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JP6068005B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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JP6068005B2
JP6068005B2 JP2012123707A JP2012123707A JP6068005B2 JP 6068005 B2 JP6068005 B2 JP 6068005B2 JP 2012123707 A JP2012123707 A JP 2012123707A JP 2012123707 A JP2012123707 A JP 2012123707A JP 6068005 B2 JP6068005 B2 JP 6068005B2
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Description

本発明は、熱可塑性樹脂フィルムを含む層及びゴム層を有する積層体と、この積層体を用いた空気入りタイヤの製造方法とに関する。
空気入りタイヤのインナーライナー層として、従来はブチル系ゴムを主成分とするゴム層が一般に用いられていたが、近年のタイヤの軽量化の要請に伴い、低気体透過性を有する薄肉の樹脂フィルムを用いることが提案されている。
この樹脂フィルムをインナーライナーとして用いた空気入りタイヤの製造方法としては、従来と同様、タイヤ成形ドラム上に樹脂フィルムを巻き付け、その上に未加硫ゴムからなるカーカス、トレッド等の部材を順次巻き重ねた後、ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとし、このグリーンタイヤを加熱加硫して空気入りタイヤとする(例えば、特許文献1の段落0042)。
しかしながら、これら未加硫ゴムからなるカーカスと樹脂フィルムとの間には共加硫による接着性がないため、これらが剥離することがあるという問題がある。なお、予め樹脂フィルムにゴム層を裏打ちしてなる積層体を作製しておくことも考えられる。しかし、この積層体をタイヤ成形ドラム上に巻き付けると、この積層体の両端の重ね合せ部において、一端側の樹脂フィルムと他端側のゴム層とが重なることになり、この重ね合せ部において剥離することがある。
そこで、この樹脂フィルムとカーカスとの剥離の問題を解決するために、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献2には、インナーライナー層を形成する樹脂フィルムとして、接合部の無い円筒形状に成形したものを用いる技術が提案されている。
特許文献3には、樹脂フィルムの表面にゴム層を裏打ちしてなる積層体をタイヤ成形ドラムに巻き付けた後、この積層体の両端の重ね合せ部を、端部用接着剤層で接着する技術が提案されている。
特許文献4には、熱可塑性樹脂フィルム及びその表面の接着剤層と、この接着剤層に対して長さ方向にずらして貼着されたゴムシートとからなる積層体が提案されている。この積層体は、その一端部において接着剤層の表面が露出しており、その他端部においてゴムシートの裏面が露出している。この積層体をタイヤ成形ドラム上に巻き付けるときに、この積層体の一端部の接着剤層と他端部のゴムシートとが接着することにより、積層体の重ね合わせ部に剥離が生じることが防止される。
特開平10−025375号公報 特開2002−283808号公報 特開2007−276631号公報 特開2010−005986号公報
特許文献1〜4の技術は、積層体の重ね合せ部の剥離、在庫管理コストの増加、生産能率の低下、部品点数の増加、成形ドラム上への巻き付け作業性の悪化等の問題がある。
すなわち、特許文献1によると、前述のとおり、積層体をタイヤ成形ドラム上に巻き付けるときに生じる重ね合せ部において剥離するおそれがある。
特許文献2によると、タイヤサイズに応じた各種寸法の円筒形状の熱可塑性樹脂フィルムを準備する必要が生じ、在庫管理コストの増加、生産能率の低下等の問題がある。
特許文献3によると、端部用接着剤層の分だけ部品点数が増加し、また、この端部用接着剤層を転写積層する手間が必要になる。
特許文献4によると、積層体内の各層をずらして積層する必要があるため、積層作業に手間がかかり、また、長さ方向の一端部に接着剤層が露出しているため、成形ドラム上への巻き付け作業性が悪い。
本発明は、このような状況下になされたものであり、積層体の重ね合せ部の剥離が防止され、在庫管理コストが安く、生産能率が高く、部品点数の増加がなく、成形ドラム上への巻き付け作業性に優れた、熱可塑性樹脂フィルム及びゴム層を含む積層体と、この積層体を用いた空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂フィルムとゴム層とを有する積層体において、ゴム層として変性ジエン系ポリマーを用いることにより、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[2]を提供するものである。
[1]熱可塑性樹脂フィルム(A層)とエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)との積層構造を合計の層数として7層以上有する熱可塑性樹脂フィルムを含む層と、ゴム層とを有する積層体を用いた空気入りタイヤであって、
前記ゴム層が変性率の異なる2種以上の変性ジエン系ポリマーを含有しており、
前記ゴム層が外側に、前記熱可塑性樹脂フィルムを含む層が内側になるように前記積層体がインナーライナーとして配置されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
[2]前記[1]に記載の積層体を前記ゴム層が外側となるようにしてタイヤ成形ドラムに巻き付け、更にタイヤ用部材を巻き付けた後に前記成形ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとし、前記グリーンタイヤを加熱加硫して空気入りタイヤとする空気入りタイヤの製造方法。
本発明によると、積層体の重ね合せ部の剥離が防止され、在庫管理コストが安く、生産能率が高く、部品点数の増加がなく、成形ドラム上への巻き付け作業性に優れた、熱可塑性樹脂フィルム及びゴム層を含む積層体と、この積層体を用いた空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
本発明の積層体の一例を示す模式的な断面図である。 図1の積層体をタイヤ成形ドラムに巻き付ける工程を説明する模式図である。 図2の積層体をタイヤ成形ドラムに巻き付けた後における積層体の重ね合せ部の模式的な断面図である。 空気入りタイヤの部分断面図である。
[積層体]
本発明の積層体は、熱可塑性樹脂フィルムを含む層とゴム層とを有する積層体であって、前記ゴム層が変性ジエン系ポリマーを含有する。
以下、図面を参照して本発明の積層体を詳細に説明する。図1は、本発明の積層体の一例を示す模式的な断面図であり、図2は図1の積層体をタイヤ成形ドラムに巻き付ける工程を説明する模式図であり、図3は図2の積層体をタイヤ成形ドラムに巻き付けた後における積層体の重ね合せ部の模式的な断面図である。
図1の積層体10は、熱可塑性樹脂フィルムを含む層11とゴム層12とを有する積層体10であって、ゴム層12が変性ジエン系ポリマーを含有するものである。なお、符号10aはこの積層体10の左端部を示し、符号10bはこの積層体10の右端部を示す。積層体10は、端部10aと端部10bとを有する。
このゴム層12は、変性ジエン系ポリマーを含有するため、熱可塑性樹脂フィルムを含む層11との接着性に優れる。このため、この積層体10の端部10a、10b同士を重ね合わせてなる重ね合せ部の接着性に優れる。
すなわち、詳細は後述するが、この積層体10を用いた空気入りタイヤを製造するに際しては、図2のとおり、タイヤ成形ドラム20の外周面に対して熱可塑性樹脂フィルムを含む層11が対面するようにして、タイヤ成形ドラム20に積層体10を巻き付ける。図3のとおり、この巻き付け後において、積層体10の左端部10a近傍における熱可塑性樹脂フィルムを含む層11の表面と、右端部10b近傍におけるゴム層12の表面とにより、重ね合せ部が形成される。そして、上記のとおり、この変性ジエン系ポリマーを含有するゴム層12は熱可塑性樹脂フィルムを含む層11との接着性に優れるため、この重ね合せ部の接着性に優れる。
次に、熱可塑性樹脂フィルムを含む層及びゴム層に関して、この順に説明する。
<熱可塑性樹脂フィルムを含む層>
熱可塑性樹脂フィルムを含む層は、熱可塑性樹脂フィルム(A層)とエラストマーを含む樹脂組成物からなるエラストマー層(B層)の積層構造を有する。
熱可塑性フィルムを含む層は、熱可塑性樹脂フィルム(A層)の単層よりなっていてもよく、熱可塑性樹脂フィルム(A層)の2層以上の多層よりなっていてもよく、この熱可塑性樹脂フィルム(A層)と他の層との2層以上の多層よりなっていてもよい。他の層としては、延伸性の高いエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)であることが好ましい。これにより、熱可塑性樹脂フィルム(A層)の延伸性が低い場合でも、熱可塑性樹脂フィルムを含む層の全体的な延伸性を高めることができる。
以下、熱可塑性樹脂フィルムを含む層が多層よりなる場合の層構造(多層構造体)、熱可塑性樹脂フィルム(A層)、エラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)、A層とB層との関係、及び多層構造体の製造方法に関し、この順に説明する。
≪層構造(多層構造体)≫
当該多層構造体は、熱可塑性樹脂フィルム(A層)とエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)とを合計2層以上備えていることが好ましい。これにより、低気体透過性のA層を有すると共に、延伸性の高いB層を有することになり、熱可塑性樹脂フィルムを含む層が全体として、低気体透過性であり、かつ低温環境における耐クラック性に優れたものとなる。
かかる観点と製造上の観点から、熱可塑性樹脂フィルムを含む層は、3層以上よりなる多層構造体であることが好ましい。さらに、熱可塑性樹脂フィルムを含む層は、7層以上よりなる多層構造体であることがより好ましい。すなわち、A層及びB層の合計の層数としては、3層以上が好ましく、7層以上がより好ましい。
更に、A層及びB層の合計の層数としては、17層以上が更に好ましく、25層以上が特に好ましく、48層以上がとりわけ好ましく、65層以上が極めて好ましい。当該多層構造体は、さらに多層の構造体としてもよく、A層及びB層の合計の層数として、128層以上、256層以上、512層以上、1,024層以上とすることもできる。なお、この合計層数の上限は当該多層構造体の用途によって適宜選定される。
この多層構造体は、A層及びB層以外のC層等を有することも可能である。また、A層及びB層の積層順としては、例えば、
(1)A,B,A,B・・・A,B(つまり、(AB)n
(2)A,B,A,B・・・・・A(つまり、(AB)nA)
(3)B,A,B,A・・・・・B(つまり、(BA)nB)
(4)A,A,B,B・・・B,B(つまり、(AABB)n)等の積層順を採用することができる。また、その他のC層を有する場合、例えば、
(5)A,B,C・・・A,B,C(つまり、(ABC)n)等の積層順を採用することができる。なお、上記(1)〜(5)において、nは1以上の整数である。
特に、A層及びB層の積層順としては、上記(1)、(2)又は(3)のように、A層とB層とが交互に積層されていることが好ましい。このようにA層とB層とが交互に積層された積層体に、活性エネルギー線を照射してもよく、これにより積層される各層間の結合性が向上し高い接着性を発現することができる。その結果、当該多層構造体の層間接着性ひいては低気体透過性、耐屈曲性等を格段に向上させることができる。また、A層とB層とを交互に積層することで、A層が両面からB層に挟まれるため、A層の延伸性がより向上される。
この多層構造体においては、上記A層及びB層の一層の平均厚みは、それぞれ、好ましくは0.001〜10μmであり、より好ましくは0.001〜40μmである。A層及びB層の一層の平均厚みを上記範囲とすることで、多層構造体の全体の厚さが同じである場合でも数を増やすことができ、その結果、当該多層構造体の低気体透過性、耐屈曲性等をさらに向上させることができる。
なお、当該多層構造体にあっては、上記範囲の厚みを有するA層と共に、エラストマーを含む樹脂組成物からなるB層が積層されているため、ガスバリア樹脂自体の延伸性が低い場合でも、延伸性の低い樹脂組成物からなるA層の延伸性をより高めることができる。これは、延伸性に優れたB層に、延伸性の低い樹脂組成物からなるA層を薄く積層させることで、この延伸性の低い樹脂組成物が、延伸性の高い状態に転移するためと考えられる。本発明者は、上記事実に着目し、A層は一般に延伸性が低い材料からなるが、このように各層の厚みを非常に薄くすることで、熱可塑性樹脂フィルムを含む層に求められる低気体透過性と耐屈曲性とを高度に両立できる。そのため、当該多層構造体は、屈曲などの変形をさせて使用する場合でも、低気体透過性等の特性を維持することができる。
A層一層の平均厚みの下限としては、0.001μmであるが、0.005μmが好ましく、0.01μmがさらに好ましい。一方、A層一層の平均厚みの上限としては、10μmであるが、7μmが好ましく、5μmがさらに好ましく、3μmがさらに好ましく、1μmがさらに好ましく、0.5μmがさらに好ましく、0.2μmさらには0.1μmが特に好ましく、0.05μmが最も好ましい。
A層一層の平均厚みが上記下限より小さいと、均一な厚さで成形することが困難になり、当該多層構造体の低気体透過性及びその耐屈曲性が低下するおそれがある。逆に、A層一層の平均厚みが上記上限を超えると、当該多層構造体全体の厚みが同じである場合、当該多層構造体の耐久性及び耐クラック性が低下するおそれがある。また、A層一層の平均厚みが上記上限を超えると、上述したA層の延伸性向上が十分に発現しないおそれがある。なお、A層の一層の平均厚みとは、当該多層構造体に含まれる全A層の厚みの合計をA層の層数で除した値をいう。
B層一層の平均厚みの下限としては、0.001μmであるが、A層と同様の理由により0.005μmが好ましく、0.01μmがさらに好ましい。一方、B層一層の平均厚みの上限としては、40μmであるが−20μmが好ましく、20μm以下がさらに好ましい。B層一層の平均厚みが上記上限を超えると、当該多層構造体全体の厚みが同じである場合、当該多層構造体の耐久性及び耐クラック性が低下するおそれがある。なお、B層の一層の平均厚みも、当該多層構造体に含まれる全B層の厚さの合計をB層の層数で除した値をいう。
なお、B層一層の平均厚みに関しては、B層一層の平均厚みのA層一層の平均厚みに対する比(B層/A層)が1/3以上であることが好ましく、1/2以上であることがより好ましい。また、上記比が1以上、すなわちB層一層の平均厚みがA層一層の平均厚みと同じ又はそれ以上であることがさらに好ましく、2以上であることが特に好ましい。A層とB層との厚みの比をこのようにすることで、当該多層構造体が全層破断に至るまでの屈曲疲労特性が向上する。
当該多層構造体の厚みとしては0.1μm以上1,000μm以下が好ましく、0.5μm以上750μm以下がより好ましく、1μm以上500μm以下がさらに好ましい。当該多層構造体の厚みを上記範囲とすることで、上記のA層及びB層の一層の平均厚みを上記範囲とすることと相まって、空気入りタイヤのインナーライナー等への適用性を維持しつつガスバリア性、耐屈曲性、耐クラック性、耐久性、延伸性などをさらに向上させることができる。ここで、多層構造体の厚みは、多層構造体の任意に選ばれた点での断面の厚みを測定することにより得られる。
≪熱可塑性樹脂フィルム(A層)≫
熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、熱可塑性樹脂(A1)からなるマトリクス中に、−20℃における動的貯蔵弾性率E’が熱可塑性樹脂(A1)よりも低い柔軟樹脂(A2)を分散させた樹脂組成物(A3)からなる層を少なくとも含んでいてもよい。
ここで、「−20℃における動的貯蔵弾性率E’」とは、上島製作所(株)製スペクトロメータを用い、初期歪10%、動歪0.1%、周波数15Hz、−20℃の条件で測定した動的貯蔵弾性率E’のことである。
熱可塑性樹脂(A1)としては、−20℃における動的貯蔵弾性率E’が1×108Paを超えることが好ましく、具体的には、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系エラストマー、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂等が挙げられ、これらの中でもエチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂が好ましい。かかるエチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂は、空気透過量が低く、低気体透過性が非常に良好である。なお、これら熱可塑性樹脂(A1)は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、柔軟樹脂(A2)としては、−20℃における動的貯蔵弾性率E’が上記熱可塑性樹脂(A1)よりも低いことを要し、1×108Pa以下であることが好ましく、1×108Pa以下であると、熱可塑性樹脂フィルム(A層)の弾性率を低下させることができ、その結果低温環境における耐クラック性及び耐屈曲性を向上させることができる。
また、上記柔軟樹脂(A2)は、水酸基と反応する官能基を有することが好ましい。上記柔軟樹脂(A2)が水酸基と反応する官能基を有することで、熱可塑性樹脂(A1)中に柔軟樹脂(A2)が均一に分散するようになる。ここで、水酸基と反応する官能基としては、無水マレイン酸残基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。かかる水酸基と反応する官能基を有する柔軟樹脂(A2)として、具体的には、無水マレイン酸変性水素添加スチレンーエチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性超低密度ポリエチレン等が挙げられる。
更に、上記柔軟樹脂(A2)は、平均粒径が2μm以下であることが好ましい。柔軟樹脂(A2)の平均粒径が2μmを超えてしまうと、熱可塑性樹脂フィルム(A層)の耐屈曲性を十分に改善できないおそれがあり、ガスバリア性の低下、延いてはタイヤの内圧保持性の悪化をもたらすことがある。なお、熱可塑性樹脂フィルム(A層)中の柔軟樹脂(A2)の平均粒径は、例えば、サンプルを凍結し、該サンプルをミクロトームにより切片にして、透過電子顕微鏡(TEM)で観察する。
熱可塑性樹脂フィルム(A層)中における柔軟樹脂(A2)の含有率は、10〜30質量%の範囲であることが好ましい。柔軟樹脂(A2)の含有率が10質量%未満では、耐屈曲性を向上させる効果が小さく、一方−20質量%を超えると、気体透過性が大きくなることがある。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体に、例えば、エポキシ化合物を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体であることが好ましい。かかる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は、通常のエチレン−ビニルアルコール共重合体に比べて弾性率が低いため、層曲時の耐破断性が高く、また低温環境における耐クラック性にも優れている。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン含有量が25〜50モル%であることが好ましく−20〜48モル%であることが更に好ましく、35〜45モル%であることが一層好ましい。エチレン含有量が25モル%未満では、耐屈曲性、耐疲労性及び溶融成形性が悪化することがあり、一方、50モル%を超えると、ガスバリア性を十分に確保できないことがある。また、該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ケン化度が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが一層好ましい。ケン化度が90%未満では、ガスバリア性及び成形時の熱安定性が不十分となることがある。更に、該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、メルトフローレート(MFR)が190℃、2160g荷重下で0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることが更に好ましい。
本発明において、上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法は、特に限定されないが、エチレン−ビニルアルコール共重合体とエポキシ化合物とを溶液中で反応させる製造方法が好適に挙げられる。より詳しくは、エチレン−ビニルアルコール共重合体の溶液に、酸触媒又はアルカリ触媒存在下、好ましくは酸触媒存在下、エポキシ化合物を添加し、反応させることによって変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を製造することができる。反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。また、酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメクンスルホン酸、硫酸及び三フッ化ホウ素等が挙げられ、アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド等が挙げられる。なお、触媒量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、0.0001〜10質量部の範囲が好ましい。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体に反応させるエポキシ化合物としては、一価のエポキシ化合物が好ましい。二価以上のエポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体と架橋反応し、ゲル、ブツ等を発生して、熱可塑性樹脂フィルムを含む層の晶質を低下させることがある。なお、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造容易性、ガスバリア性、耐屈曲性及び耐疲労性の朧点から、一価のエポキシ化合物の中でも、グリシドール及びエポキシプロパンが特に好ましい。また、上記エポキシ化合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対して1〜50質量部を反応させることが好ましく、2〜40質量部を反応させることが更に好ましく、5〜35質量部を反応させることが一層好ましい。
上記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ガスバリア性、耐屈曲性及び耐疲労性を得る朧点から、メルトフローレート(MFR)が190℃、2160g荷重下で0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることが更に好ましく、0.5〜20g/10分であることが一層好ましい。
上記熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、熱可塑性樹脂(A1)と柔軟樹脂(A2)とを混練して樹脂組成物(A3)を調製した後に、溶融成形、好ましくはTダイ法、インフレーション法等の押出成形により、好ましくは150〜270℃の熔融温度でフィルムやシート等に成形することができる。また、上記熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、樹脂組成物(A3)からなる層を含む限り、単層であっても、多層化されたものでもよい。ここで、多層化する方法としては、共押出する方法等が挙げられる。
本発明の積層体において、耐水性及びゴムに対する密着性の観点から、更に熱可塑性ウレタン系エラストマーからなる層を一層以上含むことが好ましい。ここで、上記熱可塑性ウレタン系エラストマーは、ポリオ−ルと、イソシアネート化合物と、短鎖ジオールとの反応によって得られる。ポリオール及び短鎖ジオールは、イソシアネート化合物との付加反応により、直鎖状ポリウレタンを形成する。上記ポリオールは、熱可塑性ウレタン系エラストマーにおいて柔軟な部分となり、イソシアネート化合物及び短鎖ジオールは硬い部分となる。なお、熱可塑性ウレタン系エラストマーは、原料の種類、配合量、重合条件等を変えることで、広範囲に性質を変えることができる。かかる熱可塑性ウレタン系エラストマーとしては、ポリエーテル系ウレタン等が好適に挙げられる。
また、上記熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、20℃、65%RHにおける酸素透過係数が3.0×10-12cm3/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましく、1.0×10-12cm3/cm2・sec・cmHg以下であることが更に好ましく、5.0×10-13cm3/cm2・sec・cmHg以下であることが一層好ましい。20℃、65%RHにおける酸素透過係数が3.0×20-12cm3/cm2・sec・cmHgを超えると、この熱可塑性樹脂フィルム(A層)をインナーライナーとして用いる際に、タイヤの内圧保特性を高めるために、熱可塑性樹脂フィルム(A層)を厚くせざるを得ず、タイヤの重量を十分に低減できなくなる。
更に、上記熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、架橋されていることが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム(A層)が架橋されていない場合、タイヤの加硫工程で積層体が著しく変形して不均一となり、熱可塑性樹脂フィルム(A層)のガスバリア性、耐屈曲性、耐疲労性が悪化することがある。ここで、架橋方法としては、エネルギー線を照射する方法が好ましく、該エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、γ線等の電離放射線が挙げられ、これらの中でも電子線が特に好ましい。電子線の照射は、熱可塑性樹脂フィルム(A層)をフィルムやシート等の成形体に加工した後に行うことが好ましい。ここで、電子線の線量は、10〜60Mradの範囲が好ましく、20〜50Mradの範囲が更に好ましい。電子線の線量が10Mrad未満では、架橋が進み難く、一方、60Mradを超えると、成形体の劣化が進み易くなる。また、熱可塑性樹脂フィルム(A層)は、接着剤層との粘着性を向上させるために、酸化法や凹凸化法等によって表面処理を施してもよい。上記酸化法としては、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン、紫外線照射処理等が挙げられ、凹凸化法としては、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの中でもコロナ放電処理が好ましい。
≪エラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)≫
上記多層構造体(熱可塑性樹脂フィルムを含む層)は、耐水性及びゴムに対する密着性の観点から、更にエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)を一層以上含むことが好ましい。このエラストマーとしては溶融成形のためには熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。
この熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリジエン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(以下、「TPU」と称することがある)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー及びフッ素樹脂系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。これらの中でも、成形容易性の観点から、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリジエン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びポリアミド系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられ、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーがより好ましく用いられる。
ここで、上記ポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、ポリオ−ルと、イソシアネート化合物と、短鎖ジオールとの反応によって得られる。ポリオール及び短鎖ジオールは、イソシアネート化合物との付加反応により、直鎖状ポリウレタンを形成する。上記ポリオールは、熱可塑性ウレタン系エラストマーにおいて柔軟な部分となり、イソシアネート化合物及び短鎖ジオールは硬い部分となる。なお、熱可塑性ウレタン系エラストマーは、原料の種類、配合量、重合条件等を変えることで、広範囲に性質を変えることができる。かかる熱可塑性ウレタン系エラストマーとしては、ポリエーテル系ウレタン等が好適に挙げられる。
≪A層とB層との関係≫
上記多層構造体における、A層とB層との剥離抗力としては、180℃で15分間加熱後に、JIS−K6854に準拠し、23℃、50%RH雰囲気下、引張り速度50mm/分での測定において、好ましくは25N/25mm以上、より好ましくは27N/25mm以上、さらに好ましくは30N/25mm以上、特に好ましくは50N/25mm以上である。このように、A層とB層とは、非常に優れた層間接着性を有している。
当該多層構造体の層間関係に関しては、活性エネルギー線の照射によって、A層とB層との界面で分子間の架橋反応が生じ、強固に結合していると考えられ、高い層間接着性が発現される。
<多層構造体の製造方法>
上記多層構造体の製造方法は、A層とB層とが良好に積層・接着される方法であれば特に限定されるものではなく、例えば共押出し、はり合わせ、コーティング、ボンディング、付着などの公知の方法を採用することができる。当該多層構造体の製造方法としては、具体的には(1)A層形成用の樹脂組成物とB層形成用の樹脂組成物とを用い、多層共押出法によりA層及びB層を有する多層構造体を製造する方法や、(2)A層形成用の樹脂組成物とB層形成用の樹脂組成物とを用い、接着剤を介して複数の積層体を重ね合わせ、延伸することでA層及びB層を有する多層構造体を製造する方法などが例示される。この中でも、生産性が高く、層間接着性に優れる観点から、(1)のA層形成用の樹脂組成物とB層形成用の樹脂組成物とを用いた多層共押出法により成形する方法が好ましい。
多層共押出法においては、A層形成用の樹脂組成物とB層形成用の樹脂組成物とは加熱溶融され、異なる押出機やポンプからそれぞれの流路を通って押出ダイに供給され、押出ダイから多層に押し出された後に積層接着することで、当該多層構造体が形成される。この押出ダイとしては、例えばマルチマニホールドダイ、フィールドブロック、スタティックミキサーなどを用いることができる。
当該多層構造体においては、このようにして得られた多層積層体に、上述のように活性エネルギー線を照射して、架橋反応を促進させ、A層とB層との層間接着性をさらに向上させることが好ましい。当該多層構造体は、このように活性エネルギー線が照射されてなるため、層間の接着性が高まる結果、ガスバリア性及び耐屈曲性を高めることができる。
上記活性エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、具体的には、紫外線、γ線、電子線などをいう。これらの活性エネルギー線の中でも、層間接着性の向上効果の観点から、電子線が好ましい。活性エネルギー線として電子線を用いることで、層間の架橋反応がより促進され、当該多層構造体の層間接着性をさらに向上させることができる。
電子線を照射する場合、電子線源として、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用い、通常加速電圧100〜500kVで、照射線量5〜600kGyの範囲で照射するのがよい。
また、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを照射するのがよい。紫外線源としては、特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈などが用いられる。
この多層構造体は、上述のように層間接着性に優れ、高いガスバリア性、延伸性、熱成形性及び耐久性を有している。
この多層構造体は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、A層及びB層以外に他の層を含んでいてもよい。この他の層を構成する樹脂組成物の種類は、特に限定されないが、A層及び/又はB層との間の接着性が高いものが好ましい。他の層としては、A層中の例えばEVOHの有する水酸基や、B層中の例えばTPUの分子鎖中のカーバメート基又はイソシアネート基と反応して、結合を生成する官能基を有する分子鎖を有しているものが特に好ましい。
<ゴム層>
このゴム層の材料は、変性ジエン系ポリマーを含有するものである。ここで、変性ジエン系ポリマーとは、極性官能基により変性されたジエン系ポリマーのことをいう。
上記極性官能基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、スズ原子を含む官能基であり、具体的には、エポキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イソシアネート基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、アルコキシシリル基及びスズ含有基が挙げられ、特にエポキシ基、イソシアネート基が好ましい。
また、このゴム層の材料としては、後述する軟化剤を含むものであることが好ましい。この軟化剤のゴム層中における含有量を調整することにより、このゴム層7の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’を調整することができる。
このゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’は、好ましくは1.0×105〜1.0×108Paであり、より好ましくは1.0×105〜1.0×107Paであり、更に好ましくは1.0×105〜5.0×105Paである。1.0×105Pa以上であると、ゴム練の作業性を十分に確保することが出来、0.1〜1mmの範囲まで薄ゲージ化することが出来る点で好ましい。1.0×108Pa以下であると、ゴム層自体の低温環境における弾性が向上し、カーカスの変形を緩和することが出来、熱可塑性樹脂フィルムの変形を抑制し低温環境における耐クラック性が向上する。
なお、本発明において、−20℃における動的貯蔵弾性率E2’とは、加熱加硫後のもの、すなわち、積層体を用いて空気入りタイヤを製造した後の状態における値を意味する。
≪変性ジエン系ポリマー≫
変性ジエン系ポリマーとしては、変性天然ゴム(変性NR)及び/又は変性合成ゴムが挙げられる。変性合成ゴムとしては、変性ポリイソプレンゴム(変性IR)、変性ポリブタジエンゴム(変性BR)、変性スチレン−ブタジエン共重合体(変性SBR)、変性スチレン−イソプレン共重合体(変性SIR)などが挙げられる。これら変性天然ゴム及び変性合成ゴムは、低温環境における耐久性に優れる。
接着層は、変性率の異なる2種以上の上記変性ジエン系ポリマーを含むことが好ましい。これにより、変性率の低い変性ジエン系ポリマーでカーカスとの接着性を向上させ、変性率の高い変性ジエン系ポリマーで熱可塑性樹脂フィルムとの接着性を向上させることができる。
なお、本発明において、「変性率」とは、変性前のジエン系ポリマー中の二重結合の総数に対する変性された二重結合の数の割合(モル%)を意味する。
この変性ジエン系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0℃以下であり、より好ましくは−20℃以下であり、更に好ましくは−20℃以下であり、特に好ましくは−50℃以下である。ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であると、脆化温度を十分に低下させることができ、低温耐久性を十分に確保することができる。
なお、このガラス転移温度(Tg)は、以下の方法で測定した値である。すなわち、セイコー(株)製の示差走査熱分析機(DSC)「RDC220」を用い、−150℃まで冷却した後に、15℃/分で昇温する条件で測定する。DSC曲線のジャンプ前後で、ベースラインに対する接線を引き、2本の接線の中間点の温度を読み取り、Tgとする。
変性ジエン系ポリマーとしては、エポキシ変性ジエン系ポリマーが好適に用いられる。エポキシ変性ジエン系ポリマーのなかでは、エポキシ化天然ゴム、エポキシ化ブタジエンゴム、及びエポキシ化ポリイソプレンゴムから選択される1種又は2種以上が好適に用いられる。
(エポキシ化天然ゴム(ENR))
変性ジエン系ポリマーとしては、エポキシ化天然ゴム(以下、「ENR」と略記することがある。)が好適に用いられる。
エポキシ化天然ゴム(ENR)は、市販のエポキシ化天然ゴムを用いてもよいし、天然ゴムをエポキシ化して用いてもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法としては、とくに限定されるものではないが、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などの方法を用いて行うことができる。過酸法としてはたとえば、天然ゴムに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。この反応により天然ゴムの分子中に存在する二重結合がエポキシ化し、この構造はプロトン核磁気共鳴スペクトル(NMR)や赤外吸収スペクトル(IR)から明らかにされる。また、NMRからエポキシ基の含有量が測定される。
このエポキシ化天然ゴムは天然ゴムよりも空気透過性が少なく、空気透過率が大幅に減少する傾向にある。
このエポキシ化天然ゴム(ENR)は、エポキシ化率の異なるENRを少なくとも2種含有することが好ましい。これにより、樹脂フィルム層とゴム状弾性体層との接合において、エポキシ化度の低いENRでゴム状弾性体層との接着性、エポキシ化率の高いENRで樹脂フィルム層との接着性を向上させることができる。
ここで、エポキシ化率Aモル%とは、天然ゴムにおける二重結合のA%がエポキシ化されていることを云う。
なお、本発明において、エポキシ化率とは、エポキシ化前のゴム中の二重結合の総数に対するエポキシ化された二重結合の数の割合(モル%)を意味し、例えば次の方法により測定できる。すなわち、ENRを重水素化クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴(NMR(日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズ))分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から以下の算出式を用いて算出することができる。以下同様である。
(エポキシ化率)=3×h(2.69)/(3×h(2.69)+3×h(5.14)+h(0.87))×100
エポキシ化率の異なるENRとしては、(a)エポキシ化率5〜30モル%のENRと、(b)エポキシ化率40〜90モル%のENRの少なくとも2種の組み合わせが好ましく、またゴム層中の前記ENR組み合わせの含有量は、80〜100質量%であることが好ましい。ゴム層中の前記ENRの組み合わせの含有量が80〜100質量%の範囲にあれば、ゴム層における成分同士の相溶性が向上し、接着力及びゴム層の耐久性が向上する。このような観点から、前記ENR組み合わせの含有量は、90〜100質量%であることがより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
また、低エポキシ化率のENRとして、エポキシ化率5〜30モル%のENRを用いることにより、天然ゴムの性質を保持し、ゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’の上昇を抑制して、低温環境におけるクラックの発生を防止することができる。高エポキシ化率の天然ゴムとして、エポキシ化率40〜90モル%のENRを用いることにより、ENRの特性を生かして、熱可塑性樹脂フィルム中の官能基と作用し、得られる積層体のガスバリア性を向上させることができる。
本発明においては、前記の低エポキシ化率のENRと、前記の高エポキシ化率のENRとの含有割合は、前記したそれぞれの効果のバランスの観点から、質量比で20:80〜80:20の範囲であることが好ましい。
(エポキシ化ブタジエンゴム(EBR))
上記変性ジエン系ポリマーとしては、エポキシ化ブタジエンゴム(以下、「EBR」と略記することがある。)もより好適に用いられる。
エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)としては特に限定されず、市販のエポキシ化ブタジエンゴムでも、ブタジエンゴム(BR)をエポキシ化したものでもよい。ブタジエンゴムをエポキシ化する方法は、特に限定されず、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などがあげられる。過酸法としては例えば、ブタジエンゴムに過酢酸や過ギ酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。この反応によりブタジエンゴムの分子中に存在する二重結合がエポキシ化し、この構造はプロトン核磁気共鳴スペクトル(NMR)や赤外吸収スペクトル(IR)から明らかにされる。また、NMRからエポキシ基の含有量が測定される。なお、有機過酸の量や反応時間を調整することにより、様々なエポキシ化率のエポキシ化ブタジエンゴムを調製することができる。
このエポキシ化ブタジエンゴムはブタジエンゴムよりも空気透過性が少なく、空気透過率が大幅に減少する傾向にある。
エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)のエポキシ化率は5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましい。エポキシ化率が5モル%未満では、熱可塑性樹脂フィルムに対する接着力が充分に得られない傾向がある。また、エポキシ化率は90モル%以下であることが好ましく、75モル%以下であることがより好ましく、60モル%以下であることが更に好ましい。エポキシ化率が90モル%をこえると、−20℃における弾性率が増加し、低温クラック性が低下する傾向がある。
エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)としては、特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。
このエポキシ化ブタジエンゴム(EBR)は、エポキシ化率の異なるEBRを少なくとも2種含有することが好ましい。これにより、後述するタイヤ製造時に積層体をカーカス用のゴム状弾性体層と接合するときに、エポキシ化度の低いEBRでゴム状弾性体層との接着性を向上させることができ、また、エポキシ化率の高いENRで樹脂フィルムを含む層との接着性を向上させることができる。
エポキシ化率の異なるEBRとしては、(a)エポキシ化率5〜30モル%のEBRと、(b)エポキシ化率40〜90モル%のEBRの少なくとも2種の組み合わせが好ましく、またゴム層中の前記EBR組み合わせの含有量は、80〜100質量%であることが好ましい。ゴム層中の前記EBRの組み合わせの含有量が80〜100質量%の範囲にあれば、ゴム層における成分同士の相溶性が向上し、接着力及びゴム層の耐久性が向上する。このような観点から、前記EBR組み合わせの含有量は、90〜100質量%であることがより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
また、低エポキシ化率のEBRとして、エポキシ化率5〜30モル%のEBRを用いることにより、ブタジエンゴムの性質を保持し、ゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’の上昇を抑制して、低温環境におけるクラックの発生を防止することができる。高エポキシ化率のブタジエンゴムとして、エポキシ化率40〜90モル%のEBRを用いることにより、EBRの特性を生かして、熱可塑性樹脂フィルム中の官能基と作用し、得られる積層体のガスバリア性を向上させることができる。
本発明においては、前記の低エポキシ化率のEBRと、前記の高エポキシ化率のEBRとの含有割合は、前記したそれぞれの効果のバランスの観点から、質量比で20:80〜80:20の範囲であることが好ましい。
(高ジエン系エラストマー)
変性ジエン系ポリマーとしては、前記ENR以外に、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下の割合で高ジエン系エラストマーを含有することができるが、含有しないことが最も好ましい。
高ジエン系エラストマーとしては、例えば天然ゴム、合成イソプレンゴム(IR)、シス1,4−ポリブタジエンゴム(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンゴム(1,2BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
これらの高ジエン系エラストマーは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で天然ゴム、合成イソプレンゴム(IR)及びシス1,4−ポリブタジエンゴム(BR)が好適である。
≪軟化剤≫
ゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’を調整するために、軟化剤を含有することが好ましい。すなわち、接着層の接着性を向上させるためにジエン系ポリマーの変性率を高くすると、動的貯蔵弾性率E2’が高くなる傾向にあるが、軟化剤を添加することにより、動的貯蔵弾性率E2’を所望の値にまで低下させることができる。
軟化剤としては、鉱物油系軟化剤、植物油系軟化剤、及び合成軟化剤のいずれを使用することもできる。鉱物油系軟化剤には、石油系軟化剤とコールタール系軟化剤とがある。石油系軟化剤として、プロセス油、エクステンダー油、アスファルト系、パラフィン類、流動パラフィン、ワセリン、石油樹脂が挙げられる。コールタール系軟化剤として、コールタール、クマロンインデン樹脂が挙げられる。
植物油系軟化剤として、大豆油、パーム油、パイン油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油、トール油などの脂肪油系軟化剤、ファクチス、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸が挙げられる。
合成軟化剤として、合成樹脂軟化剤、液状ゴム又はオリゴマー、低分子可塑剤、高分子可塑剤、反応性可塑剤が挙げられる。
合成樹脂軟化剤として、例えば、フェノールアルデヒド樹脂、スチレン樹脂、アタクチックポリプロピレン等が挙げられる。液状ゴム又はオリゴマーとして、例えば、ポリブテン、液状ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム、液状アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。低分子可塑剤として、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート等が挙げられる。
この軟化剤の含有量は、ゴム層を構成する全ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜30質量部であり、より好ましくは5〜25質量部であり、更に好ましくは10〜20質量部である。1質量部以上であると、変性ジエン系ポリマーの変性率を十分に高くすることができる。30質量部以下であると、ゴム層が軟化し過ぎることが防止される。軟化剤は、上述した軟化剤から選択される一つを用いることもできるし、複数を組み合わせて用いることもできる。
≪加硫剤、加硫促進剤≫
ゴム層は、加硫性を付与するために、加硫剤、あるいは加硫剤と加硫促進剤を含有することができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、全ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10質量部が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5質量部である。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5質量部が好ましく、さらに好ましくは0.2〜3質量部である。
≪任意成分≫
ゴム層は、前記の成分以外に、必要に応じ、充填材、粘着付与樹脂、ステアリン酸、亜鉛華、老化防止剤などを含有させることができる。
(充填材)
充填材としては、無機フィラー及び/又はカーボンブラックが用いられる。無機フィラーとしては特に制限はないが、例えば湿式法によるシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、モンモリロナイト、マイカ、スメクタイト、有機化モンモリロナイト、有機化マイカ及び有機化スメクタイトなどを好ましく挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、カーボンブラックとしては、従来ゴムの補強用充填材などとして慣用されているものの中から任意のものを適宣選択して用いることができ、例えばFEF、SRF、HAF、ISAF、SAF、GPFなどが挙げられる。
この充填材の含有量は、変性ジエン系ポリマー100質量部当たり、タック性及び剥離抗力などの点から、カーボンブラックと共に、無機フィラー5質量部以上含むことが好ましい。
(粘着付与樹脂)
ゴム層に粘着性を付与する機能をもつ粘着付与樹脂としては、例えばフェノール系樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、C5,C9石油樹脂、キシレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられるが、これらの中で、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン樹脂及びロジン系樹脂が好適である。
フェノール系樹脂としては、例えばp−t−ブチルフェノールとアセチレンを触媒の存在下で縮合させた樹脂、アルキルフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物などを挙げることができる。また、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂としては、例えばβ−ピネン樹脂やα−ピネン樹脂などのテルペン系樹脂、これらを水素添加してなる水添テルペン系樹脂、テルペンとフェノールをフリーデルクラフト型触媒で反応させたりホルムアルデヒドと縮合させたりした変性テルペン系樹脂を挙げることができる。ロジン系樹脂としては、例えば天然樹脂ロジン、それを水素添加、不均化、二量化、エステル化、ライム化などで変性したロジン誘導体などを挙げることができる。
これらの樹脂は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、特にフェノール系樹脂が好ましい。
この粘着付与樹脂は前記変性ジエン系ポリマー100質量部に対し、5質量部以上用いることが好ましく、より好ましくは5〜40質量部、さらに好ましくは5〜30質量部の割合で用いられる。
ゴム層は、前記各成分を、例えばバンバリーミキサーやロールなどを用いて混合することにより調製することができる。
このようにして得られた本発明の接着層は、熱可塑性樹脂フィルムとカーカスとの接合に用いられる。
≪ゴム層の厚さ≫
上記ゴム層の厚さは、0.1〜30mmであり、好ましくは0.1〜2mmであり、より好ましくは0.1〜1mmであり、更に好ましくは0.1〜0.4mmである。0.1mm以上であると、熱可塑性樹脂フィルムとカーカスとを強固に接合することができ、低温環境における耐クラック性の向上機能が良好に発揮される。30mm以下であると、空気入りタイヤの軽量化が達成される。
[積層体の製造方法]
この積層体の製造方法には特に制限はないが、次に示すゴム層のシートを用いる方法や、ゴム層の組成物の塗工液を用いる方法が好適に採用される。
<ゴム層のシートを用いる方法>
この方法では、予め熱可塑性樹脂フィルムを含む層を作製する。また、予めゴム層のシートを、押出機等を用いて作製する。次いで、この熱可塑性樹脂フィルムを含む層の表面に対して、ゴム層のシートを貼り付ける。このとき、ゴム層のシートは変性ジエン系ポリマーを含有するために粘着性を有しており、熱可塑性樹脂フィルムを含む層と強固に接着する。
<ゴム層の組成物の塗工液を用いる方法>
この方法では、予め熱可塑性樹脂フィルムを含む層を作製しておき、その表面に対して、ゴム層の組成物を良溶媒に溶解してなる粘接着剤塗工液を塗布する。
前記良溶媒としては、ゴム成分の良溶媒であるヒルデブランド(Hilderand)溶解性パラメーターδ値が14〜20MPa1/2の範囲にある有機溶剤が好ましく用いられる。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、n−へキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、メチルエチルケトンなどを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
このようにして調製された塗工液の固形分濃度は、塗工性や取り扱い性などを考慮して適宣選択されるが、通常5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%の範囲である。
[空気入りタイヤの製造方法]
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記積層体を前記ゴム層が外側となるようにしてタイヤ成形ドラムに巻き付け、更にタイヤ用部材を巻き付けた後に前記成形ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとし、前記グリーンタイヤを加熱加硫して空気入りタイヤとするものである。
説明の便宜上、空気入りタイヤの構造を説明し、次いで空気入りタイヤの製造方法の詳細について説明する。
<空気入りタイヤの構造>
図4は、空気入りタイヤ9の一例を示すトレッド幅方向かつタイヤ径方向に沿う部分断面図である。
この空気入りタイヤ9は、ビードコア1と、ビードコア1の周りに巻回されたカーカス2と、カーカス2のタイヤ半径方向内側に配設されたインナーライナー3と、カーカス2のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配設された2枚のベルト層4を有するベルト部と、ベルト部のタイヤ半径方向外側に配設されたトレッド部5及びサイドウォール部6とから構成されている。
このインナーライナー3が、上記積層体10よりなっている。
<空気入りタイヤの製造方法>
次に、上記空気入りタイヤ9の製造方法を説明する。
先ず、前述のとおり(図1〜3参照)、タイヤ成形ドラム20の周面上に、積層体10(インナーライナー3)を、タイヤ成形ドラム20の外周面に対して熱可塑性樹脂フィルムを含む層11が対面するようにして巻き付ける。図3のとおり、この巻き付け後において、積層体10(インナーライナー3)の左端部10a近傍における熱可塑性樹脂フィルムを含む層11の表面と、右端部10b近傍におけるゴム層12の表面とにより、重ね合せ部が形成される。
次いで、この積層体10(インナーライナー3)上にカーカス2を構成するゴム部材を巻き付け、更にその上にベルト層4を構成するゴム部材、トレッド部5を構成するゴム部材、サイドウォール部6を構成するゴム部材等を巻き重ねた後、ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとする。
このグリーンタイヤを、通常120℃以上、好ましくは125〜200℃、より好ましくは130〜180℃の温度で加熱・加硫処理することにより、空気入りタイヤ9が得られる。
この空気入りタイヤの製造方法によると、前述のとおり、ゴム層が変性ジエン系ポリマーを含有するため、熱可塑性樹脂フィルムを含む層との接着性に優れ、上記巻き付けにより形成される積層体の端部同士の重ね合せ部の接着性に優れる。これにより、この重ね合せ部において剥離することが確実に防止される。また、このように重ね合せ部の接着性に優れるため、特許文献2のように積層体を重ね合せ部の無い円筒形状にする必要がなく、在庫管理コストの増加、生産能率の低下等が防止される。更に、特許文献3のような、当該重ね合せ部を接着するための端部用接着剤層を必要としないため、その分だけ部品点数が少なく、また、この端部用接着剤層を転写積層する手間が不要で作業性に優れる。また、特許文献4のように積層体内の各層をずらして積層する必要がないため、積層作業に手間がかからず、また、成形ドラム上への巻き付け作業性にも優れる。
≪カーカス2≫
上記カーカス2は、1枚又は2枚以上のカーカスプライよりなっている。カーカスプライは、ポリエステルなどの繊維がコーティングゴムに包まれた構造となっている。
このコーティングゴムの材料には特に制限はなく、例えばジエン系ゴムが用いられる。このジエン系ゴムとしては、具体的には、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、シス−1,4−ポリブタジエンゴム(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンゴム(1,2BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等が挙げられる。これらジエン系ゴムは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
コーティングゴムには、上記ゴム成分の他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、補強性充填材、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、ゴム用加硫促進剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各特性の測定方法及び評価方法について先に説明する
[各特性の測定方法及び評価方法]
(1)−20℃における動的貯蔵弾性率E’
各試料(寸法:幅5mm、長さ40mm)について、上島製作所(株)製スペクトロメータを使用し、初期歪10%、動歪0.1%、周波数15Hz、−20℃の条件で、動的貯蔵弾性率E’を測定した。
(2)Tg
セイコー(株)製の示差走査熱分析機(DSC)「RDC220」を用い、−150℃まで冷却した後に、15℃/分で昇温する条件で測定した。DSC曲線のジャンプ前後で、ベースラインに対する接線を引き、2本の接線の中間点の温度を読み取り、Tgとした。
(3)エポキシ変性ジエンポリマーのエポキシ化率
エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)を重水素化クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴(NMR(日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズ))分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から以下の算出式を用いてエポキシ化率を算出した。
(エポキシ化率E%)=3×h(2.69)/(3×h(2.69)+3×h(5.14)+h(0.87))×100
(4)ガスバリア性
後述する5層フィルム及び21層フィルムを、20℃−65%RHで5日間調湿し、調湿済みの3層フィルム及び7層フィルムのサンプルを2枚使用して、モダンコントロール社製「MOCON OX−TRAN2/20型」を用い、20℃−65%RH条件下でJIS−K7126(等圧法)に記載の方法に準じて酸素透過速度を測定した。その平均値を求め(単位:mL/m2・day・atm)、比較例1の平均値を100として指数表示し、ガスバリア性を評価した。指数値が低いほどガスバリア性に優れる。
(5)層間の剥離抗力
積層体を160℃で20分間加熱後に、JIS−K6854に準拠し、23℃、50%H雰囲気下、引張り速度50mm/分によるT型剥離試験により、層間の剥離抗力を測定した。
(6)ドラム走行試験後の亀裂の有無
タイヤについて、−20℃の雰囲気下、空気圧140kPaで80km/hの速度に相当する回転数のドラム上に荷重6kNで押し付けて、1,000km走行を実施した。ドラム走行後のタイヤのインナーライナー外観を目視観察して、亀裂の有無を評価した。
(7)ドラム走行試験後のタイヤのガスバリア性
タイヤ側面部を10cm×10cmの大きさに切り取り、20℃−65%RHで5日間調湿し、調湿済みのタイヤ側面部の切片のサンプルを2枚使用して、モダンコントロール社製「MOCON OX−TRAN2/20型」を用い、20℃−65%RH条件下でJIS−K7126(等圧法)に記載の方法に準じて、酸素透過速度を測定し、その平均値を求め(単位:mL/m2・day・atm)、比較例1の積層体のサンプルの酸素透過速度の平均値を100として指数表示し、ガスバリア性を評価した。指数値が低いほど、ガスバリア性に優れる。
(8)エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)の特性
EVOHのエチレン含有量及びケン化度は、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした1H−NMR測定[日本電子社製「JNM−GX−500型」を使用]で得られたスペクトルから算出した値とした。
また、EVOHのメルトフローレート(MFR)は、メルトインデクサーL244[宝工業株式会社製]の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダにサンプルを充填し、190℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのプランジャーを使用して均等に荷重をかけ、シリンダの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)から求めた。但し、EVOHの融点が190℃付近あるいは190℃を超える場合は、2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿して算出した値をメルトフローレート(MFR)とした。
[製造例1]熱可塑性樹脂フィルムを含む層(5層フィルム)の作製
EVOH[(株)クラレ製「E105」]と、熱可塑性ポリウレタン(TPU)[(株)クラレ製「クラミロン3190」]とを使用し、2種5層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で5層構造のフィルム層(TPU層/EVOH層/TPU層/EVOH層/TPU層)を作製した。各層の厚みは、それぞれ、2μm/20μm/2μm/20μm/10μmである。
各樹脂の押出温度:C1/C2/C3/ダイ=170/170/170/220/220/220℃
各樹脂の押出機仕様:
TPU:25mmφ押出機「P25−18AC」[大阪精機工作株式会社製]
EVOH:20mmφ押出機ラボ機ME型「CO−EXT」[株式会社東洋精機製]
Tダイ仕様:500mm幅2種5層用[株式会社プラスチック工学研究所製]
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
このインナーライナーについて、上記測定方法にて、ガスバリア性を測定した。その結果を第1表に示す。
[製造例2]熱可塑性樹脂フィルムを含む層(21層フィルム)の作製
EVOH[(株)クラレ製「E105」]と、熱可塑性ポリウレタン(TPU)[(株)クラレ製「クラミロン3190」]とを使用し、2種21層多層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で21層構造のフィルム層(TPU層/EVOH層…EVOH層/TPU層。TPU層:11層、EVOH層:10層)を作製した。各層の厚みは、TPU層は2μm、変性EVOH層は1μmである。
多層用のフィードブロック温度を210℃、ダイを208℃で21層の多層フィルムを押し出した。
各樹脂の押出機仕様:
熱可塑性ポリウレタン:25mmφ押出機「P25−18AC」[大阪精機工作株式会社製]
EVOH:20mmφ押出機ラボ機ME型「CO−EXT」[株式会社東洋精機製]
Tダイ仕様:500mm幅2種21層用[株式会社プラスチック工学研究所製]
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
このインナーライナーについて、上記測定方法にて、ガスバリア製を測定した。その結果を第1表に示す。
[製造例3]エポキシ化ブタジエンゴム(EBR(1))の作製
BR−150B(宇部興産(株)製のハイシスBR)100gを1粒が、約0.5g程度になる様に細かく切り、ガラス製5L容器中のトルエン1200ml中に添加し、攪拌しながら24時間かけて溶解させた。次に、ギ酸2mlを添加し、ウォーターバス上で50℃に昇温した。溶液を攪拌しながら、濃度30質量%の過酸化水素水60gを30分間かけて滴下した。滴下終了後、50℃を保持したまま攪拌を続け、5時間後BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)を0.3g添加した。室温まで放冷後、5Lのメタノールに反応液を添加してゴム成分を沈殿させた。沈殿物を広いバット上に広げ、24時間風乾させた後、減圧乾燥を行い、EBR(1)を99g得た。このEBR(1)のエポキシ化率を上記方法で算出した結果、23.2モル%であった。
[製造例4]エポキシ化ブタジエンゴム(EBR(2))の作製
BR−150B(宇部興産(株)製のハイシスBR)100gを1粒が、約0.5g程度になる様に細かく切り、ガラス製5L容器中のトルエン1200ml中に添加し、攪拌しながら24時間かけて溶解させた。次に、ギ酸6mlを添加し、ウォーターバス上で50℃に昇温した。溶液を攪拌しながら、濃度30質量%の過酸化水素水130gを30分間かけて滴下した。滴下終了後、50℃を保持したまま攪拌を続け、7時間後BHTを0.3g添加した。室温まで放冷後、5Lのメタノールに反応液を添加してゴム成分を沈殿させた。沈殿物を広いバット上に広げ、24時間風乾させた後、減圧乾燥を行い、EBR(2)を99g得た。このEBR(2)のエポキシ化率を上記方法で算出した結果、48.5モル%であった。
[製造例5]接着性を有しないゴムシートの作製
下記の配合のゴム組成物を調製し、押出機を用いてゴムシート(厚さ:0.4mm)を作製した。
(ゴム組成物)
天然ゴム…50質量部
SBR[JSR(株)製,SBR1712]…68.75質量部
GPF N−660(カーボンブラック)[旭カーボン(株)製,50S]…43質量部
軟化剤[TOP、大八化学工業(株)製]…3質量部
老化防止剤[Nocrac224−S、大内新興化学工業(株)製]…1.5質量部
ステアリン酸[旭電化工業(株)製]…1.5質量部
加硫促進剤[Accel M、川口化学工業(株)製]…0.5質量部
加硫促進剤[Accel CZ、川口化学工業(株)製]…1質量部
酸化亜鉛[ハイテック社 製]…4質量部
硫黄[軽井沢精錬所製]…2.66質量部
[実施例1〜4]
(1)ゴム層の調製
第1表に示す種類と量の各成分を、常法に従って混練りし、押出機を用いて、厚さ400μmのシート状に成形してなるゴム層を調製した。
また、上記のゴム層の一部を用いて、160℃にて20分間加熱・加硫処理して、加硫ゴム層を得た。この加硫ゴム層について、上記測定方法にて、−20℃における動的貯蔵弾性率E2’及びTgを測定した。その結果を第1表に示す。
(2)積層体の作製
日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200−100」を使用して、製造例2で得た5層フィルムの片面に前記のゴム層を貼合し、積層体を作製した。
また、前述した方法に従って、加硫後の積層体における層間の剥離抗力を測定した。その結果を第1表に示す。
(3)タイヤの作製
タイヤ成形ドラム上に、熱可塑性樹脂フィルムを含む層がドラムと対面するようにして、積層体を巻き付けた。次いで、積層体上にカーカスを巻き付け、更に、ベルト層、トレッド部用ゴム部材、及びサイドウォール部用ゴム部材を順次巻き重ねた後、ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとした。
このグリーンタイヤを加熱加硫して、図4に示すような空気入りタイヤ(195/65R15)を作製した。
得られたタイヤについて、上記測定方法にて、ドラム走行試験後の亀裂の有無、及びドラム走行試験後のタイヤのガスバリア性を測定した。その結果を第1表に示す。
[比較例1〜2]
(1)ゴム層の調製
厚さ400μmとしたこと、及びゴム層の各成分として第1表のものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ゴム層を調製した。また、実施例1と同様にして加硫ゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E2’及びTgを測定した。その結果を第1表に示す。
(2)積層体の作製
日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200−100」を使用して、製造例2で得た3層フィルムの片面に前記のゴム層を貼合し、その上に製造例8で得た接着性を有しないゴムシートを貼合して、積層体を作製した。
また、前述した方法に従って、加硫後の積層体における層間の剥離抗力を測定した。その結果を第1表に示す。
(3)タイヤの作製
実施例1と同様にして、図4に示すような空気入りタイヤ(195/65R15)を作製し、ドラム走行試験後の亀裂の有無、及びドラム走行試験後のタイヤのガスバリア性を測定した。その結果を第1表に示す。
[注]
1)ENR25:エポキシ化天然ゴム(商品名:ENR25、RRIM社製)(エポキシ化度(エポキシ化率):25モル%)
2)ENR50:エポキシ化天然ゴム(商品名:ENR50、RRIM社製)(エポキシ化度(エポキシ化率):50モル%)
3)ENR10:エポキシ化天然ゴム(商品名:ENR−10、Kumpulan Guthurie Berhad社製)(エポキシ化度(エポキシ化率):10モル%)
4)ENR60:エポキシ化天然ゴム(商品名:ENR−60、MUANG MAI GUTHURIE社製)(エポキシ化度(エポキシ化率):60モル%)
5)BR:JSR社製「BR01」
6)カーボンブラック:東海カーボン社製「シーストNB」
7)粘着付与樹脂:BASF AKTIENGESELLS社製「KORESIN」、フェノール系
8)老化防止剤:住友化学社製「アンチゲン6C」、化学名N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン
9)加硫促進剤:大内新興化学社製「ノクセラーCZ−G」、化学名N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
10)軟化剤(オイル)[TOP、大八化学工業(株)製]…3質量部
[実施例5〜8]
インナーライナー(5層フィルム)に代えてインナーライナー(21層フィルム)を使用したこと、及びゴム層の各成分として第2表のものを用いたこと以外は実施例1と同様にして操作を行った。その結果を第2表に示す。
[比較例3〜4]
インナーライナー(5層フィルム)に代えてインナーライナー(21層フィルム)を使用したこと、及びゴム層の各成分として第2表のものを用いたこと以外は比較例1と同様にして操作を行った。その結果を第2表に示す。
[実施例9〜12]
ゴム層の各成分として第5表のものを用いたこと以外は実施例1と同様にして操作を行った。その結果を第3表に示す。
第3表中の各種薬品は、以下のとおりである。
EBR(1)〜(2):上記製造例で製造
ENR10:第1表と同様
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:125m2/g)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
オイル:出光興産(株)製のプロセスオイルPW−380
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
[結果]
第1表(ゴム層の主要成分:ENR、熱可塑性樹脂を含む層:5層)に示すとおり、ゴム層がENRを含む実施例1〜4は、タイヤのドラム走行試験後の亀裂及びフィルム剥離がなく、かつガスバリア性に優れていた。これに対し、ゴム層がENRを含まない比較例1〜2は、タイヤのドラム走行試験後にフィルム剥離が生じ、かつガスバリア性に劣っていた。
第2表(ゴム層の主要成分:ENR、熱可塑性樹脂を含む層:21層)に示すとおり、ゴム層がENRを含む実施例5〜8は、タイヤのドラム走行試験後の亀裂及びフィルム剥離がなく、かつガスバリア性に優れていた。これに対し、ゴム層がENRを含まない比較例3〜4は、タイヤのドラム走行試験後にフィルム剥離が生じ、かつガスバリア性に劣っていた。
第3表(ゴム層の主要成分:EBR、熱可塑性樹脂を含む層:5層)に示すとおり、ゴム層がENRを含む実施例9〜12は、タイヤのドラム走行試験後の亀裂及びフィルム剥離がなく、かつガスバリア性に優れていた。
1…ビートコア、 2…カーカス、 3…インナーライナー、 4…ベルト部、 5…トレッド部、 6…サイドウォール部、 7…ゴム層、 9…空気入りタイヤ、 10…積層体、 11…熱可塑性樹脂フィルムを含む層、 12…ゴム層

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂フィルム(A層)とエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)との積層構造を合計の層数として7層以上有する熱可塑性樹脂フィルムを含む層と、ゴム層とを有する積層体を用いた空気入りタイヤであって、
    前記ゴム層が変性率の異なる2種以上の変性ジエン系ポリマーを含有しており、
    前記ゴム層が外側に、前記熱可塑性樹脂フィルムを含む層が内側になるように前記積層体がインナーライナーとして配置されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記ゴム層の厚さが0.1〜30mmである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ゴム層の−20℃における動的貯蔵弾性率E’が1.0×10〜1.0×10Paである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記変性ジエン系ポリマーがガラス転移温度0℃以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記変性ジエン系ポリマーがエポキシ変性ジエン系ポリマーである請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記変性ジエン系ポリマーが、エポキシ化天然ゴム、エポキシ化ポリブタジエンゴム及びエポキシ化ポリイソプレンゴムから選択される1種又は2種以上である請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ゴム層変性率の異なる2種以上の変性ジエン系ポリマーが、変性率5〜30モル%の変性ジエン系ポリマー及び変性率40〜90モル%の変性ジエン系ポリマーの少なくとも2種の組み合わせである請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記熱可塑性樹脂フィルムを含む層が17層以上よりなる多層構造体である請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記熱可塑性樹脂フィルムを含む層において、熱可塑性樹脂フィルム(A層)及びエラストマーを含む樹脂組成物からなる層(B層)のいずれかが前記ゴム層と接する外層である請求項1〜8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の積層体を前記ゴム層が外側となるようにしてタイヤ成形ドラムに巻き付け、更にタイヤ用部材を巻き付けた後に前記成形ドラムを抜き取ってグリーンタイヤとし、前記グリーンタイヤを加熱加硫して空気入りタイヤとする空気入りタイヤの製造方法。
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