(1)実施形態
本実施形態に係る水洗便器1は、図1に示すように、トイレルーム7に設置される。トイレルーム7の後壁74には、給水源としての給水管71が設けられており、給水管71の端部には止水栓72が設けられている。また、トイレルーム7の床75には、排水管73が設けられている。本実施形態において、水洗便器1は、トイレルーム7に設置された状態では、止水栓72に配管61を介して接続部6が接続され、排水管73に排水トラップ76を介してボウル23の排水筒232が接続される。止水栓72と接続部6とが通じることで、水洗便器1の給水路3に対して、給水源からの水を供給し得る。
本実施形態に係る給水管71は、配水池につながる配水管から、各住宅に分岐された配管である。したがって、給水源である給水管71から供給される水は、一定の水圧を有している。ただし、実際は、住宅の密集具合又は使用する時間帯等によって、水圧にある程度の変動がある。なお、本実施形態において、給水源は、給水管71の下流側の端部の止水栓72を含む。
ここで、本開示において、給水源としては、給水管71に限らず、例えば、水を溜めたタンクであってもよい。この場合、トイレルーム7内にポンプを設置し、ポンプによってタンクから水を吸い上げてもよいし、タンクを建物の屋上に設置して、位置エネルギを利用してタンクから水を送ってもよい。要するに、本開示に言う「給水源」とは、水洗便器1へ供給される水の供給元を意味し、給水源として水の圧力の有無や、ポンプの有無は問わない。
本実施形態に係る水洗便器1は、便器本体2と、給水路3と、逆流抑制部4と、接続部6とを備えている。以下、図1において、水洗便器1からトイレルーム7の後壁74に向かう方向でかつ水平面に沿う方向を後方向とし、その反対方向を前方向として定義する。また、水洗便器1に対して前方から後方向に臨む使用者を基準にして左右方向を定義する(図1参照)。
便器本体2は、水洗便器1の主体を構成する。便器本体2は、複数の外側パーツ21と、内側パーツ22と、基台26と、便座(不図示)と、便蓋27とを備えている。
複数の外側パーツ21は、水洗便器1の外郭を構成する部品である。外側パーツ21は、フレーム(不図示)に取り付けられて、水洗便器1の外郭を構成する。本実施形態において、外側パーツ21は、内側パーツ22を支持するスカート211と、スカート211の後側に位置する後部下パーツ213と、後部下パーツ213の上側に位置する後部上パーツ212とを含む。便座及び弁蓋27は、後部上パーツ212に対して左右軸回りに回転可能に取り付けられている。ここで言う「左右軸」とは、左右方向に延びた回転軸を意味し、軸状の部材の有無は問わない。
内側パーツ22は、外側パーツ21及び弁蓋27で囲まれた部分の内部に配置される部品である。内側パーツ22は、スカート211の上端部に支持されている。内側パーツ22は、図2に示すように、ボウル23と、吐出部25と、支持部24とを備えている。
ボウル23は、使用者から排泄される汚物を受ける部分である。ボウル23は、椀状に形成されており、上端に開口面を有し、下端部に排水筒232を有している。ボウル23の内面(以下、ボウル面231という場合がある)は、排水筒232の前端部に向かって下り傾斜している。吐出部25から吐出された水は、ボウル面231に沿って鉛直軸回りに旋回する。排水筒232の後側の端部は、図1に示すように、排水トラップ76を介して、下水管につながる排水管73に接続される。
ここで、本開示において、ボウル面231で水が「旋回する」とは、ボウル23の内面に沿って水が鉛直軸回りに沿って移動することを意味し、水が鉛直軸回りに1回転以上移動することはもちろん、1回転に満たない場合も本開示にいう「旋回する」に含まれる。
排水トラップ76は、臭気や害虫等が排水管73からボウル23上に逆流するのを防止する。排水トラップ76は、いわゆるS字状の配管により形成されたS字トラップ、又は可動式のトラップ等で構成される。可動式のトラップは、例えば、ボウル23の排水筒232に接続された可とう管の先端を、モータ等により上方に向く状態と下方に向く状態とに切り替える。なお、排水トラップ76に代えて、ポンプを備えた汚物タンクを設けてもよい。汚物タンクは、排水筒232と接続され、ポンプにより汚物を下水管に排出する。
吐出部25は、ボウル23の内面に水を供給するための部分である。吐出部25は、ボウル23の開口面に隣接して配置されている。吐出部25は、吐出ノズル251と、一対の立上部252と、吐水口253とを備えている。
吐出ノズル251は、給水路3から供給された水を出すノズルである。吐出ノズル251は、一対の立上部252の間に配置されている。一対の立上部252は、吐出ノズル251から出された水を、ボウル面231に沿って旋回させるように案内する。吐水口253は、ボウル23に水を供給する口である。本実施形態では、吐水口253は、吐出ノズル251から吐出されて一対の立上部252により案内された水を、ボウル23に供給する、ボウル23へ臨む開口である。本実施形態において、吐水口253は、一対の立上部252のうちの、ボウル23の内側の立上部252の端部と、これに対向する(ボウル23の外側の)立上部252の一部とを含む開口面で構成される。
なお、本実施形態において、吐水口253は、立上部252の端部とこれに対向する立上部252の一部とで構成されたが、これに限らない。例えば、吐出ノズル251がボウル面231に臨む場合、吐出ノズル251の先端の開口が吐水口253であってもよい。また、吐水口253は1つに限らず、1つの吐出ノズル251に対して、複数の開口を有するよう構成したり、給水路3を途中で分岐し、それぞれの下流端に吐出ノズル251を設けたりしてもよい。開口は孔により構成されてもよい。すなわち、本開示において「吐水口253」とは、ボウル面231に直接的に水を供給する開口を意味し、本開示に係る水洗便器は、少なくとも1つの吐水口253を備えていればよい。
支持部24は、ボウル23の開口面の外縁から外側に延び、スカート211の上端部に支持される部分である。支持部24を介して、ボウル23及び吐出部25は、外側パーツ21に固定される。ここで、本開示において、「スカート211の上端部」とは、スカート211のうち最も高い位置から一定の寸法下の位置までの一定の範囲を有する部分を意味する。
基台26は、後述の逆流抑制部4を、後部上パーツ212の内部に取り付ける部品である。基台26は、後部上パーツ212の内部に配置されている。
給水路3は、給水源から供給された水を吐出部25に供給するための水の通る経路である。給水路3の上流側の端部は接続部6につながり、給水路3の下流側の端部は吐出ノズル251につながっている。給水路3には、給水弁(不図示)が設けられており、給水弁が開くと、給水路3の水が動き、給水弁が閉じると、給水路3を通る水が止まる。また、本実施形態では、給水路3に定流量弁(不図示)が設けられており、一定の流量の水が流れる。これによって、給水源から供給される水の水圧に、ある程度の変動があっても、吐水口253からボウル23に対して、一定の流量の水が供給される。
給水路3には、逆流抑制部4が設けられている。逆流抑制部4は、給水路3において水の逆流を抑制する。これにより、万が一、ボウル23内の溜め水等の液面が上昇して吐出部25が当該溜め水等に浸かったときに、給水路3の一部が破損しても、ボウル23内の溜め水等が給水路3を逆流するのを抑えることができる。
ここで、図3には、逆流抑制部4の周辺の鉛直面での断面を示す。図3に示すように、逆流抑制部4は、貯水槽41と、出水管46と、飛散防止カバー48と、受け槽49と、保持部51とを備えている。
貯水槽41は、大気に開放する開口(この開口を大気開口43という場合がある)を有する容器(funnel)であり、一定量の水を受けて貯めることができる。貯水槽41の少なくとも一部(ここでは、貯水槽41の全部)は、ボウル23の上端よりも上方に位置している。貯水槽41は、円筒状の周壁44と、周壁44の下端に形成された底壁45と、底壁45に設けられた入水管42と、入水管42の下端につながる接続管47とを有している。
周壁44は、貯水槽41の外側の壁である。周壁44は、円筒状に形成されている。周壁44の中心軸441は、水平面に対して傾いている。ここで、本開示にいう「水平面」とは、トイレルーム7の床75の上面(床面)に平行な面を意味する。言い換えると、「水平面」は、水洗便器1のスカート211の下端面を含む平面に平行な面のことである。
底壁45は、貯水槽41の下の壁であり、周壁44の下端につながっている。底壁45は、円錐台状でかつ筒状(つまりテーパ状)に形成されており、その中心軸452が周壁44の中心軸441の延長線上に位置している。つまり、底壁45の中心軸452は、水平面に対して傾いている。底壁45には入水管42が接続されている。入水管42の中心軸422は、周壁44及び底壁45の中心軸441、452(以下、貯水槽41の中心軸410という場合がある)の延長線上に位置する。底壁45の上面(底壁45の厚み方向のうちの貯水槽41の内側の面)は、入水管42に向かって下り傾斜する導水面451である。
入水管42は、底壁45に接続されている。入水管42は、入水口421を有しており、入水口421を介して貯水槽41に通じている。入水口421は、入水管42の長手方向の上側の端部の開口であり、貯水槽41の内部に臨んでいる。また、入水口421は、吐水口253に直接的に通じている。例えば、図2では、貯水槽41の接続管47は、両端部間に孔のない管(例えばフレキシブル管)のみを介して、吐出部25に接続されている。入水口421の開口面は、平面であり、鉛直線に対して傾いていて、貯水槽41の中心軸410に直交する。入水管42は、本実施形態では円筒管であり、入水管42の中心軸422は水平面に対して傾いている。入水管42の中心軸422は、貯水槽41の中心軸410の延長線上に位置している。ここで、本開示にいう「鉛直線」とは、水平面に対して直交する直線である。また、入水管42の中心軸422は、入水口421の中心を通る。なお、入水口421の開口面について、本実施形態では、中心軸422に直交していたが、本開示では、入水口421の開口面は中心軸422に対して傾いていてもよい。
本開示でいう「直接的に通じる」とは、大気に開放することなく通じていることを意味する。上記実施形態では、入水口421は、配管(又はチューブ)を介して、吐出口253に通じており、入水口421と吐出口253との間に、例えばタンク等が設けられていない。
接続管47は、吐出ノズル251と入水管42とを接続するチューブ等の配管を取り付ける部分である。接続管47は、入水管42に対して傾斜しており、水平方向に延びている。接続管47と入水管42とのなす角Rは鈍角である。
このような構成の貯水槽41の上方には、貯水槽41に向かって水を出すための出水管46が設けられている。出水管46には給水源から水が供給される。出水管46は、給水源から送られた水を貯水槽41に向かって出す出水口461を有する。出水管46は中心軸462を有しており、この中心軸462は、出水口461の中心を通る。
出水口461は、出水管46の下側の端部の開口である。出水口461から出た水は、大気に通じる逆流抑制部4内の空間を通る。出水口461の開口面は、平面であり、鉛直線に対して傾いている。また、出水口461の開口面は、本実施形態では、貯水槽41の中心軸410に直交する。出水口461の中心を通る中心軸462は、その延長線上に、入水口421の中心が位置している。また、中心軸462は、鉛直線に対して傾いている。さらに、出水口461の開口面は、本実施形態では、入水口421の開口面に平行である。なお、出水口461の開口面について、本実施形態では、中心軸462に直交していたが、本開示では、出水口461の開口面は中心軸462に対して傾いていてもよい。
このため、本実施形態では、入水口421は、出水口461から出た水の軌跡上に配置されている。したがって、出水口461から出た水は、直接、入水口421に入る。ここでいう「直接、入水口421に入る」とは、出水口461から出た水の少なくとも一部(好ましくは大部分)が、例えば、溝、パイプ又は樋等の他の部材に案内されることなく、入水口421に入ることを意味する。
このため、出水口461から出た水は、出水口461から出た初速をほぼ保ったまま、入水口421に入り込み、その勢いをある程度保って吐水口253から出る。このため、本実施形態に係る水洗便器1では、貯水槽41において大気に開放しながらも、給水源からの水圧をある程度維持して、吐水口253からボウル面231に水を供給することができる。この結果、ボウル面231に旋回流を形成することができる。
出水口461の径は、入水口421の径以下に形成されている。本実施形態では、出水口461の径は、入水口421の径に対して、30%以上100%以下が好ましく、より好ましくは、40%以上50%以下である。
これにより、出水口461から出た水を、より入水口421に入れやすくできる。本実施形態では、出水口461の開口面が鉛直線に対して傾いており、出水口461から出た水の軌跡は放物線の一部を描く。しかし、出水口461の径が入水口421の径以下に形成されているため、入水口421は出水口461から出た水を効果的に受けることができる。
保持部51は、出水管46を貯水槽41に対して保持する。保持部51は、入水口421の開口面に直交する方向に沿って、出水口461を移動可能に保持することができる。このため、出水口461から出る水が、より効果的に入水口421に入るように調整することができる。
逆流抑制部4は、飛散防止カバー48を備える。飛散防止カバー48は、貯水槽41の大気開口43に向かって飛散する水を受けることができるカバーである。飛散防止カバー48は、受けた水を貯水槽41に流すように構成されている。具体的に、本実施形態に係る飛散防止カバー48は、天板を有する円筒状に形成されており、飛散防止カバー48の下端部は、貯水槽41の周壁44の内側に配置される。逆流抑制部4は、飛散防止カバー48の下端部と、貯水槽41の周壁44との間に、一定の隙間を有し、大気に開放した状態を保っている。
飛散防止カバー48は、貯水槽41の大気開口43の大部分に被さっている。飛散防止カバー48は、出水管46に固定されており、貯水槽41の中心軸410に沿って移動可能に構成されている。このため、飛散防止カバー48と貯水槽41の周壁44との間の隙間の大きさを調整することができる。
本実施形態では、飛散防止カバー48の下端部は、貯水槽41の上端よりも、貯水槽41の中心軸410方向の下側に位置していたが、これに限らない。つまり、飛散防止カバー48の下端部は、貯水槽41の上端よりも、貯水槽41の中心軸410方向の上側に位置してもよい。すなわち、本開示に係る飛散防止カバー48は、貯水槽41の内面に当たって飛散した水や、出水管46から直接飛散した水を受けることができればよい。
受け槽49は、貯水槽41の外周を囲む。受け槽49は、有底円筒状に形成されており、図3に示すように、その中心軸491が貯水槽41の中心軸410と同じとなるように、貯水槽41に固定されている。受け槽49は、貯水槽41から溢れた水を受けるための槽であり、受け槽49の上端面は、貯水槽41の中心軸410方向において、貯水槽41の上端面よりも上方に位置している。
受け槽49には、オーバーフロー管50が接続される。オーバーフロー管50は、受け槽49の底に接続されており、受け槽49で受けた水をボウル23内に流すことができる。オーバーフロー管50は、受け槽49において、最も低い部分(鉛直方向の最も下方に位置する部分)に接続されている。これにより、万が一、ボウル23内の溜め水等の液面が上昇して吐出部25が当該溜め水等に浸かって入水管42に逆流しても、逆流した水は飛散防止カバー48の下端部と貯水槽41の周壁44との間の隙間を通って受け槽49に流れ込む。そして、受け槽49に流れ込んだ水は、オーバーフロー管50から排出される。このため、ボウル23内の溜め水等が出水管46に逆流するのを抑えることができる。
このような構成の水洗便器1は、図1に示すように、給水路3に給水源を接続するための接続部6を有している。接続部6は、水洗便器1の外側パーツ21から露出するように設けられている。本実施形態では、接続部6は、配管61を接続するための継手である。本実施形態において、接続部6は、止水栓72に対して、配管61としてのホースを介して接続される。接続部6を通った水は、タンク等を介すことなく、その水圧を保ったまま、直接的に出水管46に送られる。すなわち、本開示にいう「接続部6を通った水が給水路3を介して直接的に送られる」とは、接続部6を通った水の水圧を保ったまま出水管46に送られることを意味する。本実施形態では、給水源が水圧を有するため、給水源の水圧を保ったままの水が、給水路3を介して出水管46に送られる。ここでいう「水圧を保ったまま」とは、管壁抵抗等の要因で水圧が僅かに変動することも含まれる。したがって、数%程度の誤差が生じても、「水圧を保ったまま」の範疇である。
以上のように、本実施形態に係る水洗便器1は、逆流抑制部4が、大気に開放した部分を有する一方、可動弁体等の駆動機構を有していないため、動作不良を起こしにくい、という利点がある。
(2)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を説明する。
(2.1)逆流抑制部の変形例1
変形例1に係る逆流抑制部4aを図4〜6に示す。本変形例において、上記実施形態と同じ構成については、上記実施形態での符号と同じ符号を付して説明を省略する。なお、変形例1に係る水洗便器1では、以下で説明する構成以外の構成は、実施形態1に係る水洗便器1と同じ構成である。
変形例1に係る水洗便器1は、図4に示すように、給水路3に設けられた逆流抑制部4aと、水受け部8と、排水受け9とを備える。なお、排水受け9は、本変形例では、実施形態1における基台26(図1参照)に代えて設置される。
逆流抑制部4aは、給水路3において水の逆流を抑制する。逆流抑制部4aは、給水路3に設けられる。逆流抑制部4aにより、給水路3における水の逆流を抑制することで、上記実施形態と同様に、給水路3の一部が破損しても、ボウル23(図1参照)内の溜め水等が給水路3を逆流するのを抑えることができる。変形例1において、逆流抑制部4aは、図5に示すように、出水管46aと、入水管42aと、接続管47aと、飛散抑制部53と、管支持部56と、を備える。
出水管46aは、給水源から送られた水を入水管42aに向かって放出する管である。出水管46aは、下流側の端面に出水口461を有する。出水口461は、出水管46aを通る水が出る開口であり、出水口461から出た水は大気に通じる逆流抑制部4a内の空間を通る。要するに、出水口461は、給水源から送られた水を入水口421に向かって出す。出水管46aは、本変形例では、管支持部56に設けられている。出水管46aの中心軸462は、本変形例では、水平面に対して傾いている。
管支持部56は、出水管46aを支持する。管支持部56は、本変形例では、飛散抑制部53に設けられており、飛散抑制部53を介して、水受け部8に取り付けられる。したがって、管支持部56は、水受け部8に対して固定されている。管支持部56は、立上板57と、支持板58と、を備える。
立上板57は、出水管46aの中心軸462に沿った方向のうちの上流側に向かう方向に、飛散抑制部53から突出する。立上板57は、飛散抑制部53と出水口461との間に隙間をつくる。立上板57は、出水管46aの中心軸462に沿う方向に見て、U字状に形成されており、本変形例では、最も低い一面に開口571を有する。
支持板58は、出水管46aが設けられる板であり、立上板57の上端に設けられている。支持板58は、本変形例では、出水管46aの中心軸462に直交した平板である。支持板58には貫通孔が形成され、この貫通孔に合わせて出水管46aが接続される。これにより、本変形例では、支持板58の下面と、出水口461の開口面とが面一に形成される。
飛散抑制部53は、出水口461から出た水が入水口421に入る際に、入水口421から飛散した水が出水口461に付着することを抑制する。ところで、出水口461から出た水が入水口421に入る際、入水管42aの内部の水圧が高いと、入水口421から水が逆流したり、入水口421に溜まった水に跳ね返ったりして、水が飛散することがある。そこで、本変形例では、飛散した水が出水口461に付着するのを防ぐために、飛散抑制部53が設けられている。飛散抑制部53は、入水口421から飛散した水を遮ることができる。飛散抑制部53は、本変形例では、遮水板54と、垂下片55とを備える。
遮水板54は、入水口421から飛散した水を遮る。本変形例では、遮水板54は平板であるが、本開示では平板に限らない。遮水板54は、少なくとも、入水口421に対向する一面を有する。入水口421に対向する一面と、入水口421とは、一定以上の寸法離れている。変形例では、入水口421に対向する一面と、入水口421との間の寸法Lは、例えば、15〜30mmであり、より好ましくは、20〜25mmである。
遮水板54は、本変形例では、出水管46aの中心軸462に対して直交しており、すなわち、鉛直軸に対して傾いている。遮水板54は、出水口461と入水口421との間に配置されている。遮水板54には通水孔541が形成されており、通水孔541は、出水口461から出た水の軌跡上に配置される。これにより、出水口461から出た水は、通水孔541を通る。
通水孔541の径は、本変形例では、出水口461の径以上で、かつ入水口421の径以下に形成されている。具体的に、通水孔541の径は、出水口461の径よりも所定寸法(ここでは、約2mm)大きい。本変形例では、通水孔541の径が、出水口461の径以上に形成されていることで、出水口461から出た水が通りやすい。一方、通水孔541の径が入水口421の径以下に形成されていることで、入水口421から飛散する水が、通水孔541に入るのを抑えることができる。さらに、遮水板54は鉛直軸に対して傾いているため、遮水板54に付着した水が付着したままになりにくい。
垂下片55は、出水管46aの中心軸462に沿った方向(つまり、水の軌跡に沿う方向)のうち、下流側に向かう方向に、遮水板54の外周から突出している。すなわち、垂下片55は、本変形例では、遮水板54に直交する。
入水管42aは、出水口461から出た水を受け取り、その水をボウル23に向かって流す。入水管42aは、上流側の端面に入水口421を有する。入水口421は、ボウル23に水を供給する吐水口253(図2参照)に通じている。入水管42aの中心軸422は、本変形例では、出水管46aの中心軸462の延長線上に位置している。要するに、本変形例においても、上記実施形態と同様に、入水口421は、出水口461から出た水の軌跡上に配置されている。
入水管42aは、入水口421の周囲に開口端面を有する。この開口端面は、入水口421の開口面に平行であり、言い換えると、入水管42aの中心軸422に対して直交する。開口端面は、鉛直軸に対して傾いている。本実施形態では、この開口端面が傾斜面424である。傾斜面424に付着した水は、傾斜面424に沿って流れ得る。
傾斜面424は、本変形例では、入水管42aの端面であるが、本開示では、入水口421の周囲において、入水管42aの端面よりも広い面で構成されてもよい。また、本開示では、入水口421の開口面に対して傾斜していてもよい。
入水管42aは、上流側の端部に形成された縮径部423を有する。縮径部423は、入水口421から下流側に行くほど径が小さくなる部分である。縮径部423は、本変形例では、テーパ状に形成されている。縮径部423は、入水管42aの中心軸422に沿って、入水口421から下流側に向かう方向に所定の範囲で形成されている。縮径部423は、入水管42aの上流側の端部に形成されており、要するに、本変形例では、給水路3に形成されている。
上述の通り、入水管42aの内部の水圧が高くなっている場合に、出水口461から水が出ると、入水口421から出水口461に向かって水が飛散し得るが、本変形例では、縮径部423が形成されていることで、テーパ状に拡がって水が飛散しやすい。このため、飛散した水は、入水口421から離れるに従って径が拡がり、出水口461から外れた方向に飛びやすく、飛散水が、出水口461に付着するのを抑えることができる。更に本変形例では、出水口461と入水口421の間に遮水板54が設けられているため、飛散した水が通水孔541を通って出水口461に付着するのを抑えることができる。
接続管47aは、吐出部25(図4参照)と入水管42aとを接続するチューブ等の配管を取り付ける部分である。接続管47aは、上記実施形態と大部分で同じであるが、本変形例では、拡大部471を有する点で上記実施形態とは異なる。
拡大部471は、入水口421と吐水口253との間において、下流側ほど流路断面積が広がる部分である。言い換えると、拡大部471の流路断面積は、拡大部471の上流側の流路断面積よりも、所定の寸法、大きくなっている。拡大部471は、本変形例では、経路に沿った方向に直交する面に沿った段差472によって、経路断面積が拡大している。ただし、本開示では、拡大部471は、下流側に行くほど、連続的に流路断面積が広がるようにテーパ状に形成されてもよい。
本変形例では、給水路3に拡大部471が設けられていることで、流れが滞る等して入水管42a内の水圧が高まった場合に、拡大部471によって逆流を抑制し得る。特に、本変形例では、拡大部471が段差472で形成されているため、より効果的に、給水路3のうちの拡大部471よりも下流側の位置での逆流を抑制し得る。
このような構成の逆流抑制部4aは、水受け部8に対して固定されている。水受け部8は、図4に示すように、周壁81と、底壁82とを備える。逆流抑制部4aは、本変形例では、平面視で周壁81に囲まれており、飛散抑制部53を伝う水及び入水管42aの端面(傾斜面424)を伝う水を受けることができる。ただし、本開示では、逆流抑制部4aは、周壁81及び底壁82に囲まれていなくてもよく、少なくとも、飛散抑制部53を伝う水及び傾斜面424を伝う水を受けることができればよい。なお、本開示でいう「平面視」とは、上面から見ることを意味する。
周壁81は、オーバーフロー開口811を有する。オーバーフロー開口811は、水受け部8に溜まった水の液面を、一定以下の高さにし得る。本変形例では、オーバーフロー開口811は、長方形(正方形を含む)状の切欠きである。ただし、本開示では、周壁81の高さ方向の中間に形成された孔であってもよく、要するに、切欠きでなくてもよい。
オーバーフロー開口811は、図6に示すように、水平面に沿った直線状の下端811aを有する。オーバーフロー開口811の下端811aは、入水口421の下端よりも下方に位置している。したがって、本変形例では、水受け部8に溜まった水の液面は、入水口421よりも下方に位置するため、水受け部8から入水口421に水が流れ込むのを抑え得る。
オーバーフロー開口811の下端811aは、本変形例では、直線状に形成されているが、本開示では、V字状やU字状に形成されてもよい。
水受け部8には、少なくとも1つの排水路(不図示)が接続される。排水路を流れる水は、ボウル23に供給される。排水路は、図4に示すように、水受け部8に接続された排水継手83に対し、チューブ等の配管が接続されることで実現される。水受け部8には、入水管42aの傾斜面424を流れた水や入水口421から飛散した水等の入水口421から漏れた水が流れ込む。要するに、本変形例では、排水路は、傾斜面424を流れた水をボウル23に排水し得る。
排水受け9は、オーバーフロー開口811から流れる水を受け得る。排水受け9は、本変形例では、平面視において、水受け部8よりも大きく形成されている。排水受け9の外周縁は立ち上がっており、排水受け9で受けた水が外側に流れるのを防ぎ得る。本変形例では、排水受け9で受けた水は、排水路でボウル23に流される。ただし、本開示では、排水受け9で受けた水は、ボウル23に限らず、排水トラップ、排水管、又は床面等に流してもよい。
(2.2)逆流抑制部の変形例2
変形例2に係る逆流抑制部4bを図7,8に示す。本変形例において、上記実施形態と同じ構成については、上記実施形態での符号と同じ符号を付して説明を省略する。なお、変形例2に係る水洗便器1において、以下で説明する構成以外の構成は、実施形態1に係る水洗便器1と同じ構成である。
変形例2に係る水洗便器1は、図7に示すように、給水路3に設けられた逆流抑制部4bと、水受け部8と、を備える。
逆流抑制部4bは、給水路3において水の逆流を抑制する。逆流抑制部4bは、給水路3に設けられる。逆流抑制部4bにより、ボウル23内の溜め水等の液面が上昇して吐出部25が当該溜め水等に浸かったときに、給水路3の一部が破損しても、ボウル23(図1参照)内の溜め水等が給水路3を逆流するのを抑えることができる。変形例2において、逆流抑制部4bは、図7に示すように、出水管46bと、入水管42bと、飛散抑制部53(図8)と、管支持部56b(図8)と、を備える。
出水管46bは、図8に示すように、給水源から送られた水を入水管42b(水を逆流抑制部4bから出す管)に向かって出す管である。出水管46bは、水を逆流抑制部46bに入れる管である。出水管46bは、下流側の端面に出水口461を有する。出水口461は、出水管46bを通る水が出る開口であり、給水源から送られた水を入水口421に向かって出す。出水管46bは、本変形例では、水受け部8の底面に対し、管支持部56bを介して取り付けられている。出水管46bの中心軸462bは、本変形例では、水平面に沿っており、鉛直線(鉛直面)に対して直交している。出水管46bの出水口461側の端部における内周面463は、出水口461側に行くに従って流路断面積が小さくなるようにテーパ状に形成されている。これにより、出水口461から出る水の流速を比較的大きくすることができる。
入水管42bは、出水口461から出た水を受け取り、その水をボウル23に向かって流す。入水管42bは、上流側の端面に入水口421を有する。入水口421は、ボウル23に水を供給する吐水口253(図2参照)に通じている。入水管42bの中心軸422bは、水平面に沿っており、出水管46bの中心軸462bの延長線上に位置している。要するに、本変形例においても、上記実施形態と同様に、入水口421は、出水口461から出た水の軌跡上に配置されている。入水口421は、入水管42bの中心軸422bに対して傾斜している。入水口421の開口面の傾斜は、水の軌跡に沿う方向において、下方に行くに従って出水口461に近づくように、水平面に対して傾斜する。そのため、出水口461から出た水の軌跡が放物線を描いても、当該水を入水口421で効果的に受けることができる。
飛散抑制部53は、出水口461から出た水が入水口421に入る際に、飛散した水が出水口461に付着することを抑制する。飛散抑制部53は、本変形例では、出水口461と入水口421との間に配置されている。飛散抑制部53は、本変形例では、第一遮水板54aと、第二遮水板54bと、を備える。
第一遮水板54aは、入水口421に面する板であり、入水口421から飛散した水を受ける板である。第一遮水板54aは、鉛直面に沿っており、入水管42b及び出水管46bの中心軸に交差(ここでは、直交)している。本変形例では、入水口421の開口面は、第一遮水板54aに対して傾斜している。第一遮水板54aには、第一通水孔541a(通水孔541)が形成されている。第一通水孔541aは、第一遮水板54aを貫通している。第一通水孔541aの径は、本変形例では、出水口461の径以上で、かつ入水口421の径以下に形成されている。
第二遮水板54bは、出水口461及び第一遮水板54aに面する板であり、出水口461から出た水が第一遮水板54aに跳ね返って飛散した水や、入水口421で跳ね返って第一遮水板54aの第一通水孔541aを通過した水を受ける板である。第二遮水板54bは、鉛直面に沿っており、入水管42b及び出水管46bの中心軸462bに交差(ここでは、直交)している。つまり、本変形例では、第二遮水板54bは、第一遮水板54aに平行である。第二遮水板54bには、第二通水孔541b(通水孔541)が形成されている。第二通水孔541bは、第二遮水板54bを貫通している。第二通水孔541bの径は、本変形例では、出水口461の径以上で、かつ入水口421の径以下に形成されている。本変形例では、第二通水孔541bの径は、第一通水孔541aの径と同じであるが、第一通水孔541aの径に対して小さくてもよいし、大きくてもよい。
通水孔541(第一通水孔541a、第二通水孔541b)の周囲には、周壁部542が形成されている。周壁部542は、通水孔541の周囲のうちの少なくとも一部から、水の軌跡に沿う方向のうちの出水口461側及び入水口421側の少なくとも一方に突出する。本変形例では、第一通水孔541aに対応する周壁部542は、第一通水孔541aの周囲の全周から、水の軌跡に沿う方向のうちの出水口461側と入水口421の両方に向かって突出している。また、第二通水孔541bに対応する周壁部542は、第二通水孔541bの周囲の全周から、水の軌跡に沿う方向のうちの出水口461側に向かって突出している。
ただし、第一通水孔541aに対応する周壁部は、第一通水孔541aの周囲の全周から、水の軌跡に沿う方向のうちの入水口421側のみに向かって突出してもよいし、水の軌跡に沿う方向の出水口461側のみに突出してもよい。また、第二通水孔541bに対応する周壁部542は、第二通水孔541bの周囲の全周から、水の軌跡に沿う方向のうちの入水口421側に向かって突出してもよいし、水の軌跡に沿う方向の両側に突出してもよい。また、周壁部542は、通水孔541(第一通水孔541a、第二通水孔541b)の周囲の一部にのみ形成されてもよい。
周壁部542が第一通水孔541aの入水口421側の面の周囲に設けられていると、出水口461から出た水が入水口421に入る際に、入水口421の周辺に跳ね返って飛散した水が覆い壁59と第一遮水板54aに沿って拡散しても、周壁部542と衝突して下方に落下する。また、当該水が第一遮水板54aを伝って流れても、周壁部542によって第一通水孔541aに入らない。この結果、入水口421の周辺で跳ね返った水が、第一通水孔541aを通過して出水口461側に逆流することを、更に抑制することができる。
逆流抑制部4bは、覆い壁59を有する。覆い壁59は、出水口461から出た水が、入水口421及び飛散抑制部53に跳ね返って、外部に飛散するのを抑制する。ここでいう「外部」とは、逆流抑制部4bの外側を意味し、便器本体2の外側パーツ21の内部であっても構わない。覆い壁59は、第一覆い壁591と、第二覆い壁592と、第三覆い壁593と、を備える。
第一覆い壁591は、出水口461の先端と、第二遮水板54bと、をつなぐ。第二覆い壁592は、第二遮水板54bと、第一通水孔541aに対応する周壁部542の先端と、をつなぐ。第三覆い壁593は、第一遮水板54aと、入水管42bの端部とをつなぐ。
覆い壁59又は飛散抑制部53に跳ね返った水は、水受け部8で受けられる。水受け部8には、少なくとも一つの排水路が接続される。排水路は、例えば、水受け部8に接続された排水継手83に対し、チューブ等の配管が接続されることで実現される。排水路を流れる水は、変形例1と同様、ボウル23に流れる。ただし、排水路は、例えば、排水トラップ76、排水管73等に接続されてもよい。また、排水路を流れる水を、直接、床面に向かって排出してもよい。水受け部8は、周壁81aを有している。逆流抑制部4bは、図7に示すように、平面視において、周壁81aの内側に配置されている。
水洗便器1は、平面視において水受け部8の内部に設けられたオーバーフロー部91を有する。オーバーフロー部91は、オーバーフロー開口811を有する。オーバーフロー開口811は、水受け部8に設けられた排水路だけでは排水能力が足りない場合に、水受け部8に溜まった水を排出するよう、水受け部8の底面より少し高い位置に設けられている。本変形例では、オーバーフロー部91は円筒状に形成されており、オーバーフロー部91の上端の開口面がオーバーフロー開口811である。
オーバーフロー開口811に入った水は、床面に向かって流される。ただし、オーバーフロー開口811に入った水は、床面に流される例に限らず、例えば、ボウル23、排水トラップ76、排水管73等に向かって流してもよい。
(2.3)その他の変形例
以下、上記実施形態のその他の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態及び変形例に係る入水口421の開口面は、出水口461の開口面に対して、平行でかつ互いの中心が一直線上に位置したが、これに限らない。本開示では、例えば、出水口461から出る水が放物線を描く場合には、入水口421は、放物線上のいずれかの点に位置していればよい。
また、上記実施形態及び変形例に係る出水管46の中心軸462と入水管42の中心軸422は、鉛直線に対して直交又は傾いていたが、鉛直線に平行であってもよい。上記実施形態及び変形例では、入水口421及び出水口461の開口面は鉛直線に対して平行又は傾いていたが、本開示では、鉛直線に対して直交していてもよい。この場合、貯水槽41で飛散した水は入水口421に入り込みやすいものの、出水口461から出る水の勢いが減衰するのをできる限り抑えながら、入水口421に水を入れることができる。
上記実施形態に係る水洗便器1は、床75に設置される水洗便器1であったが、本開示では、床75と離れ、かつ後壁74に固定された、いわゆるフロート便器であってもよい。また、水洗便器1は、床置きの可搬型の便器であってもよい。床置きの可搬型の便器とは、床75に対して固定することなく、床75に置くだけの水洗便器1である。
水洗便器1としては、局部を洗浄する局部洗浄装置を有してもよいし、有さなくてもよい。また、上記実施形態に係る水洗便器1は、入水口421が貯水槽41の底壁45と連続するように設けられたが、入水口421(入水管42)が底壁45より貯水槽41側に突出するように設けられてもよい。この場合、底壁45に沿って入水管42に混入する空気の吸い込みを減らし、より安定した給水を行うことができる。
変形例では、オーバーフロー開口811から流れる水は、排水受け9で受けられたが、本開示では、排水受け9はなくてもよい。その場合、オーバーフロー開口811から流れる水は、例えば、排水路に沿って、排水トラップ、排水管、又は床面等に流してもよい。
変形例では、水受け部8に、1つの排水路が設けられたが、本開示では、複数の排水路が水受け部8に設けられてもよい。要するに、排水路は、少なくとも1つあればよい。
変形例では、飛散抑制部53は、板状の遮水板54で入水口421からの水の飛散を抑制したが、本開示では、遮水板54に限らず、例えば、布又は膜等であってもよい。また、飛散抑制部53は、変形例では、1つ又は2つの遮水板54を有したが、3つ以上の遮水板54を有していてもよい。複数の遮水板54が経路方向に重なると、入水口421から飛散する水がより一層、出水口461に届きにくくて好ましい。
変形例では、傾斜面424を流れた水は、水受け部8で受けられた後に、排水路に排水されたが、本開示では、傾斜面424を流れた水を、直接、排水路に流すように構成してもよい。
(3)態様
第1の態様に係る水洗便器(1)は、ボウル(23)と、ボウル(23)に水を供給する少なくとも1つの吐水口(253)と、給水源から供給された水を吐水口(253)に供給する給水路(3)と、給水路(3)に設けられた逆流抑制部(4,4a,4b)とを備える。逆流抑制部(4,4a,4b)は、給水路(3)において水の逆流を抑制する。逆流抑制部(4,4a,4b)は、大気に開放し、吐水口(253)に直接的に通じる入水口(421)と、給水源から送られた水を入水口(421)に向かって出す出水口(461)とを有する。入水口(421)は、出水口(461)から出た水の軌跡上に配置され、入水口(421)を通った水が吐水口(253)に直接的に送られる。
この態様によれば、入水口(421)が大気に開放しているため、給水路(3)における逆流を抑えることができる。また、出水口(461)から出た水を、直接、入水口(421)に入り込ませることができるため、吐水口(253)から供給する水に水圧を与えることができる。この結果、逆流抑制部(4,4a,4b)が、可動弁体等の駆動機構を有していないため、動作不良を起こしにくい。
第2の態様に係る水洗便器(1)では、第1の態様において、給水路(3)は、入水口(421)と吐水口(253)との間に拡大部(471)を有し、拡大部(471)の流路断面積は、拡大部(471)よりも上流側の流路断面積よりも(所定寸法)大きい。
この態様によれば、給水路(3)において、拡大部(471)よりも下流側で流れが滞って水圧が高くなった場合に逆流が生じても、拡大部(471)で逆流を抑制することができる。この結果、入水口(421)から水が飛散するのを抑制できる。
第3の態様に係る水洗便器(1)では、第1又は第2の態様において、逆流抑制部(4a,4b)は、出水口(461)と入水口(421)との間に、少なくとも1つの飛散抑制部(53)を有する。飛散抑制部(53)は、出水口(461)から出た水を通す通水孔(541,541a,541b)が形成される。
この態様によれば、仮に、入水口(421)から水が飛散しても、飛散抑制部(53)により、飛散した水が出水口(461)に付着するのを抑制できる。
第4の態様に係る水洗便器(1)では、第3の態様において、通水孔(541,541a,541b)の径は、出水口(461)の径以上で、かつ入水口(421)の径以下に形成されている。
この態様によれば、通水孔(541,541a,541b)の径が、出水口(461)の径以上に形成されていることで、出水口(461)から出た水を通水孔(541,541a,541b)に通しやすい。通水孔(541,541a,541b)の径が入水口(421)の径以下に形成されていることで、入水口(421)から飛散する水が、通水孔(541)に入るのを抑制できる。
第5の態様に係る水洗便器(1)では、第1〜4のいずれか1つの態様において、給水路(3)は、入水口(421)から下流側に向かって径を小さくする縮径部(423)を有する。
この態様によれば、入水口(421)から飛散する水を、テーパ状に飛散させやすく、飛散した水が出水口(461)に付着するのを抑制できる。
第6の態様に係る水洗便器(1)では、第1〜5のいずれか1つの態様において、入水口(421)の周囲に形成された傾斜面(424)を更に備える。傾斜面(424)は、水平面に対して傾斜する。
この態様によれば、出水口(461)から出た水の一部が、入水口(421)の周囲に付着しても、入水口(421)の周囲に付着したままになるのを抑制できる。この結果、入水口(421)の周囲に付着した水に対して、出水口(461)から出た水が当たった場合に、水が飛散するのを抑制できる。
第7の態様に係る水洗便器(1)では、第1〜6のいずれか1つの態様において、少なくとも一部が入水口(421)の下方に位置し、水を受ける水受け部(8)を更に備える。
この態様によれば、入水口(421)に入らなかった水が意図しない箇所に溢れるのを抑制できる。
第8の態様に係る水洗便器(1)では、第7の態様において、水受け部(8)はオーバーフロー開口(811)を有する。オーバーフロー開口(811)の下端は、入水口(421)の下端(811a)よりも下方に位置している。
この態様によれば、水受け部(8)に水が溜まっても、溜まった水が入水口(421)に入るのを抑制できる。
第9の態様に係る水洗便器(1)では、第8の態様において、オーバーフロー開口(811)から流れる水を受ける排水受け(9)を更に備える。
この態様によれば、オーバーフロー開口(811)から流れる水が意図しない箇所に溢れるのを抑制できる。
第10の態様に係る水洗便器(1)では、第7〜9のいずれか1つの態様において、受け部(8)に溜まった水をボウル(23)に排水する少なくとも1つの排水路を更に備える。
この態様によれば、入水口(421)に入らなかった水を、給水路(3)とは別の経路でボウル(23)に流すことができ、衛生上の利点がある。
第11の態様に係る水洗便器(1)では、第3又は第4の態様において、周壁部(542)を更に備える。周壁部(542)は、飛散抑制部(53)の通水孔(541,541a,541b)の周囲のうちの少なくとも一部から、水の軌跡に沿う方向のうちの出水口(461)側及び入水口(421)側の少なくとも一方に突出する。
この態様によれば、入水口421周辺で跳ね返った水が、第一通水孔541aを通過して出水口461側に逆流することを、特に抑制することができる。
第12の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜11のいずれか1つの態様において、出水口(461)を有する出水管(46,46a,46b)の中心軸(462,462b)が、鉛直線に対して傾いている。
この態様によれば、入水口(421)側から逆流等した水が飛んでも、飛んだ水が出水口(461)に入り込むのを抑えることができる。
第13の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜12のいずれか1つの態様において、出水口(461)の径が、入水口(421)の径以下である。
この態様によれば、出水口(461)から出た水を、効果的に入水口(421)に入れることができる。
第14の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜13のいずれか1つの態様において、入水口(421)を有する入水管(42,42a,42b)の中心軸(422)が、鉛直線に対して傾く、又は直交している。
この態様によれば、出水口(461)から出た水が、入水口(421)に入った後、入水口(421)につながる配管(上記実施形態では入水管(42)及び接続管(47))において、スムーズに流れる。このため、この態様によれば、吐水口(253)までに生じる圧力損失を抑えることができる。
第15の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜5、11〜14のいずれか1つの態様において、大気に開放する大気開口(43)を有する貯水槽(41)を備える。水洗便器(1)は、貯水槽(41)の内側から大気開口(43)側に向かって飛散する水を受け、かつ受けた水を貯水槽(41)に流すように構成された飛散防止カバー(48)を更に備える。
この態様によれば、出水口(461)から出た水が、貯水槽(41)の内面に跳ね返って、大気開口(43)に向かって飛散しても、飛散防止カバー(48)で受けることができ、水の漏れを抑えることができる。
第16の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜5、11〜15のいずれか1つの態様において、大気に開放する大気開口(43)を有する貯水槽(41)を備える。貯水槽(41)は、入水口(421)に向かって下り傾斜する導水面(451)を有する。
この態様によれば、出水口(461)から出た水のうち、入水口(421)に入らなかった水も、導水面(451)に沿って入水口(421)に流すことができ、水の滞留を抑えることができる。
第17の態様に係る水洗便器(1)は、第1〜5、11〜16のいずれか1つの態様において、給水路(3)につながり給水源に接続される接続部(6)を更に備える。出水口(461)から出る水は、接続部(6)を通った水が給水路(3)を介して直接的に送られるように構成される。
この態様によれば、給水源における水圧を活かしながら、吐水口(253)からボウル(23)に水を供給することができるため、ボウル(23)に勢いよく水を流すことができる。
第2〜第17の態様に係る構成については、水洗便器(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。