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JP5999361B2 - 赤外線遮蔽材料、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体、並びに赤外線遮蔽体 - Google Patents

赤外線遮蔽材料、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体、並びに赤外線遮蔽体 Download PDF

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Description

本発明は、車両のフロント窓や後部座席の窓、建物の窓、ドームの採光屋根など可視光透過率の高い窓に応用することが可能な赤外線遮蔽材料、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体、並びに赤外線遮蔽体に関する。さらには、可視光領域では透明で、近赤外線領域では吸収・散乱作用を持つ赤外線遮蔽材料、当該赤外線遮蔽材料の微粒子を媒体中に分散させた赤外線遮蔽材料微粒子分散液および赤外線遮蔽材料微粒子分散体、当該赤外線遮蔽材料微粒子分散体より製造した赤外線遮蔽体に関する。
近年、地球資源の節約および環境負荷の低減の為、自動車や建物の窓には、太陽光中の近赤外線を遮蔽する機能が求められている。これは当該自動車や建物の窓において、近赤外線が遮蔽されることにより自動車内や建物内の温度上昇を低減することが出来、冷房負荷を軽減することが出来るからである。
一方、視界の確保や安全性の確保など、窓本来の機能を維持する為、窓材には、目に感知される明るさ、すなわち可視光透過率は出来るだけ高いことが求められている。
現状では赤外線を遮蔽するガラスとして、ガラス自体にFe、Ce、Tiなどのイオンを導入して赤外線吸収性を持たせた練り込み型の赤外線吸収ガラス(特許文献1)、アルミなどの金属酸化物膜を蒸着させた赤外線反射ガラス(特許文献2)、インジウム錫酸化物(ITO)や酸化錫(ATO)などの透明導電膜の薄膜を乾式成膜したガラス(非特許文献1)、Ag薄膜と誘電体薄膜を交互に多層スパッタリングしたガラス(特許文献3)など、様々のものが提案され、実用化されている。
また、新しい熱線遮蔽材料として、本出願人は、特許文献4において、平均粒径100nm以下の、La、Pr、Nd、Ce、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、および、Wの群から選択される1種または2種以上の金属のホウ化物微粒子を含有した熱線遮蔽材料を提案している。
さらに、本出願人は、特許文献5において、可視光線を十分に透過し、ハーフミラー状の外観を有さず、基材への成膜に際し大掛かりな製造装置を必要とせず、成膜時に高温熱処理も不要でありながら、波長780nm以上の目に見えない近赤外線を効率よく遮蔽し、透明で色調の変化しない赤外線遮蔽材料微粒子分散体、赤外線遮蔽体、及び赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法を提供することを目的とし、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表記される複合タングステン酸化物微粒子を含有させることで赤外線遮蔽材料中に含まれる自由電子量を増加させ、当該微粒子の粒子直径を1nm以上800nm以下に微粒子化して可視光線を十分に透過しうる赤外線遮蔽材料微粒子を提案している。
特開2006−264994号公報 特開平9−107815号公報 特開2001−226148号公報 特開2000−72484号公報 国際公開2005/037932
日本学術振興会透明酸化物光・電子材料第166委員会編「透明導電膜の技術」(オーム社2006年)p.34
しかしながら本発明者らの検討によれば、練り込み型の赤外線吸収ガラスは、Feイオン等による赤外線吸収力に限界がある。この為、当該赤外線吸収ガラスの可視光透過率を高くすると、赤外線吸収性が低下してしまうという難点がある。
金属酸化物を蒸着させた赤外線反射ガラスも同様で、可視光透過率を高くすると、赤外線遮蔽性が低下してしまうという難点がある。
また、ITO薄膜やAg薄膜を乾式法で作製した赤外線遮蔽ガラスは、生産性やコストに難点がある上、乾式成膜された薄膜自体が高い導電性を持つため、電波反射性を持つという欠点がある。この為、当該ITO薄膜やAg薄膜が製膜された赤外線遮蔽ガラスを、自動車窓用ガラスに適用しようとすると電波透過性が要求される。これは、自動車窓用ガラスには、携帯電話、有料道路自動料金収受システム(ETCシステム)等の利用の際に、電波透過性を要求される為である。ここで、自動車窓用ガラスに電波透過性を持たせる為には、自動車窓ガラス上の赤外線遮蔽膜は導電性が無いか、または、極めて低いことが求められ、目安としては表面電気抵抗値で10Ω/□(オーム・パー・スクエアと読む)以上の値が必要とされている。
ITO薄膜やATO薄膜を形成した赤外線遮蔽ガラスに電波透過性を持たせる為の優位な方法として、ITOやATOの材料をナノオーダーの超微粒子にして分散する方法がある。ITOやATOのナノオーダー超微粒子が分散した微粒子分散膜においては、各ナノオーダー微粒子の連続的な導電パスが、樹脂や有機分散剤によって分断される為、一般に表面抵抗値が1011Ω/□以上と、非常に電気抵抗値が大きい膜を形成することが容易となる。それに加えて、各ナノオーダー微粒子は自由電子のプラズマ共鳴によって近赤外線を吸収・散乱するので、有効な赤外線遮蔽膜となることが出来る。
しかしながら、ITO中のInは、希少元素であり、資源量も少なく高価である。一方、ATO中のSbも資源量が少なく、また、ATO自体の近赤外線の吸収効果も十分ではない。
一方、上記特許文献4で提案されたホウ化物材料は、近赤外線の吸収波長が比較的可視光に近い。この為、ホウ化物材料は可視光の長い波長部分(赤い光に相当する)を一部吸収する特性がある。
また、上記特許文献5で提案された一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表記される複合タングステン酸化物微粒子は、酸素の存在する環境においては、表面からM元素が酸化脱離して赤外線遮蔽機能が低下すると共に、色調の青みが抜ける方向の変化を生じたり、また強い紫外線にさらされると色調の青みが強くなるなど、色調の不安定性が一部問題になっている。
結局、プラズマ吸収波長がホウ化物材料よりも長波長側にあって、可視光への影響が少なく、使用環境下の雰囲気や入射する紫外線などの影響を受けることのない材料が望まれていた。
本発明は、上述の状況の下で成されたものであり、その解決しようとする課題は、ITOやATOのナノオーダー超微粒子では資源的にも特性的にも不十分であったことに鑑み、可視光に対する透明性、赤外線遮蔽性および電波透過性に優れる、より広い材料多様性をもたらす、新規の赤外線遮蔽材料を提供することである。さらには、高い耐候性を持ち、かつ安価な装置で成膜でき低コストで製造できる赤外線遮蔽材料、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体、赤外線遮蔽体を提供することである。
上述したようにITOやATOの超微粒子では資源的にも特性的にも不十分であったことや、新たに見出したホウ化物微粒子の特性にも考慮した上で、本発明者らは上述した課題の解決の為、種々の材料を赤外線遮蔽特性の観点から検討した。
そして、赤外線遮蔽材料が1nm以上800nm以下の平均粒径を有し、自由電子密度が3×1021cm−3以上であって電子伝導性を有し、誘電関数の実部が700nm以上の波長で正の値から負の値に転じ、誘電関数の虚部が500〜600nmの波長域に極大値を持たず、波長550nmにおいて2以下であると、可視光に対する透明性、赤外線遮蔽性および電波透過性に優れるものとなることを知見した。
さらに本明者らは、上述した電子物性を具備した化合物として、一般式SrVO3−X(0≦X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウムの微粒子、一般式Sr(V,Mo)O3−X(0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウム微粒子、一般式Sr(Ti,Nb)O3−X(0≦X<1、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5)で表記されるニオブチタン酸ストロンチウムの微粒子、から選ばれる1種以上の微粒子を含む赤外線遮蔽材料に想到した。
すなわち、上述の課題を解決するための第1の発明は、
一般式SrVO 3−X (但し、0≦X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウムの微粒子、一般式Sr(V,Mo)O 3−X (但し、0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウムの微粒子、から選ばれる1種以上を有する赤外線遮蔽材料であって、
平均粒径が1nm以上800nm以下の微粒子からなり、
自由電子密度が3×1021cm−3以上であって電子伝導性を有し、
誘電関数の実部が700nm以上の波長で正の値から負の値に転じ、
誘電関数の虚部が500〜600nmの波長域に極大値を持たず、波長550nmにおいて2以下であることを特徴とする赤外線遮蔽材料である。
第2の発明は、
第1の発明に記載の赤外線遮蔽材料の微粒子が、溶媒中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散液である。
第3の発明は、
第2の発明に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液と媒体樹脂との混合物が、基材の表面に塗布されており、且つ、前記赤外線遮蔽材料の微粒子が、前記媒体樹脂中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
第4の発明は、
第2の発明に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液が、基材用媒体中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
第5の発明は、
第4の発明に記載の基材用媒体が、樹脂またはガラスであることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
第6の発明は、
第5の発明に記載の樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のうちから選択されるいずれか1種類以上であることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
第7の発明は、
前記赤外線遮蔽材料微粒子の表面が、Si、Ti、Zr、Alから選択される1種類以上の元素を含有する酸化物で被覆されていることを特徴とする第3〜第6の発明のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
第8の発明は、
第3〜第7の発明のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散体が、板状またはフィルム状または薄膜状に形成されたものであることを特徴とする赤外線遮蔽体である。
本発明に係る赤外線遮蔽材料は、可視光に対する透明性、赤外線遮蔽性および電波透過性に優れた赤外線遮蔽材料である。当該赤外線遮蔽材料を用いることで、可視光に対する透明性、赤外線遮蔽性および電波透過性に優れた赤外線遮蔽体を低コストで製造することが出来た。
実施例1に係る赤外線遮蔽材料の試料が有する、誘電関数の実部εおよび虚部εの値と光の波長との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態に関し、1.赤外線遮蔽材料、2.赤外線遮蔽材料微粒子を用いた赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体、3.赤外線遮蔽体、について詳細に説明する。
1.赤外線遮蔽材料
本発明者らは赤外線遮蔽材料を研究し、当該赤外線遮蔽材料が可視光透過率の高い赤外線遮蔽材料となる3つの要件を見出した。
当該要件とは、
(i)十分な量の自由電子が存在していること、
(ii)表面プラズモン共鳴の波長が赤外域に存在していること、
(iii)可視光波長の光に対して材料の持つ光学吸収が、当該材料を含有する赤外線遮蔽膜等を暗くしてしまわないこと、
の3つである。
以下、これら3つの要件を順に説明し、さらに、当該3つの要件を満たしている材料である、メタバナジン酸ストロンチウム、モリブデンバナジン酸ストロンチウム、ニオブチタン酸ストロンチウムという(4)本発明に係る複合ストロンチウム酸化物を説明する。さらに、(5)本発明に係る複合ストロンチウム酸化物の製造方法と、当該本発明に係る複合ストロンチウム酸化物から、(6)赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法について説明する。
(1)十分な量の自由電子が存在していること
一般に高導電性の材料において、自由電子の密度が3×1021cm−3以上である場合には、これらの電子の集団励起により、単位質量あたりの共鳴吸収量が多くなることが期待される。
例えば、最も高導電性の透明導電体であるITOの自由電子密度は凡そ3×1021cm−3であるが、粒径20nm程度のITO微粒子のプラズマ共鳴吸収のモル吸収係数は最大値で1000M−1cm−1以下である。これに対して、自由電子密度がITOの3倍の9×1021cm−3の値を持つLaBのモル吸収係数の最大値は、12000M−1cm−1であり、ITO微粒子の10倍以上の共鳴吸収能を持つことを、本発明者らは実験的に確認している。
当該共鳴吸収量は、上述した自由電子密度の他に電子の有効質量などにも依存するが、一般的に自由電子密度が大きい方が共鳴吸収量も大きくなる。従って工業的に有益なプラズモン吸収微粒子材料としては、自由電子密度は3×1021cm−3以上であることが好ましい。
自由電子密度を測定するにはいくつかの方法があるが、例えばHall係数Rを測定することにより、一義的に求めることができる。Rは試料に外部磁場を与えた時に電流の流れに垂直方向に生じる起電力を測定することによって求められ、外部磁場をB、電流密度をJ、起電力による電場をEとすれば、R=E/JBで与えられる。この量は、キャリア濃度をN、電子の電荷をeとすると−1/Neに等しいので、キャリアの符号も含めて、その密度を求めることができる。
(2)表面プラズモン共鳴の波長が赤外域に存在していること
通常バルク材料で自由電子モデルが成り立つ材料においては、プラズマ共鳴振動の周波数ωが、ω=4πne/m(nは自由電子密度、eは電子の電荷素量、mは電子の有効質量)で表わされる。つまり、プラズマ共鳴振動の周波数ωは、自由電子の密度と有効質量とに応じて決定される。材料が微粒子である場合には局在型表面プラズモンが励起される。しかしながら、実際の微粒子集団においては、電子―電子相互作用や、双極子間相互作用、電子のバンド間遷移など種々の制約や変調を受け、材料の自由電子モデルは厳密には成り立たなくなるため、微粒子集団としてのプラズモン共鳴波長は上式が予測する値からずれてくる。
本発明者らが、種々の赤外線遮蔽材料の微粒子集団を用いて実験した結果、観察される共鳴吸収波長はバルクの赤外線遮蔽材料のプラズマ波長よりも、常にやや長波長側(低エネルギー側)に観察されることが判明した。
一方、バルクの赤外線遮蔽材料のプラズマ波長は、当該材料の誘電関数の実部εが正の値から負の値に転じる波長として定義されている。
ここで誘電関数とは、電気変位Dと電場Eの比D/Eで定義される量である(キッテル「固体物理学入門」第8版、丸善、2005、p.419参照)が、固体中の自由電子集団に対しては、ε(ω)=1−ω /ωの式を通して、プラズマ周波数と関係付けられる。電気伝導やバンド間遷移による損失を記述するため、一般に以下のような複素関数で表わされる。
ε(ω)=ε1(ω)+iε2(ω)
当該複素関数式において、実部ε1(ω)は電場の振動との位相差および分極の大きさを与え、虚部ε2(ω)は電気伝導やバンド間遷移による誘電損失を与える。
そして、本発明に係る赤外線遮蔽材料の誘電関数の実部εを観察したところ、当該実部εの値が、波長700nm以上で正の値から負の値に転じる場合に、赤外線波長領域において表面プラズモン共鳴が起こることが多くの実験から帰結された。
赤外線遮蔽材料の誘電関数を調べることで、当該材料の電子物性、光物性に関する多くの情報を得ることができる。具体的には、当該材料の垂直反射率Rの波長分散は直接測定でき、これにクラマース・クローニッヒの関係式(Kramers−Kronig relations)を適用すると、誘電関数の実部ε1や虚部εを決定することができる。また、当該材料の電子エネルギー損失分光(EELS)の測定結果はε/(ε +ε )(損失関数)を与える。また、分光エリプソメータを用いると、より直接的に当該材料の誘電関数の実部と虚部とを求めることができる。
また、当該材料の試料に入射させた偏光の偏向面の回転yと位相量Dとの波長分散グラフ(y、Δ)を測定することにより、当該材料の試料表面のεとεとのデータを得ることができる。このεとεとのデータは、よく知られた光学式を用いて屈折率nや消衰係数k、または垂直反射率Rなどに変換可能である。
(3)可視光波長の光に対して材料の持つ光学吸収が、当該材料を含有する膜等を暗くしてしまわないこと
当該理由は、本発明に係る赤外線遮蔽材料の可視光波長の光に対する透過性に関するものである。
本発明者らの検討によれば、上述した誘電関数の虚部εが可視光波長領域で極大値を持たず、波長550nmにおいて2以下の値であるときには、可視光の透過性が損なわれることなく近赤外線の吸収効果を得ることができることが実験から明らかとなった。
当該誘電関数の虚部εは、赤外線遮蔽材料中の電子の動きに摩擦やロスが生ずることを表わす量である。従って、虚部εがピークを持することや、絶対値が大きいことは、当該材料中において電子のバンド間遷移や電気抵抗による摩擦が大きく、光の吸収が生ずることを意味する。当該光の吸収が可視光の波長領域で生ずると当該材料の着色につながる為、赤外線遮蔽材料としては好ましくないこととなる。当該事態を回避する為の条件を本発明者らが検討したところ、当該材料の誘電関数の虚部が、可視光波長領域において特に視感度の高い500〜600nmの波長域に極大値を持たず、波長550nmにおいて2以下であることを、満たすことであることが判明した。
赤外線遮蔽材料の誘電関数がこの条件を満たす時には、視覚的に着色が少なく透明感の高い日射遮蔽体を得ることが出来る。これに対し、可視光波長550nmにおいて誘電関数の虚部εが2を越える値を持つ場合、または、波長500〜600nm波長範囲において虚部εがピークを持つ材料は、当該材料微粒子分散体に強い着色が生じることが判明した。
(4)本発明に係る複合ストロンチウム酸化物
本発明者らは、上記の3つの要件を満たす化合物として、一般式SrVO3−X(但し、0≦X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウム、一般式Sr(V,Mo)O3−X(0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウム、一般式Sr(Ti,Nb)O3−X(但し、0≦X<1、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5)で表記されるニオブチタン酸ストロンチウムといった、複合ストロンチウム酸化物に想到した。さらに、本発明に係る複合ストロンチウム酸化物を微粒子状として媒体中に分散させることで、可視光透過率の高い赤外線遮蔽材料となることも知見した。
まず、本発明に係る複合ストロンチウム酸化物は、自由電子を多く保有する材料である。これは、本発明に係るメタバナジン酸ストロンチウムSrVO3−X、モリブデンバナジン酸ストロンチウムSr(V,Mo)O3−X、ニオブ添加チタン酸ストロンチウムSr(Ti,Nb)O3−Xが、電子導電性の高い材料だからである。因みにメタバナジン酸ストロンチウムSrVO3−Xの室温での導電性はITOよりも一桁程度高く、モリブデンバナジン酸ストロンチウムSr(V,Mo)O3−X及びニオブチタン酸ストロンチウムSr(Ti,Nb)O3−Xの室温での導電性も、同様にITOよりも一桁程度高く、十分な量の自由電子を保有していることが知見された。
一方、本発明に係るモリブデンバナジン酸ストロンチウムSr(V,Mo)O3−Xにおいて、VとMoの比の好ましい範囲、即ち導電性の高くなる範囲は、原子比でV:Mo=1:9〜3:7である。さらに、原子比でSr:(V,Mo)=1.2:1〜1:1.2の範囲にあることも、導電性を高める観点から好ましい。
また、ニオブチタン酸ストロンチウムSr(Ti,Nb)O3−Xにおいて、TiとNbの比の好ましい範囲、即ち導電性の高くなる範囲は、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5である。さらに、原子比でSr:(Ti,Nb)=1.2:1〜1:1.2の範囲にあることも、導電性を高める観点から好ましい。
次に、本発明に係る複合ストロンチウム酸化物は、誘電関数の実部εが、700nm以上の波長で正の値から負の値に転じることから、表面プラズモン共鳴の波長が赤外域に存在していることが知見された。
さらに、本発明に係る複合ストロンチウム酸化物は、かつ、誘電関数の虚部εが、500〜600nmの波長域にピークを持たず、550nmにおいて2以下であることから、視覚的に着色が少なく透明感の高い日射遮蔽体を得ることが出来ることが知見された。
その他、本発明に係る複合ストロンチウム酸化物は、それぞれ以下に示すような優れた特性を有している。
SrVO3−Xは可視光の透過波長に広がりがあり、赤の可視光に対する透過率が高いという長所を有している。
一方、Sr(V,Mo)O3−Xは、SrVO3−Xに比べて青みがかった色調となり、赤外線の吸収自体はやや大きいという長所を有している。
また、Sr(Ti,Nb)O3−Xは、Sr(V,Mo)O3−Xと同様に、赤外線の吸収自体がやや大きいという長所を有している。
(5)本発明に係る複合ストロンチウム酸化物の製造方法
(a)一般式SrVO3−X(但し、0≦X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウムの製造方法
メタバナジン酸ストロンチウムの粉末は、例えば、以下のように製造される。
炭酸ストロンチウムSrCOの粉末を真空中1000℃で5時間程度加熱して、酸化ストロンチウムSrOを得る。
一方、三酸化二バナジウム(V)と五酸化二バナジウム(V)を分子比でV:V=1:1になるように混合し、真空中またはNガスフロー中において800〜1000℃で、10〜48時間焼成し、二酸化バナジウム(VO)を作製する。
尤も、ここで市販のSrOとVOとを入手しても良い。しかし、SrOとVOとには吸湿性があるので、よく乾燥した材料を用いる必要がある。
次に、VOとSrOは吸湿しないように注意し、原子比でSr:V=1.2:1〜1:1.2の範囲は好適な範囲であり、この範囲となるようにブレンダーを用いて十分に混合し混合粉とする。
当該混合粉を、水素1〜5%含む窒素フローなどの還元雰囲気で、1300℃以上、より好ましくは1500℃以上、1600℃以下の温度で、2〜20時間加熱焼成し、さらに、Nキャリアガス雰囲気下などの中性雰囲気下で1〜24時間焼成することで、青黒色の粉末である立方晶ペロブスカイト構造のメタバナジン酸ストロンチウムが得られる。
得られた青黒色の粉末をX線回折法で解析すると、立方晶ペロブスカイト構造のSrVOと同定された。
当該メタバナジン酸ストロンチウムにおけるバナジウム価数は4.0であるが、大気雰囲気で焼成するとバナジウム価数が5価になり易い為、還元雰囲気下における焼成が好ましい。還元雰囲気の調節と加熱温度を十分に行うことで、Sr、Sr、Sr(VOなどの、バナジウム価数が4.0を越えて5.0以下のストロンチウムバナジウム酸化物が形成されるのを回避出来る。
メタバナジン酸ストロンチウムにおける酸化数を3.0より下げて、SrVO3−X(0≦X<1)の組成にすると、表面プラズモン共鳴による吸収波長が若干短波長側へシフトする傾向が発現する。この結果、太陽光の近赤外線を遮蔽するために適切にコントロールすることが可能となる。酸化数を下げるには、焼成時の雰囲気を、水素濃度を上げてより還元性の強い雰囲気に代替したり、還元雰囲気下での焼成時間を長くしたりすればよい。
(b)一般式Sr(V,Mo)O3−X(0≦X<1原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウムの製造方法
次に、一般式Sr(V,Mo)O3−X(0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウムは、例えば、以下の方法で得ることができる。
(a)に記載した手順と同様にしてSrOとVOを用意する。MoOとSrOとVOとを原子比でSr:V:Mo=1:(0.1〜0.3):(0.9〜0.7)になるように混合し、ブレンダーで十分攪拌した後、NガスをキャリアとしたHガスを流しながら加熱し、1200〜1500℃で2〜10時間保持焼成後、Nガスでさらに1〜5時間焼成することでモリブデンバナジン酸ストロンチウムが得られる。
得られた赤色の粉末をX線回折法で解析すると、立方晶ペロブスカイト構造のSr(V,Mo)Oと同定された。
(c)一般式Sr(Ti,Nb)O3−X(但し、0≦X<1、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5)で表記されるニオブチタン酸ストロンチウムの製造方法
次に、一般式Sr(Ti,Nb)O3−X(但し、0≦X<1、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5)で表記されるニオブチタン酸ストロンチウムは、例えば、以下の方法で得ることができる。
二酸化チタンTiOと三酸化二ニオブNbと上述した酸化ストロンチウムSrOとを原子比でSr:Ti:Nb=3:(2.85〜2.9985):(0.15〜0.0015)になるように混合し、ブレンダーで十分攪拌した後、NガスをキャリアとしたHガスを流しながら加熱し、1400〜2000℃で5〜10時間保持焼成後、Nガスでさらに1〜5時間焼成することでニオブチタン酸ストロンチウムが得られる。
得られた青色の粉末をX線回折法で解析すると、立方晶ペロブスカイト構造のSr(Ti,Nb)Oと同定された。
(6)赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法
上記の工程で得られたメタバナジン酸ストロンチウム微粒子、モリブデンバナジン酸ストロンチウム微粒子、ニオブチタン酸ストロンチウム微粒子の粒度分布は、原料粉末の粒径や加熱温度、加熱時間その他のパラメータにも依存するが、一般に平均粒径はミクロンオーダとなる。そして、本発明に係る赤外線遮蔽材料の粒子径は、その使用目的によって適宜選定することができる。
尤も、当該メタバナジン酸ストロンチウム微粒子、モリブデンバナジン酸ストロンチウム微粒子、ニオブチタン酸ストロンチウム微粒子を可視光透明性の高い赤外線遮蔽用途に使用する為には、これら粉末の粒径を、ナノオーダーの水準まで十分小さくすることが好ましい。
例えば、本発明に係る赤外線遮蔽材料微粒子を、透明性が必要とされる用途に使用する場合は、800nm以下の平均粒径を有していることが好ましい。これは、平均粒径が800nmよりも小さい粒子は、回折現象のために、光を完全に遮蔽することが無く、可視光領域の視認性や透明性を保持することが出来るからである。
特に、可視光領域の透明性を重視する場合は、さらに赤外線遮蔽材料微粒子による散乱を考慮し、平均粒径を300nm以下、好ましくは100nm以下とする。その理由は、粒子径が太陽光の波長に比べて十分小さくなるため、可視光線領域380nm〜780nmの光のミー散乱モードの散乱が低減される結果、赤外線遮蔽膜が曇りガラスのようになって鮮明な透明性が得られなくなることを回避出来るからである。さらに、粒子径が10nm以下になると、ミー散乱モードはレイリー散乱モードになり、散乱光強度は粒子径の6乗に比例して小さくなるため、曇りは殆どなくなる一方、透過光強度は増加する。つまり、光の散乱を回避する観点からは、粒子径が小さい方が好ましく、またナノオーダーの平均粒径を持つ微粒子分散体では、1nm以下の粒径の微粒子も存在する。しかし、本発明に係る赤外線遮蔽材料の粒子径の下限は、工業的に検知可能な範囲である1nm以上が好ましい。
平均粒径がミクロンオーダの微粒子を、ナノサイズの粒径まで小さくする簡便な方法の一つとして、適当なメディアボールおよび分散剤と共に溶媒中で湿式粉砕することが行なわれる。そして、当該湿式粉砕後、ナノサイズとなった微粒子は分散液として回収されるので、これを分散液のまま次工程に用いるか、または、当該分散液を乾燥してナノサイズの粒径の微粒子粉末として取り出して用いることが出来る。但し、ナノサイズとなった微粒子は大気に接触した時に発熱や発火の恐れがあるので、雰囲気管理したグローブボックスの中でハンドリングするなどの注意を払うことが好ましい。
2.赤外線遮蔽材料微粒子を用いた赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体
本発明に係る赤外線遮蔽材料の微粒子の適用方法として、上記微粒子を適宜な媒体中に分散させて、赤外線遮蔽材料微粒子分散液や赤外線遮蔽材料微粒子分散体とすることが出来る。そして、当該赤外線遮蔽材料微粒子分散液を、所望の基材表面上に塗膜形成する方法がある。当該赤外線遮蔽材料微粒子分散液をそのまま形成液として用いても良い。この方法によれば、あらかじめ高温で焼成した赤外線遮蔽材料微粒子を、基材中、もしくはバインダーによって基材表面に結着させることが可能なので、樹脂材料等の耐熱温度の低い基材材料への応用が可能であり、形成の際に大型の装置を必要とせず安価であるという利点がある。尚、所望の基材としては、各種の樹脂基材やガラス基材が使用できる。
本発明に係る赤外線遮蔽材料は導電性材料であるため、これを連続的な膜として使用した場合は、携帯電話等の電波を吸収反射して妨害する場合がある。しかし、赤外線遮蔽材料を微粒子とした上で、マトリックス中に分散させた場合は、当該微粒子一つ一つ、または、当該粒子の凝集体が、お互いに孤立した状態で分散することとなる。この為、赤外線遮蔽膜が電波を吸収反射する効果は極めて小さく、電波透過性を発揮することから、汎用性を有することとなる。
次に、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体の製造方法について説明する。
(a)微粒子を媒体中に分散させ、基材表面に形成する方法
上述した本発明に係る赤外線遮蔽材料を微粒子化した赤外線遮蔽材料微粒子を、適宜な溶媒中に分散させて赤外線遮蔽材料微粒子の分散液を得ることが出来る。また、上述したように、当該赤外線遮蔽材料粉末を適宜な分散剤と共に適宜な溶媒と混合し、当該混合物を湿式粉砕して赤外線遮蔽材料微粒子の分散液を得ることも出来る。
赤外線遮蔽材料微粒子を粉砕・分散させる方法は、特に限定されないが、例えば、超音波照射、ビーズミル、サンドミル等を使用することができる。また、均一な分散体を得るために、各種添加剤や分散剤を添加したり、pH調整したりしても良い。分散剤は用途に合わせて選定可能であり、例えば、高分子系分散剤やシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、等があるが、これらに限定されるものではない。
基材となる媒体樹脂は、例えば、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂、電子線硬化樹脂、常温硬化樹脂、熱可塑樹脂等が目的に応じて選定可能である。具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独使用であっても混合使用であっても良い。
得られた赤外線遮蔽材料微粒子の分散液に媒体樹脂を添加した後、基材表面に塗布し溶媒を蒸発させ所定の方法で樹脂を硬化させれば、当該赤外線遮蔽材料微粒子が媒体樹脂中に分散させた塗布薄膜の形成が可能となる。
また、金属アルコキシドを用いたバインダーの併用も可能である。上記金属アルコキシドとしては、Si、Ti、Al、Zr等のアルコキシドが代表的である。これら金属アルコキシドを用いたバインダーは、加熱等により加水分解・縮重合し、酸化物膜を形成することが可能である。当該形成されるSi、Ti、Zr、Alのいずれか1種類以上の元素を含有する酸化物膜で、前記赤外線遮蔽材料微粒子の表面を被覆することも好ましい。
本発明に係る赤外線遮蔽材料微粒子の分散液を、基材となる媒体樹脂へ塗布する方法は、基材表面に赤外線遮蔽材料微粒子含有樹脂が均一に塗布出来るものであればよく、特に限定されない。例えば、バーコート法、グラビヤコート法、スプレーコート法、ディップコート法等が好ましく挙げられる。
また、本発明に係る赤外線遮蔽材料をバインダー樹脂中に直接分散させても良い。
当該本発明に係る赤外線遮蔽材料をバインダー樹脂中に直接分散させた分散体は、基材
表面に塗布後、溶媒を蒸発させる必要が無く、環境的、工業的に好ましい。
上記バインダー樹脂は、所望によりフィルムでもボードでも良く、形状は限定されない。
そして、バインダー樹脂としての透明基材材料としては、PET、アクリル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、フッ素樹脂等が、各種目的に応じて使用可能である。また、樹脂以外ではガラスを用いることができる。
(b)基材中に微粒子として分散させる方法
本発明に係る赤外線遮蔽材料を微粒子として用いる別の方法として、当該赤外線遮蔽材料微粒子を基材中に分散させても良い。赤外線遮蔽材料微粒子を基材中に分散させるには、基材表面から浸透させても良いし、基材樹脂をその溶融温度以上に加熱して溶融させた後、赤外線遮蔽材料微粒子と当該基材樹脂とを混合しても良い。このようにして得られた微粒子含有樹脂媒体は、所定の方法でフィルムや板(ボード)状に成形し、赤外線遮蔽材料として使用出来る。
例えば、PET樹脂に赤外線遮蔽材料微粒子を分散させる方法として、まず赤外線遮蔽材料微粒子分散液の分散溶媒を蒸発させて赤外線遮蔽材料微粒子を得、これをPET樹脂と混合し、さらに、PET樹脂の溶融温度である260℃程度に加熱してPET樹脂を溶融させ、混練し冷却することで、赤外線遮蔽材料微粒子を分散させたPET樹脂の作製が可能となる。
3.赤外線遮蔽体
以上、詳細に説明したように、本発明に係る一般式SrVO3−X(0<X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウムの微粒子や、一般式Sr(V,Mo)O3−X(0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウム微粒子や、一般式Sr(Ti,Nb)O3−X(0≦X≦1、原子比でTi:Nb=99.95:0.05〜95:5)で表記されるニオブチタン酸ストロンチウムの微粒子から選ばれる1種以上からなる赤外線遮蔽材料は、自由電子密度が3×1021cm−3以上であって電子伝導性を有し、誘電関数の実部が、700nm以上の波長で正の値から負の値に転じ、かつ、誘電関数の虚部が、500〜600nmの波長域にピークを持たず、波長550nmにおいて2以下である赤外線遮蔽材料である。
本発明に係る赤外線遮蔽材料を用いた赤外線遮蔽材料微粒子分散体においては、当該赤外線遮蔽材料の微粒子がマトリックス中に分散した状態である。そして当該赤外線遮蔽材料微粒子分散体は、可視光透過率が自動車フロントガラスのような明るさを要求される用途にも使用できる大きさを持ち、電波を吸収反射する効果は極めて小さく、電波透過性にも優れた赤外線遮蔽体である。
本発明に係る赤外線遮蔽材料を微粒子化して用いることにより、高コストの物理成膜法を用いずに、簡便で安価な塗布法で成膜出来るので、コスト面や大面積の膜の製造容易性の面から工業的に有用である。
また、上記赤外線遮蔽材料微粒子表面に被覆膜を形成することにより、水分や、紫外光と水分との組み合わせのような環境に対しても優れた耐候性を有する赤外線遮蔽材料微粒子分散体、および、赤外線遮蔽体が得られる。
つまり、本発明により、可視光透過率の高さを求められる、車両の窓や建築物の窓などに適した赤外線遮蔽体を安価に提供することが可能となり、その工業的価値は高い。
以下、実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、本実施例および比較例において、原料粉末の粒度分布はマイクロトラック粒度分布計MT3300(レーザ回折・散乱法)(日機装(株)製)により測定した。
得られた膜の表面電気抵抗値は、三菱化学(株)製表面抵抗測定器ローレスタMP MCP−T350で測定し、膜厚は東京精密(株)製触針式表面粗さ計SURFCOM−5000DXを用いて測定した。
また可視光透過率は分光光度計として、日立ハイテクノロジー社製分光光度計U−4000を用いて300〜2100nmの波長範囲で透過率を測定し、ISO−9050規格に基づいて算出した。
誘電関数の実部と虚部の測定は分光エリプソメータとして、J.A.Woollam社製の多入射角分光エリプソメータ装置M−2000を用いて行った。光学モデルとして、General OscillatorモデルでLorentzとDrude振動子とを合わせた吸収を仮定し、計算と測定データを対比させることによりεとεとを求めた。
(実施例1)
炭酸ストロンチウムSrCOを1000℃の真空焼成炉において真空中5時間加熱して、酸化ストロンチウムSrO粉末を得た。また三酸化二バナジウムVと五酸化二バナジウムVとを、分子比で1:1に混合した後、同様に1000℃真空中48時間加熱して、二酸化バナジウムVO粉末を得た。
これらの粉末を原子比でSr:V=1:1となるように混合してブレンダーで十分攪拌した後、混合粉末を、Nガスをキャリアとした5%Hガスを流しながら加熱し、1500℃で8時間保持焼成後、Nガスのみでさらに24時間焼成した。得られた濃青色の粉末をX線回折法で解析すると立方晶ペロブスカイト構造のSrVOとほぼ同じ回折パターンを示した。そして、化学分析によって酸素が若干少ないSrVO2.9と同定された。
得られたSrVO2.9の粉末を、1500℃で3.6×10−2Pa(2.7×10−4Torr)の真空に引き、26.5MPa(250kgf/cm)の圧力でホットプレス処理して、直径3cm厚さ5mmのディスク状試料を得た。当該ディスク状試料の表面をアルミナパウダーで研磨して平滑にし、再び5%H/Nの還元ガスフロー中で1500℃8時間加熱した。この後、当該ディスク状試料から3×5×20mmの細長い試料をダイヤモンドカッターで切り出して、電気抵抗値測定(4端子法)およびHall測定を行った。
その結果、当該試料の室温での電気抵抗値は1.6×10−4Ωcm、キャリアはn型であり、キャリア密度は2.3×1022cm−3であった。当該測定結果より、SrVO2.9は高導電体であり、自由電子密度(前記キャリア密度と同等である。)も十分に大きいことが確認された。
今度は、ディスク状試料の表面を鏡面状態になるまで再研磨後、分光エリプソメータで偏向回転角を測定して、誘電関数の実部と虚部とを波長の関数として決定した。
その結果を図1に示す。
図1は、横軸に光の波長、左側の縦軸に誘電関数の実部の値、右側の縦軸に誘電関数の虚部の絶対値を採ったグラフであり、試料の誘電関数の実部εを実線で、虚部εを破線でプロットしたグラフである。尚、便宜の為、左側の縦軸の値のスケールと、右側の縦軸の値のスケールとでは、数値範囲を適宜変更している。
図1より、SrVO2.9の誘電関数の実部εは、波長980nm以下未満では正の値である。そして波長980nmを超えると負の値であり、波長980nmにおいて正の値から負の値へ移行していることが確認された。
また誘電関数の虚部εは、波長370nmに極大値を、波長565nmに極小値をとるプロファイルを有し、可視光領域である500〜600nmの波長範囲においては極大値を持たず、また波長550nmにおける虚部εの値は1.2であり、ε≦2を満足することが判明した。
(実施例2)
実施例1で得られたSrVO2.9粉末5重量%を、エタノール90重量%および高分子分散剤5重量%と共に混合し、0.3mm径のYTZビーズと共にペイントシェーカで7時間粉砕・分散処理して、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を作製した。
尚、高分子分散剤として、ビッグケミー社製、Disperbyk−2163を使用した。
この分散液中におけるSrVO2.9粉末の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径83nmが得られた。この赤外線遮蔽材料微粒子分散液を、UV硬化樹脂と混合して、PETフィルム上にバーコーターで塗布し、UVランプで硬化させて膜厚が約3.5μmの膜を得た。
得られた赤外線遮蔽材料微粒子が分散した薄膜付きPETフィルム試料を、分光光度計で測定したところ、1550nm付近の近赤外波長を中心とする強く幅広い吸収が見られ、このPETフィルムが赤外線遮蔽効果を有することが分かった。具体的には、可視光透過率72%、日射透過率57%を有していることが判明し、赤外線の遮蔽効果と同時に可視光透過率が高いことが判明した。
(実施例3)
実施例1で得られた酸化ストロンチウムSrOと二酸化バナジウムVO粉末とを、原子比でSr:V=1:1となるように混合してブレンダーで十分攪拌して混合粉末とした。当該混合粉末を、Nガスをキャリアとした5%Hガスを流しながら加熱し、1600℃で48時間保持焼成した。得られた青色の粉末をX線回折法で解析すると立方晶ペロブスカイト構造のSrVO2.88と同定された。化学分析からも原子比でSr:V:O=1:1:2.88と得られた。
得られたSrVO2.88の粉末を、実施例1と同条件でホットプレス処理して直径3cm厚さ5mmのディスク状試料とし、表面研磨の後、5%H/Nガスフロー中で1600℃8時間加熱処理した。ここから3×5×20mmの細長い試料を切り出して電気抵抗測定及びHall測定を行った。その結果、この材料の室温での電気抵抗値は1.2×10−4Ωcm、キャリアはn型であり、キャリア密度は2.5×1022cm−3と求められた。
従って、当該SrVO2.88は高導電体であり、自由電子密度(前記キャリア密度と同等である。)も十分に大きいことが確認された。
また、上述したSrVO2.88のディスク状試料に対し、実施例1と同様にして、分光エリプソメータにより偏向回転角を測定して、誘電関数の実部と虚部とを決定した。
その結果、SrVO2.88の誘電関数の実部は、波長1020nmにおいて正の値から負の値へ移行しており、波長域700nm以上において導電関数の実部が正の値から負の値へ移行してことが確認された。また誘電関数の虚部は、波長375nmに極大値を、波長495nmに極小値をとるプロファイルを持つため、可視光領域の500〜600nmの波長範囲においては極大値を持たず、また波長550nmにおけるεの値は1.0であり、ε≦2を満足することが判明した。
(実施例4)
実施例3で得られたSrVO2.88粉末を5重量%、エタノールを90重量%、及び高分子分散剤を5重量%となるように秤量して良く混合し、0.3mm径のYTZビーズと共にペイントシェーカで10時間分散させて、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を作製した。
尚、高分子分散剤として、ビッグケミー社製、Disperbyk−2163を使用した。
この分散液中におけるSrVO2.88粉末の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径78nmが得られた。
この赤外線遮蔽材料微粒子分散液を、UV硬化樹脂と混合し、145rpmで回転する200×200×3mmのソーダライム板ガラス基板上にビーカから滴下し、そのまま3分間振り切った後、回転を止めた。この板ガラスをUVランプに照射して硬化させ、膜厚が約3.0μmの薄膜が付いた板ガラスを得た。
得られた赤外線遮蔽材料微粒子が分散した薄膜付き板ガラスを、分光光度計で測定したところ、可視光透過率78%、日射透過率65%が得られ、このソーダライム板ガラスが透過率の高い赤外線遮蔽効果を有することが分かった。
参考例1
二酸化チタンTiOと三酸化二ニオブNbとを、原子比でTi:Nb=98:2になるように混合し混合粉を得た。当該混合粉を、真空中1000℃で24時間加熱して(Ti,Nb)O粉末を得た。この(Ti,Nb)O粉末と、実施例1で得られた酸化ストロンチウムSrO粉末とを、原子比でSr:(Ti+Nb)=1:1となるように混合してブレンダーで十分攪拌し混合粉末とした。当該混合粉末を、Nガスをキャリアとした5%Hガスを流しながら加熱し、1500℃で8時間保持して焼成後、Nガスのみの雰囲気下でさらに24時間焼成した。得られた青色の粉末をX線回折法で解析すると、立方晶ペロブスカイト構造のSrTiOと同定された。2原子%のNbはTiサイトに固溶したと考えられる。
得られたSr(Ti,Nb)Oの粉末を、1500℃で3.6×10−2Pa(2.7×10−4Torr)の真空に引き、26.5MPa(250kgf/cm)の圧力でホットプレス処理して、直径30mm厚さ5mmのディスク状試料を得た。当該ディスク状試料の表面をアルミナパウダーで研磨して平滑にし、再び5%H/Nの還元ガスフロー中で1500℃8時間加熱した。このディスク状試料から3×5×20mmの細長い試料をダイヤモンドカッターで切り出し、当該試料の電気抵抗値測定およびHall測定を行った。その結果、当該Sr(Ti,Nb)Oの室温での電気抵抗値は5.7×10−4Ωcm、キャリアはn型であり、キャリア密度は7.4×1021cm−3であることが判明した。この結果、Sr(Ti,Nb)Oは高導電体であり、自由電子密度(前記キャリア密度と同等である。)も十分に大きいことが確認された。
次に、上述したSr(Ti,Nb)Oのディスク状試料の表面を鏡面状態になるまで再研磨後、これを分光エリプソメータで偏向回転角を測定して、誘電関数の実部と虚部とを決定した。その結果、Sr(Ti,Nb)Oの誘電関数の実部は、波長960nmにおいて正の値から負の値へ移行していることが確認された。また誘電関数の虚部は、波長310nmに極大値を、波長515nmに極小値をとるプロファイルを持つため、可視光領域である500〜600nmの波長範囲においては極大値を持たず、また波長550nmにおけるεの値は1.3であり、ε≦2を満足することが判明した。
参考例2
参考例1で得られたSr(Ti,Nb)O粉末5重量%を、エタノール90重量%および高分子分散剤5重量%と共に混合し、0.3mm径のYTZビーズと共にペイントシェーカで7時間粉砕・分散処理して、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を作製した。当該赤外線遮蔽材料微粒子分散液中におけるSr(Ti,Nb)O粉末の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径77nmが得られた。この赤外線遮蔽材料微粒子分散液を、UV硬化樹脂と混合して、PETフィルム上にバーコーターで塗布し、これをUVランプで硬化させて膜厚が約3.5μmの薄膜を得た。
得られた赤外線遮蔽材料微粒子が分散した薄膜付きPETフィルムを、分光光度計で測定したところ、可視光透過率74%、日射透過率62%であることが判明した。当該結果から、このPETフィルムが透過率の高い赤外線遮蔽効果を有することが判明した。
(比較例1)
12.2×10−5Ω・cmの導電性を持つ炭化チタン(TiC)は、自由電子を多量に保有する為、赤外線吸収効果が期待される。
実施例1と同様の方法・条件で炭化チタン粉末をHIP処理し、表面を磨いて鏡面を有するディスク試料を製造した。当該ディスク試料に対し分光エリプソメータを用いて、実施例1と同様に誘電関数を測定した。
その結果、比較例1に係る炭化チタンの誘電関数の実部は、波長800nmで4.0、波長1000nmで4.3の値を持ち、波長域700nm以上でも正の値であることが
判明した。
誘電関数の実部が負の小さな値、例えば−2以下になるのは0.6eV以下のフォトンエネルギーに対応しており、微粒子による表面プラズモン共鳴は、2030nm以上の長い赤外波長においてであることが予想されたが、実際の微粒子分散膜ではこの波長での吸収は観察されなかった。また可視光波長領域において誘電関数の虚部がブロードな極大値を持つ為、バンド間遷移による強い着色が予想された。
比較例1で得られた炭化チタン粉末5重量%を、エタノール90重量%および高分子分散剤5重量%と共に混合し、0.3mm径のYTZビーズと共にペイントシェーカで7時間粉砕・分散処理して、微粒子分散液を作製した。
この微粒子分散液を、UV硬化樹脂と混合して、PETフィルム上にバーコーターで塗布し、これをUVランプで硬化させて膜厚が約3.5μmの薄膜を得た。すると、グレーの膜が得られた。
当該PETフィルム上の炭化チタン微粒子分散膜の分光透過率を測定すると、可視光の波長領域では単調に透過率が低減され、赤外線の波長領域では吸収は殆ど観測されなかった。
(比較例2)
5.3×10−5Ω・cmの導電性を持つ二珪化バナジウム( VSi)は、自由電子を多量に保有する為、赤外線吸収効果が期待される。
実施例1と同様の方法・条件で二珪化バナジウム粉末をHIP処理し、表面を磨いて鏡面を有するディスク試料を製造した。当該ディスク試料に対し、分光エリプソメータで誘電関数を測定した結果、誘電関数の実部は、波長800nmで1.2、波長780〜2100nmで0〜+10の値を持っていることが判明した。しかし、波長1000nmでは6.5の値であった。さらに、誘電関数の虚部は波長400〜780nmで10〜20と大きい値を持ち、波長550nmにおいて2を超えることが判明した。
比較例2で得られた二珪化バナジウム粉末5重量%を、エタノール90重量%および高分子分散剤5重量%と共に混合し、0.3mm径のYTZビーズと共にペイントシェーカで7時間粉砕・分散処理して、微粒子分散液を作製した。
この微粒子分散液を、UV硬化樹脂と混合して、PETフィルム上にバーコーターで塗布し、これをUVランプで硬化させて膜厚が約3.5μmの薄膜を得た。すると、薄い水色の膜が得られた。
当該PETフィルム上の二珪化バナジウム微粒子分散膜の分光透過率を測定すると、赤外線の波長領域では吸収は殆ど観測されなかった。

Claims (8)

  1. 一般式SrVO 3−X (但し、0≦X<1)で表記されるメタバナジン酸ストロンチウムの微粒子、一般式Sr(V,Mo)O 3−X (但し、0≦X<1、原子比でV:Mo=1:9〜3:7)で表記されるモリブデンバナジン酸ストロンチウムの微粒子、から選ばれる1種以上を有する赤外線遮蔽材料であって、
    平均粒径が1nm以上800nm以下の微粒子からなり、
    自由電子密度が3×1021cm−3以上であって電子伝導性を有し、
    誘電関数の実部が700nm以上の波長で正の値から負の値に転じ、
    誘電関数の虚部が500〜600nmの波長域に極大値を持たず、波長550nmにおいて2以下であることを特徴とする赤外線遮蔽材料。
  2. 請求項1に記載の赤外線遮蔽材料の微粒子が、溶媒中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
  3. 請求項2に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液と媒体樹脂との混合物が、基材の表面に塗布されており、且つ、前記赤外線遮蔽材料の微粒子が、前記媒体樹脂中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
  4. 請求項2に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液が、基材用媒体中に分散されていることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
  5. 請求項4に記載の基材用媒体が、樹脂またはガラスであることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
  6. 請求項5に記載の樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のうちから選択されるいずれか1種類以上であることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
  7. 前記赤外線遮蔽材料微粒子の表面が、Si、Ti、Zr、Alから選択される1種類以上の元素を含有する酸化物で被覆されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散体が、板状またはフィルム状または薄膜状に形成されたものであることを特徴とする赤外線遮蔽体。
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