以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に示すように、実施例の蓋体開閉装置10は車両としての自動車1に採用されている。図2に示すように、自動車1の車体1Aには、開口部3が設けられている他、蓋体5が取り付けられている。また、車体1Aには、スライドドア7が取り付けられている。スライドドア7は本発明におけるスライド部材に相当する。
図1及び図2において、紙面左側が車体1Aの前側であり、紙面右側が車体1Aの後側である。また、紙面下側が車体1Aの下側であり、紙面上側が車体1Aの上側である。そして、紙面手前側が車体1Aの左側であり、紙面奥側が車体1Aの右側である。なお、図3以降の各図に示す前後方向、左右方向及び上下方向は、すべて図1及び図2に対応させて表示する。ここで、本実施例における左右方向が本発明における第1方向に相当する。同様に、前後方向が本発明における第2方向に相当しており、上下方向が本発明における第3方向に相当している。左右方向、前後方向及び上下方向は、互いに直交する関係にある。
図2に示すように、開口部3は車体1Aの後方左側に設けられている。開口部3内には給油口9が配置されている。蓋体5は、ヒンジ5Aを介して車体1Aに揺動可能に取り付けられている。これにより、蓋体5は、図3の実線で示すように、開口部3を塞ぐ閉鎖位置と、図4に示すように、蓋体5の後方が車体1Aの左側に揺動することにより、開口部3を開放する開放位置とに変位可能となっている。さらに、蓋体5は、図3の仮想線で示すように、開放位置とは反対側、すなわち、蓋体5の後方が閉鎖位置よりも車体1Aの右側に押し込まれる押込位置に変位可能となっている。また、蓋体5において、開口部3側となる面の後方、すなわち、蓋体5の右側面の後方には、開口部3側に向かって突出する被係止部5Bが設けられている。被係止部5Bには、同図の(B)に示すように、進入口5Cが形成されている。なお、図3の(A)は、図1のA−A断面を示している。また、説明を容易にするため、図3及び図4では、蓋体開閉装置10、蓋体5及び給油口9等の各形状を簡略化して図示している。
図1及び図2に示すように、スライドドア7は、車体1Aの左側で前後方向にスライド可能に支持されている。スライドドア7の内部には、支持軸7Aを介してローラ7Bが回転可能に設けられている。スライドドア7は、ローラ7Bが車体1Aに形成されたレール(図示略)上を移動することにより、車体1Aに沿って前後方向にスライド可能となっている。これにより、スライドドア7は車室CRの開閉を行う。そして、スライドドア7は、図1に示すように、最大まで車体1Aの後方にスライドした状態であるカバー位置まで変位することにより、車外に対して車室CRを最大に開放する。ここで、スライドドア7がカバー位置まで変位した際には、閉鎖位置にある蓋体5の前後方向の約半分を外側から覆う状態となる。なお、スライドドア7は、他の構成により車体1Aに沿って前後方向にスライド可能となっていても良く、また、カバー位置まで変位した際に閉鎖位置にある蓋体5の全体を外側から覆う状態となっても良い。
図5に示すように、蓋体開閉装置10は、装置本体10Aと、スライド規制機構10Bとで構成されている。
図6及び図7に示すように、装置本体10Aは、ハウジング11と、直動シャフト13と、回動シャフト15と、ハートカム17と、ロック部材19と、スイッチ21と、第1〜4電極23A〜23Dと、第1ねじりコイルバネ25と、コイルバネ27と、解除操作部31とを備えている。直動シャフト13が本発明における可動部に相当し、回動シャフト15が本発明における係止部に相当する。また、ハートカム17が本発明におけるカム部材に相当する。
図7に示すように、ハウジング11は、装置本体10Aの前方に位置するカバー11Aと、装置本体10Aの後方に位置するハウジング本体11Bとで構成されている。ハウジング本体11Bの内側には、収容部11Cが形成されている。図5に示すように、ハウジング11は、カバー11Aとハウジング本体11Bとが前後方向で互いに接合することによって形成されており、略矩形の箱状をなしている。
図7に示すように、カバー11Aの外面、つまり、ハウジング11の前面となる箇所には、収容部11Cと連通するスリット110が形成されている。また、カバー11Aには、収容部11Cと連通する連通孔111が形成されている。
図6に示すように、ハウジング本体11Bの外面、つまり、ハウジング11の後面となる箇所には、後方に向かって突出するコネクタ部112が形成されている。コネクタ部112を通じて、装置本体10Aは、自動車1の制御装置(図示略)に電気的に接続される。また、図7に示すように、ハウジング本体11Bの左側面には、固定部113が形成されている他、シャフト孔114が形成されている。ハウジング本体11Bには、固定部113に臨むようにナット33が取り付けられている。さらに、図6に示すように、ハウジング本体11Bにおいて、シャフト孔114の外周となる箇所には、シャフトカバー35が組み付けられている。
また、図7に示すように、収容部11Cには、前後方向に延びる軸部115〜117が形成されている。軸部115の前端には、案内突起115Aが形成されている。さらに、収容部11Cには、平坦に形成されて左右方向に延びるスライドベース118が形成されている。スライドベース118の右端には、スライドストッパ118Aが形成されている。また、収容部11Cには、ストッパ部材36が取り付けられる。
図8に示すように、直動シャフト13は、左右方向と平行をなす第1軸心X1を中心として延びている。ここで、図3及び図4に示すように、左右方向は開口部3を通過するように延びることから、左右方向と平行な第1軸心X1も開口部3を左右方向に通過するように延びることとなる。
また、図8に示すように、直動シャフト13には被案内部37が設けられている。直動シャフト13は、具体的には、軸部13Aと、基部13Bと、保持部13Cと、固定部13Dとを有している。
軸部13Aは、第1軸心X1を中心として左右方向に延びる円柱状をなしている。基部13Bは、軸部13Aの右端で軸部13Aに固定されている。基部13Bの上方には、前方に向かって突出するバネ係止部131が形成されている。一方、基部13Bの下端には、左右方向に水平に延びる摺動部132が形成されている。摺動部132の左端には、後方に向かって突出する当接部132Aが形成されている。保持部13Cは、基部13Bの右端に形成されている。保持部13Cは、対面して配置された一対の板状体によって構成されている。固定部13Dは、軸部13Aの左端に形成されている。
被案内部37は、基部13Bにおける上下方向の略中央に固定されている。被案内部37は、基部13B側から後方に向かって延びる軸体である。つまり、被案内部37は、第1軸心X1と直交する方向に延びている。
図9に示すように、回動シャフト15は、第1軸心X1を中心として延びており、直動シャフト13の軸部13Aを挿通可能な軸孔150が貫設されている。具体的には、回動シャフト15は、本体部15Aと、蓋体係止部15Bとで構成されている。本体部15Aは、円筒状をなしており、第1軸心X1を中心として左右方向に延びている。本体部15Aの外周面には、右端から左側に向かって螺旋状に延びる案内凹部151が形成されている。蓋体係止部15Bは、本体部15Aの左端に形成されており、本体部15Aと一体をなしている。蓋体係止部15Bは、本体部15Aの径方向、すなわち、第1軸心X1と直交する方向に延びる矩形の板状に形成されている。なお、ハウジング本体11Bに対する直動シャフト13及び回動シャフト15の取り付けについては後述する。
図7に示すように、ハートカム17には、挿通孔17Aと、当接片17Bと、開閉プロフィール17Cと、軸部17Dとが形成されている。挿通孔17Aはハートカム17の左端に位置している。図10及び図11に示すようハートカム17は、挿通孔17Aに軸部115が挿通されることにより、ハウジング本体11Bに取り付けられて収容部11Cの上方に収容されている。そして、ハートカム17は、軸部115の軸心を第2軸心X2として、第2軸心X2周りで上下方向に揺動可能となっている。これにより、同図の白色矢印で示すように、ハートカム17は、上下方向の下方側であるD1方向と、上下方向の上方側であるD2方向とに変位することが可能となっている。なお、上記のように軸部115は収容部11C内で前後方向に延びていることから、第2軸心X2は前後方向と平行に延びている。
当接片17Bは、ハートカム17の右端に位置しており、下方に向かって延びている。開閉プロフィール17Cは、ハートカム17の前面に凹設されており、挿通孔17Aと当接片17Bとの間に位置している。
開閉プロフィール17Cは、第1、2プロフィール171、172と、第1、2接続部173、174とで構成されており、略ハート形状をなしている。第1プロフィール171は、開閉プロフィール17Cの下端に位置している。第1プロフィール171は、第2軸心X2から遠ざかるようにハートカム17の左側から右側に向かって延びている。そして、第1プロフィール171は、最も右側となる地点からハートカム17の左側へ僅かに折り返しつつ、上方に向かって延びている。第2プロフィール172は、開閉プロフィール17Cの上端に位置している。第2プロフィール172は、第2軸心X2から遠ざかるようにハートカム17の左側から右側に向かって延びている。そして、第2プロフィール172は、最も右側となる地点からハートカム17の左側へ折り返しつつ、下方に向かって延びている。第1接続部173は、開閉プロフィール17Cの左端に位置している。第1接続部173は、第1プロフィール171及び第2プロフィール172の各左端と接続している。第2接続部174は、第1接続部173と反対側、すなわち、開閉プロフィール17Cの右側に位置している。第2接続部174は、第1プロフィール171の右上端と第2プロフィール172の右下端とに接続している。
図7に示すように、軸部17Dは、ハートカム17の上端に形成されており、前方に向かって延びている。図10及び図11に示すように、軸部17Dには、スルーレバー39が取り付けられている。スルーレバー39は、軸部17Dの軸心を第3軸心X3として、第3軸心X3周りで同図の破線矢印で示すようにD3方向とD4方向とに揺動可能となっている。なお、第3軸心X3は第2軸心X2と平行である。
そして、図10に示すように、スルーレバー39は、第3軸心X3周りでD3方向に揺動することにより、下端側が第2プロフィール172の一部を覆う状態となる。一方、図11に示すように、スルーレバー39は、第3軸心X3周りでD4方向に揺動することにより、下端側が第2プロフィール172を覆わなくなる。このスルーレバー39が本発明における循環規制部に相当する。
また、収容部11C内には上記の第1ねじりコイルバネ25が取り付けられている。第1ねじりコイルバネ25は、第1コイル部25Aと第1アーム部25Bと第2アーム部25Cとからなる。第1ねじりコイルバネ25は、第1コイル部25Aが軸部116に挿通されることにより、収容部11C内に取り付けられている。第1アーム部25Bは第1コイル部23Aから上側に向かって延びており、ハウジング本体11Bに係止されている。一方、第2アーム部25Cは第1コイル部25Aから右側に向かって延びており、スルーレバー39に係止されている。これにより、第1ねじりコイルバネ25は、スルーレバー39をD3方向に向けて付勢している。また、第1ねじりコイルバネ25は、スルーレバー39を介してハートカム17をD1方向に向けて付勢している。上記のハートカム17、被案内部37、スルーレバー39及び第1ねじりコイルバネ25によって本発明におけるプッシュラッチ機構が構成されている。
図7に示すように、ロック部材19は、電動モータ19Aと、ウォームギヤ19Bと、ウォームホイール19Cとで構成されている。電動モータ19Aには公用品が採用されている。図7に示すように、電動モータ19Aには、第1、2電極23A、23Bの各一端が接続されている。
ウォームギヤ19Bは電動モータ19Aに接続されており、電動モータ19Aによって回転駆動されるようになっている。ウォームホイール19Cには、作用部190と連結軸191とが形成されている。作用部190は略矩形の板状をなしており、ウォームホイール19Cの上方に向かって延びている。連結軸191は、ウォームホイール19Cの前方に向かって延びている。つまり、連結軸191は、軸部115〜117と同方向に延びている。
スイッチ21は、スイッチ本体21Aと接点部21Bとで構成されている。スイッチ本体21Aには、第3、4電極23C、23Dの各一端が接続されている。接点部21Bはスイッチ本体21Aに揺動可能に設けられている。スイッチ21は、スイッチ本体21Aに対して接点部21Bが押込まれていない場合にはOFF状態となり、接点部21Bがスイッチ本体21Aに押し込まれた場合にはON状態となる。このOFF状態が本発明における第1状態に相当しており、ON状態が本発明における第2状態に相当している。
図12に示すように、直動シャフト13、回動シャフト15、ロック部材19及びスイッチ21等についてもハウジング本体11Bに取り付けられている。ここで、ハウジング本体11Bに対する直動シャフト13及び回動シャフト15の取り付けは、ハートカム17、スルーレバー39及び第1ねじりコイルバネ25が上記のようにハウジング本体11Bに取り付けられた後に行う。なお、説明を容易にするため、図12の(A)では、後述する検知レバー53を仮想線で示している他、コイルバネ27の形状を簡略化して図示している。また、図12の(B)では、直動シャフト13及び回動シャフト15を仮想線で示すとともに、コイルバネ27及び検知レバー53の図示を省略している。図13及び図14についても同様である。
図12の(A)に示すように、直動シャフト13は、基部13Bの摺動部132をスライドベース118に面した状態で収容部11C内に配置される。この際、同図の(B)に示すように、被案内部37をハートカム17の開閉プロフィール17C内に配置させる。また、直動シャフト13の軸部13Aは、図7に示すシャフト孔114及びシャフトカバー35内を通過して、ハウジング本体11Bの左側に突出する。
一方、回動シャフト15は、ハウジング本体11Bの左側から本体部15Aをシャフト孔114及びシャフトカバー35内に挿通する。この際、図9に示すように、案内凹部151内に軸部115の案内突起115Aを配置させる。こうして、本体部15Aをシャフト孔114及びシャフトカバー35内に挿通することにより、図7に示すように、回動シャフト15の軸孔150内に直動シャフト13の軸部13Aが挿通される。そして、直動シャフト13の固定部13Dにキャップ41が固定される。これにより、回動シャフト15が直動シャフト13に支持された状態となるとともに、双方が分離不可能な状態となる。
こうして、図12に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15がハウジング本体11Bに取り付けられる。より詳細には、直動シャフト13及び回動シャフト15は、収容部11C内において、ハートカム17、スルーレバー39及び第1ねじりコイルバネ25よりも前方に配置される。そして、収容部11C内で摺動部132がスライドベース118上を第1軸心X1方向、すなわち、左右方向に摺動することにより、直動シャフト13及び回動シャフト15は左右方向に往復動することが可能となっている。ここで、摺動部132がスライドベース118上を左右方向に摺動することにより、直動シャフト13は左右方向にのみ往復動する。これに対し、回動シャフト15は、左右方向に往復動する際に、図9に示すように、案内突起115Aが案内凹部151内を移動する。このため、回動シャフト15は、直動シャフト13と共に左右方向に移動するとともに、同図の破線矢印で示すように、第1軸心X1周りで直動シャフト13とは独立して回動するようになっている。
これにより、直動シャフト13及び回動シャフト15は、図12に示す第1位置と、図13に示す第2位置と、図14に示す第3位置とに変位する。図12に示す第1位置は、摺動部132がスライドベース118上を左側に最も摺動した位置であり、回動シャフト15がハウジング本体11Bの左側に最も突出した状態である。また、この第1位置では、回動シャフト15が第1軸心X1周りで回動することにより、蓋体係止部15Bがアンラッチ位置となる。このアンラッチ位置では、蓋体係止部15Bが上下方向に延びる状態となる。
図13に示す第2位置は、第1位置から摺動部132がスライドベース118上を右側に摺動した位置であり、第1位置に比べて回動シャフト15がハウジング本体11Bの右側に押し込まれた状態である。図14に示す第3位置は、摺動部132がスライドベース118上を右側に最も摺動した位置であり、第2位置よりも回動シャフト15がハウジング本体11Bの右側へ更に押し込まれた状態である。上記の第2位置及び第3位置では、回動シャフト15が第1軸心X1周りで回動することにより、蓋体係止部15Bがラッチ位置となる。このラッチ位置では、蓋体係止部15Bが前後方向に延びる状態となる(図3参照)。
また、図12の(A)に示すように、収容部11C内には上記のコイルバネ27が取り付けられる。コイルバネ27は、左端がハウジング本体11Bに係止されるとともに、右端が基部13Bのバネ係止部131に係止される。これにより、図12に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15は、コイルバネ27の付勢力によって第1位置に向けて付勢されている。
スイッチ21は、収容部11C内において、直動シャフト13よりも下方に配置されている。この際、同図の(B)に示すように、スイッチ21は、接点部21Bをスライドベース118上に露出させている。また、スイッチ21が収容部11C内に配置されることにより、図6に示すように、第3、4電極23C、23Dの各他端がコネクタ部112内に配置される。
図12に示すように、ロック装置19は、収容部11C内の下方に配置されている。より詳細には、電動モータ19A及びウォームギヤ19Bは、収容部11C内の最下部に配置されている。ウォームホイール19Cは、ウォームギヤ19Bと噛合した状態で、図7に示す軸部117に揺動可能に取り付けられている。これにより、連結軸191は軸部117と同軸をなすように配置される。そして、ウォームホイール19Cは、軸部117の及び連結軸191の各軸心を第4軸心X4として、第4軸心X4周りで揺動可能となっている。この際、ウォームホイール19Cは収容部11C内に設けられたストッパ部材36(図7参照)と当接することにより、揺動範囲が規制される。こうして、ウォームホイール19Cは、図12及び図14に示すアンロック位置と図13に示すロック位置との間で変位可能となっている。なお、第4軸心X4は、第2、3軸心X2、X3と平行である。
これらのように、直動シャフト13等がハウジング本体11Bにそれぞれ取り付けられた後、図7に示すように、ハウジング本体11Bに対してカバー11Aが取り付けられる。この際、ウォームホイール19Cの連結軸191は、カバー11Aの連通孔111を通過してカバー11Aの外面に突出する。そして、連結軸191には、カバー11Aの外面側から解除操作部31が揺動可能に取り付けられる。これにより、図15の白色矢印で示すように、解除操作部31は、第4軸心X4周りで揺動可能となっている。こうして、装置本体10Aが完成する。なお、解除操作部31は、図示しない紐等に連結されている。ここで、解除操作部31を操作しない状態では、紐等は車室CR内の図示しないトリムカバーによって覆われている。
図5に示すように、スライド規制機構10Bは、ベース部材51と、検知レバー53と、第2ねじりコイルバネ55と、第1連結ピン57と、規制部59と、インナーケーブル61とを有している。検知レバー53が本発明における検知部に相当する。
図16に示すように、ベース部材51は、カバー11Aの外面の形状に沿って金属板がプレス加工されることによって形成されている。ベース部材51には、挿通孔51Aが形成されている他、バネ係止部51Bが形成されている。また、ベース部材51には、ネジ孔51C、51Dが形成されている。
検知レバー53は、略L字形状に形成されており、中央部53Aと、中央部から上方に向かって延びる第1先端部53Bと、中央部から左方に向かって延びる第2先端部53Cとを有している。中央部53Aには挿通孔530が形成されている。また、第2先端部53Cには、第1ケーブル接続部531が形成されている。第2ねじりコイルバネ55は、第2コイル部55Aと第3アーム部55Bと第4アーム部55Cとからなる。第3アーム部55Bは、第2コイル部55Aから右方向に向かって延びている。第4アーム部55Cは、第2コイル部55Aから左方向に向かって延びている。
これらの検知レバー53及び第2ねじりコイルバネ55は、第1連結ピン57によって、ベース部材51の前方からベース部材51に連結されている。具体的には、第1連結ピン57は、第2ねじりコイルバネ55の第2コイル部55Aに挿通された状態で、検知レバー53の挿通孔530とベース部材51の挿通孔51Aとに挿通されている。これにより、図12〜図14等に示すように、検知レバー53は、第1連結ピン57の軸心を第5軸心X5として、第5軸心X5周りで揺動可能となっている。また、図15に示すように、第2ねじりコイルバネ55では、第3アーム部55Bがベース部材51のバネ係止部51Bに係止されるとともに、第4アーム部55Cが検知レバー53の第2先端部53Cに係止される。さらに、第1ケーブル接続部531にはインナーケーブル61の一端が接続される。なお、検知レバー53の揺動についての詳細は後述する。
図17に示すように、規制部59は、ブラケット59Aと、規制レバー59Bと、接続プレート59Cと、第3ねじりコイルバネ59Dと、第2連結ピン59Eとを有している。
ブラケット59Aは、車体1Aの左側の形状に沿うように形成されており、前後方向に延びている。ブラケット59Aには、挿通孔590が形成されている他、バネ係止部591が形成されている。また、ブラケット59Aには車体1Aへの固定を行うための固定孔592A、592Bが形成されている。
規制レバー59Bは略三角形状に形成されている。規制レバー59Bの上端には挿通孔593が形成されている。接続プレート59Cには、挿通孔594が形成されている他、第2ケーブル接続部595が形成されている。また、接続プレート59Cには右方向に向かって延びる係止片596が形成されている。接続プレート59Cは、係止片596が規制レバー59Bに係止されることにより、規制レバー59Bと一体化される。
第3ねじりコイルバネ59Dは、第3コイル部597と第5アーム部598と第6アーム部599とからなる。第5アーム部598は、第3コイル部597から後方に向かって延びている。第6アーム部599は、第3コイル部597から下方に向かって延びている。
これらの規制レバー59B、接続プレート59C及び第3ねじりコイルバネ59Dは、第2連結ピン59Eによって、ブラケット59Aの左側に連結されている。具体的には、第2連結ピン59Eは、第3ねじりコイルバネ59Dの第3コイル部597に挿通された状態で、接続プレート59Cの挿通孔594、規制レバー59Bの挿通孔593及びブラケット59Aの挿通孔590に挿通されている。これにより、図5に示すように、規制レバー59Bは接続プレート59Cと共に、第2連結ピン59Eの軸心を第6軸心X6として、第6軸心X6周りで許容位置D7と規制位置D8との間で揺動可能となっている。
また、第2ケーブル接続部595にはインナーケーブル61の他端が接続される。これにより、検知レバー53と、規制レバー59B及び接続プレート59Cとが連結される。このため、検知レバー53の揺動に合わせて、規制レバー59B及び接続プレート59Cは、上記のように第6軸心X6周りで揺動するようになっている。そして、規制レバー59Bは許容位置D7に変位することにより、ほぼ前後方向に延びる状態、つまり、ブラケット59Aと略平行な状態となる。一方、規制レバー59Bは規制位置D8に変位することにより、上下方向に延びる状態となり、ブラケット59Aに対して起立した状態となる。
図15に示すように、スライド規制機構10Bは、ベース部材51がハウジング11に固定されることにより、装置本体10Aに取り付けられる。具体的には、ベース部材51は、取付ネジ63A、63Bによって、カバー11Aの外面、つまり、ハウジング11の前面に取り付けられる。この際、同図の矢印で示すように、検知レバー53の第1先端部53Bは、一部がカバー11Aのスリット110から収容部11C内に侵入する。これにより、図12〜図14に示すように、第1先端部53Bは収容部11C内で直動シャフト13の保持部13Cに保持される。つまり、検知レバー53は、第1先端部53Bの一部を除いて、ベース部材51と共にカバー11Aの外面に位置することとなる。
また、ベース部材51がハウジング11の前面に取り付けられることにより、第5軸心X5は、第2〜4軸心X2〜X4と平行となる。そして、検知レバー53は、第5軸心X5周りで不検知位置D5と検知位置D6との間で揺動する。ここで、検知レバー53は、第2ねじりコイルバネ55の付勢力によって、図12に示すように、不検知位置D5に向けて付勢されている。こうして、蓋体開閉装置10が完成する。
この蓋体開閉装置10では、図3及び図4に示すように、装置本体10Aは車体1Aに取り付けられて、開口部3と蓋体5との間に配置されている。より詳細には、装置本体10Aは、開口部3に対して図6に示す固定部113をボルト(図示略)で固定することで取り付けられている。これにより、図3及び図4に示すように、装置本体10Aでは、ハウジング11を開口部3よりも内側で車体1A内に配置しつつ、回動シャフト15を開口部3内に突出させた状態となっている。また、装置本体10Aでは、コネクタ部112を通じて、スイッチ21及び電動モータ19Aが車体1Aに設けられた制御装置(図示略)に接続される。
一方、図1及び図2に示すように、規制部59については、ブラケット59Aを車体1Aにおいて、スライドドア7の近傍となる所定の位置に固定する。この際、ブラケット59Aは、第6軸心X6が左右方向に延びるように車体1Aに固定される。つまり、第6軸心X6は第1軸心X1と平行である。こうして、規制部59は、スライドドア7の近傍で車体1Aに配置される。
この蓋体開閉装置10では、以下のように作動することにより、蓋体5を図1及び図3に示す閉鎖状態で保持すると共に、図2及び図4に示すように蓋体5を開放状態に変化させる。また、蓋体開閉装置10は、図2に示すように、スライドドア7と、開放位置にある蓋体5との干渉を防止する。まず、開放状態にある蓋体5を閉鎖状態で保持する場合を具体的に説明する。
蓋体5が開放位置にある状態では、図12の(A)に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15は、コイルバネ27の付勢力によって第1位置に位置している。この際、同図の(B)に示すように、直動シャフト13の基部13Bに固定された被案内部37は、開閉プロフィール17Cにおいて第1接続部173に位置している。また、直動シャフト13が第1位置にあることで、基部13Bのスライド部132がスイッチ21の接点部21Bを押圧する。これにより、スイッチ21では、接点部21Bがスイッチ本体21Aに押し込まれてON状態となる。このため、制御装置は蓋体5が開放状態にあることを検知し、これに応じて自動車1の各制御を行う。
また、直動シャフト13及び回動シャフト15が第1位置にある状態では、図12の(A)に示すように、ウォームホイール19Cが実線矢印方向に回動しており、アンロック位置となっている。
そして、ユーザ等により、開放位置にある蓋体5が閉鎖位置に向けて変位されるにつれて、回動シャフト15では、蓋体係止部15Bが被係止部5Bの進入口5Cから被係止部5B内へ徐々に進入する(図3の(B)参照。)。この際、回動シャフト15は、閉鎖位置に向かって変位する蓋体5に押圧される。このため、同図の実線矢印で示すように、回動シャフト15は直動シャフト13と共に第1位置から右方向に変位する。なお、図3の(B)で図示する状態は、被係止部5B内に蓋体係止部15Bが完全に進入した状態である。
こうして、蓋体5が開放位置から閉鎖位置に変位することにより、図13の(A)に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15は、第2位置に変位する。また第2位置に変位する際に回動シャフト15は、第1軸心X1周りで図3の(B)に示す破線矢印方向に回動する。このため、蓋体係止部15Bはラッチ位置に変位する。これにより、回動シャフト15が第2位置に変位した状態では、蓋体係止部15Bは被係止部5B内に係止され、進入口5Cから脱出不能となる。
さらに、直動シャフト13が第1位置から第2位置に変位することにより、図13の(B)に示すように、被案内部37は、第1接続部173から脱して第1プロフィール171の右側に移動する。ここで、スルーレバー39は、第1ねじりコイルバネ25によってD3方向に付勢されているため、スルーレバー39の下端側が第2プロフィール172の一部を覆っている。スルーレバー39がこの状態にあるときは、たとえ、第1接続部173を脱した被案内部37が下方からスルーレバー39に当接してもスルーレバー39はD4方向に変位することはない。このため、第1接続部173から脱した被案内部37が第2プロフィール172側を移動することはない。
そして、ハートカム17は、第1ねじりコイルバネ25の付勢力に抗しつつ、第2軸心X2周りでD2方向に揺動し、被案内部37を第1プロフィール171から第2接続部174に案内する。こうして、被案内部37を第2接続部174に位置させることにより、開閉プロフィール17Cは、直動シャフト13及び回動シャフト15が第2位置から第1位置に復帰することを規制する。このため、直動シャフト13及び回動シャフト15は第2位置を維持する。なお、被案内部37を第2接続部174に案内した後は、ハートカム17は、第1ねじりコイルバネ25の付勢力によって再びD1方向に向けて付勢される。
こうして、直動シャフト13及び回動シャフト15が第2位置を維持することにより、図3の(B)に示すように、蓋体係止部15Bはラッチ位置を維持する。このため、装置本体10Aでは、回動シャフト15が閉鎖位置で蓋体5を保持し、蓋体5が閉鎖位置から開放位置に変位することを禁止する。
また、直動シャフト13が第2位置に変位することにより、スライド部132はスイッチ21の接点部21Bを押圧しなくなる。これにより、スイッチ21ではOFF状態となる。このため、制御装置は蓋体5が閉鎖状態にあることを検知し、これに応じて自動車1の各制御を行う。
また、この蓋体開閉装置10では、蓋体5が閉鎖位置で保持されている状態でユーザ等が車室CR内等からロック操作を行うことにより、制御装置が電動モータ19Aへの給電を行う。このため、電動モータ19Aが作動し、ウォームギヤ19Bを回転駆動させる。このため、図13の(A)に示すように、ウォームギヤ19Bと噛合するウォームホイール19Cは、第4軸心X4回りで実線矢印方向に回動してロック位置に変位する。これにより、収容部11C内において、作用部190がハートカム17の当接片17Bと対面する状態となる。ここで、この蓋体開閉装置10では、電動モータ19Aによる場合には、ウォームホイール19Cは、解除操作部31とは独立して回動する。このため、ウォームホイール19Cが上記のようにロック位置に変位しても、それによって解除操作部31は第4軸心X4回りで揺動することはない。
こうして、ウォームホイール19Cがロック位置にある状態では、ハートカム17は更にD1方向に揺動しようとしても、当接片17Bが作用部190に当接することとなり、ハートカム17におけるD1方向への揺動が規制される。こうして、この蓋体開閉装置10では、被案内部37が第2接続部174から脱することが不可能となり、直動シャフト13及び回動シャフト15が第2位置から第1位置に復帰することが確実に規制される。このため、この蓋体開閉装置10では、ユーザ等がロック操作を行うことにより、蓋体5が閉鎖位置から開放位置に変位することをより確実に禁止することが可能となる。
さらに、この蓋体開閉装置10では、直動シャフト13及び回動シャフト15が第1位置から第2位置に変位することにより、検知レバー53では、第1先端部53Bが直動シャフト13に押圧される。このため、第2ねじりコイルバネ55の付勢力に抗して第1先端部53Bは収容部11C内で右側に回動する。これにより、検知レバー53は、破線矢印で示すように検知位置D6に変位する。
検知レバー53が検知位置D6に変位することにより、第2先端部53Cは、カバー11Aの外側で上方に回動する。そして、図5に示すように、インナーケーブル61によって、検知レバー53の検知位置D6への変位が規制部59に伝達される。このため、規制部59では、規制レバー59Bが第6軸心X6周りで揺動して許容位置D7に変位する。
こうして、蓋体5が閉鎖位置で保持されている状態では、ユーザ等がスライドドア7を操作すれば、図1に示すように、スライドドア7では、支持軸7Aとともにローラ7Bが規制部59の下方を通過しつつ、車体1Aの後方までレール上を移動する。このため、ユーザ等は、スライドドア7をカバー位置まで変位させることが可能となる。
一方、閉鎖状態にある蓋体5を開放状態に変位させるに当たっては、まず始めに、上記のようにロック操作を行っている場合には、ロック解除操作を行う。これにより、ロック操作を行った場合とは反対に電動モータ19Aが作動し、図14の(A)に示すように、ウォームホイール19Cは第4軸心X4回りで実線矢印方向に回動してアンロック位置に変位する。
ウォームホイール19Cがアンロック位置に変位した状態では、収容部11C内において、作用部190がハートカム17の当接片17Bから離間する。このため、ハートカム17におけるD1方向への揺動が許容される。
ここで、この蓋体開閉装置10では、解除操作部31に連結された紐等を通じて、ユーザ等が解除操作部31を揺動させることにより、上記のような電動モータ19Aの作動に依らずにウォームホイール19Cをアンロック位置に変位させることも可能である。このように、解除操作部31の揺動によって行う場合には、ウォームホイール19Cは、解除操作部31の揺動に連動してアンロック位置に変位するようになっている。
そして、上記のようにハートカム17におけるD1方向への揺動が許容された状態で、図3に示すように、ユーザ等が閉鎖状態にある蓋体5を車体1Aの左方から押圧する。これにより、同図の仮想線で示すように、蓋体5の後方が閉鎖位置よりも車体1Aの右方に押し込まれ、蓋体5が押込位置に変位する。
蓋体5が押込位置に変位することにより、回動シャフト15は、直動シャフト13と共に蓋体5に更に押圧されて第2位置から更に右方向に変位する。このため、図14の(A)に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15は、第2位置から第3位置に変位する。ここで、直動シャフト13は第3位置に変位することにより、当接部132Aがスライドストッパ118Aに当接する。このため、直動シャフト13は第3位置を越えて更に右方向に変位することが規制される。
また、直動シャフト13及び回動シャフト15が第3位置に変位することにより、検知レバー53では、第1先端部53Bが直動シャフト13に更に押圧される。このため、第2ねじりコイルバネ55の付勢力に抗して第1先端部53Bは収容部11C内で更に右側に回動する。これにより、第2先端部53Cは、カバー11Aの外側で更に上方に回動する。つまり、蓋体5が押込位置に変位した状態では、検知レバー53は、検知位置D6を維持する。
そして、直動シャフト13及び回動シャフト15が第3位置に変位することにより、同図の(B)に示すように、被案内部37は、第2接続部174から脱して第2プロフィール172の右側へ移動する。この際、ハートカム17は、第2軸心X2周りで揺動し、被案内部37を第2接続部174から第2プロフィール172に案内する。これにより、開閉プロフィール17Cは、直動シャフト13及び回動シャフト15が第3位置から第2位置を通過して第1位置に復帰することを許容する。
このため、図12の(A)に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15は、コイルバネ27の付勢力によって第1位置に復帰する。また、この際、ハートカム17は、D2方向への揺動しつつ、被案内部37を第2プロフィール172の右側から左側に移動させる。そして、図11に示すように、第2プロフィール172を移動する被案内部37がスルーレバー39に当接しつつ押圧することにより、スルーレバー39は、第1ねじりコイルバネ25の付勢力に抗してD4方向に変位する。これにより、スルーレバー39の下端側が第2プロフィール172を覆わなくなる。このため、被案内部37は、第2プロフィール172から第1接続部173へ移動することが可能となる。
そして、第1位置に復帰することにより、回動シャフト15は、被係止部5B内で蓋体5を左側に押圧する。このため、図4に示すように、蓋体5は開放位置に変位する。また、第1位置に復帰することにより、回動シャフト15は、図4の(B)に示すように、第1軸心X1周りで破線矢印方向に回動する。このため、蓋体係止部15Bはアンラッチ位置に変位する。これにより、蓋体係止部15Bは被係止部5B内に係止された状態が解除される。このため、蓋体係止部15Bは、蓋体5が開放位置に変位する際に進入口5Cから脱出可能となる。こうして、ユーザ等は給油口9を通じて自動車1に対する給油作業を行うことができる。
さらに、この蓋体開閉装置10では、図12の(A)に示すように、直動シャフト13及び回動シャフト15が第1位置に復帰することにより、検知レバー53は、第2ねじりコイルバネ55の付勢力によって、破線矢印で示すように不検知位置D5に変位する。このため、第1先端部53Bは、直動シャフト13に追従しつつ、収容部11C内で左側に回動する。一方、第2先端部53Cは、カバー11Aの外側で下方に回動する。このため、図5に示すように、インナーケーブル61が検知レバー53に牽引され、規制部59では、規制レバー59Bが第6軸心X6周りで揺動して規制位置D8に変位する。
このため、図2に示すように、蓋体5が開放位置に変位している状態では、ユーザ等がスライドドア7を操作すれば、スライドドア7では、一定程度後方まで変位して車室CRを一定程度開放した際に支持軸7Aが規制レバー59Bに当接する。このため、スライドドア7は、これ以上後方に変位することができず、図1に示すようなカバー位置まで変位させることが不可能となる。これにより、この蓋体開閉装置10は、自動車1に対する給油作業中に、スライドドア7と、開放位置にある蓋体5とが干渉することが防止される。
実施例の蓋体開閉装置10では、検知レバー53は、第1連結ピン57によってベース部材51に対して変位可能に支持されている。このため、この蓋体開閉装置10では、取付ネジ63A、63Bによってベース部材51をカバー11Aの外面、換言すれば、ハウジング11の外面に固定すれば、それによって検知レバー53をハウジング11に設けることが可能となっている。このため、この蓋体開閉装置10では、例えば検知レバー53をハウジング11の収容部11C内に設ける場合と比較して、ハウジング11に対する検知レバー53の配置及び組み付けを容易に行うことが可能となっている。このため、この蓋体開閉装置10では、製造を容易化することができる。また、この蓋体開閉装置10では、ハウジング11の収容部11C内に検知レバー53を設けるためのスペースを確保する必要がないため、ハウジング11を小型化することができる。
また、この蓋体開閉装置10では、可動部として直動シャフト13を採用し、係止部として回動シャフト15を採用している。そして、被案内部37、スルーレバー39及び第1ねじりコイルバネ25によってプッシュラッチ機構が構成されている。これらのため、この蓋体開閉装置10では、可動部、係止部及びプッシュラッチ機構の各構成を容易化することが可能となっている。
したがって、実施例の蓋体開閉装置10は、製造コストの低廉化を実現しつつ、高い搭載性を発揮する。
また、本発明の蓋体開閉装置10では、ベース部材51をハウジング11から取り外せば、装置本体10Aからスライド規制機構10Bを取り外すことができ、検知レバー53や規制部59をハウジング11から分離させることができる。これにより、蓋体開閉装置10を装置本体10Aのみで構成することができ、この状態の蓋体開閉装置10では、蓋体5の閉鎖位置での保持及び開放位置への変位のみを行うことが可能となる。このため、スライドドア7等のスライド部材を有さない車両の他、スライド部材と蓋体5との干渉が問題とならない車両に対して、専用品を必要とせずに実施例の蓋体開閉装置10を用いることができる。このため、実施例の蓋体開閉装置10を自動車1以外の多くの車両に採用することが可能となる。
また、この蓋体開閉装置10では、ハートカム17にスルーレバー39が設けられている。そして、スルーレバー39は、第2プロフィール172から第1接続部173に向かおうとする被案内部37に当接すればD4方向に揺動する一方、第1接続部173から第2プロフィール172に向かおうとする被案内部37に当接してもD4方向に揺動しないようになっている。このため、被案内部37は、図10及び図11の矢印で示すように、第1接続部173、第1プロフィール171、第2接続部174、第2プロフィール172の循環方向でのみ開閉プロフィール17Cを循環し、この循環方向とは逆方向で開閉プロフィール17Cを循環することが確実に規制される。このため、この蓋体開閉装置10では、回動シャフト15の蓋体係止部15Bによる蓋体5の係止とその解除とを確実に行うことが可能となっている。
さらに、この蓋体開閉装置10では、装置本体10Aがスイッチ21を備えているため、スイッチ21がOFF状態にあるかON状態にあるかによって、制御装置は蓋体5が開放位置にあるか否かを検出することが可能となっている。このため、制御装置は、蓋体5の状態に応じて自動車1の各制御を行うことが可能となっている。また、スイッチ21をハウジング11に設けてユニット化することにより、蓋体開閉装置10における構成の複雑化や大型化を抑制することが可能となっている。
また、この蓋体開閉装置10では、解除操作部31を揺動させることによってもウォームホイール19Cをアンロック位置に変位させることができる。このため、車体1Aに設けられたバッテリの蓄電量不足等によって電動モータ19Aが作動しない状況であっても、ウォームホイール19Cをアンロック位置に変位させることが可能となり、ハートカム17のD1方向への揺動の規制を解除することが可能となっている。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例では、蓋体開閉装置10の装置本体10Aが開口部3の蓋体5を閉鎖位置で保持したり開放位置に変位させたりしているが、これに限らず、装置本体10Aは、給電口やグローブボックス等の蓋体を閉鎖位置で保持したり開放位置に変位させたりしても良い。また、スライド部材はスライドドア7に限られず、スライド規制機構10Bは他のスライド部材が蓋体5と干渉することを防止しても良い。
また、スイッチ21に代えて、直動シャフト13が第1位置に存在する場合には第1状態として第1のON状態となり、直動シャフト13が第2位置又は第3位置に存在する場合には第2状態として第2のON状態となるスイッチを採用しても良い。
また、実施例では、被案内部37を直動シャフト13の基部13Bに固定している。しかし、これに限らず、直動シャフト13が左右方向に往復動する際に被案内部37が上下方向に揺動し、これによって、被案内部37が開閉プロフィール17Cを循環する構成としても良い。
また、可動部として直動シャフト13以外の部材を採用しても良く、係止部として回動シャフト15以外の部材を採用しても良い。また、カム部材としてハートカム17以外の部材を採用しても良い。さらに、被案内部37、スルーレバー39及び第1ねじりコイルバネ25以外の部材を加えてプッシュラッチ機構を構成しても良い。