず、入力値がそのまま用いられる。その理由は後述する。
制限値算出器39は、乗算器38で算出されたモータ定格トルクとギヤ比との積からアシスト制限補正トルクを減算し、エンド当て補正後アシストトルク制限値を算出する。つまり、アシスト制限補正トルクの絶対値が増加すると、エンド当て補正後アシストトルク制限値の絶対値は減少する。
図8(a)には、操舵角ゲインgθlimのマップ例として、図6(a)に示す操舵トルク補正部20の操舵角ゲインgθsのマップと同じマップを示す。ただし、図6(a)とは異なる特性のマップを用いてもよい。エンドアシスト制限制御部30は、操舵角θの絶対値がエンドに近づき角度閾値を超えたとき、エンド当て補正後アシストトルク制限値の絶対値を減少させる。
図8(b)の例で基本アシスト制限補正トルクは、符号乗算後操舵角速度ωsgnが300[deg/s]以下のとき0[Nm]であり、300[deg/s]から400[deg/s]までの区間で0から50[Nm]まで増加し、400[deg/s]以上のとき50[Nm]である。
このような特性のマップにより、エンドアシスト制限制御部30は、操舵角θの絶対値がエンドに近いほど、且つ、エンドに向かう操舵角速度ωの絶対値が大きいほど、アシスト制限補正トルクの絶対値を増加させ、その結果、エンド当て補正後アシストトルク制限値の絶対値を減少させる。
図8(c)には、フィルタ35の一次遅れ型の周波数特性図の例として、図6(c)に示すフィルタ25の周波数特性図と同じ図を示す。ただし、図6(c)とは異なる周波数特性図を用いてもよい。カットオフ周波数fCOは約5Hzであり、操舵系メカ100の共振周波数に相当する「10Hz~数十Hz」以下に設定されている。これにより、操舵系メカ100の共振周波数に対し適切に遅れ補償が行われ、安定化が実現される。
次に、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30にフィルタ25、35を設ける意義について、図6(a)、図8(a)の操舵角ゲインマップ、及び、図9の実車データを参照して説明する。
図6(a)、図8(a)に示すように、操舵角ゲインは、操舵角の絶対値|θ|が角度閾値である400[deg]から420[deg]までの区間で0から1まで増加する。このように、制御非作動領域から制御作動領域までの遷移中の操舵角ゲインの勾配を急峻にすることで、ドライバは、エンド付近まで適切な操舵感で操舵可能となる。ドライバが大舵角を操舵するときの操舵角速度は最大600[deg/s]程度である。仮に600[deg/s]の操舵角速度で減速せずに20[deg]の区間を操舵する場合、制御が完全に動作している時間は0.07[s]程度である。0.07[s]という短時間で操舵角速度を減速させるには、エンド付近でアシスト特性を急激に変化させる必要があり、振動を引き起こす要因となる。
図9に、エンド当て時衝撃軽減制御による実車での振動発生事例を示す。この例では、操舵角θは負の値であり、操舵角速度ω及び操舵トルクTsも負の値である。時刻teにエンド当て制御により、アシストトルクTaの絶対値が減少し、操舵角速度ωが減速に移行する。その後、アシストトルクTaに、操舵系メカ100の共振周波数である10~数10Hzの振動が発生する。
そこで本実施形態のエンド当て時衝撃軽減制御部200では、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30は、操舵角速度ωに応じて変化する量である操舵角速度ゲインgωs及び基本アシスト制限補正トルクをフィルタ処理する。こうして、高周波成分を除去し、変動を減衰させて安定化することで、振動の発生を抑制する。よって、適合自由度を大きくすることができる。一方、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30は、操舵角θに応じて変化する操舵角ゲインgθs、gθlimについてはフィルタ処理せず、入力値をそのまま用いる。
続いて図10を参照し、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30の操舵角ゲインをLPF(ローパスフィルタ)でフィルタ処理しない理由について説明する。実線はLPFなしの場合、破線はカットオフ周波数5HzのLPFを用いた場合のゲイン応答のシミュレーション結果を示す。約0.75秒の位置がエンド衝突時刻に相当する。
LPFなしの場合、操舵角ゲインはエンド衝突時刻前に1に到達しており、エンド衝突前にアシストトルクが十分に抑制される。一方、LPFを用いた場合、操舵角ゲインの立ち上がりが遅れ、1に到達する前にエンド衝突時刻となるため、エンド衝突時に十分な保護効果が得られない。
そこで、操舵角速度ωに応じて変化する量として、操舵トルク補正部20では操舵角速度ゲインgωsのみ、エンドアシスト制限制御部30では基本アシスト制限補正トルクのみをフィルタ処理し、操舵角ゲインgθs、gθlimをフィルタ処理しない。これにより本実施形態では、操舵角ゲインgθs、gθlimの立ち上がり時に、1に到達する前のエンド衝突を回避し、安定化とエンド保護との両立を実現することができる。
(その他の実施形態)
(a)エンド当て時衝撃軽減制御部200は、操舵トルク補正部20及びエンドアシスト制限制御部30の両方を備える構成に限らず、いずれか一方のみを備えてもよい。また、エンドアシスト制限制御部30においてアシストトルクを制限する手法は、制限値により絶対値の上限をガードするものに限らない。例えば、アシストトルクや操舵トルクにゲインを乗じる構成や、アシストトルクに加算することにより制限する構成としてもよい。
(b)ベースアシスト部40は、目標操舵トルクTs*にエンド当て補正後操舵トルクを追従させるようにアシストトルクTaを演算するサーボ制御器55を備えなくてもよく、「操舵トルクTsに応じて操舵アシストモータ80が出力するアシストトルクTaを生成する」ものであればよい。その具体的な構成は、上記実施形態のものに限らない。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・ECU(ステアリング制御装置)、
200・・・エンド当て時衝撃軽減制御部、
20・・・操舵トルク補正部、
30・・・エンドアシスト制限制御部、
40・・・ベースアシスト部、
80・・・操舵アシストモータ。

Claims (6)

  1. ドライバの操舵トルク(Ts)に応じて操舵アシストモータ(80)が出力するアシストトルク(Ta)を生成するベースアシスト部(40)と、
    操舵角の絶対値が上限値であるエンドに近づき角度閾値を超えたとき、前記ベースアシスト部が生成するアシストトルクの絶対値を減少させるように、操舵角及び操舵角速度に基づいて所定の操作量の補正を行うエンド当て時衝撃軽減制御部(200)と、
    を備え、
    前記エンド当て時衝撃軽減制御部は、操舵角に応じて変化する量について、入力値をそのまま用い、操舵角速度に応じて変化する量について、高周波成分を除去するようにフィルタ処理した値を用いて前記所定の操作量の補正を行うステアリング制御装置。
  2. 前記エンド当て時衝撃軽減制御部は、操舵角の絶対値が前記エンドに近いほど、且つ、前記エンドに向かう操舵角速度の絶対値が大きいほどアシストトルクの絶対値の減少補正量を大きくするように、前記所定の操作量の補正を行う請求項1に記載のステアリング制御装置。
  3. 前記エンド当て時衝撃軽減制御部は、操舵角の符号が乗算された符号乗算後操舵角速度に応じて変化する量についてフィルタ処理する請求項1または2に記載のステアリング制御装置。
  4. 前記エンド当て時衝撃軽減制御部は、前記所定の操作量として、操舵トルクの検出値を補正する操舵トルク補正部(20)を含み、
    前記操舵トルク検出値の絶対値の減少補正により、前記ベースアシスト部が生成するアシストトルクの絶対値が減少補正される請求項1~3のいずれか一項に記載のステアリング制御装置。
  5. 前記エンド当て時衝撃軽減制御部は、前記所定の操作量として、前記ベースアシスト部が生成するアシストトルクの制限値であるアシストトルク制限値を補正するエンドアシスト制限制御部(30)を含み、
    前記アシストトルク制限値の絶対値の減少補正により、前記ベースアシスト部が生成するアシストトルクの絶対値が減少補正される請求項1~4のいずれか一項に記載のステアリング制御装置。
  6. 前記エンド当て時衝撃軽減制御部において操舵角速度に応じて変化する量の高周波成分を除去するフィルタのカットオフ周波数は、当該ステアリング制御装置が搭載される操舵系メカの共振周波数以下に設定される請求項1~5のいずれか一項に記載のステアリング制御装置。
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