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JP6466077B2 - 塗装金属板 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅、ビル等の建築物の外装材や、シャッター等に使用できる塗装金属板に関する。
塗装金属板は、金属材料で構成される基板の表面に塗装を施して形成されるものであり、例えば、建築物の屋根や外壁等の外装材、あるいは、シャッターを形成させるための材料として使用されている。塗装金属板を上記のような外装材やシャッターに使用する場合、日中は太陽光の照射を受けることになる。そのため、塗装金属板により高い遮熱性能や断熱性能を付与することが望まれている。遮熱性能や断熱性能の高い塗装金属板を建物の外装材に使用すれば、太陽光の熱の吸収が抑制され、屋内に熱が伝わるのを防止しやすくできるからである。また、地球温暖化が叫ばれる昨今、太陽光を吸収しやすい建物の外装材などは、いわゆるヒートアイランド現象を助長する一因であるといわれている。しかし、塗装金属板の遮熱性を高めれば、そのようなヒートアイランド現象の発生を防ぎやすくでき、地球温暖化の抑制に対しても貢献し得るものとなる。
例えば、特許文献1には、金属基板の日射面に遮熱性の高い塗料を塗装するようにして、太陽熱の反射率(日射反射率)を高めるようにした塗装金属板が提案されている。また、屋内側の面(上記日射面と反対側の面)に断熱材を貼り合わせて一体化させた塗装金属板や、中空ビーズを配合した塗料で塗膜の厚みを厚くし断熱性能を高める塗装金属板も知られている。
特開2000−126678号公報
しかし、上記特許文献1のように、遮熱性の高い塗料を塗装する方法だけでは、充分な断熱性能を得ることが難しかった。つまり、日射面の温度上昇は抑制できるが皆無にはならず、日射面から吸収された太陽熱は塗装面と反対側の面からの熱伝導及び放射により室内側に伝達されるため、室内温度上昇を引き起こすからである。熱伝導を抑制するには極端に塗膜厚を大きくする必要があるため、コストが上昇し、外観の低下を引き起こすおそれがあった。一方、中空ビーズを配合した塗料を用いる方法においても、やはりコストが上昇すると共に、満足できる断熱性能を得ることも難しかった。また、屋内側の面に断熱材を貼り合わせる方法でも充分な断熱性能を得ることが難しく、その上、シャッター用途など、開閉の際に磨耗等がある用途においては、断熱材の剥がれが生じるおそれもあり、そのような用途には不向きなものであった。さらに、断熱材を貼り合わせる工程が煩雑なことや、専用設備などに要する初期費用が高いことから、経済性に欠けるという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、裏面を低放射塗装とすることで、室内側への太陽熱の放射を抑制し、断熱材や断熱コートに頼ることなく室内の温度上昇を抑制することができ、しかも意匠性にも優れる塗装金属板を提供することを目的とするものである。
本発明に係る塗装金属板は、金属基板に塗装を施した塗装金属板であって、前記金属基板の一方の面に、アルミニウム顔料の含有量が1.5〜15g/m2、かつ、膜厚が30μm以下である塗膜が形成されていることを特徴とする。
また、上記の塗装金属板において、前記塗膜が形成されている面の放射率が80%以下であることが好ましい。
また、上記の塗装金属板において、前記塗膜が形成されている面と逆側の面の波長領域780〜2500nmにおける日射反射率(RE/NIR)が40%以上であることが好ましい。
また、上記の塗装金属板において、前記アルミニウム顔料の形状が鱗片状であることが好ましい。
また、上記の塗装金属板において、前記金属基板が、アルミニウムと亜鉛との合金めっき鋼板であることが好ましい。
また、上記の塗装金属板において、前記塗膜中のアルミニウム顔料の割合が、4〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明の塗装金属板によれば、金属基板の一方の面に形成されている塗膜は放射率が低い。そのため、塗装金属板を外装材やシャッター等に使用し、一方の面に形成されている塗膜が室内側を向くように配置させれば、室内側への熱の放射が抑制されるので室内の温度上昇を防止しやすくなる。また、上記塗膜にはアルミニウム顔料が含まれていることでメタリック調の光輝感を有するようになり、これにより高い意匠性が付与される。
室内温度安定の評価に使用する測定器の概略断面図を示す。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の塗装金属板は、金属基板の表面及び裏面に塗装が施されて形成されるものであり、塗装金属板の少なくとも一方の面には、アルミニウム顔料を含む塗膜を有している。尚、以下では、「金属基板の表面」又は「塗装金属板の表面」とは、塗装金属板を壁などの外装材や建物のシャッターに使用した場合において、塗装金属板が太陽光を受ける面(日射面)のことをいう。一方、「金属基板の裏面」又は「塗装金属板の裏面」とは、上記日射面に対して反対側の面のことをいう。
上記金属基板としては、用途に必要な特性を備えた任意の金属製の板材を使用することができ、その種類や化学組成は特に制限されない。このような金属基板として、例えば、低炭素鋼、高炭素鋼、高張力鋼板などに使用される低合金鋼からなる鋼板、ステンレス鋼などで構成される適宜の鋼板、あるいはアルミニウム板等が挙げられる。さらに、上記列挙した板材を母材とし、この両面をめっき層で被覆させためっき鋼板を、金属基板として使用してもよい。金属基板の厚みは、特に制限されず、任意の厚みに形成することができる。
上記めっき層の種類は適宜選択することができ、例えば、溶融アルミニウム−亜鉛系、溶融アルミニウム−マンガン系、溶融アルミニウム−ケイ素系、溶融亜鉛、溶融亜鉛−銅系、純アルミニウム等が例示できるが、これらの中でも、溶融アルミニウム−亜鉛系、溶融アルミニウム−マンガン系、溶融アルミニウム−ケイ素系が好ましい。この場合、得られる塗装金属板の日射反射率(RE/NIR)を高めやすく、しかも、放射率を低くしやすくなり、塗装金属板の遮熱性を高めることができる。また、上記のようなめっき層の場合、経済的にも有利であるからである。ここで、アルミニウムを含むめっき層である場合は、アルミニウム成分の含有量がめっき層全質量に対して50質量%以上であることが好適であり、また、純アルミニウムめっきでもよい。このようなめっき層を有して形成された塗装金属板は、太陽熱反射性が高いうえに、基板の防食性や耐食性にも優れるようになる。
上記めっき層の厚みは任意であるが、0.01μm以上の厚さであれば、目的とする日射反射率(RE/NIR)や放射率の性能が得られやすい。めっき方法は任意であり、電気めっき法、溶融めっき法、溶融塩電解めっき法、蒸着めっき法など、公知の任意のめっき方法を採用できる。
上記金属基板の少なくとも一方の面の略全面には、アルミニウム顔料を含む塗膜が形成される。特に、塗装金属板を外装材や建物のシャッター用途に使用する場合、アルミニウム顔料を含む塗膜が、塗装金属板の裏面側に形成されるようにする。以下では、金属基板の裏面側にアルミニウム顔料を含む塗膜が形成されていることを前提に説明する。尚、上記の塗装金属板の裏面側のアルミニウム顔料を含む塗膜を「アルミニウム含有塗膜」ということがある。
アルミニウム含有塗膜に含まれるアルミニウム顔料は粒子状のアルミニウムであるが、この粒子の形状としては、鱗片状、球状、針状、楕円状等が挙げられる。そして、上記塗装金属板にあっては、アルミニウム顔料が鱗片状であることが特に好ましい。この場合、塗装金属板の裏面側における放射率をより低くすることが可能になるからである。例えば、鱗片状のアルミニウム顔料と、これ以外のアルミニウム顔料とを比較した場合、アルミニウム含有塗膜に含まれるアルミニウム顔料の量が同一であれば、鱗片状のアルミニウムの方が、塗装金属板の放射率を低くすることができる。よって、このような塗装金属板を外装材やシャッター用の材料として使用した場合に、室内側への熱の放射を抑制しやすくなる。
ここでいう鱗片状とは、平板状や湾曲板状等のように、所定の角度から観察した際(例えば、平面視した際)の面積が、当該観察方向と直交する角度から観察した際の面積よりも大きい形状のことをいう。
アルミニウム顔料の平均粒径は特に限定されず、入手可能であるアルミニウム顔料であれば使用可能であるが、例えば、平均粒径が5〜20μmであれば、アルミニウム顔料の分散性が損なわれにくく、かつ、良好な光沢性を有する塗装金属板が得られやすい。
アルミニウム含有塗膜には、上記のアルミニウム顔料以外の他、樹脂等の成分で構成され、アルミニウム顔料を保持する役割を果たすバインダーを含む。
上記バインダーとしては、例えば、有機樹脂で構成させることができる。このような樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂等の、従来から使用されている各種有機樹脂が挙げられる。バインダーを構成する有機樹脂は、1種単独であってもよいし、2種以上の混合物であっても構わない。このように、バインダーが有機樹脂で構成される場合、アルミニウム含有塗膜に含まれる有機樹脂の含有量は、アルミニウム含有塗膜の全質量に対して10〜90質量%の範囲とすることが好ましい。尚、バインダー中には、必要に応じて、合成微粉シリカ、有機ベントナイト、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の増粘剤、メラミン系、ベンゾグアナミン系、イソシアネート系等の架橋剤、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩等の分散剤、防汚用の光触媒等が含有されていてもよい。
また、本発明の効果を阻害しない程度であれば、アルミニウム含有塗膜中には、上記のアルミニウム顔料以外の顔料、例えば、公知の着色顔料、防錆顔料や体質顔料が含有されていてもよい。具体的には、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、クレー、タルク、ネフェリン、サイナイト、雲母、気泡含有顔料等といった体質顔料が例示される。このような体質顔料がアルミニウム含有塗膜に含まれている場合、バインダーである有機樹脂(例えば、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂など)の基材(金属基板)に対する密着性を高くすることができ、また、アルミニウム含有塗膜自体の凝集強度を高めたり、下地の隠蔽性や明度などが調節できたりもする。
アルミニウム含有塗膜は、その膜厚が30μm以下で形成される。膜厚が30μmを超えると、塗装金属板の放熱性を低くするのが難しくなり、また、意匠性、加工性も悪くなるので好ましくない。アルミニウム含有塗膜の膜厚の好ましい上限値は、25μmである。一方、アルミニウム含有塗膜の膜厚の下限は、特に制限されるものではないが、膜厚が小さすぎると、塗膜の損傷や剥がれが生じやすくなって、塗膜としての基本性能を保てなくなってしまうおそれがある。そのため、例えば、膜厚の好ましい範囲は、5〜25μmとすればよく、特に好ましくは12〜18μmである。
特に、アルミニウム顔料が上述の鱗片状である場合、アルミニウム含有塗膜の膜厚が小さくなる程、塗装金属板の放射率を低くすることが可能になる。これは、アルミニウム含有塗膜の薄膜化により、鱗片状のアルミニウム顔料がアルミニウム含有塗膜中で面配向、すなわち、鱗片状のアルミニウム顔料の面どうしが互いに略平行になるように配列していることに起因するためと考えられる。アルミニウム含有塗膜中でアルミニウム顔料が面配向することで、熱の放射を押さえやすくなっていると考えられるからである。
さらに、アルミニウム含有塗膜中のアルミニウム顔料の含有量は、1.5〜15g/m2である。このアルミニウム顔料の含有量が1.5g/m2より少ないと、塗装金属板の裏面側の放射率を下げることが難しくなる。一方、アルミニウム顔料の含有量が15g/m2を越えると、アルミニウム顔料が塗膜中で均一に分散することが難しくなり、これにより遮熱金属板の放射率が高くなったり、塗装金属板の加工時にアルミニウム含有塗膜が崩壊したりするという問題も生じる。アルミニウム含有塗膜中における好ましいアルミニウム顔料の含有量の範囲は、1.5〜12.0g/m2であり、より好ましいアルミニウム顔料の含有量の範囲は、1.5〜10.0g/m2であり、特に好ましいアルミニウム顔料の含有量の範囲は、1.5〜6.0g/m2である。
塗装金属板の裏面側に上記アルミニウム含有塗膜が形成されていることで、塗装金属板の裏面の太陽熱の放射率が80%以下の値を示すようになる。尚、本明細書でいう放射率とは、放射温度計を用いて計測された数値のことをいい、例えば、JIS A 1423に準拠して測定を行うことができる。
アルミニウム含有塗膜中のアルミニウム顔料の割合が、4〜30質量%の範囲内であることも好ましい。アルミニウム顔料の割合が4質量%以上であることで、塗装金属板の裏面側の放射率を更に下げることができる。一方、アルミニウム顔料の割合が30質量%以下であることで、アルミニウム顔料が塗膜中で均一に分散しやすくなり、これにより遮熱金属板の放射率が特に低減すると共に、塗装金属板の加工時にアルミニウム含有塗膜が崩壊するような問題が更に生じにくくなる。このアルミニウム顔料の割合は、10〜30質量%の範囲内であればより好ましく、15〜30質量%の範囲内であれば更に好ましい。
ここで、塗装金属板を建築用外装材やシャッターとして用いた場合、吸収された太陽熱は、室内空気の対流による伝導と、裏面からの放射により室内に伝達され、室内空気温度を上昇させることが知られている。従って、裏面からの室内への放射を抑制すれば、つまり、裏面の放射率を小さくすれば、室内空気温度の上昇を抑制できるようになる。この点において、上記のように裏面側にアルミニウム含有塗膜を備えた塗装金属板では、放射率が80%以下の値を示すようになる。そのため、本発明の塗装金属板は、いわゆる低放射塗装が施されたものであり、太陽熱の放射が抑制されるように構成されていることで、塗装金属板を建築用外装材やシャッターとして用いた場合、室温側の温度変化を抑制でき、高い遮熱性能を有するものとなる。
上記放射率は、70%以下であることがより好ましく、65%以下であることが特に好ましい。また、上記放射率の下限は特に限定されるものではないが、通常、金属基板そのものの放射率の値が下限となり、例えば、アルミニウム含有塗膜を有しない溶融55%アルミニウム−亜鉛めっき鋼板(ガルバリウム鋼板(登録商標))であれば約30%である。
塗装金属板は裏面側にアルミニウム含有塗膜を有していることで、いわゆるメタリック調の光輝感を有するものとなる。これにより、塗装金属板の裏面に高い意匠性が付与され、塗装金属板の裏面が視認されるような用途(例えば、建物のシャッター等)に用いた場合であっても、外観が損なわれにくい。
尚、上記説明では、アルミニウム含有塗膜は、塗装金属板の裏面(日射面と逆側の面)に形成されたものを例に説明したが、使用用途に応じて、塗装金属板の日射面側にアルミニウム含有塗膜が形成されたものであってもよい。
本発明では、金属基板の表面側(アルミニウム含有塗膜の形成面と逆側の面)の略全面にも塗膜が形成されていてもよい。尚、以下では、塗装金属板の表面側に形成される塗膜を「表面塗膜」ということがある。
上記表面塗膜は、太陽光の反射性に優れる塗膜を使用することができる。以下、太陽光の反射性に優れる塗膜を「反射性塗膜」ということがある。反射性塗膜としては、太陽熱の反射性に優れる顔料が含まれる塗膜、あるいは太陽熱透過率が高い顔料のみを含む塗膜等が挙げられる。太陽熱透過率が高い顔料のみを含む塗膜が形成されている場合では、元来反射率の高い金属板面で反射した太陽光が当該塗膜を通り抜けて外部に反射されるので、太陽光の反射が促されるようになり、塗装金属板表面が高い反射率を有するものとなる。
上記太陽熱の反射性に優れる顔料(以下、反射性顔料という)としては、近赤外線領域での日射反射率が10%以上である反射性顔料が好適に採用され得る。反射性顔料の具体例としては、金属の酸化物、硫化物、クロム酸塩などの金属化合物や、不溶性色素(色素顔料)、レーキ顔料等が挙げられ、これらの少なくとも1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。上記種類の顔料では、塗装金属板に長期間にわたって高い遮熱性能を付与することが可能であり、同時に耐水性や耐候性を高めることができ、しかも、環境や人体に影響を与えにくい利点がある。
反射性塗膜に含まれる反射性顔料の含有量は、反射性塗膜の全質量に対して2〜70質量%とすることができる。反射性顔料が反射性塗膜の全質量に対して2質量%以上であれば、塗装金属板に優れた太陽熱反射性を付与することができ、また着色力も高くなるので、意匠性に優れた塗装金属板が形成される。また、反射性顔料が反射性塗膜の全質量に対して70質量%以下であれば、塗装金属板を加工しにくくなるおそれが小さくなり、加工性の良い塗装金属板が形成される。反射性塗膜に含まれる反射性顔料の含有量は、反射性塗膜の全質量に対して5〜60質量%であることが特に好ましい。
反射性顔料の平均粒径は50μm以下であることが好ましく、この場合、塗装金属板に高い太陽熱反射性を付与することが可能になる。より好ましい平均粒径は20μm以下、さらに好ましい平均粒径は10μm以下であり、これらの場合、塗装金属板の耐汚染性、耐候性、色安定性も優れるものとなる。
反射性塗膜は、上記アルミニウム含有塗膜同様、バインダーと、その他必要に応じて添加されている反射性顔料以外の顔料などで構成される。このようなバインダーは、上述したようなアルミニウム含有塗膜で使用され得る材料と同様の材料を適用できる。
反射性顔料以外の顔料として、上記アルミニウム含有塗膜同様、公知の着色顔料、防錆顔料や体質顔料が含有されていてもよく、この場合、反射性塗膜に所望の色彩や隠蔽性、耐食性等の性能を付与することができる。このような顔料は、上述したようなアルミニウム含有塗膜で使用され得る顔料と同様の顔料を適用することができる。
反射性塗膜の膜厚は、3〜200μmであることが好ましい。この場合、反射性塗膜の膜厚の下限値が3μmであれば、色相が安定しやすくなり、外観の良好な意匠性の塗装金属板が形成される。より好ましい反射性塗膜の膜厚の下限値は7μmである。一方、反射性塗膜の膜厚の上限値が200μmであれば、塗装金属板の加工時に、表面塗膜の剥離や割れが生じるおそれはなく、また、塗膜の形成も容易に行える。より好ましい反射性塗膜の膜厚の上限値は50μm以下である。
尚、反射性塗膜には、任意の成分を添加させることで、所望の意匠性を付与することができる。例えば、反射性塗膜に、上述の鱗片状等のアルミニウム顔料が含まれている場合は、塗装金属板の表面をメタリック調に形成することができる。また、反射性塗膜に艶消し剤が含まれている場合は、塗装金属板の表面の艶消しが可能になる。
表面塗膜が複数の塗膜層で形成されている場合は、上記反射性塗膜は最外層の塗膜、すなわち、外層塗膜とすることが好ましく、この場合、反射性塗膜による効果が損なわれるおそれはない。尚、ここでいう外層塗膜とは、塗装金属板の色彩を決定する塗装工程で施される塗膜のことを意味する。そのため、耐汚染性などの性能向上を目的として、外層塗膜の上にさらにクリアー皮膜を施す場合もあるが、ここでは当該クリアー皮膜は外層塗膜とは考えない。
上記のように表面塗膜が複数の塗膜を備える場合であって、反射性塗膜を外装塗膜とした場合、その下層の塗膜(以下、「内装塗膜」という)は、反射性塗膜と同様、反射性顔料が含有されていてもよいし、反射性顔料が含有されていなくてもよい。すなわち、外層塗膜だけを反射性塗膜としてもよいし、内層塗膜の一部または全部も反射性塗膜としてもよい。もちろん、内装塗膜には反射性顔料以外の顔料が含まれていてもよい。また、内装塗膜中のバインダー樹脂やその他添加剤は、公知の材料を使用することができ、外装塗膜(反射性塗膜)と同様の構成でもよい。
内層塗膜(例えば、いわゆる下塗り塗膜や中塗り塗膜)に、反射性顔料が含有されていても、含有量が2%に満たない場合は、太陽熱反射性を阻害しないように、内層塗膜の膜厚を200μm以下とすればよい。より好ましい内層塗膜の膜厚は50μm以下である。
表面塗膜は、波長領域780〜2500nmにおける日射反射率が40%以上であることが好ましく、45%以上であることが特に好ましい。上記日射反射率が40%以上であれば、塗装金属板の表面の太陽熱の反射性を高めやすくなり、高い遮熱性能を有する塗装金属板が形成され得る。尚、上記でいう日射反射率とは、JIS K5602の規定に準拠して測定された値をいう。
一方、表面塗膜が、太陽熱の反射性に優れる顔料を含まず、太陽熱透過率が高い顔料のみを含む塗膜である場合、この塗膜の780〜2500nmの波長領域での太陽熱透過率が20%以上となるように塗膜を形成させればよい。20%以上の太陽熱透過率を確保するための塗膜構成は、基本的には上述の太陽光の反射性に優れる顔料が含まれる塗膜と同様でよい。ただし、顔料については、上記反射性顔料について列挙したような種類の顔料の中でも、特に、近赤外線領域での光の吸収率が低く、透過率が高い顔料を使用するようにすればよい。このような顔料の例としては、例えば、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料等が例示される。顔料の平均粒径は、塗膜の太陽熱透過率が低下しないように、20μm以下の範囲にすることが好ましく、また、塗膜厚みは1〜100μmの範囲とすることが好ましい。バインダーとして用いる有機樹脂や塗膜に存在させる添加物は、塗膜の近赤外線領域での太陽熱透過率を阻害しないように選択することが好ましい。この場合、反射性顔料を含んだ塗膜であったとしても、顔料の種類や粒径、塗膜厚み、その他の条件を適当に選択することで、太陽熱透過率を20%以上とすることができる。そして、上記のように構成される太陽熱透過率が20%以上である塗膜が形成されている場合は、塗装金属板表面の780〜2500nmの波長領域での日射反射率(RE/NIR)が40%以上と高いものとなる。そのため、基板から反射した太陽熱が塗膜を通り抜けて外部に反射されるので、塗装金属板に高い太陽熱反射性が付与される。特に、金属基板に形成されているめっき層のアルミニウム成分の含有量が50質量%以上の場合は、当該めっき層の太陽熱反射率が高いことから、高い日射反射率(RE/NIR)を有する塗装金属板が得られる。
上記のように日射反射率(RE/NIR)及び太陽熱透過率の波長領域をそれぞれ、近赤外線領域である780〜2500nmと規定したのは、可視光線領域の波長に対する日射反射率(RE/NIR)や太陽熱透過率は色彩に依存して決まるためである。可視光線領域の波長に対しても日射反射率(RE/NIR)や太陽熱透過率を規定すると、塗装金属板の色彩の自由度がなくなり、建築用外装材として不適格となりやすい。しかし、上述のように、近赤外線領域の波長に対して日射反射率(RE/NIR)や太陽熱透過率を所定の範囲に規定すれば、日射を受けた場合の金属基板の温度上昇が抑制され、遮熱性能を高めやすくなる。
また、表面塗膜に表面を疎水化処理するなどして、耐汚染性を付与してもよい。耐汚染性を付与する方法は、特に限定されず、公知の方法によって行うことができる。例えば、表面に現れる外層の反射性塗膜のバインダー用の樹脂を親水性または疎水性の樹脂にして、この塗膜の水に対する接触角を例えば60°以下または90°以上にする方法を採用することができる。あるいは、別途、水に対する接触角が適切な範囲の塗膜を形成させてもよい。上記のように耐汚染性を付与することで、塗装金属板表面に汚染物質が付着するのを抑制することができるので、太陽熱の反射性の低下も起こりにくくすることができる。
金属基板には、上記の内層塗膜(例、下塗り、中塗り)以外に、塗布型、反応型等のクロメート処理皮膜や、リン酸塩処理皮膜など、公知の塗装前処理皮膜により化成処理層を形成してもよい。この場合、塗装金属板の耐食性、塗膜密着性などの長期耐久性を向上するようになる。尚、化成処理層は、太陽熱反射性を損なわず、また、放射率を増大させない程度に形成させればよい。
化成処理層を形成するための処理剤(化成処理剤)としては、例えばクロメート処理剤、3価クロム酸処理剤、樹脂を含有するクロメート処理剤、3価クロム酸処理剤などのクロムを含有する処理剤;リン酸亜鉛処理剤、リン酸鉄処理剤などのリン酸系の処理剤;コバルト、ニッケル、タングステン、ジルコニウムなどの金属酸化物を単独であるいは複合して含有する酸化物処理剤;腐食を防止するインヒビター成分を含有する処理剤;バインダー成分(有機、無機、有機―無機複合など)とインヒビター成分を複合した処理剤;インヒビター成分と金属酸化物とを複合した処理剤;バインダー成分とシリカやチタニア、ジルコニアなどのゾルとを複合した処理剤;前記例示した処理剤の成分をさらに複合した処理剤などが挙げられる。上記のような各種処理剤は、公知の配合成分で構成されたものを使用することができる。
化成処理層は、化成処理剤を用い、ロールコート法、スプレー法、浸漬法、電解処理法、エアーナイフ法など公知の方法で形成され得る。化成処理剤の塗布後、必要に応じ、更に常温放置や、熱風炉や電気炉、誘導加熱炉などの加熱装置による乾燥や焼付けなどの工程が追加されてもよい。赤外線類、紫外線類や電子線類などエネルギー線による硬化方法が適用されてもよい。乾燥時の温度や乾燥時間は、使用した化成処理剤の種類や、求められる生産性などに応じて適宜決定される。このようにして形成される化成処理層は、めっき層上で、連続状もしくは非連続状の皮膜となる。化成処理層の厚みは、処理の種類、求められる性能などに応じて、適宜決定される。
前記化成処理層の付着量は、表面に塗布される塗料の密着性や、遮熱塗装金属板の加工性がより向上するという点で、クロメート処理皮膜であれば金属クロム換算で200mg/m2以下、より好ましくは100mg/m2以下とするのがよい。また、リン酸塩処理皮膜の場合の付着量は、上記同様の理由により、5.0g/m2以下、より好ましくは3.0g/m2以下とするのがよい。
また、塗膜の密着性をより向上させるには、前処理皮膜の付着量を、クロメート処理の場合は5mg/m2以上、より好ましくは20mg/m2以上とするのがよく、リン酸塩処理の場合は0.2g/m2以上、より好ましくは0.5g/m2以上とするのがよい。
尚、金属基板がステンレス鋼板またはアルミニウム板である場合も、塗膜との密着性を高めるために公知のクロメート処理を施してもよく、その場合は上記の範囲の付着量とすればよい。
塗装金属板を製造するにあたっては、特に方法は限定されず、公知の方法で行うことができる。例えば、上述したアルミニウム顔料とバインダーを含有する塗料を調製し、この塗料を金属基板の裏面に塗布して乾燥させ、必要であれば熱硬化させて、アルミニウム含有塗膜を裏面に有する塗装金属板を製造することができる。また、塗装金属板の表面側に、反射性塗膜を形成させる場合は、上記同様、反射性顔料とバインダーを含有する塗料を調製し、この塗料により金属基板の表面に反射性塗膜を形成させればよい。
上記塗料に用いる溶媒については特に限定はなく、バインダー用の樹脂に合わせて、慣用の溶剤から適宜選択して用いればよい。このような溶剤としては、水、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等が例示されるが、これらに限られるものではない。バインダー用樹脂は、溶媒に溶解していても、或いはエマルジョン樹脂のように溶媒に分散ないし懸濁しているものでもよい。塗料には、その他必要な原料、例えば、アルミニウム顔料、反射性顔料、体質顔料、架橋剤、分散剤、安定剤等を配合させることができる。
ここで、アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料(以下、アルミニウム含有塗料」という)において、アルミニウム顔料は当該塗料全質量に対して4〜30wt%であることが好ましい。さらに、このアルミニウム含有塗料を金属基板の裏面側に塗布するにあたっては、その塗布量を50g/m2以下とすることが好ましい。このようなアルミニウム顔料の含有量の塗料を上記塗布量で塗布するようにすれば、アルミニウム含有塗膜中のアルミニウム顔料の含有量や、当該塗膜の膜厚が上記した範囲となり、塗装金属板裏面側の放射率を低くすることが可能になる。そのため、塗装金属板は、遮熱性に優れるものとなる。
アルミニウム含有塗料等の塗料の金属基板への塗装方法は公知の方法で行えばよく、例えば、スプレーコート、ロールコート、カーテンフローコート、バーコート等の方法が適用できる。塗料の塗装後は、熱風オーブン、誘導加熱オーブン等の公知の手法で乾燥および冷却すればよい。これらの処理は、公知の塗装設備を用いて施すことができる。
金属基板に塗料を塗布する前に、前述したように、塗装前処理、すなわち、内装塗膜(下塗り、中塗り)を適宜施してもよく、あるいはその一部または全部を省略してもよい。内装塗膜を形成させる場合も、所定の塗料を調製し、この塗料から塗膜を形成させるようにすればよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
めっき層被覆金属板(金属基板)として板厚0.30mmの溶融55%アルミニウム−亜鉛めっき鋼板(ガルバリウム鋼板(登録商標)、以下「GL板」と表記)を用意した。このGL板を脱脂し、化成処理した後、ポリエステル系塗料を塗布し、これを焼付乾燥することにより、所定膜厚の下塗り塗膜を形成した(下塗りあり)。この後、上記GL板の表面及び裏面に以下に説明する塗料を塗装することで、表面に反射性塗膜、裏面にアルミニウム含有塗膜を形成させるようにした。
反射性塗膜を形成させるための塗料は、低赤外線吸収性の顔料を40質量部、バインダーとしてポリエステル樹脂を60質量部、メラミン系架橋剤10質量部を配合し、溶剤として適量のシクロヘキサノンを加え、ボールミルを用いて分散混合することで調製した。この塗料を、乾燥膜厚で20μmになるようにロールコート法で塗布し、240℃で60秒間焼き付けて、表面(日射面)側の塗膜(反射性塗膜)を形成した。この反射性塗膜は、高遮熱性の塗膜(茶色)である。
一方、アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料は、顔料として鱗片状アルミニウム粉0700M(東洋アルミニウム社製、平均粒径8μm)を17質量部、バインダーとしてポリエステル樹脂100質量部、メラミン系架橋剤10質量部を配合し、溶剤として適量のシクロヘキサノンを加え、ボールミルを用いて分散混合することで調製した。この場合の塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合は約9.16質量%である。
上記のように調製した塗料をGL板の裏面に、ロールコート法により鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が2.5g/m2となるように塗布した。この場合の塗布量は14μmである。塗布後、240℃で60秒間焼き付けて、裏面側のメタリック色の塗膜(アルミニウム含有塗膜)を形成することで、塗装金属板を得た。
(実施例2)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を3.83質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が1.6g/m2になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
参考例3〜6)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を2.55質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が表1に示す値になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
参考例7〜9、実施例10)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を3.83質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が表1に示す値になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
参考例11、実施例12〜14)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を5.75質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が表1に示す値になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(実施例15)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の種類を、66NL-B(旭化成ケミカルズ社製、平均粒径15μm)に変更し、塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を18質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が4.7g/m2になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(実施例16)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中の鱗片状アルミニウム粉の種類を、1100M(東洋アルミ社製、平均粒径33μm)に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が2.4g/m2になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(実施例17)
反射性塗膜を形成させるための塗料の顔料を、近赤外領域の反射率が高い遮熱顔料に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。この場合の反射性塗膜は、実施例1の高遮熱性の塗膜の遮熱性よりは低いが、中程度の遮熱性の塗膜(茶色)となる。
(実施例18)
反射性塗膜を形成させるための塗料の顔料を、近赤外領域を吸収しやすいカーボンブラックに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。この場合の塗膜は、非遮熱性の塗膜(茶色)である。
参考例19、実施例20〜24)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中のバインダを、フッ素系樹脂に変更し、この塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合、及び塗膜中の鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が表1に示す値になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(比較例1)
塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を0.38質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が0.2g/m2となるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(比較例2,3)
アルミニウム含有塗膜を形成させるための塗料中のバインダを、フッ素系樹脂に変更し、この塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合、及び塗膜中の鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が表1に示す値になるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(参考例1)
GL板の裏面に、アルミニウム含有塗膜を形成させなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(参考例2)
塗料中の鱗片状アルミニウム粉の割合を1.92質量%に変更し、GL板に、鱗片状アルミニウム粉(アルミニウム顔料)の含有量が1.0g/m2となるようにアルミニウム含有塗膜を形成するようにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗装金属板を得た。
(塗装金属板の評価)
上記のように得られた各実施例、比較例及び参考例の塗装金属板について、表面側の太陽熱透過率及び日射反射率(RE/NIR)、裏面側の放射率を測定した結果を表1に示す。
さらに、各々の塗装金属板を使用したときの断熱性能評価、並びに塗装金属板の裏面側の意匠性の評価結果もあわせて表1に示す。
各測定及び評価方法は以下のとおりである。
<太陽熱透過率の測定>
測定装置として、分光光度計(島津製作所社製「UV3600」)を使用し、単離した塗膜を測定試料とし、780〜2500nmの波長領域で測定した分光透過率から算出した。
<日射反射率の測定>
測定装置として、島津製作所社製UV3600を使用し、JIS K5402に記載の日射反射率(RE/NIR)の評価方法に準拠して塗装金属板表面の日射反射率(RE/NIR)の測定を行った。測定波長領域は780〜2500nmとした。
<放射率の測定>
放射温度計(KEYENCE社製「IT2−80」)により測定した。
<断熱性能評価>
幾つかの実施例及び比較例において、上記の塗装金属板から長さ:240mm、幅:180mmの試験片3を切り出し、図1に示す測定器10にてランプ照射実験を行うことにより、室内温度安定性の評価を行った。図1に示す測定器10は、容器6と、熱電対4、7、8と、記録計5とで構成されている。熱電対4は、容器6の内部の温度を、熱電対7は、試験片の裏面側の温度(裏面板温)を、熱電対8は、試験片の表面側の温度(表面板温)を計測するものである。熱電対4、7、8はいずれも、容器6の外部に設けた記録計5に接続されて試験片表裏温度及び容器6の内部の温度変化を測定できるようになっている。容器6は厚さ12mmの合板製の箱で、内面側に厚さ10mmの断熱材(発泡スチロール)を貼り合わせたものである(図示は省略している)。また、上面に開口部を有しており、この開口部に上記試験片3をはめ込んで固定できるようになっている。開口部に上記試験片3をはめ込むと、容器6の開口部が塞がれるようになっている。
温度25℃の環境下の屋外に上記測定器10を設置し、容器6の開口部に、試験片3の日射面が上側を向くように、すなわち、アルミニウム含有塗膜が形成されている面が容器6の内部側を向くように試験片3をはめ込んで固定させた。このように容器6の開口部に固定した試験片3に、100W白熱電球の光を30分間照射し、照射前後の容器6内部の温度変化を計測して、下記判定基準にて室内温度安定性を評価した。
◎◎:温度変化が2℃未満であり、断熱性能が極めて優れている。
◎ :温度変化が2℃以上3℃未満であり、断熱性能が下記「○」判定より優れている。
○ :温度変化が3℃以上4℃未満であり、断熱性能が優れている。
△ :温度変化が4℃以上6℃未満であり、やや温度上昇が見られるものの、断熱性能は問題ないレベルである。
× :温度変化が6℃以上であり、断熱性能が非常に悪い。
尚、上記判定基準においては、「△」であれば断熱性能としては実用上問題ないレベルであるが、判定が「○」であることが好ましく、「◎」又は「◎◎」であることが特に好ましい。
<裏面側の意匠性評価>
塗装金属板の裏面側の外観を目視で確認し、下記判定基準にて意匠性を評価した。
○:裏面の光沢性に優れ、外観が非常に良好である。
×:裏面の光沢性が悪く、外観の意匠性に乏しい。
表1の結果から試験片の温度は表面塗膜の日射反射率に依存しており、日射反射率の低い非遮熱仕様塗膜を有する試験片では試験片の温度上昇が大きく、日射反射率の高い高遮熱仕様塗膜を有する試験片では温度上昇が小さいことがわかる。そして、試験片の温度が上昇すると、試験片の裏面側から放熱が生じ、容器内温度が上昇する。ここで、裏面側の放射率が一定の場合、試験片の温度が高くなるにつれて裏面からの放熱量も大きくなる。また、裏面からの放熱量は、裏面塗膜の放射率に依存しており、裏面塗膜をアルミニウム含有塗膜とすることで裏面からの放熱が抑制され、容器内の温度変化を小さくできることがわかる。
実施例1、2、10、12〜18、20〜24では、いずれも裏面側に所定量のアルミニウム顔料を含むアルミニウム含有塗膜が形成されていることで、容器内温度上昇が小さく、遮熱性能に優れるものであり、また、裏面側の意匠性も優れるものであった。また、実施例18では、反射性塗膜が非遮熱性の塗膜であるにもかかわらず、参考例2の高遮熱性の塗膜を形成した塗装金属板と同等の遮熱性能を有していた。従って、実施例1、2、10、12〜18、20〜24のように、裏面側に所定量のアルミニウム顔料を含むアルミニウム含有塗膜が形成されていることで、表面側の塗膜の種類によらず(すなわち、反射性塗膜の顔料の種類によらず)、塗装金属板は容器内温度変化を小さくでき、且つ意匠性に優れるものである。よって、このような塗装金属板を使用すれば、室内の温度を安定に保つことができ、また、意匠性も損ないにくくすることができる。
一方、比較例1は、アルミニウム含有塗膜のアルミニウム顔料の含有量が少ないので、容器内温度変化が大きいものであった。比較例2及び3では、アルミニウム含有塗膜の厚みが大きいので、意匠性が悪化した。尚、GL板の裏面にアルミニウム含有塗膜を有していない参考例1では、室内温度変化が小さいものの、意匠性が悪いので、塗装金属板の裏面が視認されるような用途(例えば、建物のシャッター)には不向きであるといえる。

Claims (6)

  1. 金属基板に塗装を施した塗装金属板であって、前記金属基板の一方の面に、アルミニウム顔料の含有量が1.6〜15g/m2、かつ、膜厚が30μm以下であり、有機樹脂(アルコキシシロキサン及びフッ素系樹脂を除く)で構成されるバインダーを含む塗膜が形成されている、外装材用又はシャッター用の塗装金属板。
  2. 前記塗膜が形成されている面の放射率が80%以下であることを特徴とする請求項1に記載の塗装金属板。
  3. 前記塗膜が形成されている面と逆側の面の波長領域780〜2500nmにおける日射反射率(RE/NIR)が40%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装金属板。
  4. 前記アルミニウム顔料の形状が鱗片状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗装金属板。
  5. 前記金属基板が、アルミニウムと亜鉛との合金めっき鋼板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の塗装金属板。
  6. 前記塗膜中のアルミニウム顔料の割合が、4〜30質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗装金属板。
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