JP6179461B2 - 高強度鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
前記連続焼鈍を、
500℃からAc1温度までの平均加熱速度を5℃/s以上として、(Ac3−20)℃〜1000℃の温度に加熱し、10秒以上保持した後、750℃から400℃までの平均冷却速度を5℃/s以上として冷却し、その後さらに冷却して150〜350℃の温度で冷却を停止し、該温度で2〜10秒保持した後、下記条件1〜条件3のいずれかの条件で350℃超え600℃以下の再加熱温度に加熱して保持し、次いで室温まで冷却する連続焼鈍とすることを特徴とする高強度鋼板の製造方法;
条件1:350℃<再加熱温度≦400℃、保持時間<5秒
条件2:400℃<再加熱温度≦500℃、保持時間<2秒
条件3:500℃<再加熱温度≦600℃、保持時間<1秒。
まず、本発明における鋼スラブの成分組成の限定理由について説明する。なお、以下、成分組成を表す「%」は、特に断らない限り、「質量%」を意味する。
Cは、マルテンサイトや焼戻しマルテンサイト、ベイナイト等の低温変態相の強度を増大させ、TSを上昇させるために必要な元素である。C量が0.10%未満では、マルテンサイトおよび焼戻しマルテンサイトの強度が低く、TS980MPa以上を確保することができない。よって、C量は0.10%以上とする。好ましくは、0.15%以上である。一方、C量が0.35%を超えると、スポット溶接性が劣化する。よって、C量は0.35%以下とする。好ましくは、0.30%以下である。したがって、C量は0.10〜0.35%とし、好ましくは0.15〜0.30%とする。
Siは、鋼を固溶強化してTSを上昇させるのに有効な元素である。また、炭化物の析出を抑制し、残留オーステナイトを得るのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Si量を0.50%以上とする必要がある。好ましくは、Si量は0.80%以上である。一方、Si量が3.00%を超えると脆化や溶接性の劣化が著しくなる。よって、Si量は3.00%以下とする。好ましくは、Si量は2.50%以下であり、より好ましくは、2.00%以下である。したがって、Si量は0.50〜3.00%とし、好ましくは0.50〜2.50%、より好ましくは0.80〜2.00%とする。
Mnは、鋼を固溶強化してTSを上昇させたり、フェライト変態やベイナイト変態を抑制してマルテンサイトを生成させ、TSを上昇させるのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Mn量を1.5%以上にする必要がある。一方、Mn量が4.0%を超えると、介在物の増加が顕著になり、鋼の清浄度や加工性低下の原因となる。よって、Mn量は4.0%以下とする。好ましくは、Mn量は3.5%以下であり、より好ましくは、3.0%以下である。したがって、Mn量は1.5〜4.0%とし、好ましくは1.5〜3.5%、より好ましくは1.5〜3.0%とする。
Pは、粒界偏析により加工性や溶接性を劣化させるため、その量は極力低減することが望ましい。しかし、本発明において、P量は0.100%以下であれば、その含有を許容できるため、P量は0.100%以下とする。下限は特に規定しないが、0.001%未満では生産能率の低下を招くため、0.001%以上が好ましい。
Sは、MnSなどの介在物として存在して、加工性や溶接性を劣化させるため、その量は極力低減することが好ましい。しかし、本発明において、S量は0.020%以下であれば、その含有を許容できるため、S量は0.020%以下とする。下限は特に規定しないが、0.0005%未満では生産能率の低下を招くため、0.0005%以上が好ましい。
Alは、炭化物の生成を抑制し、残留オーステナイトを得るのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Al量を0.010%以上にする必要がある。一方、Al量が1.500%を超えると、バンド組織を形成しやすくなり加工性を劣化させる。よって、Al量は1.500%以下とする。好ましくは、Al量は1.000%以下である。したがって、Al量は0.010〜1.500%、好ましくは0.010〜1.000%とする。
SiおよびAlは残留オーステナイトを得るのに有効な元素であり、こうした効果を得るには、Si含有量とAl含有量の総計を0.51%以上とする必要がある。好ましくは、Si含有量とAl含有量の総計は0.80%以上である。一方、Si含有量とAl含有量の総計が3.01%を超えるとその効果は飽和し、コストアップを招く。よって、Si含有量とAl含有量の総計は、3.01%以下とする。好ましくは、Si含有量とAl含有量の総計は2.50%以下であり、より好ましくは2.00%以下である。したがって、Si+Al、すなわち、Si含有量とAl含有量の総計は0.51〜3.01%とする。好ましくは0.51〜2.50%であり、より好ましくは0.80〜2.00%である。
Cr、Mo、V、Ni、Cuはマルテンサイトなどの低温変態相を生成させ鋼板の高強度化に有効な元素である。こうした効果を得るには、Cr量、Mo量、V量、Ni量、Cu量は、それぞれ0.005%以上とし、これらCr、Mo、V、Ni、Cuから選ばれる少なくとも1種を含有させる必要がある。一方、Cr量、Mo量、V量、Ni量、Cu量が、それぞれ2.000%を超えると、その効果が飽和し、コストアップを招く。よって、Cr量、Mo量、V量、Ni量、Cu量は、それぞれ2.000%以下とする。したがって、Cr量は0.005〜2.000%、Mo量は0.005〜2.000%、V量は0.005〜2.000%、Ni量は0.005〜2.000%、Cu量は0.005〜2.000%とする。
NbおよびTiは、焼鈍時にフェライトの再結晶を抑制し、結晶粒を微細化するのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Nb量およびTi量は、それぞれ0.005%以上とし、NbおよびTiから選ばれる少なくとも1種を含有させる必要がある。一方、Nb量およびTi量が、それぞれ0.500%を超えると、その効果は飽和し、コストアップをまねく。よって、これらの元素を含有させる場合は、Nb量およびTi量はそれぞれ0.500%以下とする。好ましくは、それぞれ0.100%以下であり、より好ましくは、それぞれ0.050%以下である。したがって、Ti量は0.005〜0.500%、Nb量は0.005〜0.500%とし、好ましくはそれぞれ0.005〜0.100%とし、より好ましくはそれぞれ0.005〜0.050%とする。
Bは、粒界からのフェライトの核生成を抑制し、低温変態相を得るのに有効な元素である。こうした効果を得るには、B量を0.0002%以上とする必要がある。一方、B量が0.0050%を超えると、その効果が飽和し、コストアップを招く。よって、B量は0.0050%以下とする。好ましくは、B量は0.0030%以下であり、より好ましくは0.0020%以下である。したがって、B量は0.0002〜0.0050%とし、好ましくは0.0002〜0.0030%、より好ましくは0.0002〜0.0020%とする。
Ca、REMは、いずれも硫化物の形態制御により加工性を改善させるのに有効な元素である。こうした効果を得るには、Ca量およびREM量は、それぞれ0.001%以上とし、Ca、REMから選ばれる少なくとも1種を含有させる必要がある。一方、Ca量およびREM量が、それぞれ0.005%を超えると、鋼の清浄度に悪影響を及ぼし特性が低下するおそれがある。よって、Ca量およびREM量は、それぞれ0.005%以下とする。したがって、Ca量は0.001〜0.005%、REM量は0.001〜0.005%とする。
残留オーステナイトは、加工性の向上に有効である。このような効果を得るには、残留オーステナイトの面積率を2%以上とする必要がある。好ましくは、残留オーステナイトの面積率は5%以上である。一方、残留オーステナイトの面積率が30%を超えると、部品に加工した後の鋼板中での残存量が多くなり、部品の経時劣化を招く場合がある。よって、残留オーステナイトの面積率は、30%以下とする必要がある。好ましくは、残留オーステナイトの面積率は20%以下である。したがって、残留オーステナイトの面積率は2〜30%とする。好ましくは、残留オーステナイトの面積率は5〜20%である。
ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、およびマルテンサイトは、低温変態相であり、鋼板を高強度化する組織である。このような低温変態相のうち、マルテンサイトは、加工性を低下させるため、後述するように、本発明で製造する鋼板においては、その面積率を0〜10%とする必要がある。一方、マルテンサイトを除く低温変態相である、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトは、マルテンサイトのような加工性を低下させるという弊害が少なく、鋼板の高強度化に寄与する。ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトの面積率の合計が65%未満では、TSが980MPa以上の鋼板を得ることが困難になる。よって、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトの面積率の合計は65%以上とする。好ましくは、70%以上である。一方、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトの面積率の合計が95%を超えると、鋼板の加工性が低下する。よって、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトの面積率の合計は95%以下とする。好ましくは、93%以下である。したがって、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトの面積率の合計は65〜95%とする。好ましくは70〜93%である。
フェライトの面積率が5%を超えると、強度と加工性の両立が困難になる。したがって、フェライトの面積率は5%以下とする。また、フェライトの面積率は0%であってもよい。したがって、フェライトの面積率は0〜5%とする。
マルテンサイトは、伸びフランジ性や曲げ性等の加工性を低下させるため、少ない方が好ましく、マルテンサイトの面積率の上限を10%とする。マルテンサイトの面積率は、0%であってもよい。したがって、マルテンサイトの面積率は0〜10%とする。
本発明である高強度鋼板の製造方法は、上記の成分組成を有する鋼スラブに、熱間圧延を施し、巻取り温度:300〜650℃で巻き取った後、冷間圧延を施し、次いで、500℃からAc1温度までの平均加熱速度を5℃/s以上として、(Ac3−20)℃〜1000℃の温度に加熱し、10秒以上保持した後、750℃から400℃までの平均冷却速度を5℃/s以上として冷却し、その後さらに冷却して150〜350℃の温度で冷却を停止し、該温度で2〜10秒保持した後、前記した条件1〜3のいずれかの条件で350℃超え600℃以下の再加熱温度に加熱して保持し、次いで室温まで冷却する連続焼鈍を施す製造方法である。
巻取り温度は鋼板形状の安定化のため、300℃以上とする。また、巻取り温度は粒界酸化による表面欠陥抑制のため、650℃以下とする。
500℃からAc1温度までの平均加熱速度が5℃/s未満では、焼鈍中のオーステナイトが粗大になり、得られる鋼板の加工性が低下する。したがって、500℃からAc1温度までの平均加熱速度は5℃/s以上とする。なお、該平均加熱速度の上限は、特に定める必要は無いが、鋼板温度の均一化のため、50℃/s以下とすることが好ましい。
前記加熱速度での加熱に引き続き、(Ac3−20)℃〜1000℃の温度(焼鈍温度)に加熱する。なお、Ac1温度から焼鈍温度までの加熱速度は、特に限定する必要はない。好ましくは、Ac1温度から焼鈍温度までの加熱速度は20℃/s以下とする。
焼鈍温度が(Ac3−20)℃未満では、オーステナイトの生成が不十分となり、過剰なフェライトが生成して、製造後の鋼板において、上記したミクロ組織が得られない。よって、焼鈍温度は(Ac3−20)℃以上とする。好ましくは、焼鈍温度は(Ac3−10)℃以上であり、より好ましくは、Ac3温度以上である。一方、焼鈍温度が1000℃を超えると、設備の劣化を招いたり、製造チャンスに制約を受けたりする等、生産性を阻害する場合がある。また、オーステナイトの粗大化が顕著になり、加工性の低下を招く場合もある。よって、焼鈍温度は1000℃以下とする。好ましくは、焼鈍温度は950℃以下であり、より好ましくは900℃以下である。したがって、焼鈍温度は(Ac3−20)℃〜1000℃とし、好ましくは(Ac3−10)℃〜950℃、より好ましくはAc3〜900℃とする。なお、Ac3温度は以下の式から求めることができる。
Ac3(℃)=910−203×[C]1/2+44.7×[Si]−30×[Mn]−11×[Cr]+198×[Al]+32×[Mo]−20×[Cu]−15×[Ni]+104×[V]
ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Al]、[Mo]、[Cu]、[Ni]および[V]は、鋼中の各元素の含有量(質量%)である。
上記した(Ac3−20)℃〜1000℃の温度である焼鈍温度での保持時間が10秒未満では、オーステナイトの生成が不十分なり、過剰なフェライトが生成して、製造後の鋼板において、上記したミクロ組織が得られない。このため、焼鈍温度での保持時間は10秒以上とする。好ましくは、該保持時間は30秒以上である。一方、該保持時間が1000秒を超えると設備の劣化を招く等の問題となる場合がある。よって、該保持時間は1000秒以下とすることが好ましく、より好ましくは600秒以下である。
750℃から400℃までの平均冷却速度が5℃/s未満では、冷却中にフェライトが過度に生成して、製造後の鋼板において、上記したミクロ組織が得られない。したがって、該平均冷却速度は5℃/s以上とする。なお、該平均冷却速度の上限は、特に定める必要は無いが、鋼板温度の均一化のため、100℃/s以下とすることが好ましい。
前記冷却速度での冷却の後、さらに150〜350℃の温度(冷却停止温度)に冷却して冷却を停止する。なお、400℃から冷却停止温度までの冷却速度は、特に限定する必要はない。好ましくは、400℃から冷却停止温度までの冷却速度は、1℃/s以上とする。冷却停止温度は、150℃未満では低温変態相が過剰に生成して、製造後の鋼板において、上記したミクロ組織が得られない。よって、冷却停止温度は150℃以上とする。好ましくは、180℃以上である。一方、冷却停止温度が350℃超では、マルテンサイトが過剰に生成して、製造後の鋼板において、上記したミクロ組織が得られない。よって、冷却停止温度は350℃以下とする。好ましくは、330℃以下である。したがって、冷却停止温度は、150〜350℃とし、好ましくは180〜330℃とする。
上記した冷却停止温度での保持時間が2秒未満では、低温変態相の生成が不十分となり、鋼板組織の分布状態が面内で不均一となり、加工性、特に伸びフランジ性にばらつきを生じる。よって、冷却停止温度での保持時間は2秒以上とする。一方、該保持時間が10秒を超えても効果は飽和する。よって、冷却停止温度での保持時間は10秒以下とする。したがって、冷却停止温度での保持時間は2〜10秒とする。
条件1:350℃<再加熱温度≦400℃、保持時間<5秒
条件2:400℃<再加熱温度≦500℃、保持時間<2秒
条件3:500℃<再加熱温度≦600℃、保持時間<1秒
再加熱温度の温度範囲は、350℃超600℃以下とする。本発明では、加工性確保に必要な鋼板組織を得るため、再加熱温度は350℃超とする必要がある。一方、鋼板の過度な軟化および加工性低下を抑制するため、再加熱温度は600℃以下とする。本発明では、このような再加熱温度の条件を、条件1:350℃<再加熱温度≦400℃、条件2:400℃<再加熱温度≦500℃、条件3:500℃<再加熱温度≦600℃と3つの条件に分けて、各々の条件において保持時間の上限を定める。本発明では、このように、再加熱温度に加熱後の保持時間を極力短くすることで製造ラインのコンパクト化やエネルギー省力化を達成する。なお、加熱方法は特に指定しないが、インダクションヒーター等加熱速度が50℃/s以上となる加熱方式が好ましい。
以下、各条件別に保持時間の限定理由を説明する。
再加熱温度が350℃超、400℃以下の場合、保持時間が5秒以上では、炭化物の粗大化等によって曲げ性等の鋼板の加工性が劣化する場合があるとともに、製造ラインのコンパクト化やエネルギー省力化を達成することが困難となる。よって、再加熱温度が350℃超、400℃以下の場合、再加熱温度での保持時間は5秒未満とする。該保持時間は、温度の安定制御のため、好ましくは、0.1秒以上である。
再加熱温度が400℃超、500℃以下の場合、保持時間が2秒以上では、炭化物の粗大化等によって曲げ性等の鋼板の加工性が劣化する場合があるとともに、製造ラインのコンパクト化やエネルギー省力化を達成することが困難となる。よって、再加熱温度が400℃超、500℃以下の場合、再加熱温度での保持時間は2秒未満とする。該保持時間は、温度の安定制御のため、好ましくは、0.1秒以上である。
再加熱温度が500℃超、600℃以下の場合、保持時間が1秒以上では、炭化物の粗大化等によって曲げ性等の鋼板の加工性が劣化する場合があるとともに、製造ラインのコンパクト化やエネルギー省力化を達成することが困難となる。よって、再加熱温度が500℃超、600℃以下の場合、再加熱温度での保持時間は1秒未満とする。該保持時間は、温度の安定制御のため、好ましくは、0.1秒以上である。
圧延方向に対して直角方向にJIS5号引張試験片(JIS Z2201)を採取し、歪速度を10−3/sとするJISZ 2241の規定に準拠した引張試験を行い、降伏強度(YS)、引張り強度(TS)および均一伸び(UEL)を求めた。なお、YSは0.2%耐力とした。
150mm×150mmの試験片を採取し、JFST1001(鉄連規格)に準拠して穴拡げ試験を3回行って平均の穴拡げ率λ(%)を求め、伸びフランジ性を評価した。なお、ここで、穴広げ率のばらつきを求めて、伸びフランジ性の安定性を評価した。鋼板の材質の安定性については、3回の穴広げ試験で求めた穴広げ率の標準偏差σが5以下のものを、材質安定性に優れると評価できる。
圧延方向に対して平行方向を曲げ試験軸方向とする、幅が35mm、長さが100mmの短冊形の試験片を採取し、曲げ試験を行った。ストローク速度が10mm/s、押込み荷重を10ton、押付け保持時間を5秒として、押し込みポンチ半径を変えて90゜V曲げ試験を行い、V曲げ後の頂点を目視観察して、亀裂が認められなくなる押込みポンチ半径を限界曲げ半径とした。なお、押し込みポンチ半径は、7.0mmから、0.5mmのピッチで小さくして、押し込みポンチ半径を変えた。
Claims (7)
- 質量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.50〜3.00%、Mn:1.5〜4.0%、P:0.100%以下、S:0.020%以下、Al:0.010〜1.500%を含み、Si+Al:0.51〜3.01%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブに、熱間圧延を施し、巻取り温度:300〜650℃で巻き取った後、冷間圧延を施し、次いで、連続焼鈍を施して、
鋼組織が、面積率で2〜30%の残留オーステナイトと、
面積率の合計で65〜95%の、ベイナイト、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトから選ばれる少なくとも1種と、
面積率で0〜5%のフェライトと、
面積率で0〜10%のマルテンサイトからなる鋼板とする高強度鋼板の製造方法であって、
前記連続焼鈍を、
500℃からAc1温度までの平均加熱速度を5℃/s以上として、(Ac3−20)℃〜1000℃の温度に加熱し、10秒以上保持した後、750℃から400℃までの平均冷却速度を5℃/s以上として冷却し、その後さらに冷却して150〜350℃の温度で冷却を停止し、該温度で2〜10秒保持した後、下記条件1〜条件3のいずれかの条件で350℃超え600℃以下の再加熱温度に加熱して保持し、次いで室温まで冷却する連続焼鈍とすることを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である高強度鋼板の製造方法;
条件1:350℃<再加熱温度≦400℃、保持時間<5秒
条件2:400℃<再加熱温度≦500℃、保持時間<2秒
条件3:500℃<再加熱温度≦600℃、保持時間<1秒。 - 前記鋼スラブが、さらに、質量%で、Cr:0.005〜2.000%、Mo:0.005〜2.000%、V:0.005〜2.000%、Ni:0.005〜2.000%、Cu:0.005〜2.000%から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項1に記載の高強度鋼板の製造方法。
- 前記鋼スラブが、さらに、質量%で、Ti:0.005〜0.500%、Nb:0.005〜0.500%から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項1または2に記載の高強度鋼板の製造方法。
- 前記鋼スラブが、さらに、質量%で、B:0.0002〜0.0050%を含有することを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度鋼板の製造方法。
- 前記鋼スラブが、さらに、質量%で、Ca:0.001〜0.005%、REM:0.001〜0.005%から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度鋼板の製造方法。
- 前記連続焼鈍において、750℃から400℃に冷却する間にめっき処理を施すことを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の高強度鋼板の製造方法。
- 前記めっき処理の後、400℃に冷却する間において、めっきの合金化処理を施すことを特徴とする、限界曲げ半径が3.5mm以下、穴広げ率が30%以上、TS×均一伸び(UEL)が11000MPa・%以上である請求項6に記載の高強度鋼板の製造方法。
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