以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態における撮像装置は、撮像装置が有する固体撮像素子において、静止画駆動時と動画駆動時とで垂直出力線(列出力線)における画素リセット出力信号のクリップ電位を異ならせるものである。
図1は、本実施形態における撮像装置の構成例を示すブロック図である。図1において、101はレンズ及び絞り等からなる光学系であり、102はメカニカルシャッタである。103は入射光を電気信号に変換する固体撮像素子であり、本実施形態ではCMOS撮像素子である。104は固体撮像素子103から出力される画像信号に対してアナログ信号処理を施すアナログ信号処理回路である。105は固体撮像素子103及びアナログ信号処理回路104を動作させる信号(動作パルス)を発生するタイミング信号発生回路である。106は光学系101及びメカニカルシャッタ102を駆動する駆動回路である。
107は撮影した画像データにデジタル信号処理を施すデジタル信号処理回路である。108は信号処理された画像データを記憶する画像メモリである。画像メモリ108は、例えば信号処理中の画像データを一時的に記憶したり、信号処理された画像データを記憶したりするために用いられる。109は撮像装置から取り外し可能な画像記録媒体であり、110は信号処理された画像データを画像記録媒体109に記録する記録回路である。111は画像を表示する画像表示部であり、112は信号処理された画像データに係る画像を画像表示部111に表示させる表示回路である。
113は撮像装置全体を制御するシステム制御部である。システム制御部113は、例えばマイクロコントローラや演算処理装置(CPU)を有する。114はシステム制御部113により実行される制御方法を記載したプログラム、プログラムを実行する際に使用されるパラメータやテーブル等の制御データ、及びキズアドレス等の補正データ等を記憶しておく不揮発性メモリ(ROM)である。115は不揮発性メモリ114に記憶されたプログラム、制御データ、及び補正データ等を転送して記憶しておき、システム制御部113が撮像装置を制御する際に使用する揮発性メモリ(RAM)である。116は撮影感度(ISO感度)設定等の撮影条件設定や、静止画撮影と動画撮影の撮影モードの切り替え等を行う撮影モード設定部である。
以下、本実施形態における撮像装置を用いた撮影動作について説明する。撮影動作に先立ち、撮像装置の電源投入時等のシステム制御部113の動作開始時に、プログラム、制御データ、及び補正データ等を不揮発性メモリ114から揮発性メモリ115に転送して記憶しておくものとする。これらのプログラムやデータ等は、システム制御部113が撮像装置を制御する際に使用する。また、必要に応じて、追加のプログラムやデータ等を不揮発性メモリ114から揮発性メモリ115に転送したり、システム制御部113が直接不揮発性メモリ114内のデータ等を読み出して使用したりするものとする。
撮影動作では、レンズ等の光学系101は、システム制御部113からの制御信号により、適切な明るさで被写体像を固体撮像素子103上に結像させるように駆動される。また、メカニカルシャッタ102は、静止画撮影時には、システム制御部113からの制御信号により、適切な露光時間となるように固体撮像素子103の動作に合わせて固体撮像素子103を遮光するように駆動される。なお、固体撮像素子103が電子シャッタ機能を有する場合には、メカニカルシャッタ102と併用して適切な露光時間を確保するようにしてもよい。また、メカニカルシャッタ102は、動画撮影時及びライブビュー駆動時には、システム制御部113からの制御信号により、撮影中は常に固体撮像素子103が露光されているように開放状態で維持される。
固体撮像素子103は、システム制御部113により制御されるタイミング信号発生回路105が発生する動作パルスを基にした駆動パルスで駆動され、被写体像を光電変換により電気信号に変換してアナログ画像信号として出力する。固体撮像素子103から出力されたアナログ画像信号は、アナログ信号処理回路104において、入射光量に応じて設定された増幅率のゲインで増幅され、オプティカルブラック(OB)領域の信号出力を基準電圧としてクランプしデジタル画像信号に変換される。アナログ信号処理回路104は、システム制御部113により制御されるタイミング信号発生回路105が発生する動作パルスにより駆動される。また、オプティカルブラック(OB)領域は、領域内の画素のフォトダイオード(光電変換素子)の前面が遮光された遮光画素領域である。
次に、アナログ信号処理回路104から出力されたデジタル画像信号は、システム制御部113により制御されるデジタル信号処理回路107において、色変換、ホワイトバランス、ガンマ補正等の画像処理、解像度変換処理、画像圧縮処理等が施される。デジタル信号処理回路107で信号処理された画像データや画像メモリ108に記憶されている画像データは、例えば記録回路110において画像記録媒体109に適したデータに変換されて画像記録媒体109に記録される。また、例えばデジタル信号処理回路107で解像度変換処理を施された後、表示回路112において画像表示部111に適した信号に変換されて画像表示部111に表示される。
ここで、デジタル信号処理回路107においては、システム制御部113からの制御信号により信号処理をせずにデジタル画像信号をそのまま画像データとして、画像メモリ108や記録回路110に出力してもよい。また、デジタル信号処理回路107は、システム制御部113から要求があった場合に、信号処理の過程で生じたデジタル画像信号や画像データの情報をシステム制御部113に出力する。システム制御部113に出力する情報は、例えば、画像の空間周波数、指定領域の平均値、圧縮画像のデータ量等の情報、あるいは、それらから抽出された情報等である。さらに、記録回路110は、システム制御部113から要求があった場合に、画像記録媒体109の種類や空き容量等の情報をシステム制御部113に出力する。
画像記録媒体109に画像データが記録されている場合の再生動作について説明する。システム制御部113からの制御信号により記録回路110は、画像記録媒体109から画像データを読み出す。また、システム制御部113からの制御信号によりデジタル信号処理回路107は、読み出された画像データが圧縮画像であった場合には、画像伸長処理を行い、画像メモリ108に記憶する。画像メモリ108に記憶されている画像データは、デジタル信号処理回路107で解像度変換処理を施された後、表示回路112において画像表示部111に適した信号に変換されて画像表示部111に表示される。
次に、本実施形態における固体撮像素子103について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態における固体撮像素子103の構成例を示す図である。固体撮像素子103は、複数の単位画素200が行列状(2次元状)に配置されている。なお、図2においては4行4列の計16個の単位画素200を図示しているが、実際には固体撮像素子103は数百万、数千万の単位画素200を有する。また、単位画素200はベイヤー配列に従って並べられ、それぞれ一般に赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタが設けられる。なお、投射光として一般的に用いられることの多い赤外光や、より反射光の受光効率を上げるために赤外フィルタや透明フィルタを形成した画素を配置してもよい。
図3は、本実施形態における固体撮像素子103の単位画素200の構成例を示す回路図である。単位画素200は、1つのフォトダイオード301を有する。フォトダイオード301には1つの転送スイッチ302が接続され、転送スイッチ302にはフローティングディフュージョン303が接続される。フローティングディフュージョン303にはリセットスイッチ304及びソースフォロアアンプ305が接続され、ソースフォロアアンプ305には選択スイッチ306が接続される。リセットスイッチ304及びソースフォロアアンプ305のドレインが基準電位VDD307を共有している。
フォトダイオード301は、光電変換部として機能し、マイクロレンズを介して入射される光を受光し、その入射光量に応じた信号電荷を生成する。転送スイッチ302は、転送部として機能し、転送パルス信号PTXによって制御され、フォトダイオード301で発生した電荷をフローティングディフュージョン303に転送する。フローティングディフュージョン303は、電荷電圧変換部として機能し、フォトダイオード301から転送された電荷を一時的に保持するとともに、保持した電荷を電圧信号に変換する。
リセットスイッチ304は、リセットパルス信号PRESによって制御され、フローティングディフュージョン303の電位を基準電位VDD307にリセットする。ソースフォロアアンプ305は、光電変換部として機能し、基準電位VDD307とソースフォロア回路を構成し、フローティングディフュージョン303に保持した電荷に基づく電圧信号を増幅し、画素信号として出力する。選択スイッチ306は、選択パルス信号PSELによって制御され、ソースフォロアアンプ305で増幅された画素信号を垂直出力線202に出力する。ソースフォロアアンプ305及び選択スイッチ306は、出力部として機能する。垂直出力線(列出力線)202は、列を共有する複数の単位画素200で共有されている。
図2に戻り、垂直シフトレジスタ(垂直走査回路)201は、各行毎に接続される信号線φRES、φTX、φSELを介して、行列状(2次元状)に配置された画素を行単位で選択し駆動する。信号線φRESを介してリセットパルス信号PRESが供給され、信号線φTXを介して転送パルス信号PTXが供給され、信号線φSELを介して選択パルス信号PSELが供給される。
単位画素200のフローティングディフュージョン303で変換された電圧信号は、垂直出力線202A、202B等を通り列回路203に入力される。列回路203は、クランプ容量(C0)208、フィードバック容量(Cf)209、オペアンプ210、基準電源211、スイッチ212、容量(CTS)213、容量(CTN)214、スイッチ215、216、217、218を有する。
クランプ容量(C0)208は、一端が垂直出力線202に接続され、他端がオペアンプ210の一方の入力端に接続される。フィードバック容量(Cf)210は、オペアンプ210の出力端と一方の入力端との間に接続される。オペアンプ210の他方の入力端には、基準電源211から基準電圧Vrefが供給される。スイッチ212は、フィードバック容量(Cf)209の両端をショートさせるためのスイッチであり、リセット信号PC0Rによって制御される。
容量(CTS)213、容量(CTN)214は、信号電圧を保持するための容量である。容量(CTS)213は、光信号レベル(光信号成分及びノイズ成分)を保持し、容量(CTN)214は、リセット信号レベル(ノイズ成分)を保持する。スイッチ215、216は、容量(CTS)213、容量(CTN)214への書き込みを制御するスイッチである。スイッチ215は制御信号PTSによって制御され、スイッチ216は制御信号PTNによって制御される。スイッチ217、218は、水平出力線205、206を介して出力アンプ207に信号を出力するためのスイッチである。スイッチ217は水平シフトレジスタ(水平走査回路)204からの制御信号PHSによって制御され、スイッチ218は水平シフトレジスタ204からの制御信号PHNによって制御される。
電流源219は、単位画素200が有するソースフォロアアンプ305の負荷となる電流源負荷である。列回路203で処理された信号は、水平シフトレジスタ204により水平出力線205、206を介して出力アンプ207に転送される。出力アンプ207は、水平出力線205、206により転送された信号の差分信号を出力する。また、垂直出力線202A、202B等には、その電位を制限するクリップ手段としてのクリップ回路220が接続される。クリップ回路220の構成については、後に図4を用いて説明する。
次に、動画駆動時に固体撮像素子における画素配列の垂直方向(列方向)において画素出力信号の混合を行う際に、画素信号を混合する画素の組み合わせの例について、図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態における垂直画素混合の組み合わせの例を説明するための図である。図4に示す画素200中の文字「R」、「G」は、それぞれ画素上のカラーフィルタの種類を示しており、「R」は赤色のフィルタ、「G」は緑色のフィルタが配された画素を示す。また、画素200同士を結ぶ線は、画素信号をそれぞれ垂直混合する際の画素の組み合わせを示すものである。
静止画駆動においては、すべての行の画素の信号を混合せずに読み出すため、画素200同士の線は結ばれずに記している(図4(a))。
動画駆動においては、第1の実施形態では垂直方向(列方向)の3画素の画素信号を混合して読み出す構成であり、同色の異なる3つの画素200同士を結んで記している(図4(b))。図4(b)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目の画素200と(n−2)行目及び(n+2)行目の画素200を結んで示している。すなわち、(n−2)行目、n行目、及び(n+2)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。同様に、「G」の画素については、例えば(n+1)行目、(n+3)行目、及び(n+5)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。
次に、第1の実施形態におけるクリップ回路220の構成例について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態における固体撮像素子103のクリップ回路220を説明する回路図である。クリップ回路220は、スイッチトランジスタ501、502、503、504、ソースフォロア(SF)トランジスタ506、及びインバータ507を有する。スイッチトランジスタ501〜504及びSFトランジスタ506は、何れもNMOSトランジスタである。
スイッチトランジスタ503は、制御信号PCLN0によって制御され、制御信号PCLN0がハイレベルであるときに電位VCLN0をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ504は、制御信号PCLN1によって制御され、制御信号PCLN1がハイレベルであるときに電位VCLN1をノードVCLNに供給する。なお、制御信号PCLN0と制御信号PCLN1とは、同時にハイレベルにはならないように制御される。また、電位VCLN0と電位VCLN1とは電位が異なり、本実施形態では電位VCLN0<電位VCLN1とする。
スイッチトランジスタ502は、インバータ507を介して供給される制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがローレベルであるときにノードVCLNの電位をSFトランジスタ506のゲートに印加する。SFトランジスタ506は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、ノードVCLNの電圧を垂直出力線(列出力線)202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ501はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ506のゲート電位である電位VCLN0又は電位VCLN1で制限される。
スイッチトランジスタ501は、制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがハイレベルであるときに電位VCLSをSFトランジスタ506のゲートに印加する。SFトランジスタ506は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、電位VCLSの電圧を垂直出力線202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ502はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ506のゲート電位である電位VCLSで制限される。
以上のように、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLSに制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN0がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN0に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN1がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN1に制限されることになる。なお、図5で説明した電位VCLSは、光信号レベルの信号読み出し時に垂直出力線202の電位が所定量以上にならないように制限をかけるクリップレベルである。
次に、クリップ回路220で設定する適切なクリップレベル(クリップ電位)について、図6〜図9を用いて説明する。図6は、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時の信号電位(N信号の電位)及び光信号読み出し時の信号電位(S信号の電位)の推移を表すグラフである。また、図7は、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。なお、図7に示した破線は、信号飽和時の各画素の出力信号値を揃えるために設定される出力飽和レベルである。アナログ信号処理回路106においてデジタル化された出力信号に対して、デジタル信号処理回路107で設定された所定の上限値以上の値を超えた出力信号は、この出力飽和レベルにクリップされる。
図6(a)及び図7(a)は、リセット信号読み出し時に垂直出力線の電位をクリップしない場合の、入射光量に対するS信号の電位及びN信号の電位と出力信号の推移を示している。図6(a)において、垂直出力線202におけるS信号の電位は、入射光量が少ないうちは、入射光量に比例して低下し、飽和レベルに達する光量以上においては、飽和レベルを維持する(図6(b)〜図6(d)においても同様である)。また、垂直出力線202におけるN信号の電位は、通常の入射光量の領域においては、リセットレベルに近いレベルを維持する。垂直出力線202におけるN信号の電位は、リセット信号読み出し期間中にフォトダイオードが飽和するほどの高輝度光が入射する領域においては、N信号への電荷溢れが発生して、N信号の電位が下降していく。
その結果、図7(a)に示すように出力信号は、入射光量が少ないうちはS信号の増加に伴って増加し、S信号の飽和後もS信号の飽和レベルを維持する。また、出力信号は、高輝度光の入射によるN信号の増加に従って、逆に減少し始め、N信号が飽和する入射光量以上の領域においては、S信号及びN信号の双方が飽和しているため、差分信号である出力信号はほとんど0出力となる。
図6(b)及び図7(b)は、リセット信号読み出し時に垂直出力線をリセットレベルよりも低い電位VCLNでクリップする場合の、入射光量に対するS信号の電位及びN信号の電位と出力信号の推移を示している。図6(b)において、垂直出力線202におけるN信号の電位は、高輝度光が入射する領域においては、図6(a)に示した垂直出力線の電位をクリップしない場合と同様に下降していく。但し、垂直出力線202におけるN信号の電位は電位VCLNでクリップされ、それよりは下降されない。
その結果、図7(b)に示すように出力信号は、図7(a)に示した垂直出力線の電位をクリップしない場合と同様に、高輝度光の入射によるN信号の増加に従って、飽和レベルから減少し始める。しかし、N信号が所定レベルより下降しないため、差分信号である出力信号も所定レベルよりは減少しなくなる。但し、そのレベルは出力飽和レベルより低いため、出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。
図6(c)及び図7(c)は、リセット信号読み出し時に垂直出力線をリセットレベルよりも少しだけ低い電位VCLNでクリップする場合の、入射光量に対するS信号の電位及びN信号の電位と出力信号の推移を示している。図6(c)においても、垂直出力線202におけるN信号の電位は、高輝度光が入射する領域においては、図6(b)に示した垂直出力線を電位VCLNでクリップする場合と同様に、所定レベルを超えては下降されない。
その結果、図7(c)に示すように出力信号は、図7(b)に示した垂直出力線を電位VCLNでクリップする場合と同様に、高輝度光の入射時も所定レベルよりは減少しなくなる。加えて、そのレベルが出力飽和レベルより高いため、出力画像に黒沈みを発生させずにすますことができる。
図6(d)及び図7(d)は、リセット信号読み出し時に垂直出力線をリセットレベルよりも高い電位VCLNでクリップする場合の、入射光量に対するS信号の電位及びN信号の電位と出力信号の推移を示している。この場合、図6(d)に示すとおり、垂直出力線202におけるN信号の電位は、実際のリセットレベルよりも高い電位にクリップされてしまい、N信号としての情報を欠落させてしまう。その結果、図7(d)に示すように出力信号には浮きが発生してしまい、正しい値を維持できないとともに、相関二重サンプリング(CDS)処理の効果も損なわれてしまう。
以上、図6及び図7を用いた説明からわかるように、リセット信号読み出し時に垂直出力線をクリップさせる電位VCLNは、N信号の列毎のばらつき等も考慮して、リセットレベルよりも少しだけ低い電位に設定することが望ましい。図8及び図9は、第1の実施形態における静止画駆動時と動画駆動時で垂直出力線におけるリセットレベルの電位が異なる場合の、それぞれの駆動での適切なクリップレベル(クリップ電位)を説明する図である。
図8及び図9において、電位V0は静止画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルであり、電位V1は動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルである。本実施形態では、動画駆動時においては混合出力を行うために複数行を同時に選択するため、動画駆動時のリセットレベルの電位V1は、1行のみを選択する静止画駆動時のリセットレベルの電位V0よりも高くなる。また、電位VCLN0は静止画駆動に対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN1は動画駆動に対して適切なクリップレベルである。
図8(a)は、第1の実施形態における静止画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図8(b)は、第1の実施形態における静止画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図9(a)は、第1の実施形態における動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図9(b)は、第1の実施形態における動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図8(a)及び図9(a)に示すように、静止画駆動時と動画駆動時では垂直出力線におけるリセットレベルが異なるため、それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルも異なる。それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルは、図6(c)を用いた説明で示したように、垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位が好ましい。図8(a)及び図9(a)の例では、クリップレベルとして、静止画駆動時においては電位VCLN0が適切であり、動画駆動時においては電位VCLN1が適切である。
逆に、静止画駆動時にクリップレベルを電位VCLN1と設定してしまうと、図8(b)に示すように、出力信号に浮きが発生してしまう。また、動画駆動時にクリップレベルを電位VCLN0と設定してしまうと、図9(b)に示すように、高輝度光の入射時に、出力信号が出力飽和レベルより低くなると、出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。以上、図6〜図9を用いて説明したように、静止画駆動時と混合出力を行う動画駆動時とでは、リセット信号読み出しにおいて、垂直出力線におけるクリップレベルとして異なる電位を設定することが望ましい。
次に、第1の実施形態における静止画駆動時及び動画駆動時のそれぞれでの読み出しタイミング及びその制御について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、第1の実施形態における静止画駆動での画素信号読み出し動作例を示すタイミングチャートである。図10に示す駆動方法は、単位画素200のフォトダイオード301で発生した電荷を、垂直方向(列方向)において混合せずに1行毎に読み出す形態である。
時刻t0〜時刻t16の期間において、n行目の画素に対する信号読み出しを行う。時刻t0で、1水平走査期間の開始を示す信号HDが立ち下がることに伴い、n行目の画素に対する信号読み出し動作が開始される。その後、リセットパルス信号PRESがハイレベルの状態で、フローティングディフュージョン303をリセットする。時刻t1で転送パルス信号PTXnをハイレベルとし、n行目の画素のフォトダイオード301をリセットする。時刻t2で転送パルス信号PTXnをローレベルとし、n行目の画素のフォトダイオード301の電荷蓄積を開始する。
電荷蓄積を開始した後、時刻t3で選択パルス信号PSELnをハイレベルとし、n行目の画素のソースフォロアアンプ305を動作状態とする。時刻t4でリセットパルス信号PRESnをローレベルとすることで、n行目の画素のフローティングディフュージョン303のリセットを解除する。このときのフローティングディフュージョン303の電位を垂直出力線202にリセット信号レベル(ノイズ成分)として読み出し、列回路203に入力する。
列回路203において、時刻t5でリセット信号PC0Rをローレベルとしオペアンプ210の基準電圧Vref出力バッファを解除する。そして、時刻t7〜t8で制御信号PTNをパルス状にハイレベルとしてスイッチ216を動作させる(導通状態にする)ことで、容量(CTN)214にリセット信号レベルを書き込む。この際、時刻t6で制御信号PCLSをローレベルにしておくことで、本静止画駆動時には制御信号PCLN0が常時ハイレベルであることとあわせて、クリップ回路220によるクリップレベルは電位VCLN0に設定される。これにより、垂直出力線202の信号電位は、静止画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位VCLN0に下限を制限される。時刻t9で制御信号PCLSをハイレベルとし、クリップ回路220によるクリップレベルは電位VCLSに設定される。
次に、時刻t10で転送パルス信号PTXnをハイレベルとし、n行目の画素のフォトダイオード301に蓄積された光電荷をフローティングディフュージョン303に転送開始する。その後、時刻t11で転送パルス信号PTXnをローレベルとしてフローティングディフュージョン303への電荷転送を終了する。このような一連のプロセスで転送された電荷量に応じたフローティングディフュージョン303の電位変動が垂直出力線202に光信号レベル(光成分+ノイズ成分)として読み出され、列回路203に入力される。
列回路203において、時刻t12〜t13で制御信号PTSをパルス状にハイレベルとしてスイッチ215を動作させる(導通状態にする)ことで、容量(CTS)213に光信号レベルを書き込む。このとき、制御信号PCLSはハイレベルであるため、クリップ回路220によるクリップレベルは電位VCLSに設定され、これにより垂直出力線202の信号電位は、電位VCLSに下限を制限される。なお、容量(CTS)213及び容量(CTN)214に信号を書き込む際、クランプ容量(C0)208とフィードバック容量(Cf)209の比に応じた反転ゲインがかかり出力される。
その後、時刻t14でリセットパルス信号PRESをハイレベルとし、フローティングディフュージョン303をリセット状態にする。次に、容量(CTS)213及び容量(CTN)214に保持された信号を水平シフトレジスタ204により読み出す。時刻t15〜時刻t16の間に、列回路203毎に順次制御信号PHS及び制御信号PHNをパルス状にハイレベルとしてスイッチ217、218を動作させる。これにより、容量(CTS)213及び容量(CTN)214に保持された信号が、水平出力線205、206を介して出力アンプ207に入力され、出力アンプ207で差動信号レベル(光成分)として出力される。
続けて、時刻t16〜時刻t32の期間において、次の(n+1)行目の画素に対する信号読み出しを行う。但し、(n+1)行目の画素に対する信号読み出しは、前述したn行目とは、(n+1)行目の画素に対応する信号PSEL(n+1)、PRES(n+1)、PTX(n+1)により(n+1)行目の画素に対して行う点が異なるだけであるので説明は割愛する。時刻t32以降も、更に次の(n+2)行目、(n+3)行目、・・・と順に読み出していく。以上のようにして、画素からの信号読み出しを、1行ずつ各行毎に順に行うことにより、静止画時の読み出し駆動を実現している。
図11は、第1の実施形態における動画駆動での画素信号読み出し動作例を示すタイミングチャートである。図11に示す駆動方法は、単位画素200のフォトダイオード301で発生した電荷を、垂直方向(列方向)3画素毎に同時に読み出すことで画素信号を垂直方向(列方向)において混合して読み出す形態である。
時刻t0〜時刻t16の期間において、図4(b)に示した3つの行である(n−2)行目、n行目、及び(n+2)行目の画素に対する信号読み出しを行う。この時刻t0〜時刻t16の期間における読み出し動作は、クリップ回路220に対する制御を除いて図10に示した静止画駆動でのn行目の画素に対する信号読み出しと同じであるため、詳細な説明は割愛する。動画駆動時は信号PCLN1が常時ハイレベルであるため、時刻t6で制御信号PCLSがローレベルになると、クリップ回路220によるクリップレベルは電位VCLN1に設定される。これにより、リセット信号レベルの信号読み出し時の垂直出力線202の信号電位は、動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位VCLN1に下限を制限される。
続けて、時刻t16〜時刻t32の期間において、図4(b)に示した3つの行である(n+1)行目、(n+3)行目、及び(n+5)行目の画素に対する信号読み出しを行う。この時刻t16〜時刻t32の期間における読み出し動作も、クリップ回路220に対する制御を除いて図10に示した静止画駆動での(n+1)行目の画素に対する信号読み出しと同じであるため、詳細な説明は割愛する。以上のようにして、画素からの信号読み出しを、3行毎に順に行うことにより、動画時の読み出し駆動を実現している。
以上のような駆動制御により本実施形態では、垂直方向(列方向)における混合を行わない静止画駆動時と、垂直方向(列方向)における混合を行う動画駆動時とで、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルの電位が異なるように制御する。これにより、垂直出力線の動作点が垂直方向(列方向)における混合時と非混合時とで異なる状態に対応させている。
図12は、第1の実施形態における撮像装置の制御方法の例を示すフローチャートである。まず、静止画撮影又は動画撮影等の撮影モードの設定が撮影モード設定部116等によってなされる(S1201)。続いて、システム制御部113は、撮影モード設定部116によって設定されているモードが、静止画モードであるか動画モードであるかを判定する(S1202)。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが静止画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S1203)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN0に設定されるように、制御信号PCLN0をハイレベルに固定させる(S1204)。その後、システム制御部113は、レリーズスイッチが押される等の撮影開始の処理がなされたかを判定し(S1205)、撮影開始の処理がなされた後に、図10に示したタイミングチャートの駆動に従って、静止画駆動が実行される(S1206)。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S1207)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN1に設定されるように、制御信号PCLN1をハイレベルに固定させる(S1208)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S1209)、撮影開始の処理が実行された後に、図11に示したタイミングチャートの駆動に従って、動画駆動が実行される(S1210)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S1211)、撮影終了の処理が実行された後に、動画駆動を終了する。
静止画モード及び動画モードともに、最後に画像信号を画像メモリ108、記録回路110、もしくは表示回路112に出力し(S1212)、撮影動作を終了する。
第1の実施形態によれば、動画駆動時には複数行を同時に選択して画素信号の垂直方向(列方向)における混合を行い、静止画駆動時には垂直方向(列方向)における混合を行わない。そして、動画駆動時と静止画駆動時とで、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルの電位が異なるように制御する。これにより、垂直出力線の動作点が垂直方向における混合時と非混合時で異なる状態であっても、固体撮像素子における画素信号読み出しの駆動形態に応じた適切なクリップレベルを設定し、適切な黒沈み対策を実現でき黒沈み現象を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態における撮像装置は、静止画駆動時、低速で読み出す第1の動画駆動時、及び高速で読み出す第2の動画駆動時で垂直出力線(列出力線)における画素リセット出力信号のクリップ電位を異ならせるものである。なお、第2の実施形態における撮像装置の構成、固体撮像素子103の構成、及び固体撮像素子103の単位画素200の構成は、図1〜図3に示した第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、動画駆動時に固体撮像素子における画素配列の垂直方向(列方向)において画素信号の混合出力を行う際に、画素信号を混合する画素の組み合わせの例について、図13を用いて説明する。第2の実施形態においては、動画駆動時の駆動モードを2種類有する。低速で読み出す第1の動画駆動時には、垂直方向の3つの画素の信号を同時に読み出すものとし、高速で読み出す第2の動画駆動時には、垂直方向の5つの画素の信号を同時に読み出すものとする。図13は、第2の実施形態における垂直画素混合の組み合わせの例を説明するための図である。図13において、画素200同士を結ぶ線は、図4と同様に、画素信号をそれぞれ垂直方向(列方向)において混合する際の画素の組み合わせを示すものである。
静止画駆動においては、すべての行の画素は垂直方向において混合せずに画素信号を読み出すため、画素200同士の線は結ばれずに記している(図13(a))。
第1の動画駆動においては、第2の実施形態では垂直方向の3画素の画素信号を混合して読み出す構成であるとし、同色の異なる3つの画素200同士を結んで記している(図13(b))。図13(b)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目の画素200と(n−2)行目及び(n+2)行目の画素200を結んで示している。すなわち、(n−2)行目、n行目、及び(n+2)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。同様に、「G」の画素については、例えば(n+1)行目、(n+3)行目、及び(n+5)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。
第2の動画駆動においては、第2の実施形態では垂直方向の5画素の画素信号を混合して読み出す構成であるとし、同色の異なる5つの画素200同士を結んで記している(図13(c))。図13(c)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目の画素200と(n−4)行目、(n−2)行目、(n+2)行目及び(n+4)行目の画素200を結んで示している。すなわち、(n−4)行目、(n−2)行目、n行目、(n+2)行目、及び(n+4)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。同様に、「G」の画素については、例えば(n+1)行目、(n+3)行目、(n+5)行目、(n+7)行目、及び(n+9)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。
次に、第2の実施形態におけるクリップ回路220の構成例について図14を用いて説明する。図14は、第2の実施形態における固体撮像素子103のクリップ回路220を説明する回路図である。クリップ回路220は、スイッチトランジスタ1401、1402、1403、1404、1405、ソースフォロア(SF)トランジスタ1406、及びインバータ1407を有する。スイッチトランジスタ1401〜1405及びSFトランジスタ1406は、何れもNMOSトランジスタである。
スイッチトランジスタ1403は、制御信号PCLN0によって制御され、制御信号PCLN0がハイレベルであるときに電位VCLN0をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ1404は、制御信号PCLN1によって制御され、制御信号PCLN1がハイレベルであるときに電位VCLN1をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ1405は、制御信号PCLN2によって制御され、制御信号PCLN2がハイレベルであるときに電位VCLN2をノードVCLNに供給する。
なお、制御信号PCLN0、制御信号PCLN1、及び制御信号PCLN2は、同時にハイレベルにはならないように制御される。すなわち、制御信号PCLN0、制御信号PCLN1、及び制御信号PCLN2の何れか1つがハイレベルであるとき、他の2つはローレベルである。また、電位VCLN0、電位VCLN1、及び電位VCLN2は電位が互いに異なり、本実施形態では電位VCLN0<電位VCLN1<電位VCLN2とする。
スイッチトランジスタ1402は、インバータ1407を介して供給される制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがローレベルであるときにノードVCLNの電位をSFトランジスタ1406のゲートに印加する。SFトランジスタ1406は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、ノードVCLNの電圧を垂直出力線(列出力線)202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ1401はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ1406のゲート電位である電位VCLN0、電位VCLN1もしくは電位VCLN2の何れかで制限される。
スイッチトランジスタ1401は、制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがハイレベルであるときに電位VCLSをSFトランジスタ1406のゲートに印加する。SFトランジスタ1406は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、電位VCLSの電圧を垂直出力線202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ1402はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ1406のゲート電位である電位VCLSで制限される。
以上のように、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLSに制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN0がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN0に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN1がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN1に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN2がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN2に制限されることになる。
次に、クリップ回路220で設定する適切なクリップレベル(クリップ電位)について、図15〜図17を用いて説明する。図15、図16、及び図17は、第2の実施形態における静止画駆動時、第1の動画駆動時、及び第2の動画駆動時で垂直出力線におけるリセットレベルの電位が異なる場合の、それぞれの駆動での適切なクリップレベル(クリップ電位)を説明する図である。
図15、図16、及び図17において、電位V0は静止画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルであり、電位V1は第1の動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルであり、電位V2は第2の動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルである。本実施形態では、第1の動画駆動時においては3行毎の混合出力を行うために3画素を同時に選択し、第2の動画駆動時においては5行毎の混合出力を行うために5画素を同時に選択する。そのため、第1の動画駆動時のリセットレベルの電位V1、及び第2の動画駆動時のリセットレベルの電位V2は、1行のみを選択する静止画駆動時のリセットレベルの電位V0よりも高くなり、その関係はV2>V1>V0となる。
また、電位VCLN0は静止画駆動に対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN1は第1の動画駆動に対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN2は第2の動画駆動に対して適切なクリップレベルである。
図15(a)は、第2の実施形態における静止画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時の信号電位(N信号電位)及び光信号読み出し時の信号電位(S信号電位)の推移を表すグラフである。また、図15(b)は、第2の実施形態における静止画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図16(a)は、第2の実施形態における第1の動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図16(b)は、第2の実施形態における第1の動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図17(a)は、第2の実施形態における第2の動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図17(b)は、第2の実施形態における第2の動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図15(a)、図16(a)、及び図17(a)に示すように、静止画駆動時、第1の動画駆動時、及び第2の動画駆動時では垂直出力線におけるリセットレベルが異なるため、それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルも異なる。それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルは、図6(c)を用いた説明で示したように、垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位が好ましい。図15(a)、図16(a)、及び図17(a)の例では、クリップレベルとして、静止画駆動時においては電位VCLN0が適切であり、第1の動画駆動時においては電位VCLN1が適切であり、第2の動画駆動時においては電位VCLN2が適切である。
逆に、静止画駆動時にクリップレベルを電位VCLN1又は電位VCLN2と設定してしまうと、図15(b)に示すように、出力信号に浮きが発生してしまう。また、第2の動画駆動時にクリップレベルを電位VCLN0又はVCLN1と設定してしまうと、図17(b)に示すように、高輝度光の入射時に、出力信号が出力飽和レベルより低くなると、出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。
また、第1の動画駆動時においては、図16(b)に示すように、クリップレベルを電位VCLN2と設定してしまうと、出力信号に浮きが発生してしまい、電位VCLN0と設定してしまうと、高輝度光の入射時に出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。以上、図15〜図17を用いて説明したように、静止画駆動時、第1の動画駆動時、及び第2の動画駆動時では、リセット信号読み出しにおいて、垂直出力線におけるクリップレベルとして異なる電位を設定することが望ましい。
図18は、第2の実施形態における撮像装置の制御方法の例を示すフローチャートである。まず、静止画撮影又は動画撮影等の撮影モードの設定が撮影モード設定部116等によってなされる(S1901)。続いて、システム制御部113は、撮影モード設定部116によって設定されているモードを判定する(S1902)。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが静止画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S1903)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN0に設定されるように、制御信号PCLN0をハイレベルに固定させる(S1904)。その後、システム制御部113は、レリーズスイッチが押される等の撮影開始の処理がなされたかを判定し(S1905)、撮影開始の処理がなされた後に、静止画駆動が実行される(S1906)。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、続けてその動画モードが高速モードか低速モードかを判定する(S1907)。撮影モード設定部116によって設定されているモードが低速動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S1908)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN1に設定されるように、制御信号PCLN1をハイレベルに固定させる(S1909)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S1910)、撮影開始の処理が実行された後に、第1の動画駆動が実行される(S1911)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S1912)、撮影終了の処理が実行された後に、第1の動画駆動を終了する。
また、撮影モード設定部116によって設定されているモードが高速動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S1913)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN2に設定されるように、制御信号PCLN2をハイレベルに固定させる(S1914)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S1915)、撮影開始の処理が実行された後に、第2の動画駆動が実行される(S1916)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S1917)、撮影終了の処理が実行された後に、第2の動画駆動を終了する。
静止画モード及び動画モードともに、最後に画像信号を画像メモリ108、記録回路110、もしくは表示回路112に出力し(S1918)、撮影動作を終了する。
なお、第2の実施形態における各駆動時の読み出しタイミング及びその制御については、制御信号PCLN0、PCLN1、及びPCLN2の極性制御以外は、図10及び図11に示した第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
第2の実施形態によれば、静止画駆動時には垂直方向における画素信号の混合を行わず、第1の動画駆動時には垂直方向における3画素の画素信号の混合を行い、第2の動画駆動時には垂直方向における5画素の画素信号の混合を行う。そして、静止画駆動時、第1の動画駆動時、及び第2の動画駆動時で、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルの電位が異なるように制御する。これにより、垂直出力線の動作点が同時に選択する行の行数毎に異なる状態であっても、固体撮像素子における画素信号読み出しの駆動形態に応じた適切なクリップレベルを設定し、適切な黒沈み対策を実現でき黒沈み現象を抑制することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態における撮像装置は、高画質を狙う第1の動画駆動時、高画質及び高解像感の両立を狙う第3の動画駆動時、及び高解像感を狙う第4の動画駆動時とで垂直出力線(列出力線)における画素リセット出力信号のクリップ電位を異ならせるものである。なお、第3の実施形態における撮像装置の構成、固体撮像素子103の構成、及び固体撮像素子103の単位画素200の構成は、図1〜図3に示した第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、動画駆動時に固体撮像素子における画素配列の垂直方向(列方向)において画素信号を読み出す際の画素の組み合わせの例について、図19を用いて説明する。第3の実施形態においては、動画駆動時の駆動モードを3種類有する。高画質を狙う第1の動画駆動時には、垂直方向の3つの画素の信号を同時に読み出すものとする。また、高画質及び高解像感の両立を狙う第3の動画駆動時には、垂直方向の3つの画素のうち、2つの画素の信号を同時に読み出すものとする。また、高解像感を狙う第4の動画駆動時には、垂直方向の3つの画素のうち、1つの画素の信号を単独で読み出すものとする。
図19は、第3の実施形態における垂直画素混合の組み合わせの例を説明するための図である。図19において、画素200同士を結ぶ線は、図4と同様に、画素信号をそれぞれ垂直方向(列方向)において混合する際の画素の組み合わせを示すものである。
第1の動画駆動においては、第3の実施形態では垂直方向(列方向)の3画素の画素信号を混合して読み出す構成であるものとし、同色の異なる3つの画素200同士を結んで記している(図19(a))。図19(a)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目の画素200と(n−2)行目及び(n+2)行目の画素200を結んで示している。すなわち、(n−2)行目、n行目、及び(n+2)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。同様に、「G」の画素については、例えば(n+1)行目、(n+3)行目、及び(n+5)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。第1の動画駆動では、垂直方向の3画素の画素信号が混合されて出力されるため、ランダムノイズ成分等が低減され、高画質を狙う際の動画駆動となる。
第3の動画駆動においては、第3の実施形態では垂直方向の3画素のうちの2画素の画素信号を混合して読み出す構成であるとし、同色の異なる2つの画素200同士を結んで記している(図19(b))。図19(b)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目の画素200と(n−2)行目の画素200を結んで示している。すなわち、(n−2)行目とn行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。
同様に、「G」の画素については、例えば(n+1)行目と(n+3)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。また、(n−4)行目や(n−1)行目の画素200など、図中に斜線で記す画素200からは画素信号は読み出されない。第3の動画駆動では、垂直方向の3画素中2画素の画素信号が混合されて出力されるため、ランダムノイズ成分等が幾分か低減され、かつ混合画素数も2画素に抑えているため、高画質と高解像感の両立を狙う際の動画駆動となる。
第4の動画駆動においては、第3の実施形態では垂直方向の混合は行わずに、間引いて読み出す構成であるとし、画素200同士の線は結ばれずに記している(図19(c))。図19(c)に示す例では、「R」の画素については、例えばn行目、(n+6)行目等の画素200の画素信号が単独で読み出されることとする。同様に、「G」の画素については、例えば(n−3)行目、(n+3)行目等の画素200の画素信号が単独で読み出されることとする。また、(n−4)行目、(n−2)行目、(n−1)行目、(n+1)行目の画素200など、図中に斜線で記す画素200からは画素信号は読み出されない。第4の動画駆動では、垂直方向の3画素中1画素の画素信号のみが間引かれて出力されるため、高解像感を狙う際の動画駆動となる。
次に、第3の実施形態におけるクリップ回路220の構成例について図20を用いて説明する。図20は、第3の実施形態における固体撮像素子103のクリップ回路220を説明する回路図である。クリップ回路220は、スイッチトランジスタ2101、2102、2103、2104、2105、ソースフォロア(SF)トランジスタ2106、及びインバータ2107を有する。スイッチトランジスタ2101〜2105及びSFトランジスタ2106は、何れもNMOSトランジスタである。
スイッチトランジスタ2103は、制御信号PCLN1によって制御され、制御信号PCLN1がハイレベルであるときに電位VCLN1をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ2104は、制御信号PCLN3によって制御され、制御信号PCLN3がハイレベルであるときに電位VCLN3をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ2105は、制御信号PCLN4によって制御され、制御信号PCLN4がハイレベルであるときに電位VCLN4をノードVCLNに供給する。
なお、制御信号PCLN1、制御信号PCLN3、及び制御信号PCLN4は、同時にハイレベルにはならないように制御される。すなわち、制御信号PCLN1、制御信号PCLN3、及び制御信号PCLN4の何れか1つがハイレベルであるとき、他の2つはローレベルである。また、電位VCLN1、電位VCLN3、及び電位VCLN4は電位が互いに異なり、本実施形態では電位VCLN1>電位VCLN3>電位VCLN4とする。
スイッチトランジスタ2102は、インバータ2107を介して供給される制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがローレベルであるときにノードVCLNの電位をSFトランジスタ2106のゲートに印加する。SFトランジスタ2106は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、ノードVCLNの電圧を垂直出力線(列出力線)202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ2101はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ2106のゲート電位である電位VCLN1、電位VCLN3もしくは電位VCLN4の何れかで制限される。
スイッチトランジスタ2101は、制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがハイレベルであるときに電位VCLSをSFトランジスタ2106のゲートに印加する。SFトランジスタ2106は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、電位VCLSの電圧を垂直出力線202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ2102はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ2106のゲート電位である電位VCLSで制限される。
以上のように、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLSに制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN1がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN1に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN3がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN3に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN4がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN3に制限されることになる。
次に、クリップ回路220で設定する適切なクリップレベル(クリップ電位)について、図21〜図23を用いて説明する。図21、図22、及び図23は、第3の実施形態における第1の動画駆動時、第3の動画駆動時、及び第4の動画駆動時で垂直出力線におけるリセットレベルの電位が異なる場合の、それぞれの駆動での適切なクリップレベル(クリップ電位)を説明する図である。
図21、図22、及び図23において、電位V1は第1の動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルである。また、電位V3は第3の動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルであり、電位V4は第4の動画駆動時の垂直出力線におけるリセットレベルである。本実施形態では、第1の動画駆動時においては3行毎の混合出力を行うために3画素を同時に選択し、第3の動画駆動時においては3行中2行毎の混合出力を行うために2画素を同時に選択し、第4の動画駆動時においては3行中1行のみを選択する。そのため、第1の動画駆動時のリセットレベルの電位V1、及び第3の動画駆動時のリセットレベルの電位V3は、3行中1行のみを選択する第4の動画駆動時のリセットレベルの電位V4よりも高くなり、その関係はV1>V3>V4となる。
また、電位VCLN1は第1の動画駆動に対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN3は第3の動画駆動に対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN4は第4の動画駆動に対して適切なクリップレベルである。
図21(a)は、第3の実施形態における第1の動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時の信号電位(N信号電位)及び光信号読み出し時の信号電位(S信号電位)の推移を表すグラフである。また、図21(b)は、第3の実施形態における第1の動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図22(a)は、第3の実施形態における第3の動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図22(b)は、第3の実施形態における第3の動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図23(a)は、第3の実施形態における第4の動画駆動での、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図23(b)は、第3の実施形態における第4の動画駆動での、入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図21(a)、図22(a)、及び図23(a)に示すように、第1の動画駆動時、第3の動画駆動時、及び第4の動画駆動時では垂直出力線におけるリセットレベルが異なるため、それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルも異なる。それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルは、図6(c)を用いた説明で示したように、垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位が好ましい。図21(a)、図22(a)、及び図23(a)の例では、クリップレベルとして、第1の動画駆動時においては電位VCLN1が適切であり、第3の動画駆動時においては電位VCLN3が適切であり、第4の動画駆動時においては電位VCLN4が適切である。
逆に、第1の動画駆動時にクリップレベルを電位VCLN3又は電位VCLN4と設定してしまうと、図21(b)に示すように、高輝度光の入射時に、出力信号が出力飽和レベルより低くなると、出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。また、第4の動画駆動時にクリップレベルを電位VCLN1又はVCLN3と設定してしまうと、図23(b)に示すように、出力信号に浮きが発生してしまう。
また、第3の動画駆動時においては、図22(b)に示すように、クリップレベルを電位VCLN1と設定してしまうと、出力信号に浮きが発生してしまい、電位VCLN4と設定してしまうと、高輝度光の入射時に出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。以上、図21〜図23を用いて説明したように、第1の動画駆動時、第3の動画駆動時、及び第4の動画駆動時では、リセット信号読み出しにおいて、垂直出力線におけるクリップレベルとして異なる電位を設定することが望ましい。
図24は、第3の実施形態における撮像装置の制御方法の例を示すフローチャートである。まず、動画撮影のモード設定が撮影モード設定部116等によってなされる(S2701)。続いて、システム制御部113は、撮影モード設定部116によって設定されているモードを判定する(S2702)。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが高画質動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S2703)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN1に設定されるように、制御信号PCLN1をハイレベルに固定させる(S2704)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S2705)、撮影開始の処理が実行された後に、第1の動画駆動が実行される(S2706)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S2707)、撮影終了の処理が実行された後に、第1の動画駆動を終了する。
撮影モード設定部116によって設定されているモードが高画質・高解像感両立動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S2708)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN3に設定されるように、制御信号PCLN3をハイレベルに固定させる(S2709)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S2710)、撮影開始の処理が実行された後に、第3の動画駆動が実行される(S2711)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S2712)、撮影終了の処理が実行された後に、第3の動画駆動を終了する。
また、撮影モード設定部116によって設定されているモードが高解像感動画モードであると判定した場合には、システム制御部113は、そのモードに応じて、感度、絞り値、露光時間等の撮影条件の初期設定を行う(S2713)。また、システム制御部113は、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルが電位VCLN4に設定されるように、制御信号PCLN4をハイレベルに固定させる(S2714)。その後、システム制御部113は、動画記録ボタンが押される等の撮影開始の処理が実行されたかを判定し(S2715)、撮影開始の処理が実行された後に、第4の動画駆動が実行される(S2716)。そして、システム制御部113は、動画記録ボタンが再度押される等の撮影終了の処理がなされたかを判定し(S2717)、撮影終了の処理が実行された後に、第4の動画駆動を終了する。
各動画モードともに、最後に画像信号を画像メモリ108、記録回路110、もしくは表示回路112に出力し(S2718)、撮影動作を終了する。
なお、第3の実施形態における各駆動時の読み出しタイミング及びその制御については、制御信号PCLN1、PCLN3、及びPCLN4の極性制御以外は、図10及び図11に示した第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
第3の実施形態によれば、第1の動画駆動時、第3の動画駆動時、及び第4の動画駆動時で、同時に選択する行数に応じて、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルの電位が異なるように制御する。これにより、垂直出力線の動作点が同時に選択する行の行数毎に異なる状態であっても、固体撮像素子における画素信号読み出しの駆動形態に応じた適切なクリップレベルを設定し、適切な黒沈み対策を実現でき黒沈み現象を抑制することが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態における撮像装置は、垂直オプティカルブラック画素部(VOB部)の画素信号の読み出し時と、有効画素部の画素信号の読み出し時で、垂直出力線(列出力線)における画素リセット出力信号のクリップ電位を異ならせるものである。垂直オプティカルブラック画素部は、領域内の画素のフォトダイオードの前面が遮光されている領域であり、有効画素部は、領域内の画素のフォトダイオードの前面が遮光されていない領域である。なお、第4の実施形態における撮像装置の構成、固体撮像素子103の構成、及び固体撮像素子103の単位画素200の構成は、図1〜図3に示した第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、固体撮像素子における画素配列の垂直方向(列方向)において画素信号を読み出す際の画素の組み合わせの例について、図25を用いて説明する。第4の実施形態においては、VOB部の画素信号の読み出し時と、有効画素部の画素信号の読み出し時とで、垂直方向における画素信号の混合数を異ならせるものとする。図25は、第4の実施形態における垂直画素混合の組み合わせの例を説明するための図である。図25において、画素200同士を結ぶ線は、図4と同様に、画素信号をそれぞれ垂直方向(列方向)において画素信号を混合する際の画素の組み合わせを示すものである。
第4の実施形態においては、VOB部の画素信号読み出し時には、垂直方向の画素信号混合は行わず、すべての行の画素は混合せずに単独で行毎に読み出すため、画素200同士の線は結ばれずに記している。図25に示す例では、VOB部である(n−1)行目より上の行の画素は、他の行の画素とは結ばれずに、すべて単独で読み出されることとする。
また、有効画素部の画素信号読み出し時には、垂直方向の3画素の画素信号を混合して読み出す構成であるとし、同色の異なる3つの画素200同士を結んで記している。図25に示す例では、有効画素部の「R」の画素については、例えばn行目、(n+2)行目、及び(n+4)行目の画素200を結んで示している。すなわち、n行目、(n+2)行目、及び(n+4)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。同様に、有効画素部の「G」の画素については、例えば(n+3)行目、(n+5)行目、及び(n+7)行目の画素200の画素信号が混合されて読み出されることとする。
次に、第4の実施形態におけるクリップ回路220の構成例について図26を用いて説明する。図26は、第4の実施形態における固体撮像素子103のクリップ回路220を説明する回路図である。クリップ回路220は、スイッチトランジスタ2901、2902、2903、2904、ソースフォロア(SF)トランジスタ2906、及びインバータ2907を有する。スイッチトランジスタ2901〜2904及びSFトランジスタ2906は、何れもNMOSトランジスタである。
スイッチトランジスタ2903は、制御信号PCLN5によって制御され、制御信号PCLN5がハイレベルであるときに電位VCLN5をノードVCLNに供給する。スイッチトランジスタ2904は、制御信号PCLN1によって制御され、制御信号PCLN1がハイレベルであるときに電位VCLN1をノードVCLNに供給する。なお、制御信号PCLN5と制御信号PCLN1とは、同時にハイレベルにはならないように制御される。
スイッチトランジスタ2902は、インバータ2907を介して供給される制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがローレベルであるときにノードVCLNの電位をSFトランジスタ2906のゲートに印加する。SFトランジスタ2906は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、ノードVCLNの電圧を垂直出力線(列出力線)202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ2901はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ2906のゲート電位である電位VCLN5もしくは電位VCLN1で制限される。
スイッチトランジスタ2901は、制御信号PCLSによって制御され、制御信号PCLSがハイレベルであるときに電位VCLSをSFトランジスタ2906のゲートに印加する。SFトランジスタ2906は、定電流源219とともにソースフォロア動作を行い、電位VCLSの電圧を垂直出力線202へ供給する。このとき、スイッチトランジスタ2902はオフしている。これにより、垂直出力線202に発生する電位は、SFトランジスタ2906のゲート電位である電位VCLSで制限される。
以上のように、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLSに制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN5がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN5に制限されることになる。また、垂直出力線202に発生する電位は、制御信号PCLSがローレベルでかつ制御信号PCLN1がハイレベルであるときには、クリップ回路220により電位VCLN1に制限されることになる。
次に、クリップ回路220で設定する適切なクリップレベル(クリップ電位)について、図27及び図28を用いて説明する。図27及び図28は、第4の実施形態におけるVOB部の画素信号読み出し時と有効画素部の画素信号読み出し時で、垂直出力線におけるリセットレベルの電位が異なる場合の、それぞれの駆動での適切なクリップレベル(クリップ電位)を説明する図である。
図27及び図28において、電位V5はVOB部の画素信号読み出し時の垂直出力線におけるリセットレベルであり、電位V1は有効画素部の画素信号読み出し時の垂直出力線におけるリセットレベルである。本実施形態では、有効画素部の画素信号読み出し時においては、混合出力を行うために複数行を同時に選択する。そのため、有効画素部の画素信号読み出し時のリセットレベルの電位V1は、1行のみを選択するVOB部の画素信号読み出し時のリセットレベルの電位V5よりも高くなる。また、電位VCLN5はVOB部の画素信号読み出しに対して適切なクリップレベルであり、電位VCLN1は有効画素部の画素信号読み出しに対して適切なクリップレベルである。
図27(a)は、第4の実施形態におけるVOB部の画素信号読み出し時の、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時の信号電位(N信号電位)及び光信号読み出し時の信号電位(S信号電位)の推移を表すグラフである。また、図27(b)は、第4の実施形態におけるVOB部の画素信号読み出し時の入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図28(a)は、第4の実施形態における有効画素部の画素信号読み出し時の、入射光量に対する垂直出力線202におけるリセット信号読み出し時のN信号電位及び光信号読み出し時のS信号電位の推移を表すグラフである。また、図28(b)は、第4の実施形態における有効画素部の画素信号読み出し時の入射光量に対する出力信号の推移を表すグラフである。
図27(a)及び図28(a)に示すように、VOB部の画素信号読み出し時と有効画素部の画素信号読み出し時では垂直出力線におけるリセットレベルが異なるため、それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルも異なる。それぞれの駆動に対する適切なクリップレベルは、図6(c)を用いた説明で示したように、垂直出力線におけるリセットレベルより若干低い電位が好ましい。図27(a)及び図28(a)の例では、クリップレベルとして、VOB部の画素信号読み出し時においては電位VCLN5が適切であり、有効画素部の画素信号読み出し時においては電位VCLN1が適切である。
逆に、VOB部の画素信号読み出し時にクリップレベルを電位VCLN1と設定してしまうと、図27(b)に示すように、出力信号に浮きが発生してしまう。また、有効画素部の画素信号読み出し時にクリップレベルを電位VCLN5と設定してしまうと、図28(b)に示すように、高輝度光の入射時に、出力信号が出力飽和レベルより低くなると、出力画像に幾分かの黒沈みが発生してしまう。以上、図27及び図28を用いて説明したように、VOB部の画素信号読み出し時と有効画素部の画素信号読み出し時では、リセット信号読み出しにおいて、垂直出力線におけるクリップレベルとして異なる電位を設定することが望ましい。
なお、第4の実施形態における画素信号読み出し時の読み出しタイミング及びその制御については、VOB部の画素信号読み出しを静止画駆動に対応させ、有効画素部の画素信号読み出しを第1の動画駆動に対応させることで、第1の実施形態と同様である。また、第4の実施形態における撮像装置の制御方法についても、同様に対応させ、制御信号PCLN0及び電位VCLN0を制御信号PCLN5及び電位VCLN5とそれぞれ読み替えることで第1の実施形態と同様である。
第4の実施形態によれば、VOB部の画素信号の読み出し時には垂直方向における画素信号の混合を行ず、有効画素部の画素信号の読み出し時には垂直3画素混合を行う。そして、VOB部の画素信号の読み出し時と有効画素部の画素信号の読み出し時で、リセット信号読み出し時の垂直出力線におけるクリップレベルの電位が異なるように制御する。これにより、垂直出力線の動作点が同時に選択する行の行数毎に異なる状態であっても、固体撮像素子における画素信号読み出しの駆動形態に応じた適切なクリップレベルを設定し、適切な黒沈み対策を実現でき黒沈み現象を抑制することが可能となる。
なお、第1から第4の実施形態において、垂直画素混合もしくは垂直画素間引きを実施するモードを、動画駆動モードとして説明をしてきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、動画モードの代わりに、撮像装置によって得られた画像信号を、画像表示部にリアルタイムに表示するライブビュー駆動に置き換えても構わない。
(本発明の他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。