JP6114235B2 - 赤外線遮光組成物、赤外線遮光層、赤外線カットフィルタ、カメラモジュール - Google Patents
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Description
本発明者らが、特許文献1に記載の赤外線カットフィルタに関して検討を行ったところ、その特性は昨今要求されるレベルを満たしておらず更なる改良が必要であった。
また、本発明は、可視領域での透過性に優れ、かつ、赤外領域での遮光性に優れる赤外線カットフィルタを提供することも目的とする。
(1) 無機微粒子と分散剤とを含有する赤外線遮光組成物であって、
赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長1000nmの透過率が60%以下、波長1100nmの透過率が50%以下、かつ波長500nmにおける透過率が80%以上である、赤外線遮光組成物。
(2) 無機微粒子と分散剤とを含有する吸収型の赤外線遮光組成物であって、
赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である、吸収型の赤外線遮光組成物。
(3) さらに、銅化合物を含有する、(1)または(2)に記載の赤外線遮光組成物。
(4) 銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、(3)に記載の赤外線遮光組成物。
(5) 赤外線遮光組成物中に分散する無機微粒子の90%粒子径(D90)が0.05μm以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(6) 赤外線遮光組成物中に分散する無機微粒子の50%粒子径(D50)が0.03μm以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(7) 無機微粒子が、金属酸化物粒子及び金属粒子からなる群から選択される少なくとも1つを含む、(1)〜(6)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(8) 無機微粒子の含有量が全固形分に対して40質量%以上である、(1)〜(7)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(9) 無機微粒子が、酸化インジウムスズ粒子及び酸化アンチモンスズ粒子からなる群から選択される少なくとも1つを含む、(1)〜(8)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(10) 分散剤が、重量平均分子量20,000以下の後述する一般式(1)で表される高分子化合物、又は、pKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有し、かつ、塩基性窒素原子を含有する樹脂を含む、(1)〜(9)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(11) さらに、重合開始剤、重合性モノマー、及び、バインダーポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、(1)〜(10)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(12) 吸収型の赤外線遮光組成物である、(1)及び(3)〜(11)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(13) 赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長700〜1100nmの範囲での透過率が20%以下である、(1)及び(3)〜(12)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(14) 赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長800〜900nmの範囲での透過率が10%以下である、(1)及び(3)〜(13)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物。
(15) (1)〜(14)のいずれかに記載の赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層。
(16) 膜厚が200μm以下である、(15)に記載の赤外線遮光層。
(17) 青ガラス基板と、青ガラス基板上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの透過率が60%以下、波長1100nmの透過率が50%以下、かつ、波長500nmの透過率が80%以上である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタ。
(18) 青ガラス基板と、青ガラス基板上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタ。
(19) 支持体と、支持体上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタ。
(20) 赤外線遮光層の膜厚が2〜6μmである、(17)〜(19)のいずれかに記載に赤外線カットフィルタ。
(21) 赤外線遮光層とは別に、銅化合物を含有する層をさらに有する、(17)〜(20)のいずれかに記載の赤外線カットフィルタ。
(22) 銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、(21)に記載の赤外線カットフィルタ。
(23) 固体撮像素子基板と、(17)〜(22)のいずれかに記載の赤外線カットフィルタとを有するカメラモジュール。
また、本発明によれば、可視領域での透過性に優れ、かつ、赤外領域での遮光性に優れる赤外線カットフィルタを提供することもできる。
本明細書における基及び原子団の表記において、置換又は無置換を明示していない場合は、置換基を有さないものと置換基を有するものの双方が含まれるものとする。例えば、置換又は無置換を明示していない「アルキル基」は、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含することとする。
本明細書では、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」を意味する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
赤外線遮光組成物(以後、単に「組成物」とも称する)には、無機微粒子と分散剤とが少なくとも含有され、好ましくは塗布により後述する吸収型の赤外線遮光層を形成することができる。つまり、吸収型の赤外線遮光組成物であることが好ましい。
以下では、まず、組成物に含まれる各成分について詳述する。
無機微粒子は、主に、赤外線を遮光(吸収)する役割を果たす粒子である。
無機微粒子としては、赤外線遮光性がより優れる点で、金属酸化物粒子及び金属粒子からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
無機微粒子の形状は特に制限されず、球状、非球状を問わず、シート状、ワイヤー状、チューブ状であってもよい。
無機微粒子は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
また、無機微粒子の50%粒子径(D50)は特に制限されないが、形成される赤外線遮光層の性能がより優れる点で、0.03μm以上が好ましく、0.03〜0.08μmが好ましく、0.03〜0.05μmがより好ましく、0.04〜0.05μmが特に好ましい。
なお、50%粒子径(D50)及び90%粒子径(D90)は、体積累積粒度分布曲線における累積度50%粒子径(D50)と累積度90%粒子径(D90)である。より具体的には、横軸に粒子径、縦軸に小径側からの累積頻度をとったグラフ(体積基準の粒径分布)において、全粒子の累積値(100%)に対し、小径側からの体積%の累積値が50%に当たる粒子径がD50、90%に当たる粒子径がD90に相当する。50%粒子径(D50)及び90%粒子径(D90)は、レーザー回折散乱粒度分布装置(日機装株式会社製マイクロトラックUPA−EX150)を使用して測定できる。
なお、通常、50%粒子径(D50)は、90%粒子径(D90)より小さい。
なお、無機材料粉末は、上記無機微粒子の原料となる、所定の粒子径に調整されていない無機材料の粉末を意図する。
機械的粉砕処理としては、公知の方法が採用でき、例えば、ボールミル、ロッドミル、ビーズミル、ディスクミル又はミキサーなどが挙げられる。
無機微粒子を含む組成物(好ましくは、後述する分散剤と後述する溶媒とをさらに含む組成物)のより具体的な製造方法としては、例えば、各成分をボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により撹拌、混合し、分散させることにより調製することができる。各成分の添加順序については任意である。
また、上記以外にも、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な撹拌機にて均一に混合する方法を採用してもよい。また、ラインミキサーなどの混合機を用いて混合してもよい。さらに、無機微粒子をより微細化するために、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて混合してもよい。
特に、粒子径の調整がより容易である点から、ビーズミルが好ましい。以下、ビーズミルの条件について詳述する。
ビーズミルのローラーの周速は、無機微粒子の分散性がより優れ、形成される赤外線遮光層の性能がより優れる点で、2〜30m/秒が好ましく、8〜12m/秒がより好ましい。
用いられるビーズ径は、無機微粒子の分散性がより優れ、形成される赤外線遮光層の性能がより優れる点で、0.01〜5mmが好ましく、0.01〜0.3mmがより好ましい。
ビーズ充填率は、無機微粒子の分散性がより優れ、形成される赤外線遮光層の性能がより優れる点で、30〜90体積%が好ましく、50〜80体積%がより好ましい。
なお、上記組成物全固形分とは、組成物中に含まれる赤外線遮光層を構成する成分(固形分)の合計量を意図し、溶媒などは含まれない。
なお、組成物中に後述する銅化合物が含まれる場合は、組成物中における無機微粒子の含有量は、組成物全固形分に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。下限は特に制限されないが、0%超であり、0.5質量%以上が好ましい。
分散剤は、組成物中の無機微粒子の分散性を担保するための化合物である。
分散剤の種類は特に制限されず、上述した無機微粒子の種類に応じて、適宜最適な化合物が選択される。なかでも、組成物中において無機微粒子を高濃度で分散させることができ、形成される赤外線遮光層の薄膜化が達成できる点で、後述する分散樹脂、及び、後述する一般式(1)で表される高分子化合物(以後、単に高分子化合物とも称する)が好ましく挙げられる。
以下、樹脂及び高分子化合物について詳述する。
分散樹脂は、pKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有し、かつ塩基性窒素原子を含有する。
後に詳述するように分散樹脂中の窒素原子と基Xが有するpKa14以下の官能基との双方で無機微粒子と相互作用し、さらに分散樹脂が原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yを有するために、オリゴマー鎖又はポリマー鎖Yが立体反発基として機能することにより、良好な分散性を発揮して、無機微粒子を均一に分散することができる。また、組成物が室温等で長期間保存された場合にも、オリゴマー鎖又はポリマー鎖Yと溶媒とが相互作用を行うことにより、無機微粒子の沈降を長期間抑制することができる。さらに、オリゴマー鎖又はポリマー鎖Yが立体反発基として機能することで無機微粒子の凝集が防止されるため、無機微粒子の含有量を高くしても、上記のように、分散性及び分散安定性が損なわれにくい。
本発明において塩基強度pKbとは、水温25℃でのpKbをいい、塩基の強さを定量的に表すための指標のひとつであり、塩基性度定数と同義である。塩基強度pKbと、酸強度pKaとは、pKb=14−pKaの関係にある。
分散樹脂としては、下記式で表されるpKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位、下記式で表される塩基性窒素原子を有する繰り返し単位、及び下記式で表される原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yを有する繰り返し単位(下記繰り返し単位の構造の左から順に対応する。)を含有する樹脂などが挙げられる。
分散樹脂は、pKa14以下の官能基を有する基Xが結合する窒素原子を含有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有する樹脂であることが好ましい。
分散樹脂は、(i)ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及び、ポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の、窒素原子を含有する繰り返し単位であって、窒素原子に結合し、かつpKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に(ii)原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有する分散樹脂(以下、適宜、「分散樹脂2−1」と称する)であることが特に好ましい。
分散樹脂2−1は、ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及び、ポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の窒素原子を含有する繰り返し単位(i)を有する。これにより、無機微粒子表面への吸着力が向上し、かつ、無機微粒子間の相互作用が低減できる。
ポリ(低級アルキレンイミン)は鎖状であっても網目状であってもよい。
ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及び、ポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の窒素原子を含有する繰り返し単位(i)を重合して得られる主鎖の数平均分子量、すなわち、分散樹脂2−1から側鎖のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Y部分を除いた部分の数平均分子量は、100〜10,000が好ましく、200〜5,000がより好ましく、300〜2,000が最も好ましい。主鎖部の数平均分子量は、核磁気共鳴分光法で測定した末端基と主鎖部の水素原子積分値の比率から求めるか、原料であるアミノ基を含有するオリゴマー又はポリマーの分子量の測定により求めることができる。
分散樹脂2−1の好ましい構成成分である一般式(I−1)で表される繰り返し単位及び一般式(I−2)で表される繰り返し単位について詳細に説明する。
XはpKa14以下の官能基を有する基を表す。
Yは原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖を表す。
Y’は、アニオン基を有する原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖を表す。
上記一般式(I−3)で表される繰り返し単位は、主鎖部に一級又は二級アミノ基を有する樹脂に、アミンと反応して塩を形成する基を有するオリゴマー又はポリマーを添加して反応させることで形成することが可能である。
なお、pKa14以下の官能基を有する基の定義は、特開2009−203462号公報の段落0043〜0050(対応する米国特許出願公開第2011−0003241号明細書の段落0069〜0079)に記載の定義が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖の定義は、特開2013−064979号公報の段落0083〜0098に記載の定義が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、分散樹脂の他の態様としては、特開2009−203462号公報の段落0034〜0042及び段落0071〜0080(対応する米国特許出願公開第2011−0003241号明細書の段落0105)に記載の一般式(II−1)で表される繰り返し単位及び(II−2)で表される繰り返し単位を有する構造や例示樹脂が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
分散剤としては、一般式(1)で表される高分子化合物が好ましく挙げられる。
なお、以下、この金属酸化物粒子(A)に対する吸着能を有する部位(上記官能基)を、適宜、「吸着部位」と総称して、説明する。
1つのA1の中に、2個以上の吸着部位が含まれる態様としては、鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐状であってもよく、炭素数1〜10であることが好ましい)、環状飽和炭化水素基(炭素数3〜10であることが好ましい)、芳香族基(炭素数5〜10であることが好ましく、例えば、フェニレン基)等を介して2個以上の吸着部位が結合し1価の置換基A1を形成する態様等が挙げられ、鎖状飽和炭化水素基を介して2個以上の吸着部位が結合し1価の置換基A1を形成する態様が好ましい。
なお、吸着部位自体が1価の置換基を構成する場合には、吸着部位そのものがA1で表される1価の置換基であってもよい。
まず、A1を構成する吸着部位について以下に説明する。
「酸基」としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホウ酸基が好ましい例として挙げられ、カルボン酸基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基がより好ましく、カルボン酸基が特に好ましい。
「ウレア基」としては、例えば、−NR15CONR16R17(ここで、R15、R16、及びR17は各々独立に、水素原子、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は炭素数7以上のアラルキル基を表す。)が好ましい例として挙げられ、−NR15CONHR17(ここで、R15及びR17は各々独立に、水素原子、炭素数1から10までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)がより好ましく、−NHCONHR17(ここで、R17は水素原子、炭素数1から10までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は炭素数7以上のアラルキル基を表す。)が特に好ましい。
「塩基性窒素原子を有する基」としては、例えば、アミノ基(−NH2)、置換イミノ基(−NHR8、−NR9R10、ここで、R8、R9、及びR10は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)、下記式(a1)で表されるグアニジル基、下記式(a2)で表されるアミジニル基などが好ましい例として挙げられる。
式(a2)中、R13及びR14は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は、炭素数7以上のアラルキル基を表す。
特に、アミノ基(−NH2)、置換イミノ基(−NHR8、−NR9R10、ここで、R8、R9、及びR10は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、又は、ベンジル基を表す。)、式(a1)で表されるグアニジル基〔式(a1)中、R11及びR12は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、又は、ベンジル基を表す。〕、式(a2)で表されるアミジニル基〔式(a2)中、R13及びR14は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、又は、ベンジル基を表す。〕などが好ましく用いられる。
「アリール基」としては、炭素数6〜10のアリール基であることが好ましい。
「アルキレンオキシ鎖を有する基」としては、末端がアルキルオキシ基又は水酸基を形成していることが好ましく、炭素数1〜20のアルキルオキシ基を形成していることがより好ましい。また、アルキレンオキシ鎖としては、少なくとも1つのアルキレンオキシ基を有する限り特に制限はないが、炭素数1〜6のアルキレンオキシ基からなるであることが好ましい。アルキレンオキシ基としては、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル基」におけるアルキル基部分としては、炭素数1から20までのアルキル基であることが好ましい。
「アルキルアミノカルボニル基」におけるアルキル基部分としては、炭素数1から20までのアルキル基であることが好ましい。
「カルボン酸塩基」としては、カルボン酸のアンモニウム塩からなる基などが挙げられる。
「スルホンアミド基」としては、窒素原子に結合する水素原子がアルキル基(メチル基等)、アシル基(アセチル基、トリフルオロアセチル基など)等で置換されていてもよい。
「イミド基」としては、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド等が挙げられる。
「エポキシ基」としては、置換又は無置換のオキシラニル基(エチレンオキシド基)が挙げられる。
ここでいう「pKa」とは、化学便覧(II)(改訂4版、1993年、日本化学会編、丸善株式会社)に記載されている定義のものである。
上記pKa5以上の官能基としては、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、フェノール基、ウレア基、ウレタン基、アルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルキレンオキシ鎖を有する基、イミド基、カルボン酸塩基、スルホンアミド基、水酸基、複素環基等が挙げられる。
pKa5以上の官能基として具体的には、例えば、フェノール基(pKa 8〜10程度)、アルキル基(pKa 46〜53程度)、アリール基(pKa 40〜43程度)、ウレア基(pKa 12〜14程度)、ウレタン基(pKa 11〜13程度)、配位性酸素原子としての−COCH2CO−(pKa 8〜10程度)、スルホンアミド基(pKa 9〜11程度)、水酸基(pKa 15〜17程度)、複素環基(pKa 12〜30程度)等が挙げられる。
上記の中では、A1として、酸基、フェノール基、アルキル基、アリール基、アルキレンオキシ鎖を有する基、水酸基、ウレア基、ウレタン基、スルホンアミド基、イミド基及び配位性酸素原子を有する基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基であることが好ましい。
R2で表される2価の連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
R2としては、鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐状であってもよく、炭素数1〜20であることが好ましい)、環状飽和炭化水素基(炭素数3〜20であることが好ましい)、芳香族基(炭素数5〜20であることが好ましく、例えば、フェニレン基)、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、窒素原子、及びカルボニル基よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基がより好ましく、鎖状飽和炭化水素基、環状飽和炭化水素基、芳香族基、チオエーテル結合、エステル結合、エーテル結合、及びアミド結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基が更に好ましく、鎖状飽和炭化水素基、チオエーテル結合、エステル結合、エーテル結合、及びアミド結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基が特に好ましい。
R1で表される(m+n)価の連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
L3は3価の基を表す。T3は単結合又は2価の連結基を表し、3個存在するT3は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L4は4価の基を表す。T4は単結合又は2価の連結基を表し、4個存在するT4は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L5は5価の基を表す。T5は単結合又は2価の連結基を表し、5個存在するT5は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L6は6価の基を表す。T6は単結合又は2価の連結基を表し、6個存在するT6は互いに同一であっても異なっていてもよい。
R1で表される(m+n)価の連結基の具体的な例〔具体例(1)〜(17)〕を以下に示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
また、一般式(1)中、nは1〜9を表す。nとしては、2〜8が好ましく、2〜7がより好ましく、3〜6が特に好ましい。
ポリマーの中でも、ポリマー鎖を構成するには、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びこれらの変性物、又は共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及びこれらの変性物又は共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体が特に好ましい。
ポリマー鎖P1が有し得るビニルモノマーの重合体又は共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマーとしては、それぞれ、下記一般式(L)、(M)、(N)で表される構造を有することが好ましい。
X1は、水素原子又は1価の有機基を表す。合成上の制約の観点から、好ましくは水素原子、又は、炭素数1〜12のアルキル基であり、水素原子又はメチル基であることがより好ましく、メチル基が特に好ましい。
R10は、水素原子又は1価の有機基を表し、特に構造上限定はされないが、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基であり、更に好ましくは、水素原子、又は、アルキル基である。該R10がアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、又は炭素数5〜20の環状アルキル基が好ましく、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基が特に好ましい。一般式(L)中に構造の異なるR10を2種以上有していてもよい。
R11及びR12は、分岐若しくは直鎖のアルキレン基(炭素数は1〜10が好ましく、2〜8であることがより好ましく、3〜6であることが更に好ましい。)を表す。各一般式中に構造の異なるR11又はR12を2種以上有していてもよい。
k1、k2、k3は、それぞれ独立に、5〜140の数を表す。
ポリマー鎖P1における、少なくとも1種の繰り返し単位の繰り返し数kが、立体反発力を発揮し分散安定性を向上する観点から、5以上であることが好ましく、7以上であることがより好ましい。
また、高分子化合物の嵩張りを抑え、硬化膜(赤外線遮光層)中に無機微粒子を密に存在させることを達成する観点から、少なくとも1種の繰り返し単位の繰り返し単位数kは、140以下であることが好ましく、130以下であることがより好ましく、60以下であることが更に好ましい。
ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、酸基を有するビニルモノマー、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、オレフィン類、マレイミド類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましく、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、酸基を有するビニルモノマーであることがより好ましく、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類であることが更に好ましい。
これらのビニルモノマーの好ましい例としては、特開2007−277514号公報段落0089〜0094、0096及び0097(対応する米国特許出願公開第2010/233595号明細書においては段落0105〜0117、及び0119〜0120)に記載のビニルモノマーが挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
一般式(2)において、R4、R5は各々独立に単結合または2価の連結基を表す。n個のR4は、同一であっても、異なっていてもよい。また、m個のR5は、同一であっても、異なっていてもよい。
R4、R5で表される2価の連結基としては、一般式(1)のR2で表される2価の連結基として挙げられたものと同様のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
なかでも、R4、R5で表される2価の連結基としては、鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐状であってもよく、炭素数1〜20であることが好ましい)、環状飽和炭化水素基(炭素数3〜20であることが好ましい)、芳香族基(炭素数5〜20であることが好ましく、例えば、フェニレン基)、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、窒素原子、及びカルボニル基よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基が好ましく、鎖状飽和炭化水素基、環状飽和炭化水素基、芳香族基、エステル結合、エーテル結合、及びアミド結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基がより好ましく、鎖状飽和炭化水素基、エステル結合、エーテル結合、及びアミド結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基が更に好ましい。
R3で表される(m+n)価の連結基としては、無置換でも置換基を更に有していてもよく、一般式(1)のR1で表される(m+n)価の連結基として挙げられたものと同様のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
一般式(2)中、m、nは、それぞれ、一般式(1)におけるm、nと同義であり、好ましい態様も同様である。
また、一般式(2)中のP2は、一般式(1)におけるP1と同義であり、好ましい態様も同様である。m個のP2は、同一であっても、異なっていてもよい。
R3:上記具体例(1)、(2)、(10)、(11)、(16)、又は(17)
R4:単結合、又は、鎖状飽和炭化水素基、環状飽和炭化水素基、芳香族基、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、窒素原子、及びカルボニル基よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基
R5:単結合、エチレン基、プロピレン基、下記基(a)、又は下記基(b)
なお、下記基中、R12は水素原子又はメチル基を表し、lは1又は2を表す。
m:1〜3
n:3〜6
R6は、(m+n1+n2)価の連結基を表し、R7〜R9は各々独立に単結合又は2価の連結基を表す。
A3は酸基を少なくとも1種有する1価の置換基を表す。A4は、A3とは異なる1価の置換基を表す。n1個のA3及びR7は、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。n2個のA4及びR8は、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。
mは一般式(1)におけるmと同義であり、好ましい態様も同様である。
n1は1〜8を表し、n2は1〜8を表し、m+n1+n2は3〜10を満たす。
P3は一般式(2)におけるP2と同義であり、好ましい態様も同様である。m個のP3及びR9は、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。
R6についての(m+n1+n2)価の連結基としては、一般式(1)のR1又は一般式(2)のR3で表される(m+n)価の連結基として挙げられたものと同様のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
R7〜R9についての2価の連結基としては、一般式(2)のR4、R5で表される2価の連結基として挙げられたものと同様のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
上記置換基A3が有し得る酸基の具体例、好ましい例としては、一般式(1)における酸基について前述した具体例、好ましい例と同様のものが挙げられる。
上記置換基A3がpKaが5より小さい酸基を少なくとも1種有する1価の置換基であることが更に好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基及びホスフィン酸基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基であることが特に好ましく、カルボン酸基が最も好ましい。
A3とは異なる1価の置換基A4の具体例、好ましい例としては、一般式(1)におけるA1について前述した具体例、好ましい例のうちの酸基以外の基と同様のものが挙げられる。なかでも、上記置換基A4はpKa5以上の官能基を少なくとも1種有する1価の置換基であることがより好ましく、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、フェノール基、ウレア基、ウレタン基、アルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルキレンオキシ鎖を有する基、イミド基、カルボン酸塩基、スルホンアミド基、水酸基及び複素環基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基であることが更に好ましく、アルキル基、アリール基、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基又はウレタン基であることが特に好ましい。
置換基A3が、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基及びホスフィン酸基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基であり、かつ置換基A4が配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、フェノール基、ウレア基、ウレタン基、アルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルキレンオキシ鎖を有する基、イミド基、カルボン酸塩基、スルホンアミド基、水酸基及び複素環基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基であることがより好ましい。
置換基A3が、カルボン酸基を有する1価の置換基であり、かつ置換基A4が、アルキル基、アリール基、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基又はウレタン基であることが更に好ましい。
無機微粒子と、置換基A3のアルキル基との吸着が良好である観点から、置換基A3がカルボン酸基であり、かつ置換基A4がアルキル基であることが特に好ましい。
高分子化合物の分子量としては、重量平均分子量で、20000以下が好ましく、1000〜15000が好ましく、3000〜12000がより好ましい。重量平均分子量が範囲内であると、ポリマーの末端に導入された複数の吸着部位の効果が十分に発揮され、無機微粒子表面への吸着性に優れた性能を発揮し得る。
重量平均分子量の測定方法としては、HLC−8129(東ソー(株)製を用いて、カラムとしてTSKgelMultiporeHXL−M(東ソー(株)製を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフロン)を用いることにより、求めることができる。
一般式(1)又は(2)で表される高分子化合物は、特に制限されないが、特開2007−277514号公報の段落0114〜0140及び0266〜0348に記載の合成方法に準じて合成することができる。
特に、複数の吸着部位を有するメルカプタン化合物存在下で、ビニルモノマーをラジカル重合する方法により一般式(1)又は(2)で表される高分子化合物(B)を合成することが好ましい。
上記のビニルモノマーは1種のみで重合させてもよいし、2種以上を併用して共重合させてもよい。
ここで、ビニルモノマーの具体例(M−1)〜(M−9)、(M−14)〜(M−16)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
炭素−炭素二重結合を有するマクロモノマーの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記具体例中、繰り返し単位数kは3〜50の整数である。
カルボン酸基を有する高分子化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記具体例中、繰り返し単位数kは3〜50の整数である。
脱離基を有する高分子化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記具体例中、繰り返し単位数kは3〜50の整数である。
一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物と、吸着部位を有し、かつメルカプト基と反応可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物とを付加反応させる方法。
一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物の具体的な例〔具体例(18)〜(34)〕としては、以下の化合物が挙げられる。
上記は、市販品として、(例えば(33)はジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート):堺化学工業(株)製)などが入手可能である。
吸着部位を有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物(具体的には、酸基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、フェノール基、アルキル基、アリール基、アルキレンオキシ鎖を有する基、イミド基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、カルボン酸塩基、スルホンアミド基、複素環基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基及び水酸基よりなる群から選択される基を少なくとも1種有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物)としては、特に制限されないが、以下のようなものが挙げられる。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エチルヘキサノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を混合して使用してもよい。
例えば、これらのビニルモノマー、及び連鎖移動剤を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して、約50℃〜220℃で、溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用して得られる。
溶液重合法で用いられる適当な溶媒の例としては、用いる単量体、及び生成する共重合体の溶解性に応じて任意に選択できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エチルヘキサノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル〔V−601、和光純薬工業(株)製〕のようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが利用できる。
無機微粒子に対する分散剤の含有量は特に制限されないが、無機微粒子100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましい。
分散剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物には、さらに、赤外線遮蔽剤として銅化合物が含まれていてもよい。銅化合物が含まれることにより、赤外線遮光性(特に、近赤外線遮光性)がより優れる。
銅化合物は、赤外線吸収性を有する物質である。具体的には、波長700nm〜1000nmの範囲内(近赤外線領域)に極大吸収波長を有する銅化合物が好ましい。
銅化合物における銅は、1価または2価の銅が好ましく、2価の銅がより好ましい。銅化合物中の銅含有量は、好ましくは2〜40質量%であり、より好ましくは5〜40質量%である。
本発明の組成物中における銅化合物の含有量は特に制限されないが、無機微粒子の分散安定性の観点および赤外線遮光性の観点から、無機微粒子の質量と銅化合物の質量との質量比(無機微粒子の質量/銅化合物の質量)が、0.00001〜1.0が好ましく、0.0001〜0.5がより好ましい。
本発明では特に、酸基を有する化合物と銅成分とを反応させてなる銅化合物が好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、ホフスィン酸及びリン酸基の少なくとも1種を含む化合物と銅成分とを反応させてなる銅化合物がより好ましく(以下、これらの化合物をそれぞれ、スルホン酸銅化合物、カルボン酸銅化合物、ホスフィン酸銅化合物、リン酸銅化合物ということがある)、スルホン酸銅化合物(好ましくは、スルホン酸銅錯体)、カルボン酸銅化合物(好ましくは、カルボン酸銅錯体)及びリン酸銅化合物(好ましくは、リン含有銅錯体)がさらに好ましく、スルホン酸銅化合物及びカルボン酸銅化合物がさらに好ましい。
また、銅化合物は低分子であってもよいし、高分子であってもよい。以下、具体的に説明する。
本発明で用いる銅化合物は、下記式(iA)で表されるものが好ましい。
Cu(L)n1・(X)n2 式(iA)
上記式(iA)中、Lは、銅に配位する配位子を表し、Xは、存在しないか、ハロゲン原子、H2O、NO3、ClO4、SO4、CN、SCN、BF4、PF6、BPh4(Phはフェニル基を表す)又はアルコールを表す。n1、n2は、各々独立に1〜4の整数を表す。
配位子Lは、銅に配位可能な原子としてC、N、O、Sを含む置換基を有することが好ましく、より好ましくはNやO、Sなどの孤立電子対を持つ基を有するものである。配位可能な基は分子内に1種類に限定されず、2種以上を含んでもよく、解離しても非解離でもよい。非解離の場合、Xは存在しない。
n価の有機基は、炭化水素基またはオキシアルキレン基が好ましく、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基がより好ましい。炭化水素基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、重合性基(例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、オキセタン基など)、スルホン酸基、カルボン酸基、リン原子を含有する酸基、カルボン酸エステル基(例えば−CO2CH3)、水酸基、アルコキシ基(例えばメトキシ基)、アミノ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、ハロゲン化アルキル基(例えばフルオロアルキル基、クロロアルキル基)等が挙げられる。炭化水素基が置換基を有する場合、さらに置換基を有していてもよく、置換基としてはアルキル基、上記重合性基、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記炭化水素基が1価の場合、アルキル基、アルケニル基またはアリール基が好ましく、アリール基がより好ましい。炭化水素基が2価の場合、アルキレン基、アリーレン基、オキシアルキレン基が好ましく、アリーレン基がより好ましい。炭化水素基が3価以上の場合には、上記1価の炭化水素基または2価の炭化水素基に対応するものが好ましい。
アルキル基及びアルキレン基は、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよい。直鎖状のアルキル基及びアルキレン基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8がさらに好ましい。分岐状のアルキル基及びアルキレン基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜12がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。環状のアルキル基及びアルキレン基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキル基及びアルキレン基の炭素数は、3〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。
アルケニル基及びアルケニレン基の炭素数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。
アリール基及びアリーレン基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。
一般式(ii)中、X1は、スルホン酸基、カルボン酸基及びリン原子を含有する酸基から選択される少なくとも1種であることが好ましい。X1は、1種単独でも2種以上であってもよいが、2種以上であることが好ましく、スルホン酸基及びカルボン酸基を有するものが好ましい。
一般式(ii)中、n3は、1〜3が好ましく、2または3がより好ましく、3がさらに好ましい。
上記配位子となる化合物またはその塩(酸基またはその塩を含有する化合物)の分子量は、1000以下が好ましく、80〜750が好ましく、80〜600がより好ましい。
本発明で用いられるスルホン酸銅錯体は、銅を中心金属としスルホン酸化合物を配位子とするものである。
上記スルホン酸化合物としては、下記一般式(iii)で表される化合物がより好ましい。
一般式(iii)で表されるスルホン酸及びその塩は、銅に配位する配位子として作用する。
R2の具体的な1価の有機基としては、炭化水素基を挙げることができ、具体的には直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基等を挙げることができる。これらの基は、2価の連結基(例えば、直鎖状または分岐状のアルキレン基、環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NR−(Rは水素原子あるいはアルキル基)など)を介した基であってもよい。
直鎖状のアルキル基、分岐状のアルキル基、環状のアルキル基、アルケニル基及びアリール基の炭素数は、上述した一般式(ii)中のR1における説明と同義であり、好ましい範囲も同様である。
1価の有機基は置換基を有していてもよく、置換基としては上述した一般式(ii)中のR1が有していてもよい置換基が挙げられる。直鎖状のアルキル基及び分岐状のアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、重合性基及びカルボン酸基の少なくとも1種が挙げられる。アリール基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、重合性基、スルホン酸基、カルボン酸基及びカルボン酸メチル基の少なくとも1種が挙げられ、スルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも1種が好ましい。
一般式(iii)で表される化合物の分子量は、80〜750が好ましく、80〜600がより好ましく、80〜450がさらに好ましい。
一般式(iv)中、R3は、一般式(iii)中におけるR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
銅成分としては、銅または銅を含む化合物を用いることができる。銅を含む化合物としては、例えば、酸化銅や銅塩を用いることができる。銅塩は、1価または2価の銅が好ましく、2価の銅がより好ましい。銅塩としては、酢酸銅、塩化銅、ギ酸銅、ステアリン酸銅、安息香酸銅、エチルアセト酢酸銅、ピロリン酸銅、ナフテン酸銅、クエン酸銅、硝酸銅、硫酸銅、炭酸銅、塩素酸銅、(メタ)アクリル酸銅、過塩素酸銅がより好ましく、酢酸銅、塩化銅、硫酸銅、安息香酸銅、(メタ)アクリル酸銅がさらに好ましい。
本発明に用いられるスルホン酸化合物は、市販のスルホン酸を用いることもできるし、公知の方法を参照して、合成することもできる。スルホン酸化合物の塩としては、例えば金属塩が好ましく、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
銅成分と、上述したスルホン酸化合物またはその塩とを反応させる際の反応比率としては、モル比率で1:1.5〜1:4とすることが好ましい。この際、スルホン酸化合物またはその塩は、1種類でも良いし、2種類以上を用いてもよい。
また、銅成分と、上述したスルホン酸化合物またはその塩とを反応させる際の反応条件は、例えば、20〜50℃で、0.5時間以上とすることが好ましい。
本発明で用いられる銅化合物としては、上述したもの以外に、カルボン酸またはカルボン酸エステルを配位子とする銅化合物(カルボン酸銅錯体)を用いてもよい。なお、本明細書では、カルボン酸エステルを配位子とする銅化合物も、カルボン酸銅錯体に含める。カルボン酸を配位子とする銅化合物に用いられるカルボン酸としては、例えば、下記一般式(v)で表される化合物が好ましい。
一般式(v)中、R4は1価の有機基を表す。1価の有機基は、特に限定されないが、上述した一般式(iii)中の1価の有機基R2と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
本発明で用いられる銅化合物としては、リン酸エステルを配位子とする銅化合物(リン酸エステル銅化合物)を用いることもできる。リン酸エステル銅化合物に用いられるリン酸エステル化合物としては、特開2013−253224号公報の段落0015〜0027を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明で用いられる銅化合物としては、ポリマー銅錯体を用いてもよい。銅化合物がポリマー銅錯体を含有することにより、耐熱性を向上させることができる。
ポリマー銅錯体は、酸基イオン部位を含む重合体(酸基またはその塩を含む重合体)及び銅イオンを含むポリマータイプの銅化合物であり、好ましい態様は、重合体中の酸基イオン部位を配位子とするポリマータイプの銅化合物である。このポリマータイプの銅化合物は、通常、重合体の側鎖に酸基イオン部位を有し、酸基イオン部位が銅に結合(例えば、配位結合)し、銅を起点として、側鎖間に架橋構造を形成している。ポリマータイプの銅錯体としては、主鎖に炭素−炭素結合を有する重合体の銅錯体、主鎖に炭素−炭素結合を有する重合体の銅錯体であってフッ素原子を含む銅錯体、主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有する重合体(以下、芳香族基含有重合体という。)の銅錯体等が挙げられる。
銅成分としては、2価の銅を含む化合物が好ましい。銅成分中の銅含有量は、好ましくは2〜40質量%であり、より好ましくは5〜40質量%である。銅成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。銅を含む化合物としては、例えば、酸化銅や銅塩を用いることができる。銅塩は、2価の銅がより好ましい。銅塩としては、水酸化銅、酢酸銅及び硫酸銅が特に好ましい。
酸基またはその塩を含む重合体が有する酸基としては、上述した銅成分と反応可能なものであれば特に限定されないが、銅成分と配位結合するものが好ましい。具体的には、酸解離定数(pKa)が12以下の酸基が挙げられ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、イミド酸基等が好ましい。酸基は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
本発明で用いられる酸基の塩を構成する原子または原子団としては、ナトリウム等の金属原子(特にアルカリ金属原子)、テトラブチルアンモニウム等のような原子団が挙げられる。尚、酸基またはその塩を含む重合体において、酸基またはその塩は、その主鎖及び側鎖の少なくとも一方に含まれていればよく、少なくとも側鎖に含まれていることが好ましい。
酸基またはその塩を含む重合体は、カルボン酸基またはその塩、及び/または、スルホン酸基またはその塩を含む重合体が好ましく、スルホン酸基またはその塩を含む重合体がより好ましい。
酸基またはその塩を含む重合体の好ましい一例は、主鎖が炭素−炭素結合を有する構造であり、下記式(A1−1)で表される構成単位(繰り返し単位)を含むことが好ましい。
式(A1−1)
式(A1−1)中、R1は水素原子またはメチル基を表し、L1は単結合または2価の連結基を表し、M1は水素原子、または、スルホン酸基と塩を構成する原子もしくは原子団を表す。
上記式(A1−1)中、R1は水素原子であることが好ましい。
上記式(A1−1)中、L1が2価の連結基を表す場合、2価の連結基としては、特に限定されないが、例えば、2価の炭化水素基、ヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NX−(Xは水素原子あるいはアルキル基を表し、水素原子が好ましい)、または、これらの組み合わせからなる基が挙げられる。
2価の炭化水素基としては、直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基や、アリーレン基が挙げられる。炭化水素基は、置換基を有していてもよいが、無置換であることが好ましい。
直鎖状のアルキレン基の炭素数としては、1〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜6がさらに好ましい。また、分岐状のアルキレン基の炭素数としては、3〜30が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。
環状のアルキレン基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキレン基の炭素数としては、3〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。
アリーレン基の炭素数としては、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましく、フェニレン基が特に好ましい。
ヘテロアリーレン基としては、特に限定されないが、5員環または6員環が好ましい。また、ヘテロアリーレン基は、単環でも縮合環であってもよく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。
上記式(A1−1)中、M1で表されるスルホン酸基と塩を構成する原子または原子団は、上述した酸基の塩を構成する原子または原子団と同義であり、水素原子またはアルカリ金属原子であることが好ましい。
好ましい他の構成単位としては、下記式(A1−2)で表される構成単位が挙げられる。
式(A1−2)
式(A1−2)中、R3は水素原子またはメチル基を表し、水素原子であることが好ましい。
Y2は単結合または2価の連結基を表し、2価の連結基としては、上述した上記式(A1−1)の2価の連結基と同義である。特に、Y2としては、−COO−、−CO−、−NH−、直鎖状または分岐状のアルキレン基、またはこれらの組み合わせからなる基か、単結合であることが好ましい。
式(A1−2)中、X2は、−PO3H、−PO3H2、−OHまたはCOOHを表し、−COOHであることが好ましい。
上記重合体(A1−1)が、他の構成単位(好ましくは上記式(A1−2)で表される構成単位)を含む場合、上記式(A1−1)で表される構成単位と上記式(A1−2)で表される構成単位のモル比は、95:5〜20:80であることが好ましく、90:10〜40:60であることがより好ましい。
本発明で用いることができる銅化合物としては、酸基またはその塩を有し、かつ、主鎖に芳香族炭化水素基及び/または芳香族ヘテロ環基を有する重合体(以下、芳香族基含有重合体という。)と、銅成分との反応で得られるポリマータイプの銅化合物を用いてもよい。芳香族基含有重合体は、主鎖に、芳香族炭化水素基及び芳香族ヘテロ環基のうち少なくとも1種を有していればよく、2種以上有していてもよい。酸基またはその塩及び銅成分については、上述した酸基またはその塩を含む重合体と銅成分との反応で得られる銅化合物と同義であり、好ましい範囲も同様である。
芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基が好ましい。アリール基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜15がより好ましく、6〜12がさらに好ましい。特に、フェニル基、ナフチル基またはビフェニル基が好ましい。芳香族炭化水素基は単環または多環であってもよいが、単環が好ましい。
芳香族ヘテロ環基としては、例えば、炭素数2〜30の芳香族ヘテロ環基を用いることができる。芳香族ヘテロ環基は、5員環または6員環が好ましい。また、芳香族ヘテロ環基は、単環または縮合環であり、単環または縮合数が2〜8の縮合環が例示される。ヘテロ環に含まれるヘテロ原子としては、窒素、酸素、硫黄原子が例示され、窒素または酸素が好ましい。
芳香族炭化水素基及び/または芳香族ヘテロ環基が置換基Tを有している場合、置換基Tとしては、例えば、アルキル基、重合性基(好ましくは、炭素−炭素二重結合を含む重合性基)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、カルボン酸エステル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、エーテル基、スルホニル基、スルフィド基、アミド基、アシル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アラルキル基などが例示され、アルキル基(特に炭素数1〜3のアルキル基)が好ましい。
特に、芳香族基含有重合体は、ポリエーテルスルホン系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリエーテルケトン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体、ポリベンズイミダゾール系重合体、ポリフェニレン系重合体、フェノール樹脂系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリアミド系重合体及びポリエステル系重合体から選択される少なくとも1種の重合体であることが好ましい。以下に各重合体の例を示す。
ポリエーテルスルホン系重合体:(−O−Ph−SO2−Ph−)で表される主鎖構造(Phはフェニレン基を示す、以下同じ)を有する重合体
ポリスルホン系重合体:(−O−Ph−Ph−O−Ph−SO2−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエーテルケトン系重合体:(−O−Ph−O−Ph−C(=O)−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリフェニレンエーテル系重合体:(−Ph−O−、−Ph−S−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリフェニレン系重合体:(−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
フェノール樹脂系重合体:(−Ph(OH)−CH2−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリカーボネート系重合体:(−Ph−O−C(=O)−O−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリアミド系重合体としては、例えば、(−Ph−C(=O)−NH−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエステル系重合体としては、例えば、(−Ph−C(=O)O−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエーテルスルホン系重合体、ポリスルホン系重合体及びポリエーテルケトン系重合体としては、例えば、特開2006−310068号公報の段落0022及び特開2008−27890号公報の段落0028に記載の主鎖構造を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
ポリイミド系重合体としては、特開2002−367627号公報の段落0047〜0058の記載及び特開2004−35891号公報の0018〜0019に記載の主鎖構造を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
式(A1−3)
式(A1−3)中、Ar1は芳香族炭化水素基及び/または芳香族ヘテロ環基を表し、Y1は単結合または2価の連結基を表し、X1は酸基またはその塩を表す。
式(A1−3)中、Ar1が芳香族炭化水素基を表す場合、上述した芳香族炭化水素基と同義であり、好ましい範囲も同様である。Ar1が芳香族ヘテロ環基を表す場合、上述した芳香族ヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Ar1は、上記式(A1−3)中の−Y1−X1の他に置換基を有していてもよい。Ar1が置換基を有する場合、置換基としては上述した置換基Tと同義であり、好ましい範囲も同様である。
炭化水素基としては、例えば、直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基や、アリーレン基が挙げられる。直鎖状のアルキレン基の炭素数としては、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜6がさらに好ましい。分岐状のアルキレン基の炭素数としては、3〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。環状のアルキレン基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキレン基の炭素数としては、3〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。これら直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基は、アルキレン基中の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい。
アリーレン基は、上述した式(A1−1)の2価の連結基がアリーレン基である場合と同義である。
芳香族ヘテロ環基としては、特に限定されないが、5員環または6員環が好ましい。また、芳香族ヘテロ環基は、単環でも縮合環であってもよく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。
式(A1−3)中、X1で表される酸基またはその塩としては、上述した酸基またはその塩と同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明の組成物には、無機微粒子、分散剤及び銅化合物以外の成分が含まれていてもよい。例えば、バインダーポリマー、重合性モノマー、重合開始剤、界面活性剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、溶媒、重合禁止剤、連鎖移動剤、増感剤などが挙げられる。
以下に、それらの成分について詳述する。
本発明の組成物は、形成される赤外線遮光層の皮膜特性の向上などの観点から、更にバインダーポリマーを含有することが好ましい。
バインダーポリマーとしては、線状有機ポリマーを用いることが好ましい。線状有機ポリマーとしては、公知のものを任意に使用できる。好ましくは、水現像または弱アルカリ水現像を可能とするために、水または弱アルカリ水に可溶性または膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水又は有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−92723号公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているもの、すなわち、カルボキシル基を有するモノマーを単独もしくは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独もしくは共重合させ酸無水物ユニットを加水分解、ハーフエステル化、もしくはハーフアミド化させた樹脂、又は、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシルスチレン等が挙げられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特開2002−309057号、特開2002−311569号等の各公報に記載の化合物を挙げることができる。
また、酸基を導入するための単量体は、重合後に酸基を付与しうる単量体であってもよく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単量体、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する単量体、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有する単量体等が挙げられる。重合後に酸基を付与しうる単量体を用いる場合、重合後に酸基を付与する処理を行うことが要求され得る。重合後に酸基を付与する処理は、単量体の種類によって異なり、例えば、次の処理が挙げられる。水酸基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、コハク酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物等の酸無水物を付加させる処理が挙げられる。エポキシ基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、N−メチルアミノ安息香酸、N−メチルアミノフェノール等のアミノ基と酸基を有する化合物を付加させか、又は、例えば(メタ)アクリル酸のような酸を付加させた後に生じた水酸基に、例えば、コハク酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物等の酸無水物を付加させる処理が挙げられる。イソシアネート基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、2−ヒドロキシ酪酸等の水酸基と酸基を有する化合物を付加させる処理が挙げられる。
一般式(ED)で表される化合物を含む単量体成分を重合してなる重合体が、エポキシ基を導入するための単量体を含む場合、その含有割合は、特に制限されないが、全単量体成分中、5〜70質量%が好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。
また、一般式(ED)で表される化合物を含む単量体成分を重合してなる重合体が酸基を有する場合には、酸価が、好ましくは20〜500mgKOH/g、より好ましくは50〜400mgKOH/gであるのがよい。
一般式(ED)で表される化合物を含む単量体成分を重合してなる重合体の合成に適用される重合方法としては、特に制限はなく、従来公知の各種重合方法を採用することができるが、特に、溶液重合法によることが好ましい。詳細には、例えば、特開2004−300204号公報に記載されるポリマー(a)の合成方法に準じて、一般式(ED)で表される化合物を含む単量体成分を重合してなる重合体を合成することができる。
これらのバインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
バインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等の公知の化合物が挙げられる。
本発明の組成物において、バインダーポリマーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
バインダーポリマーは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
また、バインダーポリマーの質量と無機微粒子の質量との質量比(バインダーポリマーの質量/無機微粒子の質量)は特に制限されないが、形成される赤外線遮光層の機械的強度と赤外線遮光性とのバランスに優れる点で、0.01〜1.0が好ましく、0.1〜0.8が好ましく、0.2〜0.5がさらに好ましい。
組成物中には、重合性モノマーが含まれていてもよい。重合性モノマーが含まれることにより、形成される赤外線遮光層の機械的強度が向上すると共に、パターン形成が可能となる。
重合性モノマーとして、重合性基が含まれていればよく、重合性基としてはラジカル重合性基(例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基)や、カチオン重合性基(例えば、エポキシ基)が挙げられる。重合性モノマーとしては、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物を使用することが好ましく、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物を使用することがより好ましい。このような化合物は当該技術分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。
上記以外にも重合性モノマーとしては、デナコール EX−211L、EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)、JER−152、JER−154、JER−157S70、JER−157S65(以上、三菱化学(株)製)、SR−494(サートマー社製)、A−TMMT(新中村化学製)、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120(以上、日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸価が上記範囲に入るように調製することが必須である。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、赤外線遮光層の強度を高くするためには3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、組成物に含有される他の成分(例えば、重合開始剤、無機微粒子等)との相溶性、分散性に対しても、重合性モノマーの選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の他の成分の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
重合性モノマーは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
また、重合性モノマーの質量と無機微粒子の質量との質量比(重合性モノマーの質量/無機微粒子の質量)は特に制限されないが、形成される赤外線遮光層の機械的強度と赤外線遮光性とのバランスに優れる点で、0.01〜1.0が好ましく、0.1〜0.8が好ましく、0.2〜0.5がさらに好ましい。
組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。重合開始剤が含まれることにより、硬化性が向上される。
重合開始剤としては、重合性モノマーの重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができる。
また、後述する組成物の硬化処理における硬化を良好にする観点などから、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感放射線性を有するもの(光重合開始剤)が好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
本発明に用いうる重合開始剤としては、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、例えば、アシルホスフィン化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、トリハロメチル化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ジアゾニウム化合物、ヨードニウム化合物、スルホニウム化合物、アジニウム化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、メタロセン化合物等のオニウム塩化合物、有機硼素塩化合物、ジスルホン化合物などが挙げられる。
感度の観点から、オキシム化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、トリハロメチル化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、及び、チオール化合物が好ましい。
重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
オキシムエステル化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、Journal of
Applied Polymer Science(2012年)pp.725−731、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物などが挙げられる。
さらに、特開2007−231000号公報、及び、特開2007−322744号公報に記載される環状オキシム化合物も好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010−32985号公報、特開2010−185072号公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化し得る。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成できる。
他にも、特開2007−269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
オキシム開始剤としては、特開2012−208494号公報段落0513(対応する米国特許出願公開第2012/235099号明細書の[0632])以降の式(OX−1)、(OX−2)又は(OX−3)で表される化合物の説明を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
またアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
重合開始剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
特に、本発明の組成物は、フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上することから、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
カチオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報の段落[0554](対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の段落[0680]等)に記載のカチオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンSF8410」、「トーレシリコーンDC11PA」,「トーレシリコーンSH21PA」,「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−4440」、「TSF−4300」、「TSF−4445」、「TSF−4460」、「TSF−4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
上記以外にも、サーフィノール61(日信化学(株)製)なども使用可能である。
組成物に界面活性剤が含まれる場合、界面活性剤の含有量は、組成物全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、0.005質量%〜1.0質量%がより好ましい。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、密着促進剤が含まれていてもよい。密着促進剤が含まれることにより、赤外線遮光層が配置される基材と、赤外線遮光層との密着性がより向上する。
密着促進剤としては、例えば、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−メチルジメトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBM-602)、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBM-603、信越化学工業社製)、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBE-602)、γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン(信越化学工業社製商品名KBM-903)、γ−アミノプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBE-903)等が挙げられる。
他には、特開2008−243945号公報の段落番号[0048]に記載の化合物が使用される。
組成物に密着促進剤が含有される場合、密着促進剤の含有量は、組成物全固形分に対して、10質量%以下が好ましく、0.005〜5質量%がより好ましい。
密着促進剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、紫外線吸収剤が含有されていてもよい。
紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、トリアジン系の紫外線吸収剤を使用することができる。
本発明においては、各種の紫外線吸収剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
組成物に紫外線吸収剤が含まれる場合、紫外線吸収剤の含有量は、組成物全固形分に対して、0.001〜5質量%が好ましく、0.01〜3質量%がより好ましい。
紫外線吸収剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物には、溶媒が含まれていてもよい。該溶媒は、種々の有機溶媒を用いて構成することができる。
有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロペンタノン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。
これらの有機溶剤は、単独あるいは混合して使用することができる。
組成物に溶媒が含まれる場合、組成物における固形分の濃度は、2〜60質量%であることが好ましい。
溶媒は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
なお、赤外線カメラとしては、特開2009−85964(対応WO94/00950)や特開2008−258973が援用され、本明細書に取り込まれる。
上述した成分を含有する赤外線遮光組成物を用いることにより、赤外線遮光層が形成される。言い換えると、赤外線遮光層は、上記組成物の硬化物に相当する。
赤外線遮光層の形成方法は特に制限されないが、上記組成物を所定の基材上に塗布して、必要に応じて、硬化処理を実施する方法が挙げられる。
塗布方法は特に制限されず、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ダイコート法などが挙げられる。
なお、塗布後必要に応じて、溶媒を除去するために、加熱乾燥処理を実施してもよい。加熱乾燥処理の条件は特に制限されないが、生産性の点から、50〜200℃(好ましくは60〜150℃)で30秒〜15分間(好ましくは60秒〜5分間)加熱処理を実施することが好ましい。
特に、組成物に重合性モノマーが含まれ、パターン状に赤外線遮光層を形成する場合は、露光処理を実施した後、未露光部分を除去する現像処理を実施してもよい。
なお、現像処理の方法は特に制限されず、未露光部分の組成物が溶解する現像液(溶液)で処理する方法が挙げられる。
上記透過率の測定方法としては、上記組成物を用いて、赤外線遮光層をガラス基板上に作製し、日立ハイテクノロジー製分光器UV4100を用いて、入射角度0°で波長1000nm、波長1100nm、波長500nmの透過率を測定する。
なお、膜厚5μmにおける赤外線遮光層が、上記各波長の透過率を示すことが好ましい。膜厚5μmとは平均膜厚が5μmであることを意図する。平均膜厚の測定方法は、任意の10箇所の赤外線遮光層の膜厚を測定し、それらを算術平均した値である。なお、上記透過率を算出するための膜厚5μmとしては、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとし、膜厚5μm±0.2μm以下の範囲内(4.8〜5.2μm)であればよい。
上記光学濃度(OD)の測定方法としては、赤外線遮光層をガラス基板上に作製し、日立ハイテクノロジー製分光器UV4100を用いて、入射角度0°で波長1000nm、波長1100nm、波長500nmの光学濃度を測定する。
なお、膜厚5μmにおける赤外線遮光層が、上記各波長の光学濃度を示すことが好ましい。膜厚5μmとは平均膜厚が5μmであることを意図する。平均膜厚の測定方法は、任意の10箇所の赤外線遮光層の膜厚を測定し、それらを算術平均した値である。なお、上記透過率を算出するための膜厚5μmとしては、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとし、膜厚5μm±0.2μ以下の範囲内であればよい。
赤外線遮光層の膜厚は特に制限されないが、固体撮像素子の赤外線カットフィルタなどへの応用の点からは、2〜6μmが好ましく、3〜5μmが好ましい。
なお、上記膜厚は平均膜厚を意図し、平均膜厚の測定方法は、任意の10箇所の赤外線遮光層の膜厚を測定し、それらを算術平均した値である。
なお、上述した組成物を使用した場合は、無機微粒子の濃度を高めることができるため、赤外線遮光層の薄膜化が可能となる。特に、分散剤として、分散樹脂、又は、一般式(1)で表される高分子化合物を使用した場合は、薄膜の赤外線遮光層を容易に製造できる。
また、上述した組成物を使用した場合、パターン状の赤外線遮光層を精度よく形成することができる。つまり、解像性に優れる。特に、分散剤として、上記樹脂又は上記一般式(1)で表される高分子化合物を使用すると、より効果が優れる。
上記赤外線遮光層の波長800〜900nmの範囲での透過率は特に制限されないが、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、0%が挙げられる。
使用される青ガラス基板としては、例えば、フツリン酸ガラスなどが挙げられる。
青ガラス基板の厚みは特に制限されないが、ガラスの強度と赤外領域における吸収の点から50〜2000μmが好ましく、100〜1000μmがより好ましい。
青ガラス基板上に配置される赤外線遮光層の態様は上記の通りである。
また、赤外線カットフィルタの他の好適態様としては、青ガラス基板と、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタが挙げられる。赤外線遮光層の各波長の透過率の好適範囲は、上記光学特性の第2態様で示した各波長の透過率の好適範囲と同義である。
なお、上記赤外線遮光層には、酸化インジウムスズ粒子又は酸化アンチモンスズ粒子が含まれることが好ましい。
なお、赤外線遮光層が、蒸着により形成された赤外線遮光層であってもよい。
ガラス基板の種類は特に制限されず、公知のガラス基板(例えば、上記青ガラス基板)が使用される。
近赤外線反射膜は、近赤外線を反射する能力を有する膜である。このような近赤外線反射膜としては、アルミ蒸着膜、貴金属薄膜、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜などを用いることができる。近赤外線反射膜が使用されることにより、近赤外線を十分にカットすることのできるフィルタを得ることができる。
本発明において、近赤外線反射膜はガラス基板の片面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。片面に設ける場合には、製造コストや製造容易性に優れ、両面に設ける場合には、高い強度を有し、ソリが生じにくい。
これら近赤外線反射膜の中では、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜を好適に用いることができる。
高屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができ、屈折率の範囲が通常は1.7〜2.5の材料が選択される。これら材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウムなどを少量含有させたものなどが挙げられる。
低屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.6以下の材料を用いることができ、屈折率の範囲が通常は1.2〜1.6の材料が選択される。これら材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウムなどが挙げられる。
高屈折率材料層と低屈折率材料層とを積層する方法については、これら材料層を積層した誘電体多層膜が形成される限り特に制限はないが、例えば、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法などにより、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜を形成し、これをガラス基板に接着剤で張り合わせたり、ガラス基板上に、直接、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法などにより、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜を形成することにより得ることができる。
これら高屈折率材料層及び低屈折率材料層の各層の厚みは、通常、遮断しようとする赤外線波長をλ(nm)とすると、0.1λ〜0.5λの厚みが好ましい。厚みが上記範囲外になると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と大きく異なって反射・屈折の光学的特性の関係が崩れてしまい、特定波長の遮断・透過をするコントロールができなくなってしまう傾向になる。
また、誘電体多層膜における積層数は、5〜50層、好ましくは10〜40層であることが望ましい。
また、銅化合物を含有する層は、上記赤外線カットフィルタに含まれていてもよい。より具体的には、上記青ガラス(または、支持体)と、上記赤外線遮光層と、上記銅含有層とを有する赤外線カットフィルタが挙げられる。銅化合物の定義は、上述の通りである。
赤外線遮光層と銅含有層とは隣接して配置されていることが好ましい。
銅含有層中における銅化合物の含有量は特に制限されないが、銅含有層全質量に対して、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上が特に好ましい。また、85質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。
銅含有層には、銅化合物以外の他の成分(例えば、赤外線遮光層で説明したバインダーポリマーなど)が含まれていてもよい。
複層赤外線遮光層において、無機微粒子を含有する赤外線遮光層の厚みは10μm以下が好ましく、7μm以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、通常、0.1μm以上の場合が多く、1μm以上が好ましい。また、複層赤外線遮光層において、銅含有層の厚みは250μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、通常、1μm以上の場合が多く、10μm以上が好ましい。
なお、上記赤外線遮光層及び上記銅含有層の厚みは平均厚みであり、平均膜厚の測定方法は、任意の10箇所の赤外線遮光層または銅含有層の膜厚を測定し、それらを算術平均した値である。
また、本発明は、固体撮像素子の受光側において、本発明の組成物を基板上に層状に適用する工程、乾燥する工程を有する、赤外線カットフィルタの製造方法にも関する。膜厚、積層構造などについては、目的に応じて適宜選択することができる。
基板は、ガラスなどからなる透明基板であっても、固体撮像素子基板であっても、固体撮像素子基板の受光側に設けられた別の基板(例えば後述のガラス基板30)であっても、固体撮像素子基板の受光側に設けられた平坦化層等の層であってもよい。
乾燥条件としては、各成分、溶剤の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60℃〜200℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
以下、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを、図1及び図2を参照しながら説明するが、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
なお、図1及び図2にわたり、共通する部分には共通する符号を付す。
図1は、固体撮像素子を備えたカメラモジュールの構成を示す概略断面図である。
図1に示すカメラモジュール200は、実装基板である回路基板70に接続部材であるハンダボール60を介して接続されている。
詳細には、カメラモジュール200は、シリコン基板の第1の主面に撮像素子部を備えた固体撮像素子100と、固体撮像素子100の第1の主面側(受光側)に設けられた平坦化層(図1には不図示)と、平坦化層の上に設けられた赤外線カットフィルタ42と、赤外線カットフィルタ42の上方に配置され内部空間に撮像レンズ40を有するレンズホルダー50と、固体撮像素子100及びガラス基板30の周囲を囲うように配置された遮光兼電磁シールド44と、を備えて構成されている。なお、平坦化層の上には、ガラス基板30(光透過性基板)を設けてもよい。各部材は、接着剤45により接着されている。
本発明は、固体撮像素子100と、固体撮像素子の受光側に配置された赤外線カットフィルタ42とを有するカメラモジュールの製造方法であって、固体撮像素子の受光側において、上記本発明の組成物を適用することにより赤外線遮光層を形成する工程にも関する。本実施形態に係るカメラモジュールにおいては、例えば、平坦化層の上に、本発明の硬化性組成物を塗布することにより膜を形成して、赤外線カットフィルタ42を形成できる。赤外線カットフィルタを塗布する方法は前述した通りである。
カメラモジュール200では、外部からの入射光hνが、撮像レンズ40、赤外線カットフィルタ42、ガラス基板30、平坦化層を順次透過した後、固体撮像素子100の撮像素子部に到達するようになっている。
カメラモジュール200は、平坦化層上に直接赤外線カットフィルタを設けているが、平坦化層を省略しマイクロレンズ上に直接赤外線カットフィルタを設けるようにしてもよいし、ガラス基板30上に赤外線カットフィルタを設けたり、赤外線カットフィルタを設けたガラス基板30を貼り合せてもよい。
固体撮像素子100は、基体であるシリコン基板10の第1の主面に、フォトダイオード(PD)12、層間絶縁膜13、ベース層14、カラーフィルタ15、オーバーコート16、マイクロレンズ17をこの順に備えている。フォトダイオード(PD)12に対応するように、赤色のカラーフィルタ15R、緑色のカラーフィルタ15G、青色のカラーフィルタ15B(以下、これらをまとめて「カラーフィルタ15」ということがある)やマイクロレンズ17は、それぞれ配置されている。シリコン基板10の第1の主面と反対側の第2の主面には、遮光膜18、絶縁膜22、金属電極23、ソルダレジスト層24、内部電極26、及び素子面電極27を備えている。各部材は、接着剤20により接着されている。
マイクロレンズ17上には、平坦化層46、赤外線カットフィルタ42を備えている。平坦化層46の上に赤外線カットフィルタ42が設けられる代わりに、マイクロレンズ17の上、ベース層14とカラーフィルタ15との間、または、カラーフィルタ15とオーバーコート16との間に、赤外線カットフィルタが設けられる形態であってもよい。特に、マイクロレンズ17表面から2mm以内(より好ましくは1mm以内)の位置に設けられることが好ましい。この位置に設けると、赤外線カットフィルタを形成する工程が簡略化でき、マイクロレンズへの不要な赤外線を十分にカットすることができるので、赤外線遮断性をより高めることができる。
固体撮像素子100については、特開2012−068418号公報段落0245(対応する米国特許出願公開第2012/068292号明細書の[0407])以降の固体撮像素子100の説明を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
以上、カメラモジュールの一実施形態について図1及び図2を参照して説明したが、一実施形態は図1及び図2の形態に限られるものではない。
カメラモジュール310は、例えば、固体撮像素子基板311と、固体撮像素子基311板の主面側(受光側)に設けられた平坦化層312と、赤外線カットフィルタ313と、赤外線カットフィルタ313の上方に配置され内部空間に撮像レンズ314を有するレンズホルダー315と、を備える。
カメラモジュール310では、外部からの入射光hνが、撮像レンズ314、赤外線カットフィルタ313、平坦化層312を順次透過した後、固体撮像素子基板311の撮像素子部に到達するようになっている。
固体撮像素子基板311は、例えば、基体であるシリコン基板の主面に、撮像素子316、層間絶縁膜(図示せず)、ベース層(図示せず)、カラーフィルタ317、オーバーコート(図示せず)、マイクロレンズ318をこの順に備えている。カラーフィルタ317(赤色のカラーフィルタ、緑色のカラーフィルタ、青色のカラーフィルタ)やマイクロレンズ318は、撮像素子316に対応するように、それぞれ配置されている。
また、平坦化層312の表面に赤外線カットフィルタ313が設けられる代わりに、マイクロレンズ318の表面、ベース層とカラーフィルタ317との間、または、カラーフィルタ317とオーバーコートとの間に、赤外線カットフィルタ313が設けられる形態であってもよい。例えば、赤外線カットフィルタ313は、マイクロレンズ表面から2mm以内(より好ましくは1mm以内)の位置に設けられていてもよい。この位置に設けると、赤外線カットフィルタを形成する工程が簡略化でき、マイクロレンズへの不要な赤外線を十分にカットすることができるので、赤外線遮断性をより高めることができる。
本発明の赤外線カットフィルタは、半田リフロー工程に供することができる。半田リフロー工程によりカメラモジュールを製造することによって、半田付けを行うことが必要な電子部品実装基板等の自動実装化が可能となり、半田リフロー工程を用いない場合と比較して、生産性を格段に向上することができる。更に、自動で行うことができるため、低コスト化を図ることもできる。半田リフロー工程に供される場合、250〜270℃程度の温度にさらされることとなるため、赤外線カットフィルタは、半田リフロー工程に耐え得る耐熱性(以下、「耐半田リフロー性」ともいう。)を有することが好ましい。
本明細書中で、「耐半田リフロー性を有する」とは、200℃で10分間の加熱を行う前後で赤外線カットフィルタとしての特性を保持することをいう。より好ましくは、230℃で10分間の加熱を行う前後で特性を保持することである。更に好ましくは、250℃で3分間の加熱を行う前後で特性を保持することである。耐半田リフロー性を有しない場合には、上記条件で保持した場合に、赤外線カットフィルタの赤外線吸収能が低下したり、膜としての機能が不十分となる場合がある。
また本発明は、リフロー処理する工程を含む、カメラモジュールの製造方法にも関する。本発明の近赤外線カットフィルタは、リフロー工程があっても、近赤外線吸収能が維持されるので、小型軽量・高性能化されたカメラモジュールの特性を損なうことがない。
図4に示すように、カメラモジュールは、固体撮像素子基板311と、平坦化層312と、紫外・赤外光反射膜319と、透明基材320と、近赤外線吸収層321と、反射防止層322とをこの順に有していてもよい。
紫外・赤外光反射膜319は、赤外線カットフィルタの機能を付与または高める効果を有し、例えば、特開2013−68688号公報の段落0033〜0039を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
透明基材320は、可視領域の波長の光を透過するものであり、例えば、特開2013−68688号公報の段落0026〜0032を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
赤外線吸収層321は、上述した本発明の赤外線吸収性組成物を塗布することにより形成することができる。
反射防止層322は、赤外線カットフィルタに入射する光の反射を防止することにより透過率を向上させ、効率よく入射光を利用する機能を有するものであり、例えば、特開2013−68688号公報の段落0040を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
図6に示すように、カメラモジュールは、固体撮像素子基板311と、近赤外線吸収層321と、紫外・赤外光反射膜319と、平坦化層312と、反射防止層322と、透明基材320と、反射防止層322とをこの順に有していてもよい。
(ITO分散液の調製)
錫ドープ酸化インジウム粉末(酸化インジウムスズ粒子)(三菱マテリアル(株)製、P4−ITO)28.1質量部と、下記分散剤a(固形分30%、溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル)18.8質量部、溶媒(シクロヘキサノン)28.1質量部を予め混合した後、循環型分散装置(ビーズミル)として、寿工業株式会社製ウルトラアペックスミルを用いて、以下のようにして分散処理を行い、ITO分散液を得た。また分散装置は以下の条件で運転した。
・ビーズ径:φ0.05mm
・ビーズ充填率:75体積%
・周速:10m/秒
・ポンプ供給量:10kg/時間
・冷却水:水道水
・ビーズミル環状通路内容積:0.15L
・分散処理する混合液量:0.7kg
15分間分散処理を行い、得られたITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)を測定した所、それぞれ0.10μm及び0.08μmであった。なお、90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、レーザー回折散乱粒度分布装置(日機装株式会社製マイクロトラックUPA−EX150)を用いて、測定した。
ITO分散液 71.0質量部
バインダーポリマー(ACA230AA、ダイセル・サイテック(株)、固形分55%、溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル) 16.8質量部
光重合開始剤:Irgacure907(BASFジャパン社製) 2.8質量部
重合性化合物:アロニックスM−510(TO−756)(商品名:東亞合成(株)製:4官能重合性化合物) 9.4質量部
シランカップリング剤 KBM−602(信越シリコーン製) 0.11質量部
界面活性剤:メガファックF−780(DIC株式会社製) 0.11質量部
実施例1で作製した赤外線遮光組成物を、青ガラス基板上にスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上にて100℃で2分間加熱することで塗布層を得た。
得られた塗布層を、i線ステッパー又はアライナーを用い、1000mJ/cm2の露光量にて露光し、露光後の塗布層に対し、さらにホットプレート上にて200℃で10分間硬化処理を行い、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
(ITO分散液の調製)における分散処理を15分間から30分間に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
なお、ITO分散液中のITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、それぞれ0.08μm及び0.06μmであった。
(ITO分散液の調製)における分散処理を15分間から60分間に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
なお、ITO分散液中のITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、それぞれ0.08μm及び0.05μmであった。
(ITO分散液の調製)における分散処理を15分間から180分間に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
なお、ITO分散液中のITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、それぞれ0.05μm及び0.03μmであった。
(ITO分散液の調製)における分散処理を60分間から300分間に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
なお、ITO分散液中のITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、それぞれ0.04μm及び0.02μmであった。
循環型分散装置(ビーズミル)による分散処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
なお、ITO分散液中のITO粒子の90%粒子径(D90)及び50%粒子径(D50)は、それぞれ0.20μm及び0.18μmであった。
上記で作製した赤外線遮光層を、日立ハイテクノロジー製分光器UV4100により400−1200nmにおける入射角度0°で透過率を評価し、以下の基準に従って評価した。なお、以下の可視域とは波長500〜700nmの範囲を意図する。
「A」:可視域の透明性が高く(可視域のODが0.1以下)、かつ、フレアなどが発生せず画質が低下しない
「B」:可視域の透明性が高い(可視域のODが0.1以下)が、フレアなどが発生し画質が低下する
「C」:可視域の透明性が低く(可視域のODが0.1超)、かつ、フレアなどが発生し画質が低下する
表1に示すように、所定の要件を満たす実施例1〜4の赤外線遮光層は、所望の効果が得られることが確認された。
また、さらに実施例1の赤外線遮光層の上に、蒸着温度200℃で、近赤外線を反射する誘電体多層膜として、シリカ(SiO2:膜厚20〜250nm)層とチタニア(TiO2:膜厚70〜130nm)層とが交互に積層された層(積層数44)を形成した。
(銅化合物1の合成例)
下記スルホフタル酸53.1%水溶液(13.49g,29.1mmol)をメタノール50mLに溶かし、この溶液を50℃に昇温した後、水酸化銅(2.84g,29.1mmol)を加え50℃で2時間反応させた。反応終了後、エバポレータにて溶剤及び発生した水を留去することで銅化合物1(8.57g)を得た。
ポリエーテルスルホン(BASF社製、Ultrason E6020P)5.0gを硫酸46gに溶解し、窒素気流下、室温にてクロロスルホン酸16.83gを滴下した。室温にて48時間反応した後、氷水で冷却したヘキサン/酢酸エチル(1/1)混合液1L中に反応液を滴下した。上澄みを除き、得られた沈殿物をメタノールに溶解した。得られた溶液を、酢酸エチル0.5L中に滴下し、得られた沈殿物をろ過により回収した。得られた固体を減圧乾燥することで、下記重合体A−1を4.9g得た。中和滴定により算出したポリマー中のスルホン酸基含有量は3.0(meq/g)、重量平均分子量(Mw)は53,000であった。
重合体A−1の20%水溶液20gに対し、水酸化銅556mgを加え、室温で3時間撹拌し、水酸化銅を溶解させた。以上により、スルホン酸ポリマー銅化合物1の水溶液が得られた。
実施例5で調製した赤外線遮光組成物において、メガファックF−780を、メガファックF171(DIC(株)製)、サーフィノール61(日信化学(株)製)またはトーレシリコーンSF8410(東レ・ダウコーニング(株)製)に変更した場合でも、実施例5の赤外線遮光層と同様に優れた効果が得られた。
下記の化合物を混合して、銅含有層形成用組成物を調製した。
上記銅化合物1 25.2質量部
上記スルホン酸ポリマー銅化合物1 6.8質量部
下記バインダーA 62.4質量部
溶剤(水) 組成物中の全固形分濃度が20質量%となる量
得られた塗布層を、i線ステッパー又はアライナーを用い、1000mJ/cm2の露光量にて露光し、露光後の塗布層に対し、さらにホットプレート上にて200℃で10分間硬化処理を行い、膜厚5.0μmの赤外線遮光層を得た。
次に、銅含有層形成用組成物をドロップキャスト(滴下法)により、上記赤外線遮光層上に塗布形成し、ホットプレート上にて60℃で10分、80℃で10分、100℃で10分、120℃で10分、140℃で10分と段階的に加熱して、膜厚150μmの銅含有層を得た。得られた赤外線カットフィルタでは、赤外線遮光層と銅含有層が積層した複層赤外線遮光層が含まれる。なお、得られた複層赤外線遮光層の透過スペクトル図を図7に示す。
さらに、赤外線遮光層の厚みを3μm、4μm、7μm、または、8μmに変更した場合は、上記実施例6と同様の効果が得られた。
12 フォトダイオード(PD)
13 層間絶縁膜
14 ベース層
15 フィルタ層
15R 赤色カラーフィルタ
15G 緑色カラーフィルタ
15B 青色カラーフィルタ
16 オーバーコート
17 マイクロレンズ
18 遮光膜
20 接着剤
22 絶縁膜
23 金属電極
24 ソルダレジスト層
26 内部電極
27 素子面電極
30 ガラス基板
40 撮像レンズ
41 接着剤
42 赤外線カットフィルタ
43 接着剤
44 遮光兼電磁シールド
45 接着剤
50 レンズホルダー
60 ハンダボール
70 回路基板
100 固体撮像素子
200 カメラモジュール
310 カメラモジュール
311 固体撮像素子基板
312 平坦化層
313 赤外線カットフィルタ
314 撮像レンズ
315 レンズホルダー
316 撮像素子
317 カラーフィルタ
318 マイクロレンズ
319 紫外・赤外光反射膜
320 透明基材
321 近赤外線吸収層
322 反射防止層
Claims (18)
- 無機微粒子と分散剤とを含有する赤外線遮光組成物であって、
前記赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長1000nmの透過率が60%以下、波長1100nmの透過率が30%以下、かつ、波長500nmの透過率が80%以上であり、
前記赤外線遮光組成物中に分散する前記無機微粒子の90%粒子径(D90)が0.05〜0.1μmであり、
前記赤外線遮光組成物中に分散する前記無機微粒子の50%粒子径(D50)が0.03〜0.08μmであり、
前記無機微粒子の含有量が全固形分に対して40質量%以上である、赤外線遮光組成物。 - 無機微粒子と分散剤とを含有する吸収型の赤外線遮光組成物であって、
前記赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.35以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下であり、
前記赤外線遮光組成物中に分散する前記無機微粒子の90%粒子径(D90)が0.05〜0.1μmであり、
前記赤外線遮光組成物中に分散する前記無機微粒子の50%粒子径(D50)が0.03〜0.08μmであり、
前記無機微粒子の含有量が全固形分に対して40質量%以上である、吸収型の赤外線遮光組成物。 - さらに、銅化合物を含有する、請求項1または2に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、請求項3に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記無機微粒子が、金属酸化物粒子及び金属粒子からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記無機微粒子が、酸化インジウムスズ粒子及び酸化アンチモンスズ粒子からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記分散剤が、重量平均分子量20,000以下の下記一般式(1)で表される高分子化合物、又は、pKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜20,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有し、かつ、塩基性窒素原子を含有する樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
(一般式(1)中、R1は(m+n)価の連結基を表す。R2は、単結合又は2価の連結基を表す。A1は酸基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、塩基性窒素原子を有する基、フェノール基、アルキル基、アリール基、アルキレンオキシ鎖を有する基、イミド基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、カルボン酸塩基、スルホンアミド基、複素環基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基及び水酸基からなる群から選択される基を少なくとも1種有する1価の置換基を表す。n個のA1及びR2は、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。
mは8以下の正の数、nは1〜9を表し、m+nは3〜10を満たす。
P1はポリマー鎖を表す。m個のP1は、同一であっても、異なっていてもよい。) - さらに、重合開始剤、重合性モノマー、及び、バインダーポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 吸収型の赤外線遮光組成物である、請求項1及び3〜8のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長700〜1100nmの範囲での透過率が20%以下である、請求項1及び3〜9のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 前記赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層の波長800〜900nmの範囲での透過率が10%以下である、請求項1及び3〜10のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の赤外線遮光組成物より形成される赤外線遮光層。
- 膜厚が200μm以下である、請求項12に記載の赤外線遮光層。
- 青ガラス基板と、前記青ガラス基板上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの透過率が60%以下、波長1100nmの透過率が50%以下、かつ、波長500nmの透過率が80%以上である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタであって、
前記赤外線遮光層とは別に、銅化合物を含有する層をさらに有し、
前記銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、赤外線カットフィルタ。 - 青ガラス基板と、前記青ガラス基板上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタであって、
前記赤外線遮光層とは別に、銅化合物を含有する層をさらに有し、
前記銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、赤外線カットフィルタ。 - 支持体と、前記支持体上に配置され、無機微粒子と分散剤とを含有し、波長1000nmの光学濃度(OD)が0.2以上、波長1100nmの光学濃度(OD)が0.3以上、かつ、波長500nmの光学濃度(OD)が0.1以下である赤外線遮光層とを有する赤外線カットフィルタであって、
前記赤外線遮光層とは別に、銅化合物を含有する層をさらに有し、
前記銅化合物が、スルホン酸銅錯体、カルボン酸銅錯体、及び、リン含有銅錯体から選択される少なくとも1種を含む、赤外線カットフィルタ。 - 前記赤外線遮光層の膜厚が2〜6μmである、請求項14〜16のいずれか1項に記載に赤外線カットフィルタ。
- 固体撮像素子と、請求項14〜17のいずれか1項に記載の赤外線カットフィルタとを有するカメラモジュール。
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