以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るインクジェットプリンタの概略構成を表す概略構成図である。図2は、実施形態1に係る所定の解像度(例えば、150dpi〜2400dpi)を有するUV−LEDアレイの概略構成を表す概略構成図である。図3は、実施形態1に係る3次元造形物製造方法の一例を説明するフローチャートである。図4、図5、図6は、実施形態1に係る3次元造形物製造方法の一例を説明する模式図である。
図1に示す本実施形態に係る3次元プリンタとしてのインクジェットプリンタ1は、いわゆるインクジェット法を用いて、3次元の立体造形物である造形対象物を製造する立体造形装置である。このインクジェットプリンタ1は、典型的には、造形対象物の3次元データに基づいて当該造形対象物を上下方向に複数の層に分割し、その造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形材(造形インクを硬化させたもの)を最下層から順に積層していくことで、その3次元データに合わせた造形対象物を形成するものである。
具体的には、インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、作業面相対移動部としての載置部2と、ガイドレール(Yバー)3と、キャリッジ4と、インク供給部5と、露光部としてのUV(Ultraviolet)−LED(Light Emitting Diode)アレイ6と、キャリッジ駆動部7と、制御装置8と、入力装置9とを備える。
載置部2は、載置台21と、載置台駆動部22とを含んで構成され、載置台駆動部22が駆動し載置台21が鉛直方向に沿って上下移動することで、載置台21に形成された作業面23が鉛直方向に沿って上下移動可能なものである。これにより、載置部2は、後述するインク供給部5、UV−LEDアレイ6等に対して、作業面23を鉛直方向に沿って接近離間させることができる。つまり、載置部2は、インク供給部5、UV−LEDアレイ6に対して作業面23を鉛直方向に沿って相対移動可能とする作業面相対移動部として機能する。作業面23は、板状に形成される載置台21の鉛直方向上面に水平面として形成される。作業面23は、例えば、略矩形状に形成されるがこれに限らない。本実施形態の載置部2は、当該作業面23の周囲を囲う枠状部材24を有する。枠状部材24は、載置台21上に作業面23を囲うようにして鉛直方向に沿って立設される。典型的には、枠状部材24は、当該インクジェットプリンタ1で製造可能である造形対象物の鉛直方向に沿った高さよりも高い位置まで形成される。載置台駆動部22は、例えば、電動機等の駆動源、歯車群等の伝達機構を含んで構成され、駆動源が発生させた動力を、伝達機構を介して載置台21を鉛直方向に沿って上下に移動させる動力に変換し、当該載置台21を上下に移動させる。載置台駆動部22は、制御装置8と電気的に接続され、制御装置8によってその駆動が制御される。なお、作業面相対移動部は、上述の載置部2の構成に限らず、インク供給部5、UV−LEDアレイ6側を鉛直方向に沿って上下移動させることで、インク供給部5、UV−LEDアレイ6に対して作業面23を鉛直方向に沿って相対移動可能とするものであってもよい。
ガイドレール3は、載置台21の鉛直方向上側に所定の間隔をあけて設けられる。ガイドレール3は、主走査方向と直交する副走査方向に沿って設けられる。ガイドレール3は、主走査方向に沿って間隔をあけて複数本設けられてもよい。ガイドレール3は、キャリッジ4の副走査方向に沿った往復移動をガイドする。
ここで、主走査方向は、後述するUV−LEDアレイ6の発光素子としてのLED素子61が配列される方向であり、鉛直方向と直交する第1の水平方向である。副走査方向は、鉛直方向及び第1の水平方向と直交する第2の水平方向である。
キャリッジ4は、ガイドレール3に保持され、当該ガイドレール3に沿って移動可能である。これにより、キャリッジ4は、副走査方向に沿って往復移動可能に構成される。キャリッジ4は、副走査方向に移動制御される。キャリッジ4は、鉛直方向に対して載置台21と対向する面に、ホルダ等を介してインク供給部5、UV−LEDアレイ6が設けられる。
インク供給部5は、露光することで硬化度が変化するインクを作業面23に供給可能である。本実施形態のインク供給部5は、少なくとも、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物を形成する造形インクを供給可能である造形インク供給部51を有する。インク供給部5、ここでは、造形インク供給部51は、キャリッジ4に設けられ、インクタンクに貯留されているインクを作業面23に吐出可能である。造形インク供給部51は、キャリッジ4の副走査方向に沿った移動に伴って副走査方向に沿って往復移動可能である。造形インク供給部51は、各種インク流路、レギュレータ、ポンプ等を介してインクタンクと接続されている。造形インク供給部51は、インクタンクの数、言い換えれば、同時に印刷可能なインクの種類の数等に応じて単数、あるいは複数が設けられる。造形インク供給部51は、インクタンク内のインクを作業面23に向けてインクジェット方式で吐出することができるインクジェットヘッドである。ここで、露光することで硬化度が変化する造形インクとしては、例えば、紫外線を照射することで硬化するUV(紫外線)硬化インクを用いることができ、例えば、製造する造形対象物の色彩に応じて、白色インク、着色インク、透明インク等を適宜用いることができる。インク供給部5の造形インク供給部51は、制御装置8と電気的に接続され、制御装置8によってその駆動が制御される。
UV−LEDアレイ6は、図2に例示するように、発光素子としての複数のLED素子61と、筐体62とを有する。UV−LEDアレイ6は、インク供給部5から作業面23に供給されたインクに対して露光可能であるLED素子61が主走査方向に沿って複数配列される。LED素子61は、筐体62において作業面23と対向する面に設けられる。UV−LEDアレイ6は、例えば、主走査方向に沿って600dpi〜1200dpi相当でLED素子61が配列されている。典型的には、UV−LEDアレイ6は、当該インクジェットプリンタ1で製造可能である造形対象物の主走査方向に沿った長さと同等、あいはそれ以上に長くなるように複数のLED素子61が配列されている。ここでは、UV−LEDアレイ6は、LED素子61によって、紫外線を照射可能である。UV−LEDアレイ6は、各LED素子61と作業面23との間にセルフォック(登録商標)レンズあるいはレンズアレイ等の光学系6aが設けられる。UV−LEDアレイ6は、キャリッジ4に設けられ、キャリッジ4の副走査方向に沿った移動に伴って副走査方向に沿って往復移動可能である。UV−LEDアレイ6は、制御装置8と電気的に接続され、制御装置8によってその駆動が制御される。
図1に戻って、キャリッジ駆動部7は、ガイドレール3に対してキャリッジ4を副走査方向に相対移動させる駆動装置である。キャリッジ駆動部7は、例えば、キャリッジ4に連結された搬送ベルト等の伝達機構、搬送ベルトを駆動する電動機等の駆動源を含んで構成され、駆動源が発生させた動力を、伝達機構を介してキャリッジ4を副走査方向に沿って移動させる動力に変換し、当該キャリッジ4を副走査方向に沿って移動させる。キャリッジ駆動部7は、制御装置8と電気的に接続され、制御装置8によってその駆動が制御される。
制御装置8は、インク供給部5の造形インク供給部51、UV−LEDアレイ6、キャリッジ駆動部7、載置台駆動部22等を含むインクジェットプリンタ1の各部を制御する。制御装置8は、演算装置、メモリ等のハードウェア及びこれらの所定の機能を実現させるプログラムから構成される。制御装置8は、インク供給部5を制御し、造形インク供給部51を介したインク(造形インク)の吐出量、吐出タイミング、吐出期間等を制御する。制御装置8は、UV−LEDアレイ6を制御し、LED素子61から照射する紫外線の強度、露光タイミング、露光期間等を制御する。制御装置8は、キャリッジ駆動部7を制御し、キャリッジ4の副走査方向に沿った相対移動を制御する。制御装置8は、載置台駆動部22を制御し、載置台21の鉛直方向に沿った相対移動を制御する。
入力装置9は、制御装置8に接続され、造形対象物の形状に関する3次元データを入力するものである。入力装置9は、例えば、制御装置8に有線/無線で接続されるPC、種々の端末等によって構成される。
次に、図3のフローチャートを参照して、上記で説明したインクジェットプリンタ1を用いた3次元造形物製造方法の一例を説明する。図3で説明する3次元造形物製造方法は、インクジェットプリンタ1の制御装置8によって実行される。なお、図3の説明に際しては、適宜、図4〜図6の模式図も参照する。
本実施形態の3次元造形物製造方法は、形状データ生成工程(ステップST1)と、インク供給工程(ステップST2)と、露光工程(ステップST3)と、移動工程(ステップST5)とを含み、インク供給工程(ステップST2)と露光工程(ステップST3)と移動工程(ステップST5)とを繰り返し実行し所定の層毎に印刷を行うことで、造形対象物を製造するものである。上記形状データ生成工程(ステップST1)、インク供給工程(ステップST2)、露光工程(ステップST3)、移動工程(ステップST5)は、インクジェットプリンタ1の制御装置8によって当該インクジェットプリンタ1の各部の駆動が制御されることで行われる。
本実施形態の3次元造形物製造方法では、まず、形状データ生成工程として、造形対象物の層毎の形状データを生成する(ステップST1)。この場合、制御装置8は、入力装置9から入力される造形対象物の形状に関する3次元データに基づいて、鉛直方向に沿った所定の層毎の造形対象物の形状データを演算、生成する。
次に、インク供給工程として、図4に例示するように、露光することで硬化度が変化するインクを作業面23に供給する(ステップST2)。この場合、制御装置8は、インク供給部5を制御し作業面23にインクを供給するインク供給制御を実行する。より詳細には、本実施形態の制御装置8は、当該インク供給制御では、インク供給部5の造形インク供給部51を制御し枠状部材24で囲われた作業面23に造形インク10を供給する。制御装置8は、鉛直方向に沿った所定の層の厚みに相当する量の造形インク10を、枠状部材24で囲われた作業面23に供給する。また、この時点では、制御装置8は、UV−LEDアレイ6による紫外線の照射は行わず、造形インク10の流動性が十分に確保された状態としておく。つまり、本実施形態の制御装置8は、当該インク供給制御では、UV硬化型の造形インク10で当該層の1層を未硬化印刷し、UV硬化型の造形インク10の液体層を形成する。
次に、露光工程として、図5に例示するように、インク供給工程(ステップST2)の後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいて作業面23に供給されたインクに対して露光する(ステップST3)。この場合、制御装置8は、インク供給制御の後にキャリッジ駆動部7を制御しUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し、形状データ生成工程(ステップST1)で生成した造形対象物の層毎の形状データに基づいて作業面23に供給された造形インク10に対して露光する露光制御を実行する。より詳細には、本実施形態の制御装置8は、露光制御では、インク供給制御によって枠状部材24で囲われた作業面23に供給された造形インク10の液面が平滑化した後にキャリッジ駆動部7を制御しUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インク10に対して露光し当該造形インク10を硬化させる。すなわち、制御装置8は、造形対象物の層毎の形状データにおいて、当該造形対象物を構成する部分に応じた位置のLED素子61から紫外線を照射し露光することで、当該造形対象物を構成する部分の造形インク10だけを硬化させ、これにより、当該造形インク10の硬化部分10aによって造形対象物11を形成していく。
次に、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する(ステップST4)。この場合、制御装置8は、入力装置9から入力される造形対象物の形状に関する3次元データや、形状データ生成工程(ステップST1)で生成した造形対象物の層毎の形状データ等に基づいて、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する。
造形対象物11の形成が終了していないと判定した場合(ステップST4:No)、移動工程として、露光工程(ステップST3)の後に作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側に1層分相対移動させ(ステップST5)、ステップST2に戻って、ステップST2以降のステップを繰り返し実行する。この場合、制御装置8は、露光制御の後に載置部2の載置台駆動部22を制御し作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側、ここでは、鉛直方向下側に相対移動させる移動制御を実行する。そして、制御装置8は、図6に例示するように、次の層(ここでは第2層目)に対するインク供給制御によるインク供給工程(ステップST2)、露光制御による露光工程(ステップST3)、移動制御による移動工程(ステップST5)を繰り返し、順次、造形対象物11の各層を形成していく。
制御装置8は、ステップST4にて、造形対象物11の形成が終了したと判定した場合(ステップST4:Yes)、本実施形態の3次元造形物製造方法を終了する。なお、硬化せずに余っている余剰の造形インクは、造形対象物11の完成後に除去されればよい。
以上で説明した実施形態に係るインクジェットプリンタ1によれば、露光することで硬化度が変化するインクを作業面23に供給可能であるインク供給部5と、インク供給部5から作業面23に供給されたインクに対して露光可能であるLED素子61が主走査方向に沿って複数配列され、主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動可能であるUV−LEDアレイ6と、UV−LEDアレイ6に対して作業面23を鉛直方向に沿って相対移動可能である載置部2と、制御装置8とを備える。制御装置8は、インク供給部5を制御し作業面23にインクを供給するインク供給制御、インク供給制御の後にUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の層毎の形状データに基づいて作業面23に供給されたインクに対して露光する露光制御、及び、露光制御の後に載置部2を制御し作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側に相対移動させる移動制御を繰り返し実行可能である。
以上で説明した実施形態に係る3次元造形物製造方法によれば、露光することで硬化度が変化するインクを作業面23に供給するインク供給工程(ステップST2)と、インク供給工程(ステップST2)の後にインクに対して露光可能であるLED素子61が主走査方向に沿って複数配列されたUV−LEDアレイ6を主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいてインクに対して露光する露光工程(ステップST3)と、露光工程(ステップST3)の後に作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側に相対移動させる移動工程(ステップST5)とを含み、インク供給工程(ステップST2)と露光工程(ステップST3)と移動工程(ステップST5)とを繰り返し実行する。
より詳細には、以上で説明した実施形態に係るインクジェットプリンタ1によれば、インク供給部5は、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物を形成する造形インクを供給可能である造形インク供給部51を有し、載置部2は、作業面23を囲う枠状部材24を有する。そして、制御装置8は、インク供給制御では、造形インク供給部51を制御し枠状部材24で囲われた作業面23に造形インクを供給する。制御装置8は、露光制御では、インク供給制御によって枠状部材24で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑化した後にUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インクに対して露光する。
したがって、以上で説明したインクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法では、表面が滑らかな造形対象物を製造することができる。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法によれば、枠状部材24で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑になった後に、主走査方向に沿ってLED素子61が配列されたUV−LEDアレイ6を副走査方向に移動させながら、造形対象物の層毎の形状データに基づいて、各層において造形対象物を構成する部分の造形インクを一気に露光、硬化させることができる。そして、当該インクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法では、載置部2を制御し、作業面23を相対移動させてこれらの動作を順次繰り返すことで、造形対象物を構成する各層を形成していくことができる。これにより、当該インクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法によれば、造形インクの液面が平滑な状態で造形対象物を形成していくことができるので、当該インクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法によって製造された造形対象物の表面を滑らかにすることができる。
また、当該インクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法によれば、主走査方向に沿ってLED素子61が配列されたUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って往復させることで、造形対象物の各層を硬化、形成していくことができるので、造形対象物の製造速度を向上することができる。さらに、当該インクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法によれば、造形インクの供給の際にフィラー等の補強材を添加することで、造形対象物を形成するインクの改質を図ることができ、例えば、製造された造形対象物の強度を向上することができる。
なお、以上の説明では、インク供給部5の造形インク供給部51は、インクタンク内の造形インクを作業面23に向けてインクジェット方式で吐出するインクジェットヘッドであるものとして説明したがこれに限らない。この場合、造形インク供給部51は、例えば、枠状部材24で囲われた作業面23に造形インクを流し込むインクノズルであってもよい。この場合、以上で説明したインクジェットプリンタ1、3次元造形物製造方法では、インクジェット方式の印刷が難しいインク(材料)を使用して、表面が滑らかな造形対象物を製造することができる。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係るインクジェットプリンタの概略構成を表す概略構成図である。図8は、実施形態2に係る3次元造形物製造方法の一例を説明するフローチャートである。図9、図10、図11、図12は、実施形態2に係る3次元造形物製造方法の一例を説明する模式図である。実施形態2に係る3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法は、インク供給部等の構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図7に示す本実施形態に係る3次元プリンタとしてのインクジェットプリンタ201は、作業面相対移動部としての載置部202と、ガイドレール3と、キャリッジ4と、インク供給部205と、露光部としてのUV−LEDアレイ6と、キャリッジ駆動部7と、制御装置208と、入力装置9とを備える。ガイドレール3、キャリッジ4、UV−LEDアレイ6、キャリッジ駆動部7、入力装置9等の構成は、上述のインクジェットプリンタ1とほぼ同様の構成となっている。
載置部202は、載置台21と、載置台駆動部22とを含んで構成される点は上述の載置部2とほぼ同様の構成である。本実施形態の載置部202は、当該作業面23の周囲を囲う枠状部材224を有する。本実施形態の枠状部材224は、載置台21とは別体に構成されている。ここでは、当該載置台21は、枠状部材224によって囲われた空間部分を鉛直方向に沿って上下に移動可能な構成となっている。なお、載置部202は、この枠状部材224自体を備えない構成であってもよい。
インク供給部205は、露光することで硬化度が変化するインクを作業面23に供給可能である。本実施形態のインク供給部205は、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物を形成する造形インクを供給可能である造形インク供給部251と、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物の輪郭に沿ったサポート体を形成するサポートインクを供給可能であると共に副走査方向に沿って移動可能であるサポートインク供給部252とを有する。本実施形態の造形インク供給部251は、例えば、作業面23に造形インクを流し込むインクノズル(ディスペンサ)によって構成される。造形インク供給部251は、ノズルに設けられた流量調節弁251aが制御装置208と電気的に接続され、制御装置208によってその駆動が制御される。造形インクは、上述で説明したものとほぼ同様である。サポートインク供給部252は、キャリッジ4に設けられ、インクタンクに貯留されているインクを作業面23に吐出可能である。サポートインク供給部252は、キャリッジ4の副走査方向に沿った移動に伴って副走査方向に沿って往復移動可能である。サポートインク供給部252は、各種インク流路、レギュレータ、ポンプ等を介してインクタンクと接続されている。サポートインク供給部252は、インクタンクの数、言い換えれば、同時に印刷可能なインクの種類の数等に応じて単数、あるいは複数が設けられる。サポートインク供給部252は、インクタンク内のインクを作業面23に向けてインクジェット方式で吐出することができるインクジェットヘッドである。また、本実施形態のサポートインク供給部252は、主走査方向に沿って複数の吐出口を備えている。典型的には、サポートインク供給部252は、UV−LEDアレイ6と同様に、当該インクジェットプリンタ201で製造可能である造形対象物の主走査方向に沿った長さと同等、あるいはそれ以上に長くなるように複数の吐出口が配列されている。ここで、露光することで硬化度が変化するサポートインクとしては、例えば、紫外線を照射することで硬化するUV(紫外線)硬化インクを用いることができ、例えば、硬化後の造形インクから剥離しやすいインク、あるいは、硬化後に溶解し易い易溶解UV硬化インク等を用いることが好ましい。インク供給部205のサポートインク供給部252は、制御装置208と電気的に接続され、制御装置208によってその駆動が制御される。
制御装置208は、インク供給部205の造形インク供給部251、サポートインク供給部252、UV−LEDアレイ6、キャリッジ駆動部7、載置台駆動部22等を含むインクジェットプリンタ201の各部を制御する。制御装置208は、演算装置、メモリ等のハードウェア及びこれらの所定の機能を実現させるプログラムから構成される。
次に、図8のフローチャートを参照して、上記で説明したインクジェットプリンタ201を用いた3次元造形物製造方法の一例を説明する。図8で説明する3次元造形物製造方法は、インクジェットプリンタ201の制御装置208によって実行される。なお、図8の説明に際しては、適宜、図9〜図12の模式図も参照する。
本実施形態の3次元造形物製造方法は、形状データ生成工程(ステップST201)と、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)と、造形インク供給工程(ステップST203)と、造形物露光工程(ステップST204)と、移動工程(ステップST206)とを含み、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)と造形インク供給工程(ステップST203)と造形物露光工程(ステップST204)と移動工程(ステップST206)とを繰り返し実行し所定の層毎に印刷を行うことで、造形対象物を製造するものである。上記形状データ生成工程(ステップST201)、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)、造形インク供給工程(ステップST203)、造形物露光工程(ステップST204)、移動工程(ステップST206)は、インクジェットプリンタ201の制御装置208によって当該インクジェットプリンタ201の各部の駆動が制御されることで行われる。
本実施形態の3次元造形物製造方法では、まず、形状データ生成工程として、造形対象物の層毎の形状データを生成する(ステップST201)。この場合、制御装置208は、入力装置9から入力される造形対象物の形状に関する3次元データに基づいて、鉛直方向に沿った所定の層毎の造形対象物の形状データを生成する。ここでは、造形対象物の層毎の形状データは、造形対象物の輪郭の層毎の形状データを含んでいる。
次に、サポートインク供給・サポート体露光工程として、図9に例示するように、サポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23にサポートインク12を供給するサポートインク供給工程を実行する。その後、サポートインク供給・サポート体露光工程として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23に供給されたサポートインク12に対して露光しサポート体13を形成するサポート体露光工程を実行する(ステップST202)。この場合、制御装置208は、インク供給制御として、キャリッジ駆動部7を制御しサポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながらサポートインク供給部252を制御し形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23にサポートインク12を供給するサポートインク供給制御を実行する。そして、制御装置208は、その後、すぐに露光制御として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいてサポートインク12に対して露光し当該サポートインク12を硬化させ、サポート体13を形成するサポート体露光制御を実行する。制御装置208は、典型的には、キャリッジ4の副走査方向への移動の往路中、あるいは、復路中にサポートインク供給制御、及び、サポート体露光制御を実行する。すなわち、制御装置208は、サポートインク供給制御によって、造形対象物の輪郭の層毎の形状データにおいて、当該造形対象物の輪郭を構成する部分に沿った位置にサポートインク12を吐出すると共に、サポート体露光制御によって、作業面23に着弾したサポートインク12を、着弾後すぐに露光し硬化させて造形対象物の輪郭に沿ったサポート体13を形成する。
次に、造形インク供給工程として、図10に例示するように、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)で形成したサポート体13で囲われた作業面23に造形インク10を供給する(ステップST203)。この場合、制御装置208は、インク供給制御として、造形インク供給部251を制御しサポート体13で囲われた作業面23に造形インク10を供給する造形インク供給制御を実行する。すなわち、制御装置208は、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)で形成したサポート体13を型枠として、当該サポート体13で囲われた作業面23に、造形インク供給部251から造形インク10を流し込む。制御装置208は、鉛直方向に沿った所定の層の厚みに相当する量の造形インク10を、サポート体13で囲われた作業面23に供給する。また、この時点では、制御装置208は、UV−LEDアレイ6による紫外線の照射は行わず、造形インク10の流動性が十分に確保された状態としておく。つまり、本実施形態の制御装置208は、当該造形インク供給制御では、UV硬化型の造形インク10で当該層の1層を未硬化印刷し、UV硬化型の造形インク10の液体層を形成する。
次に、造形物露光工程として、図11に例示するように、サポート体13で囲われた作業面23に供給された造形インク10の液面が平滑化した後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インクに対して露光する(ステップST204)。この場合、制御装置208は、サポート体13で囲われた作業面23に供給された造形インク10の液面が平滑化した後に、露光制御として、キャリッジ駆動部7を制御しUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し、形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インク10に対して露光する造形物露光制御を実行する。すなわち、制御装置208は、サポート体13を造形対象物の輪郭に沿った型枠として利用し、当該サポート体13で囲われた領域内に流し込まれた造形インク10に対して当該造形対象物を構成する部分に応じた位置のLED素子61から紫外線を照射し露光することで、当該造形インク10を硬化させ、これにより、当該造形インク10の硬化部分10aによって造形対象物11を形成していく。
次に、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する(ステップST205)。この場合、制御装置208は、入力装置9から入力される造形対象物の形状に関する3次元データや、形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の層毎の形状データ等に基づいて、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する。
造形対象物11の形成が終了していないと判定した場合(ステップST205:No)、移動工程として、造形物露光工程(ステップST204)の後に作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側に1層分相対移動させ(ステップST206)、ステップST202に戻って、ステップST202以降のステップを繰り返し実行する。この場合、制御装置208は、造形物露光制御の後に載置部2の載置台駆動部22を制御し作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側、ここでは、鉛直方向下側に相対移動させる移動制御を実行する。そして、制御装置208は、図12に例示するように、次の層(ここでは第2層目)に対するサポートインク供給制御、及び、サポート体露光制御によるサポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)、造形インク供給制御による造形インク供給工程(ステップST203)、造形物露光制御による造形物露光工程(ステップST204)を繰り返し、順次、造形対象物11の各層を形成していく。
制御装置208は、ステップST205にて、造形対象物11の形成が終了したと判定した場合(ステップST205:Yes)、本実施形態の3次元造形物製造方法を終了する。なお、サポート体13は、造形対象物11の完成後に当該造形対象物11から剥離、除去、あるいは、溶解除去されればよい。
以上で説明した実施形態に係るインクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法によれば、インク供給部205は、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物を形成する造形インクを供給可能である造形インク供給部251と、露光することで硬化度が変化するインクとして、造形対象物の輪郭に沿ったサポート体を形成するサポートインクを供給可能であると共に副走査方向に沿って移動可能であるサポートインク供給部252とを有する。そして、制御装置208は、インク供給制御として、サポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながらサポートインク供給部252を制御し造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23にサポートインクを供給するサポートインク供給制御を実行した後、露光制御として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいてサポートインクに対して露光しサポート体を形成するサポート体露光制御を実行する。その後、制御装置208は、インク供給制御として、造形インク供給部251を制御しサポート体で囲われた作業面23に造形インクを供給する造形インク供給制御を実行し、当該サポート体で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑化した後に、露光制御として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インクに対して露光する造形物露光制御を実行する。
したがって、以上で説明したインクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法では、表面が滑らかな造形対象物を製造することができる。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法によれば、まず、サポートインクによって作業面23上に造形対象物の輪郭に沿った型枠としてサポート体を形成した上で、当該形成したサポート体で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑になった後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に移動させながら、造形対象物の層毎の形状データに基づいて、各層において造形対象物を構成する部分の造形インクを一気に露光、硬化させることができる。そして、当該インクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法では、載置部202を制御し、作業面23を相対移動させてこれらの動作を順次繰り返すことで、造形対象物を構成する各層を形成していくことができる。これにより、当該インクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法によれば、造形インクの液面が平滑な状態で造形対象物を形成していくことができるので、当該インクジェットプリンタ201、3次元造形物製造方法によって製造された造形対象物の表面を滑らかにすることができると共に、作業面23上に造形対象物の輪郭に沿った型枠としてサポート体を形成しこれを利用して造形対象物を構成する各層を形成していくことができるので、作業性も向上することができる。
なお、以上の説明では、造形インク供給部251は、インクノズルによって構成されるものとして説明したが、例えば、以下で説明する実施形態3のようにサポートインク供給部252と同様に、造形インクをインクジェット方式で吐出することができるインクジェットヘッドによって構成されてもよい。この場合、造形インク供給部251とサポートインク供給部252とは、共にキャリッジ4に設けられる。そしてこの場合、制御装置208は、サポートインクと造形インクとをほぼ同時に吐出形成させてもよい。より詳細には、制御装置208は、キャリッジ4の副走査方向への移動の往路中、あるいは、復路中に、造形対象物の輪郭を構成する部分に沿った位置にサポートインクを吐出すると共に当該サポートインクを着弾後すぐに露光、硬化させサポート体を形成する一方、当該サポート体で囲われた作業面23に造形インクを吐出すると共にこの時点ではこの造形インクを硬化させずに流動性が十分に確保された状態としておく。その後、制御装置208は、サポート体13で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑化した後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インクに対して露光し硬化させ、造形対象物を形成していく。この場合、サポートインクと造形インクとは、例えば、硬化させるための紫外線の波長が相互に異なるインク材料(例えば、一方を365〜400nm程度の通常の紫外線で硬化する樹脂材料とし他方を255〜350nm程度の深紫外線で硬化する樹脂材料とする)を用いることが好ましい。これにより、インクジェットプリンタ201は、例えば、サポートインクと造形インクとを同時に吐出し露光しても、サポートインクを硬化させる一方、造形インクを流動性が十分に確保された状態とし、液面が平滑化した後に硬化させることができる。また、インクジェットプリンタ201は、サポートインクと造形インクとの間に、造形対象物からサポート体を剥離しやすくするための離型剤を介在させてもよい。
[実施形態3]
図13は、実施形態3に係るインクジェットプリンタの概略構成を表す概略構成図である。図14、図15、図16、図17、図18、図19は、実施形態3に係る3次元造形物製造方法の一例を説明する模式図である。図20は、実施形態3に係る3次元造形物製造方法によって製造される造形対象物及びサポート体の一例を表す平面図である。図21、図22、図23、図24は、実施形態3に係るインクジェットプリンタの造形インク供給部、サポートインク供給部及びUV−LEDアレイの配置例を表す模式図である。実施形態3に係る3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法は、インク供給部等の構成、及び、サポートインク供給・サポート体露光工程における処理内容が実施形態2とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図13に示す本実施形態に係る3次元プリンタとしてのインクジェットプリンタ301は、作業面相対移動部としての載置部202と、ガイドレール3と、キャリッジ4と、インク供給部としてのインク供給部305と、露光部としてのUV−LEDアレイ6と、キャリッジ駆動部7と、制御装置308と、入力装置9とを備える。載置部202、ガイドレール3、キャリッジ4、UV−LEDアレイ6、キャリッジ駆動部7、入力装置9等の構成は、上述のインクジェットプリンタ201とほぼ同様の構成となっている。
本実施形態のインク供給部305は、上述した造形インク供給部51と、サポートインク供給部252とを有する。造形インク供給部51、サポートインク供給部252は、上述したように、共にインクタンク内のインクを作業面23に向けてインクジェット方式で吐出することができるインクジェットヘッドである。造形インク供給部51、サポートインク供給部252は、UV−LEDアレイ6と共にキャリッジ4に設けられ、インクタンクに貯留されている造形インク、サポートインクを作業面23に吐出可能である。インク供給部305の造形インク供給部51、サポートインク供給部252は、制御装置308と電気的に接続され、制御装置8によってその駆動が制御される。
そして、本実施形態の制御装置308は、図8で上述したサポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)における処理内容が上述のインクジェットプリンタ201とは異なる。以下、図14〜図19を参照してインクジェットプリンタ301を用いた3次元造形物製造方法の一例を説明する。なお、以下の説明では、図8のフローチャートも適宜参照すると共に、重複する説明については適宜省略する。
本実施形態の3次元造形物製造方法では、まず、形状データ生成工程として、造形対象物の層毎の形状データを生成する(ステップST201)。
次に、サポートインク供給・サポート体露光工程として、サポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23にサポートインク12を供給するサポートインク供給工程を実行する。その後、サポートインク供給・サポート体露光工程として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23に供給されたサポートインク12に対して露光しサポート体13を形成するサポート体露光工程を実行する(ステップST202)。
この場合、制御装置308は、インク供給制御として、キャリッジ駆動部7を制御しサポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながらサポートインク供給部252を制御し形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて作業面23にサポートインク12を供給するサポートインク供給制御を実行する。より詳細には、本実施形態の制御装置308は、図14に例示するように、まず、造形対象物の輪郭に応じた最終的なサポート体13(図17参照)のうち、エッジ部分に相当する部分のみを印刷するように、作業面23にサポートインク12を供給する。そして、制御装置308は、その後、すぐに露光制御として、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し造形対象物の輪郭の層毎の形状データに基づいて、最終的なサポート体13のエッジ部分に相当する部分のサポートインク12に対して露光し当該サポートインク12を硬化させ、サポート体13のエッジ部分を形成するサポート体露光制御を実行する。すなわち、制御装置308は、サポートインク供給制御(エッジ部分供給制御)によって、造形対象物の輪郭の層毎の形状データにおいて、当該造形対象物の輪郭を構成する部分に沿った位置のエッジ部分にサポートインク12を吐出すると共に、サポート体露光制御(エッジ部分露光制御)によって、作業面23に着弾したサポートインク12を、着弾後すぐに露光し硬化させて造形対象物の輪郭に沿ったサポート体13のエッジ部分のみを形成する。
そしてさらに、制御装置308は、図15に例示するように、インク供給制御として、キャリッジ駆動部7を制御しサポートインク供給部252を副走査方向に沿って移動させながらサポートインク供給部252を制御し、上記で硬化されたサポート体13のエッジ部分の間に、サポートインク12を供給する。この時点では、制御装置308は、すぐにはUV−LEDアレイ6による紫外線の照射は行わず、サポートインク12の流動性が十分に確保された状態としておく。そして、制御装置308は、図16に示すように、サポート体13のエッジ部分で囲われた部分に供給されたサポートインク12の液面が平滑化した後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいて、サポート体13のエッジ部分で囲われた部分のサポートインク12に対して露光する。本実施形態の制御装置308は、このようにして最終的なサポート体13を形成する。
次に、造形インク供給工程として、図17に例示するように、サポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)で形成したサポート体13で囲われた作業面23に造形インク10を供給する(ステップST203)。この場合、制御装置308は、インク供給制御として、造形インク供給部51を制御しサポート体13で囲われた作業面23に造形インク10を供給する造形インク供給制御を実行する。この時点では、制御装置308は、UV−LEDアレイ6による紫外線の照射は行わず、造形インク10の流動性が十分に確保された状態としておく。つまり、制御装置308は、当該造形インク供給制御では、UV硬化型の造形インク10で当該層の1層を未硬化印刷し、UV硬化型の造形インク10の液体層を形成する。
次に、造形物露光工程として、図18に例示するように、サポート体13で囲われた作業面23に供給された造形インク10の液面が平滑化した後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながら造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インクに対して露光する(ステップST204)。この場合、制御装置308は、サポート体13で囲われた作業面23に供給された造形インク10の液面が平滑化した後に、露光制御として、キャリッジ駆動部7を制御しUV−LEDアレイ6を副走査方向に沿って移動させながらUV−LEDアレイ6を制御し、形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の層毎の形状データに基づいて造形インク10に対して露光する造形物露光制御を実行する。
次に、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する(ステップST205)。この場合、制御装置308は、入力装置9から入力される造形対象物の形状に関する3次元データや、形状データ生成工程(ステップST201)で生成した造形対象物の層毎の形状データ等に基づいて、造形対象物11の形成が終了したか否かを判定する。
造形対象物11の形成が終了していないと判定した場合(ステップST205:No)、移動工程として、造形物露光工程(ステップST204)の後に作業面23を鉛直方向に沿ってUV−LEDアレイ6から離間する側に1層分相対移動させ(ステップST206)、ステップST202に戻って、ステップST202以降のステップを繰り返し実行する。そして、制御装置308は、図19に例示するように、次の層(ここでは第2層目)に対するサポートインク供給制御、及び、サポート体露光制御によるサポートインク供給・サポート体露光工程(ステップST202)、造形インク供給制御による造形インク供給工程(ステップST203)、造形物露光制御による造形物露光工程(ステップST204)を繰り返し、順次、造形対象物11の各層を形成していく。
制御装置308は、ステップST205にて、造形対象物11の形成が終了したと判定した場合(ステップST205:Yes)、本実施形態の3次元造形物製造方法を終了する。図20は、上記のようにして製造された造形対象物11及びサポート体13の一例であり、例えば、造形対象物11は、密実の略円錐台形状をなし、サポート体13は、筒状の略円錐台形状をなす。なお、サポート体13は、造形対象物11の完成後に当該造形対象物11から剥離、除去、あるいは、溶解除去されればよい。
以上で説明した実施形態に係るインクジェットプリンタ301、3次元造形物製造方法では、表面が滑らかな造形対象物を製造することができる。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタ301、3次元造形物製造方法によれば、まず、サポートインクによって作業面23上に造形対象物の輪郭に沿った型枠としてサポート体を形成した上で、当該形成したサポート体で囲われた作業面23に供給された造形インクの液面が平滑になった後に、UV−LEDアレイ6を副走査方向に移動させながら、造形対象物の層毎の形状データに基づいて、各層において造形対象物を構成する部分の造形インクを一気に露光、硬化させることができる。そして、当該インクジェットプリンタ301、3次元造形物製造方法では、載置部202を制御し、作業面23を相対移動させてこれらの動作を順次繰り返すことで、造形対象物を構成する各層を形成していくことができる。これにより、当該インクジェットプリンタ301、3次元造形物製造方法によれば、造形インクの液面が平滑な状態で造形対象物を形成していくことができるので、当該インクジェットプリンタ301、3次元造形物製造方法によって製造された造形対象物の表面を滑らかにすることができると共に、作業面23上に造形対象物の輪郭に沿った型枠としてサポート体を形成しこれを利用して造形対象物を構成する各層を形成していくことができるので、作業性も向上することができる。
なお、本実施形態のインクジェットプリンタ301は、上述したように、UV−LEDアレイ6、造形インク供給部51、及び、サポートインク供給部252がキャリッジ4に設けられるものと説明した。図21、図22、図23、図24は、これらUV−LEDアレイ6、造形インク供給部51、及び、サポートインク供給部252の具体的な配置例を例示している。
図21の例では、UV−LEDアレイ6、造形インク供給部51、及び、サポートインク供給部252は、副走査方向に沿った同一のガイドレール3上に同軸で設けられており、基本的には副走査方向に対して3つが一緒に移動し、その都度、必要なものだけが動作する構成となっている。
図22の例では、UV−LEDアレイ6は、第1UV−LEDアレイ6Aと、第2UV−LEDアレイ6Bとを有し、ガイドレール3は、第1ガイドレール3Aと、第2ガイドレール3Bとを有する。そして、第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、第1ガイドレール3A上に同軸で設けられ、第2UV−LEDアレイ6Bと造形インク供給部51とは、第1ガイドレール3Aとは異なる第2ガイドレール3B上に同軸で設けられる。第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、基本的には副走査方向に対して一緒に移動し、サポートインク供給部252が供給したサポートインクを、着弾後にすぐに第1UV−LEDアレイ6Aによって硬化、あるいは仮硬化させることができる。第2UV−LEDアレイ6Bと造形インク供給部51とは、基本的には副走査方向に対して一緒に移動し、造形インク供給部51が供給した造形インクを、着弾後にすぐに第2UV−LEDアレイ6Bによって硬化、あるいは仮硬化させることができる。なお、第1UV−LEDアレイ6A、第2UV−LEDアレイ6B、造形インク供給部51、サポートインク供給部252は、必要なものだけを独立して動作させることもできる。なおこの場合、これらUV−LEDアレイ6、ガイドレール3は、全体が主走査方向(副走査方向に沿ったガイドレール3と直交する方向)に沿って載置台21に対して相対移動可能に構成され、例えば、載置台21と相対移動しながら順次印刷を行っていくことができる。
図23の例では、UV−LEDアレイ6は、第1UV−LEDアレイ6Aと、第2UV−LEDアレイ6Bとを有し、ガイドレール3は、第1ガイドレール3Aと、第2ガイドレール3Bと、第3ガイドレール3Cとを有する。そして、第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、第1ガイドレール3A上に同軸で設けられ、造形インク供給部51は、第1ガイドレール3Aとは異なる第2ガイドレール3B上に単独で設けられ、第2UV−LEDアレイ6Bは、第1ガイドレール3A、第2ガイドレール3Bとは異なる第3ガイドレール3C上に単独で設けられる。第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、基本的には副走査方向に対して一緒に移動し、サポートインク供給部252が供給したサポートインクを、着弾後にすぐに第1UV−LEDアレイ6Aによって硬化、あるいは仮硬化させることができる。一方、第2UV−LEDアレイ6Bと造形インク供給部51とは、基本的には副走査方向に対して別個に移動可能であり、造形インク供給部51が供給した造形インクの平坦化時間等を独立して調整できるように動作可能である。なおこの場合、これらUV−LEDアレイ6、ガイドレール3は、全体が主走査方向(副走査方向に沿ったガイドレール3と直交する方向)に沿って載置台21に対して相対移動可能に構成され、例えば、載置台21と相対移動しながら順次印刷を行っていくことができる。
図24の例では、UV−LEDアレイ6は、第1UV−LEDアレイ6Aと、第2UV−LEDアレイ6Bと、第3UV−LEDアレイ6Cとを有し、ガイドレール3は、第1ガイドレール3Aと、第2ガイドレール3Bと、第3ガイドレール3Cと、第4ガイドレール3Dとを有する。そして、第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、第1ガイドレール3A上に同軸で設けられ、第2UV−LEDアレイ6Bは、第1ガイドレール3Aとは異なる第2ガイドレール3B上に単独で設けられ、造形インク供給部51は、第1ガイドレール3A、第2ガイドレール3Bとは異なる第3ガイドレール3C上に単独で設けられ、第3UV−LEDアレイ6Cは、第1ガイドレール3A、第2ガイドレール3B、第3ガイドレール3Cとは異なる第4ガイドレール3D上に単独で設けられる。第1UV−LEDアレイ6Aとサポートインク供給部252とは、基本的には副走査方向に対して一緒に移動し、サポートインク供給部252が供給したサポートインクを、着弾後にすぐに第1UV−LEDアレイ6Aによって硬化、あるいは仮硬化させることができる。また、第2UV−LEDアレイ6Bとサポートインク供給部252とは、基本的には副走査方向に対して別個に移動可能であり、サポートインク供給部252が供給した造形インクの平坦化後に第2UV−LEDアレイ6Bによって硬化、あるいは仮硬化させることもできる。さらに、第3UV−LEDアレイ6Cと造形インク供給部51とは、基本的には副走査方向に対して別個に移動可能であり、造形インク供給部51が供給した造形インクの平坦化時間等を独立して調整できるように動作可能である。なおこの場合、これらUV−LEDアレイ6、ガイドレール3は、全体が主走査方向(副走査方向に沿ったガイドレール3と直交する方向)に沿って載置台21に対して相対移動可能に構成され、例えば、載置台21と相対移動しながら順次印刷を行っていくことができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法は、以上で説明した各実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
以上で説明した3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法では、例えば、白色インク、着色インク、透明インク等を複数種類用いて複数の色彩を有する造形対象物を製造することも可能である。この場合、3次元プリンタは、例えば、異なる色のインクや透明インクごとに各層を形成していくと共に、異なる色のインク間や各層における非着色部分に透明インクを介在させるなどして、造形対象物を形成していけばよい。また、以上で説明した3次元プリンタ、及び、3次元造形物製造方法では、作業面と造形インクとの間に離型剤を介在させてもよい。