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JP6230211B2 - 非接触icラベル内蔵物品 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、UHF帯およびSHF帯で用いられる非接触ICラベルを内蔵する非接触ICラベル内蔵物品に関する。
従来、RFIDタグ(非接触IC(Integrated Circuit)ラベル)とリーダなどとの間で無線通信が行われている。しかし、このRFIDタグを金属体に取り付けたときには通信性能が低下してしまうので、この問題点を解決するために、以下に説明するようなRFIDタグの構成が提案されている。
UHF帯およびSHF帯のRFIDタグでは、アンテナ(アンテナ部)と金属体との間に誘電体また空気層を設けることで、アンテナと金属体との隙間を確保し、金属体の影響を抑える方法が一般的に用いられる。
RFIDタグの取り付け対象である金属物品中に、ICインレットを埋め込み一体化し、金属物品の一部を放射アンテナとし、さらには金属物品の機械強度も得た金属一体化RFIDタグもある。
特許文献1には、アンテナと金属部材との間に磁性体を設ける構成も提案されている。このRFIDタグでは、アンテナと金属部材との間に軟磁性体を配置している。特許文献1では、軟磁性体については克明な記載があるが、使用するアンテナに関してはダイポールアンテナ及びその変形アンテナといった程度の記載に留まっており、また実際の検証においてもアンテナ形状の詳細な記載はなく、磁性体の厚さも1mm(通信距離は15mm)の例しか記載されていない。さらには被接着体である金属体に関する記述もない。
特許文献2では、短縮インレット(非接触ICラベル)を硬化性樹脂中に封止してタグ本体部とし、さらにこのタグ本体部を金属材料で形成された金属ホルダー(金属部材)中に埋設することで、金属組み込みRFIDタグ(非接触ICラベル内蔵物品)を構成している。この短縮インレットは、RFIDチップ(ICチップ)と、RFIDチップと電気的に接続する短縮アンテナ(アンテナ部)と、RFIDチップおよび短縮アンテナを一体的に搭載する基材とから構成される。
近年は、RFIDタグをこのような金属部材中に配置して用いることが行われている。金属部材の具体的な例を挙げると、人が手で持って使う機械工具、医療器具、調理器具などの小型の金属製器具類、さらには、機械部品、自動車部品、電気部品、建築部品、配管部品などの小型の金属製部品類などがある。
特開2005−309811号公報 特開2007−135183号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたRFIDタグを金属部材の中に配置した場合、および、上記特許文献2に記載された金属組み込みRFIDタグでは、RFIDタグが金属部材の中に埋設されるため、データ読み取り装置との通信距離が短くなってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、金属部材の内部に非接触ICラベルを設けてもデータ読み取り装置との間で良好な通信が可能な非接触ICラベル内蔵物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の非接触ICラベル内蔵物品は、UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、前記非接触ICラベルは、磁性シートと、前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられていることを特徴としている。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記連通孔は、スリット状に形成されていることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記連通孔は、非導電性を有する封止部で封止されていることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記封止部は、耐水性を有していることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記封止部は、耐薬品性を有していることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記磁性シートおよび前記アンテナ部は、耐熱性を有していることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、フィルム状に形成された基材と、前記ICチップと前記アンテナ部とを電気的に接続する回路部と、を備え、前記アンテナ部および前記回路部は、前記基材の主面に配置された状態で前記磁性シートの一方の面に設けられていることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記金属部材の外面には、前記非接触ICラベルが取り付けられた位置を示す指標が設けられていることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、孔用導電部材と、前記孔用導電部材が前記連通孔を塞ぐ範囲が調節可能となるように前記孔用導電部材を支持する孔用支持部と、を備えることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、アンテナ用導電部材と、前記アンテナ用導電部材が前記磁性シートの厚さ方向に見たときに前記アンテナ部に重なる範囲が調節可能となるように前記アンテナ用導電部材を支持するアンテナ用支持部と、を備えることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記金属部材は、第一の分割部材および第二の分割部材に分割可能とされ、前記第一の分割部材および前記第二の分割部材を組み付けたときに、前記第一の分割部材の縁部および前記第二の分割部材の縁部により前記収納部および前記連通孔が形成されることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記第一の分割部材には第一の接続面が形成され、前記第二の分割部材には第二の接続面が形成され、前記第一の接続面と前記第二の接続面とを当接させることで、前記第一の分割部材および前記第二の分割部材が組み付けられることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記第一の分割部材と前記第二の分割部材との接合部であって外部に露出された部分を覆う金属膜を備えることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、前記磁性シートの厚さが100μm以上であり、前記金属部材の幅が10mm以下であることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、前記磁性シートの厚さが200μm以上であり、前記金属部材の幅が25mm以下であることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、前記磁性シートの厚さが300μm以上であり、前記金属部材の幅が50mm以下であることがより好ましい。
また、上記の非接触ICラベル内蔵物品において、データ読み取り装置との間の通信方式に電波方式を用いたことがより好ましい。
本発明の非接触ICラベル内蔵物品によれば、金属部材の内部に非接触ICラベルを設けてもデータ読み取り装置との間で通信を良好に行うことができる。
本発明の第1実施形態の非接触ICラベル内蔵物品の斜視図である。 同非接触ICラベル内蔵物品の分解図である。 同非接触ICラベル内蔵物品の要部の断面図である。 同非接触ICラベル内蔵物品の非接触ICラベルの平面図である。 同非接触ICラベルの側面図である。 同非接触ICラベル内蔵物品を用いた実験の手順を説明する側面図である。 同非接触ICラベルの磁性シートの厚さが100μmの場合の実験結果の図である。 同非接触ICラベルの磁性シートの厚さが200μmの場合の実験結果の図である。 同非接触ICラベルの磁性シートの厚さが300μmの場合の実験結果の図である。 本発明の第3実施形態の非接触ICラベル内蔵物品の斜視図である。 本発明の変形例の実施形態における非接触ICラベル内蔵物品の分解図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る非接触ICラベル内蔵物品(以下、「ラベル内蔵物品」と略称する。)の第1実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。以下では、物品が全体にわたりステンレス鋼で形成されたメスである場合を例にとって説明する。このラベル内蔵物品は、データ読み取り装置との間で非接触にて通信を行うものである。
図1から図3に示すように、本実施形態のラベル内蔵物品1は、メス10と、メス10に内蔵された非接触ICラベル20とを備えている。メス10は、平面視において長手方向Dに延びる細長状に形成されている。
メス10は、本体(第一の分割部材)11と蓋体(第二の分割部材)12とを有し、本体11と蓋体12とは互いに分割、および組み付けが可能となっている。
本体11は、長手方向Dに長い略板状に形成され、本体11の一方側の面11aの基端側には、段部13が形成されている。段部13は、メス10の幅方向Eに貫通するように形成されている。段部13には、長手方向Dおよび幅方向Eにそれぞれ直交する本体11の厚さ方向Fに凹んだ穴部14が形成されている。この例では、穴部14は、略直方体状に、例えば1mmの深さで凹んでいる。本体11において、一方側の面11aと他方側の面11bとの間には刃部11cが設けられていて、刃部11cで組織などを切開することができる。
蓋体12は略板状に形成されている。蓋体12の底面(第二の接続面)12aの先端側には、段部15が幅方向Eに貫通するように形成されている。段部15が底面12aから凹む深さは、例えば100μmである。
このように構成された本体11および蓋体12は、段部13の上面(第一の接続面)13aと底面12aとを当接させるとともに、本体11の縁部と蓋体12の縁部との間に長手方向Dにわずかに隙間S1が形成されるように組み付けられる。隙間S1の幅は、例えば10μmである。このとき、段部13と段部15との間にも厚さ方向Fに隙間S2、S3が形成される。この場合、隙間S2、S3の幅は100μmとなる。
穴部14と段部15とにより、メス10の内部に非接触ICラベル20を収納する収納部17が形成され、隙間S1〜S3により、収納部17とメス10の外部とを連通する連通孔18が形成される。この例では、連通孔18はスリット状に形成されている。
本体11および蓋体12は、この例ではステンレス鋼で形成されているが、アルミニウムなどのステンレス鋼以外の金属で形成してもよい。本体11と蓋体12とは不図示の接着剤や、ボルト、ビスなどの接続部材により接続されている。
本体11と蓋体12とを、嵌合構造により接続するように構成してもよい。このように構成することで、本体11と蓋体12とを容易に着脱させることができる。
非接触ICラベル20は、図4および図5に示すように、磁性シート21と、磁性シート21の一方の面21aに設けられた通信部22と、磁性シート21の他方の面21bに設けられた接着層23とを有している。なお、図4においては、後述する基材30は示していない。
磁性シート21としては、磁性粒子、または磁性フレークとプラスチックまたはゴムとの複合材からなる、公知の材料を用いることができる。図4に示すように、磁性シート21の厚さ方向F(本体11の厚さ方向と一致する。)に見た平面視において、磁性シート21は矩形状に形成されている。
通信部22は、平面視において磁性シート21の中心に配置されている。
通信部22は、ICチップ25と、ICチップ25に電気的に接続されたインピーダンス整合回路部(回路部)26と、インピーダンス整合回路部26に電気的に接続されるとともにインピーダンス整合回路部26を長手方向Dに挟むように配置されたアンテナエレメント27、アンテナエレメント28とを有している。
ICチップ25は公知の構成のものが用いられ、ICチップ25内には所定の情報が記憶されている。そして、ICチップ25に設けられた不図示の電気接点から電波方式により電波のエネルギーを供給することで、記憶された情報をこの電気接点から外部に電波として伝達させることができる。
本実施形態では、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28は、PETなどでフィルム状に形成された基材30に銀ペーストインキを印刷することで、一体に形成されている。
インピーダンス整合回路部26は、所定の形状に蛇行させた配線により形成されている。インピーダンス整合回路部26は、ICチップ25の不図示の電気接点に電気的に接続されている。インピーダンス整合回路部26は、ICチップ25とアンテナエレメント27との間、およびICチップ25とアンテナエレメント28との間に、互いに等しい所定のインピーダンスおよび抵抗値が生じるように構成されている。
アンテナエレメント27、28は、長辺が長手方向Dと平行になるように配置された矩形状に形成されている。アンテナエレメント27、28でアンテナ部を構成する。
このように構成された通信部22は、磁性シート21の一方の面21aに2つのアンテナエレメント27、28を有する、いわゆるダイポールアンテナとなっている。ICチップ25、インピーダンス整合回路部26、およびアンテナエレメント27、28は、基材30の主面30aに配置された状態で磁性シート21の一方の面21aに設けられている。
接着層23としては、合成ゴム系やアクリル系といった公知の絶縁性を有する接着剤などを適宜選択して用いることができる。非接触ICラベル20は、接着層23を図3に示す穴部14の底面14aに貼り付けることで、本体11に取り付けられている。
以上のように構成されたラベル内蔵物品1は、磁性シート21の厚さ、メス10の幅方向Eの長さ(以下、単に「幅」と称する。)、およびメス10の長手方向Dの長さ(以下、単に「長さ」と称する。)を所定の範囲内に設定することで、非接触ICラベル20の放射アンテナとしてメス10そのものを機能させ、データ読み取り装置との間で好適に通信することができる。
この目的を達成する磁性シート21の厚さの範囲、メス10の幅および長さの範囲を検討するために、以下に説明する実験を行った。
なお、データ読み取り装置と対向した状態で通信が行われるメス10の幅および長さの方が、メス10の厚さよりも通信距離に対して支配的であり、メス10の厚さの違いによる通信距離の変動は、ほとんどないことが分かっている。また、本実施形態の場合は、厚さ方向Fに平行に見たときに、メス10と本体11とは同一の形状であるため、メス10に代えて本体11を対象とする実験を行った。
なお、通信距離の定義については後述する。
この実験では、本体11Bとして平面視で長方形状の金属板を用い、本体11Bに蓋体12を組み付けないで測定を行った。さらに、比較例として、本体に代えて、250mm×250mmの金属板Pを用いた実験も行った。
(1−1 実験)
実験には、下記に示す機材および材料を使用し、図6に示すように構成した。
・磁性シート21:大同特殊鋼(株)製 NRC010(厚さ100μm)
・ICチップ25:NXP社製 UCODE G2iL
・インピーダンス整合回路部26、およびアンテナエレメント27、28
:アンテナエレメント27、28の寸法 23mm(長さ)×5mm(幅)
PETフィルム(厚さ50μm)で形成された基材30上に銀ペーストインキでパターン印刷(厚さ8μm)、ICチップ25以外は自社製
・リーダライタR1:950MHz帯RFID用リーダライタ 三菱電機社製
RF−RW002(最大出力1W 30dBm)
・読み取りアンテナR2:950MHz帯RFID用アンテナ 三菱電機社製
RF−ATCP001(円偏波 最大利得6dBi)
・固定減衰器R3:ヒロセ電機製 AT−107(減衰量 7dB)
なお、リーダライタR1、読み取りアンテナR2、および固定減衰器R3で、データ読み取り装置R10を構成する。
・金属板P:ステンレス鋼製の金属板
250mm(長さ)×250mm(幅)×0.5mm(厚さ)
・本体11B:アルミニウム製の金属板
100mm(長さ)×5mm(幅)×3mm(厚さ)
100mm×10mm×3mm
100mm×25mm×3mm
100mm×50mm×3mm
200mm×5mm×3mm
200mm×10mm×3mm
200mm×25mm×3mm
200mm×50mm×3mm
(1−2 実験方法)
第1の実験として、比較例となる実験を行った。
本実験では、アンテナエレメント27、28の形状を23mm(長さ)×5mm(幅)とした非接触ICラベル20を用いた。
図6に示すように、金属板Pの中央に非接触ICラベル20を取り付け、データ読み取り装置R10の読み取りアンテナR2によって、非接触ICラベル20が取り付けられた金属板Pとの通信距離(データ読み取り装置R10が非接触で通信部22から情報を読み取ることができる距離の最大値)の測定を行った。本実験に用いた非接触ICラベル20は、接着層23を有していない。通信部22とデータ読み取り装置R10との間の通信方式は、電波方式となる。
本体11Bを用いた実験は、金属板Pを用いた実験と同様に行っている。
なお、非接触ICラベル20を小型にするため、そして、一般的に非接触ICラベル20を内蔵させる物品は小型のものであるため、本体11Bの幅が50mmを越えるもの、および、本体11Bの長さが400mmを越えるものは、実験の対象外とした。非接触ICラベル20を薄型にするために、磁性シート21の厚さとしては、300μm以下であることが好ましい。
なお、当然のことであるが、本体11Bの長さおよび幅はそれぞれ0mmより長い。
この実験では、金属板Pと非接触ICラベル20の磁性シート21とを密着させるために、不図示の発砲スチロールを非接触ICラベル20上に置くとともに、金属板Pから発泡スチロールまでをまとめて、バンドで固定した。なお、接着層23および発泡スチロールの有無は、通信距離の測定結果にはほとんど影響を与えないことが分かっている。
実験に使用したリーダライタR1および読み取りアンテナR2は、非接触ICラベル20をある程度の通信距離にて読み取ることが可能なUHF帯高出力リーダライタおよびアンテナである。リーダライタR1の最高出力は1W(30dBm)であるが、実験環境の都合上リーダライタR1と読み取りアンテナR2を結ぶ同軸ケーブル上に−7dBの固定減衰器R3を接続し、リーダライタR1の出力を0.2W(23dBm)に減衰させて実験をおこなった。
読み取りアンテナR2を非接触ICラベル20に向け回転させ、非接触ICラベル20に対して0度と90度の2つの角度で読み取りをおこない、通信距離が長い方の値を実験結果とした。実験に使用した磁性シート21は、100μm厚の磁性シートを重ね合わせて、200μm、300μm厚の磁性シートとした。
(1−3 実験結果)
前述の250mm×250mmの金属板Pの中心に非接触ICラベル20を置き、磁性シート21の厚さを変えて読み取りの実験を行った。実験結果を以下に示す。
・磁性シート21の厚さが100μmのとき、通信距離は120mm。
・磁性シート21の厚さが200μmのとき、通信距離は150mm。
・磁性シート21の厚さが300μmのとき、通信距離は150mm。
この実験は、非接触ICラベル20の外形寸法(幅および長さ。)に対し金属板Pのサイズが十分に大きく、さらに金属板Pに非接触ICラベル20を配した場合の比較例となる実験であり、後述する第2の実験と比較するために行った。
金属板Pは、そのサイズがリーダライタR1の交信電磁波の周波数に共振しない大きさであることから、非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能せず、自身が持つアンテナエレメント27、28のみを放射アンテナとした場合の通信距離となる。
(2−1 実験方法)
第2の実験として、本体11Bのみの通信距離を確認する本発明の比較例となる実験を行った。
前述の金属板を複数組み合わせて、幅を5mm、10mm、25mm、50mmの4種類として、長さを100mm、200mm、300mm、400mmの4種類とした計16種類のサイズの本体11Bを作り、その本体11Bの中心に非接触ICラベル20を置き、磁性シート21の厚さを変えて読み取りの実験を行った。
(2−2 実験結果)
磁性シート21の厚さが100μm、200μm、および300μmの場合の実験結果(グラフ)を、図7、図8、および図9にそれぞれ示す。
図7に示す磁性シート21の厚さが100μmの場合では、以下のような結果となった。すなわち、本体11Bの長さが300mm以下で、本体11Bの幅が10mm以下の5mmおよび10mmの場合において、通信距離が250mm以上と、第1の実験結果の120mmに対して2倍以上の通信距離が得られている。一方で、本体11Bの幅が25mmおよび50mmの場合においては、第1の実験結果と変わらない結果となった。
図8に示す磁性シート21の厚さが200μmの場合では、前述の厚さが100μmの場合に対して磁性シート21の厚さが2倍になったことで、全体的に通信距離が上昇している。
本体11Bの長さが300mm以下で、本体11Bの幅が25mm以下の5mm、10mm、および25mmの場合において通信距離が250mm以上と、第1の実験結果の150mmに対して100mm以上通信距離が長くなっている。一方で、本体11Bの幅が50mmの場合においては、本体11Bの長さが200mm以下でのみ、第1の実験結果に対して通信距離が長くなっている。
本体11Bの幅が5mmのものは、本体11Bの長さが100mmの場合に通信距離が800mm近くまで達し、幅が10mmの場合にも、通信距離が長くなる傾向がうかがえる。
図9に示す磁性シート21の厚さが300μmの場合では、前述の厚さが200μmの場合に対して磁性シート21の厚さが1.5倍になったことで、局所的に通信距離の上昇がみられる。
本体11Bの長さが300mm以下で、本体11Bの幅が50mm以下の5mm、10mm、25mm、および50mmの場合において通信距離が200mm以上と、第1の実験結果の150mmに対して通信距離が長くなっている。
本体11Bの幅が5mmおよび10mmのものは、本体11Bの長さが100mmの場合では通信距離が800mm近くまで達している。
以上説明したように、図7、図8、および図9に示す実験結果(グラフ)より、第1の実験結果に対して通信距離の上昇が認められる、磁性シート21の厚さ、本体11Bの幅および長さを設定することで、本体11Bが交信電磁波の周波数に共振し、本体11Bそのものが非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能する。これにより、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との間で良好な通信を行うことができることがわかった。
なお、データ読み取り装置R10に固定減衰器R3を用いないことで、リーダライタR1の出力を最大の1W(30dBm)まで上げられるので、通信距離がさらに伸びるのは言うまでもない。
さらには磁性シート21の厚さおよび電気的な物性値(透磁率、磁性損失、誘電率、誘電損失など)を好適なものにすることと、インピーダンス整合回路部26のインピーダンス整合、アンテナエレメント27、28の形状を最適化することで、通信距離をさらに伸ばすことできると考えられる。
前述の第2の実験では、本体に蓋体12を組み付けないで実験を行った。次に説明する本発明の実施例となる実験では、本体11に蓋体12を組み付けることで、通信性能がどう変化するかの実験を行った。
(3−1 実験)
図1に示すように、本体11と蓋体12とを加圧密着させた状態で不図示のセロテープ(登録商標)を巻いて固定した。なお、連通孔18の隙間S1〜S3は下記のように形成した。
この例では、段部15は、底面12aを切削加工により150μmで削ることで形成される。図示はしないが、本体11の表面全体に絶縁体である厚さ50μmのセロテープ(登録商標)を貼り付けるとともに、隙間S2、S3に絶縁体である100μm厚のPETフィルムを挟み込んだ。隙間S1〜S3は非常に狭く形成する必要があるが、上述のように処理することで隙間S1〜S3の幅を正確に設定した。
本実験で用いる本体11の寸法は200mm(長さ)×10mm(幅)であり、図7、から図9に示した第2の実験の結果より、交信電磁波の周波数に良好に共振する形状であることがわかる。また、非接触ICラベル20のアンテナエレメント27、28は、7mm(長さ)×5mm(幅)と、幅に対して長さを極端に短くしたものを用いた。
なお、磁性シート21は250μmの厚さのものを用いた。
蓋体12の有無、非接触ICラベル20の貼り付け位置など変えて通信距離の測定を行った。測定に際しては、第2の実験結果から本体11が交信電磁波の周波数に共振し、本体11そのものが非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能しているという前提で、本実験では表面(非接触ICラベル20が貼り付けられた側の面)の他、裏面、左右の側面を加え4方向からの読み取りもおこなった。
(3−2 実験結果)
実験の結果を表1に示す。
Figure 0006230211
実験番号1では、非接触ICラベル20は穴部14の底面14aに貼り付けられ、蓋体12を組み付けられず、本体11に非接触ICラベル20を貼り付けた状態で測定を行った。この状態における測定結果は、表に示すとおりである。
実験番号2では、非接触ICラベル20は本体11の面11b(図1参照。)の中央部に貼り付けられ、蓋体12を組み付けられていない。この状態は、第2の実験の設定条件とほぼ同等であり、この状態における測定結果は、実験番号1の結果と比較すると通信距離は約2倍となっている。
実験番号3では、非接触ICラベル20は穴部14の底面14aに貼り付けられ、本体11に蓋体12を組み付けることで収納部17が形成された状態になっている。この状態における測定結果は、実験番号2の結果とほぼ変わらない結果となった。
実験番号4では、非接触ICラベル20は収納部17の底面14aではなく蓋体12の段部15に貼り付けられている。この状態における測定結果は、実験番号3の結果と比較して、通信距離は大幅に伸びることがわかった。
以上のことから、本体11に蓋体12を組み付けて収納部17が形成された状態であっても、本体11が交信電磁波の周波数に共振することで、収納部17に格納された非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能する特性は失われず、外部のデータ読み取り装置との間で良好な通信結果が得られることがわかった。
このように、本体11に蓋体12を組み付けてメス10を構成した状態(実験番号3、4)が本発明の実施例であり、蓋体12を組み付けない本体11だけの状態では比較例(実験番号1、2)となる。
試験結果を表には示さないが、メス10に複数の非接触ICラベル20を設け、これら複数の非接触ICラベル20を同時に読み取る追加実験をいくつか行ったので、その実験内容と結果を以下に示す。実験は、本体11に蓋体12を組み付けてメス10を構成して行った。
(追加実験1)
実験番号3と実験番号4とを組み合わせた実験を行った。すなわち、非接触ICラベル20を収納部17の底面14aと段部15にそれぞれ貼り付け、2つの非接触ICラベル20が同時に読みとれるかの実験である。実験に用いた前述のデータ読み取り装置R10は、複数同時読み取り(アンチコリジョン)機能を有している。
実験の結果、どちらの非接触ICラベル20も良好に読み取れることがわかった。このことから、複数の非接触ICラベル20を収納部17に設けることが可能となり、例えば、数十年という長期の管理を要する物品などに応用した場合、信頼性を得るためのバックアップ用の非接触ICラベル20も予め収納部17内に装備できるようになる。
(追加実験2)
実験番号4の形態のサンプルを複数(N数は3)作製し、それぞれのメス10同士を電気的に接触させた状態(導電位)して、複数同時読み取りが可能かどうかの実験をデータ読み取り装置R10を使用しておこなった。実験の結果、メス10に内蔵された全ての非接触ICラベル20が読み取れることがわかった。
(追加実験3)
メスを本体、蓋体という2つの部材で構成せずに1つの部材で形成し、メス内に収納部を形成し、その収納部内に非接触ICラベル20を格納したサンプルを作製した。そして、複数の非接触ICラベル20を同時に読み取りが可能かどうかの実験を、データ読み取り装置R10を使用しておこなった。実験の結果、メスに内蔵された全ての非接触ICラベル20が読み取れることがわかった。
以上の追加実験の結果をまとめると、メスに複数の収納部17が形成され、それぞれの収納部17内に非接触ICラベル20が設置された状態であっても、メスに内蔵された全ての非接触ICラベル20の読み取りが可能であることがわかった。
以上説明したように、本実施形態のラベル内蔵物品1によれば、非接触ICラベル20は収納部17内に取り付けられていて、メス10には収納部17に連通する連通孔18が形成されている。このため、メス10そのものが交信電磁波の周波数に共振することで、データ読み取り装置R10との間で通信を良好に行うことができる。
また、非接触ICラベル20を収納部17内に配置することで、埃や水分などが非接触ICラベル20に直接付着するのを抑制するとともに、非接触ICラベル20が外力などを受けて損傷するのを防ぐことができる。
連通孔18はスリット状に形成されているため、連通孔18内に埃などが入るのをより確実に抑えることができる。
ICチップ25、インピーダンス整合回路部26、およびアンテナエレメント27、28は、基材30の主面30aに配置された状態で磁性シート21の一方の面21aに設けられている。このように、予め基材30上に複数の部品を設けて作業することで、非接触ICラベル20の製造効率を高めることができる。
メス10は、互いに分割および組み付けが可能な本体11および蓋体12で構成されている。このため、本体11と蓋体12とを分割したときに、本体11の穴部14に非接触ICラベル20を取り付けることで、メス10の収納部17内に非接触ICラベル20を容易に配置することができる。本体11と蓋体12とを分割した状態でそれぞれの縁部を加工することで、連通孔18を容易かつ精度よく形成することができる。
本体11の上面13aと蓋体12の底面12aとを当接させることでメス10が組み付けられる。したがって、メス10に対して厚さ方向Fに作用する荷重を上面13aと底面12aとで支持することができ、厚さ方向Fに作用する荷重に対する強度を高めることができる。
磁性シート21の厚さを100μm以上300μm以下、メス10の長さを0mmより長く300mm以下とし、かつ、メス10の幅を0mmより長く10mm以下とする。これにより、ラベル内蔵物品1とデータ読み取り装置R10との間の通信距離を長くすることができる。
磁性シート21の厚さを200μm以上300μm以下、メス10の長さを0mmより長く300mm以下とし、かつ、メス10の幅を0mmより長く25mm以下とした場合、および、磁性シート21の厚さを300μm、メス10の長さを0mmより長く300mm以下とし、かつ、メス10の幅を0mmより長く50mm以下とした場合にも同様に、ラベル内蔵物品1とデータ読み取り装置R10との間の通信距離を長くすることができる。
従来、メスの中に非接触ICラベルを内装する方法としては、メスの一方の面を掘り込んでその穴の底部に非接触ICラベルを格納する方法、もしくはメスの側方から部材を貫通する孔を設け、その孔の中に非接触ICラベルを格納する方法などがある。いずれの方法もメスを分割することなく非接触ICラベルを格納することができる。これに対して、本発明のメス10の中に設けられた収納部17では、収納部17の形状が直方体状であれば、その内面は床面、天井面、および4つの壁面の計6面となる。
連通孔18の断面形状が非接触ICラベル20の外形より小さい場合、メスが一体で作られた構造では、収納部の中に非接触ICラベルをそのまま格納することはできない。よって、非接触ICラベルを収納部の中に格納するためには、メスを少なくとも2分割された構造にする必要がある。前述の6面の内面の内1つ以上の面が分割時に開放される分割構造が必要となる。
以上のことから、本来一体で作られたメスは、上記理由から少なくとも2分割の構造であることが強いられる。物品が工具などのように機械的な強度が求められる場合では、分割による強度低下はあってはならないことから、物品を強度低下部以外の箇所での分割となる。機械的な強度を問題としない物品では、この分割方法は自由であり、コスト、生産性などの面から考えられる分割形態とすればよい。
本実施形態では、収納部17および連通孔18を分割部材に分割する境界(面)としたが、収納部17の開放方法および連通孔18の形成方法は、これに限られることなく自由に設計できるのはいうまでもない。また、連通孔の断面形状が、非接触ICラベル20の外形より大きい場合は、その連通孔から非接触ICラベル20を収納部に挿入して設置できるので、メスを分割する必要がない形態も考えられる。
ラベル内蔵物品1は、収納部17が開放された状態で、室内の所定の位置に非接触ICラベル20を貼り付けた後、本体11と蓋体12とを組み付けて一体化する。本体11と蓋体12との接合部分の固定方法としては、例えば、金属用接着剤による接着、圧入による機械的な嵌合(はめ込み)、金型による塑性変形などの公知の方法を用いることができる。一方、加熱を伴うガス、電気、レーザーなどの金属溶接法は、収納部17に格納された非接触ICラベル20がその温度に耐えられないので不向きである。よって、非接触ICラベル20自身が持つ耐熱温度以下の状態で、接合部分を固定する方法が必須となる。
収納部17の形状であるが、本実施形態の形状である必要はなく、収納部の内面で、非接触ICラベル20が安定した状態で貼り付けられる平面または曲面を有していれば、どのような形状であってもよく、メス10の仕様に合わせて自由に設計できる。さらには、非接触ICラベル20との電気的な干渉が生じなければ、電子回路、電池セルなどの他の機能部品(要素)を収納部17内に設置してもかまわない。
収納部17の内部に格納されている非接触ICラベル20を、長期に渡りその機能を保全する目的で、収納部17の内部を使用環境に合わせてガス、液体、発砲材などで満たしておいてもよい。温度、振動、衝撃などのストレスを定常的に受ける使用環境の場合に有効である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のラベル内蔵物品は、第1実施形態のラベル内蔵物品1の構成に加えて、図示はしないが、導電板(孔用導電部材)と、導電板が連通孔18を塞ぐ範囲が調節可能となるように導電板を支持する孔用支持部とを備えている。
事前の実験で、連通孔18のいずれかを、メス10の表面と同電位にした金属製の導電板で完全に塞ぐと、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との通信は不能となることがわかっている。追加の実験で、塞ぐ範囲を少なくすると通信は可能となるが、本来の通信距離には及ばないこともわかった。
このことから、連通孔18を、導電体で塞ぐ範囲が調節可能になれば、非接触ICラベル20の通信機能を抑制することが可能となる。これを実現させる孔用支持部としては、図には示さないが例えば、連通孔18に対して導電板を平行移動、または回転移動可能に支持するクリップなどの部材をメス10の外面に設けてもよい。
このように構成することで、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との通信距離を自由に調節(抑制)することができる。
なお、本実施形態では、ラベル内蔵物品1に、図示はしないが、導電板(アンテナ用導電部材)と、導電板を支持するアンテナ用支持部とを備えてもよい。
導電板は、メス10の表面と電気的に接続することでメス10の表面と同電位にされている。導電板は、厚さ方向Fに平行に見たときにアンテナエレメント27、28に重なる範囲が調節可能となるように、アンテナ用支持部により支持されている。
アンテナエレメント27、28に導電板を密着させると、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との通信が不能となり、アンテナエレメント27、28と導電板との間隔を広げると、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との通信が可能となることがわかっている。一方で、厚さ方向Fに見てアンテナエレメント27、28と導電板とが重なる範囲が調節しても、同様の結果であった。このような、アンテナ用支持部としては、前述の孔用支持部と同様の構成のものを適宜選択して用いることができる。
このように構成することでも、非接触ICラベル20とデータ読み取り装置R10との通信距離を自由に調節することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図10を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施形態のラベル内蔵物品3は、第1実施形態のラベル内蔵物品1の構成に加えて、連通孔18を封止する封止部41を備えている。封止部41としては、耐水性、耐薬品性、および絶縁性(非導電性)を有していることが好ましく、具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などの材料を好適に用いることができる。
連通孔18は、このままでは埃、液体、粉塵、ガスなどが、連通孔18から入り込み、収納部17への浸入を許してしまう。その結果、収納部17に設けられた非接触ICラベル20の電気的なショート、接着部の剥がれ、構成部材の変質等により機能不全に陥ることが考えられる。よって、連通孔18を封止することが好ましい。連通孔18の封止に際しては、前述のメスの一体化と同様に、非接触ICラベル20自身が持つ耐熱温度以下の状態で、封止する方法が必須となる。
このように構成することで、連通孔18内に埃などが入るのを防止することができる。
封止部41に用いられる封止材料の色を、メス10と同色もしくは近似色にすることで連通孔18の存在を視覚的に隠蔽することが可能であり、ラベル内蔵物品1の価値を高めることもできる。一方、前述のとおり連通孔18が導電体で塞がれると通信が不能となってしまうので、封止部41の封止材料の色をメス10と全く異なる色、例えば、赤色、黄色など注意を喚起するような色にすることで、連通孔18の存在を明らかにして、使用時において通信が不能になる事態を回避するようにしてもよい。
封止部41の封止材料の色がメス10と同色であった場合、メス10はその外観からは非接触ICラベル20が内蔵されていることはわからない。そのために、非接触ICラベル20が内蔵されていることを示す図形、文字などの指標を、メス10の外面に設けてもよい。さらには、メス10に内蔵されたICチップ25の所在位置を示す指標を、ICチップ25の直上または近傍のメス10の外面に設けてもよい。
なお、これら指標の表示の近傍には連通孔18が設けられていることから、指標は、連通孔18が塞がれることを防ぐための表示も兼ねることになる。
メスに収納部17が複数形成されている場合には、それぞれの収納部17に対して指標を設けてもよい。例えば、SCM(サプライチェーンマネージメント)用であれば「SC」、セキュリティ用であれば個体識別の略称で「ID」といった文字を指標としてもよい。
封止部41が耐水性を有していることで、連通孔18を通して外部から水などが収納部17内に浸入することを防止することができる。
封止部41が耐薬品性を有していることで、メス10が薬品に浸された場合であっても、封止部41が薬品により脆くなるなどして連通孔18を通して外部から薬品などが収納部17内に浸入することを防止することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のラベル内蔵物品は、第1実施形態のラベル内蔵物品1の構成に加えて、本体11と蓋体12との接合部46であって外部に露出された部分を覆う金属膜を備えている。
メス10は、ステンレス鋼やアルミニウムなどの金属で形成されているため、金属で形成された一般的な物品(商品)と同様に、防錆性、耐食性、耐薬品性、耐摩耗性、平滑性および装飾性などの性能が求められる。メス10に電気メッキ、無電解メッキ、化成処理、溶射、薄膜を貼り付けなど公知の処理をおこなうことで、防錆性などの所望の性能を有する金属膜をメス10の外面に形成することができる。
本体11と蓋体12とを組み合わせたとき、メス10の表面には、図10の中の接合部46に示すような隙間(境界線)ができてしまう。対象となる物品が、この隙間を問題としない場合はそのままでよいが、例えば、医療器具として用いられるメス、ピンセットなどであった場合では、衛生上(洗浄、消毒、滅菌)、金属表面に隙間があってはならないことから、その隙間を完全に埋めるためにも物品に表面処理をして金属膜を形成することが好ましい。
以下に接合部の隙間が問題となる場合の表面処理および製造方法にについて説明する。
電解メッキ、無電解メッキ、溶射などの表面処理は金属コーティングと呼ばれ、物品の表面に、例えば、高硬度のクロムなどの金属膜を形成することができる。また、この金属膜を形成することによって、接合部の隙間も埋めることもできる。
まず、電解メッキよる金属コーティングおよびその場合の製造方法について説明する。
穴部14内に非接触ICラベル20を所定の位置に貼り付けた後、本体11に蓋体12を組み付ける。その後、連通孔18を封止し、その状態で電気メッキ漕に浸け、通電することで、メス10の表面にメッキ金属を電気化学的に析出させ金属膜を形成する。この場合、使用する封止部41の封止材料は電解液に侵されない公知の材料を用いる。
無電解メッキよる金属コーティングおよびその場合の製造方法について説明する。
穴部14内に非接触ICラベル20を所定の位置に貼り付けた後、本体11に蓋体12を組み付ける。その後、連通孔18を封止部41で封止し、封止部41の封止部分をマスクした後、メッキ漕に浸け、化学的にメッキ金属を析出させ金属膜を形成する。この場合、使用する封止部41の封止材料は電解液に侵されない公知の材料を用いる。
溶射による金属コーティングおよびその場合の製造方法について説明する。
溶射による金属コーティングの特徴は、金属膜を厚く形成できることである。特に、接合部46の隙間を完全に埋める方法としては好適な方法である。
穴部14内に非接触ICラベル20を所定の位置に貼り付けた後、本体11に蓋体12を組み付ける。その後、溶射によりメス10の表面に金属膜を形成する。金属膜を形成した後に、連通孔18を封止する。
溶射は、熱源で金属材料を溶かし高速ガス流と共にノズルから噴射し、対象となるメス10の表面に金属膜を形成する方法であるために、メス10の表面温度は上昇し、収納部17内も同様に温度は上昇する。
溶射される面とは反対の面側の連通孔18より、冷却空気を強制的に送り込むことで、収納部17内の温度上昇が抑えられ、非接触ICラベル20の周辺温度を、非接触ICラベル20の耐熱温度以下にすることができる。この方法の場合、収納部17の壁面の角部を曲面とすることで、送り込まれた冷却空気が渦流となり非接触ICラベル20を効率良く冷やすことができる。
このようにメス10の表面に金属膜を形成することで、ラベル内蔵物品1に防錆性などの所望の性能を付加することができる。
なお、メス10を金属膜で覆う範囲は、接合部46を含めば特に制限は無い。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本発明のラベル内蔵物品1に係る物品が、例えば、メスやピンセットなどの医療器具であった場合、それらの医療器具の滅菌法としては、乾熱滅菌法が一般的である。乾熱滅菌法は、滅菌用のオーブンで、160〜180℃で一定時間加熱する方法である。物品を医療器具とする場合、この温度環境に耐えられる仕様でなければならない。その他、前述の溶射による金属コーティングによる非接触ICラベル20の耐熱温度向上など、医療器具に内蔵される非接触ICラベル20の耐熱温度の引き上げ(耐熱性)必須となる。
本実施形態の非接触ICラベル20では、前述の乾熱滅菌法に耐えるために、目標上限温度を200℃とした。この上限温度下において、変形、変質、剥がれ、通信性能の劣化がないことなどを目的としている。ただし、この上限温度下における通信性能については本実施形態では対象外とし、上限温度下でデータ読み取り装置などとの間の通信は行わないものとする。
基本構造は変えずに、各構成部材の耐熱温度の引き上げをおこなうことで、非接触ICラベル20の耐熱性を高めることとした。その内容を以下に詳しく説明する。
前記第1実施形態の非接触ICラベル20では、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28を基材30上に銀ペーストインキでパターン印刷して形成している。しかし、前述の使用温度の上限である200℃の環境下においては、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28を構成する部材の耐熱温度が低すぎるためにこの構成では全く使えない。このことより、下記に示すインピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28の構成部材の耐熱温度の引き上げを行った。
前記第1実施形態では、基材30をPETフィルムで形成していたが、基材30を、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどの耐熱温度が200℃を超えるフィルム材料とすることで、基材30の耐熱温度を引き上げることができる。
ただし、基材30の材料が変わることで材料が持つ誘電率の値が変わるので、インピーダンス整合回路部26の最適化をおこなう必要が生じる。
前記第1実施形態では、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28を銀ペーストインキでパターン印刷して形成していたが、これらをアルミニウムの薄膜または銅の薄膜をエッチングにより形成することで、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28の使用温度の上限を200℃まで引き上げることができる。
前記第1実施形態では、ICチップ25のバンプとインピーダンス整合回路部26との接続は、接合材料であるACPによるフリップチップ実装接合法を用いて、そのACP材料の接着効果により、バンプとインピーダンス整合回路部26とを電気的に接続していた。
しかしながらこの実装方法では、使用温度の上限である200℃の環境下においては、ACPの耐熱温度が低すぎるためICチップ25とインピーダンス整合回路部26との電気的な接続が保証できない。
ACPなどの耐熱温度の低い接合材料などを全く使用しない超音波溶接法(超音波接合による金属溶接法)を用いることで、ICチップ25のバンプとインピーダンス整合回路部26とを、超音波によりこれら異種金属同士が溶接できる。
よって、この接合法を用いることで、使用温度の上限である200℃の環境での電気的な接続信頼性を得ることができる。
磁性シート21は、磁性粒子または磁性フレークとプラスチックまたはゴムとの複合材で形成されている。前記第1実施形態で使用した磁性シート21の使用温度の上限は85℃(メーカー推奨値)である。磁性シート21が持つ固有の物性値の中で、アンテナ特性(アンテナ感度)に大きく影響するパラメーターとしては透磁率、磁性損失の値であり、一方の誘電率、誘電損失の値はそれに比べると小さいことがわかっている。
磁性シート21の透磁率、磁性損失の値は、使用している磁性粒子または磁性フレークの造形、方向、密度などによって決まる。一方の誘電率、誘電損失の値は、磁性粒子または磁性フレークの造形、方向、密度に加え、バインダー(結合剤)自身の誘電率、誘電損失によって決まる。
磁性シート21の磁性粒子または磁性フレークはそのままで、バインダーのみをシリコーン系、フッ素系、エポキシ硬化系、ポリエーテルサルホン系、ポリイミド(ポリアミド)系などの耐熱温度が200℃を超える耐熱バインダーに変更することで、磁性シート21そのものを耐熱性の磁性シートとすることができる。ただし、使用しているバインダーを変更することで、磁性シート21としての誘電率、誘電損失の値も変わってしまう。
しかし、この二つのパラメーターはアンテナ特性への影響は前述のとおり少ないことと、インピーダンス整合回路部26の最適化をおこなうことで、耐熱バインダーへの変更に伴う非接触ICラベル20としての通信性能の低下はほとんどないと考えられる。
接着層23は、耐熱温度が200℃を超えるアクリル系またはシリコーン系のものを好適に用いることができる。
以上のように熱対策を施した非接触ICラベル20は、読み取り装置との通信実験は行わないが、前述の実施例の非接触ICラベル20とほぼ同じ通信距離の結果が得られると考える。
よって、非接触ICラベル20を構成する全ての部材、特に、磁性シート21、インピーダンス整合回路部26、および、アンテナエレメント27、28の耐熱温度を高めることで、使用温度の上限である200℃の環境でも耐えられる非接触ICラベル20を作ることができる。
次に、本発明のラベル内蔵物品1が商品化された場合、想定される内容について述べる。
本発明のラベル内蔵物品1は、ラベル内蔵物品1そのものが放射アンテナであるために、商品化して、紙、堅紙、段ボール、プラスチックなどの一般的な非導電性の包装材料を用いた梱包形態であれば、内部の物品の非接触ICラベルの情報を外部から読み取ることができる。
この物品を一般的なSC(サプライチェーン)に載せて移動(流通)させた場合、この物品がセキュリティ性を有しないものであれば、SCMの物流管理において、物品の非接触ICラベルの情報がそのまま利用できるために、物流管理専用の非接触ICラベルが不要となる。
他方、この物品がセキュリティ性を有するものであれば、梱包形態で外部から内部の物品の非接触ICラベルの情報が読み取られないようにする処置が必要となる。例えば、導電性の包装材料を用いることで、データ読み取り装置から放射される電磁波を反射させ、非接触ICラベルの活性化を阻止する方法もある。
連通孔を導電性の材料で覆うことで、物品の非接触ICラベルの機能を一時的に停止させることもできる。例えば、熱収縮フィルムの上面の全面または一部に金属蒸着膜が形成された導電性の筒状フィルムを、物品の連通孔を覆うように嵌挿し、その後、熱を加えフィルムを収縮させることで、フィルムを物品の表面に密着保持させ連通孔を塞ぐといった方法でもよい。非接触ICラベルの機能の再活性化は、熱収縮フィルムを剥がし取ればよい。非接触ICラベルの機能を一時的に停止させることを安価に行うことができる。
この物品では、複数の収納部を設けることができるため、例えば、物品に、1つの非接触ICラベルを有する収納部を2室設け、一方の収納部をセキュリティ用とし、他方の収納部をSCM(物流管理)用とし、前述の導電性筒状フィルムでセキュリティ用の収納部の連通孔のみを塞ぎSCM用の収納部の連通孔はそのままの状態にする。これにより、セキュリティ用の非接触ICラベルの情報は読み取り不可となり、SCM用の非接触ICラベルのタグ情報のみを読み取り可とするような方法で、物品に内蔵された複数の非接触ICラベルの中で、特定の非接触ICラベルの機能のみを一時的に停止させることもできる。
物品単体では、交信電磁波の周波数に共振する形状であるが、例えば、その物品が自動車用のエンジン取り付け部品であった場合、その物品を金属製のエンジン本体に取り付けることで、物品とエンジン本体とが電気的に一体となり、その結果、非接触ICラベルからみた共振周波数がずれ、読み取りが不能となってしまうことも考えられる。
現状の非接触ICラベルの情報によるSCMのトレーサビリティでは、非接触ICラベルを備える物品がSCMの管理から離れ、エンドユーザーに渡った際に、物品に付けられた非接触ICラベルの機能を、強制的に永久停止させるキルタグ(Kill Tag)という処理がなされる場合がある。物品がエンドユーザーに渡った瞬間から、SCMの管理用の非接触ICラベルの情報が不要になり、その後のトラブルを防止するためでもある。
なお、エンジンルーム内は、金属製のボディ、シャーシフレームそしてエンジンがあることから、ハンディーリーダーなどのデータ読み取り装置から発射された電磁波は、それらの金属面で反射し、複雑なマルチパスとなることから、非接触ICラベルが備えられている物品の読み取り(特定)は安定してできないとされている。
以上のことから、物品が持つ非接触ICラベルの情報によるSCMのトレーサビリティの管理範囲を、工場出荷時からエンジンに取り付けられるまでの間とすれば、前述のように物品がエンジン本体に取り付けられることで読み取り不能となっても問題にはならないと考える。
その物品が原因でトラブルが起きた場合、物品をエンジン本体から取り外すことで、非接触ICラベルの読み取りが可能となり、その物品の非接触ICラベルの情報を読み取ることができる。それが正規の物品であれば、その非接触ICラベルの情報から不良原因解析が可能となり、偽造されたニセモノの物品であれば、読み取り不能、もしくはその非接触ICラベルの情報は未登録の情報となるので真贋判定も可能となる。
他方、前述の場合とは逆の場合も考えられる。すなわち、物品の形状が長手方向Dであっても極端に短い場合、物品が持つ固有の共振周波数は上昇し、交信電磁波の周波数からずれることで、放射アンテナとしての機能は低下してしまう。しかしながら、このような形状の物品であっても、物品を本体に取り付けることで、物品と本体とが一体となり、その結果、交信電磁波に共振し、物品と本体とが共に放射アンテナとして機能するようにしてもよい。この場合、取り付けられる本体の大きさに制限があることはいうまでもない。
本発明のラベル内蔵物品1は、落下に対しても強い構造である。
その理由としては、収納部17の形状が保たれていれば、非接触ICラベル20そのものがダメージを受けることはなく、さらには、メス10内に内蔵された非接触ICラベル20自身の重量は非常に軽く、磁性シート21の他方の面21bに設けられた接着層23により穴部14に貼り付けられているため、落下による衝撃で非接触ICラベル20自身が穴部14から剥がれることはないことからである。
本体11は、それ自身が物品としての目的、機能を有してもよい。この場合、分割された他の1つまたは複数の分割部材(アタッチメント)には非接触ICラベル20が設けられ、これらを合体させることで本体11に、収納部17が1つまたは複数形成され、非接触ICラベル20の機能が1つまたは複数、オプションとして追加できる構造であってもよい。
本発明のメス10は、その主たる本体11が金属で形成されていることから電気的には1つの導体である。このため、外部からサージ等の電気的な衝撃を受けた場合、そのサージ電流は、通常の電線と同様でメス10の内部を流れるだけなので、内蔵された非接触ICラベル20へのダメージはほとんどないと考えられる。
非接触ICラベル20は、絶縁性の接着剤で収納部17に貼り付けられており、さらには内部抵抗が高い磁性シート21上にICチップ25、アンテナエレメント27、28が設けられていることから、非接触ICラベル20単体でみてもサージなどの電気的な衝撃には強い層構成であるといえる。
非接触ICラベル20は密閉された収納部17内に配置されることから、一般的な非接触ICラベル(インレット)に求められるような、保護材、外観(視覚的価値)は一切必要がないことから通信機能、コストなどに特化した形態とすることができる。
前記実施形態では、非接触ICラベル20のアンテナをダイポール型のアンテナとしているが、メス10自身が非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能すれば、どのような形状、形態のアンテナであってもかまわない。例えば、アンテナエレメント27、28のいずれか一方を、メス10に直接接続(結合)または静電容量結合など結合方法で電気的に接続した、接地型モノポールアンテナであってもよい。発明者が試作した接地型モノポールアンテナでは良好な通信が得られている。このアンテナの場合、放射用のアンテナが1つでいいことから非接触ICラベルを小型にすることができる。小型化によって対象とする金属物品の応用範囲も広がり、さらには磁性シート21も小さくできるので、非接触ICラベル20の製造コストを下げる効果も期待できる。
前記実施形態のインピーダンス整合回路部26は、厚さ方向Fに見て、かなりの面積を占めている。その理由はICチップ25の内部インピーダンス(虚数部が大きい)によるものである。虚数部が小さいICチップ25に変更することでインピーダンス整合回路部26が小さくできるので、その結果、非接触ICラベル20そのものを小さくできる。以上のことより、本発明が対象としている金属器具類、金属部品類の対象品目を格段に増やすことが可能になる。
以上、本発明の第1実施形態から第5実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
たとえば、前記第1実施形態から第5実施形態では、連通孔18はスリット状に形成されていた。しかし、メス10が埃などの少ない環境下で使用される場合などには、連通孔18は、平面視で円形や楕円形などのスリット以外の形状に形成されてもよい。連通孔の形状は、メス10の仕様に合わせて自由に設計できる。
図11に示すラベル内蔵物品5のように、本体11における穴部14を挟む上面13aの幅を第1実施形態のラベル内蔵物品1よりも広く設定してもよい。
連通孔18が厚さ方向Fの外力を受けたときに、収納部17内に配置された非接触ICラベル20が破損することは無いが、封止部41が潰されることが考えられる。封止部41の封止材料が柔軟性を有していれば問題にならないが、柔軟性がない材料で形成されている場合には、封止部41が塑性変形して元の形に戻らないために封止部41と連通孔18との間に隙間が生じ、封止効果が失われてしまう。
また、連通孔18の隙間が大きい場合には、外部応力、衝撃によって本体11の根本部分が塑性変形を起こし、元に戻らないことも考えられる。この場合は、封止部41は潰れたままの状態となる。蓋体12の根本部分にのみ強い外部応力、衝撃を受けた場合も同様である。
これらの対策として、使用する封止部41の封止材料が適度な硬さを有していれば、図11に示すように、上面13aの幅を広く設定することで、蓋体12の上面から受ける外部応力、衝撃を、蓋体12の底面と本体11の上面13aとで分散させることができる。想定される外部応力、衝撃の量によって、封止部41の封止材料の硬さ、面積を設定することで、蓋体12および封止部41の変形量を少なくできる。
前記第1実施形態から第5実施形態では、物品全体が金属部材とし物品の内部に収納部が形成されているとした。しかし、物品の一部が金属部材で、残部が金属以外の材料で形成された部材とし、この金属部材の内部に収納部が形成されているとしてもよい。
また、金属部材は、全てが金属で形成されているものに限らず、金属部材の重量比で50%を超える部分が固体の金属で形成されていればよい。金属部材における金属以外の部分は、樹脂やセラミックスなどで形成することができる。
メス10は2つの分割部材に分割されるとした。しかし、メス10が分割される分割部材の数に制限は無く、3つ以上の分割部材に分割されるとしてもよいし、メス10が分割部材に分割されない1つの部材からなる構成としてもよい。
前記第1実施形態から第5実施形態では、物品をメスであるとした。しかし、物品はこれに限ることなく、前述したような機械工具、医療器具、調理器具などの小型の金属製器具類、そして、機械部品、自動車部品、電気部品、建築部品、配管部品などの小型の金属製部品類などとすることができる。
物品の形状は、物品自身が非接触ICラベル20の放射アンテナとして機能すれば、どのような形状であってもかまわない。ここで言う物品の形状とは、厚さも含んでいる。対象としている交信電磁波がSHFおよびUHF帯であることから、その周波数の特性(表皮効果)から、金属物品の厚さはもっとも薄いものでは1μm程度であってもよく、例えば、基材の面上に金属膜として形成された金属物品などのような機械的な強度の小さい物品にも応用できる。この場合、物品が外部応力、衝撃を受けないという前提であることはいうまでもない。
1、3、5 ラベル内蔵物品(非接触ICラベル内蔵物品)
10 メス(物品)
11 本体(第一の分割部材)
12 蓋体(第二の分割部材)
12a 底面(第二の接続面)
13a 上面(第一の接続面)
17 収納部
18 連通孔
20 非接触ICラベル
21 磁性シート
21a 一方の面
21b 他方の面
25 ICチップ
26 インピーダンス整合回路部(回路部)
30 基材
30a 主面
41 封止部
46 接合部
F 厚さ方向
R10 データ読み取り装置

Claims (18)

  1. UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、
    前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、
    前記非接触ICラベルは、
    磁性シートと、
    前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、
    前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられていることを特徴とし、
    孔用導電部材と、
    前記孔用導電部材が前記連通孔を塞ぐ範囲が調節可能となるように前記孔用導電部材を支持する孔用支持部と、
    を備えることを特徴とする非接触ICラベル内蔵物品。
  2. UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、
    前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、
    前記非接触ICラベルは、
    磁性シートと、
    前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、
    前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられていることを特徴とし、
    アンテナ用導電部材と、
    前記アンテナ用導電部材が前記磁性シートの厚さ方向に見たときに前記アンテナ部に重なる範囲が調節可能となるように前記アンテナ用導電部材を支持するアンテナ用支持部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  3. UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、
    前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、
    前記非接触ICラベルは、
    磁性シートと、
    前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、
    前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられ、
    前記金属部材は、第一の分割部材および第二の分割部材に分割可能とされ、
    前記第一の分割部材および前記第二の分割部材を組み付けたときに、前記第一の分割部材の縁部および前記第二の分割部材の縁部により前記収納部および前記連通孔が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  4. UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、
    前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、
    前記非接触ICラベルは、
    磁性シートと、
    前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、
    前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられていることを特徴とし、
    アンテナ用導電部材と、
    前記アンテナ用導電部材が前記磁性シートの厚さ方向に見たときに前記アンテナ部に重なる範囲が調節可能となるように前記アンテナ用導電部材を支持するアンテナ用支持部と、
    を備えることを特徴とする非接触ICラベル内蔵物品。
  5. UHF帯の交信電磁波の周波数に共振する金属部材を有する物品と、前記金属部材に内蔵された非接触ICラベルとを備える非接触ICラベル内蔵物品であって、
    前記金属部材の内部には、前記非接触ICラベルを収納する収納部と、前記収納部と外部を連通する連通孔とが形成され、
    前記非接触ICラベルは、
    磁性シートと、
    前記磁性シートの一方の面に設けられ、互いに電気的に接続されたICチップおよびアンテナ部と、を有し、
    前記磁性シートの他方の面は前記収納部の内面に取り付けられ、
    前記金属部材は、第一の分割部材および第二の分割部材に分割可能とされ、
    前記第一の分割部材および前記第二の分割部材を組み付けたときに、前記第一の分割部材の縁部および前記第二の分割部材の縁部により前記収納部および前記連通孔が形成されることを特徴とする請求項4に非接触ICラベル内蔵物品。
  6. 前記第一の分割部材には第一の接続面が形成され、
    前記第二の分割部材には第二の接続面が形成され、
    前記第一の接続面と前記第二の接続面とを当接させることで、前記第一の分割部材および前記第二の分割部材が組み付けられることを特徴とする請求項3、5のいずれかに記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  7. 前記第一の分割部材と前記第二の分割部材との接合部であって外部に露出された部分を覆う金属膜を備えることを特徴とする請求項3、5、6のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  8. 前記連通孔は、スリット状に形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  9. 前記連通孔は、非導電性を有する封止部で封止されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  10. 前記封止部は、耐水性を有していることを特徴とする請求項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  11. 前記封止部は、耐薬品性を有していることを特徴とする請求項または10に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  12. 前記磁性シートおよび前記アンテナ部は、耐熱性を有していることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  13. フィルム状に形成された基材と、
    前記ICチップと前記アンテナ部とを電気的に接続する回路部と、を備え、
    前記アンテナ部および前記回路部は、前記基材の主面に配置された状態で前記磁性シートの一方の面に設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  14. 前記金属部材の外面には、前記非接触ICラベルが取り付けられた位置を示す指標が設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  15. 前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、
    前記磁性シートの厚さが100μm以上であり、前記金属部材の幅が10mm以下であることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  16. 前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、
    前記磁性シートの厚さが200μm以上であり、前記金属部材の幅が25mm以下であることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  17. 前記磁性シートの厚さ方向に見たときに、前記金属部材が細長状に形成され、
    前記磁性シートの厚さが300μm以上であり、前記金属部材の幅が50mm以下であることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
  18. データ読み取り装置との間の通信方式に電波方式を用いたことを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の非接触ICラベル内蔵物品。
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