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JP6819321B2 - セメント組成物の製造方法。 - Google Patents

セメント組成物の製造方法。 Download PDF

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JP6819321B2
JP6819321B2 JP2017014528A JP2017014528A JP6819321B2 JP 6819321 B2 JP6819321 B2 JP 6819321B2 JP 2017014528 A JP2017014528 A JP 2017014528A JP 2017014528 A JP2017014528 A JP 2017014528A JP 6819321 B2 JP6819321 B2 JP 6819321B2
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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Description

本発明は、セメント組成物の製造方法に関する。
セメント組成物の施工性ならびに耐久性を向上させるためには、セメント組成物中の単位水量を減らすことが有効である。しかしながら、単位水量を減少させると、セメント組成物の流動性が低下し、作業性を損なうことが知られている。そのため、単位水量を減少した際にも、セメント組成物の効率的な作業性を確保するために、セメント粒子を分散させる働きを持つ様々な分散剤が使用されている。
さらに近年は生コンクリート工場の減少に伴いコンクリートの輸送距離及び輸送時間が増加しているため、セメント組成物のスランプ保持性を持続する機能を有する様々な分散剤が開発されており、混練後の流動性を持ったセメント組成物に対し、適宜セメント混和剤を添加(以下、後添加という)することで任意の流動性を持ったセメント組成物を作製する方法も開発されている。
特許文献1、2および3には特定の不飽和ポリアルキレングリコール系単量体と特定の不飽和カルボン酸エステル系単量体とを有する共重合体が例示されている。
特許文献4には特定の不飽和ポリアルキレングリコール系単量体と特定の不飽和カルボン酸系単量体との共重合体2種と、ポリエチレングリコールとを含む水硬性組成物用混和剤が例示されている。
これら分散剤には、比較的初期にセメント粒子に吸着して分散性を発揮するユニットと、時間が経過してからセメントへの吸着基が露出するユニットが存在しており、コンクリートの初期減水性とスランプ保持性を満足できるとされている。
さらに、特許文献5にはオキシカルボン酸またはその塩を粒状やフレーク状にしたポンプ圧送用助剤が例示されており、この混和剤は長時間のスランプ保持性を有するとされている。
特開平10−81549号公報 特開2009−096672号公報 特開2009−173527号公報 特開2013−151403号公報 特開2000−191354号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載されているセメント混和剤では、セメント組成物のスランプ保持性を保つことは可能であるが、そのセメント混和剤が後添加直後にセメント組成物の流動性を発現してしまうことで、スランプ保持性を長時間維持することはできない。このため、近年要求されている混練後の流動性セメント組成物に対し後添加を行う、後添加用セメント混和剤としては好適に利用することができない。また、特許文献5に記載されているセメント混和剤では、スランプ保持性を長時間維持させることが可能であるが、セメント組成物の初期強度発現を遅延させ、またブリーディング水の発生が起こり易く、後添加用セメント混和剤として利用する上で課題がある。そのため、後添加直後の減水性に変化を及ぼすことなく、初期強度発現も遅延させることがなく、さらにブリーディング水を抑制できる、後添加用セメント混和剤を用いたセメント組成物の製造方法が希求されている。
そこで、本発明では上記の課題を解決すべく、混練後一定時間経過した流動性セメント組成物に対し添加した際にも、長時間のスランプ保持性能に優れ、かつセメント組成物の初期強度発現に優れ、またブリーディング水の発生を抑制することができる、後添加用セメント混和剤を用いたセメント組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、特定の炭素原子数のアルケニル基を有する構成単位と特定の炭素原子数の不飽和モノカルボン酸エステル系の構成単位と不飽和カルボン酸系単量体に由来する構成単位とを含むポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)を含むセメント混和剤を後添加用セメント混和剤として用いることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔5〕である。
〔1〕下記工程(1)〜(2)を行うことを特徴とする、セメント組成物の製造方法。
工程(1):水硬性材料を含むベースセメントに、セメント混和剤(D)を添加し、混練する工程。
工程(2):前記混練5分以上経過後に、下記(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)を少なくとも含有する後添加用セメント混和剤を添加し、混練する工程。
(A)成分:
下記一般式(1)で表される単量体(I)1〜97重量%、下記一般式(2)で表される単量体(II)1〜97重量%、下記一般式(3)で表される単量体(III)1〜97重量%、不飽和カルボン酸系単量体(IV)0.1〜50重量%、および、単量体(I)〜(IV)と共重合可能なその他の単量体(V)0〜50重量%を共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)。
1−O−(A1O)n1−R2・・・(1)
(式中、R1は、炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。A1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜200の数を表す。R2は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
Figure 0006819321
(式中、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。mは、0〜2の数を表す。A2Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、6〜200の数を表す。Xは、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
Figure 0006819321
(式中、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。Yは、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。)
〔2〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の単量体(III)中のYが、メチル基、エチル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基から選ばれる少なくとも一つの単量体を含む〔1〕に記載のセメント組成物の製造方法。
〔3〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の不飽和カルボン酸系単量体(IV)がアクリル酸またはその塩、メタクリル酸またはその塩、マレイン酸またはその塩から選ばれる少なくとも一つの単量体を含む〔1〕〜〔2〕のいずれかに記載のセメント組成物の製造方法。
〔4〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量が、ポリエチレングリコール換算で5,000〜60,000である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のセメント組成物の製造方法。
〔5〕前記セメント混和剤(D)が、下記(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)および/または(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)を含有する〔1〕〜〔4〕いずれかに記載のセメント組成物の製造方法。
(B)成分:
単量体(I)および単量体(IV)を、または、単量体(I)、単量体(IV)ならびに単量体(I)および(IV)と共重合可能なその他の単量体(VI)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)。
(C)成分:
単量体(II)および単量体(IV)を、または、単量体(II)、単量体(IV)ならびに単量体(II)および(IV)と共重合可能なその他の単量体(VII)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)。
本発明によれば、混練後一定時間経過した流動性セメント組成物に対し添加した際にも、長時間のスランプ保持性能に優れ、かつセメント組成物の初期強度発現に優れ、またブリーディング水の発生を抑制する、後添加用セメント混和剤を用いたセメント組成物の製造方法が提供される。
すなわち本発明は、下記工程(1)〜(2)を行うことを特徴とする、セメント組成物の製造方法である。
工程(1):水硬性材料を含むベースセメントに、セメント混和剤(D)を添加し、混練する工程。
工程(2):前記混練5分以上経過後に、後述される(A)成分を少なくとも含有する後添加用セメント混和剤を添加し、混練する工程。
上記セメント組成物の製造方法では、後述される特定の後添加用セメント混和剤を、工程(1)の初期混練後に添加することで、セメントの初期強度発現性や長時間スランプ保持性能に優れ、且つブリーディング水の発生を抑制したセメント組成物を得ることができることを初めて見出したものである。
前記工程(2)の後添加用セメント混和剤の添加時期は、工程(1)から5分以上経過後が重要であり、好ましくは5〜60分の経過範囲であり、より好ましくは10〜40分の経過範囲である。本範囲を満たすことで、セメント組成物は長時間スランプ保持性を維持することができる。
<セメント組成物(D)>
前記セメント混和剤(D)は、セメント組成物の混練前に混ぜる(初期添加)ことを目的としたものであり、そのため初期減水性・分散性を発揮するものであれば特に制限は無く、その様な物としては例えばポリカルボン酸系共重合体又はリグニンスルホン酸系化合物などを有効成分とするものが挙げられる。
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、一般式(1)で表される単量体(I)1〜97重量%、一般式(2)で表される単量体(II)1〜97重量%、一般式(3)で表される単量体(III)1〜97重量%、不飽和カルボン酸系単量体(IV)0.1〜50重量%、(I)〜(IV)と共重合可能なその他の単量体(V)0〜50重量%を共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)である。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)を得る際の、各単量体の配合率は下記の通りである。単量体(I)の配合率は、1重量%〜97重量%であり、好ましくは3重量%〜90重量%であり、より好ましくは5重量%〜70重量%である。
単量体(II)の配合率は、1重量%〜97重量%であり、好ましくは5重量%〜97重量%であり、より好ましくは5重量%〜90重量%である。
単量体(III)の配合率は、1重量%〜97重量%であり、好ましくは3重量%〜90重量%であり、より好ましくは5重量%〜70重量%である。
単量体(IV)の配合率は、0.1重量%〜50重量%であり、好ましくは0.1重量%〜40重量%であり、より好ましくは0.1重量%〜30重量%である。
単量体(V)の配合率は、0重量%〜50重量%であり、好ましくは0重量%〜40重量%である。
なお、上記配合率は、単量体(I)の配合率+単量体(II)の配合率+単量体(III)の配合率+単量体(IV)の配合率+単量体(V)の配合率=100重量%としたときの配合率である。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)において、単量体(I)の配合量に対する単量体(II)の配合量の比率は、好ましくは1重量%〜1000重量%である。単量体(I)の配合量に対する単量体(III)の配合量の比率は、好ましくは1重量%〜1000重量%である。単量体(I)の配合量に対する単量体(IV)の配合量の比率は、好ましくは0.001重量%〜700重量%である。単量体(I)の配合量に対する単量体(V)の配合量の比率は、好ましくは0重量%〜30重量%であり、より好ましくは0重量%〜20重量%である。
以下、まず単量体(I)について説明する。
単量体(I)は、下記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルである。
1−O−(A1O)n1−R2・・・(1)
(式中、R1は、炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。A1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜200の数を表す。R2は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
一般式(1)中のR1は、炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。該アルケニル基の炭素原子数は、好ましくは3〜5である。R1としては、アリル基、メタリル基、3−メチル−3−ブテン−1−オールの残基等を例示することができるが、これらに限定されない。
一般式(1)中のA1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。該オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)、オキシブチレン基(ブチレングリコール単位)が挙げられ、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)が好ましい。
上記「同一若しくは異なって」とは、一般式(1)中にA1Oが複数含まれる場合(n1が2以上の場合)、それぞれのA1Oが同一のオキシアルキレン基であってもよいし、異なる(2種類以上の)オキシアルキレン基であってもよい、ことを意味する。一般式(1)中にA1Oが複数含まれる場合の態様としては、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)およびオキシブチレン基(ブチレングリコール単位)からなる群から選ばれる2以上のオキシアルキレン基が混在する態様が挙げられ、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)とが混在する態様、またはオキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシブチレン基(ブチレングリコール単位)とが混在する態様であることが好ましく、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)とが混在する態様であることがより好ましい。異なるオキシアルキレン基が混在する態様において、2種類以上のオキシアルキレン基の付加は、ブロック状の付加であってもよく、ランダム状の付加であってもよい。オキシエチレン基とオキシプロピレン基が混在する場合、オキシエチレン基とオキシプロピレン基の平均付加モル数の比率は、オキシエチレン基の平均付加モル数/オキシプロピレン基の平均付加モル数=50〜99.9%/50〜0.1%であることが好ましい。
一般式(1)中のn1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜200の数を表す。n1は、1〜70であることが好ましく、5〜70であることがより好ましく、8〜70であることがさらに好ましい。本明細書において、オキシアルキレン基の平均付加モル数とは、単量体1モルに付加しているアルキレングリコール単位のモル数の平均値を意味する。
一般式(1)中のR2は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。炭素原子数が大きくなると、セメント混和剤のセメント分散性が十分発揮されないおそれがあるため、R2は水素原子または炭素原子数1〜10の炭化水素基であることが好ましく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基であることがさらに好ましく、水素原子またはメチル基であることが最も好ましい。
単量体(I)としては、例えば、(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールモノアリルエーテル、および3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。単量体(I)としては、これらのうち1種若しくは2種以上を用いてよいが、共重合体(A)の親水性及び疎水性のバランスを優れたものとし得ることから、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、及び(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテルから選ばれる1種以上を含むことが好ましい。単量体(I)のオキシアルキレン基(ポリアルキレングリコール単位)の平均付加モル数は、1〜70であることが好ましく、5〜70であることがより好ましく、8〜70であることが更に好ましい。なお、本明細書において「(ポリ)」は、その直後に記載される構成要素または原料が、1個または2個以上結合していることを意味する。また、本明細書において、「(メタ)アリル」は、「アリル又はメタリル」を意味する。
単量体(I)は、一般式(1)で表される単量体1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上の組み合わせで含んでいてもよい。
単量体(II)は、下記一般式(2)で表される。
Figure 0006819321
(式中、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。mは、0〜2の数を表す。A2Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、6〜200の数を表す。Xは、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
一般式(2)中のR3、R4およびR5は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。
一般式(2)中のA2Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。該オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)、オキシブチレン基(ブチレングリコール単位)が挙げられ、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)が好ましい。
上記「同一若しくは異なって」とは、一般式(2)中のA2Oそれぞれが同一のオキシアルキレン基であってもよいし、異なる(2種類以上の)オキシアルキレン基であってもよい、ことを意味する。一般式(2)中にA2Oが複数含まれる場合の態様としては、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)およびオキシブチレン基(ブチレングリコール単位)からなる群から選ばれる2以上のオキシアルキレン基が混在する態様が挙げられ、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)とが混在する態様、またはオキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシブチレン基(ブチレングリコール単位)とが混在する態様であることが好ましく、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)とオキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)とが混在する態様であることがより好ましい。異なるオキシアルキレン基が混在する態様において、2種類以上のオキシアルキレン基の付加は、ブロック状の付加であってもよく、ランダム状の付加であってもよい。
一般式(2)中のn2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、6〜200の数を表す。n2は、6〜150であることが好ましく、6〜100であることがより好ましく、6〜70であることがさらに好ましい。
単量体(II)は、一般式(2)で表される単量体1種類であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
一般式(2)中のXは、水素原子又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。炭素原子数が大きすぎないことで、水硬性組成物分散剤の水硬性組成物の分散性が十分発揮される。したがって、Xは水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であることが好ましく、水素原子又は炭素原子数1〜5の炭化水素基であることがさらに好ましく、水素原子又はメチル基であることが最も好ましい。
単量体(II)としては、例えば、(メタ)アクリレート(以下、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートまたはメタアクリレート」を意味する)等の不飽和モノカルボン酸と、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールなどの(ポリ)アルキレングリコールとのエステル化物が挙げられる。また例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレートなどの、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。単量体(II)としては、これらのうち1種若しくは2種以上を組み合わせて用いることができるが、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートを用いることが好ましく、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートおよびメトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートのうち少なとも1種を用いることがより好ましい。(ポリ)アルキレングリコールの平均付加モル数は6〜200であることが好ましく、6〜100であることがより好ましく、6〜70であることがさらにより好ましい。
なお単量体(II)は、特に制限されず公知の方法で製造し得る。その様な方法としては、例えば、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸と、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールなどの、(ポリ)アルキレングリコールとをエステル化する方法が挙げられる。
単量体(III)は、下記一般式(3)で表される。
Figure 0006819321
(式中、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。Yは、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。)
一般式(3)中のR6、R7およびR8は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。
一般式(3)中のYは、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。炭素原子数が大きすぎない原子団をエステル部位に有すると、該セメント混和剤のスランプ保持性と経時後のブリーディング抑制効果が十分発揮される。したがって、Yはヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜10の炭化水素基であることが好ましく、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜5の炭化水素基であることがさらに好ましく、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが最も好ましい。
単量体(III)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルプロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ニトロメチル(メタ)アクリレート、アミノメチル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、が挙げられ、一般式(3)中のYがヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜3の炭化水素基である式(3)で表される化合物が好ましく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
なお単量体(III)は、特に制限されず公知の方法で製造し得る。その様な方法としては、例えば、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸と、メタノールやエタノールなどのアルコールをエステル化する方法や、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのエポキシ化合物を開環付加する方法が挙げられる。
共重合体(A)は、さらにアクリル酸またはその塩、メタクリル酸またはその塩、マレイン酸またはその塩から選ばれる少なくとも一つの単量体(IV)に由来する構成単位を含んでいてもよい。
不飽和カルボン酸系単量体(IV)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸類、およびこれらの塩(例えば、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩)、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸類、およびこれらの塩(例えば、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩)を挙げることができる。不飽和カルボン酸系単量体(IV)は、これらのうちの1種または2種以上であればよく、これらのうち2種以上を用いることが好ましく、これらのうち2種を用いることがさらにより好ましい。中でも、アクリル酸またはその塩、メタクリル酸またはその塩、マレイン酸またはその塩から選ばれる少なくとも1つの単量体を用いることが好ましく、2種類を併用することがより好ましく、アクリル酸またはその塩、およびメタクリル酸またはその塩から選ばれる2種を併用することがさらにより好ましい。2種(単量体(IV−1)および単量体(IV−2))を併用する場合、単量体(IV−1)と単量体(IV−2)とを用いる際の比率(合計を100重量%とする)は、通常(IV−1)/(IV−2)が(0.1%〜99.9%)/(99.9%〜0.1%)であり、好ましくは(1%〜99%)/(99%〜1%)である。3種(単量体(IV−1)、単量体(IV−2)、および単量体(IV−3))を併用する場合、単量体(IV−1)と単量体(IV−2)と単量体(IV−3)を用いる際の比率(合計を100重量%とする)は、通常は(IV−1)/(IV−2)/(IV−3)が(0.1%〜99.9%)/(0.1%〜99.9%)/(0.1%〜99.9%)であり、好ましくは(1%〜99%)/(1%〜99%)/(1%〜99%)である。
不飽和カルボン酸系単量体(IV)としてアクリル酸を用いる場合、アクリル酸ダイマーの比率(合計を100重量%とする)がアクリル酸モノマー/アクリル酸ダイマー=(90.0重量%〜100重量%)/(0重量%〜10重量%)であることが好ましい。
単量体(V)は、単量体(I)、(II)、(III)および(IV)からなる群から選ばれる1または2以上の単量体と共重合可能な単量体であれば特に限定されない。なお、単量体(V)は、単量体(I)、単量体(II)、単量体(III)および単量体(IV)を含まない。
単量体(V)としては、下記のもの等を例示することができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることが可能である;
一般式(V−1):
Figure 0006819321
で示されるジアリルビスフェノール類、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位アリル置換物;
一般式(V−2):
Figure 0006819321
で示されるモノアリルビスフェノール類、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3位アリル置換物;
一般式(V−3):
Figure 0006819321
で示されるアリルフェノール;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;
上記アルコールまたはアミンに、炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと、上記不飽和ジカルボン酸類との、ハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル類;
マレアミド酸と炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフアミド類;
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;
ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩;
メチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類;
1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類;
ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン等のジエン類;
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の不飽和シアン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類;
ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;
(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;
メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、等のビニルエーテルあるいはアリルエーテル類;および、
ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサン−ビス−(プロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(ジプロピレンアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)等のシロキサン誘導体。
単量体(V)は、1種類であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。
単量体(V)は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位アリル置換物を含むことが好ましく、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位アリル置換物であることが好ましい。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)を得るにあたり、必要に応じて、単量体(I)、単量体(II)、単量体(III)、単量体(IV)および単量体(V)以外の単量体を用いてもよい。
本発明において、(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)は、それぞれの所定の単量体を、公知の方法によって共重合させて製造することができる。該方法としては、例えば、溶媒中での重合、塊状重合などの重合方法が挙げられる。
溶媒中での重合において使用される溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。原料単量体および得られる共重合体の溶解性の面から、水および低級アルコールからなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、その中でも水を用いることがより好ましい。
溶媒中で共重合を行う場合は、各単量体と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよいし、各単量体の混合物と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよい。また、反応容器に溶媒を仕込み、単量体と溶媒の混合物と、重合開始剤溶液を各々反応容器に連続滴下してもよいし、単量体の一部または全部を反応容器に仕込み、重合開始剤を連続滴下してもよい。
溶媒中で共重合を行う場合は、各単量体を予め反応を行う容器の前段に設置された、前記反応容器とは異なる容器で混合してから、反応容器に連続滴下することが好ましい。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)は、共重合反応終了後、反応溶媒等を含んだそのままの状態でセメント混和物に添加されていてもよいし、さらになんらかの処理を行った状態で添加されていてもよい。処理として、例えば、反応溶媒の除去、濃縮または希釈などによる濃度の調整、精製、pH調整が挙げられる。反応終了後は、反応容器の後段に設置された容器にて濃度調整、および/またはpH調整を行うことが好ましい。濃度調製の方法に特に限定はないが、例えば、濃縮、加水による希釈により行ってよい。pH調製については後述する。
共重合に使用し得る重合開始剤は、水溶媒中で共重合を行う際には例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの水溶性有機過酸化物が挙げられる。この際、亜硫酸水素ナトリウム、モール塩などの促進剤や、アスコルビン酸や単糖などの還元剤を併用することもできる。また、低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類あるいはケトン類等の溶媒中で共重合を行う際には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどのパーオキサイド;クメンパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;アゾビスイソブチロニトリルなどの芳香族アゾ化合物などが重合開始剤として使用できる。この際、アミン化合物などの促進剤を併用することもできる。さらに、水−低級アルコール混合溶剤中で共重合を行う場合には、前述の重合開始剤あるいは重合開始剤と促進剤との組合せの中から適宜選択して使用することができる。重合温度は、用いる溶媒、重合開始剤の種類等重合条件によって適宜異なるが、通常50〜120℃の範囲で行われる。
また、共重合においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いて分子量を調整することができる。使用される連鎖移動剤としては、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、および、2−メルカプトエタンスルホン酸などの既知のチオール系化合物:亜リン酸、次亜リン酸、およびその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、およびその塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)の低級酸化物およびその塩;等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の分子量調整のためには、それぞれを得るための単量体として、さらに連鎖移動性の高い単量体(V)を用いることも有効である。連鎖移動性の高い単量体(V)としては、例えば(メタ)アリルスルホン酸(塩)系単量体が挙げられる。単量体(V)の配合率は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)において、通常は20重量%以下であり、10重量%以下であることが好ましい。なお、上記配合率は、(A)については単量体(I)の配合率+単量体(II)の配合率+単量体(III)の配合率+単量体(IV)の配合率+単量体(V)の配合率=100重量%としたときの配合率である。
水溶媒中で共重合する場合、重合時のpHは通常不飽和結合を有する単量体の影響で強酸性となるが、これを適当なpHに調整してもよい。重合の際にpHの調整が必要な場合は、リン酸、硫酸、硝酸、アルキルリン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、(アルキル)ベンゼンスルホン酸などの酸性物質を用いてpHの調整を行うことができる。これら酸性物質の中では、pH緩衝作用がある点等から、リン酸を用いることが好ましい。しかし、エステル系の単量体が有するエステル結合の不安定さを解消するためには、pH2〜7で重合を行うことが好ましい。また、pHの調整に用い得るアルカリ性物質に特に限定はないが、NaOH、Ba(OH)2などのアルカリ性物質が一般的である。pH調整は、重合前の単量体に対して行ってもよいし、重合後の共重合体溶液に対して行ってもよい。また、これらは重合前に一部のアルカリ性物質を添加して重合を行った後、さらに共重合体に対してpH調整を行ってもよい。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量は、5,000以上であることが好ましく、6,000以上であることがより好ましく、6,500以上であることが更に好ましく、9,000以上であることがとりわけ好ましい。これにより、セメント混和剤のセメント分散性が十分発揮され、優れた減水率を得ることができ、流動性または作業性が改善され、セメント混和剤としての目的の効果を十分に発現することができる。重量平均分子量の上限は、60,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることが更に好ましい。これにより、セメント粒子の凝集作用が抑制され、作業性を良好にすることができる。重量平均分子量は、5,000〜60,000であることが好ましく、6,000〜50,000であることがより好ましく、9,000〜30,000であることがさらにより好ましい。
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.2以上であることが好ましく、1.25以上であることがより好ましい。上限は、3.0以下であることが好ましく、2.50以下であることがより好ましい。分子量分布は、1.2〜3.0の範囲であることが好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPB)にてポリエチレングリコール換算する公知の方法にて測定できる。
GPBの測定条件として特に限定はないが、例として以下の条件を挙げることができる。後段の実施例における重量平均分子量は、この条件で測定した値である。
測定装置;東ソー製
使用カラム;ShoCex Bolumn OH−pak SB−806HQ、SB−804HQ、SB−802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー製、GLサイエンス製)
検出器;示差屈折計(東ソー製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)は、1種類であってもよいし、互いに異なる2種類以上の組み合わせであってもよい。
本発明の後添加用セメント混和剤における(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の含有率に限定はないが、後添加用セメント混和剤の全重量に対して、10重量%〜100重量%が好ましい。
本発明の(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)は、初期添加用のセメント混和剤としてセメント混和剤(D)にも用いることができるが、初期減水性・分散性、本発明の後添加用セメント組成物との相性などの点を考慮すると、セメント混和剤(D)としては、後述される(B)成分及び又は(C)成分を用いることが好ましい。
<(B)成分>
本発明の(B)成分は、一般式(1)で表される単量体(I)および不飽和カルボン酸系単量体(IV)を、または、単量体(I)、単量体(IV)ならびに単量体(I)および単量体(IV)と共重合可能なその他の単量体(VI)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)である。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)は、単量体(II)を共重合させない点でポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)および(C)と区別できる。単量体(I)および単量体(IV)のそれぞれの例および好ましい例は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)にて説明した単量体(I)および(IV)のそれぞれの例および好ましい例と同じである。
単量体(VI)は、単量体(I)および(IV)と共重合可能であればよく、単量体(II)と共重合可能でも良いし、単量体(I)〜(IV)以外の単量体と共重合可能でもよい。単量体(VI)の例および好ましい例は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)にて説明した単量体(V)の例および好ましい例と同様である。ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)の製造方法の例および好ましい例は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の製造方法の例および好ましい例と同様である。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)を得る際の各単量体の配合率は、下記の通りである。単量体(I)の配合率は、好ましくは40重量%〜97重量%、より好ましくは50重量%〜97重量%、更に好ましくは60重量%〜97重量%である。単量体(IV)の配合率は、好ましくは1重量%〜60重量%、より好ましくは1重量%〜50重量%、更に好ましくは1重量%〜40重量%である。単量体(VI)の配合率は、好ましくは0重量%〜50重量%、より好ましくは0重量%〜40重量%、更に好ましくは0重量%〜30重量%である。ただし、単量体(I)の配合率+単量体(IV)の配合率+単量体(VI)の配合率=100重量%とする。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)において、単量体(I)の配合量に対する単量体(IV)の配合量の比率は、好ましくは1重量%〜70重量%であり、より好ましくは5重量%〜70重量%であり、更に好ましくは5重量%〜60重量%である。単量体(I)の配合量に対する単量体(VI)の配合量の比率は、好ましくは0重量%〜50重量%であり、より好ましくは0重量%〜40重量%であり、更に好ましくは0重量%〜30重量%である。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)の重量平均分子量は、5,000〜60,000であることが好ましく、6,000〜50,000であることがより好ましい。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)の分子量分布(Mw/Mn)は1.2〜3.0の範囲であることが好ましく、1.25〜2.5であることがより好ましい。
(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)は、1種類であってもよいし、互いに異なる2種類以上の組み合わせであってもよい。
本発明のセメント混和剤(D)として、(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)が用いられる場合、セメント組成物中で後添加用セメント組成物に含有される(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対し、(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)が1重量%〜500重量%であることが好ましく、1重量%〜300重量%であることがより好ましく、50重量%〜300重量%であることが更に好ましい。
<(C)成分>
本発明の(C)成分は、一般式(2)で表される単量体(II)および不飽和カルボン酸系単量体(IV)を、または、単量体(II)、単量体(IV)ならびに単量体(II)および(IV)と共重合可能なその他の単量体(VII)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)である。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)は単量体(I)を共重合させない点で(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)および(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)と異なる。(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)において、単量体(II)および単量体(IV)のそれぞれの例および好ましい例は、(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)にて説明した単量体(II)および(IV)のそれぞれの例および好ましい例と同じである。
単量体(VII)は、単量体(II)および(IV)と共重合可能であればよく、単量体(I)と共重合可能でもよいし、単量体(I)〜(IV)以外の単量体と共重合可能でもよい。単量体(VII)の例および好ましい例は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)にて説明した単量体(V)の例および好ましい例と同様である。ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)の製造方法の例および好ましい例は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の例および好ましい例と同様である。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)を得る際の各単量体の配合率は、下記の通りである。単量体(II)の配合率は、好ましくは40重量%〜97重量%、より好ましくは50重量%〜97重量%、更に好ましくは60重量%〜97重量%である。単量体(IV)の配合率は、好ましくは1重量%〜60重量%、より好ましくは1重量%〜50重量%、更に好ましくは1重量%〜40重量%である。単量体(VII)の配合率は、好ましくは0重量%〜50重量%、より好ましくは0重量%〜40重量%、更に好ましくは0重量%〜30重量%である。ただし、単量体(II)の配合率+単量体(IV)の配合率+単量体(VII)の配合率=100重量%とする。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)において、単量体(II)の配合量に対する単量体(IV)の配合量の比率は、好ましくは1重量%〜70重量%であり、より好ましくは5重量%〜70重量%であり、更に好ましくは5重量%〜60重量%である。単量体(II)の配合量に対する単量体(VII)の配合量の比率は、好ましくは0重量%〜50重量%であり、より好ましくは0重量%〜40重量%であり、更に好ましくは0重量%〜30重量%である。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)の重量平均分子量は、5,000〜60,000であることが好ましく、6,000〜50,000であることがより好ましい。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)の分子量分布(Mw/Mn)は1.2〜3.0の範囲であることが好ましく、1.25〜2.5であることがより好ましい。
(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)は、1種類であってもよいし、互いに異なる2種類以上の組み合わせであってもよい。
本発明のセメント混和剤(D)として、(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)が用いられる場合、セメント組成物中で後添加用セメント混和剤に含有される成分(A):ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対して、(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)が1重量%〜500重量%であることが好ましく、1重量%〜300重量%であることがより好ましく、50重量%〜300重量%であることが更に好ましい。
本発明の成分(A)、(B)および(C)を構成する各単量体(I)〜(VII)は、それぞれ独立であり、同じであってもよいし別個であってもよい。
本発明の後添加用セメント混和剤において、(A)成分の含有形態に制限はなく、(A)成分をそのまま含んでいてもよいし、(A)成分を、溶媒に溶解させた溶液、分散させた分散液、懸濁させた懸濁液として配合されていてもよい。分散液は、市販の分散剤をあわせて含んでいてもよい。また、必要に応じて前記(B)成分および(C)成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で(A)成分と併用し、後添加用セメント混和剤として用いることができる。(本発明の後添加用セメント混和剤が(B)成分および/または(C)成分を含む場合、(A)成分および(B)成分の溶液、分散液または懸濁液と、(B)成分および/または(C)成分を、溶媒に溶解させた溶液、分散させた分散液、懸濁させた懸濁液とを別途に調製し、これらを配合して後添加用セメント混和剤を調製してもよい。
本発明の後添加用セメント混和剤は、水溶液の形態、あるいは乾燥させて粉体化した形態で使用することが可能である。
本発明の後添加用セメント混和剤は、セメント等の水硬性材料を含むセメントペースト、モルタル、コンクリート、プラスター等のセメント組成物(ベースセメント)に、後添加して利用することができる。
本発明のセメント組成物は、後添加用セメント混和剤を含有すればよく、組み合わせる水硬性材料は特に限定されない。水硬性材料としては、例えば、セメント、石膏(半水石膏、二水石膏など)、ドロマイトが例示される。最も一般的な水硬性材料はセメントである。
セメントとしては、特に限定はない。例えば、ポルトランドセメント(普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩およびそれぞれの低アルカリ形)、各種混合セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント)、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント(1クリンカー速硬性セメント、2クリンカー速硬性セメント、リン酸マグネシウムセメント)、グラウト用セメント、油井セメント、低発熱セメント(低発熱型高炉セメント、フライアッシュ混合低発熱型高炉セメント、ビーライト高含有セメント)、超高強度セメント、セメント系固化材、エコセメント(都市ごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰の1種以上を原料として製造されたセメント)等が挙げられる。セメントには、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石灰石粉末等の微粉体、石膏などが添加されていてもよい。
また、セメント組成物は骨材を含んでいてもよい。骨材は、細骨材および粗骨材のいずれであってもよい。骨材としては、例えば、砂、砂利、砕石;水砕スラグ;再生骨材等;珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材が挙げられる。
上記セメント組成物における上記後添加用セメント混和剤の配合割合については、特に限定はない。例えば、セメント組成物が、モルタルまたはコンクリートである場合には、後添加用セメント混和剤に含まれるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の添加量(配合量)は、セメントの全重量に対して、通常は0.01〜5.0重量%、好ましくは0.02〜2.0重量%、より好ましくは0.05〜1.0重量%である。この添加量とすることにより、得られるセメント組成物には、単位水量の低減、強度の増大、耐久性の向上等の各種の好ましい諸効果がもたらされる。上記配合割合が0.01重量%未満では、得られるセメント組成物が性能的に充分とはならないおそれがあり、逆に5.0重量%を超える多量を使用しても、その効果は実質上頭打ちとなり経済性の面からも不利となるおそれがある。
上記のセメント組成物は、例えば、レディーミクストコンクリート、コンクリート2次製品(プレキャストコンクリート)用のコンクリート、遠心成形用コンクリート、振動締め固め用コンクリート、蒸気養生コンクリート、吹付けコンクリート等のコンクリートとして有効である。さらに、中流動コンクリート(スランプ値が22〜25cmの範囲のコンクリート)、高流動コンクリート(スランプ値が25cm以上で、スランプフロー値が50〜70cmの範囲のコンクリート)、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材等の高い流動性を要求されるモルタルまたはコンクリート、としても有効である。
本発明の後添加用セメント混和剤は、さらに他のセメント分散剤、水溶性高分子、高分子エマルジョン、空気連行剤、セメント湿潤剤、膨張剤、防水剤、遅延剤、増粘剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、硬化促進剤、消泡剤、AE剤、その他の界面活性剤などの公知のコンクリート用添加剤との併用も可能である。これらは単独で使用してもよく、2種以上を用いてもよい。
他のセメント分散剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、リグニンスルホン酸塩等のスルホン酸系分散剤(S)が挙げられる。スルホン酸系分散剤(S)の含有率は、本発明の(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量に対して、0.01重量%〜50重量%であることが好ましい。なお、本明細書において、「(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量」という場合、(A)成分、(B)成分、および(C)成分のすべてが本発明のセメント混和剤に含まれている場合の合計量を意味するだけではなく、(B)成分および(C)成分のいずれかが本発明の後添加用セメント混和剤に含まれない場合であって、含まれない成分の重量を0として計算した場合の合計量をも意味する。
水溶性高分子(P)としては、例えば、ポリアルキレングリコールやセルロース系化合物が挙げられ、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリブチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。水溶性高分子(P)の含有率は、本発明の(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量に対して、0.01重量%〜50重量%であることが好ましい。
遅延剤としては、例えば、グルコン酸(塩)、クエン酸(塩)等のオキシカルボン酸類、グルコース等の糖類、ソルビトール等の糖アルコール類(G)が挙げられる。糖アルコール類(G)の含有率は、本発明の(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量に対して、0.01重量%〜50重量%であることが好ましい。
硬化促進剤としては、例えば、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム等の可溶性カルシウム塩類、塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物類、チオ硫酸塩、ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩類(K)が挙げられる。硬化促進剤(K)の含有率は、本発明の(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量に対して、0.01重量%〜50重量%であることが好ましい。
増粘剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、公知のセルロースナノファイバー、公知のセルロースナノクリスタル(Z)が挙げられる。増粘剤(Z)の含有率は、本発明の(A)成分、(B)成分、および(C)成分の合計量に対して、0.01重量%〜50重量%であることが好ましい。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中特に断りの無い限り%は重量%を、また、部は重量部を示す。
<(A)成分>
<製造例1>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水148部、および、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数39、プロピレンオキサイドの平均付加モル数3、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム付加)94部を仕込み、攪拌下で反応容器80℃に昇温した。その後、メタクリル酸35部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)5部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数13)63部、2−ヒドロキシエチルアクリレート60部、3−メルカプトプロピオン酸8部、水165部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部および水47部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=37:25:23:15:0であった。液中の共重合体は、共重合体(A−1)(重量平均分子量10,000、Mw/Mn1.5)であった。
<製造例2>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水105部、2−ヒドロキシプロピルアクリレートと2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレートの混合物3部、および、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数33、プロピレンオキサイドの平均付加モル数2、アリル単位にプロピレンオキサイド2モルを付加したのちエチレンオキサイドを33モル付加)26部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、メタクリル酸9部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)1部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)53部、2−ヒドロキシプロピルアクリレートと2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレートの混合物84部、3−メルカプトプロピオン酸3部、水51部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム1部および水47部の混合液とを、各々3時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=15:30:49:6:0であった。液中の共重合体は共重合体(A−2)(重量平均分子量19,000、Mw/Mn1.4)であった。
<製造例3>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水137部、および、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)52部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、メタクリル酸5部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)5部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数17)87部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、メチルメタクリレート20部、3−メルカプトプロピオン酸7部、水120部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム2部および水48部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=28:46:21:5:0であった。液中の共重合体は共重合体(A−3)(重量平均分子量20,500、Mw/Mn1.5)であった。
<製造例4>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水155部、および、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数45、プロピレンオキサイドの平均付加モル数3、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム付加)70部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、メタクリル酸15部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)5部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数13)33部、2−ヒドロキシエチルアクリレート87部、3−メルカプトプロピオン酸3部、水119部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部および水47部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=33:16:41:10:0であった。液中の共重合体は共重合体(A−4)(重量平均分子量24,500、Mw/Mn1.5)であった。
<製造例5>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水100部、および、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数67)143部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で60℃に昇温した。その後、メタクリル酸15部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)15部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)34部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート42部、3−メルカプトプロピオン酸6部、アスコルビン酸5部、水138部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素4部および水46部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を60℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=57:14:17:12:0であった。液中の共重合体は共重合体(A−5)(重量平均分子量20,200、Mw/Mn1.6)であった。
<製造例6>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水195部、2−ヒドロキシエチルアクリレート21部、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10、プロピレンオキサイドの平均付加モル数1、アリル単位にエチレンオキサイド10モルを付加したのちプロピレンオキサイドを等倍モル付加)50部、ならびに、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位をアリル置換した化合物3部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、メタクリル酸40部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)5部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)100部、2−ヒドロキシエチルアクリレート60部、3−メルカプトプロピオン酸8部、水150部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部および水47部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:III:IV:V=18:36:29:16:1であった。液中の共重合体は共重合体(A−6)(重量平均分子量11,600、Mw/Mn1.5)であった。
<製造例7>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水195部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)55部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、メタクリル酸12部、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)4部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数9)57部、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数13)35部、3−メルカプトプロピオン酸8部、水150部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部および水47部の混合液とを、各々2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:II:IV=34:56:10であった。液中の共重合体は共重合体(A−7)(重量平均分子量11,600、Mw/Mn1.5)であった。
<(B)および(C)成分>
<製造例8>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水148部、および、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数40)347部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)90部、30%NaOH水溶液1部、および水288部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム7部および水113部の混合液とを、各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:IV:VI=79:21:0であった。液中の共重合体は共重合体(B−1)(重量平均分子量16,000、Mw/Mn1.7)であった。
<製造例9>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水501部、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数30)500部、ならびに、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位をアリル置換した化合物2部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、アクリル酸(モノマー/ダイマー=99重量%/1重量%)135部および水501部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム12部および水188部の混合液とを、各々1時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体I:IV:VI=78:21:1であった。液中の共重合体は共重合体(B−2)(重量平均分子量20,200、Mw/Mn1.7)であった。
<製造例10>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水1052部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数13)323部、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3’位をアリル置換した化合物2部、メタクリル酸39部、および水357部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム7部および水113部の混合液を各々2時間で、80℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体II:IV:VII=88:11:1であった。液中の共重合体は共重合体(C−1)(重量平均分子量19,000、Mw/Mn1.5)であった。
<製造例11>
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水100部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数18)90部、メタクリル酸5部、水21部、および3−メルカプトプロピオン酸0.3部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム1部および水29部の混合液を各々2時間で、75℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を75℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体における単量体の重量比率は、単量体II:IV:VII=95:5:0であった。液中の共重合体は共重合体(C−2)(重量平均分子量26,000、Mw/Mn1.7)であった。
<実施例1〜12および比較例1〜9>
A成分:A−1、A−2、A−3、A−4、A−5、A−6、A−7と、B成分:B−1、B−2と、C成分:C−1、C−2とを、表1に示す組み合わせで使用し、実施例1〜12及び比較例1〜9とした。
<コンクリート試験>
実施例1〜12及び比較例1〜9のセメント混和剤を添加したコンクリート(セメント組成物、水硬性組成物)を下記手順により調製し、得られたコンクリートについて、スランプ試験、空気量測定、粘性評価、及びブリーディング評価を行った。
<コンクリート試験の手順及び評価法:実施例1〜12、比較例1〜9>
環境温度(20℃)において、表2のように配合した粗骨材、細骨材、セメントを投入して強制二軸ミキサによる機械練りにより10秒間練混ぜた。次に、水および、表1に示すセメント混和剤(初期添加)を表1記載の分量にて添加し、90秒間練混ぜた後、一部のコンクリートを排出し、フレッシュコンクリート試験(スランプ試験JIS A 1101(フレッシュコンクリートの広がりをフロー値として測定)、空気量JIS A 1128、コンクリート粘性評価)を行い、初期コンクリート評価を行った。
評価に使用しなかったコンクリート組成物は、混練30分後に、表1に示すA成分を、表1記載の分量で水100グラムと混合させた後に投入し、さらに60秒間練混ぜた後コンクリートを排出し、前述される方法と同様に経時コンクリート試験評価を実施した。結果を表3、表4に示す。
なおコンクリートの粘性については評価者5名による官能評価で、前述の基準により評価した。
〔粘性の評価基準〕
◎:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが非常に良好で、スコップからのコンクリートの離れが非常に良好。
○:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが良好で、スコップからのコンクリートの離れが良好。
×:スコップでコンクリートを切り返した際のハンドリングが悪く、スコップからのコンクリートの離れが悪い。
<BD(ブリーディング)評価>
JIS A1123に定める方法にて評価を行った。BD(ブリーディング)量(cm3/cm2)が少ないほど、セメント組成物が材料分離抵抗性を有することを示す。結果を表3、表4に示す。
Figure 0006819321
表1中、括弧内の数値は、セメント重量に対する各混和剤の重量%である。
Figure 0006819321
C:以下のセメント3種を等重量混合
普通ポルトランドセメント(宇部三菱セメント株式会社製、比重3.16)
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製、比重3.16)
普通ポルトランドセメント(株式会社トクヤマ製、比重3.16)
W:水道水
S1:大分県津久見産石灰砕砂(細骨材、比重2.66)
S2:山口県周南産砕石砕砂(細骨材、比重2.66)
G1、G2:山口県岩国産砕石(粗骨材、比重2.73、2.66)
セメント混和剤(固形分換算) 表1参照
Figure 0006819321
Figure 0006819321
表3、表4中の、セメント混和剤の「添加率」は、セメントに対する混和剤の固形分添加率を示す。また、SLFはスランプフローをそれぞれ示す。
表3、表4から明らかなように、各実施例のコンクリートは、各比較例のコンクリートと比較して、コンクリート混練直後から120分経過後においてもコンクリートの長時間の分散保持性が良好であることがわかる。また、各実施例のコンクリートのスランプ保持性能は、良好であった。さらに、各実施例の経時的なブリーディング水量を比較すると、各実施例のコンクリートはブリーディングが小さく、骨材分離も起きづらいことが分かる。これらの結果は、本発明の後添加用セメント混和剤が、スランプ保持性能に優れ、しかもセメント組成物とした場合に、該セメント組成物のブリーディングの増加を抑制させることができ、コンクリートの長時間の輸送や経時後のポンプ圧送に適したコンクリートなどのセメント組成物を製造することができることを示すものである。

Claims (5)

  1. 下記工程(1)〜(2)を行うことを特徴とする、セメント組成物の製造方法。
    工程(1):水硬性材料を含むベースセメントに、セメント混和剤(D)を添加し、混練する工程。
    工程(2):前記混練5分以上経過後に、下記(A)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)を少なくとも含有する後添加用セメント混和剤を添加し、混練する工程。
    (A)成分:
    下記一般式(1)で表される単量体(I)1〜97重量%、下記一般式(2)で表される単量体(II)1〜97重量%、下記一般式(3)で表される単量体(III)1〜97重量%、不飽和カルボン酸系単量体(IV)0.1〜50重量%、および、単量体(I)〜(IV)と共重合可能なその他の単量体(V)0〜50重量%を共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)。
    1−O−(A1O)n1−R2・・・(1)
    (式中、R1は、炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。A1Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜200の数を表す。R2は、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
    Figure 0006819321
    (式中、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。mは、0〜2の数を表す。A2Oは、同一若しくは異なって、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、6〜200の数を表す。Xは、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。)
    Figure 0006819321
    (式中、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。Yは、ヘテロ原子を含んでよい炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す。)
  2. 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の単量体(III)中のYが、メチル基、エチル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基から選ばれる少なくとも一つの単量体を含む請求項1に記載のセメント組成物の製造方法。
  3. 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の不飽和カルボン酸系単量体(IV)がアクリル酸またはその塩、メタクリル酸またはその塩、マレイン酸またはその塩から選ばれる少なくとも一つの単量体を含む請求項1〜2のいずれか一項に記載のセメント組成物の製造方法。
  4. 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量が、ポリエチレングリコール換算で5,000〜60,000である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセメント組成物の製造方法。
  5. 前記セメント混和剤(D)が、下記(B)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)および/または(C)成分:ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)を含有する請求項1〜4いずれか一項に記載のセメント組成物の製造方法。
    (B)成分:
    単量体(I)および単量体(IV)を、または、単量体(I)、単量体(IV)ならびに単量体(I)および(IV)と共重合可能なその他の単量体(VI)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)。
    (C)成分:
    単量体(II)および単量体(IV)を、または、単量体(II)、単量体(IV)ならびに単量体(II)および(IV)と共重合可能なその他の単量体(VII)を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(C)。
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