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JP6197761B2 - 冷間加工品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの輸送機械や、建設機械およびその他の産業機械などの構成要素となる機械部品、特に浸炭処理、あるいは浸炭窒化処理して使用される機械構造部品に適した、冷間加工品の製造方法に関するものである。
自動車のクランクシャフトや歯車には、優れた疲労特性、耐磨耗性および耐ピッチング性が求められる。そのために、クロム鋼、クロム−モリブデン鋼およびニッケル−クロム−モリブデン鋼等を、熱間鍛造や冷間鍛造に代表される塑性加工および切削加工により所定の形状に加工後、肌焼きと呼ばれる浸炭処理や浸炭窒化処理を施すことによって、製造されるのが通例である。
ここで、冷間鍛造は、熱間鍛造に比べて製造コストが低く、製品歩留まりも良好であることに加え、製品の表面性状や寸法精度に優れている。そこで、従来は熱間鍛造で製造されていた部品を、冷間鍛造による製造へ切り替えることが指向されている。その結果、近年では、冷間鍛造後に浸炭や浸炭窒化といった表面硬化処理を施して製造される部品の割合が急増している。
上記の浸炭処理や浸炭窒化処理において、焼入れ時に熱処理歪が生じると、例えば歯車の場合には、騒音や振動の原因となるだけでなく、形状が狂うために、研磨等の修正工程が必要となり、またシャフト形状の部品の場合には曲がりを生じ、これを矯正することが必要となるため、いずれも製造コストが上昇する原因となる。
上記熱処理歪の発生は、特に高温で処理される浸炭部品で顕著である。この熱処理歪は、熱処理中にγ粒が局所的に粗大化し、焼入れ性が不安定となるため、マルテンサイト変態時の膨張による応力不均一に起因して生じるとされている。
従来、浸炭処理におけるγ粒の粗大化を防止するために、熱間圧延後の鋼材中のAlNの析出状態や、NbやTiの炭窒化物などの微細析出させる際の析出量や分布等を制御することによって、これら析出物のピン止め効果を活用する手法が、試みられてきた。
例えば、特許文献1および特許文献2には、鋼の熱履歴とAl、Nb、N量を調整して発現する、AlとNb窒化物のピン止め効果によって、γ粒の粗大化を抑制することが提案されている。しかし、AlやNbの窒化物は、熱間圧延や焼鈍などの熱履歴を経過する際に粗大化しやすく、かつ析出物の粗大化に伴って、浸炭処理や浸炭窒化処理の加熱時のγ粒粗大化抑制能が著しく低下するという問題があった。
また、特許文献3および特許文献4には、Al、Nb、Tiなどの窒化物、炭化物、炭窒化物形成元素の含有量を調整し、かつ各析出物の大きさや分布を圧延条件の規定にて制御する、手法が開示されている。しかし、種々のサイズの圧延を行う、実際のラインでは、安定的に製造できず、依然効果を安定的に発揮するとは言いがたい状況にあった。
特許文献5には、鋼中のC、TiおよびMoの含有量を所定の範囲に制御して、フェライト相中に粒径10nm未満のナノ析出物を分散させることによって、浸炭処理時のγ粒の粗大化を防止し、熱処理歪を小さくする手法が提案されている。しかしながら、この技術では、靭性が低いことに加えて、浸炭層以外の強度が十分でなく、シャフトや歯車に適用することが困難という問題があった。
特開昭58-45354号公報 特開昭61-261427号公報 特開平11-50191号公報 特開平11-335777号公報 特開2003-321731号公報
本発明は、上記の問題点に鑑み開発されたものであり、浸炭処理や浸炭窒化処理を受けた際においても部品内部の強度および靭性を確保しつつ、熱処理歪の原因となる結晶粒の粗大化を効果的に抑制することができる、冷間加工品の有利な製造方法について提案することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく、冷間鍛造用素材と冷間鍛造方法に関して鋭意研究を重ねた。
その結果、冷間鍛造用素材の成分組成を好適化して、冷間鍛造前の焼鈍を省略しても、優れた寸法精度を有する冷間鍛造を実現し、さらに焼鈍を省略することにより焼鈍時の微細炭窒化物の粗大化を回避することが、浸炭加熱時のγ粒粗大化を抑止し、浸炭焼き入れ後に、従来よりも格段に優れた寸法精度の機械部品を得られることを見出した。さらに、浸炭処理後の旧γ粒の粗大化を阻止することによって、疲労強度についても有利な向上が達成されることの知見も得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.鋼素材に熱間圧延、次いで冷間鍛造を施した後、浸炭処理を行って冷間加工品を製造するに当たり、
前記冷間鍛造の前あるいは途中段階で行う焼鈍の回数を、下記(1)式を満足させ、
前記浸炭処理を行った後の冷間加工品における、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率を80%以上、かつオーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率を10%以下とすることを特徴とする冷間加工品の製造方法。

nA≦3−εc ・・・(1)
(nA<0の場合は、nA=0とする)
εc:冷間鍛造により導入される相当塑性ひずみ(複数回冷間鍛造の場合は総和)の最大値
2.前記鋼素材は、質量%で、
C:0.10〜0.35%、
Si:0.01〜0.13%、
Mn:0.30〜0.80%、
P:0.03%以下、
S:0.03%以下、
Al:0.01〜 0.045%、
Cr:0.5〜3.0%、
B:0.0005〜0.0040%、
Nb:0.003〜0.080%および
N:0.0080%以下
を含み、不純物として混入するTiを0.005%以下に抑制し、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有することを特徴とする前記1に記載の冷間加工品の製造方法。
3.前記鋼素材はさらに、質量%で、
Sb:0.0003〜 0.50%および
Sn:0.0003〜 0.50%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする前記2に記載の冷間加工品の製造方法。
本発明によれば、最適な冷間鍛造素材と冷間鍛造方法との組み合わせにより、優れた寸法精度を有する、機械構造部品に最適の冷間加工品を得ることができる。従って、この冷間加工品を機械構造部品に供することによって、輸送機械や、建設機械およびその他の産業機械などの低騒音化、さらには高疲労強度化を図ることができる。
焼鈍条件を示す図である。 中間素材の形状および寸法を示す図である。 試験片の形状および寸法を示す図である。 浸炭焼入れおよび焼戻しの条件を示す図である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の冷間加工品の製造方法においては、浸炭処理による表面硬化が施すことが必須であるが、例えば機械構造部品として高い寸法精度と疲労強度を獲得するために、浸炭処理後の結晶粒径を微細にすることが重要である。
具体的には、浸炭処理後の冷間加工品において、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率を80%以上、かつオーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率を10%以下とする必要がある。好ましくは、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率を90%以上、かつオーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率を5%以下とする。
すなわち、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率を80%以上とするのは、疲労強度を十分に向上させるためである。さらに、オーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率を10%以下とするのは、浸炭処理後の寸法精度を確保するとともに、疲労強度を十分に向上させるためである。
上記の組織とするには、冷間鍛造を行う際に必須である焼鈍の回数を制限することが肝要である。この点について、以下に詳述する。
さて、鋼素材には、冷間鍛造処理後に浸炭処理を施して冷間加工品とするが、この浸炭処理後に疲労強度が劣化する場合が散見された。
そこで、発明者らは、この点についても検討を重ねた結果、疲労強度の劣化が生じた場合は、浸炭処理後に結晶粒が粗大化していることが判明した。さらに、この原因について調査したところ、この結晶粒の粗大化は冷間鍛造時における焼鈍の回数と強い相関があることが判明した。
冷間鍛造は、複数回にわたって行うのが通例であり、その複数回の冷間鍛造の間に鋼材の軟化を目的として適宜焼鈍を挟んで行っている。この焼鈍の回数nAが下記(1)式を満たさなくなると、結晶粒が粗大化して疲労強度が劣化することを突き止めたのである。
すなわち、浸炭時の結晶粒の粗大化は、Al窒化物やNb炭窒化物の微細分散により抑制を可能としているが、焼鈍を複数回行うと、Al窒化物やNb炭窒化物が粗大化してしまい、結果として、浸炭時の結晶粒粗大化抑制能を失ってしまうため、焼鈍は下記(1)式を満足する回数に制限する必要がある。より好ましくは、下記(2)式を満足する回数である。

nA≦3−εc ・・・(1)
nA≦2.5−εc ・・・(2)
(nA≦0の場合は、nA=0とする)
ここで、焼鈍の回数を、冷間鍛造により導入される相当塑性ひずみに応じて規定する理由は以下の通りである。すなわち、相当塑性ひずみが大きい程、焼鈍後の組織中のフェライトが微細化しやすく、この微細化によって、浸炭加熱中の逆変態オーステナイトの核生成サイトが増加し、浸炭初期のオーステナイトが微細化する。極度に微細化したオーステナイトは、異常粒成長を起こしやすい。よって、相当塑性ひずみが大きくなる程、焼鈍回数を減らし、浸炭初期のオーステナイトの微細化を抑制することによって、浸炭処理中の異常粒成長を防止できる。
この規定に従って冷間鍛造を施し、そして浸炭処理して得られる冷間加工品は、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率は80%以上、かつオーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率は10%以下となる。
前記εcは、冷間鍛造により導入される相当塑性ひずみ(複数回冷間鍛造の場合は総和)の最大値であり、通常行われているFEM解析を用いた、鍛造条件設定時のシミュレーションにて求めることができる。
なお、冷間鍛造時における焼鈍条件については特に制限はなく、従来公知の条件で行えばよい。好ましい焼鈍条件は、760〜780℃程度の温度域で10〜300min程度である。なお、本発明において、冷間鍛造条件については特に制限はなく、従来公知の条件で行えばよい。
また、浸炭処理条件についても特に制限はなく、従来公知の条件で行えばよい。一般的な浸炭処理としては、浸炭ガス雰囲気中、例えばRXガス(CO/CO2)の雰囲気中にて900〜960℃および1〜20hで浸炭を施したのち、この浸炭温度から、あるいは840〜880℃にて10〜120min保持後焼入れし、ついで120〜250℃にて30〜300minで焼き戻しを行うことが推奨される。
次に、上記した鋼素材の成分組成について、各成分の好適範囲と限定理由を詳しく説明する。なお、成分に関する「%」表示は、特に断らない限り「質量%」を意味するものとする。
まず、基本成分としては、C:0.10〜0.35%、Si:0.01〜0.13%、Mn:0.30〜0.80%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Al:0.01〜 0.045%、Cr:0.5〜3.0%、B:0.0005〜0.0040%、Nb:0.003〜0.080%およびN:0.0080%以下を含み、不純物として混入するTiを0.005%以下に抑制し、残部はFe及び不可避的不純物であることが好ましい。
C:0.10〜0.35%
Cは、冷間鍛造品に施す浸炭処理後の焼入れによって、鍛造品中心部において十分な硬度を得るために、0.10%以上とすることが好ましい。一方、Cの含有量が0.35%を超えると、冷間鍛造素材の硬度上昇にともない、上記した(1)式を満足する条件での冷間鍛造が困難となり、さらには浸炭焼き入れ後の中心部の靱性が劣化するため、C量は0.10〜 0.35%の範囲とするのが好ましい。なお、靭性および冷間鍛造性の面から、より好ましくは0.25%以下、さらに好ましくは0.20%以下である。
Si:0.01〜0.13%
Siは、脱酸剤として有用であり、少なくとも0.01%の添加が好ましい。しかしながら、Siは浸炭表層で優先的に酸化し、粒界酸化を促すだけでなく、フェライトを固溶強化し変形抵抗を高めて冷間鍛造性を劣化させるため、上限を0.13%とするのが好ましい。より好ましくは0.02〜0.10%、さらに好ましくは0.02〜0.09%の範囲である。
Mn:0.30〜0.80%
Mnは、焼入性の向上に有効な元素で有り、0.30%以上の添加により効果を発揮することになる。しかし、Mnの過剰な添加は、固溶強化による変形抵抗の上昇を招いて冷間鍛造性を劣化させるため、上限を0.80%とすることが好ましい。より好ましくは0.60%以下、さらに好ましくは0.55%以下である。
P:0.03%以下
Pは、結晶粒界に偏析して靭性を低下させるため、その混入は低いほど望ましいが、0.03%までは許容される。好ましくは0.025%以下である。また、下限については特に限定せずとも問題はないが、不要な低P化は精錬時間の増長や精錬コストの上昇を招くため、好ましくは0.010%以上とするのがよい。より好ましくは0.013%以上である。
S:0.03%以下
Sは、硫化物系介在物として存在し、被削性の向上に有効な元素であるが、過剰な添加は冷間鍛造性の低下を招くため、上限を0.03%とするのが好ましい。また、下限については特に限定しないが、特に優れた被削性を確保するために、0.010%以上としてもよい。被削性の観点から、より好ましくは0.012%以上である。
Al:0.01〜 0.045%
Alは、過剰に添加すると鋼中のNをAlNとして固定して、Bの焼入性効果を発現させてしまう。浸炭処理後の部品強度を安定化させるためには、Bの焼入性効果を発現させないことが重要であり、そのためにAl量の上限は0.045%とする。一方、脱酸に有効な元素でもあるため、下限を0.01%とする。好ましくは0.01〜 0.040%、さらに好ましくは0.015〜0.035%の範囲である。
Cr:0.5〜3.0%
Crは、焼入性のみならず、焼戻し軟化抵抗の向上に寄与し、さらには炭化物の球状化促進にも有用な元素である。しかしながら、含有量が0.5%に満たないと、その添加効果に乏しく、一方3.0%を超えると、過剰浸炭や残留オーステナイトの生成を促進し、疲労強度に悪影響を与える。よって、Cr量は0.5〜3.0%の範囲とするのが好ましい。より好ましくは0.7〜2.5%、さらに好ましくは1.0〜1.8%の範囲である。
B:0.0005〜 0.0040%
Bは、鋼中でNと結合することで、固溶Nを低減させる効果があり、そのため、固溶Nによる冷間鍛造時の動的ひずみ時効を低減することが可能であり、鍛造時の変形抵抗を下げることに寄与する。このためには、0.0005%以上のB添加が望ましいが、一方でB量が0.0040%を超えると、変形抵抗低減効果は飽和し、むしろ靱性の低下を招きさらに添加したBが固溶状態となると、焼き入れ性が著しく不安定化することから、B量は0.0005〜0.0040%の範囲に限定することが好ましい。より好ましくは0.0005〜 0.0030%の範囲である。
Nb:0.003〜 0.080%
Nbは、鋼中でNbCを形成し、浸炭処理時のオーステナイト粒の粗粒化をピン止めにより抑制する効果がある。この効果を得るためには、少なくとも0.003%の添加が必要であるが、0.080%を超えて添加すると、粗大なNbCの析出による粗粒化抑制能の低下や疲労強度の劣化を招くおそれがある。このためNb量は0.003〜0.080%の範囲にすることが好ましい。より好ましくは0.010〜0.060%、さらに好ましくは0.015〜0.045%の範囲である。
N:0.0080%以下
Nは、鋼中に固溶し、冷間鍛造時に動的ひずみ時効を生じ、変形抵抗を増大させてしまうため、混入を極力回避することが好ましい成分である。そのため、N量は0.0080%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0070%以下、さらに好ましくは0.0065%以下である。
Ti:0.005%以下
Tiは、鋼中への混入を極力回避することが好ましい成分である。すなわち、Tiは、Nと結合して粗大なTiNを形成しやすく、またNbとの同時添加は粗大析出物をより生じやすくし、疲労強度の低下を招くことから、その混入は極力低減することが好ましいが、0.005%以下であれば許容される。好ましくは0.003%以下である。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも必要に応じて、以下の元素を適宜含有させることができる。
Sb:0.0003〜0.50%
Sbは、鋼材表面の脱炭を抑制し、表面硬度の低下を防止するために有効な元素である。ただし、過乗な添加は冷間鍛造性を劣化させることから、Sbは0.0003〜0.50%の範囲で添加することが好ましい。より好ましくは0.0010〜 0.050%、さらに好ましくは0.0015〜0.035%の範囲である。
Sn:0.0003〜0.50%
Snは、鋼材表面の耐食性を向上させる上で有効な元素である。ただし、過剰な添加は冷間鍛造性を劣化させることから、Snは0.0003〜0.50%の範囲で含有させることが好ましい。より好ましくは0.0010〜0.050%、さらに好ましくは0.0015〜0.035%の範囲である。
以下、実施例に従って、本発明の構成および作用効果をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例による制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲内において以下の実施例から適宜変更することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
表1に示す成分を有しかつ、種々の直径(表2に示す素材径)を有する丸棒鋼を素材として、1回あたりの断面減少率を0〜40%とする冷間前方押し出し成形(冷間鍛造)の繰返しにより14mmφの中間素材を得た。この中間素材を得るための繰返しの冷間鍛造の前、または途中にて焼鈍を施した。この回数をnAとする。なお、焼鈍は図1に示す条件で実施した。次いで、前記中間素材を冷間密閉鍛造により図2に示す寸法形状とし、さらに切削加工により図3に示す寸法形状とした。
その際、図2の形状への冷間鍛造工程における最大の荷重を測定した。また、冷間前方押し出し成形と冷間密閉鍛造とにより導入される相当塑性ひずみεcは、素材の断面積A0(=(素材径/2)2×π)と冷間密閉鍛造後の断面積A(=(8.5/2)2×π)とから、以下の(3)式により算出した。
εc=−ln(A/A0)…(3)
得られた冷間加工材を図4に示す条件にて、浸炭、焼入れおよび焼戻しを行った。このようにして得た図3に示す形状の試験片について、その平行部中央(8mmφ部)のC断面(押し出し鍛造方向と直交する断面)を採取し、8mmφ部の断面内の浸炭部から400倍で無作為に10視野のミクロ組織を撮影し、撮影した組織について旧オーステナイト粒径分布を測定し、径が50μm以下の結晶粒の面積率および同300μm超の結晶粒の面積率を、それぞれ定量化した。また、8mmφ部を平行部の長さ方向に2mm間隔で5箇所、各箇所につき30°間隔で6箇所、合計30箇所の直径を測定し、その値の標準偏差を求めた。さらに、当該試験片を小野式回転曲げ疲労試験に供して、疲労特性を調査した。各実施例条件および特性調査結果を表2に示す。
Figure 0006197761
Figure 0006197761
繰り返し冷間鍛造時の焼鈍回数を初めとする実施条件が、本発明の規定範囲をすべて満足する場合は、良好な寸法精度、疲労強度を有する冷間加工品が得られている。なお、鋼素材の組成範囲が本発明の好適範囲を満足する場合(No.1〜6、8および10〜12)は、組成が好適範囲外となる鋼Gを用いたNo.13,14の、εcの値が同等の場合同士と比較すると、図2の形状への冷間鍛造に際しての変形抵抗が低く、実際の成形に際して鍛造金型寿命の向上が可能となることがわかる。
これに対して、焼鈍回数が規定回数を超えるNo.7および9は、浸炭焼入れ時に結晶粒の粗大化が発生し、最終形状の寸法精度および疲労強度が劣化する結果となった。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.10〜0.35%、
    Si:0.01〜0.13%、
    Mn:0.30〜0.80%、
    P:0.03%以下、
    S:0.03%以下、
    Al:0.01〜0.045%、
    Cr:0.5〜3.0%、
    B:0.0005〜0.0040%、
    Nb:0.003〜0.080%および
    N:0.0080%以下
    を含み、不純物として混入するTiを0.005%以下に抑制し、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成からなる、鋼素材に熱間圧延、次いで冷間鍛造を施した後、浸炭処理を行って冷間加工品を製造するに当たり、
    前記冷間鍛造による導入される相当塑性ひずみεcを1.0以上2.2以下とし、
    前記冷間鍛造の前あるいは途中段階で行う焼鈍の回数を、下記(1)式を満足させ、
    前記浸炭処理は、浸炭温度を950℃以上960℃以下とし、
    前記浸炭処理を行った後の冷間加工品における、オーステナイト粒径が50μm以下の結晶粒の面積率を80%以上、かつオーステナイト粒径が300μm超えの結晶粒の面積率を10%以下とすることを特徴とする冷間加工品の製造方法。

    nA≦3−εc・・・(1)
    (nA<0の場合は、nA=0とする)
    εc:冷間鍛造により導入される相当塑性ひずみ(複数回冷間鍛造の場合は総和)の最大値
  2. 前記鋼素材はさらに、質量%で、
    Sb:0.0003〜 0.50%および
    Sn:0.0003〜 0.50%
    のうちから選んだ1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の冷間加工品の製造方法。
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