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JP6191095B2 - 変速機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機制御装置に関する。
下記の特許文献1には、エンジンによって駆動されるオイルポンプ有する車両において、車両停止時に所定の条件が整うとエンジンを停止するアイドルストップ制御が開示されている。
特開平9−71138号公報
車両発進時にはアイドルストップ制御は終了し、前進クラッチが締結されるとともに、トルクコンバータのロックアップクラッチはスリップ締結を行うスリップロックアップ状態となる。前進クラッチとロックアップクラッチはエンジンにより駆動されるオイルポンプにより発生される油圧によって締結が行われる。しかし、アイドルストップ制御終了直後はエンジン回転数が十分に上昇しておらず、オイルポンプにより発生する油圧が不足するため前進クラッチの締結力が低くなるおそれがある。
上記課題を解決するため、本発明では、アイドルストップ制御の終了後、オイルポンプの供給可能油圧が所定値以上となったときにロックアップクラッチの締結力を大きくするようにした。
よって、アイドルストップ制御終了後の加速性能を確保することができる。
実施例1の無段変速機構の模式図である。 実施例1の制御ブロック図である。 実施例1のアイドルストップ制御中からアイドルストップ制御終了後にかけての各要素の状態を示すタイムチャートである。
〔実施例1〕
[無段変速機の構成]
図1は、無段変速機構1の模式図である。無段変速機構1は、エンジン7のエンジン出力軸7aから動力を入力し、エンジン出力軸7aの回転数を変速してドライブシャフト80を介して駆動輪8に伝達している。
無段変速機構1は、トルク増大機能を有する発進要素であるトルクコンバータ2と、変速を行うベルト式無段変速機3と、前進走行段として低速モードおよび高速モード、後退走行段として後退モードとを切り換える副変速機4、左右駆動輪8の差動を可能にする終端機構6を有している。
(トルクコンバータの構成)
トルクコンバータ2は、エンジン出力軸7aと一体に回転するポンプインペラ20と、ポンプインペラ20と対向して設けられたタービンランナ21と、ポンプインペラ20とタービンランナ21との間に設けられたステータ22と、締結時にエンジン出力軸7aとトルクコンバータ出力軸2bとが一体に回転するようにするロックアップクラッチ23とを有している。
ポンプインペラ20は、フロントカバー2aを介してエンジン出力軸7aと接続し、エンジン出力軸7aと一体に回転するようになっている。タービンランナ21は、トルクコンバータ出力軸2bに接続し、トルクコンバータ出力軸2bと一体に回転するようになっている。ステータ22は、変速機ハウジング93に対して一方向の回転のみを許容するワンウェイクラッチ22aを介して変速機ハウジング93に支持されている。
ロックアップクラッチ23は、タービンランナ21に対して軸方向に摺動可能に設けられている。ロックアップクラッチ23によって、フロントカバー2a側のロックアップ油室2cとタービンランナ21側のコンバータ油室2dとが隔成されている。
ロックアップ油室2cとコンバータ油室2dには、後述するコントロールバルブユニット200によって調圧された作動油が供給される。ロックアップクラッチ23は、コンバータ油室2d内の油圧に対するロックアップ油室2cの差圧(以下、ロックアップ差圧)によって、非ロックアップ状態、ロックアップスタンバイ状態、スリップロックアップ状態、完全ロックアップ状態に制御される。
非ロックアップ状態のときには、ロックアップ差圧が負に設定される(以下、非ロックアップ制御)。これにより、ロックアップクラッチ23にはフロントカバー2aから離れる方向に力が作用する。ロックアップスタンバイ状態のときには、ロックアップ差圧がほぼゼロに設定される(以下、ロックアップスタンバイ制御)。これにより、ロックアップクラッチ23は、作動油からの力が打ち消された状態となっている。スリップロックアップ状態のときには、ロックアップ差圧が正に設定される(以下、スリップロックアップ制御)。これにより、ロックアップクラッチ23にはフロントカバー2a側に力が作用し、ロックアップ差圧を制御することでロックアップクラッチ23とフロントカバー2aとの間でスリップした状態を作っている。完全ロックアップ状態のときには、ロックアップ差圧が正に設定される(以下、完全ロックアップ制御)。これにより、ロックアップクラッチ23にはフロントカバー2a側に力が作用し、ロックアップ差圧を制御することでロックアップクラッチ23とフロントカバー2aとが一体に回転する状態を作っている。
ポンプインペラ20には、ポンプインペラ側スプロケット20aが一体に回転するように設けられている。またオイルポンプ5の駆動軸5aにはオイルポンプ側スプロケット5bが一体に回転するように設けられている。ポンプインペラ側スプロケット20aと、オイルポンプ側スプロケット5bとの間にはチェーン5cが掛け渡されている。すなわち、オイルポンプ5はエンジン7によって駆動されることとなる。
トルクコンバータ2とベルト式無段変速機3との間には、カウンタギヤ機構90が設けられている。カウンタギヤ機構90は入力側カウンタギヤ91とこの入力側カウンタギヤ91と噛み合う出力側カウンタギヤ92とから構成されている。入力側カウンタギヤ91はトルクコンバータ出力軸2bと一体に回転するように設けられ、出力側カウンタギヤ92は変速機入力軸3aと一体に回転するように設けられている。
(ベルト式無段変速機の構成)
ベルト式無段変速機3は、変速機入力軸3aと一体に回転するプライマリプーリ30と、変速機出力軸3bと一体に回転するセカンダリプーリ31と、プライマリプーリ30とセカンダリプーリ31との間に設けられたベルト35とを有している。
プライマリプーリ30は、変速機入力軸3aに対する軸方向の移動が固定されて設けられた固定シーブ30aと、変速機入力軸3aに対する軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ30bとから構成されている。可動シーブ30bの背面にはプライマリ油圧室32が設けられている。このプライマリ油圧室32にはコントロールバルブユニット200を介してオイルポンプ5に連通している。
セカンダリプーリ31は、変速機出力軸3bに対する軸方向の移動が固定されて設けられた固定シーブ31aと、変速機出力軸3bに対する軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ31bとから構成されている。可動シーブ31bの背面にはセカンダリ圧力室33が設けられている。このセカンダリ圧力室33には、可動シーブ31bを固定シーブ31a側に付勢するスプリング33aが設けられている。
ベルト35は、プライマリプーリ30の固定シーブ30aと可動シーブ30bとによって形成するV字形状のシーブ面30cと、セカンダリプーリ31の固定シーブ31aと可動シーブ31bとによって形成するV字形状のシーブ面31cに掛け渡されている。
プライマリ油圧室32内の圧力が低いときには、プライマリプーリ30の固定シーブ30aと可動シーブ30bとの間は広く、ベルト35はプライマリプーリ30の内周側と接している。またこのとき、セカンダリプーリ31の固定シーブ31aと可動シーブ31bとの間は狭く、ベルト35はプライマリプーリ30の外周側と接している。つまり、ベルト式無段変速機3は、変速機入力軸3aの回転数を変速機出力軸3bに減速して出力している。
プライマリ油圧室32内の圧力が高いときには、プライマリプーリ30の固定シーブ30aと可動シーブ30bとの間は狭く、ベルト35はプライマリプーリ30の外周側と接している。またこのとき、セカンダリプーリ31の固定シーブ31aと可動シーブ31bとの間は広く、ベルト35はプライマリプーリ30の内周側と接している。つまり、ベルト式無段変速機3は、変速機入力軸3aの回転数を変速機出力軸3bに増速して出力している。
(副変速機の構成)
副変速機4は、遊星歯車機構40と、低速モード時に締結するローブレーキLBと、高速モード時に締結するハイクラッチHCと、後退モード時に締結するリーバースクラッチRCとを有している。
遊星歯車機構40はラビニオ型遊星歯車機構であって、変速機出力軸3bと一体に回転するフロントサンギヤSf、フロントサンギヤSfに噛み合う第一ピニオンP1、第一ピニオンP1と噛み合う第二ピニオンP2、第二ピニオンP2と噛み合うリングギヤR、第二ピニオンP2と噛み合うリアサンギヤSr、第一ピニオンP1、第二ピニオンP2を回動可能に支持するキャリアCから構成されている。キャリアCは、副変速機出力軸4aに連結されている。
ローブレーキLBはリアサンギヤSrとケースとの間に設けられ、締結時にはリアサンギヤSrの回転を規制する。ハイクラッチHCはサンギヤSとキャリアCとの間に設けられ、締結時にはサンギヤSとキャリアCとが一体に回転するようにしている。リバースブレーキRBはリングギヤRとケースとの間に設けられ、締結時にはリングギヤRの回転を規制する。
(終端機構の構成)
副変速機4と駆動輪8との間には、終端機構6が設けられている。
終端機構6は、副変速機出力軸4aと一体に回転するドライブピニオン60と、ドライブピニオン60と噛み合うリングギヤ61と、リングギヤ61とともに回転するディファレンシャルケース62と、ディファレンシャルケース62に回動可能に支持されたディファレンシャルピニオン63と、左駆動輪8lに接続する左輪ドライブシャフト80lと一体に回転する左輪サイドギヤ64lと、右駆動輪8rに接続する右輪ドライブシャフト80rと一体に回転する右輪サイドギヤ64rとから構成されている。
ドライブピニオン60とリングギヤ61との間で副変速機出力軸4aの回転が減速されている。ディファレンシャルピニオン63と左輪サイドギヤ64lおよび右輪サイドギヤ64rとはそれぞれ噛み合い、左輪サイドギヤ64lと右輪サイドギヤ64rとの間の作動を可能にしている。
ドライブピニオン60には隣接してパーキングギヤ65が設けられ、パーキングブレーキ作動時には、ドライブピニオン60とパーキングギヤ65とが噛み合いドライブピニオン60の回転を規制する。
[制御部の構成]
図2は無段変速機構1を制御する電子制御部および油圧制御部の制御ブロック図である。
電子制御部としては、無段変速機コントローラ100、アイドルストップコントローラ300、エンジンコントローラ400を有している。
無段変速機コントローラ100には、アクセルペダル開度センサ101からアクセルペダル開度開度情報と、車速センサ102から車速情報と、プライマリ回転数センサ103からプライマリプーリ30の回転数情報と、セカンダリ回転数センサ104からセカンダリプーリ31の回転数情報と、油圧センサ105から無段変速機構1内の作動油圧情報と、インヒビタスイッチ106からドライバにより選択された変速レンジ位置情報と、ブレーキスイッチ107からブレーキペダル操作情報とを入力する。
アイドルストップコントローラ300は無段変速機コントローラ100と相互に情報をやり取りする。
エンジンコントローラ400は、独自にアクセルペダル開度等によりエンジン7を制御するとともに、アイドルストップコントローラ300とも協調してエンジン7の制御を行う。
(無段変速機制御)
無段変速機コントローラ100は、トルクコンバータ2のロックアップクラッチ23を非ロックアップ状態、ロックアップスタンバイ状態、スリップロックアップ状態、完全ロックアップ状態に制御するロックアップ制御を行う。すなわち、後述するアイドルストップ制御が行われているときには非ロックアップ状態に制御される。アイドルストップ制御が解除され、オイルポンプ5による油圧確保が十分に行われる条件が整うまではロックアップスタンバイ状態に制御される。オイルポンプ5による油圧確保が十分に行われる条件が整うとともに、車速が完全ロックアップ条件を満たすまではスリップロックアップ状態に制御される。車速が完全ロックアップ条件を満たすと完全ロックアップ状態に制御される。
無段変速機コントローラ100は、ライン圧制御を行うと共にベルト式無段変速機3の変速比制御を行う。すなわち、アクセルペダル開度等に応じた目標ライン圧を得るライン圧制御を行うとともに、車速とアクセルペダル開度による運転点より目標セカンダリ回転数を決め、目標セカンダリ回転数を得る変速比制御指令を出力する。
無段変速機コントローラ100は、副変速機4の変速制御を行う。すなわち、車速とアクセルペダル開度による運転点に応じて低速モードであるか高速モードであるかを判断し、低速モードであるときにはローブレーキLBを締結し、高速モードであるときにはハイクラッチHCを締結するように制御する。またドライバにより選択された後退レンジが選択されたときには後退モードと判断し、リバースブレーキRBを締結するように制御する。
油圧制御部の構成としては、コントロールバルブユニット200を有している。コントロールバルブユニット200は、無段変速機コントローラ100からの指令に従ってオイルポンプ5から供給される作動油の油圧を調圧して各装置に供給する。
コントロールバルブユニット200は、トルクコンバータ2のロックアップ油圧制御を行う。すなわち、無段変速機コントローラ100からの非ロックアップ制御指令時には、トルクコンバータ2のロックアップ油室2cとコンバータ油室2dにコンバータ油圧を供給する。コンバータ油室2dにはオリフィスによりロックアップ油室2cに供給される作動油よりも若干低圧の作動油が供給されている。これにより、コンバータ油室2d内の油圧がロックアップ油室2c内の油圧よりも低くなって、ロックアップクラッチ23がフロントカバー2aから離れる。無段変速機コントローラ100からのロックアップ制御指令時には、トルクコンバータ2のコンバータ油室2dにコンバータ油圧を供給し、ロックアップ油室2cはドレインと連通する。
コントロールバルブユニット200は、ベルト式無段変速機3の変速比油圧制御を行う。すなわち、無段変速機コントローラ100からの変速比制御指令に応じ、プライマリ油圧室32へプライマリ圧を導き、ベルト式無段変速機3により目標変速比を得る。
コントロールバルブユニット200は、副変速機4の変速油圧制御を行う。すなわち、無段変速機コントローラ100からの低速モード指令時には、副変速機4のローブレーキLBに対しローブレーキ圧を導く。無段変速機コントローラ100からの高速モード指令時には、副変速機4のハイクラッチHCに対しハイクラッチ圧を導く。無段変速機コントローラ100からの後退モード指令時には、副変速機4のリバースブレーキRBに対しリバースブレーキ圧を導く。また、低速モード選択時に無段変速機コントローラ100から高速モードへの変速指令が出されると、ローブレーキLBのローブレーキ圧を抜きながら、ハイクラッチHCへハイクラッチ圧を供給する架け換え変速を行う。高速モード選択時に無段変速機コントローラ100から低速モードへの変速指令が出されると、ハイクラッチHCのハイクラッチ圧を抜きながら、ローブレーキLBへローブレーキ圧を供給する架け換え変速を行う。
(アイドルストップ制御)
アイドルストップ制御について説明する。アイドルストップ制御条件が成立するとアイドルストップ制御が開始し、エンジン7を停止する。これにより、さらにエンジン7の燃費の向上を図ることができる。アイドルストップ制御条件は主にブレーキペダルが踏み込まれていること、車速が略ゼロの状態が所定時間継続すること、作動油の油圧が所定値以上確保されていることなどがある。
作動油の油圧の条件については、アイドルストップ状態フラグによって判断される。アイドルストップ状態フラグとは、作動油の油圧に応じてアイドルストップ継続可能状態とアイドルストップ開始可能状態とを設定している。アイドルストップ継続可能状態とは、作動油の油圧が、ローブレーキ圧を供給できる程度の圧力を確保しているときに設定される。アイドルストップ開始可能状態とは、アイドルストップ継続可能状態よりも高い作動油の油圧の状態を示し、アイドルストップ制御中に低下する作動油の圧力分を見積もって設定されている。アイドルストップ状態フラグがアイドルストップ開始可能状態に設定されていないときには、他のアイドルストップ制御条件が成立してもエンジン7の停止を行わないようにする。アイドルストップ状態フラグが、アイドルストップ開始可能状態およびアイドルストップ継続可能状態に設定されていないときには、アイドルストップ制御中であってもエンジン7を始動してオイルポンプ5を駆動し作動油の油圧を確保する。
アイドルストップ制御中に、ブレーキペダルの踏み込みが解除されブレーキスイッチ107がオフになるなどすると、エンジン7を始動し、解放していたローブレーキLBの締結を開始する。すなわち、ドライバの車両発進意図が判断されると車両発進に向けた制御が行われる。
(ロックアップクラッチ制御)
ロックアップクラッチ23の制御について下記に詳述する。
〈車両停止時〉
車両停止時にはトルクコンバータ2のロックアップクラッチ23を解放し、非ロックアップ状態に制御する。これにより、ポンプインペラ20とタービンランナ21との作動を可能にしている。アイドルストップ制御時にも非ロックアップ状態に制御している。
〈通常車両発進時〉
前述のアイドルストップ制御に入る前に車両が発進するときのロックアップクラッチ23の制御について説明する。ブレーキペダルの踏み込みが解除されるとロックアップスタンバイ制御を行う。アクセルペダルが踏み込まれ、車速が高くなるほどロックアップクラッチ23の締結力が高くなるように制御し、スリップロックアップ制御を行う。スリップロックアップ制御を行うことにより、負荷を徐々に増大させてエンジン回転数を低下させるとともにベルト式無段変速機3側の回転数を上昇させる。これにより早期にエンジン出力軸7aとトルクコンバータ出力軸2bとの回転を同期させて完全ロックアップ制御に移行できるようにする。よって、トルクコンバータ2によるトルク増大作用を得つつも、エンジン7の燃費の向上させることができる。エンジン出力軸7aとトルクコンバータ出力軸2bとの回転が同期すると完全ロックアップ制御を行う。
〈アイドルストップ制御終了後の車両発進時〉
アイドルストップ制御終了後に車両が発進するときのロックアップクラッチ23の制御について説明する。ドライバの発進意図が検出されるとアイドルストップ制御が終了し、ロックアップスタンバイ制御を行う。前述の通常車両発進時には、アクセルペダルが踏み込まれるとスリップロックアップ制御を行っていた。一方、アイドルストップ制御終了後の車両発進時にはアイドルストップ開始可能フラグが設定されるとともに、エンジン回転数が油圧確保可能回転数以上となるまでスリップロックアップ制御を禁止し、ロックアップスタンバイ制御を維持する。アイドルストップ開始可能フラグが設定されると共に、エンジン回転数が油圧確保可能回転数以上となると、通常発進時と同様にスリップロックアップ制御および完全ロックアップ制御を行う。なお、本実施例では、エンジン回転数によりオイルポンプ5の供給可能油圧を推定するが、オイルポンプ5の回転数や吐出流量より推定してもよいし、オイルポンプ5の吐出油圧を測定してもよい。何れの場合も、推定或いは測定結果が、所定値(予め求めたローブレーキLBを締結しつつ、ロックアップクラッチ23を締結可能な油圧或いはそれに相当する値)以上になったら、スリップロックアップ制御および完全ロックアップ制御を行う。
[作用]
(アイドルストップ制御終了後の作用)
アイドルストップ制御時にはエンジン7を停止し、ブレーキスイッチ107がオフになる等してドライバの発進意図が検出されるとエンジン7を再始動するようにしている。アイドルストップ制御時にエンジン7を停止しているときであっても、ローブレーキ圧を供給できる程度の作動油の油圧は確保されているが、十分な圧力までは確保されていない。また、エンジン7が始動し、回転が上昇するまでには遅れが生じるため、アクセルペダルが踏み込まれたとしてもエンジン回転数が低く、エンジン7によって駆動されるオイルポンプ5も十分に高い油圧を発生させることができない。このような状態で、ローブレーキLBの締結とロックアップクラッチ23のスリップロックアップ制御を同時に行おうとすると、ローブレーキ圧を十分に確保することが、車両発進性能が低くなる恐れがあった。
そこで実施例1では、アイドルストップ制御終了後は、エンジン回転数が油圧確保可能回転数以上となるまではスリップロックアップ制御を禁止するようにした。
図3はアイドルストップ制御中からアイドルストップ制御終了後にかけての各要素の状態を示すタイムチャートである。
時間t11において、ブレーキペダルの踏み込みが解除されてブレーキスイッチがオフになり、ドライバの発進意図が検出される。このとき、エンジン7が再始動され、ロックアップクラッチ23は、非ロックアップ制御からロックアップスタンバイ制御に切り替えられてロックアップ差圧は負から略ゼロに設定される。アイドルストップ状態フラグはアイドルストップ継続状態に設定されており、作動油の油圧はローブレーキ圧を供給できる程度の圧力を確保している。
時間t12において、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルペダル開度が増加する。アクセルペダルが踏み込まれた後に遅れてエンジン回転数が上昇する。
時間t13において、ローブレーキ圧が上昇する。このときアイドルストップ状態フラグはアイドルストップ継続状態に設定されており、作動油の油圧はローブレーキ圧を供給できる程度の圧力しか確保されておらず、ロックアップスタンバイ制御を続けようとするが、ローブレーキ圧の上昇にしたがってロックアップ差圧が負になる。
時間t14において、エンジン回転数が油圧確保可能回転数R1以上となるとともに、アイドルストップ状態フラグがアイドルストップ開始可能状態に設定される。このとき、ロックアップスタンバイ制御からスリップロックアップ制御に切り替わり、ロックアップ差圧は車速に応じて上昇する。スリップロックアップ制御を行うことにより、負荷を徐々に増大させてエンジン回転数を低下させるとともにトルクコンバータ出力軸2bの回転数を上昇させる。
時間t15において、エンジン出力軸7aとトルクコンバータ出力軸2bとの回転が同期し完全ロックアップ制御に移行する。
[効果]
エンジン7と、ロックアップクラッチ23を有するトルクコンバータ2と、ベルト式自動変速機3(変速機)と、エンジン7と駆動輪8との間の動力の伝達を断接するローブレーキLB(発進摩擦要素)と、エンジン7の駆動によりロックアップクラッチ23とローブレーキLBに油圧を供給するオイルポンプ5と、車両停止時にロックアップクラッチ23を解放し、車両走行時には車速の増加に応じてロックアップクラッチ23の締結力が大きくなるように制御する無段変速機コントローラ100(ロックアップクラッチ制御手段)と、車両停止時にローブレーキLBの締結力を車両走行時の締結力よりも低下させるとともにエンジン7を停止させ、ドライバの発進意図を検出したときにはエンジン7を再始動させるアイドルストップ制御を行うアイドルストップコントローラ300(アイドルストップ制御手段)と、を有し、無段変速機コントローラ100は、アイドルストップ制御によるエンジン再始動後、オイルポンプ5の供給可能油圧が所定値以上となったときにロックアップクラッチ23の締結力を大きくするようにした。
よって、エンジン7を再始動した直後のエンジン回転数が低く、オイルポンプ5が十分に高い油圧を発生させることができない状態では、ロックアップクラッチ23のスリップロックアップ制御を行わず、ローブレーキLBの締結を優先して行うことが可能となる。そのため、車両発進時のローブレーキ圧を十分に確保することが、車両発進性能を確保することができる。
〔他の実施例〕
以上、本願発明を実施例1に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、実施例1ではドライバの発進意図をブレーキスイッチ107がオフになったことで検出しているが、ブレーキペダルの踏み込み量を小さくしたことで検出しても良いし、アクセルペダルの踏み込みを開始したことで検出しても良いし、特に限定しない。また、エンジンが再始動し、且つアクセルペダルの踏込みを所定時間内(例えば、ローブレーキLBの締結に掛かる時間内)に検出した場合に限って、実施することも可能である。
2 トルクコンバータ
3 ベルト式自動変速機(変速機)
5 オイルポンプ
7 エンジン
23 ロックアップクラッチ
100 無段変速機コントローラ(ロックアップクラッチ制御手段)
300 アイドルストップコントローラ(アイドルストップ制御手段)
LB ローブレーキ(発進摩擦要素)

Claims (2)

  1. エンジンと、
    ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、
    変速機と、
    前記エンジンと駆動輪との間の動力の伝達を断接する発進摩擦要素と、
    前記エンジンの駆動により前記ロックアップクラッチと前記発進摩擦要素に油圧を供給するオイルポンプと、
    車両停止時に前記ロックアップクラッチを解放し、車両走行時には車速の増加に応じて前記ロックアップクラッチの締結力が大きくなるように制御するロックアップクラッチ制御手段と、
    車両停止時に前記発進摩擦要素の締結力を車両走行時の締結力よりも低下させるとともに前記エンジンを停止させ、ドライバの発進意図を検出したときには前記エンジンを再始動させるアイドルストップ制御を行うアイドルストップ制御手段と、
    を有し、
    前記ロックアップクラッチ制御手段は、前記アイドルストップ制御によるエンジン再始動後、前記オイルポンプの供給可能油圧が所定値以上となったときに前記ロックアップクラッチの締結力を大きくすることを特徴とする変速機制御装置。
  2. 前記所定値は、前記発進摩擦要素を締結しつつ、前記ロックアップクラッチを締結可能な油圧であることを特徴とする請求項1記載の変速機制御装置。
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