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JP7008190B2 - 粘着又は接着用シート及び積層体 - Google Patents

粘着又は接着用シート及び積層体 Download PDF

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Description

本開示は、粘着又は接着用シート、積層体、及び粘着又は接着用シートの使用方法に関する。
従来、半導体装置、電子機器、及び電気器具等の製品において部品を固定する粘着又は接着用のフィルム又はテープが知られている。
例えば、特許文献1には、半導体装置において、配線テープと半導体素子とを絶縁的に接着する接着用フィルム材料が記載されている。この接着用フィルム材料の実装リフロー条件の温度領域(200~250℃)での弾性率は1MPa以上である。この接着用フィルム材料は、応力緩衝層として機能しうる。この接着用フィルム材料によれば、150μm程度の厚さに対して高低差を5μm以内に調整できることが示唆されている。
特許文献2には、携帯用電子機器の筐体や部品の接合部に用いられる、薄型の両面粘着テープが記載されている。この両面粘着テープは、樹脂フィルムからなる支持体の両面に粘着剤層を有する。両面粘着テープの総厚みは、2~10μmである。支持体は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである。
特開平9-321084号公報 特開2013-14723号公報
特許文献1及び2に記載の技術によれば、粘着又は接着用のフィルム又はテープの厚みを低減する余地がある。そこで、本開示は、より薄い粘着又は接着用シートを提供する。
本開示は、
粘着又は接着用の成分を保持可能な、セルロースを含む構造を有し、かつ、100nm~2μmの厚みを有する、
粘着又は接着用シートを提供する。
開示された実施形態の追加的な効果および利点は、明細書及び図面から明らかになる。効果及び/又は利点は、明細書及び図面に開示された様々な実施形態又は特徴によって個々に提供され、これらの1つ以上を得るために全てを必要とはしない。
上記の粘着又は接着用シートは、より薄い。
図1は、本開示の粘着又は接着用シートの一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本開示の積層体の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、本開示の粘着又は接着用シートの使用方法の一例を示す図である。 図4は、本開示の粘着又は接着用シートの使用方法の別の一例を示す図である。 図5は、実施例に係るサンプル及び比較例に係るサンプルにおける積層体の厚みを示すグラフである。
(本開示の基礎となった知見)
粘着又は接着用シートの厚みを低減することは、粘着又は接着用シートを用いて得られる部品又は製品を低背化するうえで有利である。特許文献1に記載の技術によれば、接着用フィルム材料の厚みが50~200μmであるので、物品間のギャップを50μm以下に低減することは難しく、部品又は製品の低背化の観点から有利とは言い難い。加えて、接着用フィルム材料によれば、5μm程度の高低差が生じる可能性があり、特許文献1に記載の技術は、物品間の傾きを抑制する観点から改良の余地を有する。
特許文献2に記載の両面粘着テープは2~10μmの総厚みを有しており、特許文献2に記載の技術によれば、両面粘着テープの総厚みを2μmより薄くすることは難しい。なお、特許文献2の実施例において、両面粘着テープの総厚みの最小値は3μmである。特許文献2に記載の両面粘着テープにおいて、支持体は、例えばPETフィルムである。粘着剤層は両面粘着テープの厚み方向において支持体に入り込むことなく、支持体の表面上に存在していると考えられる。このため、特許文献2に記載の両面粘着テープによれば、支持体と粘着剤層との界面における剥離などが生じる可能性があり、両面粘着テープの粘着性が長期間保たれにくいと考えられる。
物品間のギャップを低減するために、液状の粘着剤又は接着剤を被着体に塗布することが考えられる。しかし、液状の粘着剤又は接着剤を被着体に均一に薄く塗ることは難しい。このため、液状の粘着剤又は接着剤によって形成された粘着剤層又は接着剤層の空間的なばらつきが生じ、物品間の傾きを招く可能性がある。加えて、液状の粘着剤又は接着剤が被着体から食み出しやすく、粘着剤又は接着剤の食み出しにより絶縁不良等の問題が生じる可能性も考えられる。
そこで、本発明者らは、2μm以下の厚みを有しつつ、粘着剤又は接着剤を適切に保持できる粘着又は接着用シートについて日夜検討を重ねた。その結果、セルロースを含む所定の構造が、粘着又は接着用シートの厚みの低減及び粘着剤又は接着剤の適切な保持の観点から有利であることを新たに見出した。本発明者らは、この新たな知見に基づいて本開示の粘着又は接着用シートを案出した。
本開示に係る態様の概要は、以下の通りである。
(項目1)
粘着又は接着用の成分を保持可能な、セルロースを含む構造を有し、かつ、100nm~2μmの厚みを有する、粘着又は接着用シート。
(項目2)
前記セルロースは、100,000以上の重量平均分子量を有する再生セルロースである、項目1に記載の粘着又は接着用シート。
(項目3)
前記成分は、当該粘着又は接着用シートの厚み方向において、当該粘着又は接着用シートの表面から前記セルロースの間に連続的に存在している、項目1又は2に記載の粘着又は接着用シート。
(項目4)
当該粘着又は接着用シートにおける前記成分の含有量が2重量%以上である、項目3に記載の粘着又は接着用シート。
(項目5)
前記構造は、多孔構造である、項目1~4のいずれか1つに記載の粘着又は接着用シート。
(項目6)
0.1N/cm以上の粘着力を有する、項目1~5のいずれか1つに記載の粘着又は接着用シート。
(項目7)
前記成分として、熱可塑性接着剤又は熱硬化型接着剤を保持している、項目1~6のいずれ1つに記載の粘着又は接着用シート。
(項目8)
前記成分として、接着用主剤又は前記接着用主剤を硬化させる硬化剤を保持している、項目1~5のいずれか1つに記載の粘着又は接着用シート。
(項目9)
項目1~8のいずれか1つに記載の粘着又は接着用シートと、
前記粘着又は接着用シートの第一主面の上に配置され、前記第一主面から取り外し可能であるとともに前記成分を溶解又は膨潤させる液体を透過可能な保護層と、を備えた、
積層体。
(項目10)
前記第一主面と反対側に位置する前記粘着又は接着用シートの第二主面を被着体に接触させて項目9に記載の積層体を前記被着体に貼り付け、
前記保護層に前記成分を溶解又は膨潤させる液体を供給して、前記保護層を前記第一主面から剥離させる、
粘着又は接着用シートの使用方法。
(項目11)
前記接着用主剤を保持している項目8に記載の粘着又は接着用シートと、前記硬化剤を保持している項目8に記載の粘着又は接着用シートとを貼り合わせる、粘着又は接着用シートの使用方法。
(項目12)
項目1~8のいずれか1つに記載の粘着又は接着用シートを被着体に接触させ、前記粘着又は接着用シートを加熱する、粘着又は接着用シートの使用方法。
(実施形態)
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は例示に過ぎず、本開示の粘着又は接着用シート、積層体、及び粘着又は接着用シートの使用方法は、以下の実施形態に限定されない。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置、及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序などの事項は、一例であり、本開示を限定する主旨で記載されたものではない。以下の種々の実施形態は、矛盾が生じない限り互いに組み合わせることが可能である。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、必須の構成要素と理解されるべきではない。以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略することがある。
図1に示す粘着又は接着用シート10aは、セルロースを含む構造を有する。その構造は、望ましくはセルロースを主成分として含む。本明細書において、「主成分」とは、質量基準で最も多く含まれる成分を意味する。この構造は、粘着又は接着用の成分を保持可能である。本明細書において、「粘着」とは、シート10aの破壊又は変形を伴わずに剥離できるようにシート10aが物体に貼り付いていることを意味し、「接着」とは「粘着」以外の状態でシート10aが物体に貼り付いていることを意味する。シート10aは、100nm~2μmの厚みを有する。なお、シート10aの厚みは、例えば、シート10aの厚みを複数個所測定し、平均することによって決定される。各箇所における厚みは、例えば、触針式プロファイリングシステム(ブルカー ナノ インコーポレイテッド社製、製品名:DEKTAK(登録商標))を用いて測定できる。
シート10aは、100nm~2μmという厚みを有するので、シート10aを用いて2つの物品を接合する場合に、物品間のギャップを小さくできるとともに、物品間の傾きを抑制できる。また、シート10aにおいて、セルロースを含む構造に粘着又は接着用の成分が保持可能であるので、粘着又は接着用の成分がこの構造に適切に保持され、シート10aにおける厚みの空間的なばらつきが少ない。加えて、粘着又は接着用の成分がシート10aの端から食み出しにくい。
セルロースは、例えば、実質的に以下の式(I)で表されるセルロースである。ここで、「実質的に式(I)で表されるセルロース」とは、式(I)で表されるセルロースにおけるグルコース残基のヒドロキシル基が90%以上残っているセルロースを意味する。式(I)で表されるセルロースにおけるグルコース残基のヒドロキシル基の数に対する、シート10aに含まれるセルロース中のグルコース残基のヒドロキシル基の数の割合は、例えばX線光電子分光(XPS)等の公知の方法で定量できる。なお、シート10aに含まれるセルロースは、場合によっては、分岐構造を含んでいてもよい。人工的に誘導体化されたセルロースは、典型的には、「実質的に式(I)で表されるセルロース」には該当しない。一方、「実質的に式(I)で表されるセルロース」からは、誘導体化を経て再生されたセルロースが排除されるわけではない。誘導体化を経て再生されたセルロースであっても、「実質的に式(I)で表されるセルロース」に該当することがある。
Figure 0007008190000001
セルロースは、例えば、100,000以上の重量平均分子量を有する再生セルロースである。セルロースは水酸基を多く含む分子構造を有する。セルロースで構成されたシートにおいて、分子内部又は分子間で多くの水素結合が生じやすい。このため、セルロースで構成されたシートは、他の有機ポリマーで構成されたシートと比較して高い強度を有しやすい。しかし、天然セルロースのファイバーを水等の分散媒に分散させた懸濁液から形成されたシートの強度は、セルロースのファイバーを構成するナノファイバー間の水素結合が担う。そのため、このようなシートは、強度をより高める余地を有する。一方、再生セルロースで構成されたシートにおいて、ナノファイバーが分子鎖の単位までほぐされた状態であるので、再生セルロースで構成されたシートの強度は、セルロース分子鎖間の水素結合が担う。再生セルロースで構成されたシートでは、ナノファイバーよりも小さい単位同士の水素結合が形成されやすい。そのため、再生セルロースで構成されたシートは、天然セルロースのファイバーを水等の分散媒に分散させた懸濁液から形成されたシートと比較して、高い強度を有し、かつ、適度な柔軟性を有する。このため、シート10aが再生セルロースを含む構造を有すると、シート10aは、100nm~2μmの厚みにも拘らず、破れにくく取り扱いやすい。なお、「ナノファイバー」は、「ナノフィブリル又はマイクロフィブリル」とも呼ばれ、セルロース分子が集合した最も基本的な単位であり、約4nm~約100nmの線径及び約1μm以上の長さを有する。
シート10aにおいて、再生セルロースが100,000以上の重量平均分子量を有することは、シート10aの強度を高める観点から有利である。なぜなら、分子鎖の延びる方向に沿った強度が高まるのに加えて、1分子鎖あたりにより多くの水酸基が含まれるので、分子間により多くの水素結合が形成されることにより膜の強度が高まると考えられるからである。再生セルロースの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定できる。GPC測定用のサンプルは、シート10aから粘着又は接着用の成分を抽出することによって作製できる。
本明細書において、「再生セルロース」は、天然セルロースに特有の結晶構造Iを持たないセルロースを意味する。セルロースの結晶構造は、XRDパターンによって確認することが可能である。天然セルロースはCuKα線を用いたXRDパターンにおいて、結晶構造Iに特有の、14-17°および23°付近のピークが現れるが、再生セルロースは、結晶構造IIであることが多く、12°、20°および22°付近にピークを有し、14-17°および23°付近のピークを有しない。
例えば、シート10aに含まれる再生セルロースの質量基準で90%以上が、化学修飾及び誘導体化がなされていない再生セルロースである。シート10aに含まれる再生セルロースの質量基準で98%以上が、化学修飾又は誘導体化がなされていない再生セルロースでありうる。この場合、シート10aには、化学修飾及び誘導体化がなされていない再生セルロースが多く含まれ、セルロースの1分子鎖あたりにより多くの水酸基が含まれると考えられる。このため、セルロースの分子間により多くの水素結合が形成され、シート10aが高い強度を有しやすいと考えられる。シート10aに含まれる再生セルロースは、未架橋であってもよい。
再生セルロースの耐熱温度は、例えば250℃以上でありうる。また、再生セルロースは、例えば、-120℃から250℃の温度範囲でガラス転移点を持たない。更に、例えば、再生セルロースの熱膨張係数が1ppm/K以下である。このことは、シート10aが高温にて高い接着安定性を保つうえで有利である。
例えば、粘着又は接着用の成分は、シート10aの厚み方向において、シート10aの表面からセルロースの間に連続的に存在している。これにより、シート10aを被着体に貼り付けたときに、粘着又は接着用の成分がなす層がシート10aから剥離しにくい。このため、シート10aを長期間にわたって被着体に貼り付けることができる。加えて、粘着又は接着用の成分がより確実にシート10aの端から食み出しにくい。
図1に示す通り、シート10aは、第一主面11と、第二主面12とを有する。第二主面12は、第一主面11の反対側に位置している。粘着又は接着用の成分は、例えば、シート10aの第一主面11及び第二主面12を形成している。この場合、粘着又は接着用の成分は、シート10aの厚み方向において、セルロースを含む構造を横切って、シート10aの第一主面11から第二主面12まで連続的に存在していてもよい。この場合、シート10aの両主面を被着体を貼り付けることができるとともに、シート10aが高い粘着強度又は接着強度を発揮しやすい。シート10aは、第一主面11をなす粘着又は接着用の成分の第一層と、第二主面12をなす粘着又は接着用の成分の第二層とを有し、第一層及び第二層がシート10aの厚み方向において互いに離れていてもよい。
シート10aにおける粘着又は接着用の成分の含有量は、例えば、2重量%以上である。この場合、シート10aが高い粘着強度又は接着強度を発揮しやすい。シート10aにおける粘着又は接着用の成分の含有量は、望ましくは、5重量%以上である。これにより、より高い接着強度が得られる。
シート10aにおける粘着又は接着用の成分の含有量は、例えば、90重量%以下であり、望ましくは50重量%以下である。これにより、粘着又は接着用の成分がより確実にシート10aの端から食み出しにくい。
シート10aにおいて、セルロースを含む構造は、望ましくは、多孔構造である。この場合、粘着又は接着用の成分が多孔構造の内部に入り込みやすく、シート10aを用いて2つの物品を接合するときに、粘着又は接着用の成分がシート10aの端から食み出しにくい。多孔構造は、例えば、シート10aの厚み方向において多孔構造を貫通する貫通孔を有することが望ましい。これにより、粘着剤又は接着剤がシート10aの厚み方向に連続的に存在しやすくなり、より粘着又は接着強度を上げることができる。
シート10aは、例えば、0.1N/cm以上の粘着力を有する。これにより、シート10aを用いてデバイス又はフィルム等の物品を安定的に固定できる。シート10aは、望ましくは0.5N/cm以上の粘着力を有し、より望ましくは1N/cm以上の粘着力を有する。シート10aが1N/cm以上の粘着力を有すると、シート10aを貼り付けた物品が振動しても、物品を安定的に固定できる。シート10aの粘着力は、日本工業規格(JIS) Z 0237:2009に規定された試験方法(方法1)に従って測定できる。
粘着又は接着用の成分は、例えば、粘着剤、接着剤、接着用主剤、又は接着用硬化剤である。粘着剤は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、又はウレタン系粘着剤でありうる。
シート10aは、例えば、粘着又は接着用の成分として、熱可塑性接着剤、熱硬化型接着剤、又は合成ゴム系接着剤を保持している。熱可塑性接着剤は、例えば、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、又はポリウレタンを主成分とする接着剤である。熱硬化型接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系接着剤又はフェノール樹脂系接着剤である。
シート10aは、例えば、粘着又は接着用の成分として、接着用主剤又は接着用主剤を硬化させる硬化剤を保持していてもよい。この場合、接着用主剤と硬化剤との反応により接着用主剤が硬化する。換言すると、接着用主剤と、硬化剤とによって反応型接着剤が提供される。反応型接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系接着剤又はシリコーン樹脂系接着剤でありうる。
シート10aが接着剤を保持している場合、シート10aは、接着剤に含まれる溶剤を揮発させることによって接着力を発揮してもよいし、ホットメルト又は熱硬化によって接着力を発揮してもよい。このため、シート10aの使用方法の一例において、シート10aを被着体に接触させ、シート10aを加熱する。
例えば、シート10aは、図2に示す積層体50aとして提供されてもよい。積層体50aは、シート10aと、保護層20とを備えている。保護層20は、シート10aの第一主面11の上に配置されている。保護層20は、第一主面11から取り外し可能であるとともに粘着又は接着用の成分を溶解又は膨潤させる液体を透過させることができる。保護層20によって、シート10aの第一主面11を保護できる。
積層体50aは、例えば以下のように使用される。図3に示す通り、シート10aの第二主面12を被着体60に接触させて積層体50aを被着体60に貼り付ける。保護層20に、粘着又は接着用の成分を溶解又は膨潤させる液体Lを供給する。例えば、保護層20の上から液体Lを滴下する。液体Lは、保護層20を透過してシート10aの第二主面12に達し、第二主面12近傍において粘着又は接着用の成分を溶解又は膨潤させる。これにより、その後、保護層20を第一主面11から簡単に剥離できる。
シート10aが接着用主剤を保持している場合、シート10aは、例えば、シート10bとともに使用される。シート10bは、接着用主剤の代わりに硬化剤を保持している以外、シート10aと同様に構成されている。シート10aとシート10bとを貼り合わせることによって、シート10a及びシート10bを使用できる。
例えば、図4に示す通り、第一被着体60aと第二被着体60bとの間でシート10aとシート10bとを貼り合わせた状態で、シート10a及びシート10bが第二被着体60bの自重又は外力によって第一被着体60aに押し付けられる。これにより、接着用主剤と硬化剤とが混じり合い、接着用主剤が硬化する。その結果、第一被着体60aと第二被着体60bとを接合できる。接着用主剤の硬化を促進するために、シート10a及びシート10bが加熱されてもよい。これにより、接着用主剤の硬化時間を大幅に短縮できる。第一被着体60aは、例えば基板であり、第二被着体60bは、例えばデバイス及びフィルム等の部品である。
このように、シート10a及びシート10bのそれぞれに接着用主剤及び硬化剤が保持されていると、接着用主剤及び硬化剤を長期間安定的に保存できるとともに、これらを容易に使用できる。しかも、シート10a及びシート10bのそれぞれは、100nm~2μmの薄いシートであるので、接着用主剤と硬化剤とが混じり合いやすく、接着用主剤の硬化の状態が空間的にばらつきにくい。
粘着又は接着用シート10aの製造方法の一例を説明する。まず、溶媒にセルロースを溶解させてセルロース溶液を調製する。100,000以上の重量平均分子量の再生セルロース膜を得るために、重量平均分子量が少なくとも100,000以上のセルロースを用いる。これにより、100nm~2000nm以下の厚み有するシート10aを作製できる。このように、セルロース溶液の調製において使用されるセルロースの重量平均分子量を大きくすることにより、1分子鎖において、より多くの水酸基が含まれる。これにより、多くの分子間水素結合を形成することが可能となり、より薄い粘着又は接着用シートを安定に作製することができる。セルロース溶液の調製に使用するセルロースは、所望の重量平均分子量を有する限り、特に制限されない。
溶液の調整に使用するセルロースとしては、天然セルロース及び再生セルロースのいずれをも用い得る。セルロース溶液の調製に使用するセルロースは、例えば、パルプ及び綿花等の植物由来のセルロース、又は、バクテリア等の生物が生成したセルロースでありうる。セルロースの原料における不純物濃度は、例えば10重量%以下である。再生セルロースの重量平均分子量は、2,000,000以下であると取り扱いが容易となるため有用である。更に望ましくは再生セルロースの重量平均分子量は1,000,000以下である。
溶媒は、例えば少なくともイオン液体を含有している溶媒(第1溶媒)である。第1溶媒を用いることにより、セルロースを比較的短時間で溶解させることができる。イオン液体は、アニオンとカチオンとから構成される塩であり、150℃以下の温度において液体状態を示しうる。第1溶媒に含まれるイオン液体は、例えば、アミノ酸又はアルキルリン酸エステルを含むイオン液体である。第1溶媒がこのようなイオン液体を含有していることにより、セルロースの分子量の低下を抑制しながらセルロースを溶解させることができる。
セルロースを析出させない溶媒によって予め希釈されたイオン液体を用いてセルロースを溶解してもよい。例えば、第1溶媒として、非プロトン性極性溶媒とイオン液体との混合物を用いてもよい。非プロトン性極性溶媒は、水素結合を形成しにくく、セルロースを析出させにくい。
第1溶媒に含まれるイオン液体は、例えば、下記の式(II)で表されるイオン液体である。式(II)で表されるイオン液体において、アニオンがアミノ酸である。式(II)に記載の通り、このイオン液体において、アニオンは、末端カルボキシル基及び末端アミノ基を含んでいる。式(II)で表されるイオン液体のカチオンは、第四級アンモニウムカチオンであってもよい。
Figure 0007008190000002
式(II)中、R1~R6は、独立して、水素原子又は置換基を表す。置換基は、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はフェニル基でありうる。置換基は、炭素鎖に分岐を含んでいてもよい。置換基は、アミノ基、ヒドロキシル基、又はカルボキシル基等の官能基を含んでいてもよい。nは、例えば、4又は5である。
第1溶媒に含まれるイオン液体は、下記の式(III)で表されるイオン液体であってもよい。式(III)中、R1、R2、R3、及びR4は、独立して、水素原子又は1~4個の炭素原子を有するアルキル基を表す。
Figure 0007008190000003
セルロース溶液を調製する工程において、第2溶媒をさらに加えてもよい。例えば、所定の重量平均分子量を有するセルロースと第1溶媒との混合物に第2溶媒をさらに加えてもよい。第2溶媒は、例えば、セルロースを析出させない溶媒である。第2溶媒は、非プロトン性極性溶媒でありうる。
セルロース溶液のセルロースの濃度は、典型的には、0.2~15重量%である。セルロース溶液のセルロースの濃度が0.2重量%以上であれば、粘着又は接着用シート10aの厚みを薄くしつつ、その形状を保つのに必要な強度を有する粘着又は接着用シート10aが得られる。また、セルロース溶液のセルロースの濃度が15重量%以下であれば、セルロース溶液におけるセルロースの析出を抑制できる。セルロース溶液のセルロースの濃度は、1~10重量%であってもよい。セルロース溶液のセルロースの濃度が1重量%以上であると、より高い強度を有する粘着又は接着用シート10aが得られる。セルロース溶液のセルロースの濃度が10重量%以下であると、セルロースの析出がより低減された安定したセルロース溶液を調製できる。
次に、基板の表面にセルロース溶液を塗布して、基板の表面上に液膜を形成する。基板の表面の水に対する接触角は、例えば90°以下である。この場合、セルロース溶液の基板に対する濡れ性が適切であり、基板の表面に沿って広がりのある液膜を安定的に形成できる。基板の材料は、特に限定されない。基板は、典型的には、平滑な表面を有する非多孔構造を有する。この場合、基板の内部にセルロース溶液が入り込むことを防止でき、後工程において粘着又は接着用シート10aを基板から分離しやすい。
基板は、化学的又は物理的な表面改質がなされていてもよい。基板として、例えば、紫外線(UV)照射又はコロナ処理等の表面改質処理がなされたポリマー材料の基板を用いてもよい。表面改質の方法は特に限定されない。例えば、表面改質剤の塗布、表面修飾、プラズマ処理、スパッタリング、エッチング、又はブラストが適用されうる。
基板にセルロース溶液の液膜を形成する方法は、例えば、アプリケータなどにより基板の表面との間に所定のギャップを形成するギャップコーティング、スロットダイコーティング、スピンコーティング、バーコーターを用いたコーティング(Metering rod coating)、及びグラビアコーティング等の方法である。ギャップの厚み又はスロットダイの開口の大きさと塗工スピード、スピンコートの回転数、又はバーコーターやグラビアコートの溝の深さや塗工スピードなどにより調整した液膜の厚みと、セルロース溶液の濃度を調整することによって、粘着又は接着用シートの厚みを調整可能である。なお、基板にセルロース溶液の液膜を形成する方法は、キャスティング法、スキージを用いたスクリーン印刷、吹付塗装、又は静電噴霧であってもよい。
基板にセルロース溶液の液膜を形成するときに、セルロース溶液及び基板の少なくとも一方を加熱してもよい。この加熱は、例えば、セルロース溶液を安定に保つことができる温度範囲(例えば、40~100℃)で実施されてもよい。基板に形成されたセルロース溶液の液膜は、加熱されてもよい。液膜の加熱は、例えば、第1溶媒に含まれるイオン液体の分解温度よりも低い温度(例えば、50~200℃)でなされてもよい。このような温度で液膜の加熱を実行することにより、イオン液体以外の溶媒(例えば、第2溶媒など)を適度に除去でき、粘着又は接着用シート10aの強度が高くなりやすい。液膜の加熱は、減圧環境下で実行されてもよい。この場合、溶媒の沸点よりも低い温度でイオン液体以外の溶媒をより短時間で適度に除去できる。
基板にセルロース溶液の液膜を形成した後に、液膜はゲル化されてもよい。例えば、イオン液体に溶解可能であり、かつ、セルロースを溶解させない液体の蒸気に液膜を曝すことにより、液膜をゲル化させ、高分子ゲルシートを得ることができる。例えば、30~100%RHの相対湿度の環境下に液膜を放置すると、液膜中のイオン液体が水と接触することにより、液膜におけるセルロースの溶解度が低下する。これにより、セルロース分子の一部が析出し、3次元構造が形成される。その結果、液膜がゲル化する。ゲル化点の有無は、ゲル化した膜を持ち上げることが可能か否かによって判断できる。
なお、液膜の加熱は、液膜のゲル化の前に行われてもよいし、液膜のゲル化の後に行われてもよいし、液膜のゲル化の前後で行われてもよい。
次に、セルロースを溶解させない液体であるリンス液に、基板及び高分子ゲルシートを浸漬させる。この工程において、高分子ゲルシートからイオン液体が除去される。この工程は、高分子ゲルシートの洗浄の工程と理解されうる。この工程において、イオン液体に加えて、セルロース溶液に含まれていた成分のうち、セルロース及びイオン液体以外の成分(例えば、第2溶媒)の一部が除去されてもよい。リンス液は、典型的には、イオン液体に溶解可能な液体である。このような液体の例は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、トルエン、キシレン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドである。
次に、高分子ゲルシートを粘着又は接着成分の溶液に浸漬させる。粘着又は接着成分の溶液における溶媒は、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、グリセリン、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ジメチコン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、酢酸メチル、酢酸エチル、テトラクロロエチレン、石油エーテル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、N.N-ジメチルホルムアミド、酢酸、ギ酸、ヘキサン、及びデカンからなる群から選択される少なくとも1つである。粘着又は接着成分の溶液への高分子ゲルシートの浸漬に代えて、噴霧法、蒸着、又は塗工によって高分子ゲルシートに粘着又は接着成分を付着させてもよい。高分子ゲルシートは、粘着又は接着成分の溶液への浸漬とは別に、上記の有効成分を含む溶液、分散液、又はエマルジョンに浸漬されてもよい。
次に、高分子ゲルシートから溶媒等の不要な成分を除去する。換言すると、高分子ゲルシートを乾燥させる。高分子ゲルシートの乾燥方法として、自然乾燥、真空乾燥、加熱乾燥、凍結乾燥、及び超臨界乾燥等の乾燥方法を適用できる。高分子ゲルシートの乾燥方法は真空加熱であってもよい。高分子ゲルシートの乾燥の条件は、特に限定されない。高分子ゲルシートの乾燥の条件として、第2溶媒及びリンス液の除去に十分な時間及び温度が選択される。高分子ゲルシートから溶媒が除去されることによって、粘着又は接着用シート10aが得られる。
高分子ゲルシートを乾燥させる工程において、凍結乾燥又は超臨界乾燥を適用すると、自然乾燥、真空乾燥、又は加熱乾燥を適用した場合と比較して、低いかさ密度を有する多孔構造の粘着又は接着用シートが得られやすい。多孔構造にすることによって、多くの粘着剤又は接着剤を保持可能である。更に、貼り付け時に溶媒を用いる場合は、粘着又は接着用シート内に溶媒を浸透させやすくなり、容易に貼り付けることができる。高分子ゲルシートを乾燥させる工程において、例えば、凍結乾燥を適用する場合、凍結可能であり、かつ、100~200℃付近の沸点を有する溶媒が用いられる。例えば、水、tert-ブチルアルコール、酢酸、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン、又はジメチルスルホキシド等の溶媒を利用して凍結乾燥を行うことができる。
上記の方法では、高分子ゲルシートの乾燥に先立って、接着又は粘着成分の溶液への高分子ゲルシートの浸漬が行われているが、高分子ゲルシートの乾燥の後に粘着又は接着成分を付着させる工程が行われてもよい。例えば、高分子ゲルシートの乾燥により得られた高分子シートを粘着又は接着成分の溶液に浸漬させてもよい。その後、浸漬後の高分子シートをさらに乾燥させる。なお、この場合も、噴霧法、蒸着、又は塗工によって高分子ゲルシートに粘着又は接着成分を付着させてもよい。
実施例により、本開示の粘着又は接着用シートをより詳細に説明する。なお、本開示の粘着又は接着用シートは、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
セルロースの純度が90%以上である、木材を原料とする漂白パルプを準備した。漂白パルプに含まれるセルロースの重量平均分子量をGel Permeation Chromatography(GPC)-Multi Angle Light Scattering(MALS)法によって測定したところ、約230,000であった。この測定には、島津製作所社製の送液ユニットLC-20ADを用い、検出器としてWyatt Technology Corporation製の示差屈折率計Optilab rEX及び多角度光散乱検出器DAWN HELEOSを用いた。カラムとしては東ソー株式会社製のTSKgel α-Mを用い、溶媒には塩化リチウムのジメチルアセトアミド溶液(塩化リチウムの濃度:0.1M)を用いた。カラム温度:23℃及び流速:0.8mL/minの条件で測定を行った。
漂白パルプをイオン液体に溶解させ、セルロース溶液を調製した。イオン液体としては、エチルメチルイミダゾリウムジエチルホスフェートを用いた。次に、ギャップコーティングを適用して、ガラス基板の表面にセルロース溶液を塗布し、ガラス基板上に塗膜を形成した。このとき、接着用シートの厚みが1μmになること狙って、ギャップコーティングにおけるギャップの大きさを調整した。その後、塗膜を洗浄することによって、塗膜からイオン液体を除去し、高分子ゲルシートを得た。
酢酸ビニル樹脂を主成分とする接着剤を純水に溶解させ、接着剤の水溶液(接着剤の濃度:10重量%)を調製した。接着剤の水溶液に高分子ゲルシートを浸漬させ、接着剤の水溶液を高分子ゲルシートに含浸させた。その後、高分子ゲルシートを、溶媒を透過可能な不織布に置いて乾燥させ、実施例1に係る接着用シートを得た。実施例1に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、接着用シートから接着剤を抽出した溶液を用いて、分光光度計UV-1600(島津製作所)で確認した。実施例1に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、9.2重量%であった。触針式プロファイリングシステム(ブルカー ナノ インコーポレイテッド社製、商品名:DEKTAK(登録商標))を用いて、実施例1に係る接着用シートの厚みを測定した。その結果、実施例1に係る接着用シートの厚みは約950nmであった。なお、実施例1に係る接着用シートの厚みは、接着用シートの厚みを複数箇所測定し、平均することによって決定した。
実施例1に係る不織布上に設置した接着用シートを接着シート面がスライドガラスに接するように貼り付け、少量の水(約10μL)を不織布上から滴下し、約10秒後に不織布を接着用シートから剥がした。100μmの厚みを有する市販のPETフィルムを1kg/cmの線荷重でローラを用いて接着用シートに押し付けてローラを10往復させることで、スライドガラスにPETフィルムを接着させ、実施例1に係るサンプルを得た。PETフィルムは、2cm四方の四角形状であった。実施例1に係るサンプルにおいて、接着用シートの端から接着剤が食み出ることなく、PETフィルムが接着用シートに貼り付いており、スライドガラスにPETフィルムを安定的に接着できた。
(実施例2)
接着剤の水溶液の代わりに、シリルウレタン樹脂接着剤のアセトン溶液(接着剤の濃度:10重量%)を高分子ゲルシートに含浸させたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2に係る接着用シートを得た。実施例2に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、10.1重量%であった。また、実施例2に係る接着用シートの厚みは約1030nmであった。実施例2に係る接着用シートの厚みは、実施例1と同様にして決定した。
少量の水の代わりに少量のアセトン(約10μL)を用いた以外は、実施例1に係る接着用シートと同様にして、実施例2に係る接着用シートを用いて、スライドガラスにPETフィルムを接着させ、実施例2に係るサンプルを得た。実施例2に係るサンプルにおいて、接着用シートの端から接着剤が食み出ることなく、PETフィルムが接着用シートに貼り付いており、スライドガラスにPETフィルムを安定的に接着できた。
(実施例3)
シリルウレタン樹脂接着剤のアセトン溶液の濃度を2.5重量%に調整した以外は、実施例2と同様にして、実施例3に係る接着用シートを得た。実施例3に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、1.7重量%であった。また、実施例3に係る接着用シートの厚みは約970nmであった。実施例3に係る接着用シートの厚みは、実施例1と同様にして決定した。
実施例2に係る接着用シートと同様にして、実施例3に係る接着用シートを用いて、スライドガラスにPETフィルムを接着させ、実施例3に係るサンプルを得た。実施例3に係るサンプルにおいて、接着用シートの端から接着剤が食み出ることなく、PETフィルムが接着用シートに貼り付いており、スライドガラスにPETフィルムを安定的に接着できた。
(実施例4)
シリルウレタン樹脂接着剤のアセトン溶液の濃度を5重量%に調整した以外は、実施例2と同様にして、実施例4に係る接着用シートを得た。実施例4に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、4.2重量%であった。また、実施例4に係る接着用シートの厚みは約1000nmであった。実施例4に係る接着用シートの厚みは、実施例1と同様にして決定した。
実施例2に係る接着用シートと同様にして、実施例4に係る接着用シートを用いて、スライドガラスにPETフィルムを接着させ、実施例4に係るサンプルを得た。実施例4に係るサンプルにおいて、接着用シートの端から接着剤が食み出ることなく、PETフィルムが接着用シートに貼り付いており、スライドガラスにPETフィルムを安定的に接着できた。
(実施例5)
接着用シートの厚みが2μmになること狙って、ギャップコーティングにおけるギャップの大きさを調整した以外は、実施例4と同様にして、実施例5に係る接着用シートを得た。実施例5に係る接着用シートにおける接着剤の含有量は、4.5重量%であった。また実施例5に係る接着用シートの厚みは約1950nmであった。実施例5に係る接着用シートの厚みは、実施例1と同様にして決定した。
実施例2に係る接着用シートと同様にして、実施例5に係る接着用シートを用いて、スライドガラスにPETフィルムを接着させ、実施例5に係るサンプルを得た。実施例5に係るサンプルにおいて、接着用シートの端から接着剤が食み出ることなく、PETフィルムが接着用シートに貼り付いており、スライドガラスにPETフィルムを安定的に接着できた。
(比較例1)
スライドガラス上に、酢酸ビニル樹脂を主成分とする接着剤を0.0075g/cm2の分量で塗布した。その後、100μmの厚みを有する市販のPETフィルムを1kg/cmの線荷重でローラを用いてスライドガラスに押し付けてローラを10往復させることで、PETフィルムをスライドガラスに接着させ、比較例1に係るサンプルを得た。PETフィルムは、2cm四方の四角形状であった。比較例1に係るサンプルにおいて、スライドガラスに接着されたPETフィルムの周りには、接着剤の食み出しが確認された。
(比較例2)
酢酸ビニル樹脂を主成分とする接着剤に代えて、シリルウレタン樹脂接着剤を用いた以外は、比較例1と同様にして、PETフィルムをスライドガラスに接着させ、比較例2に係るサンプルを得た。比較例2に係るサンプルにおいて、スライドガラスに接着されたPETフィルムの周りには、接着剤の食み出しが確認された。
(比較例3)
スライドガラス上に、アクリル系粘着剤を保持する再生紙両面テープ(ニチバン社製、製品名:ナイスタック(登録商標))を貼り付け、剥離ライナーを剥がした。その後、100μmの厚みを有する市販のPETフィルムを1kg/cmの線荷重でローラを用いてスライドガラスに押し付けてローラを10往復させることで、PETフィルムをスライドガラスに接着させ、比較例3に係るサンプルを得た。PETフィルムは、2cm四方の四角形状であった。比較例3に係るサンプルにおいて、スライドガラスに接着されたPETフィルムの周りには、接着剤の食み出しは確認されなかった。
実施例1~5に係るサンプル及び比較例1~3に係るサンプルにおいて、接着用シート、接着剤層、又は両面テープと、PETフィルムとの積層体の厚みを測定した。積層体の厚みの測定は、互いに1mm以上離れた10箇所で1回ずつ合計10回行った。積層体の厚みは、スライドガラスの被着面からのPETフィルムの高さに相当する。結果を図5に示す。図5に示す通り、実施例1~5に係るサンプルでは、スライドガラスの被着面からのPETフィルムの高さからPETフィルムの厚み(100μm)を差し引いた差は、2μm以下に収まっていた。加えて、その差の標準偏差は、2μm以内という非常に小さい値であった。一方、比較例1~3に係るサンプルでは、スライドガラスの被着面からのPETフィルムの高さからPETフィルムの厚み(100μm)を差し引いた差は、30μm以上にも及んだ。加えて、比較例1~3に係るサンプルでは、その差の標準偏差は4μm以上という大きな値であった。実施例1~5に係るサンプル及び比較例1~3に係るサンプルにおけるPETフィルムの接着状態についてについて以下の基準で評価した。その結果を、表1に示す。
<厚みの平均値>
A:スライドガラスの被着面からのPETフィルムの高さからPETフィルムの厚み(100μm)を差し引いた差Δtの平均値が2μm未満である。
B:差Δtの平均値が2μm以上かつ4μm未満である。
C:差Δtの平均値が4μm以上である。
<厚みのばらつき>
A:差Δtの標準偏差が2μm未満である。
B:差Δtの標準偏差が2μm以上かつ4μm未満である。
C:差Δtの標準偏差が4μm以上である。
<装着性>
実施例1~5に係るサンプル及び比較例1~3に係るサンプルにおいて、0.1N/cm、1.1N/cm、及び8N/cmの粘着力を有する粘着テープを1kg/cmの線荷重でPETフィルムの上に貼り付けた。この粘着力は、JIS Z 0237:2009に規定された試験方法(方法1)に従って決定されている。その粘着テープを剥がしたときに、PETフィルムがスライドガラスから剥離するか否か確認した。実施例3に係るサンプルに対し8N/cmの粘着力を有する粘着テープを用いた場合を除き、実施例1~5に係るサンプル及び比較例1~3に係るサンプルにおいて、PETフィルムのスライドガラスからの剥離は確認できなかった。この結果を表1の装着性のカラムに示す。このカラムにおいて「OK」は、PETフィルムのスライドガラスからの剥離が確認されなかったことを示し、「NG」はPETフィルムのスライドガラスからの剥離が確認されたことを示す。
<接着剤の食み出し>
実施例及び比較例に係るサンプルにおいて、接着剤がPETフィルムの端から1mm以上食み出している場合をNGと評価し、接着剤がPETフィルムの端から1mm以上食み出していない場合をOKと評価した。結果を表1に示す。
表1に示す通り、比較例1及び2に係るサンプルでは、接着剤の食み出しが見られ、比較例1~3に係るサンプルでは、上記の差Δtの平均値及び標準偏差が大きかった。これに対し、実施例1~5に係るサンプルでは、接着剤の食み出しは確認されず、差Δtの平均値及び標準偏差は小さかった。
Figure 0007008190000004
10a、10b 粘着又は接着用シート
11 第一主面
12 第二主面
20 保護層
60 被着体
L 液体

Claims (9)

  1. 粘着又は接着用の成分を保持しており、セルロースを含む構造を有し、かつ、100nm~2μmの厚みを有する、粘着又は接着用シート。
  2. 前記セルロースは、100,000以上の重量平均分子量を有する再生セルロースである、請求項1に記載の粘着又は接着用シート。
  3. 前記成分は、当該粘着又は接着用シートの厚み方向において、当該粘着又は接着用シートの表面から前記セルロースの間に連続的に存在している、請求項1又は2に記載の粘着又は接着用シート。
  4. 当該粘着又は接着用シートにおける前記成分の含有量が2重量%以上である、請求項3に記載の粘着又は接着用シート。
  5. 前記構造は、多孔構造である、請求項1~4のいずれか1項に記載の粘着又は接着用シート。
  6. 0.1N/cm以上の粘着力を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の粘着又は接着用シート。
  7. 前記成分として、熱可塑性接着剤又は熱硬化型接着剤を保持している、請求項1~6のいずれ1項に記載の粘着又は接着用シート。
  8. 前記成分として、接着用主剤又は前記接着用主剤を硬化させる硬化剤を保持している、請求項1~5のいずれか1項に記載の粘着又は接着用シート。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の粘着又は接着用シートと、
    前記粘着又は接着用シートの第一主面の上に配置され、前記第一主面から取り外し可能であるとともに前記成分を溶解又は膨潤させる液体を透過可能な保護層と、を備えた、
    積層体。
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