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JP6858361B2 - 天然繊維質材料の解繊物を製造する方法及び同解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を製造する方法 - Google Patents

天然繊維質材料の解繊物を製造する方法及び同解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、木質マットや軽量成形体の原料として用いられる天然繊維質材料の解繊物の提供及び同解繊物を用いた複合綿状材料や高断熱性能で保形性に優れたマット材の提供に関するものである。
従来、地域木材は、製材品、繊維を利用した紙パルプ、合板や繊維ボードが主な用途として利用されてきたが、社会構造の変化と充足度から地域木材の利用数量は減少している。そこで、地域木質バイオマスを新たな分野に利用しようとする機運が非常に高まってきている。
従来より、バイオマスから繊維を得るためには湿式加熱処理が有効であることが知られているが、この技術では湿式状態にて加熱を施しながら粉砕しなければならず、また水分が共存する形で加熱しなければ繊維を得ることができず、作業工程に時間がかかり、かつ製造設備が大掛かりとなるだけでなく大量の工業用水の使用と汚染対策が必要である。
また、木質バイオマスから繊維を得るために、苛性ソーダ水溶液中に浸漬して木質に強固に結合されているバインダー成分のリグニンをアルカリ液で溶出させることにより、繊維を得ている。
このように湿式で処理する理由は、溶液を組織に含浸されることにより、木質バイオマスを化学的に解繊する必要があるためである。
さらに、木材の構造は非常に強固であるためにドライアイスで固化した後に粉砕すること、すなわち組織を脆くした後に解繊する処理も行われている。
特開2006−026474号公報 特開2011−167871号公報 特開2015−052179号公報
また、従来の乾式の粉砕手段には、カッターミル(切断方式)、ハンマーミル(叩き潰し)、インパクトミル(衝撃粉砕)、ローラーミル(押し潰し)等がある。
しかしながら、これらの従来の乾式粉砕では木質バイオマスからアスペクト比の高く軽量で断熱性能に優れた繊維を得られない。
一方で前述したような叩解方式、すり潰しによる粉砕方式による湿式法があるが、水分が共存する形でなければ繊維を得ることができず、作業工程に時間がかかり、製造設備が大掛かりとなるだけでなく大量の工業用の使用と汚染対策が必要である。
上記の種々の課題があるため、木質バイオマスからバイオマス繊維(繊維状解繊物)を低コストで有効に取り出せる簡便な乾式法の提供が期待されている。
本発明者らは、上記課題を下記の手段により解決した。
〔1〕天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1工程と、同工程で得られた天然繊維質材料の解繊物100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、無加圧で、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする高断熱性能で保形性に優れたマット材を製造する方法。
〔2〕天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1工程と、同工程で得られた天然繊維質材料の解繊物100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
〔3〕含水率20〜30%に調整した天然繊維質材料100重量部に対して、紙質材を25〜400重量部を同時投入して含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径10〜500μm、繊維長1.0〜10mm、アスペクト比10〜50の天然繊維質材料の解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を取得する第1工程と、同工程で得られた複合綿状材料100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、無加圧で、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする高断熱性能で保形性に優れたマット材を製造する方法。
〔4〕含水率20〜30%に調整した天然繊維質材料100重量部に対して、紙質材を25〜400重量部を同時投入して含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径10〜500μm、繊維長1.0〜10mm、アスペクト比10〜50の天然繊維質材料の解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を取得する第1工程と、同工程で得られた複合綿状材料100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
〔5〕天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1の工程と、第1の工程で得られた解繊物を篩い分けして、繊維長の長いグループの解繊物と繊維長の短いグループの解繊物に分別する第2の工程と、第2の工程で得られた繊維長の長いグループの解繊物100重量部に対して繊維長の短いグループの解繊物0.1〜30重量部を添加・混合して、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱し、バインダーあるいは熱融着繊維を添加することなく、前記繊維長の短いグループの解繊物に含まれるバインダー成分であるリグニンを溶融固化させる第3の工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
〔6〕前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項の方法において使用される天然繊維質材料が、(1)針葉樹・広葉樹の木材又はそれらの木皮、あるいは(2)禾本科植物の木質部又は皮・枝葉部であることを特徴とする方法。
〔7〕前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項の方法において使用される掻き取り刃を備えた乾式解繊機が、
内側に固定刃(1)を備えた有底円筒ケーシング(2)と、前記有底円筒ケーシング(2)の内壁との間にクリアランスを設けて周設した多孔スクリーン(3)と、前記有底円筒ケーシング(2)の軸中心に軸装され前記固定刃(1)と協働して繊維含有材料を切断又は裂断する回転刃(4)と、稼働中に前記有底円筒ケーシング(2)内の気体を吸引するとともに前記多孔スクリーン(3)を介して被摩砕物を外部に排出・回収するための気体吸引部(5)を有した繊維含有材料の縦型粗摩砕装置(X)であって、回転により有底円筒ケーシング(2)内で上向きの気流を生じるような羽根構造を有し、かつ、回転面外周に複数の回転刃取付け部(61)を等配した回転刃物台(6)を軸方向にそれぞれ離間して多段設置するとともに、有底円筒ケーシング(2)の下部側壁の一又は複数カ所に気体吸引部(5)を形設してなり、稼働中に有底円筒ケーシング(2)内で生じる上向きの気流及び被摩砕物の流動に抗して、下方により大きな吸引気流を生じさせ、被摩砕物を一又は多方向から随時排出・回収するようにしたものであることを特徴とする方法。」
本発明によれば、針葉樹・広葉樹の木材又はそれらの木皮、あるいは竹、笹などの禾本科植物の木質部又は皮・枝葉部などの天然繊維質材料を原材料として、製造の全行程を乾式で行って、アスペクト比の高い解繊物を製造でき、かつ薬品処理も不要とし、低コストで実施できる。
本発明による掻き取り刃を備えた乾式解繊機による摩砕(切削)を採用することで、乾式工程のみで全行程を実施できる。
本発明で得られた天然繊維質材料の解繊物である繊維状材料は高断熱性かつ高強度であり、マット材に使用した場合は、高断熱性で保形性(形状復元性)に優れたものとなる。
また、得られた天然繊維質材料の解繊物を綿状の解繊物に均一分散した場合に綿状の解繊物間の空隙を広げつつ微細な解繊物と補強性を有する解繊物が絡み合い、補強性を有する複合綿状材料となる。
さらに、繊維長の長いグループの解繊物に繊維長の短いグループの解繊物を添加・混合して加熱すると、繊維長の短いグループの解繊物に多量に含有されているリグニンがバインダーとなって作用し、他のバインダーの使用を少量、又は不要として高断熱性の成形体が取得できる。
実施例1と比較例1における、各フルイ目通過率のグラフ図 複合摩砕品の熱伝導率の関係を示すグラフ図 比較例及び実施例の熱伝導率測定結果のグラフ図 比較例及び実施例の曲げ強度試験結果のグラフ図 本発明実施例で使用された掻き取り刃を備えた乾式解繊機の装置構成を示す斜視説明図 断面視概略説明図 平面視概略説明図 刃物構造を示す平面図 図8における(a)I−I矢視拡大断面図、及び(b)II−II矢視拡大断面図。 図8におけるA部詳細説明図。 実施例12〜14の試験で作製したマットのデジタルマイクロスコープによる観察図
本発明者らは、天然繊維質材料であるスギ、ヒノキ、カラマツ等の木質バイオマスから乾式で解繊物を取得すべく、種々検討をする中で、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に着目し、様々な木質バイオマスを用いて摩砕(以下、掻き取り刃で、「削り取る」又は「切削」することを意味する)実験を行った結果、木質バイオマスのような天然繊維質材料の含水率を20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機で摩砕処理を行えば、繊維径が小さく、かつアスペクト比の高い解繊物が高効率で得られることを見いだした。
木質バイオマスから乾式摩砕により低コストで量産可能な方式で高性能なバイオマス解繊物を作製し、摩砕物(天然繊維質材料の解繊物)を用いた軽量・断熱材の作製方法について検討した。
すなわち本発明は、地域木材を代表するスギ、ヒノキ、カラマツ、モミ、ツガ等の針葉樹の木皮や木片・木材、広葉樹の木片・木材、竹や笹等の禾本科植物の茎・枝葉等から、掻き取り刃を備えた乾式解繊機、例えば特許第3051981号「繊維含有材料の縦型粗粉砕装置及びその刃物構造」の乾式解繊機を用いて、繊維状解繊物(天然繊維質材料の解繊物)を得て、それを建築・住宅用等の断熱材に利用しようとするものである。
上記特許の縦型粗粉砕装置(乾式解繊機)は、固定刃と回転刃と多孔スクリーンを備えたもので、同乾式解繊装置の前工程の排出部スクリーンの篩目と、後工程の排出部スクリーンの篩目の調整により、バイオマス繊維(解繊物)の径や繊維長を調整することが可能である。
本発明で材料とする地域未利用木質バイオマスは、樹種によりそれぞれの繊維に特徴があり皮部、幹の部位、枝部に寄っても性質が違い、含水率も大きな差がある。
本発明者らは研究の結果、表乾状態の含水率20%〜30%に調整した木質バイオマス(天然繊維質材料)を使用すれば、得られる解繊物の強度、保形性等の特性が格段に良好になることを見いだした。なお、含水率20%〜30%は、天然繊維質材料(木質バイオマス)の全乾状態を含水率0%として算出した数値である。
そこで、乾燥しすぎて含水量が不足する材料に対しては、乾式解繊機に投入する前に水をスプレーする等して含水率を調整することが望ましい。
木材は乾燥して含水率が低下し、繊維飽和点以下となると自由水はすべて蒸発し、その後は細胞壁中の組織水が乾燥し始める。この時木材の強度は徐々に増大する。含水率20%以下となり平衡含水率の15%以下となると乾燥が進みすぎて摩砕がうまくいかない。
本発明では一度乾燥して繊維飽和点以下となり、含水率20%以下となった木材に対しては、繊維飽和点まで水分添加することにより、木質バイオマスを効率良く摩砕することが可能となる。
この水分範囲においては木質バイオマスの強度が摩砕時の剪断力に適切に作用し、良好な繊維状解繊物(天然繊維質材料の解繊物)が得られる。
含水率の調整方法は、木質が乾燥する段階で、目的とする含水率まで乾燥する方法と一度乾燥した木質を水中に入れ、吸水させる場合が挙げられる。
さらに、加圧あるいは減圧により水分を木材中に注入する方法も提案される。
本発明で得られる繊維状解繊物は高断熱性、高強度を有し、吹き込み断熱材、軽量マット材や軽量ボード材への適用が好適である。
含水率の調整方法は、木質が乾燥する段階で、目的とする含水率まで乾燥する方法と一度乾燥した木質を水中に入れ、吸水させる場合が挙げられる。
さらに、加圧あるいは減圧により水分を木材中に注入する方法も提案される。
本発明では、木質バイオマス(天然繊維質材料)が木材又は木片の場合は、繊維径0.5mm以下、アスペクト比15以上の天然繊維質材料の解繊物が得られ、木皮の場合は繊維径0.3mm以下、アスペクト20以上の繊維状の解繊物が得られる。
また木質、木片ともに開口径1.5mmフルイを通過した解繊物はアスペクト比30以上である。
解繊処理時にフルイのメッシュを変化させれば繊維径0.3mm以下でアスペクト30以上の解繊物が常に得られる。
このように掻き取り刃を備えた乾式解繊機を用いると、原料の木質バイオマスの含水率を20〜30%に調整し、装置のメッシュを調整することにより、従来の乾式粉砕では不可能であった繊維状の解繊物が容易に取得できるのである。
従来のカッターミル(切断方式)、ハンマーミル(叩き潰し)、インパクトミル(衝撃粉砕)、ローラーミル(押し潰し)等の乾式粉砕機を用いて得られる粉砕品は、原料の含水比を調整しても粉砕品がチップ状あるいは粉状の形状となってしまう。また解繊物が得られても収率が30%程度以下と低い上に、繊維径が0.5mm以上となり、得られた解繊物を加工品として再利用することが不可能である。
従来の乾式粉砕で得られるものの多くは繊維径1000μmを越えるmm単位のものであり、木質バイオマスからアスペクト比の高く軽量で断熱性能に優れた繊維状の解繊物は得られなかった。
本発明で得られた天然繊維質材料の解繊物は複数の解繊物が集合した構造となっており、これらの天然繊維質材料の解繊物はマット材に用いた場合、竹材やケナフから得られた解繊物では高強度、高弾性の性能が期待され、特に高アスペクト比の解繊物が得られ、高性能な用途に用いることが可能となる。
本発明者らは更に、木片・木材の木質部分と、竹及び笹の木化部分は乾燥比重が比較的に高いため、嵩比重を下げて建築・住宅用断熱材とし、その性能を向上させる方法として、また、施工方法の一つの手法とする吹込み工法のハンドリングを向上させる手段の一手法として、古紙や新聞紙やダンボールの紙質リサイクル資源を利用した、木質材との複合綿状材料を開発した。
紙などの有セルロース(繊維)資源のセルロース(繊維)を、綿状に乾式で取り出せることに成功した。紙等と木質バイオマスも同時に摩砕(解繊)され、綿状の解繊物と木質バイオマス解繊物が均一分散された成形体となっている。
本発明者らは低コストで摩砕可能な乾式摩砕により、バイオマスから高アスペクトで様々な用途へ利用可能な摩砕方法および摩砕物を用いた軽量・断熱材の作製方法について検討した。
木材から乾式摩砕により解繊物を取り出すためには、木材の繊維束に方向にそった削剥工程が必要である(ひきちぎり)。このような摩砕装置として特殊な刃物構造を有した解繊装置がある。このような解繊装置を用いた摩砕技術、得られた摩砕物の利用技術について検討した。
特許3051981号公報に示す技術ではバイオマス削剥(切削)時は刃物の回転軸に対し、バイオマスの中心軸を平行、かつ垂直線上に保ち、バイオマスの外周面を案内部材に押し当て、押圧しながら削剥(切削)することを特徴とした摩砕機により数mm以下の繊維径で数mm〜百mmの繊維長からなる単繊維が得られる。
本装置では第1段階で得られたこの繊維をピンミル構造の摩砕機にてさらに繊維を解繊分級することで、アスペクトの高い繊維を得ている。この解繊装置では、第1の摩砕においてバイオマス削剥時は刃物の回転軸に対しバイオマスの中心軸を平行粗摩砕され、一定のメッシュを通過した摩砕品がさらに第2の摩砕により破砕され所定のメッシュを通過した破砕品が得られる。この装置によれば乾式摩砕において、従来の粉砕方式と比較して圧倒的に木質材から高アスペクト比のバイオマス繊維を取り出しやすく、木質の構造由来の繊維が乾式摩砕により得られる。
本発明は、木質材を適切な水分に調節することである。木材では生木のような状態では含水率は70%以上に達することもあるが強度が小さく、このような摩砕機に適さず、摩砕により良好な解繊物が得られない。木材は乾燥して含水率が低下し、繊維飽和点以下となると自由水はすべて蒸発し、その後は細胞壁中の組織水が乾燥し始める。この時木材の強度は徐々に増大する。
含水率20%以下となり平衡含水率の15%以下となると乾燥が進みすぎて摩砕がうまくいかない。本発明では一度乾燥して繊維飽和点以下となり、含水率20%以下となった木材に水分を付与し、繊維飽和点まで水分添加することにより木質材を効率良く摩砕することが可能である。この水分範囲においては木材の強度が摩砕時の剪断力が適切に作用し、良好な解繊物が得られる。
本発明者らはこのような装置を用いて様々なバイオマスにおいて摩砕実験を繰り返した結果、バイオマスの含水率が20〜30%の時最も効率良く高アスペクト比の解繊物が取り出せることを見いだした
摩砕行程において木質材の含水率を20〜30%に調整することで高アスペクト比で軽量・断熱性能に優れた解繊物をとり出せる。また紙質の材料を複合化させることで綿状の複合綿状材料を提供することができる。
本発明において、摩砕時にバークや紙材を同時に摩砕することで単繊維に近いバークや紙の場合は綿状に近いセルロースと木質繊維の複合体が得られ、断熱性能が向上する。摩砕され綿状となったセルロースは比較的低熱伝導であるがアスペクト比の大きな木質繊維が共存するとさらに空隙が広がり、さらに低熱伝導となるだけでなく、木質繊維の反発力により、圧縮されにくく低熱伝導の状態を維持できることがわかった。
本発明においてホウ酸溶液等を用いることで摩砕と同時に摩砕物の表面に防虫・防蟻・難燃機能を付与した摩砕物を得ることができる。あるいは脱臭・調湿等の機能を付与することができる
第1の発明(請求項1)及び第の発明(請求項5)では複数の解繊物の集合体であるがアスペクト比の大きな繊維長の長い解繊物と、繊維長は短く、さらに微細な解繊物が得られる。後者ではバイオマス由来のリグニン等バインダー成分が多く含まれる。
従ってこれらの解繊物を混合して成形し、加熱すれば容易に加熱プレスによりバインダー成分が溶融固化されボードが得られる。
これらの解繊物を篩い分けし、バインダー成分の多い粉体で成形、加熱するとより高強度のボードが得られる。
本発明により得られた解繊物のうちのアスペクト比の大きな解繊物のみを分離して使用すれば断熱性の良好な成形体やマットが得られる。
本発明によれば天然繊維質材料から乾式摩砕により、様々な解繊物が得られる。摩砕品の特徴として複数の解繊物が集合した構造となっている。天然繊維質材料の種類や摩砕時の条件により解繊物の性質は異なる。竹材のような解繊物は弾力性を強靱性を兼ね備え、高強度の成形体に利用可能である。
一方ケナフの摩砕品やバークの摩砕品は摩砕径も細く、弾力性や反発性を兼ね備え、断熱材に応用できる。
これらの解繊物を用いて、軽量・高強度なボードやマットを作製することが可能である。
天然繊維質材料の種類や摩砕条件により様々な部材が作製可能であるが以下に高強度部材および断熱材へ応用する場合の各解繊物の機能を示す。
〔高強度材への応用〕
高強度部材の製造においては、摩砕品のアスペクト比が20以上かつ繊維径200μm以上の摩砕品を用いることが望ましい。
その摩砕品をそのまま積層プレスすることで強靱な成形体が得られる。
本発明によれば高アスペクトの高強度な木質繊維(天然繊維質材料の解繊物)が得られ、バインダーを用いてプレス成形することにより、複数の高強度な解繊物が積層・密着されることで、高強度軽量体が得られる。
本摩砕品においてはミクロの部分まで繊維構造を有しており、加熱処理した場合に周辺の木質繊維(天然繊維質材料の解繊物)と絡みあい、表面からリグニンが溶出し、強固な成形体が得られる。
天然繊維質材料の解繊物を取得する第1の工程と、第1の工程で得られた解繊物を篩い分けして、繊維長の長いグループの解繊物と繊維長の短いグループの解繊物に分別する第2の工程と、第2の工程で得られた繊維長の長いグループの解繊物100重量部に対して繊維長の短いグループの解繊物0.1〜30重量部を添加・混合して、1〜50Mpaで加圧して、常温〜200℃で加熱する第3の工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法の本発明においては、微細な解繊物は表面積は大きくリグニンが溶出しやすく大小の解繊物同士が絡みあい、プレス体の強度が発現するものと考えられる。これによりバインダーを用いることなくリグニン等の天然由来のバインダーを利用した高強度成形体が得られる。
〔断熱材への応用〕
断熱性能を有する部材の作製に関しては摩砕品のアスペクト比が20以上かつ繊維径200μm以下の摩砕品を用いることが望ましい。
摩砕品のアスペクト比が20以上でかつ繊維径;200μm以下の摩砕品を複合綿状材料の綿状の解繊物中に分散させて点接合させ断熱性能と強度を維持できる。
いわゆるスプリングバック機能により複合綿状材料の綿状の解繊物同志間の空隙を広げる。摩砕品はバインダーや熱融着繊維により固定することで、成形体の保持力を維持する。
バインダーとして無機バインダーを用いる場合は密度が高くなるため、バインダー成分を発泡させることが考えられるが、この場合も保持力がなければ、成形体は乾燥凝集し、密度が高くなり、断熱性能が低下するが、本構造を維持することで断熱性能を低下させることなく成形可能である。
アスペクト比は高い程、成形体の強度や弾性を保持する上で有利であるが、断熱材に応用する場合は成形体の断熱性能が劣化するので高性能な断熱材に使用する場合は繊維径200μm程度以下が望ましい。
添加する有機バインダーとしては熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂、エポキシ樹脂)メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン熱硬化性ポリイミド等から選ばれた樹脂が好ましく用いられ、それらは繊維として添加使用されても良い。また熱融着繊維としては2層構造となった(芯となる繊維に熱硬化性樹脂がコーティングされた)構造でも良い。
また有機バインダーとしては、デンプン、寒天、ニカワ等の天然ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、リグニンスルフォン酸、変成でんぷん等の半合成ポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、オリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン等の合成ポリマーが利用可能である。
本発明で得られた天然繊維質材料の解繊物および複合綿状材料中の綿状解繊物はこのような有機バインダーと絡みやすく、高強度となり、また多孔性を維持し、高断熱性を維持する。
無機バインダーとしてはアルカリ珪酸塩、コロイダルシリカ等の水溶性珪酸塩、無機-有機複合ポリマー、リン酸アルミニウム、アルミナゾル、ポルトランドセメント、アルキルシリケート、アルミナセメント、石膏、石灰等が利用可能である。
本発明を実施例により具体的に説明する。
本発明による解繊例と従来技術による解繊例との比較を行った。
まず、本発明の掻き取り刃を具備した解繊機(A;(有)西日本技術開発製の
固定刃と回転刃と多孔スクリーンを備えた乾式解繊機(解繊機A))を用いて含水比の異なる各種木質バイオマスを摩砕し、各物性を測定した。
本実施例で用いた解繊機Aの構成は、以下のものである。
すなわち、図5〜10に示す構造のものであって、
内側に固定刃(1)を備えた有底円筒ケーシング(2)と、前記有底円筒ケーシング(2)の内壁との間にクリアランスを設けて周設した多孔スクリーン(3)と、前記有底円筒ケーシング(2)の軸中心に軸装され前記固定刃(1) と協働して繊維含有材料を切断又は裂断する回転刃(4)と、稼働中に前記有底円筒ケーシング(2)内の気体を吸引するとともに前記多孔スクリーン(3)を介して被粉砕物を外部に排出・回収するための気体吸引部(5)を有した繊維含有材料の縦型粗粉砕装置(X)であって、回転により有底円筒ケーシング(2)内で上向きの気流を生じるような羽根構造を有し、かつ、回転面外周に複数の回転刃取付け部(61)を等配した回転刃物台(6)を軸方向にそれぞれ離間して多段設置するとともに、有底円筒ケーシング(2)の下部側壁の一又は複数カ所に気体吸引部(5)を形設してなり、稼働中に有底円筒ケーシング(2)内で生じる上向きの気流及び被粉砕物の流動に抗して、下方により大きな吸引気流を生じさせ、被粉砕物を一又は多方向から随時排出・回収するようにしたものであることを特徴とする掻き取り刃を備えた乾式解繊機である。
(なお、図5は装置構成を示す斜視説明図、図6は、断面視概略説明図、図7は、平面視概略説明図である。図8は、刃物構造を示す平面図、図9は、図8における(a)I−I矢視拡大断面図、及び(b)II−II矢視拡大断面図、図10は、図8におけるA部詳細説明図である。)
そして、上記回転刃物台6の設置構成において、上下段の位置関係にある回転刃物6a,6b台間で、上段の回転刃4が、下段の回転刃4に対して回転方向に最大45度の範囲内で遅れて固定刃1に接触するようにそれぞれ軸装されており、さらに、上記の縦型粗粉砕装置Xにおける刃物構造Yは、回転面外周に複数の回転刃取付け部61を等配した回転刃物台6が、回転により有底円筒ケーシング2内で上向きの気流を生じるような羽根構造を有し、前記回転刃取付け部61に、固定刃1に対する接触角度θが鈍角となるように刃面形成した回転刃4を着脱可能に取り付けてなり、さらにまた、羽根構造Yが翼形であって、回転方向の前端縁62を斜面形成し、その傾斜角度αを2度〜10度範囲としたものである。
なお、図中7はスペーサ、8は円形床板、21は固定刃取付用リブである。
次に、上記の解繊機Aに、天然繊維質材料のスギ、ヒノキ等の木質バイオマス原料を20×20×100mm程度に成形した所定含水率の成形原材料を投入し、固定刃と回転刃との間で剪断して摩砕し、摩砕解繊物をフルイ分けして解繊物を取得した。
また、比較例で用いた粉砕装置Bはカッターミルである。
そこで、粉砕装置Bに、天然繊維質材料のスギ、ヒノキ等の木質バイオマス原料を20×20×100mm程度に成形した所定含水率の成形原材料を投入し、摩砕して摩砕物を取得した。
実施例1は、解繊機Aを用いて含水率25%のスギ木片を摩砕したものであり、実施例2は、解繊機Aを用いて含水率25%のヒノキ木片を摩砕したものである。
また、実施例3は解繊機Aを用いて含水率25%のスギ木皮を摩砕したものであり、実施例4は解繊機Aを用いて含水率25%のスギ木皮を摩砕したものである。
次に実施例5以下は、解繊機Aを用いて、含水比の異なる各種木質バイオマスと紙質材の混合品を摩砕し、各物性を測定した。
実施例5は解繊機Aを用いて含水率25%の混合品(スギ木皮:ダンボール=3:7)を摩砕したものであり、実施例6は解繊機Aを用いて含水率25%の混合品(ヒノキ木皮:ダンボール=5:5)を摩砕したものである。
次に、掻き取り刃を具備しない構造のカッターミル粉砕装置(B)を用いて含水比の異なる各種木質バイオマスを摩砕した。得られた摩砕品の繊維幅、平均アスペクト比、熱伝導率を測定した。
比較例1は、粉砕装置Bを用いて含水率15%のスギ木片を粉砕したものであり、比較例2は、粉砕装置Bを用いて含水率25%のスギ木片を粉砕したものである。
比較例3は、粉砕装置Aを用いて含水率14%(水分未調整)のスギ木片を粉砕したものであり、比較例4は、粉砕装置Aを用いて含水率70%のスギ木片(水分未調整)を粉砕したものであり、さらに比較例5は、粉砕装置Aを用いて含水率15%のヒノキ木片を粉砕したものである。(なお、含水率の水分は未調整で、本発明の数値範囲からはずれている。)
次に比較例4〜5は、本発明の掻き取り刃を具備した解繊機(A;(有)西日本技術開発製)を用いて含水比の異なる各種木質バイオマスを解繊し、繊維幅、平均アスペクト比、熱伝導率を測定した。
次に実施例1〜4は、本発明の掻き取り刃を具備した解繊機(A;(有)西日本技術開発製)を用いて含水比25%とし、各種木質バイオマスを解繊し、繊維幅、平均アスペクト比、熱伝導率を測定した。
以上の実施例及び比較例について、バイオマスの種類、含水率、解繊物の繊維径、アスペクト比、熱伝導率等を表1に示した。
Figure 0006858361
表1に示す結果から、本発明に係る掻き取り刃を具備した解繊機を用いて、含水率が本発明の数値範囲に調整された天然繊維質材料(木質バイオマス)を摩砕して得られた解繊物は、アスペクト比が高く高断熱性のものであることが解る。
また、実施例1と比較例1における、各フルイ目通過率をグラフ化して図1に示した。
図に示すとおり、比較例1ではフルイ目0.6mm以下は通過率が少なく、要するに径が0.6mm以上の物が多いことが解る。
そして、実施例1ではフルイ目0.6mm以下は通過率が非常に多く、要するに径が0.6mm以下の物が非常に多いことが解る。
セルロースと天然繊維質材料を変化させて作製した複合綿状材料の熱伝導率を測定した。
比較例6では紙質材(セルロース)を解繊機Aを用いて含水率25%で摩砕した。実施例5〜8では解繊機Aを用いて含水率25%の混合品において天然繊維質材料の配合率(天然繊維質材料:セルロース=3:7、5:5,8:2)を変化させて摩砕した複合綿状材料を得た。それぞれの熱伝導率測定結果を表2に示す。配合と熱伝導率の関係を図2に示す。
Figure 0006858361
セルロースと天然繊維質材料を複合させることで単独の解繊物(摩砕品)と比較して低熱伝導率を示した。本発明による解繊物はアスペクト比が高く木質の持つ弾性を有しているため、セルロースの空隙を摩砕された天然繊維質材料がセルロースの空隙を押し広げることにより密度が低下し、断熱性能が向上するものと考えられる。
次にセルロースと天然繊維質材料を変化させて作製した複合綿状材料を用いてマットを作製した。高強度マット材を得る目的でプレス成形法によるマット作製を行った。マット作製条件としては水を加え混合した後、CMC(カルボシキメチルセルロース)を2%添加し、プレス成形(1Mpa)後、105℃で24時間乾燥した。得られたマット品の物性試験を調べた。
比較例7は紙質材(ダンボール)を解繊機Aを用いて含水率25%で摩砕して得られた摩砕品を用いた。実施例9〜11では解繊機Aを用いて含水率25%の天然繊維質材料・セルロース複合綿状材料を用いて天然繊維質材料の配合率(天然繊維質材料:セルロース=3:7、5:5,8:2)を変化させてマット材を作製した。
比較例7および実施例9〜11の熱伝導率測定結果、曲げ強度試験結果を表3、表4、図3、図4に示す。
Figure 0006858361
Figure 0006858361
複合材(複合綿状材料)は紙質材配合率20〜50%(バイオマス繊維(天然繊維質材料)50〜80%)で強度が高く、かつ断熱性能も良好な成形体が得られる。アスペクト比の高い木皮繊維を天然繊維質材料として用いると断熱性能はさらに優れる。
木質バイオマスの種類、紙質材との配合率を選定することで目的とする強度、断熱性能を必要とする部材へ応用可能である。
次に高強度を維持させつつも断熱性能を維持させる目的で熱融着法により、無加圧でマットを作製した。
実施例12では、解繊機Aを用いて含水率25%の混合品(スギ木皮:紙資材=8:2)を摩砕した複合綿状材料100重量部に熱融着繊維10重量部を添加・混合し、容器中で150℃、30分間加熱して複合マットを製造した。
さらに、実施例13では、解繊機Aを用いて含水率25%の混合品(スギ木皮:紙質材=7:3)を摩砕した複合綿状材料100重量部に熱融着繊維10重量部を添加・混合し、容器中で150℃、30分間加熱して複合マットを製造した。
さらにまた、実施例14では、解繊機Aを用いて含水率25%の混合品(スギ木皮:紙質材=5:5)を摩砕した複合綿状材料100重量部に熱融着繊維10重量部を添加・混合し、容器中で150℃、30分間加熱して複合マットを製造した。
以上の実施例12〜14で得られた複合マットの熱伝導率を表5に示した。
図11に実施例12〜14の試験で作製したマットのデジタルマイクロスコープによる観察結果を示す。
Figure 0006858361
表5に示す結果から、各実施例の複合綿状材料製のマットは、優れた断熱性を有するものであることが解った。
図11の結果から木質繊維(天然繊維質材料の解繊物)を複合させることで綿状セルロースの空隙を広げている。また天然繊維質材料が竹のような場合は解繊物が強靱であり、マット形状の構造をしっかり保持している様子が観察される。
実施例15〜16
竹を含水率25%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて、竹の摩砕品を取得した。
摩砕品を篩い分けして、74μm以下の繊維長の微細な解繊物(微細繊維)を採取した。
この微細な解繊物を摩砕品に添加・混合して得た混合品を金型に充填し、100Mpaで加圧して、200℃で(1時間保持)加熱して成形体(ボード)を作製した。作製したボードの曲げ強度を測定した。
Figure 0006858361
表6に微細な解繊物添加による成形体(ボード)の曲げ強度を示す。
その結果から、本摩砕品はバインダー無添加でも強度を有した。微細な解繊物を添加することで曲げ強度は増加し、微細な解繊物(微細品)を20%添加することで曲げ強度は3倍程度まで増加した。
本摩砕品においてはミクロの部分まで繊維構造を有しており、加熱処理した場合に周辺の木質繊維と絡み合い、表面からリグニンが溶出し、強固な成形体が得られる。軽量・高強度の成形体を製造する方法においては微細な解繊物は表面積は大きくリグニンが溶出し易く大小の解繊物同士が絡み合い、プレス成形体の強度が発現するものと考えられる。これによりバインダーを用いること無くリグニン等の天然由来のバインダーを利用した高強度成形体が得られる。
本発明によれば、地域木質未利用バイオマスを活用して、建築・住宅用の断熱材を提供できる。
地域木材を代表するスギやヒノキの皮は、古くは屋根の材料や壁の材料として利用されていたが、時代の変化で利用されることが少なくなって、厄介者扱いにされている。
しかしながら、他の木材に比べ耐水性、防腐性、防虫性に優れ、スギ皮は難燃成分も有している。
特に未利用で豊富に発生するスギの外皮は、新分野でウッドウールとし最も優先して利用したい原材料として利用できることがわかった。
本発明により得られる解繊物は、大量に需要を産み出せる建築・住宅用断熱材として使用できる。また、マット材は、断熱材、断熱性能を必要とする各種部材への使用が考えられ、さらにボード材は、軽量化を伴う補強用フィラーや軽量ボードへの用途が考えられる。
その他の用途として、農業用資材として利・活用、法面緑化等の資材やセルロースナノファイバー作製用の原料として期待される。
そのため吹き込み断熱材をはじめとした多くの工業用の製造に用いることでができる。

Claims (7)

  1. 天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1工程と、同工程で得られた天然繊維質材料の解繊物100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、無加圧で、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする高断熱性能で保形性に優れたマット材を製造する方法。
  2. 天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1工程と、同工程で得られた天然繊維質材料の解繊物100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
  3. 含水率20〜30%に調整した天然繊維質材料100重量部に対して、紙質材を25〜400重量部を同時投入して含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径10〜500μm、繊維長1.0〜10mm、アスペクト比10〜50の天然繊維質材料の解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を取得する第1工程と、同工程で得られた複合綿状材料100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、無加圧で、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする高断熱性能で保形性に優れたマット材を製造する方法。
  4. 含水率20〜30%に調整した天然繊維質材料100重量部に対して、紙質材を25〜400重量部を同時投入して含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径10〜500μm、繊維長1.0〜10mm、アスペクト比10〜50の天然繊維質材料の解繊物と綿状の解繊物との複合綿状材料を取得する第1工程と、同工程で得られた複合綿状材料100重量部に対し、バインダーあるいは熱融着繊維を0.1〜30重量部添加し、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱する第2工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
  5. 天然繊維質材料を含水率20〜30%に調整した後、掻き取り刃を備えた乾式解繊機に掛けて乾式摩砕し、繊維径1〜600μm、繊維長0.1〜50mm、アスペクト比10〜60の天然繊維質材料の解繊物を取得する第1の工程と、第1の工程で得られた解繊物を篩い分けして、繊維長の長いグループの解繊物と繊維長の短いグループの解繊物に分別する第2の工程と、第2の工程で得られた繊維長の長いグループの解繊物100重量部に対して繊維長の短いグループの解繊物0.1〜30重量部を添加・混合して、1〜50Mpaで加圧して、常温〜250℃で加熱し、バインダーあるいは熱融着繊維を添加することなく、前記繊維長の短いグループの解繊物に含まれるバインダー成分であるリグニンを溶融固化させる第3の工程とからなることを特徴とする軽量・高強度の成形体を製造する方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項の方法において使用される天然繊維質材料が、(1)針葉樹・広葉樹の木材又はそれらの木皮、あるいは(2)禾本科植物の木質部又は皮・枝葉部であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項の方法において使用される掻き取り刃を備えた乾式解繊機が、
    内側に固定刃(1)を備えた有底円筒ケーシング(2)と、前記有底円筒ケーシング(2)の内壁との間にクリアランスを設けて周設した多孔スクリーン(3)と、前記有底円筒ケーシング(2)の軸中心に軸装され前記固定刃(1)と協働して繊維含有材料を切断又は裂断する回転刃(4)と、稼働中に前記有底円筒ケーシング(2)内の気体を吸引するとともに前記多孔スクリーン(3)を介して被摩砕物を外部に排出・回収するための気体吸引部(5)を有した繊維含有材料の縦型粗摩砕装置(X)であって、回転により有底円筒ケーシング(2)内で上向きの気流を生じるような羽根構造を有し、かつ、回転面外周に複数の回転刃取付け部(61)を等配した回転刃物台(6)を軸方向にそれぞれ離間して多段設置するとともに、有底円筒ケーシング(2)の下部側壁の一又は複数カ所に気体吸引部(5)を形設してなり、稼働中に有底円筒ケーシング(2)内で生じる上向きの気流及び被摩砕物の流動に抗して、下方により大きな吸引気流を生じさせ、被摩砕物を一又は多方向から随時排出・回収するようにしたものであることを特徴とする方法。
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