以下に、実施の形態にかかる資産保全評価装置、資産保全評価システム、資産保全評価方法、および資産保全評価プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる情報処理システムの一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる情報処理システム100は、資産保全評価装置1と、端末装置2とを備える。
資産保全評価装置1は、クラウド環境に構築される。クラウド環境は、クラウドサービスプラットフォームにおいて提供されるコンピュータ資源を含み、例えば、PaaS(Platform as a Service)などを提供する。資産保全評価装置1は、クラウドサービスプラットフォームにおいて提供される2つ以上の装置で構成される。なお、資産保全評価装置1は、1つの装置で構成されてもよい。
資産保全評価装置1と端末装置2とは、ネットワーク3を介して接続される。ネットワーク3は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。端末装置2は、パーソナルコンピュータまたはタブレット端末などであり、例えば、端末装置2のユーザによって操作される。端末装置2のユーザは、例えば、鉄道事業者の経理担当者や保全担当者である。
端末装置2のユーザは、端末装置2を操作することによって端末装置2に資産保全評価装置1へアクセスさせ、資産である鉄道車両に関する資産保全結果報告書を資産保全評価装置1に作成させることができる。資産保全結果報告書は、資産である鉄道車両の保全結果を示す報告書であり、例えば、鉄道車両の簿価、検査費用、および検査プロセスの情報が含まれる。検査プロセスは、実際に行われた検査の承認のプロセスであるが、承認のプロセスに加え、実際に行われた検査の結果を含んでいてもよい。かかる検査の結果には、修理、交換、または処分などの情報が含まれる。以下、検査プロセスには、承認のプロセスに加え、検査の結果が含まれるものとして説明する。
鉄道車両の構成要素は、鉄道車両を構成する車両本体または機器などである。鉄道車両を構成する機器は、車両本体に配置され、例えば、ブレーキ、車輪、VVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータ、空調機器、照明機器、表示機器、音声出力機器、または伝送機器などであるが、これらの例に限定されない。以下、VVVFインバータを単にVVVFと記載する。
図2は、実施の形態1にかかる資産保全評価装置の構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施の形態1にかかる資産保全評価装置1は、通信部10と、記憶部20と、処理部30とを備える。通信部10は、ネットワーク3に接続されており、端末装置2との間でネットワーク3を介して情報の送受信を行う。
記憶部20は、検査管理体系DB(Data Base)21と、資産管理体系DB22と、検査プロセスDB23とを有する。検査管理体系DB21は、鉄道車両の検査を管理するための情報を体系化した検査管理体系のデータベースである。図3は、実施の形態1にかかる検査管理体系の一例を示す図である。
図3に示す検査管理体系60は、「編成」、「車両」、「構成要素」、「簿価」、および「検査費用」によって構成される。「編成」は、1以上の鉄道車両によって構成される編成の情報である。「車両」は、鉄道車両の情報である。「構成要素」は、鉄道車両を構成する構成要素の情報である。「簿価」は、該当年度における鉄道車両の構成要素の簿価の情報であり、単位は百万円である。該当年度は、資産保全結果報告書において報告対象となる年度である。「検査費用」は、年度毎の鉄道車両の構成要素の検査費用の情報であり、単位は百万円である。鉄道車両の構成要素の検査費用には、検査に要する人件費の他、修理費用、交換費用、新設費用、または処分費用なども含まれる。
図3に示す検査管理体系60では、編成「H001」には、車両「S010」、「S011」が含まれ、車両「S010」には、構成要素「車両本体」、「ブレーキ」、および「VVVF」が含まれる。車両「S010」における構成要素「車両本体」の簿価は、200百万円であり、車両「S010」における構成要素「ブレーキ」の簿価は、10百万円であり、車両「S010」における構成要素「VVVF」の簿価は、15百万円である。
車両「S010」における構成要素「車両本体」の検査費用は、2017年度で3百万円であり、2018年度で6百万円であり、2019年度で8百万円である。車両「S010」における構成要素「ブレーキ」の検査費用は、2017年度で1百万円であり、2018年度で2百万円であり、2019年度で4百万円である。車両「S010」における構成要素「VVVF」の検査費用は、2017年度で0円であり、2018年度で2百万円であり、2019年度で2百万円である。
また、図3に示す検査管理体系60では、車両「S011」の鉄道車両が処分済であることが示される。なお、図3に示す例では、処分済の鉄道車両には、構成要素、簿価、および検査費用が含まれていないが、処分済の鉄道車両も、稼働中の鉄道車両と同様に、構成要素、簿価、および検査費用が含まれていてもよい。なお、ここでの処分は、例えば、廃棄処分または売却処分などである。
図2に示す検査管理体系DB21は、編成情報テーブルと、構成要素情報テーブルと、検査情報テーブルとを含む。構成要素情報テーブルおよび検査情報テーブルは、構成要素情報の一例である。図4は、実施の形態1にかかる検査管理体系DBに含まれる編成情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示す編成情報テーブル61は、「編成ID(IDentifier)」、「編成名」、および「車両ID」を編成毎に含む。「編成ID」は、編成の識別情報である。「編成名」は、編成の名称の情報である。「車両ID」は、編成を構成する鉄道車両の識別情報である。
図4に示す例では、編成ID「X0001」の編成は、名称が「H001」の編成であり、車両ID「Y0001」および「Y0002」の鉄道車両を含む。また、図4に示す例では、編成ID「X0002」の編成は、名称が「H002」の編成であり、車両ID「Y0101」および「Y0102」の鉄道車両を含む。
図5は、実施の形態1にかかる検査管理体系DBに含まれる構成要素情報テーブルの一例を示す図である。図5に示す構成要素情報テーブル62は、「車両ID」、「状態」、および「要素ID」を鉄道車両毎に含む。「車両ID」は、図4に示す車両IDと同じである。「状態」は、鉄道車両が処分済であるか否かを示す情報である。「要素ID」は、鉄道車両を構成する構成要素の識別情報である。
図5に示す例では、車両ID「Y0001」の鉄道車両は、稼働中であり、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」の構成要素を含む。また、図5に示す例では、車両ID「Y0002」の鉄道車両は、処分済であり、構成要素が含まれない。
図6は、実施の形態1にかかる検査管理体系DBに含まれる検査情報テーブルの一例を示す図である。図6に示す検査情報テーブル63には、「要素ID」、「構成要素名」、「簿価」、および「検査費用」が構成要素毎に含まれる。なお、図6では、2017年度を「‘17」と記載し、2018年度を「‘18」と記載し、2019年度を「‘19」と記載している。
図6に示す例では、要素ID「A0001」の構成要素は、名称が車両本体であり、簿価が200百万円であり、検査費用が2017年度で3百万円、2018年度で6百万円、2019年度で8百万円である。また、図6に示す例では、要素ID「A0002」の構成要素は、名称が車両本体であり、簿価が230百万円であり、検査費用が2017年度で5百万円、2018年度で7百万円、2019年度で8百万円である。
また、図6に示す例では、要素ID「B0001」の構成要素は、名称がブレーキであり、簿価が10百万円であり、検査費用が2017年度で百万円、2018年度で2百万円、2019年度で4百万円である。また、図6に示す例では、要素ID「B0002」の構成要素は、名称がブレーキであり、簿価が11百万円であり、検査費用が2017年度で0円、2018年度で2百万円、2019年度で百万円である。
また、図6に示す例では、要素ID「C0001」の構成要素は、名称がVVVFであり、簿価が15百万円であり、検査費用が2017年度で0円、2018年度で2百万円、2019年度で2百万円である。また、図6に示す例では、要素ID「C0002」の構成要素は、名称がVVVFであり、簿価が15百万円であり、検査費用が2017年度で3百万円、2018年度で2百万円、2019年度で3百万円である。
次に、図2に示す資産管理体系DB22について説明する。資産管理体系DB22は、鉄道車両を資産として管理するためのデータを体系化した資産管理体系のデータベースである。図7は、実施の形態1にかかる資産管理体系の一例を示す図である。図7に示す資産管理体系70は、「購入年度」、「車両名」、および「購入費」によって構成される。「購入年度」は、鉄道事業者によって鉄道車両が購入された年度の情報である。「車両名」は、鉄道車両の名称の情報である。「購入費」は、鉄道車両の購入額の情報である。
図2に示す資産管理体系DB22は、資産管理テーブルを含む。図8は、実施の形態1にかかる資産管理体系DBに含まれる資産管理テーブルの一例を示す図である。図8に示す資産管理テーブル71は、「車両ID」、「車両名」、「購入年度」、および「購入費」を鉄道車両毎に含む。「車両ID」は、図4に示す車両IDと同じである。「車両名」は、鉄道車両の名称の情報である。「購入年度」は、鉄道事業者によって鉄道車両が購入された年度の情報である。「購入費」は、鉄道車両の購入額の情報である。
図8に示す例では、車両IDが「Y0001」の鉄道車両は、名称が「S010」であり、2017年度に320百万円で購入され、車両IDが「Y0002」の鉄道車両は、名称が「S011」であり、1980年度に250百万円で購入されたことが示される。
次に、図2に示す検査プロセスDB23について説明する。検査プロセスDB23は、鉄道車両における構成要素の検査プロセスを示す検査プロセス情報の一例である検査プロセステーブルを含む。検査プロセステーブルは、検査プロセスの情報を含む。検査プロセスの情報は、例えば、実際に行われた検査の承認に関する情報と、実際に行われた検査の結果に関する情報とを含む。図9は、実施の形態1にかかる検査プロセステーブルの一例を示す図である。
図9に示す検査プロセステーブル81は、「要素ID」および「検査プロセス」を構成要素毎に含む。「要素ID」は、図5に示す要素IDと同じである。「検査プロセス」は、「承認結果」、および「検査結果」を含む。「承認結果」は、実際に行われた構成要素の検査の承認に関する情報である。「検査結果」は、実際に行われた構成要素の検査の結果に関する情報である。検査の結果には、検査後の対応として、修理、交換、または処分なども含まれる。なお、図9には図示されていないが、「承認結果」および「検査結果」の各々には、日付の情報なども含まれる。
図9に示す例では、要素IDが「A0001」の構成要素は、担当Aから検査の承認依頼が行われ、主任Bおよび課長Cの順に検査の承認手続きが実行され、検査結果で問題がないことが示されている。また、図9に示す例では、要素IDが「A0002」の構成要素は、担当Xから検査の承認依頼が行われ、主任Y、課長Z、および経理部門Wの順に検査の承認手続きが実行され、検査結果で処分済みであることが示されている。また、図9に示す例では、要素IDが「B0001」の構成要素は、担当Aから検査の承認依頼が行われ、主任B、および課長Cの順に承認手続きが実行され、修理がおこなわれたことが示されている。なお、検査プロセスの情報は、実際に行われた構成要素の検査の承認に関するエビデンスの情報および実際に行われた構成要素の検査の結果に関するエビデンスの情報を含んでいてもよい。検査の承認に関するエビデンスは、検査の承認が行われたことを示すエビデンスであり、検査の承認に関するエビデンスの情報は、例えば、承認者による承認印などを含む承認書類の情報、またはワークフローの画面の情報などを含む。検査の結果に関するエビデンスは、検査の結果を示すエビデンスであり、検査の結果に関するエビデンスの情報は、例えば、検査時における構成要素の画像、検査におけるチェック項目のチェック結果の情報、または構成要素の測定値などである。
図2に戻って、資産保全評価装置1の処理部30について具体的に説明する。図2に示すように、処理部30は、受付部31と、取得部32と、作成部33と、変更部34とを備える。受付部31は、端末装置2からネットワーク3を介して送信される報告書作成要求または変更要求などの要求を受け付ける。
端末装置2のユーザは、鉄道車両に関する資産保全結果報告書を資産保全評価装置1に作成させる際に、端末装置2における不図示の入力部を操作することによって、1以上の鉄道車両を指定することができる。端末装置2は、ユーザによって指定された1以上の鉄道車両の識別情報を含む報告書作成要求を資産保全評価装置1へネットワーク3を介して送信する。以下、ユーザによって指定された鉄道車両を指定鉄道車両と記載する場合がある。
取得部32は、受付部31によって報告書作成要求が受け付けられた場合、報告書作成要求に含まれる識別情報に基づいて、指定鉄道車両に関する資産保全結果報告書を作成するための情報を記憶部20から取得する。
取得部32は、第1取得部41と、第2取得部42とを備える。第1取得部41は、指定鉄道車両の識別情報に関連付けられた複数の構成要素の識別情報を記憶部20から取得する。例えば、検査管理体系DB21に含まれる構成要素情報テーブル62が図5に示す状態であり、指定鉄道車両の識別情報として「Y0001」が含まれているとする。この場合、第1取得部41は、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」などを取得する。
第2取得部42は、第1取得部41によって取得された複数の構成要素の識別情報に基づいて、複数の構成要素のうち対応する構成要素の識別情報に関連付けられた簿価、検査費用、および検査プロセスの情報を複数の構成要素の各々について取得する。
例えば、検査管理体系DB21に含まれる検査情報テーブル63が図6に示す状態であり、検査プロセスDB23に含まれる検査プロセステーブル81が図9に示す状態であるとする。また、第1取得部41によって要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」が取得されたとする。この場合、第2取得部42は、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」に関連付けられた構成要素名、簿価、および検査費用の情報を検査情報テーブル63から取得する。
具体的には、第2取得部42は、要素ID「A0001」に関連付けられた構成要素名「車両本体」、簿価「200百万円」、および検査費用「‘17−3百万円、‘18−6百万円、‘19−8百万円」を取得する。また、第2取得部42は、要素ID「B0001」に関連付けられた構成要素名「ブレーキ」、簿価「10百万円」、および検査費用「‘17−百万円、‘18−2百万円、‘19−4百万円」を取得する。また、第2取得部42は、要素ID「C0001」に関連付けられた構成要素名「VVVF」、簿価「15百万円」、および検査費用「‘17−0円、‘18−2百万円、‘19−2百万円」を取得する。
また、第2取得部42は、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」に関連付けられた検査プロセスの情報を検査プロセステーブル81から取得する。具体的には、第2取得部42は、要素ID「A0001」に関連付けられた承認結果「担当A⇒主任B⇒課長C」および検査結果「問題なし」を取得する。また、第2取得部42は、要素ID「B0001」に関連付けられた承認結果「担当A⇒主任B⇒課長C」および検査結果「修理済」を取得する。第2取得部42は、要素ID「C0001」に関連付けられた承認結果「担当A⇒主任B⇒課長C」および検査結果「問題なし」を取得する。
作成部33は、第2取得部42で取得された複数の構成要素の各々の簿価、検査費用、および検査プロセスの情報に基づいて、指定鉄道車両の簿価、検査費用、および検査プロセスを含む資産保全結果報告書の情報を作成する。
図10は、実施の形態1にかかる資産保全評価装置の作成部による資産保全結果報告書の生成手順の一例を示す図である。図10に示すように、作成部33は、資産管理体系に合わせて指定車両単位で検査費用および簿価を算出する。具体的には、作成部33は、指定鉄道車両を構成する複数の構成要素の簿価を合算することによって、指定鉄道車両の簿価を算出する。また、作成部33は、指定鉄道車両を構成する複数の構成要素の検査費用を合算することによって、指定鉄道車両の検査費用を算出する。
例えば、検査管理体系DB21に含まれる検査情報テーブル63が図6に示す状態であり、指定鉄道車両の識別情報が「Y0001」であるとする。この場合、指定鉄道車両における複数の構成要素の識別情報は、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」である。
そして、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」の構成要素の簿価は、200百万円、10百万円、および15百万円であり、これらの合計は、225百万円である。そのため、作成部33は、指定鉄道車両の簿価が225百万円であると判定する。
また、要素ID「A0001」、「B0001」、および「C0001」の構成要素の検査費用は、2017年度が3百万円、百万円、および0円であり、2018年度が6百万円、2百万円、および2百万円であり、2019年度が8百万円、4百万円、および2百万円であり、これらの合計は、28百万円である。そのため、作成部33は、指定鉄道車両の検査費用が28百万円であると判定する。
また、作成部33は、資産管理体系DB22に含まれる資産管理テーブル71から、指定鉄道車両の車両名、購入年度、および購入費の情報を取得する。例えば、資産管理テーブル71が図8に示す状態であり、指定鉄道車両の識別情報が「Y0001」であるとする。この場合、作成部33は、図8に示す資産管理テーブル71から、指定鉄道車両の車両名「S010」、購入年度「2017」、および購入費「320百万円」の情報を取得する。
また、作成部33は、図10に示すように、資産管理体系に合わせて車両単位で検査プロセスを紐付け、指定車両単位で検査費用、簿価、および検査プロセスの情報を含む資産保全結果報告書の情報を作成する。資産保全結果報告書は、例えば、指定車両単位で検査費用、簿価、および検査プロセスの情報をレポート化することによって作成される。指定鉄道車両の検査プロセスの情報は、例えば、指定鉄道車両を構成する各構成要素の検査プロセスの情報を含む。また、作成部33によって作成される資産保全結果報告書には、購入年度および購入費用の情報が含まれる。
作成部33は、作成した資産保全結果報告書の情報を端末装置2へネットワーク3を介して通信部10に送信させる。端末装置2は、ネットワーク3を介して資産保全評価装置1から資産保全結果報告書の情報を受信すると、受信した資産保全結果報告書の情報を不図示の表示部に表示したり、不図示の記憶部に記憶したりすることができる。
なお、報告書作成要求には、ユーザによって指定された鉄道車両の識別情報に加えて、ユーザによって指定された該当年度の情報を含んでいてもよい。ユーザは、端末装置2を操作することで、鉄道車両の識別情報と該当年度の情報とを含む報告書作成要求を端末装置2から資産保全評価装置1へ送信させることができる。この場合、作成部33は、報告書作成要求に含まれる該当年度の情報に基づいて、ユーザによって指定された該当年度までの指定鉄道車両の検査費用、簿価、および検査プロセスの情報を含む資産保全結果報告書の情報を作成する。
例えば、作成部33は、ユーザによって指定された該当年度が2018年度である場合、指定鉄道車両を構成する複数の構成要素の簿価および検査費用の各々を2018年度まで合算することによって、指定鉄道車両の簿価および検査費用を算出する。かかる算出結果に基づいて、作成部33は、2018年度までの指定鉄道車両の検査費用、簿価、および検査プロセスの情報を含む資産保全結果報告書を作成する。
なお、報告書作成要求に該当年度の情報が含まれない場合、作成部33は、指定鉄道車両を構成する複数の構成要素の簿価および検査費用の各々を過年度のうち最も新しい年度まで合算することによって、過年度のうち最も新しい年度での指定鉄道車両の簿価および検査費用を算出する。かかる算出結果に基づいて、作成部33は、過年度のうち最も新しい年度までの指定鉄道車両の検査費用、簿価、および検査プロセスの情報を含む資産保全結果報告書を作成する。
また、作成部33は、報告書作成要求に指定鉄道車両を指定する情報が含まれない場合、資産管理テーブル71に識別情報が含まれる全ての鉄道車両が指定されたと判定する。この場合、作成部33は、資産管理テーブル71に識別情報が含まれる全ての鉄道車両を指定鉄道車両として、資産保全結果報告書を作成する。
図11は、実施の形態1にかかる資産保全評価装置によって作成される資産保全結果報告書の一例を示す図である。図11には、指定鉄道車両として「Y0001」および「Y0002」の鉄道車両の保全についての情報を含む資産保全結果報告書90が示されている。図11に示す資産保全結果報告書90は、該当年度が2019年度である場合の例である。
図11に示す資産保全結果報告書90では、識別情報「Y0001」の鉄道車両について、車両名「S010」、簿価「225百万円」、検査費用「28百万円」、検査プロセス「担当A⇒主任B⇒課長C」、および摘要「購入年度:2017、購入費:320百万円」が含まれる。また、図11に示す資産保全結果報告書90では、識別情報「Y0002」の鉄道車両について、車両名「S011」、簿価「0円」、検査費用「0円」、検査プロセス「担当X⇒主任Y⇒課長Z⇒経理部門W」、および摘要「購入年度:1980、購入費:250百万円」が含まれる。
図11に示す資産保全結果報告書90において、車両名は、資産管理テーブル71から得られる情報であり、簿価、検査費用、および検査プロセスの情報は、検査情報テーブル63から得られる情報であり、摘要は、資産管理テーブル71から得られる情報である。
なお、車両名「S011」の鉄道車両は、処分済であることから、図11に示す資産保全結果報告書90では、簿価および検査費用が0円になっており、また、車両名には処分済であることを示す文字が含まれている。また、図11には図示されていないが、検査プロセスの情報には、検査の日付の情報および承認の日付の情報なども含まれる。
図2に戻って、処理部30の説明を続ける。処理部30の変更部34は、鉄道車両の識別情報に関連付けられる構成要素の変更要求がある場合に、鉄道車両の識別情報に関連付けられる構成要素を変更する。かかる変更要求は、例えば、検査業務を行う部門に設けられた不図示の端末装置によって送信され、通信部10で受信される。
例えば、識別情報「Y0001」の鉄道車両において、識別情報「B0001」のブレーキが、識別情報「B0011」のブレーキに変更されることを示す変更要求が通信部10で受信されたとする。この場合、変更部34は、構成要素情報テーブル62において、識別情報「Y0001」に関連付けるブレーキの識別情報を「B0001」から「B0011」に変更する。
つづいて、フローチャートを用いて資産保全評価装置1の処理部30による処理を説明する。図12は、実施の形態1にかかる資産保全評価装置による処理の一例を示すフローチャートである。資産保全評価装置1は、図12に示す処理を繰り返し実行する。
図12に示すように、資産保全評価装置1の処理部30は、報告書作成要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10の処理において、処理部30は、鉄道車両の識別情報を含む報告書作成要求が通信部10で受信された場合に、報告書作成要求を受け付けたと判定する。
処理部30は、報告書作成要求を受け付けたと判定した場合(ステップS10:Yes)、報告書作成要求に含まれる鉄道車両の識別情報に関連付けられた複数の構成要素の識別情報を記憶部20から取得する(ステップS11)。
次に、処理部30は、ステップS11で取得した各構成要素の識別情報に関連付けられた簿価、検査費用、および検査プロセスの情報を記憶部20から取得する(ステップS12)。そして、処理部30は、ステップS12で取得した各構成要素の簿価、検査費用、および検査プロセスの情報に基づいて、鉄道車両の資産保全結果報告書90を作成する(ステップS13)。処理部30は、作成した資産保全結果報告書90の情報を端末装置2に送信することができる。
処理部30は、ステップS13の処理が終了した場合、または報告書作成要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS10:No)、変更要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS14)。処理部30は、変更要求を受け付けたと判定した場合(ステップS14:Yes)、変更要求に含まれる構成要素の変更内容を示す情報に基づいて、構成要素情報テーブル62を更新する(ステップS15)。処理部30は、ステップS15の処理が終了した場合、または変更要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS14:No)、図12に示す処理を終了する。
図13は、実施の形態1にかかる資産保全評価装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図13に示すように、資産保全評価装置1は、プロセッサ101と、メモリ102と、通信装置103とを有するコンピュータを含む。
プロセッサ101、メモリ102、および通信装置103は、例えば、バス104によって互いに情報の送受信が可能である。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、処理部30の機能を実行する。プロセッサ101は、例えば、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち一つ以上を含む。
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち一つ以上を含む。また、メモリ102は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。かかる記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち一つ以上を含む。なお、資産保全評価装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
なお、上述した資産保全評価装置1は、検査管理体系DB21、資産管理体系DB22、および検査プロセスDB23を記憶部20に有しない構成であってもよい。この場合、資産保全評価装置1の処理部30は、検査管理体系DB21、資産管理体系DB22、および検査プロセスDB23を有する外部の装置に通信部10を介してアクセスし、外部の装置から資産保全結果報告書90の作成に必要な情報を取得することができる。また、資産保全評価装置1は、資産保全評価システムとして複数のサーバで構成され、これら複数のサーバで連携して上述した処理を行う構成であってもよい。かかる資産保全評価システムは、例えば、処理部30の機能を実行する処理サーバと、記憶部20の機能を実行するデータベースサーバとによって構成されてもよい。
なお、上述した例では、報告書作成要求は、指定鉄道車両の識別情報を含むものとして説明したが、報告書作成要求は、鉄道車両を指定する情報が含まれていればよい。例えば、報告書作成要求は、指定鉄道車両の識別情報に代えて、指定鉄道車両の車両名の情報を含んでいてもよい。この場合、第1取得部41は、報告書作成要求に含まれる指定鉄道車両の車両名に関連付けられた指定鉄道車両の識別情報を記憶部20から取得し、取得した指定鉄道車両の識別情報に関連付けられた複数の構成要素の識別情報を記憶部20から取得する。
また、報告書作成要求は、指定鉄道車両の識別情報のように直接的に鉄道車両を指定する情報に代えて、指定鉄道車両の構成要素の識別情報のように間接的に鉄道車両を指定する情報であってもよい。この場合、第1取得部41は、報告書作成要求に含まれる指定鉄道車両の構成要素の識別情報に関連付けられた指定鉄道車両の識別情報を記憶部20から取得し、取得した指定鉄道車両の識別情報に関連付けられた複数の構成要素の識別情報を記憶部20から取得する。
以上のように、実施の形態1にかかる資産保全評価装置1は、受付部31と、第1取得部41と、第2取得部42と、作成部33とを備える。受付部31は、複数の構成要素を含む鉄道車両を指定する報告書作成要求を受け付ける。第1取得部41は、報告書作成要求で指定された鉄道車両の識別情報に関連付けられた複数の構成要素の識別情報を取得する。上述した車両IDは、鉄道車両の識別情報の一例である。上述した要素IDは、構成要素の識別情報の一例である。第2取得部42は、複数の構成要素のうち対応する構成要素の識別情報に関連付けられた簿価、検査費用、および検査プロセスの情報を複数の構成要素の各々について取得する。作成部33は、第2取得部42で取得された複数の構成要素の各々の簿価、検査費用、および検査プロセスの情報に基づいて、報告書作成要求で指定された鉄道車両の簿価、検査費用、および検査プロセスを含む資産保全結果報告書90の情報を作成する。これにより、資産保全評価装置1は、鉄道車両に関する資産保全結果報告書90を作成することができる。鉄道車両の簿価、検査費用、および検査プロセスは、鉄道車両単位で集計された簿価、検査費用、および検査プロセスであるが、鉄道車両の構成要素単位で集計された簿価、検査費用、および検査プロセスであってもよく、鉄道車両単位および構成要素単位の双方であってもよい。
また、複数の構成要素は、車両本体と、車両本体に配置される複数の機器とを含む。作成部33は、車両本体および複数の機器の各々の簿価を合算して鉄道車両の簿価を算出し、車両本体および複数の機器の各々の検査費用を合算して鉄道車両の検査費用を算出する。これにより、資産保全評価装置1は、複数の構成要素の簿価および検査費用から鉄道車両の簿価および検査費用を算出することができる。
また、鉄道車両の識別情報に関連付けられる構成要素の変更要求がある場合に、鉄道車両の識別情報に関連付けられる構成要素を変更する変更部34を備える。これにより、資産保全評価装置1は、鉄道車両の構成要素に変更があった場合であっても、鉄道車両に関する資産保全結果報告書90を作成することができる。
実施の形態2.
実施の形態2にかかる資産保全評価装置は、設備台帳管理システムで管理される設備台帳情報に基づいて、検査管理体系DBおよび資産管理体系DBの一部または全部を生成する点で、実施の形態1にかかる資産保全評価装置1と異なる。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の情報処理システム100と異なる点を中心に説明する。
図14は、実施の形態2にかかる情報処理システムの一例を示す図である。図14に示すように、実施の形態2にかかる情報処理システム100Aは、資産保全評価装置1Aと、端末装置2と、設備台帳管理装置4と、作業者端末5とを備える。設備台帳管理装置4は、資産保全評価装置1Aと同様に、クラウド環境に構築される。
設備台帳管理装置4と作業者端末5とは、ネットワーク3を介して接続される。作業者端末5は、例えば、パーソナルコンピュータまたはタブレット端末などであり、作業者端末5のユーザによって操作される。作業者端末5のユーザは、鉄道事業者の従業員であり、例えば、鉄道車両の検査を行う検査担当者である。
設備台帳管理装置4は、鉄道事業者における保守管理部門によって鉄道車両の保守管理のために用いられる。かかる設備台帳管理装置4は、設備台帳DB51を有する。設備台帳DB51は、設備台帳情報を含む。設備台帳情報は、編成の情報、編成を構成する鉄道車両の情報、および鉄道車両を構成する各構成要素の情報が階層構造の形式で設備台帳DB51で管理される。各構成要素の情報には、例えば、検査情報、修理情報、故障情報、モニタ情報、および装備履歴情報などが含まれる。
図15は、実施の形態2にかかる資産保全評価装置の構成の一例を示す図である。図15に示す資産保全評価装置1Aは、通信部10および処理部30に代えて、通信部10Aおよび処理部30Aを備える点で、実施の形態1にかかる資産保全評価装置1と異なる。
通信部10Aは、通信部10と同様に端末装置2との間でネットワーク3を介して情報の送受信を行うことに加えて、さらに、設備台帳管理装置4との間で情報の送受信を行うことができる。
処理部30Aは、検査管理体系DB21、資産管理体系DB22、および検査プロセスDB23を構築するデータベース構築処理を行う情報生成部35をさらに備える点で、処理部30と異なる。情報生成部35は、設備台帳データ取得部43と、体系設定部44と、検査費用情報取得部45と、検査プロセス情報取得部46と、簿価情報取得部47とを備える。
設備台帳データ取得部43は、通信部10Aを介して設備台帳管理装置4にアクセスし、設備台帳管理装置4の設備台帳DB51に含まれる設備台帳情報を取得する。体系設定部44は、設備台帳データ取得部43によって取得された設備台帳情報に基づいて、検査管理体系DB21および資産管理体系DB22の全部または一部を構築する。
図16は、実施の形態2にかかる資産保全評価装置の体系設定部による検査管理体系DBおよび資産管理体系DBの生成方法の一例を示す図である。図16に示すように、体系設定部44は、業務視点に合せて設備台帳体系を検査管理体系60と資産管理体系70に再定義し、検査管理体系DB21の一部および資産管理体系DB22の一部を構築する。
具体的には、体系設定部44は、検査管理体系60の視点で設備台帳情報を再定義し、検査管理体系DB21の一部を構築し、また、資産管理体系70の視点で設備台帳情報を再定義し、資産管理体系DB22の一部を構築する。検査管理体系60の視点で設備台帳情報を再定義するとは、例えば、設備台帳情報を図3に示す検査管理体系60の少なくとも一部の情報に変換することを意味する。また、資産管理体系70の視点で設備台帳情報を再定義するとは、例えば、設備台帳情報を図7に示す資産管理体系70の少なくとも一部の情報に変換することを意味する。
体系設定部44は、設備台帳データ取得部43によって取得された設備台帳情報から、上述した検査管理体系60に関係する情報を取得し、取得した検査管理体系60に関係する情報に基づいて、検査管理体系60の少なくとも一部の情報を検査管理体系DB21に設定する。検査管理体系60の少なくとも一部の情報は、例えば、編成情報テーブル61および構成要素情報テーブル62と、検査情報テーブル63の一部とを含む。
検査情報テーブル63の一部は、例えば、検査情報テーブル63の項目の情報と、各構成要素の要素IDおよび構成要素名の情報である。検査情報テーブル63の項目は、各構成要素における「要素ID」、「構成要素名」、「簿価」、および「検査費用」である。
また、体系設定部44は、設備台帳データ取得部43によって取得された設備台帳情報から上述した資産管理体系70に対応する情報を取得し、取得した資産管理体系70に対応する情報に基づいて、資産管理体系70の情報を資産管理体系DB22に設定する。
検査費用情報取得部45は、通信部10Aを介して設備台帳管理装置4にアクセスし、設備台帳管理装置4の設備台帳DB51に含まれる設備台帳情報のうち各構成要素の検査費用の情報を取得する。検査費用情報取得部45は、取得した各検査費用の情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査情報テーブル63に設定する。
また、検査費用情報取得部45は、作業者端末5から入力される各構成要素の検査費用の情報を取得し、取得した各検査費用の情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査情報テーブル63に設定することもできる。これにより、検査費用情報取得部45は、設備台帳管理装置4から検査費用の情報が取得できない場合であっても、検査費用の情報に検査情報テーブル63を設定することができる。
検査プロセス情報取得部46は、通信部10Aを介して設備台帳管理装置4にアクセスし、設備台帳管理装置4の設備台帳DB51に含まれる設備台帳情報のうち各構成要素の検査プロセスの情報を取得する。検査プロセス情報取得部46は、取得した各検査プロセスの情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査プロセステーブル81に設定する。
また、検査プロセス情報取得部46は、検査プロセスの情報が設備台帳情報に含まれていない場合、例えば、クラウド環境に構築される不図示のワークフローシステムから検査プロセスの情報を取得し、取得した検査プロセスの情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査プロセステーブル81に設定することができる。
簿価情報取得部47は、通信部10Aを介して設備台帳管理装置4にアクセスし、設備台帳管理装置4の設備台帳DB51に含まれる設備台帳情報のうち各構成要素の簿価の情報を取得する。簿価情報取得部47は、取得した各簿価の情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査情報テーブル63に設定する。
また、簿価情報取得部47は、作業者端末5から入力される各構成要素の簿価の情報を取得し、取得した各簿価の情報を対応する構成要素の要素IDに関連付けて検査情報テーブル63に設定することもできる。これにより、簿価情報取得部47は、設備台帳管理装置4から簿価の情報が取得できない場合であっても、検査情報テーブル63に簿価の情報を設定することができる。
つづいて、フローチャートを用いて資産保全評価装置1Aの処理部30Aによる処理を説明する。図17は、実施の形態2にかかる資産保全評価装置によるデータベース構築処理の一例を示すフローチャートである。
図17に示すように、資産保全評価装置1Aの処理部30Aは、設備台帳DB51から検査管理体系DB21および資産管理体系DB22を構築するための情報を取得する(ステップS20)。
次に、処理部30Aは、設備台帳管理装置4から取得した設備台帳情報に基づいて、編成IDに車両IDを関連付けた編成情報テーブル61を生成し、生成した編成情報テーブル61を検査管理体系DB21に追加する(ステップS21)。また、処理部30Aは、車両IDに要素IDを関連付けた構成要素情報テーブル62を生成し、生成した編成要素情報テーブル62を検査管理体系DB21に追加する(ステップS22)。
次に、処理部30Aは、設備台帳管理装置4から取得した設備台帳情報および作業者端末5から入力される情報である入力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各構成要素の簿価および検査費用の情報に、対応する要素IDを関連付けた検査情報テーブル63を生成し、生成した検査情報テーブル63を検査管理体系DB21に追加する(ステップS23)。また、処理部30Aは、設備台帳情報および入力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、車両IDに車両名、購入年度、および購入費を関連付けた資産管理テーブル71を生成し、生成した資産管理テーブル71を資産管理体系DB22に追加する(ステップS24)。
次に、処理部30Aは、設備台帳管理装置4から取得した設備台帳情報、ワークフローシステムから取得した情報、および作業者端末5から取得した入力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、各構成要素の検査プロセスの情報に対応する要素IDを関連付けた検査プロセステーブル81を生成し、生成した検査プロセステーブル81を検査プロセスDB23に追加し(ステップS25)、図17の処理を終了する。
実施の形態2にかかる資産保全評価装置1Aの処理部30Aのハードウェア構成例は、資産保全評価装置1の処理部30のハードウェア構成と同じである。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、処理部30Aの機能を実行することができる。また、資産保全評価装置1Aは、資産保全評価装置1と同様に、資産保全評価システムとして複数のサーバで構成され、これら複数のサーバで連携して上述した処理を行う構成であってもよい。
以上のように、実施の形態2にかかる資産保全評価装置1Aは、情報生成部35を含む。情報生成部35は、鉄道車両の保守管理に用いられる設備台帳情報に基づいて、構成要素情報を生成し、生成した構成要素情報を記憶部20に記憶させる。構成要素情報は、鉄道車両の識別情報と複数の構成要素の識別情報とが互いに関連付けられた情報と、複数の構成要素の各々の識別情報と複数の構成要素のうち対応する構成要素の簿価および検査費用とが互いに関連付けられた情報とを含む。第1取得部41は、記憶部20から複数の構成要素の識別情報を取得する。第2取得部42は、記憶部20から複数の構成要素の各々の識別情報に関連付けられた簿価、検査費用、および検査プロセスの情報を取得する。これにより、資産保全評価装置1Aは、鉄道車両の保守管理に用いられる設備台帳情報を用いて、資産保全結果報告書90を作成するための情報を生成することができ、端末装置2のユーザなどが手入力で検査管理体系DB21を生成する場合に比べ、資産保全結果報告書90を作成するための労力を大幅に低減することができる。
また、資産保全結果報告書90は、鉄道車両の購入に関する情報を含む。情報生成部35は、設備台帳情報に基づいて、資産に関する体系の情報と、検査に関する体系の情報とを生成する。資産管理体系70は、資産に関する体系の一例であり、検査管理体系60は、検査に関する体系の一例である。資産に関する体系の情報は、鉄道車両を資産として、鉄道車両の購入に関する情報を含む。検査に関する体系の情報は、構成要素情報を含む。これにより、資産保全評価装置1Aは、検査管理体系60および資産管理体系70の各々の視点で設備台帳情報を再定義して、資産保全結果報告書90を作成するために適した体系に設備台帳情報を変換することができる。
なお、上述した例では、簿価の情報は検査管理体系60に含まれるが、簿価の情報は資産管理体系70に含まれていてもよい。また、検査管理体系DB21、資産管理体系DB22、および検査プロセスDB23の各々は、複数のデータベースによって構成されていてもよく、また、検査管理体系DB21と検査プロセスDB23とは1つのデータベースによって構成されていてもよい。また、上述した情報間の関連付けが行われていればよく、検査管理体系DB21、資産管理体系DB22、および検査プロセスDB23の各々に含まれる情報は、上述した例に限定されない。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。