JP6489795B2 - 繊維強化樹脂材料、樹脂成形品、メッキ層付樹脂成形品、メッキ層付樹脂成形品の製造方法、および繊維強化樹脂材料の製造方法 - Google Patents
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Description
また、繊維強化樹脂材料を加熱加工してなる樹脂成形品、メッキ層付樹脂成形品、ならびに、メッキ層付樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とする。さらに、繊維強化樹脂材料の製造方法を提供することを目的とする。
具体的には、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<17>により、上記課題は解決された。
<1>熱可塑性樹脂と、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を、連続繊維に含浸させてなる繊維強化樹脂材料。
<2>連続繊維が規則性を持って配列している、<1>に記載の繊維強化樹脂材料。
<3>熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である、<1>または<2>に記載の繊維強化樹脂材料。
<4>連続繊維がガラス繊維である、<1>〜<3>のいずれかに記載の繊維強化樹脂材料。
<5>レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤が銅とクロムを含む酸化物である、<1>〜<4>のいずれかに記載の繊維強化樹脂材料。
<6><1>〜<5>のいずれかに記載の繊維強化樹脂材料を加熱加工してなる、樹脂成形品。
<7><6>に記載の樹脂成形品の表面にメッキ層を有する、樹脂成形品。
<8>前記メッキ層がアンテナとしての性能を保有する、<7>に記載の樹脂成形品。
<9>携帯電子機器部品である、<6>〜<8>のいずれかに記載の樹脂成形品。
<10><6>に記載の樹脂成形品の表面に、レーザーを照射後、金属を適用して、メッキ層を形成することを含む、メッキ層付樹脂成形品の製造方法。
<11>前記メッキ層が銅メッキ層である、<10>に記載のメッキ層付樹脂成形品の製造方法。
<12><10>または<11>に記載のメッキ層付樹脂成形品の製造方法を含む、アンテナを有する携帯電子機器部品の製造方法。
<13>熱可塑性樹脂と、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を連続繊維に含浸させることを含む、繊維強化樹脂材料の製造方法。
<14>連続繊維が規則性を持って配列している、<13>に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
<15>熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である、<13>または<14>に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
<16>連続繊維がガラス繊維である、<13>〜<15>のいずれかに記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
<17>レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤が銅とクロムを含む酸化物である、<13>〜<16>のいずれかに記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
本発明の繊維強化樹脂材料は、熱可塑性樹脂と、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を、連続繊維に含浸させてなる繊維強化樹脂材料である。このようなシートを加熱成形して成形品とすることにより、メッキ性に優れ、かつ、機械的強度、特にノッチ付シャルピー衝撃強度に優れた樹脂成形品が得られる。以下、これらの詳細について説明する。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を含む。さらに、ガラス繊維、エラストマー、ケイ酸塩鉱物、安定剤、酸化防止剤、離型等を含んでいても良い。
本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂およびポリカーボネート樹脂から選択されることが好ましい。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
ポリアセタール樹脂としては、特開2003−003041号公報の段落番号0011、特開2003−220667号公報の段落番号0018〜0020の記載を参酌することができる。
キシリレンジアミンは、70モル%以上が、パラキシリレンジアミンであることが好ましい。
4〜20のα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸は、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、エイコジオン酸などが好適に使用できる。ジカルボン酸は、アジピン酸およびセバシン酸が好ましく、セバシン酸がより好ましい。
また、ポリアミド樹脂は、分子量が1,000以下の成分を0.5〜5質量%含有することが好ましい。このような低分子量成分をこのような範囲で含有することにより、得られる成形品の強度や低そり性がより良好となる。5質量%以下とすることにより、低分子量成分がブリードしにくくなり、また、表面外観が向上する傾向にある。
分子量が1,000以下の成分の好ましい含有量は、0.6〜4.5質量%であり、より好ましくは0.7〜4質量%であり、さらに好ましくは0.8〜3.5質量%であり、特に好ましくは0.9〜3質量%であり、最も好ましくは1〜2.5質量%である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、LDS添加剤を含む。本発明におけるLDS添加剤は、熱可塑性樹脂(例えば、後述する実施例で合成しているポリアミド樹脂)100重量部に対し、LDS添加剤と考えられる添加剤を10重量部添加し、波長1064nmのYAGレーザーを用い、出力13W、周波数20kHz、スキャン速度2m/sにて照射し、その後のメッキ工程は無電解のMacDermid社製MIDCopper100XB Strikeのメッキ槽にて実施し、該レーザー照射面に金属を適用したときに、メッキを形成できる化合物をいう。本発明で用いるLDS添加剤は、合成品であってもよいし、市販品を用いてもよい。また、市販品は、LDS添加剤として市販されているものの他、本発明におけるLDS添加剤の要件を満たす限り、他の用途として販売されている物質であってもよい。LDS添加剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態におけるLDS添加剤は、銅およびクロムを含む酸化物であることが好ましい。
本発明における導電性酸化物の抵抗率は、通常、粉末抵抗率をいい、導電性酸化物の微粉末10gを、内面にテフロン(登録商標)加工を施した内径25mmの円筒内へ装入して100kg/cm2に加圧し(充填率20%)、横河電気製の「3223型」テスターで測定することができる。
第3の実施形態で用いるLDS添加剤は、LDS添加剤中における、周期表のn族(nは3〜16の整数)の金属の含有量とn+1族の金属の含有量の合計を100モル%としたとき、一方の金属の含有量が15モル%以下であることが好ましく、12モル%以下であることがさらに好ましく、10モル%以下であることが特に好ましい。下限については特に制限はないが、0.0001モル%以上である。2種類以上の金属の含有量をこのような範囲とすることで、メッキ性を向上させることができる。本発明では特に、n+1族の金属がドープされたn族の金属酸化物が好ましい。
さらに、第3の実施形態で用いるLDS添加剤は、LDS添加剤中に含まれる金属成分の98重量%以上が、上記周期表のn族の金属の含有量とn+1族の金属で構成されることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物はタルクを含んでいてもよい。本発明では、タルクを配合することにより、レーザーを照射した部分のメッキ性能が向上する傾向にある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物がタルクを含む場合、該タルクの配合量は、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対し、0.5〜20重量部であることが好ましく、1〜15重量部であることがより好ましい。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、離型剤を含んでいてもよい。離型剤は、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸エステル、および数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。中でも、脂肪族カルボン酸、および脂肪族カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の化合物がより好ましく用いられる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物はガラス繊維を含んでいてもよい。本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、LDS添加剤を含むため、メッキ性の向上のためには、ガラス繊維の配合量は少ない方が良いが、ある程度の量を入れることにより、メッキ性を維持しつつ、機械的強度のバランスを保つこともできる。すなわち、本発明では、熱可塑性樹脂組成物とは別に、連続繊維を用いるため、熱可塑性樹脂組成物に、多量のガラス繊維を入れなくても高い機械的強度を達成する手段として用いることもできる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、光安定剤、熱安定剤、エラストマー、顔料、アルカリ、紫外線吸収剤、難燃剤、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
これらの記載は、国際公開WO2012/128219号パンフレットの段落番号0027、0028、0038〜0054、特開2007−314766号公報、特開2008−127485号公報および特開2009−51989号公報、特開2012−72338号公報等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、繊維を含んでいても良い。繊維としてはガラス繊維、有機繊維が挙げられる。しかしながら、本発明では、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物が繊維(特に、ガラス繊維)を実質的に含まない態様が好ましい。実質的に含まないとは、例えば、熱可塑性樹脂組成物の3重量%以下であることをいい、好ましくは1重量%以下である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、特に定めるものではなく、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、各成分を、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどで溶融混練することによって熱可塑性樹脂組成物を製造することができる。
さらに、例えば、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる熱可塑性樹脂組成物をマスターバッチとし、このマスターバッチを再度残りの成分と混合し、溶融混練することによって本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物を製造することもできる。
本発明に用いる連続繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、植物繊維(ケナフ(Kenaf)、竹繊維等を含む)、アルミナ繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、金属繊維(スチール繊維等)、アラミド繊維、ポリオキシメチレン繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、超高分子量ポリエチレン繊維などが挙げられる。なかでも、炭素繊維および/またはガラス繊維が好ましく、ガラス繊維がより好ましい。繊維の断面は、円形であってもよく、扁平な形状であってもよい。連続繊維の製法としては、例えば、平均繊維径5〜24μmの繊維を数千本集束したストランドを所定の本数(数本から数十本)に引き揃えるものがある。
熱可塑性樹脂と反応性を有する官能基を有する連続繊維の例として、表面処理剤または集束剤で表面処理したものが好ましく挙げられる。
シラン系カップリング剤としては、アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、グリシジルプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のトリアルコキシまたはトリアリロキシシラン化合物、ウレイドシラン、スルフィドシラン、ビニルシラン、イミダゾールシラン等が挙げられる。
また、繊維強化樹脂材料は、その構成成分の80重量%以上が、熱可塑性樹脂と連続繊維からなることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂材料の製造方法では、熱可塑性樹脂と、LDS添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を連続繊維に含浸させることを含む。このような構成とすることにより、LDS添加剤と繊維と共に、樹脂成分をコンパウンドする必要がなくなり、コンパウンド時に、LDS添加剤が、繊維にダメージを与えるのをより効果的に抑制できる。
本発明の好ましい態様の一例として、溶融した熱可塑性樹脂組成物を連続繊維に供給し、その後冷却することが好ましい。この場合の溶融温度は、熱可塑性樹脂組成物中の熱可塑性樹脂の融点等を考慮して適宜定められる。具体的には、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物の種類や分子量によっても異なるが、一般に本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物のガラス転移点+5℃以上の温度から熱分解温度−5℃の温度範囲が好ましい。また、融点を有する本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物の場合は、融点+5℃以上が好ましく、より好ましくは融点+10℃以上である。上限については、熱可塑性樹脂組成物の熱分解温度−5℃の温度範囲が好ましい。
また、含浸の際に、加圧も行ってもよい。加圧の際のプレス圧力は5MPa以上が好ましく、8MPa以上がより好ましく、10〜100MPaが特に好ましい。
このような温度範囲で加熱や加圧することで、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物の連続繊維への含浸がより良好に行われ、繊維強化樹脂材料およびこれを成形して得られる樹脂成形品の物性が向上する傾向にある。なお、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物が融点を2つ以上有する場合、ここでいう融点とは、高温側の吸熱ピークのピークトップの温度である。
LDS添加剤を含有する繊維含浸ポリアミド樹脂シートは、LDS添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を溶融し、開繊した連続繊維に含浸させて、フィルム状とすることによって得られる。LDS添加剤を実質的に含有しない繊維含浸ポリアミド樹脂シートは、LDS添加剤を実質的に含まない熱可塑性樹脂組成物を溶融し、開繊した連続繊維に含浸させて、フィルム状とすることによって得られる。ここで、LDS添加剤を実質的に含まないとは、メッキを形成できる程度にLDS添加剤が配合されていないことをいい、例えば、熱可塑性樹脂組成物の1重量%以下をいい、好ましくは0.0重量%以下である。
LDS添加剤を含有する繊維含浸ポリアミド樹脂シートと、LDS添加剤を実質的に含有しない繊維含浸ポリアミド樹脂シートを積層する際には、通常、熱プレスすることが好ましい。熱プレスすることによって、両樹脂シートを密着させることができる。
このような構成とすることにより、LDS添加剤を含有する繊維含浸ポリアミド樹脂シート側にも、繊維が存在するため、シートのそりなどを生じにくくすることができる。さらに、得られるシートの厚さ方向で、LDS添加剤の配合量に濃度勾配を付けることができ、シート全体におけるLDS添加剤の量を減らしつつ、適切にメッキを形成できる。また、得られるシートの厚さ方向で、LDS添加剤の量が多い領域は、繊維の量が少ないため、繊維によってLDS添加剤がダメージを受けるのを最小限に抑えつつ、機械的強度の向上やそりの抑制を達成できる。
本発明で用いる繊維強化樹脂材料の形状は、特に定めるものではなく、テープ、フィルム、シート等の形状とすることができる。これらの繊維強化複合材料は、芯等に巻き取られ、巻き取り品として市場に供給される。巻き取られる場合、連続繊維の繊維方向(長手方向)に巻き取られることが好ましい。本発明の繊維強化樹脂材料の好ましい形態として、一方向または交互に交差して規則的に並んでいる連続繊維に、熱可塑性樹脂組成物を含浸させてなるテープ、フィルムまたはシートが挙げられる。テープ等の厚さは、0.05〜2mmが好ましく、0.1〜1mmがより好ましい。
本発明の繊維強化材料は、そのまま用いられることもあるが、通常は、加熱加工して樹脂成形品として用いられる。樹脂成形品として用いられる場合、繊維強化樹脂材料を複数枚積層して、または、他の樹脂材料等と併せて、加熱加工することが好ましい。繊維強化樹脂材料を複数枚積層する場合、繊維強化樹脂材料の連続繊維の繊維方向(長手方向)が直交するように積層することが好ましい。このような構成とすると、得られる樹脂成形品の機械的強度がより向上する傾向にある。本発明の繊維強化樹脂材料は、所望の形状・サイズに切断して、また、これらを複数重ねて加熱加工することも好ましい。加熱加工の際には、繊維強化樹脂材料を金型に入れて成形して樹脂成形品を得ることも可能である。
加熱温度は、本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物のガラス転移点+5℃以上の温度から熱分解温度−5℃の温度範囲が好ましい。また、融点を有する熱可塑性樹脂組成物を用いる場合は、融点+5℃以上が好ましく、より好ましくは融点+10℃以上である。上限については、熱可塑性樹脂組成物の熱分解温度−5℃の温度範囲が好ましい。
また、加圧の際のプレス圧力は5MPa以上が好ましく、8MPa以上がより好ましく、10〜100MPaが特に好ましい。プレス機は、80〜120tのものが好ましい。
次に、本発明の樹脂成形品の表面にメッキを設ける工程を図1に従って説明する。図1は、レーザーダイレクトストラクチャリング技術によって、樹脂成形品1の表面にメッキを形成する工程を示す概略図である。図1では、樹脂成形品1は、平坦な基板となっているが、必ずしも平坦な基板である必要はなく、一部または全部が曲面している樹脂成形品であってもよい。
本発明のメッキ層の形成方法では、樹脂成形品1にレーザー2を照射する。ここでのレーザーとは、特に定めるものではなく、YAGレーザー、エキシマレーザー、電磁線等の公知のレーザーから適宜選択することができ、YGAレーザーが好ましい。また、レーザーの波長も特に定めるものではない。好ましい波長範囲は、200nm〜1200nmである。特に好ましくは800〜1200nmである。
レーザーが照射されると、レーザーが照射された部分3のみ、樹脂成形品1が活性化される。この活性化された状態で、樹脂成形品1をメッキ液4に適用する。メッキ液4としては、特に定めるものではなく、公知のメッキ液を広く採用することができ、金属成分として銅、ニッケル、金、銀、パラジウムが混合されているものが好ましく、銅がより好ましい。
樹脂成形品1をメッキ液4に適用する方法についても、特に定めるものではないが、例えば、メッキ液を配合した液中に投入する方法が挙げられる。メッキ液を適用後の樹脂成形品は、レーザー照射した部分のみ、メッキ層5が形成される。
本発明の方法では、1mm以下、さらには、150μm以下の幅の回路間隔(下限値は特に定めるものではないが、例えば、30μm以上)を形成することができる。かかる回路は携帯電子機器部品のアンテナとして好ましく用いられる。すなわち、本発明の樹脂成形品の好ましい実施形態の一例として、携帯電子機器部品の表面に設けられたメッキ層が、アンテナとしての性能を保有する樹脂成形品が挙げられる。
(ポリアミド(PAMP10)の合成)
セバシン酸を窒素雰囲気下の反応缶内で加熱溶解した後、内容物を攪拌しながら、パラキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製)とメタキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製)のモル比が3:7の混合ジアミンを、加圧(0.35Mpa)下でジアミンとセバシン酸とのモル比が約1:1になるように徐々に滴下しながら、温度を235℃まで上昇させた。滴下終了後、60分間反応継続し、分子量1000以下の成分量を調整した。反応終了後、内容物をストランド状に取り出し、ペレタイザーにてペレット化し、ポリアミドを得た。以下、「PAMP10」という。
アジピン酸を窒素雰囲気下の反応缶内で加熱溶解した後、内容物を攪拌しながら、パラキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製)とメタキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製)のモル比が3:7の混合ジアミンを、加圧(0.35Mpa)下でジアミンとアジピン酸(ローディア社製)とのモル比が約1:1になるように徐々に滴下しながら、温度を270℃まで上昇させた。滴下終了後、0.06MPaまで減圧し10分間反応を続け分子量1,000以下の成分量を調整した。その後、内容物をストランド状に取り出し、ペレタイザーにてペレット化し、ポリアミドを得た。以下、「PAMP6」という。
Black1G:L値:(15.6)、銅クロム酸化物(CuCr2O4)(シェファードジャパン製)
<<連続繊維>>
T−423:ガラスロービング(日本電気硝子製)、繊維径:17μm、線密度:2400TEX
<<樹脂組成物に配合する繊維>>
03T−296GH:ガラス繊維(日本電気硝子製)、繊維径:10μm
ミクロンホワイト(MW)5000S(林化成製)
<離型剤>
CS8CP(日東化成工業製)
<テープの作成>
後述する表に示す組成となる熱可塑性樹脂組成物を用い、下記方法にてテープ(繊維強化樹脂材料)を作成した。なお、熱可塑性樹脂組成物はあらかじめ各成分をそれぞれ秤量し、タンブラーにてブレンドを行った。
ガラスロービング(連続繊維)22ロールを等間隔に並べ、スプレッダーを通過させ、200mm幅に広げた。広げたガラス繊維を上下2つの含浸ロール間に入れる際に、二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SS)で溶融させた熱可塑性樹脂組成物を供給し、含浸ロール中で、ガラス繊維に熱可塑性樹脂組成物を含浸させた。その後、冷却ロールで冷却しながら、引き取り、円柱状の芯材に巻き取り、テープを作成した。押出機の設定温度は280℃、回転数は350回転、引き取り速度は2mm/minとした。ガラス含有率60重量%の幅200mm、厚さ0.25mmのテープが50m得られた。
上記テープを幅200mm、長さ200mmに切削し、ガラス繊維が直交するように90度ずつ回転させ、交互に並べた18枚のテープを、270℃に昇温させた金型内に入れ、100tのプレス機を用い、プレス成形を行った。プレス後、金型に水を流し、80度まで冷却した後、金型を開いて取り出し、テープを18枚重ねた厚さ4.0mmの樹脂成形品が得られた。プレス時の金型の温度は260度、圧力100kgf/cm2(9.8MPa)、プレス時間10分、冷却時間20分とした。
厚さ4.0mmの樹脂成形品から、試験片を切り出して作成した。10mm幅、80mm長のサイズで繊維が試験片長手方向に配向する方向にて切り出し、衝撃試験用試験片を得た。
<テープ作成>
実施例1で用いたPAMP10をPAMP6に換え、ガラスロービングを18ロールに変更した以外は、実施例1と同様の方法でテープを作成した。ガラス含有率50重量%の幅200mm、厚さ0.25mmのテープが50m得られた。
実施例1において、金型の設定温度を280℃に変更する以外は、実施例1における厚さ4.0mmの樹脂成形品の作成と同様の方法で繊維強化樹脂材料を作成した。
厚さ4.0mmの樹脂成形品から、試験片を切り出して作成した。10mm幅、80mm長のサイズで繊維が試験片長手方向に配向する方向にて切り出し、衝撃試験用試験片を得た。
<コンパウンド品の作成>
後述する表に示す組成となるように、各成分をそれぞれ秤量し、ガラス繊維を除く成分をタンブラーにてブレンドし、二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SS)の根元から投入し、溶融した後で、ガラス繊維をサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。押出機の温度設定は280℃、回転数は350回転にて実施した。
射出成形用ペレットを80℃で5時間乾燥させた後、ファナック社製射出成形機(100T)を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度130℃の条件で、ISO引張り試験片(厚さ4.0mm)を射出成形した。その後、ISO引張り試験片の両端を切削し衝撃強度測定用試験片を得た。
射出速度:ISO引張試験片中央部の断面積から樹脂流速を計算して300mm/sとなるように設定した。約95%充填時にVP切替となるように保圧に切り替えた。保圧はバリの出ない範囲で高めに500kgf/cm2を25秒とした。
上述の方法で得られたISO引張試験片(厚さ4.0mm)を用い、ISO179−1またはISO179−2に準拠し、23℃の条件で、ノッチ付きシャルピー衝撃強度を測定した。単位は、kJ/m2とした。結果を下記表1に示す。
上記ISO試験片を用い、得られたプレート試験片の5×5mmの範囲に、SUNX(株)製LP−Z SERIESのレーザー照射装置(波長1064nmのYAGレーザー最大出力13W)を用い、出力80%、パルス周期20μs(マイクロ秒)、速度4m/sにて照射した。その後のメッキ工程は無電解のMacDermid社製、MIDCopper100XB Strikeを用い、60℃のメッキ槽にて実施した。メッキ性は30分間にメッキされた銅の厚みを目視にて判断した。
以下の通り評価した。結果を下記表に示す。
A:良好な外観(銅の色も濃くメッキが厚く乗っている様子が確認された)
B:メッキがほとんど確認されない様子であった
Claims (17)
- 熱可塑性樹脂とレーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を溶融混練した熱可塑性樹脂組成物を溶融状態で、連続繊維に含浸させてなる繊維強化樹脂材料であって、前記繊維強化樹脂材料中の連続繊維の割合が50〜70質量%である繊維強化樹脂材料。
- 連続繊維が規則性を持って配列している、請求項1に記載の繊維強化樹脂材料。
- 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂材料。
- 連続繊維がガラス繊維である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
- レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤が銅とクロムを含む酸化物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料を加熱加工してなる、樹脂成形品。
- 請求項6に記載の樹脂成形品の表面にメッキ層を有する、樹脂成形品。
- 前記メッキ層がアンテナとしての性能を保有する、請求項7に記載の樹脂成形品。
- 携帯電子機器部品である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
- 請求項6に記載の樹脂成形品の表面に、レーザーを照射後、金属を適用して、メッキ層を形成することを含む、メッキ層付樹脂成形品の製造方法。
- 前記メッキ層が銅メッキ層である、請求項10に記載のメッキ層付樹脂成形品の製造方法。
- 請求項10または11に記載のメッキ層付樹脂成形品の製造方法を含む、アンテナを有する携帯電子機器部品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂と、レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤を溶融混練して熱可塑性樹脂組成物を製造し、前記熱可塑性樹脂組成物を溶融状態で連続繊維に含浸させることを含む、繊維強化樹脂材料の製造方法であって、
前記繊維強化樹脂材料中の連続繊維の割合が50〜70質量%である繊維強化樹脂材料の製造方法。 - 連続繊維が規則性を持って配列している、請求項13に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
- 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である、請求項13または14に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
- 連続繊維がガラス繊維である、請求項13〜15のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
- レーザーダイレクトストラクチャリング添加剤が銅とクロムを含む酸化物である、請求項13〜16のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料の製造方法。
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| JP2014220079A JP6489795B2 (ja) | 2013-12-17 | 2014-10-29 | 繊維強化樹脂材料、樹脂成形品、メッキ層付樹脂成形品、メッキ層付樹脂成形品の製造方法、および繊維強化樹脂材料の製造方法 |
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