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JP6211941B2 - 成膜方法および成膜装置 - Google Patents

成膜方法および成膜装置 Download PDF

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JP6211941B2 JP2014013334A JP2014013334A JP6211941B2 JP 6211941 B2 JP6211941 B2 JP 6211941B2 JP 2014013334 A JP2014013334 A JP 2014013334A JP 2014013334 A JP2014013334 A JP 2014013334A JP 6211941 B2 JP6211941 B2 JP 6211941B2
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Description

この発明は、成膜方法および成膜装置に関する。
半導体集積回路装置には、内部配線を構成する導電体として、タングステンなどの金属膜が用いられている。内部配線どうしは絶縁される必要があり、このため、金属膜の表面上には、シリコン酸化物膜などの絶縁物が成膜される。
しかし、金属膜の表面上に、シリコン酸化物膜の成膜を行うと、金属表面が酸化される、という事情がある。このような金属表面の酸化を抑制するために、シリコン原料ガスと、酸化ガスおよび還元ガスとを交互に流し、金属表面に形成された酸化物膜を還元しながら、シリコン酸化物膜を成膜する、という成膜方法が特許文献1に記載されている。
また、特許文献2には、タングステン膜又は酸化タングステン膜上にシード層を形成してからシリコン酸化物膜を成膜する、という成膜方法が記載されている。
特開2006−54432号公報 特開2012−138500号公報
特許文献1は、シリコンを酸化する際、酸化ガスに還元ガスも加えるので、金属表面の酸化、例えば、タングステン表面の酸化を抑制しつつ、タングステン膜の表面上にシリコン酸化物膜の成膜を行うことができる。
しかしながら、酸化ガスに還元ガスを加えてシリコンを酸化するために、タングステン膜の表面に形成されていた自然酸化膜(酸化タングステン)をも還元してしまう。このため、処理室内にタングステンが飛散する。
また、特許文献2は、タングステン膜又は酸化タングステン膜上にシード層を形成してからシリコン酸化物膜を成膜するので、タングステン膜の表面に形成されていた自然酸化膜(酸化タングステン膜)の増膜を抑制できる。
しかし、シード層を形成する前の段階の処理室内において、自然酸化膜(酸化タングステン膜)が昇華もしくは蒸発して、処理室内に飛散する可能性がある。
処理室内に飛散したタングステンなどの金属は、処理室の内部や、処理室内に配置された被処理体である半導体ウエハを汚染する汚染源となり得る。
この発明は、被処理体の被処理面にある金属膜から物質が処理室内へ飛散することを抑制しつつ、金属膜上に酸化物膜を成膜することが可能な成膜方法およびその成膜方法を実行することが可能な成膜装置を提供する。
この発明の第1の態様に係る成膜方法は、真空引きが可能な処理室内において、被処理面に金属膜を有し、前記金属膜の表面に前記金属膜より蒸気圧が高い金属酸化膜を有した被処理体の前記被処理面上に酸化物膜を成膜する成膜方法であって、(1)前記処理室内に、前記被処理体を搬入する工程、(2)前記被処理体が搬入された前記処理室内の設定圧力および設定温度を、前記設定圧力が前記設定温度における前記金属酸化膜の蒸気圧よりも高い値になるようにして、前記処理室内に第1の膜原料ガスを供給し、前記金属酸化膜を構成する金属の飛散を抑制するキャップ膜を形成する工程、(3)前記(2)の工程の後、前記処理室内の圧力を、前記(2)工程における圧力よりも低下させる工程、(4)前記(3)の工程の後、前記処理室内の圧力および温度を、前記酸化物膜を成膜する成膜温度および成膜圧力に設定して、前記処理室内に第2の膜原料ガスと、酸化ガスとを供給し、前記被処理体の被処理面上に前記酸化物膜を成膜する工程、を具備する。
この発明の第2の態様に係る成膜装置は、被処理面に金属膜を有した被処理体の前記被処理面上に酸化物膜を成膜する成膜装置であって、前記被処理面に金属膜を有した被処理体を収容する、真空引きが可能な処理室と、前記処理室内に、膜原料ガス、および酸化ガスを供給するガス供給機構と、前記処理室内を加熱する加熱装置と、前記処理室内を排気する排気装置と、前記ガス供給機構、前記加熱装置、前記排気装置を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラが、前記処理室内において、第1の態様に係る成膜方法が前記被処理体に対して実行されるように、前記ガス供給機構、前記加熱装置、前記排気装置を制御する。
この発明によれば、被処理体の被処理面にある金属膜から物質が処理室内へ飛散することを抑制しつつ、金属膜上に酸化物膜を成膜することが可能な成膜方法およびその成膜方法を実行することが可能な成膜装置を提供できる。
この発明の第1の実施形態に係る成膜方法の一例を示す流れ図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図1に示すステップ4の一例を示す流れ図 XPSによるウエハの分析結果を示す図 XPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図 XPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図 XPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図 タングステンの飛散量の測定状態を概略的に示す断面図 タングステンの飛散量の測定結果を示す図 タングステンの飛散量の測定結果を示す図 XPSによるウエハの分析結果を示す図 XPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図 この発明の第2の実施形態に係るプラズマ成膜装置の一例を概略的に示す縦断面図 図11に示すプラズマ成膜装置の水平断面図 ステップ4の変形を示す流れ図
以下、この発明の実施形態のいくつかを、図面を参照して説明する。なお、全図にわたり、共通の部分には共通の参照符号を付す。
(第1の実施形態)
<成膜方法>
図1はこの発明の第1の実施形態に係る成膜方法の一例を示す流れ図、図2A〜図2Dは図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図である。
第1の実施形態に係る成膜方法は、金属膜上にシリコン酸化物膜を成膜する成膜方法に関している。まず、図1中のステップ1に示すように、成膜装置の処理室内に、被処理面に金属膜を有した被処理体を搬入する。被処理体の一例は、図2Aに示すように、シリコンウエハ(以下ウエハという)1である。ウエハ1の被処理面上には金属膜、本例ではタングステン膜2が形成されている。タングステン膜2の表面には酸化タングステン膜3が形成されている。酸化タングステン膜3は、例えば、大気中などにおいてタングステン膜2の表面に自然に形成される自然酸化膜である。
次に、図1中のステップ2に示すように、被処理体が搬入された処理室内の圧力および温度を、金属膜の表面にある物質が昇華もしくは蒸発し難い状態に設定する。本例ではウエハ1が搬入された処理室内の圧力および温度をタングステン膜2の表面にある酸化タングステン膜3が昇華もしくは蒸発し難い状態に設定する。また、本例では処理室内の圧力を6665Pa(50Torr:本明細書では1Torrを133.3Paと定義する)、温度を300℃に設定した。次いで、処理室内にキャップ膜原料ガスを供給する。これにより、金属膜を有した被処理面上にキャップ膜を成膜する。本例では、図2Bに示すように、酸化タングステン膜3が形成されたタングステン膜2を表面に有した被処理面上にキャップ膜4が成膜される。キャップ膜4としては、本例ではシリコン膜を選択し、キャップ膜原料ガスとしてはシリコン原料ガスの一つであるジイソプロピルアミノジシラン(DIPADS)ガスを選択した。
ステップ2における処理条件の一例は、
DIPADS流量: 250sccm
処 理 時 間 : 3〜10min
処 理 温 度 : 300℃
処 理 圧 力 : 6665Pa(50Torr)
である。
次に、図1中のステップ3に示すように、処理室内の圧力をステップ2における圧力よりも低い圧力、例えば、ベース圧力に低下させる。これにより、成膜装置の排気機構が処理室内を高い真空度に到達させることができるか否かをチェックするためのリークチェックを行う。本例では、図2Cに示すように、リークチェックが、酸化タングステン膜3上にキャップ膜4を形成した状態で行われる。ベース圧力は、例えば、排気機構の最大の排気能力で到達できる最高の真空度であり、例えば、0.1Torr(13.33Pa)以下の真空度である。なお、本例では処理室内の圧力をベース圧力に低下させる、としているが、もちろんベース圧力まで低下させる必要は必ずしもなく、リークチェックを行うことが可能な圧力まで低下させればよい。
次に、リークチェックで成膜可能と判断されたら、シリコン酸化物膜の成膜工程に入る。このために、図1中のステップ4に示すように、リークチェックが行われた処理室内の圧力および温度を、シリコン酸化物膜を成膜する成膜温度および成膜圧力に設定する。次に、処理室内にシリコン原料ガスと、酸化ガスとを供給する。これにより、キャップ膜が形成された被処理面上にシリコン酸化物膜を成膜する。本例では、図2Dに示すように、キャップ膜4上に、シリコン酸化物膜5が成膜される。本例では、シリコン原料ガスとしてアミノ基を含まないシラン系ガス、例えば、モノシラン(SiH)ガスを選択した。また、酸化ガスとしては酸素(O)ガスに、還元ガスをさらに加えたものを選択した。還元ガスの一例は水素(H)ガスである。なお、還元ガスを加えるか否かは、任意に選択することができる。
ステップ4の具体的な一例は、シリコン膜の成膜と、成膜されたシリコン膜の酸化とを交互に設定されたサイクル数まで繰り返し、設計された膜厚に達するまで、シリコン酸化物膜5を徐々に積み重ねていく方法である。このような方法の流れ図を図3に示す。
図3のステップ41に示すように、処理室内に、シリコン原料ガスを供給する。これにより、ウエハ1の被処理面上(最初のサイクルはキャップ膜4上)にはシリコン膜が形成される。
ステップ41における処理条件の一例は、
SiH流 量: 250sccm
処 理 時 間: 6sec
処 理 温 度: 300℃
処 理 圧 力: 133.3 Pa(1Torr)
である。
次に、ステップ42に示すように、処理室内を排気するとともに、不活性ガス、例えば、窒素ガスを処理室内に供給し、処理室内をパージする。
次に、ステップ43に示すように、処理室内に、酸化ガスを供給する。これにより、形成されたシリコン膜を酸化する。本例では、酸化ガスとして酸素ガスに、還元ガスとして水素ガスを加えたものを用いる。また、酸素ガスおよび水素ガスには、例えば、それぞれプラズマ化されたものを用い、酸素ラジカル、水素ラジカル等を含んだ活性な雰囲気にて、シリコン膜を酸化するようにしてもよい。
ステップ43における処理条件の一例は、
/H流量: 2.5/2.5slm
処 理 時 間: 300sec
処 理 温 度: 300℃
処 理 圧 力: 106.6Pa(0.8Torr)
である。
次に、ステップ44に示すように、処理室内を排気するとともに、不活性ガス、例えば、窒素ガスを処理室内に供給し、処理室内をパージする。ステップ41〜ステップ44までを、1サイクルとする。
次に、ステップ45に示すように、サイクル数が設定サイクル数に達したか否かを判断する。達していない(No)場合には、ステップ41に戻り、ステップ41〜ステップ44を繰り返す。達した(Yes)場合には、シリコン酸化物膜5の成膜工程であるステップ4を終了する。
以上のようにして、第1の実施形態に従ったシリコン酸化物膜5の成膜が終了する。
<酸化タングステン膜の増膜および減膜について>
ところで、タングステン膜2上にシリコン酸化物膜5を成膜すると、タングステン表面が酸化され、表面に形成されていた酸化タングステン膜(自然酸化膜)3の膜厚が増す。このような酸化タングステン膜3の増膜を抑制したい場合には、酸化ガスに還元ガスを加えるとよい。しかし、酸化ガスに還元ガスを加えると、酸化タングステン膜3が還元され、酸化タングステン膜3の膜厚が減る。
図4はXPS(X線光電子分光)によるウエハの分析結果を示す図、図5A〜図5CはXPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図である。
図4に示す波形Iは、シリコン酸化物膜5を形成する前のウエハ1を分析した結果である。XPSによる測定深さは、酸化タングステン膜3の表面から約8.0nmである。図4中の波形Iに示されるように、シリコン酸化物膜5を形成する前のウエハ1には、W4f5/2のピーク、W4f7/2のピーク、およびWOのピークがそれぞれ現れる。つまり、表面から深さ約8.0nmの部分には、図5Aに示すように、酸化タングステン膜3、タングステン膜2の双方が存在することを示す。酸化タングステン膜3の厚さは、約1.5nmである。
このようなウエハ1の酸化タングステン膜3上に対して、シリコン原料ガスの供給とシリコン膜の酸化とを繰り返し、厚さ約5nmのシリコン酸化物膜5を以下のような条件によって成膜した。
・成膜例1:波形II
シリコン原料ガス供給時間:6sec
シリコン膜酸化時間:300sec
酸化雰囲気および流量:H/O=0.0/5.0(slm)
処理温度:300℃
プラズマ電力:250W
・成膜例2:波形III
シリコン原料ガス供給時間:6sec
シリコン膜酸化時間:100sec
酸化雰囲気および流量:H/O=2.5/2.5(slm)
処理温度:300℃
プラズマ電力:250W
・成膜例3:波形IV
シリコン原料ガス供給時間:12sec
シリコン膜酸化時間:300sec
酸化雰囲気および流量:H/O=2.5/2.5(slm)
処理温度:300℃
プラズマ電力:250W
なお、成膜例1〜3のいずれにおいても、シリコン酸化物膜5の成膜を開始する前には、ウエハ1を処理室内に収容した状態で、処理室内の圧力をベース圧力まで低下させ、リークチェックを行っている。
成膜例1は、還元ガス(H)を用いずに、酸化ガス(O)のみを用いて、シリコン膜を酸化し、シリコン酸化物膜5を成膜した例である。成膜例1においては、波形IIに示されるように、シリコン酸化物膜5の成膜後、W4f5/2のピーク、およびW4f7/2のピークが消失し、WOのピークがより強く現れる。このような結果は、図5Bに示すように、タングステン膜2の酸化が進み、約8nmの測定範囲においては、全て酸化タングステン膜3に変化したことを示している。成膜例1における酸化タングステン膜3の厚さは、8.0nmを超える(>8.0nm)。
成膜例2、3は、還元ガス(H)と酸化ガス(O)とを用いて、シリコン膜を酸化し、シリコン酸化物膜5を成膜した例である。違いは、薄いシリコン膜を形成して薄いシリコン膜を短い時間で酸化するか、厚いシリコン膜を形成して厚いシリコン膜を長い時間で酸化するかである。
薄いシリコン膜を短い時間で酸化する成膜例2においては、波形IIIに示されるように、W4f5/2のピークとW4f7/2のピークとが、ほぼ波形Iと同じように残る。しかし、WOのピークが波形Iに比較して弱まる。これは、酸化タングステン膜3の還元が進み、酸化タングステン膜3の一部が消失したことを示す。成膜例2における酸化タングステン膜3の厚さは、図5Cに示されるように、約0.7nm未満と推定され(<0.7nm)、成膜前の厚さ約1.5nmから約0.8nmを超える量が消失する。
厚いシリコン膜を長い時間で酸化する成膜例3においても、波形IVに示されるように、W4f5/2のピークとW4f7/2のピークとが、ほぼ波形Iと同じように残る。しかし、WOのピークが波形IIIに比較して、さらに弱まる。成膜例3における酸化タングステン膜の厚さは、同じく図5Cに示されるように、約0.1nm未満と推定され(<0.1nm)、成膜前に比較して約1.4nmを超える量が消失する。
消失した酸化タングステン膜3に含まれていたタングステンは、処理室内に飛散しているものと推測される。そこで、タングステンの飛散量を測定してみた。
<タングステンの飛散量の測定>
図6はタングステンの飛散量の測定状態を概略的に示す断面図である。
タングステンの飛散量は、以下のようにして測定した。即ち、図6に示すように、縦型ウエハボート105のスロットに、図5Aに示したウエハ1を載置する。ウエハ1が載置されたスロットの上にあるスロットには、モニタ用ウエハM1を載置する。このような状態でシリコン酸化物膜を成膜した後、モニタ用ウエハM1の裏面に付着したタングステンWの付着量を、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)を用いて測定した。この付着量を飛散量とみなした。
図7はタングステンの飛散量の測定結果を示す図である。
図7に示すように、例えば、成膜例3に示す条件に従って、酸化タングステン膜3上にシリコン酸化物膜5を形成した場合、モニタ用ウエハM1の裏面のタングステンの付着量は、8.3×1012atoms/cmであった。
この結果から、酸化タングステン膜3上にシリコン酸化物膜5を成膜すると、タングステンが処理室内に飛散することが確認された。
ところで、酸化タングステンの蒸気圧は、純粋なタングステンに比較して高い。つまり、酸化タングステンは、純粋なタングステンに比較して昇華もしくは蒸発しやすい物質である。昇華もしくは蒸発する温度は、常圧よりも圧力が低い状態においては、常圧下よりも下がる。シリコン酸化物膜5を成膜する際、被処理体であるウエハ1を処理室内に収容した後、図1中のステップ3および図2Cを参照して説明したように、リークチェックを行う。リークチェックにおいては、処理室内の圧力をベース圧力に低下させる。
本願発明者らは、このリークチェックに着目し、リークチェックにおいて、処理室内の圧力をベース圧力に低下させたとき、酸化タングステン膜3の一部が昇華もしくは蒸発しているのではないか、と推測した。この推測を裏付けるために、以下のような測定を、さらに行った。
処理室内に、図5Aに示したウエハ1をモニタ用ウエハM1とともに収容し、処理室内の圧力をベース圧力に低下させた後、シリコン酸化物膜5の成膜サイクルと同じ圧力環境、並びに温度環境(300℃)を再現した。なお、シリコン酸化物膜5は成膜しないため、シリコン原料ガス、酸化ガス、還元ガスの供給の代わりに不活性ガスである窒素ガスを供給した。その測定結果を、図7中に、サイクルパージおよびベース圧力(C.P.Base.Prs)として示す。
図7に示すように、測定結果は、モニタ用ウエハM1の裏面のタングステンの付着量は、2.3×1011atoms/cmであった。このように、シリコン酸化物膜5を成膜しないにも関わらず、タングステンの飛散が確認された。
次に、処理室内の温度は300℃とし、処理室内の圧力はベース圧力まで下げずに、ベース圧力よりも高い50Torr(=6665Pa)までとし、同じようにタングステンの飛散があるか否かを調べてみた。その測定結果を、図7中に50Torrとして示す。
図7に示すように、処理室内の温度を300℃とし、処理室内の圧力を50Torrに下げただけであると、モニタ用ウエハM1の裏面へのタングステンの付着量は、検出限界以下となった。この測定に用いたICP−MSの検出限界は、1.0×10atoms/cmである。
さらに、処理室内の圧力を50Torrに低下させた後、シリコン酸化物膜5は成膜せずに、上述のサイクルパージおよびベース圧力(C.P.Base.Prs)の場合と同様にして、シリコン酸化物膜5の成膜サイクルと同じ圧力環境、並びに温度環境(300℃)を再現してみた。その分析結果を図7中に、サイクルパージおよび50Torr(C.P.50Torr)として示す。
図7に示すように、処理室内の圧力を50Torrとした後、温度300℃で成膜サイクルと同じ圧力環境を繰り返すと、モニタ用ウエハM1の裏面には、2.3×1010atoms/cmのタングステンの付着が認められた。300℃という室温よりも高い温度下で、成膜サイクルのような圧力的ストレスを酸化タングステン膜3に与えると、酸化タングステン膜3は、僅かながら飛散することが確認された。
これらの知見を踏まえ、処理室内の圧力および温度を、酸化タングステンの蒸気圧よりも高い状態に設定する。そして、酸化タングステンの昇華もしくは蒸発を抑制した状態で、酸化タングステン膜3の表面にキャップ膜4を形成する。キャップ膜4を形成した後、処理室内の圧力をベース圧力に低下させて、リークチェックを行うようにすれば、タングステンの飛散を抑制できるのではないか、と推論した。
キャップ膜としては、図1中のステップ2および図2Bを参照して説明したように、シリコン酸化物膜5を成膜する際に形成される膜と同じシリコン系膜に属する膜、例えば、シリコン膜を選択した。これは、酸化タングステン膜3とタングステン膜2との積層構造体と、シリコン酸化物膜5との間に異種の膜が挟まるような構造よりは、要求される電気的特性を再現しやすいことや、ガスを共通化することも可能であるなどの生産性の良さを考慮しての選択である。
キャップ膜4を成膜する際のシリコン原料ガスとしては、図1中のステップ2および図2Bを参照して説明したように、アミノジシラン系ガスを選択し、処理室内の温度および圧力については、300℃、50Torrを選択した。処理室内の温度300℃、圧力50Torrを選択した理由は、図7に示したように、タングステンの付着量が検出限界以下となったことから、酸化タングステンの蒸気圧よりも高い状態である、と考えることができるためである。
また、キャップ膜の成膜時間は、3minと10minとの2種類とした。キャップ膜の成膜時間とタングステンの飛散量との関係を調べるためである。その測定結果を図8に示す。
図8に示すように、キャップ膜4の成膜時間を3minとした場合、モニタ用ウエハM1の裏面のタングステンの付着量は、1.9×1010atoms/cmであった。また、キャップ膜4の成膜時間を10minとした場合には、タングステンの付着量は、1.5×1010atoms/cmであった。
このように、処理室内の状態を、酸化タングステンの蒸気圧よりも高い状態として、酸化タングステン膜3上にキャップ膜4を形成することは、タングステンの飛散を抑制できる効果があることが確認された。キャップ膜4の成膜時間については長い方が、飛散を抑制する効果が高まる傾向が見られた。これは、キャップ膜4の厚みが増し、それによって、タングステンの飛散がより抑制されたもの、と考えることができる。
次に、キャップ膜4を形成した後、処理室内の圧力をベース圧力に下げ、リークチェックを行ってからシリコン酸化物膜5を成膜した。キャップ膜4の成膜条件と、シリコン酸化物膜5の成膜条件は、以下の4つのケースを選択した。
・ケース1
キャップ膜4の成膜条件
処理温度: 300℃
処理圧力: 50Torr
処理時間: 3min
シリコン酸化物膜5の成膜条件
シリコン原料ガス供給時間(Si時間):6sec
還元ガス/酸化ガス流量(H/O):2.5/2.5slm
酸化時間:300sec
・ケース2
キャップ膜4の成膜条件
処理温度: 300℃
処理圧力: 50Torr
処理時間: 10min
シリコン酸化物膜5の成膜条件
ケース1と同じ
・ケース3
キャップ膜4の成膜条件
処理温度: 300℃
処理圧力: 60Torr
処理時間: 10min
シリコン酸化物膜5の成膜条件
ケース1と同じ
・ケース4
キャップ膜4の成膜条件
処理温度: 300℃
処理圧力: 8Torr
処理時間: 3min
シリコン酸化物膜5の成膜条件
ケース1と同じ
これらケース1〜ケース4の測定結果を図8に示す。
図8に示すように、ケース1の場合、モニタ用ウエハM1の裏面のタングステンの付着量は、3.1×1012atoms/cmであった。また、ケース2の場合には、2.8×1012atoms/cm、さらにケース3の場合には、2.3×1012atoms/cmであった。
また、キャップ膜4を形成する状態として、処理室内の温度を300℃で、圧力を50Torrよりも低い8Torrとした場合も試してみた。ケース4である。ケース4においても、図8に示すように、5.6×1012atoms/cmとなり、成膜例3に比較して、タングステンの飛散の抑制が確認された。
このように、キャップ膜4を形成しなかった成膜例3の8.3×1012atoms/cmに比較して、この発明の第1の実施形態に係るケース1〜ケース4のいずれもが低い値となった。このことから、処理室内の圧力をベース圧力まで下げる前に、処理室内の状態を、酸化タングステン膜3が昇華もしくは蒸発し難い状態としてキャップ膜4を形成することは、タングステンの飛散を抑制できる効果が確認された。
また、ケース1〜ケース4の傾向を概観すると、キャップ膜4を形成する際の処理室内の圧力は高い方がタングステンの飛散を抑制する効果が高く、また、キャップ膜4を形成する時間は長い方がタングステンの飛散を抑制する効果が高い、という傾向を見ることができる。
この傾向から、キャップ膜4を形成する際の処理室内の圧力は、8Torr以上で効果が認められるが、50Torr以上が好ましい。圧力の上限はキャップ膜4の材料の蒸気圧で変わる。つまり、50Torr以上キャップ膜4の材料の蒸気圧以下がより好ましい。なお、キャップ膜4の原料ガスを、例えば、DIPADSガスを用いた場合には、圧力の上限は、おおよそ60Torrである。
また、キャップ膜4を形成する時間は、3min以上で効果が認められるが、より好ましくは10min以上である。なお、キャップ膜4を形成する時間の上限は、長過ぎると、原料ガスの使用量が増えるため、実用的には10min以上〜30min以下が好ましい、といえる。
次に、ケース2、およびケース3に従ってシリコン酸化物膜5を形成したウエハ1を、XPSを用いて分析した結果を説明する。
図9はXPSによるウエハの分析結果を示す図、図10はXPSによって分析されたウエハの状態を示す断面図である。
図9に示すように、圧力を60Torrとしたケース3の場合、波形(ケース3)に示すように、図4を参照して説明した波形Iとほとんど変化していない。これは、図10に示すように、ケース3においては、酸化タングステン膜3の膜厚は、シリコン酸化物膜5を形成する前の膜厚約1.5nmからほとんど変化していないことを示している。
また、圧力を50Torrとしたケース2の場合には、波形(ケース2)に示すように、図4を参照して説明した波形III(成膜例2)とさほど変わらない。しかし、ケース2は、成膜例2に比較して、シリコン原料ガス供給時間は6secと変わらないものの、シリコン膜の酸化時間は100secから300secとされており、酸化1回あたり、3倍の時間に延長されている。これは、シリコン膜の厚さはほとんど変えずに酸化時間を延長しても、酸化タングステン膜3の消失量を抑制できることを示している。例えば、ケース2においては、1回あたりの酸化時間を3倍に延長したとしても、酸化タングステン膜3の膜厚は約0.7nmへの減少にとどまっている。
このように、第1の実施形態に係る成膜方法によれば、処理室内の圧力をベース圧力に低下させる前に、酸化タングステン膜上にキャップ膜を、処理室内の圧力および温度を酸化タングステンが昇華もしくは蒸発し難い状態に設定して形成することで、タングステンの処理室内への飛散を抑制できる、という利点を得ることができる。したがって、シリコンウエハの被処理面にある酸化タングステン膜/タングステン膜からタングステンが処理室内へ飛散することを抑制しつつ、酸化タングステン膜/タングステン膜上にシリコン酸化物膜を成膜することが可能な成膜方法を得ることができる。
(第2の実施形態)
<成膜装置>
次に、この発明の第1の実施形態に係る成膜方法を実施することが可能な成膜装置を、この発明の第2の実施形態として説明する。
図11はこの発明の第2の実施形態に係るプラズマ成膜装置の一例を概略的に示す縦断面図、図12は図11に示すプラズマ成膜装置の水平断面図である。
図11および図12に示すように、プラズマ成膜装置100は、下端が開口された有天井の円筒体状の処理室101を有している。処理室101の全体は、例えば、石英により形成されている。処理室101内の天井には、石英製の天井板102が設けられている。処理室101の下端開口部には、例えば、ステンレススチールにより円筒体状に成形されたマニホールド103がOリング等のシール部材104を介して連結されている。
マニホールド103は処理室101の下端を支持している。マニホールド103の下方からは、縦型ウエハボート105が処理室101内に挿入される。縦型ウエハボート105は、複数本の図示せぬ支持溝が形成されたロッド106を複数本有しており、上記支持溝に被処理体として複数枚、例えば、50〜100枚の被処理体、本例では、ウエハ1の周縁部の一部を支持させる。これにより、縦型ウエハボート105には、ウエハ1が高さ方向に多段に載置される。
縦型ウエハボート105は、石英製の保温筒107を介してテーブル108上に載置される。テーブル108は、マニホールド103の下端開口部を開閉する、例えば、ステンレススチール製の蓋部109を貫通する回転軸110上に支持される。回転軸110の貫通部には、例えば、磁性流体シール111が設けられ、回転軸110を気密にシールしつつ回転可能に支持している。蓋部109の周辺部とマニホールド103の下端部との間には、例えば、Oリングよりなるシール部材112が介設されている。これにより処理室101内のシール性が保持されている。回転軸110は、例えば、ボートエレベータ等の昇降機構(図示せず)に支持されたアーム113の先端に取り付けられている。これにより、縦型ウエハボート105および蓋部109等は、一体的に昇降されて処理室101内に対して挿脱される。
プラズマ成膜装置100は、処理室101内に、処理に使用するガスを供給する処理ガス供給機構114、および処理室101内に、不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構115を有している。
処理ガス供給機構114は、酸化ガス供給源117a、還元ガス供給源117b、シリコン原料ガス供給源117c、およびキャップ膜原料ガス供給源117dを含んでいる。また、不活性ガス供給機構115は、不活性ガス供給源120を含んでいる。
酸化ガス供給源117aは、流量制御器121aおよび開閉弁122aを介して、酸化ガス供給管123bに接続されている。還元ガス供給源117bは、流量制御器121bおよび開閉弁122bを介して、還元ガス供給管123cに接続されている(還元ガス供給管123cについては図12参照)。シリコン原料ガス供給源117cは、流量制御器121cおよび開閉弁122cを介して、シリコン原料ガス供給管123dに接続されている(シリコン原料ガス供給管123dについては図12参照)。キャップ膜原料ガス供給源117dは、流量制御器121dおよび開閉弁122dを介して、キャップ膜原料ガス供給管123aに接続されている。不活性ガス供給源120は、流量制御器121eおよび開閉弁122eを介して、ノズル128に接続されている。
各供給管123a〜123dはそれぞれ、石英管よりなり、マニホールド103の側壁を内側へ貫通し、マニホールド103の内部において処理室101に向かって高さ方向へ屈曲されて垂直に延びる。各供給管123a〜123dのうち、酸化ガス供給管123b、および還元ガス供給管123cは、さらに、後述するプラズマ生成室141aの内部に延びる。各供給管123a〜123dの垂直部分には、複数のガス吐出孔124が所定の間隔を隔てて形成されている。これにより、各ガスは、ガス吐出孔124から水平方向に処理室101の内部、又はプラズマ生成室141aの内部に向けて略均一に吐出される。また、ノズル128は、マニホールド103の側壁を貫通し、その先端から不活性ガスを、水平方向に吐出させる。
酸化ガス供給源117aから供給される酸化ガスの一例は、酸素(O)ガスである。還元ガス供給源117bから供給される還元ガスの一例は、水素(H)ガスである。シリコン原料ガス供給源117cから供給されるシリコン原料ガスの一例は、モノシラン(SiH)ガスである。キャップ膜原料ガス供給源117dから供給されるキャップ膜原料ガスの一例は、ジイソプロピルアミノジシラン(DIPADS)ガスである。不活性ガス供給源から供給される不活性ガスの一例は、窒素(N)ガスである。窒素ガスは、処理室101内に供給されるガスの希釈やパージ処理等に利用される。
上記処理室101の側壁の一部には、プラズマ生成機構140が設けられている。プラズマ生成機構140は、酸化ガスおよび還元ガスに対してエネルギーを印加し、酸化ガスおよび還元ガスをプラズマ化させ、プラズマ活性種、例えば、酸素ラジカル(O)や、水素ラジカル(H)を生成する。プラズマ生成機構140は、処理室101の外壁に気密に溶接されたプラズマ区画壁141を備え、このプラズマ区画壁141によって、上述したプラズマ活性種を生成するプラズマ生成室141aが規定されている。プラズマ生成室141aには、酸化ガス供給管123b、および還元ガス供給管123cから酸化ガス、および還元ガスが供給される。プラズマ区画壁141は、例えば、石英により形成される。プラズマ区画壁141によって区画されたプラズマ生成室141aは、処理室101の側壁に形成された複数の開口142を介して、処理室101と連通される。複数の開口142は、縦型ウエハボート105に支持されている全てのウエハ1をカバーできるように、高さ方向に並んで形成される。
プラズマ区画壁141の両側壁の外面には、高さ方向に沿って互いに相対向して配置された、細長い一対のプラズマ電極143a、143bが設けられている。一対のプラズマ電極143a、143bは、例えば、給電ライン144を介して接続されている。給電ライン144には、一対のプラズマ電極143a、143bに高周波電力を供給する高周波電源145が接続されている。本例においては、プラズマ電極143aと高周波電源145とを接続する給電ライン144の部分が接地されているが、これは接地されていなくてもよい。高周波電源145は、一対のプラズマ電極143a、143bに対し、例えば、13.56MHzの高周波電圧を印加する。これにより、プラズマ生成室141aの内部に吐出された酸化ガスおよび還元ガス、本例では酸素ガスおよび水素ガスに高周波電界が与えられ、プラズマ生成室141aの内部においてプラズマ化され、例えば、酸素ラジカルおよび水素ラジカル等を含んだプラズマガスが生成される。
プラズマ区画壁141の外側には、これを覆うようにして、例えば、石英よりなる絶縁保護カバー146が取り付けられている。絶縁保護カバー146の内側部分には、図示せぬ冷媒通路が設けられており、例えば、冷却された窒素ガスを流すことにより一対のプラズマ電極143a、143bを冷却し得るようになっている。
キャップ膜原料ガス供給管123a、シリコン原料ガス供給管123d、および開口142に対して反対側に位置する処理室101の側壁部分には、処理室101内を排気するための排気口129が設けられている。排気口129は処理室101の側壁を上下方向へ削りとることによって細長く形成されている。処理室101の排気口129に対応する部分には、排気口129を覆うように断面がコの字状に成形された排気口カバー部材130が溶接により取り付けられている。排気口カバー部材130は、処理室101の側壁に沿って上方に延びており、処理室101の上方にガス出口131を規定している。ガス出口131には、真空ポンプ等を含む排気機構132が接続される。排気機構132は、処理室101内を排気することで処理に使用した処理ガスの排気、および処理室101内の圧力を処理に応じた処理圧力とする。
処理室101の外周には筒体状の加熱装置133が設けられている。加熱装置133は、処理室101内に供給されたガスを活性化するとともに、処理室101内に収容された被処理体、本例ではウエハ1を加熱する。
プラズマ成膜装置100の各部の制御は、例えばマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるコントローラ150により行われる。コントローラ150には、オペレータがプラズマ成膜装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うタッチパネルや、プラズマ成膜装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース151が接続されている。
コントローラ150には記憶部152が接続されている。記憶部152は、プラズマ成膜装置100で実行される各種処理をコントローラ150の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ成膜装置100の各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわちレシピが格納される。レシピは、例えば、記憶部152の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。レシピは、必要に応じて、ユーザーインターフェース151からの指示等にて記憶部152から読み出され、読み出されたレシピに従った処理をコントローラ150が実行することで、プラズマ成膜装置100は、コントローラ150の制御のもと、所望のプラズマ処理および成膜処理、例えば、図1を参照して説明したステップ1〜ステップ4を実施する。
この発明の第1の実施形態に係る成膜方法は、例えば、図11および図12に示したようなプラズマ成膜装置100によって実施することができる。
なお、第2の実施形態においては、成膜装置をプラズマ成膜装置100としたが、例えば、シリコン膜の酸化にはプラズマを用いる必要は必ずしもない。このため、成膜装置からは、必要に応じ、プラズマ生成機構140を省略することも可能である。
以上、この発明をいくつかの実施形態によって説明したが、この発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々に変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態においては、表面に酸化タングステン膜3を有したタングステン膜2上にシリコン酸化物膜5を成膜する例を説明した。しかし、この発明はタングステン膜2に限って適用されるものではない。この発明の実施形態に係る成膜方法を有効に適用できる金属膜としては、タングステン膜の他、例えば、タンタル膜を挙げることができる。
タンタルの表面には、タングステンと同様に、自然酸化膜(酸化タンタル、例えば、Ta)が形成される。酸化タンタルの融点はタンタルよりも低く、酸化タングステンと同様に1400〜1500℃で融解する。このような物性から、酸化タンタルもまた、蒸気圧はタンタルよりも高く、タンタルに比較して昇華もしくは蒸発しやすい、と考えることができる。以下に、タングステン(W)、酸化タングステン(WO)、タンタル(Ta)、および酸化タンタル(Ta)の、1気圧(1013hPa)における融点を記載する。
<融点>
W : 3422℃
WO : 1473℃
Ta : 3020℃
Ta: 1468℃
また、上記実施形態においては、キャップ膜4としてシリコン膜を選択し、キャップ膜原料ガスとしては、シリコン原料ガスの一つであるジイソプロピルアミノジシラン(DIPADS)ガスを選択した。しかし、キャップ膜原料ガスとしてのシリコン原料ガスは、DIPADSガスに限られるものではない。キャップ膜原料ガスとしてのシリコン原料ガスとしては、例えば、アミノ基を有し、分子中のシリコン原子の数が1以上のアミノシラン系ガスを好ましく用いることができるが、このようなアミノシラン系ガスの例としては、以下のものを挙げることができる。
例えば、分子中のシリコン原子の数が1であるアミノシラン系ガスの例としては、
ブチルアミノシラン
ビスターシャリブチルアミノシラン
ジメチルアミノシラン
ビスジメチルアミノシラン
トリジメチルアミノシラン
ジエチルアミノシラン
ビスジエチルアミノシラン
ジプロピルアミノシラン
ジイソプロピルアミノシラン
を挙げることができる。
また、分子中のシリコン原子の数が2以上であるアミノシラン系ガスの例としては、
((R1R2)N)Si2X+2-n-m(R3) …(A)
((R1R2)N)Si2X-n-m(R3) …(B)
ただし、上記(A)および(B)式において、
nはアミノ基の数で1〜6の自然数
mはアルキル基の数で0〜5の自然数
Xは2以上の自然数
R1、R2、R3は、CH、C、およびCの少なくともいずれか1つの炭化水素を含む
R1、R2、R3は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
R3は、Clでもよい
の式で表わされるシリコンのアミノ化合物を挙げることができる。
上記(A)式で表わされるアミノシラン系ガスの例としては、
ジイソプロピルアミノジシラン(SiN(iPr)
ジイソプロピルアミノトリシラン(SiN(iPr)
ジイソプロピルアミノクロロジシラン(SiClN(iPr)
ジイソプロピルアミノクロロトリシラン(SiClN(iPr)
等を挙げることができる。
上記(B)式で表わされるアミノシラン系ガスの例としては、
ジイソプロピルアミノシクロジシラン(SiN(iPr)
ジイソプロピルアミノシクロトリシラン(SiN(iPr)
ジイソプロピルアミノクロロシクロジシラン(SiClN(iPr)
ジイソプロピルアミノクロロシクロトリシラン(SiClN(iPr)
等を挙げることができる。
もちろん、キャップ膜原料ガスとしてのシリコン原料ガスとしては、例えば、アミノ基を有し、分子中のシリコン原子の数が1以上のアミノシラン系ガスに限られるものではなく、アミノ基を含まないシラン系ガスを選択することも可能である。
アミノ基を含まないシラン系ガスの例としては、
Si2X+2(ただし、Xは1以上の自然数) …(C)
Si2X(ただし、Xは3以上の自然数) …(D)
の式で表されるシリコンの水素化物を挙げることができる。
上記(C)式で表わされるシリコンの水素化物の例としては、
モノシラン(SiH
ジシラン(Si
トリシラン(Si
テトラシラン(Si10
ペンタシラン(Si12
ヘキサシラン(Si14
ヘプタシラン(Si16
を挙げることができる。
上記(D)式で表わされるシリコンの水素化物の例としては、
シクロトリシラン(Si
シクロテトラシラン(Si
シクロペンタシラン(Si10
シクロヘキサシラン(Si12
シクロヘプタシラン(Si14
を挙げることができる。
また、上記(C)および(D)式で表されるシリコンの水素化物は、シリコン酸化物膜5の成膜の際、シリコン膜の成膜時に用いられるシリコン原料ガスに好適に用いることができる。そして、キャップ膜原料ガスとして、上記(C)および(D)式で表されるシリコンの水素化物を選択した場合には、シリコン酸化物膜5の成膜に用いられるシリコン原料ガスと共通化することができる。共通化した場合には、プラズマ成膜装置100が備えている処理ガス供給機構114からガス供給源の数を減らすことができ、例えば、製造コストのダウンに有利となる、という利点を得ることができる。
また、上記分子中のシリコン原子の数が1であるアミノシラン系ガス、および上記(A)および(B)式で表される分子中のシリコン原子の数が2以上であるアミノシラン系ガスは、例えば、シリコン酸化物膜5を成膜する際に成膜されるシリコン膜のシード層を吸着形成する際のアミノシラン系吸着ガスとしても有効に用いることができる。シリコン膜の成膜に先立ち、シード層を吸着形成するように成膜方法を変形させる場合には、例えば、図13に示すように、ステップ4において、シリコン原料ガスを供給するステップ41の前に、アミノシラン系吸着ガスを供給するステップ40を設けるようにすればよい。
そして、ステップ40において、処理室101内の圧力および温度を、シード層を吸着させる吸着温度および吸着圧力に設定して、処理室101内にアミノシラン系吸着ガスを供給し、被処理体の被処理面上、例えば、キャップ膜4上にシード層を吸着形成すればよい。シード層を吸着形成した後、例えば、ステップ40aに示すように処理室101内をパージしてから、ステップ41〜ステップ44を設定サイクルに達するまで繰り返す。これにより、シード層が吸着形成されたキャップ膜4上に、シリコン酸化物膜5が形成される。
また、上記一実施形態では本発明を複数のウエハ1を搭載して一括して成膜を行うバッチ式の成膜装置に適用した例を示したが、これに限らず、一枚のウエハ1毎に成膜を行う枚葉式の成膜装置に適用することもできる。
また、被処理体としてはウエハに限定されず、LCDガラス基板等の他の基板にも本発明を適用することができる。その他、この発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々に変形することができる。
1…シリコンウエハ、2…タングステン膜、3…酸化タングステン膜、4…キャップ膜、5…シリコン酸化物膜。

Claims (12)

  1. 真空引きが可能な処理室内において、被処理面に金属膜を有し、前記金属膜の表面に前記金属膜より蒸気圧が高い金属酸化膜を有した被処理体の前記被処理面上に酸化物膜を成膜する成膜方法であって、
    (1) 前記処理室内に、前記被処理体を搬入する工程、
    (2) 前記被処理体が搬入された前記処理室内の設定圧力および設定温度を、前記設定圧力が前記設定温度における前記金属酸化膜の蒸気圧よりも高い値になるようにして、前記処理室内に第1の膜原料ガスを供給し、前記金属酸化膜を構成する金属の飛散を抑制するキャップ膜を形成する工程、
    (3) 前記(2)の工程の後、前記処理室内の圧力を、前記(2)工程における圧力よりも低下させる工程、
    (4) 前記(3)の工程の後、前記処理室内の圧力および温度を、前記酸化物膜を成膜する成膜温度および成膜圧力に設定して、前記処理室内に第2の膜原料ガスと、酸化ガスとを供給し、前記被処理体の被処理面上に前記酸化物膜を成膜する工程、
    を具備することを特徴とする成膜方法。
  2. 前記(3)工程は、前記(4)工程開始前に行われる成膜装置のリークチェックを含むことを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記金属膜は、タングステン、およびタンタルのいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜方法。
  4. 前記(4)工程は、前記原料ガスの供給と、酸化ガスの供給とを交互に繰り返し、前記被処理体の被処理面上に前記酸化物膜を成膜する工程であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の成膜方法。
  5. 前記酸化ガスを供給する際、還元ガスをさらに供給することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の成膜方法。
  6. 前記酸化物膜は、シリコン酸化物膜であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の成膜方法。
  7. 前記第1の膜原料ガス、および前記第2の膜原料ガスは、シリコン酸化物膜の被酸化体であるシリコンを成膜するガスであることを特徴とする請求項に記載の成膜方法。
  8. 前記第1の膜原料ガスは、分子中に、アミノ基と、1つ以上のシリコンとを含む水素化合物を含み、
    前記第2の膜原料ガスは、分子中に、アミノ基を含まず、1つ以上のシリコンを含む水素化合物を含むことを特徴とする請求項に記載の成膜方法。
  9. 前記被処理体は、高さ方向に複数積層されて搬入され、
    前記酸化物膜は、前記複数の被処理体の被処理面上に対して一括して成膜されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の成膜方法。
  10. 前記(3)工程と、前記(4)工程との間に、
    (5) 前記(3)の工程の後、前記処理室内の圧力および温度を、シード層を吸着させる吸着温度および吸着圧力に設定して、前記処理室内にシード層吸着ガスを供給し、前記被処理体の被処理面上に、前記シード層を吸着形成する工程、
    を、さらに具備し、
    前記(4)工程が、
    (4) 前記(5)の工程の後、前記処理室内の圧力および温度を、前記酸化物膜を成膜する成膜温度および成膜圧力に設定して、前記処理室内に第2の膜原料ガスと、酸化ガスとを供給し、前記シード層が吸着形成された前記被処理体の被処理面上に前記酸化物膜を成膜する工程、
    であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の成膜方法。
  11. 前記シード層吸着ガスが、前記第1の膜原料ガスと同じであることを特徴とする請求項10に記載の成膜方法。
  12. 被処理面に金属膜を有した被処理体の前記被処理面上に酸化物膜を成膜する成膜装置であって、
    前記被処理面に金属膜を有した被処理体を収容する、真空引きが可能な処理室と、
    前記処理室内に、膜原料ガス、および酸化ガスを供給するガス供給機構と、
    前記処理室内を加熱する加熱装置と、
    前記処理室内を排気する排気装置と、
    前記ガス供給機構、前記加熱装置、前記排気装置を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラが、前記処理室内において、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載された成膜方法が前記被処理体に対して実行されるように、前記ガス供給機構、前記加熱装置、前記排気装置を制御することを特徴とする成膜装置。
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