JP6160581B2 - 抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
抵抗スポット溶接方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6160581B2 JP6160581B2 JP2014166496A JP2014166496A JP6160581B2 JP 6160581 B2 JP6160581 B2 JP 6160581B2 JP 2014166496 A JP2014166496 A JP 2014166496A JP 2014166496 A JP2014166496 A JP 2014166496A JP 6160581 B2 JP6160581 B2 JP 6160581B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- energization
- current value
- spot welding
- resistance spot
- initial
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Resistance Welding (AREA)
Description
特に自動車に適用する場合には、鋼板の表面に、防錆を目的として、亜鉛を主成分とする亜鉛めっき処理が行われる。そして、かような亜鉛めっき層を有する場合には、一層散りが発生し易くなることから、ナゲットの形成に悪影響を及ぼすことが知られている。
すなわち、板隙を模擬し、図2に示すように、鋼板1,2間の片側に絶縁体7を挟み込んで、各電流値での溶接試験およびそのときの数値解析を行った。
一方、板隙がなく、十分に加圧されている状態で、通電初期に高い電流値を印加した場合には、逆に散りが発生することもあった。これは、電極による接触部に電流が集中することによって、急激に溶融し、散りとなって飛散したことが原因と考えられる。
供試鋼板としては、引張強さが780〜1180MPa、板厚が1.0〜1.6mmの高張力溶融亜鉛めっき鋼板を用いた。また、鋼板間距離もしくは電極間距離を調整するために、図2に示すように所定の厚みを有する直方体状の絶縁物7を鋼板1,2間に挟み込んで、実験を行った。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
1.表面に亜鉛を主成分とするめっき層を有する母材引張強さが780MPa以上の亜鉛めっき高張力鋼板を少なくとも1枚含む、複数枚の鋼板を重ね合わせた板組を、一対の電極によって挟み、加圧しながら通電して接合する抵抗スポット溶接において、本通電とそれに先立つ初期通電にて構成され、
(1) 重ね合わせた各鋼板の合計厚みをt、電極対の中心間の距離をLとしたとき、当該tとLが、次の関係式
0.9×t ≦ L ≦ 1.1×t
を満足する状態で初期通電を開始すること、および
(2) 上記初期通電において本通電よりも高い電流値を印加する
ことを特徴とする抵抗スポット溶接方法。
10ms ≦ Ts ≦ 100ms
の範囲を満足することを特徴とする前記1に記載の抵抗スポット溶接方法。
Im ×1.1 ≦ Is ≦ 15.0kA
の範囲を満足することを特徴とする前記1または2に記載の抵抗スポット溶接方法。
10ms ≦ Tp ≦ 100ms
Im ×0.6 ≦ Ip ≦ Im×0.95
の範囲を満足することを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法。
本発明の抵抗スポット溶接方法は、図1に示したように、亜鉛めっき鋼板や高張力鋼板を含む複数枚の鋼板を重ね合わせた(ここでは、下の鋼板1と上の鋼板2の2枚のうち、鋼板1が高張力亜鉛めっき鋼板である)板組3を、上下一対の電極4,5(電極対)で挟み、加圧しながら通電して、必要サイズのナゲット6を形成して溶接継手を得るものである。
0.9×t ≦ L ≦ 1.1×t
の関係を満足する状態にしておくことが重要である。
L/tが0.9を下回ると電極接触部が広い状態であり、通電による発熱効果が小さくなり、一方1.1を上回ると発熱による軟化を生じさせたとしても板組間の接触部を確保出来ないという不都合が生じる。好ましくは0.9×t≦L≦1.0×tの範囲である。
上記の設定は、鋼板間に板隙が存在している場合を想定しているが、かかる板隙の原因としては、例えば車体においては形状不整合によるフランジの板隙などが考えられる。
ただし、1.1≧L/t>1.0の範囲は,溶接点近傍に鋼板の接触部あるいは既溶接点、または部材全体が導体であるなどの何がしかの電流経路があることを前提としている。電流経路が存在しない場合は通電出来ないため、本発明によっても溶接することは困難である。
また、通電開始時に付加される加圧力は、通常、2.0〜7.0kN程度である。
ここに、初期通電においては、本通電におけるよりも高い電流値を印加することが重要である。
というのは、ナゲットを形成するのに必要な電流値より相対的に高い電流値を短時間通電することにより、電極直下に電流密度による発熱が起こるため、鋼板が軟化して、電極間の距離を大幅に縮めることができるからである。
同図に示したように、本発明では、通電時間Tm、通電電流Imからなる本通電に先立ち、本通電の電流値よりも上回っている通電時間Ts、その時間帯における平均電流値Isからなる初期通電を施す。ここで平均値とは、TsをN等分した際に,開始点(0番目)からN番目までのN+1個の各時点における電流値を2乗したのち合算し、N+1で割り、平方根をとった値を意味する。
本発明に従う電流制御は、例えば、設定電流に到達する前に、設定電流よりも高くなるような、言い換えればオーバーシュートを起こすように溶接機の設定を行うか、多段の電流制御が可能であればそれを用いることによって実現することができる。
10ms ≦ Ts ≦ 100ms
の範囲とすることが好ましい。
Tsが10msに満たないと電流密度による十分な発熱が得られず、一方100msを超えると、亜鉛めっき鋼板では散り発生のおそれが大きくなる。
Tsのより好適な範囲は、10ms≦Ts≦60msである。
Im ×1.1 ≦ Is ≦ 15.0kA
の範囲を満足させることが好ましい。
初期通電の通電時間Tsにおける平均電流値Isが、Im ×1.1に満たないと電流密度による十分な発熱が得られず、一方15.0kAを超えると、高張力亜鉛めっき鋼板では散りの発生が避けられない。入熱過剰を抑制するという観点からは、好適にはIm≦I1≦12.0kAの範囲である。なお、本通電が2段以上の電流値制御を行う場合には、本通電における電流値Imはそれらの平均値とする。
10ms ≦ Tp ≦ 100ms
Im ×0.6 ≦ Ip ≦ Im×0.95
の範囲を満足させることが好適である。
本発明の実施例として、前述の図1に示したように、2枚の鋼板(下の鋼板1、上の鋼板2)を重ねた板組3について、Cガンに取付けられたサーボモータ加圧式で直流電源を有する抵抗溶接機を用いて抵抗スポット溶接を行い、抵抗スポット溶接継手を作製した。
この時の通電は、図5に示したような電流波形とし、表1に示す条件で行った。なお、加圧力は4.5kN、本通電時間Tmは14サイクル(280ms)の一定とした。また、実験に際しては、溶接点から見て25mm離れた位置に直方体状の絶縁体を挿入し、電極間距離が所定の距離となるように調整した。なお、絶縁体を挿入した箇所は一カ所のみである。
また、電極としては、先端の曲率半径R40、先端径6mmのアルミナ分散銅のDR型電極を用いた。さらに、試験片としては、793MPaから1530MPaまでの1mmから2mmの高張力亜鉛めっき鋼板を使用した。
表1に、溶接を行った際の散り発生の有無、およびナゲット形状について調べた結果を示す。なお、ナゲット径は、切断断面のエッチング組織で評価した。ナゲット径の評価は、絶縁体を挿入せず板隙の無い板組に対して、本通電のみを印可したときのナゲット径に比べて、同じかそれを超えていれば○、それ未満であれば×とした。
実施例1と同様にして抵抗スポット溶接を行い、抵抗スポット溶接継手を作製した。
但し、この際の通電は、図6に示したように、初期通電の前に予備通電を付加した電流波形とし、表2に示す条件で行った。なお、加圧力は4.5kN、本通電時間Tmは14サイクル(280ms)の一定とした。そして、鋼板間に絶縁体を挿入し、電極間距離が所定の距離となるように調整した。
ここで、電極間距離Lはレーザ変位計を用いてその場で計測し、予備通電前および予備通電後(初期通電前)のLをそれぞれ計測できるようにした。そして、予備通電前のL/tをR1、予備通電後のL/tをR2とした。使用した電極および鋼板は実施例1の場合と同じである。
また、予備通電を行わなかった実施例1に比べると、予備通電前に、より大きい板隙が存在していたとしても、散りの発生なく溶接が可能であるだけでなく、予備通電により本通電前の密着状態が改善され、より真円に近いナゲットを形成できる点で優れている。
3 板組
4,5 電極
6 ナゲット
7 絶縁体
Claims (4)
- 表面に亜鉛を主成分とするめっき層を有する母材引張強さが780MPa以上の亜鉛めっき高張力鋼板を少なくとも1枚含む、複数枚の鋼板を重ね合わせた板組を、一対の電極によって挟み、加圧しながら通電して接合する抵抗スポット溶接において、本通電とそれに先立つ初期通電にて構成され、
(1) 重ね合わせた各鋼板の合計厚みをt、電極対の中心間の距離をLとしたとき、当該tとLが、次の関係式
0.9×t ≦ L ≦ 1.1×t
を満足する状態で初期通電を開始すること、および
(2) 上記初期通電において本通電よりも高い電流値を印加する
ことを特徴とする抵抗スポット溶接方法。 - 前記初期通電の電流値が前記本通電の電流値よりも上回っている時間をTsとしたとき、このTsが次式
10ms ≦ Ts ≦ 100ms
の範囲を満足することを特徴とする請求項1に記載の抵抗スポット溶接方法。 - 前記本通電の電流値よりも上回っている時間帯における初期通電の電流値の平均をIsとしたとき、このIsが本通電における電流値Imとの関係で、次式
Im ×1.1 ≦ Is ≦ 15.0kA
の範囲を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗スポット溶接方法。 - 前記初期通電の前に、さらに予備通電を施すものとし、該予備通電における電流値Ip,通電時間Tpがそれぞれ、次式
10ms ≦ Tp ≦ 100ms
Im ×0.6 ≦ Ip ≦ Im×0.95
ここで、I m は本通電における電流値
の範囲を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014166496A JP6160581B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 抵抗スポット溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014166496A JP6160581B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 抵抗スポット溶接方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016041441A JP2016041441A (ja) | 2016-03-31 |
| JP6160581B2 true JP6160581B2 (ja) | 2017-07-12 |
Family
ID=55591536
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2014166496A Active JP6160581B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 抵抗スポット溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6160581B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106583956A (zh) * | 2016-12-20 | 2017-04-26 | 柳州振业焊接机电设备制造有限公司 | 一种汽车镀锌钢板的焊接工艺 |
| CN106624312A (zh) * | 2016-12-31 | 2017-05-10 | 广州三五汽车部件有限公司 | 多层镀铝钢板点焊工艺参数确定方法 |
| JP2020082104A (ja) | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 株式会社神戸製鋼所 | 接合構造体及び接合構造体の製造方法 |
| JP6828831B1 (ja) * | 2019-04-24 | 2021-02-10 | Jfeスチール株式会社 | 抵抗スポット溶接方法、抵抗スポット溶接継手の製造方法 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4841113A (en) * | 1987-10-20 | 1989-06-20 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Welding control apparatus and method |
| JPH07115207B2 (ja) * | 1987-10-20 | 1995-12-13 | 本田技研工業株式会社 | 溶接ガンの通電制御方法 |
| JPH0825060A (ja) * | 1994-07-07 | 1996-01-30 | Nkk Corp | 有機被覆されたアルミニウム薄板およびアルミニウム合金薄板の溶接方法 |
| PT1253991E (pt) * | 2000-02-09 | 2004-02-27 | Reu Schweisstechnik Gmbh | Dispositivo e processo de comando de soldadura resistiva por pontos |
| JP2002096178A (ja) * | 2000-09-21 | 2002-04-02 | Toyota Auto Body Co Ltd | スポット溶接装置 |
| JP3922263B2 (ja) * | 2004-03-17 | 2007-05-30 | Jfeスチール株式会社 | 抵抗スポット溶接継手の製造方法 |
| JP5045238B2 (ja) * | 2007-05-23 | 2012-10-10 | Jfeスチール株式会社 | 抵抗スポット溶接方法 |
| US9895765B2 (en) * | 2013-12-05 | 2018-02-20 | Jfe Steel Corporation | Resistance spot welding method |
-
2014
- 2014-08-19 JP JP2014166496A patent/JP6160581B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2016041441A (ja) | 2016-03-31 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6108030B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法 | |
| JP5854172B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法 | |
| CN104661784B (zh) | 接头强度优异的高强度钢板的点焊方法 | |
| CN105358284B (zh) | 电阻点焊方法 | |
| JP5999293B1 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接継手の製造方法 | |
| JP6278154B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| JP6079934B2 (ja) | 抵抗スポット溶接装置 | |
| JP6471841B1 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| JP2021112773A (ja) | 抵抗スポット溶接方法、溶接部材の製造方法および溶接装置 | |
| JP6079935B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法 | |
| JP6160581B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法 | |
| JP6969649B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| JP6658992B1 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| JP6856181B1 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| CN107848061B (zh) | 电阻点焊方法 | |
| JP7296985B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法、および抵抗スポット溶接継手の製造方法 | |
| JP6658993B1 (ja) | 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 | |
| KR102589429B1 (ko) | 저항 스폿 용접 방법, 저항 스폿 용접 이음매의 제조 방법 | |
| JP7522977B2 (ja) | 抵抗スポット溶接方法 | |
| CN117693411A (zh) | 电阻点焊方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160325 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170124 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170126 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170324 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170516 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170529 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6160581 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |