JP5928175B2 - 耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法 - Google Patents
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Description
なお、各元素記号は各元素の質量%で表示した含有量である。
はじめに、本発明の母材の成分組成を規定した理由を説明する。なお、成分%は、全て質量%を意味する。
Cは母材の強度を向上させる有効な成分であり、構造用鋼材としての強度を確保のために0.10%以上の含有を必要とする。しかし、0.15%を超える含有は母材の靭性を劣化させ、溶接性にも悪影響があるため、C量は0.10〜0.15%の範囲とする。好ましくは0.11〜0.13%の範囲である。
Siは母材の強度確保、脱酸のため必要な成分であり、その効果を得るためには0.25%以上の含有が必要である。一方、0.40%を超えて含有すると母材の靭性を著しく劣化させるため、Si量は0.25〜0.40%の範囲とする。好ましくは0.30〜0.35%の範囲である。
Mnは母材の強度及び靭性の確保に有効な成分として0.45%以上の含有が必要であるが、2.0%を超えて含有すると溶接熱影響部の靭性が劣化し、鋼材コストも上昇するため、Mn量は0.45〜2.0%の範囲とする。なお、母材靭性、溶接熱影響部靭性の観点から、好ましくは1.0〜1.6%の範囲である。
Pは鋼中の不可避不純物であり含有量が少ないほど望ましいが、工業的に低減させるためにはコストがかかるのでP量は0.015%以下とする。
Sは鋼中の不可避不純物であり含有量が少ないほど望ましいが、多すぎると靭性を著しく低下させることからS量は0.004%以下とする。
Nは、鋼中のAlと結合し、圧延加工時の結晶粒径を調整し、鋼を強化するが、0.006%を超えて含有すると靭性が劣化するため、N量は0.006%以下とする。好ましくは0.003〜0.005%の範囲である。
Crは母材の強度及び靭性を向上させるために有効であり、0.01%以上含有することが好ましい。一方、0.1%を超える含有は溶接熱影響部靭性を低下させるため、Cr量は0.01〜0.1%の範囲とする。なお、好ましくは、0.02〜0.07%の範囲である。
Nbは、NbCを生成することでの析出強化、および結晶粒の細粒化による靭性向上効果がある。そのため、本発明のように730〜950℃の温度域で累積圧下率30%以上の制御圧延を施す場合は、強度上昇、靭性向上に寄与する。その効果は0.005%以上の含有で発揮され、0.05%を超えると効果が飽和するだけでなく、鋼片に表面庇が生じやすくなる。従って、Nb量は0.005〜0.05%の範囲とする。なお、好ましくは0.025〜0.050%の範囲である。
Alは、脱酸剤として有効な元素であるが、0.005%未満ではその効果が得られず、0.05%を超えて含有させると靭性を劣化させるため、Al量は0.005〜0.05%の範囲とする。同様の理由から、好ましくは0.005〜0.015%の範囲である。
Cuは母材の靭性の改善と強度の上昇に有効であり0.01%以上含有することが好ましい。一方、0.3%を超える含有は母材の靭性や溶接熱影響部の靭性を劣化させるので、Cuを含有する場合は、Cu量は0.01〜0.3%の範囲とすることが好ましい。さらに好適には、0.20〜0.3%の範囲である。
Niは母材の強度及び靭性を向上させるために有効であり、0.01%以上含有することが好ましい。一方、0.3%を超える含有はその効果が飽和するので、Niを含有する場合は、Ni量は0.01〜0.3%の範囲とすることが好ましい。さらに好適には、0.20〜0.28%の範囲である。
TiはTiNを形成してスラブ加熱時や溶接熱影響部の粒成長を抑制し、結果としてミクロ組織の微細化をもたらして靭性を改善する効果がある。0.005%未満では効果が少ないため0.005%以上含有させる。一方、Tiの含有量が0.015%を超えると逆に溶接熱影響部靭性の劣化を引き起こすので、Tiを含有する場合は、Ti量は0.005〜0.015%の範囲とすることが好ましい。さらに好適には、0.010〜0.015%の範囲である。
孔食指数(Pitting Resistance Eqivalennt:PRE)は下記式(1)で定義される。
なお、各元素記号は各元素の質量%で表示した含有量である。
本発明の耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法を以下に述べる。
クラッド鋼素材の加熱温度は、1000℃未満では圧延能率が低下し、1250℃超えでは母材のオーステナイト粒が粗大化し母材の靭性が低下するため、1000〜1250℃の範囲とする。母材靭性の観点から好ましい加熱温度の範囲は1000〜1150℃である。
母材側の条件として、強度および靭性を向上するため、730〜950℃の温度域、即ち、オーステナイト低温域か、もしくは2相域で圧延を仕上げる必要がある。オーステナイト低温域で圧延を行うのは、オーステナイト粒を伸長粒化し、且つ、オーステナイトの粒内に変形帯を導入させることにある。
母材側の圧延条件としては、圧延仕上温度が700〜850℃で必要な強度、低温靭性が得られる。850℃を超える場合にはオーステナイト粒の再結晶のためオーステナイト粒の伸長粒化、変形帯の導入が困難であり、一方700℃未満ではフェライト粒に過度の歪みが導入され、加工硬化が著しいからである。
圧延後に加速冷却することにより、母材(炭素鋼)ではオーステナイト→フェライト変態が低温で起こり、一部にベイナイト変態も起こり、その結果更に高強度化、高靭性化が達成されることになる。また合せ材においても、上記冷却速度で冷却を実施することが耐食性確保の観点から好ましい。
海洋構造物や造船用クラッド鋼は30mm以上の厚い材料が用いられるため。本発明では冷却速度が低くなる全厚30mm以上の材料についても耐海水腐食性、及び低温靭性に優れたクラッド鋼を提供する。
No.13、No.19〜21の母材は何れも発明鋼であるが、13、20は仕上げ温度が規定温度より高すぎて−40℃シャルピーが劣り、19、21は仕上げ温度が規定温度より低すぎてCPTが目標温度を下回った。
Claims (4)
- 成分組成が、質量%で、C:0.10〜0.15%、Si:0.25〜0.40%、Mn:0.45〜2.0%、P:0.015%以下、S:0.004%以下、N:0.006%以下、Cr:0.01〜0.1%、Nb:0.005〜0.05%、Al:0.005〜0.05%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる炭素鋼を母材とし、オーステナイト系ステンレス鋼を合せ材とするクラッド鋼素材を、1000〜1250℃に加熱後、熱間圧延を開始して、730〜950℃の温度域における制御圧延の累積圧下率を30%以上とし、圧延仕上温度を730〜850℃とする熱間圧延を行うことを特徴とする全厚30mm以上の耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法。
- 前記炭素鋼の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜0.3%、Ni:0.01〜0.3%、Ti:0.005〜0.015%の中から選ばれる一種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の全厚30mm以上の耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法。
- 請求項1または2に記載のクラッド鋼素材を用いて、1000〜1250℃に加熱後、熱間圧延を開始して、730〜950℃の温度域における制御圧延の累積圧下率を30%以上とし、圧延仕上温度を730〜850℃とする熱間圧延を行った後に、冷却速度3〜40℃/s、冷却停止温度を500℃以上とする加速冷却を行うことを特徴とする全厚30mm以上の耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法。
- 請求項1乃至3の何れかに記載のステンレスクラッド鋼の製造方法において、合せ材のオーステナイト系ステンレス鋼の下記式(1)で定義される孔食指数(PRE)が、40以上であることを特徴とする全厚30mm以上の耐海水腐食性および低温靭性に優れたオーステナイト系ステンレスクラッド鋼の製造方法。
PRE=Cr+3.3Mo+16N・・・・・(1)
なお、各元素記号は各元素の質量%で表示した含有量である。
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