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JP6354451B2 - ボールエンドミル及びその製造方法 - Google Patents

ボールエンドミル及びその製造方法 Download PDF

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JP6354451B2
JP6354451B2 JP2014169701A JP2014169701A JP6354451B2 JP 6354451 B2 JP6354451 B2 JP 6354451B2 JP 2014169701 A JP2014169701 A JP 2014169701A JP 2014169701 A JP2014169701 A JP 2014169701A JP 6354451 B2 JP6354451 B2 JP 6354451B2
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Description

本発明は、精密金型等の加工に用いられる小径のボールエンドミル及びその製造方法に関する。
ボールエンドミルは、外周部に形成される外周刃と、エンドミルの先端に球状に形成される底刃とにより構成された切刃を有するものであり、被加工物の切削加工に使用される。例えば特許文献1に記載されるように、外径の小さい小径のボールエンドミルは、高硬度の材料を加工するために、cBN焼結体やダイヤモンド焼結体(PCD)等により形成され、その形態形成には砥石等が用いられている。
しかしながら、cBN焼結体やPCD等は非常に高硬度で耐摩耗性に優れる反面、衝撃には脆い側面をもつ。このような脆性材料により形成されるボールエンドミルは、アプリケーションによっては超硬合金等により形成されるボールエンドミルと比べて、被加工物の加工時にチッピングを生じ易いことがある。また、ボールエンドミルは、外周刃と底刃により外周全てが切刃として機能するが、エンドミルの軸中心部と外周部とでは周速が異なるため、被加工物の切削加工時における切削抵抗が軸中心部と外周部とで異なることとなる。このため、エンドミルの軸中心部と外周部とで各々の周速に合わせた刃先強度を確保する必要がある。
この点、例えば特許文献1に記載のボールエンドミルでは、R刃(底刃)の逃げ面を曲面状の第一逃げ面と略平面状の第二逃げ面とを有する構成とし、第一逃げ面の曲率半径を調整することにより、刃先の耐欠損性等の向上を図ることとしている。
また、特許文献2には、切刃を挟んで形成されるすくい面と逃げ面とが、稜線を形成することなく滑らかに連続して形成されたボールエンドミルが提案されており、ボールエンドミルを製作加工する際の研削加工が容易で、円弧状の切刃に不連続点が生じることがないので、切刃強度を高くできることが記載されている。なお、特許文献2ではエンドミルの具体的な刃径などは記載されていない。
特開2013‐13962号公報 特許第4470295号公報
ところが、cBN焼結体やPCD等の高硬度の脆性材料により形成されるエンドミルは、エンドミル自体の切刃等を形成する際の研削加工時に強い力学的負荷が必要になるため、切刃のチッピングを生じ易く、歩留まりが非常に悪いという欠点がある。また、エンドミルの小径化が進んでおり、小径化されたエンドミルの複雑な形状を加工することは、切削加工では困難であり、更には加工途中で砥石が摩耗することによって、十分な加工精度が得られなくなり、加工誤差を生じることが懸念される。そして、切刃等の形状の加工精度が低下することで、小径のエンドミルによって被加工物の加工面を高精度に仕上げることが難しくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、工具自体の耐欠損性及び耐摩耗性の向上と、被加工物の仕上げ加工精度の向上とを図ることができる小径のボールエンドミル及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のボールエンドミルは、cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなり軸線回りに回転される直径が0.1mm以上6.0mm以下の工具先端部に、該工具先端部の外周に配置される外周刃と、該工具先端部の先端に配置される円弧状の底刃とからなる少なくとも一対の切刃を備え、前記切刃に該切刃を前記軸線回りに回転させた面形状を有し、ランド上で前記切刃に連なり逃げ角の付いていない部分であるマージンが接続され、前記マージンに逃げ面が接続されており、前記逃げ面の逃げ角が、前記軸線側から外周側にかけて連続的に変化して設けられ、前記マージンの面粗さRzが0.1μm以下とされ、前記逃げ面の面粗さRzが前記マージンの面粗さの大きさを超えて1μm以下に設けられていることを特徴とする。
ボールエンドミルは、その刃径や、回転速度、送り速度等の切削条件の違いによって、軸中心部と外周部とで周速が異なり、被加工物の切削加工時における切削抵抗が軸中心部と外周部とで異なる。このため、軸中心部と外周部とで要求される刃先強度が異なる。
この点、本発明のボールエンドミルにおいては、逃げ面の逃げ角を軸線側から外周側にかけて変化させることで、切刃の軸線側から外周側にかけて切削条件に適応した逃げ面を形成することができ、各々の位置で必要な刃先強度を確保することができる。
また、切刃に沿ってマージンを設けることで、逃げ面を容易に加工することができ、先に形成した切刃に影響が生じることを回避できる。また、この切刃に沿って設けられたマージンは、切刃の補強の面でも有利に働く。
したがって、工具自体の耐欠損性及び耐摩耗性を向上させることができ、結果的に被加工物の仕上げ加工精度の向上を図ることができる。
また、切刃に接続されるマージンは、被加工物の仕上げ面の面粗さに影響を与えることから、面粗さRz(最大高さ)を0.1μm以下の滑らかな面で形成することが望ましい。なお、マージンを滑らかな面で形成することで、切刃を鋭利な稜線を持って形成することができ、切削性の高い切刃を構成することができる。
一方、逃げ面の面粗さRzを、マージンの面粗さよりも大きく、かつ1μm以下の面粗さで形成しているので、被加工物の切屑との接触を小さくするとともに、切削油を保持することができる。また、逃げ面の表面積の増加により、放熱が促進されるので、工具寿命の向上を図ることができる。なお、逃げ面の面粗さを1μm以上に大きくした場合、応力集中を招き易くなり、切削条件によっては欠損が生じ易くなる。
本発明のボールエンドミルにおいて、前記逃げ角は、前記軸線側から外周側にかけて大きく設定されているとよい。
ボールエンドミルの回転速度と送り速度との関係をみると、回転速度(角速度)が一定の場合、送り速度が速くなるほど、被加工物と逃げ面との接触を回避するために、逃げ面の逃げ角を大きく設定する必要がある。また、ボールエンドミルの軸線側と外周側とでは、軸線側よりも外周側の方が、周速が速くなっている。このため、一般的なボールエンドミルでは、最外周での被加工物の切削深さに合わせて逃げ角の大きさが設定される。
この点、エンドミルの軸線側よりも外周側の逃げ角を大きく設定すること、言い換えれば、外周側よりも軸線側の逃げ角を小さく設定することで、工具の軸線側を厚く形成することができる。したがって、耐欠損性をより一層向上させることができる。
本発明は、cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなる円柱状素材にレーザビームを照射して上記ボールエンドミルを製造する方法であって、前記円柱状素材にギャッシュ及びすくい面を形成するギャッシュ加工工程と、前記ギャッシュ加工工程後の前記円柱状素材に先端ボール状の外周面を形成して外周刃及び底刃からなる切刃を形成する切刃加工工程と、前記切刃と間隔をあけてマージンを残して逃げ面を形成する逃げ面加工工程とを備え、前記切刃加工工程は、前記円柱状素材を前記軸線回りに回転させた状態で、前記レーザビームの照射位置を前記切刃となる切刃形状に沿って円弧状に移動させて行うことを特徴とする。
ギャッシュ加工工程後に切刃を加工することで、刃先のチッピング等が生じることを回避することができる。さらに、マージンを残して逃げ面を形成することで、逃げ面を容易に加工することができ、先に形成した切刃に影響が生じることを回避できる。
このように、上記手順でレーザ加工を行うことにより、cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体のような脆性材料であっても、小径化されたエンドミルを高精度に加工することができるので、被加工物の仕上げ加工精度の向上を図ることができる。
本発明によれば、小径のボールエンドミルであっても、工具自体の耐欠損性及び耐摩耗性の向上を図ることができるので、被加工物の仕上げ加工精度の向上を図ることができる。
本発明に係るボールエンドミルの工具先端部の概略図であって、(a)が先端方向からみた正面図、(b)が側面図である。 図1のボールエンドミルの要部断面図であり、(a)がA‐A線に沿う断面図、(b)がB‐B線に沿う断面図である。 ボールエンドミル全体の概略側面図である。 本発明に係るボールエンドミルの実施例において、逃げ面を示す拡大画像である。 本発明に係るボールエンドミルの製造方法に使用される一実施形態のレーザ加工装置を示す全体構成図である。 ボールエンドミルの製造方法を説明する模式図である。 レーザビームの光強度分布を説明する模式図である。
以下、本発明に係るボールエンドミル及びその製造方法の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
本実施形態のボールエンドミル1は、図3に示すように、軸線D回りに回転される工具先端部2を有し、その工具先端部2に、図1に示すように一対の切刃11が軸線Dを挟んで180°反対側に形成された2枚刃のボールエンドミルであり、工具先端部2の外径φが0.1mm以上6.0mm以下とされる小径のエンドミルである。
ボールエンドミル1は、図3に示すように円柱状のシャンク部3が設けられ、このシャンク部3の先端部が小径に形成され、その小径の首部4の先端に略円柱状のチップ部5が接合された構成とされる。チップ部5は、首部4に接合される超硬合金部6と、その超硬合金部6に接続され、切刃11が形成されるcBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなる工具先端部2とで構成される。そして、工具先端部2は、略円柱状に形成され、その先端側が略半球状の先端ボール形状に形成されている。
切刃11は、図1に示すように、工具先端部2の外周に配置される外周刃12と、工具先端部2の先端に配置される円弧状の底刃13とにより形成され、この一対の切刃11が、周方向に180°離間した位置に配置されている。また、切刃11には、その切刃11を軸線D回りに回転させた面形状を有し、ランド上で切刃11に連なり逃げ角の付いていない第一逃げ面に相当する部分であるマージン15が接続され、マージン15とすくい面14とにより切刃11が形成されている。なお、マージン15は、芯厚の半分程度の幅に設けられる。そして、このマージン15に第二逃げ面16(本発明でいう、逃げ面)が接続され、この第二逃げ面16の他方の端縁が第三逃げ面17、第三逃げ面17が第四逃げ面18と、順次接続されている。また、これら第二逃げ面16、第三逃げ面17及び第四逃げ面18は、被加工物の加工面との不必要な接触を避けるために、切刃11よりも半径方向内側の逃がした面により形成される。
なお、ここでいうランドとは、切刃11から第二逃げ面16と第三逃げ面17との交線までの幅をもった部分とされる。
第二逃げ面16は、図2(a)及び(b)に示すように、その逃げ角θが、軸線D側から外周側にかけて連続的に変化して設けられる。この場合、第二逃げ面16の逃げ角θは、軸線D側(円弧中心O)から外周側(a点又はb点)にかけて大きく設定されている。具体的には、軸線D側から外周側にかけて3°〜20°までの範囲で変化して設けられる。
また、本実施形態のボールエンドミル1においては、マージン15の面粗さRz(最大高さ)が0.1μm以下とされ、第二逃げ面16の面粗さRzがマージン15の面粗さを超えて1μm以下に設けられている。
また、第二逃げ面16には、図4に示すように、パルスレーザにて一定の条件下で加工を行った際に生じる、パルス痕の連なりが溝形状に存在するガイド溝51が設けられ、このガイド溝51は、第二逃げ面16の傾斜方向(図4において矢印で示す方向)に沿って延びて互いに略平行に並んで形成されている。さらに、これら隣接するガイド溝51間には、ガイド溝51と交差する方向に延在する多数の微細溝が形成されており、これらガイド溝51及び微細溝によって、第二逃げ面16の表面には網目状の微細凹凸が形成され、上記の面粗さRzの表面に設けられている。
そして、このように構成されるボールエンドミル1は、工具先端部2となる円柱状素材20にレーザビームLを照射することにより、切刃11等の形状が形成される。
この製造方法に用いられるレーザ加工装置100は、図5に示すように、cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなる円柱状素材20にレーザビームLを照射して工具先端部2全体を三次元加工する装置である。このレーザ加工装置100は、レーザビームLをパルス発振して円柱状素材20に一定の繰り返し周波数で照射しながら走査するレーザ光照射機構22と、円柱状素材20を保持した状態で回転、旋回及びxyz軸方向にそれぞれ移動可能な素材保持機構24と、これらを制御する制御部25とを備えている。
素材保持機構24は、被加工物をx−y−zの各方向に並進運動でき、且つ旋回運動、及び自転運動できる機構を有している。具体的には、水平面に平行なx方向に移動なx軸ステージ部31xと、そのx軸ステージ部31x上に設けられx方向に対して垂直で水平面に平行なy方向に移動可能なy軸ステージ部31yと、y軸ステージ部31y上に設けられ水平面に対して垂直方向に移動可能なz軸ステージ部31zと、z軸ステージ部上に設けられた円柱状素材20の軸線Dとレーザパルスの照射がなす角度を調整させるための旋回機構32と、旋回機構32に固定され、円柱状素材20を保持可能であり、且つ円柱状素材20を軸線D回りに回転可能な回転機構33とを備える構成とされている。これら各ステージ部31x〜31z、旋回機構32、回転機構33の各駆動部は、例えばサーボモータが用いられ、エンコーダにより位相をフィードバックすることができるようになっている。
レーザ光照射機構22は、QスイッチによりレーザビームLとなるレーザ光をパルス発振するレーザ光源26と、照射するレーザビームLを走査させるとともに同一平面上にレーザ光をスポット状に集光させる光学系を有するガルバノスキャナ27とを備えている。
レーザ光源26は、190nm〜550nmの短波長のレーザ光を照射できる光源を使用することができ、例えば本実施形態では、UV‐YAGレーザ(3倍波:波長355nm、加工位置出力:5W、60kHz)のレーザ光を発振して出射できるものを用いている。また、ガルバノスキャナ27は、素材保持機構24の真上に配置されており、レーザビームLは鉛直方向(z軸方向)から照射されるようになっている。
なお、加工対象の素材によってレーザの偏光状態を制御するとよい。例えば、cBN焼結体は、cBN(cubic Boron Nitride)の粒子とバインダとの複合材であり、約6eVと大きなバンドギャップをもつcBN粒子とバインダとの間に大きなバンドギャップ差がある。同様に、PCD(ダイヤモンド焼結体)は、ミクロンサイズの合成ダイヤモンドパウダーを高温高圧下で焼結して結合させたものであり、ダイヤモンドの微結晶と焼結時に必要な焼結助材の複合材であり、主に5.47eVと大きなバンドギャップをもつダイヤモンドと焼結助剤との間に大きなバンドギャップ差がある。このため、多光子吸収により加工させる場合であっても、s偏光ではレーザビームを入射すると吸収率の変動を大きくすることで、cBN粒子やダイヤモンド微結晶は加工がよりされにくくなり、加工後の表面起伏が安定しなくなるため、cBN焼結体やPCDでは特にラジアル偏光が本発明の効果を発揮する。
このように構成されるレーザ加工装置100によりボールエンドミル1を製造する方法について説明する。
まず、円柱状素材20にギャッシュ及びすくい面14を形成するギャッシュ加工工程を実行する。ギャッシュ加工工程は、図6(a)に示すように、円柱状素材20を移動しながらレーザビームLを走査して行う。
次に、ギャッシュ加工工程後の円柱状素材20に先端ボール状の外周面を形成して、外周刃12及び底刃13からなる切刃11を形成する切刃加工工程を実行する。切刃加工工程は、図6(b)に示すように、円柱状素材20を軸線D回りに回転させた状態で、その回転する円柱状素材20にレーザビームLを加工後の切刃11の形状に沿って円弧状に移動させることにより、円柱状素材20の先端を先端ボール状に形成する。
この際、円柱状素材20を軸線D回りに回転させた状態で、レーザビームLを照射することとしているので、回転する円柱状素材20の外周面には、レーザビームLがランダムに照射されることとなる。したがって、円柱状素材20の外周面の面粗さRz(最大高さ)を0.1μm以下の滑らかな面で形成することができ、切刃11を鋭利な稜線を持って形成することができるので、切削性の高い切刃を構成することができる。
そして最後に、第二逃げ面16を形成する逃げ面加工工程を実行する。逃げ面加工工程では、図6(c)に示すように、切刃11と間隔をあけてマージン15を残して第二逃げ面16を形成する。この際、第二逃げ面16の形成は、ガイド溝51及び微細溝を加工しながら形成され、網目状の微細凹凸が形成される。
このように、マージン15は、切刃加工工程において加工された円柱状素材20の外周面の一部が、そのまま残されて形成されたものであるから、面粗さRzが0.1μm以下の滑らかな面とされる。一方、第二逃げ面16は、ガイド溝51及び微細溝によって網目状の微細凹凸が形成され、マージン15の面粗さRzの大きさを超えて1μm以下の面粗さに設けられる。
この第二逃げ面16を形成する方法についてさらに詳述する。
形成される第二逃げ面16は、図2に示すように、3°〜20°で傾斜した逃げ角θとされており、レーザビームLは、図6(c)に二点鎖線で示すように、形成される第二逃げ面16の形状に沿って軸線D側から外周側に向かって円柱状素材20の表面上を走査される。ところが、レーザビームLの径方向の断面の光強度分布は、図7にハッチングで示したように、ビーム中心Lで大きく、外周部で小さいガウシアン分布となっている。このため、切削面がレーザビームLの照射方向に対してわずかに傾斜して形成される。そこで、レーザビームLは、ガウシアン分布を考慮して、第二逃げ面16に対してビーム中心Lをわずかに傾斜させた状態で、円柱状素材20上に照射されるようになっている。具体的には、レーザビームLの照射角度は、円柱状素材20の軸線D回りの回動角度(回転機構33の回動角度)と旋回機構32の旋回角度とが組み合わされて調整され、その照射角度とレーザビームLの切削角度(レーザビームLの光強度)との組み合わせを調整することにより、第二逃げ面16の傾斜角度を任意に調整することができる。
そして、このように照射角度が調整されたレーザビームLを、一定の繰り返し周波数で照射しながら、第二逃げ面16の傾斜方向に沿って平行に繰り返し走査することで、第二逃げ面16の傾斜方向に沿って延びるガイド溝51が互いに略平行に並んで形成されるとともに、これら隣接するガイド溝51間に微細溝が形成され、これらガイド溝51と微細溝とを組み合わせた網目状の微細凹凸を形成することができる。
なお、ボールエンドミルは、その刃径や、回転速度、送り速度等の切削条件の違いによって、軸線D側と外周側とで周速が異なり、被加工物の切削加工時における切削抵抗が軸線D側と外周側とで異なる。このため、軸線D側と外周側とで要求される刃先強度が異なる。
この点、本実施形態のボールエンドミルの製造方法によれば、円柱状素材20の向きとレーザビームLの照射角度とを変更することにより、第二逃げ面16の逃げ角θを軸線D側から外周側にかけて小さく変化させることも可能であり、切刃11の軸線D側から外周側にかけて、ボールエンドミルの直径(刃径φ)、被加工物の種類、回転速度及び送り速度等の切削条件に適応した逃げ面を形成することができる。したがって、各々の位置で必要な刃先強度を確保することができる。
このように、本発明のボールエンドミルの製造方法では、ギャッシュ加工工程後に切刃11を加工することで、刃先11のチッピング等が生じることを回避することができる。さらに、マージン15を残して第二逃げ面16を形成することで、第二逃げ面16を容易に加工することができ、先に形成した切刃11に影響が生じることを回避できる。
このように、上記手順でレーザ加工を行うことにより、cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体のような脆性材料であっても、小径化されたエンドミルを高精度に加工することができるので、被加工物の仕上げ加工精度の向上を図ることができる。
また、本発明のボールエンドミル1においては、第二逃げ面16の逃げ角θを軸線D側から外周側にかけて変化させることで、切刃11の軸線D側から外周側にかけて切削条件に適応した第二逃げ面16を形成することができ、各々の位置で必要な刃先強度を確保することができる。
例えば、ボールエンドミルの回転速度と送り速度との関係をみると、回転速度(角速度)が一定の場合、送り速度が速くなるほど、被加工物と逃げ面との接触を回避するために、逃げ面の逃げ角を大きく設定する必要がある。また、ボールエンドミルの軸線側と外周側とでは、軸線側よりも外周側の方が、周速が速くなっている。このため、一般的なボールエンドミルでは、最外周での被加工物の切削深さに合わせて逃げ角の大きさが設定される。
この点、上記実施形態のボールエンドミル1では、エンドミルの軸線D側よりも外周側の逃げ角θを大きく設定すること、言い換えれば、外周側よりも軸線D側の逃げ角θを小さく設定することで、工具の軸線D側を厚く形成できる。したがって、耐欠損性を向上させることができる。
また、切刃11に沿ってマージン15を設けているので、第二逃げ面16を容易に加工することができ、先に形成した切刃11に影響が生じることを回避できる。また、この切刃11に沿って設けられたマージン15は、切刃11の補強の面でも有利に働く。
したがって、工具自体の耐欠損性及び耐摩耗性を向上させることができ、結果的に被加工物の仕上げ加工精度の向上を図ることができる。
ところで、ボールエンドミル1の送り方向と底刃13が軸線D回りの回転によって進む方向が同一方向となる上向き削り(アップカット)と、ボールエンドミル1の送り方向に対して底刃13が軸線D回りの回転によって進む方向が逆方向となる下向き削り(ダウンカット)と言われるが、上向き削りと下向き削りのいずれの場合でも、ボールエンドミル1はすくい面14から被加工物に当たるようにして前進しながら加工が行われる。
このように、ボールエンドミル1の回転時の切刃11が下向き削りとなる場合を考慮した場合には、第二逃げ面16の一部を切刃11としても使用可能なように、軸線D側の逃げ角θを大きく、外周側の逃げ角θを小さくすることが望ましい。この点においても、本実施形態のボールエンドミルの製造方法によれば、円柱状素材20の向きとレーザビームLの照射角度とを変更することにより、第二逃げ面16の逃げ角θを軸線D側から外周側にかけて小さく形成することが可能である。
また、切刃11に接続されるマージン15は、面粗さRzが0.1μm以下の滑らかな面で形成されており、被加工物の仕上げ面の面粗さに影響を与えることを回避することができる。さらに、切刃11を鋭利な稜線を持って形成することができるので、切削性の高い切刃11を構成することができる。
一方、第二逃げ面16の面粗さRzは、マージン15の面粗さよりも大きく、かつ1μm以下の面粗さで形成しているので、被加工物の切屑との接触を小さくするとともに、切削油を保持することができる。また、第二逃げ面16の表面積の増加により、放熱が促進されるので、工具寿命の向上を図ることができる。なお、第二逃げ面16の面粗さRzを1μm以上に大きくした場合、応力集中を招き易くなり、切削条件によっては欠損が生じ易くなる。
上記において説明した本発明に係るボールエンドミルについて、その効果を確認するために実験を行った。
ボールエンドミルの各試料の形状は、表1に示す条件により形成した。具体的には、実施例1及び比較例1は工具先端部(外周刃)の外径φを0.4mm、実施例2及び比較例2は外径φを2mmとして作製したものである。また、実施例1及び実施例2は、マージンに接続される第二逃げ面の逃げ角θを、軸線側で10°、外周側で20°とし、軸線側から外周側にかけて10°〜20°の範囲で連続的に変化させて形成したものである。一方、比較例1及び比較例2は、第二逃げ面の逃げ角θを実施例1及び実施例2の逃げ角θの最大角度(20°)とし、軸線側から外周側にかけて変化させることなく一定角度で形成したものである。なお、表1の外径φ、曲率半径Rは、図1に示すとおり、切刃に関する部位の寸法値である。そして、各試料は、それぞれ10個ずつ(N=10)製作した。
また、実施例1及び実施例2は、上記実施形態で説明したように、レーザ加工により作製し、比較例1及び比較例2は、研削加工により作製した。
そして、製作した各試料を用いて、SKD11(HRC59.5)製の被削材の表面に切削加工を行い、欠損発生の有無を評価した。また、切削条件は表1のとおりに設定した。
表1において、「平均折損パス数」は、各試料に欠損が生じるまでのパス数の平均値であり、例えば、実施例1では10個作製した各試料の平均折損パス数が「40」である。このため、実施例1では、40パス分の切削長4m(100mm×40)の切削が可能であることがわかる。
そして、この表1の各試料の結果に示されるように、逃げ角θを軸線側から外周側にかけて変化させることで、欠損が生じるまでの切削長を長くすることができ、ボールエンドミルの耐欠損性を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 ボールエンドミル
2 工具先端部
3 シャンク部
4 首部
5 チップ部
6 超硬合金部
11 切刃
12 外周刃
13 底刃
14 すくい面
15 マージン
16 第二逃げ面
17 第三逃げ面
18 第四逃げ面
20 円柱状素材
22 レーザ光照射機構
24 素材保持機構
25 制御部
26 レーザ光源
27 ガルバノスキャナ
31x x軸ステージ部
31y y軸ステージ部
31z z軸ステージ部
32 旋回機構
33 回転機構
51 ガイド溝
100 レーザ加工装置

Claims (3)

  1. cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなり軸線回りに回転される直径が0.1mm以上6.0mm以下の工具先端部に、該工具先端部の外周に配置される外周刃と、該工具先端部の先端に配置される円弧状の底刃とからなる少なくとも一対の切刃を備え、
    前記切刃に該切刃を前記軸線回りに回転させた面形状を有し、ランド上で前記切刃に連なり逃げ角の付いていない部分であるマージンが接続され、前記マージンに逃げ面が接続されており、
    前記逃げ面の逃げ角が、前記軸線側から外周側にかけて連続的に変化して設けられ
    前記マージンの面粗さRzが0.1μm以下とされ、前記逃げ面の面粗さRzが前記マージンの面粗さの大きさを超えて1μm以下に設けられていることを特徴とするボールエンドミル。
  2. 前記逃げ角は、前記軸線側から外周側にかけて大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のボールエンドミル。
  3. cBN焼結体又はダイヤモンド焼結体からなる円柱状素材にレーザビームを照射して上記ボールエンドミルを製造する方法であって、
    前記円柱状素材にギャッシュ及びすくい面を形成するギャッシュ加工工程と、
    前記ギャッシュ加工工程後の前記円柱状素材に先端ボール状の外周面を形成して外周刃及び底刃からなる切刃を形成する切刃加工工程と、
    前記切刃と間隔をあけてマージンを残して逃げ面を形成する逃げ面加工工程とを備え、
    前記切刃加工工程は、前記円柱状素材を前記軸線回りに回転させた状態で、前記レーザビームの照射位置を前記切刃となる切刃形状に沿って円弧状に移動させて行うことを特徴とするボールエンドミルの製造方法。
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