JP6321898B1 - 複合樹脂組成物、及び当該複合樹脂組成物から成形された電子部品 - Google Patents
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Abstract
本発明に係る複合樹脂組成物は、(A)液晶性ポリマーと、(B)繊維状充填剤と、(C)板状充填剤と、を含み、上記(A)液晶性ポリマーは、必須の構成成分として、所定量の下記構成単位(I)〜(V)からなる、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルアミドであり、前記(B)繊維状充填剤の重量平均繊維長は、250μm以上である。
Description
前記(A)液晶性ポリマーは、必須の構成成分として、下記構成単位(I)〜(V)のみからなり、
全構成単位に対して構成単位(I)の含有量は50〜69モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(II)の含有量は9.2〜22.5モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(III)の含有量は2.5〜6.3モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(IV)の含有量は8.5〜24モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(V)の含有量は1〜7モル%であり、
構成単位(II)と構成単位(III)との合計のモル数が構成単位(IV)と構成単位(V)との合計のモル数の1〜1.06倍であり、又は、構成単位(IV)と構成単位(V)との合計のモル数が構成単位(II)と構成単位(III)との合計のモル数の1〜1.06倍である、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルアミドであり、
前記(B)繊維状充填剤の重量平均繊維長は、250μm以上であり、
前記(A)液晶性ポリマーは、複合樹脂組成物全体に対して37.5〜82.5質量%であり、
前記(B)繊維状充填剤は、複合樹脂組成物全体に対して2.5〜17.5質量%であり、
前記(C)板状充填剤は、複合樹脂組成物全体に対して15〜45質量%であり、
前記(B)繊維状充填剤及び前記(C)板状充填剤の総量は、複合樹脂組成物全体に対して17.5〜62.5質量%である複合樹脂組成物。
本発明における複合樹脂組成物は、特定の液晶性ポリマーと、繊維状充填剤と、板状充填剤とを所定量ずつ含み、繊維状充填剤の重量平均繊維長は250μm以上である。以下、本発明における複合樹脂組成物を構成する成分について説明する。
本発明における複合樹脂組成物には、上記全芳香族ポリエステルアミドである液晶性ポリマーが含まれる。上記全芳香族ポリエステルアミドは、融点が低いため、加工温度を低くすることができ、溶融時の分解ガスの発生が抑制される。その結果、上記全芳香族ポリエステルアミドを含む複合樹脂組成物を成形して得られた成形品は、ブリスター発生が抑制されて、耐ブリスター性が向上する。液晶性ポリマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
4−ヒドロキシ安息香酸、1,4−フェニレンジカルボン酸、1,3−フェニレンジカルボン酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、及びN−アセチル−p−アミノフェノールのみからなる全モノマーに対し、
4−ヒドロキシ安息香酸の使用量が50〜69モル%、
1,4−フェニレンジカルボン酸の使用量が9.2〜22.5モル%、
1,3−フェニレンジカルボン酸の使用量が2.5〜6.3モル%、
4,4’−ジヒドロキシビフェニルの使用量が8.5〜24モル%、
N−アセチル−p−アミノフェノールの使用量が1〜7モル%
であることが好ましく、
1,4−フェニレンジカルボン酸と1,3−フェニレンジカルボン酸との合計のモル数(以下、「モル数1B」ともいう。)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルとN−アセチル−p−アミノフェノールとの合計のモル数(以下、「モル数2B」ともいう。)の1〜1.06倍であり、又は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルとN−アセチル−p−アミノフェノールとの合計のモル数は、1,4−フェニレンジカルボン酸と1,3−フェニレンジカルボン酸との合計のモル数の1〜1.06倍であることが好ましく、
前記脂肪酸無水物の使用量は、4−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、及びN−アセチル−p−アミノフェノールの合計の水酸基当量の1.02〜1.04倍であることが好ましい。上記脂肪酸金属塩が酢酸金属塩であり、上記脂肪酸無水物が無水酢酸であることがより好ましい。また、モル数1Bは、モル数2Bの1〜1.025倍であり、又は、モル数2Bは、モル数1Bの1〜1.025倍であることがより好ましい。
本発明における複合樹脂組成物は、上記の液晶性ポリマーと、繊維状充填剤と、を含み、繊維状充填剤の重量平均繊維長は250μm以上であるため、当該複合樹脂組成物を成形して得られた成形品は高温剛性に優れ、そり変形が抑制されている。繊維状充填剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。本発明における繊維状充填剤としては、特に限定されず、ガラス繊維、ミルドファイバー、カーボン繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維等が挙げられる。複合樹脂組成物から得られる成形品の高温剛性が向上しやすいため、本発明における繊維状充填剤としては、ガラス繊維が好ましい。
本発明における複合樹脂組成物には、板状充填剤が更に含まれる。本発明における複合樹脂組成物に板状充填剤が含まれることにより、そり変形が抑制された成形品を得ることができる。板状充填剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明において使用できるタルクとしては、当該タルクの全固形分量に対して、Fe2O3、Al2O3及びCaOの合計含有量が2.5質量%以下であり、Fe2O3及びAl2O3の合計含有量が1.0質量%超2.0質量%以下であり、かつCaOの含有量が0.5質量%未満であるものが好ましい。即ち、本発明において使用できるタルクは、その主成分たるSiO2及びMgOの他、Fe2O3、Al2O3及びCaOのうちの少なくとも1種を含有し、各成分を上記の含有量範囲で含有するものであってもよい。
マイカとは、アルミニウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄等を含んだケイ酸塩鉱物の粉砕物である。本発明において使用できるマイカとしては、白雲母、金雲母、黒雲母、人造雲母等が挙げられるが、これらのうち色相が良好であり、低価格であるという点で白雲母が好ましい。
本発明における複合樹脂組成物には、上記の成分の他に、核剤、カーボンブラック、無機焼成顔料等の顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤、難燃剤、及び公知の無機充填剤のうちの1種以上を配合してもよい。
本発明における複合樹脂組成物を成形することにより、本発明の電子部品を得ることができる。本発明の電子部品としては、特に限定されず、例えば、製品全長が30mm以上、製品高さが5mm以上である電子部品が挙げられる。本発明の電子部品のうち、非対称電子部品とは、成形品のXY軸面、YZ軸面、及びXZ軸面の何れの軸面に対しても対称性がないものをいう。
コネクターとしては、例えば、メモリーモジュール用コネクター、インターフェースコネクターが挙げられる。メモリーモジュール用コネクターとしては、例えば、DIMMコネクター;DDR−DIMMコネクター、DDR2−DIMMコネクター、DDR−SO−DIMMコネクター、DDR2−SO−DIMMコネクター、DDR−Micro−DIMMコネクター、DDR2−Micro−DIMMコネクター等のDDRコネクター等が挙げられる。インターフェースコネクターとしては、例えば、SATAコネクター、SASコネクター、NGFFコネクター等が挙げられる。中でも、DDRコネクター、SATAコネクター、SASコネクター、及びNGFFコネクターが好適であり、特にノートパソコン用途の薄肉で形状の複雑なメモリーモジュール用コネクターであって、ピッチ間距離が0.6mm以下、製品全長が60.0mm以上、製品高さが10.0mm以下、極数が200極以上のものが特に好適である。このようなメモリーモジュール用コネクターは、ピーク温度230〜280℃で表面実装のためのIRリフロー工程に供せられ、IRリフロー工程を経る前のそりが0.1mm以下であり、なおかつリフロー前後のそりの差が0.05mm以下であることが求められるが、本発明によればこのような要求を満足できる。
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、脂肪酸金属塩触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸10.6モル(64モル%)(HBA)
(II)テレフタル酸2.4モル(14.5モル%)(TA)
(III)イソフタル酸0.6モル(3.5モル%)(IA)
(IV)4,4’−ジヒドロキシビフェニル2.7モル(16モル%)(BP)
(V)N−アセチル−p−アミノフェノール0.3モル(2モル%)(APAP)
酢酸カリウム触媒110mg
無水酢酸1715g(HBAとBPとのAPAPとの合計の水酸基当量の1.03倍)
原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に360℃まで5.5時間かけて昇温し、そこから20分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出した。
合成例1の全芳香族ポリエステルアミドについて、融点、DTUL、及び製造性の評価を以下の方法で行った。評価結果を表1に示す。
DSC(TAインスツルメント社製)にて、ポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、(Tm1+40)℃の温度で2分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度、20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピークの温度を測定した。
ポリマー60質量%とガラス繊維(セントラル硝子(株)製EFH75−01、ミルドファイバー、平均繊維径11μm、平均繊維長75μm)40質量%を二軸押出機((株)日本製鋼所製TEX30α型)を用いて、ポリマーの融点+20℃のシリンダー温度にて溶融混練し、ポリエステルアミド樹脂組成物ペレットを得た。
上記ポリエステルアミド樹脂組成物ペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、測定用試験片(4mm×10mm×80mm)を得た。この試験片を用いて、ISO75−1,2に準拠した方法で荷重たわみ温度を測定した。なお、曲げ応力としては、1.8MPaを用いた。結果を表1に示す。
〔成形条件〕
シリンダー温度:ポリマーの融点+20℃
金型温度:80℃
背圧:2MPa
射出速度:33mm/sec
上述した重合容器の下部からポリマーを排出する際の挙動を観察し、以下の基準に従って製造性を評価した。結果を表1〜4に示す。
○:ポリマーを問題なくストランドとして排出でき、このストランドをペレット状にカッティングできた場合、製造性は良好であると評価した。
×:重合途中に容器内で固化等を起こしてポリマーを排出できない場合、又は、ポリマーをストランドとして排出できてもこのストランドをカッティングできない場合、製造性は不良であると評価した。
原料モノマーの種類、仕込み比率(モル%)を表1〜3に示す通りとした以外は、合成例1と同様にしてポリマーを得た。また、合成例1と同様の評価を行った。評価結果を表1〜3に示す。
下記の実施例及び比較例において、液晶性ポリマー1は、合成例1で得た液晶性ポリマーである。また、液晶性ポリマー2及び3は、以下の通りにして製造した。
TAインスツルメント社製DSCにて、液晶性ポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、(Tm1+40)℃の温度で2分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度、20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピークの温度を測定した。
(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1B型を使用し、液晶性ポリマーの融点よりも10〜30℃高い温度で、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いて、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、液晶性ポリマーの溶融粘度を測定した。なお、測定温度は、液晶性ポリマー1については360℃、液晶性ポリマー2については350℃、液晶性ポリマー3については380℃であった。
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、金属触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸:1380g(60モル%)(HBA)
(II)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:157g(5モル%)(HNA)
(III)テレフタル酸:484g(17.5モル%)(TA)
(IV)4,4’−ジヒドロキシビフェニル:388g(12.5モル%)(BP)
(V)4−アセトキシアミノフェノール:126g(5モル%)(APAP)
酢酸カリウム触媒:110mg
無水酢酸:1659g
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、金属触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸:1040g(48モル%)(HBA)
(II)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:89g(3モル%)(HNA)
(III)テレフタル酸:547g(21モル%)(TA)
(IV)イソフタル酸:91g(3.5モル%)(IA)
(V)4,4’−ジヒドロキシビフェニル:716g(24.5モル%)(BP)
酢酸カリウム触媒:110mg
無水酢酸:1644g
上記で得られた各液晶性ポリマーと、下記の成分とを二軸押出機を使用して混合し、複合樹脂組成物を得た。各成分の配合量は表4に示した通りである。なお、以下、表中の「%」は質量%を示す。
(B)繊維状充填剤
ガラス繊維:日本電気硝子(株)製ECS03T−786H、繊維径10μm、長さ3mmのチョプドストランド
ミルドファイバー:日東紡(株)製PF70E001、繊維径10μm、平均繊維長70μm(メーカー公称値)
なお、上記のメーカー公称値は、組成物中での実測値である表4中の100μmとは異なっている。
(C)板状充填剤
タルク;松村産業(株)製クラウンタルクPP、平均粒径10μm
[押出条件]
〔実施例1〜4、比較例1〜3〕
メインフィード口に設けられたシリンダーの温度を250℃とし、他のシリンダーの温度はすべて360℃とした。液晶性ポリマーはすべてをメインフィード口から供給した。また、充填剤はサイドフィード口から供給した。
〔比較例4〕
メインフィード口に設けられたシリンダーの温度を250℃とし、他のシリンダーの温度はすべて350℃とした。液晶性ポリマーはすべてをメインフィード口から供給した。また、充填剤はサイドフィード口から供給した。
〔比較例5〕
メインフィード口に設けられたシリンダーの温度を250℃とし、他のシリンダーの温度はすべて380℃とした。液晶性ポリマーはすべてをメインフィード口から供給した。また、充填剤はサイドフィード口から供給した。
[重量平均繊維長の測定]
複合樹脂組成物ペレット5gを600℃で2時間加熱し灰化した。灰化残渣を5質量%ポリエチレングリコール水溶液に十分分散させた後、スポイトでシャーレに移し、顕微鏡で繊維状充填剤を観察した。同時に画像測定器((株)ニレコ製LUZEXFS)を用いて繊維状充填剤の重量平均繊維長を測定した。
(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1B型を使用し、液晶性ポリマーの融点よりも10〜30℃高い温度で、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いて、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、複合樹脂組成物の溶融粘度を測定し、以下の基準に従って評価した。なお、測定温度は、液晶性ポリマー1を使用した複合樹脂組成物については360℃、液晶性ポリマー2を使用した複合樹脂組成物については350℃、液晶性ポリマー3を使用した複合樹脂組成物については380℃であった。結果を表4に示す。
○(良好):上記溶融粘度が40Pa・s以下であった。
×(不良):上記溶融粘度が40Pa・s超であった。
下記成形条件で、複合樹脂組成物を射出成形して0.8mm厚の成形品を得、ASTM D790に準拠し、曲げ強度、破断歪、及び曲げ弾性率を測定し、以下の基準に従って評価した。
・曲げ強度
○(良好):上記曲げ強度が155MPa以上であった。
×(不良):上記曲げ強度が155MPa未満であった。
・破断歪
○(良好):上記破断歪が2.2%以上であった。
×(不良):上記破断歪が2.2%未満であった。
・曲げ弾性率
○(良好):上記曲げ弾性率が10000MPa以上であった。
×(不良):上記曲げ弾性率が10000MPa未満であった。
[成形条件]
成形機:住友重機械工業、SE100DU
シリンダー温度:
360℃(実施例1〜4、比較例1〜3)
350℃(比較例4)
370℃(比較例5)
金型温度:80℃
射出速度:33mm/sec
下記成形条件で、複合樹脂組成物を射出成形して成形品を得、ISO75−1,2に準拠して荷重たわみ温度を測定し、以下の基準に従って評価した。
○(良好):上記荷重たわみ温度が265℃以上であった。
×(不良):上記荷重たわみ温度が265℃未満であった。
[成形条件]
成形機:住友重機械工業、SE100DU
シリンダー温度:
360℃(実施例1〜4、比較例1〜3)
350℃(比較例4)
370℃(比較例5)
金型温度:80℃
射出速度:33mm/sec
下記成形条件で、複合樹脂組成物を射出成形して、ウェルド部を有する12.5mm×120mm×0.8mmの成形品を得た。この成形品を上記ウェルド部で二分割して得た断片を1検体とし、所定温度のホットプレスに5分間挟んだ。その後、目視にて上記検体の表面にブリスターが発生しているかどうかを調べた。ブリスター温度は、ブリスターの発生個数がゼロとなる最高温度とし、以下の基準に従って評価した。
○(良好):上記ブリスター温度が270℃以上であった。
×(不良):上記ブリスター温度が270℃未満であった。
[成形条件]
成形機:住友重機械工業、SE100DU
シリンダー温度:
360℃(実施例1〜4、比較例1〜3)
350℃(比較例4)
370℃(比較例5)
金型温度:90℃
射出速度:33mm/sec
下記成形条件で、複合樹脂組成物を射出成形し(ゲート:トンネルゲート、ゲートサイズ:φ0.75mm)、図1に示すような、全体の大きさ70.0mm×26.0mm×4.0mmt、ピッチ間距離0.6mm、ピン孔数100×2のDDR−DIMMコネクターを得た。
[成形条件]
成形機:住友重機械工業SE30DUZ
シリンダー温度:
360℃(実施例1〜4、比較例1〜3)
350℃(比較例4)
370℃(比較例5)
金型温度:80℃
射出速度:200mm/sec
・IRリフロー前
○(良好):上記そりが0.06mm以下であった。
×(不良):上記そりが0.06mm超であった。
・IRリフロー後
○(良好):上記そりが0.1mm以下であった。
×(不良):上記そりが0.1mm超であった。
[IRリフロー条件]
測定機:日本パルス技術研究所製大型卓上リフローハンダ付け装置RF−300(遠赤外線ヒーター使用)
試料送り速度:140mm/sec
リフロー炉通過時間:5分
プレヒートゾーンの温度条件:150℃
リフローゾーンの温度条件:190℃
ピーク温度:251℃
上述の方法で測定したリフロー前後のそりの差をDDRコネクター変形量として求め、以下の基準に従って評価した。
○(良好):上記変形量が0.04mm以下であった。
×(不良):上記変形量が0.04mm超であった。
図1のDDR−DIMMコネクターを射出成形する際に良好な成形品を得られる最小の射出充填圧力を最小充填圧力として測定し、以下の基準に従って評価した。
○(良好):上記最小充填圧力が140MPa以下であった。
×(不良):上記最小充填圧力が140MPa超であった。
Claims (6)
- (A)液晶性ポリマーと、(B)繊維状充填剤と、(C)板状充填剤と、を含む複合樹脂組成物であって、
前記(A)液晶性ポリマーは、必須の構成成分として、下記構成単位(I)〜(V)のみからなり、
全構成単位に対して構成単位(I)の含有量は50〜69モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(II)の含有量は9.2〜22.5モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(III)の含有量は2.5〜6.3モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(IV)の含有量は8.5〜24モル%であり、
全構成単位に対して構成単位(V)の含有量は1〜7モル%であり、
構成単位(II)と構成単位(III)との合計のモル数が構成単位(IV)と構成単位(V)との合計のモル数の1〜1.06倍であり、又は、構成単位(IV)と構成単位(V)との合計のモル数が構成単位(II)と構成単位(III)との合計のモル数の1〜1.06倍である、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルアミドであり、
前記(B)繊維状充填剤の重量平均繊維長は、250μm以上であり、
前記(A)液晶性ポリマーは、複合樹脂組成物全体に対して37.5〜82.5質量%であり、
前記(B)繊維状充填剤は、複合樹脂組成物全体に対して2.5〜17.5質量%であり、
前記(C)板状充填剤は、複合樹脂組成物全体に対して15〜45質量%であり、
前記(B)繊維状充填剤及び前記(C)板状充填剤の総量は、複合樹脂組成物全体に対して17.5〜62.5質量%である複合樹脂組成物。
- 前記(B)繊維状充填剤は、ガラス繊維である請求項1に記載の複合樹脂組成物。
- 前記(C)板状充填剤は、タルクである請求項1又は2に記載の複合樹脂組成物。
- 請求項1から3のいずれかに記載の複合樹脂組成物から成形され、製品全長が30mm以上であり、製品高さが5mm以上である電子部品。
- 成形品のXY軸面、YZ軸面、及びXZ軸面の何れの軸面に対しても対称性がない非対称電子部品である請求項4に記載の電子部品。
- ピッチ間距離が0.6mm以下、製品全長が60.0mm以上、製品高さが10.0mm以下、極数が200極以上のメモリーモジュール用コネクターである請求項4又は5に記載の電子部品。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016207245 | 2016-10-21 | ||
| JP2016207245 | 2016-10-21 | ||
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Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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