以下、本発明に係る無線通信システムを無線テレメータシステムに適用した形態について、図面を用いて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態に係る無線テレメータシステムの全体構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る無線テレメータシステムは、センタ側の構成として、ホストコンピュータ11及びセンタ側網制御装置12を備え、端末側の構成として、無線親機21、無線子機22,22,…,22及びメータ23,23,…,23を備える。メータ23は、例えば個人宅、会社、各種施設毎に設置され、ガス、水道、電気などの使用量を計測し、計測結果(検針値)を出力する計測器である。無線テレメータシステムでは、メータ23の検針値を示すデータ、無線親機21及び無線子機22の動作状態を示すデータなど端末側から出力される各種データを、無線通信を利用してセンタ側へ送信すると共に、無線親機21及び無線子機22の動作を制御するための制御指令等を含んだ各種データをセンタ側から端末側へ送信する。
センタ側網制御装置12と端末側の無線親機21とは、例えばPHS網、FOMA網などの広域無線網N1に接続され、広域無線網N1を介して無線通信を行う。なお、図1に示す例では、広域無線網N1に接続されている無線親機21の数を1つとしたが、複数の無線親機21を備える構成であってもよい。また、センタ側網制御装置12と端末側の無線親機21とが有線の通信網により接続される構成であってもよい。
センタ側網制御装置12は、広域無線網N1を介した端末側との通信を制御する機能を有する。センタ側網制御装置12は、ホストコンピュータ11から端末側へ送信すべきデータが入力された場合、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信方式にて、端末側へデータを送信する。また、端末側から送信されたデータを広域無線網N1を介して受信した場合、受信したデータをホストコンピュータ11へ送信するように構成されている。
無線親機21は、広域無線網N1を介してセンタ側に接続されると共に、複数の無線子機22,22,…,22との間で例えばメッシュ型の狭域無線網N2を形成する。無線親機21は、広域無線網N1を介してセンタ側のホストコンピュータ11と無線通信を行うと共に、狭域無線網N2を介して無線子機22,22,…,22と無線通信を行うように構成されている。
無線子機22は、自機に接続されたメータ23から検針値を取得した場合、検針値を示すデータを狭域無線網N2を介して無線親機21へ送信する。また、無線親機21は、無線子機22から送信されるデータを受信した場合、及び自機においてホストコンピュータ11へ通知すべきイベントが発生した場合等において、広域無線網N1を介してホストコンピュータ11と無線通信を行う。
以下の説明において、無線親機21及び無線子機22を区別して説明する必要がない場合には、単に無線機とも記載する。
図2は無線親機21の内部構成を示すブロック図である。無線親機21は、制御部210、記憶部211、広域無線通信部212、狭域無線通信部213、表示部214、操作部215などを備える。無線親機21が備えるハードウェア各部は、電池219から供給される電力により動作するように構成されている。
制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを備える。制御部210内のCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムを実行することにより、機器全体を本発明に係る無線通信装置として機能させる。また、制御部210は、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部211は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリにより構成されており、無線親機21の動作に関する設定情報、狭域無線網N2内で各無線機を識別するために自機に付与された無線機番号等を記憶する。また、記憶部211は、狭域無線網N2内の各無線機に付与された無線機番号と、当該無線機に至るまでのホップ数とを関連付けて記憶するホップ数テーブルを備える。
広域無線通信部212は、アンテナ212aを通じて電波を発信または受信することによって、広域無線網N1を介した無線通信を行う。無線親機21は、例えば、無線子機22を通じてメータ23の検針値を取得した場合、検針値を示すデータをセンタ側のホストコンピュータ11へ送信する。広域無線通信部212は、制御部210を通じて送信すべきデータを取得した場合、アンテナ212aを駆動して電波を発信させることより、広域無線網N1の通信規格に準拠した形式にてデータを送信する処理を行う。
また、広域無線通信部212は、アンテナ212aにて電波を受信した場合、その電波の電波強度を検出すると共に、受信電波をデコードすることにより所定の形式のデータを取得する。アンテナ212aにて受信する受信電波には、例えば、ホストコンピュータ11からの起動指令などの各種制御コマンドが含まれる。広域無線通信部212は、受信電波をデコードして得られるデータを制御部210へ出力する。制御部210は、広域無線通信部212から出力されたデータを取得した場合、そのデータに基づいて各種の制御を行う。
狭域無線通信部213は、アンテナ213aを通じて電波を発信または受信することによって、複数の無線子機22,22,…,22と所定の無線通信方式にて無線通信を行う。無線通信方式としては、例えばIEEE802.15.4の規格に準拠した通信方式が採用される。
表示部214は、LEDランプ(LED : Light Emitting Diode)、液晶表示パネル等により構成されており、制御部210から出力される制御信号に基づいて、無線親機21の設置作業及び保守作業を行う作業員等に通知すべき情報を表示する。
操作部215は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタンにより構成されており、作業員等による各種の設定操作を受付ける。制御部210は、操作部215から入力される設定内容を基に各種制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部211に記憶させる。
本実施の形態では、無線親機21がNCU(Network Control Unit)の機能を有するものとして説明を行ったが、NCUの機能を有する網制御装置を個別の装置として用意し、無線親機21を網制御装置に接続する構成であってもよい。この場合、無線親機21は、網制御装置を接続する接続インタフェースを備え、接続インタフェースに接続された網制御装置を介してセンタ側と通信を行う構成とすればよい。
図3は無線子機22の内部構成を示すブロック図である。無線子機22は、制御部220、記憶部221、狭域無線通信部222、メータIF223、表示部224、操作部225などを備える。無線子機22が備えるハードウェア各部は、電池229から供給される電力により動作するように構成されている。
制御部220は、例えば、CPU、ROMなどを備える。制御部220内のCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムを実行することにより、機器全体を本発明に係る無線通信装置として機能させる。また、制御部220は、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部221は、例えば、EEPROMなどの不揮発性メモリにより構成されており、自機の動作に関する設定情報、自機に付与された無線機番号等を記憶する。また、記憶部221は、狭域無線網N2内の各無線機に付与された無線機番号と、当該無線機に至るまでのホップ数とを関連付けて記憶するホップ数テーブルを備える。
狭域無線通信部222は、アンテナ222aを通じて電波を発信または受信することによって、無線親機21及び他の無線子機22と所定の無線通信方式にて無線通信を行う。無線通信方式としては、例えばIEEE802.15.4の規格に準拠した通信方式が採用される。
メータIF223は、ガス、水道などの使用量を計測するためのメータ23に接続される。メータIF223は、接続されたメータ23から検針値を取得した場合、検針値を示すデータを制御部220へ送出する。
表示部224は、LEDランプ、液晶表示パネル等により構成されており、制御部220から出力される制御信号に基づいて、無線子機22の設置作業及び保守作業を行う作業員等に通知すべき情報を表示する。
操作部225は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタンにより構成されており、作業員等による各種の設定操作を受付ける。制御部220は、操作部225から入力される設定内容を基に各種制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部221に記憶させる。
以下、各無線機の動作を説明する。
図4は実施の形態1に係る無線機の動作を説明するシーケンス図である。図4に示す例では、外部へ送信すべきデータを有し、当該データを狭域無線網N2を通じて送信する送信側無線機(例えば無線子機22)、及び送信側無線機から送信されるデータを受信する受信側無線機(例えば無線親機21)の動作について説明する。
無線子機22は、外部へ送信すべきデータを有する場合、通信相手となる無線機(例えば無線親機21)へ起動信号を送信する。このとき、無線子機22は、予め定めた時間間隔(起動信号再送間隔T2)にて、予め設定された回数(N回、Nは2以上の整数)だけ起動信号を送信する。無線子機22は、N個の起動信号を送信した後、受信側無線機から送信される応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行する。
なお、N個の起動信号の送信開始から送信完了までに要する時間を、起動信号送信時間T4と称する。
無線親機21は、他の無線機と無線通信を行っていない待機状態において、間欠受信動作を行う。本実施の形態では、外部から送信される起動信号を受信することができる間欠受信期間T1(T1>T2であり、T1は1msec程度)と、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3(T3<T4であり、T3は5sec〜20sec程度)とを周期的に切り替えることにより、間欠受信動作を行う。無線親機21の制御部210は、内蔵タイマの出力を参照することにより、現在が間欠受信期間T1であるか否かの判別を行う。間欠受信期間T1である場合、制御部210は、電池219からの電力を狭域無線通信部213に供給させ、外部から送信される起動信号を待ち受ける。また、間欠受信期間T1が経過した場合、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させ、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3に移行させる。
無線親機21は、無線子機22から送信される起動信号を間欠受信期間T1にて受信した場合、当該無線子機22による一連の起動信号の送信が完了した後(例えば、予め設定されたキャリアなし期間T5の経過後)、応答信号を送信する。無線子機22は、無線親機21から送信される応答信号を受信した場合、無線親機21との通信接続を確立させ、送信すべきデータを無線親機21へ送信する。
以下、送信側無線機(無線子機22)及び受信側無線機(無線親機21)が実行する処理の手順について説明する。
図5は送信側無線機が実行する処理の手順を示すフローチャートである。送信側無線機である無線子機22の制御部220は、外部へ送信すべきデータを有するか否かを判断する(ステップS101)。無線子機22に接続されたメータ23から検針データを取得した場合、センタ側へ通知すべきイベントが発生した場合等において、制御部220は、外部へ送信すべきデータを有すると判断する。外部へ送信すべきデータを有していない場合(S101:NO)、制御部220は、外部へ送信すべきデータを有するまで待機する。
外部へ送信すべきデータを有すると判断した場合(S101:YES)、制御部220は、内蔵カウンタのカウント値を0にリセットすると共に(ステップS102)、狭域無線通信部222を通じて起動信号を外部へ送信する(ステップS103)。
次いで、制御部220は、内蔵カウンタのカウント値を1だけインクリメントし(ステップS104)、内蔵カウンタのカウント値に基づき、送信回数が予め設定されている送信回数Nに達したか否かを判断する(ステップS105)。
送信回数がN回に達していないと判断した場合(S105:NO)、制御部210は、起動信号の送信後の経過時間を内蔵タイマを用いて計時し(ステップS106)、予め設定されている起動信号再送間隔T2が経過したか否かを判断する(ステップS107)。
起動信号を送信してから起動信号再送間隔T2が経過していないと判断した場合(S107:NO)、制御部220は、起動信号再送間隔T2が経過するまで待機する。一方、起動信号再送間隔T2が経過したと判断した場合(S107:YES)、制御部220は、処理をステップS103へ戻す。
ステップS105において、送信回数がN回に達したと判断した場合(S105:YES)、制御部220は、受信側無線機からの応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行させる(ステップS108)。無線子機22は、受信待ちの状態において、受信側無線機(無線親機21)から送信される応答信号を受信した場合、無線親機21との通信接続を確立させ、送信すべきデータを無線親機21へ送信する。
図6は受信側無線機が実行する処理の手順を示すフローチャートである。受信側無線機である無線親機21の制御部210は、自機が他の無線機と無線通信を行っていない待機状態であるか否かを判断する(ステップS111)。待機状態でない場合(S111:NO)、制御部210は、以下の処理を実行せずに本フローチャートによる処理を終了する。
待機状態であると判断した場合(S111:YES)、制御部210は、電池219からの電力を狭域無線通信部213に供給することにより、送信側無線機から送信される起動信号を受信可能な間欠受信期間T1に移行させると共に(ステップS112)、移行後の経過時間を内蔵タイマを用いて計時する(ステップS113)。
間欠受信期間T1において、制御部210は、狭域無線通信部213を通じて、送信側無線機から送信される起動信号を受信したか否かを判断する(ステップS114)。
起動信号を受信していないと判断した場合(S114:NO)、制御部210は、計時を開始してから間欠受信期間T1が経過したか否かを判断する(ステップS115)。間欠受信期間T1が経過していない場合(S115:NO)、制御部210は、処理をステップS114へ戻す。
起動信号を受信することなく間欠受信期間T1が経過した場合(S115:YES)、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させると共に、送信側無線機から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3へ移行させる(ステップS116)。
次いで、制御部210は、内蔵タイマを参照し、非受信期間T3が経過したか否かを判断する(ステップS117)。非受信期間T3が経過していないと判断した場合(S117:NO)、制御部210は、非受信期間T3が経過するまで待機する。
非受信期間T3が経過したと判断した場合(S117:YES)、制御部210は、処理をステップS112へ移行させる。
ステップS114において起動信号を受信したと判断した場合(S114:YES)、制御部210は、予め設定した時間幅を有するキャリアなし期間T5が経過したか否かを判断する(ステップS118)。
キャリアなし期間T5が経過していないと判断した場合(S118:NO)、制御部210は、起動信号の受信後、キャリアなし期間T5が経過するまで待機する。
キャリアなし期間T5が経過したと判断した場合(S118:YES)、制御部210は、受信した起動信号に対する応答信号を送信側無線機へ送信する(ステップS119)。応答信号を送信側無線機(無線子機22)へ送信した後、無線子機22との通信接続を確立させ、通信接続を確立させた無線子機22から送信されるデータを狭域無線通信部213にて受信する。
以上のように、実施の形態1では、送信側無線機は短い周期(起動信号再送間隔T2)で起動信号を送信することができるので、受信側無線機の間欠受信期間T1を短くすることができる。この結果、受信側無線機における待機時の消費電力を低減することができる。なお、本実施の形態では、起動信号を複数回送信しているため、起動信号を単発で送信し、応答信号が得られない場合に起動信号を再送する従来の構成と比較して、送信側無線機の消費電力は大きくなる可能性がある。しかしながら、無線テレメータシステムにおける無線子機22が無線親機21へデータを送信するタイミングは、それぞれに接続されたメータ23から検針データを取得する月1回程度のタイミング、警報を発すべきイベントを検知した偶発的なタイミング等であるため、起動信号を受信する受信側無線機における受信待ちの時間を短くし、受信側無線機における待機時の消費電力を低減することにより、システム全体としてみれば省電力化を図ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、送信側無線機が送信する起動信号に送信回数に係る情報を付加し、受信側無線機は、起動信号に含まれる送信回数に係る情報に基づき、応答信号の送信タイミングを判断する構成について説明を行う。
なお、無線テレメータシステムにシステム構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図7は実施の形態2に係る無線機の動作を説明するシーケンス図である。図7に示す例では、実施の形態1と同様に、送信側無線機を無線子機22とし、受信側無線機を無線親機21として説明を行う。
無線子機22は、外部へ送信すべきデータを有する場合、通信相手となる無線機(例えば無線親機21)へ起動信号を送信する。このとき、無線子機22は、送信回数に係る情報を含めた起動信号を、予め定めた時間間隔(起動信号再送間隔T2)にて、予め設定された回数(N回;Nは2以上の整数)だけ送信する。すなわち、起動信号送信時間T4内で最初に起動信号を送信する場合、送信回数が1回目であることを示す情報を付加した起動信号を送信し、その次に起動信号を送信する場合、送信回数が2回目であることを示す情報を付加した起動信号を送信する。送信回数が3回目以降の起動信号についても同様であり、無線子機22は、それぞれに送信回数を示す情報を付加した起動信号を送信する。なお、N個の起動信号の送信が完了した場合、無線子機22は、送信回数を1にリセットする。
無線子機22は、N個の起動信号を送信した後、受信側無線機から送信される応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行する。
無線親機21は、他の無線機と無線通信を行っていない待機状態において、間欠受信動作を行う。本実施の形態では、外部から送信される起動信号を受信することができる間欠受信期間T1(T1>T2であり、T1は1msec程度)と、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3(T3<T4であり、T3は5sec〜20sec程度)とを周期的に切り替えることにより、間欠受信動作を行う。無線親機21の制御部210は、内蔵タイマの出力を参照することにより、現在が間欠受信期間T1であるか否かの判別を行う。間欠受信期間T1である場合、制御部210は、電池219からの電力を狭域無線通信部213に供給させ、外部から送信される起動信号を待ち受ける。また、間欠受信期間T1が経過した場合、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させ、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3に移行させる。
無線親機21は、無線子機22から送信される起動信号を間欠受信期間T1に受信した場合、当該無線子機22による起動信号の送信が完了した後に、応答信号を送信する。
実施の形態2では、無線子機22から送信される起動信号に送信回数を示す情報が付加されているので、無線親機21は、受信した起動信号から抽出することができる情報を基に、起動信号の送信が完了するタイミングを算出することができる。例えば、1〜N番目の起動信号のうち、i番目の起動信号を受信した場合、(N−i+1)×T0+(N−i)×T2で算出されるタイミングで起動信号の送信が完了すると判断できるので、無線親機21は、そのタイミングで応答信号を送信する。ここで、T0は1回当たりの起動信号の送信時間、T2は前述した起動信号再送間隔であり、これらの時間の情報は無線親機21の記憶部211、及び無線子機22の記憶部221に予め記憶されているものとする。
無線子機22は、無線親機21から送信される応答信号を受信した場合、無線親機21との通信接続を確立させ、送信すべきデータを無線親機21へ送信する。
以上のように、実施の形態2では、送信側無線機は短い周期(起動信号再送間隔T2)で起動信号を送信することができるので、受信側無線機の間欠受信期間T1を短くすることができる。この結果、受信側無線機における待機時の消費電力を低減することができる。また、実施の形態2では、受信側無線機は、受信した起動信号に付加されている送信回数の情報に基づいて、送信側無線機にて起動信号の送信が完了するタイミングを算出できるので、起動信号の送信完了後、即時的に応答信号を送信することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、送信側無線機が送信するi番目(i<N)の起動信号を受信した場合、i+1番目以降の全ての起動信号を受信側無線機にて受信することにより、応答信号の送信タイミングを判断する構成について説明する。
なお、無線テレメータシステムにシステム構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図8は実施の形態3に係る無線機の動作を説明するシーケンス図である。図8に示す例では、実施の形態1と同様に、送信側無線機を無線子機22とし、受信側無線機を無線親機21として説明を行う。
無線子機22は、外部へ送信すべきデータを有する場合、通信相手となる無線機(例えば無線親機21)へ起動信号を送信する。このとき、無線子機22は、送信回数に係る情報を含めた起動信号を、予め定めた時間間隔(起動信号再送間隔T2)にて、予め設定された回数(N回;Nは2以上の整数)だけ送信する。すなわち、起動信号送信時間T4内で最初に起動信号を送信する場合、送信回数が1回目であることを示す情報を付加した起動信号を送信し、その次に起動信号を送信する場合、送信回数が2回目であることを示す情報を付加した起動信号を送信する。送信回数が3回以降の起動信号についても同様であり、無線子機22は、それぞれに送信回数を示す情報を付加した起動信号を送信する。なお、N個の起動信号の送信が完了した場合、無線子機22は、送信回数を1にリセットする。
無線子機22は、N個の起動信号を送信した後、受信側無線機から送信される応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行する。
無線親機21は、他の無線機と無線通信を行っていない待機状態において、間欠受信動作を行う。本実施の形態では、外部から送信される起動信号を受信することができる間欠受信期間T1(T1>T2であり、T1は1msec程度)と、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3(T3<T4であり、T3は5sec〜20sec程度)とを周期的に切り替えることにより、間欠受信動作を行う。無線親機21の制御部210は、内蔵タイマの出力を参照することにより、現在が間欠受信期間T1であるか否かの判別を行う。間欠受信期間T1である場合、制御部210は、電池219からの電力を狭域無線通信部213に供給させ、外部から送信される起動信号を待ち受ける。また、間欠受信期間T1が経過した場合、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させ、外部から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3に移行させる。
無線親機21は、無線子機22から送信される起動信号を間欠受信期間T1に受信した場合、当該無線子機22による起動信号の送信が完了した後に、応答信号を送信する。
実施の形態3では、無線親機21は、送信側無線機から送信されるi番目(i<N)の起動信号を間欠受信期間T1にて受信した場合、i+1番目以降の全ての起動信号を受信する。無線子機22から送信される起動信号に送信回数を示す情報が付加されているので、無線親機21は、送信回数の情報に基づき、起動信号の送信完了のタイミングを把握することができる。無線親機21は、起動信号に付加されている送信回数の情報がN回目である場合、送信側無線機にて起動信号の送信が完了したと判断できるので、そのタイミングで応答信号の送信を行う。なお、送信側無線機から送信される起動信号の総数がN個であるという情報は、無線親機21の記憶部211、及び無線子機22の記憶部221に予め記憶されているものとする。
無線子機22は、無線親機21から送信される応答信号を受信した場合、無線親機21との通信接続を確立させ、送信すべきデータを無線親機21へ送信する。
以上のように、実施の形態3では、送信側無線機は短い周期(起動信号再送間隔T2)で起動信号を送信することができるので、受信側無線機の間欠受信期間T1を短くすることができる。この結果、受信側無線機における待機時の消費電力を低減することができる。また、実施の形態3では、受信側無線機は、受信した起動信号に付加されている送信回数の情報に基づいて、送信側無線機にて起動信号の送信が完了するタイミングを把握できるので、起動信号の送信完了後、即時的に応答信号を送信することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、起動信号のフレーム開始デリミタに宛先情報を付加する構成について説明する。
なお、無線テレメータシステムにシステム構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図9は実施の形態4に係る起動信号のフレーム構成を説明する模式図である。起動信号のフレームは、例えば、ビット同期、フレーム開始デリミタ(SFD : Start Frame Delimiter)、ヘッダ、及びデータを含む。
フレーム開始デリミタは、パケットフレームの先頭を表すデータであり、一般的には、システム内で共通のデータが用いられる。受信側無線機は、起動信号に含まれるフレーム開始デリミタを検知した場合、以降のヘッダ部及びデータ部を受信し始める。
実施の形態4では、フレーム開始デリミタとして、システム内で共通のデータを用いずに、起動信号の宛先情報(例えば無線機番号)を埋め込んだデータを用いる。このため、フレーム開始デリミタは、システム内で共通のデータではなく、起動信号の宛先に応じて異なる。
図10は実施の形態4に係る受信側無線機が実行する処理の手順を示すフローチャートである。受信側無線機である無線親機21の制御部210は、自機が他の無線機と無線通信を行っていない待機状態であるか否かを判断する(ステップS401)。待機状態でない場合(S401:NO)、制御部210は、以下の処理を実行せずに本フローチャートによる処理を終了する。
待機状態であると判断した場合(S401:YES)、制御部210は、電池219からの電力を狭域無線通信部213に供給することにより、送信側無線機から送信される起動信号を受信可能な間欠受信期間T1に移行させると共に(ステップS402)、移行後の経過時間を内蔵タイマを用いて計時する(ステップS403)。
間欠受信期間T1において、制御部210は、狭域無線通信部213を通じて、送信側無線機から送信される起動信号を受信したか否かを判断する(ステップS404)。
起動信号を受信していないと判断した場合(S404:NO)、制御部210は、計時を開始してから間欠受信期間T1が経過したか否かを判断する(ステップS405)。間欠受信期間T1が経過していない場合(S405:NO)、制御部210は、処理をステップS404へ戻す。
起動信号を受信することなく間欠受信期間T1が経過した場合(S405:YES)、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させると共に、送信側無線機から送信される起動信号を受信しない非受信期間T3へ移行させる(ステップS406)。
次いで、制御部210は、内蔵タイマを参照し、非受信期間T3が経過したか否かを判断する(ステップS407)。非受信期間T3が経過していないと判断した場合(S407:NO)、制御部210は、非受信期間T3が経過するまで待機する。
非受信期間T3が経過したと判断した場合(S407:YES)、制御部210は、処理をステップS402へ移行させる。
ステップS404において起動信号を受信したと判断した場合(S404:YES)、制御部210は、受信した起動信号のフレーム開始デリミタに含まれる宛先情報に基づき、自機宛の起動信号を受信したか否かを判断する(ステップS408)。
自機宛の起動信号を受信していないと判断した場合(S408:NO)、制御部210は、以下の処理を実行することなく、本フローチャートによる処理を終了する。このとき、制御部210は、狭域無線通信部213への電力供給を停止させ、起動信号のヘッダ部分及びデータ部分を受信しないようにしてもよい。
自機宛の起動信号を受信したと判断した場合(S408:YES)、制御部210は、予め設定した時間幅を有するキャリアなし期間T5が経過したか否かを判断する(ステップS409)。
キャリアなし期間T5が経過していないと判断した場合(S409:NO)、制御部210は、起動信号の受信後、キャリアなし期間T5が経過するまで待機する。
キャリアなし期間T5が経過したと判断した場合(S409:YES)、制御部210は、受信した起動信号に対する応答信号を送信側無線機へ送信する(ステップS410)。応答信号を送信側無線機(無線子機22)へ送信した後、無線子機22との通信接続を確立させ、通信接続を確立させた無線子機22から送信されるデータを狭域無線通信部213にて受信する。
なお、実施の形態4では、キャリアなし期間T5が経過したか否かを受信側にて判断することにより、応答信号の送信タイミングを判断する構成としたが、実施の形態2又は3と同様に、起動信号の送信回数に基づいて応答信号の送信タイミングを判断する構成としてもよい。
以上のように、実施の形態4では、送信側無線機は短い周期(起動信号再送間隔T2)で起動信号を送信することができるので、受信側無線機の間欠受信期間T1を短くすることができる。この結果、受信側無線機における待機時の消費電力を低減することができる。また、受信側無線機は、受信した起動信号のフレーム開始デリミタに含まれる宛先情報に基づき、受信した起動信号が自機宛でないと判断した場合、フレーム開始デリミタ以降のヘッダ部及びデータ部の受信を回避することができ、狭域無線通信部213の無駄な起動をなくすことができるので、受信動作における消費電力を更に低減することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、実施の形態1〜4では、無線子機22が送信側無線機、無線親機21が受信側無線機となるケースについて説明したが、無線親機21が送信側無線機、無線子機22が受信側無線機となるケース、異なる2つの無線子機22がそれぞれ送信側無線機及び受信側無線機となるケースについても同様の手順にてデータの送受信を実行することができる。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
本願の無線通信システムは、複数の無線通信装置(21,22)を備え、各無線通信装置(22)は、通信相手とすべき他の無線通信装置(21)へ起動信号を送信し、該起動信号に対する応答信号を前記他の無線通信装置(21)から受信した場合、前記他の無線通信装置(21)との通信接続を確立させる無線通信システムにおいて、各無線通信装置(22)は、予め設定された数の起動信号を周期的に送信する起動信号送信部(222)と、前記起動信号の送信が完了した場合、送信した起動信号に対する応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行させる状態移行部(220)とを備えることを特徴とする。
本願では、各無線通信装置から送信する起動信号の送信間隔を短くすることにより、起動信号を待ち受ける他の無線通信装置での間欠受信期間を短くすることができ、この結果、受信側の無線通信装置における待機時の消費電力を低減することができる。
本願の無線通信システムは、前記他の無線通信装置(21)は、前記起動信号送信部(222)から送信される一の起動信号を受信してからの経過時間を計時する計時部(210)と、計時した経過時間に基づいて、前記一の起動信号を受信してから他の起動信号を受信することなく所定時間が経過したと判断した場合、前記起動信号に対する応答信号を返信する返信部(213)とを備えることを特徴とする。
本願では、起動信号を受信してからの経過時間に基づき、送信側による起動信号の送信が完了したか否かを判断することができ、起動信号の送信が完了した場合に即時的に応答信号を返信することができる。
本願の無線通信システムは、前記起動信号送信部(222)が送信する起動信号は、送信回数に係る情報を含み、前記他の無線通信装置(21)は、受信した起動信号に含まれる送信回数に係る情報に基づき、前記起動信号送信部(222)による前記設定された数の起動信号の送信が完了したと判断した場合、受信した起動信号に対する応答信号を返信する返信部(213)を備えることを特徴とする。
本願では、起動信号に含まれる送信回数の情報に基づき、送信側による起動信号の送信が完了したか否かを判断することができ、起動信号の送信が完了した場合に即時的に応答信号を返信することができる。
本願の無線通信システムは、前記他の無線通信装置(21)は、前記設定された数の起動信号の送信に要する時間よりも短い周期にて、前記起動信号送信部(222)から送信される起動信号を間欠的に受信する間欠受信部(213)を備えることを特徴とする。
本願では、送信側が起動信号の送信に要する時間よりも短い周期にて、起動信号の間欠受信が可能となるので、受信側にて起動信号を受信する期間を長くする必要がなくなり、受信側の無線通信装置における消費電力を抑えることができる。
本願の無線通信システムは、前記起動信号送信部(222)が送信する起動信号は、通信相手を識別する識別情報を含むフレーム開始デリミタを備えることを特徴とする。
本願では、フレーム開始デリミタに通信相手を識別する識別情報が含まれるので、フレーム開始デリミタを受信した時点で、残りのヘッダ部及びデータ部を継続して受信すべきか否かを判断することができる。通信相手でない無線通信装置の識別情報が含まれる場合には、ヘッダ部及びデータ部を受信しないようにすることができるので、通信回路の無駄な起動を回避することができる。
本願の無線通信装置は、通信相手とすべき他の無線通信装置(21)へ起動信号を送信し、該起動信号に対する応答信号を前記他の無線通信装置(21)から受信した場合、前記他の無線通信装置(21)との通信接続を確立させる無線通信装置(22)において、予め設定された数の起動信号を周期的に送信する起動信号送信部(222)と、前記起動信号の送信が完了した場合、送信した起動信号に対する応答信号を待ち受ける受信待ちの状態に移行させる状態移行部(220)とを備えることを特徴とする。
本願では、各無線通信装置から送信する起動信号の送信間隔を短くすることにより、起動信号を待ち受ける他の無線通信装置での間欠受信期間を短くすることができ、この結果、受信側の無線通信装置における待機時の消費電力を低減することができる。