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JP6599271B2 - コバルト及びアルミニウムを含む酸性溶液からのアルミニウムの除去方法 - Google Patents

コバルト及びアルミニウムを含む酸性溶液からのアルミニウムの除去方法 Download PDF

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Description

この発明は、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去する方法に関するものであり、特に、当該酸性溶液中のコバルトを有効にアルミニウムと分離して回収することのできる技術を提案するものである。
近年は、たとえば都市で大量に廃棄される各種の電子機器部品等から、そこに含まれる有価金属の資源を、いわゆる都市鉱山として回収すること(有価金属のリサイクル)が盛んに行われている。このような有価金属には、貴金属をはじめ様々な金属が含まれるが、貴金属以外の有価金属で代表的な金属としてはコバルトが挙げられる。コバルトは、銅合金の構成成分、コバルトめっき、リチウムイオン電池の正極活物質の構成元素等といった様々な用途に用いられるものであり、廃棄後の電子機器部品等から回収するに当って重要な金属である。
有価金属の回収は、銅の溶錬炉に原料として電子機器部品屑を投入し、銅の製錬の工程で回収する乾式方法により行うことの他、電子機器部品を酸等で浸出し、溶解した金属のイオンを含有する酸性溶液等から回収する湿式方法により行うこともできる。この湿式方法は、大型の装置ないし設備が不要であり、容易に行うことができるという利点があるので広く利用されている。
湿式方法により有価金属を回収する場合、酸による浸出工程では、回収しようとする有価金属だけでなく、他の金属も浸出してしまう。かかる他の金属の典型的なものはアルミニウムである。アルミニウムは、導電性および熱伝導性に優れ、しかも軽いことから、電子機器部品にとっては不可欠な金属であるが、廃棄後の電子機器部品を溶解して得た酸性溶液にコバルトとともに溶解するので、この酸性溶液からコバルトを回収する際にはコバルトとの分離が必要となる。酸性溶液中のアルミニウムをコバルトやニッケルのような有価金属と分離するには、中和によりアルミニウムを水酸化物として沈殿・分離させることが一般的である。
上述したような湿式方法による有価金属の回収で、中和によりアルミニウムを分離させる際には、コバルトの一部も共沈することが問題になる。このようなコバルトの共沈は、コバルトのロスを生じさせ、コバルトの回収率を低下させるので、コバルトの回収率向上の観点から、アルミニウムを分離させる際のコバルトの共沈を防止する必要がある。
この発明は、このような問題を解決するべくなされたものであり、その目的とするところは、少なくともアルミニウム及びコバルトが溶解した酸性溶液から、たとえばコバルトを回収するに先立ってアルミニウムを除去する際に、コバルトのロスを十分に抑えることのできるアルミニウムの除去方法を提供することにある。
発明者は、少なくともアルミニウム及びコバルトを含む酸性溶液からアルミニウムを除去する際の、酸性溶液の電位と沈殿物との関係を鋭意検討した結果、酸性溶液を所定の条件の下で中和することにより、コバルトの共沈を抑制しつつ、アルミニウムを効果的に沈殿させて除去できることを見出した。
この知見に基き、この発明のアルミニウムの除去方法は、少なくともコバルト及びアル
ミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去する方法であって、前記酸性溶液
の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)が、−600mV以上かつ100mV以下
である状態で、該酸性溶液を中和して、前記アルミニウムを除去し、前記酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を存在させることにより、前記酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)を、100mV以下とすることにある。
また、この発明のアルミニウムの除去方法は、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去する方法であって、前記酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が存在する状態で、該酸性溶液を中和して、前記アルミニウムを除去することにある。
前記イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体は、アルミニウム、ニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選択される少なくとも一種の金属の単体であることが好ましい。
なかでも、前記イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体は、アルミニウムの単体であることがより好ましい。
この場合、少なくともコバルト及びアルミニウムを含む原料を酸で浸出して、前記酸性溶液を得た後、前記原料に含まれるアルミニウムの少なくとも一部を単体として酸性溶液中に残すこと、及び/又は、アルミニウムの単体を酸性溶液に添加することにより、酸性溶液中にアルミニウムの単体が存在する状態を作り出すことがより一層好適である。
上述したアルミニウムの除去方法では、前記酸性溶液を中和して、酸性溶液のpHを4〜6の範囲内とすることが好ましい。
また、上述したアルミニウムの除去方法では、酸性溶液を中和して、アルミニウムを沈殿させた後、固液分離により当該アルミニウムを除去することが好ましい。
そしてまた、上述したアルミニウムの除去方法では、酸性溶液が、該酸性溶液中に溶解したリチウムを含み、中和前の酸性溶液中のアルミニウムに対するリチウムのモル比(Li/Al比)を、1.1以上とすることが好ましい。
この発明によれば、酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)が、100mV以下である状態で、及び/又は、酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が存在する状態で、酸性溶液を中和することにより、コバルトの共沈を抑制しつつアルミニウムを沈殿させることができるので、コバルトのロスを十分に抑えることができる。それにより、かかる酸性溶液からコバルトを回収する場合、コバルトの回収率を向上させることができる。
実施例のpH及びORP値の推移を示す、Co、Al電位−pH図である。 比較例のpH及びORP値の推移を示す、Co、Al電位−pH図である。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態に係るアルミニウムの除去方法では、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去するに当り、酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)が、100mV以下である状態で、該酸性溶液を中和して、アルミニウムを除去する。また、この発明の他の実施形態に係るアルミニウムの除去方法では、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去するに当り、酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が存在する状態で、該酸性溶液を中和して、アルミニウムを除去する。
(酸性溶液)
この発明で対象とする酸性溶液は、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解してこれらの金属を金属イオンとして含む酸性溶液である。
このような酸性溶液をいかにして得るかは問わないが、たとえば、アルミニウムやコバルトを含む原料を、硫酸等の酸で浸出することにより得ることができる。より具体的に述べると、当該原料としての携帯電話やその他の種々の電子機器等は、アルミニウムやコバルトを含んでいることが多く、これらを湿式リサイクル処理する場合、一般には酸で浸出するところ、このように酸浸出して得られた浸出後液を、この発明で対象とする酸性溶液とすることができる。なお原料に、アルミニウム及びコバルトの他、マンガン、ニッケル、銅、鉄その他の金属が一種以上含まれることがあり、かかる原料を浸出して得た浸出後液としての酸性溶液にも、これらの金属が含まれ得る。
上記の酸性溶液中のアルミニウム濃度及びコバルト濃度に制限はないが、一般に、アルミニウム濃度は1.0g/L以上、コバルト濃度は5.0g/L以上であり、典型的には、アルミニウム濃度は1.0g/L〜15g/L、コバルト濃度は10g/L〜50g/Lであり、より典型的には、アルミニウム濃度は3.0g/L〜10g/L、コバルト濃度は15g/L〜30g/Lである。
たとえば、上記の酸性溶液に、マンガン、ニッケル、銅、鉄が溶解して含まれる場合、マンガン濃度は1.0g/L〜15g/L、ニッケル濃度は1.0g/L〜15g/L、銅濃度は0.1g/L〜5.0g/L、鉄濃度は0.1g/L〜5.0g/L程度である。
以下に、電子部品のリサイクル工程を例として、上述したような少なくともアルミニウム及びコバルトが溶解した酸性溶液を得る工程について具体的に説明するが、この発明では、このような電子部品のリサイクル工程以外の工程により、当該酸性溶液を得ることも可能である。
(焙焼工程及び破砕工程)
携帯電話その他の種々の電子機器等の原料はそのままの形状では処理できないため、通常は、まず焙焼工程及び/又は破砕工程を経て処理される。
焙焼工程では、原料をキルン炉や低床炉等を用いて所定の温度で焙焼する。その後、回収目的の有価金属を多く含む物と回収目的の有価金属をあまり含まない物とを選別するため、また回収目的の有価金属を多く含む物を浸出しやすくするため、破砕して篩別等を用いた選別を行う。回収目的の有価金属を多く含む物は、篩別等の篩下に粉末状で得られる。
(浸出工程及び固液分離工程)
上記のようにして粉末状にした原料を、酸等を用いて浸出すると、アルミニウムとコバルトが原料中に含まれていた場合は、アルミニウム及びコバルトは溶液中に溶け出す。浸出終了後、回収目的の有価物を多く含む物に不溶性の物質が含まれていた場合、これは残渣として溶け残る。かかる浸出残渣を分離するため、フィルタープレス等の固液分離を行うことができ、それにより、少なくともアルミニウム及びコバルトが溶解した酸性溶液を得ることができる。
なお詳細については後述するが、固液分離を行わず、浸出残渣を含んだ状態の酸性溶液も、この発明では対象とすることができる。それ故に、固液分離を行わず、浸出残渣を含んだ状態の当該酸性溶液も、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液に含まれる。つまり、浸出工程後の固液分離工程は省略することが可能である。
特に、原料が銅を含む場合には、銅の溶解を抑制するために、意図的にアルミニウムの固体を残渣中に残す場合がある。この場合、浸出残渣との分離をせずに、後述の脱アルミニウム工程に持ち込むことが望ましい。
浸出工程で得られる酸性溶液のpHは、一般に0〜2.0程度であり、典型的には0.5〜1.5である。
(脱アルミニウム工程)
上述したようにして得られた酸性溶液において、たとえばpHを4.0〜6.0の範囲内に上昇させて中和することにより、酸性溶液中のアルミニウムを沈殿させ、その後の固液分離により、アルミニウムが除去されてコバルトを含む溶液を得ることができる。
この脱アルミニウム工程で、pHが低すぎるとアルミニウムを十分に沈殿させることができず、この一方で、pHが高すぎると、コバルト等の他の金属も沈殿してしまう。この観点より、脱アルミニウム工程における浸出後液のpHは、4.0〜6.0とすることがより好ましく、特に、4.5〜5.0とすることがさらに好ましい。
脱アルミニウム工程では、pHを上述した範囲内に上昇させるため、酸性溶液に、たとえば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等のアルカリを添加することができる。
そして、この発明の一の実施形態では、酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)が、−600mV以上かつ100mV以下である状態で中和を行う。これにより、中和に伴いpHが上昇しても、酸化還元電位が100mV以下と低いことから、アルミニウムは水酸化物等の形態で沈殿する一方で、コバルトは金属イオンとして酸性溶液中に残すことができる。その結果として、コバルトの共沈を有効に抑制することができる。言い換えれば、このときの酸化還元電位が高すぎる場合は、コバルトが四酸化三コバルト(Co34)として沈殿するおそれがある。この観点から、中和時の酸性溶液の酸化還元電位は、0mV以下とすることがより好ましい。この一方で、酸化還元電位が低すぎると、コバルトが単体金属(コバルトメタル)に還元されて沈殿することが懸念されるので、−600mV以上であれば問題はなく、−500mV以上とすることが好ましく、さらには−400mV以上であることがより好ましい。
酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)を100mV以下にする方法の一例としては、酸性溶液を中和する際に、イオン化傾向が鉛より大きい金属(鉛より卑な金属)の単体(メタル)を存在させることである。従って、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を中和前に酸性溶液に添加すればよい。イオン化傾向が鉛より大きい金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルト等を挙げることができる。あるいは、先述の浸出工程で得られた浸出残渣中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体、たとえば、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルトのメタルが存在する場合は、浸出工程後の固液分離工程を行わないことにより、この脱アルミニウム工程で、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を、上記のように添加しなくとも存在させることができる。つまり、固液分離を行わないことで得られる浸出残渣を含んだ状態の酸性溶液は、酸性溶液にイオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を添加することと同等の効果を得ることができる。
酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)を100mV以下にする方法の他の例としては、還元剤としてシュウ酸やヒドラジンを添加すること等が考えられる。
また、この発明の他の実施形態では、酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属(鉛より卑な金属)の単体が存在する状態で中和を行う。イオン化傾向が鉛より大きい金属をメタルの状態で存在させることにより、酸化還元電位の低下をもたらし、コバルトの溶解した状態が維持される。中和によってpHが変化する範囲によっては、酸化還元電位を必ずしも100mV以下に維持しなくても、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体の存在により、コバルトの析出を有効に抑制できる場合がある。
酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を存在させる場合、当該金属の単体の量を、酸性溶液の量(L)に対する固体の当該金属の単体の量(g)の割合で表して、1.0g/L〜20g/Lとすることが好ましい。ここでは、溶解後の濃度は特に問題ではなく、中和している間に、上記の金属の単体が固体として存在し続ける必要があることから、メタル量の好ましい範囲で表している。当該金属の単体の固体量が少なすぎると、酸化還元電位を、目標とする数値まで低下させることができず、この一方で、多すぎると、コストの増加、残渣量の増加、残渣量増加に伴う固液分離の作業負荷の増大など、懸念される。
脱アルミニウム工程では、浸出後液の温度を、50℃〜90℃とすることが好適である。これはすなわち、浸出後液の温度を50℃未満とした場合は、反応性が悪くなることが懸念され、また、90℃より高くした場合は高熱に耐えられる装置が必要になる他、安全上も好ましくない。
上述したようにしてアルミニウムを十分に沈殿させた後は、フィルタープレスやシックナー等の公知の装置及び方法を用いて固液分離を行い、沈殿したアルミニウムが除去されたコバルトを含む溶液を得ることができる。
なおここで、アルミニウムのみの沈殿物を濾過しようとすると、当該沈殿物にはゲル状で濾過が困難なアルミニウム沈殿物を含むことがあるので、濾過速度の低下を招くことが懸念される。このような濾過性の悪化を防止するため、上述したように、浸出工程後の固液分離を行わず、浸出残渣を含んだ酸性溶液に対し、脱アルミニウム工程を実施することができる。この場合、脱アルミニウム工程後の固液分離では、沈殿物中に、浸出残渣(例えば、Li電池の場合、銅やカーボン等)が含まれ、それらが、ゲル状のアルミニウム沈殿物の濾過のしにくさを補って、濾過に要する時間を短縮化することができる。
また、上記の濾過性の悪化を防止するため、浸出工程で得られる酸性溶液にリチウムを添加すること、または、リチウムイオン電池滓に予め含まれ得るリチウムを利用することにより、酸性溶液中のアルミニウムに対するLiのモル比(Li/Al比)を、1.1以上とすることができる。酸性溶液中のアルミニウムに対するLiのモル比(Li/Al比)が1.1以上であれば、脱アルミニウム工程における沈殿物に含まれるアルミニウムが、ゲル状のAl(OH)3の他、結晶性のあるLiAlO2、LiAl2(OH)7等の複合酸化物、複合水酸化物を生成し、粉末状に近い形態となり、それにより、濾過時間の短縮化を図ることができる。この観点から、浸出後液中のアルミニウムに対するLiのモル比(Li/Al比)は、1.1以上とすることが好ましい。
以上に述べた脱アルミニウム工程より、少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、コバルトのロスを抑制しつつ、アルミニウムを除去することができる。脱アルミニウム工程の後は、詳細な説明は割愛するが、たとえば、公知の溶媒抽出を実施することにより、コバルトを回収することが可能である。
次に、この発明を試験的に実施し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は、単なる例示を目的とするものであって、それに限定されることを意図するものではない。
(実施例)
表1に示す金属濃度及びpHになるように硫酸酸性溶液を調製した。この硫酸酸性溶液に、金属ニッケル粉末をスラリー濃度が10g/Lとなるよう添加し、次いで、水酸化ナトリウムを添加して中和し、pHを4.5まで上昇させ、その後に固液分離を行った。この際の液温は70℃とした。
上記の中和後の溶液中のコバルト濃度およびアルミニウム濃度ならびにコバルトのロス率を表2に示す。また図1に、この中和時のpH及びORP値の推移を、コバルト、アルミニウム電位−pH図上にプロットして示す。
表2に示すところから、コバルトロスは少なく、かつ、アルミニウムは十分に除去されたことが解かる。また図1より、中和時のpH及びORP値の推移は、コバルトが沈殿して四酸化三コバルト(Co34)となる領域に入っていないことから、コバルトの沈殿が防止されたことが解かる。
(比較例)
金属ニッケル粉を添加しなかったことを除いて、実施例と同様の試験を実施した。
この中和後の溶液中のコバルト濃度およびアルミニウム濃度ならびにコバルトのロス率を表3に示す。また図2に、この中和時のpH及びORP値の推移を、コバルト、アルミニウム電位−pH図上にプロットして示す。
表3に示すところから解かるように、コバルトロス率は実施例と比べて増加した。また図2から解かるように、中和工程でのpH及びORP値は、コバルトが沈殿して四酸化三コバルト(Co34)となる領域に入って推移したことから、コバルトが四酸化三コバルト(Co34)として沈殿しコバルトロスが増大したと考えられる。

Claims (8)

  1. 少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去する方法であって、
    前記酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)が、−600mV以上かつ100mV以下である状態で、該酸性溶液を中和して、前記アルミニウムを除去
    前記酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体を存在させることにより、前記酸性溶液の酸化還元電位(ORPvsAg/AgCl)を、100mV以下とする、アルミニウムの除去方法。
  2. 少なくともコバルト及びアルミニウムが溶解した酸性溶液から、アルミニウムを除去する方法であって、前記酸性溶液中に、イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が存在する状態で、該酸性溶液を中和して、前記アルミニウムを除去する、アルミニウムの除去方法。
  3. 前記イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が、アルミニウム、ニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選択される少なくとも一種の金属の単体である、請求項又はに記載のアルミニウムの除去方法。
  4. 前記イオン化傾向が鉛より大きい金属の単体が、アルミニウムの単体である、請求項に記載のアルミニウムの除去方法。
  5. 少なくともコバルト及びアルミニウムを含む原料を酸で浸出して、前記酸性溶液を得た後、
    前記原料に含まれるアルミニウムの少なくとも一部を単体として酸性溶液中に残すこと、及び/又は、アルミニウムの単体を酸性溶液に添加することにより、酸性溶液中にアルミニウムの単体が存在する状態を作り出す、請求項に記載のアルミニウムの除去方法。
  6. 前記酸性溶液を中和して、酸性溶液のpHを4〜6の範囲内とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルミニウムの除去方法。
  7. 酸性溶液を中和して、アルミニウムを沈殿させた後、固液分離により当該アルミニウムを除去する、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルミニウムの除去方法。
  8. 酸性溶液が、該酸性溶液中に溶解したリチウムを含み、中和前の酸性溶液中のアルミニウムに対するリチウムのモル比(Li/Al比)を、1.1以上とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルミニウムの除去方法。
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