JP6729375B2 - スタッドピンおよび空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
一般に、スタッドピンは、トレッド部に設けられたスタッドピン取付用孔に埋め込まれる。スタッドピン取付用孔にスタッドピンを埋め込むとき、孔径を拡張した状態のスタッドピン取付用孔にスタッドピンを挿入することで、スタッドピンがスタッドピン取付用孔にきつく埋め込まれ、タイヤ転動中に路面から受ける制駆動力や横力によるスタッドピンのスタッドピン取付用孔からの抜け落ちを防いでいる。
一方、先端部のエッジを増加させると、氷がない路面を走行するときに路面の摩耗量が増大するという問題がある。
前記スタッドピンは、
前記スタッドピン取付用孔内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
前記埋設基部が前記スタッドピン取付用孔内に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
を有し、
前記先端部の端面は、凹多角形の輪郭形状を有し、
前記凹多角形の輪郭形状は、第1凸部及び第1凹部を有し、
前記第1凸部は隣接する1対の第1凸部形成辺により形成され、
前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部及び前記第1凹部は、前記1対の第1凸部形成辺と、前記1対の第1凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第1凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第1凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピン取付用孔に装着され、
前記埋設基部の前記先端部が設けられる端面は、凹多角形の第2輪郭形状を有し、
前記凹多角形の第2輪郭形状は、第2凸部及び第2凹部を有し、
前記第2凸部は隣接する1対の第2凸部形成辺により形成され、
前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部及び前記第2凹部は、前記1対の第2凸部形成辺と、前記1対の第2凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第2凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第2凹部が蹴り出し側に向くように配置されることを特徴とする。
前記第1凹部の内角は270度よりも大きく360度未満であることが好ましい。
前記第1凸部の頂点と前記第1凹部の頂点との距離をL1とし、
前記1対の第1凹部形成辺の前記第1凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第1凹部の頂点との距離をL2とするとき、
1.0≦L1/L2≦5.0であることが好ましい。
前記第2凸部の頂点と前記第2凹部の頂点との距離をL1’とし、
前記1対の第2凹部形成辺の前記第2凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第2凹部の頂点との距離をL2’とするとき、
1.0≦L1’/L2’≦5.0である、
ことが好ましい。
前記スタッドピンは、
前記スタッドピン取付用孔内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
前記埋設基部が前記スタッドピン取付用孔内に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
を有し、
前記先端部の端面は、凹多角形の輪郭形状を有し、
前記凹多角形の輪郭形状は、第1凸部及び第1凹部を有し、
前記第1凸部は隣接する1対の第1凸部形成辺により形成され、
前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部及び前記第1凹部は、前記1対の第1凸部形成辺と、前記1対の第1凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第1凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第1凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピンが配置され、
前記埋設基部の前記先端部が設けられる端面は、凹多角形の第2輪郭形状を有し、
前記凹多角形の第2輪郭形状は、第2凸部及び第2凹部を有し、
前記第2凸部は隣接する1対の第2凸部形成辺により形成され、
前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部及び前記第2凹部は、前記1対の第2凸部形成辺と、前記1対の第2凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第2凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第2凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピンが配置されることを特徴とする。
前記第1凹部の内角は270度よりも大きく360度未満であることが好ましい。
前記第1凸部の頂点と前記第1凹部の頂点との距離をL1とし、
前記1対の第1凹部形成辺の前記第1凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第1凹部の頂点との距離をL2とするとき、
1.0≦L1/L2≦5.0であることが好ましい。
前記第2凸部の頂点と前記第2凹部の頂点との距離をL1’とし、
前記1対の第2凹部形成辺の前記第2凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第2凹部の頂点との距離をL2’とするとき、
1.0≦L1’/L2’≦5.0である、
ことが好ましい。
また、凹部が蹴り出し側を向くようにスタッドピンをタイヤに取り付けることで、氷路面における制動時には、凹部に砕氷が溜まり、固められる。この固められた砕氷が氷路面上の氷と接触して引っかかるため、氷上制動性能を高めることができる。一方、氷がない路面における制動時には、凹部の端部のみが路面と接触するため、氷がない路面の摩耗を低減することができる。
〔第1実施形態〕
(タイヤの全体説明)
以下、本実施形態の空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10の断面を示すタイヤ断面図である。
タイヤ10は、例えば、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤは、JATMA YEAR BOOK 2012(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められるタイヤをいう。この他、B章に定められる小型トラック用タイヤおよびC章に定められるトラック及びバス用タイヤに適用することもできる。
以降で具体的に説明する各パターン要素の寸法の数値は、乗用車用タイヤにおける数値例であり、本発明である空気入リタイヤはこれらの数値例に限定されない。
タイヤ10は、骨格材として、一対のビードコア11と、カーカスプライ層12と、ベルト層14とを有し、これらの骨格材の周りに、トレッドゴム部材18と、サイドゴム部材20と、ビードフィラーゴム部材22と、リムクッションゴム部材24と、インナーライナゴム部材26と、を主に有する。
カーカスプライ層12は、有機繊維をゴムで被覆した1又は複数のカーカスプライ材からなる。カーカスプライ材は、一対のビードコア11の間に巻き回すことによりトロイダル形状に形成されている。
ベルト層14は複数のベルト材14a、14bからなり、カーカスプライ層12のタイヤ径方向外側にタイヤ周方向に巻き回されている。タイヤ径方向内側のベルト材14aのタイヤ幅方向の幅は、タイヤ径方向外側のベルト材14bの幅に比べて広い。
ベルト材14a、14bは、スチールコードにゴムを被覆した部材である。ベルト材14aのスチールコード、および、ベルト材14bのスチールコードは、タイヤ周方向に対して所定の角度、例えば20〜30度傾斜して配置されている。ベルト材14aのスチールコードと、ベルト材14bのスチールコードとは、タイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜し、互いに交錯する。ベルト層14は充填された空気圧によるカーカスプライ層12の膨張を抑制する。
サイドゴム部材20のタイヤ径方向内側の端には、リムクッションゴム部材24が設けられる。リムクッションゴム部材24はタイヤ10を装着するリムと接触する。ビードコア11のタイヤ径方向外側には、ビードコア11の周りに巻きまわしたカーカスプライ層12に挟まれるようにビードフィラーゴム部材22が設けられている。タイヤ10とリムとで囲まれる空気を充填するタイヤ空洞領域に面するタイヤ10の内表面には、インナーライナゴム部材26が設けられている。
この他に、タイヤ10は、ベルト層14のタイヤ径方向外側面を覆うベルトカバー層28を備える。ベルトカバー層28は、有機繊維と、この有機繊維を被覆するゴムとからなる。
図2は、本発明の第1の実施形態のスタッドピン50Aの外観斜視図である。図3は、トレッド部Tのトレッドゴム部材18に設けられたスタッドピン取付用孔40に装着されたスタッドピン50Aの側面図である。
スタッドピン50Aは、埋設基部53Aと、先端部60Aと、を主に有する。埋設基部53Aは、装着される空気入りタイヤのスタッドピン取付用孔40内に埋設される。埋設基部53Aがスタッドピン取付用孔40の側面からトレッドゴム部材18に押圧されることによりスタッドピン50Aがトレッド部に固定される。スタッドピン50Aは、埋設基部53Aと、先端部60Aとを有し、埋設基部53A及び先端部60Aが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。なお、方向Xは、埋設基部53Aの先端部60に向けて延びる延在方向(長さ方向)であり、スタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着したときに、トレッド部のトレッド面に対する法線方向と一致する。また、方向Y1、Y2はタイヤ幅方向であり、方向Z1、Z2はタイヤ周方向である。本実施形態におけるタイヤ10には、サイドゴム部材20のタイヤ幅方向外側の面に設けられた情報表示領域において回転方向が指定されており、方向Z1はタイヤ10が装着される車両が前進するときのタイヤ10の回転方向であり、方向Z2は車両が後退するときのタイヤ10の回転方向である。すなわち、方向Z1側が踏み込み側であり、方向Z2側が蹴り出し側である。
埋設基部53Aは、底部54Aと、シャンク部56Aと、胴体部58Aと、を有し、底部54A、シャンク部56A、および胴体部58Aが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。
1対の凸部形成辺S1、S2は、互いに隣接し、先端面60aのZ1方向の端部に凸部(第1凸部)61Aを形成する。凸部形成辺S1は凸部61Aの頂点AからY2方向かつZ2方向に延在し、凸部形成辺S2は凸部61Aの頂点AからY1方向かつZ2方向に延在している。凸部61Aにおける1対の凸部形成辺S1、S2がなす内角θAは180度未満である。この内角θAは90度よりも大きいことが好ましく、後述するように110度以上160度以下であることがより好ましい。
線分Lとタイヤ幅方向Y1、Y2とのなす角は10°以下であることが好ましく、タイヤ幅方向Y1、Y2と平行であることがより好ましい。
先端面60aの角部は、隣接する2辺が180度以外の角度をなすように端点で繋ぎ合わせられることにより形成される。しかし、角部は頂点を有する代わりに丸みを帯びていてもよい。例えば、先端面60aの最も短い辺の1/10以下の曲率半径で屈曲していてもよい。
凸部61Aにより砕かれた砕氷をタイヤ幅方向に遠ざかるように排出するために、凸部61Aにおける内角θAは110度以上であることが好ましい。また、凸部形成辺S1、S2による砕氷のタイヤ幅方向への排出を促進するために、凸部形成辺S1、S2のそれぞれがタイヤ周方向Z1、Z2となす角θ1、θ2は、いずれも45度よりも大きいことが好ましい。
凹部形成辺S3、S4による砕氷の圧縮を効率よく行うために、1対の凹部形成辺S3、S4のそれぞれがタイヤ周方向Z1、Z2となす角θ3、θ4は0度よりも大きく45度未満であり、凹部62Aにおける1対の凹部形成辺S3、S4がなす劣角θBが90度未満であることが好ましい。すなわち、凹部62Aにおける内角(360°−θB)が、270°<(360°−θB)<360°であることが好ましい。一方、砕氷を確実に凹部62A内に集めるために、凹部形成辺S3、S4がなす劣角θBは60度よりも大きいことが好ましい。すなわち、凹部62Aにおける内角(360°−θB)が300°未満であることが好ましい。
ここで、凸部61Aの頂点Aから凹部62Aの頂点Bまでの距離をL1、凹部62Aの頂点Bから線分Lまでの距離をL2とすると、先端部60Aの重量を低減する効果を充分に得るために、L1/L2≦5.0とすることが好ましく、L1/L2≦3.0とすることがより好ましい。一方、凹部62Aによる砕氷の圧縮を確実に行うために、1.0≦L1/L2とすることが好ましく、1.5≦L1/L2とすることがより好ましい。
図5は本発明の第1の変形例に係る先端面60bを示す平面図である。第1の変形例に係る先端面60bにおいては、凸部形成辺S1のZ2方向の端部と凹部形成辺S3のZ2方向の端部とが辺S7により接続されている。辺S7は凸部形成辺S1のZ2方向の端部からY1方向かつZ2方向に傾斜して延在している。また、凸部形成辺S2のZ2方向の端部と凹部形成辺S4のZ2方向の端部とが、辺S8により接続されている。辺S8は凸部形成辺S2のZ2方向の端部からY2方向かつZ2方向に傾斜して延在している。このように、先端面60bの輪郭形状は、凸部形成辺S1、S2、辺S7、S8および線分Lの5辺からなる五角形から、1対の凹部形成辺S3、S4および線分Lからなる3角形状の第1凹部を切り抜いた形状とすることが好ましい。
図6は本発明の第2の変形例に係る先端面60cを示す平面図である。図6に示すように、先端面60cの輪郭形状は、5角形から、1対の凹部形成辺S3、S4および線分Lからなる3角形状の第1凹部を切り抜いた形状とすることが好ましい。第2の変形例に係る先端面60cにおいては、凸部形成辺S1のZ2方向の端部に辺S7のZ1方向の端部が接続され、凹部形成辺S3のZ2方向の端部に辺S5のY1方向の端部が接続され、辺S7のZ2方向の端部が辺S5のY2方向の端部に接続されている。また、凸部形成辺S2のZ2方向の端部に辺S8のZ1方向の端部が接続され、凹部形成辺S4のZ2方向の端部に辺S6のY2方向の端部が接続され、辺S8のZ2方向の端部が辺S6のY1方向の端部に接続されている。
辺S5、S6は、タイヤ幅方向Y1、Y2と平行に設けられている。
辺S7は凸部形成辺S1のZ2方向の端部からY1方向かつZ2方向に傾斜して延在している。辺S8は凸部形成辺S2のZ2方向の端部からY2方向かつZ2方向に傾斜して延在している。
図7は本発明の第3の変形例に係る先端面60dを示す平面図である。図7に示すように、先端面60dの輪郭形状は、凸部形成辺S1、S2、辺S7、S8、S9、S10および線分Lの7辺からなる7角形から、1対の凹部形成辺S3、S4および線分Lからなる3角形状の第1凹部を切り抜いた形状とすることが好ましい。先端面60dにおいては、凸部形成辺S1のZ2方向の端部に辺S9のZ1方向の端部が接続され、辺S9のZ2方向の端部が辺S7のZ1方向の端部に接続され、辺S7のZ2方向の端部が凹部形成辺S3のZ2方向の端部に接続されている。また、凸部形成辺S2のZ2方向の端部に辺S10のZ1方向の端部が接続され、辺S10のZ2方向の端部が辺S8のZ1方向の端部に接続され、辺S8のZ2方向の端部が凹部形成辺S4のZ2方向の端部に接続されている。
辺S9、S10は、タイヤ周方向Z1、Z2と平行に設けられている。
辺S7は辺S9のZ2方向の端部からY1方向かつZ2方向に傾斜して延在している。
辺S8は辺S10のZ2方向の端部からY2方向かつZ2方向に傾斜して延在している。
図8は本発明の第2の実施形態に係るスタッドピン50Bの斜視図である。第2の実施形態のスタッドピン50Bでは、先端部60Bの先端面60bが図5に示すのと同様の形状を有する。すなわち、先端面60bは、5つの凸部と1つの凹部を有する六角形状である。
また、第2の実施形態の埋設基部53Bは、第1の実施形態の埋設基部53Aとは形状が異なる。図8に示すスタッドピン50Bの埋設基部53Bは、底部54Bと、シャンク部56Bと、胴体部58Bと、を有し、底部54B、シャンク部56B、および胴体部58Bが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。
図9は胴体部58Bの上端面58bを示す平面図である。上端面58bの輪郭形状は、1対の凸部形成辺(第2凸部形成辺)S1’、S2’と、1対の凹部形成辺(第2凹部形成辺)S3’、S4’とを有する。
1対の凸部形成辺S1’、S2’は、互いに隣接し、上端面58bのZ1方向の端部に凸部51B(第2凸部)を形成する。凸部形成辺S1’は凸部51Bの頂点A’からY2方向かつZ2方向に延在し、凸部形成辺S2’は凸部51Bの頂点A’からY1方向かつZ2方向に延在している。凸部51Bにおける1対の凸部形成辺S1’、S2’がなす内角θA’は180度未満である。この内角θA’は90度よりも大きいことが好ましい。
線分L’とタイヤ幅方向Y1、Y2とのなす角は10°以下であることが好ましく、タイヤ幅方向Y1、Y2と平行であることがより好ましい。
上端面58bの角部は、隣接する2辺が180度以外の角度をなすように端点で繋ぎ合わせられることにより形成される。しかし、角部は丸みを帯びていてもよく、例えば、上端面58bの最も短い辺の1/10以下の曲率半径で屈曲していてもよい。
図10は第2の実施形態の変形例に係るスタッドピン50Cの外観斜視図である。図10に示すように、胴体部58Cの上端面58bの輪郭線に沿って、面取り面58cを設けてもよい。胴体部58Cはスタッドピンが傾いた状態で路面と接触する。図8に示すように、面取り面58cがない場合には、胴体部58Cは上端面58bで路面と接触する。これに対し、図10に示すように、面取り面58cを設けた場合には、胴体部58Cは面取り面58cで路面と接触する。このため、面取り面58cを設けることで、胴体部58Cと路面との接触面積を大きくし、駆動性能および制動性能を高めることができる。面取り面58cの上端面58bとのなす角は、110°以上160°以下であることが好ましく、120°以上150°以下であることが好ましい。
図11は第2の実施形態の変形例に係るスタッドピン50Dの外観斜視図である。図11に示すように、胴体部58Dに設けられる凹部52Dは、胴体部58DのX方向の全長にわたって設けられている必要はなく、上端面58bからシャンク部56Dへ向かう途中まで(例えば、胴体部58DのX方向の全長の半分)の長さまで設けられていてもよい。図11においては、胴体部58Dの凹部52Dが形成される部分の側面がX方向に対して傾斜した傾斜面58d、58eとなっている。凹部52Dを形成する傾斜面58d、58eと上端面58bとのなす角は、110°以上160°以下であることが好ましく、120°以上150°以下であることが好ましい。
本実施形態のスタッドピンによる効果を確認するために、実施例1〜26および比較例のスタッドピンを図1に示すタイヤ10と同様のタイヤに取り付けた。タイヤのタイヤサイズは、205/55R16とした。
実施例1〜26では、図5に示す先端面60aと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。凸部の内角θA、1対の凹部形成辺がなす劣角θB、L1/L2については、表1〜4に示すとおりである。
比較例では先端面が菱形であり、凹部がない先端部を用いた。菱形の4辺の長さは実施例1の凸部形成辺の長さと同じ長さとした。また、菱形の1つの内角を実施例1の凸部の内角と同じ角度とした。
実施例20〜25では、図8に示す埋設基部53Bと同様の埋設基部を用いた。埋設基部における1対の凹部形成辺がなす劣角θB’については、表4に示すとおりである。
実施例26では、図10に示す埋設基部53Cと同様の埋設基部を用いた。面取り面の長さ方向に対する角度は45°とした。
上記の実施例および従来例のタイヤを乗用車に装着し、氷上制動性能および路面摩耗量の評価を行った。乗用車は、排気量2000ccの前輪駆動のセダン型乗用車を用いた。タイヤの内圧条件は、前輪、後輪ともに230(kPa)とした。タイヤサイズは205/55R16とした。各タイヤの荷重条件は、前輪荷重を450kg重、後輪荷重を300kg重とした。
上記の乗用車で氷路面からなるテストコースを走行させたときの制動距離の逆数を用いて、比較例を100とする指数により示し、値が大きいほど性能が高いと評価した。
花崗岩を路面に埋め込み、上記の乗用車で花崗岩の上を通過し、通過前後における花崗岩の重量差を摩耗量として測定した。測定値の逆数を用い、比較例を100とする指数により示し、値が大きいほど性能が高いと評価した。
結果を表1〜表4に示す。
実施例1〜7を対比すると、凸部の内角θAを90度よりも大きくすることで、氷上制動性能が高まり、路面摩耗量が低減することがわかる。特に、θAを110度〜160度とすることで、さらに氷上制動性能が高まり、路面摩耗量が低減することがわかる。
実施例8〜13を対比すると、先端部の凹部の内角を60度〜90度とすることで、氷上制動性能をあまり低下させずに路面摩耗量を低減することができることがわかる。
実施例11と実施例20〜25を対比すると、埋設基部にも凹部を設けることで、氷上制動性能をさらに高めることができることがわかる。
実施例20〜25を対比すると、埋設基部の凹部の内角θB’を270度よりも大きくすることで、氷上制動性能をあまり低下させずに路面摩耗量を低減することができることがわかる。
実施例23、26を対比すると、埋設基部に面取り面を設けることで、氷上制動性能を高めることができることがわかる。
40 スタッドピン取付用孔
50A、50B、50C、50D スタッドピン
53A、53B、53C、53D 埋設基部
54A、54B、54C、54D 底部
56A、56B、56C、56D シャンク部
58A、58B、58C、58D 胴体部
58a、58b 先端面
58c 面取り面
58d、58e 傾斜面
60A、60B 先端部
60a、60b、60c、60d 先端面
51B、51C、51D61A、61B 凸部
52B、52C、52D、62A、62B 凹部
A、A’、B、B’、C、C’、D、D’ 頂点
S1、S1’、S2、S2’ 凸部形成辺
S3、S3’、S4、S4’ 凹部形成辺
S5、S6、S7、S7’、S8、S8’、S9、S10 辺
Claims (8)
- 空気入りタイヤのトレッド部のスタッドピン取付用孔に装着されるスタッドピンであって、
前記スタッドピンは、
前記スタッドピン取付用孔内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
前記埋設基部が前記スタッドピン取付用孔内に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
を有し、
前記先端部の端面は、凹多角形の輪郭形状を有し、
前記凹多角形の輪郭形状は、第1凸部及び第1凹部を有し、
前記第1凸部は隣接する1対の第1凸部形成辺により形成され、
前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部及び前記第1凹部は、前記1対の第1凸部形成辺と、前記1対の第1凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第1凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第1凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピン取付用孔に装着され、
前記埋設基部の前記先端部が設けられる端面は、凹多角形の第2輪郭形状を有し、
前記凹多角形の第2輪郭形状は、第2凸部及び第2凹部を有し、
前記第2凸部は隣接する1対の第2凸部形成辺により形成され、
前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部及び前記第2凹部は、前記1対の第2凸部形成辺と、前記1対の第2凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第2凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第2凹部が蹴り出し側に向くように配置されることを特徴とする、スタッドピン。 - 前記第1凸部の内角は90度よりも大きく180度未満であり、
前記第1凹部の内角は270度よりも大きく360度未満である、
請求項1に記載のスタッドピン。 - 前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部の頂点と前記第1凹部の頂点との距離をL1とし、
前記1対の第1凹部形成辺の前記第1凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第1凹部の頂点との距離をL2とするとき、
1.0≦L1/L2≦5.0である、
請求項1又は2に記載のスタッドピン。 - 前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部の頂点と前記第2凹部の頂点との距離をL1’とし、
前記1対の第2凹部形成辺の前記第2凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第2凹部の頂点との距離をL2’とするとき、
1.0≦L1’/L2’≦5.0である、
請求項1から3の何れか一項に記載のスタッドピン。 - トレッド部のスタッドピン取付用孔にスタッドピンが装着され、回転方向が指定された空気入りタイヤであって、
前記スタッドピンは、
前記スタッドピン取付用孔内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
前記埋設基部が前記スタッドピン取付用孔内に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
を有し、
前記先端部の端面は、凹多角形の輪郭形状を有し、
前記凹多角形の輪郭形状は、第1凸部及び第1凹部を有し、
前記第1凸部は隣接する1対の第1凸部形成辺により形成され、
前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部及び前記第1凹部は、前記1対の第1凸部形成辺と、前記1対の第1凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第1凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第1凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピンが配置され、
前記埋設基部の前記先端部が設けられる端面は、凹多角形の第2輪郭形状を有し、
前記凹多角形の第2輪郭形状は、第2凸部及び第2凹部を有し、
前記第2凸部は隣接する1対の第2凸部形成辺により形成され、
前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部及び前記第2凹部は、前記1対の第2凸部形成辺と、前記1対の第2凹部形成辺が、前記輪郭形状の輪郭において相互に離間して対向するように配置され、
前記第2凸部がタイヤ周方向の踏み込み側に向き、前記第2凹部が蹴り出し側に向くように前記スタッドピンが配置されることを特徴とする、空気入りタイヤ。 - 前記第1凸部の内角は90度よりも大きく180度未満であり、
前記第1凹部の内角は270度よりも大きく360度未満である、
請求項5に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第1凹部は隣接する1対の第1凹部形成辺により形成され、
前記第1凸部の頂点と前記第1凹部の頂点との距離をL1とし、
前記1対の第1凹部形成辺の前記第1凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第1凹部の頂点との距離をL2とするとき、
1.0≦L1/L2≦5.0である、
請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第2凹部は隣接する1対の第2凹部形成辺により形成され、
前記第2凸部の頂点と前記第2凹部の頂点との距離をL1’とし、
前記1対の第2凹部形成辺の前記第2凹部の頂点とは反対側の端部同士を接続する直線と、前記第2凹部の頂点との距離をL2’とするとき、
1.0≦L1’/L2’≦5.0である、
請求項5から7の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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